説明

全二重無線周波数エコーのキャンセレーション

呼掛け信号を生成し、呼掛け信号を送信する、送信器要素と、呼掛け信号の反射信号を受信し、反射信号とフィードバック信号とを結合して反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする受信器要素とを備える、システムである。フィードバック信号は、反射信号のエラー成分を分離することによって得られる。反射信号のエラー成分は、同相信号および四位相信号のうちの一方において分離される。反射信号のエラー成分は、反射信号をフィルタリングすることによって分離される。フィードバック信号は、反射信号をフィルタリングしているフィルタリング要素のインパルス応答時間内に反射信号と結合される。反射信号は、無線周波数タグによって反射される。フィードバック信号は、アナログ処理およびデジタル処理のうちの一方を介して得られる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
無線周波数識別(「RFID」)システムは、多数の項目に対して固有の識別を求める、多くの商業的なコンテクストにおいて利用される。このようなコンテクストは、デパートメントストアの在庫表や精算システムから、前線へのまたは前線からの軍事補給の追跡まで、全てを含む。バーコード技術の利用と同様に、RFIDシステムは、増加された範囲、タグと読取り器との間に視界の線の要求がないこと、ならびにRFID読み取り器のハイマルチタグスループットのために好まれる(すなわち、RFID読み取り器は、非常に高速の転送速度で、広い視野における多数のタグを読み取り得る)。
【0002】
生じる問題は、RFIDの最適な性能がRFトランシーバにおいて不可避的に生じる反射および連結によって妨害され、送信された呼掛け信号のうちの大部分が、その環境中のアンテナやオブジェクトによって、トランシーバの受信部分へ反射される。これらの問題は、電圧定在波比(「VSWR」)と呼ばれる尺度で量として表される。これは、トランシーバの送信パワー全体に対する、送信されていない(すなわち、連結されるか、環境中のアンテナまたは非RFID(non−RFID)のオブジェクトから反射される)パワーとして測定される。高いVSWRは、効率的なトランシーバ性能を妨げ、その結果、「ブラインディング」、または受信器の完全な飽和状態へとつながる。VSWRを最小限にするように設計されたトランシーバはサイズやパワーの点でコストが高いため、特にモバイル機器というコンテクストにおいて、受け入れられないことが多い。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
呼掛け信号を生成し、呼掛け信号を送信する、送信器要素と、呼掛け信号の反射信号を受信し、反射信号とフィードバック信号とを結合して反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする、受信器要素とを備える、システムである。
【0004】
反射信号を受信するステップと、反射信号のエラー成分を分離することによって、反射信号からフィードバック信号を得る、ステップと、反射信号とフィードバック信号とを結合して反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする、ステップとを包含する、方法である。
【0005】
反射信号を同相信号および四位相信号へ復調するステップと、同相信号をフィルタリングして同相エラー信号を分離するステップと、四位相信号をフィルタリングして四位相エラー信号を分離するステップと、同相エラー信号および四位相信号を変調してフィードバック信号を生成するステップと、反射信号とフィードバック信号とを結合して反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルするステップとを包含する、方法である。
【0006】
反射信号を同相信号および四位相信号へ復調する復調器と、同相信号から同相のエラー信号を分離する第1のフィルタと、四位相信号から四位相エラー信号を分離する第2のフィルタと、同相エラー信号および四位相信号を変調してフィードバック信号を生成する、変調器と、反射信号とフィードバック信号とを結合して反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする、結合器要素とを備える、システムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、RFIDシステム1の基本構成要素を示し、そのシステムでは、環境内のオブジェクト上に位置したRF「タグ」が、所定のビットパターンおよびデータレートで、後方散乱の放射の原理を介して、トランシーバ10から発生する無線波を反射し得る。これらの反射は、トランシーバ10によって受け取られ得、それらのキャリア信号からストリップされ得、同位相(「I」)および四位相(「Q」)成分に変換され得る。これらの成分は、別々に、デジタル化され得、ビットデコード用にベースバンドプロセッサ20に送信され得る。このデコードされた情報は、読取制御30に送信され得、その制御は、エラー補正、コマンド解釈、RFチャネルへのアクセスの管理のような処理を実行し得る。ホストインタフェース40は、フィルタ動作、および読取制御30の結果のホストに理解可能なフォーマットへの変換を実行し、同様に、ホスト要求を読取制御30に理解可能なフォーマットに変換する。
【0008】
図2は、本発明によるRFIDシステムのトランシーバ部分の例示的な実施形態を示す。この例示的なトランシーバ部分は、入力信号の反射および結合の効果を最小化にする機能を果たすフィードバックループを含み、結果、低級トランシーバVSWRである。
【0009】
RFIDトランシーバの送信器部は、変調器105および可変ゲイン増幅器(「VGA」)110を用いてキャリア信号を変調することによって、伝送用の呼掛け(interrogation)信号を生成し得る。VGA 110を用いることによって、振幅が変調された(AM)キャリア波が得られうる。この変調されたキャリア波は、電力増幅器115およびバンドパスフィルタ120に送られ得る。この増幅されフィルタリングされた変調キャリア波は、アンテナ130への伝送用に、サーキュレータまたはカプラ要素125に送信され得る。
【0010】
この伝送された呼掛け信号は、装置または別の有用品(commodity)の部品に取り付けられた関連したRFタグから反射され得る。これらの反射は、タグを識別する情報を伝播するが、アンテナ130によって受信され得る。理想的なRFIDトランシーバでは、これらの受信された反射は、アンテナ130によって受信された信号の全体を構成する。しかし、分散されたRFIDシステムでは、受信された信号は、呼掛け信号エネルギーからなるエラー成分を含み、それは、送信器から結合され、アンテナ130から反射され、RFタグ以外の環境内のオブジェクトから反射されたものである。
【0011】
入力信号は、RFタグからの有用な情報とエラー信号とをともに含んで、アンテナ130に到達し得る。本発明の例示的な実施形態では、この複合信号は、サーキュレータ125を介して送られ得、そのサーキュレータは、入力信号をRF結合器140の一入力にルーティングし得る。結合器140は、この入力信号を下記のフィードバック回路の出力に加え得、これらの2つの信号の和をバンドパスフィルタ145に供給し得る。バンドパスフィルタ145は、変調されたデータ信号の関心の周波数範囲外の信号成分を取り除く。
【0012】
この信号は、自動ゲイン制御(「AGC」)150によって増幅され得る。この増幅した信号は、復調器155を用いて、四位相キャリア復調され得る。結果の復調された両信号(同相の信号Irxおよび四位相信号Qrx)は、分割され得る。2つの別個のブランチは、ベースバンドデコーダ20によってさらに処理するためにトランシーバの出力に続く前に、バンドパスフィルタ180Iおよび180Qを介して同相の信号、または四位相の信号を取得し得る。
【0013】
これらのブランチの各々は、フィードバックループ用の入力として第2の経路を含む。このフィードバックループは、ローパスフィルタ160Iおよび160Qを用いて入力信号のノイズ(エラー)成分を分離し、この信号を引いて位相反転し、ついで、RF結合器140の別の入力を用いて入力信号と組み合わせることによって、トランシーバにおけるエコーキャンセルを実現する。所望の位相反転は、戻りループの物理的な経路長を変えることによって、実現され得る。例えば、この経路長は、設計段階において回路基板上のマイクロ波のトレースを制御することによって、または、適合性制御用に可変遅延要素を加えることによって、制御され得る。フィードバックループは、ローパスフィルタのインパルス応答時間内に入力信号に集中するように設計され得、その時間とは、通常は、キャリア信号の数サイクル以内である。
【0014】
フィードバックループを開始した後に、同相信号Irxおよび四位相信号Qrxはともに、まず、ローパスフィルタ160Iおよび160Qを通過され得る。これらのローパスフィルタは、所望しないエコー信号を分離し得る。その理由は、ベースバンドエラー信号の大多数が、関心の信号よりも低周波数にあるからである。この例では、エラー信号は、低い方の周波数である。従って、ローパスフィルタを用いる。しかし、エラー信号が既定の周波数範囲にあり、バンドパスフィルタが用いられ得るという別のインプリメンテーション、または、エラー信号が高い方の周波数の信号であり、ハイパスフィルタが用いられるという別のインプリメンテーションもあり得る。これらのローパスフィルタ160Iおよび160Qの出力は、変調器165を用いて変調され得る。この2つの信号は、合算要素170を用いて組み合わせられ得る。その結果の信号は、フィードバック増幅器175を通過され得、その増幅後の信号は、RF結合器140の別の入力に供給され得る。これは、フィードバックループを閉じる。このフィードバック信号は、入力信号のノイズ成分をキャンセルし、RFタグから反射された変調後のデータのみを残すという態様で入力信号と組み合わさり得る。
【0015】
図3は、本発明の代替の例示的な実施形態を示す。この実施形態は、図2に示したサーキュレータ要素125およびRF分配器140を4方向の指向性カプラ205に置き換えることによって、全体がより少ない数の要素を用いて類似の結果を実現し得る。この呼掛け信号はこの実施形態では、図2に対して上述したのと同様の態様で、合成される。アンテナ130からの入力信号は、カプラ205の一ポートへと送信され得、そのカプラは、この入力信号をカプラ205の出力ポートRに送り得る。この点からの信号経路は、図2において上述したのと同じであり、受信器バンドパスフィルタ145で始まる。
【0016】
図3に示す本発明の例示的な実施形態はトランシーバ内の構成要素の数を減らすことによってか、高価な構成要素を、安価であるが効果が同等な要素で置き換えることによって、図2に示すものよりもコスト効率がよくあり得る。しかし、この配置は、非線形性およびハーモニクスの増幅などの別の問題を引き起こし得る。この非線形性は、デジタルに記録し、フィードバックループに補正要素を加えることによって、制御され得る。増幅されたハーモニクスは、フィードバック増幅器175の出力にローパスフィルタ(図示せず)を加えることによって、制御され得る。
【0017】
図4は、フィードバックループに挿入されたサンプルアンドホールド回路305を備えた、本発明の第2の代替の例示的な実施形態を示す。出力信号経路および入力信号経路はともに、この実施形態では、図2および図3において上述したものと同一である。しかし、さらにサンプルアンドホールド回路305(サンプルアンドホールド構成要素305Iおよび305Qとして図示)が、ローパスフィルタ160Iと160Qの間においてフィードバックループに挿入され得る。サンプルアンドホールド回路305は、トランシーバが後方散乱信号を受信するときにおいてホールドモードを起動することによって、受信した信号の静的な反射成分をキャンセルし得る。サンプルアンドホールド回路305はこの環境における遅い移動によって引き起こされるノイズ成分をキャンセルしないかもしれないが、これらの移動の効果は、回路のホールド周期に比べてそのような反射の変化が長い期間であるために、最小限になり得る。サンプルアンドホールド回路305は、受信信号の同相(Irx)成分および四位相(Qrx)成分を結合することによって引き起こされるノイズを全体的に低減するという結果を導き得る。
【0018】
図5は、フィードバックループのフィルタリング部をデジタルに実現するために、ベースバンドデジタルラジオ410を用いた、本発明による第3の代替の例示的な実施形態を示す。ここで、受信信号の変調された同相(Irx)成分および四位相(Qrx)成分は、アナログデジタル変換器415Iおよび415Qを用いてデジタル信号に変換され得る。このトランシーバ10からベースバンドプロセッサ20への出力信号経路は、ローパスフィルタ420Iおよび420Qがこのベースバンドデジタルラジオ410内のデジタル構成要素としてインプリメントされるという点を除いて、上記の実施形態と同じである。
【0019】
信号経路のフィードバック部では、これらのデジタル信号は、ベースバンドデジタルラジオ410に含まれたデジタルローパスフィルタ420Iおよび420Qを用いてフィルタリングされ得る。これらのフィルタの出力は、デジタルアナログ変換器425Iおよび425Qを用いてアナログ信号に再度変換され得る。これらの変換器は、内在的に、図4におけるサンプルアンドホールド回路305によって実行されるエコーキャンセルを実行し得る。従って、この例示的な実施形態においてベースバンドデジタルラジオ410を含めることによって、図4に示し種類のサンプルアンドホールド回路の必要が取り除かれる。
【0020】
図6は、本発明の第4の例示的な実施形態を示す。この例示的な実施形態では、電力増幅器バイアス要素505および電力出力検出器510が加えられて、出力電力の正確なデジタル制御が可能であるという点を除いて上記の実施形態と同一の態様で、出力呼掛け信号を生成する。温度モニタ515は、過熱を防ぐために含められ得る。この実施形態はまた、D/A変換器によって生成されるアナログ信号であるTxビデオ501入力を含む。Txビデオ501入力は、図5において参照されるTx Symbol入力のアナログ等価である。Txミュート503入力は、送信器をオフにすることを可能にし、受信器と独立である。換言すると、受信器は、送信器の電源が切られている間においても、別の伝送を受け取り得る。ALC(自動レベル制御)507は、上記の実施形態に関連して記載したVGA 110の機能と同じ機能を実行する。
【0021】
この例示的な実施形態では、入力信号は、バンドパスフィルタ145およびAGC要素150を通過し得る。次いで、この信号は、復調器155Iおよび155Qを用いて、同相に、および四位相に復調され得る。この結果のベースバンド信号は、ローパスフィルタ160Iおよび160Qを通過し得る。ローパスフィルタ160Iおよび160Qは、D/A変換器に対するアンチエイジアリングフィルタである。この例示的な実施形態では、別の機能を実行するために、デジタルサブシステム(図7に詳細に示す)を用い得る。例えば、IrxおよびQrxビデオ信号520Iおよび520Qのデジタルフィルタリングは、フィードバック経路を駆動し、複数経路の信号伝播状況に応じたシステムのリアルタイムでの適合を可能にするためのものである。
【0022】
RFエコーキャンセルのローパスフィルタは、システムのベースバンド部においてデジタルにインプリメントされ得る。複数経路の信号伝播状況は、環境において移動し得る非RFID要素からのエコー信号の性質を変える。従って、デジタルにインプリメントした適合性フィルタは有利であり得る。適合用の入力は、既知のタグからの反射を取得しながら既知の信号を送り出す較正期間であり得る。例えば、既知のタグは、ドッキングベイの入り口の付近の壁上の既知の位置に貼られている。このデジタルシステムは、ビデオ信号520Iおよび520Qを非均衡に対してモニタリングすることによって、継続的にフィードバックループを再較正し得る。そのような非均衡が検出された場合では、デジタルシステムは、ゲイン、位相およびオフセット補正要素を計算し、これらの要素をIcancel信号525IおよびQcancel信号525Qを用いてフィードバックループに提供し得る。
【0023】
図6の実施形態は、フィードバックループ内の平衡型増幅器512を示す。平衡型増幅器は、上記の実施形態を参照して説明した増幅器175と同じ態様で動作し得る。しかし、平衡型増幅器512は、ローパスフィルタ514へのインピーダンス整合用に用いられ得る。ローパスフィルタ514がオプションであり、この実施形態のフィードバックループに含まれる必要はない、ということは理解されるべきである。ローパスフィルタ514が含まれない場合では、平衡型増幅器512は、ここでもまた、非線形性を低減するために、カプラ205にインピーダンス整合するために用いられ得る。
【0024】
図7は、サブシステムインタフェースを示し、そのインタフェースを介して、本発明によって記載したトランシーバが、RFIDシステム1の別の構成要素とインタラクトし得る。データ変換ブロック600は、デジタル制御へのシンプルなアナログ信号インタフェースを提供し得る。プログラマブルロジックデバイス605は、デジタル信号プロセッサ610への並列インタフェースを提供し得る。MCU 615は、トランシーバおよび別の構成要素に、さらなるユーザ制御およびインタフェースを提供し得る。MCU 615は、複数のタグ調停の調停を含んだ、読取器とタグとの通信用のプロトコルを提供し得る。そのようなプロトコルとしては、UCC(Uniform Code Council)、EAN(European Article Numbering)およびISO(International Standards Organization)によって公表されているプロトコルが挙げられ得る。MCU 615は、トランシーバによってエンコード、変調および送信されたビットであり得るビットストリームへの変換用のパケットデータ合成を提供し得、周波数ホッピングおよびチャネルアクセスプロトコルを提供し得、ノイズに対する信号の比の最大値、および受信信号のダイナミックレンジに対する自動ゲイン制御を提供し得、電力節約、干渉緩和、ユーザ選択可能な電力プロファイリング、および電力制御が有利である別のアプリケーションに対する伝送電力制御用の自動レベル制御を提供し得る。
【0025】
本発明の構造および方法において、本発明の精神および範囲を逸脱せずに種々の改変および変更がなされ得るということは、当業者には明らかである。従って、本発明が、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にある限りの本発明の改変および変更をカバーするということが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】従来のRFIDシステムの基本構成要素、およびこのようなシステム内の別のものに対する位置を示す。
【図2】VSWRエラー信号のキャンセルを可能にする、RFIDシステムのトランシーバ構成要素内へ挿入されたフィードバックループの、本発明の例示の実施形態を示す。
【図3】四方向性カプラを、図1に示すサーキュレータ要素およびRFスプリッタ要素に置き換えた、本発明の代替実施形態を示す。
【図4】RFエコーキャンセルに用いられるための非線形エラー拒否を伴う、本発明の代替実施形態を示す。
【図5】フィードバックループにおいて、アナログフィルタリングよりもデジタルフィルタリングを採用する、本発明の代替実施形態を示す。
【図6】本発明の好ましい実施形態を示す。
【図7】本発明を用いて示されたトランシーバがRFIDシステムのその他の構成要素とインタラクトし得る、サブシステムインタフェースを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼掛け信号を生成し、該呼掛け信号を送信する、送信器要素と、
該呼掛け信号の反射信号を受信し、該反射信号とフィードバック信号とを結合して該反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする、受信器要素と
を備える、システム。
【請求項2】
前記フィードバック信号が、前記反射信号のエラー成分を分離することによって得られる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記反射信号の前記エラー成分が、同相の信号および四位相信号のうちの一方において分離される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記反射信号の前記エラー成分が、該反射信号をフィルタリングすることによって分離される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記フィードバック信号が、前記反射信号をフィルタリングしているフィルタリング要素のインパルス応答時間内に該反射信号と結合される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記反射信号が、無線周波数タグによって反射される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記フィードバック信号が、アナログ処理およびデジタル処理のうちの一方を介して得られる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
反射信号を受信するステップと、
該反射信号のエラー成分を分離することによって、該反射信号からフィードバック信号を得る、ステップと、
該反射信号とフィードバック信号とを結合して該反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする、ステップと
を包含する、方法。
【請求項9】
前記フィードバック信号が、前記反射信号のエラー成分を分離することによって得られる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
反射信号を同相信号および四位相信号へ復調するステップと、
該同相信号をフィルタリングして同相エラー信号を分離するステップと、
該四位相信号をフィルタリングして四位相エラー信号を分離するステップと、
該同相エラー信号および該四位相信号を変調してフィードバック信号を生成するステップと、
該反射信号とフィードバック信号とを結合して該反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルするステップと
を包含する、方法。
【請求項11】
前記フィルタリングするステップが、ローパスフィルタリング、バンドパスフィルタリング、ハイパスフィルタリングのうちの1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記結合するステップの前に、前記フィードバック信号を増幅するステップをさらに包含する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記同相信号および前記四位相信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換するステップと、
前記同相エラー信号および前記四位相エラー信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換するステップと
をさらに包含する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
反射信号を同相信号および四位相信号へ復調する復調器と、
該同相信号から同相のエラー信号を分離する第1のフィルタと、
該四位相信号から四位相エラー信号を分離する第2のフィルタと、
該同相エラー信号および該四位相信号を変調してフィードバック信号を生成する、変調器と、
該反射信号とフィードバック信号とを結合して該反射信号中の無線周波数エコー信号のうちの少なくとも一部分をキャンセルする、結合器要素と
を備える、システム。
【請求項15】
前記第1のフィルタおよび第2のフィルタが、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、ベースバンドデジタルラジオのうちの1つである、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記結合器要素が、無線周波数スプリッタおよび方向性カップラーのうちの1つである、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記結合器要素への入力の前に前記フィードバック信号を増幅する増幅器をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記反射信号を受信するための受信器が後方散乱信号を受信するときにホールドモードを起動する、サンプルアンドホールド要素をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記結合器要素への入力の前に前記フィードバック信号をフィルタする、第3のフィルタをさらに備える、請求項14に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−512728(P2007−512728A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536755(P2006−536755)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/034739
【国際公開番号】WO2005/041425
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(305043582)シンボル テクノロジーズ, インコーポレイテッド (51)
【Fターム(参考)】