説明

光源装置、バックライト装置及び表示装置

【課題】 本発明は、波長を選択して透過させる部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易な光源装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明に係る光源装置は、光の出射面が線状に延在された光源部と、前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長を選択して透過させる部材を配設した光源装置、該光源装置を設けたバックライト装置及び該バックライト装置を設けた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電飾パネル、非常灯、案内灯、標識、表札等に利用されるエッジライト式の面発光型照明装置に関し、基板に実装された少なくとも1つの白色LED素子と、当該白色LED素子から発した光のうち青色光を主に反射する反射フィルタと、前記白色LED素子から発した光及び前記反射フィルタで反射した青色光を吸収して蛍光する赤色蛍光体とを備えた構成がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、色変換フィルタを用いた面光源装置に関し、ガラス基板12上に紫外線に励起されて青緑色光を放出する、残光性を有する蓄光蛍光体層13と、紫外線に励起されて青緑色光と補色関係にある赤色光を放出する、残光性を有しない通常蛍光体層14をそれぞれ分散配置して色変換フィルタ3を構成し、該色変換フィルタ3の下方に紫外線光源を配置した構成がある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−73206号公報
【特許文献2】特開2008−191321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述の様な構成では、蛍光体をガラス基板に均一に塗布又は装着することが困難であり、該蛍光体の厚みが不均一になる等に起因して色斑が発生する問題があった。また、波長を選択して透過させる部材が厚いフィルム状から構成されている場合には該部材の透過率が低くなることから、該フィルムを光源装置に用いても十分な照度が得られないという問題があった。一方、波長を選択して透過させる部材が薄いフィルム状から構成されている場合には該部材の形状を維持することが困難であり、該フィルムを光源装置に設置又は交換する際に手間が掛かるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は前述の技術的な課題に鑑み、波長を選択して透過させる部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易な光源装置の提供を目的とする。また、該光源装置を設けたバックライト装置の提供を目的とする。さらに、該バックライト装置を設けた表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決すべく、本発明に係る光源装置は、光の出射面が線状に延在された光源部と、前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えていることを特徴とする。
【0008】
また、前述の課題を解決すべく、本発明に係るバックライト装置は、光の出射面が線状に延在された光源部と、前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えた光源装置と、前記光源装置の前記光源部に隣接し、側面から入射された前記光源の光を主面から導出する導光板を備えた導光部とを有することを特徴とする。
【0009】
また、前述の課題を解決すべく、本発明に係る表示装置は、光の出射面が線状に延在された光源部と、前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えた光源装置と、前記光源装置の前記光源部に隣接し、側面から入射された前記光源の光を主面から導出する導光板を備えた導光部とを有するバックライト装置と、前記導光部の主面の両側又は片側に積層され、所定の情報が表示された表示板を備えた表示部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る光源装置によれば、波長を選択して透過させる部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光源装置1を示す斜視図であり、(a)は光源装置1を一体に組み立てた状態で示す斜視図、(b)は光源装置1を構成部材毎に分解した状態で示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光源装置1を示す図であり、(a)は光源装置1を一方から示す側面図、(b)は光源装置1を一方から示す端面図、(c)は光源装置1を一方に対向した他方から示す側面図、(d)は光源装置1を一方に対向した他方から示す端面図であり、それぞれ図1に対応している。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る光源装置1を一方から示す側面図であり、導光板131を装着している状態で示し、図2(a)に対応している。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光源装置1を構成する光源部10の一部を示す斜視図であり、図1に対応している。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る光源装置1を構成する波長選択透過部20の一部を示す斜視図であり、図1に対応している。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る光源装置1を構成する筐体部30の一部を示す図であり、(a)は筐体部30の一部を構成部材毎に分解した状態で示す斜視図、(b)は筐体部30の一部を構成部材毎に分解した状態で示す側面図であり、それぞれ図1に対応している。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る光源装置2を示す斜視図であり、(a)は光源装置2を一体に組み立てた状態で示す斜視図、(b)は光源装置2を構成部材毎に分解した状態で示す斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る光源装置2を構成する波長選択透過部40の一部を示す斜視図であり、図7に対応している。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る光源装置2を構成する筐体部50の一部を示す図であり、(a)は筐体部50の筐体51の一部を示す斜視図、(b)は筐体部50の筐体51を示す側面図であり、それぞれ図7に対応している。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る光源装置2を構成する固定部60を示す図であり、(a)は固定部60の固定部材61を一方から示す斜視図、(b)は固定部60の固定部材61を一方に対向した他方から示す斜視図であり、それぞれ図7に対応している。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る光源装置3を示す斜視図であり、(a)は光源装置3を一体に組み立てた状態で示す斜視図、(b)は光源装置3を構成部材毎に分解した状態で示す斜視図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る光源装置3を構成する光源部70の一部を示す斜視図であり、図11に対応している。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る光源装置3を構成する固定部80を示す図であり、(a)は固定部80の固定部材81を一方から示す斜視図、(b)は固定部80の固定部材81を一方に対向した他方から示す斜視図であり、それぞれ図11に対応している。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る光源装置4を構成する波長選択透過部90を示す斜視図であり、(a)は光源装置4の長手方向に沿って透過波長領域が異なる複数の透過部材91を1個の保持部材92に隣接して設けた波長選択透過部90を示す斜視図、(b)は光源装置4の短手方向に沿って透過波長領域が異なる複数の透過部材93を1個の保持部材92に隣接して設けた波長選択透過部90を示す斜視図、(c)は光源装置4の短手方向に沿って透過波長領域が異なる複数の透過部材95をそれぞれ複数の保持部材99に設けた波長選択透過部90を示す斜視図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る光源装置4を構成する波長選択透過部90を示す斜視図であり、(a)は1個の保持部材92に対して1個の透過部材94を設けた上で更に透過波長領域が異なる複数の透過部材95を短手方向の一端から他端にかけて隣接して設けた波長選択透過部90を分解した状態で示す斜視図、(b)は1個の保持部材92に対して透過波長領域が異なる複数の透過部材96を短手方向の両端から中心にかけて一部重ね合わせて設けた波長選択透過部90を分解した状態で示す斜視図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る光源装置4を構成する波長選択透過部90を示す斜視図であり、(a)は1個の保持部材92に対して透過波長領域が異なる複数の透過部材97を長手方向の一端から他端にかけて一部重ね合わせて設けた波長選択透過部90を分解した状態で示す斜視図、(b)は1個の保持部材92に対して透過波長領域が異なる複数の透過部材98を長手方向の両端から中心にかけて一部重ね合わせて設けた波長選択透過部90を分解した状態で示す斜視図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る光源装置4の光源部10及び波長選択透過部90の一部を示す斜視図であり、波長選択透過部90を透過させて示し、図14(c)に対応している。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る光源装置5を短手方向から示す端面図であり、透過部材111を設けた保持部材112が集光レンズの機能を有した波長選択透過部110を示している。
【図19】本発明の第3の実施形態に係る光源装置6を短手方向から示す端面図であり、透過部材121を設けた保持部材122が拡散レンズの機能を有した波長選択透過部120を示している。
【図20】本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7を示す斜視図である。
【図21】本発明の第5の実施形態に係る表示装置8を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の光源装置1乃至光源装置6、バックライト装置7及び表示装置8に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の光源装置1乃至光源装置6、バックライト装置7及び表示装置8は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。以下の記述において、本発明の光源装置1乃至光源装置6、バックライト装置7及び表示装置8を構成する各構成部材の材質及び形状等は一例であり、他の材質及び形状等に適宜変更可能である。
【0013】
また、以下の説明においては、最初に本発明の第1の実施形態に係る光源装置1乃至光源装置3について図1乃至図13を参照しながら説明する。次に本発明の第2の実施形態に係る光源装置4について図14乃至図17を参照しながら説明する。次に本発明の第3の実施形態に係る光源装置5及び光源装置6について図18及び図19を参照しながら説明する。次に本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7について図20を参照しながら説明する。次に本発明の第5の実施形態に係る表示装置8について図21を参照しながら説明する。次に本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7及び第5の実施形態に係る表示装置8にそれぞれ設けられた導光板131の製造方法について説明する。最後に本発明の光源装置1乃至光源装置6、バックライト装置7及び表示装置8の構成と主な作用効果について請求項毎に説明する。
【0014】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る光源装置1乃至光源装置3について、図1乃至図13を参照しながら、具体的に説明する。なお、図1乃至図6に示す光源装置1、図7乃至図10に示す光源装置2、及び図11乃至図13に示す光源装置3の順で説明する。
【0015】
本発明の第1の実施形態に係る光源装置1は、波長を選択して透過させる部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易である。この様な光源装置1は、図1及び図5に示すように、光を出射する光源部10、光源部10の前方に配設され光の波長を選択して透過させる透過部材21が張架された状態で保持部材22に積層された板状の波長選択透過部20、及び光源部10及び波長選択透過部20をそれぞれ収納する筐体部30から構成されている。以下、光源装置1の各構成について、順に説明する。
【0016】
光源装置1を構成する光源部10は、図1及び図4に示すように、光の出射面が線状に延在されている。この様な光源部10は、光源11、該光源11を実装する基板12、該基板12を保持する基板保持部材13、及び光源11への駆動電力を供給する配線14から構成されている。以下、光源部10を構成する各部材について、順に説明する。光源部10の光源11は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)から成る。また、光源11は、白色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色又は紫色のいずれかの色若しくはそれらの色の組み合わせから成るLEDで構成する。また、光源11は、紫外域又は赤外域の光を発するLEDで構成しても良い。この様な光源11は、後述する基板12に、所定の間隔で複数個配列されている。なお、光源11は、LEDに限定されることはなく、有機発光ダイオード、蛍光管、冷陰極管、白熱電球又はネオン管等で構成しても良い。また、光源部10の基板12は、板状に形成されたガラスエポキシ基板から成る。この様な基板12の上部に形成された実装面12aに、光源11を所定の間隔で複数配設されている。
【0017】
また、光源部10の基板保持部材13は、アルミニウム又は銅の合金から成り、短手方向の両端に基板12を位置決めする直線状の凸部を設けた板状部から形成され、基板12を積層して保持する。この様な基板保持部材13は、放熱部材としても機能する。また、基板保持部材13は、表面が平滑な金属板から成ることから、後述する筐体部30の内部に収納する場合に、光源部載置面31a等で引っ掛かることが無く、容易に抜き差しすることができる。なお、基板保持部材13の上部に形成された積層面13bに、両面テープで貼り付け又は接着剤を塗布した状態で、基板12を接合した状態で積層して保持する。また、光源部10の配線14は、外部から駆動電力が供給される配線であり、基板12の実装面12aに設けられた電極12bに半田付けされている。なお、配線14と基板保持部材13に、図示せぬ樹脂がモールドされ、配線14の断線及び電極12bの剥がれを防止している。
【0018】
光源装置1を構成する波長選択透過部20は、図1及び図5に示すように、光源部10の光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる。ここで、波長選択透過部20は、所定の波長領域の光を透過させる薄膜又はフィルム状の透過部材21と、該透過部材21を積層して保持する板状の保持部材22とを備えている。この様な波長選択透過部20は、透過部材21及び保持部材22から構成されている。以下、波長選択透過部20を構成する各部材について、順に説明する。波長選択透過部20の透過部材21は、光の波長を選択して透過させる。また、透過部材21は、厚みが40μmでフィルム状に形成されたポリ塩化ビニルと、該ポリ塩化ビニルに塗布され厚みが25μmでアクリル系の粘着剤から成る。また、透過部材21は、所定の色の着色料により着色されている。ここで、透過部材21は、可視光領域の光を概ね30%乃至90%透過させる。なお、透過部材21は、紫外線領域の光を99%以上遮蔽する。ここで、透過部材21は、異なる色の着色料により着色された複数の部材を積層して形成しても良い。
【0019】
また、波長選択透過部20の保持部材22は、透明であり透過部材21を張架した状態で積層する。また、保持部材22は、アクリル酸又はメタクリル酸を重合して形成したアクリル樹脂から成り、厚みが0.5mm乃至1mmで板状に形成されている。また、保持部材22の材質は、アクリル樹脂に限定されることはなく、例えばポリカーボネート樹脂又はポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を用いても良い。ここで、透過部材21は、透過部材21に対して張架された状態で積層して接着されている。また、保持部材22は長方形状で長尺から成る1枚の板状に形成され、且つ透過部材21も長方形状で長尺から成り1枚のフィルム状に形成されている。ここで、透過部材21の縦方向及び横方向の寸法は、保持部材22の上方に張架して貼り付けできるように、該保持部材22の各寸法と比較して、同等又は僅かに小さな寸法で形成されている。
【0020】
光源装置1を構成する筐体部30は、図1及び図2等に示すように、光源部10及び波長選択透過部20を内部に収納し、長方体形状から成る。この様な筐体部30は、第1の筐体31、第2の筐体32、ネジ33、第1の蓋34及び第2の蓋35から構成されている。以下、筐体部30を構成する各部材について、順に説明する。筐体部30の第1の筐体31は、図6に示すように、断面がL字状で板状に形成されたアルミニウム合金の金属板から成る。また、第1の筐体31の内部の下方に形成された光源部載置面31aに、光源部10を載置して収納する。また、第1の筐体31の波長選択透過部載置面31bの近傍に形成された係合溝31cに、波長選択透過部20を差し込んで係合する。さらに、第1の筐体31の内部の片側に形成された波長選択透過部載置面31bに、後述するバックライト装置7を構成する導光部130の導光板131を保持する。なお、導光板131には光源部10の光源11から光が入射される。
【0021】
また、筐体部30の第2の筐体32は、図6に示すように、第1の筐体31と略対称形状であって、断面がL字状に形成されたアルミニウム合金の金属板から成り、第1の筐体31と接続される。ここで、第1の筐体31の下部の下面に形成された当接面31eと、第2の筐体32の下部の上面に形成された当接面32eとを当接させた状態で、該第1の筐体31及び第2の筐体32が、ネジ33により固定されている。また、ネジ33が、第2の筐体32の当接面32eに開口された貫通孔32hに挿通された状態で、第1の筐体31の当接面31eに形成されたネジ溝31mにネジ留めされる。また、第1の筐体31及び第2の筐体32がネジ33により固定されている状態で、第1の筐体31の内壁である嵌合面31dに、第1の蓋34及び第2の蓋35がそれぞれ嵌合される。また、筐体部30の第1の蓋34は、図1及び図2(a)に示すように、第1の筐体31の一方の端面に嵌合される。この様な第1の蓋34は、ポリカーボネイトから成り、凸部及び開口孔が設けられた長方体から形成されている。同様に、筐体部30の第2の蓋35は、図1及び図2(c)に示すように、第1の筐体31の他方の端面に嵌合される。
【0022】
また、筐体部30には、図3に示すように、後述する導光部130の導光板131を装着して用いる。ここで、第1の筐体31の波長選択透過部載置面31bが平面から形成され、且つ波長選択透過部20の保持部材22の下面が平面から形成されているため、筐体部30に対して波長選択透過部20を着脱する際に、摩擦抵抗が少ない状態で交換できる。なお、導光板131の短手方向の幅は、3mm乃至8mmである。一方、波長選択透過部20の短手方向の幅は、導光板131の短手方向の幅よりも1mmから4mm長い。したがって、波長選択透過部20から出射された光を、導光板131に対して確実に入射させることができる。
【0023】
次に、本発明の第1の実施形態に係る光源装置2について、図7乃至図10を参照しながら、具体的に説明する。ここで、光源装置2は、前述した光源装置1と比較して波長選択透過部40の着脱が容易で、該波長選択透過部40の着脱に係る作業性を大幅に向上させることができる。この様な光源装置2は、図7に示すように、光源部10、波長選択透過部40、筐体部50及び固定部60から構成されている。以下、光源装置2に特有の各構成について、順に説明する。
【0024】
光源装置2を構成する波長選択透過部40は、図8に示すように、透過部材41及び保持部材42から構成されている。ここで、透過部材41及び保持部材42は、波長選択透過部20の透過部材21及び保持部材22と同様の仕様から成る。但し、透過部材41及び保持部材42には、それぞれ第1の切欠部41a及び42aが形成され、後述する図10に示す固定部60の固定部材61に形成された係留部62の第1の係留部62aに係留される。また、透過部材41の第1の切欠部41a及び保持部材42の第1の切欠部42aは、側面の両側に四角形状に切欠が形成されている。なお、透過部材41の第1の切欠部41a及び保持部材42の第1の切欠部42aは、切欠状に限定されることはなく、孔状であっても良く、又は突起状であっても良い。なお、保持部材42のみに、第1の切欠部42aを形成する構成としても良い。
【0025】
光源装置2を構成する筐体部50は、図7に示すように、光源部10及び波長選択透過部40を収納する。この様な筐体部50は、筐体51、第2の蓋52及び固定部60から構成されている。以下、筐体部50を構成する各部材について、順に説明する。筐体部50の筐体51は、断面がコの字状で形成されたアルミニウム合金の金属板から成る。また、筐体51の内部の下方に形成された光源部載置面51aに、光源部10を載置して収納する。また、筐体51の波長選択透過部載置面51bの近傍に形成された係合溝51cに、波長選択透過部40を差し込んで係合する。また、筐体51の外周面51sの一方に円形状に開口された第2の嵌合部51tには後述する固定部60が嵌合され、筐体51の外周面51sの一方に対向した他方に円形状に開口された第2の嵌合部51tには第2の蓋52が嵌合される。なお、筐体51の第2の嵌合部51tは、貫通した孔状に形成されているが、該孔状に限定されることはなく、切欠状であっても良く、又は突起状であっても良い。さらに、筐体51の内部の両側に形成された波長選択透過部載置面51bに、波長選択透過部40を介して、後述するバックライト装置7を構成する導光部130の導光板131を保持する。
【0026】
筐体部50に備えられた固定部60は、図10に示すように、固定部材61から構成されている。この様な固定部材61は、ポリカーボネイトから成り、複数の凹凸及び開口孔が設けられた長方体から形成されている。ここで、固定部材61の係留部62の第1の係留部62aが、波長選択透過部40の透過部材41の第1の切欠部41a及び保持部材42の第1の切欠部42aに嵌合される。同様に、固定部材61の係留部62の第2の係留部62bが、筐体51の第2の嵌合部51tに嵌合される。また、固定部材61の係留部62は、一対から成り、該固定部材61の係留面61pから所定の間隔を設けて筐体51へ挿入する方向に向かって突起状に突出して形成されている。さらに、波長選択透過部40の保持部材42の第1の切欠部42aに係留される第1の係留部62aが、固定部材61に形成された係留部62の上部の面に形成されている。
【0027】
また、固定部材61の第1の係留部62aは、係留部62の上部から第1の切欠部42aに係留する方向に向かって台形台形状に突出し、且つ筐体51へ挿入する方向に向かって下り傾斜面が形成されている。したがって、固定部材61の第1の係留部62aに形成された傾斜面により、第1の係留部62aを保持部材42に切欠状に形成された第1の切欠部42aに係留させる際に挿入する抵抗を少なくすることができる。また、固定部材61の第1の係留部62aに形成された傾斜面により、保持部材42の第1の切欠部42aに対して簡単に誘導することができる。さらに、第1の係留部62aを保持部材42の第1の切欠部42aに係留させている状態では、上方に向かって断面形状が台形台形状に突出した第1の係留部62aの引っ掛かりにより、第1の切欠部42aから外れ難い状態で嵌合させることが可能である。
【0028】
さらに、固定部材61に形成された係留部62の側部の外側に、筐体51の第2の嵌合部51tに係留される第2の係留部62bが形成されている。また、固定部材61の第2の係留部62bは、係留部62の側部から円柱形状に外側に向かって突出し、且つ係留面61pから筐体51へ挿入する方向に向かって第2の係留部62bの突出した部分の厚みが薄くなるように傾斜面が形成されている。したがって、固定部材61の第2の係留部62bに形成された傾斜面により、第2の係留部62bを筐体51の孔状に形成された第2の嵌合部51tに嵌合させる際に、挿入する抵抗を少なく、また簡単に誘導することができる。さらに、係留部62を筐体51に係留させている状態では、円柱形状に突出した第2の係留部62bが円形状に開口された第2の嵌合部51tから外れ難い状態で嵌合させることが可能である。なお、固定部材61の係留部62に形成された第1の係留部62a及び第2の係留部62bは、突起状に限定されることはなく、切欠状であっても良く、又は孔状であっても良い。また、固定部材61に一対の円筒状に開口された配線孔61rに、光源部10の配線14が挿通される。
【0029】
次に、本発明の第1の実施形態に係る光源装置3について、図11乃至図13を参照しながら、具体的に説明する。ここで、光源装置3は、前述した光源装置1と比較して光源部70及び波長選択透過部40を同時に着脱させることが容易で、該光源部70及び波長選択透過部40の着脱に係る作業性を大幅に向上させることができる。この様な光源装置3は、図11に示すように、光源部70、波長選択透過部40、筐体部50及び固定部80から構成されている。以下、光源装置3に特有の各構成について、順に説明する。
【0030】
光源装置3を構成する光源部70は、図12に示すように、光源11、基板12、基板保持部材73及び配線14から構成されている。ここで、基板保持部材73の基本的な仕様は、基板保持部材13と同様である。但し、基板保持部材73には、第3の切欠部73aが形成され、後述する固定部80の固定部材81に形成された係留部82の第3の係留部82cに係留される。また、光源部70の基板保持部材73の第3の切欠部73aは、該基板保持部材73の側面の両側に切欠状に形成されている。なお、基板保持部材73の第3の切欠部73aは、切欠状に限定されることはなく、孔状であっても良く、又は突起状であっても良い。ここで、基板12に図示せぬ第3の嵌合部を形成し、後述する固定部80の固定部材81に形成された係留部82の第3の係留部82cを係留させる構成としても良い。
【0031】
光源装置3を構成する固定部80は、光源装置2を構成する固定部60と同様の機能を備え、且つ光源部70を固定できるように構成されている。また、固定部80の固定部材81は、図13に示すように、ポリカーボネイトから成り、複数の凹凸及び開口孔が設けられた長方体から形成されている。また、固定部材81の中央に、光源部70の光源11に駆動電力を供給する配線14を通すための配線孔81rが形成されている。また、1対の長方形状の係留部82が、固定部材81の壁面から筐体51に挿入する方向に突出して設けられている。また、係留部82は、中央の上方に台形台形状に設けられており、上方に向かって突出した第1の係留部82aは、一部を筐体51へ挿入する方向に向かって下り傾斜して設けられている。また、係留部82は、中央の下方に台形台形状に設けられており、下方に突出した第3の係留部82cは、一部を筐体51へ挿入する方向に向かって上り傾斜して設けられている。したがって、固定部材81の第1の係留部82a及び第3の係留部82cに形成された傾斜面により、第1の係留部82aを保持部材42の切欠状に形成された第1の切欠部42aに係留させる際、または第3の係留部82cを基板保持部材73の切欠状に形成された第3の切欠部73aに係留させる際、挿入する抵抗を少なく、また簡単に誘導することができる。
【0032】
また、固定部材81の第2の係留部82bは、係留部82の側部から円柱形状に外側に向かって突出し、且つ係留面81pから筐体51へ挿入する方向に向かって第2の係留部82bの厚みが薄くなるように傾斜面が形成されている。したがって、固定部材81の第2の係留部82bに形成された傾斜面により、第2の係留部82bを筐体51に孔状に形成された第2の嵌合部51tに嵌合させるときに、挿入する抵抗を少なく、また簡単に誘導することができる。
【0033】
以上、本発明の第1の実施形態に係る光源装置1乃至光源装置3によれば、波長を選択して透過させる透過部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該透過部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易である。
【0034】
さらに、本発明の第1の実施形態に係る光源装置1乃至光源装置3によれば、例えば波長選択透過部20及び波長選択透過部40の各透過部材がフィルム状に形成されていることから、光源部10又は光源部70から入射された光を減衰させることなく、且つ湾曲等させた状態で設けることができる。また、光源装置1乃至光源装置3によれば、波長選択透過部20及び波長選択透過部40の各透過部材が、長尺から成るフィルム状に形成されている場合でも、該透過部材を張架した状態で保持部材に積層して設けることができることから、しわ又は歪み等の発生を防止することができる。
【0035】
ここで、本発明の第1の実施形態に係る光源装置1によれば、筐体部30の短手方向に向かって、該筐体部30の第1の筐体31から第2の筐体32を分解可能であることから、光源装置1を分解する際に広いスペースを必要とすることがなく、作業時の動作範囲を小さくすることができる。また、光源装置1によれば、筐体部30の第1の筐体31に波長選択透過部20を係留した状態で、第1の筐体31から第2の筐体32を着脱可能であることから、光源装置1を組立て又は分解する際に、作業性を大幅に向上させることができる。
【0036】
また、本発明の第1の実施形態に係る光源装置2によれば、図8乃至図10に示すように、固定部材61の係留部62の第1の係留部62aが波長選択透過部40の保持部材42の第1の切欠部42aに嵌合され、且つ固定部材61の係留部62の第2の係留部62bが筐体51の第2の嵌合部51tに嵌合される構成であることから、工具や技能を一切必要とせず、波長選択透過部40の着脱に係る作業性を大幅に向上させることができる。したがって、光源装置2の使用において、出射させる光の波長範囲を変更したい場合に、波長選択透過部40を容易に着脱することができる。
【0037】
さらに、本発明の第1の実施形態に係る光源装置3によれば、図12及び図13に示すように、基板保持部材73に第3の切欠部73aが形成され固定部80の固定部材81に形成された係留部82の第3の係留部82cに係留される構成により、波長選択透過部40に加えて光源部70の着脱に係る作業性を大幅に向上させることができる。したがって、光源装置3の使用において、出射させる光の波長範囲を変更したい場合に、光源部70及び波長選択透過部40を容易に着脱することができる。
【0038】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4について、図14乃至図17を参照しながら、具体的に説明する。
【0039】
ここで、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4は、例えば図14に示すように、波長選択透過部90が、透過波長領域が異なる複数の透過部材を備え、該波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を光源装置4の長手方向又は短手方向に沿って所定の間隔毎に異ならせていることに特徴を有している。また、それ以外の第2の実施形態に係る構成は、第1の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第2の実施形態においては、第1の実施形態と異なる波長選択透過部90の構成について中心に説明する。
【0040】
図14(a)に示す波長選択透過部90では、図17に示す光源装置4の長手方向に沿って所定の寸法に切断した透過波長領域が異なる4種類の透過部材91を、長尺から成る1枚の保持部材92に対して順に配列させて貼り付けている。ここで、複数の透過部材91が張架された状態で1枚の保持部材92に貼り付けられていることから、透過部材91が薄いフィルム状であっても、波長選択透過部90を光源装置4から取り出すことが容易である。また、図14(b)に示す波長選択透過部90では、光源装置4の短手方向に沿って所定の寸法に切断した透過波長領域が異なる4種類の透過部材93を、長尺から成る1枚の保持部材92に対して順に配列させて貼り付けている。また、1枚の透過部材93の短手方向の幅は、保持部材92の短手方向の幅よりわずかに小さい寸法の4分の1である。また、1枚の透過部材93の長手方向の幅は、保持部材92の長手方向の長さと同等の寸法である。ここで、複数の透過部材93が張架された状態で1枚の保持部材92に貼り付けられているから、透過部材93が薄いフィルム状であっても、波長選択透過部90を光源装置4から取り出すことが容易である。
【0041】
図14(c)に示す波長選択透過部90では、透過波長領域が異なる該波長選択透過部90を独立して複数設けている。したがって、透過波長領域が異なる複数の波長選択透過部90を任意に組み合わせることにより、複数の波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を、光源装置4の長手方向に沿って所定の間隔毎に異ならせることができる。ここで、略正方形状に形成された保持部材99に、該保持部材99と同一か又は少し小さな寸法の透過部材95を張架した状態で貼り付けられており、透過部材95が薄いフィルム状であっても、波長選択透過部90を光源装置4から取り出すことが容易である。
【0042】
図15(a)に示す波長選択透過部90では、1枚の保持部材92の上部に、所定の波長を選択して透過させ長尺から成る1枚の透過部材94が、貼り付けられている。また、1枚の透過部材94の上部に、透過波長領域が異なり所定の寸法に切断された短尺状の4種類の透過部材95が、長手方向の一端から他端にかけて順に配列させて貼り付けられている。なお、各透過部材95が、光源部10に複数設けられた光源11の前方に位置するように、合計20個設けられている。さらに、図15(b)に示す波長選択透過部90では、1枚の保持部材92の上部に、透過波長領域が異なる4種類の透過部材96が、互いに一部重なるように積層して貼り付けされている。また、保持部材92と同じ長さから1/7の長さまで長手方向の寸法を4種類変えた透過部材96を、一部重なるように設けている。なお、4種類の中で最も長い透過部材96が最下部に積層され、且つ4種類の中で最も短い透過部材96が最上部に積層されるように、保持部材92の中心を基準に、長いものから順に上部に向かって重ねて貼り付けられている。
【0043】
図16(a)に示す波長選択透過部90では、長尺から成る1枚の保持部材92に対して、透過波長領域が異なり且つ短手方向の寸法が保持部材92と同じ長さから1/4の長さまで段階的に異なる4種類の透過部材97が、貼り付けられている。なお、4種類の中で短手方向の寸法が最も長い透過部材97が最下部に積層され、且つ4種類の中で短手方向の寸法が最も短い透過部材97が最上部に積層されるように、保持部材92の長手方向の一端を基準に、上部に向かって順に重ねて貼り付けられている。さらに、図16(b)に示す波長選択透過部90では、上述した透過部材97と同様の仕様から成る透過部材98を、保持部材92の長手方向の中心を基準に、短手方向の寸法が長いものから上部に向かって順に重ねて貼り付けられている。
【0044】
図17に示す波長選択透過部90は、図14(c)に示す波長選択透過部90に対応しており、複数設けられた光源11の前方に透過部材95をそれぞれ配設している。また、図17では、光源部10に3個設けられた光源11に対応するように、3個の透過部材95が配設されている。ここで、各透過部材95の光を出射する面の中心軸C1と、各光源11の発光面の中心軸C1とが、一致又は近接するように配置されている。なお、図17では、各透過部材95の中心軸C1と各光源11の中心軸C1との位置関係を明確にするために、透過部材95と光源11との間の距離を、実際の距離よりも離間させた状態で図示している。さらに、隣接する透過部材95の間隔は、基板12に実装された光源11の間隔の整数倍としても良い。すなわち、例えば1個の透過部材95に対応するように、2個の光源11を隣接して配設しても良い。
【0045】
以上、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、第1の実施形態に係る光源装置1乃至光源装置3と同様に、波長を選択して透過させる透過部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該透過部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易である。
【0046】
さらに、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、波長選択透過部90の透過部材を複数の部材から形成することにより、様々な波長を任意に選択して出射させることができる。したがって、光源装置4の構成では、該光源装置4を後述するバックライト装置7に設けた場合、導光部130の導光板131の一主面及び他主面から異なる波長の光を出射させることができる。また、例えば図14(a)に示す波長選択透過部90では、図17に示す光源装置4の長手方向に沿って所定の寸法に切断した透過波長領域が異なる4種類の透過部材91を、長尺から成る1枚の保持部材92に対して順に配列させて設けている。したがって、波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を、光源装置4の長手方向に沿って所定の間隔毎に任意に異ならせることができる。同様に、図14(b)に示す波長選択透過部90では、光源装置4の短手方向に沿って所定の寸法に切断した透過波長領域が異なる4種類の透過部材93を、長尺から成る1枚の保持部材92に対して順に配列させて設けている。したがって、波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を、光源装置4の短手方向に沿って所定の間隔毎に任意に異ならせることができる。
【0047】
また、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、図14(c)に示す波長選択透過部90のように、略正方形状に形成された保持部材99に、該保持部材99と同一か又は少し小さな寸法の透過部材95を張架した状態で設けることができる。したがって、波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を、透過波長領域が異なる任意の透過部材95を選択して組み合わせる非常に簡便な構成により、光源装置4の長手方向に沿って所定の間隔毎に任意に異ならせることができる。
【0048】
ここで、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、図15(a)に示す波長選択透過部90のように、1枚の保持部材92の上部に所定の波長を選択して透過させ長尺から成る1枚の透過部材94が設けられ、且つ該透過部材94の上部に透過波長領域が異なる4種類の透過部材95が長手方向の一端から他端にかけて順に配列させて設ける構成とすることができる。この様な構成によれば、波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を、透過部材94を用いて例えば特定の可視光より長波長の光に制限した上で、且つ透過波長領域が異なる4種類の透過部材95の組み合わせにより光源装置4の短手方向に沿って所定の間隔毎に任意に異ならせることができる。
【0049】
さらに、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、図17に示す波長選択透過部90のように、各透過部材95の光を出射する面の中心軸C1と、各光源11の発光面の中心軸C1とが、一致又は近接するように構成することができる。この様な構成によれば、所定の透過波長領域を有する透過部材95に対応するように、任意の波長の光を発光する光源11を設けることにより、透過部材95から出射される波長領域をより効果的に設定することができる。また、青色の透過波長領域を有する透過部材95に対応するように、青色で発光する光源11を設ければ、青色と比較して長波長に相当する赤色等の光が混在することなく、透過部材95から出射される光の波長領域を純粋な青色に設定することができる。
【0050】
また、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、例えば図16(a)に示す波長選択透過部90のように、長尺から成る1枚の保持部材92に対して、透過波長領域が異なり且つ短手方向の寸法が保持部材92と同じ長さから1/4の長さまで段階的に異なる4種類の透過部材97を一部重ねた状態で設ける構成とすることができる。この様な構成によれば、波長選択透過部90から出射される光の波長範囲を、光源装置4の短手方向に沿って所定の間隔毎に任意に異ならせることができ、且つ複数の保持部材97が重なっている領域からは限定した波長領域の光だけを出射させることができる。また、フィルム状の透過部材97を複数組み合わせて積層させても、厚みが十分に薄いことから、他の部材との干渉を防止することができる。
【0051】
なお、本発明の第2の実施形態に係る光源装置4によれば、波長選択透過部90の保持部材にも、透過部材と同様に波長を選択して透過させる機能を持たせることにより、透過波長の異なる複数の部材を組み合わせて、様々な波長を任意に選択して透過させることができる。
【0052】
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態に係る光源装置5及び光源装置6について、図18及び図19を参照しながら、具体的に説明する。
【0053】
ここで、本発明の第3の実施形態に係る光源装置5及び光源装置6は、図18及び図19に示すように、波長選択透過部110及び波長選択透過部120が、レンズの機能を備えていることに特徴を有している。また、それ以外の第3の実施形態に係る構成は、第1及び第2の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第3の実施形態においては、第1及び第2の実施形態と異なる波長選択透過部110及び波長選択透過部120の構成について中心に説明する。
【0054】
光源装置5を構成する波長選択透過部110では、図18に示すように、透過部材111を積層して保持する保持部材112が、集光レンズの機能を有している。また、光源11に対向して配設された保持部材112の入射面は平面から形成され、且つ保持部材112の出射面は所定の曲率を有する凸状の曲面から形成されている。したがって、保持部材112に入射した光源11の光は、略集光されて出射される。ここで、透過部材111は、保持部材112の入射面に積層されて保持されている。また、透過部材111を積層して保持している保持部材112は、筐体101の波長選択透過部載置面101bの近傍に形成された係合溝101cに差し込まれて係合している。なお、光源装置5を構成する筐体部100の筐体101は、前述した光源装置2を構成する筐体部50の筐体51の簡易的な構造に相当し、例えば第2の嵌合部51tに相当するものが省略されている。なお、波長選択透過部110と導光板131が干渉しないように、筐体101の波長選択透過部載置面101bの上方に、導光板131を載置する凸状の導光部載置面101vを形成している。
【0055】
光源装置6を構成する波長選択透過部120では、図19に示すように、透過部材121を積層して保持する保持部材122が、拡散レンズの機能を有している。また、光源11に対向して配設された保持部材122の入射面は所定の曲率を有する凹状の曲面から形成され、且つ保持部材122の出射面は平面から形成されている。したがって、保持部材122に入射した光源11の光は、略拡散されて出射される。ここで、透過部材121は、保持部材122の出射面に積層されて保持されている。また、透過部材121を積層して保持している保持部材122は、筐体101の波長選択透過部載置面101bの近傍に形成された係合溝101cに差し込まれて係合している。なお、保持部材122の凹状の曲面から形成された入射面は、筐体101との干渉を回避するために、両端が切り欠かれている。
【0056】
以上、本発明の第3の実施形態に係る光源装置5及び光源装置6によれば、第1及び第2の実施形態に係る光源装置1乃至光源装置4と同様に、波長を選択して透過させる透過部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該透過部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易である。
【0057】
さらに、本発明の第3の実施形態に係る光源装置5によれば、該光源装置5を構成する波長選択透過部110において、光源11に対向して配設された保持部材112の入射面が平面から形成され、且つ保持部材112の出射面が所定の曲率を有する凸状の曲面から形成されている。したがって、保持部材112に入射した光源11の光は、略集光されて出射される。同様に、本発明の第3の実施形態に係る光源装置6によれば、該光源装置6を構成する波長選択透過部120において、光源11に対向して配設された保持部材122の入射面が所定の曲率を有する凹状の曲面から形成され、且つ保持部材122の出射面が平面から形成されている。したがって、保持部材122に入射した光源11の光は、略拡散されて出射される。この様に、本発明の第3の実施形態に係る光源装置5及び光源装置6によれば、光源11の光を略集光又は略拡散させた状態で出射させることができることから、光源装置に配設する導光板等に対して任意の配光特性を有する光を入射させることができる。
【0058】
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7について、図20を参照しながら、具体的に説明する。
【0059】
ここで、本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7は、図20に示すように、側面から入射された例えば光源装置1の光を導出する導光部130を配設し図示せぬ表示板等を背面から発光させることに特徴を有している。また、それ以外の第4の実施形態に係る構成は、第1乃至第3の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第4の実施形態においては、第1乃至第3の実施形態と異なる導光部130の構成について中心に説明する。
【0060】
バックライト装置7を構成する導光部130は、導光板131から構成され、図20に示すように、例えば光源装置1の光源部10に隣接し、導光板131の側面から入射された光源部10の光源11の光を導光板131の主面から導出する。ここで、導光板131は、アクリル酸又はメタクリル酸を重合して形成したアクリル樹脂又はポリカーボネイト等、透明な樹脂板から成る。また、導光板131は、着色された樹脂板を用いても良い。さらに、導光板131には、光を照射されることにより拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加した樹脂板を用いても良い。同様に、導光板131には、紫外域や可視域の光を照射されることにより蛍光を発する蛍光剤を塗布又は添加した樹脂板を用いても良い。ここで、光源部10の光源11の光が、導光板131の側面131aを介して、該導光板131の内部に導光される。また、導光板131の主面には、凹部又は凸部が所定の間隔でマトリクス状に配列されている。また、導光板131の主面である一主面131bに、光源部10の光源11から照射された光を拡散光として導出させる凹部131cが形成されている。同様に、導光板131の一主面131bに対向した主面である他主面131dに、光源部10の光源11から照射された光を拡散光として導出させる凹部131eが形成されている。
【0061】
ここで、導光部130の導光板131の一主面131bに形成された複数の凹部131cで発生した拡散光の大部分は、略均一な面発光の光として導光板131の他主面131dから導出される。同様に、導光板131の他主面131dに形成された複数の凹部131eで発生した拡散光の大部分は、略均一な面発光の光として導光板131の一主面131bから導出される。なお、導光板131の一主面131bの凹部131c及び他主面131dの凹部131eの深さを、光源部10の光が入射される導光板131の側面131aから離間する毎に深くなるように形成しても良い。この様に形成すれば、導光板131の側面131aから光源部10の光源11の光が入射された場合に、導光板131の側面131aから離間する毎に伝播する光の光量が減少するが、導光板131の側面131aから離間しても凹部で発生する拡散光の光量の減少を抑制することができる。したがって、導光板131の側面131aからの距離によらず、導光板131の一主面131b及び他主面131dから均一な面発光が導出される。この様な導光板131は、該導光板131の側面131aから離間する毎に伝播する光の光量が大きく減少する場合に有効な構成である。
【0062】
以上、本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7によれば、側面から入射された例えば光源装置1の光を導出する導光部130を配設し、該導光部130の導光板131を介して図示せぬ表示板等を背面から発光させることができる。また、本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7によれば、図20に示すように、導光部130の導光板131の主面に、側面から入射された例えば光源装置1の光を拡散光として導出させる凹部、凸部、又はそれらを組み合わせたものが複数形成されている。この様な第4の実施形態に係るバックライト装置7によれば、導光板131の一主面131bに形成された複数の凹部131cで発生した拡散光の大部分を、略均一な面発光の光として導光板131の他主面131dから導出させることができる。同様に、導光板131の他主面131dに形成された複数の凹部131eで発生した拡散光の大部分を、略均一な面発光の光として導光板131の一主面131bから導出させることができる。したがって、第4の実施形態に係るバックライト装置7によれば、導光部130の導光板131を介して図示せぬ表示板等を背面から発光させることができる。
【0063】
[第5の実施形態]
以下、本発明の第5の実施形態に係る表示装置8について、図21を参照しながら、具体的に説明する。
【0064】
ここで、本発明の第5の実施形態に係る表示装置8は、図21に示すように、前述したバックライト装置7に所定の情報が表示された表示部140を配設し看板として用いられることに特徴を有している。また、それ以外の第5の実施形態に係る構成は、第4の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第5の実施形態においては、第4の実施形態と異なる表示部140の構成について中心に説明する。
【0065】
表示装置8を構成する表示部140は、表示板141から構成され、図21に示すように、導光板131の主面の両側又は片側に積層され、「□○△」から成る所定の情報が表示されている。なお、「□○△」から成る情報は、店舗名、広告、トイレ又は避難場所等の位置に相当し、表示装置8はそれらの情報を報知する看板として使用される。ここで、表示板141は、乳半板等から成る。なお、表示板141を基材及び粘着材から形成し、軟性材を介して導光板131に密着する構成としても良い。また、表示板141を、材質が異なる2個以上の部材から構成しても良い。また、表示板141を、塩化ビニルシート及びメタクリル樹脂板から構成しても良い。同様に、表示板141を、ポリ塩化ビニルシート、ポリカーボネイト樹脂板、ポリ塩化ビニルシートから構成しても良い。ここで、ポリカーボネイト樹脂板は難燃性であるため、万一、天井等から吊り下げられて設置された装置の構成部材が燃焼して溶けた場合でも、通行人や床面に垂れることを防止できる。なお、表示板141を構成するポリ塩化ビニルシートに換えて、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンを用いても良い。
【0066】
以上、本発明の第5の実施形態に係る表示装置8によれば、第4の実施形態に係るバックライト装置7に所定の情報が表示された表示部140を配設し、該表示部140の表示板141により所定の情報を報知することができる。また、表示板141に表示される所定の情報は店舗名、広告、トイレ又は避難場所等の位置であり、表示装置8はそれらの情報を報知する看板として使用することができる。
【0067】
次に、本発明の第4の実施形態に係るバックライト装置7及び第5の実施形態に係る表示装置8にそれぞれ設けられた導光板131の製造方法について、具体的に説明する。
【0068】
導光板131の製造方法には、超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、成型加工及びシルク印刷加工を用いることができる。したがって、導光板の仕様やコスト及び必要数量等に応じて、各加工方法を選択することにより、凹部又は凸部を導光板の各面に精度良く安定的に形成することができる。以下、導光板の製造方法について詳細に説明する。超音波加工では、導光板の各面に当接させた超音波加工用ホーンの超音波の振動を用いて、導光板の各面を部分的に溶融させることにより、該各面に凹部を形成する。また、加熱加工では、導光板の各面に当接させた加工具の熱を用いて、導光板の各面を部分的に溶融させることにより、該各面に凹部を形成する。同様に、切削加工では、導光板の各面に当接しながら回転又は付勢させた切削工具を用いて、導光板の各面を部分的に削り取ることにより、該各面に凹部を形成する。同様に、レーザ加工では、導光板の各面に集光させたレーザ光の熱を用いて、導光板の各面を部分的に溶融させることにより、該各面に凹部を形成する。同様に、成型加工では、成型する導光板の外形形状を反映させた形状を金型の内部に形成し、射出成型機に装着した金型に対して加熱して軟化させた樹脂を注入してから、該樹脂を冷却させることにより、導光板の各面に凹部、凸部又は凹状及び凸部を形成する。
【0069】
また、導光板131の製造方法において、シルク印刷加工では、導光板の各面に対して所定の孔が開口した版を当接させ、孔を介して硬化性の樹脂を各面に付着させて、該各面を部分的に樹脂で被覆させることにより、該各面に凸部を形成する。また、成型加工又はシルク印刷加工に用いる導光板の基材である樹脂に、拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加しても良い。同様に、上述した超音波加工、加熱加工、切削加工又はレーザ加工を行う導光板の基材である樹脂に、拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加したものを用いても良い。なお、上述した超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、成型加工及びシルク印刷加工を組み合わせて導光板を形成しても良い。また、成型加工により導光板の外形形状のみを形成した上で、超音波加工により導光板の各面に凹部を形成しても良い。同様に、成型加工により導光板の外形形状のみを形成した上で、シルク印刷加工により導光板の各面に凸部を形成しても良い。
【0070】
最後に、本発明の光源装置1乃至光源装置6、バックライト装置7及び表示装置8の構成と主な作用効果について、請求項毎に具体的に説明する。
【0071】
請求項1に記載の光源装置1乃至6は、光の出射面が線状に延在された光源部10又は70と、光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部20、40又は90と、光源部10又は70及び波長選択透過部20、40又は90を内部に収納する筐体部30、50又は100とを有し、波長選択透過部20、40又は90は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えていることを特徴としている。
【0072】
この様な請求項1に記載の光源装置1乃至6によれば、波長を選択して透過させる透過部材が例えば薄いフィルム状から構成されている場合でも、該透過部材の形状を維持した状態で、光源装置に対し設置又は交換することが容易である。
【0073】
また、請求項1に記載の光源装置1乃至6によれば、例えば波長選択透過部20、40又は90の各透過部材がフィルム状に形成されていることから、光源部10又は70から入射された光を減衰させることなく、且つ湾曲等させた状態で設けることができる。また、光源装置1乃至光源装置6によれば、波長選択透過部20、40又は90の各透過部材が、長尺から成るフィルム状に形成されている場合でも、該透過部材を張架した状態で保持部材に積層して設けることができることから、しわ又は歪み等の発生を防止することができる。
【0074】
請求項2に記載の光源装置2及び3は、請求項1に従属し、筐体部50は、該筐体部50の長手方向の一端に設けられ波長選択透過部40を該筐体部50に嵌合させて波長選択透過部40を固定する固定部60を備えていることを特徴としている。
【0075】
この様な請求項2に記載の光源装置2及び3によれば、該光源装置2及び3の使用において、出射させる光の波長範囲を変更したい場合に、波長選択透過部40を容易に着脱することができる。
【0076】
請求項3に記載の光源装置2及び3は、請求項2に従属し、固定部60は、波長選択透過部40を固定する際に筐体部50に挿入する方向に突出した係留部を備えた固定部材を設け、係留部は、波長選択透過部40の切り欠いた一部と係留し、かつ、上方に向かって突出する第1の係留部62aと、筐体部50の一部を切り欠いた切り欠き部に係留し、かつ、筐体部50に向かって突出した第2の係留部62bとを設けていることを特徴としている。
【0077】
この様な請求項3に記載の光源装置2及び3によれば、図8乃至図10に示すように、固定部材61の係留部62の第1の係留部62aが波長選択透過部40の保持部材42の第1の切欠部42aに係留され、且つ固定部材61の係留部62の第2の係留部62bが筐体51の第2の嵌合部51tに嵌合される構成であることから、工具や技能を一切必要とせず、波長選択透過部40の着脱に係る作業性を大幅に向上させることができる。したがって、光源装置2及び3の使用において、出射させる光の波長範囲を変更したい場合に、波長選択透過部40を容易に着脱することができる。
【0078】
請求項4に記載の光源装置2及び3は、請求項3に従属し、第1の係留部62aは、筐体部50に挿入する方向に向かって下り傾斜して形成されていることを特徴としている。
【0079】
この様な請求項4に記載の光源装置2及び3によれば、固定部材61の第2の係留部62bに形成された傾斜面により、第2の係留部62bを筐体51の孔状に形成された第2の嵌合部51tに嵌合させる際に、挿入する抵抗を少なく、また簡単に誘導することができる。
【0080】
請求項5に記載の光源装置2及び3は、請求項3に従属し、第2の係留部62bは、筐体部50に挿入する方向に向かい第2の係留部の厚みが薄くなるように傾斜して形成されていることを特徴としている。
【0081】
この様な請求項5に記載の光源装置2及び3によれば、請求項4に記載の光源装置2及び3と同様に、第2の係留部62bの厚みが薄くなるように傾斜して形成された傾斜面により、第2の係留部62bを筐体51の孔状に形成された第2の嵌合部51tに嵌合させる際に、挿入する抵抗を少なく、また簡単に誘導することができる。
【0082】
請求項6に記載の光源装置1は、請求項1に従属し、筐体部30は、短手方向に分離可能に形成されていることを特徴としている。
【0083】
この様な請求項6に記載の光源装置1によれば、筐体部30の長手方向に例えば壁等が有り、空間が十分に確保できない場合であっても、光源装置1を分解することができる。
【0084】
請求項7に記載の光源装置1は、請求項6に従属し、筐体部30は、第1の筐体及び第2の筐体から成り、第1の筐体及び第2の筐体は、それぞれを略L字状に形成され、その各々の底面の一部が重なった状態で組み付けられ、かつ、第1の筐体の側面は、装置が設置可能な壁面に固定可能とし、第2の筐体は短手方向に分離可能に構成されていることを特徴としている。
【0085】
この様な請求項7に記載の光源装置1によれば、筐体部30の短手方向に向かって、該筐体部30の第1の筐体31から第2の筐体32を分解可能であることから、光源装置1を分解する際に広いスペースを必要とすることがなく、作業時の動作範囲を小さくすることができる。また、光源装置1によれば、筐体部30の第1の筐体31に波長選択透過部20を係留した状態で、第1の筐体31から第2の筐体32を着脱可能であることから、光源装置1を組立て又は分解する際に、作業性を大幅に向上させることができる。
【0086】
請求項8に記載の光源装置1乃至6は、請求項1に従属し、波長選択透過部20、40又は90は、筐体部30、50又は100に装着され、かつ、側面から入射された光を主面から導出する導光部130よりも1mm乃至4mm大きな幅で形成されていることを特徴としている。
【0087】
この様な請求項8に記載の光源装置1乃至6によれば、波長選択透過部20から出射された光を導光板131に対して確実に入射させることができ、且つ筐体部30、50又は100から離脱することなく保持することができる。
【0088】
請求項9に記載のバックライト装置7は、光の出射面が線状に延在された光源部10又は70と、光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる透過部材が張架された状態で保持部材に積層された板状の波長選択透過部20、40又は90と、光源部10又は70及び波長選択透過部20、40又は90を収納する筐体部30、50又は100とを有し、波長選択透過部20、40又は90は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えた光源装置1乃至6と、光源装置1乃至6の光源部10又は70に隣接し、側面から入射された光源の光を主面から導出する導光板を備えた導光部130とを有することを特徴としている。
【0089】
この様な請求項9に記載のバックライト装置7によれば、側面から入射された例えば光源装置1の光を導出する導光部130を配設し、該導光部130の導光板131を介して図示せぬ表示板等を背面から発光させることができる。
【0090】
請求項10に記載のバックライト装置7は、請求項9に従属し、導光板の主面に、側面から入射された光源の光を拡散光として導出させる凹部、凸部又はそれらを組み合わせたものが複数形成されていることを特徴としている。
【0091】
この様な請求項10に記載のバックライト装置7によれば、図20に示すように、導光板131の一主面131bに形成された複数の凹部131cで発生した拡散光の大部分を、略均一な面発光の光として導光板131の他主面131dから導出させることができる。同様に、導光板131の他主面131dに形成された複数の凹部131eで発生した拡散光の大部分を、略均一な面発光の光として導光板131の一主面131bから導出させることができる。したがって、バックライト装置7によれば、導光部130の導光板131を介して図示せぬ表示板等を背面から発光させることができる。
【0092】
請求項11に記載の表示装置8は、光の出射面が線状に延在された光源部10又は70と、光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる透過部材が張架された状態で保持部材に積層された板状の波長選択透過部20、40又は90と、光源部10又は70及び波長選択透過部20、40又は90を収納する筐体部30、50又は100とを有し、波長選択透過部20、40又は90は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えた光源装置1乃至6と、光源装置1乃至6の光源部10又は70に隣接し、側面から入射された光源の光を主面から導出する導光板を備えた導光部130とを有するバックライト装置7と、導光部130の主面の両側又は片側に積層され、所定の情報が表示された表示板を備えた表示部140とを有することを特徴としている。
【0093】
この様な請求項11に記載の表示装置8によれば、図21に示すように、バックライト装置7に所定の情報が表示された表示部140を配設し、該表示部140の表示板141により所定の情報を報知することができる。また、表示板141に表示される所定の情報は店舗名、広告、トイレ又は避難場所等の位置であり、表示装置8はそれらの情報を報知する看板として使用することができる。
【符号の説明】
【0094】
1,2,3,4,5,6 光源装置、7 バックライト装置、8 表示装置、10,70 光源部、11 光源、12 基板、13,73 基板保持部材、14 配線、12a 実装面、12b 電極、13b 積層面、73a 第3の切欠部、20,40,90,110,120 波長選択透過部、21,41,91,93,94,95,96,97,98,111,121 透過部材、22,42,92,97,99,112,122 保持部材、41a,42a 第1の切欠部、30,50,100 筐体部、31 第1の筐体、32 第2の筐体、51,101 筐体、33 ネジ、34 第1の蓋、35,52 第2の蓋、31a,51a 光源部載置面、31b,51b,101b 波長選択透過部載置面、31c,101c 係合溝、31d 嵌合面、31e,32e 当接面、31m ネジ溝、32h 貫通孔、51c 係合溝、51s 外周面、51t 第2の嵌合部、101v 導光部載置面、60,80 固定部、61,81 固定部材、62,82 係留部、61p,81p 係留面、61r,81r 配線孔、62a,82a 第1の係留部、62b,82b 第2の係留部、82c 第3の係留部、130 導光部、131 導光板、131a 側面、131b 一主面、131d 他主面、131c,131e 凹部、140 表示部、141 表示板、C1 中心軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光の出射面が線状に延在された光源部と、
前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、
前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、
前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えていること
を特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記筐体部は、該筐体部の長手方向の一端に設けられ前記波長選択透過部を該筐体部に嵌合させて前記波長選択透過部を固定する固定部を備えていること
を特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記固定部は、前記波長選択透過部を固定する際に前記筐体部に挿入する方向に突出した係留部を備えた固定部材を設け、
前記係留部は、前記波長選択透過部の切り欠いた一部と係留し、かつ、上方に向かって突出する第1の係留部と、前記筐体部の一部を切り欠いた切り欠き部に嵌合し、かつ、前記筐体部に向かって突出した第2の係留部とを設けていること
を特徴とする請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第1の係留部は、前記筐体部に挿入する方向に向かって下り傾斜して形成されていること
を特徴とする請求項3に記載の光源装置。
【請求項5】
前記第2の係留部は、前記筐体部に挿入する方向に向かい前記第2の係留部の厚みが薄くなるように傾斜して形成されていること
を特徴とする請求項3に記載の光源装置。
【請求項6】
前記筐体部は、短手方向に分離可能に形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項7】
前記筐体部は、第1の筐体及び第2の筐体から成り、
第1の筐体及び第2の筐体は、それぞれを略L字状に形成され、その各々の底面の一部が重なった状態で組み付けられ、かつ、前記第1の筐体の側面は、装置が設置可能な壁面に固定可能とし、前記第2の筐体は短手方向に分離可能に構成されていること
を特徴とする請求項6に記載の光源装置。
【請求項8】
前記波長選択透過部は、前記筐体部に装着され、かつ、側面から入射された光を主面から導出する導光部よりも1mm乃至4mm大きな幅で形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項9】
光の出射面が線状に延在された光源部と、前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えた光源装置と、
前記光源装置の前記光源部に隣接し、側面から入射された前記光源の光を主面から導出する導光板を備えた導光部とを有すること
を特徴とするバックライト装置。
【請求項10】
前記導光板の前記主面に、前記側面から入射された前記光源の光を拡散光として導出させる凹部、凸部又はそれらを組み合わせたものが複数形成されていること
を特徴とする請求項9に記載のバックライト装置。
【請求項11】
光の出射面が線状に延在された光源部と、前記光の出射面に沿って長手方向に延在され、光の波長を選択して透過させる波長選択透過部と、前記光源部及び前記波長選択透過部を内部に収納する筐体部とを有し、前記波長選択透過部は、所定の波長領域の光を透過させる透過部材と、該透過部材を積層して保持する板状の保持部材とを備えた光源装置と、
前記光源装置の前記光源部に隣接し、側面から入射された前記光源の光を主面から導出する導光板を備えた導光部とを有するバックライト装置と、
前記導光部の主面の両側又は片側に積層され、所定の情報が表示された表示板を備えた表示部とを有すること
を特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−12420(P2013−12420A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145103(P2011−145103)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000127857)株式会社エス・ケー・ジー (105)
【出願人】(300029307)株式会社ジェスコ (3)
【Fターム(参考)】