入浴システム
【課題】ストレッチャーを入浴装置の浴槽に横付けする際に、容易かつ確実に位置合わせを行うことができるとともに、ストレッチャーが浴槽から離間してしまうのを防止し、担架を浴槽内に安全かつ円滑に移動させることが可能な入浴システムを提供する。
【解決手段】入浴システム60において、側壁に沿って水平方向に互いに接近、離間移動可能な一対のホールドバー32と、これらホールドバー32のそれぞれから傾斜して延びる一対の案内フック33と、ホールドバー32を互いに接近した第1位置と、互いに離間した第2位置とに選択的に移動させる直動機構31と、ストレッチャー20に取り付けられ、ホールドバー32が第1位置から第2位置に向かって離間移動する際に案内フック33にそれぞれ当接して、該案内フック33の傾斜に沿って浴槽2側に案内される一対の引き込みローラー25とを設ける。
【解決手段】入浴システム60において、側壁に沿って水平方向に互いに接近、離間移動可能な一対のホールドバー32と、これらホールドバー32のそれぞれから傾斜して延びる一対の案内フック33と、ホールドバー32を互いに接近した第1位置と、互いに離間した第2位置とに選択的に移動させる直動機構31と、ストレッチャー20に取り付けられ、ホールドバー32が第1位置から第2位置に向かって離間移動する際に案内フック33にそれぞれ当接して、該案内フック33の傾斜に沿って浴槽2側に案内される一対の引き込みローラー25とを設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、病人や寝たきりの老人、身体障害者等の要介護者を入浴させるための入浴システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、寝たきりの老人や身体障害者や手術直後の患者のような要介護者を入浴させる入浴システムとして、要介護者が載せられた担架をストレッチャーで入浴装置の浴槽に横付けし、このストレッチャー上から浴槽内の支持台に移動させるよう構成される入浴システムが知られている。この入浴システムは、浴槽または支持台のうち何れか一方を平行移動によって昇降させて、要介護者を湯に浸からせるようになっており、要介護者を介護する介護者が比較的労力を必要とせず要介護者を入浴させるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−206841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のような従来の入浴システムにおいては、ストレッチャーを入浴装置の浴槽に横付けするに際して、ストレッチャー上の担架を支持台上に移動可能とするべく該ストレッチャーの位置合わせを行う必要がある。この際、担架上に要介護者が載せられているためその重量によりストレッチャーの位置の微調整が困難となり、容易に位置合わせを行うことができないという問題があった。
また、ストレッチャーを浴槽に横付けする際には、担架を安全かつ円滑に浴槽内に移動させるために、ストレッチャーを浴槽に可能な限り近づけて、該ストレッチャーが浴槽から不用意に離間してしまわないように固定する必要がある。
【0004】
この発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、ストレッチャーを入浴装置の浴槽に横付けする際に、容易かつ確実に位置合わせを行うことができるとともに、ストレッチャーが浴槽から離間してしまうのを防止し、担架を浴槽内に安全かつ円滑に移動させることが可能な入浴システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、この発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る入浴システムは、要介護者が湯に浸かる浴槽を備えた入浴装置と、前記浴槽の側壁に横付けされるストレッチャーとを備えた入浴システムにおいて、前記側壁に沿って水平方向に互いに接近、離間移動可能な一対のホールドバーと、これらホールドバーのそれぞれから、前記離間移動方向及び前記ストレッチャー方向に向かって傾斜して延びる一対の案内フックと、該ホールドバーを、互いに接近した第1位置と離間した第2位置とに選択的に移動させる駆動機構と、前記ストレッチャーに取り付けられ、前記ホールドバーが前記第1位置から前記第2位置に離間移動する際に前記案内フックにそれぞれ当接して、該案内フックの傾斜に沿って前記浴槽側に案内される一対の引き込みローラーとが設けられたことを特徴とする。
【0006】
このような特徴の入浴システムによれば、案内フックが第1位置から第2位置に移動する過程において、該案内フックのいずれか一方がストレッチャーの引き込みローラーに当接すると、ストレッチャーが案内フックの移動に従って浴槽の側壁に沿って移動する。これにより、ストレッチャーを浴槽に横付けした際の位置が担架を浴槽内に導入可能な位置からずれている場合であっても、その後の案内フックの移動によってストレッチャーを定位置に導くことで位置合わせを行うことができる。
また、案内フックの移動により、ストレッチャーの引き込みローラーが案内フックの傾斜に沿って浴槽側に引き込まれるように移動することから、ストレッチャーを確実に浴槽に接近させることができ、さらに、ストレッチャーが浴槽から不用意に離間してしまうのを防止することができる。
【0007】
また、本発明に係る入浴システムにおいては、前記一対の引き込みローラーの配置間隔が前記一対のホールドバーの前記第2位置における配置間隔と略同一であることを特徴とする。
【0008】
このような特徴の入浴システムにおいては、一対のホールドバーが第2位置まで移動する過程において、ストレッチャーの引き込みローラーが案内フックによって浴槽側に引き込まれるように案内されてホールドバーに当接する。このとき、引き込みローラーの配置間隔がホールドバーの第2位置での間隔と等しいことから、両引き込みローラーがそれぞれの配置間隔の内側からホールドバーによって当接支持される。これにより、ストレッチャーを定位置に強固に固定することができる。
【0009】
また、本発明に係る入浴システムにおいては、前記側壁に、前記ストレッチャーが横付けされたのを検知して、前記案内フックを前記第1位置から前記第2位置に移動させるように前記駆動機構を作動させるストレッチャー検知手段が設けられたことを特徴とする。
【0010】
このような特徴の入浴システムによれば、ストレッチャーが浴槽の側壁に横付けされることのみをもってストレッチャーを第1位置から第2位置に移動するように駆動機構を作動させることができるため、ホールドバー及び案内フックを移動させるための特段の作業を行うことなく容易にストレッチャーの位置合わせを行うことができるとともに、ストレッチャーを浴槽に確実に接近させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明における入浴システムによれば、ストレッチャーを浴槽の側壁に横付けした際に、ホールドバー及び案内フックを第1位置から第2位置へ水平移動させることによって、ストレッチャーを定位置に移動させることができる。従って、特段の労力を要せずとも、容易かつ確実にストレッチャーの位置合わせを行い、ストレッチャー上の担架を浴槽内に導入することが可能となる。
また、上記案内フックの移動によりストレッチャーを浴槽側に引き込むことから、ストレッチャーを確実に浴槽に近づけることができるとともに不用意に離間してしまうのを防止することができ、担架を浴槽内に円滑かつ安全に移動させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態である入浴システムの構成について、図1から図4を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る入浴システムを示す平面図、図2は本発明の実施形態に係る入浴システムを示す側面図、図3(a)は図2におけるA−A断面図、図3(b)は図2におけるB−B断面図、図4(a)は図2におけるA−A断面図、図4(b)は図2におけるB−B断面図、図5は図1におけるA方向矢視図である。
【0013】
本実施形態に係る入浴システム60は、寝たきりの老人や身体障害者や手術直後の患者のような要介護者を入浴させる際に使用され、図1に示すように、入浴装置10と、ストレッチャー20とを備えている。そして、ストレッチャー20が入浴装置10に横付けられた際に、該ストレッチャー20上に載置された担架(図示省略)が要介護者を載せた状態で入浴装置10内に導入されるように構成されている。
【0014】
入浴装置10は、入浴装置本体1と、この入浴装置本体1の上部に開口して設けられた浴槽2と、入浴装置10の操作を行うための操作部6とを備えている。
【0015】
また、浴槽2の内部には、一対の支持レール5が配置されており、ストレッチャー20から浴槽2内に導入される担架は、ストレッチャー20上からこの支持レール5上にスライド移動させられるとともに浴槽2内にて当該支持レール5上に支持されるようになっている。従って、ストレッチャー20を入浴装置10に横付けするに際しては、該ストレッチャー20上の担架が、支持レール5上にスライド移動可能となるべくストレッチャー20の位置合わせをすることが必要となる。
【0016】
ストレッチャー20は、下部に配置されてその長手方向両端に2つずつの計4つの車輪22を備えた台車21と、上部に配置されて担架が載置される載置台23とを備えている。
【0017】
このストレッチャー20は、載置台23に要介護者が載せられた担架を支持しながら、台車21の長手方向を前方又は後方として上記車輪22によって自在に移動可能とされており、その長手方向が浴槽2の側壁2aに沿うように入浴装置10に横付けされる。そして、ストレッチャー20の位置合わせが行われた後に、載置台23上の担架が浴槽2内の支持台上にスライド移動されるようになっている。
【0018】
そして、入浴装置10の浴槽2の側壁2a下部には、ストレッチャー20上の担架が浴槽2内の支持台上に導入可能となる位置にストレッチャー20を位置合わせをするとともに該ストレッチャー20を入浴装置10側に引き込むセンタリング装置30が設けられている。
【0019】
このセンタリング装置30は、詳しくは図2〜図4に示すように、浴槽2の側壁2aに沿って配置されており、該側壁2aに沿った方向の中心線lを境界として略対象に構成されている。
【0020】
図3(a)に示すように、センタリング装置30の内部には上記中心線lを境界として対称動作が可能な一対の直動機構(駆動機構)31が設けられている。この直動機構は31は、中心線l寄りに設置された直動機構本体31aに備えられたモータによって、浴槽2の側壁2aの端部に向かって延びるロッド31bを上記側壁2aに沿って駆動できるように構成されている。これにより、2つの直動機構31は、モータを作動させることで中心線lを対象線としてロッド31bを互いに対称的に直線移動するようになっている。これにより、一対のロッド31bが互いに離間する離間移動と互いに接近する接近移動を行うことができるようになっている。
【0021】
そして、両直動機構31のロッド31bのそれぞれの先端には、該ロッドの延在方向に対して水平面に沿って垂直に、即ちストレッチャー20が入浴装置10に横付けされた方向(以下、横付け方向と称する)に向かって延びるホールドバー32が取り付けられている。このホールドバー32における上記ロッド31bの離間移動方向を向く面は、上記横付け方向に向かって鉛直面に沿って延びるホールド面32aとされている。
【0022】
また、ホールドバー32のホールド面32aにおける横付け方向先端側には、図3(a)に示すように、ホールドバー32のそれぞれから上記離間移動方向及び横付け方向に向かって傾斜して延びる案内フック33が取り付けられている。この案内フック33における離間移動方向及び入浴装置10側を向く傾斜する面は、鉛直面に沿って延びる案内面33aとされている。なお、この案内フック33の先端部は、水平面に沿って回動可能に構成されている。
【0023】
そして、両直動機構31のロッド31bが中心線l寄りに位置し収縮している際には、図3(a)に示すように、両ホールドバー32及び両案内フック33が互いに最も接近した第1位置に位置している。一方、両直動機構31のロッド31bが中心線lから離間して伸張している際には、図4(a)に示すように、両ホールドバー32及び両案内フック33が互いに最も離間した第2位置に位置させられる。
【0024】
上記のような案内フック33に対応して、ストレッチャー20には、図3(a)、図4(a)及び図5に示すように、一対の引き込みローラー25が設けられている。この引き込みローラー25は、ストレッチャー20の入浴装置10に横付けされる側方において案内フック33に対応する位置に一対が設けられており、鉛直軸に沿って回転可能とされている。これら引き込みローラー25は案内フック33が第2位置にある状態の配置間隔と同様の配置間隔で配置されている。
【0025】
これにより、ストレッチャー20が、担架を浴槽内に導入可能な位置からずれた状態で入浴装置10に横付けされた際には、2つの案内フック33が第1位置から第2位置に移動する過程において、いずれかの案内フック33の案内面33aが引き込みローラー25に当接する。そして、この引き込みローラー25が案内フック33と共に移動することによって、ストレッチャー20が浴槽2の側壁2aに沿って移動させられる。
また、この際、引き込みローラー25は案内フック33の案内面33aの傾斜に沿って入浴装置10側に案内される。即ち、引き込みローラー25は案内フック33の離間移動とともに入浴装置10側に引き込まれるように案内され、これに伴い、ストレッチャー20が入浴装置10側に接近させられる。
【0026】
その後、案内フック33が第2位置まで移動すると、図4(a)に示すように、引き込みローラー25は案内フック33の根元部分、即ちホールドバー32のホールド面32aに当接する。この際、両引き込みローラー25の配置間隔が両ホールドバー32の第2位置での間隔と等しいことから、図4(a)に示すように、両ホールドバー32のホールド面32aが両引き込みローラー25を内側から支持するようにして固定する。これにより、ストレッチャー20は定位置、即ち、ストレッチャー20上の担架が浴槽2内の支持レー5にスライド移動可能な位置に固定される。
【0027】
また、センタリング装置30には、図3(b)、図4(b)及び図5に示すように、ストレッチャー20が横付けされたのを検知して上記直動機構31を作動させるストレッチャー検知手段34が設けられている。
【0028】
このストレッチャー検知手段34は、上記ホールドバー32や案内フック33と同様に、側壁2aに一対が設けられている。
また、ストレッチャー20における上記ストレッチャー検知手段34に対応する箇所、即ち、一対の引き込みローラー25のそれぞれの上部には、該引き込みローラー25と同軸回りに回転可能な押圧ローラー26が設けられいる。
【0029】
そして、ストレッチャー20が横付けされた際に2つの押圧ローラー26の両方がストレッチャー検知手段34に当接すると、該ストレッチャー検知手段34がストレッチャー20の存在を検知して、上記直動機構31に対してロッド31bを伸張させるように駆動する信号を送出するようになっている。
【0030】
さらに、センタリング装置30には、第2位置に位置するホールドバー32及び案内フック33を第1位置に移動させるストレッチャー解除スイッチ(図示省略)が設けられている。このストレッチャー解除スイッチを押すことで両直動機構31が伸張状態から収縮状態に移行し、ホールドバー32及び案内フック33が第2位置から第1位置に移動するようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成される入浴システム60の作用について説明する。
まず、要介護者が載せられた担架が載置台23上に載置されたストレッチャー20を要介護者が入浴装置10の浴槽2の側壁2a側に横付けする。この際、ストレッチャー20の長手方向側方部が浴槽2の側壁2aに沿うよう該ストレッチャー20を移動させて、該ストレッチャー20に設けられた2つの押圧ローラー26を、浴槽2の側壁2aに設けられたセンタリング装置30のストレッチャー検知手段34のそれぞれに当接させて押圧する。
【0032】
2つの押圧ローラー26がストレッチャー検知手段34を押圧すると、直動機構31が作動し、伸縮状態にあったロッド31bが伸張する方向に向かって作動を開始する。これに伴って、ロッド31bの先端に接続された案内フック33が互いに近接した初期位置である第1位置から互いに離間した第2位置に向かって移動を開始する。
【0033】
そして、案内フック33が第1位置から第2位置に移動する過程において、いずれかの案内フック33が引き込みローラー25に接触当接し、これによって当該引き込みローラー25が案内フック33とともに移動することによって、ストレッチャー20が浴槽2の側壁2aに沿って移動させられる
これと同時に、引き込みローラー25は案内フック33の案内面33aの傾斜に沿って入浴装置10側に案内され、ストレッチャー20が入浴装置10側に接近させられる。
【0034】
その後、案内フック33が第2位置まで移動すると、引き込みローラー25がホールドバー32のホールド面32aに当接し、両ホールドバー32のホールド面32aが両引き込みローラー25を内側から支持するようにして固定する。
【0035】
以上のようにして、本実施形態の入浴システム60によれば、案内フック33が第1位置から第2位置に移動する過程において、該案内フック33のいずれか一方がストレッチャー20の引き込みローラー25に当接すると、ストレッチャー20が案内フック33の移動に従って浴槽2の側壁2aに沿って移動する。これにより、ストレッチャー20を浴槽2に横付けした際の位置が担架を浴槽内に導入可能な位置からずれている場合であっても、その後の案内フック33の移動によってストレッチャー20を定位置に導き、位置合わせを容易かつ正確に行うことができる。
【0036】
また、案内フック33の移動により、ストレッチャー20の引き込みローラー25が浴槽2側に引き込まれるように移動することから、ストレッチャー20を確実に浴槽2に接近させることができるとともに、ストレッチャー20が浴槽から不用意に離間してしまうのを防止することができる。
【0037】
さらに、引き込みローラー25の配置間隔が、第2位置におけるホールドバー32(ホールド面32a)の間隔と等しいことから、両引き込みローラー25がそれぞれの配置間隔の内側からホールドバー32によって当接支持されることになり、ストレッチャー20を定位置に強固に固定することができる。
【0038】
さらにまた、ストレッチャー検知手段34を設けたことにより、ストレッチャー20が浴槽2の側壁2aに横付けさせることのみをもって案内フック33を第1位置から第2位置に移動させるように直動機構31を作動させることができる。これにより、ホールドバー32及び案内フック33を移動させるための特段の作業を行うことなく、容易にストレッチャー20の位置合わせをしながらストレッチャー20を浴槽に確実に接近さ、離間するのを防止することができる。
【0039】
以上、本発明に係る入浴システム60の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態においては、2つの直動機構31は直線lを対象線として互いに対称にのみ移動したが、これに限定されることはなく、両者が非対称に駆動する構成とされていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る入浴システムを示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る入浴システムを示す側面図である。
【図3】(a)は図2におけるA−A断面図、(b)は図2におけるB−B断面図である。
【図4】(a)は図2におけるA−A断面図、(b)は図2におけるB−B断面図である。
【図5】図1におけるA方向矢視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 入浴装置本体
2 浴槽
2a 側壁
10 入浴装置
20 ストレッチャー
25 引き込みローラー
26 押圧ローラー
30 センタリング装置
31 直動機構(駆動機構)
31b ロッド
32 ホールドバー
32a ホールド面
33 案内フック
33a 案内面
34 ストレッチャー検知手段
60 入浴システム
【技術分野】
【0001】
この発明は、病人や寝たきりの老人、身体障害者等の要介護者を入浴させるための入浴システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、寝たきりの老人や身体障害者や手術直後の患者のような要介護者を入浴させる入浴システムとして、要介護者が載せられた担架をストレッチャーで入浴装置の浴槽に横付けし、このストレッチャー上から浴槽内の支持台に移動させるよう構成される入浴システムが知られている。この入浴システムは、浴槽または支持台のうち何れか一方を平行移動によって昇降させて、要介護者を湯に浸からせるようになっており、要介護者を介護する介護者が比較的労力を必要とせず要介護者を入浴させるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−206841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記のような従来の入浴システムにおいては、ストレッチャーを入浴装置の浴槽に横付けするに際して、ストレッチャー上の担架を支持台上に移動可能とするべく該ストレッチャーの位置合わせを行う必要がある。この際、担架上に要介護者が載せられているためその重量によりストレッチャーの位置の微調整が困難となり、容易に位置合わせを行うことができないという問題があった。
また、ストレッチャーを浴槽に横付けする際には、担架を安全かつ円滑に浴槽内に移動させるために、ストレッチャーを浴槽に可能な限り近づけて、該ストレッチャーが浴槽から不用意に離間してしまわないように固定する必要がある。
【0004】
この発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、ストレッチャーを入浴装置の浴槽に横付けする際に、容易かつ確実に位置合わせを行うことができるとともに、ストレッチャーが浴槽から離間してしまうのを防止し、担架を浴槽内に安全かつ円滑に移動させることが可能な入浴システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、この発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る入浴システムは、要介護者が湯に浸かる浴槽を備えた入浴装置と、前記浴槽の側壁に横付けされるストレッチャーとを備えた入浴システムにおいて、前記側壁に沿って水平方向に互いに接近、離間移動可能な一対のホールドバーと、これらホールドバーのそれぞれから、前記離間移動方向及び前記ストレッチャー方向に向かって傾斜して延びる一対の案内フックと、該ホールドバーを、互いに接近した第1位置と離間した第2位置とに選択的に移動させる駆動機構と、前記ストレッチャーに取り付けられ、前記ホールドバーが前記第1位置から前記第2位置に離間移動する際に前記案内フックにそれぞれ当接して、該案内フックの傾斜に沿って前記浴槽側に案内される一対の引き込みローラーとが設けられたことを特徴とする。
【0006】
このような特徴の入浴システムによれば、案内フックが第1位置から第2位置に移動する過程において、該案内フックのいずれか一方がストレッチャーの引き込みローラーに当接すると、ストレッチャーが案内フックの移動に従って浴槽の側壁に沿って移動する。これにより、ストレッチャーを浴槽に横付けした際の位置が担架を浴槽内に導入可能な位置からずれている場合であっても、その後の案内フックの移動によってストレッチャーを定位置に導くことで位置合わせを行うことができる。
また、案内フックの移動により、ストレッチャーの引き込みローラーが案内フックの傾斜に沿って浴槽側に引き込まれるように移動することから、ストレッチャーを確実に浴槽に接近させることができ、さらに、ストレッチャーが浴槽から不用意に離間してしまうのを防止することができる。
【0007】
また、本発明に係る入浴システムにおいては、前記一対の引き込みローラーの配置間隔が前記一対のホールドバーの前記第2位置における配置間隔と略同一であることを特徴とする。
【0008】
このような特徴の入浴システムにおいては、一対のホールドバーが第2位置まで移動する過程において、ストレッチャーの引き込みローラーが案内フックによって浴槽側に引き込まれるように案内されてホールドバーに当接する。このとき、引き込みローラーの配置間隔がホールドバーの第2位置での間隔と等しいことから、両引き込みローラーがそれぞれの配置間隔の内側からホールドバーによって当接支持される。これにより、ストレッチャーを定位置に強固に固定することができる。
【0009】
また、本発明に係る入浴システムにおいては、前記側壁に、前記ストレッチャーが横付けされたのを検知して、前記案内フックを前記第1位置から前記第2位置に移動させるように前記駆動機構を作動させるストレッチャー検知手段が設けられたことを特徴とする。
【0010】
このような特徴の入浴システムによれば、ストレッチャーが浴槽の側壁に横付けされることのみをもってストレッチャーを第1位置から第2位置に移動するように駆動機構を作動させることができるため、ホールドバー及び案内フックを移動させるための特段の作業を行うことなく容易にストレッチャーの位置合わせを行うことができるとともに、ストレッチャーを浴槽に確実に接近させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明における入浴システムによれば、ストレッチャーを浴槽の側壁に横付けした際に、ホールドバー及び案内フックを第1位置から第2位置へ水平移動させることによって、ストレッチャーを定位置に移動させることができる。従って、特段の労力を要せずとも、容易かつ確実にストレッチャーの位置合わせを行い、ストレッチャー上の担架を浴槽内に導入することが可能となる。
また、上記案内フックの移動によりストレッチャーを浴槽側に引き込むことから、ストレッチャーを確実に浴槽に近づけることができるとともに不用意に離間してしまうのを防止することができ、担架を浴槽内に円滑かつ安全に移動させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態である入浴システムの構成について、図1から図4を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る入浴システムを示す平面図、図2は本発明の実施形態に係る入浴システムを示す側面図、図3(a)は図2におけるA−A断面図、図3(b)は図2におけるB−B断面図、図4(a)は図2におけるA−A断面図、図4(b)は図2におけるB−B断面図、図5は図1におけるA方向矢視図である。
【0013】
本実施形態に係る入浴システム60は、寝たきりの老人や身体障害者や手術直後の患者のような要介護者を入浴させる際に使用され、図1に示すように、入浴装置10と、ストレッチャー20とを備えている。そして、ストレッチャー20が入浴装置10に横付けられた際に、該ストレッチャー20上に載置された担架(図示省略)が要介護者を載せた状態で入浴装置10内に導入されるように構成されている。
【0014】
入浴装置10は、入浴装置本体1と、この入浴装置本体1の上部に開口して設けられた浴槽2と、入浴装置10の操作を行うための操作部6とを備えている。
【0015】
また、浴槽2の内部には、一対の支持レール5が配置されており、ストレッチャー20から浴槽2内に導入される担架は、ストレッチャー20上からこの支持レール5上にスライド移動させられるとともに浴槽2内にて当該支持レール5上に支持されるようになっている。従って、ストレッチャー20を入浴装置10に横付けするに際しては、該ストレッチャー20上の担架が、支持レール5上にスライド移動可能となるべくストレッチャー20の位置合わせをすることが必要となる。
【0016】
ストレッチャー20は、下部に配置されてその長手方向両端に2つずつの計4つの車輪22を備えた台車21と、上部に配置されて担架が載置される載置台23とを備えている。
【0017】
このストレッチャー20は、載置台23に要介護者が載せられた担架を支持しながら、台車21の長手方向を前方又は後方として上記車輪22によって自在に移動可能とされており、その長手方向が浴槽2の側壁2aに沿うように入浴装置10に横付けされる。そして、ストレッチャー20の位置合わせが行われた後に、載置台23上の担架が浴槽2内の支持台上にスライド移動されるようになっている。
【0018】
そして、入浴装置10の浴槽2の側壁2a下部には、ストレッチャー20上の担架が浴槽2内の支持台上に導入可能となる位置にストレッチャー20を位置合わせをするとともに該ストレッチャー20を入浴装置10側に引き込むセンタリング装置30が設けられている。
【0019】
このセンタリング装置30は、詳しくは図2〜図4に示すように、浴槽2の側壁2aに沿って配置されており、該側壁2aに沿った方向の中心線lを境界として略対象に構成されている。
【0020】
図3(a)に示すように、センタリング装置30の内部には上記中心線lを境界として対称動作が可能な一対の直動機構(駆動機構)31が設けられている。この直動機構は31は、中心線l寄りに設置された直動機構本体31aに備えられたモータによって、浴槽2の側壁2aの端部に向かって延びるロッド31bを上記側壁2aに沿って駆動できるように構成されている。これにより、2つの直動機構31は、モータを作動させることで中心線lを対象線としてロッド31bを互いに対称的に直線移動するようになっている。これにより、一対のロッド31bが互いに離間する離間移動と互いに接近する接近移動を行うことができるようになっている。
【0021】
そして、両直動機構31のロッド31bのそれぞれの先端には、該ロッドの延在方向に対して水平面に沿って垂直に、即ちストレッチャー20が入浴装置10に横付けされた方向(以下、横付け方向と称する)に向かって延びるホールドバー32が取り付けられている。このホールドバー32における上記ロッド31bの離間移動方向を向く面は、上記横付け方向に向かって鉛直面に沿って延びるホールド面32aとされている。
【0022】
また、ホールドバー32のホールド面32aにおける横付け方向先端側には、図3(a)に示すように、ホールドバー32のそれぞれから上記離間移動方向及び横付け方向に向かって傾斜して延びる案内フック33が取り付けられている。この案内フック33における離間移動方向及び入浴装置10側を向く傾斜する面は、鉛直面に沿って延びる案内面33aとされている。なお、この案内フック33の先端部は、水平面に沿って回動可能に構成されている。
【0023】
そして、両直動機構31のロッド31bが中心線l寄りに位置し収縮している際には、図3(a)に示すように、両ホールドバー32及び両案内フック33が互いに最も接近した第1位置に位置している。一方、両直動機構31のロッド31bが中心線lから離間して伸張している際には、図4(a)に示すように、両ホールドバー32及び両案内フック33が互いに最も離間した第2位置に位置させられる。
【0024】
上記のような案内フック33に対応して、ストレッチャー20には、図3(a)、図4(a)及び図5に示すように、一対の引き込みローラー25が設けられている。この引き込みローラー25は、ストレッチャー20の入浴装置10に横付けされる側方において案内フック33に対応する位置に一対が設けられており、鉛直軸に沿って回転可能とされている。これら引き込みローラー25は案内フック33が第2位置にある状態の配置間隔と同様の配置間隔で配置されている。
【0025】
これにより、ストレッチャー20が、担架を浴槽内に導入可能な位置からずれた状態で入浴装置10に横付けされた際には、2つの案内フック33が第1位置から第2位置に移動する過程において、いずれかの案内フック33の案内面33aが引き込みローラー25に当接する。そして、この引き込みローラー25が案内フック33と共に移動することによって、ストレッチャー20が浴槽2の側壁2aに沿って移動させられる。
また、この際、引き込みローラー25は案内フック33の案内面33aの傾斜に沿って入浴装置10側に案内される。即ち、引き込みローラー25は案内フック33の離間移動とともに入浴装置10側に引き込まれるように案内され、これに伴い、ストレッチャー20が入浴装置10側に接近させられる。
【0026】
その後、案内フック33が第2位置まで移動すると、図4(a)に示すように、引き込みローラー25は案内フック33の根元部分、即ちホールドバー32のホールド面32aに当接する。この際、両引き込みローラー25の配置間隔が両ホールドバー32の第2位置での間隔と等しいことから、図4(a)に示すように、両ホールドバー32のホールド面32aが両引き込みローラー25を内側から支持するようにして固定する。これにより、ストレッチャー20は定位置、即ち、ストレッチャー20上の担架が浴槽2内の支持レー5にスライド移動可能な位置に固定される。
【0027】
また、センタリング装置30には、図3(b)、図4(b)及び図5に示すように、ストレッチャー20が横付けされたのを検知して上記直動機構31を作動させるストレッチャー検知手段34が設けられている。
【0028】
このストレッチャー検知手段34は、上記ホールドバー32や案内フック33と同様に、側壁2aに一対が設けられている。
また、ストレッチャー20における上記ストレッチャー検知手段34に対応する箇所、即ち、一対の引き込みローラー25のそれぞれの上部には、該引き込みローラー25と同軸回りに回転可能な押圧ローラー26が設けられいる。
【0029】
そして、ストレッチャー20が横付けされた際に2つの押圧ローラー26の両方がストレッチャー検知手段34に当接すると、該ストレッチャー検知手段34がストレッチャー20の存在を検知して、上記直動機構31に対してロッド31bを伸張させるように駆動する信号を送出するようになっている。
【0030】
さらに、センタリング装置30には、第2位置に位置するホールドバー32及び案内フック33を第1位置に移動させるストレッチャー解除スイッチ(図示省略)が設けられている。このストレッチャー解除スイッチを押すことで両直動機構31が伸張状態から収縮状態に移行し、ホールドバー32及び案内フック33が第2位置から第1位置に移動するようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成される入浴システム60の作用について説明する。
まず、要介護者が載せられた担架が載置台23上に載置されたストレッチャー20を要介護者が入浴装置10の浴槽2の側壁2a側に横付けする。この際、ストレッチャー20の長手方向側方部が浴槽2の側壁2aに沿うよう該ストレッチャー20を移動させて、該ストレッチャー20に設けられた2つの押圧ローラー26を、浴槽2の側壁2aに設けられたセンタリング装置30のストレッチャー検知手段34のそれぞれに当接させて押圧する。
【0032】
2つの押圧ローラー26がストレッチャー検知手段34を押圧すると、直動機構31が作動し、伸縮状態にあったロッド31bが伸張する方向に向かって作動を開始する。これに伴って、ロッド31bの先端に接続された案内フック33が互いに近接した初期位置である第1位置から互いに離間した第2位置に向かって移動を開始する。
【0033】
そして、案内フック33が第1位置から第2位置に移動する過程において、いずれかの案内フック33が引き込みローラー25に接触当接し、これによって当該引き込みローラー25が案内フック33とともに移動することによって、ストレッチャー20が浴槽2の側壁2aに沿って移動させられる
これと同時に、引き込みローラー25は案内フック33の案内面33aの傾斜に沿って入浴装置10側に案内され、ストレッチャー20が入浴装置10側に接近させられる。
【0034】
その後、案内フック33が第2位置まで移動すると、引き込みローラー25がホールドバー32のホールド面32aに当接し、両ホールドバー32のホールド面32aが両引き込みローラー25を内側から支持するようにして固定する。
【0035】
以上のようにして、本実施形態の入浴システム60によれば、案内フック33が第1位置から第2位置に移動する過程において、該案内フック33のいずれか一方がストレッチャー20の引き込みローラー25に当接すると、ストレッチャー20が案内フック33の移動に従って浴槽2の側壁2aに沿って移動する。これにより、ストレッチャー20を浴槽2に横付けした際の位置が担架を浴槽内に導入可能な位置からずれている場合であっても、その後の案内フック33の移動によってストレッチャー20を定位置に導き、位置合わせを容易かつ正確に行うことができる。
【0036】
また、案内フック33の移動により、ストレッチャー20の引き込みローラー25が浴槽2側に引き込まれるように移動することから、ストレッチャー20を確実に浴槽2に接近させることができるとともに、ストレッチャー20が浴槽から不用意に離間してしまうのを防止することができる。
【0037】
さらに、引き込みローラー25の配置間隔が、第2位置におけるホールドバー32(ホールド面32a)の間隔と等しいことから、両引き込みローラー25がそれぞれの配置間隔の内側からホールドバー32によって当接支持されることになり、ストレッチャー20を定位置に強固に固定することができる。
【0038】
さらにまた、ストレッチャー検知手段34を設けたことにより、ストレッチャー20が浴槽2の側壁2aに横付けさせることのみをもって案内フック33を第1位置から第2位置に移動させるように直動機構31を作動させることができる。これにより、ホールドバー32及び案内フック33を移動させるための特段の作業を行うことなく、容易にストレッチャー20の位置合わせをしながらストレッチャー20を浴槽に確実に接近さ、離間するのを防止することができる。
【0039】
以上、本発明に係る入浴システム60の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態においては、2つの直動機構31は直線lを対象線として互いに対称にのみ移動したが、これに限定されることはなく、両者が非対称に駆動する構成とされていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る入浴システムを示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る入浴システムを示す側面図である。
【図3】(a)は図2におけるA−A断面図、(b)は図2におけるB−B断面図である。
【図4】(a)は図2におけるA−A断面図、(b)は図2におけるB−B断面図である。
【図5】図1におけるA方向矢視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 入浴装置本体
2 浴槽
2a 側壁
10 入浴装置
20 ストレッチャー
25 引き込みローラー
26 押圧ローラー
30 センタリング装置
31 直動機構(駆動機構)
31b ロッド
32 ホールドバー
32a ホールド面
33 案内フック
33a 案内面
34 ストレッチャー検知手段
60 入浴システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
要介護者が湯に浸かる浴槽を備えた入浴装置と、前記浴槽の側壁に横付けされるストレッチャーとを備えた入浴システムにおいて、
前記側壁に沿って水平方向に互いに接近、離間移動可能な一対のホールドバーと、
これらホールドバーのそれぞれから、前記離間移動方向及び前記ストレッチャーが横付けされた方向に向かって傾斜して延びる一対の案内フックと、
該ホールドバーを、互いに接近した第1位置と、互いに離間した第2位置とに選択的に移動させる駆動機構と、
前記ストレッチャーに取り付けられ、前記ホールドバーが前記第1位置から前記第2位置に向かって離間移動する際に前記案内フックにそれぞれ当接して、該案内フックの傾斜に沿って前記浴槽側に案内される一対の引き込みローラーとが設けられたことを特徴とする入浴システム。
【請求項2】
前記一対の引き込みローラーの配置間隔が前記一対のホールドバーの前記第2位置における配置間隔と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の入浴システム。
【請求項3】
前記側壁に、前記ストレッチャーが横付けされたのを検知して、前記案内フックを前記第1位置から前記第2位置に移動させるように前記駆動機構を作動させるストレッチャー検知手段が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の入浴システム。
【請求項1】
要介護者が湯に浸かる浴槽を備えた入浴装置と、前記浴槽の側壁に横付けされるストレッチャーとを備えた入浴システムにおいて、
前記側壁に沿って水平方向に互いに接近、離間移動可能な一対のホールドバーと、
これらホールドバーのそれぞれから、前記離間移動方向及び前記ストレッチャーが横付けされた方向に向かって傾斜して延びる一対の案内フックと、
該ホールドバーを、互いに接近した第1位置と、互いに離間した第2位置とに選択的に移動させる駆動機構と、
前記ストレッチャーに取り付けられ、前記ホールドバーが前記第1位置から前記第2位置に向かって離間移動する際に前記案内フックにそれぞれ当接して、該案内フックの傾斜に沿って前記浴槽側に案内される一対の引き込みローラーとが設けられたことを特徴とする入浴システム。
【請求項2】
前記一対の引き込みローラーの配置間隔が前記一対のホールドバーの前記第2位置における配置間隔と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の入浴システム。
【請求項3】
前記側壁に、前記ストレッチャーが横付けされたのを検知して、前記案内フックを前記第1位置から前記第2位置に移動させるように前記駆動機構を作動させるストレッチャー検知手段が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の入浴システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2010−119769(P2010−119769A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−298198(P2008−298198)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000182373)酒井医療株式会社 (46)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000182373)酒井医療株式会社 (46)
【Fターム(参考)】
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