説明

光学素子の製造方法及びその製造装置

【課題】結晶体と光学ガラスを加熱・加圧して接合する際、結晶体と光学ガラスの界面に空気層が生じないようにする。
【解決手段】光学素子の製造装置10は、結晶体40と光学ガラス42を加熱・加圧して接合する装置であり、結晶体40と光学ガラス42を載置可能に対向配置された上型26及び下型28と、結晶体40と光学ガラス42との接合面の気体を除去する吸引装置20と、結晶体40と光学ガラス42を加熱するヒータ18と、結晶体40と光学ガラス42を加圧する加圧装置22とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の素材と第2の素材を加熱・押圧して接合し光学素子を製造する光学素子の製造方法及びその製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる光学素材を加熱・加圧して光学素子を一体的に成形する技術として、従来、例えば特許文献1に記載の技術が提案されている。
図9A〜図9Cは、この特許文献1に記載された光学素子の成形工程を示している。
【0003】
図9Aにおいて、下型110の成形面111aに平凸レンズ112の凸面を載置し、この平凸レンズ112の平面(上面)側にフラットプリフォーム114を載置する。この状態で、下型110にスリーブ111を嵌め込み、次に上型108をスリーブ111に嵌め込む。こうして、上型108と下型110との間に平凸レンズ112及びフラットプリフォーム114を挟み込む。このセットされた金型を、不図示の加熱炉内で成形温度に達するまで加熱する。
【0004】
次いで、図9Bに示すように、セットされた金型を成形温度に保持した状態で、この金型に成形圧力を加え、フラットプリフォーム114を変形させて所望の平凹レンズ116を形成すると同時に、平凸レンズ112と平凹レンズ116を界面117で接合させる。こうして、加圧が完了した後に金型を常温まで冷却し、残留歪の低減等のため所定圧で加圧する。
【0005】
冷却完了後は、図9Cに示すように、金型を分解して、平凸レンズ112と平凹レンズ116とが一体化された複合レンズ120を取り出す。
【特許文献1】特開2007−145690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した従来の成形技術では、図10A、図10Bに示すように、例えば、表裏両面を高精度に研磨した結晶体140と光学ガラス142を2枚重ねて圧力Pを加えても密着することは稀である。このため、2枚の接合面間に空気層144が残ってしまう。
【0007】
従って、この状態で成形しても空気層144を排除することはできず、接合面間に泡146となって残ってしまう。さらに、この泡146は、入射した光を乱反射する等、光学素子の光学性能を低下させる。
【0008】
なお、光学ガラス142の変形によっては、空気層144は光学素子外に排気されることもあるが、その確率は低く、分断された空気層144は圧縮されて泡146となって残りやすい。
【0009】
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、第1の素材と第2の素材を加熱・加圧して接合する際、第1と第2の素材の界面に空気層が生じないようにした光学素子の製造方法及びその製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
第1の素材と第2の素材を加熱・加圧して接合し光学素子を製造する光学素子の製造方法において、
前記第1の素材に前記第2の素材を載置する工程と、
前記第1の素材と前記第2の素材間の接合面の気体を抜く工程と、
前記第1の素材と前記第2の素材を加熱して加圧する工程と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の製造方法において、
前記第1の素材と前記第2の素材はともに板状であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法において、
前記第1の素材は結晶体であり、
前記第2の素材は光学ガラスであることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の光学素子の製造方法において、
前記光学ガラスよりも前記結晶体の外径の方が小さいことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、
第1の素材と第2の素材を加熱・加圧して接合し光学素子を製造する光学素子の製造装置において、
前記第1の素材に前記第2の素材を載置した状態で、前記第1の素材と前記第2の素材間の接合面の気体を除去する吸引手段と、
前記第1の素材と前記第2の素材を加熱する加熱手段と、
前記第1の素材と前記第2の素材を上型と下型で加圧するための加圧手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1の素材と第2の素材を加熱・加圧して接合する際、第1と第2の素材の界面に空気層が生じないようにすることができる。これにより、光学的に優れた光学素子を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、光学素子の製造装置の概念を示す図である。
【0015】
同図において、この製造装置10は、対向配置された上側プレート12及び下側プレート14と、これらの間に配置された型セット16と、この型セット16の側方に配置された加熱手段としてのヒータ18と、後述する結晶体40と光学ガラス42との接合面(界面)の気体を除去する吸引手段としての吸引装置20と、を有している。
【0016】
上側プレート12には、型セット16の上型26を加圧する加圧手段としての加圧装置22が設けられている。内部空間を吸引装置20により減圧された後、型セット16はヒータ18で加熱され、さらに加圧装置22により下側プレート14と上側プレート12との間に挟まれた状態で加圧される。
【0017】
図2は、型セット16の断面図を示している。
型セット16は、上型26、下型28、及びスリーブ30を有している。上型26及び下型28は、スリーブ30の内部で、それぞれの成形面26a,28aが対向するようにスリーブ30の両端側から嵌挿されている。スリーブ30は円筒状に形成されている。上型26は段付き円柱状をなし、その先端部に凸球面状の成形面26aが形成されている。
【0018】
また、下型28も段付き円柱状をなし、その先端部に平坦な成形面28aが形成されている。更に、この下型28の成形面28aの周囲には、一段低い平坦な段差面28bが形成されている。また、これら成形面28aと段差面28bとは平行に形成されている。なお、上型26の成形面26aは球面に限らず非球面等であってもよい。
【0019】
下型28の段差面28bには、リング部材32が載置されている。このリング部材32は、中央に小径の孔33と大径の孔34が形成され、これら2つの孔33,34が段差面35で連通されている。
【0020】
リング部材32は、大径の孔34を介して下型28の成形面28aの外周部に嵌合されている。また、リング部材32の小径の孔33は上型26の成形面26aが挿通可能な大きさに形成されている。
【0021】
さらに、リング部材32が下型28に嵌合した状態では、下型28の段差面28bから下型28の成形面28aまでの高さ寸法Aと、下型28の段差面28bからリング部材32の段差面35までの高さ寸法Bとの間に隙間が生じるように、
A<B
の関係になっている。
【0022】
この隙間を介してキャビティ内の気体が除去されるようにしている。
下型28には、細径のエア吸引孔38が2つ形成されている。このエア吸引孔38は吸引装置20(図1参照)に接続されている。なお、このエア吸引孔38の数は限定されるものではないが、例えば2個設けられていれば十分と考えられる。
【0023】
このエア吸引孔38は、後述する異なる材料(40,42)を加圧・押圧する際に、界面の気体を除去するためのものである。
上型26は、スリーブ30の軸方向に摺動可能となっている。また、下型28の成形面28a上には、第1の素材としての平板状の結晶体40と第2の素材としての平板状の光学ガラス42が載置される。
【0024】
なお、上型26及び下型28は、タングステンカーバイド(WC)等の超硬合金を研磨して仕上げられている。
図3及び図4に示すように、結晶体40と光学ガラス42とは、光学ガラス42の外径Dよりも結晶体40の外径Dの方が小さい。これにより、エア吸引孔38は、結晶体40と光学ガラス42との界面と接続されるようになっている。
【0025】
次に、この図3及び図4に基づき本実施の形態の作用を説明する。
吸引装置20上に下型28を載置する。ただし、必ずしも吸引装置20上に下型28を置かなくてもよく、例えば、エア吸引孔38から空気が吸引されるようにホース等で吸引装置20と接続してもよい。
【0026】
次いで、下型28上にリング部材32を嵌合する。
一方で、結晶体40と光学ガラス42を準備する。結晶体40としては、光学ガラス42の成形温度では変形しないようなYAG等が用いられる。また、光学ガラス42としては、例えばバリウム系の光学ガラスが用いられる。これら結晶体40と光学ガラス42は、いずれも板状をなし、表裏両面が平坦に研磨されている。
【0027】
次に、下型28の成形面28a上に結晶体40を載置し、さらにその上に光学ガラス42を載置する。
このとき、リング部材32の小孔33の直径は光学ガラス42の直径と略等しく、また、結晶体40の直径は光学ガラス42の直径よりも小さい。このため、結晶体40と光学ガラス42の界面とエア吸引孔38とは連通するようになっている。
【0028】
この状態で、吸引装置20を駆動して、下型28に設けたエア吸引孔38から、結晶体40と光学ガラス42との間に介在する空気層を吸引除去する。
この後、下型28にスリーブ30を嵌め込み、次に上型26をスリーブ30に嵌め込んで型セット16の組み込みを完了する。
【0029】
次に、吸引装置20による気体の吸引を止めて、型セット16を成形機に投入する。次いで型セット16を加熱して内部の結晶体40と光学ガラス42を加熱する。さらに、前述した加圧装置22(図1参照)により上型26をプレスすることにより、上型26が下降し、上型26と下型28によって結晶体40と光学ガラス42とが押圧される。そして、結晶体40と光学ガラス42とが界面で一体的に接合された光学素子が得られる。
【0030】
なお、本実施形態では、界面の気体を吸引除去してからスリーブ30と上型26を嵌め込んで型セット16を組み立てる場合について説明したが、この組立順序は種々変更が可能である。
【0031】
また、本実施形態では、結晶体40と光学ガラス42の界面が平面である場合について説明したが、これに限らない。例えば、界面が曲面であってもよい。さらに、減圧してから加熱する場合について説明したが、減圧しながら加熱してもよい。
【0032】
また、本実施形態では、下型28の成形面28aとリング部材32の内側面、及び光学ガラス42の一面とで囲まれたキャビティ空間の気圧を減圧する場合について説明したが、これに限らない。例えば、型セット16を組み立てた状態で型セット16内の密閉空間の全体の気圧を減圧してもよい。
【0033】
本実施形態によれば、結晶体40と光学ガラス42間の接合面の気体を抜く工程と、結晶体40と光学ガラス42を加熱して加圧する工程とを備えたことにより、結晶体40と光学ガラス42の界面の気体を吸引して界面に気体が残留しないようにしたため、成形された光学素子に泡が発生するのを防止することができる。これにより、光学機能的に優れた光学素子を得ることができる。
[第2の実施の形態]
図5及び図6は、第2の実施の形態の型セットの断面図を示している。
【0034】
なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態において、上型26及び下型28は、スリーブ30の内部で、それぞれの成形面26a,28aが対向するようにスリーブ30の両端側から嵌挿されている。スリーブ30は円筒状に形成されている。上型26は円柱状をなし、その先端部に凸球面状の成形面26aが形成されている。
【0035】
また、下型28も円柱状をなし、その先端部に平坦な成形面28aが形成されている。本実施形態において、下型28は、気孔率52%のステンレス鋼(SUS)で構成され、耐熱性と通気性を兼ね備えている。
【0036】
上型26は、スリーブ30の軸方向に摺動可能となっている。また、下型28の成形面28a上には、結晶体40と光学ガラス42とが載置される。これら結晶体40と光学ガラス42は、いずれも板状をなしている。
【0037】
図6に示すように、スリーブ30の内径は光学ガラス42の直径と略等しく、また、結晶体40の直径は光学ガラス42の直径よりも小さい。これにより、スリーブ30の内周面と結晶体40の外周面、及び光学ガラス42の一面と下型28の成形面28aとの間に空間44が形成される。この空間44は、結晶体40と光学ガラス42との界面にも連通している。
【0038】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
下型28にスリーブ30を嵌め込み、下型28の成形面28a上に結晶体40を載置し、さらにその上に光学ガラス42を載置する。次いで、上型26をスリーブ30に嵌め込んで型セット16の組み込みを完了する。
【0039】
次に、吸引装置20上に下型28を載置するか、または、下型28の内部を介して空気が吸引されるようにホース等で吸引装置20と接続する。
この状態で、吸引装置20を駆動して、下型28の下方から負圧により空間44内の空気を吸引する。これにより、空間44内の空気を吸引して気圧を減圧し、この空間44と連通している結晶体40と光学ガラス42との間の界面の空気層が除去される。
【0040】
次に、吸引装置20による気体の吸引を止めて、型セット16を成形機に投入する。次いで型セット16を加熱して内部の結晶体40と光学ガラス42を加熱する。さらに、前述した加圧装置22(図1参照)によりプレスすることにより、結晶体40と光学ガラス42とが界面で一体的に接合された光学素子が得られる。
【0041】
なお、本実施形態でも、結晶体40と光学ガラス42の界面が平面である場合について説明したが、これに限らず、例えば界面が曲面であってもよい。
本実施形態によれば、第1の実施の形態と同様に、結晶体40と光学ガラス42の界面の気体を吸引して界面に気体が残留しないようにしたため、成形された光学素子に泡が発生するのを防止することができる。
【0042】
また、本実施形態では、下型28の全体に気孔が形成されているので、下型28にエア吸引孔38を新たに形成する工程を削除することができる。さらに、下型28の断面全体で略均一に気体を吸引することができ、結晶体40と光学ガラス42間の界面の気体を確実に抜くことができる。
[第3の実施の形態]
図7及び図8は、第3の実施の形態の型セットの断面図を示している。
【0043】
なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、光学ガラス42の側面をテーパ加工し、リング部材32に形成したテーパ面46との密着性ないし光学ガラス42の中心位置決めの精度向上を図ったものである。
【0044】
本実施形態において、上型26は段付き円柱状をなし、その先端部に凸球面状の成形面26aが形成されている。また、下型28も段付き円柱状をなし、その先端部に平坦な成形面28aが形成されている。更に、この下型28の成形面28aの周囲には、一段低い平坦な段差面28bが形成されている。また、これら成形面28aと段差面28bとは平行に形成されている。
【0045】
下型28の段差面28bに載置されたリング部材32には、小径の孔33と大径の孔34が形成され、これら2つの孔33,34が段差面35で連通されている(図8参照)。また、小径の孔33の上部には、所定角度傾斜したテーパ面46が形成されている。
【0046】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
吸引装置20上に下型28を載置するか、または、エア吸引孔38から空気が吸引されるようにホース等で吸引装置20と接続する。次いで、下型28上にリング部材32を嵌合する。
【0047】
次に、平板状の結晶体40と、側面をテーパ加工した光学ガラス42を準備する。これら結晶体40と光学ガラス42は、いずれも板状をなしている。このときの光学ガラス42のテーパ面の傾斜は、リング部材32のテーパ面46の傾斜と同一に形成する。
【0048】
次に、下型28の成形面28a上に結晶体40を載置し、さらにリング部材32のテーパ面46に光学ガラス42を載置する。このとき、載置後の光学ガラス42の対向側の平面が結晶体40の平面と密接するようにする。これにより、光学ガラス42は光軸がリング部材32の中心と一致した状態で結晶体40の上面に載置される。
【0049】
ここで、図8に示すように、結晶体40の外径(直径)は光学ガラス42の下端面の直径よりも小さい。また、結晶体40の外径はリング部材32の小径の孔33の直径よりも小さい。これにより、結晶体40と光学ガラス42の間の界面とエア吸引孔38とは連通するようになっている。
【0050】
なお、本実施の形態では、結晶体40の外径を光学ガラス42の下端面の直径よりも小さくしているが、結晶体40と光学ガラス42との界面とエア吸引孔38とが連通していれば、これに限らず、結晶体40の外径を光学ガラス42の下端面の直径よりも大きくしても良い。
【0051】
この状態で、吸引装置20を駆動する。そして、下型28に設けたエア吸引孔38から、結晶体40と光学ガラス42との間に介在する空気層を吸引除去する。
この後、下型28にスリーブ30を嵌め込み、次に上型26をスリーブ30に嵌め込んで型セット16の組み込みを完了する。
【0052】
次に、吸引装置20による気体の吸引を止めて、型セット16を成形機に投入する。次いで型セット16を加熱して内部の結晶体40と光学ガラス42を加熱する。さらに、前述した加圧装置22(図1参照)によりプレスすることにより、結晶体40と光学ガラス42とが界面で一体的に接合された光学素子を得ることができる。
【0053】
なお、本実施形態においても、結晶体40と光学ガラス42の界面が平面である場合について説明したが、これに限らず、例えば界面が曲面であってもよい。
本実施形態によれば、光学ガラス42の側面をテーパ加工したので、リング部材32に形成したテーパ面46との密着性を向上することができるとともに、光学ガラス42の中心位置決めの精度向上を図ることができる。これにより、内部に泡等の存在しないかつ高精度な光学素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】光学素子の製造装置の概念を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の型セットの断面図である。
【図3】第1と第2の素材を挟持した型セットの断面図である。
【図4】同上の拡大断面図である。
【図5】第2の実施の形態の型セットの断面図である。
【図6】同上の拡大断面図である。
【図7】第3の実施の形態の型セットの断面図である。
【図8】同上の拡大断面図である。
【図9A】従来の光学素子の成形工程を示す図である。
【図9B】従来の光学素子の成形工程を示す図である。
【図9C】従来の光学素子の成形工程を示す図である。
【図10A】2枚の接合面間に空気層が残る状態を示す図である。
【図10B】2枚の接合面間に泡が残る状態を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
10 製造装置
12 上側プレート
14 下側プレート
16 型セット
18 ヒータ
20 吸引装置
22 加圧装置
26 上型
28 下型
30 スリーブ
32 リング部材
33 小径の孔
34 大径の孔
35 段差面
38 エア吸引孔
40 結晶体(第1の素材)
42 光学ガラス(第2の素材)
44 空間
46 テーパ面
108 上型
110 下型
111 スリーブ
112 平凸レンズ
114 フラットプリフォーム
116 平凹レンズ
117 界面
120 複合レンズ
140 結晶体
142 光学ガラス
144 空気層
146 泡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の素材と第2の素材を加熱・加圧して接合し光学素子を製造する光学素子の製造方法において、
前記第1の素材に前記第2の素材を載置する工程と、
前記第1の素材と前記第2の素材間の接合面の気体を抜く工程と、
前記第1の素材と前記第2の素材を加熱して加圧する工程と、を備える
ことを特徴とする光学素子の製造方法。
【請求項2】
前記第1の素材と前記第2の素材はともに板状である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
【請求項3】
前記第1の素材は結晶体であり、
前記第2の素材は光学ガラスである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
【請求項4】
前記光学ガラスよりも前記結晶体の外径の方が小さい
ことを特徴とする請求項3に記載の光学素子の製造方法。
【請求項5】
第1の素材と第2の素材を加熱・加圧して接合し光学素子を製造する光学素子の製造装置において、
前記第1の素材に前記第2の素材を載置した状態で、前記第1の素材と前記第2の素材間の接合面の気体を除去する吸引手段と、
前記第1の素材と前記第2の素材を加熱する加熱手段と、
前記第1の素材と前記第2の素材を上型と下型で加圧するための加圧手段と、を備える
ことを特徴とする光学素子の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【公開番号】特開2009−280420(P2009−280420A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−131559(P2008−131559)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】