説明

光源装置及び画像表示装置

【課題】蛍光体を用いて、高輝度且つ高効率の照明光を実現する光源装置を、提供する。
【解決手段】光源装置は、第1光源部と、蛍光部と、第1照度均一化部と、リレー光学系とを、備えている。第1光源部は、レーザ光を放射する。蛍光部は、蛍光体を有する。蛍光体は、レーザ光によって励起される。第1照度均一化部は、レーザ光を空間的に均一な光強度分布に変換する。第1照度均一化部は、第1光源部と蛍光部の間に配置されている。リレー光学系は、第1照度均一化部から出射されたレーザ光を、蛍光部に導光する。リレー光学系は、第1照度均一化部と蛍光部の間に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レーザ及び蛍光体を用いた光源装置、特に、画像表示装置において使用する赤色、緑色、青色などの可視光を出射する光源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な映像等をスクリーンに拡大投影する画像表示装置としてのプロジェクタが、広く普及している。プロジェクタでは、光源から出射された光が、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)又は液晶表示素子といった空間光変調素子に、集光される。そして、集光された光は、空間光変調素子において映像信号によって変調され、出射される。そして、この出射光が、カラー映像として、スクリーン上に表示される。
【0003】
これまで、プロジェクタでは、明るくて大画面の映像を得るために、高輝度の高圧水銀ランプが光源として使用されてきた。しかし、高圧水銀ランプを光源とした場合、有害物質である水銀がランプに含有されるという環境面での問題がある。また、高圧水銀ランプは、光源としての寿命が短く、メンテナンスが煩雑になる問題もある。
【0004】
これらの問題点を解決するために、高圧水銀ランプの代わりに発光ダイオード(LED)やレーザなどの固体光源を用いた光源装置、及びそれらの光源装置を用いた画像表示装置が、提案されている。
【0005】
レーザ光源は、高圧水銀ランプに比べて寿命が長い。また、レーザ光源は、コヒーレント光であるため、指向性が高く、光利用効率も高い。さらに、レーザ光源は、その単色性により、広い範囲で色を再現することができる。
【0006】
しかしながら、レーザ光はその干渉性の高さゆえに、スペックルノイズが生じて、画質が劣化するという問題点がある。さらに、レーザ光が高出力で出射される場合、高出力レーザ光の人間の目への誤照射を回避するために、生体安全性を確保する必要がある。
【0007】
また、LED光源では、上述のようなスペックルノイズや生体安全性は問題となりにくい。しかしながら、LED光源では、光源の発光面積が大きく、特に緑色LEDの光エネルギー密度が低い。このために、LED光源では、赤色、緑色、青色の3色のLEDを用いて、高輝度の画像表示装置を得ることは難しいのが現状である。
【0008】
一方で、LED光源やレーザ光源を励起源として、蛍光体からの発光を固体光源として用いる光源装置や照明装置が、提案されている。また、これら装置を備えた画像表示装置も、提案されている。
【0009】
蛍光体による光源装置では、高密度に集光可能なレーザ等を励起光源として用いることによって、発光面積の小さい高輝度光源を得ることができる。また、レーザを励起光源として用いたとしても、波長変換して得られる蛍光そのものはインコヒーレントな光である。このため、このタイプの光源装置では、スペックルノイズが発生せず、レーザ光のような集光も発生しないため、生体安全性の面においても好適である。
【0010】
画像表示装置に適用できる高効率の光源装置を実現するためには、光源部の発光面積をなるべく小さくすることが好ましい。しかしながら、蛍光体に集光されるレーザ光のスポット径を小さくしすぎると、蛍光体の温度が上昇して蛍光体の発光効率が低下するという問題が発生する。これは温度消光と呼ばれており、蛍光体を用いる場合の重要な技術課題である。
【0011】
ところで、画像表示装置のための照明光では、一般に、DMDや液晶表示相似素子の形状に合わせた矩形上の空間強度分布を有する照明光が、必要となる。このため、矩形上の断面を有するロッドインテグレータ等の照度均一化手段が、用いられることがある。この場合に蛍光体を光源として用いて高効率の光源装置を実現するためには、蛍光体の発光面の形状を、ロッドインテグレータの形状と略相似に揃えることが効果的である。
【0012】
特許文献1では、青色半導体レーザを励起光源とし、回転する反射基板上に蛍光体を配置して蛍光を後方に取り出す反射型の構成としている。また、特許文献2では、紫外光を発生する放電ランプを、励起光源として、用いている。この特許文献2では、回転する透明基板上に蛍光体を配置して蛍光を前方に取り出す透過型の構成を、有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2011−13320
【特許文献2】特開2010−181529
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
特許文献1では、青色半導体レーザを励起光源とし、回転する反射基板上に蛍光体を配置して蛍光を後方に取り出す反射型の構成としている。特許文献1では、得られた蛍光を画像表示装置のための緑色照明光として使用しているが、蛍光体上のレーザ光スポットの空間分布については厳密に制御されていないため、(1)蛍光体上の蛍光の空間強度分布形状とロッドインテグレータの入射端面形状が整合せずに光学損失が発生する、(2)蛍光体上のレーザ光スポットが小さくなりすぎて温度消光の影響が大きくなる、といった問題点があった。
【0015】
特許文献2では、紫外光を発生する放電ランプを励起光源とし、回転する透明基板上に蛍光体を配置して蛍光を前方に取り出す透過型の構成としている。特許文献2では、励起光源と蛍光体の間にロッドインテグレータを挿入し、蛍光体上に照射される励起光の空間強度分布をDMDと同等の矩形状に整形しているが、ロッドインテグレータと、回転機構を有する蛍光体モジュールとの間に隙間が必要であるために、蛍光体上の励起光スポットが大きく拡がってしまい、高効率の照明装置を実現することが困難であった。
【0016】
本技術は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、蛍光体を用いて、高輝度且つ高効率の照明光を実現する光源装置、及びそれを用いた画像表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
ここに開示される光源装置は、第1光源部と、蛍光部と、第1照度均一化部と、リレー光学系とを、備えている。第1光源部は、レーザ光を放射する。蛍光部は、蛍光体を有する。蛍光体は、レーザ光によって励起される。第1照度均一化部は、レーザ光を空間的に均一な光強度分布に変換する。第1照度均一化部は、第1光源部と蛍光部の間に配置されている。リレー光学系は、第1照度均一化部から出射されたレーザ光を、蛍光部に導光する。リレー光学系は、第1照度均一化部と蛍光部の間に配置されている。
【0018】
本技術では、蛍光体を励起するための励起光源としてレーザを使用しているため、高密度且つ高指向性の光を得ることができる。また、蛍光体上において、従来技術より小さな照射スポットを、形成することができる。さらに、複数のレーザ光源を用いることにより、励起光の光出力を容易に向上することができる。
【0019】
また、本技術では、レーザ光源と蛍光体基板の間に、第1照度均一化部とリレー光学系を配置することにより、適切な空間強度分布と適切なスポット径とを有するレーザ光束を、蛍光体に照射できる。
【0020】
ここで、第1照度均一化部とは、レーザ光束の空間強度分布を均一にするための光学系である。リレー光学系とは、第1照度均一化部により得られた均一なレーザ光束を、蛍光体上に結像させるための光学系である。
【発明の効果】
【0021】
本技術によれば、長寿命で環境を害しない固体光源を用いて、明るくて高効率の光源装置を実現できる。またこれを利用した高画質の画像表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施の形態による光源装置の構成図
【図2】第1の実施の形態による光源装置で使用した蛍光体ホイールの構成図
【図3】第2の実施の形態による光源装置の構成図
【図4】第3の実施の形態による光源装置の構成図
【図5】第3の実施の形態による光源装置で使用したダイクロイックミラーの45度入射における透過スペクトル
【図6】第3の実施の形態による光源装置で使用した蛍光体ホイールの構成図
【図7】第4の実施の形態による光源装置の構成図
【図8】第4の実施の形態による光源装置で使用した蛍光体ホイールの構成図
【図9】第5の実施の形態による画像表示装置の構成図
【図10】他の実施の形態による光源装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、光源装置及び画像表示装置の実施の形態を、図を用いて説明する。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態による光源装置10の構成図を、図1に示す。光源装置10の出力光は、蛍光により構成されている。光源装置10の出力光は、画像表示装置などの照明光として使用可能である。
【0024】
レーザ光源104(第1光源部の一例)は、波長約445nmで発振する青色半導体レーザである。レーザ光源104は、高輝度の光源装置を実現するために、複数の半導体レーザにより構成されている。本実施の形態では、5×5のマトリクス上に合計25個の半導体レーザが、配置されている。しかしながら、半導体レーザの数は、本実施の形態に限定されるものではなく、半導体レーザの光強度や光源装置から取り出したい出力光の強度などに応じて、適宜設定される。
【0025】
レーザ光の波長についても、445nm付近の青色に限定されるものではなく、例えば、405nm付近で発振する紫色半導体レーザや、400nm以下の紫外半導体レーザなどを適用してもよい。
【0026】
レーザ光源104から出射されたレーザ光は、コリメートレンズアレイ105によってコリメートされる。コリメートレンズアレイ105の各レンズセルに対して、1つのレーザダイオードが配置されている。すなわち、コリメートレンズアレイ105は、25個のレンズセルにより構成されている。本実施の形態では、コリメートレンズとしてレンズアレイが使用されているが、それぞれのレーザダイオードに対して独立したコリメートレンズを使用してもよい。
【0027】
コリメートレンズアレイ105から出射されたレーザ光束は、合計25のビームにより構成されている。25のレーザビームのポインティングは、実質的に平行となっている。すなわち、25のレーザビームは、実質的に平行光束となっている。その全体の光束が、集光レンズ106によって集光され、拡散板107を通過した後で、ロッドインテグレータ108(第1照度均一化部の一例)へとカップリングされる。合計25のレーザビームが、損失なくロッドインテグレータ108へとカップリングされるように、コリメートレンズアレイ105と集光レンズ106が調整されている。
【0028】
拡散板107は、ガラス平板である。拡散板107の片面には、微細な凹凸が施された拡散面が、形成されている。その拡散特性は、特に限定されないが、本実施の形態では、拡散角が3度(半値全幅)の拡散板を使用している。
【0029】
ロッドインテグレータ108は、入射端面及び出射端面の大きさが8.0mm×6.0mmの長方形で、長さが60mmである直方体状の中密の石英ガラスを使用している。ただし、ロッドインテグレータは、特に限定されるものではなく、上記のロッドインテグレータより大きなロッドインテグレータや、上記のロッドインテグレータより小さなロッドインテグレータを使用してもよい。また、ロッドインテグレータは、石英ガラス以外の光学ガラスを使用したり、四方の側面を反射ミラーにて形成した中空ロッド(ミラーロッド)を使用したりしてもよい。また、ロッドインテグレータは、入射端面と出射端面とのサイズが異なるテーパロッドとしてもよい。
【0030】
ロッドインテグレータ入射面におけるレーザ光束の空間強度分布は、合計25個のレーザビームの空間強度分布の重ね合わせにより与えられる。25個の各レーザビームがロッドインテグレータ入射面において形成するレーザスポット位置には、機構交差及び光学収差の影響によって、偏りが発生する。そのため、ロッドインテグレータ入射面におけるレーザ光束全体の空間強度分布は、不均一となり、全体のレーザ光束径にもバラツキが発生しやすい。
【0031】
しかしながら、ロッドインテグレータ内部での全反射の効果により、ロッドインテグレータから出射されるレーザ光束は、ロッドインテグレータ出射端面において空間強度分布が均一になり、且つ光束径についてもロッドインテグレータ出射端面の大きさで一意的に与えることが可能である。
【0032】
ロッドインテグレータ108から出射されたレーザ光束は、コリメートレンズ109によって再び実質的に平行な光束へと変換される。そして、このレーザ光束は、集光レンズ110及び111によって集光され、蛍光体上へと照射される。すなわち、3枚のレンズ109、110、111によって、レーザ光束に対するリレー光学系が構成されている。これらリレー光学系によって、ロッドインテグレータ108出射端面の像が、蛍光体上に形成される。ここでは、リレー光学系の横倍率は0.25であり、蛍光体上に形成されるレーザ光束のスポットは2.0mm×1.5mmとなっている。
【0033】
このように、蛍光体を励起するレーザ光が伝播する光学系の中に、ロッドインテグレータを配置し、且つロッドインテグレータからの出射光を縮小して蛍光体上に結像させることによって、空間強度分布が均一で、且つ適切なスポット径を有するレーザ光束を蛍光体に確実に照射することが可能となる。
【0034】
本実施の形態では3枚のレンズによりリレー光学系が構成されているが、2枚以下のレンズによって構成されても、又は4枚以上のレンズによって構成されてもよい。また、その横倍率についても、1倍以下であることが好ましいが、特に限定されるものではない。
【0035】
蛍光体ホイール100(蛍光部の一例)は、基板101と、基板101上に塗布された蛍光体102と、蛍光体102が塗布された基板101を回転させるためのモーター103とにより、構成されている。
【0036】
基板101は、レーザ光を透過可能な円形状の平行平板ガラスである。ガラスの両面には、それぞれ異なるコーティングが施されている。レーザ光束の入射側表面には、レーザ光に対する反射防止コートが、施されている。レーザ光束の出射側表面には、レーザ光に対して高透過且つ蛍光に対して高反射となるようなダイクロイックコート(反射部の一例、第1色分離部の一例)が、施されている。そして、当該ダイクロイックコートの上には、蛍光体102が薄膜上に形成されている。
【0037】
図1中に示したようにxyz直交座標軸を定義した場合、蛍光体102が設けられている基板101の面は、xy面に平行な円形状に形成されている。基板101は、z軸に平行な軸を回転軸として、モーター103によって回転可能となっている。
【0038】
z軸方向から見た蛍光体ホイール100の具体的な構成を、図2に示す。基板201の直径は60mmである。基板201の最外周部分には、蛍光体202が、幅4mmの円環状に、塗布されている。蛍光体202上におけるレーザ光照射スポット204の形状が、破線で示されている。紙面裏方向から(z方向に)レーザ光が入射し、基板201を通過してから蛍光体202へと照射される。モーター203によって基板が回転しても、レーザ光束が常に蛍光体202上に照射されるように調整されている。
【0039】
基板の直径については、特に限定されるものではないが、蛍光体202上に形成されるレーザ光スポット204の短軸方向(y方向)の長さの10倍以上であることが好ましい。また、蛍光体202の塗布幅についても、特に限定されるものではないが、蛍光体202上に形成されるレーザ光スポット204における図2中の長軸方向(x軸方向)の長さに対して、蛍光体202の塗布幅が1倍以上2倍以下であることが好ましい。本実施の形態では、x軸方向のレーザ光スポットの長さ2mmに対して、蛍光体202の塗布幅はその2倍である4mmとしている。さらに、モーターの回転数についても、特に限定されるものではないが、蛍光体202の発熱による効率低下の影響を抑制するために、1000rpm以上であることが好ましい。
【0040】
蛍光体202は、緑色〜黄色を主たる波長域として、蛍光を発する蛍光体である。この蛍光体202は、青色の励起光を効率的に吸収して蛍光を効率的に発光し、且つ温度消光に対する耐性が高い蛍光体であることが好ましい。本実施の形態では、セリウム付活ガーネット構造蛍光体であるY3Al5O12:Ce3+が、蛍光体202として使用されている。蛍光の主波長は、約560nmである。
【0041】
なお、蛍光体202の材料、例えば緑色蛍光体の材料は、特に限定されるものではない。例えば、セリウム付活ガーネット構造蛍光体以外では、波長445nmの青色レーザで励起して緑色の蛍光を得ることができる蛍光体として、(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+、SrSi2O2N2:Eu2+、Ba3Si6O12N2:Eu2+、Sr3Al3Si13N23:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+などが挙げられる。
【0042】
蛍光体層の作成方法も、特に限定されないが、印刷法、モールド法などが挙げられる。また、蛍光体層の適切な厚さも、塗布される蛍光体の種類や塗布の方法によって変化するので、特に限定されるものではないが、その平均厚さは、蛍光体粉末の平均粒径の1倍以上であることが好ましい。
【0043】
蛍光体202(102)による蛍光は、本質的には全ての方向に等しく光が放たれる。粉末状の蛍光体202が基板上に薄膜上に配置されている場合は、蛍光は、散乱による影響を受けて、蛍光体層が配置された面の法線方向にピークを有するランバーシアンに近い配光分布を、有する。
【0044】
ここでは、蛍光体層から放たれた蛍光の中で、ガラス基板101に向かう蛍光は、ガラス基板101上に施されたダイクロイックコートで反射される。具体的には、蛍光体層から後方(蛍光体層を基準としてレーザ光が入射される側の空間)に放たれる蛍光は、ガラス基板101上に施されたダイクロイックコートで反射される。このため、この構成では、結果的に、蛍光体層から前方にのみ、蛍光が取り出される。すなわち、この光源装置10は、透過型の光源装置となっている。なお、上記の「後方」が示す方向は、図1において蛍光体層を基準として左側である。また、上記の「前方」が示す方向は、図1において蛍光体層を基準として右側である。
【0045】
蛍光体ホイール100から前方に取り出された蛍光光束は、コリメートレンズ112、113によってコリメートされた後、光源装置10の出力光となる。
【0046】
レーザ光を用いて蛍光体を励起する光学系において、ロッドインテグレータ108が無い場合(図1の光学系においてロッドインテグレータ108の長さが0の場合)は、前述のように、蛍光体上に照射されるレーザ光密度には、偏りが発生する。レーザ光密度が高くなりすぎると、蛍光体温度が上昇し、結果的に、温度消光の影響によって蛍光体の波長変換効率が低下してしまう。すなわち、本実施の形態のような構成を採用することにより、照度の均一化された小スポット径のレーザ光束を蛍光体に適切に照射することが可能となる。すなわち、高輝度の蛍光を高効率で取り出す光源装置を、提供することが可能となる。
【0047】
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態による光源装置30の構成図を、図3に示す。光源装置30の出力光は、赤色、緑色、青色の3色の可視光により構成されている。光源装置30の出力光は、画像表示装置などの照明光として使用可能である。本実施の形態における一部の構成要素は、第1の実施の形態の構成要素と同一である。以下では、重複する箇所については、説明を省略する。
【0048】
レーザ光源304(第1光源部の一例)、コリメートレンズアレイ305、集光レンズ306、拡散板307は、第1の実施の形態と同一である。この場合も、拡散板307を通過したレーザ光束は、第1のロッドインテグレータ308(第1照度均一化部の一例)へと入射される。
【0049】
第1のロッドインテグレータ308は、第1の実施の形態におけるロッドインテグレータ108と同様に、入射端面及び出射端面の大きさが8.0mm×6.0mm、長さが60mmである直方体状の中密の石英ガラスを、使用している。
【0050】
第1のロッドインテグレータ308の出射端面形状は、第2のロッドインテグレータ321の入射端面形状と、実質的に相似である。具体的には、以下の関係が満足される。
【0051】
S1×(β12)×(β22)≦S2
この関係では、S1は、第1のロッドインテグレータ308の出射端面積である。β1は、第1のロッドインテグレータ308の出射端面から蛍光体ホイール300までのレーザ光の横倍率である。S2は、第2のロッドインテグレータ321の入射端面積である。β2は、蛍光体ホイール300から第2のロッドインテグレータ321の入射端面までの蛍光の横倍率である。
【0052】
第1のロッドインテグレータ308から出射されたレーザ光束は、コリメートレンズ309によってコリメートされた後、ダイクロイックミラー310(第1色分離部の一例)へと入射される。
【0053】
ダイクロイックミラー310は、レーザ光束の光軸に対して、略45度に傾いて配置されている。ダイクロイックミラー310は、青色波長域において高透過であり、緑色波長域において高反射であり、赤色波長域において高透過である特性を、有している。
【0054】
すべての青色半導体レーザは、その出射光の偏光方向が、図3に示すP偏光の直線偏光状態となるように、調整されている。レーザ光束は、ダイクロイックミラー310を通過するので、P偏光となるように配置した方が、ダイクロイックミラーにおいて高い透過率を得ることが可能となる。
【0055】
ダイクロイックミラー310を通過したレーザ光束は、集光レンズ311、312によって集光され、蛍光体へと照射される。ここでは、3枚のレンズ309、311、312によって、リレー光学系が構成されている。第1群のレンズは、309である。第2群のレンズは、311、312である。第1群のレンズ309と第2群のレンズ311,312との間に、ダイクロイックミラー310が配置されている。
【0056】
リレー光学系の横倍率は、0.25である。蛍光体上に形成されるレーザ光束のスポットは、第1の実施の形態と同様に、2mm×1.5mmとなっている。
【0057】
蛍光体ホイール300(蛍光部の一例)は、基板301と、基板301上に塗布された蛍光体302と、モーター303とにより、構成されている。モーター303は、蛍光体及び基板を、z軸に平行な軸を回転軸として、回転させる。
【0058】
基板301は、円形状のアルミ基板である。このアルミ基板の表面は、可視光に対して、反射鏡となっている。また、このアルミ基板の片側の表面(反射部の一例)には、可視光全域を高効率で反射するコーティングが、施されている。さらに、このコーティングの上に、蛍光を発する蛍光体302が、薄膜上に形成されている。
【0059】
蛍光体の温度消光を考慮すると、基材は熱伝導が高い材料が好ましい。そのため、本実施の形態では、基板301の材料として、アルミを選んだが、特に限定されるものではなく、その他の高熱伝導の材料を使用してもよい。
【0060】
第1の実施の形態と同様に、基板301の直径は、60mmである。基板301の最外周部分には、幅4mmで円環状に蛍光体302が塗布されている。使用された蛍光体は、第1の実施の形態と同じく、Y3Al5O12:Ce3+である。
【0061】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、前方(蛍光体層から見てレーザ光が入射される空間と反対側の空間)に放たれる蛍光は、アルミ基板表面によって反射される。すなわち、第2の実施の形態では、後方側のみに蛍光が取り出される反射型の構成となっている。
【0062】
蛍光体における波長変換では、一般的に、後方成分の蛍光強度が、前方成分の蛍光強度よりも相対的に大きい。このため、第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態の構成に比べて、より高効率で蛍光を取り出すことが可能となる。
【0063】
レーザ光に対する集光レンズ311、312は、緑色蛍光体から放たれる蛍光に対しては、コリメートレンズとして作用する。集光レンズ311、312によって有効に取り出されてコリメートされた緑色蛍光光束は、ダイクロイックミラー310によって反射される。
【0064】
第2の光源である青色LED313(第2光源部の一例)は、主波長が約455nmの高出力LEDである。発光面は、4mm×3mmの長方形状である。青色LEDから出射された青色LED光は、コリメートレンズ314、315によってコリメートされた後、ダイクロイックミラー319に入射される。
【0065】
第3の光源である赤色LED316(第2光源部の一例)は、主波長が約625nmの高出力LEDである。発光面は、4mm×3mmの長方形状である。赤色LEDから出射された赤色LED光は、青色LED光と同様に、コリメートレンズ317、318によってコリメートされた後、ダイクロイックミラー319に入射される。
【0066】
ダイクロイックミラー319は、青色波長域において高反射となり、且つ赤色波長域において高透過となる特性を、有している。このため、両LEDからの出射光は空間的に合波され、ダイクロイックミラー310へと入射される。
【0067】
ダイクロイックミラー310は、レーザ光と蛍光に対しては色分離部として作用する。一方で、ダイクロイックミラー310は、LED光に対しては色合成部として機能し、LED光と蛍光との合成を実現する。すなわち、ダイクロイックミラー310は、色分離部の機能と色合成部の機能とを兼ね備えた構成となっている。
【0068】
ダイクロイックミラー310によって空間的に合波された光束(緑色蛍光、青色レーザ光、及び赤色レーザ光)は、集光レンズ320によって集光される。そして、この光束は、蛍光に対する照度均一化部である第2のロッドインテグレータ321(第2照度均一化部の一例)へと、入射される。第2のロッドインテグレータ321からの出射光は、コリメートレンズ322によってコリメートされ、本光源装置からの出力光として取り出される。
【0069】
第2のロッドインテグレータ321は、入射端面及び出射端面の大きさが8.0mm×6.0mm、長さが60mmである直方体状の中密の石英ガラスを、使用している。
【0070】
ここで、第1及び第2のロッドインテグレータ断面の長軸方向、第2及び第3の光源の発光面の長軸方向は、いずれも図3における紙面に平行な面の方向で統一されている。
【0071】
緑色蛍光に対しては、3枚のレンズ312、311、320が、蛍光体上から第2のロッドインテグレータ入射端面までのリレー光学系を、構成している。その横倍率は4.0である。そのため、第2のロッドインテグレータ入射端面上に形成される蛍光光束のスポット径は、略8mm×6mmとなる。
【0072】
一方、青色LED光に対しては、3枚のレンズ314、315、320が、LED発光面から第2のロッドインテグレータ入射端面までのリレー光学系を、構成している。同様に、赤色LED光に対しては、3枚のレンズ317、318、320が、LED発光面から第2のロッドインテグレータ入射端面までのリレー光学系を、構成している。両色ともにリレー光学系の横倍率を、2.0としている。このため、第2のロッドインテグレータ入射端面上に形成されるLED光束のスポット径は、青色光及び赤色光の両方において、略8mm×6mmとなる。
【0073】
すなわち、第2のロッドインテグレータに入射される緑色蛍光、青色LED光、赤色LED光の光束形状が、ロッドインテグレータ入射端面形状と実質的に同一になるように調整されている。このため、各光を、効率的にロッドインテグレータにカップリングすることができる。
【0074】
上述したように、本実施の形態のような構成を採用することにより、赤色光、緑色光、及び青色光の3色の可視光を高効率で取り出し可能な光源装置を、提供することが可能である。
【0075】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態による光源装置40の構成図を、図4に示す。光源装置40の出力光は、周期的に切り替わる赤色光、緑色光、青色光の3つの時間セグメントの可視光によって、構成されている。光源装置の出力光は、画像表示装置などの照明光として使用される。
【0076】
レーザ光源405(第1光源部の一例)からコリメートレンズ410までの構成要素は、第2の実施の形態の構成要素と同一であるため、これらの説明を省略する。
【0077】
ダイクロイックミラー411(第1色分離部の一例)は、レーザ光束の光軸に対して、略45度に傾けて配置されている。ダイクロイックミラー411は、レーザ光の波長域においては、P偏光では高透過となり、S偏光では高反射となり、緑色〜赤色の波長域では偏光方向にかかわらず高反射となるような特性を、有する。そのため、P偏光に調整されている青色レーザ光は、ダイクロイックミラー411を通過する。
【0078】
入射角が45度の場合のダイクロイックミラー411の透過スペクトルを、図5に示す。2つのプロットでは、実線がS偏光の透過率を表し、破線がP偏光の透過率を表わす。ダイクロイックミラー411は、紫色の波長帯域において透過率が90%以上と高透過であり、青色〜赤色の波長帯域において反射率が90%以上と高反射である。透過率が50%になるカットオフ波長は、S偏光が434nm、P偏光が456nmである。カットオフ波長は、S偏光に比べて、P偏光の方が約22nm長い。
【0079】
ダイクロイックミラー411を通過したレーザ光は、4分の1波長板412によって、円偏光へと変換され、集光レンズ413、414によって蛍光体402上に集光される。
【0080】
本実施の形態で使用された蛍光体ホイール400(蛍光部の一例)は、アルミの基板401と、蛍光体402と、ダイクロイックフィルター403(第2色分離部の一例)と、モーター404とにより構成されている。アルミの基盤401の表面(反射部の一例)には、可視光が高反射となるように、コーティングが施されている。蛍光体402は、基板401の表面に塗布されている。ダイクロイックフィルター403は、基板401に取り付けられている。
【0081】
蛍光体ホイール400の具体的な構成を、図6に示す。蛍光体502(402)は、3つの空間セグメントにより構成されている。3つの空間セグメントは、赤色蛍光体層5011と、緑色蛍光体層5012と、蛍光体未塗布面5013とから構成されている。赤色蛍光体及び緑色蛍光体は、表面が鏡面状に加工された基板501上に塗布されている。蛍光体未塗布面5013は、金属鏡面となっている。
【0082】
使用された緑色蛍光体の材料は、第1の実施の形態のそれと同一である。赤色蛍光体として、本実施の形態では、CaAlSiN3:Eu2+が使用されている。なお、波長445nmの青色レーザで励起して、赤色の蛍光を得ることができるその他の蛍光体としては、Sr2Si5N8:Eu2+、SrAlSi4N7:Eu2+などが挙げられる。
【0083】
ダイクロイックフィルター503は、蛍光体502(402)の外周側に配置されている。ダイクロイックフィルター503は、3つの空間セグメントにより構成されている。3つの空間セグメントは、赤色選択フィルター5021と、緑色選択フィルター5022と、青色選択フィルター5023とから構成されている。
【0084】
赤色選択フィルター5021は、青色〜緑色の波長域において高反射となり、赤色の波長域において高透過となる特性を、有している。緑色選択フィルター5022は、青色及び赤色の波長域において高反射となり、緑色の波長域において高透過となる特性を、有している。青色選択フィルター5023は、青色波長域が高透過となる特性を、有している。青色選択フィルター5023では、出射側のガラス表面は平坦面ではなく、光が拡散するように微細な凹凸が施された拡散面となっている。本実施の形態では、拡散角が約3度(半値全幅)の拡散面としたが、拡散特性については、特に限定されるものではない。
【0085】
蛍光体ホイール400が回転することにより、レーザ光が照射される蛍光体502(402)上のスポットが、赤色蛍光体層、緑色蛍光体層、蛍光体未塗布面と周期的に切り替わる。それに対応して、蛍光体502(402)からの反射光は、赤色蛍光、緑色蛍光、青色レーザ光と、周期的に切り替わる。
【0086】
レーザ光に対する集光レンズ413、414は、赤色蛍光体層5011及び緑色蛍光体層5012から放たれる蛍光に対して、コリメートレンズとして作用する。集光レンズ413、414によって取り出されてコリメートされた蛍光光束は、4分の1波長板412を通過した後、ダイクロイックミラー411によって反射される。
【0087】
一方、蛍光体502(402)上の励起光照射スポットが、蛍光体未塗布面5013である場合は、レーザ光はそのまま反射される。そして、このレーザ光は、集光レンズ413、414によってコリメートされる。その後、このレーザ光は、4分の1波長板412を通過することによって、S偏光へと調整される。そして、このレーザ光は、ダイクロイックミラー411へと入射され、ダイクロイックミラー411によって反射される。
【0088】
ダイクロイックミラー411によって反射された赤色蛍光、緑色蛍光、青色レーザ光(未変換の励起光)の光束は、反射ミラー415及び集光レンズ416を経て、ダイクロイックフィルター403を透過する。そして、この光束は、第2のロッドインテグレータ417(第2照度均一化部の一例)へとカップリングされる。
【0089】
ここで、蛍光体402(502)上のレーザ光スポットが、赤色蛍光体層5011上に存在するような時間領域では、集光レンズ416によって集光されるダイクロイックフィルター403(503)上の集光スポットが、赤色選択フィルター5021の内部に位置するように、蛍光体ホイール400(500)のセグメントのレイアウトが調整されている(この時間領域を以下では赤色セグメントと呼ぶ)。すなわち、赤色セグメントの構成要素となる赤色蛍光体層5011と赤色選択フィルター5021とは、全周360度において分割角度は等しく、互いに180度対称な位置に配置されている。
【0090】
同様に、緑色蛍光体層5012上にレーザ光が照射される時間領域(以下、緑色セグメントと呼ぶ)では、緑色選択フィルター5022中を光が通過する。蛍光体未塗布面5013上にレーザ光が照射される時間領域(以下、青色セグメントと呼ぶ)では、青色選択フィルター5023中を光が通過するように、蛍光体ホイール400(500)のセグメントのレイアウトが調整されている。
【0091】
ダイクロイックフィルター403を使用することにより、赤色セグメントでは、蛍光へと波長変換されなかった不要な残留レーザ光が除去される。緑色セグメントでは、不要な残留レーザ光が除去されるとともに、緑色蛍光体から放たれる蛍光のうち、不要な長波長の蛍光成分が除去される。青色セグメントでは、スペクトル成分に変化はないが、回転する拡散素子を通過することにより、スペックルノイズが低減される。
【0092】
第2のロッドインテグレータより出射される赤色、緑色、青色の3つのセグメントの光は、コリメートレンズ418によってコリメートされ、本光源装置からの出力光として取り出される。
【0093】
本実施の形態においても、第1のロッドインテグレータ409(第1照度均一化部の一例)及び第2のロッドインテグレータ417は、入射端面及び出射端面の大きさが8.0mm×6.0mmであり、且つ長さが60mmである直方体状の中密の石英ガラスを、使用している。第1のロッドインテグレータ409の出射端面から蛍光体402までのリレー光学系410、413、414では、レーザ光の横倍率は0.25である。蛍光体402から第2のロッドインテグレータ417の入射端面までのリレー光学系の3つのセグメントの光の横倍率は、いずれも約4倍である。
【0094】
なお、本実施の形態においても、第2の実施の形態に示した、第1のロッドインテグレータ308及び第2のロッドインテグレータ321の関係は、成立している。
【0095】
本実施の形態のような構成を採用することにより、赤色光、緑色光、青色光の3色の可視光を簡便且つ効率的に取り出し可能な光源装置を、提供することが可能である。
【0096】
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態による光源装置60の構成図を、図7に示す。第3の実施の形態と同様に、光源装置の出力光は、周期的に切り替わる赤色光、緑色光、青色光の3つの時間セグメントの可視光によって構成されている。光源装置の出力光は、画像表示装置などの照明光として使用可能である。
【0097】
レーザ光源604(第1光源部の一例)は、波長約405nmで発振する紫色半導体レーザであり、他の実施の形態と同様に、合計25個の半導体レーザが配置されている。レーザ光源604から出射されたレーザ光は、コリメートレンズアレイ605によってコリメートされる。そして、レーザ光は、拡散板606とダイクロイックミラー607(第3色分離部の一例)を通過した後、集光レンズ608によってロッドインテグレータ609(第1照度均一化部の一例)へとカップリングされる。
【0098】
拡散板606は、ガラス平板である。拡散板606の片面には、拡散角が3度(半値全幅)の拡散面が、形成されている。ダイクロイックミラー607(第1色分離部の一例)は、レーザ光束の光軸に対して、略45度傾けて配置されている。ダイクロイックミラー607は、紫色波長域において高透過となり、青色・緑色・赤色の波長域において高反射となる特性を、有している。
【0099】
ロッドインテグレータ609は、入射端面及び出射端面の大きさが8.0mm×6.0mmであり、長さが60mmである直方体状の中密の石英ガラスを、使用している。ロッドインテグレータから出射されたレーザ光束は、コリメートレンズ610、集光レンズ611、612を経て、蛍光体602へと集光される。ここでは、コリメートレンズ610と、集光レンズ611、612とによって、リレー光学系が構成されている。
【0100】
蛍光体ホイール600(蛍光部の一例)は、基板601と、蛍光体602と、モーター603とにより、構成されている。基板601の表面(反射部の一例)は、可視光に対して反射鏡となっている。蛍光体602は、基板601上に塗布されている。モーター603は、蛍光体602及び基板601を、z軸に平行な軸を回転軸として、回転させる。
【0101】
蛍光体ホイール600の具体的な構成を、図8に示す。蛍光体702は、3つの空間セグメントにより構成されている。3つの空間セグメントは、赤色蛍光体層7011と、緑色蛍光体層7012と、青色蛍光体層7013とから構成されている。3つの空間セグメントは、円周方向に(360度の範囲において)、3つのセグメントに分割されている。蛍光体ホイール700が回転駆動されると、レーザ光が照射されるスポットが、赤色蛍光体層、緑色蛍光体層、青色蛍光体層、そして再び赤色蛍光体層へと周期的に切り替わる。これにより、光源装置から3色の蛍光を取り出すことが可能となる。
【0102】
蛍光体602から後方に取り出された蛍光は、再び3枚のレンズ612、611、610を通過し、ロッドインテグレータ609にカップリングされる。ロッドインテグレータ609から出射された3色の蛍光は、集光レンズ608によってコリメートされた後、色分離手段であるダイクロイックミラー607によって反射される。そして、ダイクロイックミラー607によって反射された光束が、光源装置からの出力光となる。
【0103】
本実施の形態では、レーザ光に対する照度均一化部と、蛍光に対する照度均一化部とが、同一のロッドインテグレータ609によって構成されている。このため、本実施の形態では、小型化を実現可能な光源装置を、提供することが可能である。
【0104】
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態による画像表示装置の構成図を、図9に示す。本実施の形態は、第2の実施の形態で示した光源装置を用いた画像表示装置となっている。
【0105】
光源装置80が、第2の実施の形態における図3で示した光源装置30に、対応している。光源装置80における出力光は、第2のロッドインテグレータ321の出射面で、照度が均一化されている。この出力光は、リレーレンズ801と、フィールドレンズ802と、全反射プリズム803とを通過し、画像表示素子であるDMD804に入射する。第2のロッドインテグレータ321の出射面形状が、DMD804上に効率よく均一に集光できるように、光学系801,802,803が、構成されている。
【0106】
DMD804では、複数の微小ミラーが2次限的に配置されている。各ミラーは、赤、緑、青の映像入力信号に応じて、その傾きを変化させることによって、各ミラーは、時間的に変調された信号光を、形成する。このDMD804が赤の映像信号によって駆動されているとき、光源装置80においては、赤色LED316からの赤色光が出力されるように、DMD804と光源装置80との駆動タイミングが、制御されている。また、DMD804が緑の映像信号によって駆動されるときは、レーザ光源304が点灯するように、DMD804と光源装置80とが制御されている。さらに、DMD804が青の映像信号によって駆動されるときは、青色LED313が点灯するように、DMD804と光源装置80とが制御されている。DMD804によって変調された信号光は、投映レンズ805によって、図示されていないスクリーンへと投写される。
【0107】
なお、DMD804は、空間光変調素子の一例である。光学系801,802は、照明光学系の一例である。投映レンズ805は、投光光学系の一例である。
【0108】
本実施の形態で示した画像表示装置を構成することにより、小型で高効率であり、且つ長寿命の画像表示装置を、提供することができる。
【0109】
本実施の形態においては、第2の実施の形態で示した光源装置を使用して画像表示装置を構成したが、他の実施の形態で示した光源装置を適用して同様の画像表示装置を構成してもよい。
【0110】
〔まとめ〕
(1)光源装置10、30、40、60は、レーザ光源104、304、405、604と、蛍光体ホイール100、300、400、600と、ロッドインテグレータ108、308、409、609と、リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)とを、備えている。
【0111】
レーザ光源104、304、405、604は、レーザ光を放射する。蛍光体ホイール100、300、400、600は、レーザ光によって励起される蛍光体102、302、402、602を、有する。ロッドインテグレータ108、308、409、609は、レーザ光を空間的に均一な光強度分布に変換する。
【0112】
ロッドインテグレータ108、308、409、609は、レーザ光源104、304、405、604と蛍光体ホイール100、300、400、600の間に配置される。
【0113】
リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)は、ロッドインテグレータ108、308、409、609から出射されたレーザ光を、蛍光体ホイール100、300、400、600に導光する。リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)は、ロッドインテグレータ108、308、409、609と蛍光体ホイール100、300、400、600の間に配置される。
【0114】
本技術では、蛍光体102、302、402、602を励起するための励起光源として、レーザ光源104、304、405、604を使用している。このため、高密度且つ高指向性の光を得ることができる。また、蛍光体102、302、402、602上において、小さな照射スポットを形成することができる。さらに、複数のレーザ光源104、304、405、604を用いることにより、励起光の光出力を容易に向上させることができる。
【0115】
そして、レーザ光源104、304、405、604と蛍光体ホイール100、300、400、600との間には、ロッドインテグレータ108、308、409、609と、リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)とが、配置されている。これにより、適切な空間強度分布とスポット径とを有するレーザ光束を、蛍光体102、302、402、602に照射することができる。
【0116】
ここで、ロッドインテグレータ108、308、409、609は、レーザ光束の空間強度分布を均一にするための光学系である。また、リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)は、ロッドインテグレータ108、308、409、609により得られた均一なレーザ光束を、蛍光体102、302、402、602上に結像させるための光学系である。
【0117】
(2)光源装置10、30、40、60では、蛍光体ホイール100、300、400、600は、反射基板101、301、401、601を、さらに有している。蛍光体102、302、402、602は、反射基板101、301、401、601の表面に設けられている。蛍光は反射基板101、301、401、601によって反射される。
【0118】
本技術では、蛍光体102、302、402、602から出射される蛍光を、反射基板101、301、401、601によって反射することができるので、蛍光を一方向に効率的に出力することができる。
【0119】
(3)光源装置10、30、40、60は、ダイクロイックコート101又はダイクロイックミラー310、411、607を、さらに備えている。ダイクロイックコート101又はダイクロイックミラー310、411、607は、レーザ光と蛍光とを空間的に分離する。
【0120】
本技術では、図1に示したような透過型の構成の場合、ダイクロイックコート101が、レーザ光束を蛍光体へと案内し、且つ蛍光体から出射される蛍光光束を反射する。これにより、蛍光光束を効率的に出力することができる。また、図3、図4、図7に示したような反射型の構成の場合、蛍光体に入射されるレーザ光束と蛍光体から出射される蛍光光束は、同一空間において進行方向が逆向きとなっているため、ダイクロイックミラー310、411、607によって、蛍光をレーザ光と空間的に確実に分離することができる。
【0121】
(4)光源装置10、30、40、60は、ロッドインテグレータ108、308、409、609を、備えている。
【0122】
本技術では、空間的に均一な光強度分布を有するレーザ光束と蛍光光束とを、簡単な構成で得ることができる。より具体的には、矩形状の均一な空間強度分布を、レーザ光束及び蛍光光束に対して、容易に形成することができる。
【0123】
(5)光源装置10、30、40、60では、リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)は、少なくとも2つのレンズ群により構成されている。
【0124】
本技術では、隣接するレンズ群の間で、レーザ光束が実質的にコリメート光になるように、リレー光学系を形成することによって、光束スポットを蛍光体上に高精度に形成することができる。
【0125】
(6)光源装置30、40では、リレー光学系は、第1レンズ群309、410、及び第2レンズ群(311、312)、(413、414)を、有している。ダイクロイックミラー310、412は、第1レンズ群309,410と第2レンズ群(311、312)、(413、414)の間に、配置される。
【0126】
本技術では、例えば、第1レンズ群309、410と第2レンズ群(311、312)、(413、414)の間で、レーザ光束が実質的にコリメート光になるように、リレー光学系が構成されている。これによって、ダイクロイックミラー310、412に入射する光束の入射角を、実質的に一定にすることができる。すなわち、ダイクロイックミラー310、412による光の損失を、抑制することができる。
【0127】
(7)光源装置30、40では、ダイクロイックミラー310、411が、ロッドインテグレータ308、409と蛍光体ホイール300、400との間に、配置されている。
【0128】
本技術では、ロッドインテグレータ308、409において光束を均一化し、且つダイクロイックミラー310、411によって、蛍光をレーザ光と空間的に確実に分離することができる。
【0129】
(8)光源装置30、40は、ロッドインテグレータ321、417(第2のロッドインテグレータ)を、さらに備えている。
【0130】
一般的に、画像表示装置の照明光として蛍光を使用する場合は、均一な空間強度分布が必要になるため、蛍光の空間強度分布を均一化するための均一化手段を、適用することが好ましい。
【0131】
本技術では、ロッドインテグレータ321、417によって、蛍光を、空間的に均一な光強度分布に変換して出力することができる。具体的には、空間的に均一な光強度分布を有する蛍光光束を、簡単な構成で得ることができる。より具体的には、矩形状の均一な空間強度分布を有する蛍光光束を、容易に形成することができる。
【0132】
(9)光源装置30、40では、ロッドインテグレータ308、409の出射端面形状は、ロッドインテグレータ321、417の入射端面形状と、実質的に相似である。具体的には、光源装置60では、以下の関係が満足される。
【0133】
S1×(β12)×(β22)≦S2
この関係では、S1は、ロッドインテグレータ308、409の出射端面積である。β1は、ロッドインテグレータ308、409の出射端面から蛍光体ホイール600までのレーザ光の横倍率である。S2は、ロッドインテグレータ321、417の入射端面積である。β2は、蛍光体ホイール300、400からロッドインテグレータ321、417の入射端面までの蛍光の横倍率である。
【0134】
本技術では、ロッドインテグレータ321、417に入射される蛍光光束について、その空間強度分布がロッドインテグレータ308、409の入射端面の形状と同等になる。また、ロッドインテグレータ321、417の光束径も、ロッドインテグレータ308、409の入射端面径と同等以下になる。このため、ロッドインテグレータへのカップリング効率を、向上することができる。なお、上記の関係が成立しない場合、ロッドインテグレータ321、417の入射端面における蛍光光束径が大きくなりすぎてしまう。このため、ロッドインテグレータへのカップリング損失が大きくなるおそれがある。
【0135】
(10)光源装置60では、ロッドインテグレータ609によって、レーザ光照度均一化及び蛍光照度均一化が、実現される。
【0136】
本技術では、単一のロッドインテグレータ609によって、レーザ光束の空間強度分布と蛍光光束の空間強度分布とを同時に均一化できる。これにより、光源装置60を小型化することができる。
【0137】
(11)光源装置30は、青色LED313及び赤色LED316を、さらに備えている。青色LED313及び赤色LED316は、蛍光体302から出射される蛍光と異なる波長の光を放射する。青色LED313及び赤色LED316における発光部の形状は、ロッドインテグレータ308の出射端面形状と、実質的に相似である。
【0138】
本技術では、レーザ光源104、304、405、604とは異なる光源、例えば、青色LED313及び赤色LED316を使用することにより、複数の色光を有する光源装置30を、提供することができる。このような光源装置30は、画像表示装置に適用する際などに好適である。
【0139】
また、青色LED313及び赤色LED316における発光部の形状を、ロッドインテグレータ308の出射端面形状と実質的に相似にすることによって、光束及び/又は蛍光光束を、高効率で同時に利用することが可能となる。
【0140】
(12)光源装置40は、レーザ光と蛍光とを空間的に分離するためのダイクロイックフィルター403を、さらに備えている。
【0141】
本技術では、ダイクロイックフィルター403を使用しているので、例えば、赤色セグメントでは、蛍光へと波長変換されなかった不要な残留レーザ光を、除去できる。また、緑色セグメントでは、不要な残留レーザ光を除去でき、且つ緑色蛍光体から放たれる蛍光のうち、不要な長波長の蛍光成分を除去できる。青色セグメントでは、スペックルノイズを低減できる。
【0142】
(13)光源装置60では、ダイクロイックミラー607が、レーザ光源604とロッドインテグレータ609との間に、配置される。
【0143】
本技術では、ロッドインテグレータ609によって均一化されたレーザ光束と蛍光光束とを、ダイクロイックミラー607によって、空間的に簡便に分離できる。また、単一のロッドインテグレータ609によって、レーザ光束の空間強度分布と蛍光光束の空間強度分布と同時に均一化できるので、小型の光源装置を実現することができる。
【0144】
(14)光源装置10、30、40、60では、ロッドインテグレータ108、308、409、609の出射端面におけるレーザ光の横幅に対する、蛍光体ホイール100、300、400、600におけるレーザ光の横幅は、1よりも小さい。レーザ光の横幅は、リレー光学系(109、110、111)、(309、311、312)、(410、413、414)、(610、611、612)によって、設定される。
【0145】
一般的に、光源装置において蛍光を高効率で利用するためには、蛍光体上のレーザ光スポット径をある程度小さくすることが必要である。このためには、リレー光学系の倍率を小さく設定することが、効果的である。
【0146】
本技術では、レーザ光の横倍率が1よりも小さいので、ロッドインテグレータ108、308、409、609の出射端面の径よりも小さなレーザ照射スポット径を、蛍光体102、302、402、602上に形成することができる。
【0147】
なお、リレー光学系の倍率を小さくするかわりに、ロッドインテグレータ108、308、409、609の出射端面の径を小さくすることによって、蛍光体102、302、402、602上のレーザ光スポット径を、小さくすることもできる。しかしながら、この場合、次のような問題が発生する。例えば、(a)小口径のロッドインテグレータを高精度で作成することが難しい、(b)ロッドインテグレータ入射端面径を小さくするとレーザ光のカップリングロスが発生しやすくなる、などの問題が、発生する。このため、リレー光学系の倍率によって、蛍光体上のレーザ光スポット径を制御することが望ましい。
【0148】
(15)光源装置30、40、60では、蛍光体ホイール300、400、600から出射される蛍光の進行方向と、蛍光体ホイール300、400、600に入射されるレーザ光の進行方向とは、実質的に反対方向である。
【0149】
この技術では、蛍光光束の進行方向が、レーザ光束の進行方向と実質的に反対方向になっている。すなわち、光源装置30、40、60は、反射型の光源装置である。この場合、具体的には、xyz直交座標系において、z=0の平面上に蛍光体層を配置し、x=y=0の点を中心にz>0の空間からレーザ光束を照射した場合、蛍光光束がz>0の空間に取り出される。蛍光体に入射するレーザ光束の光軸は−z方向であり、蛍光体から出要される蛍光光束の光軸は+z方向である。このような反射型の構成とすることで、蛍光体が発する蛍光を高い効率で取り出すことができる。
【0150】
(16)光源装置10、30、40では、レーザ光源104、304、405の発振波長が、435nm以上で470nm以下の青色半導体レーザ光源である。
【0151】
本技術では、励起光源として青色レーザを使用することにより、緑色、黄色、赤色の蛍光体を、効率的に励起することができる。特に、温度消光特性に優れたセリウム付活ガーネット構造蛍光体の励起において好適である。
【0152】
(17)光源装置60では、レーザ光源604の発振波長が、380nm以上430nm以下の紫色半導体レーザ光源である。
【0153】
本技術では、励起光源として紫色レーザを使用することにより、緑色、黄色、赤色の蛍光体を効率的に励起できることに加えて、青色蛍光体も励起することができる。
【0154】
(18)光源装置10、30、40、60では、蛍光体102、302、402、602は、青色、緑色、黄色、赤色のいずれかの可視光を、主波長として蛍光を発する。
【0155】
本技術では、このような波長域の蛍光体は、画像表示装置に用いる光源装置として好適である。
【0156】
(19)画像表示装置は、上述した光源装置80と、空間光変調素子804と、照明光学系801、802と、投写光学系805とを、備えている。空間光変調素子804は、光源装置80から出力された光を変調する。照明光学系801、802は、光源装置80からの光を空間光変調素子804へと導光する。投写光学系805は、空間光変調素子804から射出された画像を、スクリーンに投写する。これにより、上述した効果を有する画像表示装置を提供することができる。
【0157】
〔他の実施の形態〕
(A)上記実施の形態では、図4に示すように、ダイクロイックミラー411によって反射された光束が、反射ミラー415及び集光レンズ416を経て、ダイクロイックフィルター403を透過する場合の例を示した。これに代えて、図10に示すように、ダイクロイックミラー411によって反射された光束が、光源装置から出射されるようにしてもよい。
【0158】
図4において、ダイクロイックミラー411、反射ミラー415、集光レンズ416、ダイクロイックフィルター403、第2のロッドインテグレータ417、及びコリメートレンズ418を除いた光源装置が、図10の光源装置となっている。このように構成しても、本技術を実現することができる。図10の構成は、図4の構成に含まれているので、ここでは説明を省略する。なお、図10では、図4と同じ部材には、図4の符号に「a」を付している。
【0159】
(B)上記実施の形態では、色分離部の一例として、ダイクロイックミラーが用いられる場合の例を、示した。しかしながら、色分離部の方式は、上記実施の形態に限定されない。また、ダイクロイックミラーに対する入射光束の角度も、上記実施の形態に限定されない。上記実施の形態では、ダイクロイックミラーに対する入射光束の好適な角度として、レーザ光束及び蛍光光束の光軸に対して約45度が、用いられている。
【0160】
(C)上記実施の形態では、レーザ光源104、304、405、604とは異なる光源として、例えば、青色LED313及び赤色LED316が、用いられる場合の例を、示した。レーザ光源104、304、405、604とは異なる光源を用いる場合、光源の種類は、上記実施の形態に限定されない。上記実施の形態では、好ましい光源の例として、矩形状の面光源を形成しやすいLEDが、用いられている。また、光源の発光色も、上記実施の形態に限定されないが、好適な例としては、赤色、青色、緑色などが挙げられる。
【符号の説明】
【0161】
10、30、40、60、80 光源装置
100、200、300、400、500、600、700 蛍光体ホイール
101、201、301、401、501、601、701 基板
102、202、302、402、502、602、702 蛍光体
103、203、303、404、504、603、704 モーター
104、304、405、604 レーザ光源
105、305、406、605 コリメートレンズアレイ
106、110、111、306、311、312、320、407、413、414、416、608、611、612 集光レンズ
107、307、408、606 拡散板
108、609 ロッドインテグレータ
109、112、113、309、314、315、317、318、322、410、418、610 コリメートレンズ
204 レーザ光照射スポット
308、409 第1のロッドインテグレータ
310、319、411、607 ダイクロイックミラー
313 青色LED
316 赤色LED
321、417 第2のロッドインテグレータ
403、503 ダイクロイックフィルター
412 4分の1波長板
415 反射ミラー
5011、7011 赤色蛍光体層
5012、7012 緑色蛍光体層
5013 蛍光体未塗布面
5021 赤色選択フィルター
5022 緑色選択フィルター
5023 青色選択フィルター
7013 青色蛍光体層
801 リレーレンズ
802 フィールドレンズ
803 全反射プリズム
804 DMD
805 投映レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を放射する第1光源部と、
前記レーザ光によって励起される蛍光体を、有する蛍光部と、
前記第1光源部と前記蛍光部の間に配置され、前記レーザ光を空間的に均一な光強度分布に変換する第1照度均一化部と、
前記第1照度均一化部と前記蛍光部の間に配置され、前記第1照度均一化部から出射されたレーザ光を蛍光部に導光するリレー光学系と、
を備える光源装置。
【請求項2】
前記蛍光部は、反射部をさらに有し、
前記蛍光体は、前記反射部の表面に設けられ、
蛍光は前記反射部によって反射される、
請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記レーザ光と前記蛍光とを空間的に分離するための第1色分離部、
をさらに備える請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第1照度均一化部は、ロッドインテグレータにより構成される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項5】
前記リレー光学系は、少なくとも2つのレンズ群により構成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項6】
前記少なくとも2つのレンズ群は、第1レンズ群及び第2レンズ群を有しており、
前記第1色分離部は、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に配置される、
請求項5に記載の光源装置。
【請求項7】
前記第1色分離部は、前記第1照度均一化部と前記蛍光部との間に、配置される、
請求項3から6のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項8】
前記レーザ光と前記蛍光とを空間的に均一な光強度分布に変換して出力する第2照度均一化部、
をさらに備える請求項1から7のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項9】
前記第1照度均一化部の出射端面形状は、前記第2照度均一化部の入射端面形状と、実質的に相似である、
請求項8に記載の光源装置。
【請求項10】
前記第1照度均一化部の出射端面積S1、
前記第1照度均一化部の出射端面から前記蛍光部までのレーザ光の横倍率β1、
前記第2照度均一化部の入射端面積S2、
前記蛍光部から第2照度均一化部の入射端面までの蛍光の横倍率β2、
と定義した場合、
S1×(β12)×(β22)≦S2
の関係を満たす、
請求項9に記載の光源装置。
【請求項11】
前記第2照度均一化部は、前記第1照度均一化部と同一の光学素子により構成されている、
請求項8から10のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項12】
前記蛍光体から出射される蛍光と異なる波長の光を放射する第2光源部、
をさらに備え、
前記第2光源部における発光部の形状は、前記第1照度均一化部の出射端面形状と、実質的に相似である、
請求項8から11のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項13】
前記レーザ光と前記蛍光とを空間的に分離するための第2色分離部、
をさらに備える請求項8から11のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項14】
前記第2照度均一化部は、ロッドインテグレータにより構成される、
請求項8から13のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項15】
前記第1色分離部は、前記第1光源部と前記第1照度均一化部との間に、配置される、
請求項3から5のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項16】
前記第1照度均一化部の出射端面におけるレーザ光の横幅に対する、前記リレー光学系を介した前記蛍光部におけるレーザ光の横幅は、1よりも小さい、
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項17】
前記蛍光部から出射される蛍光の進行方向と、前記蛍光部に入射されるレーザ光の進行方向とは、実質的に反対方向である、
請求項1から16のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項18】
請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の光源装置と、
前記光源装置から出力された光を変調する空間光変調素子と、
前記光源装置からの光を前記空間光変調素子へと導光する照明光学系と、
前記空間光変調素子から射出された画像をスクリーンに投写する投写光学系と、
を備える画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−92752(P2013−92752A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−185652(P2012−185652)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】