説明

内視鏡装置

【課題】スタンバイ状態において内視鏡装置内の残留電圧の自然放電があっても、電圧検知機能を正常に動作させることのできる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】内視鏡装置1は、駆動電源の電圧値の変化を検知するために、第1の閾値電圧値が設定された第1の電圧検知部102と、駆動電源の電圧値の変化を検知するために、第1の閾値電圧値よりも低い第2の閾値電圧値が設定された第2の電圧検知部103とを有する。第2の電圧検知部103は、駆動電源の電圧値が、第1の閾値電圧値よりも低くなった後にさらに第2の閾値電圧値よりも低くなると、駆動電源の電圧値が第1の閾値電圧値よりも低くなったことを検知するために設定された検知電圧値を、その低くなった駆動電源の電圧値よりもに低い所定の電圧値に変更し、その変更した所定の電圧値に基づいて第1の電圧検知部に駆動電源の電圧値の変化の検知を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内視鏡装置に関するもので、特に、駆動電源の電圧低下を検知する機能を有する内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、内視鏡装置は、工業分野、医療分野等で広く使われている。内視鏡装置は、工業分野であれば、ボイラ、タービン、エンジン、化学プラント等の各種プラントの各種機器における、損傷、腐食等の観察、検査等に、医療分野では、体腔内の各種臓器の観察、検査、処置等に使用されている。内視鏡装置は、一般に、観察画像を、動画あるいは静止画の電子データとして記録する機能を有する。
【0003】
工業分野の場合、内視鏡装置は、プラントの現場に持ち込まれ、検査すべき装置の近傍で使用される。検査者(ユーザ)であるエンジニアは、内視鏡装置の、細長い挿入部を機器内に挿入し、被検体の検査対象部位(被検体)の画像を観ながら検査をする。
【0004】
このような内視鏡装置を用いた検査において、可搬性、軽量性、小型化等が求められる場合があり、交流(AC)アダプタあるいはバッテリで駆動する内視鏡装置も実用化されている。AC電源の確保が難しい検査現場においては、バッテリ駆動が可能な内視鏡装置が必要となる。
【0005】
例えば、バッテリ駆動の内視鏡装置は、バッテリの容量が減少して、バッテリの供給電圧が所定の電圧値以下になると、内視鏡装置の駆動が不可能となる。従って、内視鏡装置は、駆動電源の電圧低下を検知し、駆動電源の電圧が所定の電圧値以下になると、内視鏡装置のシステムを自動的にオフする機能を有する。
【0006】
その内視鏡装置は、システムのオン・オフ機能を行うための、電圧検知回路を有し、供給電圧によって内視鏡装置の駆動が可能かどうかを判断して、供給電圧による内視鏡装置の駆動が不可能な状態になったことを判断した場合に、システムをオフする(例えば、特許文献1参照)。その電圧検知回路は、通常、電圧比較のためのコンパレータを有する。
【特許文献1】特開2004-321607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、コンパレータを用いた電圧検知回路の場合であって、内視鏡装置がいわゆるスタンバイ状態(すなわち内視鏡装置が駆動電源としてバッテリまたはACアダプタが接続されている状態であって、かつ、内視鏡装置のシステムがオフの状態)のときに、バッテリが誤って外れた、ユーザがバッテリの残量を調べるために少しの期間バッテリを外した、ユーザがACアダプタをコンセントから外した、等の場合、内視鏡装置内の残留電圧は、ほぼ無負荷状態で自然放電し、緩やかな放電カーブを描きながら低下していく。
【0008】
この場合、そのコンパレータを用いた電圧検知回路が、システムのオン状態での検知電圧判断とは異なる、意図しない、駆動電源の電圧低下判断を行ってしまうことがある。例えば、バッテリが外れたことを気付いたユーザがバッテリを装着し直す等により、システムをオンできる駆動電圧が供給される状態に、供給電源が復帰する場合がある。ところが、供給電源の供給電圧がシステムをオンできる駆動電圧を供給している状態に復帰しても、コンパレータのヒステリシス特性により、その供給電圧が、その復帰を判断する閾値の電圧を超えることができない場合がある。そのような場合、コンパレータは、供給電圧が閾値を超えていない旨を示す信号を出力するため、ユーザが内視鏡装置のシステムをオンするために再びメインスイッチを押しても、内視鏡装置のシステムはオンされない。しかし、スタンバイ状態からシステムをオン状態にできないと、ユーザはシステムを再起動するための操作から始めなければならず、ユーザは、内視鏡装置による検査作業等がスムーズに行えないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、スタンバイ状態において内視鏡装置内の残留電圧の自然放電があっても、電圧検知機能を正常に動作させることのできる内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の内視鏡装置は、使用中における駆動電源の電圧低下を検知する機能を有する内視鏡装置であって、前記駆動電源の電圧値の変化を検知するために、第1の閾値電圧値が設定された第1の電圧検知部と、前記駆動電源の電圧値の変化を検知するために、前記第1の閾値電圧値よりも低い第2の閾値電圧値が設定された第2の電圧検知部とを有し、前記第2の電圧検知部は、前記駆動電源の電圧値が、前記第1の閾値電圧値よりも低くなった後にさらに前記第2の閾値電圧値よりも低くなると、前記駆動電源の電圧値が前記第1の閾値電圧値よりも低くなったことを検知するために設定された前記第1の閾値電圧値に対応する検知電圧値を、その低くなった前記駆動電源の電圧値よりもさらに低い所定の電圧値に変更して、その変更した前記所定の電圧値に基づいて前記第1の電圧検知部に前記駆動電源の電圧値の変化の検知を行わせるようにした。
【発明の効果】
【0011】
本発明の内視鏡装置によれば、スタンバイ状態において内視鏡装置内の残留電圧の自然放電があっても、電圧検知機能を正常に動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
(構成)
図1は、本実施の形態に係る内視鏡装置の構成を示す模式的なブロック図である。
内視鏡装置1は、細長の挿入部2と、挿入部2の一端が固定されている本体部3と、液晶表示装置(以下、LCDと略す)等のモニタ4と、本体部3に着脱可能に装着されるバッテリ5と、本体部3に着脱可能なACアダプタ6とを含んで構成されている。ACアダプタ6は図示しないAC電源のコンセント等に接続される。本体部3には、内視鏡装置1のシステムとしての起動スイッチであるメインSW7が設けられている。
【0013】
挿入部2は、先端部に、照明手段としてのLED8と、撮像素子としてのCCD9と、CCD9の撮像光学系としてのレンズ10が設けられている。
本体部3は、電源供給部11と、装置全体の制御を行う中央処理装置(以下CPUという)12と、LED8を駆動するLED駆動部13と、CCD9を駆動するCCD駆動部14と、CCD9からの画像信号を処理して映像信号に変換する画像処理部15と、各種操作を行うための操作スイッチ等を有するユーザインターフェース(以下、UIと略す)16と、映像信号の記録及び再生を行うための記録再生部17と、記録再生部17によって記録あるいは再生される映像信号を記憶するハードディスク装置等の内蔵メモリ18と、所定のコネクタを介して接続されるメモリカード等の外部記録媒体19とを含んで構成されている。
【0014】
LED駆動部13は、CPU 12と接続され、CPU12がUI16からの入力信号、すなわちLEDのオン・オフ信号を受け取って、LEDの点灯を制御することが可能となっている。LED8により照明された被写体(被検体)からの反射光は、挿入部2の先端部に配置されたレンズ10の結像位置に配置された、CCD9の撮像面上に結像され、CCD9により光電変換される。
【0015】
CCD9は、CCD駆動部14と画像処理部15に接続される。CCD駆動部14は、CPU12からの制御信号に基づいてCCD9を駆動させるためのCCD駆動信号を、CCD9に出力する。CCD9は、受け取ったCCD駆動信号に基づくタイミングで、光電変換を行い、光電変換された撮像信号は、CCD9から信号線を介して画像処理部15に入力される。画像処理部15は、入力された撮像信号に基づいて、Y/C信号などの映像信号を生成して、モニタ4や記録再生部17に出力する。記録再生部17は、入力された映像信号に対して、種々の画像処理を施す。
【0016】
画像処理部15は、CPU12に接続されている。CPU12は、UI16からの入力信号、ここでは、露光時間変更信号等、を受信し、露光時間変更等の指示信号を出力し、画像処理部15は、その指示に従って各処理を行う。
【0017】
記録再生部17は、CPU12に接続されている。CPU12は、UI16からの入力信号、ここでは静止画記録、静止画再生、動画記録、動画再生等の指示信号、を受信し、その指示信号を記録再生部17に出力し、記録再生部17は、その指示に従って画像の記録及び記録画像の再生を行う。例えば、CPU12がUI16から静止画像記録の指示を示す入力信号を受け取ると、画像処理部15から静止画データが記録再生部17に伝送され、記録再生部17はCPU12からの指示に基づき、内蔵メモリ18または、外部記録媒体19に静止画データを保存する。また、CPU12がUI16から静止画像再生の指示を示す入力信号を受け取ると、記録再生部17は、CPU12からの指示に基づき、内蔵メモリ18または、外部記録媒体19に保存されている静止画データを読み出し、読み出した静止画データを画像処理部15に伝送し、モニタ4に出力して表示する。なお、記録再生部17は、メニュー表示、計測結果表示等の処理に加えて、文字入力などのための表示処理も行う。
また、画像処理部15において処理された映像信号は、モニタ4に出力され、ユーザは、内視鏡画像等の映像を見ることができる。
【0018】
全体としては、CPU12は、メインSW7からの信号と、UI16からの各種操作信号を入力し、電源供給部11、LED駆動部13、CCD駆動部14、画像処理部15、及び記録再生部17を制御する。その結果、CPU12は、内蔵メモリ18あるいは図示しない記憶装置に記憶されたプログラム及びデータを用いて、被検体の内視鏡画像を内蔵メモリ18に記憶させたり、内蔵メモリ18に記録された内視鏡画像をモニタ4に表示させたり、等の各種機能を実現する。
【0019】
電源供給部11には、バッテリ5あるいはACアダプタ6を介して、駆動電源が供給され、CPU12,LED駆動部13等の各種回路へ電源を供給する。すなわち、電源供給部11は、メインSW7およびCPU12に接続され、メインSW7およびCPU12の指示によって、各回路ユニットへの電源の供給を行う。
CPU12は、他の処理も実行可能であるが、CPU12の処理は、ユーザによるUI16に対する操作等により、指示されて実行される。
【0020】
図2は、電源供給部11の内部構成を説明するための構成図である。
電源供給部11は、バッテリ5及びACアダプタ6が接続される入力切替部101と、2つの電圧検知部102、103と、スイッチとしてのPチャネルMOSFET104と、PチャネルMOSFET104のソースとゲート間に設けられた抵抗器(以下、抵抗という))105と、システムオン・オフ判別部106とを含んで構成されている。
【0021】
入力切替部101の出力は、2つの電圧検知部102、103に供給されている。
入力切替部101は、バッテリ5又はACアダプタ6が本体部3に接続されると、駆動電源として使用する電源を選択する。バッテリ5のみが本体部3に接続された場合には、入力切替部101は、バッテリ5から供給される供給電圧を駆動電源として選択し出力する。ACアダプタ6のみが本体部3に接続された場合には、入力切替部101は、ACアダプタ6から供給される供給電圧を駆動電源として選択し出力する。そして、バッテリ5とACアダプタ6の両方が本体部3に接続された場合には、入力切替部101は、バッテリ5の供給電圧に拘わらず、ACアダプタ6の供給電圧を、駆動電源として選択して出力する。
【0022】
電圧検知部102は、使用中における駆動電源の電圧低下を検知するために、所定の閾値電圧値V1が設定され、その駆動電源の電圧値がその閾値電圧値V1よりも低くなったことを検知するための回路である。
【0023】
電圧検知部102は、オープンコレクタタイプのコンパレータ111と、入力切替部101の出力である駆動電源の電圧(以下、供給電圧という)VDDが入力される基準電圧源112とを含む回路である。なお、コンパレータは、オープンドレインタイプの回路でもよい。
【0024】
基準電圧源112は、ここでは、供給電圧VDDの電圧を入力してシャントレギュレータICを利用し、出力として設定された電圧値の電圧を精度良く出力する。
電圧検知部102は、また、基準電圧源112の出力端子に設けられた抵抗113とコンデンサ114からなる時定数回路115を有する。抵抗113とコンデンサ114の接続点はコンパレータ111の一方の入力端子、すなわち(+)端子に接続される。さらに、電圧検知部102は、入力切替部101の出力端子に設けられた抵抗116とコンデンサ117からなる時定数回路118を有する。抵抗116とコンデンサ117の接続点はコンパレータ111の他方の入力端子、すなわち(−)端子に接続される。
【0025】
従って、コンパレータ111の(−)端子には、抵抗116と抵抗119の接続点が接続され、抵抗116と119によって分圧された、供給電圧VDDの分圧値が入力される。その分圧値は、駆動電源の出力電圧に対応する駆動電源対応電圧の値である。
【0026】
そして、コンパレータ111の(+)端子には、基準電圧源112から出力される基準電圧Vrefが、抵抗113を介して入力される。コンパレータ111の(+)端子に入力される電圧は、駆動電源の供給電圧VDDの低下を検知するために設定された検知電圧である。この検知電圧は、閾値電圧値V1に対応する検知電圧値V11を有する。すなわち、(+)端子に入力される電圧は、閾値電圧値V1に対応する電圧値を有する閾値電圧対応電圧である。
【0027】
また、コンパレータ111の(+)端子と出力端子との間には、抵抗120が設けられている。コンパレータ111の出力端子は、システムオン・オフ判別部106と、一端が入力切替部101に接続されているプルアップ抵抗としての抵抗121の他端とに接続されている。すなわち、オープンコレクタタイプのコンパレータ111の出力端子は、抵抗121によってプルアップされている。
【0028】
コンパレータ111は、内視鏡装置システムのオン又はオフの可否を判断するための基準となるオン又はオフの可否判断基準信号としての出力信号を出力する。
コンパレータ111の出力信号は、内蔵されたトランジスタ(図示せず)を介して出力される。そして、コンパレータ111の出力は、(−)端子の入力電圧(以下、(−)端子電圧ともいう)が(+)端子の入力電圧(以下、(+)端子電圧ともいう)より高いときは、LOWを出力し、(−)端子電圧が(+)端子電圧より低いときは、HIGHを出力する。
【0029】
システムオン・オフ判別部106には、メインSW7の一端に接続され、メインSW7の他端は、入力切替部101の出力端子に接続されている。メインSW7が押されることにより、押された時間だけ、入力切替部101の出力がシステムオン・オフ判別部106に供給される。システムオン・オフ判別部106には、システムのオン・オフ信号もCPU12から入力される。システムオン・オフ判別部106の出力は、PチャネルMOSFET104のゲートに接続されている。
PチャネルMOSFET104のドレインは、内視鏡装置1の各ユニット、すなわち各回路に接続されて電圧を供給する。
【0030】
なお、上述した電圧検知部102は、ディスクリート素子の構成として説明したが、ワンチップのIC等の半導体装置により実現してもよい。
【0031】
電圧検知部103は、リセットICであり、オープンドレインタイプの出力端子を有し、抵抗113によりプルアップされている。電圧検知部103は、供給電圧を監視し、HIGH又はLOWの信号を出力する。電圧検知部103に設定される検知電圧としての閾値電圧値V2は、上述した閾値電圧値V1よりも低い。すなわち、電圧検知部103は、電圧検知部102において供給電圧が低電圧状態になったことを検知する第1の閾値電圧値V1よりも低い電圧値を、閾値電圧値V2としている。尚、本実施の形態では、第2の電圧検知部103として、リセットICを使用したが、これに限定されるものではない。例えば、電圧検知部103は、FETあるいはトランジスタのようなスイッチ素子の組合せによって構成された回路でもよい。
【0032】
すなわち、電圧検知部103は、供給電圧VDDが第2の閾値電圧値V2を超えているときは、リセット信号はHIGH信号を出力する。供給電圧VDDが第2の閾値電圧V2以下になると、リセット信号としてLOW信号を出力する。
【0033】
(作用)
次に、上述した電源供給部11の動作について説明する。
初めに、コンパレータ111のヒステリシス特性について説明する。上述したように、コンパレータ111の出力は、(−)端子電圧が(+)端子電圧より高いときは、LOWを出力し、(−)端子の電圧が(+)端子の電圧より低いときは、HIGHを出力する。
【0034】
コンパレータ111の出力がLOWの場合、コンパレータ111の出力端子の電位は、略グラウンド、すなわち接地レベルの電位になるため、コンパレータ111の(+)端子電圧すなわち検知電圧の電圧値V11は、基準電圧源112の出力する基準電圧をVrefとし、抵抗120の抵抗値をRhとし、抵抗113の抵抗値をRrとすると、次の式(1)で示す値となる。
すなわち、(−)端子電圧>=(+)端子電圧の場合、
V11=Rh/(Rr+Rh)×Vref=VL (1)
この電圧VLは、ヒステリシス特性の低位側の電圧である。
【0035】
コンパレータ111の出力がHIGHの場合、コンパレータ111の出力端子の電位は、抵抗121によりプルアップされるため、コンパレータ111の(+)端子電圧すなわち検知電圧の電圧値V11は、入力切替部101の供給電圧をVDDとし、抵抗121の抵抗値をRpとすると、次の式(2)で示す値となる。
すなわち、(−)端子電圧<(+)端子電圧の場合、
V11=(Rr×VDD+(Rh+Rp)×Vref)/(Rr+Rh+Rp)=VH (2)
この電圧VHは、ヒステリシス特性の高位側の電圧である。
【0036】
すなわち、供給電圧VDDが閾値電圧値V1よりも低くなったか否かを判断するために、コンパレータ111が供給電圧VDDを比較するときの基準となる検知電圧は、コンパレータ111の出力に応じて、ヒステリシス特性を持って変化する。これにより、システムが一旦オフした後に、オンするときの閾値電圧、すなわち復帰電圧、が上昇するように変化する。
【0037】
また、コンパレータ111の(+)端子と(−)端子には、それぞれ時定数回路115,118を有するため、例えばバッテリ5が本体部3に接続されたときには、図3に示すように、(+)端子電圧と(−)端子電圧はそれぞれ徐々に変化する。図3は、入力切替部101から電源供給が始まった場合のコンパレータ111の(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれの変化を示すグラフである。
【0038】
図3に示すように、時刻T1において電源供給が開始されると(すなわち駆動電源立ち上がり時の時刻T1以降)、(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれは、0(ゼロ)電圧から徐々に上昇してコンパレータ111に入力される。(+)端子電圧は、(−)端子電圧を超えることなく、上昇し、最終的には、設計値である閾値電圧値V1に対応する所定の検知電圧の電圧値VLになる。
【0039】
なお、検知電圧値VLは、式(1)から判るように、基準電圧Vrefのみに依存するため、常に一定であるのに対して、復帰時の検知電圧値VHは、式(2)から判るように、供給電圧VDDにも関わるため、供給電圧VDDが変化すると、検知電圧値VHも変化する。つまり、コンパレータ111に駆動電圧である供給電圧VDDが与えられた直後は、(−)端子電圧>=(+)端子電圧の関係が成り立つ。よって、(−)端子電圧<検知電圧値VHの関係があっても、図4に示すような電圧の変化を示し、その後に(+)端子電圧は検知電圧VLになるので、供給電圧VDDが低電圧状態とは判断されない。
【0040】
すなわち、2つの時定数回路115,118は、駆動電源電圧の立ち上がり時に、(+)端子電圧の立ち上がりが、(−)端子電圧の立ち上がりよりも緩やかになるように設定されて構成されている。なお、同様に、2つの時定数回路115,118は、駆動電源電圧の立ち下がり時に、(+)端子電圧の立ち上がりが、(−)端子電圧の立ち下がりよりも緩やかになるように設定されて構成されている。
【0041】
(作用)
次に、本実施の形態に係る内視鏡装置1の作用について説明する。
(通常動作時)
内視鏡装置1が起動されて使用中に、内視鏡装置1のシステムがオンの状態で各種機能を実現するための動作しているときは、駆動電源としての供給電圧VDDが、入力切替部101から、電圧検知部102、103およびPチャネルMOSFET104に供給される。
【0042】
バッテリ5の電源電圧が充分な電圧値を有するとき、すなわちコンパレータ111の(−)端子電圧が(+)端子電圧よりも高いときは、コンパレータ111の出力は、LOWのままである。システムオン・オフ判別部106は、メインSW7及びCPU12からのシステムのオン・オフ信号に基づいて、PチャネルMOSFET104のゲートへ出力信号を供給し、PチャネルMOSFET104はオンとなる。
【0043】
バッテリ5を駆動電源として内視鏡装置1が使用中で動作しているときに、もしも、バッテリ5の供給電圧が低下し、(−)端子電圧が、検知電圧値VLよりも低下すると、コンパレータ111の出力は、HIGHとなる。その結果、システムオン・オフ判別部106は、バッテリ5の電圧低下、すなわち電圧値の変化、を検知することができる。
【0044】
その後、バッテリ5が例えば満充電状態の新しいものに交換されて、(−)端子電圧が、復帰電圧としての検知電圧値VH以上になると、コンパレータ111の出力は、LOWとなる。その結果、システムオン・オフ判別部106は、バッテリ5の供給電圧VDDが正常であることを検知することができる。
【0045】
しかし、さらにバッテリ5の供給電圧がさらに低下し、電圧検知部103が供給電圧VDDが第2の閾値電圧値V2以下になったことを検知すると、電圧検知部103は、LOWのリセット信号を出力して、内視鏡装置1の動作を停止する。
【0046】
なお、通常動作時において、内視鏡装置1が種々の処理を行っているときに、バッテリ5が外れた場合は、図5に示すように、基準電圧源112の基準電圧Vrefおよび入力切替部101からの供給電圧VDDが急激に低下する。図5は、通常動作時にバッテリが外れる等した場合のコンパレータ111の(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれの変化を示すグラフである。
【0047】
(スタンバイ時)
PチャネルMOSFET104が、プルアップ抵抗としての抵抗105によって、オフ状態で、内視鏡装置1はスタンバイ状態となっている。
スタンバイ状態において、もしもバッテリ5が外れる等した場合、入力切替部101からは電力は一切供給されない。このような場合、図6に示すように、コンパレータ111の(+)端子電圧と(−)端子電圧はそれぞれ変化する。図6及び図7は、スタンバイ状態において、バッテリ5が外れる等した場合のコンパレータ111の(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれの変化を示すグラフである。
【0048】
スタンバイ状態で、時刻T2においてバッテリ5が本体部3の所定の装着部から外れると、入力切替部101には電力が供給されないので、入力切替部101の出力である駆動電源の電圧すなわち供給電圧VDDは、電源供給部11内の回路の残留容量により、徐々に低下していく。
【0049】
その後、時刻T3において、(−)端子電圧が検知電圧値VL以下になると、コンパレータ111の出力は、HIGHとなり、(+)端子電圧は、検知電圧VLからVHに変更されるように、徐々に上昇を始める。
一方、時刻T3以降も、供給電圧VDD及び(−)端子電圧は、低下し続ける。
【0050】
もしも本実施の形態のような構成を有しない場合、図6に示すように、入力される検知電圧値がVLからVHに変化しつつある(+)端子電圧は、(−)端子電圧を下回ることはないので、コンパレータ111の出力は、HIGHの状態のままである。よって、時刻T3後、バッテリ5が正しく装着されても、(−)端子電圧が(+)端子電圧つまり復帰電圧を超えない場合があり、その場合、コンパレータ111の出力は、HIGHのままとなる。コンパレータ111の出力がHIGHのままであると、システムオン・オフ判別部106は、電源電圧が充分な電圧値になっていないとして、ユーザがバッテリ5を正しく装着した後にメインSW7をオンしても、PチャネルMOSFET104をオンしない。
【0051】
これに対して、本実施の形態の構成によれば、時刻T3以降、供給電圧VDD及び(−)端子電圧は、低下し続け、供給電圧VDDが第2の閾値電圧値V2以下になると、電圧検知部103は、LOWのリセット信号を出力する。この場合、図7に示すように、時刻T3において、コンパレータ111はHIGH出力になり、(+)端子電圧は、検知電圧VLからVHに変化するが、その変化の途中で、電圧検知部103がLOWのリセット信号を出力するため、そのリセット信号が出力された時刻T3’において、(+)端子電圧は、LOWになる。このとき、(+)端子電圧は接地レベルの電位となる。
【0052】
これは、第1の電圧検知部102の基準電圧源112の入力端子に、第2の電圧検知部103を設け、コンパレータ111による第1の電圧検知部の第1の検知電圧値VLよりも、さらに低い電圧値を第2の検知電圧値として設定すなわち変更し、第1の電圧検知部の動作制御を行うように、電源供給部11が構成されているからである。
【0053】
その結果、コンパレータ111の(+)端子電圧は、(−)端子電圧を下回るため、コンパレータ111の出力は、LOWとなる。よって、時刻T3’後、ユーザがバッテリ5を正しく装着した後にメインSW7をオンすると、システムオン・オフ判別部106は、PチャネルMOSFET104をオンすることができる。
【0054】
(装置全体の作用)
次に、内視鏡装置1内の各回路の動作の流れの例を説明する。図8は、内視鏡装置1の動作の流れの例を示すフローチャートである。
【0055】
内視鏡装置1が、スタンバイ状態において、メインSW7が一回押下されると(ステップS1)、システムオン・オフ判別部106は、第1の電圧検知部102が上述した低電圧状態を検知しているかどうかを確認すなわち判断する(ステップS2)。ステップS2において、電圧検知部102が上述した低電圧状態を検知しているときはYESとなり、PチャネルMOSFET104をオフのまま、すなわちスタンバイ状態とし(ステップS3)、処理は終了する。
【0056】
ステップS2において、電圧検知回路部102が低電圧状態であると検知していない場合、NOとなり、PチャネルMOSFET104をオンとし、各回路ユニットに電源が供給される(ステップS4)。そして、CPU12は、メインSW7が押下されたという信号をシステムオン・オフ判定部106から受け取り、システムオン・オフ判別部106に、PチャネルMOSFET104をオンし続けるようにオン継続信号を送信する(ステップS5)。システムオン・オフ判別部106は、メインSW7が押下されなくなっても、PチャネルMOSFET104をオンし続ける(ステップS6)。
【0057】
次に、再びメインSW7が押下されたかどうかを確認し(ステップS7)、メインSW7が押下されていなければ、NOとなって、ステップS2と同様に、第1の電圧検知部102によって低電圧検知状態かどうかが確認される(ステップS8)。
【0058】
ステップS8にて、第1の電圧検知部102が低電圧検知状態であると検知した場合、YESとなって、処理は、ステップS3に移行し、PチャネルMOSFET104をオフさせる。
ステップS8にて、第1の電圧検知部102が低電圧検知状態であると検知していない場合、処理は、ステップS7にもどり、PチャネルMOSFET104をオンし続け、ステップS7以降の処理を実行する。
【0059】
なお、ステップS7にて、再度メインSW7が押下されると、YESの場合となって、CPU12は、メインSW7が再び押下されたという信号を受け取り、システムオン・オフ判別部106に、PチャネルMOSFET104をオフするようにオン中断信号を送信する(ステップS9)。そして、処理はステップS3に進み、PチャネルMOSFET104をオフ、すなわちシステムをオフし、スタンバイ状態となる。
【0060】
ここで、本体部3に接続されたバッテリ5とACアダプタ6が外れてしまった場合のシステムの状態について説明する。
内視鏡装置1は、バッテリ5のみが本体部3に接続されている状態において、バッテリ5が本体部3から外された場合、他の駆動電源がないため、システムをオフする。
内視鏡装置1は、ACアダプタ6のみが本体部3に接続されていて、ACアダプタ6が本体部3から外された場合、他の駆動電源がないため、システムをオフする。
【0061】
そして、内視鏡装置1は、バッテリ5およびACアダプタ6がともに本体部3に接続されていて、バッテリ5だけが本体部3から外された場合、駆動電源はACアダプタ6であるため、スタンバイ継続またはシステムオン継続の状態となる。
さらに、内視鏡装置1は、バッテリ5およびACアダプタ6がともに本体部3に接続されていて、ACアダプタ6が本体部3から外された場合、駆動電源はバッテリ5に切替り、スタンバイ継続またはシステムオン継続の状態となる。
【0062】
種々の状態において、上述したような構成を有するコンパレータ111の動作は、以下のようになる。
まず、システムがオン状態で、駆動電源供給が無くなってしまった場合、つまり、バッテリ5もACアダプタ6も本体部3から外されてしまった場合、上述したように図5に示すように、駆動電源は負荷に接続されているために、電源供給の無くなった時刻T2から急激に放電が開始され、コンパレータ111の(−)端子電圧及び(+)端子電圧は同様に低下する。図5は、システムがオン状態において駆動電源供給が無くなってしまった場合のコンパレータの(+)端子電圧と(−)端子電圧の変化を示すグラフである。
【0063】
システムがオフあるいはスタンバイ状態で、駆動電源供給が無くなってしまった場合、つまり、バッテリ5もACアダプタ6も本体部3から外されてしまった場合、図7に示すように、駆動電源はほぼ無負荷状態であるため、電源供給の無くなった時刻T2からT4にかけて緩やかに放電が開始され、コンパレータ111の(−)端子電圧も同様に緩やかに低下する。
【0064】
コンパレータ111の(+)端子電圧は、基準電圧源112への駆動電源供給が、基準電圧Vrefを出力可能な範囲では、常に基準電圧Vrefを保つが、時刻T3以降において(−)端子電圧<(+)端子電圧の関係となる。その結果、上述したヒステリシスによって検知電圧値はVHとなるように変化し、コンパレータ111の出力は、抵抗121によりプルアップされたHIGHを出力する。
【0065】
すなわち、時刻T3において、供給電圧VDDが低電圧状態になった、すなわち閾値電圧V1を下回った、ことを、第1の電圧検知部102が検知すると、時刻T3からT3’の間、コンパレータ111の(+)端子電圧は上昇するため、コンパレータ111の出力はHIGHとなる。
【0066】
その後、供給電圧VDDは低下し続け、閾値電圧V2を下回った時刻T3’において、第2の電圧検知部103は、LOWを出力する。その結果、コンパレータ111の(+)端子電圧、すなわち供給電圧VDDが第1の閾値電圧値V1よりも低くなったことを検知するための検知電圧値をLOWレベルに設定する。よって、その後、誤って外れたバッテリ5が装着し直された場合等においても、供給電圧VDDの低下を検知する機能は、正常に機能させることができる。
【0067】
以上のように、本実施の形態によれば、スタンバイ状態等のほぼ無負荷状態で、駆動電源の供給が停止した場合、残留電圧の自然放電があっても、上述したようにコンパレータ111の比較用の基準となる検知電圧の電圧値を制御する。
【0068】
従来では、図6に示すように、コンパレータ111の(+)端子電圧は、基準電圧源112が基準電圧Vrefを出力可能な範囲では、常に出力を基準電圧Vrefを保つために、時刻T3以降、ヒステリシス特性により(−)端子電圧<(+)端子電圧の関係になり、VHとなる。そのため、コンパレータ111の出力は、抵抗121でプルアップされたHIGHとなる期間が、放電が完了する時刻T4まで、例えば放電開始から10s(秒)間、継続される。
【0069】
これに対して、本実施の形態によれば、電圧検知部103は、駆動電源が低電圧状態と検知する電圧よりも低い電圧値を第2の閾値電圧として設定されている。そして、電圧検知部103は、上述したような機能を有するので、コンパレータ111の出力がHIGHとなる期間を、非常短い時間、例えば放電開始から10ms(ミリ秒)に限定することができる。
【0070】
従って、ユーザが、バッテリ5あるいはACアダプタ6が誤って外れたことを認知したときに、即座に本体部3に再接続しても、従来(−)端子電圧<(+)端子電圧となっていた誤検知期間が、例えば10m s(ミリ秒)と短くすることができる。そのため、その後は、スタンバイ開始状態において、(−)端子電圧と(+)端子電圧は、図3と同様な立上り波形を示し、確実にスタンバイ状態からシステムオンの状態に変更することができるようになる。
【0071】
また、上述したように、第2の電圧検知部103は、駆動電源が低電圧状態と検知する電圧よりも低い電圧値を第2の閾値電圧値V2として設定しているので、システムオン時には、供給電圧VDDの電圧値が第2の閾値電圧値V2となる前に、第1の閾値電圧V1によって、低電圧状態の検知を行う。閾値電圧値がV1からV2に変化する間は、内視鏡装置1の一切動作に影響を与えずに、ユーザは、内視鏡装置を利用することができる。
【0072】
以上のように、上述した実施の形態に係る内視鏡装置によれば、駆動電源の残留電圧が、第1の電圧検知部の第1の閾値電圧V1よりも低くなった後、さらに第2の電圧検知部の第2の閾値電圧V2よりも低くなると、供給電圧VDDが第1の閾値電圧値V1よりも低くなったことを検知するために設定された検知電圧V11を、その低くなった供給電圧VDDよりもさらに低い電圧の電圧値に変更する。その結果、内視鏡装置は、残留電圧の自然放電があっても、残留電圧が第2の閾値電圧V2よりも低い電圧値になった後に、再度駆動電源の供給があった場合、第1の電圧検知部が当初の閾値電圧V1により電圧低下の判断を行うので、供給電圧VDDが、第1の閾値電圧V1よりも高い値であれば、確実にシステムONできるスタンバイ状態にすることができる。
【0073】
よって、上述した実施の形態に係る内視鏡装置によれば、スタンバイ状態において内視鏡装置内の残留電圧の自然放電があっても、電圧検知機能を正常に動作させることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態に係る内視鏡装置の構成を示す模式的なブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電源供給部の内部構成を説明するための構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る、入力切替部から電源供給が始まった場合のコンパレータの(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれの変化を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態に係る、バッテリ等が再度接続されて通常動作可能状態に復帰する場合のコンパレータの(+)端子電圧と(−)端子電圧の変化を示すグラフである。
【図5】本発明の実施の形態に係る、駆動電源供給が無くなってしまった場合のコンパレータの(+)端子電圧と(−)端子電圧の変化を示すグラフである。
【図6】従来、スタンバイ状態において、バッテリが外れる等した場合のコンパレータの(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれの変化を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態に係る、スタンバイ状態において、バッテリが外れる等した場合のコンパレータの(+)端子電圧と(−)端子電圧のそれぞれの変化を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態に係る内視鏡装置の動作の流れの例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
1 内視鏡装置、2 挿入部、3 本体部、7 メインスイッチ、11 電源供給部、115,118 時定数回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用中における駆動電源の電圧低下を検知する機能を有する内視鏡装置であって、
前記駆動電源の電圧値の変化を検知するために、第1の閾値電圧値が設定された第1の電圧検知部と、
前記駆動電源の電圧値の変化を検知するために、前記第1の閾値電圧値よりも低い第2の閾値電圧値が設定された第2の電圧検知部とを有し、
前記第2の電圧検知部は、前記駆動電源の電圧値が、前記第1の閾値電圧値よりも低くなった後にさらに前記第2の閾値電圧値よりも低くなると、前記駆動電源の電圧値が前記第1の閾値電圧値よりも低くなったことを検知するために設定された前記第1の閾値電圧値に対応する検知電圧値を、その低くなった前記駆動電源の電圧値よりもさらに低い所定の電圧値に変更して、その変更した前記所定の電圧値に基づいて前記第1の電圧検知部に前記駆動電源の電圧値の変化の検知を行わせるようにしたことを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
前記所定の電圧値は、接地レベルの電圧値であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記第1の電圧検知部は、第1及び第2の入力端子を有するコンパレータを含み、前記第1の入力端子に前記駆動電源の電圧値に対応する駆動電源対応電圧を入力し、前記第2の入力端子に前記第1の閾値電圧値に対応する閾値電圧対応電圧として前記検知電圧値を入力し、前記コンパレータは、前記第1の入力端子の前記駆動電源対応電圧と前記第2の入力端子の閾値電圧対応電圧とを比較し、前記内視鏡装置のシステムのオン又はオフの可否判断基準信号を出力すること特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記コンパレータは、オープンコレクタタイプであり、前記コンパレータのヒステリシス特性によって、前記閾値電圧対応電圧を変化させることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記コンパレータは、オープンドレインタイプであり、前記コンパレータのヒステリシス特性によって、前記閾値電圧対応電圧を変化させることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記閾値電圧対応電圧は、前記駆動電源の電圧値を入力して、シャントレギュレータ出力として設定された電圧値の電圧であることを特徴とする請求項3から5のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子のそれぞれに接続された第1及び第2の時定数回路を有し、かつ前記第1及び前記第2の時定数回路は、前記駆動電源電圧の立ち上がり時に、前記第2の入力端子に入力される電圧の立ち上がりが、前記第1の入力端子に入力される電圧の立ち上がりよりも緩やかになるように構成されていることを特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記第1及び前記第2の時定数回路は、前記駆動電源電圧の立ち下がり時に、前記第2の入力端子に入力される電圧の立ち下がりが、前記第1の入力端子に入力される電圧の立ち下がりよりも緩やかになるように構成されていることを特徴とする請求項3から7のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記駆動電源は、バッテリであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の内視鏡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−295589(P2008−295589A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142446(P2007−142446)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】