説明

内燃機関の制御装置

【課題】内燃機関のアイドルストップ制御を空調装置の暖房運転中に実行する場合において、内燃機関の停止状態からの再始動タイミングを適切に決定することができ、それにより、商品性および燃費性能をバランスよく確保することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関3のアイドルストップ制御を空調装置の暖房運転中に実行する制御装置1は、ECU2を備える。ECU2は、下限吹出し温度TAO_Lを設定し(ステップ42)、推定吹出し温度TAO_ESTを算出し(ステップ48)、アイドルストップ中の推定吹出し温度TAO_ESTが下限吹出し温度TAO_L以下になったときに、内燃機関3を再始動するように制御する(ステップ5,6,49,50)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された内燃機関の制御装置に関し、特に、内燃機関を停車中に一時的に停止させた後、再始動させるアイドルストップ制御を実行する内燃機関の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関の制御装置として、特許文献1に記載されたものを本出願人は既に提案している。この内燃機関は、動力源として、ハイブリッドタイプの車両に搭載されており、この車両は、動力源としてのモータジェネレータと、空調装置などを備えている。また、制御装置は、空調装置の運転制御や、内燃機関のアイドルストップ制御などを実行するものであり、湿度センサなどの各種のセンサと、空調スイッチなどの各種のスイッチなどを備えている。
【0003】
この制御装置では、停車中での空調装置の冷房運転中、所定の停止条件が成立したときに、内燃機関を停止させるとともに、それ以降の経過時間がエンジン停止時間Tsに達したときに、内燃機関を再始動させるように、アイドルストップ制御が実行される。このエンジン停止時間Tsは、同文献の図2,3に示す手法により算出される。すなわち、空調装置における吹出し風量および空調スイッチにおける内気循環/外気導入の設定状態に応じて、温度上昇係数Ktを算出し、目標吹出し温度に応じて、マップ検索により、蒸発器の許容上限温度Euを算出する。
【0004】
次いで、許容上限温度Euと機関停止時の蒸発器温度Esとの偏差に、温度上昇係数Ktを乗算した値の逆数として、室温上昇許容時間Tuを算出し、機関停止時の車室内の湿度などに基づいて、曇り発生推定時間Tfを算出し、Tf<Tuのときには、エンジン停止時間Tsが室温上昇許容時間Tuに設定される。一方、Tf≧Tuのときには、エンジン停止時間Tsが曇り発生推定時間Tfに設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許4475437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の制御装置の場合、空調装置の冷房運転中においてアイドルストップ制御を実行する手法である関係上、その制御手法を空調装置の暖房運転中におけるアイドルストップ制御に適用できないという問題がある。例えば、特許文献1の制御手法の場合、エンジン停止時間Tsを蒸発器温度などを用いて算出しているが、蒸発器は、空調装置の冷房運転中および除湿運転中は使用されるものの、暖房運転中は使用されず、停止状態に保持される。そのため、空調装置の暖房運転中、特許文献1の制御装置のように、蒸発器温度をパラメータとして、エンジン停止時間Tsを算出した場合、その算出結果が不適切な値になるおそれがある。例えば、エンジン停止時間Tsの算出結果が長過ぎるときには、停止状態の内燃機関が再始動されるまでの間、室内温度が不快な温度まで低下してしまう。一方、エンジン停止温度Tsの算出結果が短すぎるときには、内燃機関の停止から再始動までの期間が必要以上に短縮されてしまうことで、燃費が悪化してしまう。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、内燃機関のアイドルストップ制御を空調装置の暖房運転中に実行する場合において、内燃機関の停止状態からの再始動タイミングを適切に決定することができ、それにより、商品性および燃費性能をバランスよく確保することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両に動力源として搭載されるとともに、車両の空調装置10に熱を供給する熱供給装置(ウォータポンプ72)に動力源として連結された内燃機関3において、内燃機関3を停車中に一時的に停止させるとともに、一時的な停止状態から再始動させるアイドルストップ制御を実行する内燃機関3の制御装置1であって、空調装置10から車両の車室内に吹き出される空気の温度である吹出し温度の下限値として、下限吹出し温度TAO_Lを設定する下限吹出し温度設定手段(ECU2、ステップ42)と、吹出し温度の推定値として、推定吹出し温度TAO_ESTを算出する推定吹出し温度算出手段(ECU2、ステップ48)と、内燃機関3が一時的な停止状態にあるときに算出された推定吹出し温度TAO_ESTが下限吹出し温度TAO_L以下になったとき(ステップ49の判別結果がYESのとき)に、内燃機関3を再始動するように制御する制御手段(ECU2、ステップ5,6,50)とを備えることを特徴とする。
【0009】
この内燃機関の制御装置によれば、空調装置から車両の車室内に吹き出される空気の温度である吹出し温度の下限値として、下限吹出し温度が設定され、吹出し温度の推定値として、推定吹出し温度が算出される。この内燃機関の場合、車両の空調装置に熱を供給する熱供給装置に動力源として連結されているので、内燃機関が停車中に一時的に停止された場合、熱供給装置も停止されることで、熱が空調装置に供給されなくなり、その結果、吹出し温度が低下しまう。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、内燃機関が一時的な停止状態にあるときに算出された推定吹出し温度が下限吹出し温度以下になったときに、内燃機関が再始動するように制御されるので、内燃機関の停止に伴って、暖房運転中の吹出し温度が低下した場合でも、推定吹出し温度が下限吹出し温度以下になったタイミングで、内燃機関を再始動し、吹出し温度を上昇させることができる。したがって、この下限吹出し温度を、例えば空調装置の暖房運転中のときに車室内の乗員が不快感を感じないような最低の温度に設定することによって、吹出し温度を快適な温度域に保持しながら燃費の悪化を可能な限り抑制するように、内燃機関の停止状態からの再始動タイミングを決定することができる。それにより、商品性および燃費性能をバランスよく確保することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の制御装置1において、空調装置10は電動ファン18を有し、空調装置10に吸い込まれる空気の温度として空調吸込温度TINを検出する空調吸込温度検出手段(ECU2、車内温センサ25、外気温センサ26)と、電動ファン18に供給される電力を表す電力パラメータ(ファン電圧VF)を検出する電力パラメータ検出手段(ECU2、電流電圧センサ24)と、をさらに備え、推定吹出し温度算出手段は、内燃機関3が一時的に停止されたタイミングにおける吹出し温度として、停止時吹出し温度TAO_STPを算出する停止時吹出し温度算出手段(ECU2、ステップ43,70)と、内燃機関3が一時的な停止状態にあるときに検出された空調吸込温度TIN、および内燃機関3が一時的な停止状態にあるときに検出された電力パラメータ(ファン電圧VF)を用いて、空調装置10から吹き出される空気の、内燃機関3が一時的に停止されたタイミングからの温度低下分(値α・TOFF)を算出する温度低下分算出手段(ECU2、ステップ47,48)と、算出された停止時吹出し温度TAO_STPから算出された温度低下分(値α・TOFF)を減算することにより、推定吹出し温度TAO_ESTを算出する減算手段(ECU2、ステップ48)と、を有することを特徴とする。
【0011】
この内燃機関の制御装置によれば、空調装置に吸い込まれる空気の温度として空調吸込温度が検出され、電動ファンに供給される電力を表す電力パラメータが検出される。さらに、内燃機関が一時的に停止されたタイミングにおける吹出し温度として、停止時吹出し温度が算出され、内燃機関が一時的な停止状態にあるときに検出された空調吸込温度、および内燃機関が一時的な停止状態にあるときに検出された電力パラメータを用いて、空調装置から吹き出される空気の、内燃機関が一時的に停止されたタイミングからの温度低下分が算出される。この場合、空調吸込温度および電力パラメータはいずれも、内燃機関が一時的に停止されたタイミング以降における空調装置から吹き出される空気の温度低下に対して極めて高い相関性を有しているので、そのような2つの値を用いることによって、内燃機関が一時的に停止されたタイミングからの温度低下分を高い算出精度で算出することができ、推定吹出し温度の算出精度を向上させることができる。その結果、内燃機関の停止状態からの再始動タイミングをさらに適切に決定することができ、商品性および燃費性能をさらにバランスよく確保することができる(なお、本明細書における「空調吸込温度の検出」および「電力パラメータの検出」における「検出」は、センサなどによりこれらの値を直接検出することに限らず、これらの値を他のパラメータに基づいて算出/推定することを含む)。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の内燃機関3の制御装置1において、空調装置10の動作環境を表す動作環境パラメータ(車内温TR、外気温TAM、日射量GSOL、設定温度TSET)を検出する動作環境パラメータ検出手段(ECU2、車内温センサ25、外気温センサ26、日射量センサ27、空調スイッチ30)をさらに備え、下限吹出し温度設定手段は、内燃機関3が一時的に停止されたタイミングで検出された動作環境パラメータに応じて、下限吹出し温度TAO_Lを設定する(ステップ42,70)ことを特徴とする。
【0013】
この内燃機関の制御装置によれば、内燃機関が一時的に停止されたタイミングで検出された動作環境パラメータに応じて、下限吹出し温度が設定される。この場合、動作環境パラメータは、空調装置の動作環境を表すものであるので、内燃機関が一時的に停止されたタイミングにおける動作環境パラメータの検出値は、内燃機関が一時的に停止されたタイミングにおける空調装置の動作環境を適切に表すものとなる。したがって、そのような動作環境パラメータに応じて、下限吹出し温度を設定することにより、内燃機関が一時的に停止されたタイミングにおける空調装置の動作環境を反映させながら、下限吹出し温度を適切に設定することができ、それにより、内燃機関の停止状態からの再始動タイミングをより一層、適切に決定することができる。その結果、商品性および燃費性能をより一層、バランスよく確保することができる(なお、本明細書における「動作環境パラメータの検出」における「検出」は、センサなどにより動作環境パラメータを直接検出することに限らず、この値を他のパラメータに基づいて算出/推定することを含む)。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る制御装置の一部およびこれを適用した内燃機関の空調装置の概略的な構成を示す図である。
【図2】制御装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】アイドルストップ制御処理を示すフローチャートである。
【図4】停止判定処理を示すフローチャートである。
【図5】再始動判定処理を示すフローチャートである。
【図6】暖房運転中の再始動判定処理を示すフローチャートである。
【図7】下限吹出し温度TAO_Lの算出に用いるマップの一例を示す図である。
【図8】温度低下量αの算出に用いるマップの一例を示す図である。
【図9】エアコン制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。本実施形態の制御装置1は、後述するように、図1に示す内燃機関3における各種の制御処理や、空調装置10の運転制御処理などを実行するものであり、ECU2(図2参照)を備えている。
【0016】
この内燃機関(以下「エンジン」という)3は、図示しない車両に動力源として搭載された、ガソリンを燃料とする多気筒エンジンタイプのものであり、気筒ごとに設けられた燃料噴射弁4および点火プラグ5(いずれも図2に1つのみ図示)と、スタータ6などを備えている。
【0017】
燃料噴射弁4は、燃料を燃焼室内に直接噴射するようにシリンダヘッド(図示せず)に取り付けられている。この燃料噴射弁4は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2により、開弁時間および開弁タイミングが制御される。すなわち、燃料噴射制御が実行される。
【0018】
また、点火プラグ5も、ECU2に電気的に接続されており、ECU2により、点火時期に応じたタイミングで燃焼室内の混合気を燃焼させるように、放電状態が制御される。すなわち、点火時期制御が実行される。さらに、スタータ6も、ECU2に電気的に接続されており、エンジン3の始動時、ECU2により、クランクシャフト3aを回転駆動するように制御される。
【0019】
一方、車両には、空調装置(以下「エアコン」という)10が設けられている。このエアコン10は、車室Rの冷房、除湿および暖房を実行するものであり、冷房/除湿動作用の冷凍回路を備えている。この冷凍回路は、コンプレッサ11、コンデンサ12、レシーバ13、膨張弁14およびエバポレータ15を、冷媒管16で直列に閉回路状に接続することによって構成されている。
【0020】
このコンプレッサ11は、電磁クラッチ17、プーリ51、ベルト52およびプーリ53を介して、エンジン3のクランクシャフト3aに連結されており、電磁クラッチ17が接続状態にあるときには、クランクシャフト3aによって駆動される。それにより、冷媒は、コンプレッサ11で圧縮され、高温高圧の状態で、冷媒管16を介してコンデンサ12に送られる。この電磁クラッチ17は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2によってその接続/遮断状態が制御される。
【0021】
コンプレッサ11から送られた高温高圧の冷媒は、コンデンサ12によって冷却され、液化した後、冷媒管16を介して、レシーバ13に送られ、一時的に蓄えられる。次いで、冷媒は、レシーバ13内から流出し、ドライヤ(図示せず)で水分を除去された後、膨張弁14に送られる。そして、冷媒は、膨張弁14で霧化した状態で膨張した後、冷媒管16を介してエバポレータ15に送られる。このエバポレータ15は、車室Rに連通するエアコンケース61内に設けられており、冷媒は、エバポレータ15におけるエアコンケース61内の空気との熱交換によって昇温され、気化した後、冷媒管16を介してコンプレッサ11に戻される。
【0022】
また、エアコンケース61内のエバポレータ15よりも下流側には、ヒータコア71が設けられている。このヒータコア71は、ウォータポンプ72および循環通路73とともに、エンジン3の冷却回路を構成している。エンジン3の運転中、ウォータポンプ72によって、エンジン3を冷却した後の高温の冷却水が、循環通路73を介してヒータコア71に供給され、それにより、ヒータコア71が昇温される。ウォータポンプ72は、プーリ54,ベルト55およびプーリ56を介してクランクシャフト3aに連結されており、エンジン3の運転中、クランクシャフト3aによって常時、駆動される。
【0023】
さらに、エアコンケース61内のヒータコア71のすぐ上流側には、エアミックスドア74が設けられている。このエアミックスドア74は回動自在のものであり、その開度はアクチュエータ(図示せず)によって変更される。それにより、エバポレータ15によって冷却された空気の量と、ヒーターコア71によって加温された空気の量との割合が変更されることによって、車室Rに吹き出される空気の温度が調整される。
【0024】
一方、エアコンケース61の入口には、回動自在のインテークドア62が設けられている。このインテークドア62は、車室R内の空気を車室R内で循環させる内気循環と、外気を車室R内に導入する外気導入との切り換えを行うためのものであり、その切り換えは、運転席に設けられた切換レバー(図示せず)によって行われる。
【0025】
また、エアコンケース61の入口には、電動ファン18が設けられている。この電動ファン18は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2により、後述する空調スイッチ30の操作状態に応じて、運転状態が制御される。電動ファン18の運転中、エアコンケース61内の空気は、吹出し口63a〜63cから車室R内に吹き出される。その際、エアコン10の冷房/除湿運転中のときには、空気がエバポレータ15との熱交換によって冷却されかつ乾燥した状態で吹き出されることで、車室R内が冷房/除湿される。また、エアコン10の暖房運転中のときには、空気がヒータコア71で加温された状態で吹き出されることで、車室R内が暖房される。
【0026】
さらに、吹出し口63a〜63cには、それらを開閉する回動自在の3つのドア64a〜64cがそれぞれ設けられており、これらのドア64a〜64cの開閉は、運転席に設けられた吹出し切換えスイッチ(図示せず)によって行われる。
【0027】
一方、図2に示すように、ECU2には、クランク角センサ20、車速センサ21、アクセル開度センサ22、シフト位置センサ23、電流電圧センサ24、車内温センサ25、外気温センサ26、日射量センサ27、空調スイッチ30、イグニッション・スイッチ31およびブレーキ・スイッチ32が接続されている。
【0028】
クランク角センサ20は、クランクシャフト3aの回転に伴い、所定のクランク角(例えば2゜)ごとに、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。ECU2は、CRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。車速センサ21は、車両の図示しない車軸に取り付けられており、車両の走行速度(以下「車速」という)VPを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
【0029】
アクセル開度センサ22は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。シフト位置センサ23は、図示しない自動変速機のシフト位置(L,2,D,N,R,P)を表すシフト位置信号を、ECU2に出力する。
【0030】
電流電圧センサ24は、バッテリに入出力される電流・電圧値を表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、この電流電圧センサの検出信号に基づき、バッテリにおける電力の蓄積量すなわち充電残量SOCなどを算出する。なお、本実施形態では、電流電圧センサ24が電力パラメータ検出手段に相当する。
【0031】
車内温センサ25は、車室R内の温度(以下「車内温」という)TRを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、車内温センサ25が空調吸込温度検出手段および動作環境パラメータ検出手段に相当し、車内温TRが動作環境パラメータに相当する。
【0032】
外気温センサ26は、車両の外気の温度(以下「外気温」という)TAMを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、外気温センサ26が空調吸込温度検出手段および動作環境パラメータ検出手段に相当し、外気温TAMが動作環境パラメータに相当する。
【0033】
日射量センサ27は、車両の窓ガラスへの日射量GSOLを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、日射量センサ27が空調吸込温度検出手段および動作環境パラメータ検出手段に相当し、日射量GSOLが動作環境パラメータに相当する。
【0034】
空調スイッチ30は、エアコン10の設定温度TSETなどの、使用者のエアコン操作状態を表す信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、空調スイッチ30が動作環境パラメータ検出手段に相当し、設定温度TSETが動作環境パラメータに相当する。
【0035】
イグニッション・スイッチ(以下「IG・SW」という)31は、イグニッションキー(図示せず)の操作により、OFF位置、ON位置およびSTART位置のいずれかに切り換えられるとともに、それらの位置を表す信号をECU2に出力する。ブレーキ・スイッチ(以下「BRK・SW」という)32は、図示しないブレーキペダル機構に設けられており、ブレーキペダルが所定量以上、踏み込まれたときにON信号をECU2に出力し、それ以外はOFF信号を出力する。
【0036】
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ20〜27の検出信号および各種のスイッチ30〜32の信号などに応じて、エンジン3およびエアコン10の運転状態を判別するとともに、エンジン3の運転制御処理やエアコン10の運転制御処理などを実行する。
【0037】
なお、本実施形態では、ECU2が、下限吹出し温度設定手段、推定吹出し温度算出手段、制御手段、空調吸込温度検出手段、電力パラメータ検出手段、停止時吹出し温度算出手段、温度低下分算出手段、減算手段および動作環境パラメータ検出手段に相当する。
【0038】
次に、図3を参照しながら、ECU2によって実行されるアイドルストップ制御処理について説明する。このアイドルストップ制御処理は、以下に述べるように、エンジン3を停車中に一旦停止させた後、再始動させるものであり、所定の制御周期ΔT(例えば10msec)で実行される。
【0039】
同図に示すように、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、停止判定処理を実行する。この停止判定処理は、エンジン3を停車中に停止する停止制御処理の実行条件が成立しているか否かを判定するものであり、具体的には、図4に示すように実行される。
【0040】
すなわち、同図に示すように、ステップ10〜17において、以下の条件(c1)〜(c8)が成立しているか否かをそれぞれ判別する。
(c1)IG・SW31がON位置にあること
(c2)エンジン回転数NEが所定値NEISTP以上であること
(c3)車速VPが所定値VPREF以下であること
(c4)アクセル開度APが所定値APREF以下であること
(c5)シフト位置(図では「SP」と表記)がP,R,N以外であること
(c6)BRK・SW32がON信号を出力していること
(c7)バッテリ残量SOCが所定値SOCISTP以上であること
(c8)外気温度TAMが所定温度TAMREF以上であること
【0041】
ステップ10〜17の判別結果がいずれもYESで、これらの条件(c1)〜(c8)がすべて成立しているときには、停止制御処理の実行条件が成立していると判定して、ステップ18に進み、それを表すために、停止制御フラグF_IDLSTPを「1」に設定した後、本処理を終了する。
【0042】
一方、ステップ10〜17の判別結果のいずれかがNOで、条件条件(c1)〜(c8)のいずれかが成立していないときには、停止制御処理の実行条件が成立していないと判定して、ステップ19に進み、それを表すために、停止制御フラグF_IDLSTPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
【0043】
図3に戻り、ステップ1で、以上のように停止判定処理を実行した後、ステップ2に進み、再始動判定処理を実行する。この再始動判定処理は、停止状態にあるエンジン3を再始動する再始動制御処理の実行条件が成立しているか否かを判定するものであり、具体的には、図5に示すように実行される。
【0044】
同図に示すように、まず、ステップ30で、エアコン運転中であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、エアコン停止中のときには、ステップ31に進み、エアコン停止用の再始動判定処理を実行した後、本処理を終了する。このエアコン停止中の再始動判定処理の詳細な説明は省略するが、この判定処理では、エアコン10の停止中において、再始動制御処理の実行条件が成立しているときには、再始動制御フラグF_RESTARTが「1」に設定され、それ以外のときには「0」に設定される。
【0045】
一方、ステップ30の判別結果がYESで、エアコン運転中のときには、ステップ32に進み、エアコン10の暖房運転中であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、エアコン10の暖房運転中のときには、ステップ33に進み、暖房運転中の再始動判定処理を実行する。この判定処理は、具体的には図6に示すように実行される。
【0046】
同図に示すように、まず、ステップ40で、停止制御フラグF_IDLSTPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、エンジン3を再始動する必要がなく、再始動制御処理の実行条件が不成立であると判定して、ステップ52に進み、それを表すために、再始動制御フラグF_RESTARTを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
【0047】
一方、ステップ40の判別結果がYESのときには、ステップ41に進み、停止制御フラグの前回値F_IDLSTPzが「0」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのとき、すなわち前回の制御タイミングにおいて停止制御処理の実行条件が成立していたときには、後述するステップ48に進む。
【0048】
一方、ステップ41の判別結果がYESのとき、すなわち今回の制御タイミングで停止制御処理の実行条件が成立したときには、ステップ42に進み、目標吹出し温度TAOに応じて、図7に示すマップを検索することにより、下限吹出し温度TAO_Lを算出する。この目標吹出し温度TAOは、後述するエアコン制御処理において算出される。
【0049】
同図7において、TAO1,TAO2は、目標吹出し温度TAOの所定値であり、TAO1<TAO2が成立するように予め設定される。また、TAO_L1,TAO_L2は、下限吹出し温度TAO_Lの所定値であり、TAO_L1<TAO_L2が成立するように予め設定される。このマップでは、下限吹出し温度TAO_Lは、TAO<TAO1の領域では一定値TAO_L1に、TAO2<TAOの領域では一定値TAO_L2にそれぞれ設定されている。さらに、下限吹出し温度TAO_Lは、TAO1≦TAO≦TAO2の領域では、目標吹出し温度TAOが高いほど、より高い値に設定されている。これは、TAO1≦TAO≦TAO2の領域では、実際の吹出し温度が目標吹出し温度TAOに比例することによる。また、このマップでは、下限吹出し温度TAO_Lは、空調装置10の暖房運転中のときに車室内の乗員が不快感を感じないような最低の温度に設定されている。
【0050】
ステップ42に続くステップ43で、停止時吹出し温度TAO_STPを目標吹出し温度TAOに設定する。次いで、ステップ44に進み、内気循環中であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステップ45に進み、空調吸込温度TINを車内温TRに設定する。一方、ステップ44の判別結果がNOで、外気導入中のときには、ステップ46に進み、空調吸込温度TINを外気温TAMに設定する。
【0051】
ステップ45または46に続くステップ47で、空調吸込温度TINおよびファン電圧VFに応じて、図8に示すマップを検索することにより、温度低下量αを算出する。この温度低下量αは、単位時間当たりの車内温TRの低下量を表す値である。また、ファン電圧VFは、バッテリから電動ファン18に供給される電圧値であり、前述した電流電圧センサ24によって検出される。
【0052】
さらに、図8において、VF1〜VFi(iは整数)は、ファン電圧VFの所定値であり、iの値が大きいほど、より大きい値に設定されている。また、TIN1〜TINj(jは整数)は、空調吸込温度TINの所定値であり、jの値が大きいほど、より大きい値に設定されている。このマップでは、温度低下量αは、ファン電圧VFが高いほど、または空調吸込温度TINが低いほど、より大きい値に設定されている。これは、ファン電圧VFが高いほど、または空調吸込温度TINが低いほど、実際の吹出し温度がより低下しやすいことによる。
【0053】
ステップ41または47に続くステップ48で、下式(1)により、推定吹出し温度TAO_ESTを算出する。
TAO_EST=TAO_STP−α・TOFF …… (1)
この式(1)のTOFFは、停止制御処理の実行条件が成立し、エンジン3が停止された以降の経過時間を表しており、そのため、経過時間と温度低下量の積α・TOFFは、エンジン停止タイミングから現在までの吹出し温度の温度低下分に相当する。
【0054】
次に、ステップ49に進み、推定吹出し温度TAO_ESTが下限吹出し温度TAO_L以下であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、TAO_EST>TAO_Lのときには、再始動制御処理の実行条件が成立していないと判定して、前述したステップ52に進み、再始動制御フラグF_RESTARTを「0」に設定した後、本処理を終了する。
【0055】
一方、ステップ49の判別結果がYESで、TAO_EST≦TAO_Lのときには、再始動制御処理の実行条件が成立したと判定して、ステップ50に進み、それを表すために、再始動制御フラグF_RESTARTを「1」に設定する。次いで、ステップ51に進み、停止制御フラグF_IDLSTPを「0」に設定した後、本処理を終了する。
【0056】
図5に戻り、ステップ33で、以上のように暖房運転中の再始動判定処理を実行した後、図5の再始動判定処理を終了する。
【0057】
一方、前述したステップ32の判別結果がNOのとき、すなわちエアコン10の冷房運転中または除湿運転中のときには、ステップ34に進み、冷房/除湿運転中の再始動判定処理を実行する。冷房/除湿運転中の再始動判定処理の詳細な説明は省略するが、この判定処理では、エアコン10の冷房運転中または除湿運転中において、再始動制御処理の実行条件が成立しているときには、再始動制御フラグF_RESTARTが「1」に設定され、それ以外のときには「0」に設定される。以上のようにステップ34を実行した後、図5の再始動判定処理を終了する。
【0058】
図3に戻り、ステップ2で、以上のように再始動判定処理を実行した後、ステップ3に進み、停止制御フラグF_IDLSTPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ステップ4に進み、エンジン3の停止制御処理を実行する。具体的には、燃料噴射弁4による燃料噴射を停止し、かつ点火プラグ5による点火動作を停止することによって、エンジン3を停止する。以上のように、ステップ3を実行した後、本処理を終了する。
【0059】
一方、ステップ3の判別結果がNOで、F_IDLSTP=0のときには、ステップ5に進み、再始動制御フラグF_RESTARTが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。
【0060】
一方、ステップ5の判別結果がYESのときには、ステップ6に進み、エンジン3の再始動制御処理を実行する。具体的には、スタータ6によってクランクシャフト3aを回転駆動し、燃料噴射弁4による燃料噴射を実行するとともに、点火プラグ5による点火動作を実行することによって、エンジン3を再始動する。以上のように、ステップ6を実行した後、本処理を終了する。
【0061】
次に、図9を参照しながら、ECU2によって実行されるエアコン制御処理について説明する。このエアコン制御処理は、以下に述べるように、エアコン10の運転・停止を制御するものであり、前述した所定の制御周期ΔTで実行される。
【0062】
同図に示すように、まず、ステップ70で、目標吹出し温度TAOを算出する。この目標吹出し温度TAOは、車内温TR、外気温TAM、日射量GSOLおよび空調スイッチ30における設定温度TSETに応じて、図示しないマップを検索することにより算出される。
【0063】
次いで、ステップ71に進み、目標吹出し温度TAOおよび空調スイッチ30の操作状態などに応じて、エアコン10の運転/停止を制御した後、本処理を終了する。
【0064】
以上のように、本実施形態の制御装置1によれば、F_IDLSTP=1が成立したときの目標吹出し温度TAOに応じて、下限吹出し温度TAO_Lが算出され、推定吹出し温度TAO_ESTが、停止時吹出し温度TAO_STPから温度低下分α・TOFFを減算することによって算出されるとともに、この推定吹出し温度TAO_ESTが下限吹出し温度TAO_L以下になったときに、エンジン3が再始動される。本実施形態のエンジン3の場合、ウォータポンプ72がエンジン3の動力によって駆動される構成であるので、アイドルストップ制御により、エンジン3が停車中に一時的に停止されると、ウォータポンプ72も停止する。その結果、冷却水が冷却回路内を循環しなくなり、エンジン3のシリンダブロックの熱が空調装置10内のヒータコア71に供給されなくなってしまうことで、吹出し温度が低下することになる。
【0065】
これに対して、この制御装置1によれば、推定吹出し温度TAO_ESTが下限吹出し温度TAO_L以下になったときに、エンジン3が再始動されるとともに、この下限吹出し温度TAO_Lが、空調装置10の暖房運転中のときに車室内の乗員が不快感を感じないような最低の温度に設定されているので、エンジン3の停止に伴って、暖房運転中の吹出し温度が低下した場合でも、室内温度が不快な温度まで低下してしまうのを回避しながら、エンジン停止時間を可能な限り長く確保できるようなタイミングで、エンジン3を再始動することができる。それにより、商品性および燃費性能をバランスよく確保することができる。
【0066】
また、推定吹出し温度TAO_ESTが、停止時吹出し温度TAO_STPから温度低下分α・TOFFを減算することによって算出される。この温度低下分α・TOFFは、温度低下量αと経過時間TOFFとの積であり、この温度低下量αは、F_IDLSTP=1が成立したとき、すなわち停止制御処理の実行条件が成立したときに検出されたファン電圧VFおよび空調吸込温度TINに応じて算出される。この場合、ファン電圧VFおよび空調吸込温度TINはいずれも、エンジン3が一時的に停止されたタイミング以降における空調装置10から吹き出される空気の温度低下に対して極めて高い相関性を有しているので、そのような2つの値を用いることによって、エンジン3が一時的に停止されたタイミングからの温度低下分を高い算出精度で算出することができ、推定吹出し温度TAO_ESTの算出精度を向上させることができる。その結果、エンジン3の停止状態からの再始動タイミングをさらに適切に決定することができ、商品性および燃費性能をさらにバランスよく確保することができる。
【0067】
また、下限吹出し温度TAO_Lが、F_IDLSTP=1が成立したときの目標吹出し温度TAOに応じて算出され、目標吹出し温度TAOが、車内温TR、外気温TAM、日射量GSOLおよび設定温度TSETに応じて設定される関係上、下限吹出し温度TAO_Lは、停止制御処理の実行条件が成立したタイミングでの、車内温TR、外気温TAM、日射量GSOLおよび設定温度TSETという、空調装置10の動作環境を表す値に応じて算出されることになる。それにより、エンジン3を停止するタイミングにおける空調装置10の動作環境を反映させながら、下限吹出し温度TAO_Lを適切に設定することができる。その結果、エンジン3の停止状態からの再始動タイミングをより一層、適切に決定することができ、商品性および燃費性能をより一層、バランスよく確保することができる。
【0068】
なお、実施形態は、熱供給装置として、ウォータポンプ72を用いた例であるが、本発明の熱供給装置はこれに限らず、車両の空調装置に熱を供給するものであればよい。
【0069】
また、実施形態は、電力パラメータとして、ファン電圧VFを用いた例であるが、本発明の電力パラメータはこれに限らず、電動ファンに供給される電力を表すものであればよい。例えば、電力パラメータとして、電動ファンへの供給電流を用いてもよい。
【0070】
さらに、実施形態は、電力パラメータ検出手段として、電流電圧センサ24を用いた例であるが、本発明の電力パラメータ検出手段はこれに限らず、電動ファンに供給される電力を表す電力パラメータを検出するものであればよい。例えば、電力パラメータ検出手段として、電動ファンに供給される電流値を検出するセンサを用いてもよい。
【0071】
一方、実施形態は、動作環境パラメータとして、車内温TR、外気温TAM、日射量GSOLおよび設定温度TSETを用いた例であるが、本発明の動作環境パラメータはこれに限らず、空調装置の動作環境を表すものであればよい。
【符号の説明】
【0072】
1 制御装置
2 ECU(下限吹出し温度設定手段、推定吹出し温度算出手段、制御手段、空調吸 込温度検出手段、電力パラメータ検出手段、停止時吹出し温度算出手段、温度低 下分算出手段、減算手段、動作環境パラメータ検出手段)
3 内燃機関
10 空調装置
18 電動ファン
24 電流電圧センサ(電力パラメータ検出手段)
25 車内温センサ(空調吸込温度検出手段、動作環境パラメータ検出手段)
26 外気温センサ(空調吸込温度検出手段、動作環境パラメータ検出手段)
27 日射量センサ(動作環境パラメータ検出手段)
30 空調スイッチ(動作環境パラメータ検出手段)
72 ウォータポンプ(熱供給装置)
TAO_L 下限吹出し温度
TAO_EST 推定吹出し温度
TIN 空調吸込温度
TAO_STP 停止時吹出し温度
TR 車内温(動作環境パラメータ)
TAM 外気温(動作環境パラメータ)
GSOL 日射量(動作環境パラメータ)
TSET 設定温度(動作環境パラメータ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に動力源として搭載されるとともに、当該車両の空調装置に熱を供給する熱供給装置に動力源として連結された内燃機関において、当該内燃機関を停車中に一時的に停止させるとともに、当該一時的な停止状態から再始動させるアイドルストップ制御を実行する内燃機関の制御装置であって、
前記空調装置から前記車両の車室内に吹き出される空気の温度である吹出し温度の下限値として、下限吹出し温度を設定する下限吹出し温度設定手段と、
前記吹出し温度の推定値として、推定吹出し温度を算出する推定吹出し温度算出手段と、
前記内燃機関が前記一時的な停止状態にあるときに算出された前記推定吹出し温度が前記下限吹出し温度以下になったときに、前記内燃機関を再始動するように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
【請求項2】
前記空調装置は電動ファンを有し、
前記空調装置に吸い込まれる空気の温度として空調吸込温度を検出する空調吸込温度検出手段と、
前記電動ファンに供給される電力を表す電力パラメータを検出する電力パラメータ検出手段と、
をさらに備え、
前記推定吹出し温度算出手段は、
前記内燃機関が一時的に停止されたタイミングにおける前記吹出し温度として、停止時吹出し温度を算出する停止時吹出し温度算出手段と、
前記内燃機関が前記一時的な停止状態にあるときに検出された前記空調吸込温度、および前記内燃機関が前記一時的な停止状態にあるときに検出された前記電力パラメータを用いて、前記空調装置から吹き出される空気の、前記内燃機関が一時的に停止されたタイミングからの温度低下分を算出する温度低下分算出手段と、
前記算出された停止時吹出し温度から前記算出された温度低下分を減算することにより、前記推定吹出し温度を算出する減算手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記空調装置の動作環境を表す動作環境パラメータを検出する動作環境パラメータ検出手段をさらに備え、
前記下限吹出し温度設定手段は、前記内燃機関が一時的に停止されたタイミングで検出された前記動作環境パラメータに応じて、前記下限吹出し温度を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−28207(P2013−28207A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163869(P2011−163869)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】