説明

光記録材料及び光記録媒体

【課題】単一の光源からの光を利用して記録(書き込み)と再生(読み取り)とを行うことが可能な光記録媒体を提供する。
【解決手段】光記録樹脂層を有し、その光記録樹脂層の内部に記録光を集光させることにより記録を行う光記録媒体において、該光記録樹脂層に成膜樹脂に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単一の光源からの光を利用して記録(書き込み)と再生(読み取り)とを行うことが可能な光記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
単一の光源、例えば半導体レーザーを利用して記録と再生とを行うことが可能な光記録媒体が提案されている(特許文献1)。この光記録媒体は、ガラス基板等の透明基板上に、光重合性モノマーもしくはオリゴマーに昇華性の光重合開始剤を配合した光重合性組成物を成膜し、一部の光重合開始剤の光重合開始能が残存するように光重合硬化させて光記録樹脂層としたものである。この光記録媒体においては、半導体レーザーからの記録光を光記録樹脂層内で集光させ、それにより記録光の焦点近傍の光重合開始剤を加熱昇華させて光記録樹脂層中に記録マークとなる空洞を生じさせている。従って、空洞の大きさと焦点位置とを調整することにより多層記録が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−59404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示されているような光記録媒体に対しては、記録容量を増加させるために、記録(書き込み)速度を速めることが要請されている。そのような要請に対応するために、光重合後に光記録樹脂層に残存する光重合開始剤の量を増大させるべく、光重合性組成物中の光重合開始剤の配合量を増大させることが考えられる。
【0005】
しかし、光重合性組成物中の光重合開始剤の配合量を増大させても、光重合開始剤は、光重合時に消費されてしまうため、光重合後に光記録樹脂層中に残存する光重合開始剤の量は大きく増大せず、意図した効果が得られない。また、光重合性組成物中の光重合開始剤の配合量を増大させると、重合開始点濃度が増大するため、光記録樹脂層を構成する光重合樹脂の分子量が低下し、光記録樹脂層の機械的性質が低下しかねない。
【0006】
本発明の目的は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、単一の光源からの光を利用して、光記録樹脂層に空洞を記録マークとして形成する記録とその再生とを行うことが可能な光記録媒体の当該光記録樹脂層に対する記録速度を、光記録樹脂層の機械的・光学的特性に実質的に悪影響を与えずに、簡便な手法により速めることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、従来より光ラジカル重合開始剤として使用されているような化合物群が比較的少量で、光カチオン重合開始剤として使用されている光酸発生剤の酸発生を促進するという予想外の効果を示すことを見出し、その知見に基づき、光記録媒体の光記録樹脂層に、光酸発生剤と共にそのような光酸発生促進剤を併存させることにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明は、光記録樹脂層を有し、その光記録樹脂層の内部に記録光を集光させることにより記録を行う光記録媒体の当該光記録樹脂層を形成するための光記録材料において、光記録樹脂層形成用樹脂成分に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有することを特徴とする光記録材料を提供する。
【0009】
また、本発明は、光記録樹脂層を有し、その光記録樹脂層の内部に記録光を集光させることにより記録を行う光記録媒体において、該光記録樹脂層が、成膜樹脂に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有することを特徴とする光記録媒体を提供する。
【0010】
ここで、光記録媒体における「成膜樹脂」は、光記録材料における「光記録樹脂層形成用樹脂成分」に由来する成分であり、基本的には同じ樹脂ではあるが、「光記録樹脂層形成用樹脂成分」が熱重合開始剤と併用された重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーである場合、光記録材料媒体における「成膜樹脂」は、その重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーが熱重合した状態のものを意味する。
【発明の効果】
【0011】
光記録樹脂層を有し、その光記録樹脂層の内部に記録光を集光させることにより記録を行う本発明の光記録媒体においては、その光記録樹脂層を、光記録樹脂層形成用樹脂成分に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有する光記録材料から形成する。このような光記録媒体の光記録樹脂層中に記録光を集光させると、焦点近傍が高温に加熱されると共に、光酸発生剤から酸が発生する。この結果、焦点付近の光記録樹脂層が他の部分の光記録樹脂層に対して光学的に異なる性質を示す。この光学的に異なる性質を示す事を利用して記録を行うことができる。しかも、光酸発生促進剤を共存させているので、記録速度を高速化することができる。また、焦点位置や記録領域の大きさを公知の手法で調整することにより、光記録樹脂層の厚み方向に複数の記録(換言すれば、記録の多層化)が可能となる。
【0012】
また、記録光と同じ光源から、出力等を変えた再生光を光記録樹脂層内に集光させると、焦点近傍の光吸収、光反射などの光学的情報を記録情報として取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、光記録媒体の断面図である。
【図2】図2は、光記録再生装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明の光記録材料について説明する。本発明の光記録材料は、図1に示すような、光記録樹脂層1の内部に記録光hνを集光させることにより、その焦点Fの近傍に記録を行う光記録媒体10の当該光記録樹脂層1を形成するためのものである。このような光記録樹脂層1の片面もしくは両面には、好ましくは、支持体あるいは保護部材としてガラス板等の透明基板2が配置されている。必要に応じて反射防止膜、偏光膜等の公知の光学膜を積層してもよい。
【0015】
本発明のこの光記録材料は、光記録樹脂層形成用樹脂成分に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有する。ここで、光記録樹脂層形成用樹脂成分は、成膜性を有する成分であり、それには、熱可塑性樹脂だけでなく、重合して成膜性を発揮する重合性モノマーや重合性オリゴマーも含まれる。
【0016】
光酸発生剤としては、光の照射により酸を発生する化合物であり、光カチオン重合開始剤として使用されているものを利用することができ、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。具体的には、p−トルイル−p−クミルイオドニウム テトラ(パーフルオロフェニル)ボレート、ビス(アルキルフェニル)イオドニウムフルオロフォスフェート、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルフォニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルフォネート、ジフェニル−4−メチルフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルフォネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルフォニウム p−トルエンスルフォネート、ジフェニル−フェニルチオフェニルスルフォニウム ヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニル−フェニルチオフェニルスルフォニウム ヘキサフルオロアンチモネート等を挙げられる。中でも、書き込み速度の向上効果が大きい点から、ジアリールヨードニウム塩が好ましく、特に、p−トルイル−p−クミルイオドニウム テトラ(パーフルオロフェニル)ボレートが好ましい。
【0017】
光酸発生剤の配合量は、光記録樹脂層形成用樹脂成分に対し、少なすぎると書き込み速度の向上効果が小さくなる傾向があり、多すぎると穴(マーク)を形成するための樹脂が少なくなる傾向があるので、好ましくは5〜40phr(parts per a hundred resin)、より好ましくは20〜30phrである。
【0018】
光酸発生促進剤は、光ラジカル重合開始剤として使用されているものであり、本発明の光記録材料の系内において、光酸発生剤からの酸発生を促進するものである。このような光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、リン系光重合開始剤等が挙げられる。具体的には、アセトフェノン系光重合開始剤として、2−ヒドロキシ−2−シクロへキシルアセトフェノン(イルガキュア(IRGACURE)184、チバジャパン社製)、α−ヒドロキシ−α,α′−ジメチルアセトフェノン(ダロキュア(DAROCUR)1173、チバジャパン社製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュア(IRGACURE)651、チバジャパン社製)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(ダロキュア(DAROCUR)2959、チバジャパン社製)、2−ヒドロキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル}フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン(イルガキュア(IRGACURE)127、チバジャパン社製)等が挙げられる。ベンジルケタール系光重合開始剤として、ベンゾフェノン、フルオレノン、ジベンゾスベロン、4−アミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。リン系光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア(IRGACURE)819、チバジャパン社製)、(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(ダロキュア(DAROCURE)TPO、チバジャパン社製)等が挙げられる。中でも、書き込み速度の向上効果が大きい点から、ベンジルケタール系重合開始剤が好ましく、特に、ベンゾフェノンが好ましい。
【0019】
光酸発生促進剤の配合量は、光酸発生剤の量にも左右されるが、適量でないと書き込み速度の向上の効果が薄れるため、通常0.5〜5phrが好ましい。
【0020】
本発明の光記録材料を構成する光記録樹脂層形成用樹脂成分は、熱可塑性樹脂、又は重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーから構成されており、それらは混合して用いてもよい。
【0021】
このような熱可塑性樹脂として、優れた透明性、耐熱性、耐光性を示すものを使用することができる。例えば、二価フェノールと芳香族二塩基酸との重縮合物であるポリアリレートや、ポリメタクリレート、ポリカーボネートなどが挙げられる。中でも、記録光の集光により光分解させ易い点から、ポリアリレートが好ましい。特に、以下の化学構造式で表されるポリ4,4′−イソプロピリデンジフェニレンテレフタレート/イソフタレートコポリマー(Uポリマー、ユニチカ(株)製)が好ましい。nは重合度を示し、通常10〜1000の数である。
【0022】
【化1】

【0023】
光記録樹脂層形成用樹脂成分を構成する重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーとしては、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー、オレフィン系モノマー、それらのオリゴマー等を使用することができるが、特に、芳香族性が高く、光により活性化され易い点から、以下式(1)〜(4)で表される重合性モノマーを一種以上使用することが好ましい。また、これらに公知の架橋剤を反応させてもよい。
【0024】
【化2】

【0025】
上記式中、A及びAはアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、Aはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基又はスチリル基であり、Aはアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、B及びBは存在しないか又はポリオキシリエチレン基、ポリオキシプロピレン基もしくは2−ヒドロキシプロパン−1,3−ジイル基であり、Bは存在しないか又はポリオキシリエチレン基もしくはポリオキシプロピレン基であり、Xは存在しないか又はメチレン基、ジメチルメチレン基、カルボニル基もしくはエーテル基であり、Xは存在しないか又はフェニレン基であり、Yはフェニル基、ナフチル基又はアントラニル基である。
【0026】
光記録樹脂層形成用樹脂成分が、重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーである場合、光記録材料は熱重合開始剤を含有する。熱重合開始剤としては、熱分解によりラジカルあるいはカチオンを発生するものであり、いわゆる熱ラジカル重合開始剤又は熱カチオン重合開始剤と称されているものを使用することができる。このような熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物やアゾ系化合物等が挙げられるが、硬化時間が短い点から有機過酸化物を好ましく使用することができる。
【0027】
有機過酸化物としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、イソブチルパーオキサイド、過酸化ラウロイル、琥珀酸パーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、オクタノイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカルボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカルボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカルボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカルボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカルボネート、ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、(α,α−ビス−ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、パーオキシネオデカン酸クミルエステル、パーオキシネオデカン酸オクチルエステル、パーオキシネオデカン酸ヘキシルエステル、パーオキシネオデカン酸−tert−ブチルエステル、パーオキシピバリン酸−tert−ヘキシルエステル、パーオキシピバリン酸−tert−ブチルエステル、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、パーオキシ−2−エチルヘキサン酸−tert−ヘキシルエステル、パーオキシ−2−エチルヘキサン酸−tert−ブチルエステル、パーオキシ−2−エチルヘキサン酸−tert−ブチルエステル、パーオキシ−3−メチルプロピオン酸−tert−ブチルエステル、パーオキシラウリン酸−tert−ブチルエステル、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカルボネート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカルボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、過酢酸−tert−ブチルエステル、過安息香酸−tert−ヘキシルエステル、過安息香酸−tert−ブチルエステルなどが挙げられる。有機過酸物に還元剤を添加し、レドックス系重合開始剤として使用してもよい。
【0028】
アゾ系化合物としては、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチル−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノ−プロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(1,1−ビス(2−ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロピオンアミド)二水塩、4,4’−アゾビス(4−シアノ−吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチルエステル(ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート))、シアノ−2−プロピルアゾホルムアミドなどが挙げられる。
【0029】
熱ラジカル重合開始剤の使用量は、少なすぎると硬化不十分(=重合不十分)となり、多すぎると発泡の原因となるので、光記録樹脂層形成用樹脂成分に対し、好ましくは0.1〜1.5phr、より好ましくは0.1〜1.5phrである。
【0030】
熱カチオン重合開始剤としては、アルミニウムアルコレート化合物、アルミニウムキレート化合物が挙げられる。これらの化合物は、常温では不活性であるが加熱されて臨界温度(反応開始温度)に達すると開裂してカチオンを発生し、カチオン重合を開始させ得る化合物である。
【0031】
アルミニウムアルコレート化合物としては、例えば、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム(アルミニウムエトキサイド、川研ファインケミカル(株)製)、トリイソプロポキシアルミニウム(AIPD及びPADM、川研ファインケミカル(株)製)、トリn−プロポキシアルミニウム、sec−ブトキシアルミニウムジイソプロポキシド(AMD、川研ファインケミカル(株)製)、イソプロポキシアルミニウムジn−ブトキシド、トリ(sec−ブトキシ)アルミニウム(ASBD、川研ファインケミカル(株)製)、トリ(tert−ブトキシ)アルミニウムなどが挙げられる。
【0032】
アルミニウムキレート化合物としては、アルミニウムエチルアセトアセテート ジイソプロピレート(ALCH、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムエチルアセトアセテート ジイソブトキシド、アルミニウムエチルアセトアセテート ジn−ブトキシド、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)(ALCH−TR、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムモノエチルアセトアセテート ビスアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート モノアセチルアセトネート(アルミキレートD、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)(アルミキレートA、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムジn−ブトキシド モノエチルアセトアセテート(ケロープAI(EB−2)、ホープケミカル(株)製)、アルミニウムジn−ブトキシド モノメチルアセトアセテート(ケロープAI(MB−2)、ホープケミカル(株)製)、アルミニウムジイソブトキシド モノメチルアセトアセテート(ケロープAI(MB−12)、ホープケミカル(株)製)、アルミニウムジsec−ブトキシド モノエチルアセトアセテート(ケロープAI(EB−102)、ホープケミカル(株)製)、アルミニウムジイソプロポキシド モノエチルアセトアセテート(ケロープAI(EP−12)、ホープケミカル(株)製)、アルミニウムジn−ブトキシド モノエチルアセトアセテートとアルミニウムモノn−ブトキシド ジエチルアセトアセテートの混合物(ケロープS、ホープケミカル(株)製)、アルミニウムトリス(n−プロピルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(イソプロピルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(n−ブチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エトキシカルボニルフェノラート)、アルミニウムトリス(サリチルアルデヒド)、アルミニウムモノアセトアルコキシジイソプロピレート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド(アルミキレートM、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムモノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート(OL−1000、川研ファインケミカル(株)製)などが挙げられる。これらの熱カチオン重合開始剤は一種を単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
【0033】
なお、これらの熱カチオン重合開始剤の中で、性能及び取扱いの容易さから、トリイソプロポキシアルミニウム(AIPD及びPADM、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムエチルアセトアセテート ジイソプロピレート(ALCH、川研ファインケミカル(株)製)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)(ALCH−TR、川研ファインケミカル(株)製)を好ましく使用することができる。
【0034】
熱カチオン重合開始剤の使用量は、少なすぎると硬化不十分(=重合不十分)となり、多すぎると発泡や反応熱により焦げるので、光記録樹脂層形成用樹脂成分に対し、好ましくは0.1〜1.5phrである。
【0035】
本発明の光記録材料は、光記録樹脂層形成用樹脂成分に、光酸発生剤と光酸発生促進剤とを常法により均一に混合することにより製造することができる。必要に応じて、モノマー希釈剤、溶剤等を混合してもよい。
【0036】
次に、本発明の光記録材料を使用して形成した光記録樹脂層を有する本発明の光記録媒体について説明する。
【0037】
図1に示すように、本発明の光記録媒体10は、光記録樹脂層1を有し、その光記録樹脂層1の内部に記録光hνを集光させることにより、焦点F近傍の光学的性質を変質させ記録を行うものである。そのような光学的性質としては、屈折率、光反射率等が挙げられる。通常は、空洞が記録マークとして形成される。このような光記録樹脂層1の片面もしくは両面には、好ましくは、支持体あるいは保護部材としてガラス板等の一対の透明基板2が配置されている。必要に応じて反射防止膜、偏光膜等の公知の光学膜を積層してもよい。
【0038】
本発明の光記録媒体10は、光記録樹脂層1が、成膜樹脂に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有することを特徴としている。ここで、光記録媒体における「成膜樹脂」は、先に説明したように、本発明の光記録材料における「光記録樹脂層形成用樹脂成分」に由来する成分であり、基本的には同じ樹脂ではあるが、「光記録樹脂層形成用樹脂成分」が熱重合開始剤と併用された重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーである場合、光記録材料媒体における「成膜樹脂」は、光酸発生剤と光酸発生促進剤との存在下で重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーを熱重合させた状態のものを意味する。
【0039】
従って、本発明の光記録媒体における光酸発生剤及び光酸発生促進剤は、本発明の光記録材料において説明した光酸発生剤及び光酸発生促進剤とそれぞれ意味を有する。また、成膜樹脂に関しても、基本的には本発明の光記録材料における「光記録樹脂層形成用樹脂成分」を成膜樹脂と読み替えることができる。
【0040】
本発明の光記録媒体は、成膜樹脂が熱可塑性樹脂である場合、熱可塑性樹脂と光酸発生剤と光酸発生促進剤とを、加熱しながら、遮光チャンバー中で均一に混合し脱泡して光記録材料を調製し、それをガラス基板などの一対の透明基板間に所定の厚みとなるように挟持させることにより製造することができる。また、成膜樹脂が重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーである場合、そのようなモノマー及び/又はオリゴマーと光酸発生剤と光酸発生促進剤と熱重合開始剤とを、遮光チャンバー中で均一に混合し脱泡し、通常、80〜120℃の温度に加熱して熱重合させることにより光学記録媒体を製造することができる。
【0041】
このような本発明の光記録媒体においては、その光記録樹脂層中に記録光を集光させ、焦点近傍を高温に加熱すると共に、光酸発生剤から酸を発生させる。この結果、焦点付近の光記録樹脂層を他の部分の光記録樹脂層に対して光学的に異なる性質を持つように変質させることができ、それにより記録を行うことができる。しかも、光酸発生促進剤を共存させているので、記録速度を高速化することができる。また、焦点位置や記録領域の大きさを公知の手法で調整することにより、光記録樹脂層の厚み方向に複数の記録(換言すれば、記録の多層化)が可能となる。また、記録光と同じ光源から、出力等を変えた再生光を光記録樹脂層内に集光させると、光学的異方性部分の光吸収、光反射などの光学的情報を記録情報として取得することができる。
【実施例】
【0042】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0043】
実施例1
紫外線カットエリア内で、ポリアリレート(Uポリマー、ユニチカ(株)製)100質量部に、ジアリールヨードニウム塩系光酸発生剤(PI2074,ローディア社製)10質量部と、光ラジカル重合開始剤としてベンゾフェノン3質量部とを配合し、攪拌機(アクリル練太郎、株式会社シンキー)を用いて均一に混合し、脱泡することにより光記録材料を得た。
【0044】
得られた光記録材料を、0.7mm厚のガラス基板に、0.25mm厚となるように塗布し、0.7mm厚のガラス基板で挟み、100℃のオーブン中で20分間加熱放置し、一対のガラス基板とそれらに挟持された光記録樹脂層とからなる光記録媒体を得た。なお、光記録媒体の外側面となるガラス基板の表面には、波長405nmの光に対して無反射となるような反射防止処理が施してある。
【0045】
評価
<初期透過率、エージング後透過率>
得られた光記録媒体について、波長405nmの光に対する初期透過率(0.25mm)、及びエージング試験(120℃、30分間放置)後のエージング後透過率(0.25mm)を、紫外・可視光分光光度計(UV−560、日本分光社)を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。
【0046】
<記録マーク、記録速度>
また、光記録樹脂層の深さ30μmの位置、又は深さ125μmの位置に、図2に示すような光記録再生装置を用い、以下に説明するように記録(書き込み)を行い、記録速度と記録マーク(孔)の大きさを測定評価した。得られた結果を表1に示す。
【0047】
(光記録再生装置)
この記録再生装置200においては、電源201から電力が供給された青色半導体レーザーダイオード202から、出力45mWの波長405nmの光ビームを、コーリーメートレンズ203、メカニカルシャッタ204、対物レンズ(NA=0.5)205を経由して、ステージテーブル206に載置された光記録媒体207内の所期の位置に集光させ、記録マークを形成する。この場合、照射時間は電流パルス駆動にて制御し、また、光ピックアップのx方向、y方向及びz方向の位置は、ステージコントローラ208にて、ステージテーブル206を移動させることにより制御する。光記録媒体207からの戻り光については、対物レンズ205で平行光に変換し、偏光ビームスプリッタ209に入射させて受光素子側に反射させ、アクロマートレンズ210で受光素子211に集光し、光量を測定する。なお、深さ方向の位置調整は、測定毎にガラス基板と光記録樹脂層との界面反射を検出し、それを基準にマイクロメータにて行う。
【0048】
(記録速度)
パルス電流にて光の照射時間を制御し、任意の照射時間で書き込みを行い、その後、XYステージにより光記録媒体を50μm移動させた。次に、照射時間を変えて書き込みを行い、その後、XYステージにより光記録媒体を再び50μm移動させた。この繰り返しにより連続的に照射時間の異なるマークを等間隔に形成した。また、Z方向に調整することにより、30μm、125μmの深さの位置に記録を行った。
記録が行われた光記録樹脂層の断面を、光学顕微鏡(アクリプスME600、ニコン(株))を用いて、光記録樹脂層の断面を目視にて暗視野/明視野観察した。暗視野観察の際に、記録位置に輝点が観察された場合に、記録ができたと判断し、記録ができた場合の最も短い照射時間を記録速度とした。併せて記録マーク(孔)の大きさも観察した。
【0049】
比較例1
光記録材料として、ポリアリレート(Uポリマー、ユニチカ(株)製)単独を使用すること以外は実施例1と同様にして光記録媒体を得、同様に初期透過率、エージング後透過率、記録速度、記録マークの大きさとを測定した。得られた結果を表1に示す。
【0050】
比較例2
光記録材料として、ポリアリレート(Uポリマー、ユニチカ(株)製)に、ジアリールヨードニウム塩系光酸発生剤(PI2074,ローディア社製)10phrを配合した光記録材料を使用すること以外は実施例1と同様にして光記録媒体を得、同様に初期透過率、エージング後透過率、記録速度、記録マークの大きさとを測定した。得られた結果を表1に示す。
【0051】
実施例2〜4、比較例3〜7
紫外線カットエリア内において、表1に示す重合性モノマー、光酸発生剤及び光酸発生促進剤を混合し、比較例3及び5を除く実施例及び比較例については、更に熱重合開始剤を混合し、脱泡することにより光記録材料を得た。
【0052】
実施例2〜4、比較例4及び6−7の光記録材料を、0.7mm厚のガラス基板に、0.25mm厚となるように塗布し、0.7mm厚のガラス基板で挟み、100℃のオーブン中で20分間加熱放置して重合性モノマーを熱重合させることにより、一対のガラス基板とそれらに挟持された光記録樹脂層とからなる光記録媒体を得た。得られた光記録媒体について、実施例1と同様に初期透過率、エージング後透過率、記録速度、記録マークの大きさとを測定した。得られた結果を表1に示す。
【0053】
比較例3及び5の光記録材料については、0.7mm厚のガラス基板に、0.25mm厚となるように塗布し、0.7mm厚のガラス基板で挟み、高圧水銀ランプ(2.5J/cm)から紫外線を照射し、重合性モノマーを光重合させることにより、一対のガラス基板とそれらに挟持された光記録樹脂層とからなる光記録媒体を得た。得られた光記録媒体について、実施例1と同様に初期透過率、エージング後透過率、記録速度、記録マークの大きさとを測定した。得られた結果を表1に示す。
【0054】
【表1】

【0055】
表1の実施例1及び比較例1−2は、光記録媒体の光記録樹脂層が、重合済みの熱可塑性樹脂に光酸発生剤と光酸発生促進剤とを分散させた構成となっている例である。これらの例から、光酸発生剤と光酸発生促進剤とを併用することにより、光透過率を損なうことなく、記録速度を大きく速められることがわかる。
【0056】
また、実施例2〜4は、光記録媒体の光記録樹脂層が、光酸発生剤と光酸発生促進剤との存在下で、重合性モノマーを熱重合させた構成となっている例である。これらの例から、光酸発生剤と光酸発生促進剤とを併用することにより、光透過率を損なうことなく、記録速度を大きく速められることがわかる。特に、光酸発生促進剤として、ベンゾフェノンを使用した実施例4の場合、記録速度が一段と速まっていることがわかる。
【0057】
比較例3は、光記録媒体の光記録樹脂層が、熱重合開始剤を使用することなく、光酸発生剤と光酸発生促進剤との存在下で、重合性モノマーを光重合させた構成となっている例である。この例の場合、初期透過率が実施例に比べ数%程度低下しており、エージング後透過率は半分以下に低下していた。
【0058】
比較例5は、光記録媒体の光記録樹脂層が、熱重合開始剤と光酸発生剤とを使用することなく、光酸発生促進剤の存在下で、重合性モノマーを光重合させた構成となっている例である。この例の場合、記録速度が大きく低下していた。
【0059】
比較例4は、光酸発生剤と光酸発生促進剤とを使用することなく、熱重合開始剤の存在下で、重合性モノマーを熱重合させた構成となっている例である。実施例に比べ、記録速度が約半分程度に低下していた。
【0060】
比較例6は、光記録媒体の光記録樹脂層が、光酸発生剤と光酸発生促進剤とを使用することなく、熱重合開始剤の存在下で、重合性モノマーを熱重合させた構成となっている例である。この例の場合、記録速度が大きく低下していた。
【0061】
比較例7は、光記録媒体の光記録樹脂層が、光酸発生剤を使用することなく、相対的に多量の光酸発生促進剤であるベンゾフェノンの存在下で、重合性モノマーを熱重合させた構成となっている例である。この例の場合、記録速度が低下していた。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の光記録材料並びに光記録媒体は、単一の光源からの光を利用して記録(書き込み)と再生(読み取り)とを行うことが可能な光記録媒体に有用である。
【符号の説明】
【0063】
1 光記録樹脂層
2 透明基板
10 光記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光記録樹脂層を有し、その光記録樹脂層の内部に記録光を集光させることにより記録を行う光記録媒体の当該光記録樹脂層を形成するための光記録材料において、光記録樹脂層形成用樹脂成分に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有することを特徴とする光記録材料。
【請求項2】
光記録樹脂層形成用樹脂成分に対し、光酸発生剤を5〜40phr、光酸発生促進剤を0.5〜5phrの割合で含有する請求項1記載の光記録材料。
【請求項3】
光酸発生剤が、ジアリールヨードニウム塩である請求項1又は2記載の光記録材料。
【請求項4】
ジアリールヨードニウム塩が、p−トルイル−p−クミルイオドニウム テトラ(パーフルオロフェニル)ボレートである請求項3記載の光記録材料。
【請求項5】
光酸発生促進剤が、ベンジルケタール系化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の光記録材料。
【請求項6】
ベンジルケタール系化合物が、ベンゾフェノンである請求項5記載の光記録材料。
【請求項7】
光記録樹脂層形成用樹脂成分が、熱可塑性樹脂、又は重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーである請求項1〜6のいずれかに記載の光記録材料。
【請求項8】
熱可塑性樹脂が、ポリアリレートである請求項7記載の光記録材料。
【請求項9】
光記録樹脂層形成用樹脂成分が重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーである場合に、熱重合開始剤を含有する請求項7記載の光記録材料。
【請求項10】
重合性モノマーが、以下式(1)〜(4)
【化1】


(上記式中、A及びAはアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、Aはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基又はスチリル基であり、Aはアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、B及びBは存在しないか又はポリオキシリエチレン基、ポリオキシプロピレン基もしくは2−ヒドロキシプロパン−1,3−ジイル基であり、Bは存在しないか又はポリオキシリエチレン基もしくはポリオキシプロピレン基であり、Xは存在しないか又はメチレン基、ジメチルメチレン基、カルボニル基もしくはエーテル基であり、Xは存在しないか又はフェニレン基であり、Yはフェニル基、ナフチル基又はアントラニル基である。)
の化合物の一種以上である請求項7又は9記載の光記録材料。
【請求項11】
光ラジカル重合開始剤が、有機過酸化物である請求項9又は10記載の光記録材料。
【請求項12】
光記録樹脂層を有し、その光記録樹脂層の内部に記録光を集光させることにより記録を行う光記録媒体において、該光記録樹脂層が、成膜樹脂に加えて光酸発生剤と光酸発生促進剤とを含有することを特徴とする光記録媒体。
【請求項13】
光記録樹脂層が、一対の透明基板に挟持されている請求項12記載の光記録媒体。
【請求項14】
成膜樹脂に対し、光酸発生剤を5〜40phr、光酸発生促進剤を0.5〜5phrの割合で含有する請求項12又は13記載の光記録媒体。
【請求項15】
光酸発生剤が、ジアリールヨードニウム塩である請求項12〜14のいずれかに記載の光記録媒体。
【請求項16】
ジアリールヨードニウム塩が、p−トルイル−p−クミルイオドニウム テトラ(パーフルオロフェニル)ボレートである請求項15記載の光記録媒体。
【請求項17】
光酸発生促進剤が、ベンジルケタール系化合物である請求項12〜16のいずれかに記載の光記録媒体。
【請求項18】
ベンジルケタール系化合物が、ベンゾフェノンである請求項17記載の光記録媒体。
【請求項19】
成膜樹脂が、熱可塑性樹脂、又は光酸発生剤と光酸発生促進剤との存在下で重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーを熱重合開始剤により熱重合させたものである請求項12〜18のいずれかに記載の光記録媒体。
【請求項20】
熱可塑性樹脂が、ポリアリレートである請求項19記載の光記録媒体。
【請求項21】
重合性モノマーが、以下式(1)〜(4)
【化2】


(上記式中、A及びAはアクリロイル基又はメタクリロイル基であり、Aはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基又はスチリル基であり、Aはアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、B及びBは存在しないか又はポリオキシリエチレン基、ポリオキシプロピレン基もしくは2−ヒドロキシプロパン−1,3−ジイル基であり、Bは存在しないか又はポリオキシリエチレン基もしくはポリオキシプロピレン基であり、Xは存在しないか又はメチレン基、ジメチルメチレン基、カルボニル基もしくはエーテル基であり、Xは存在しないか又はフェニレン基であり、Yはフェニル基、ナフチル基又はアントラニル基である。)
の化合物の一種以上である請求項20記載の光記録媒体。
【請求項22】
光ラジカル重合開始剤が、有機過酸化物である請求項20又は21記載の光記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−238307(P2011−238307A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106560(P2010−106560)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】