説明

再構成可能な計量済み材料の少量毎供給器

【課題】可変量の材料を少量毎供給し得るかまたは種々の異なる材料を少量毎供給し得る少量毎供給器を提供する。
【解決手段】制御された量の粒状材料を供給する少量毎供給器が提供される。少量毎供給器は、容器アセンブリ、拡散器、および、計量カップを含む。容器は、粒状材料の使い捨て可能カートリッジを支持する貯蔵器を含む。カートリッジは、カートリッジと貯蔵器との間に通路を画成するために、貯蔵器内に支持される。カートリッジからの材料の流出のために、ノズルが画成される。拡散器は、容器の一端部に配設されると共に、複数個の開孔を含む。計量カップは、容器の逆端部に配設されると共に、粒状材料を受容し得る開放端部を有する。ノズルと計量カップとの間の軸方向間隔を調節すると、カップ内に収集される粒状材料の量が変更される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定量の粒状/粒子状材料を供給する少量毎供給器に関し、より詳細には、たとえば調味料、着色剤、濃縮物、粉末状混合物などの種々の材料に対して同一の少量毎供給器が使用され得るように材料の量を変更し得る新規で有用な少量毎供給器に関する。
【背景技術】
【0002】
食品および/または飲料に対して調味料および香料を添加するためには、一般的に少量毎供給器が採用される。典型的に食卓塩および粉胡椒は、単一チャンバ式の容器もしくは貯蔵器から成る振り出し器から少量毎供給される。前記容器は典型的には、前記振り出し器を逆さにして揺動したときに材料が少量毎供給されるのを許容する複数個の開孔を備えた端部キャップを含んでいる。前記開孔のサイズおよび個数は概略的に、少量毎供給されるべき材料の種類により変更される。たとえば食卓塩用の少量毎供給器は典型的には胡椒用の少量毎供給器よりも少ない個数の開孔を有する。と言うのも、食卓塩の密度および濃度は(容器の揺動毎に)更に少ない量が所望されるからである。概略的には少量毎供給の割合を制御するために、材料毎に適切に寸法設定/個数設定された開孔を備えた専用の少量毎供給器が採用される。しかし開孔の寸法および個数は材料の流速を制御し得るが、ユーザは時間長、揺動の回数などの他の変数を監視することで、少量毎供給される材料の量を正確に制御せねばならない。
【0003】
多くの先行技術の少量毎供給器は、2個以上のチャンバおよび供給管を採用することにより、制御されたまたは事前設定された量の材料を供給することで前記要望に対処している。第1チャンバは材料貯蔵器を形成する一方、第2チャンバは材料を計量するために目盛形成される。前記各チャンバは典型的には、上下にまたは直列に積層される。前記供給管は、一端にて前記計量チャンバと連通し、前記貯蔵器を貫通延在し、逆端部にては少量毎供給器の開孔と連通する。特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6および特許文献7は、この形式の典型的な少量毎供給器である。これらの少量毎供給器は所定量の材料を供給するが、可変的な量の材料を少量毎供給するために再構成可能でも調節可能でもない。
【0004】
更に別の計量済み材料の少量毎供給器は、特許文献8に開示されている。該特許文献においては、少量毎供給器が上向きとされ、すなわち少量毎供給用端部が上向きとされたときに材料を受容するために該少量毎供給器の端部と組み合わせて計量カップが配設される。更に、前記少量毎供給器が逆さにされたときに材料は、同軸の複数個の円筒状容器によりそれらの間に画成された通路へと流入する。一旦、前記通路内へ流入した材料は下方に流れ、少量毎供給用端部のキャップもしくは拡散器から流出する。前記各容器の構成および間隔によると、激しく揺動されたときでさえも過剰な材料の少量毎供給は許容されない。
【0005】
特許文献9は、塩および胡椒などの調味料を供給するために有用である調節可能な計量式の少量毎供給器を開示している。特許文献9の少量毎供給器は、順次に配置された2つのチャンバを備えている。第1チャンバは材料貯蔵器であり、第2チャンバは計量チャンバである。特許文献9の少量毎供給器は、材料が少量毎供給されるときに前記貯蔵器チャンバから前記計量チャンバを閉じる機能を示している。故に、過剰な少量毎供給を回避するためにユーザは、前記2つのチャンバ間の通路が閉じられるのを確保せねばならない。
【0006】
特許文献10もまた、塩および胡椒などの調味料を少量毎供給する振り出し器を開示している。前記振り出し器は3つのチャンバを備えている。すなわち、材料貯蔵器チャンバ、計量チャンバ、および、少量毎供給チャンバである。前記貯蔵器チャンバは前記計量チャンバと前記少量毎供給チャンバとの間に配設される一方、計量チャンバと少量毎供給チャンバとに対しては供給管が連通している。少量毎供給器が使用されないとき、前記計量チャンバは下方に向けられる。使用する時に前記少量毎供給器は逆さにされ、前記少量毎供給チャンバは前記計量チャンバからの材料により充填される。次に材料は、逆さの状態で少量毎供給器を振ることで少量毎供給チャンバからの材料を複数個の開孔を介して排出することにより少量毎供給されねばならない。過剰な少量毎供給を防止するために、前記デバイスの一実施例は前記貯蔵器チャンバ内における振り戻し防止器を含んでいる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第1,084,530号(ベットマン)
【特許文献2】米国特許第1,270,262号(バックランド)
【特許文献3】米国特許第1,707,967号(アボット)
【特許文献4】米国特許第1,877,808号(カグリオストロ)
【特許文献5】米国特許第1,763,449号(トラウトベッタ)
【特許文献6】米国特許第2,644,616号(ゴードン)
【特許文献7】米国特許第4,434,921号(フォイエルシュタイン等)
【特許文献8】米国特許第6,269,983号(ジョーンズ等)
【特許文献9】米国特許第4,961,521号(エックマン)
【特許文献10】米国特許第5,169,049号(クルーピック)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献9、特許文献10などに開示された少量毎供給器は材料の調節可能な計量を実現するが、それらは複雑であり製造に費用が掛かり、破損し易い。後者に関し、バルブ要素または他の移動要素を採用する一切の材料の少量毎供給器は、材料の付着および少量毎供給器の動作不良に繋がり得ることは理解される。他方、特許文献8に開示された如き少量毎供給器は簡素で安価であるが、可変量の材料を供給する機能を欠いている。
【0009】
故に、複雑でなく、作製が安価であり、再使用可能であり、多用途であり、すなわち、可変量の材料を少量毎供給し得るかまたは種々の異なる材料を少量毎供給し得る少量毎供給器に対する要望が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
可変量の材料を供給し、または、種々の異なる材料を少量毎供給する少量毎供給器が提供される。該少量毎供給器は、容器アセンブリ、拡散器、計量カップ、および、少量毎供給される材料の量を変更する調節デバイスを備える。前記容器アセンブリは、外側容器の内部に配設された貯蔵器を含むと共に、それらの間に通路を画成する。前記貯蔵器は、粒状材料を収容し得ると共に、材料の流出のためのノズルを画成する。前記拡散器は前記容器アセンブリの端部と組み合わせて配設され、該拡散器は前記通路と流通可能に連通された複数個の開孔を含む。計量カップは前記容器アセンブリの他端と組み合わせて配設され、該計量カップは前記ノズルから材料を受容し得る開放端部を有する。更に、前記計量カップおよびノズルは、材料の蓄積のための制御体積であって調節デバイスにより変更可能な制御体積を画成する。好適実施例において前記調節デバイスは、前記ノズルと計量カップとの間の軸方向間隔を変更する。前記少量毎供給器が第1方向付けで配設されたときに前記計量カップ内には粒状材料が収集されると共に、該粒状材料は、該材料が前記計量カップから前記通路内へと流出し且つ前記拡散器から流出する様に、前記容器アセンブリを逆さにし、すなわち第2方向付けとすることで少量毎供給される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明、本発明の利点、および、本発明の使用により実現される特定の課題をより良く理解するために、本発明の好適実施例を示す添付図面および詳細な説明が参照される。
【0012】
本発明を説明する目的で、前記図面は現在において好適である本発明の形態を示している。但し、本発明は図面中に示された厳密な配置および手段に限定されないことを理解すべきである。
【0013】
次に、同一の参照番号は同一の要素を表す図面を参照すると、図1は本発明に係る少量毎供給器10の代表的実施例を示している。少量毎供給器10は主として塩のように粒子が中程度ないし粗い材料を少量毎供給するために使用されるが、菓子用砂糖、シナモンまたは他の調味料のような微細もしくは超微細な粒状材料を少量毎供給するためにも使用され得る。更に、本明細書における教示は食品サービス/調製分野に関して記述されるが、本明細書における教示は任意の粒状もしくは粒子状材料の計量および少量毎供給に対して適用可能であることが理解されよう。その例としては、建築分野における例えばセメント、石粉、砂などの粒子状材料、または、製造分野における例えばプラスチック中の濃縮物、ワックス中の着色剤などの粒子状材料の計量および供給が挙げられる。以下の詳細な説明から容易に明らかになるように、少量毎供給器10は多用途的であり、可変量の材料を少量毎供給するために、または、種々の異なる材料を少量毎供給するために再構成され得る。
【0014】
少量毎供給器10は、(図1では不図示の)粒状材料が積荷もしくは充填された中央容器アセンブリ12と、該容器アセンブリ12の一端に配設されて種々の少量毎供給パターンの内の任意のパターンで粒状材料を少量毎供給する拡散器14と、容器アセンブリ12の他端に配設されて少量毎供給のために所定量の材料を準備する計量カップ16と、材料の体積を変更する手段とを備えている。より詳細には中央容器アセンブリ12は、外側容器20および内部貯蔵器もしくはカートリッジ22を備え、外側容器20は内部貯蔵器22を囲繞することで両者間に通路24を画成する。更に、容器および貯蔵器20、22は、拡散器14と内部貯蔵器22の端部24UEとの間に収集チャンバ26を画成する。収集チャンバ26および通路24は連通することで、両者間における材料の流れを許容する。通路24および収集チャンバ26の機能は、少量毎供給器10の動作を論ずる際に明らかとなろう。内部貯蔵器22は、粒状材料により充填されると共に、一端にては計量カップ16に対向するオリフィス28を含んでいる。
【0015】
容器20および内部貯蔵器22は、相互に対して固定的に取付けられ得る。好適実施例において内部貯蔵器22は使い捨て可能なカートリッジであり、すなわち使い果たされたときに交換可能である。故に、前記容器アセンブリの一端はたとえば着脱可能とすることで、使い捨て可能カートリッジの取り付けおよび取り外しを可能とする。記述実施例においては外側容器20と組み合わせて着脱可能な端部キャップ12が配設されることで、内部貯蔵器22の受容もしくは取り外しのために即ち少量毎供給器10が再積荷されるときに開口する端部20LEを閉塞する。好適実施例においては外側容器20または内部貯蔵器22と組み合わせてタブ30および/またはフィン32が配設されることで、容器20および貯蔵器22が中心合わせされ且つ軸方向で位置決めされ得る。すなわちタブ30は径方向において容器20および貯蔵器22の間に配設されることで、それらを中心合わせすると共にそれらの相対間隔を維持する。故にタブ30によれば、通路24に関して一定の流れ面積が確実に維持される。更に、フィン32は容器20および貯蔵器22を中心合わせすべく同様に機能するが、更に重要なこととして該フィンは該容器および貯蔵器間の相対的な軸方向位置を固定する役割を果たす。故にフィン32は、収集チャンバ26内における一定体積と、オリフィス28と計量カップ16との間の固定間隔とを維持する。容器20および貯蔵器22の相対的な軸方向位置の重要性は、少量毎供給器10の動作を論ずる以下の段落から明らかとなろう。
【0016】
内部貯蔵器22は好適には、計量カップ16内に配設される突端部分42、すなわちカップ16の側壁部分16SWに対して挿入されるが接触はしない突端部分42を一端に有するノズル40を形成する。結果として、突端42と容器側壁16SWとの間には環状開口46が形成される。更に、環状開口46は通路24と流通可能に連通する。故に、計量カップ16に進入して退出する流路、すなわちノズル40を介して進入し且つ環状開口46を通り退出する流路が存在することが理解されよう。更に前記流路は、環状開口46から通路24に至り、収集チャンバ26に入ると共に拡散器14を通り抜けるべく連続する。本明細書に記述されたものと同様の流路を有する少量毎供給器は、本出願と同様に本出願人が所有すると共に付加的詳細および該当代替実施例を追加するためにその全てが言及したことにより本明細書中に援用される特許文献8において論じられている。
【0017】
前記少量毎供給器の動作を論ずる前に、粒状材料を正確に計量して少量毎供給することを可能とする概略的な教示および原理の幾つかを記述することは有用であろう。該教示によれば、同一のまたは異なる粒状材料の可変的な少量毎供給が可能とされる。該教示は、少量毎供給器の各要素間の種々の幾何学的関係と共に、材料特性の理解を必要とする。より詳細には、比較的に一定の粒子サイズおよび幾何学形状を有する粒状材料は、特徴的な流れおよび蓄積パターンを有することを理解すべきである。故に各材料は、それらの蓄積パターンを正確に予測するために試験され特徴が明らかにされる。更に、単に少量毎供給器の各要素間の幾何学形状/空間的関係を制御することにより、計量された量を少量毎供給することができる。
【0018】
たとえば図2aおよび図2bを参照すると、基部寸法Dを有する計量カップ16内にはノズル40が挿入される。突端部分42は、カップ16の基部16に対して高さHに配設された対向表面42を有する。より詳細には図2aを参照すると、ノズル40のオリフィス28を(たとえば微細粒子サイズを有する)第1粒状材料Mが閉塞するまで、該材料Mをカップ16内に蓄積する。第1粒状材料Mは、蓄積されることで、頂角もしくは入射角θを有する円錐形状を形成する。図2bにおいてたとえば粗いまたは大きな粒子サイズを有する材料は計量カップ16内に蓄積し、入射角θを画成する円錐形状を形成する。
【0019】
各々の検証により、夫々の入射角θ、θは異なること、すなわち、第1粒状材料Mに伴う入射角θは第2粒状材料Mに伴う入射角θよりも大きいことが理解される。更に、入射角θ、θは各々の円錐形状区画の高さ寸法HCF、HCCを変化させることから、収集される材料の体積もしくは量を変化させる。各材料の体積もしくは量は、以下の関係を用いて決定される:
(1.0) 体積M=(1/3)(D/2)(π)(HCF)+(D/2)(π)(HFB
(1.1) HCF=HNF−HFB
(2.0) 体積M=(1/3)(D/2)(π)(HCC)+(D/2)(π)(HCB
(2.1) HCC=H−HCB
式中、HFBおよびHCBは夫々の円錐形状区画の基部に対する高さ寸法、すなわち、各計量カップの側壁16SWに沿う材料蓄積の先端に対する高さ寸法である。更に、前記関係1.0および2.0は、計量カップの側壁14SWは円筒状区画を形成することを仮定している。
【0020】
たとえば前記容器の直径などの幾何学形状に加え、少量毎供給される材料の量を正確に設定するために粒状材料の入射角が定められる必要がある。故に図3を参照すると、ノズル40および計量カップ16は、材料Mの蓄積に対する(点線で示された)制御体積50を画成する。本発明の最も広範囲な意味において制御体積50は、入射角θにより定められる材料Mの蓄積特性と組み合わされた計量カップ16の幾何学形状により定められる。より詳細には、前記制御体積の下側部分50は計量カップ16の基部および側壁16、16SWにより境界付けられると共に、上側部分50は粒状材料Mにより形成される入射角θの関数である。
【0021】
記述実施例において、制御体積50の下側部分50は円筒形状であると共に、上側部分は円錐形状である。但し制御体積50は、計量カップ16の断面形状およびノズル40の構成次第で他の3次元形状を備え得る。たとえば、正方形の断面形状を有する計量カップ16は立方体の下側部分を生成する一方、直線状オリフィスを有するノズル40は角柱状の上側部分すなわち平行六面体を生成し得る。
【0022】
更に、前記で論じられた関係に鑑みると、一定の容器幾何学形状と、ノズル40の対向面42(図2aおよび図2bを参照)と計量カップ16との間の一定の空間的関係とに関わらずに、材料の量における差が生ずることは理解される。故に発明者等は、カップ16の基部16からノズル40の対向面42までの軸方向間隔または距離HNFを変更することにより、材料蓄積の量が変更され得ることを認識した。図4aおよび図4bにおいては、ノズル40と計量カップ16の基部16との相対的な軸方向位置を変更する調節デバイス60が配備される。図4aおよび図4bは、種々の軸方向位置にて制御体積50を増減する計量カップ16を示している。
【0023】
好適実施例において計量カップ16は容器側壁16SWの外部に沿い配設された螺条62を含み、容器アセンブリ12は容器螺条62に係合する螺条付き開孔64を形成する。計量カップ16がノズル40に向けてまたは該ノズルから離間して軸方向に平行移動し得るように、螺条62、64は実質的に、たとえばノズル40の長手軸40などの材料充填方向に対して直交する。故に、ノズル40の対向面42から計量カップ16の基部16までの軸方向間隔は、制御体積50を変更すべく変更され得る。好適には螺条62は、計量カップ16の完全な(すなわち360°の)回転により制御体積50の有意な変化が行われる様に比較的に荒目である。
【0024】
図5a乃至図5dにおいて少量毎供給器10の準備および操作は、計量カップ16を収容する端部12LEを取り外すなどして容器アセンブリ12の端部を分離して、内部貯蔵器22を外側容器20内に挿入する段階を含んでいる(図5aを参照)。概略的には粒状材料Mの溢流を回避すべく内部貯蔵器22は、該内部貯蔵器が外側容器20内に降下されるときにノズル40が上方を向く様に方向付けされる。更に、タブ30およびフィン32は、容器20と貯蔵器22との間における径方向および軸方向の間隔を維持すべく機能する。図5bにおいて、少量毎供給器10は拡散器14を上向きとして使用の準備ができ、計量カップ16は下方に配設される。この実施例において拡散器14は、当該円錐形状の頂点14が、容器アセンブリ12の端部12LEを貫通して配設された中央開孔68に向けられて供給チャンバ26内に進入する様に、円錐形状である。斯かる拡散器14は、上述の特許文献8において相当に詳細に記述されている。
【0025】
図5bにおいては、材料Mがノズル40の高さまで蓄積されるまで、重力により計量カップ16が充填される。更に、材料Mが蓄積することで、ノズル40とカップ16との間には上述されたように円錐状パターンで制御体積50が充填される。材料Mの特性すなわち入射角を知ることで、計量カップ16内には所定量が積荷される。
【0026】
図5cにおいては、重力により材料Mが環状開口36から流出して通路24に流入するように、容器アセンブリ12は再び逆さにされ、すなわち180°回転される。内部貯蔵器22の円錐状の端部形状によれば、通路24に対する材料Mの等しい流れが促進される。重力により材料Mは通路24を通り収集チャンバ26に流入するにつれ、容器アセンブリ12は揺動されることで材料Mは拡散器14の各開孔から均一に少量毎供給される。記述実施例においては、垂直整流板70が材料Mの流れを4個の象限の各々へと均一に分割する。図5dにおいて少量毎供給器10はもう一度逆さにされ、すなわち拡散器14は上向きとされ、計量カップ16が再積荷されて少量毎供給器10は引き続く使用に対して準備される。少量毎供給器10のいずれの端部も、いずれの位置でも、すなわち計量カップ16を上向きまたは下向きに配設して保存し得るために、平坦表面を有すべく構成され得る。
【0027】
調節デバイス60の考察に戻ると、制御体積50の変更は種々の様式で行われ得る。たとえば、内部貯蔵器22が外側容器20に対して軸方向に変位されることで、ノズル40と計量カップ16との間における必要な変更が行われ得る。また、容器アセンブリの端部部分12LE全体、すなわち、計量カップ16と一体となった端部部分は、交換可能であり、他の計量カップ16への置換を行うことで、軸方向間隔を変更、すなわちノズル40に対して更に接近または更に離間させることができる。更に、ノズル40またはその突端部分は延長可能とされ得る。また、計量カップ16の内部寸法を変更するために該計量カップ内へとディスクもしくはカップが挿入され得る。本発明の基礎となる教示が一旦理解されならば、他の多くの技術は容易に想起される。
【0028】
図6aおよび図6bには本発明の別実施例が示され、その場合に計量カップ16の外部16上には目印80(図6b)が表示されることで、計量された材料の量に対応する軸方向位置が表される。たとえば螺条62は、材料の種々の量を表すべく個別的にカラー・コード化され、すなわちR−赤色、G−緑色、B−青色、Y−黄色とされ得る。赤色は小さじ一杯を表し、緑色は小さじ二杯を表し得るなどである。図6aにおいては、二次的な手掛かりすなわち角度的位置を表す目印82を配備することも好適であり得る。すなわち所望される正確さの度合い次第で、螺条は依然として視認され得る一方で、ユーザにより意識されずに回転位置を実質的に90°変更し得ることは理解される。故に、(たとえば青色の螺条Bに関する)目印82を基準矢印84と整列させることにより正しい回転位置が確立されることで、相当な程度の精度も達成され得る。少量毎供給器10が種々の異なる材料に対して企図されるなら、同一の表示部上で複数個の目印が採用され得る。
【0029】
図7においては本発明の別実施例が示され、その場合に少量毎供給器10は内部貯蔵器もしくはカートリッジ22における開放を行う手段90を更に備えている。この実施例においてカートリッジ22は、少量毎供給器10が完全に組立てられるまで閉じられたままである。より詳細にはカートリッジ22は、材料Mが完全に積荷されると共に、ノズル40の対向面42に沿いプラスチックもしくはフォイル膜92に沿いシールされて提供される。開放手段90は、シールされたプラスチックもしくはフォイル膜92が内部貯蔵器22の挿入時に穿刺されて材料Mの流れを許容するように、計量カップ16とノズル40との間に介設される。
【0030】
好適実施例において開放手段90は、ノズル40の長手軸40に沿い配設された十字形の矢形頭部であって膜92に臨む矢形頭部を含む。内部貯蔵器22が軸方向に位置決めされるにつれ、前記矢形頭部は膜92を穿刺することでノズル40における開放を行う。前記矢形頭部は、フォイル膜92が前記ノズルの内側表面に沿い後方に剥離されることで材料Mの流れに対する自由な開口を提供する様に適切に構成される。
【0031】
要約すると少量毎供給器10は、種々の量の材料を正確に供給し得る一方、異なる材料を少量毎供給すべく十分に多用途的である。少量毎供給器10は、少量毎供給されるべき材料の量を迅速かつ正確に変更する簡素で安価な機構を採用する。少量毎供給器10は、使い捨て可能カートリッジ22および調節可能/着脱可能な計量カップ16を使用することで、迅速に材料を変更すべく再構成され得る。同様の蓄積特性または同様の少量毎供給量要件を有する材料に対しては、簡素で調節可能な計量カップ16が概略的に採用される。着脱可能/交換可能な計量カップ16は典型的に、量の要件において大きな相違を呈する材料に対して採用される。たとえば粉チーズは、ヨウ素添加塩よりも相当に大きな制御体積を必要とする結果、大きな計量カップ16を必要とする。
【0032】
本発明はその代表的実施例に関して記述かつ図示されたが、当業者であれば、上述のおよび他の種々の変更、省略および付加は本発明の精神および有効範囲から逸脱せずに前記実施例において為され得ることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】内部の詳細および構成要素を示すべく部分的に破断された本発明に係る再構成可能な少量毎供給器の斜視図である。
【図2a】本発明の少量毎供給器において採用されるノズルおよび計量カップの概略図である。
【図2b】本発明の少量毎供給器において採用されるノズルおよび計量カップの概略図である。
【図3】前記計量カップの幾何学形状と、前記ノズルと該計量カップの基部との間における軸方向間隔とにより画成される制御体積を表す図2aおよび図2bと同様の概略図である。
【図4a】前記軸方向間隔と、前記制御体積と、少量毎供給されるべき材料の量とを制御かつ変更する調節デバイスを示す図である。
【図4b】前記軸方向間隔と、前記制御体積と、少量毎供給されるべき材料の量とを制御かつ変更する調節デバイスを示す図である。
【図5a】種々の動作方向付けにおける前記少量毎供給器を示す図であり、組立てられて格納される方向付けを示す図である。
【図5b】種々の動作方向付けにおける前記少量毎供給器を示す図であり、材料の少量毎供給に対して積荷/準備された方向付けを示す図である。
【図5c】種々の動作方向付けにおける前記少量毎供給器を示す図であり、正確なまたは計量された量の粒状材料を供給するために逆さにされた方向付けを示す図である。
【図5d】種々の動作方向付けにおける前記少量毎供給器を示す図であり、所定量の材料を再積荷するために再び逆さにされた方向付けを示す図である。
【図6a】材料の量を表すために目印が採用された本発明の代替実施例を示す図である。
【図6b】材料の量を表すために目印が採用された本発明の代替実施例を示す図である。
【図7】少量毎供給器が組立てられるときに内部カートリッジを穿刺する手段を含む少量毎供給器の更に別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
D 基部寸法
CB 高さ寸法
CC 高さ寸法
CF 高さ寸法
FB 高さ寸法
NF 高さ/距離
M 粒状材料
第2粒状材料
第1粒状材料
θ 入射角
θ 入射角
θ 入射角
10 少量毎供給器
12 中央容器アセンブリ
12 着脱可能な端部キャップ
12LE 端部
14 拡散器
14SW 側壁
14 頂点
16 調節可能/着脱可能な計量カップ
16 基部
16 外部
16SW 側壁部分
20 外側容器
20LE 端部
22 内部貯蔵器/カートリッジ
22UE 端部
24 通路
26 収集チャンバ/供給チャンバ
28 オリフィス
30 タブ
32 フィン
40 ノズル
40 長手軸
42 突端部分
42 対向表面
46 環状開口
50 制御体積
50 下側部分
50 上側部分
60 調節デバイス
62 容器螺条
64 螺条付き開孔
68 中央開孔
70 垂直整流板
82 目印
84 基準矢印
90 開放手段
92 フォイル膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1貯蔵器領域と内部貯蔵器とを有する容器アセンブリであって、前記各貯蔵器は両者間に通路を画成するように相互に対して位置決めされ、前記内部貯蔵器は前記第1貯蔵器の内部に配設されると共に粒状材料を収容可能であり、前記内部貯蔵器は材料の流出のためのノズルを更に画成する容器アセンブリと、
前記容器アセンブリの端部と組み合わせて配設された拡散器であって、前記通路と連通する複数個の開孔を有する拡散器と、
前記容器アセンブリの他端と組み合わせて配設された計量カップであり、前記ノズルから材料を受容し得る開放端部を有する計量カップであって、該計量カップおよび前記ノズルは、前記容器アセンブリが第1方向付けで配設されたときには材料を蓄積し且つ第2方向付けで配設されたときには前記通路を介して前記拡散器に対し材料を供給する制御体積を画成する計量カップと、
前記計量カップが可変量の粒状材料を供給し得るように前記制御体積を変更する調節デバイスとを備えて成る、
粒状材料を供給する少量毎供給器。
【請求項2】
前記計量カップは基部および側壁構造を含み、
前記ノズルは前記基部構造から軸方向に離間された対向表面を画成し、
前記調節デバイスは前記軸方向間隔を変更することで前記制御体積を変更する、請求項1に記載の少量毎供給器。
【請求項3】
前記調節デバイスは、前記計量カップの前記側壁構造上に配設された螺条と、前記容器アセンブリの端部部分を貫通して配設された螺条付き開孔とを含み、前記計量カップおよび前記容器アセンブリは螺着可能に係合することで前記軸方向間隔を変更する、請求項2に記載の少量毎供給器。
【請求項4】
前記計量カップは前記容器アセンブリに対して着脱可能に接続され、
前記調節デバイスは、前記制御体積を変更するために異なる幾何学的寸法を有する少なくとも2個の交換可能な計量カップを含む、請求項1に記載の少量毎供給器。
【請求項5】
前記計量カップは内部幾何学形状を画成すると共に前記粒状材料は蓄積して入射角を画成し、前記制御体積は前記計量カップの幾何学形状と前記入射角とにより定められる、請求項1に記載の少量毎供給器。
【請求項6】
前記容器アセンブリの組立て時に前記内部貯蔵器を穿刺して前記ノズルにおける開口を生成するデバイスを更に備えて成る、請求項1に記載の少量毎供給器。
【請求項7】
前記穿刺デバイスは、前記外側容器と組み合わせて配設された矢形頭部構造であって前記内部貯蔵器に向けて内方に方向付けされた矢形頭部構造である、請求項4に記載の少量毎供給器。
【請求項8】
前記穿刺デバイスは、前記計量カップと組み合わせて配設された矢形頭部構造であって前記内部貯蔵器に向けて内方に方向付けされた矢形頭部構造である、請求項6に記載の少量毎供給器。
【請求項9】
前記軸方向間隔を表すことで、少量毎供給されるべき材料の量を表す表示デバイスを更に備えて成る、請求項2に記載の少量毎供給器。
【請求項10】
前記計量カップの外部上に且つ前記容器アセンブリの外部上に示された目印であって、前記軸方向間隔を表すことで、少量毎供給されるべき材料の量を表す目印を更に備えて成る、請求項3に記載の少量毎供給器。
【請求項11】
外側容器と粒状材料を収容する交換可能な内側容器である貯蔵器とを有する容器アセンブリであって、前記容器および貯蔵器は両者間に通路を画成し、前記内側容器は材料の流出のためのノズルを更に画成する容器アセンブリと、
前記外側容器の端部と組み合わせて配設された拡散器であって、前記通路と連通する複数個の開孔を有する拡散器と、
前記外側容器の他端と組み合わせて配設された計量カップであり、前記ノズルと対向する開放端部を有する計量カップであって、該計量カップおよび前記ノズルは、前記容器アセンブリが第1方向付けで配設されたときには材料を蓄積し且つ第2方向付けで配設されたときには前記通路を介して前記拡散器に対し前記材料を供給する制御体積を画成する計量カップと、
前記計量カップが同一のまたは異なる粒状材料の可変量を供給し得るように前記制御体積を調節する手段とを備えて成る、
種々の粒状材料を供給する少量毎供給器。
【請求項12】
前記計量カップは基部および側壁構造を含み、
前記ノズルは前記基部構造から軸方向に離間された対向表面を画成し、
前記調節デバイスは前記軸方向間隔を変更することで前記制御体積を変更する、請求項11に記載の少量毎供給器。
【請求項13】
前記調節手段は、前記計量カップの前記側壁構造上に配設された螺条と、前記容器アセンブリの端部部分を貫通して配設された螺条付き開孔とを含み、前記計量カップおよび前記容器アセンブリは螺着可能に係合することで前記軸方向距離を変更する、請求項12に記載の少量毎供給器。
【請求項14】
前記計量カップは前記容器アセンブリに対して着脱可能に接続され、
前記調節手段は、前記制御体積を変更するために異なる幾何学的寸法を有する少なくとも2個の交換可能な計量カップを含む、請求項11に記載の少量毎供給器。
【請求項15】
前記計量カップは内部幾何学形状を画成すると共に前記粒状材料は蓄積して入射角を画成し、前記制御体積は前記計量カップの幾何学形状と前記入射角とにより定められる、請求項11に記載の少量毎供給器。
【請求項16】
前記容器アセンブリの組立て時に前記内部貯蔵器を穿刺して前記ノズルにおける開口を生成するデバイスを更に備えて成る、請求項11に記載の少量毎供給器。
【請求項17】
前記穿刺デバイスは、前記外側容器と組み合わせて配設された矢形頭部構造であって前記内部貯蔵器に向けて内方に方向付けされた矢形頭部構造である、請求項14に記載の少量毎供給器。
【請求項18】
前記穿刺デバイスは、前記計量カップと組み合わせて配設された矢形頭部構造であって前記内部貯蔵器に向けて内方に方向付けされた矢形頭部構造である、請求項16に記載の少量毎供給器。
【請求項19】
前記軸方向間隔を表すことで、少量毎供給されるべき材料の量を表す表示デバイスを更に備えて成る、請求項12に記載の少量毎供給器。
【請求項20】
前記計量カップの外部上に且つ前記容器アセンブリの外部上に示された目印であって、前記軸方向間隔を表すことで、少量毎供給されるべき材料の量を表す目印を更に備えて成る、請求項13に記載の少量毎供給器。
【請求項21】
前記外側容器と前記内部貯蔵器との間の軸方向間隔を維持する径方向フィンを更に備えて成る、請求項16に記載の少量毎供給器。
【請求項22】
前記外側容器と前記内部貯蔵器との間の径方向間隔を維持する径方向タブを更に備えて成る、請求項16に記載の少量毎供給器。
【請求項23】
前記外側容器と前記内部貯蔵器との間の軸方向間隔および径方向間隔を夫々維持する径方向フィンおよび径方向タブを更に備えて成る、請求項16に記載の少量毎供給器。
【請求項24】
内部貯蔵器を画成する外側容器と、
前記容器の一端に配設されて前記容器から粒状材料を少量毎供給する拡散器と、
前記容器の前記貯蔵器内に粒状材料を保持する使い捨て可能カートリッジを、前記容器と該使い捨て可能カートリッジとの内壁同士の間に通路が画成されるように支持する手段と、
前記容器の一端にて前記拡散器と対向して配設された計量カップであって、該計量カップは、使い捨て可能カートリッジから移行された粒状材料に対する制御体積を画成し、前記容器を逆さにすると同時に前記通路を介して前記制御体積を前記拡散器に対して供給して少量毎供給する計量カップと、
前記容器の前記貯蔵器内へと挿入された使い捨て可能カートリッジに係合し、粒状材料を前記カートリッジから前記計量カップへと供給する穿刺機構とを備えて成る、
粒状材料を供給する少量毎供給器。
【請求項25】
前記計量カップは、使い捨て可能カートリッジから受容された前記制御体積の粒状材料であって前記容器を逆さにすると同時に前記拡散器に対して供給される前記制御体積の粒状材料を調節する手段を更に備えて成る、請求項24に記載の少量毎供給器。
【請求項26】
前記穿刺機構は、前記計量カップの近傍に支持されたノズルと、使い捨て可能カートリッジが前記貯蔵器内に挿入されて前記支持手段により係合されると同時に該使い捨て可能カートリッジに係合する突出端部とを備える、請求項24に記載の少量毎供給器。
【請求項27】
前記穿刺機構は前記計量カップと一体的である、請求項24に記載の少量毎供給器。
【請求項28】
当該少量毎供給器は前記容器に固定された螺条付き支持体を更に備え、
前記計量カップは前記支持体に対して螺着されることで、前記穿刺機構に関する該計量カップの位置を調節し、
前記穿刺機構に対する前記計量カップの前記位置は前記制御体積を調節する役割を果たす、請求項24に記載の少量毎供給器。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4a】
image rotate

【図4b】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate

【図5c】
image rotate

【図5d】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2008−500128(P2008−500128A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527189(P2007−527189)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/041755
【国際公開番号】WO2005/119186
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(307024749)ソノコ デベロップメント,インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】