説明

内燃機関の排気浄化装置

【課題】酸化剤としてオゾンを用いたパティキュレートフィルタの再生処理において、オゾンが熱分解されることを抑制可能な内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタ30と、フィルタの上流部にオゾンを生成し供給するためのオゾン生成器41と、フィルタ30の温度を取得する排気温度センサ31と、フィルタ30下流の排気通路15と上流の吸気通路16とを連通する低圧EGR通路20と、吸気通路16と排気マニフォールド12とを連通する高圧EGR通路23と、低圧EGR通路20にEGRポンプ22とを備え、フィルタ30の床温がオゾンの熱分解が起こりうる所定温度以上である場合、EGRポンプ22を駆動させ、各EGR通路を通じてフィルタ30に排気を循環させることでフィルタ30の床温を低下させた後に、排気を循環させながらフィルタ30にオゾンを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に係り、特に、内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質を捕集して、酸化することにより浄化する内燃機関の排気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に内燃機関、特にディーゼルエンジンの排気ガスには、炭素を主成分とする粒子状物質(以下、PMという。)が含まれ、大気汚染の原因となることが知られている。そこで、排気通路にパティキュレートフィルタ(以下、フィルタという。)を設けることで排気ガス中のPMを捕集して除去する技術が周知である。
このフィルタに捕集されたPMの量が多くなると、フィルタの目詰まりが起こり、フィルタを通過する排気の抵抗が大きくなるため、燃費悪化する。そのため、フィルタに捕集されたPMを除去する所謂フィルタの再生処理を行う必要があり、従来からフィルタに捕集されたPMを酸化除去するための手法が種々知られている。
【0003】
ところで、内燃機関が停止されたときに、フィルタにPMが多く堆積している場合、このPMは時間が経過するに従い酸化し難い状態に変化する。そこで内燃機関の停止前にフィルタの再生処理を行っておくことが考えられるが、内燃機関の運転時にフィルタの再生処理を行う場合、運転状態の変化によっては、フィルタの温度維持が難しく、フィルタの再生処理が継続できずに中断されてしまうこともあり、対応が難しい。そのため、内燃機関の停止中にPMを除去しておくことが望ましい。そこで、例えば特許文献1に記載の技術では、内燃機関の停止中に、フィルタに堆積したPMの量を算出し、PMの量が所定量以上であった場合に、フィルタに燃料を添加してフィルタの温度を昇温することで、堆積したPMを酸化除去している。また、特許文献2において、内燃機関の燃料供給停止中に、フィルタに酸化力が強いオゾンO3を供給して、PMを酸化除去する技術が開示されている。その他、内燃機関の停止中にフィルタの再生処理を行うものとして例えば特許文献3がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−187006号公報
【特許文献2】特開2008−14219号公報
【特許文献3】特開2001−50031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、内燃機関の停止中に、フィルタに燃料を添加してフィルタの温度を昇温することで、フィルタに堆積したPMを酸化除去するものであるが、燃料を添加する必要があるため燃費悪化の虞があった。また、特許文献2の記載の技術では、内燃機関への燃料供給停止中に、電力によりオゾン生成するオゾン供給器を用いて、オゾンをフィルタに供給することでPMを酸化除去するものであり、燃費悪化の虞はないが、内燃機関から排出される排気ガスの流速によっては、供給されたオゾンがフィルタ中のPMと十分に酸化反応を起こす前にフィルタから放出される虞があった。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の停止中にオゾンを用いてPMを酸化除去する際に、オゾンを効率的に使用可能とする内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る内燃機関の排気浄化装置は、排気通路内の排気ガス中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタの上流側からオゾンを供給するためのオゾン供給手段と、前記パティキュレートフィルタの下流側の排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路と、を備える内燃機関の排気浄化装置において、前記EGR通路を通じて前記パティキュレートフィルタに排気を循環させるための循環手段を備え、内燃機関の停止中に前記循環手段により前記パティキュレートフィルタに排気を循環させた状態で前記オゾン供給手段によりオゾン供給を実行することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、内燃機関の停止中にEGR通路に排気を循環させることで、PMと反応せずにフィルタを通過したオゾンを、フィルタ下流の排気通路に接続されたEGR通路から、吸気通路、フィルタ上流の排気通路を通じて、再度フィルタに導入することができるため、フィルタ通過時に未反応のオゾンを再度PMの酸化除去に使用することができる。
【0008】
ここで、前記パティキュレートフィルタの温度を取得する温度取得手段をさらに備え、該温度取得手段により取得された温度が所定温度より高い場合には、前記温度取得手段により取得された温度が所定温度以下になるまで前記循環手段により前記パティキュレートフィルタに排気を循環させた後に、前記オゾン供給手段によるオゾン供給を実行するのが好ましい。
オゾンはPMの酸化除去のための適切な温度ウインドウを有し、この温度ウインドウよりも高温(例えば200℃以上)になるとオゾンが熱分解して消失してしまう。そこで、内燃機関の停止中に、フィルタの温度が供給されるオゾンの大部分が熱分解されるような温度である場合、循環手段を実行することにより、排気ガスがEGR通路、吸気通路、及び排気通路等を通過する際に熱を放出することで、排気の温度を早く下げることができ、フィルタに温度が下がった排気が流入することで、フィルタの温度を早く低下させることができる。フィルタの温度をオゾンが熱分解されにくい温度域にまで低下させた後に、オゾンをフィルタに供給することで、オゾンの熱分解を抑制してPMの酸化除去に使用することができる。
【0009】
さらに好ましくは、前記吸気通路と前記EGR通路との接続部より上流の吸気通路に吸気絞り弁と、前記排気通路と前記EGR通路との接続部より下流の排気通路に排気絞り弁と、のどちらか一方、もしくは両方をさらに備え、どちらか一方を備えるものであれば、備えられた前記吸気絞り弁、もしくは前記排気絞り弁の開度を閉方向に制御した後に前記オゾン供給手段によるオゾン供給を実行するとよい。また両方備えるものであれば前記吸気絞り弁及び前記排気絞り弁の両方の開度を閉方向に制御した後に前記オゾン供給手段によるオゾン供給を実行するとよい。
【0010】
EGR通路と吸気通路との接続部より上流の吸気通路内に吸気絞り弁、EGR通路と排気通路との接続部より下流の排気通路内に排気絞り弁を備える場合、吸気絞り弁及び排気絞り弁を閉じた後に循環手段を実行することで、循環手段によって循環される排気の一部が吸気通路、又は排気通路から放出されることが抑制できるため、オゾンが大気へと放出されることを抑制することができる。吸気絞り弁、又は排気絞り弁のどちらか一方を備えるものであっても、絞り弁開度を閉方向に制御することにより、吸気絞り弁、排気絞り弁を共に備えるものほどではないが同様の効果が期待できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、内燃機関の停止中にオゾンを用いてPMを酸化除去する際に、PMと未反応のままフィルタを通過したオゾンを再度フィルタに導入してPMの酸化除去に使用することができるとともに、排気を循環させることでフィルタの温度を低下させることが可能となり、オゾンの熱分解を抑制できるという効果を奏する。また、フィルタを未反応のまま通過したオゾンが大気へと放出されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその吸気系及び排気系の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る内燃機関停止後のフィルタ再生処理のフローを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を概略的に表すシステム図である。図中、10は内燃機関であり、本実施形態の場合、ディーゼルエンジンである。11は吸気ポートに連通されている吸気マニフォールド、12は排気ポートに連通されている排気マニフォールド、13は燃焼室である。また、吸気通路16にはインタークーラ29が備えられている。本実施形態では、図示しない燃料タンクから高圧ポンプに供給された燃料が、高圧ポンプによりコモンレールに圧送されて高圧状態で蓄圧され、このコモンレール内の高圧燃料が燃料噴射弁から燃焼室13内に直接噴射される。ディーゼルエンジン10からの排気ガスは、排気マニフォールド12からターボチャージャ19を経た後にその下流の排気通路15に流され、後述のように浄化処理された後、大気に排出される。なお、ディーゼルエンジンの形態としてはこのようなコモンレール式燃料噴射装置を備えたものに限らない。
【0014】
排気通路15には、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集するパティキュレートフィルタ(フィルタ)30が配置されている。そして、フィルタ30にその上流側からオゾン(O3)を供給するためのオゾン供給手段が設けられている。オゾン供給手段は、フィルタ30の上流側の排気通路15内に配置されたオゾン供給ノズル40と、オゾン供給ノズル40にオゾン供給通路42を介して接続されたオゾン発生手段としてのオゾン発生器41とを備える。図示しないバッテリ43からの電力を使用してオゾン発生器41で発生したオゾンは、オゾン供給通路42を介してオゾン供給ノズルに供給されると共に、このオゾン供給ノズル40から下流側のフィルタ30に向かって排気通路15内に噴射供給される。
【0015】
オゾン発生器41としては、例えば、高電圧を印加可能な放電管内に原料となる空気または酸素を流しつつオゾンを発生させる形態や、その他、任意の形式のものを用いることができる。ここで、原料となる空気または酸素は、排気通路15内の排気ガスに含まれる気体を図示しないエアポンプを用いてオゾン発生器41に取り込んで用いるが、排気通路15内の排気に直接高電圧を印加する方式でもよい。その他、排気通路15外から取り込まれる気体、例えば外気に含まれる気体でもよい。
【0016】
また、フィルタ30の上流側の排気通路15内には、排気通路15を流通する排気ガスの温度を取得する排気温度センサ31が配置されている。この排気温度センサ31の出力信号に基づいてフィルタ30の温度が検出される。なお、本発明においては排気温度センサ31が、本発明における温度取得手段に相当する。
【0017】
さらに、フィルタ30の下流側の排気通路15には、排気の一部をEGRガスとして燃焼室13に循環させて流入させるための低圧EGR通路20の一端が接続されている。また、低圧EGR通路20の他の一端はターボチャージャ19の上流の吸気通路16に接続されている。低圧EGR通路20と吸気通路16の接続部より上流部には吸気絞り弁26が設けられており、低圧EGR通路20と排気通路15との接続部より下流部には排気絞り弁28が設けられている。低圧EGR通路20中には、EGRガスを冷却するためのEGRクーラ21とEGRガスの循環を手助けするためのEGRポンプ22が配置されており、このEGRポンプ22が、本発明においての循環手段に相当する。また、排気マニフォールド12と吸気マニフォールド11には、高圧EGR通路23が接続されることにより連通しており、ここでも排気の一部をEGRガスとして燃焼室13に循環させて流入させている。高圧EGR通路23と吸気通路16の接続部より上流部にはスロットル弁27が設けられている。上記に加えて、低圧EGR通路20、及び高圧EGR通路23の吸気通路側に接続されている一端には循環されるEGRガスの流量を調整するための低圧EGR弁24、高圧EGR弁25がそれぞれ備えられている。
【0018】
以上に述べたように構成された内燃機関10には、内燃機関10を制御するための電子制御ユニットであるECU50が併設されている。このECU50は、内燃機関10の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関10の運転状態を制御するユニットである。ECU10には、排気温度センサ31やその他各種センサ類が電気配線を介して接続され、排気温度センサ31を含む各種センサ類からの出力信号が入力されるようになっており、これに基づいてオゾン発生器41、低圧EGR弁24、高圧EGR弁25等の各弁、及び燃料噴射弁、高圧ポンプ等が制御される。
次に、図2は本発明の実施例に係る内燃機関停止中のフィルタ再生制御のフローを示したフローチャートであり、図2に基づき本発明でのフィルタ再生制御の手順を説明する。本ルーチンは内燃機関停止中に実行される。例えば、運転者が内燃機関10を停止させるためにイグニッションキーをOFFとした場合や、燃費向上のために車両停止時に内燃機関10を自動的に停止されるときに実行される。また、ハイブリッド車両である場合、内燃機関を停止して、モータによって運転されるEV走行時に実行してもよい。
ステップS101ではフィルタ30に堆積したPM量がフィルタの再生処理を行う必要がある所定量に達しているかが判断される。ここでフィルタに堆積したPMが所定量に達したかどうかは、例えば、以前にフィルタの再生処理が実行された時点以降に走行した距離、もしくは走行時間に基づいて判断され、走行距離、走行時間に応じたPMの堆積量については予め実験等により求めておく。その他、フィルタ30の上流側、及び下流側の排気の圧力を検出する差圧センサ等を備えるものであれば、フィルタ前後の差圧を算出することで、フィルタに堆積したPMの量を推定し判断基準としてもよい。
【0019】
ステップS101で、PMの堆積量がフィルタの再生処理が必要と判断される肯定判定がなされた場合にはステップS102に進み、一方否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS102では、バッテリ43に蓄えられている電力の充電量が十分であるかどうかを判断する。また、プラグインや車載太陽電池等の外部からの電力供給手段が備えるものであってもよく、この場合、外部から供給される電力量が十分であるかどうかが判断される。具体的には、オゾン発生器41で消費されるオゾン生成のための電力消費、及びEGRポンプ22で消費される電力に加えて、他の電力供給が必要な負荷での電力消費があっても、供給不足とならない電力量であるかどうかを判断する。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103に進み、一方否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップ103では吸気絞り弁26、排気絞り弁28を閉じ、スロットル弁27、高圧EGR弁25、及び、低圧EGR弁24を開く。このように各弁を制御することで、フィルタ30下流からの排気を、低圧EGR通路20、吸気通路16、高圧EGR通路23、及び、排気通路15を通じて循環させるための循環閉路を形成することができ、循環させる排気を大気へと放出することを抑制することができる。この制御が完了すると次にステップS104へと進む。
【0020】
ステップS104では排気温度センサ31によって検出されたフィルタ30の温度が所定温度(例えば200℃)以下であるかどうかが判断される。ステップS104で肯定判定がなされた場合はステップS106へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS105に進む。
【0021】
ステップS105では、バッテリ43からの電力を使用してEGRポンプ22を駆動する。これにより、フィルタ30を通過する排気を低圧EGR通路20、吸気通路、高圧EGR通路23、及び排気通路15を通じて、再度フィルタ30に循環させることができる。このとき、循環される排気は、各通路での放熱の他、EGRクーラ21及びインタークーラ29との熱交換により冷まされるため、素早く排気温度を低下させることができる。この結果、温度取得手段によって検出されるフィルタ30の温度が所定温度以下となった場合ステップS106へ進む。
【0022】
ステップS106では、ステップS105と同様の手順にて、EGRポンプ22を駆動させることでフィルタ30に排気を循環させるとともに、バッテリ43の電力を使用してオゾン発生器41でオゾンを発生させ、オゾン供給通路42を通じてオゾン供給ノズル40から噴射することでフィルタ30にオゾンを供給する。これによりフィルタ30にオゾンを供給することでフィルタ30に堆積しているPMをオゾンと酸化反応させることで除去することができるとともに、フィルタ30からPMと反応しきれずに放出されたオゾンを上記手順で形成された循環閉路を通じてフィルタ30に再度導入することができるため、発生させたオゾンを効率的にPMの酸化除去に使用することができる。また、循環閉路中の各EGR通路やEGRポンプ22等、通常運転時から排気が流れている箇所には、通路内に煤やスート、HCが付着している場合があるが、本発明を用いることにより、これらとオゾンを酸化反応させることで除去できる。
【0023】
このようにして、内燃機関の停止中に、バッテリ43に蓄えられた電力、又は外部から供給される電力を使用してPMの酸化除去を行うことで、燃料を使わずにフィルタの再生処理が行えるため、燃費の悪化を抑制できる。また、内燃機関の停止中に、フィルタの温度をオゾンが熱分解されない温度以下に低下させた後にオゾンを供給することで、オゾンを効率的にPMの酸化除去に使用することができる。
【0024】
本実施形態では、循環手段としてEGRポンプを用いたが、循環閉路中の排気を送気できるものであればよく、例えば備えられたターボチャージャが電動モータアシストターボチャージャである場合、電動モータを駆動することによって排気を循環させてもよい。
【0025】
また、前記実施形態では、フィルタに流入する排気の温度からフィルタ床温を推定し取得することで制御を行ったが、直接フィルタ床温を取得して制御を行ってもよい。
【0026】
その他、内燃機関の排気浄化装置の構成によっては、フィルタ下流に、例えばNOx還元触媒やNOx吸着触媒、酸化触媒等の他の触媒を設ける場合もあるが、その場合、触媒にもオゾンを通過させることにより、触媒に付着している煤やスート、HCを除去することもできる。
【0027】
本発明は、圧縮自己着火式内燃機関としてのディーゼルエンジン以外にも、PM発生の可能性のある全ての内燃機関に適用できる。例えば、直噴の火花点火式内燃機関である。このエンジンでは筒内燃焼室に燃料が直接噴射されるが、燃料噴射量が多い高負荷域では燃料が燃焼しきらず、PMが発生する可能性がある。このようなエンジンに本発明を適用しても、同様の作用効果が期待できる。
【符号の説明】
【0028】
10 内燃機関
11 吸気マニフォールド
12 排気マニフォールド
13 燃焼室
15 排気通路
16 吸気通路
19 ターボチャージャ
19a コンプレッサ
19b タービン
20 低圧EGR通路
21 EGRクーラ
22 EGRポンプ
23 高圧EGR通路
24 低圧EGR弁
25 高圧EGR弁
26 吸気絞り弁
27 スロットル弁
28 排気絞り弁
29 インタークーラ
30 パティキュレートフィルタ
31 排気温度センサ
40 オゾン供給ノズル
41 オゾン発生器
42 オゾン供給通路
50 ECU
51 アクセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気通路内の排気ガス中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、
該パティキュレートフィルタの上流側からオゾンを供給するためのオゾン供給手段と、
前記パティキュレートフィルタの下流側の排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路と、
を備える内燃機関の排気浄化装置において、
前記EGR通路を通じて前記パティキュレートフィルタに排気を循環させるための循環手段を備え、内燃機関の停止中に前記循環手段により前記パティキュレートフィルタに排気を循環させた状態で前記オゾン供給手段によりオゾン供給を実行することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
【請求項2】
前記パティキュレートフィルタの温度を取得する温度取得手段を備え、
該温度取得手段により取得された温度が所定温度より高い場合には、前記温度取得手段により取得される温度が所定温度以下になるまで前記循環手段により前記パティキュレートフィルタに排気を循環させた後に前記オゾン供給手段によるオゾン供給を実行することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項3】
前記吸気通路と前記EGR通路との接続部より上流の吸気通路に吸気絞り弁と、
前記排気通路と前記EGR通路との接続部より下流の排気通路に排気絞り弁と、のどちらか一方をさらに備え、
前記吸気絞り弁又は前記排気絞り弁開度を閉方向に制御した後に前記オゾン供給手段によるオゾン供給を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
【請求項4】
前記吸気通路と前記EGR通路との接続部より上流の吸気通路に吸気絞り弁と、
前記排気通路と前記EGR通路との接続部より下流の排気通路に排気絞り弁と、をさらに備え、
前記吸気絞り弁及び前記排気絞り弁開度を閉方向に制御した後に前記オゾン供給手段によるオゾン供給を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−255582(P2010−255582A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108714(P2009−108714)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】