説明

円筒形状部品の表面特性検査装置及びその検査方法

【課題】円筒形状部品の表面特性を簡易な構成を有し、効率的に且つ高精度で検査出来る検査装置であって、しかも汎用性があり、低価格の円筒形状部品の表面特性検査装置を提供するものである。
【解決手段】被検査円筒形状部品2を所定の方向に回転させる円筒状駆動回転ローラー3,3’と被検査円筒形状部品2の表面に近接して配置されている被検査円筒形状部品の表面特性を検査する表面特性検査手段4とから構成されている表面特性検査装置1に於いて、被検査円筒形状部品2を所定の方向に回転させながら、被検査円筒形状部品をその回転軸方向に移動させる被検査円筒形状部品移動機構5が設けられている表面特性検査装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒形状部品の表面特性を検査する表面特性検査装置及びその方法に関するものであり、特に詳しくは、円筒形状の金属棒体に於ける表面傷の有無を含む当該製品の表面特性を効率的に且つ低コストで検査する事が出来る表面特性検査装置及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、所定の長さと直径を有する金属線状体或いは金属棒状体からなる金属部品(以下単に棒体と称する)は当該金属部品業界で様々な方法で生産され且つ様々な用途に広く使用されている。
【0003】
処で、このような金属製棒体に関しては、それらが生産される際に様々な製造工程に於ける要因から当該金属製の棒体の表面に割れ目、溝、傷等の欠陥が発生する事が多く、その為、当該部品を製造する業者は、個々の製品に関して出荷以前にそれぞれの製品に上記した傷が無いかどうかを検査する必要がある。
【0004】
然しながら、従来の慣行では、上記した傷の有無を検査するのは、それら製品の原材料である線材或いは鋼材を製造する鉄鋼メーカーが専ら担当し、部品メーカーは、上記した欠陥を自ら検査する事は一般的ではなかった。
【0005】
然しながら、近年になって、当該金属部品のメーカーでも、当該メーカーが製造する製品の全てに関して、欠陥の有無を検査する必要性が高まってきており、その為の検査装置が必要となってきている。
【0006】
処で、従来に於いては、生産される当該金属製の部品に関する品質管理方法としては、例えば、寸法管理は、自動計測装置を使用して検査の標準化がなされているものの、上記した傷等の欠陥に関しては、殆どが人間による目視検査によって行われているのが現状である。
【0007】
その為、品質管理上で個人差、時間差及び基準のバラツキ等が多く、又、欠陥の見逃しの発生も多発しており、当該製品の出荷後にクレームが発生し、再度全数検査のやり直しを求められる事も日常的になってきており、その為の時間、労力、経費等が増大し、コストアップの原因ともなっている。
【0008】
一方、当該棒体として、一例として、一般的な素材二次加工品であるミガキ丸棒材(参考用寸法φ3〜30mm、0.5〜6m程度のサイズが多い)の製造を考えると、その製造工程は、一般的には圧延工程、引き抜き工程、伸線工程、切断工程、ミガキ或いは研磨の工程から構成されており、上記各工程を経て最終製品となる。
【0009】
従って、線材或いは鋼材メーカーであれば、それぞれの工程の間に当該棒体の表面にキズが有るか否かの検査を行う為の目視検査装置或いは自動化された検査装置を個別に配置して、当該棒体製品のロット毎或いは必要に応じて当該棒体の表面傷の有無を検査している。
【0010】
然しながら、従来の表面傷検査装置は、当該棒体の表面探傷の為に特別に製造されたものであり、その為、当該表面傷検査装置自身が、被検査棒体(以下単に被検体と言う)を搬送するための送り機構及び当該棒体を回転させるか或いは探傷センサーそのものを当該棒体の回りに回転させるための回転機構を有している必要があり、その結果、当該表面傷検査装置が大型化され、高額な検査装置となっているばかりでなく、当該表面傷検査装置を配置する為のスペースもそれなりの広さが要求されている。
【0011】
更に、従来の表面傷検査装置を使用する場合には、例えば所定の工程で製造された棒体の表面キズ検査を行う際には、当該被検体を一旦所定の場所に保管し、それを所定のスケジュールに従って、当該表面傷検査装置迄、搬送して検査を実行するのが一般的であり、従って、当該棒体の表面傷の検査を行う際には、当該被検体の保管スペースと当該保管スペースへの当該被検体の搬送手段及び当該保管スペースから当該表面傷検査装置迄当該被検体を搬送する手段が必要となると同時に当該被検体の流れを一旦停止させる為の待ち時間が必要となり、その結果、当該棒体の製造工程に特別の搬送ラインや保管スペースの必要性から当該棒体の製造工程が長くなり、複雑化するという問題が有ると同時に大幅なコストアップに繋がっている。
【0012】
更には、当該被検体を余計な搬送区間を通過させるために、搬送中に当該被検体に傷が発生すると言う問題もあった。
係る状況は、当該棒体の仕上げ加工メーカーにとっても同様である。
【0013】
ちなみに、従来の回転型表面キズ自動検査装置は、渦電流試験法、漏洩磁束探傷試験法が利用され、いずれの試験法も内面へ向けてセンサーを取り付けた探傷回転ヘッドが高速で回転する機構を有し、その回転する円の中心部の空洞部を被検査体である丸棒が貫くように直進させる事により外周表面の全面キズ検査を行うものであり、上記した様に、高額な設備費用を要するため大規模生産の鉄鋼産業等では設備されているが、それより生産量の少ない二次加工メーカーにとっては設備負担はかなり大きなものとなっている。
【0014】
然しながら、市場は客先が全量検査を要望してくるケースが多くなってきて、製品検査の負担が増加する傾向にある。
一方、当該金属製品の内部欠陥或いは表面上の欠陥を検出する方法として、特開昭58−49822号公報(
【特許文献1】)に示す様に、被試験金属部品にコイルを巻くか、コイルを近接させて当該コイルに高周波電流を流した場合に、渦電流が発生し、当該渦電流に起因する当該コイルのインピーダンスを検出して被試験金属部品に傷があるか否かを判定する渦電流探傷方法が実用化されている。
【0015】
かかる渦電流探傷方法は、特開平7−229872号公報(
【特許文献2】)、特開平11−352109号公報(
【特許文献3】)及び特開平7−294495号公報(
【特許文献4】)にも開示されている様に、主として長尺状の金属線或いは鋼材の検査に使用されるものであり、個々の金属製の部品に対する欠陥の検査に当該渦電流探傷方法が使用される例は何れにも示されていない。
【0016】
又、特開平9−80028号公報(
【特許文献5】)には渦電流を使用したい金属製品の表面傷探傷装置が開示されているが、かかる公知例も仕上圧延機と水冷装置との間に当該表面傷検査装置が配置されており、当該圧延線材或いは圧延鋼材の表面傷の有無を、連続的に検査する様に構成している技術を示しているに過ぎず、個別仕上げ加工処理後の金属棒体の表面傷を個々に検査する技術に関しては開示がない。
【0017】
然しながら、最近になって、上記した社会的な要請から、金属製部品の上記欠陥の有無を上記した渦電流探傷方法を使用して検査する傷検査装置が開発されてきているが、当該金属製品の検査装置は、特定の形状を持つ部品の検査にのみ使用する様に設計されているので、汎用性がなく、又、個々の当該検査装置も高価であるので、業界内での普及が遅れているのが現状である。
【0018】
又、上記した様な問題は、円筒形状の形状を持つ金属製の部品のみに限定されるものではなく、プラスティック或いはゴム製の円筒形状部材、或いはガラス乃至はセラミック製の円筒形状部材、更には木材、コルク、紙或いは繊維材料等からなる円筒形状部材更には、上記した材料あらなる複合材料等で形成された円筒形状部材で、工業的に多様される部材にとっても同様の問題を抱えているのであり、かかる部材の表面特性、例えば、表面の割れ目、傷、凹凸、表面摩擦係数、磨耗度合い、被覆されている膜状体の厚みむらやその欠陥、更にはその剥離状態、又は特定パターンの存在の有無等の何れかを検査すること頻繁に行われており、従って、汎用性に富み、低コストで、しかも操作が容易で高速化が期待でき、それによって効率的に当該円筒形状部品の表面特性を検査できる、占有面積の少ない円筒形状部品の表面特性検査装置が業界内で強く要望されていた。
【0019】
【特許文献1】特開昭58−49822号公報
【特許文献2】特開平7−229872号公報
【特許文献3】特開平11−352109号公報
【特許文献4】特開平7−294495号公報
【特許文献5】特開平9−80028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
つまり、従来の技術に於いては、円筒形状の部品、例えば、シャフト・ピン等の金属部品は広く世の中で使用されているが、機構部品等の重要な用途に使われる部品については、品質検査が必要であり、その外観検査は主に目視によって行われている。
【0021】
一部に於いては、機械化による自動検査装置もあるが、外周全面を検査する為に、被検査部品を回転させる機構と検出センサーを走査させる機構が必要となり、設備が複雑で高価となる他、装置寸法が大きく、処理能力が低いという問題あがり、その解決を計る必要が在った。
【0022】
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を改良し、円筒形状部品の表面特性を簡易な構成を有し、効率的に且つ高精度で検査出来る検査装置であって、しかも汎用性があり、低価格の円筒形状部品の表面特性検査装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は上記した目的を達成する為、以下に示す様な基本的な技術構成を採用するものである。即ち、本発明に於ける第1の態様としては、基本的には、被検査円筒形状部品をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラーと当該駆動回転ローラー上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品の表面に近接して配置されている被検査円筒形状部品の表面特性を検査する被検査円筒形状部品の表面特性検査手段とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置に於いて、当該被検査円筒形状部品を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる被検査円筒形状部品移動機構が設けられている円筒形状部品の表面特性検査装置であり、本発明に於ける第2の態様としては、基本的には、被検査円筒形状部品をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラーと当該駆動回転ローラー上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品の表面に近接して配置されている当該被検査円筒形状部品の表面特性を検査する被検査円筒形状部品の表面特性検査手段とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置に於いて、当該被検査円筒形状部品を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる事によって当該被検査円筒形状部品の表面特性を所定の表面全域に亘って連続的に検査することを特徴とする円筒形状部品の表面特性検査方法である。
【発明の効果】
【0024】
本発明にかかる円筒形状部品の表面特性検査装置は、上記した様な技術構成を採用しているので、当該被検査円筒形状部品の種々の表面特性を簡易な構成を有し、効率的に且つ高精度で検査出来、しかも汎用性があり、低価格の表面特性検査装置が提供されるものであり、更には、当該円筒形状部品の表面特性を容易に且つ高精度で効率的に検査できる円筒形状部品の表面特性検査方法が提供されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置に於ける一具体例の構成を,図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
即ち、図1は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置1の一具体例の構造を示す図であって、図中、被検査円筒形状部品2をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラー3,3’と当該駆動回転ローラー3,3’上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品2の表面に近接して配置されている被検査円筒形状部品の表面特性を検査する表面特性検査手段4とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いて、当該被検査円筒形状部品2を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる被検査円筒形状部品移動機構5が設けられている円筒形状部品の表面特性検査装置1が示されている。
【0027】
処で、本発明に於いて使用される当該被検査円筒形状部品2は、金属、合成樹脂、ガラス、セラミック、木材、コルク、紙、繊維材料及びそれらの複合材の何れかにより構成されているもの全てが対象となるものであり、当該被検査円筒形状部品2の用途も特に限定されるものではない。
【0028】
又、当該被検査円筒形状部品2の形状も円筒形状を有するものであれば如何なるものでも使用可能であり、その径及び長手方向つまり回転軸方向の長さ等も任意のディメンジョンのものを使用することが可能である。
【0029】
その為、本発明の目的を達成しようとすると、当該円筒形状部品の表面特性検査装置は、オープンタイプの構造を有することが必要となり、従って、本発明に於ける当該円筒形状部品の表面特性検査装置1は、あらゆるディメンジョンを有する当該被検査円筒形状部品2が、容易に且つ任意に当該円筒形状部品の表面特性検査装置1内に挿入され、検査終了後、容易に排出出来る様に、オープンタイプの構造を採用しているのである。
【0030】
そして、上記した本発明の目的を実現するためには、当該被検査円筒形状部品2の外周表面全体が計測される必要があり、一定の測定有効距離を保ちながら、当該表面特性検査手段4若しくは当該被検査円筒形状部品2を移動させて、当該被検査円筒形状部品の当該所定領域の全面を二次元的に走査させる必要がある。
【0031】
その為、本発明の一具体例に於いては、図1に示す様に、当該表面特性検査手段4を固定し、当該表面特性検査手段4と当該被検査円筒形状部品2との間の測定有効距離を一定に保ちながら、当該被検査円筒形状部品2の外周表面全体を計測するために、2個が一対となっている相互に平行に近接させて設置した、互いに同一方向に回転する円筒状駆動回転ローラー3,3’を使用するものであり、当該近接して配置されている一対の円筒状駆動回転ローラー3,3’で形成される溝状部分6に当該被検査円筒形状部品2を搭載せしめるものであり、当該被検査円筒形状部品2は、それによって、当該円筒状駆動回転ローラー3,3’の回転方向とは逆の方向に回転する。
【0032】
即ち、本発明に於ける一具体例に於いては、当該被検査円筒形状部品2は、相互に近接して配置されている当該2本の円筒状駆動回転ローラー3,3’のぞれぞれの表面に同時に接触して回転せしめられる事が望ましい。
【0033】
尚、当該それぞれの円筒状駆動回転ローラー3,3’は、適宜に設けられた一つ或いは2個のモーター19−1,19−2によって同じ速度で同方向に回転せしめられる。
【0034】
この際、図1に示す様に、当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸O1と円筒状駆動回転ローラー3’の回転軸O2とがその軸間距離を同一として、水平方向にも又垂直方向にも互いに完全に平行な状態で固定されて配置されている場合には、当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pも当該円筒状駆動回転ローラー3,3’の回転軸O1とO2とに平行となっているので、当該被検査円筒形状部品2は、当該円筒状駆動回転ローラー3,3’上に載置された位置で回転する事になる。
【0035】
本発明に於いては、かかる態様に於いて、当該被検査円筒形状部品2が、当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pの方向に移動する事が必要であり、その為に本発明に於いては、当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に当該被検査円筒形状部品2を当該被検査円筒形状部品2の回転軸P方向に移動させることを可能とする被検査円筒形状部品移動機構5が設けられている。
【0036】
本発明に於ける当該被検査円筒形状部品移動機構5は、一例として、当該円筒状駆動回転ローラー3,3’の内の少なくとも一方の回転軸O1又はO2が、上記した平行状態から離脱して、当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して非平行状態となる様に配置されているものである。
【0037】
この場合、当然の事ながら、当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸O1と当該円筒状駆動回転ローラー3’の回転軸O2とは、ある方向から見ると互いに平行な状態が維持されている。
【0038】
即ち、図2に示す様に、上記した平行状態に固定された2個一対の円筒状駆動回転ローラー3,3’の回転軸O1及びO2間の軸間の距離(水平方向)は均等としたままで、その内の少なくとも一方の回転軸O1又はO2を垂直方向に適度の角度θだけ傾ける様に設定するものである。
【0039】
つまり、当該円筒状駆動回転ローラーの回転軸O1又はO2と当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pとが非平行な状態となる様に設定するものである。
【0040】
係る構成にすることによって、図2の矢印Xに示す様に、当該被検査円筒形状部品2には、回転力の他に、当該被検査円筒形状部品2の回転軸P方向に当該被検査円筒形状部品2を移動させる力が発生するので、当該被検査円筒形状部品2が当該円筒状駆動回転ローラー3又は3’の回転軸O1又はO2方向に移動する事が可能となる。
【0041】
即ち、本発明に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3’の回転軸O2’と当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pとは、当該被検査円筒形状部品2が、当該円筒状駆動回転ローラー3の表面に沿って、当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向Pに移動しうるに十分な角度αが当該両回転軸間(O2’とP間)に形成される様に配置されている事が必要である。
【0042】
本発明に於いては、2個の円筒状駆動回転ローラー3、3’上に載置された当該被検査円筒形状部品2は、当該円筒状駆動回転ローラー3、3’の回転によって2個の駆動、回転ローラー上を回転しながら被検査円筒形状部品2の回転軸P方向(X方向)に直進せしめられる。
【0043】
図2では、被検査円筒形状部品2の回転軸Pが当該円筒状駆動回転ローラー3の軸O1と角度を持つように示されてはいるが、実際には、当該円筒状駆動回転ローラー3’の回転軸O2’の変位角度はそれほど大きくないので、被検査円筒形状部品2の回転軸Pと当該円筒状駆動回転ローラー3の軸O1とは略平行状態を保つ事が多い。
【0044】
この際、当該円筒状駆動回転ローラー3’の回転方向が正方向か逆方向か、および当該円筒状駆動回転ローラー3’の回転軸O2’の垂直方向での傾き角度θ、換言すれば当該円筒状駆動回転ローラー3’の回転軸O2’と当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pとの間で形成される交差角度αの向きによって前進或いは後進する。
【0045】
その結果、本発明に於ける当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いては、当該被検査円筒形状部品2は、当該円筒状駆動回転ローラー3,3’上をスパイラル送りされながら決められた測定一に固定されている表面特性検査手段4の検出センサー部9を通貨することによって結果的に当該被検査円筒形状部品2の所定の領域に於ける外周表面全体に対する2次元走査を可能とせしめるものである。
【0046】
更に、本発明に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3又は3’の回転数及び当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pと当該円筒状駆動回転ローラー3又は3’の回転軸O1’、O2’との間に形成された角度(傾き角)α,又は回転軸O1’、O2’を垂直方向に傾けた角度θとを積極的に調整する事によって、当該表面特性検査手段4の有効測定範囲と当該被検査円筒形状部品2の外径寸法変更による未測定部分(トラ刈り状態)の発生を防ぐ事が可能である。
【0047】
本発明に於ける当該円筒状駆動回転ローラーは、適宜の外径を有する円筒体であって、その外周面は、被検査円筒形状部品2との関係に於いて、比較的摩擦係数の大なる材質で構成されていることが望ましく、例えば、適宜の合成樹脂材、ゴム材、金属材料等が使用される。
【0048】
即ち、当該円筒状駆動回転ローラー3の材質は、当該被検査円筒形状部品2との適度な表面摩擦抵抗条件によって選定されるもので、例えば、被検査円筒形状部品2が、金属体で表面が滑らかな研磨仕上げ状態であれば、摩擦・摺動摩擦条件等からエンジニアリングプラスチックである、ポリアセタール(POM)・MCナイロン等が適当である。
【0049】
又、当該円筒状駆動回転ローラー3は、その長尺方向の長さも特に限定されるものではないが、少なくとも当該被検査円筒形状部品2の長尺方向の長さよりも長いディメンジョンを有していることが望ましい。
【0050】
更に、本発明に於いては、当該被検査円筒形状部品2が当該円筒状駆動回転ローラー3上に載置されて回転と同時に当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向に移動している間、当該被検査円筒形状部品2は、当該円筒状駆動回転ローラー3の表面に安定的に当接せしめられていることが、当該被検査円筒形状部品2の表面特性を検査するためにも重要であり、そのために、図2に示す様な、当該被検査円筒形状部品2を適度の加圧力で当該円筒状駆動回転ローラー3に対して押圧する案内ガイド手段若しくは押圧手段8を当該被検査円筒形状部品の移動通路に沿って、一個乃至複数個配置せしめることも望ましい。
【0051】
又、本発明に於いて、少なくとも一方の当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸O1’、O2’を当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して所定の角度αだけ傾ける方法としては、図7に示す様に、当該円筒状駆動回転ローラー3又は3’の両端に於ける当該回転軸支持する適宜のベアリング部10、10’の少なくとも一方を、例えば、垂直方向に所定の距離移動或いは変位させる事によって実現できる。
【0052】
係る具体例に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3又は3’の回転軸O1’、O2’の当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対する角度を修正が必要な場合毎に当該ベアリングの位置を変更しなければならないという問題があり、当該変更のための操作或いは作業が複雑で時間のかかるものとなる。
【0053】
その為、本発明に於ける別の具体例では、当該一方のベアリング部10は常時固定しておき、他方のベアリング部10’の位置を連続的に微調整しうる、手動或いは電動式の軸位置調整装置7と接続し、使用される被検査円筒形状部品3の特性を勘案して、必要に応じて当該軸位置調整装置7を稼動させて、必要な軸間角度を容易に且つ迅速に設定する様に構成したものであっても良い。
【0054】
かかる具体例に於いては、当該固定側のベアリング部10では、例えば、自動調芯ベアリング等を使用する事によって、回転軸が変位してもその負荷が吸収でき、同時に軸心の調整が可能であるので振動の発生を防止できる。
【0055】
上記した本発明の具体例に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3として2個一対の相互に略平行に配列されている回転ローラー3、3’を使用したが、本発明に於ける別の具体例に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3は、一個で在っても良い。
【0056】
即ち、本発明に於ける別の具体例に於いては、図3に示す様に、適宜のモーター19等からなる回転駆動体により所定の方向に所定の回転数で回転せしめられる円筒状駆動回転ローラー3を一個使用するものである。
【0057】
当該円筒状駆動回転ローラー3の構成は、実質的には、図1及び図2で説明した具体例に於ける円筒状駆動回転ローラー3’の構成と同じ様に設定することが出来る。
【0058】
本具体例に於ける当該被検査円筒形状部品移動機構5としては、当該円筒状駆動回転ローラー3と前記した具体例に於ける当該円筒状駆動回転ローラー3’の構成上の相違は、本具体例に於ける当該円筒状駆動回転ローラー3のベアリング部10’は、軸位置調整装置7によってその位置が水平方向に変位するように構成されているものである。
【0059】
つまり、本具体例に於いては、図3(C)に示す様に、円筒状駆動回転ローラー3の回転軸Oを水平方向に傾かせて(つまり、点線の位置から実線の位置に変化させる)当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して所定の角度αが形成される様に設定するものである。
【0060】
これによって当該被検査円筒形状部品2は,上記した具体例と同様の原理に従って、回転せしめられながら、当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向に移動する事が可能となる。
【0061】
尚、本具体例に於いては、例えば、当該被検査円筒形状部品2が当該円筒状駆動回転ローラー3から離脱しない様に、当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向に平行に適宜の案内ガイド部11、11’を配置する事が望ましい。
【0062】
即ち、本具体例に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3上の当該被検査円筒形状部品2の移動通路12に沿って、当該被検査円筒形状部品2の案内ガイド部11、11’が設けられている事が望ましい。
【0063】
更に望ましくは、本具体例に於いて、当該図被検査円筒形状部品2を安定して当該円筒状駆動回転ローラー3と接触させておく為に、図1及び図2に示す様な、適宜の構成からなる押圧手段8を併用することである。
【0064】
当該案内ガイド部11或いは当該押圧手段8は、当該表面特性検査手段4の近傍に近接して配置されている事が望ましい。
次に、本発明に係る当該円筒形状部品の表面特性検査装置1の更に別の具体例を説明する。
【0065】
即ち、上記した2つの具体例に於いては、当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸Oを当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して、所定の角度、例えば、0.5度から5度程度傾けることによって、当該被検査円筒形状部品2に回転運動と同時にその回転軸方向に移動運動を付与するように構成したものであり、当該被検査円筒形状部品2の長尺方向の長さが比較的短い部品であれば問題なく、検査を実行することが可能であるが、当該被検査円筒形状部品2の長尺方向の長さが大きくなって来るに従い、当該被検査円筒形状部品2と当該円筒状駆動回転ローラー3との間に隙間が形成されることになり、つまり、当該被検査円筒形状部品2は、当該円筒状駆動回転ローラー3に対して片当たりの接触状態となり、その結果、当該被検査円筒形状部品2と当該円筒状駆動回転ローラー3とは、当該円筒状駆動回転ローラー3の全長方向、全幅で全接触は出来ない事になり、その結果、当該被検査円筒形状部品2の両端部は、当該円筒状駆動回転ローラー3の未接触部分が発生し、当該被検査円筒形状部品2を回転させるとビビリ(バタ付き)振動が生じるので、正確な円筒形状部品の表面特性検査を実施する事が不可能となる。
【0066】
かかる現象は、本願発明者等が鋭意検討した結果、当該被検査円筒形状部品2の長さがが短尺なものである限りは特に問題がないが、ある程度長いものになると発生する事を知得したもので、その限界は、当該被検査円筒形状部品2の外径寸法つまり直径の長さに対して2から5倍の長尺部分を有している被検査円筒形状部品2であると、ビビリ振動が小さく当該表面特性検査手段4による検査が十分且つ正確に実行できる事を知得したものである。
【0067】
その為、逆に、外径寸法長さに対して5倍以上の長尺部分を有している細く或いは長い被検査円筒形状部品2では、上記図1又は図2に示された円筒形状部品の表面特性検査装置1では、正確な円筒形状部品の表面特性を検査することが難しい場合が発生することが理解された。
【0068】
その為、本具体例に於いては、上記した具体例の様に、当該被検査円筒形状部品移動機構5として、当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸Oそのものを当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して傾かせる構成を採用する変わりに、当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸Oは固定状態にしておき、別途当該被検査円筒形状部品2に当該被検査円筒形状部品2の回転軸P方向に移動力を付与しうる被検査円筒形状部品移動機構5を別途設けた構成を採用するものである。
【0069】
即ち、本具体例に於いては、被検査円筒形状部品2をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラー3と当該駆動回転ローラー3上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品2の表面に近接して配置されている当該被検査円筒形状部品2の表面特性を検査する表面特性検査手段4とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置1であって、当該被検査円筒形状部品2を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向Pに移動させる事によって当該被検査円筒形状部品の表面特性を検査する円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いて、当該被検査円筒形状部品移動機構5は、当該円筒状駆動回転ローラー3とは、別体に構成されており、当該被検査円筒形状部品2の当該円筒状駆動回転ローラー3と接続する表面部分以外の表面部分と接触して、当該被検査円筒形状部品2を当該被検査円筒形状部品2の回転軸P方向に移動させる機能を有している円筒形状部品の表面特性検査装置1である。
【0070】
本具体例を更に詳細に説明するならば、本具体例に於ける円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いて使用される当該被検査円筒形状部品移動機構5は、当該表面特性検査手段4の近傍に少なくとも一つが配置されている事が望ましい。
【0071】
又、本具体例に於ける当該被検査円筒形状部品移動機構5は、例えば、図4に示す様な、適宜の支持部14に回転自在に軸支された従動形の円板状或いは円筒状の自由回転ローラー13で構成されており、当該自由回転ローラー13の回転軸の軸線の方向が、当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向Pと所定の角度に設定されているものである。
【0072】
更に、本具体例に於ける当該自由回転ローラー13と支持部14とで構成されている当該被検査円筒形状部品移動機構5は、適宜の送り角調整手段15によって、当該自由回転ローラー13の回転軸の軸線の方向と当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向Pとの間に形成される角度αが任意の角度に自由に且つ容易に設定する事が可能である様に構成されていることも望ましい。
【0073】
つまり、本具体例に於いては、当該自由回転ローラー13の回転軸と当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pとが形成する角度は、所定の調整機構15を介して任意に変更可能に構成されているものである。
【0074】
又、本具体例に於いては、複数個の当該自由回転ローラー13、13’が、当該被検査円筒形状部品2の回転軸方向Pに沿って、当該表面特性検査手段4の両側に配置されている事も望ましい。
【0075】
本具体例に於いては、上記した様に、被検査円筒形状部品2が、その長さ寸法が、当該被検査円筒形状部品2の外径(直径)の5倍以上で望ましくは50倍以下の範囲にある被検査円筒形状部品2(通称シャフト部品と称されるものも含まれる)は、前記した具体例に於いては、上記した様に振動が大きくなるために、2個の円筒状駆動回転ローラーは平行で軸上方向に傾きのない状態に設置しておき、当該2個の円筒状駆動回転ローラー3、3’上に当該被検査円筒形状部品2を軸方向が同一となる様に載置する。
【0076】
更に、図5及び図6に示す様に、当該被検査円筒形状部品2を押さえる様に、当該円筒状駆動回転ローラー3と回転軸方向を同じとする例えば、フリーのピンチローラー(従動回転ローラー)13を設置する。
【0077】
この状態で、当該円筒状駆動回転ローラー3を回転させると当該被検査円筒形状部品2は逆回転し、又、それと接触する当該ピンチローラー13は更に逆回転して、当該円筒状駆動回転ローラー3と同じ方向の回転となり、2個の円筒状駆動回転ローラー3、3’と一つ或いは複数個のピンチローラー(従動回転ローラー)13にはさまれた空間にて当該被検査円筒形状部品2が安定して回転する。
【0078】
より具体的に本具体的を説明するならば、当該ピンチローラー13を複数個設け、そのうちの少なくとも一つの当該ピンチローラー(従動回転ローラー)13’の回転軸の中心軸方向を当該円筒状駆動回転ローラー3と当該被検査円筒形状部品2の回転軸に平行に設定すると共に当該被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して所定の角度を形成する様に傾ける事によって、送り角をつける事になり、かかる送り角を付された当該ピンチローラー(従動回転ローラー)13’がその場で回転されている当該被検査円筒形状部品2に接触することによって、当該被検査円筒形状部品2に直進運動が励起されて、当該被検査円筒形状部品2は、当該2個の円筒状駆動回転ローラー3、3’の軸上を回転しながら直進するスパイラル送りが可能となる。
【0079】
当該ピンチローラー(従動回転ローラー)13’による当該被検査円筒形状部品2の直進速度は、当該ピンチローラー13’の送り角αの角度を変更する事によって変更可能である。
【0080】
又、本発明に於ける当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いては、当該被検査円筒形状部品2の未測定部分の発生を防止するために、種々の調整操作を行う事が可能である。
【0081】
例えば、当該ピンチローラー(従動回転ローラー)13’を表面特性検査手段4の前後で当該円筒状駆動回転ローラー3の軸上方向に当該被検査円筒形状部品2の長さに合わせて複数設置することによって、二次元走査が可能となる。
【0082】
本発明に係る上記具体例に於いては、当該第1のピンチローラー(従動回転ローラー)13と第2のピンチローラー(従動回転ローラー)13’の双方の回転軸の中心軸方向を当該円筒状駆動回転ローラー3と当該被検査円筒形状部品2の回転軸に平行に設定すると共に当該被検査円筒形状部品の回転軸Pに対して所定の角度を形成する様に傾ける事によって、送り角をつける様に構成されるもので有ってもよく、又、当該複数個のピンチローラー13、13’の少なくとも一つが当該送り角が設けられる様に構成するもので有っても良い。
【0083】
本具体例に於いては、当該ピンチローラー13を含む自由回転ローラーの少なくとも当該被検査円筒形状部品2の表面と接触する部分には、摩擦係数の大なる部材が設けられている事が望ましく、例えば、当該自由回転ローラー13の材質は、当該円筒状駆動回転ローラー3よりも表面摩擦抵抗がより大きくウレタンゴム等の弾性体が適当である。
【0084】
尚、各ローラーの材質の選定にあたっては、被検査円筒形状部品2に傷をつける可能性のあるような材質は使用しない事が望ましい。
一方、上記した具体例に於いても、当該2本の円筒状駆動回転ローラー3,3’を使用する代わりに、1本の円筒状駆動回転ローラー3を使用し、同時に、当該被検査円筒形状部品2に対して送り角を形成した例えば、ピンチローラー(従動回転ローラー)からなる自由回転ローラー13を少なくとも一つ当該被検査円筒形状部品2に接触するように配置した構成を有するもので有ってもよい。
【0085】
次に、本発明にかかる上記した全ての具体例に於いて、使用される当該表面特性検査手段4は、所定の幅を有する固定検査部9を有し、当該検査部9が当該被検査円筒形状部品2の所定領域の全表面をらせん状に走査することによって当該被検査円筒形状部品2の表面特性を検査する様に構成されている事が望ましい。
【0086】
本発明に於いて使用される当該表面特性検査手段4は、当該被検査円筒形状部品2の表面特性、例えば、当該被検査円筒形状部品2の表面の割れ目、傷、凹凸、粗面度、反射率、強度、硬度、導電性、ごみ、汚染物等の付着状況、表面摩擦係数、磨耗の度合い、当該被検査円筒形状部品2の表面に形成されている膜状体の厚みむらやその剥離状態、特定パターンの存在の有無等の何れか或いはそれらの複数の特性を検査することが可能に構成されている事が望ましく、上記に関する当該被検査円筒形状部品2の特性を測定するのに適した公知の検査装置を利用する事が可能である。
【0087】
例えば、上記した本発明に於ける当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いて、当該被検査円筒形状部品3として金属製棒体を対象としてその表面傷を検査する場合には、仕上げ加工済み金属棒体2の表面傷を検査する機能を有するプローブ型渦流探傷センサー部を表面特性検査手段4として使用する事が可能である。
【0088】
つまり、上記具体例に於いては、図4に示す様に、当該表面特性検査手段4であるプローブ型渦流探傷センサー部は、当該被検査円筒形状部品2の回転中心軸Pを中心として回転しながら当該回転中心軸Pに沿って移動する当該被検査円筒形状部品2の表面に近接して配置されているものである。
【0089】
本発明に於いて当該プローブ型渦流探傷センサー部4が使用される場合の、当該被検査円筒形状部品2は、導電性を有する金属で構成されている中実状或いは中空状の線状体、棒状体、ストリング、ロッド等の好ましくは断面が円形であり、その直径或いは長尺方向の長さは特に限定されるものではなく、例えば、直径はφ3〜φ30mm、長さが数10cm〜数mのものまで使用が可能である。
【0090】
更には、図7に示す様に、本発明に係る当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いては、当該円筒形状部品2の表面特性検査装置1の上流側には、適宜の駆動手段41によって駆動されるエンドレスベルト32で構成された当該被検査円筒形状部品2を当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於ける表面特性検査手段4の領域まで供給するための被検査円筒形状部品供給手段33が設けられているものであってもよく、又、当該円筒形状部品2の表面特性検査装置1の下流側には、適宜の駆動手段40によって駆動されるエンドレスベルト34で構成された当該被検査円筒形状部品2を当該円筒形状部品の表面特性検査装置1から外部に排出するための被検査円筒形状部品排出手段35が設けられているものであってもよい。
【0091】
更に、本発明に於いて使用される当該プローブ型渦流探傷センサー部4は、公知のものを使用する事が可能であり、例えば、図8に示す様に、当該プローブ型渦流探傷センサー部4のプローブ先端部40には、例えば、励磁用コイルと磁気検出用コイルを一体化した一個或いは2個のコイル部41が設けられており、その幅wは適宜に設定する事が可能である。
【0092】
上記した構成によって、被検査円筒形状部品2、はスパイラル状(回転・直進)で固定されている当該探傷プローブ4の下方部を移動する為、二次元走査が可能となる。
【0093】
更に、本具体例に於いては、当該被検査円筒形状部品2の検査を必要とする全表面に於いて未検査(トラ刈り)部分が生じないように、当該被検査円筒形状部品2の長さ、直径、円筒状駆動回転ローラー3の回転数、円筒状駆動回転ローラー3の回転軸と被検査円筒形状部品2の回転軸とのなす角度、或いは当該被検査円筒形状部品2の回転軸と当該自由回転ローラー(従動回転ローラー)13の回転軸とのなす角度等を適宜調整することが必要となる。
【0094】
例えば、図8或いは図9に示す様に、本発明に於いては、当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於ける当該円筒状駆動回転ローラー3を駆動させて当該被検査円筒形状部品2を所定の速度で回転させると共に、当該被検査円筒形状部品2を当該被検査円筒形状部品2の回転中心軸Pに沿って横方向に移動させ、当該被検査円筒形状部品2の外表面の検査を行うに際し、少なくとも当該探傷プローブ4の当該検査コイル41により観察される当該被検査円筒形状部品2のいずれかの表面に形成される螺旋状の帯状領域400の1部が隣接する当該帯状領域400の1部と重畳される様に上記した各種の駆動条件を選択して設定する事が望ましい。
【0095】
つまり、本発明に於いては、当該プローブ型渦流探傷センサー部を当該表面特性検査手段として使用する場合には、その計測有効エリアは、通常1mmから2mm程度の帯状の範囲である。従って、被検査円筒形状部品2の全面を計測するためには、一定の測定有効距離を保ちながら当該プローブ型渦流探傷センサー部4に対して当該被検査円筒形状部品2を所定の回転速度と所定の移送速度で回転、移送される必要がある。
【0096】
そこで、本具体例に於いては、検出コイルの径が1mmであるとすると、当該被検査円筒形状部品2が1回転する間に当該被検査円筒形状部品2を0.8mmの一定速度で当該被検査円筒形状部品2の中心軸方向Pに直進させるように摺動運動を行わせる事によって、図9に示す様な計測領域の重なり部分をつくり、未計測部分が発生しない様にすることが必要である。
【0097】
本発明に於ける当該円筒形状部品の表面特性検査装置1の制御系を含む一具体例の構成を図7を参照しながら詳細に説明する。
尚、図7は、本発明に於ける図1及び図2に示される具体例を使用する場合の例を示したものであり、図5及び図6に示される本発明の他の具体例に関しては、基本的には、下記するシステムを基本的に利用する事が可能である。
【0098】
即ち、本発明にかかる円筒形状部品の表面特性検査装置1は、上記した具体例から明らかな通り、被検査円筒形状部品2をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラー3と当該駆動回転ローラー3上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品2の表面に近接して固定して配置されている被検査円筒形状部品の表面特性を検査する表面特性検査手段4とから構成されており、当該被検査円筒形状部品を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる被検査円筒形状部品移動機構として、当該円筒状駆動回転ローラー3の回転軸Oを被検査円筒形状部品2の回転軸Pに対して所定の角度傾いた状態に設定した構造が採用されている。
【0099】
当該円筒状駆動回転ローラー3は、適宜のモーター19の回転が適宜のベルト53及び駆動プーリー51と従動プーリー52の動力伝達機構を介して伝達されて回転せしめられる。
【0100】
一方、当該円筒状駆動回転ローラー3を回転可能に支持する一方のベアリング部10は常時固定されており、他方のベアリング部10’は、適宜のモーター20により上下動可能な軸位置調整装置7の制御に従って、その位置を自動的に或いはマニュアル操作によって変位させる事が出来、且つその位置を微調整することが可能である。
【0101】
又、当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いては、当該円筒形状部品2の表面特性検査装置1の上流側には、適宜のモーター41によって駆動されるエンドレスベルト32で構成された被検査円筒形状部品供給手段33が設けられていると共に、当該円筒形状部品2の表面特性検査装置1の下流側には、適宜のモーター40によって駆動されるエンドレスベルト34で構成された被検査円筒形状部品排出手段35が設けられている。
【0102】
尚、図中、44は、被検査円筒形状部品2に関する良品、不良品振り分け装置の切り替え手段である。
又、本具体例に於ける当該円筒形状部品の表面特性検査装置1に於いては、表面特性検査手段4が当該被検査円筒形状部品2の通過する通路に近接して固定して配置されているものであって、当該表面特性検査手段4は、適宜の保持ブラケット16に保持されている。
【0103】
又、当該保持ブラケット16は適宜の支持部17を介して当該保持ブラケット16の上下位置調整装置18と接続されており、当該上下位置調整装置18が持つ適宜のモーター21によって当該保持ブラケット16の位置が調整され、当該表面特性検査手段4の先端部におけるセンサー部9と当該被検査円筒形状部品2の外表面との間隔が適正な範囲に調整されるように構成されている。
【0104】
更に、当該表面特性検査手段4の両側には、当該被検査円筒形状部品2の通過時間を検出して当該被検査円筒形状部品2の移動速度を検出するための被検査円筒形状部品有無検知センサー部36、37が設けられており、係る被検査円筒形状部品有無検知センサー部36、37も、当該保持ブラケット16に固定されている。
【0105】
一方、ブロック22は、表面特性検査手段から入力された検査データに基づいて当該被検査円筒形状部品2の表面部分の特性に関する検査条件の設定やその検査結果に基づく評価・判定を実行する検査制御部であり、ブロック23は、主制御部であって、各モーターや振り分け手段の駆動を制御する制御部である。
【0106】
又、ブロック24は中央演算手段(CPU)であって、当該主制御部23、検査制御部22、被検査円筒形状部品有無検知センサー部36、37等と接続されそれぞれから必要な情報を入手すると共にそれぞれを制御する機能を有するものである。
【0107】
又、ブロック26は、入力手段であって、当該被検査円筒形状部品2の検査に関する条件、例えば、長さ、直径、材質、円筒状駆動回転ローラー3の傾き角度、回転数、送り速度、検出位置当を入力する事によって、当該CPUが作動して、上記した各機構の設定条件を調整することになる。
【0108】
尚、ブロック25は表示手段であり、ブロック27は、適宜の記憶手段であり、又ブロック28は、プリンターである。
つまり、本発明に於いては、当該円筒状駆動回転ローラーの径、回転数、当該被検査円筒形状部品の径及びその長さ、当該表面特性検査手段における検査部の幅、当該被検査円筒形状部品移動機構に於ける当該回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸との間に形成される角度、当該被検査円筒形状部品の材質等の少なくとも一つの情報に基づいて当該被検査円筒形状部品の移動速度を制御する制御手段が設けられているものである。
【0109】
又、本発明に於ける制御方法の他の例としては、例えば、当該円筒状駆動回転ローラーの径、当該被検査円筒形状部品の径或いはその長さ、当該表面特性検査手段における検査部の幅及び、予め設定されている当該被検査円筒形状部品に要求されている移動速度の少なくとも一つの情報に基づいて、当該円筒状駆動回転ローラー若しくは当該被検査円筒形状部品移動機構に於ける当該回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸との間に形成される角度の少なくとも一方を制御する制御手段が設けられているものである。
【0110】
又、本発明に於ける他の態様としては、被検査円筒形状部品をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラーと当該駆動回転ローラー上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品の表面に近接して配置されている当該被検査円筒形状部品の表面特性検査手段とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置に於いて、当該被検査円筒形状部品を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる事によって当該被検査円筒形状部品の表面特性を所定の表面全域に亘って連続的に検査する様に構成されている円筒形状部品の表面特性検査方法である。
【0111】
本発明かかる円筒形状部品の表面特性検査装置は、上記した様な技術構成を採用しているので、当該被検査円筒形状部品の種々の表面特性を簡易な構成を有し、効率的に且つ高精度で検査出来、しかも汎用性があり、低価格の表面特性検査装置が提供されるものであり、更には、当該円筒形状部品の表面特性を容易に且つ高精度で効率的に検査できる円筒形状部品の表面特性検査方法が提供されるものである。
【0112】
更に、本発明に於いては、上記した様な簡易な構成を有しているので、全自動化による被検査円筒形状部品の供給、検査、選別の各操作を高能率で実行することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】図1は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の一具体例に於ける構成の概略を示す図である。
【図2】図2は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の一具体例に於ける被検査円筒形状部品を移動させる原理を説明図である。
【図3】図3は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の他の具体例の構成を説明する図である。
【図4】図4は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の別の具体例の構成を説明する図である。
【図5】図5は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の別の具体例の構成を説明する図である。
【図6】図6は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の別の具体例に於ける構成を説明する図である。
【図7】図7は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置の全体の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置で使用されるプローブ型渦流探傷センサー部に関する構成を説明する図である。
【図9】図9は、本発明に係る円筒形状部品の表面特性検査装置で使用されるプローブ型渦流探傷センサー部の走査方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0114】
1 円筒形状部品の表面特性検査装置
2 被検査円筒形状部品
3 円筒状駆動回転ローラー
4 表面特性検査手段
5 被検査円筒形状部品移動機構
6 溝状部分
7 軸位置調整装置
8 案内ガイド手段若しくは押圧手段
9 検出センサー部
10、10’ ベアリング部
11 案内ガイド部
12 移動通路
13、13’ 自由回転ローラー
14 支持部
15 送り角調整手段
16 保持ブラケット
17 支持部
18 上下位置調整装置
19、20、40、41 モーター
22 検査制御部
23 主制御部
24 中央演算手段(CPU)
25 表示部
26 入力部
27 記憶手段
28 プリンター
32 エンドレスベルト
33 被検査円筒形状部品供給手段
34 エンドレスベルト
35 被検査円筒形状部品排出手段
36、37 被検査円筒形状部品有無検知センサー部
42 センサー幅
44 良品、不良品振り分け切り替え手段
400 螺旋状の帯状領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査円筒形状部品をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラーと当該駆動回転ローラー上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品の表面に近接して配置されている被検査円筒形状部品の表面特性を検査する表面特性検査手段とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置に於いて、当該被検査円筒形状部品を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる被検査円筒形状部品移動機構が設けられている事を特徴とする円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項2】
当該被検査円筒形状部品移動機構は、当該円筒状駆動回転ローラーの回転軸が、当該被検査円筒形状部品の回転軸に対して非平行状態に配置されている事を特徴とする請求項1に記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項3】
当該円筒状駆動回転ローラーの回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸とは、当該被検査円筒形状部品が、当該円筒状駆動回転ローラーの表面に沿って、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動しうるに十分な角度が当該両回転軸間に形成される様に配置されている事を特徴とする請求項2に記載の表面特性検査装置。
【請求項4】
当該円筒状駆動回転ローラー上の当該被検査円筒形状部品の移動通路に沿って、当該被検査円筒形状部品の案内ガイド部若しくは押さえ部材が設けられている事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項5】
当該円筒状駆動回転ローラーは、相互に近接して配列されており、長手方向の回転軸を中心として、互いに同一の方向に回転する2本の円筒状駆動回転ローラーで構成されており、当該2本の円筒状駆動回転ローラーの回転軸は相互に略平行状に配列されているが、当該2本の円筒状駆動回転ローラーの内の少なくとも一本の円筒状駆動回転ローラーにおける回転軸が、被検査円筒形状部品の長手方向の回転軸に対して所定の角度を形成する様に配置されている事を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の表面特性検査装置。
【請求項6】
当該円筒状駆動回転ローラーの回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸とが形成する角度は、所定の調整機構を介して任意に変更可能に構成されている事を特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載の表面特性検査装置。
【請求項7】
当該被検査円筒形状部品は、相互に近接して配置されている当該2本の円筒状駆動回転ローラーのぞれぞれの表面に接触して回転せしめられる事を特徴とする請求項6に記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項8】
当該被検査円筒形状部品移動機構は、当該円筒状駆動回転ローラーとは、別体に構成され、当該被検査円筒形状部品の当該円筒状駆動回転ローラーと接続する表面部分以外の表面部分と接触して、当該被検査円筒形状部品を当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる機能を有している事を特徴とする請求項1に記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項9】
当該被検査円筒形状部品移動機構は、当該表面特性検査手段の近傍に少なくとも一つが配置されている事を特徴とする請求項1又は8に記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項10】
当該被検査円筒形状部品移動機構は、回転自在に軸支された従動形の円板状或いは円筒状の自由回転ローラーで構成されており、当該自由回転ローラの回転軸の軸線の方向が、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向と所定の角度を持つように設定されている事を特徴とする請求項8又は9に記載の表面特性検査装置。
【請求項11】
当該自由回転ローラーの回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸とが形成する角度は、所定の調整機構を介して任意に変更可能に構成されている事を特徴とする請求項10に記載の表面特性検査装置。
【請求項12】
複数個の当該自由回転ローラーが、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に沿って、当該表面特性検査手段の両側に配置されている事を特徴とする請求項8乃至11の何れかに記載の表面特性検査装置。
【請求項13】
当該自由回転ローラーの少なくとも当該被検査円筒形状部品の表面と接触する部分には、摩擦係数の大なる部材が設けられている事を特徴とする請求項10乃至12の何れかに記載の表面特性検査装置。
【請求項14】
当該表面特性検査手段は、所定の幅を有する固定検査部を有し、当該検査部が当該被検査円筒形状部品の所定領域の全表面をらせん状に走査することによって当該被検査円筒形状部品の表面特性を検査する様に構成されている事を特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項15】
当該表面特性検査手段は、当該被検査円筒形状部品の表面の割れ目、傷、凹凸、表面摩擦係数、磨耗度合い、膜状体の厚みむらやその剥離状態、特定パターンの存在の有無の何れかを検査することが可能に構成されている事を特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項16】
当該被検査円筒形状部品は、金属、合成樹脂、ガラス、セラミック、木材、コルク、紙、繊維材料及びそれらの複合材の何れかにより構成されている事を特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項17】
当該円筒形状部品の表面特性検査装置には、当該円筒状駆動回転ローラーの径、或いはその回転数、当該被検査円筒形状部品の径或いはその長さ、当該表面特性検査手段における検査部の幅、当該被検査円筒形状部品移動機構に於ける当該回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸との間に形成される角度の少なくとも一つの情報に基づいて当該被検査円筒形状部品の移動速度を制御する制御手段が設けられている事を特徴とする請求項1乃至16の何れかに記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項18】
当該円筒形状部品の表面特性検査装置には、当該円筒状駆動回転ローラーの径、当該被検査円筒形状部品の径或いはその長さ、当該表面特性検査手段における検査部の幅及び、予め設定されている当該被検査円筒形状部品に要求されている移動速度の少なくとも一つの情報に基づいて、当該円筒状駆動回転ローラー若しくは当該被検査円筒形状部品移動機構に於ける当該回転軸と当該被検査円筒形状部品の回転軸との間に形成される角度の少なくとも一方を制御する制御手段が設けられている事を特徴とする請求項1乃至16の何れかに記載の円筒形状部品の表面特性検査装置。
【請求項19】
被検査円筒形状部品をその表面に搭載して所定の方向に回転させる少なくとも一つの円筒状駆動回転ローラーと当該駆動回転ローラー上で回転せしめられる当該被検査円筒形状部品の表面に近接して配置されている当該被検査円筒形状部品の表面特性を検査する該被検査円筒形状部品表面特性検査手段とから構成されている円筒形状部品の表面特性検査装置に於いて、当該被検査円筒形状部品を所定の方向に回転させながら、当該被検査円筒形状部品の回転軸方向に移動させる事によって当該被検査円筒形状部品の表面特性を所定の表面全域に亘って連続的に検査することを特徴とする円筒形状部品の表面特性検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−3248(P2006−3248A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180611(P2004−180611)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(501084743)株式会社ラスコ (1)
【出願人】(594029322)日本フェルスター株式会社 (1)
【Fターム(参考)】