説明

入力ペン

【課題】収納スペースを小さくすると共に、電子機器の本体への装着を容易にする。
【解決手段】入力ペン10は、A矢視方向から見た全体形状が、切欠部Cにて一部を切り欠いた環状形状であり、切欠部Cにおいて第1の端部12と第2の端部22とが対向している。環状形状の内側領域Rxと外側領域Ryとが切欠部Cで繋がる形状となっている。第1の対向面13と第2の対向面23とは、外側領域Ryの側に開いたテーパ形状を成し、且つ、第1の対向面13のベルト32との当接点P1での接線に垂直で当接点P1を通る直線Lのうち第1の端部12のある側の線分L1は、内側領域Rxを通らない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル付き表示部を有する電子機器で入力操作に用いられる入力ペンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手書き入力等の入力操作に用いられるタッチパネル用の入力ペンが知られている。例えば、ビデオカメラ等の撮像装置や携帯情報端末等の電子機器の本体に設けられている感圧方式のタッチパネルに対して、入力ペンのペン先を接触させて入力操作がなされる。この種の入力ペンとして、細型の筆記具形状を成すものがあり、非使用時に収容するための収納部が電子機器の本体に設けられることが一般的である。例えば、非使用時には、機器本体に設けられた挿入穴や挿入溝でなる収納部に入力ペンを挿入して収納し、使用時には収納部から入力ペンを引き出す。
【0003】
また、下記特許文献1に示すように、撮像装置においては、入力ペンの収納部としてのポケット型のホルダを、装置本体を保持するためのベルトに設けたものも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−234934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、入力ペンの収納部として、機器の本体に挿入穴や挿入溝を確保すると、その分、機器本体の容積が大きくなってしまう。
【0006】
また、上記特許文献1の撮像装置においても、保持用のベルトにホルダを設けることから、ベルトの膨らみが大きくなり、装置全体がかさばることとなる。
【0007】
近年、機器の小型化が進み、入力ペンを収納するためのスペースが占める割合が相対的に大きくなってきている。そのため、入力ペンの収納スペースの削減が求められている。一方、収納スペース削減のために入力ペンの形状変更を検討する場合には、入力ペンの収納や装着作業が困難にならないよう配慮することが望ましい。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、収納スペースを小さくすると共に、電子機器の本体への装着を容易にすることができる入力ペンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の入力ペンは、所定の方向から見た全体形状が、切欠部にて一部を切り欠いた環状形状であり、前記切欠部において第1の端部と第2の端部とが対向し、前記環状形状の内側領域と外側領域とが前記切欠部で繋がる形状に形成され、電子機器の本体の被係止部に着脱自在で、取り外して使用されるタッチパネル用の入力ペンであって、弾性変形により前記切欠部の間隔が一時的に開くことで、前記電子機器の前記本体の前記被係止部が、前記切欠部を通過して前記内側領域と前記外側領域との間を移動可能であり、前記第2の端部に対向する前記第1の端部の面のうち前記外側領域に連接している第1の対向面と、前記第1の端部に対向する前記第2の端部の面のうち前記外側領域に連接している第2の対向面とが、前記外側領域の側に開いたテーパ形状を成し、前記被係止部が前記切欠部において前記外側領域から前記内側領域の方向に付勢される際、前記所定の方向から見て、前記第1の対向面と前記被係止部との接線に垂直な直線のうち前記第1の端部のある側の線分が前記内側領域を通らないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、収納スペースを小さくすると共に、電子機器の本体への装着を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態に係る入力ペンが適用される撮像装置の斜視図、背面図、斜視図である。
【図2】入力ペンの背面図、側面図である。
【図3】切欠部の拡大図である。
【図4】変形例に係る入力ペンの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施の形態に係る入力ペンが適用される撮像装置の斜視図、背面図、斜視図である。この撮像装置は、ビデオカメラ100として構成され、本体30と、本体30に対して開閉可能でタッチパネル方式の表示部31を備えている。図1(a)〜(c)では、いずれも表示部31が開かれた状態を示している。
【0014】
本体30の側部には、本体30を保持するためのベルト(被係止部)32が取り付けられている。このビデオカメラ100には、タッチパネル用の入力ペン10が付属しており、入力ペン10によって表示部31に対して入力操作を行える。表示部31は、感圧方式等によって入力ペン10の接触を検知して入力を受け付けるようになっている。表示部31は、入力ペン10を用いて入力を行えるタッチパネル方式であればよく、入力操作の検出機構は問わない。
【0015】
詳細は後述するが、本実施の形態では、入力ペン10はベルト32に着脱自在で、非使用時にはベルト32に引っ掛けておき、使用時にはベルト32から取り外すことができるようになっている。入力ペン10については、図1(a)、(b)が使用状態、図1(c)が非使用状態を示している。
【0016】
図2(a)、(b)は、それぞれ入力ペン10の背面図、側面図である。入力ペン10に特定の向きはないが、便宜上、図2(b)に現れる側を側面と称し、図2(b)の左側、上側を、入力ペン10の後側、上側と称する。図2(b)は、図2(a)のA矢視に相当する。
【0017】
この入力ペン10は、ペン先18を有し、樹脂で一体に形成される。入力ペン10は、背面から見ると薄い板状であるが(図2(a))、A矢視方向(所定の方向)から見ると概ね長方形に近い長手形状に構成される(図2(b))。入力ペン10は、A矢視方向から見た全体形状が、切欠部Cにて一部を切り欠いた環状形状であり、切欠部Cにおいて第1の端部12と第2の端部22とが対向している。環状形状の内側領域Rxと外側領域Ryとが切欠部Cで繋がる形状となっている。
【0018】
第1の腕部11が入力ペン10の長手方向に延設され、第1の腕部11の先端部が第1の端部12となっている。また、第2の端部22の上部から第2の腕部21が入力ペン10の長手方向後方に延設される。第1の腕部11の後部(第1の腕部11から遠い側の部分)と第2の腕部21の後部(第2の端部22から遠い側の部分)は、縦方向の連結部16で連結されている。
【0019】
第1の腕部11と第2の腕部21とは互いに平行に延在する。第1の腕部11の内側面14、外側面15、第2の腕部21の外側面25は、いずれも直線部となっていてすべて平行である。上下方向の幅については、第2の腕部21の方が第1の腕部11よりも少し大きい。入力ペン10の長手方向における第2の端部22の幅は、第1の端部12の上下方向の幅より十分に大きい。
【0020】
第2の端部22には、ペン先18が設けられている。第1の腕部11の外側面15と第2の腕部21の外側面25との距離Wのちょうど半分の位置である中間線17に対して、中間線17より下側、上側の領域をそれぞれR1、R2とする。ペン先18は、第1の腕部11のある側である領域R1に位置する。特に、ペン先18は、第2の端部22の最前部最下部において、前方且つ下方を向いて突設されている。
【0021】
第1の腕部11は、切欠部Cにて第1の端部12が力を受けたとき、入力ペン10が有する弾性により弾性変形する。実際には、第2の腕部21も含め、入力ペン10の全体が変形するが、上下幅の小さい第1の腕部11の変形量が大きい。第1の腕部11の撓み方向にもよるが、弾性変形の結果、第1の端部12が相対的に第2の端部22に対して移動し、切欠部Cの間隔量が変化する。ところで、自由状態における切欠部Cの最小幅は、ベルト32の厚みよりも小さい。弾性変形により切欠部Cの間隔が一時的に開くことで、ベルト32が切欠部Cを通過して、内側領域Rxと外側領域Ryとの間を移動可能である。
【0022】
図3(a)、(c)は、切欠部Cの拡大図であり、それぞれベルト32への係止操作時、取り外し操作時を示している。図3(b)は、切欠部Cの形態に工夫を加えなかった場合の切欠部Cの拡大図であり、本発明との比較のために示す。
【0023】
切欠部Cは、入力ペン10をベルト32に着脱するときのベルト32の通り道となるものである。図2、図3(a)に示すように、まず、第2の端部22に対向する第1の端部12の面のうち、外側領域Ryに連接している面は、後方上方を向く第1の対向面13となっている。第1の端部12に対向する第2の端部22の面のうち、外側領域Ryに連接している面は、前方下方を向く第2の対向面23となっている。第1の腕部11の内側面14と第1の対向面13とにそれぞれ沿う互いの延長線が、第1の端部12の肉部の側で成す角は、鈍角θ2である(図2)。第1の対向面13と第2の対向面23とは、外側領域Ryの側に開いたテーパ形状を成し、両者の延長線は、内側領域Rxの方向に凸の鋭角θ1を成す(図2)。
【0024】
また、切欠部Cの近傍の内側領域Rxにおいては、第2の端部22の斜面24と第1の腕部11の内側面14とが、内側領域Rxの側に開いたテーパ形状を成し、両者の延長線は、外側領域Ryの方向に鋭角θ3を成す(図2)。
【0025】
かかる構成において、入力ペン10をベルト32に対して着脱する際の作用を説明する。まず、図3(a)に示すように、入力ペン10をベルト32に装着する際には、切欠部Cにおいて外側領域Ryから内側領域Rxに向かってベルト32を相対的に付勢する(実際には入力ペン10を操作し、切欠部Cをベルト32に押しつける)。ベルト32の幅は切欠部Cの最小幅より大きいため、ベルト32の付勢による進行方向の先端部が第1の対向面13及び第2の対向面23に当接し、両者を押圧することになる。
【0026】
詳細には、ベルト32が第1の対向面13の当接点P1と第2の対向面23の当接点P2とに当接する。ベルト32から受ける力は、摩擦力を無視すれば、各対向面13、23の、当接点P1、P2での接線に垂直な方向に作用する。当接点P1では力F1、当接点P2では力F2が作用することになる。
【0027】
ここで、力F1の方向は、第1の対向面13の当接点P1での接線に垂直で当接点P1を通る直線Lに沿い、第1の端部12の肉部の側を向く。第1の対向面13の傾斜設計により、直線Lのうち第1の端部12のある側の線分L1は、内側領域Rxを通らないようになっている。力F1は、入力ペン10の長手方向に平行な分力F1aと入力ペン10の長手方向に垂直な方向(上下方向)の分力F1bとに分けて考えることができる。
【0028】
分力F1bは、下方を向くので、片持ち梁としての第1の腕部11自体の弾性変形によって第1の端部12を下方に変位させ、切欠部Cを開く方向(方向B)に作用させる。分力F1aについては、第2の腕部21及び連結部16を含む入力ペン10全体の弾性変形によって、切欠部Cを開く方向に少しは作用させるが、その作用は大きくない。また、分力F1aは、第1の腕部11を単独で撓ませるようにも作用しない。従って、主に分力F1aが下方を向いていることで、切欠部Cが開くことになる。また、第2の端部22についても、力F2によって切欠部Cが開く方向に変位するが、第2の腕部21や第2の端部22の剛性は第1の腕部11に比し十分に高いので、切欠部Cの間隔変化は主として力F1によるものと考えて良い。
【0029】
このようにして、力F1によって第1の端部12が方向Bに変位して切欠部Cの間隔が大きくなると、やがてベルト32が切欠部Cを通過し、内側領域Rxに入り込む。これにより、入力ペン10の係止(装着)が完了し、非使用状態となる(図1(c))。
【0030】
ところで、仮に、図3(b)に示すように、第1の対向面13が、後方下方を向く傾斜面であるとする。この場合は、力F1のうち上下方向の分力F1bは上方を向く。そのため、第1の端部12を方向Bとは逆の方向、すなわち、切欠部Cを閉じる方向に付勢するように作用することになるので、入力ペン10の係止作業が行いにくくなる。
【0031】
次に、図3(c)に示すように、入力ペン10をベルト32から取り外す際には、切欠部Cにおいて内側領域Rxから外側領域Ryに向かってベルト32を相対的に引っ張るように付勢する。この場合は、ベルト32が第1の腕部11の内側面14と、第2の端部22の斜面24とに、それぞれ当接点P3、P4で当接し、力F3、力F4を作用させる。そして、主に力F3によって第1の端部12が方向Bに変位し、切欠部Cが開くので、ベルト32が切欠部Cを通過し、外側領域Ryに出る。斜面24と内側面14とが外側領域Ryの方向に鋭角θ3を成すので(図2)、ベルト32を抜きやすい。これにより、入力ペン10の取り外しが完了し、使用可能となる。
【0032】
ところで、入力ペン10を使用する際には、図2に示すように、第2の腕部21から第2の端部22にかけての上面に指20を添え、ペン先18を表示部31に接触させたり、摺動させたりする。ペン先18が、中間線17よりも第1の腕部11のある側である領域R1に位置するので、指20は自然に切欠部Cの無い側の部位に添えることになる。それにより、第1の腕部11の撓み等による違和感なく入力操作が可能となる。
【0033】
本実施の形態によれば、入力ペン10をベルト32に係止する態様で保持するので、入力ペン10の収納専用のホルダ等の容積部分を設けなくてよく、収納スペースが小さく済む。また、第1の対向面13と第2の対向面23とは、外側領域Ryの側に開いたテーパ形状を成す。なおかつ、第1の対向面13のベルト32との当接点P1での接線に垂直で当接点P1を通る直線Lのうち第1の端部12のある側の線分L1は、内側領域Rxを通らない。これらにより、第1の端部12が当接点P1で受ける力F1は、切欠部Cを閉じる方向にほとんど作用せず、開く方向に大きく作用するので、入力ペン10のベルト32への装着がやりやすくなる。よって、ビデオカメラ100の本体30における入力ペン10の収納スペースを小さくすると共に、入力ペン10の本体30への装着を容易にすることができる。
【0034】
また、ペン先18の配置位置が領域R1内であるので、第1の腕部11の撓み等による違和感なく入力操作が可能となる。
【0035】
次に、本実施の形態の各種の変形例を説明する。図4(a)〜(f)は、変形例に係る入力ペン10の側面図である。
【0036】
図4(a)に示すように、ペン先18を、第1の腕部11と連結部16との接続部分に設けてもよい。この場合でも、ペン先18の配置位置は領域R1内であるので、違和感のない入力操作が可能となる。
【0037】
また、中間線17は、第1の腕部11の外側面15と第2の腕部21の外側面25との距離Wの中間であるが、ペン先18の配設位置を考慮する上では、第1の腕部11、第2の腕部21の定義は上記したものに限定されない。例えば、図4(b)に示すように、第1の腕部11は、第2の端部22よりも第1の端部12に近い側で延設される部分と考えてよい。一方、第2の腕部21は、第1の端部12よりも第2の端部22に近い側で延設される部分と考えてよい。
【0038】
また、上記図1、図2の例では、入力ペン10の装着操作時にベルト32が当接する第1の端部12の面は、単一の平坦面である第1の対向面13であった。しかし、ベルト32の装着しやすさと取り外しやすさを両立させる観点からは、図4(c)に切欠部Cの拡大図を示すように、切欠部Cにおいて、内側領域Rxと外側領域Ryとに向いたテーパ形状が形成されればよい。図4(c)の例では、第1の端部12に、外側領域Ryに連接する第1の対向面13に加え、その上方に、内側領域Rxに連接する第3の対向面19が形成されている。その一方、第2の対向面23は第1の対向面13及び第3の対向面19に対応するように設けられる。この場合は、第2の端部22の斜面24(図2)は必要ない。
【0039】
ところで、入力ペン10の装着操作時の力F1の分力F1b(図3(a))が、切欠部Cを閉じる方向に作用する力とならないようにするためには、第1の対向面13の傾斜設計において、線分L1が内側領域Rxを通らないようにすればよい。また、ここでいう第1の対向面13は、第2の端部22に対向し、且つ外側領域Ryに連接している面であればよい。図1、図2の例では、第1の腕部11の内側面14が直線部であるので、上記のように、内側面14と第1の対向面13との互いの延長線が、第1の端部12の肉部の側で成す角が90°以上(鈍角θ2)であるとの定義が可能であった。しかし、第1の腕部11が内側面14のような直線部を有さない場合は、そのような定義に当てはまらなくてもよい。
【0040】
例えば、図4(d)に示す例では、第1の腕部11の先端面ではなく、第1の端部12の同図右側の面のうち、第2の端部22に対向する部分が第1の対向面13に相当している。また、この例では、第1の対向面13に対し、第2の端部22の斜面24及び第2の対向面23が対向している。
【0041】
また、線分L1が内側領域Rxを通らないように構成する観点からは、入力ペン10のA矢視方向(図2)から見た全体形状は限定されるものではない。また、切欠部Cの位置も各種変形が可能である。例えば、図4(e)に示すように、切欠部Cの位置を入力ペン10の長手方向の中間位置に設けてもよい。あるいは、図4(f)に示すように、入力ペン10の全体形状を円形に近い環状としてもよい。
【0042】
なお、本発明の入力ペン10が適用される電子機器としては、タッチパネル方式の表示部を有したものであればよく、デジタルカメラ、電子辞書、携帯型の通信装置等、各種考えられる。また、入力ペン10が装着される被係止部もベルト32に限らない。被係止部は、機器本体の筐体に装着されるものでもよいし、筐体と一体に設けられた部分でもよい。例えば、切り欠き部のないストラップ装着部のような箇所でもよい。また、被係止部の断面形状は板状に限られず、円形の紐状あるいは線状部材でもよい。
【符号の説明】
【0043】
10 入力ペン
12 第1の端部
13 第1の対向面
22 第2の端部
23 第2の対向面
32 ベルト
C 切欠部
Rx 内側領域
Ry 外側領域
L1 線分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の方向から見た全体形状が、切欠部にて一部を切り欠いた環状形状であり、前記切欠部において第1の端部と第2の端部とが対向し、前記環状形状の内側領域と外側領域とが前記切欠部で繋がる形状に形成され、電子機器の本体の被係止部に着脱自在で、取り外して使用されるタッチパネル用の入力ペンであって、
弾性変形により前記切欠部の間隔が一時的に開くことで、前記電子機器の前記本体の前記被係止部が、前記切欠部を通過して前記内側領域と前記外側領域との間を移動可能であり、
前記第2の端部に対向する前記第1の端部の面のうち前記外側領域に連接している第1の対向面と、前記第1の端部に対向する前記第2の端部の面のうち前記外側領域に連接している第2の対向面とが、前記外側領域の側に開いたテーパ形状を成し、
前記被係止部が前記切欠部において前記外側領域から前記内側領域の方向に付勢される際、前記所定の方向から見て、前記第1の対向面と前記被係止部との接線に垂直な直線のうち前記第1の端部のある側の線分が前記内側領域を通らないことを特徴とする入力ペン。
【請求項2】
前記電子機器は撮像装置であり、前記被係止部は、前記撮像装置の本体を保持するためのベルトであることを特徴とする請求項1記載の入力ペン。
【請求項3】
前記第1の端部は、長手形状の第1の腕部の先端部に相当し、前記第1の端部には、前記環状形状の内側において前記第1の腕部の長手方向に平行な直線部が形成され、前記直線部に沿う直線と前記第1の対向面に沿う直線とが前記第1の端部の肉部の側で成す角が鈍角であることを特徴とする請求項1または2記載の入力ペン。
【請求項4】
当該入力ペンは、前記所定の方向から見た全体形状が長手形状であり、前記第2の端部よりも前記第1の端部に近い側で延設される第1の腕部と、前記第1の端部よりも前記第2の端部に近い側で延設される第2の腕部とが、当該入力ペンの長手方向に沿って互いに平行に延在し、前記第1の腕部の外側面と前記第2の腕部の外側面との距離の中間位置よりも前記第1の腕部のある側の領域にペン先が配設されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の入力ペン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−128507(P2012−128507A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277149(P2010−277149)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】