説明

光源装置およびプロジェクター

【課題】発光管の適切な温度調整を可能とし、構造の簡素化や騒音の発生を抑えた光源装置を提供すること。
【解決手段】本発明の光源装置252は、光を射出する発光部15と第2封止部16と、第1封止部17と、を備える発光管11と、発光部15の周囲のうちの一部を覆う副反射面13aと、第1封止部17を覆う延伸部23と、を備える副反射鏡13と、副反射面13aで反射した光とを反射させる主反射鏡12と、副反射鏡13を挟んで設けられた第1電極18と第2電極19と、を有し、第1電極18は、第2電極19よりも発光部15側にずらして配置され、電圧を印加することでイオン風を起こし、副反射面13aと発光部15との間の空気を流動可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置およびプロジェクター、特にリフレクターを有する光源装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターの光源として使用されるランプ、例えば超高圧水銀ランプ等の放電ランプには、発光管から射出した光を反射させるリフレクター(反射鏡)が用いられている。プロジェクターにより効率良く明るい画像を得るために、従来、発光管から射出した光の利用効率を高めるための光源装置の構成が提案されている。例えば、主反射鏡としてのリフレクターとは別に、発光管の一部を覆う副反射鏡を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。副反射鏡で反射した光は、発光管を通過した後、主反射鏡に入射して前側へ向けて反射する。これにより、光源装置からの光を利用する光学系へ、発光管から射出した光を効率良く進行させつつ光源装置の薄型化も図ることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3350003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プロジェクターに用いられるランプは、供給された電気エネルギーの多くが熱となり高温となることから、冷却風などによる冷却が必要となる。副反射鏡を備える構成の場合、発光部表面のうち副反射鏡により覆われる部分について、冷却が困難となる。この場合、発光部表面のうち副反射鏡により覆われる部分と、それ以外の部分とで異なる放熱性を示すこととなるため、発光管の適切な温度調整が困難になるという問題を生じる。発光管のうち冷却が不十分な部分は、発光管を構成する透明部材が熱により結晶化し、白濁する場合が生じ得る。また、発光管を冷却するために、送風ファンやダクトを備えることも考えられるが、構造の複雑化や、送風ファンによる騒音の発生といった問題が生じる。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、発光管の適切な温度調整を可能とし、構造の簡素化や騒音の発生を抑えた光源装置、およびその光源装置を有するプロジェクターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光を射出する発光部と、発光部の一方側に一体に設けられた第1封止部と、を備える発光管と、発光部の周囲のうちの一部を覆い発光部から射出した光を反射させる副反射面が形成された副反射部と、第1封止部を覆う第1延伸部と、を備える副反射鏡と、発光部から射出した光と、副反射面で反射した光とを反射させる主反射鏡と、副反射鏡に対して発光管側の反対面側に配置された第1電極と、第1封止部と第1延伸部との間に配置された第2電極と、を有し、第1電極は、第2電極よりも発光部側にずらして配置され、第1電極と第2電極との間に電圧を印加することでイオン風を起こし、副反射面と発光部との間の空気を流動可能とすることを特徴とする。
【0007】
イオン風により、副反射面と発光部との間の空気を流動させることができるので、発光管のうち副反射鏡に覆われた部分である発光部を効果的に冷却させることができる。これにより、発光管の適切な温度制御が可能となる。また、第1電極と第2電極との間に電圧を印加すればよいので、送風ファンやダクトを用いずに発光部を冷却することができる。これにより、構造の簡素化を図ることや、騒音の発生を抑えることができる。なお、イオン風とは、石英などの絶縁体で構成される副反射鏡を挟んで配置された第1電極と第2電極との間に、所定の電圧を印加した際に生じる沿面放電により発生する風である。第1電極と第2電極との間に所定の電圧を印加した際に、第1電極の周辺で空気の分子がイオン化され、第2電極方向に向かって移動する。このイオン化された空気の移動によって起こる風をイオン風という。
【0008】
また、沿面放電は、コロナ放電に比べて先端が尖っていない電極でも発生しやすく、広い範囲で空気をイオン化できる場合がある。例えば、先端の平坦な電極であっても、その平坦な部分の略全域の周辺で空気がイオン化される場合があり、より強いイオン風を起こすことが可能となる。したがって、発光部と副反射面との間の空気を大きく流動させて、より効果的に発光部の冷却を行うことができる。
【0009】
また、沿面放電は交流電圧を印加した場合にも生じさせることができるので、電源から交流電圧が供給される場合であっても、電圧を変換する部品を用いずにイオン風を起こすことができる。したがって、電圧を変換する部品を削減してコスト抑制を図ることができる。また、第1電極と第2電極との間に絶縁体があるので、両電極間でスパークが発生しにくくなる。これにより、スパークによる電極の破壊や、他の電子機器等への影響を抑えることができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、第1電極は、絶縁層で覆われていることが望ましい。第1電極が、絶縁膜で覆われているので、ユーザーが第1電極に誤って触れてしまうことを防ぐことができる。すなわち、電圧が印加された状態の第1電極への接触による感電事故を未然に防ぐことができる。また、副反射鏡の外側でのイオン風の発生を抑えることができる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様としては、第1延伸部に対して、第2電極よりも発光部から離れた位置に、発光管側の面とその反対面とを貫通する開口が形成されていることが望ましい。延伸部に開口が形成されているので、副反射鏡の外側から空気が供給されやすくなるので、イオン風の風量を増加させることができる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、第1電極は、第1延伸部から副反射面の裏面まで延びていることが望ましい。第1電極が、第1延伸部から副反射面の裏面まで延びているので、より確実にイオン風を発光部と副反射面との間に導くことができる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様としては、主反射鏡は、中心軸を中心として所定の曲線を回転させることにより得られる回転曲面を、所定の面で切断することにより得られる曲面と略同じ形状をなし、副反射鏡は、発光部に対して、主反射鏡が設けられた側とは反対側を覆うことが望ましい。この構成により、光源装置の薄型化を図ることができる。
【0014】
また、本発明の好ましい態様としては、発光管は、発光部の他方側に一体に設けられた第2封止部を備え、副反射鏡は、第2封止部を覆う第2延伸部を備え、副反射鏡と発光管との間に配置された第3電極と、第2延伸部に対して発光管側の反対面側に配置された第4電極と、を有し、第3電極は、第4電極よりも発光部側にずらして配置され、第3電極と第4電極との間に電圧を印加することでイオン風を起こし、副反射面と発光部との間の空気を流動可能とすることが望ましい。第2延伸部と第2封止部との間でもイオン風を発生させることができるので、副反射面と発光部との間の空気をより大きく流動させることができ、より一層効果的に発光管を冷却することができる。
【0015】
また、本発明の好ましい態様としては、主反射鏡は、中心軸を中心として所定の曲線を回転させることにより得られる回転曲面と略同じ形状をなし、副反射鏡は、発光部に対して被照射面側を覆うことが望ましい。これにより、発光部から射出した光を効率良く前側に向けて進行させる光源装置を得ることができる。
【0016】
また、本発明のプロジェクターは、上記光源装置と、第1電極と第2電極との間に交流電圧を印加させる電圧印加部と、光源装置から射出した光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、を有することを特徴とする。上記光源装置を用いることで、構造の複雑化や騒音の発生を抑えつつ発光部を効果的に冷却することができるプロジェクターを得ることができる。また、第1電極と第2電極との間でスパークが発生しにくいので、スパークによる電極の破壊や、他の電子機器等への影響を抑えることができ、安定的に動作可能なプロジェクターとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例1に係る光源装置の概略構成を示す外観斜視図である。
【図2】光源装置の分解斜視図である。
【図3】第1電極と第2電極とを取り付けた副反射鏡の斜視図である。
【図4】光源装置の横断面図である。
【図5】実施例1の変形例1に係る光源装置の横断面図である。
【図6】実施例1の変形例2に係る光源装置の横断面図である。
【図7】実施例2に係る光源装置の横断面図である。
【図8】実施例3に係る光源装置の横断面図である。
【図9】光源装置の発光管部分を前側から見た図である。
【図10】本発明の実施例4に係るプロジェクターの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1に係る光源装置252の概略構成を示す外観斜視図である。図2は、図1に示す光源装置252の分解斜視図である。図3は、第1冷却用電極(第1電極)18と第2冷却用電極(第2電極)19とを取り付けた副反射鏡の斜視図である。図4は、図1に示す光源装置252の横断面図である。光源装置252は、発光管11、主反射鏡12、副反射鏡13、第1冷却用電極(第1電極)18、第2冷却用電極(第2電極)19を有して構成される。光源装置252は、赤色(R)光、緑色(G)光、青色(B)光を含む光を射出する。なお、本願の実施例の説明において、X軸は、発光管11の中心軸AXに直交する軸である。Y軸は、中心軸AXおよびX軸に直交する軸である。Z軸は、中心軸AXに平行な軸である。Z軸の矢印の方向は、光源装置252から不図示の被照射面へ向かう方向を表す。各軸の矢印方向を正の方向とし、その逆方向を負の方向とする。光源装置252に対してZ軸に沿った正の方向側(被照射面のある側)を前側といい、負の方向側を後側という。また、光源装置252に対してY軸に沿った正の方向側を上側といい、負の方向側を下側という。
【0020】
発光管11は、例えば、超高圧水銀ランプである。発光管11は、略球状の形状を呈する発光部15を備える。発光部15の内部において、アーク用電極3,4間にアークが形成されることで、発光部15から光が射出される。発光部15には、第2封止部16および第1封止部17が一体に設けられている。第1封止部17は、円筒形状を呈しており、発光部15の一方側(後側)に設けられている。第2封止部16は、円筒形状を呈しており、発光部15の他方側(前側)に設けられている。上記構成により、発光管11は、第2封止部16と第1封止部17とで発光部15を挟んだ形状となっている。
【0021】
主反射鏡12は、発光部15から射出した光を反射させる主反射面12aを備える。主反射鏡12は、発光部15から射出した光を主反射面12aで反射させ、前側へ進行させる。主反射面12aは、中心軸AXを中心として楕円を回転させることにより得られる回転楕円面を、所定の平面で切断することにより得られる曲面と略同じ形状をなしている。本実施例1では、所定の平面とは、発光管11の中心軸AXを含む平面である。なお、所定の平面は、光の利用効率を上げるために、中心軸AXを含む平面以外の面としても良い。所定の平面は、例えば、中心軸AXに平行な平面や、中心軸AXに対して角度を持たせた平面であっても良い。
【0022】
主反射鏡12は、所望の形状に成形された基材の表面に高反射性部材、例えば誘電体多層膜や金属部材を蒸着させることにより構成されている。高反射性部材は、可視領域の波長の光について高い反射率である部材を用いる。回転楕円面を切断した形状の主反射面12aを備える主反射鏡12を用いることにより、回転楕円面が切断されていない反射鏡を用いた光源装置よりも、薄型な光源装置252とすることができる。なお、主反射面12aは、回転楕円面を切断することにより得られる曲面と略同じ形状に限られない。例えば、放物線などの所定の曲線を回転させることにより得られる回転曲面を切断することにより得られる曲面と略同じ形状や、自由曲面形状などとしてもよい。
【0023】
副反射鏡13は、発光部15から射出した光を反射させる副反射面13aが形成された副反射部20と、延伸部(第1延伸部)23を備える。副反射鏡13は、発光部15から射出した光を副反射面13aで発光部15へ向けて反射させる。副反射面13aで反射された光は主反射面12aに入射し、主反射面12aで反射されて前側に進行する。副反射面13aは、発光部15の周囲の一部を下側から覆う。副反射部20と発光部15との間には、隙間が設けられている。副反射鏡13は、所望の形状に成形した基材の表面に、例えば誘電体多層膜などの高反射性部材を蒸着させることにより構成されている。本実施例1では、副反射鏡13に用いられる基材は、例えば石英などの絶縁体である。また、誘電体多層膜も絶縁体である。高反射性部材は、可視領域の波長の光について高い反射率である部材を用いる。主反射鏡12と副反射鏡13とを設けることにより、発光部15から射出した光を効率良く前側へ進行させることが可能となる。
【0024】
延伸部23は、第1封止部17の一部を覆うように副反射部20の後側部分に形成される。延伸部23が、固着部27に対して接着されることで、光源装置252における副反射鏡13の位置決め・固定がなされる。なお、固着部27は、発光管11、主反射鏡12、副反射鏡13を一体に固定するためのものである。延伸部23には、発光管11側の面と、その反対面とを貫通する開口23aが形成されている。以下、副反射鏡13に対して発光管11が配置された側を内側といい、その反対側を外側ともいう。
【0025】
第1冷却用電極18および第2冷却用電極19は、両電極18,19で副反射鏡13を挟み込むように配置される。第1冷却用電極18および第2冷却用電極19は、両電極18,19の間に電圧を印加することで、沿面放電によるイオン風を起こさせるためのものである。
【0026】
第1冷却用電極18は、板状の金属部材を、延伸部23の形状に合わせて折り曲げることで形成され、先端に放電部18cを備える。第1冷却用電極18は、延伸部23の外側に配置される。また、第1冷却用電極18は、絶縁膜(絶縁層)21で覆われる。
【0027】
第2冷却用電極19は、板状の金属部材を、延伸部23の形状に合わせて折り曲げることで形成される。第2冷却用電極19は、先端に放電部19cを備える。第2冷却用電極19は、延伸部23の内側に貼り付けられる。これにより、第2冷却用電極19は、第1封止部17と延伸部23との間に配置される。また、第2冷却用電極19は、開口23aよりも発光部15側に放電部19cが位置するように配置される。
【0028】
また、第2冷却用電極19は、放電部19cが第1冷却用電極18の放電部18cよりも後側にずらした位置となるように配置される。この配置により、第1冷却用電極18の放電部18cが、第2冷却用電極19の放電部19cよりも発光部15側にずらした位置に配置される。なお、冷却用電極18,19は、金属膜やITO膜(透明導電膜)で構成されてもよい。特にITO膜は、その線膨張係数と副反射鏡13の線膨張係数との差が、金属部材の線膨張係数と副反射鏡13の線膨張係数との差よりも小さい場合が多く、副反射鏡13に貼り付けた場合に、温度変化に起因する剥がれを生じにくくすることができる。
【0029】
第1冷却用電極18および第2冷却用電極19を、図示しない電圧印加部に接続し、両電極18,19間に電圧を印加することで、絶縁体である副反射鏡13の延伸部23を挟んで配置された両電極18,19間に沿面放電を起こさせることができる。沿面放電によって、第2冷却用電極19の放電部19c付近でイオン化された空気分子が、第1冷却用電極18の放電部18c側に引き付けられて、延伸部23と第1封止部17との間を移動する。イオン化された空気分子は、移動する際に他の空気分子に衝突することで、第2冷却用電極19から第1冷却用電極18方向に向かう、いわゆるイオン風を発生させる。なお、両電極18,19間に印加される電圧は、交流電圧であることが望ましい。
【0030】
延伸部23と第1封止部17との間にイオン風が発生することで、矢印Pに沿った空気の流れを起こして、発光部15と副反射面13aとの間の空気を流動させることができる。これにより、発光管11のうち副反射鏡13に覆われた部分の効果的な冷却が可能となり、発光管11の適切な温度調整が可能となる。また、沿面放電は、コロナ放電に比べて先端が尖っていない電極でも発生しやすく、広い範囲で空気をイオン化できる場合がある。例えば、放電部19cにおける第1冷却用電極18側の一辺において、その一辺の略全域の周辺で空気がイオン化される場合があり、より強いイオン風を起こすことが可能となる。したがって、発光部15と副反射面13aとの間の空気を大きく流動させて、より効果的に発光部15の冷却を行うことができる。
【0031】
また、イオン風の流れにおける放電部19cの上流側では、延伸部23に開口23aが形成されているので、副反射鏡13の外側から内側に空気が供給されやすくなるので、イオン風の風量を増加させることができる。
【0032】
また、送風ファンやダクトを設けずに発光部15と副反射面13aとの間の空気を流動させることができるので、構造の複雑化や騒音の問題も生じにくくすることができる。また、空気を流動させたい部分、すなわち発光部15と副反射面13aとの間の近傍でイオン風を発生させることができるので、少ない風量で効果的な冷却を行うことができる。
【0033】
また、第1冷却用電極18と第2冷却用電極19との間に絶縁体としての副反射鏡13があるので、両電極18,19間でスパークが発生しにくくなる。これにより、スパークによる電極の破壊や、他の電子機器等への影響を抑えることができる。また、第1冷却用電極18は、絶縁膜21で覆われているので、ユーザーが第1冷却用電極18に誤って触れてしまうことを防ぐことができる。すなわち、電圧が印加された状態の第1冷却用電極18への接触による感電事故を未然に防ぐことができる。また、第1冷却用電極18は、絶縁膜21で覆われるので、副反射鏡13の外側でのイオン風の発生を抑えることができる。
【0034】
図5は、本実施例1の変形例1に係る光源装置の横断面図である。本変形例1では、第1冷却用電極18の放電部18cが、延伸部23から副反射面13aの裏面まで延びている。第1冷却用電極18の放電部18cが、延伸部23から副反射面13aの裏面まで延びているので、より確実にイオン風を発光部15と副反射面13aとの間に導くことができる。したがって、より確実に発光部15と副反射面13aとの間の空気を流動させて、効果的に発光部15を冷却することができる。
【0035】
図6は、本実施例1の変形例2に係る光源装置の横断面図である。本変形例2では、第1冷却用電極18の放電部18cが、副反射面13aの裏面に配置されている。また、それに合わせて、第2冷却用電極19の放電部19cも図4に示す場合に比べて発光部15側にずらして配置されている。第1冷却用電極18の放電部18cが、副反射面13aの裏面に配置されているので、より確実にイオン風を発光部15と副反射面13aとの間に導くことができる。したがって、より確実に発光部15と副反射面13aとの間の空気を流動させて、効果的に発光部15を冷却することができる。
【実施例2】
【0036】
図7は、本発明の実施例2に係る光源装置の横断面図である。なお、上記の実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施例2では、副反射部20に対して、延伸部23が形成された側の反対側に、発光管11の第2封止部16を覆う延伸部(第2延伸部)253が形成されている。また、延伸部253側には、第3冷却用電極(第3電極)255と第4冷却用電極(第4電極)256が設けられている。
【0037】
第3冷却用電極255は、板状の金属部材を、延伸部253の形状に合わせて折り曲げることで形成される。第3冷却用電極255は、先端に放電部255cを備える。第3冷却用電極255は、延伸部253の内側に貼り付けられる。これにより、第3冷却用電極255は、延伸部253と第2封止部16との間に配置される。
【0038】
第4冷却用電極256は、板状の金属部材を、延伸部253の形状に合わせて折り曲げることで形成され、先端に放電部256cを備える。第4冷却用電極256は、延伸部253に対して外側に配置される。また、第3冷却用電極255は、放電部255cが第4冷却用電極256の放電部256cよりも後側にずらした位置となるように配置される。この配置により、第3冷却用電極255の放電部255cが、第4冷却用電極256の放電部256cよりも発光部15側にずらした位置に配置される。
【0039】
第3冷却用電極255および第4冷却用電極256を、図示しない電圧印加部に接続し、両電極255,256間に電圧を印加することで、絶縁体である副反射鏡13の延伸部253を挟んで配置された両電極255,256間に沿面放電を起こさせることができる。沿面放電によって、第3冷却用電極255の放電部255c付近でイオン化された空気分子が、第4冷却用電極256側に引き付けられて延伸部253と第2封止部16との間を移動する。イオン化された空気分子は、移動する際に他の空気分子に衝突することで、第3冷却用電極255から第4冷却用電極256方向に向かう、いわゆるイオン風を発生させる。なお、両電極255,256間に印加される電圧は、交流電圧であることが望ましい。
【0040】
延伸部253と第2封止部16との間にイオン風が発生することで、矢印Qに沿った空気の流れを起こすことができる。したがって、第1封止部17側だけでイオン風を発生させるよりも、さらに大きく発光部15と副反射面13aとの間の空気を流動させることができる。これにより、発光管11のうち副反射鏡13に覆われた部分のより一層効果的な冷却が可能となり、発光管11の適切な温度調整が可能となる。なお、実施例1の変形例と同様に、第3冷却用電極255を副反射面13aの裏面まで延ばしてもよいし、副反射面13aの裏面にのみ設けてもよい。
【実施例3】
【0041】
図8は、本発明の実施例3に係る光源装置302の横断面図である。なお、上記の実施例と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施例3に係る光源装置302は、発光部15に対して前側(被照射面側)に副反射鏡313を有することを特徴とする。
【0042】
主反射鏡312は、中心軸AXを中心として楕円を回転させることにより得られる回転楕円面と略同じ形状をなしている。主反射鏡312は、所望の形状に成形された基材の表面に高反射性部材、例えば誘電体多層膜や金属部材を蒸着させることにより構成されている。なお、主反射鏡312は、回転楕円面と略同じ形状に限られず、例えば、放物線などの所定の曲線を回線させることにより得られる回転曲面と略同じ形状や、自由曲面形状などとしても良い。
【0043】
副反射鏡313は、副反射面313aが形成された副反射部320と延伸部323とを備える。副反射鏡313は、発光部15の周囲のうち、発光部15に対して前側の部分を副反射部320で覆う。副反射鏡313は、発光部15から射出した光を副反射面313aで発光部15へ向けて反射させる。副反射面313aと発光部15との間には、隙間が設けられている。副反射鏡313は、所望の形状に成形された基材の表面に高反射性部材として誘電体多層膜を蒸着させることにより構成されている。なお、本実施例3で副反射鏡313に用いられる基材は絶縁体である。また、誘電体多層膜も絶縁体である。主反射鏡312と副反射鏡313とを設けることにより、発光部15から射出した光を効率良く前側に向けて進行させることが可能となる。
【0044】
また、副反射鏡313の前側には、発光管11の第1封止部17を覆う延伸部323が形成されている。延伸部323は、第1封止部17の周囲を覆う筒型の形状を呈している。なお、本実施例3では、発光管11の第1封止部17は、発光部15の前側に設けられている封止部を第1封止部17とする。
【0045】
第1冷却用電極18は、延伸部323に対して外側に配置される。第2冷却用電極19は、延伸部323の内側に貼り付けられる。第2冷却用電極19は、放電部19cが第1冷却用電極18の放電部18cよりも後側にずらした位置となるように配置される。この配置により、第1冷却用電極18の放電部18cが、第2冷却用電極19の放電部19cよりも発光部15側にずらした位置に配置される。
【0046】
図9は、図8に示す光源装置302の発光管11部分を前側から見た図である。発光管11は、第1封止部17と延伸部323とを固着部327で固着させることで、位置決め・固定がなされる。なお、図9に示すように、第1封止部17と延伸部323との隙間は固着部327によって完全には充填されておらず、隙間の一部が開口330となっている。
【0047】
上記構成において、第1冷却用電極18および第2冷却用電極19を、図示しない電圧印加部に接続し、両電極18,19間に電圧を印加することで、絶縁体である副反射鏡313の延伸部323を挟んで配置された両電極18,19間に沿面放電を起こさせることができる。沿面放電によって、第2冷却用電極19の放電部19c付近でイオン化された空気分子が、第1冷却用電極18側に引き付けられて延伸部323と第1封止部17との間を移動する。イオン化された空気分子は、移動する際に他の空気分子に衝突することで、第2冷却用電極19から第1冷却用電極18方向に向かう、いわゆるイオン風を発生させる。なお、両電極18,19間に印加される電圧は、交流電圧であることが望ましい。
【0048】
延伸部323と第1封止部17との間にイオン風が発生することで、矢印Rに沿った空気の流れを起こして、発光部15と副反射面313aとの間の空気を流動させることができる。これにより、発光管11のうち副反射鏡313に覆われた部分の効果的な冷却が可能となり、発光管11の適切な温度調整が可能となる。
【0049】
また、イオン風の流れにおける放電部19cの上流側では、第1封止部17と延伸部323との間が固着部327で完全に充填されておらず、開口330が形成されているので、副反射鏡313の外側から空気が供給されやすくなるので、イオン風の風量を増加させることができる。
【実施例4】
【0050】
図10は、本発明の実施例4に係るプロジェクター1の概略構成を示す図である。プロジェクター1は、不図示のスクリーンへ光を投写し、スクリーンで反射する光を観察することで画像を鑑賞するフロント投写型のプロジェクターである。プロジェクター1は、上記実施例1に係る光源装置252を有する(図1、図2、図3、図4も参照)。光源装置252は、赤色(R)光、緑色(G)光、青色(B)光を含む光を射出する。光源装置252には、電圧印加部30が接続されている。電圧印加部30は、電源(図示せず)から供給される交流電圧を、第1冷却用電極18と第2冷却用電極19との間に印加する。電圧印加部30は、第1冷却用電極18と第2冷却用電極19との間でコロナ放電の起こる電圧であって、スパークの起きない電圧を印加する。なお、第1冷却用電極18は接地されている。
【0051】
凹レンズ31は、光源装置252から射出した光を平行化させる。第1インテグレーターレンズ32および第2インテグレーターレンズ33は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子を有する。第1インテグレーターレンズ32は、凹レンズ31からの光束を複数に分割する。第1インテグレーターレンズ32の各レンズ素子は、凹レンズ31からの光束を第2インテグレーターレンズ33のレンズ素子近傍にて集光させる。第2インテグレーターレンズ33のレンズ素子は、第1インテグレーターレンズ32のレンズ素子の像を空間光変調装置上に形成する。
【0052】
2つのインテグレーターレンズ32、33を経た光は、偏光変換素子34にて特定の振動方向の直線偏光に変換される。重畳レンズ35は、第1インテグレーターレンズ32の各レンズ素子の像を空間光変調装置上で重畳させる。第1インテグレーターレンズ32、第2インテグレーターレンズ33および重畳レンズ35は、光源装置252からの光の強度分布を空間光変調装置上にて均一化させる。重畳レンズ35からの光は、第1ダイクロイックミラー36に入射する。第1ダイクロイックミラー36は、R光を反射し、G光およびB光を透過させる。第1ダイクロイックミラー36へ入射したR光は、第1ダイクロイックミラー36および反射ミラー37における反射により光路が折り曲げられ、R光用フィールドレンズ38Rへ入射する。R光用フィールドレンズ38Rは、反射ミラー37からのR光を平行化し、R光用空間光変調装置39Rへ入射させる。
【0053】
R光用空間光変調装置39Rは、R光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。R光用空間光変調装置39Rに設けられた不図示の液晶パネルは、2つの透明基板の間に、光を画像信号に応じて変調するための液晶層を封入している。R光用空間光変調装置39Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム40へ入射する。
【0054】
第1ダイクロイックミラー36を透過したG光およびB光は、第2ダイクロイックミラー41へ入射する。第2ダイクロイックミラー41は、G光を反射し、B光を透過させる。第2ダイクロイックミラー41へ入射したG光は、第2ダイクロイックミラー41での反射により光路が折り曲げられ、G光用フィールドレンズ38Gへ入射する。G光用フィールドレンズ38Gは、第2ダイクロイックミラー41からのG光を平行化し、G光用空間光変調装置39Gへ入射させる。G光用空間光変調装置39Gは、G光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。G光用空間光変調装置39Gで変調されたG光は、クロスダイクロイックプリズム40のうちR光が入射する面とは異なる面へ入射する。
【0055】
第2ダイクロイックミラー41を透過したB光は、リレーレンズ42を透過した後、反射ミラー43での反射により光路が折り曲げられる。反射ミラー43からのB光は、さらにリレーレンズ44を透過した後、反射ミラー45での反射により光路が折り曲げられ、B光用フィールドレンズ38Bへ入射する。R光の光路およびG光の光路よりもB光の光路が長いことから、空間光変調装置における照明倍率を他の色光と等しくするために、B光の光路には、リレーレンズ42、44を用いるリレー光学系が採用されている。
【0056】
B光用フィールドレンズ38Bは、反射ミラー45からのB光を平行化し、B光用空間光変調装置39Bへ入射させる。B光用空間光変調装置39Bは、B光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。B光用空間光変調装置39Bで変調されたB光は、クロスダイクロイックプリズム40のうちR光が入射する面、G光が入射する面とは異なる面へ入射する。
【0057】
クロスダイクロイックプリズム40は、互いに略直交する2つのダイクロイック膜46、47を有する。第1ダイクロイック膜46は、R光を反射し、G光およびB光を透過させる。第2ダイクロイック膜47は、B光を反射し、R光およびG光を透過させる。クロスダイクロイックプリズム40は、それぞれ異なる方向から入射したR光、G光およびB光を合成し、投写レンズ48の方向へ射出する。投写レンズ48は、クロスダイクロイックプリズム40で合成された光をスクリーンの方向へ投写する。
【0058】
構造の複雑化や騒音の問題の発生を抑えつつ発光部を効果的に冷却することができる光源装置252を用いることにより、プロジェクター1は、簡素な構成としつつ安定的に効率良く明るい画像を表示することが可能となる。また、図3に示す状態を正立状態とした場合に、それを上下逆転させた状態を倒立状態と規定すると、倒立状態で光源装置252が使用された場合には、発光管11の上側が副反射鏡13で覆われる。この倒立状態では、発光部15と副反射面13aとの間に熱がこもりやすくなるが、イオン風によって発光部15と副反射鏡13との間の空気を流動させて、発光部15を効果的に冷却させることができるので、冷却不良による不具合の発生を抑えて、安定的にプロジェクター1を動作させることができる。また、第1冷却用電極18と第2冷却用電極19とで絶縁体である副反射鏡13を挟むように配置することで、沿面放電を利用できるので、電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換せずに印加させることができる。したがって、電圧を変換する部品を削減してコスト抑制を図ることができる。
【0059】
なお、プロジェクター1に用いられる光源装置は、実施例1で説明した光源装置252に限られず、実施例2で説明した光源装置252や実施例3で説明した光源装置302を用いてもよい。
【0060】
なお、プロジェクター1は、空間光変調装置として透過型液晶表示装置を用いる場合に限られない。空間光変調装置としては、反射型液晶表示装置(Liquid Crystal On Silicon;LCOS)、DMD(Digital Micromirror Device)、GLV(Grating Light Valve)等を用いても良い。プロジェクター1は、色光ごとに空間光変調装置を備える構成に限られない。プロジェクター1は、一つの空間光変調装置により二つ又は三つ以上の色光を変調する構成としても良い。プロジェクター1は、空間光変調装置を用いる場合に限られない。プロジェクター1は、画像情報を持たせたスライドを用いるスライドプロジェクターであっても良い。
【0061】
また、第1冷却用電極および第2冷却用電極の形状は、上述した実施例で説明した形状に限られない。第1冷却用電極および第2冷却用電極の形状は、沿面放電によりイオン風を起こすことのできる形状であればよく、様々な形状を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上のように、本発明に係る光源装置は、プロジェクターに用いる場合に適している。
【符号の説明】
【0063】
1 プロジェクター、3,4 アーク用電極、11 発光管、12 主反射鏡、12a 主反射面、13 副反射鏡、13a 副反射面、15 発光部、16 第2封止部、17 第1封止部、18 第1冷却用電極(第1電極)、18c 放電部、19 第2冷却用電極(第2電極)、19c 放電部、20 副反射部、21 絶縁膜、23 延伸部(第1延伸部)、23a 開口、27 固着部、30 電圧印加部、31 凹レンズ、32 第1インテグレーターレンズ、33 第2インテグレーターレンズ、34 偏光変換素子、35 重畳レンズ、36 第1ダイクロイックミラー、37 反射ミラー、38R R光用フィールドレンズ、38G G光用フィールドレンズ、38B B光用フィールドレンズ、39R R光用空間光変調装置、39G G光用空間光変調装置、39B B光用空間光変調装置、40 クロスダイクロイックプリズム、41 第2ダイクロイックミラー、42 リレーレンズ、43 反射ミラー、44 リレーレンズ、45 反射ミラー、46 第1ダイクロイック膜、47 第2ダイクロイック膜、48 投写レンズ、252,302 光源装置、253 延伸部(第2延伸部)、255 第3冷却用電極(第3電極)、255c 放電部、256 第4冷却用電極(第4電極)、256c 放電部、312 主反射鏡、313 副反射鏡、313a 副反射面、320 副反射部、323 延伸部、327 固着部、330 開口、AX 中心軸、P,Q,R 矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を射出する発光部と、前記発光部の一方側に一体に設けられた第1封止部と、を備える発光管と、
前記発光部の周囲のうちの一部を覆い前記発光部から射出した光を反射させる副反射面が形成された副反射部と、前記第1封止部を覆う第1延伸部と、を備える副反射鏡と、
前記発光部から射出した光と、前記副反射面で反射した光とを反射させる主反射鏡と、
前記副反射鏡に対して前記発光管側の反対面側に配置された第1電極と、
前記第1封止部と前記第1延伸部との間に配置された第2電極と、
を有し、
前記第1電極は、前記第2電極よりも前記発光部側にずらして配置され、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することでイオン風を起こし、前記副反射面と前記発光部との間の空気を流動可能とすることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記第1電極は、絶縁層で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記第1延伸部に対して、前記第2電極よりも前記発光部から離れた位置に、前記発光管側の面とその反対面とを貫通する開口が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
【請求項4】
第1電極は、前記第1延伸部から前記副反射面の裏面まで延びていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光源装置。
【請求項5】
前記主反射鏡は、中心軸を中心として所定の曲線を回転させることにより得られる回転曲面を、所定の面で切断することにより得られる曲面と略同じ形状をなし、
前記副反射鏡は、前記発光部に対して、前記主反射鏡が設けられた側とは反対側を覆うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光源装置。
【請求項6】
前記発光管は、前記発光部の他方側に一体に設けられた第2封止部を備え、
前記副反射鏡は、前記第2封止部を覆う第2延伸部を備え、
前記副反射鏡と前記発光管との間に配置された第3電極と、
前記第2延伸部に対して前記発光管側の反対面側に配置された第4電極と、を有し、
前記第3電極は、前記第4電極よりも前記発光部側にずらして配置され、
前記第3電極と前記第4電極との間に電圧を印加することでイオン風を起こし、前記副反射面と前記発光部との間の空気を流動可能とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の光源装置。
【請求項7】
前記主反射鏡は、中心軸を中心として所定の曲線を回転させることにより得られる回転曲面と略同じ形状をなし、
前記副反射鏡は、前記発光部に対して被照射面側を覆うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光源装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の光源装置と、
前記第1電極と前記第2電極との間に交流電圧を印加させる電圧印加部と、
前記光源装置から射出した光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、を有することを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−165490(P2011−165490A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27332(P2010−27332)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】