説明

光電センサ

【課題】受光量の経時的な変化があったとしても安定した検出状態を維持する。
【解決手段】しきい値補正手段は、光電センサ100の例えば投光部31と受光部32との光軸調整を行った直後のON又はOFFの状態を基準状態として、設定されているしきい値のOFF時(ワーク無し)の受光量の移動平均(波線52)に対する比率を算出して、この比率を記憶する手段を含み、OFF時の受光量の平均値を生成し、このOFF時の受光量の平均値に対して上記の比率を乗算することによりしきい値の補正が行われる(一点鎖線53)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光電センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に見られる光電センサは、透過型と反射型とに大別されるが、投光器から投射した光で検出エリアを作り、この検出エリアを通過することに伴う受光量の変化に基づいてワークの有無を検出する。このように、光電センサは、光を投射し、また、光を受けることによって機能することから、例えば、振動などによる光軸の変位、投光部や受光部の汚れや投光部の光源が発する光量の低下などの経時的な変化により検出状態が不安定になる傾向にある。
【0003】
これに対して、従来の光電センサでは、光電センサを再度調整し直す、例えば透過型であればワーク有り(遮光状態)を基準として、このときの受光量をゼロにシフトさせるゼロシフト機能を使って表示部に表示される数値を補正するなどによって対処していた。
【特許文献1】特開平9−167953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、光電センサの再調整では、再調整するタイミングが遅くなると誤検出の原因となる。ゼロシフトでは、ゼロシフトを行うタイミングを外部から入力する必要があり、ゼロシフトのためのプログラムが必要になるなど煩雑さを有していた。
【0005】
本発明の目的は、受光量の経時的な変化があったとしても安定した検出状態を維持することのできる光電センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題は、本発明の第1の観点によれば、
光を投射して検出エリアを生成し、該検出エリアをワークが通過することに伴って変化する受光量としきい値とを比較することによりON又はOFF信号を生成する光電センサにおいて、
前記受光量に基づいて前記ワークが前記検出エリアに存在する状態又は存在しない状態のいずれか一方を判定する判定手段と、
該判定手段により前記一方の状態と判定した場合には、前記一方の状態を基準状態として、受光量の経時的変化を象徴的に示す代表値に関連して前記しきい値を補正し、前記判定手段により前記他方の状態と判定した場合には、前記しきい値を一定に保つしきい値補正手段とを有することを特徴とする光電センサを提供することにより達成される。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態では、前記代表値が、前記ワークが前記検出エリアに存在しているとき又は該検出エリアから離れたときの受光量の平均値、受光量の最大値、受光量の最小値から選択され、該選択された代表値によって前記しきい値が補正される。このようなしきい値の補正は、ワークが検出エリアに存在しないとき又は存在するときのいずれか一方の状態のときに、毎回の検出値のサンプリング時に常に連続して実行させるのが好ましい。
【0008】
本発明の第1の観点による発明によれば、ワークが前記検出エリアに存在しているとき又は該検出エリアから離れたときの受光量の平均値、受光量の最大値、受光量の最小値などの受光量の経時的変化を象徴的に示す代表値に関連した補正、例えば、前記ワークが前記検出エリアに存在しているとき又は該検出エリアから離れたときの受光量の平均値に対する初期のしきい値の比率を求め、前記ワークが前記検出エリアに存在しているとき又は該検出エリアから離れたときの受光量の平均値に前記比率を乗算することにより行われる。このように受光量の経時的な変化に対応したしきい値の補正が行われるため、光電センサは初期状態の安定した検出を維持することができる。
【0009】
上述した技術的課題は、本発明の第2の観点によれば、
光を投射して検出エリアを生成し、該検出エリアをワークが通過することに伴って変化する受光量としきい値とを比較することによりON又はOFF信号を生成する光電センサにおいて、
前記受光量に基づいて前記ワークが前記検出エリアに存在する状態又は存在しない状態のいずれか一方を判定する判定手段と、
該判定手段により前記一方の状態と判定した場合には、前記一方の状態を基準として、受光量の経時的変化を象徴的に示す代表値に関連して前記受光量の現在値を補正し、前記判定手段により前記他方の状態と判定した場合には、前記しきい値を一定に保つしきい値補正手段とを有することを特徴とする光電センサを提供することにより達成される。
【0010】
この第2の観点の発明の好ましい実施の形態では、前記代表値が、前記ワークが前記検出エリアに存在しているとき又は該検出エリアから離れたときの受光量の平均値であり、前記補正手段が、該平均値から前記しきい値及び前記現在値を減算する補正を行い、補正後のしきい値及び現在値を比較してON又はOFF信号が出力される。
【0011】
このように本発明の第2の観点による発明にあっては、このように受光量の経時的な変化に対応した受光量の現在値及びしきい値の補正が行われるため、光電センサは初期状態の安定した検出を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0013】
図1は、本発明を適用した光電センサを示す。図示の光電センサ100は、光ファイバを通じて投受光する形式の光電センサである。光電センサ100は、幅狭の比較的細長いボックス状のケーシング11を有し、ケーシング11の一端面から光ファイバ14、15が外部に延出しており、光電センサ100への電源供給及び典型的にはPLC(図示せず)への出力は、ケーシング11の他端面から延出するケーブル16を通じて行われる。
【0014】
ケーシング11の細長い矩形の上面11aには、長手方向に横並びに隣接して配置された第1、第2の表示部17、18が設けられている。第1、第2の表示部17、18は、共に、横並びに隣接して配置された4つセクション(4桁)を有し、各セクションは7セグメントLEDで構成されている。
【0015】
ケーシング11の上面11aには、また、出力切替ボタン19、モード切替スイッチ(Mキー)20、スイング式の上下調整スイッチ21、スライド式の動作モードセレクタスイッチ22、セットキースイッチ(SETキー)23、動作表示灯24が設けられている。
【0016】
モード切替スイッチ(Mキー)20は、これを3秒以上押し続ける(長押し)ことにより、第1、第2の表示部17、18の画面の表示モードを切り替えることができ、表示モードとしては、検出動作中の表示モード(運用モード)と、各種の設定を行うための表示モード(設定モード)とを有する。Mキー20を3秒よりも短い時間押すと(短押し)、表示モードを切り替えることなく、第1、第2の表示部17、18の画面を切り替えることができる。
【0017】
スイング式の上下調整スイッチ21は、アップ(△)側を押すと例えばしきい値を大きくする方向に調整することができ、ダウン(▽)側を押すとしきい値を小さくする方向に調整することができる。また、この上下調整スイッチ21は、設定モード中では、パラメータの選択や設定数値の調整に用いられる。
【0018】
スライド式の動作モードセレクタスイッチ22は2接点を有し、この動作モードセレクタスイッチ22を操作することにより、予め設定されている動作モードと、複数の他の動作モードからユーザが任意に選択した動作モードとの切替えを行うことができる。光電センサ100で選択可能な複数の動作モードを例示すれば以下のとおりであるが、各種の動作モードは、受光量の大小に違いがあり、この受光量を増加させるのに、例えば、(i)受光の周期を長く設定してパルス発光のデュティーを小さくする代わりに投光電流を増加させることで投光量を増加させる、(ii)受光した信号を複数回加算することによって受光量を大きくすると共にS/Nも向上させる手法を採用することができる。
【0019】
(1)ファインモード:このファインモードは、例えばベアリングの刻印の有無を検出するのに適するように受光量が設定されており、微小な刻印の有無による僅かな光量変化を的確に判別することができるという特徴を備えている。
【0020】
(2)ターボモード:ファインモードよりも実質的に受光量が増大する設定になっており、例えば台紙上のシールの検出するのに適している。
【0021】
(3)スーパーターボモード:ターボモードよりも更に実質的に受光量が増大する設定になっている。このスーパーターボモードは、例えば発光素子又は発光素子からの光を導くファイバ及び/又は受光素子又は受光素子に光を導くファイバとワークWとを離間させた状態でワークWの有無を検出するのに適している。
【0022】
(4)ウルトラターボモード:スーパーターボモードよりも更に実質的に受光量が増大する設定になっており受光感度は、ここに列挙の選択肢の動作モードのなかで最大である。このウルトラターボモードは、例えば、スーパーターボモードよりも遠く離れたワークWの有無を検出する、或いは、埃、汚れなどの多い悪環境下でワークWを検出する際に用いるのに適している。
【0023】
(5)ハイスピードモード:ハイスピードモードは、上述した各種の運用モードよりも応答速度を高める設定になっており、比較的早く通過するワークWを検出するのに適している。
【0024】
SETキー23は、後に説明する自動チューニング及び/又はしきい値の自動設定に用いられる。しきい値の自動設定の基本は、ワークW(図3参照)を検出エリアに配置した状態で、SETキー23を押し、次いで、検出エリアからワークWを取り除いた状態で、SETキー23を再び押すと、ワークWが存在しているときの最大受光量と、ワークWを取り除いたときの最小受光量との間の値(典型的には中間値)又は最大受光量に対して所定の比率を乗算した値がしきい値として自動的に設定される。
【0025】
図2は、光電センサ100のブロック図である。光電センサ100は、例えば発光ダイオード(LED)などからなる発光素子を発光させるための投光処理部30及び投光部31を有し、また、フォトダイオードなどからなる受光素子に接続された受光部32及び増幅部33と、この増幅部33で増幅した受光信号をデジタル変換して受光データとして出力するA/D変換部34とを有する。
【0026】
投光部31、受光部32を制御する主制御部35はゲートアレイやCPUで構成される。主制御部35には、上述した各種の操作スイッチ又はボタン19〜23を含む操作部36からの信号が供給される他、主制御部35の処理で必要とされる設定値、例えば上述したしきい値などは設定部37で設定され、また、記憶部38との間でデータの授受を行って主制御部35で処理したデータは第1、第2表示部17、18に供給され、また、生成したON/OFF信号などは外部入出力部39を通じて外部との信号の授受が行われる。
【0027】
光電センサ100は、図3に示すように、投光部31と受光部32とを対面して配置され、投光部31から投射した光が形成する検出エリアをワークが通過することに伴う受光量の変化を取り込んで、しきい値と対比することによりワークWの有無を検出して、ON/OFF信号を出力する。
【0028】
光電センサ100は、初期の検出状態を維持できるように、しきい値を補正するしきい値補正手段を備えている。しきい値補正手段のその一例を図4を参照して具体的に説明すると、図4の波形50は、検出値の経時的変化を示しており、また、ON、OFF時の受光量に基づいて設定された又はユーザが設定したしきい値を二点鎖線51で示してある。
【0029】
しきい値補正手段は、光電センサ100の例えば投光部31と受光部32との光軸調整を行った直後のON又はOFFの状態を基準状態として、受光量の経時的変化を象徴的に示す代表値を生成する代表値生成手段を含む。代表値としては、図4に波線52で示すOFF時(ワーク無し)の受光量の移動平均であってもよいし、他の代表値の例として、受光量の最大値、最小値、所定時間当たりのOFF時(ワーク無し)の受光量の平均値などを挙げることができる。
【0030】
光電センサ100は、図5に示すように、ユーザが設定又は自動設定されたしきい値(ステップS10)に関し、このしきい値がOFF時の受光量の平均値(代表値)に対する比率を算出して(ステップS11)、この比率を記憶(ステップS12)する手段を含み、この比率を使ってしきい値の補正が行われる。すなわち、図6のステップS20で検出値を取得し、次いで、OFF時の受光量の平均値を生成し(ステップS21)、このOFF時の受光量の平均値に対して上記の比率を乗算することによりしきい値の補正が行われる(ステップS22)。このようにして補正したしきい値を図4の一点鎖線53で示してある。
【0031】
このしきい値の補正は、ワークが検出エリアに存在しないとき又は存在するときのいずれか一方の状態のときに、毎回の検出値のサンプリング時に常に連続して実行させるのが好ましい。また、後に説明する実施例でも同様であるが、ONまたはOFFの判定が一方の場合に上述した補正を行い、他方の場合には補正を行わないでしきい値を一定に保つようにしてもよいことは言うまでもない。
【0032】
光電センサ100は、しきい値を受光量の変化に応じた補正を行うことにより、図7に示すように、ステップS30で取得した検出値と、補正後のしきい値とを比較して(ステップS31)、ON又はOFFを判定する(ステップS32)。これにより、光電センサ100の受光量に経時的な変化があったとしても安定した検出状態を維持することのできる。なお、ステップS31とS32を実行する手段を共通にしてもよい。
【0033】
ちなみに、図4の下部に示す出力波形から分かるように、初期に設定したしきい値51によってワークWの有無を判別した場合、つまりしきい値を補正していない場合の出力は、検出値の経時的な変化によって誤検出が発生していることが分かるであろう。これに対して、図4の最も下に示す出力波形から分かるように、しきい値補正手段によってしきい値を補正した場合には、受光部32の汚れや光軸ズレ、振動に伴う光軸のズレ、投光部31の光量変化などの経時的な変化の影響を受けることなく安定した検出が実現できている。
【0034】
上述した例では、OFF時の受光量の平均値などの代表値に対する、設定されているしきい値の比率を使ってしきい値の補正を行うようにしたが、OFF時の受光量の平均値などの代表値としきい値との差分値を求め、この差分値を使ってしきい値を補正するようにしてもよい。すなわち、図8に示すように、ステップS40で検出値を取得し、次いで、OFF時の受光量の平均値を生成し(ステップS41)、このOFF時の受光量の平均値から上記の差分値を引くことによりしきい値の補正を行うようにしてもよい(ステップS42)。
【0035】
また、実施例の光電センサ100は、上述したしきい値の補正に代えて検出値を補正するようにしてもよい。この検出値の補正を伴うワーク検出を具体的に説明すると、上述した代表値つまりOFF時(ワーク無し)の受光量の移動平均、受光量の最大値、最小値、所定時間当たりのOFF時(ワーク無し)の受光量の平均値などを求め、この代表値を使ってしきい値及び現在値(現在の受光量)を変換することを含む。
【0036】
代表値としてOFF時の受光量の移動平均を採用した場合を例に説明すると、図9に示すように、検出値の補正手段は、移動平均値から現在値を減算して現在値を変換することを含む。また、同様に移動平均値からしきい値を減算してしきい値を変換することを含む。そして、この変換後のしきい値及び現在値を比較してON、OFFを出力する。
【0037】
図10及び図11のフローチャートを参照して、具体的に説明すると、図10において、先ずステップS40で検出値を取得し、次いで、OFF時(ワーク無し)の検出値の平均値を生成し(ステップS41)、この平均値から現在値を減算して補正検出値を求める(ステップS42)。同様に、図示を省いたが、設定されているしきい値を上記ステップS41で求めた平均値から減算して補正しきい値を求める。そして、図11において、ステップS50で補正検出値及びしきい値を取得し、次いでステップS51でしきい値と補正検出値とを比較して、ON又はOFF信号を出力する(ステップS52)
【0038】
このように現在値を補正した場合には、現在値は、光電センサ100がOFF時(ワーク無し)の状態を基準(略ゼロ)としたその差としての値に変換されるため、これにより、受光部32の汚れや光軸ズレ、振動に伴う光軸のズレ、投光部31の光量変化などの経時的な変化に対して不感の状態で検出動作が行われることになり安定した検出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施例の光電センサの斜視図である。
【図2】実施例の光電センサのブロック図である。
【図3】実施例の光電センサの投光部及び受光部との間を通過することに伴う受光量の変化を説明するための図である。
【図4】経時的な変化に伴う受光量の変化に対してしきい値を補正することにより安定した検出が実現可能な状態を説明するための図である。
【図5】設定されたしきい値を補正するのに必要とされる比率を求める手順を示すフローチャートである。
【図6】OFF時(ワーク無し)の受光量の平均値を求めて、この平均値によりしきい値を補正する手順を示すフローチャートである。
【図7】補正しきい値を使った検出の手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】しきい値補正に関する変形例の手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】経時的な変化に伴う受光量の変化に対して現在値及びしきい値を補正することにより安定した検出が実現可能な状態を説明するための図である。
【図10】現在値を補正する手順を示すフローチャートである。
【図11】補正した現在値及びしきい値を使った検出の手順を説明するための図である。
【符号の説明】
【0040】
100 光電センサ
31 光電センサの投光部
32 光電センサの受光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を投射して検出エリアを生成し、該検出エリアをワークが通過することに伴って変化する受光量としきい値とを比較することによりON又はOFF信号を生成する光電センサにおいて、
前記受光量に基づいて前記ワークが前記検出エリアに存在する状態又は存在しない状態のいずれか一方を判定する判定手段と、
該判定手段により前記一方の状態と判定した場合には、前記一方の状態を基準状態として、受光量の経時的変化を象徴的に示す代表値に関連して前記しきい値を補正し、前記判定手段により前記他方の状態と判定した場合には、前記しきい値を一定に保つしきい値補正手段とを有することを特徴とする光電センサ。
【請求項2】
前記代表値が、前記一方の状態の受光量の平均値、受光量の最大値、受光量の最小値から選択され、該選択された代表値によって前記しきい値が補正される、請求項1に記載の光電センサ。
【請求項3】
前記しきい値補正手段は、前記判定手段により前記一方の状態と判定した場合には、前記受光量のサンプリング毎に前記しきい値を補正する、請求項1に記載の光電センサ。
【請求項4】
前記しきい値補正手段は、前記一方の状態における受光量の平均値から前記しきい値を減算することにより前記しきい値を補正する、請求項2に記載の光電センサ。
【請求項5】
前記しきい値補正手段は、前記一方の状態における受光量の平均値に対する初期の前記しきい値の比率を求め、前記一方の状態における受光量の平均値に前記比率を乗算することにより前記しきい値を補正する、請求項2に記載の光電センサ。
【請求項6】
前記判定手段は、受光量としきい値とを比較することによりON又はOFF信号を生成する手段と共通である、請求項1に記載の光電センサ。
【請求項7】
光を投射して検出エリアを生成し、該検出エリアをワークが通過することに伴って変化する受光量としきい値とを比較することによりON又はOFF信号を生成する光電センサにおいて、
前記受光量に基づいて前記ワークが前記検出エリアに存在する状態又は存在しない状態のいずれか一方を判定する判定手段と、
該判定手段により前記一方の状態と判定した場合には、前記一方の状態を基準として、受光量の経時的変化を象徴的に示す代表値に関連して前記受光量の現在値を補正し、前記判定手段により前記他方の状態と判定した場合には、前記しきい値を一定に保つしきい値補正手段とを有することを特徴とする光電センサ。
【請求項8】
前記代表値が、前記一方の状態の受光量の平均値、受光量の最大値、受光量の最小値から選択され、該選択された代表値によってしきい値が補正される、請求項7に記載の光電センサ。
【請求項9】
前記しきい値補正手段は、前記判定手段により前記一方の状態と判定した場合には、前記受光量のサンプリング毎に前記しきい値を補正する、請求項7に記載の光電センサ。
【請求項10】
前記しきい値補正手段は、前記一方の状態における受光量の平均値から前記しきい値を減算することにより前記しきい値を補正する、請求項8に記載の光電センサ。
【請求項11】
前記判定手段は、受光量としきい値とを比較することによりON又はOFF信号を生成する手段と共通である、請求項7に記載の光電センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−139494(P2007−139494A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−331385(P2005−331385)
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)
【Fターム(参考)】