説明

内装材取付具及び内装材の取付構造

【課題】外観の良い仕上がりにすることができ、また切粉などが発生せずに作業効率を高めることができ、さらに移設を容易に行うことができる内装材取付具を提供する。
【解決手段】複数枚の壁パネル1、1…を上下に接続して形成される壁2の屋内側面に内装材3を取り付けるための取付具4に関する。壁2の屋内側に突設される支持枠材5と、支持枠材5に係着される係止枠材6とからなる。支持枠材5は上下に隣接する壁パネル1、1間の目地7に挿入するための挿入部8と、内装材3を載置するための支持部9と、支持部9に載置された内装材3の下部に係止するための脱落防止部10と、係止枠材6を係着するための被係着部11とからなる。係止枠材6には内装材3の上部が係止される係止部12を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁及び間仕切壁の屋内側面(室内面)に施す吸音性、断熱性、意匠性のある内装材を用い、その内装材を保持するための内装材取付具及び内装材の取付構造に関するものである。より詳しくは、内装材を保持するための枠材を金属製薄板で作り、ビスなどの締結部品及び工具を用いることなく、組み立てることができる形状、構成とした吸音、断熱、仕上げ、内装工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、壁の内装の表面材である内装材としてグラスウール(GW)などの吸音材を配置して吸音することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図9(a)(b)にGWマット貼工法を用いた外壁への内装材の取付構造を示す。符号30は壁パネルであって、上下に複数枚の壁パネル30、30…を並設することにより外壁29が形成されている。上下に隣接する壁パネル30、30は上側の壁パネル30の下端に設けた嵌合凸部31と下側の壁パネル30の上端に設けた嵌合凹部28とを嵌合することにより接続されている。また、内装材32としてはグラスウールを不織布で包んだ吸音マットを用いている。そして、外壁29に内装材32を取り付けるにあたっては、まず、図9(c)に示すような固定ピン33を外壁29の屋内側面に取り付ける。固定ピン33はベース板34の表面にピン35が突設されているものであり、ベース板34を外壁29の屋内側面に貼着することにより、ピン35を外壁29の屋内側面から突出した状態にして、複数個の固定ピン33を外壁29の屋内側面に取り付けるようにする。次に、外壁29の屋内側面から突出するピン35に内装材32を差し込みながら外壁29の屋内側面に複数の内装材32を配置する。この後、内装材32を貫通したピン32の先部を折り曲げて内装材32の表面に係止させることによって、外壁29の屋内側面に内装材32を取り付けることができる。尚、符号96は柱や胴縁などの建物躯体である。
【0004】
しかし、上記の従来例では、ピン35の先部分が内装材32の表面に露出するために、外観の良い内装仕上げにはならないという問題があった。また、施工に手間がかかり移設が難しいという問題があった。さらに、施工現場でほこりや鋸屑、切粉、廃棄物などが出て生産・作業を止めなければならず、作業効率が低いという問題があった。
【特許文献1】特開2005−146651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、外観の良い仕上がりにすることができ、また切粉などが発生せずに作業効率を高めることができ、さらに移設を容易に行うことができる内装材取付具及び内装材の取付構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数枚の壁パネル1、1…を上下に接続して形成される壁2の屋内側面に内装材3を取り付けるための取付具4であって、壁2に配設される支持枠材5と、支持枠材5に係着される係止枠材6とからなり、支持枠材5は上下に隣接する壁パネル1、1間の目地7に挿入するための挿入部8と、内装材3の下部を載置するための支持部9と、支持部9に載置された内装材3の下部の屋内側面に当接させるために支持部9の先端側で上方に突出させる脱落防止部10と、係止枠材6を係着するための被係着部11とからなり、係止枠材6には支持部9よりも下側の内装材3の上部の屋内側面に当接する係止部12を形成して成ることを特徴とするものである。
【0007】
本発明にあっては、内装材3の側端部に取り付けるための側枠材13を備えることができる。
【0008】
また、本発明は、請求項1又は2に記載の内装材取付具4を用いた内装材3の取付構造であって、支持枠材5の挿入部8を上下に隣接する壁パネル1、1間の目地7に挿入することによって、複数個の支持枠材5の支持部9と脱落防止部10とを壁2の屋内側に突出して上下に並設し、対向する支持枠材5、5の間に内装材3を配置すると共に下側の支持枠材5の支持部9に内装材3の下部を載置して内装材3の下部の屋内側面に脱落防止部10を当接させ、上側の支持枠材5の被係着部11に係止枠材6を係着すると共に係止枠材6の係止部12を内装材3の上部の屋内側面に当接して成ることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、内装材3を支持枠材5と係止枠材6との係止により壁2に取り付けるので、ビスで取り付ける場合のような切粉が発生せず、また、ドライバのような工具を使用しないで施工することができ、作業効率を高めることができて工期の短縮を図ることができるものであり、生産・作業をしながら内装材3を取り付けることができるものである。また、内装材3と支持枠材5と係止枠材6との係止を解除することにより、これらをバラバラにして再使用することができ、移設を容易に行うことができるものである。さらに、塗装鋼板や化粧グラスウールボードなどの各種の内装材3を使用することができ、外観の良い仕上がりにすることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0011】
図2に示すように、本発明の内装材取付具4は、支持枠材5と係止枠材6及び側枠材13とを備えて形成するものであり、内装材取付具4で内装材3の上端部と下端部及び側端部を係止することにより内装材3を取り付けて施工するものである。支持枠材5と係止枠材6及び側枠材13はいずれも薄い金属板を折り曲げ加工して形成されるものである。この金属板としては、例えば、0.2〜2.0mm程度の塗装鋼板、アルミニウム板、ステンレス鋼板(SUS)などを用いることができる。
【0012】
図3(a)に示すように、支持枠材5は横方向に長尺に形成されるものであって、平板状の支持部9と、支持部9の後端部から斜め下方に向かって突設される平板状の挿入部8と、支持部9の前端部から略鉛直上方に向かって突設される断面略U字状の脱落防止片10と、脱落防止片10の下端部からその前面側に向かって折り返し屈曲した被係着部11とを備えて形成されている。支持部9の前後方向の寸法は側枠材13の厚み寸法(前片16から後片17までの寸法)と略同等である。
【0013】
図3(b)に示すように、係止枠材6は略平板状で横方向に長尺に形成されるものであるが、その上端には後面側に向かって折り返し屈曲した係着部14が形成されていると共に係止枠材6の下端には後面側に向かって折り返し屈曲した係止部12が形成されている。また、係止枠材6の上部には屈曲部15が形成されており、屈曲部15よりも下側の部分は屈曲部15よりも上側の部分よりもやや後方に位置している。従って、係着部14よりも係止部12の方が後方に位置している。
【0014】
図3(c)に示すように、側枠材13は縦方向(上下方向)に長尺に形成されるものであって、前片16と後片17及び側片18とで断面略コ字状に形成されている。
【0015】
本発明において内装材3としては、自立性がある平板状(ボード状)のものであれば何でも用いることができ、例えば、化粧グラスウールボード、塗装鋼板やSUSやアルミニウム製の有孔ボード(パンチングメタルやメッシュ)などを用いることができる。また、有孔ボードとグラスウールマットの積層体、金属製メッシュと不織布とグラスウールマットの積層物なども内装材3として用いることができる。このように本発明では従来から内装材として用いられている各種の内装材3が使用可能であり、断熱性や吸音性などの所望の機能や意匠性に応じて外観の良い内装仕上げにすることができるものである。
【0016】
本発明では上記内装材取付具4を用いて外壁などの壁2の屋内側の表面に内装材を取り付ける。壁2は、例えば、真壁タイプであって、複数枚の壁パネル1、1…を上下に接続しながら並設して形成することができる。壁パネル1としては、例えば、二枚の金属外皮1a、1aの間に断熱材1bを充填して形成されるサンドイッチパネルを用いることができる。金属外皮1aとしては、例えば、厚み0.27〜1.6mm程度の金属板をロール加工や折り曲げ加工するなどして形成されるものであり、金属板としてはステンレス鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム亜鉛合金めっき鋼板(商品名「ガルバリウム鋼板」)、塗装鋼板、塩化ビニル樹脂被覆鋼板などの各種の金属板を用いることができる。また、断熱材3としては、例えば、厚み20〜120mm程度のもので、無機質断熱材であるロックウールやグラスウールなどを用いたり、樹脂断熱材であるウレタンフォームやスチレンフォームやフェノールフォームやポリイソシアヌレートフォームなどを用いたりすることができる。また、壁パネル1の下端部には嵌合凸部20が横方向の全長に亘って形成されていると共に壁パネル1の嵌合凸部20の屋外側には覆い凸部21が横方向の全長に亘って形成されている。また、壁パネル1の上端部には嵌合凹部22が横方向の全長に亘って形成されていると共に壁パネル1の嵌合凹部22の屋外側には凹段部23が横方向の全長に亘って形成されている。そして、上下に隣接する壁パネル1、1は上側の壁パネル1の嵌合凸部20を下側の壁パネル1の嵌合凹部22に嵌合することにより接続されている。符号38は嵌合凸部20の先端面と嵌合凹部22の底面との間に介在させたパッキンである。
【0017】
また、上側の壁パネル1の覆い凸部21が下側の壁パネル1の凹段部23に配置されている。壁パネル1は釘やテクスなどの固定具37を打ち込んで柱や胴縁などの縦方向に長い建物躯体36に固定されるが、固定具の頭部は凹段部23に設けた頭部収納凹部24に収納される。この固定具の頭部は覆い凸部21で覆われて屋外側から見えないようにすることができる。また、上下に隣接する壁パネル1、1の接続部分において壁2の屋内側面には横方向に長い目地7が形成される。
【0018】
そして、上記内装材取付具4を用いて壁2の屋内側の表面に内装材3を取り付けるにあたって、以下のようにする。まず、図4(a)に示すように、内装材取付具4の支持枠材5の挿入部8を壁2の目地7に上から下へと挿入することによって、壁2の屋内側の表面に支持枠材5を突設する。壁2には複数本の目地7が上下方向に並設されているが、各目地7に支持枠材5を取り付けるようにする。また、嵌合している嵌合凸部20と嵌合凹部22の間に挿入部8の先端を突き当てて差し込むことにより、嵌合凸部20と嵌合凹部22とで挿入部8の先端を挟持して支持枠材5を強固に取り付けることができる。
【0019】
また、側枠材13を内装材3の両方の側端部に上下方向の全長に亘って取り付ける。この場合、前片16と後片17と側片18とで囲まれる空間に内装材3の側端部を差し込むようにする。この側枠材13は、鉛直方向の力(自重・地震その他の外力)を床に伝達する役目を担う。また、内装材3がグラスウールなどの軟質材料である場合の補強や保護を行うものである。
【0020】
次に、図4(b)に示すように、壁2に取り付けた複数の支持枠材5、5…のうち、上下に対向する支持枠材5、5の間に、側枠材13を取り付けた内装材3を挿入する。ここで、内装材3の下端面は下側の支持枠材5の支持部9の上面に載せられると共に内装材3の上端面は上側の支持枠材5の支持部9の下面に当接する。さらに、下側の支持枠材5の脱落防止部10が、内装材3に取り付けた側枠材13の前片16の下部の屋内側面及び内装材3の下部の屋内側面に当接することにより、内装材3の下部は横方向の全長に亘って下側の支持枠材5の脱落防止部10に係止される。このようにして内装材3を壁2の屋内側面に沿って略鉛直に立てて配置する。
【0021】
次に、図4(c)に示すように、上記内装材3の直上に位置する支持枠材5の被係着部11に係止枠材6の係着部14を係止することによって、支持枠材5に係止枠材6を取り付ける。この係止枠材6の係止部12は、内装材3に取り付けた側枠材13の前片16の上部表面及び内装材3の上部の屋内側面に当接するものであり、これにより、内装材3の上部は横方向の全長に亘って係止枠材6に係止されて倒れないように保持される。また、支持枠材5に取り付けられた係止枠材6の係止部12と壁パネル1の屋内側面との間の寸法は、側枠材13の前後方向の寸法よりも少し小さくなっているため、係止枠材6のバネ力(スプリングバック力)で側枠材13を表面側から壁パネル1側へと押さえつけて内装材3のガタツキを防止することができる。そして、この後、支持枠材5と内装材3と係止枠材6との取り付けを上記と同様にして順次行うことによって、複数枚の内装材3を壁2の屋内側面に取り付けることができる。
【0022】
上記のように本発明では、内装材3を取り付けるにあたって、ネジや釘を全く使用しないので、施工が簡単であり、切粉などが発生せずに清潔である。しかも、上記の施工工程と逆の工程を行うことにより、内装材3を簡単に取り外すことができ、移設を容易に行うことができるものである。
【0023】
また、本発明では、支持枠材5と係止枠材6とを別体で形成し、上下の支持枠材5、5の間に内装材3を建て込んだ後、上側の支持枠材5に係止枠材6を取り付けて係止するものであり、しかも、支持枠材5において、脱落防止部10や被係着部11が支持部9よりも下側に突出していないので、側枠材13が脱落防止部10や被係着部11に当たらないようにして内装材3を建て込むことができ、内装材3の施工を容易に行うことができると共に内装材3の面内方向(上下方向)及び面外方向(内装材3の表面と垂直な方向)の両方でのガタツキを防止することができるものである。すなわち、図5(b)に示すような上向き係止片50と下向き係止片51とが一体となった取り付け具52を用いた場合、いわゆるケンドン式で内装材3の施工を行うが、施工後には内装材3とその直上の取り付け具52との間に上向き係止片50の高さ寸法H1と同等の隙間53が形成されて上下方向のガタツキを抑えることができない。また、矢印イのような動きで内装材3を移動させて建て込みできるように、壁2の屋内側面と下向き係止片51との間の寸法を内装材3の厚みよりも大きくしているが、この場合、下向き係止片51で内装材3を十分に押さえつけることができず、面外方向のガタツキを抑えることができない。一方、本発明では、図5(a)に示すように、矢印ロのような動きで内装材3を移動させて建て込みできればよく、このため、支持枠材5の支持部9の上方への突出長さH2にはほとんど影響されず、上下に対向配置された支持枠材5、5の支持部9、9間の寸法と内装材3及び側枠材13の高さ寸法とを同じに形成することができ、従って、施工後に内装材3とその直上の支持部9との間に隙間が形成されず上下方向のガタツキを抑えることができる。また、係止枠材6のバネ力(スプリングバック力)で側枠材13を表面側から壁パネル1側へと押さえつけて、面外方向における内装材3のガタツキを防止することができる。
【0024】
図6に他の実施の形態を示す。この実施の形態で用いられている内装材取付具4は、支持枠材5の挿入部8が支持部9よりも上方に向かって突出しているが、それ以外は上記実施の形態の内装材取付具4と同様に形成されている。
【0025】
この実施の形態の内装材取付具4は、上記とは異なる壁パネル1を用いて形成される壁2に対して使用するものである。すなわち、この壁パネル1の下端部に嵌合凹部22が横方向の全長に亘って形成されていると共に上端部には嵌合凸部20が横方向の全長に亘って形成されている。また、壁パネル1には覆い凸部21や凹段部23は形成されていない。これら以外は上記実施の形態の壁パネル1と同様に形成されている。この壁パネル1を複数枚用いて壁2を形成するにあたっては、上側の壁パネル1の嵌合凹部22を下側の壁パネル1の嵌合凸部20に嵌合して上下に隣接する壁パネル1、1を接続することにより行う。
【0026】
そして、この実施の形態では、図6に示すように、目地7への挿入部8の差し込み方向が下から上となるだけで、その他の工程は上記と略同様にして内装材3の施工を行うことができる。
【0027】
図7(a)(b)に他の実施の形態を示す。上記の実施の形態では、柱や縦胴縁などの建物躯体36、36の間に内装材3を取り付ける真壁タイプであったが、この実施の形態では、図7(b)に示すように、建物躯体36の屋内側に内装材3を取り付けて大壁タイプに形成するものである。従って、壁2と内装材3との間に建物躯体36の厚み分(前後方向の寸法)の空間が形成されるため、上記の支持枠材5では挿入部8が短すぎて目地7に挿入できない。そこで、この実施の形態では、支持枠材5を支持枠材本体41と延長固定具42とで構成したものである。その他の構成は上記実施の形態と同様である。
【0028】
支持枠材本体41は、図8(a)に示すように、平板状の支持部9の後端部に上下方向に突出した引掛け片46を形成すると共に支持部9に上記と同様の脱落防止片10と被係着部11とを備えて横方向に長尺に形成されている。延長固定具42は、図8(b)に示すように、平板状の挿入部8の上端に前方に向かって突出する略水平の延長片43を延設し、延長片43の先端に上方に向かって突出する被引掛け片44を設けると共に被引掛け片44の上端に前方に向かって突出する略水平の支え片45を設けて横方向に長尺に形成している。延長片43の前後方向の寸法は建物躯体36の厚み分(前後方向の寸法)よりもやや長く形成されている。
【0029】
そして、この支持枠材5を用いて壁2の屋内側の表面に内装材3を取り付けるにあたって、以下のようにする。まず、隣り合う建物躯体36、36の間において、支持枠材5の延長固定具42の挿入部8を壁2の目地7に上から下へと挿入することによって、壁2の屋内側の表面に延長固定具42を突設する。次に、壁2に突設した延長固定具42の被引掛け片44に支持枠材本体41の引掛け片46を引掛けると共に支持枠材本体41の支持部9を延長固定具42の支え部45の上に載置する。このようにして図7(a)に示すように、壁2の屋内側面に複数個の支持枠材5を突設する。
【0030】
次に、壁2に取り付けた複数の支持枠材5、5…のうち、上下に対向する支持枠材5、5の間に、側枠材13を取り付けた内装材3を挿入する。ここで、内装材3の下端面は下側の支持枠材5の支持部9の上面に載せられると共に内装材3の上端面は上側の支持枠材5の支え部45の下面に当接する。さらに、下側の支持枠材5の脱落防止部10が内装材3に取り付けた側枠材13の前片16の下部の屋内側面及び内装材3の下部の屋内側面に当接することにより、内装材3の下部は横方向の全長に亘って下側の支持枠材5の脱落防止部10に係止される。このようにして内装材3を壁2の屋内側面に沿って略鉛直に立てて配置する。
【0031】
この後、上記と同様にして支持枠材5の被係着部11に係止枠材6の係着部14を係止して支持枠材5に係止枠材6を取り付けることによって、複数枚の内装材3を壁2の屋内側面に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
【図2】同上の正面図である
【図3】同上の内装材取付具の一例を示し、(a)乃至(c)は一部の斜視図である。
【図4】同上の内装材の取付工程を示し、(a)乃至(c)は断面図である。
【図5】(a)は本発明の一部を示す断面図、(b)は比較例の一部を示す断面図である。
【図6】同上の他の実施の形態の一例を示す縦断面図である。
【図7】同上の他の実施の形態の一例を示し、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
【図8】同上の支持枠材の一例を示し、(a)(b)は一部の斜視図である。
【図9】同上の従来例を示し、(a)は縦断面図、(b)は横断面図、(c)は固定ピンを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 壁パネル
2 壁
3 内装材
4 内装材取付具
5 支持枠材
6 係止枠材
7 目地
8 挿入部
9 支持部
10 脱落防止部
11 被係着部
12 係止部
13 側枠材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の壁パネルを上下に接続して形成される壁の屋内側に内装材を取り付けるための取付具であって、壁に配設される支持枠材と、支持枠材に係着される係止枠材とからなり、支持枠材は上下に隣接する壁パネル間の目地に挿入するための挿入部と、内装材の下部を載置するための支持部と、支持部に載置された内装材の下部の屋内側面に当接させるために支持部の先端側で上方に突出させる脱落防止部と、係止枠材を係着するための被係着部とからなり、係止枠材には支持部よりも下側の内装材の上部の屋内側面に当接する係止部を形成して成ることを特徴とする内装材取付具。
【請求項2】
内装材の側端部に取り付けるための側枠材を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載の内装材取付具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の内装材取付具を用いた内装材の取付構造であって、支持枠材の挿入部を上下に隣接する壁パネル間の目地に挿入することによって、複数個の支持枠材の支持部と脱落防止部とを壁の屋内側に突出して上下に並設し、対向する支持枠材の間に内装材を配置すると共に下側の支持枠材の支持部に内装材の下部を載置して内装材の下部の屋内側面に脱落防止部を当接させ、上側の支持枠材の被係着部に係止枠材を係着すると共に係止枠材の係止部を内装材の上部の屋内側面に当接して成ることを特徴とする内装材の取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−303074(P2007−303074A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129550(P2006−129550)
【出願日】平成18年5月8日(2006.5.8)
【出願人】(000207436)日鉄住金鋼板株式会社 (178)
【Fターム(参考)】