説明

再生装置及び再生制御方法

【課題】複数の音声データを再生する際に、ユーザに複雑な操作を強いることがなく、音声データ間での再生時の聴感上の音量のばらつきを軽減する。
【解決手段】予め設定された設定音量Vで音声データを再生すると共に、前記設定音量を調整するための音量調整スイッチ14とを有する録音再生装置1において、複数の前記音声データごとに、前記設定音量Vに対する再生時の音量の増減を規定する音量係数αを記憶し、前記音声データの再生時に、この音声データの音量係数α及び前記設定音量Vに基づいて前記設定音量Vを変更し、前記音声データが再生されているときに前記音量調整スイッチ14によって前記設定音量Vが調整された場合に、再生中の音声データに対応する音量係数αの値を前記設定音量Vの調整量Dに応じて調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の音声データを再生する再生装置及び再生制御方法に係り、特に、複数の音声データを再生する際に音声データ間での音量のばらつきを抑制するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD等の比較的容量の大きな記憶装置を内蔵し、CDやDVD等の記録媒体に記録された楽曲の音声データを、HDD等の記憶装置に予め記録して再生する機能を有した再生装置が広く知られている。この種の再生装置においては、過去に録音した楽曲をユーザが希望する順番に並び替えて再生する機能(いわゆるプレイリスト作成機能)や、再生する楽曲の音量を音量調整スイッチ等の操作子を用いてユーザが希望する値に調整できる機能を標準的に備えたものがある。
【0003】
ところで、例えば記録媒体K1に記録されている楽曲Aと、別の記録媒体K2に記録されている楽曲BとをHDDに記録し、それぞれを同一の設定音量に基づいて再生したとき、記録媒体K1、K2の作成年代や種類が異なる等の理由により、楽曲Aと楽曲Bとの間で聴感上の音量が大きく異なる場合がある。この場合、上記プレイリスト作成機能を用いて楽曲A及び楽曲Bを続けて再生したときには、楽曲Aに対してユーザが音量を調整すると、楽曲Bの再生時に音量が急に変化したように聴こえるため、ユーザは楽曲Bに合わせて再び音量調整操作を強いられることとなる。
【0004】
そこで近年では、音声データを所定アルゴリズムで解析して自動的に録音又は再生時の音量を調整する機能を有した再生装置が提案されている。しかしながら、かかる機能を持ってしても全ての楽曲の音声データに対して完全には音量を調整する事ができないのが現状である。また、録音時に楽曲ごとに音量を手動で直接設定可能にした再生装置も知られているが、設定操作が煩雑であり利用しづらいという問題がある。
これに対して、最近では、音声データごとに再生時の音量レベルを対応付けて記憶し、次に音声データが再生される際には、前回の再生時の音量レベルと同一の音量レベルで再生するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−129223号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、音声データごとに再生時の音量レベルを対応付けて記憶しておく構成とすると、例えば、楽曲Aを再生中にたまたま電話がかかってきた、あるいは、同乗者と会話するなどの理由で楽曲Aの再生中にだけ再生音量が大幅に絞られた場合、次回に楽曲Aが再生されるときには音量を絞った状態が再現されて極端に小さな音量で再生されてしまう、という問題がある。これにより、特に、上記のようにプレイリスト作成機能を用いて複数の楽曲を順次再生している場合には、楽曲Aの再生時だけ音量が極端に小さくなるため、楽曲Aの再生時には音量を大きくする操作が必要になる。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の音声データを再生する際に、ユーザに複雑な操作を強いることがなく、音声データ間での再生時の聴感上の音量のばらつきを軽減することができる再生装置、及び、再生制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、予め設定された設定音量で音声データを再生すると共に、前記設定音量を調整するための音量調整操作子とを有する再生装置において、複数の前記音声データごとに、前記設定音量に対する再生時の音量の増減を規定する音量係数を記憶する記憶手段と、前記音声データの再生時に、この音声データの音量係数及び前記設定音量に基づいて前記設定音量を変更する音量変更手段とを備え、前記音声データが再生されているときに、前記音量調整操作子によって前記設定音量が調整された場合、再生中の音声データに対応する音量係数の値を前記設定音量の調整量に応じて調整することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上記の再生装置において、前記設定音量の調整による再生時の音量の変化量よりも前記音量係数の変化量が小さくなるように前記音量係数の値を調整することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記の再生装置において、前記設定音量をV、前記設定音量の調整量をD、前記音量係数をα、前記音量係数の調整量をd、定数をXとした場合に、d=D/X、かつ、D/V>d/α満たすことを特徴とする。
【0010】
また上記目的を達成するために、本発明は、予め設定された設定音量で音声データを再生すると共に、前記設定音量を音量調整操作子の操作により調整可能にした再生装置の再生制御方法において、複数の前記音声データごとに、前記設定音量に対する再生時の音量の増減を規定する音量係数を予め記憶し、前記音声データの再生時に、この音声データの音量係数及び前記設定音量に基づいて前記設定音量を変更し、前記音声データが再生されているときに前記音量調整操作子によって前記設定音量が調整された場合に、再生中の音声データに対応する音量係数の値を前記設定音量の調整量に応じて調整することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の音声データごとに、設定音量に対する再生時の音量の増減を規定する音量係数を記憶し、音声データの再生時に、この音声データの音量係数及び設定音量に基づいて設定音量を変更する構成としたため、音声データのそれぞれの再生時の音量が設定音量を基準にして音量係数に応じて増減されることとなる。これにより、音声データごとに互いに独立して前回の音量を記憶する構成に比べて、複数の音声データを連続して再生した場合に聴感上の音量のばらつきを抑制することができる。
さらに、音声データが再生されているときに、音量調整操作子によって設定音量が調整された場合、再生中の音声データに対応する音量係数を設定音量の調整量に応じて調整する構成としたため、ユーザが好ましいと感じる音量を音量係数に反映することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る録音再生装置1の機能的構成を示すブロック図である。この録音再生装置1は、自動車等の車両に搭載される車載装置として構成されており、同図に示すように、制御マイコン2と、CDプレーヤ4と、DSP(Digital Signal Processor)6と、スピーカ8と、HDD(Hard disk drive)10と、キー・表示機12と、音量調整スイッチ14とを備えている。
制御マイコン2は、録音再生装置1の各部を中枢的に制御する制御部として機能するものである。
CDプレーヤ4は、音声データの一態様たる楽曲データが1或いは複数記録されたCD(DVD等の他の記録メディアでも良い)から楽曲データを読み取って出力するものである。このCDプレーヤ4は、CD制御・音声データバス16を介して制御マイコン2に接続されており、制御マイコン2の制御の下、CDから読み取った楽曲データを、CD制御・音声データバス16を介して制御マイコン2に出力する。
【0013】
DSP6は、楽曲データに基づいてアナログ音声信号を生成しスピーカ8に出力すると共に、アナログ音声信号を生成するに際してイコライゼーション処理や再生音量調整処理といった各種の音響処理を施す機能を有するプロセッサである。DSP6は、DSP制御・音声データバス18を介して制御マイコン2に接続されており、制御マイコン2の制御の下、DSP制御・音声データバス18を介して楽曲データを受け取り各種の音響処理を施したアナログ音声信号を生成しスピーカ8に出力する。
スピーカ8は、車両の車室内に設置されており、アナログ音声信号に基づいた音声を車室内に放音する。なお、同図にはスピーカ8を1つだけ図示しているが、複数のスピーカ8を用いて多チャンネルの再生を行うようにしても良い。
【0014】
HDD10は、CDに記録されている楽曲データを格納することで多数の楽曲データを蓄積する記憶装置である。HDD10は、HDD制御・音声データバス20を介して制御マイコン2に接続されており、制御マイコン2の制御の下に動作する。
具体的には、HDD10は、CDの録音時には、CDから読み取られた楽曲データを制御マイコン2からHDD制御・音声データバス20を介して受け取って格納し、再生時には、制御マイコン2から指示された楽曲データを当該制御マイコン2にHDD制御・音声データバス20を介して出力する。そして制御マイコン2がHDD10から受け取った楽曲データをDSP6に出力することで、HDD10に格納されている楽曲データの再生が行われることとなる。
なお、楽曲データの各々の管理については、CDから記録する際のラベル情報に基づいて一意に識別して管理可能であり、また、ラベル情報がない場合でも、初めて録音された日時等で一意に識別して管理することができる。
【0015】
キー・表示機12は、複数の操作キーと、液晶パネル等の表示パネルとを有し、操作部及び表示部として機能するものである。キー・表示機12は、設定音量を調整するための操作キーとして上記音量調整スイッチ14を備えている。このキー・表示機12は、キー・表示制御バス22を介して制御マイコン2に接続されており、音量調整スイッチ14等の操作キーに対するユーザの操作を制御マイコン2に出力し、また、制御マイコン2の制御の下、再生中の楽曲タイトルや音量等の各種情報を表示パネルに表示する。
【0016】
また本実施形態の録音再生装置1は、HDD10に格納された楽曲データを再生する場合、楽曲ごとの聴感上の音量差を低減するための機能を有し、かかる機能を実現するために、音量係数データベース30と、音量変更部32と、音量係数調整部34とを備えている。
音量係数データベース30は、HDD10に格納され、楽曲データごとに音量係数αを記録したものである。音量係数αは、録音再生装置1に設定されている設定音量Vに対する再生時の音量の増減を規定するものであり、初期値は「1」に設定されている。
【0017】
音量変更部32は、HDD10に格納された楽曲データが再生されるときに、この楽曲データに対応する音量係数αを音量係数データベース30から読み出して、この音量係数αに基づいて、現在の設定音量を変更し、DSP6に設定するものである。
具体的には、現在の設定音量をVとすると、音量変更部32は、現在の設定音量VをV×αの値に変更し、DSP6に設定する。
これにより、音量係数αが「1」よりも小さい場合には、現在の設定音量Vよりも小さい音量で楽曲データが再生され、これとは逆に、「1」よりも大きい場合には、大きな音量で再生されることとなる。
【0018】
音量係数調整部34は、楽曲の再生中に、ユーザによって音量調整操作が行われた場合に、再生中の楽曲の楽曲データに対応する音量係数αの値を設定音量の調整量に応じて調整するものである。
具体的には、音量調整操作による音量の調整量をD、これに伴う音量係数αの調整量をdとした場合、音量係数調整部34は、音量係数の調整量d=D/X(但し、Xは定数)を算出し、音量調整操作がボリュームアップ操作である場合には、音量係数αに調整量dを加算し、これとは逆に、ボリュームダウン操作である場合には、音量係数αから調整量dを減算する。
これにより、音量調整操作が行われるごとに、その操作が音量係数αに反映されることとなる。
【0019】
ここで、上記定数Xは、音量係数αの調整量dが設定音量の調整量Dの例えば100分の1程度の微小量になるような値(すなわち、X=100)に設定されている。これにより、楽曲の再生中に、ユーザが極端に設定音量Vを大きく、或いは、小さく調整した場合でも、この調整による音量の変化量(=D/V)に比べて、音量係数αの変化量(=d/α)が小さく抑えられる。したがって、次回、同一の楽曲を再生した場合でも、前回再生時の極端な音量で再生され、ユーザに不快感を与えることが無い。
【0020】
次いで本実施形態の動作として、HDD10に格納された楽曲Aを再生する際の動作を、図2を参照して説明する。
同図に示すように、ユーザにより楽曲Aの再生が指示されると、制御マイコン2は、この楽曲Aを再生する際の設定音量VをDSP6に設定し、その後、楽曲Aの再生を開始する(ステップS1)。より具体的には、制御マイコン2は、録音再生装置1の現在の設定音量Vに対して、楽曲Aの楽曲データに対応する音量係数αを乗じた値(=V×α)に設定音量Vを変更してDSP6に設定する。
これにより、現在の設定音量Vが楽曲Aに応じた音量係数αにより補正され、補正後の設定音量V×αにより楽曲Aが再生されることとなる。
【0021】
次いで、制御マイコン2は、音量調整スイッチ14に対する操作があるか否かを判断し(ステップS2)、音量調整スイッチ14の操作が無いとき(ステップS2:NO)、まだ楽曲Aを再生している場合には(ステップS3:YES)、処理手順を上記ステップS1に戻し、楽曲Aの再生が終了している場合には(ステップS3:NO)、処理を終了する。
【0022】
また、楽曲Aの再生中に音量調整スイッチ14に対して操作がなされた場合(ステップS2:YES)、制御マイコン2は、音量調整スイッチ14の操作内容を判断し(ステップS4)、その操作内容に応じて現在の設定音量V及び楽曲Aの音量係数αを次のように調整する。
すなわち、音量調整スイッチ14に対する操作内容が「音量を大きくする」事を指示する操作の場合、制御マイコン2は、操作によって指示された設定音量Vの調整量Dを現在の設定音量Vに加算すると共に、音量係数αの調整量dを現在の音量係数αに加算する(ステップS5)。
これとは逆に、音量調整スイッチ14に対する操作内容が「音量を小さくする」事を指示する操作の場合、制御マイコン2は、操作によって指示された設定音量Vの調整量Dを現在の設定音量Vから減算すると共に、音量係数αの調整量dを現在の音量係数αから減算する(ステップS6)。
このようにして設定音量Vが調整されると、調整後の設定音量Vが速やかにDSP6に設定されて、再生中の楽曲Aの音量が変更される。
また、調整後の音量係数αは楽曲Aの楽曲データと対応付けてHDD10に格納される。
【0023】
この後、制御マイコン2は、楽曲Aが未だ再生中の場合は(ステップS3:YES)、処理手順をステップS1に戻し、また、楽曲Aの再生が終了している場合には(ステップS3:NO)、処理を終了する。
これにより、楽曲Aが次回再生される際には、ユーザの音量調整操作が反映された音量係数αにより設定音量Vが補正されて再生が開始されるため、ユーザが聴感上最適と感じる音量で再生されることになる。
また、楽曲Aの再生中においては、音量調整操作がなされるごとに、この楽曲Aの音量係数αが微小量dずつ増減されることとなり、1度の音量調整操作では、音量係数αが大きく変化することは無いものの、音量調整操作が何回も行われることで、それらの音量調整操作により、ユーザが好む音量が得られる値に音量係数αが最適化されることとなる。
【0024】
なお、HDD10に格納されている楽曲を再生するときには、上述のような音量係数αの調整処理が楽曲の再生毎に行われ、楽曲ごとに音量係数αが調整される。
【0025】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の楽曲データごとに、設定音量Vに対する再生時の音量の増減を規定する音量係数αを記憶し、楽曲データの再生時に、この楽曲データの音量係数α及び現在の設定音量Vに基づいて設定音量Vを変更する構成としたため、楽曲データのそれぞれの再生時の音量が設定音量Vを基準にして音量係数αに応じて増減される。これにより、楽曲データごとに互いに独立して前回の音量レベルを記憶する従来の構成に比べて、プレイリスト機能等を用いて複数の楽曲データを連続して再生した場合に、各楽曲データ間で聴感上の音量のばらつきを抑制することができる。
【0026】
さらに、楽曲の再生中に、音量調整スイッチ14によって設定音量Vが調整された場合、再生中の楽曲に対応する音量係数αを設定音量Vの調整量Dに応じて調整する構成としたため、ユーザが好ましい感じる音量を音量係数αに反映することができる。
【0027】
また本実施形態によれば、設定音量をV、音量調整スイッチ14の操作による設定音量Vの調整量をD、音量係数をα、音量係数αの調整量をd、そして、定数をXとした場合に、
d=D/X、かつ、D/V>d/α
を満たすように音量係数αを調整することで、設定音量Vの調整による再生時の音量の変化量よりも音量係数αの変化量を小さくする構成とした。
この構成により、例えば、楽曲の再生中に電話がかかってきたなどの理由で設定音量Vを極端に小さくする操作を行ったとしても、その極端な音量変化によって音量係数αが大きく調整されることはない。これにより、次回同一の楽曲を再生したときに、ユーザに不快感を与えるような極端な音量で再生されてしまうことが防止される。
【0028】
また、長期的に見れば、楽曲が小さい音で録音されている場合には、その楽曲の再生中に音量を大きくする音量調整操作が、大きい音で録音された楽曲を再生しているときより多く行われるはずであるから、それらの音量調整操作の積み重ねにより、ユーザが好ましいと感じる音量を反映した音量係数αが楽曲ごとに得られ、楽曲と楽曲の間の聴感上の音量差が徐々に抑えられることとなる。
【0029】
すなわち、本実施形態によれば、楽曲再生中に、ユーザの希望に応じて一時的に大きく音量を変化させる機能を維持しつつ、次回同じ楽曲が再生されたときに不快感を与えるような音量で再生されることもなく、この楽曲が何度も再生されるうちに徐々に楽曲の音量係数αが、ユーザが好ましいと感じる音量で最適化されることになる。
【0030】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述した実施形態において、HDD10に楽曲データを蓄積する構成を例示したが、これに限らず、フラッシュメモリ等の別の記憶装置を使用することもできる。
また、上述した実施形態において、CDプレーヤ4からの楽曲データを読み出して記録する構成に限らず、インターネット等のネットワークからダウンロードした音声ファイルをHDD10等の記憶装置に保持し再生する構成としても良い。
また、上述した実施形態において、車載機器としての録音再生装置を例示したが、これに限らず、ポータブル或いは据え置き型のオーディオ装置であっても良い。
【0031】
さらに、放送チャンネル(例えばチャンネル番号)ごとに音量係数αを記憶し、ユーザの音量調整操作に応じて現在視聴中の放送チャンネルの音量係数αを逐次調整する構成とすることで、テレビ・ケーブルテレビ・アナログラジオ・デジタルラジオ放送等における放送チャンネル間の音量差の軽減の為に本発明を応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態に係る録音再生装置の機能的構成を示すブロック図。
【図2】楽曲再生動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0033】
1 録音再生装置
2 制御マイコン
10 HDD(記憶手段)
14 音量調整スイッチ(音量調整操作子)
30 音量係数データベース
32 音量変更部
34 音量係数調整部
V 設定音量
D 設定音量の調整量
α 音量係数
d 音量係数の調整量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された設定音量で音声データを再生すると共に、前記設定音量を調整するための音量調整操作子とを有する再生装置において、
複数の前記音声データごとに、前記設定音量に対する再生時の音量の増減を規定する音量係数を記憶する記憶手段と、
前記音声データの再生時に、この音声データの音量係数及び前記設定音量に基づいて前記設定音量を変更する音量変更手段とを備え、
前記音声データが再生されているときに、前記音量調整操作子によって前記設定音量が調整された場合、再生中の音声データに対応する音量係数の値を前記設定音量の調整量に応じて調整することを特徴とする再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の再生装置において、
前記設定音量の調整による再生時の音量の変化量よりも前記音量係数の変化量が小さくなるように前記音量係数の値を調整することを特徴とする再生装置。
【請求項3】
請求項2に記載の再生装置において、
前記設定音量をV、前記設定音量の調整量をD、前記音量係数をα、前記音量係数の調整量をd、定数をXとした場合に、
d=D/X、かつ、D/V>d/α
を満たすことを特徴とする再生装置。
【請求項4】
予め設定された設定音量で音声データを再生すると共に、前記設定音量を音量調整操作子の操作により調整可能にした再生装置の再生制御方法において、
複数の前記音声データごとに、前記設定音量に対する再生時の音量の増減を規定する音量係数を予め記憶し、
前記音声データの再生時に、この音声データの音量係数及び前記設定音量に基づいて前記設定音量を変更し、
前記音声データが再生されているときに前記音量調整操作子によって前記設定音量が調整された場合に、再生中の音声データに対応する音量係数の値を前記設定音量の調整量に応じて調整する
ことを特徴とする再生制御方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−116938(P2009−116938A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−287364(P2007−287364)
【出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】