説明

光学素子成形用型の製造方法及び光学素子の製造方法

【課題】成形型素材の製造リードタイム及びコストを抑えて、更には、成形用型としての成形面精度の高精度化への対応と併せ成形型の総合的な精度確保が可能な成形用型の製造方法を提供して、高品質・高性能の光学素子を素早く廉価に提供できるようにする。
【解決手段】円柱形状である基準型部2よりも直径が大きい円柱形状の成形用型部3の端面と基準型部2の端面とを固着して成形用型部3と基準型部2とを一体化し、光学素子成形用型1を構成する。この光学素子成形用型1を加工機に取り付け、基準型部2の基準面である側面を衝として該加工機の主軸と同軸に芯出し調整し、回転する研削砥石18により成形用型部3を加工して成形用型部3の直径を基準型部2と同径にする。その後、成形用型部3の成形面を所望の形状に加工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形技術に関し、レンズ等の光学素子を成形する光学素子成形用型の製造方法および光学素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レンズ等の光学素子を得るために、ガラス若しくはプラスチックである光学素子の成形材料を一対の光学素子成形用型間に配置し、これを熱間にて成形(押圧成形若しくは射出成形)する手法が広く行われている。
【0003】
このような成形で用いられる成形用型を作成する手法としては、例えば、超硬合金、セラミックス、あるいはSUS材に無電解ニッケルメッキを施したものを超精密旋盤で研削・切削し研磨して加工する手法、成形型が所望形状に得られるようにした成形母型を製作し、この成形母型によりガラス材料を押圧成形して得られたガラス成形用型を用いる手法、などがある。
【0004】
このような手法に関し、例えば特許文献1には、ガラス材料に型成形面を転写させる工程では胴型との摺動外形は規制しないように成形するガラス成形用型の製造方法が開示されている。特許文献1には、このようにすることで、型成形面が先に成形されたガラス成形型基材を得ることができるので、型成形面を基準として芯取り加工をすることでガラス成形用型としてのトータル精度が向上し、品質の安定化が図れると開示されている。
【特許文献1】特開2005−97009号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、成形用型の製造方法についての上述した従来技術には次のような問題がある。
まず、超硬合金、セラミックス、あるいはSUS材に無電解ニッケルメッキを施したものを超精密旋盤で研削・切削し研磨して加工する手法では、成形面の精度、成形面と型基準部との位置精度(偏芯精度)、成形面に直交する胴型との摺動部等の型として総合精度は満足できるものであるが、成形型素材の製作リードタイムが長く、またコストも高いものとなってしまっている。
【0006】
また、上掲した特許文献1に開示されている手法は、母型の転写による成形面の確保であるため、高い精度が要求される成形用型としての精度確保が十分でない。つまり、仮に高い精度に対応する場合でも、母型の加工を超高精度で行う必要があり、その精度確保は困難である。また、成形型はガラス一体であるため、特に型可動側での摺動面のカケや摩耗が生じやすく、ガラス型基準面と成形面との位置精度(偏芯精度)の十分な確保が難しい。
【0007】
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、成形型素材の製造リードタイム及びコストを抑えて、更には、成形用型としての成形面精度の高精度化への対応と併せ成形型の総合的な精度確保が可能な成形用型の製造方法を提供して、高品質・高性能の光学素子を素早く廉価に提供できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様のひとつである光学素子成形用型の製造方法は、光学素子の成形時における基準面を有する基準型部と、前記光学素子を成形する成形面を有する成形用型部と、を一体的に構成する光学素子成形用型の製造にあたり、前記基準型部よりも外径が大きい前記成形用型部の一端面と前記基準型部の端面とを一体化する工程と、前記基準型部の基準面を衝として加工機の主軸に取り付け、前記成形用型部を前記加工機で加工することにより、前記基準型部の中心軸と前記成形用型部の中心軸とを一致させる工程と、前記成形用型部の他端面に前記成形面を加工する工程と、を有することを特微とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
【0009】
なお、上述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法において、前記基準型部と前記成形用型部は円柱形状であってもよい。
また、前述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法において、前記基準型部は耐熱性を有した金属、超硬またはセラミックスからなり、前記成形用型部は前記基準型部と線膨張係数がほぼ等しいガラスからなっていてもよい。
【0010】
また、前述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法において、前記成形用型部と前記基準型部とを一体化する工程は、加熱した融着接合部材を成形用型部の端面と前記基準型部の端面とで押圧して固着するようにしてもよい。
【0011】
また、前述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法において、前記成形用型部と前記基準型部とを一体化する工程は、前記成形用型部の端面と前記基準型部の端面とを接着剤で接着して固着するようにしてもよい。
【0012】
また、前述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法において、前記成形用型部を前記加工機で加工する工程は、前記成形用型部の外径を前記基準型部の外径以下とするようにしてもよい。
【0013】
また、前述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法において、前記成形用型部と前記基準型部とを一体化する前に、前記成形用型部の他端面を前記光学素子に対応した形状に近似した球面形状に予め加工しておくようにしてもよい。

なお、前述した本発明に係る光学素子成形用型の製造方法を使用して製造された一対の光学素子成形用型の間に、成形材料を配置し、これを熱間にて成形して光学素子を得ることを特徴とする光学素子の製造方法も、本発明に係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、以上のようにすることにより、成形型素材の製造リードタイム及びコストを抑えられ、更には、成形用型としての成形面精度の高精度化への対応と併せ成形型の総合的な精度確保が可能な成形用型の製造方法が提供される結果、高品質・高性能の光学素子が素早く廉価に提供できるようになるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本実施例における被加工物である光学素子成形用型1の最終的な仕上がり状態を示している。この光学素子成形用型1は円柱形状であり、母材であるSUS(ステンレス鋼)材の基準型部2と、線膨張係数が基準型部2にほぼ等しいガラスよりなる成形用型部3とが一体的に構成されている。なお、本実施例では、基準型部2の側面が光学素子成形用型1の成形基準面になる。
【0017】
図2は、基準型部2の端面と成形用型部3の一端面を融着させて光学素子成形用型1を形成するための押圧成形装置4の概略構成を示す断面図である。
図2において、ヒータ5が内設されている筒状の加熱リング6には上成形型7と基準型部2とが嵌合されており、上成形型7は上下に(同図に示されている矢印の向きに)摺動可能である。
【0018】
基準型部2の接合面2aには、基準型部2とほぼ同径の融着接合部材8と、直径が基準型部2よりも大きいガラスよりなる成形用型部3とがセットされている。加熱リング6に設けられているヒータ5により押圧成形装置4全体を加熱した状態の下で、上成形型7に接続されている図示しないプレス機構による所望の押圧力で上成形型7を下方に摺動させると、成形用型部3と基準型部2とが融着接合部材8により強固に融着する。
【0019】
図1に示した光学素子成形用型1の成形用型部3における外径(外周面)3b及び成形面3aの加工に使用する超精密加工機9の構成を、図3に斜視図で示す。
この超精密加工機9はX軸及びZ軸の2軸方向にそれぞれスライド可能なX軸テーブル10及びZ軸テーブル11を超精密加工機ベース15上に有しており、更に、主軸12を回転させる主軸回転モータ16と工具回転スピンドル13を回動させるB軸回転テーブル14とを有している。つまり、超精密加工機9は、スライド軸であるX軸及びZ軸と回転軸であるB軸とで3軸制御が可能な構成を有している。
【0020】
光学素子成形用型1はZ軸テーブル11上に設置されている主軸12に固定されている。なお、ここで、Z軸は主軸12の回転軸12aと平行な軸となっており、X軸はこの回転軸12aに対して垂直な軸となっている。
【0021】
工具回転スピンドル13は、このZ軸と対向したX軸テーブル10上のB軸回転テーブル14上に設置されている工具回転スピンドルホルダ17に固定されている。ここで、B軸はX軸とZ軸によって形成される面に対して垂直な軸であり、工具回転スピンドル13は主軸12の回転軸12aに対して水平方向に回動可能な状態に設置されている。
【0022】
図4は研削砥石18を取り付けた工具回転スピンドル13の上面図である。
研削砥石18は、超精密加工機9のB軸回転テーブル14上に設置された工具回転スピンドル13に取付けられる。ここで、研削砥石18の加工作用点18aと、B軸回転テーブル14の回転軸14aとを工具スピンドルホルダ17の図示しない調整機構により合致させておく。なお、工具回転スピンドル13の回転軸13aと主軸12の回転軸12aも、工具スピンドルホルダ17の図示しない調整機構により水平に合致させておく。
【0023】
次に、光学素子成形用型1の加工の工程を、図5に示した工程図に沿って説明する。
まず、光学素子成形用型1を超精密加工機9の主軸12に固定する。このとき、光学素子成形用型1の成形基準となる基準型部2の外径(側面)2b(図1参照)を衝として主軸12の回転軸12aと同軸に芯出し調整しておく。
【0024】
次に、図5に(1)として示すように、工具回転スピンドル13に取付けられた研削砥石18により、円柱形状である成形用型部3の外径3b(図1参照)を、同じく円柱形状である基準型部2の外径2bと同径になるように研削加工する。すなわち、基準型部2の中心軸と成形用型部3の中心軸とを一致させる。なお、このときには、工具回転スピンドル13の回転軸13aと主軸12の回転軸12aとが平行となるように、若しくは、研削砥石18の側面が成形用型部3の側面に食い込まない範囲に、B軸回転テーブル14で調整しておく。
【0025】
次に、図5に(2)として示すように、光学素子成形用型1の成形用型部3の他端面の成形面3a(図1参照)を平面から研削砥石18で研削加工する。この加工は、B軸回転テーブル14の回転軸14aと主軸12の回転軸12aと位置合わせしてある研削砥石18の加工作用点18aを、図示しない超精密加工機9のCNC(コンピュータ数値制御)装置によるX、Z、B軸の3軸制御で所望の形状に走査させることにより行う。
【0026】
その後、必要に応じ、図5に(3)として示すように、研磨工具19を用いて研磨加工を行い、成形面3aを高精度に仕上げる。
以上のように、本実施例によれば、単純形状である基準型部2とガラス材からなる成形用型部3とを用いることにより、光学素子成形用型1としての素材の製造コストやリードタイムを抑えることができる。また、基準型部2における成形基準である外径2bを衝にして基準型部2の直径と成形用型部3の直径とを同軸加工した上で、成形用型部3の成形面3aを所望の形状に加工して光学素子成形用型1を製造することにより、成形面3aの精度、成形面3aと型基準部2との位置精度、成形面3aに直交する胴型との摺動部の合わせ等、成形型としての高い総合精度を得ることができる。
【実施例2】
【0027】
図6は、本実施例における被加工物である光学素子成形用型20の最終的な仕上がり状態を示している。この光学素子成形用金型20は、母材であるSUS材の基準型部21と、線膨張係数がほぼ基準型部21に等しいガラスよりなる成形用型22とが一体的に構成されている。この点においては実施例1における光学素子成形用金型1と同様である。但し、光学素子成形用金型20は、円柱形状である成形用型部22の直径が、同じく円柱形状である基準型部21の直径よりも小さく形成される点において、成形用型部3と基準型部2との直径が同一になるように形成される実施例1の光学素子成形用金型1と異なっている。
【0028】
なお、本実施例では、基準型部21の側面が光学素子成形用型10の成形基準面になる。
図7は光学素子成形用金型20のブランク状態を示している。成形用型部22は、一方の端面(他端面)である成形面22aが所望の形状に近い近似R(球面)で予め加工されており、成形面22aに対向しているもう一方の端面が基準型部21の端面に耐熱性接着剤23で強固に接着されている。なお、このときの成形用型部22の直径は基準型部21よりも大きい。
【0029】
図6に示した光学素子成形用金型20の成形用型部22における成形面22aの加工に使用する超精密加工機9’の構成を、図8に斜視図で示す。
この超精密加工機9’の構成と図3に示した超精密加工機9とは、工具回転スピンドル13及び工具スピンドルホルダ17が、振動切削装置24に置換されている点において相違している。超精密加工機9’のB軸回転テーブル14上に設置されている振動切削装置24は振動を用いて切削を行う装置であり、芯出しされたダイヤモンド工具25を具備している。
【0030】
図9は、ダイヤモンド工具25が取り付けられている振動切削装置24の上面図である。ここで、ダイヤモンド工具25の切刃作用点25aと、B軸回転テーブル14の回転軸14aとを図示しない調整機構により合致させておく。なお、ダイヤモンド工具25の切刃すくい面と主軸12の回転軸12aも、図示しない調整機構により水平に合致させておく。
【0031】
図8に示した超精密加工機9’におけるその他の構成は、図3に示した超精密加工機9と同様である。
次に、光学素子成形用型20の加工の工程を、図10に示した工程図に沿って説明する。
【0032】
まず、光学素子成形用型20を超精密加工機9’の主軸12に固定する。このとき、光学素子成形用型20の成形基準となる基準型部21の外径21a(図7参照)を衝として主軸12の回転軸12aと同軸に芯出し調整しておく。
【0033】
次に、図10に(1)として示すように、振動切削装置24に取付けられたダイヤモンド工具25により、成形用型部22の外径22b(図7参照)を基準型部21の外径21aよりマイナスになるように(すなわち、成形用型部22の直径が基準型部21の直径よりも小さくなるように)切削加工する。なお、このときにマイナスとする数値としては、光学素子の成形時に樹脂が入り込むことがない程度の値とすることが好ましく、具体的には50μm以下が望ましい。
【0034】
次に、図10に(2)として示すように、光学素子成形用型20の成形用型部22の成形面22a(図7参照)をダイヤモンド工具25で切削加工する。この加工は、位置合わせがされているダイヤモンド工具25を、図示しない超精密加工機9’のCNC装置によるX、Z、B軸の3軸制御で所望の形状に走査させることにより行う。
【0035】
その後、必要に応じ、図10に(3)として示すように、研磨工具19を用いて研磨加工を行い、成形面22aを高精度に仕上げる。
以上のように、本実施例によれば、実施例1と同様に、高い総合精度をもつ光学素子成形用型20を得ることができる。更に、本実施例によれば、成形用型部22の直径を基準型部21の直径よりも小さくなるように加工して光学素子成形用型20を製造することにより、成形型可動側に光学素子成形用型20を用いても摺動面にカケや摩耗が生じることがなく、成形面22aの位置精度が確保できる。また、基準型部21との一体化の前に成形面22aが所望の形状である光学素子形状の近似Rに予め加工されている成形用型部22を用いて光学素子成形用型20を製造することにより、成形面22aの加工リードタイムを削減することができる。
【0036】
ところで、以上のようにして製造された光学素子成形用型1若しくは20を用いて光学素子を製造するには、ガラス若しくはプラスチックである光学素子の成形材料を、一対の光学素子成形用型1若しくは20の間に配置し、これを熱間にて成形(押圧成形若しくは射出成形)すればよい。
【0037】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
例えば、上述した各実施例においては、SUS材である基準型部2及び21を用いたが、光学素子成形時における耐熱性を有しているものであれば、基準型部2及び21の材質として、金属、超硬合金、セラミックスなどのいずれであってもよい。
【0038】
また、上述した実施例2においては、成形用型部22の直径を基準型部21の直径よりも小さくなるように加工して光学素子成形用型20を製造したが、成形用型部22の直径を基準型部21と同径になるように加工して光学素子成形用型20を製造することも、もちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施例1における光学素子成形用型の最終的な仕上がり状態を示す図である。
【図2】押圧成形装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】実施例1で使用する超精密加工機の構成を示す斜視図である。
【図4】研削砥石を取り付けた工具回転スピンドルの上面図を示す図である。
【図5】実施例1における光学素子成形用型の加工の工程を示す工程図である。
【図6】実施例2における光学素子成形用型の最終的な仕上がり状態を示す図である。
【図7】実施例2における光学素子成形用金型のブランク状態を示す図である。
【図8】実施例2で使用する超精密加工機の構成を示す斜視図である。
【図9】ダイヤモンド工具が取り付けられている振動切削装置の上面図である。
【図10】実施例2における光学素子成形用型の加工の工程を示す工程図である。
【符号の説明】
【0040】
1、20 光学素子成形用型
2、21 基準型部
2a 基準型部接合面
2b、21a 基準型部外径
3、22 成形用型部
3a、22a 成形用型部成形面
3b、22b 成形用型部外径
4 押圧成形装置
5 ヒータ
6 加熱リング
7 上成形型
8 融着接合部材
9、9’ 超精密加工機
10 X軸テーブル
11 Z軸テーブル
12 主軸
12a 主軸回転軸
13 工具回転スピンドル
13a 工具回転スピンドル回転軸
14 B軸回転テーブル
14a B軸回転テーブル回転軸
15 超精密加工機ベース
16 主軸回転モータ
17 工具回転スピンドルホルダ
18 研削砥石
18a 研削砥石加工作用点
19 研磨工具
23 耐熱性接着剤
24 振動切削装置
25 ダイヤモンド工具
25a ダイヤモンド工具切刃作用点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学素子の成形時における基準面を有する基準型部と、前記光学素子を成形する成形面を有する成形用型部と、を一体的に構成する光学素子成形用型の製造にあたり、
前記基準型部よりも外径が大きい前記成形用型部の一端面と前記基準型部の端面とを一体化する工程と、
前記基準型部の基準面を衝として加工機の主軸に取り付け、前記成形用型部を前記加工機で加工することにより、前記基準型部の中心軸と前記成形用型部の中心軸とを一致させる工程と、
前記成形用型部の他端面に前記成形面を加工する工程と、
を有することを特微とする光学素子成形用型の製造方法。
【請求項2】
前記基準型部と前記成形用型部は円柱形状であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子成形用型の製造方法。
【請求項3】
前記基準型部は耐熱性を有した金属、超硬またはセラミックスからなり、前記成形用型部は前記基準型部と線膨張係数がほぼ等しいガラスからなることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子成形用型の製造方法。
【請求項4】
前記成形用型部と前記基準型部とを一体化する工程は、加熱した融着接合部材を成形用型部の端面と前記基準型部の端面とで押圧して固着することを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の光学素子成形用型の製造方法。
【請求項5】
前記成形用型部と前記基準型部とを一体化する工程は、前記成形用型部の端面と前記基準型部の端面とを接着剤で接着して固着することを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の光学素子成形用型の製造方法。
【請求項6】
前記成形用型部を前記加工機で加工する工程は、前記成形用型部の外径を前記基準型部の外径以下とすることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の光学素子成形用型の製造方法。
【請求項7】
前記成形用型部と前記基準型部とを一体化する前に、前記成形用型部の他端面を前記光学素子に対応した形状に近似した球面形状に予め加工しておくことを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の光学素子成形用型の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の光学素子成形用型の製造方法を使用して製造された一対の光学素子成形用型の間に、成形材料を配置し、これを熱間にて成形して光学素子を得ることを特徴とする光学素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図5】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−74675(P2008−74675A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256700(P2006−256700)
【出願日】平成18年9月22日(2006.9.22)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】