説明

共振器、フィルタ及びフィルタバンク

【課題】機械的な振動が加わっても、信号導体の破断や時間的な特性変化を抑えることができる共振器を得ることを目的とする。
【解決手段】同一平面上に設けられている地導体11,12,13の他に、一端が地導体11と接続されて、他端が開放されており、長さが共振周波数の約1/4波長の奇数倍である信号導体14と、一端が地導体13と接続されて、他端が信号導体14と接続されている誘電体15とが設けられている。これにより、機械的な振動が加わっても、信号導体の破断や時間的な特性変化を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、マイクロ波帯で使用される共振器と、その共振器を用いているフィルタ及びフィルタバンクとに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の分布定数帯域通過フィルタは、複数の先端開放スタブを入出力端子間に配置することで、所望の電気特性を実現している。
先端開放スタブは、一端が地導体に接続されて、他端である先端が開放されている信号導体であって、通過帯域で長さが約1/4波長の奇数倍となる信号導体である(例えば、非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】G. Matthaei、“Microwave Filters, Impedance-Matching Networks, and Coupling Structures” (pp.614, Artech House, 1980年出版)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の通過フィルタは以上のように構成されているので、低損失化を図る目的で、誘電体基板を用いずに、中空トリプレート線路又は中空コプレナー線路などを用いて実現されている場合、先端開放スタブ(長さが約1/4波長の奇数倍となる信号導体)の先端付近が機械的に支持されない。このため、薄い金属板を用いて、帯域通過フィルタが形成されている場合、外部から振動が加わると、先端開放スタブである信号導体が機械的に共振し、長い時間が経過すると信号導体と地導体を接続する部分が金属疲労によって破断してしまうことがある課題があった。
【0005】
また、薄い金属板を用いて、帯域通過フィルタが形成されている場合、外部から振動が加わると、信号導体が機械的に振動するため、フィルタを構成する共振器の共振周波数が時間的に変化して、フィルタの特性が時間的に変化してしまう課題があった。
また、共振器やフィルタ周辺の温度が変化すると、共振器を構成している信号導体や地導体が膨張又は収縮して、共振器の大きさが変化するため、共振器の共振周波数が変化し、フィルタの通過周波数が変化してしまう課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、機械的な振動が加わっても、信号導体の破断や時間的な特性変化を抑えることができる共振器を得ることを目的とする。
また、この発明は、周囲の温度変化による共振周波数の変動を抑えることができる共振器を得ることを目的とする。
さらに、この発明は、上記の共振器を用いているフィルタ及びフィルタバンクを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る共振器は、第1の地導体と、第1の地導体と同一平面上に設けられている第2の地導体と、一端が第1の地導体と接続されて、他端が第2の地導体と接続されている第3の地導体と、一端が第1の地導体と接続されて、他端が開放されており、長さが共振周波数の約1/4波長の奇数倍である信号導体と、一端が第1の地導体、第2の地導体及び第3の地導体の中の少なくとも1つの地導体と接続されて、他端が信号導体と接続されている誘電体とから構成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、第1の地導体と、第1の地導体と同一平面上に設けられている第2の地導体と、一端が第1の地導体と接続されて、他端が第2の地導体と接続されている第3の地導体と、一端が第1の地導体と接続されて、他端が開放されており、長さが共振周波数の約1/4波長の奇数倍である信号導体と、一端が第1の地導体、第2の地導体及び第3の地導体の中の少なくとも1つの地導体と接続されて、他端が信号導体と接続されている誘電体とから構成されているので、機械的な振動が加わっても、信号導体の破断や時間的な特性変化を抑えることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による共振器を示す俯瞰図である。
【図2】この発明の実施の形態1による共振器を示す構成図(金属板1の上面図)である。
【図3】図2の共振器におけるA−A’の断面図である。
【図4】この発明の実施の形態1による他の共振器を示す構成図(金属板1の上面図)である。
【図5】この発明の実施の形態1による他の共振器を示す俯瞰図である。
【図6】この発明の実施の形態2による共振器を示す構成図(金属板1の上面図)である。
【図7】図6の共振器におけるB−B’の断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2による他の共振器を示す構成図(金属板1の上面図)である。
【図9】図6の共振器におけるB−B’の断面図である。
【図10】この発明の実施の形態3によるフィルタバンクを示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態3によるフィルタバンクのフィルタ21A,21B,21Cを示す上面図である。
【図12】図11のフィルタにおけるD−D’の断面図である。
【図13】信号導体14a,14bの主面の上方に金属筐体7が配置されている場合のD−D’の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、中空コプレナー線路を用いている共振器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による共振器を示す俯瞰図であり、図2はこの発明の実施の形態1による共振器を示す構成図(金属板1の上面図)である。
また、図3は図2の共振器におけるA−A’の断面図である。
【0011】
図1から図3において、金属板1は共振器の各要素(地導体11〜13、信号導体14など)を形成している1枚の金属製の板である。
金属筐体2は信号導体14の主面の下方に配置されている第4の地導体であり、金属筐体2は地導体11,12と電気的に接続されている。
ネジ3〜6は金属板1を金属筐体2に固定する部材である。
【0012】
地導体11は第1の地導体であり、地導体11には入出力線路16(第1の入出力導体)と入出力線路17(第2の入出力導体)が接続されている。
地導体12は地導体11と同一平面上に設けられている第2の地導体である。
地導体13は一端が地導体11と接続されて、他端が地導体12と接続されている第3の地導体である。
信号導体14は一端が地導体11と接続されて、他端が開放されている先端開放スタブであり、信号導体14の長さは共振周波数の約1/4波長の奇数倍である。
【0013】
誘電体15は信号導体14を地導体に固定する目的で、一端が地導体13と接続されて、他端が信号導体14と接続されている。
この実施の形態1では、誘電体15として、誘電率の温度特性が負である誘電体を用いている。
図1から図3の例では、誘電体15の一端が地導体13と接続されているものを示しているが、信号導体14を地導体に固定することができればよく、誘電体15の一端が地導体11又は地導体12と接続されていてもよい。
即ち、誘電体15の一端が地導体11,12,13の中の少なくとも1つと接続されていればよい。
【0014】
次に動作について説明する。
信号導体14は、一端が地導体11と接続されて、他端が開放されている先端開放スタブであり、信号導体14の長さは共振周波数の約1/4波長の奇数倍である。
このため、図1の共振器は、共振周波数の約1/4波長の奇数倍となる周波数で、電気的に共振する。
【0015】
したがって、例えば、入出力線路16から信号が入力された場合、その入力信号の中で、信号導体14が電気的に共振する周波数付近の成分のみが共振器に結合する。
また、信号導体14が電気的に共振する周波数付近の成分のみが入出力線路17と結合して出力される。
つまり、図1の共振器は、1段の帯域通過フィルタとして動作する。
【0016】
この実施の形態1では、信号導体14が誘電体15によって地導体13に固定されている。
このため、外部から機械的な振動が図1の共振器に加えられても、信号導体14の振動が大きくならず、機械的な共振が起き難くなり、信号導体14の破断を防止することができる。
また、信号導体14の振動が大きくならないため、共振器の共振周波数の時間的変化を小さくすることができる。
【0017】
この実施の形態1では、信号導体14として、例えば、ポリイミドのように誘電率の温度特性が負である誘電体を用いている。
例えば、共振器の温度が高くなると、信号導体14が膨張して電気長が長くなり、共振周波数が下がる方向となるが、誘電率の温度特性が負である誘電体15を用いる場合、誘電体15の誘電率が下がり、共振周波数が上がることになる。
このため、共振器の温度変化に伴って、信号導体14の膨張や伸縮が生じて共振周波数が変化しても、その共振周波数の変化と、誘電体15による共振周波数の変化が互いに打ち消し合うため、温度変化による共振周波数の変動が小さい共振器が得られる。
【0018】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、同一平面上に設けられている地導体11,12,13の他に、一端が地導体11と接続されて、他端が開放されており、長さが共振周波数の約1/4波長の奇数倍である信号導体14と、一端が地導体13と接続されて、他端が信号導体14と接続されている誘電体15とが設けられているので、機械的な振動が加わっても、信号導体14の破断や時間的な特性変化を抑えることができる効果がある。
【0019】
また、この実施の形態1によれば、信号導体14と接続されている誘電体15として、誘電率の温度特性が負である誘電体を用いているので、周囲の温度変化による共振周波数の変動を抑えることができる効果を奏する。
【0020】
この実施の形態1では、信号導体14が直線状の導体であるものを示したが、直線状の導体であるものに限るものではなく、例えば、図4に示すように、信号導体14の一部が地導体11,12と沿う方向に折り曲げられているものであってもよい。
信号導体14の一部が地導体11,12と沿う方向に折り曲げられていることで、共振周波数は変わらずに、地導体11と地導体12の間の距離を短縮することができ、共振器の小型化を図ることが可能になる。即ち、通過帯域を変更することなく、フィルタの幅を狭くすることができる。
【0021】
また、この実施の形態1では、金属筐体2が信号導体14の主面の下方に配置されているものを示したが、図5に示すように、信号導体14の主面の上方にも、第4の地導体である金属筐体7を配置し、その金属筐体7が地導体11,12と電気的に接続されているようにしてもよい。
図5に示すように、2つの金属筐体2,7が金属板1を覆うことで、共振器の周辺への電磁界の漏れを小さくすることができ、周辺回路との干渉量を小さくすることができる効果を奏する。
【0022】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2による共振器を示す構成図(金属板1の上面図)であり、図7は図6の共振器におけるB−B’の断面図である。
図6及び図7において、図2及び図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
信号導体14aは一端が地導体11と接続されて、他端が開放されている先端開放スタブであり、信号導体14aの長さは共振周波数の約1/4波長の奇数倍である。
信号導体14bは一端が地導体11と接続されて、他端が開放されている先端開放スタブであり、信号導体14bの長さは共振周波数の約1/4波長の奇数倍である。
【0023】
誘電体15aは信号導体14aを地導体に固定する目的で、一端が地導体13と接続されて、他端が信号導体14aと接続されている。
誘電体15bは信号導体14bを地導体に固定する目的で、一端が地導体13と接続されて、他端が信号導体14bと接続されている。
この実施の形態2では、誘電体15a,15bとして、誘電率の温度特性が負である誘電体を用いている。
図6及び図7の例では、誘電体15a,15bの一端が地導体13と接続されているものを示しているが、信号導体14a,14bを地導体に固定することができればよく、誘電体15a,15bの一端が地導体11又は地導体12と接続されていてもよい。
即ち、誘電体15a,15bの一端が地導体11,12,13の中の少なくとも1つと接続されていればよい。
【0024】
次に動作について説明する。
信号導体14a,14bは、一端が地導体11と接続されて、他端が開放されている先端開放スタブであり、信号導体14a,14bの長さは共振周波数の約1/4波長の奇数倍である。
このため、図6の共振器は、共振周波数の約1/4波長の奇数倍となる周波数で、電気的に共振する。
【0025】
したがって、例えば、入出力線路16から信号が入力された場合、その入力信号の中で、信号導体14aが電気的に共振する周波数付近の成分のみが共振器に結合する。
また、信号導体14bが電気的に共振する周波数付近の成分のみが隣の共振器に結合する。
また、信号導体14bが電気的に共振する周波数付近の成分のみが入出力線路17と結合して出力される。
つまり、図6の共振器は、2段の帯域通過フィルタとして動作する。
【0026】
この実施の形態2では、地導体11,12,13により構成される共振器を2つ用いているものを示したが、地導体11,12,13により構成される共振器を3つ以上用いるようにしてもよい。
地導体11,12,13により構成される共振器を3つ以上用いることで、地導体11,12,13により構成される共振器を2つ用いる場合よりも、急峻な通過特性(周波数特性)を実現することができる。
【0027】
この実施の形態2では、信号導体14a,14bが直線状の導体であるものを示したが、直線状の導体であるものに限るものではなく、例えば、図8に示すように、信号導体14a,14bの一部が地導体11,12と沿う方向に折り曲げられているものであってもよい。
信号導体14a,14bの一部が地導体11,12と沿う方向に折り曲げられていることで、共振周波数は変わらずに、地導体11と地導体12の間の距離を短縮することができ、共振器の小型化を図ることが可能になる。即ち、通過帯域を変更することなく、フィルタの幅を狭くすることができる。
【0028】
また、この実施の形態2では、金属筐体2が信号導体14a,14bの主面の下方に配置されているものを示したが、図9に示すように、信号導体14a,14bの主面の上方にも金属筐体7を配置し、その金属筐体7が地導体11,12と電気的に接続されているようにしてもよい。
図9に示すように、2つの金属筐体2,7が金属板1を覆うことで、共振器の周辺への電磁界の漏れを小さくすることができ、周辺回路との干渉量を小さくすることができる効果を奏する。
【0029】
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3によるフィルタバンクを示す構成図である。
図10において、フィルタ21A,21B,21Cは例えば2段の帯域通過フィルタとして動作する実施の形態2の共振器である。
ただし、フィルタ21A,21B,21Cは、内部の信号導体14a,14bの長さが相互に異なり、通過帯域が異なっている。
ここでは、フィルタ21A,21B,21Cが、2段の帯域通過フィルタである例を示しているが、1段の帯域通過フィルタとして動作する実施の形態1の共振器であってもよい。
【0030】
スイッチ24はフィルタ21A,21B,21Cのうち、いずれかのフィルタ21を入出力端子22と接続する切換部材である。
スイッチ25はフィルタ21A,21B,21Cのうち、いずれかのフィルタ21を入出力端子23と接続する切換部材である。
【0031】
図11はこの発明の実施の形態3によるフィルタバンクのフィルタ21A,21B,21Cを示す上面図である。
また、図12は図11のフィルタにおけるD−D’の断面図である。
図11は、2段の帯域通過フィルタとして動作する実施の形態2の共振器において、各共振器の信号導体14a,14bの長さを相互に変更し、隣接している各共振器の地導体11と地導体12が接続されるように配置した構成である。
【0032】
次に動作について説明する。
ここでは、説明の便宜上、フィルタ21Aによる信号の通過帯域がf〜f、フィルタ21Bによる信号の通過帯域がf〜f、フィルタ21Cによる信号の通過帯域がf〜fであるとする。
例えば、入出力端子22から入力された信号のうち、周波数がf〜fの範囲の成分だけを通過させる必要がある場合、図示せぬ制御回路等がスイッチ24,25を操作して、フィルタ21Aを入出力端子22,23と接続する。
これにより、入出力端子22から入力された信号のうち、周波数がf〜fの範囲の成分だけがフィルタ21Aを通過して入出力端子23に出力される。
【0033】
例えば、入出力端子22から入力された信号のうち、周波数がf〜fの範囲の成分だけを通過させる必要がある場合、図示せぬ制御回路等がスイッチ24,25を操作して、フィルタ21Bを入出力端子22,23と接続する。
これにより、入出力端子22から入力された信号のうち、周波数がf〜fの範囲の成分だけがフィルタ21Bを通過して入出力端子23に出力される。
【0034】
例えば、入出力端子22から入力された信号のうち、周波数がf〜fの範囲の成分だけを通過させる必要がある場合、図示せぬ制御回路等がスイッチ24,25を操作して、フィルタ21Cを入出力端子22,23と接続する。
これにより、入出力端子22から入力された信号のうち、周波数がf〜fの範囲の成分だけがフィルタ21Cを通過して入出力端子23に出力される。
【0035】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、信号導体14a,14bの長さが相互に異なっているフィルタ21A,21B,21Cの中から、任意のフィルタ21を選択するスイッチ24,25が設けられているので、入出力端子22から入力された信号のうち、ある特定の周波数帯の信号のみを通過させることができる効果を奏する。
【0036】
また、この実施の形態3によれば、複数のフィルタを一体化して構成することで(図11を参照)、各フィルタのそれぞれの地導体が切れ目無く接続されることから、例えば、1枚の金属板1をエッチング加工、あるいは、型抜き加工することで、一度に複数のフィルタを製造することができ、製造が容易で低コストなフィルタバンクを実現することができる効果を奏する。
【0037】
この実施の形態3では、金属筐体2が信号導体14a,14bの主面の下方に配置されているものを示したが、図13に示すように、信号導体14a,14bの主面の上方にも金属筐体7を配置し、その金属筐体7が地導体11,12と電気的に接続されているようにしてもよい。
図13に示すように、2つの金属筐体2,7が金属板1を覆うことで、隣接するフィルタやフィルタバンクの周辺への電磁界の漏れを小さくすることができ、フィルタ間及びフィルタバンクと周辺回路との干渉量を小さくすることができる効果を奏する。
【0038】
なお、この実施の形態3では、通過帯域が異なる3つのフィルタを用いてフィルタバンクが構成されているものを示したが、これに限るものではなく、例えば、通過帯域が異なる2つのフィルタ、あるいは、通過帯域が異なる4つ以上のフィルタを用いてフィルタバンクが構成されていてもよい。
通過帯域が異なる2つのフィルタを用いることで、フィルタバンクの小型化を実現することができる。また、通過帯域が異なる4つ以上のフィルタを用いることで、より多くの周波数帯が異なる信号を分離することができる。
【0039】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 金属板、2,7 金属筐体(第4の地導体)、3〜6 ネジ、11 地導体(第1の地導体)、12 地導体(第2の地導体)、13 地導体(第3の地導体)、14,14a,14b 信号導体、15,15a,15b 誘電体、16 入出力線路(第1の入出力導体)、17 入出力線路(第2の入出力導体)、21A,21B,21C フィルタ、22,23 入出力端子、24,25 スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の地導体と、
上記第1の地導体と同一平面上に設けられている第2の地導体と、
一端が上記第1の地導体と接続されて、他端が上記第2の地導体と接続されている第3の地導体と、
一端が上記第1の地導体と接続されて、他端が開放されており、長さが共振周波数の約1/4波長の奇数倍である信号導体と、
一端が上記第1の地導体、上記第2の地導体及び上記第3の地導体の中の少なくとも1つの地導体と接続されて、他端が上記信号導体と接続されている誘電体と
を備えた共振器。
【請求項2】
信号導体の一部が第1及び第2の地導体と沿う方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項1記載の共振器。
【請求項3】
第1の地導体、第2の地導体、第3の地導体及び信号導体が、1枚の金属板から形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の共振器。
【請求項4】
信号導体の主面の上方又は下方の少なくとも一方に第4の地導体が配置されており、
上記第4の地導体は、第1及び第2の地導体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の共振器。
【請求項5】
信号導体と接続されている誘電体として、誘電率の温度特性が負である誘電体を用いていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の共振器。
【請求項6】
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の共振器が、第1の入出力導体と第2の入出力導体の間に配置されているフィルタ。
【請求項7】
同一平面内に請求項6記載のフィルタが複数個配置されているフィルタバンク。
【請求項8】
共振器を構成している信号導体の長さが相互に異なっている複数のフィルタの中から、任意のフィルタを選択するスイッチが設けられていることを特徴とする請求項7記載のフィルタバンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−93811(P2013−93811A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236117(P2011−236117)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】