光量調整装置
【課題】超薄型で、高効率な、応答性に優れた光量調整装置を提供する。
【解決手段】第1の光透過部を有する第1の基板と、第2の光透過部を有し、前記第1の光透過部と前記第2の光透過部とが対向するように、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟まれた不透明液体とを有し、前記第2の基板は圧電性を有し、前記第2の基板の前記第1の基板に対向する側の表面に、弾性表面波を励振させるための電極を有することを特徴とする。
【解決手段】第1の光透過部を有する第1の基板と、第2の光透過部を有し、前記第1の光透過部と前記第2の光透過部とが対向するように、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟まれた不透明液体とを有し、前記第2の基板は圧電性を有し、前記第2の基板の前記第1の基板に対向する側の表面に、弾性表面波を励振させるための電極を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射光量を調整することを目的とした主にカメラ等に使用される光量調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラ付き携帯電話の急激な普及に伴って、機器の小型化、薄型化が強く要望されている。また、機器に搭載されるカメラ機能についても、カメラの付加価値の面から、絞り機能、AF(オートフォーカス)機能、光学ズーム機能、手振れ防止機能等の高機能化を求められている。しかし機器の小型化と高機能化は、おおよそトレードオフの関係にあり、これまでは携帯電話というモバイル機器の性質上、小型化が優先され、カメラ機能に関しては低機能に留まっていた。
【0003】
上記高機能化の1つである絞り機能については、従来、主に機械的な絞り装置が用いられてきた。しかし、機械的絞りはそれを作動させるための機械的機構が必要であり、カメラの大型化、高コスト化、及び設計の自由度の制約等の原因となっていた。
【0004】
従来技術としては、電磁アクチュエータによって絞り羽根等を移動させ、光量を調整する方法がよく知られている。しかしながら、電磁アクチュエータによる絞り装置の小型化は限界に達しつつある。これらの課題を解決するために、最近、電磁アクチュエータを用いない絞り装置が多数提案されている。
【0005】
一例として、特許文献1においては、圧電体基板上に弾性表面波を励振し、圧電体基板に加圧接触された移動体を、摩擦力により移動させることにより、絞り羽根を機械的に作動させる方法が開示されている。この方法は、主な機械的機構が、電極が蒸着された圧電基板と、圧電基板に加圧接触された移動体だけであるため、これまでの電磁アクチュエータに比べて、小型化、薄型化が図れる。
【0006】
また、絞り装置の小型化を目的とした別の従来技術としては、上記のように絞り羽根に機械的機構を使用せず、遮光流体を吸引排出して、絞り装置とする方法がある。一例として特許文献2にその技術が開示されており、その要部を示す図11(a)、(b)を用いて説明する。
【0007】
図11(a)、(b)において、3、4はレンズ、5は密閉室、6は遮光流体吸排管、9は遮光流体、10は吸排ポンプである。図11(a)において、吸排ポンプ10が遮光流体9を排出することで、レンズ3と4の間の密閉室5に遮光流体9が充填され光が遮断される。また、図11(b)において、吸排ポンプ10が遮光流体9を吸収することで、レンズ3と4の間の密閉室5内の遮光流体9が吸排ポンプ10側に後退し、光を取り込むことができる。このように、絞り羽根に機械的機構を使用しないので、絞り装置の小型化が図れる。
【特許文献1】特開2001−255570号公報
【特許文献2】特開平4−56934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記従来の技術では次のような課題があった。先ず弾性表面波が励振されている圧電基板に加圧接触されている移動体を、摩擦力により移動させる方法では、圧電基板の表面粗さ等の影響のない弾性表面波を励振するためには、比較的大きな電力を電極に入力する必要があるため、全体的な効率に大きな問題点がある。また、摩擦を介して間接的に絞り羽根を作動させているため、磨耗による信頼性の問題、さらには絞り速度の動作不安定等の問題もある。
【0009】
次に遮光流体をポンプで吸排する方法では、絞り羽根等の機械的機構は削減できても、ポンプ及びポンプを駆動させる機器を必要とするので、絞り装置の搭載される機器の大幅な小型化は図れない。また、ポンプによって遮光流体を移動させるため、応答性に問題がある。
【0010】
本発明の目的は、上記した従来の課題を解決し、超薄型で、高効率な、応答性に優れた光量調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の光量調整装置は、第1の光透過部を有する第1の基板と、第2の光透過部を有し、第1の光透過部と第2の光透過部とが対向するように、第1の基板に対向して配置される第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に挟まれた不透明液体とを有し、第2の基板は圧電性を有し、第2の基板の第1の基板に対向する側の表面に、弾性表面波を励振させるための電極を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電極に高周波電圧を印加し弾性表面波を励振することで、不透明液体を基板間で移動することが可能となり、超薄型な光量調整装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の光量調整装置を、好ましい実施の形態により、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1を示す光量調整装置の断面図である。
【0015】
図1において、圧電性を有する基板1と圧電性を有しない基板2との間に、不透明液体3が封入されている。また、光路5は、不透明液体3が存在しない場合に、外部より入射した光が透過する領域を示している。ここで、基板1と基板2は少なくとも光路5において、透明性を有する。また、不透明液体3、および、基板1と基板2との間隔は、不透明液体3の表面張力により外部から何らかの作用が働かない限り基板1及び2内で広がらず一定の状態を保持できるように設定する。好ましい基板1と基板2との間隔は、100μm以下である。また、不透明液体3としては、水銀等の遮光性の優れた材料が用いられる。基板1の不透明液体3と接する側の表面上には、光路5の両側に複数の平行電極からなる電極4a、4bが配置されている。電極4a、4bの各平行電極群において、1つおきに平行電極を接地し、それら以外の平行電極に所定の周波数の交流電圧を印加することで、圧電性を有する基板1の表面には、弾性表面波が励振される。電極4a、4bに印加する交流電圧としては、周波数、1〜100MHz、振幅、数十Vp−pが好ましい。
【0016】
次に、具体的な動作原理について、図2及び図3を用いて説明する。
【0017】
図2(a)、(b)は、光量調整装置における光量調整原理を説明する図である。
【0018】
まず、図2(a)においては、不透明液体3は電極4aの近くに位置している状態を示す。この場合、光路5は開放状態にあり、光量調整装置として光量を最大限取り込むことが可能となる。次に、電極4aに、所定の周波数の交流電圧を印加し、基板1の表面に弾性表面波を励振させた場合について説明する。図2(b)において、励振された弾性表面波は、不透明液体3を図中の矢印Aの向きに移動させる。そして、一定量移動したところで、電極4aに電圧を印加するのを停止する。ここで、光路5に対する不透明液体3が停止する位置を調整することにより、光路5を透過する光量を自在に調整可能となる。
【0019】
なお、上記説明では電極4aに交流電圧を印加した場合について説明したが、電極4bに交流電圧を印加した場合には、不透明液体3が矢印Aと逆向きに移動するだけであり、動作原理としては同じである。電極4a及び電極4bに適宜交流電圧を印加することにより、不透明液体3を図2において左右に自由に移動させることができる。
【0020】
また、電極4aおよび電極4bに同時に交流電圧を印加することで、不透明液体3を安定して電極4aと電極4bの間に移動停止することが可能となる。
【0021】
また、電極4a及び4bに印加する電圧波形においては、弾性表面波を高効率に励振する上で正弦波波形が好ましいが、他の三角波波形、方形波波形及びのこぎり波形においても光量調整装置としての機能を果たすことが可能である。
【0022】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2を示す光量調整装置について、図3及び図4を用いて説明する。
【0023】
図3は、図1の基板2を除いた光量調整装置の上面図である。
【0024】
図4(a)は、図3の光量調整装置において、電極4a、4bを電極4c、4dに置き換えた図である。
【0025】
図4(b)は、図3の光量調整装置において、電極4a、4bを電極4e、4fに置き換えた図である。
【0026】
図3において、電極4a及び4bから励振される弾性表面波は電極中心部が最もエネルギーが高く、電極両端部付近においては最もエネルギーが低くなる。そのため、そのような弾性表面波により移動させられる不透明液体3は、図3に示されるように、光路5が円形状であるのに対して光量を調整しづらい形状となる。
【0027】
ここで、図4(a)において、電極4a、4bを電極4c、4dにそれぞれ置き換える。電極4c、4dは、前述の電極両端部の弾性表面波のエネルギー低下を考慮し、光路5の中心部に弾性表面波のエネルギーが集中するように「く」の字形状に構成しているので、不透明液体3を光路5の形状に沿うように移動調整することが可能となる。
【0028】
また、図4(b)においても同様に、電極4a、4bを電極4e、4fにそれぞれ置き換える。電極4e、4fは、光路5の中心部に弾性表面波のエネルギーが集中するように、図のような形状に構成され、不透明液体3を光路5の形状に沿うように移動調整することが可能となる。
【0029】
電極形状は、図4(a)または図4(b)に示す形状に限らず、不透明液体3側に凹形状であれば、光路5の中心部に弾性表面波のエネルギーが集中し同様の効果が得られる。
【0030】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3を示す光量調整装置について、図5(a)、(b)を用いて説明する。
【0031】
図5(a)及び(b)は、光量調整装置の上面図である。また、図5(a)及び(b)において、突起6a、6b、6cが表面に形成されている基板2を除いては、図4(a)と同じ構成とする。
【0032】
なお、図5では、電極4c、4dが破線で表現されているが、これは上面から見た場合、電極4c、4dは基板2に隠れるため破線で表現しているだけであり、実際の電極は図4(a)で説明したものと同じである。
【0033】
まず、図5(a)を用いて詳細に説明する。図5(a)において、基板2は圧電性を有しない基板である。基板2表面には、不透明液体3の流路となり、基板1との間に不透明液体3を封入するための距離を決定する突起6a、6bが形成されている。このような構成とすることで、電極4c、4dから励振される弾性表面波により移動する不透明液体3が、光路5の中心から突起6a、6b方向に拡がることを防止できるので、基板1に励振する弾性表面波のエネルギーの調整を容易にすることが可能となる。
【0034】
次に、図5(b)を用いて詳細に説明する。図5(b)においては、光路5内の基板2表面に、突起6cが形成されていることのみ図5(a)と異なる。このような構成とすることで、基板1と基板2の間の突起6c面内には不透明液体3が入らないので、突起6c面部は常に光を取り込むことができる。故に、表面弾性波により不透明液体3を移動させることにより、光路5の全開放状態と、突起6c面部のみ開放状態を容易に切り換え可能となる。
【0035】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4を示す光量調整装置について、図6を用いて説明する。
【0036】
図6は、本実施の形態の光量調整装置の上面図である。図6において、突起6d、6eが表面に形成されている基板2を除いては、図4(a)と同じ構成とする。なお、図6において電極を破線で表現しているのは、実施の形態3の図5と同じ理由である。
【0037】
図6において、基板1と基板2の間に不透明液体3を封入した場合に、突起6d及び6eがそれぞれ電極4a及び4bと光路5の間に配置されている。このような構成とすることで、不透明液体3が電極4a及び4bの上まで移動することを防止できる。ゆえに、電極4a及び4bの膜上を絶縁膜等でコーティングする必要がない。ここで、電極4a及び4bから励振される弾性表面波は、突起6d及び6eと基板1が加圧されている部分を通過するが、突起6d及び6eと基板1の加圧量を適切な値とすることで、弾性表面波のエネルギーをほとんど低下させずに、不透明液体3の移動を突起6d及び6eにより制限することが可能となる。
【0038】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5を示す光量調整装置について、図7を用いて説明する。
【0039】
図7は、光量調整装置の上面図である。図7において、基板1と基板2はともに圧電性を有し、弾性表面波を励振するための電極4cと4dとを、光路5を中心にそれぞれ両側に配置している。また、光路5に対する電極4c、4dの配置位置は、基板1と基板2とで互いに直交するように配置している。さらに、基板1と基板2との間に、不透明液体3を封入している。このような構成とすることで、2軸方向に自在に、不透明液体3を光路5の中心に移動することが可能となる。
【0040】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6を示す光量調整装置について、図8(a)、(b)を用いて説明する。
【0041】
図8(a)は、本発明の実施の形態6を示す光量調整装置の断面図である。図8(b)は、図8(a)における基板2aを示す図である。
【0042】
図8(a)に示すように、本実施の形態の光量調整装置は、基板2aを、圧電性を有し光路5の両側に電極4a、4bを有する2枚の基板1で挟み込んだ構成をしている。基板2aは、図8(b)に示すように、圧電性を有しない基板の両面に、それぞれ形状の異なる突起6c、6fを有している。基板1と基板2aとの間には、それぞれ不透明液体3を封入している。
【0043】
このような構成とすることで、光路5から取り込む光量を少なくとも2パターン選択することが可能となる。
【0044】
つまり、突起6c、6f部分内には、不透明液体3が流入してこないため、基板1と突起6cが形成されている基板2a面で封入されている不透明液体3を弾性表面波にて移動させることで、光量を全開放状態か突起6c面内のみ開放された状態を容易に実現できる。同様に、基板1と突起6fが形成されている基板2a面で封入されている不透明液体3を弾性表面波にて移動させることで、光量を全開放状態か突起6f面内のみ開放された状態を容易に実現できる。ゆえに、光量を少なくとも2パターン選択することが可能となる。
【0045】
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7を示す光量調整装置について、図9(a)、(b)、(c)を用いて説明する。
【0046】
図9(c)は、本発明の実施の形態7を示す光量調整装置の断面図である。図9(b)、(c)は、図9(a)における基板2b、2cを示す図である。
【0047】
本実施の形態の光量調整装置は、図9(a)に示すように、基板2bと基板2cとの間に基板1bを配置した構成である。基板1bは、圧電性を有する基板の両面に、光路5の両側に電極4a、4bを有している。基板2b、2cは、図9(b)、(c)に示すように、圧電性を有しない基板の片面に、それぞれ形状の異なる突起6g、6hを有している。そして、基板1bと基板2bとの間と、基板1bと基板2cとの間には、それぞれ不透明液体3を封入している。
【0048】
このような構成とすることで、光路から取り込む光量を少なくとも2パターン選択することが可能となる。動作原理は、実施の形態6と同様なので省略する。
【0049】
(実施の形態8)
次に、本発明の実施の形態8を示す光量調整装置について、図10(a)、(b)を用いて説明する。
【0050】
図10(a)は、本発明の実施の形態8を示す光量調整装置の断面図である。図10(b)は、図10(a)における基板1cを示す図である。
【0051】
本実施の形態の光量調整装置は、基板2aを、2枚の基板1cで挟み込んだ構成をしている。基板2aは、圧電性を有しない基板の両面に、それぞれ形状の異なる突起6c、6fを有している。基板1cは、図10(b)に示すように、圧電性を有する基板の片面に、光路5の両側の電極4a、4bに加えて、光路5内に電極4iを有している。そして、基板2aと基板1cとの間には、それぞれ不透明液体3を封入している。
【0052】
図10(a)に示すように、不透明液体3が光路5の光量を制限している位置にある状態から、光量を最大限取り込むようにするためには、電極4iが無い場合には電極4a、4bのどちらか一方からのみ、ある程度強く(基板1と突起6c及び6fが接している部分で、弾性表面波のエネルギーが減衰しない程度)、弾性表面波を励振する必要がある。
【0053】
これに対して、本実施の形態のように電極4iを有する場合には、電極4iからのみ弾性表面波を励振すれば、高効率に上記の目的を達成することが可能となる。また、電極4a、4bと電極4iからそれぞれ弾性表面波を励振し、それぞれの弾性表面波のエネルギーを調整することにより、基板2aの両面に形成している突起6c、6fを削減しても、光量を自在に調整することが可能となる。
【0054】
なお、電極4iについては、ITO等の透明性電極を用いることにより、光量を減衰させない構成とすることができる。
【0055】
また、圧電性を有しない基板としては、特に限定するものでなく、無機ガラス、透明樹脂等如何なるものでも良い。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、以上の実施の形態で述べたようにカメラの光量調整装置に適用される。また、カメラに限定されることなく光量を調整する機器全てに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施の形態1を示す光量調整装置の断面図
【図2】光量調整の原理を説明する図
【図3】本発明の実施の形態1を示す光量調整装置の上面図
【図4】(a)本発明の実施の形態2を示す光量調整装置の上面図(b)本発明の実施の形態2の変形例を示す光量調整装置の上面図
【図5】(a)本発明の実施の形態3を示す光量調整装置の上面図(b)本発明の実施の形態3の変形例を示す光量調整装置の上面図
【図6】本発明の実施の形態4を示す光量調整装置の上面図
【図7】本発明の実施の形態5を示す光量調整装置の上面図
【図8】(a)本発明の実施の形態6を示す光量調整装置の断面図(b)基板2aの構成を示す図
【図9】(a)本発明の実施の形態7を示す光量調整装置の断面図(b)基板2bの構成を示す図(c)基板2cの構成を示す図
【図10】(a)本発明の実施の形態8を示す光量調整装置の断面図(b)基板1cの構成を示す図
【図11】従来の光量調整装置を示す図
【符号の説明】
【0058】
1,1b,1c 圧電性基板
2,2a,2b,2c 非圧電性基板
3 不透明液体
4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h,4i 電極
5 光路
6a,6b,6c,6d,6e,6f,6g,6h 突起
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射光量を調整することを目的とした主にカメラ等に使用される光量調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラ付き携帯電話の急激な普及に伴って、機器の小型化、薄型化が強く要望されている。また、機器に搭載されるカメラ機能についても、カメラの付加価値の面から、絞り機能、AF(オートフォーカス)機能、光学ズーム機能、手振れ防止機能等の高機能化を求められている。しかし機器の小型化と高機能化は、おおよそトレードオフの関係にあり、これまでは携帯電話というモバイル機器の性質上、小型化が優先され、カメラ機能に関しては低機能に留まっていた。
【0003】
上記高機能化の1つである絞り機能については、従来、主に機械的な絞り装置が用いられてきた。しかし、機械的絞りはそれを作動させるための機械的機構が必要であり、カメラの大型化、高コスト化、及び設計の自由度の制約等の原因となっていた。
【0004】
従来技術としては、電磁アクチュエータによって絞り羽根等を移動させ、光量を調整する方法がよく知られている。しかしながら、電磁アクチュエータによる絞り装置の小型化は限界に達しつつある。これらの課題を解決するために、最近、電磁アクチュエータを用いない絞り装置が多数提案されている。
【0005】
一例として、特許文献1においては、圧電体基板上に弾性表面波を励振し、圧電体基板に加圧接触された移動体を、摩擦力により移動させることにより、絞り羽根を機械的に作動させる方法が開示されている。この方法は、主な機械的機構が、電極が蒸着された圧電基板と、圧電基板に加圧接触された移動体だけであるため、これまでの電磁アクチュエータに比べて、小型化、薄型化が図れる。
【0006】
また、絞り装置の小型化を目的とした別の従来技術としては、上記のように絞り羽根に機械的機構を使用せず、遮光流体を吸引排出して、絞り装置とする方法がある。一例として特許文献2にその技術が開示されており、その要部を示す図11(a)、(b)を用いて説明する。
【0007】
図11(a)、(b)において、3、4はレンズ、5は密閉室、6は遮光流体吸排管、9は遮光流体、10は吸排ポンプである。図11(a)において、吸排ポンプ10が遮光流体9を排出することで、レンズ3と4の間の密閉室5に遮光流体9が充填され光が遮断される。また、図11(b)において、吸排ポンプ10が遮光流体9を吸収することで、レンズ3と4の間の密閉室5内の遮光流体9が吸排ポンプ10側に後退し、光を取り込むことができる。このように、絞り羽根に機械的機構を使用しないので、絞り装置の小型化が図れる。
【特許文献1】特開2001−255570号公報
【特許文献2】特開平4−56934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記従来の技術では次のような課題があった。先ず弾性表面波が励振されている圧電基板に加圧接触されている移動体を、摩擦力により移動させる方法では、圧電基板の表面粗さ等の影響のない弾性表面波を励振するためには、比較的大きな電力を電極に入力する必要があるため、全体的な効率に大きな問題点がある。また、摩擦を介して間接的に絞り羽根を作動させているため、磨耗による信頼性の問題、さらには絞り速度の動作不安定等の問題もある。
【0009】
次に遮光流体をポンプで吸排する方法では、絞り羽根等の機械的機構は削減できても、ポンプ及びポンプを駆動させる機器を必要とするので、絞り装置の搭載される機器の大幅な小型化は図れない。また、ポンプによって遮光流体を移動させるため、応答性に問題がある。
【0010】
本発明の目的は、上記した従来の課題を解決し、超薄型で、高効率な、応答性に優れた光量調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の光量調整装置は、第1の光透過部を有する第1の基板と、第2の光透過部を有し、第1の光透過部と第2の光透過部とが対向するように、第1の基板に対向して配置される第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に挟まれた不透明液体とを有し、第2の基板は圧電性を有し、第2の基板の第1の基板に対向する側の表面に、弾性表面波を励振させるための電極を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電極に高周波電圧を印加し弾性表面波を励振することで、不透明液体を基板間で移動することが可能となり、超薄型な光量調整装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の光量調整装置を、好ましい実施の形態により、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1を示す光量調整装置の断面図である。
【0015】
図1において、圧電性を有する基板1と圧電性を有しない基板2との間に、不透明液体3が封入されている。また、光路5は、不透明液体3が存在しない場合に、外部より入射した光が透過する領域を示している。ここで、基板1と基板2は少なくとも光路5において、透明性を有する。また、不透明液体3、および、基板1と基板2との間隔は、不透明液体3の表面張力により外部から何らかの作用が働かない限り基板1及び2内で広がらず一定の状態を保持できるように設定する。好ましい基板1と基板2との間隔は、100μm以下である。また、不透明液体3としては、水銀等の遮光性の優れた材料が用いられる。基板1の不透明液体3と接する側の表面上には、光路5の両側に複数の平行電極からなる電極4a、4bが配置されている。電極4a、4bの各平行電極群において、1つおきに平行電極を接地し、それら以外の平行電極に所定の周波数の交流電圧を印加することで、圧電性を有する基板1の表面には、弾性表面波が励振される。電極4a、4bに印加する交流電圧としては、周波数、1〜100MHz、振幅、数十Vp−pが好ましい。
【0016】
次に、具体的な動作原理について、図2及び図3を用いて説明する。
【0017】
図2(a)、(b)は、光量調整装置における光量調整原理を説明する図である。
【0018】
まず、図2(a)においては、不透明液体3は電極4aの近くに位置している状態を示す。この場合、光路5は開放状態にあり、光量調整装置として光量を最大限取り込むことが可能となる。次に、電極4aに、所定の周波数の交流電圧を印加し、基板1の表面に弾性表面波を励振させた場合について説明する。図2(b)において、励振された弾性表面波は、不透明液体3を図中の矢印Aの向きに移動させる。そして、一定量移動したところで、電極4aに電圧を印加するのを停止する。ここで、光路5に対する不透明液体3が停止する位置を調整することにより、光路5を透過する光量を自在に調整可能となる。
【0019】
なお、上記説明では電極4aに交流電圧を印加した場合について説明したが、電極4bに交流電圧を印加した場合には、不透明液体3が矢印Aと逆向きに移動するだけであり、動作原理としては同じである。電極4a及び電極4bに適宜交流電圧を印加することにより、不透明液体3を図2において左右に自由に移動させることができる。
【0020】
また、電極4aおよび電極4bに同時に交流電圧を印加することで、不透明液体3を安定して電極4aと電極4bの間に移動停止することが可能となる。
【0021】
また、電極4a及び4bに印加する電圧波形においては、弾性表面波を高効率に励振する上で正弦波波形が好ましいが、他の三角波波形、方形波波形及びのこぎり波形においても光量調整装置としての機能を果たすことが可能である。
【0022】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2を示す光量調整装置について、図3及び図4を用いて説明する。
【0023】
図3は、図1の基板2を除いた光量調整装置の上面図である。
【0024】
図4(a)は、図3の光量調整装置において、電極4a、4bを電極4c、4dに置き換えた図である。
【0025】
図4(b)は、図3の光量調整装置において、電極4a、4bを電極4e、4fに置き換えた図である。
【0026】
図3において、電極4a及び4bから励振される弾性表面波は電極中心部が最もエネルギーが高く、電極両端部付近においては最もエネルギーが低くなる。そのため、そのような弾性表面波により移動させられる不透明液体3は、図3に示されるように、光路5が円形状であるのに対して光量を調整しづらい形状となる。
【0027】
ここで、図4(a)において、電極4a、4bを電極4c、4dにそれぞれ置き換える。電極4c、4dは、前述の電極両端部の弾性表面波のエネルギー低下を考慮し、光路5の中心部に弾性表面波のエネルギーが集中するように「く」の字形状に構成しているので、不透明液体3を光路5の形状に沿うように移動調整することが可能となる。
【0028】
また、図4(b)においても同様に、電極4a、4bを電極4e、4fにそれぞれ置き換える。電極4e、4fは、光路5の中心部に弾性表面波のエネルギーが集中するように、図のような形状に構成され、不透明液体3を光路5の形状に沿うように移動調整することが可能となる。
【0029】
電極形状は、図4(a)または図4(b)に示す形状に限らず、不透明液体3側に凹形状であれば、光路5の中心部に弾性表面波のエネルギーが集中し同様の効果が得られる。
【0030】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3を示す光量調整装置について、図5(a)、(b)を用いて説明する。
【0031】
図5(a)及び(b)は、光量調整装置の上面図である。また、図5(a)及び(b)において、突起6a、6b、6cが表面に形成されている基板2を除いては、図4(a)と同じ構成とする。
【0032】
なお、図5では、電極4c、4dが破線で表現されているが、これは上面から見た場合、電極4c、4dは基板2に隠れるため破線で表現しているだけであり、実際の電極は図4(a)で説明したものと同じである。
【0033】
まず、図5(a)を用いて詳細に説明する。図5(a)において、基板2は圧電性を有しない基板である。基板2表面には、不透明液体3の流路となり、基板1との間に不透明液体3を封入するための距離を決定する突起6a、6bが形成されている。このような構成とすることで、電極4c、4dから励振される弾性表面波により移動する不透明液体3が、光路5の中心から突起6a、6b方向に拡がることを防止できるので、基板1に励振する弾性表面波のエネルギーの調整を容易にすることが可能となる。
【0034】
次に、図5(b)を用いて詳細に説明する。図5(b)においては、光路5内の基板2表面に、突起6cが形成されていることのみ図5(a)と異なる。このような構成とすることで、基板1と基板2の間の突起6c面内には不透明液体3が入らないので、突起6c面部は常に光を取り込むことができる。故に、表面弾性波により不透明液体3を移動させることにより、光路5の全開放状態と、突起6c面部のみ開放状態を容易に切り換え可能となる。
【0035】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4を示す光量調整装置について、図6を用いて説明する。
【0036】
図6は、本実施の形態の光量調整装置の上面図である。図6において、突起6d、6eが表面に形成されている基板2を除いては、図4(a)と同じ構成とする。なお、図6において電極を破線で表現しているのは、実施の形態3の図5と同じ理由である。
【0037】
図6において、基板1と基板2の間に不透明液体3を封入した場合に、突起6d及び6eがそれぞれ電極4a及び4bと光路5の間に配置されている。このような構成とすることで、不透明液体3が電極4a及び4bの上まで移動することを防止できる。ゆえに、電極4a及び4bの膜上を絶縁膜等でコーティングする必要がない。ここで、電極4a及び4bから励振される弾性表面波は、突起6d及び6eと基板1が加圧されている部分を通過するが、突起6d及び6eと基板1の加圧量を適切な値とすることで、弾性表面波のエネルギーをほとんど低下させずに、不透明液体3の移動を突起6d及び6eにより制限することが可能となる。
【0038】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5を示す光量調整装置について、図7を用いて説明する。
【0039】
図7は、光量調整装置の上面図である。図7において、基板1と基板2はともに圧電性を有し、弾性表面波を励振するための電極4cと4dとを、光路5を中心にそれぞれ両側に配置している。また、光路5に対する電極4c、4dの配置位置は、基板1と基板2とで互いに直交するように配置している。さらに、基板1と基板2との間に、不透明液体3を封入している。このような構成とすることで、2軸方向に自在に、不透明液体3を光路5の中心に移動することが可能となる。
【0040】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6を示す光量調整装置について、図8(a)、(b)を用いて説明する。
【0041】
図8(a)は、本発明の実施の形態6を示す光量調整装置の断面図である。図8(b)は、図8(a)における基板2aを示す図である。
【0042】
図8(a)に示すように、本実施の形態の光量調整装置は、基板2aを、圧電性を有し光路5の両側に電極4a、4bを有する2枚の基板1で挟み込んだ構成をしている。基板2aは、図8(b)に示すように、圧電性を有しない基板の両面に、それぞれ形状の異なる突起6c、6fを有している。基板1と基板2aとの間には、それぞれ不透明液体3を封入している。
【0043】
このような構成とすることで、光路5から取り込む光量を少なくとも2パターン選択することが可能となる。
【0044】
つまり、突起6c、6f部分内には、不透明液体3が流入してこないため、基板1と突起6cが形成されている基板2a面で封入されている不透明液体3を弾性表面波にて移動させることで、光量を全開放状態か突起6c面内のみ開放された状態を容易に実現できる。同様に、基板1と突起6fが形成されている基板2a面で封入されている不透明液体3を弾性表面波にて移動させることで、光量を全開放状態か突起6f面内のみ開放された状態を容易に実現できる。ゆえに、光量を少なくとも2パターン選択することが可能となる。
【0045】
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7を示す光量調整装置について、図9(a)、(b)、(c)を用いて説明する。
【0046】
図9(c)は、本発明の実施の形態7を示す光量調整装置の断面図である。図9(b)、(c)は、図9(a)における基板2b、2cを示す図である。
【0047】
本実施の形態の光量調整装置は、図9(a)に示すように、基板2bと基板2cとの間に基板1bを配置した構成である。基板1bは、圧電性を有する基板の両面に、光路5の両側に電極4a、4bを有している。基板2b、2cは、図9(b)、(c)に示すように、圧電性を有しない基板の片面に、それぞれ形状の異なる突起6g、6hを有している。そして、基板1bと基板2bとの間と、基板1bと基板2cとの間には、それぞれ不透明液体3を封入している。
【0048】
このような構成とすることで、光路から取り込む光量を少なくとも2パターン選択することが可能となる。動作原理は、実施の形態6と同様なので省略する。
【0049】
(実施の形態8)
次に、本発明の実施の形態8を示す光量調整装置について、図10(a)、(b)を用いて説明する。
【0050】
図10(a)は、本発明の実施の形態8を示す光量調整装置の断面図である。図10(b)は、図10(a)における基板1cを示す図である。
【0051】
本実施の形態の光量調整装置は、基板2aを、2枚の基板1cで挟み込んだ構成をしている。基板2aは、圧電性を有しない基板の両面に、それぞれ形状の異なる突起6c、6fを有している。基板1cは、図10(b)に示すように、圧電性を有する基板の片面に、光路5の両側の電極4a、4bに加えて、光路5内に電極4iを有している。そして、基板2aと基板1cとの間には、それぞれ不透明液体3を封入している。
【0052】
図10(a)に示すように、不透明液体3が光路5の光量を制限している位置にある状態から、光量を最大限取り込むようにするためには、電極4iが無い場合には電極4a、4bのどちらか一方からのみ、ある程度強く(基板1と突起6c及び6fが接している部分で、弾性表面波のエネルギーが減衰しない程度)、弾性表面波を励振する必要がある。
【0053】
これに対して、本実施の形態のように電極4iを有する場合には、電極4iからのみ弾性表面波を励振すれば、高効率に上記の目的を達成することが可能となる。また、電極4a、4bと電極4iからそれぞれ弾性表面波を励振し、それぞれの弾性表面波のエネルギーを調整することにより、基板2aの両面に形成している突起6c、6fを削減しても、光量を自在に調整することが可能となる。
【0054】
なお、電極4iについては、ITO等の透明性電極を用いることにより、光量を減衰させない構成とすることができる。
【0055】
また、圧電性を有しない基板としては、特に限定するものでなく、無機ガラス、透明樹脂等如何なるものでも良い。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、以上の実施の形態で述べたようにカメラの光量調整装置に適用される。また、カメラに限定されることなく光量を調整する機器全てに適用される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施の形態1を示す光量調整装置の断面図
【図2】光量調整の原理を説明する図
【図3】本発明の実施の形態1を示す光量調整装置の上面図
【図4】(a)本発明の実施の形態2を示す光量調整装置の上面図(b)本発明の実施の形態2の変形例を示す光量調整装置の上面図
【図5】(a)本発明の実施の形態3を示す光量調整装置の上面図(b)本発明の実施の形態3の変形例を示す光量調整装置の上面図
【図6】本発明の実施の形態4を示す光量調整装置の上面図
【図7】本発明の実施の形態5を示す光量調整装置の上面図
【図8】(a)本発明の実施の形態6を示す光量調整装置の断面図(b)基板2aの構成を示す図
【図9】(a)本発明の実施の形態7を示す光量調整装置の断面図(b)基板2bの構成を示す図(c)基板2cの構成を示す図
【図10】(a)本発明の実施の形態8を示す光量調整装置の断面図(b)基板1cの構成を示す図
【図11】従来の光量調整装置を示す図
【符号の説明】
【0058】
1,1b,1c 圧電性基板
2,2a,2b,2c 非圧電性基板
3 不透明液体
4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h,4i 電極
5 光路
6a,6b,6c,6d,6e,6f,6g,6h 突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光透過部を有する第1の基板と、
第2の光透過部を有し、前記第1の光透過部と前記第2の光透過部とが対向するように、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟まれた不透明液体とを有し、
前記第2の基板は圧電性を有し、前記第2の基板の前記第1の基板に対向する側の表面に、弾性表面波を励振させるための電極を有することを特徴とする光量調整装置。
【請求項2】
前記電極は、前記第2の光透過部を挟んでその両側に配置されている請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項3】
前記電極は、前記第2の光透過部を挟んでその両側に配置されている第1の電極対と、前記第1の電極対とは異なる方向に、前記第2の光透過部を挟んでその両側に配置される第2の電極対とを有する請求項1記載の光量調整装置。
【請求項4】
前記電極は、第2の光透過部側に凹形状である請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項5】
前記電極は、前記第2の光透過部に配置されている請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項6】
前記電極は、透明電極である請求項5に記載の光量調整装置。
【請求項7】
前記第1の基板と前記第2の基板との間に、前記不透明液体の流入を規制するスペーサを有する請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項8】
前記スペーサは、前記第2の光透過部と前記電極との間に配置されている請求項7に記載の光量調整装置。
【請求項9】
前記スペーサは、前記第2の光透過部に配置されている請求項7に記載の光量調整装置。
【請求項1】
第1の光透過部を有する第1の基板と、
第2の光透過部を有し、前記第1の光透過部と前記第2の光透過部とが対向するように、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟まれた不透明液体とを有し、
前記第2の基板は圧電性を有し、前記第2の基板の前記第1の基板に対向する側の表面に、弾性表面波を励振させるための電極を有することを特徴とする光量調整装置。
【請求項2】
前記電極は、前記第2の光透過部を挟んでその両側に配置されている請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項3】
前記電極は、前記第2の光透過部を挟んでその両側に配置されている第1の電極対と、前記第1の電極対とは異なる方向に、前記第2の光透過部を挟んでその両側に配置される第2の電極対とを有する請求項1記載の光量調整装置。
【請求項4】
前記電極は、第2の光透過部側に凹形状である請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項5】
前記電極は、前記第2の光透過部に配置されている請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項6】
前記電極は、透明電極である請求項5に記載の光量調整装置。
【請求項7】
前記第1の基板と前記第2の基板との間に、前記不透明液体の流入を規制するスペーサを有する請求項1に記載の光量調整装置。
【請求項8】
前記スペーサは、前記第2の光透過部と前記電極との間に配置されている請求項7に記載の光量調整装置。
【請求項9】
前記スペーサは、前記第2の光透過部に配置されている請求項7に記載の光量調整装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−84620(P2006−84620A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−267918(P2004−267918)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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