再生装置及び再生方法
【課題】本発明は、ユーザの嗜好に合わせた設定内容を容易に他機種において反映させることができる再生装置及び再生方法を実現するものである。
【解決手段】記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、表示に関する設定を行なう設定手段と、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段とを設けたことにより、再生対象となる画像の枚数に関係なく画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして各画像の再生時間を設定することができる。
【解決手段】記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、表示に関する設定を行なう設定手段と、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段とを設けたことにより、再生対象となる画像の枚数に関係なく画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして各画像の再生時間を設定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は再生装置及び再生方法に関し、特にいわゆるスライドショー表示機能を有する光ディスク記録再生装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディジタルカメラ等の電子式撮像装置やDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ等の映像再生装置には、再生機能の一つとして、ユーザが指定した複数の画像を次々と1枚ずつ表示させる機能(以下、これをスライドショー表示機能と呼ぶ)が搭載されている。
【0003】
かかるスライドショー表示機能では、通常、記録媒体に記録された複数の画像を表示画面上にサムネイル画像として一覧表示させておき、ユーザが指定した所望のサムネイル画像を順次1枚ずつ同一の設定時間分だけ拡大表示させるようになされている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−288068公報(〔0067〕及び〔0073〕、図7及び図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなスライドショー表示機能を搭載する従来の撮像装置や映像再生装置では、スライドショー表示の際に設定された各画像の表示時間等の設定情報を保存しないものが大部分であり、ユーザが装置全体の電源をオフ状態にした場合にはその設定情報が喪失してしまうのが現状であった。
【0006】
一方、設定情報を保存可能な装置を用いる場合でも、装置に内蔵された不揮発性メモリ等に保存するものが一般的であり、外部から装脱可能な記録媒体に保存するものは未だ提案されていないため、設定内容を当該装置以外の他の装置において有効にさせることは非常に困難であった。仮に他の装置においてスライドショー表示機能を実行させる際には、ユーザによる再設定が必要であり、そのための操作が煩雑であった。
【0007】
またスライドショー表示機能のうち表示時間を設定するにあたって、第1に、上述した引用文献1のような全ての画像に対して同一の表示時間を設定する場合には、スライドショー表示に要する所望の全時間を指定した上で、当該全時間を指定された全ての画像の数で割る演算処理を実行しなければならない煩雑さがあった。
【0008】
また第2に、ユーザが所望する画像のみを異なる時間長で表示させるように設定する場合には、各画像ごとに個別に表示時間を設定するものが大部分であるため、ユーザが設定操作を指定した画像の数だけ行わねばならない煩雑さがあると共に、スライドショー表示に要する全時間を所望時間に設定するための演算処理が非常に煩雑となるおそれがあった。
【0009】
従って、画像の枚数にかかわらずスライドショー表示に要する全時間をユーザが所望する時間に自由に設定することができれば、ユーザが指定した時間内に全ての画像を目視確認できるといった利便性を得ることができる。またスライドショー表示の設定内容を本装置のみならず記録媒体を介して他の装置においても反映させることができれば非常に望ましい。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ユーザの嗜好に合わせた設定内容を容易に他機種において反映させることができる再生装置及び再生方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる課題を解決するため本発明においては、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、表示に関する設定を行なう設定手段と、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段とを設けるようにした。
【0012】
この結果この再生装置では、記録媒体に記録された複数の画像のうち指定された各画像を順次再生させる表示機能を実行する際に、当該各画像の再生時間を、画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御するようにしたことにより、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる。
【0013】
また本発明においては、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出ステップと
、表示手段に複数の画像を順次再生して表示する表示ステップと、設定手段により、表示に関する設定を行なう設定ステップと、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御ステップとを設けるようにした。
【0014】
この結果この再生方法では、記録媒体に記録された複数の画像のうち指定された各画像を順次再生させる表示機能を実行する際に、当該各画像の再生時間を、画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御するようにしたことにより、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる。
【発明の効果】
【0015】
上述のように本発明によれば、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、表示に関する設定を行なう設定手段と、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段とを設けたことにより、再生対象となる画像の枚数に関係なく各画像の再生時間を各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして設定することができるので、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができ、かくしてユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる再生装置を実現できる。
【0016】
また本発明においては、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出ステップと
、表示手段に複数の画像を順次再生して表示する表示ステップと、設定手段により、表示に関する設定を行なう設定ステップと、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御ステップとを設けたことにより、再生対象となる画像の枚数に関係なく各画像の再生時間を各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして設定することができるので、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができ、かくしてユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる再生方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施の形態による光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ選択画面の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図3】スライドショー設定画面の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図4】設定オプション画面の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図5】スライドショー設定処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図6】スライドショー設定処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図7】スライドショーファイルの記録状態の説明に供する略線図である。
【図8】タイトルファイルの階層構造の説明に供する略線図である。
【図9】再生頻度データ解釈処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図10】再生頻度データ更新処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図11】スライドショー再生処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図12】画像時間調整処理手順の説明に供するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面について、本願発明の一実施の形態について説明する。
【0019】
(1)本実施の形態による光ディスク記録再生装置の構成
図1において、1は全体として本実施の形態による光ディスク記録再生装置を示し、外部から供給される映像信号S1及び音声信号S2を光ディスク(DVD)2に記録し、又は光ディスク2から再生した映像信号S3及び音声信号S4を外部に出力し得るようになされている。
【0020】
すなわちかかる光ディスク記録再生装置1においては、ユーザによる操作部3の操作に応じて記録モードが選択されると、装置全体の制御を司るシステム制御マイコン4は、外部機器(図示せず)から順次供給される映像信号S1及び音声信号S2をそれぞれ入力端子5A、5Bを介してビデオ符号器6及びオーディオ符号器7に取り込み、それぞれ所定の符号化処理を施した後、ファイル生成器8に供給する。
【0021】
このファイル生成器8は、システム制御マイコン4の制御の下で、符号化された映像データD1及び音声データD2を同期させて合成したファイルデータD3を生成した後、メモリコントローラ9に送出する。このメモリコントローラ9は、必要に応じてメモリ10をバッファとして用いながら、ファイルデータD3をエラー訂正符号/復号器11に送出して、例えばセクタ単位(2〔kbyte〕単位)ごとに所定の誤り訂正符号を付加した後、続くデータ変復調器12に送出して、EFM(Eight to Fourteen Modulation)変調処理を施し、かくして得られた記録データD4を光ピックアップ13及び磁界変調ドライバ14に送出する。
【0022】
光ピックアップ13は、レーザダイオード、コリメータレンズ、対物レンズ及び受光素子等の光学系デバイスと、レーザダイオードドライバ等の電気系デバイスとを有し、供給される記録データD4に応じて変調した光ビームを光ディスク2の記録面に照射する。
【0023】
またこのとき光ピックアップ13は、光ディスク2からの反射光に基づいてトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号等のサーボエラー信号S5と、プッシュプル信号S6とを生成し、これらの信号をデータ変復調器12及び続くエラー訂正符号/復号器11を介してドライブ制御マイコン15に送出する。
【0024】
ドライブ制御マイコン15は、供給されるサーボエラー信号S5に基づいてサーボ回路16を制御してスピンドルモータ17を駆動することにより、光ディスク2を所定速度で回転駆動する。またドライブ制御マイコン15は、サーボエラー信号S5に基づいてエラー訂正符号/復号器11及びデータ変復調器12を介して磁界変調ドライバ14を制御してスレッドモータ18を駆動することにより、光ディスク2上の光ビームのビームスポット(以下、これを単にビームスポットと呼ぶ)を光ディスク2の記録面に形成されたデータトラック(プリグルーブ又はランド)に沿って当該光ディスク2の径方向に移動させる。
【0025】
さらにドライブ制御マイコン15は、サーボエラー信号S5に基づいてサーボ回路16を制御して、光ピックアップ13内の図示しない2軸アクチュエータを駆動制御することより、トラッキング制御及びフォーカス制御を行う。
【0026】
一方、データ変復調器12は、供給されるプッシュプル信号S6をデコード処理することにより、光ディスク2におけるそのときのビームスポットの絶対番地を検出し、これをエラー訂正符号/復号器11及び続くメモリコントローラ9を介してシステム制御マイコン4に送出する。
【0027】
すなわちデータ変復調器12は、プッシュプル信号S6をその内部に設けられた中心周波数22.05〔Hz〕とする±1〔kHz〕の範囲のバンドパスフィルタ回路を通すことにより当該プッシュプル信号S6に含まれるウォブル成分を抽出すると共に、当該ウォブル成分にFM復調処理を施すことによりそのときビームスポットが位置している光ディスク2上の絶対番地を検出し、これをアドレス情報S7としてシステム制御マイコン4に送出する。
【0028】
またデータ変復調器12は、上述のようなデコード処理により得られる光ディスク2上での絶対番地が変化するごとに(すなわち光ディスク2におけるビームスポットが走査するセクタが変わるごとに)、これを知らせるシンク割込信号S8をエラー訂正符号/復号器11及び続くメモリコントローラ9を介してシステム制御マイコン4に送出する。
【0029】
かくしてシステム制御マイコン4は、データ変復調器12から与えられるこれらアドレス情報信号S7及びシンク割込信号S8に基づいて、光ディスク2におけるそのときの記録位置を順次認識し、当該認識結果に基づいて記録データD4を正しく光ディスク2に記録し得るように、必要な制御処理を実行する。
【0030】
これに対してユーザによる操作部3の操作に応じて再生モードが選択されると、システム制御マイコン4は、ドライブ制御マイコン15を制御することにより、上述の記録モード時と同様にして、光ディスク2を所定速度で回転駆動させると共に、ビームスポットを光ディスク2のデータトラックに沿って移動させ、かつトラッキング制御及びフォーカス制御を行わせる。
【0031】
またシステム制御マイコン4は、上述した光ピックアップ13内のレーザダイオードを駆動することにより光ビームを光ディスク2に向けて発射させる。この結果この光ビームが光ディスク2の記録面において反射し、その反射光に基づき得られるRF信号でなる光ディスク2から読み出された読出しデータD5が光ピックアップ13からデータ変復調器12を介してエラー訂正符号/復号器11に与えられる。
【0032】
エラー訂正符号/復号器11は、PLL(Phase Locked Loop)回路、同期データ検出部、EFM復調部、CIRCデコード部及びレイヤードECC復調部から構成されており、PLL回路において供給される読出しデータD5からクロックを抽出し、当該抽出したクロックを読出しデータD5と共に同期データ検出部に送出する。
【0033】
同期データ検出部は、供給されるクロックに基づいて、上述した同期データのデータパターンよりも前後に所定ピットずつ大きいパルス幅の同期データ検出用ウィンドウパルスを生成する。そして同期データ検出部は、この同期データ検出用ウィンドウパルスを順次検出すると共に、検出結果に基づいて、読出しデータD5を所定単位で順次EFM復調部に送出する。
【0034】
そしてこの読出しデータD5は、この後EFM復調部においてEFM復調処理され、CIRCデコード部においてCIRC復号化処理され、さらにレイヤードECC復調部において誤り訂正処理が施されることにより記録前の元のフォーマットのデータに変換され、この後メモリコントローラ9を介してファイル復号器19に送出される。なおエラー訂正符号/復号器11は、上述の各種処理を実行する際に、メモリ20をバッファとして必要に応じて用いるようになされている。
【0035】
ファイル復号器19は、読出しデータD5を映像データD6及び音声データD7に分離した後、それぞれビデオ復号器21及びオーディオ復号器22に送出する。ビデオ復号器21は、映像データD6に対して所定の復号化処理を施した後、出力端子23Aを介して外部に出力すると共に表示部24に送出して表示画面上に映像表示させる。またオーディオ復号器22は、音声データD7に対して所定の復号化処理を施した後、出力端子23Bを介して外部に出力すると共にスピーカ25に送出して音声出力させる。
【0036】
このようにしてこの光ディスク記録再生装置1では、外部から供給される映像信号S1及び音声信号S2を光ディスク2に記録したり、当該光ディスク2に記録されている映像音声データ(読出しデータ)D5を再生して外部に出力し得るようになされている。
【0037】
なお表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)でなる表示画面上にタッチパネル(図示せず)が重畳して取り付けられた構成からなる。かかるタッチパネルは、外部から接触を受けると当該接触位置を表示画面を2次元座標系として座標位置として認識し得るようになされている。
【0038】
(2)スライドショー表示機能の設定
(2−1)コンテンツ選択画面の表示
実際にこの光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2が装填された状態でユーザの操作に応じて当該光ディスク2の再生動作が実行されると、かかる光ディスク2の記録内容が読み出されて表示部24の表示画面上には図2に示すようなコンテンツ選択画面F1が表示される。
【0039】
このコンテンツ選択画面F1には、動画像、静止画像及びスライドショー用の画像群(以下、これをスライドショー用画像群と呼ぶ)の3種類のコンテンツの全部又は一部を含むファイルが、当該各ファイルの代表画像をそれぞれ所定サイズに縮小したサムネイル画像SN1〜SN8として所定の配列パターンで所定数(例えば8個)ずつ一覧表示されたコンテンツ表示部F1Aと、光ディスク2に記録されている全てのファイルを8個単位で1ページとした場合の全体のページ数に対する現在のページ数を表すページ表示部F1Bと、各種の設定内容を入力するための設定入力部F1Cとから構成されている。
【0040】
このうちコンテンツ表示部F1Aにおいて、各ファイルに応じたサムネイル画像SN1〜SN8内には、それぞれ左上部にコンテンツの種別(動画像、静止画像及びスライドショー用画像群)を表すアイコンIC1〜IC8が重畳表示されており、当該各サムネイル画像SN1〜SN8の下段には、名前やシリアル番号等でなるタイトル文字列の表示欄M1〜M8が表示されている。
【0041】
また設定入力部F1Cは、左右両端に「←」及び「→」で表される矢印ボタンBT1、BT2が設けられ、右端側の矢印ボタンBT2を指定(タップ)するごとにページ数がインクリメントする一方、左端側の矢印ボタンBT1を指定(タップ)するごとにページ数がデクリメントすると同時に、ページ表示部F1Bにおける現在のページ数もこれに応じて増減変更するようになされている。
【0042】
さらに設定入力部F1Cは、左右両端の矢印ボタンBT1、BT2の間に、「削除」、「再生」及び「スライドショー作成」の各設定ボタンBT3〜BT5が設けられている。このうち「削除」の設定ボタンBT3は、コンテンツ表示部F1Aに表示された複数のファイルのサムネイル画像SN1〜SN8のうちユーザによって指定されたサムネイル画像に対応するファイルを削除するためのボタンである。また「再生」の設定ボタンBT4は、コンテンツ表示部F1Aに表示された複数のファイルのサムネイル画像SN1〜SN8のうちユーザによって指定されたサムネイル画像に対応するファイルを再生するためのボタンである。さらに「スライドショー作成」の設定ボタンBT5は、後述する図3に示すスライドショー設定画面F2に遷移するためのボタンである。
【0043】
このようにコンテンツ選択画面F1では、光ディスク2に記録されている各種コンテンツ(動画像、静止画像又はスライドショー用画像群)をファイルごとに表示部24の表示画面上に一覧表示させるようになされ、さらにユーザにより指定されたファイルに対応するコンテンツを表示対象として再生動作に遷移し得るようになされている。
【0044】
(2−2)スライドショー設定画面の表示
続いて光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2が装填され、かつユーザの操作に応じて表示部24の表示画面上に上述した図2に示すコンテンツ選択画面F1を表示させた状態で、当該コンテンツ選択画面F1の設定入力部F1Cにおける「スライドショー作成」の設定ボタンBT5が指定(タップ)されると、表示部24の表示画面上には図3に示すようなスライドショー設定画面F2が表示される。
【0045】
このスライドショー設定画面F2は、光ディスク2から読み出したスライドショー用画像群を形成する複数の画像がそれぞれ所定の配列パターンで一覧表示されてなる対象画像表示部F2Aと、全体再生時間やスライドショー枚数等の種々の数値内容が表示される数値表示部F2Bと、各種の設定内容を入力するための設定入力部F2Cとから構成されている。
【0046】
このうち対象画像表示部F2Aは、複数の画像をそれぞれ所定サイズに縮小してなるサムネイル画像SN10〜SN17が、所定の配列パターン(例えば縦横2×4)で所定枚数(例えば8枚)ずつ一覧表示されてなり、当該各サムネイル画像SN10〜SN17の下段には、名前やシリアル番号等でなるタイトル文字列の表示欄M10〜M17と、スライドショー表示時における当該画像の再生時間(以下、これを画像再生時間と呼ぶ)の表示欄ST0〜ST7とが表示されている。
【0047】
この画像再生時間の表示欄ST0〜ST7の右端側には、上下ボタンUD0〜UD7がGUI(Graphic User Interface)表示されており、ユーザの操作(主としてタップ)に応じて画像再生時間を秒単位でインクリメント又はデクリメントし得るようになされている。
【0048】
また数値表示部F2Bは、スライドショー表示に要する全体時間(以下、これを全体再生時間と呼ぶ)を分秒単位で表す「全体再生時間」の表示欄M20と、スライドショー表示として選択された画像の現在の選択枚数を表す「スライドショー枚数」の表示欄M21と、指定されたスライドショー用画像群を形成する全ての画像を8枚単位で1ページとした場合の全体のページ数に対する現在のページ数を表す「頁」の表示欄M22とからなる。
【0049】
さらに設定入力部F2Cは、左右両端に「←」及び「→」で表される矢印ボタンBT10、BT11が設けられ、右端側の矢印ボタンBT11を指定(タップ)するごとにページ数がインクリメントする一方、左端側の矢印ボタンBT10を指定(タップ)するごとにページ数がデクリメントすると同時に、「頁」の表示欄における現在のページ数もこれに応じて増減変更するようになされている。
【0050】
また設定入力部F2Cは、左右両端の矢印ボタンBT10、BT11の間に、「すべて選択」、「設定」、「スライドショー開始」、「スライドショー設定保存」及び「戻る」の各設定ボタンBT12〜BT16が設けられている。このうち「すべて選択」の設定ボタンBT12は、全ての画像をスライドショー表示用に選択するためのボタンであり、実際に指定(タップ)されると、全ての画像が選択されると同時に、対象画像表示部F2Aにおける全てのサムネイル画像SN10〜SN17の外枠が太字で表示されるようになされている。
【0051】
また「設定」の設定ボタンBT13は、後述する図4に示す設定オプション画面F3に遷移するためのボタンであり、スライドショーに含める条件や各種の再生時間を設定し得るようになされている。さらに「スライドショー開始」の設定ボタンBT14は、現在の設定内容でスライドショーを開始するためのボタンであり、「スライドショー設定保存」の設定ボタンBT15は、現在の設定内容を後述するスライドショーファイルに変換して光ディスク2に記録するためのボタンである。「戻る」の設定ボタンBT16は、上述した図2に示すコンテンツ選択画面F1に遷移するためのボタンである。
【0052】
ここで図4に示す設定オプション画面F3は、スライドショーに含める条件を設定するためのGUI画面であり、スライドショー用画像群を形成する全ての画像のうち、過去にスライドショー再生以外で画面表示させた日時を基準に、対象期間として指定された範囲内に該当するものを特定するための再生期間指定入力部F3Aと、スライドショー表示時の各画像の画像再生時間を設定するための再生時間設定入力部F3Bとから構成されている。
【0053】
この再生期間指定入力部F3Aは、過去のスライドショー以外で画像を画面表示させた期間(以下、これを画面再生期間と呼ぶ)を指定すべく、当該画面再生期間の開始時期及び終了時期をそれぞれ設定入力することにより、その画面再生期間内でスライドショー再生以外で画面表示された画像のみを特定し得るようになされている。
【0054】
具体的にこの再生期間指定入力部F3Aは、左端の「再生期間指定」を表すチェックポイントCP1がオン状態の場合のみ、年月日ごとにそれぞれ上下ボタンUD10〜UD15がGUI表示された開始時期入力部F3AX及び終了時期入力部F3AYが双方とも有効となり、当該開始時期入力部F3AX及び終了時期入力部F3AYにおける各上下ボタンUD10〜UD15がそれぞれ操作(タップ)されることにより、ユーザが所望する年月日が決定され得るようになされている。
【0055】
また再生時間設定入力部F3Bは、「等間隔再生」及び「全体時間指定」の設定項目欄M30、M31を有し、当該各設定項目欄M30、M31の下段には、分秒ごとにそれぞれ上下ボタンUD16、UD17がGUI表示された時間入力欄M32が設けられている。この時間入力欄M32は、「等間隔再生」又は「全体時間指定」のいずれの設定項目が選択された場合でも有効となり、当該選択された設定項目に応じた時間入力が可能である。
【0056】
まず「等間隔再生」の設定項目が選択された場合、スライドショーとして次々と表示される各画像の画像再生時間を全て同一の時間間隔に設定することができ、このとき時間入力欄では、分秒ごとの上下ボタンUD16、UD17が操作(タップ)されるごとに、画像再生時間をユーザが所望する同一の時間間隔で決定し得るようになされている。
【0057】
一方、「全体時間指定」の設定項目が選択された場合、スライドショー表示に要する全体再生時間を設定することができ、このとき時間入力欄M32では、分秒ごとの上下ボタンUD16、UD17が操作(タップ)されるごとに、ユーザが所望する全体再生時間を決定し得るようになされている。
【0058】
さらに「全体時間指定」の設定項目が選択された場合にのみ、各画像の画像再生時間の設定方法として「等間隔再生」、「これまでの再生回数重視」及び「これまでの再生時間重視」の設定項目欄M33〜M35のうちユーザが指定した設定項目が有効となるように設定されている。
【0059】
このうち「等間隔再生」の設定項目が選択された場合、スライドショー表示に要する全体再生時間内で各画像を等間隔で再生するように、当該各画像の画像再生時間を自動的に求めるようになされている。具体的には、スライドショー表示に要する全体再生時間をt_Timeとし、スライドショー用画像群を形成する複数の画像の枚数をt_Numとしたとき、当該各画像の画像再生時間e_Timeは、次式
【0060】
【数1】
【0061】
のように求められる。
【0062】
また「これまでの再生回数重視」の設定項目が選択された場合、各画像の累計の再生回数が多いものから優先的に画像再生時間を割り当てるようになされている。ここでの再生回数とは、例えば、ある1つの画像について、スライドショー再生以外でユーザが行った再生操作の回数をカウントしたものである。これにより、ユーザがより多く閲覧した画像ほど、スライドショーにおいて長い再生時間が割り当てられることになる。
【0063】
さらに「これまでの再生時間重視」の設定項目が選択された場合、各静止画像の累計の再生時間の長いものから優先的に静止画再生時間を割り当てるようになされている。ここで、再生時間とは、ある1つの画像について、スライドショー再生以外にユーザが行った再生操作指示に基づき、その画像が表示部に表示されていた時間を累計したものである。これにより、ユーザがより長い時間閲覧していた画像ほど、スライドショー再生において長い再生時間が割り当てられることになる。
【0064】
また設定オプション画面F3の右下段には、設定入力部F3Cとして、現在の設定内容を実行するための「設定実行」の設定ボタンBT20と、現在の設定内容をキャンセルするための「中止」の設定ボタンBT21とが設けられている。
【0065】
(3)スライドショー設定処理手順
実際に光ディスク記録再生装置1では、ユーザの操作に応じて装填された光ディスク2の再生動作が開始されると、システム制御マイコン4は、図5及び図6に示すスライドショー設定処理手順RT1をステップSP0から開始し、続くステップSP1において、表示部24の表示画面上に上述した図2に示すコンテンツ選択画面F1を表示させる。
【0066】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP2において、このコンテンツ選択画面F1を用いて所望のスライドショー用画像群が指定されたか否かを判断し、肯定結果が得られるのを待った後、ステップSP3に進んで、表示部24の表示画面上に上述した図3に示すようなスライドショー設定画面F2を表示させる。
【0067】
さらにシステム制御マイコン4は、ステップSP4に進んで、スライドショー設定画面F2から導かれる図4に示す設定オプション画面F3を用いて、再生期間が指定されたか否かを判断し、肯定結果が得られた場合にはステップSP5に進んで、当該指定された再生期間内の画像を表すサムネイル画像のみスライドショー設定画面F2の対象画像表示部F2Aに一覧表示させた後、ステップSP6に進む一方、否定結果が得られた場合にはそのままステップSP6に進む。
【0068】
このステップSP6において、システム制御マイコン4は、スライドショー設定画面F2に一覧表示された全てのサムネイル画像SN10〜SN17に対応するスライドショー用画像群と、これらのファイル名との対応関係を表すテーブル(以下、これをスライドショー対象画像テーブルと呼ぶ)を作成してメモリ10に格納する。
【0069】
やがてシステム制御マイコン4は、ステップSP7に進んで、設定オプション画面F3を用いて全体再生時間の設定項目が選択され、かつスライドショー表示に要する全体時間が入力されたか否かを判断し、肯定結果が得られた場合にはステップSP8に進んで、当該入力された全体再生時間を取得した後、ステップSP9に進む。
【0070】
このステップSP9において、システム制御マイコン4は、再生頻度による重み付けが指定されたか否かを判断して、肯定結果が得られた場合にはステップSP10に進んで、サブルーチンとしての再生頻度データ解釈処理手順RT2(後述する図9)を実行した後、ステップSP11に進む。一方、このステップSP9において否定結果が得られた場合には、システム制御マイコン4は、ステップSP12に進んで、全体再生時間を全ての画像の枚数で割算して得られる等間隔時間を取得した後、ステップSP11に進む。
【0071】
これに対してステップSP7において否定結果が得られた場合には、このことは全体再生時間が指定されなかったことを意味し、このときシステム制御マイコン4は、ステップSP13に進んで、設定オプション画面F3を用いて等間隔時間の設定項目が選択され、かつ共通の時間間隔が入力されたか否かを判断し、肯定結果が得られた場合にはステップSP14に進んで、当該入力された等間隔時間を取得した後、ステップSP11に進む。一方、このステップSP13において否定結果が得られた場合には、システム制御マイコン4は、ステップSP15に進んで、指定された各画像の再生時間を取得した後、ステップSP11に進む。
【0072】
このステップSP11において、システム制御マイコン4は、スライドショー用画像群を形成する画像に増減変更があったか否かを判断し、否定結果が得られた場合のみステップSP16に進む一方、肯定結果が得られた場合には再度ステップSP2に戻って上述と同様の処理を繰り返す。
【0073】
このステップSP16において、システム制御マイコン4は、取得した各種の再生時間に基づいて、スライドショー用画像群を形成する各画像における画像再生時間を決定した後、ステップSP17に進んで、スライドショー設定テーブルを作成する。
【0074】
さらにシステム制御マイコン4は、ステップSP18において、スライドショー設定テーブルを所定のデータ形式でなるスライドショーファイルに変換して光ディスクに記録させた後、そのままステップSP19に進んでスライドショー設定処理手順RT1を終了する。
【0075】
このように光ディスク記録再生装置1では、スライドショー設定画面F2を用いてスライドショー用画像群を形成する各画像の静止画表示時間を、等間隔時間のみならずユーザの選択に応じてスライドショー表示に要する所望の全体再生時間を基準として設定することができ、当該設定内容をスライドショーファイルとして光ディスクに記録することができる。
【0076】
かかるスライドショーファイルSF1は、図7に示すように、1つのスライドショー用画像群について設定されたスライドショー設定テーブルを表すファイルデータであり、当該スライドショー用画像群に付けられたスライドショーファイル名と、スライドショー用画像群を形成する画像の枚数を表すスライドショーの枚数(=n)と、各画像ごとの管理情報を表すスライドショー再生情報No.1〜No.nとが順番に記述されている。
【0077】
このうちスライドショー再生情報No.1〜No.nは、全ての画像の総数分だけ再生順に連続して配列されており、対応する画像に付けられた静止画ファイル名と、スライドショー時に当該画像の再生時間を表す画像再生時間と、任意の記録可能なデータを表すメタデータとが記述されている。
【0078】
実際にこのスライドショーファイルSF1を光ディスク2に記録する場合には、特別な記録領域を指定することなく、他の画像を表すファイルと同じように、例えば「SLIDE001.PLF」のようなファイルとして任意の記録領域に記録される。またスライドショーファイルSF1を形成するスライドショー再生情報No.1〜No.nと対応する各画像を表すファイル「001.JPG」、「012.JPG」、「120.JPG」、…も光ディスク2の任意の記録領域に記録されている。
【0079】
なお図7において、ファイル「SLIDE001.PLF」はスライドショーファイルSF1そのものを表すため、スライドショーファイルSF1から当該ファイルへ白抜き矢印で対応を表示したが、ファイル「001.JPG」、「012.JPG」、「120.JPG」、…はスライドショー再生情報No.1〜No.nに対応する画像ファイルをそれぞれ指し示すに過ぎないため、スライドショー再生情報No.1〜No.nから対応するファイルへ単なる矢印で対応を表示するようにした。
【0080】
(4)再生頻度データ解釈処理手順
ここで光ディスク2には、記録されている各種のコンテンツ(動画像、静止画像及びスライドショー用画像群)を管理するための管理情報として、各コンテンツごとにファイル名と対応するコンテンツに関する諸情報であるメタデータとからなるタイトルエントリが形成され、これらタイトルエントリの集まりが単一のタイトルファイルTF1として記録されるようになされている。
【0081】
このタイトルファイルTF1は、図8(A)に示すように、先頭のタイトルヘッダと、各種コンテンツ(動画像、静止画像又はスライドショー用画像群)に対応するタイトルエントリNo.1〜No.k(kは自然数)とが記述されている。
【0082】
このうち例えばタイトルエントリNo.2がスライドショーファイルに対応するタイトルエントリである場合には、当該タイトルエントリには、対応するスライドショーファイル名及びそのスライドショーファイルに関するメタデータMD2が記録されている(図8(A)及び(C))。
【0083】
ここで、画像ファイル用のタイトルエントリ(例えば図8(A)のタイトルエントリNo.1)のメタデータMD1には、対応する画像がスライドショー機能以外で再生される度に記録される再生頻度データエントリ1〜mが再生された順に記録されている(以下、これを再生頻度データと呼ぶ)。
【0084】
このスライドショーファイルSF1を形成するスライドショー再生情報No.1〜No.nに記述されているメタデータMD1には、過去のスライドショー以外で再生された数に相当する再生頻度データエントリ1〜nが再生順に記述されている(以下、これを再生頻度データと呼ぶ)。
【0085】
この再生頻度データMD1を形成する各再生頻度データエントリ1〜nには、スライドショー再生以外で画像を画面表示させた日時(年月日)を表す再生日時情報と、当該画面表示させた時間(時分秒)を表す再生時間情報とが記述されている(図8(E)及び(F))。
【0086】
実際に図5において上述したスライドショー設定処理手順RT1のステップSP10において、システム制御マイコン4は、サブルーチンである図9に示す再生頻度データ解釈処理手順RT2を開始し、続くステップSP20において、再生頻度として再生回数又は再生時間のいずれが選択されたか否かを判断する。
【0087】
具体的には上述した図4に示す設定オプション画面F3の再生時間設定入力部F3Bにおいて、「全体時間再生」の設定項目が選択された状態で、さらに「これまでの再生回数重視」又は「これまでの再生時間重視」のいずれかの設定項目が選択されたか否かを判断する。
【0088】
このステップSP20において再生回数が選択されると、システム制御マイコン4は、ステップSP21に進んで、過去のスライドショー再生以外でユーザが行った再生操作の回数を累積した再生回数(以下、これを累積再生回数と呼ぶ)を、該当する画像に対応する再生頻度データMD1の全ての再生頻度データエントリ1〜m(図8(E)及び(F))に含まれる再生日時情報及び再生時間情報を解釈するようにして算出した後、ステップSP22に進む。
【0089】
一方ステップSP20において再生時間が選択されると、システム制御マイコン4は、ステップSP23に進んで、過去にスライドショー再生以外で当該画像を画面表示させた時間の総和で求められる累積再生時間を、該当する画像に対応する再生頻度データMD1の全ての再生頻度データエントリ1〜mに含まれる再生日時情報及び再生時間情報を解釈するようにして算出した後、ステップSP22に進む。
【0090】
このステップSP22において、システム制御マイコン4は、スライドショー用画像群を形成する各画像とこれらの再生頻度(累積再生回数又は累積再生時間)との対応関係を表すテーブル(以下、これを再生頻度保持テーブルと呼ぶ)を作成又は更新してメモリ10に格納した後、そのまま図6に示すスライドショー設定処理手順RT1のステップSP11に進むと同時に当該再生頻度データ解釈処理手順RT2を終了する。
【0091】
この結果、システム制御マイコン4は、上述した図6に示すスライドショー設定処理手順RT1のステップSP16において、メモリ10から読み出した再生頻度保持テーブルに基づく再生頻度(累積再生回数又は累積再生時間)による重み付けを行って、スライドショー用画像群を形成する各画像における画像再生時間を決定する。
【0092】
具体的には、スライドショー用画像群を形成する全ての画像の再生頻度(累積再生回数又は累積再生時間)の総和をΣfとし、スライドショー表示に要する全体再生時間をt_Timeとし、スライドショー用画像群を形成する各画像の再生頻度をf_eとすると、当該各画像の画像再生時間e_Timeは、次式
【0093】
【数2】
【0094】
のように求められる。
【0095】
なおこの光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2に記録されている各種コンテンツからユーザが所望する画像が再生されるごとに、当該画像に対応する再生頻度データエントリを追加してメタデータ(再生頻度データ)MD1を更新するようになされている。
【0096】
すなわち光ディスク2に記録されている各種コンテンツから画像が指定されると、システム制御マイコン4は、図10に示す再生頻度データ更新処理手順RT3をステップSP30から開始し、続くステップSP31において、当該指定された画像を表示部24の表示画面上に表示させる。
【0097】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP32に進んで、当該指定された画像の表示開始時刻を計測することにより日時(年月日)を取得して再生日時情報を作成した後、ステップSP33に進んで、ユーザの操作によって当該画像の再生が終了されたか否かを判断し、肯定結果が得られるまで待つ。
【0098】
次いでシステム制御マイコン4は、このステップSP33において肯定結果を得ると同時に当該画像の表示終了時刻を計測した後、ステップSP34に進んで、指定された画像が画面表示された時間(時分秒)を算出して再生時間情報を作成する。
【0099】
この後システム制御マイコン4は、ステップSP35において、再生日時情報及び再生時間情報を用いて再生頻度データエントリを生成し、続くステップSP36に進んで、かかる再生頻度データエントリを当該画像に対応する再生頻度データMD1に追加するようにして更新した後、そのままステップSP37に進んで当該再生頻度データ更新処理手順RT3を終了する。
【0100】
(5)スライドショー再生処理手順
実際に光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2が装填された状態でユーザが各種コンテンツの中から所望のスライドショー用画像群を指定してスライドショー表示を実行する操作を行うと、システム制御マイコン4は、図11に示すスライドショー再生処理手順RT4をステップSP40から開始し、続くステップSP41において、光ディスク2から指定されたスライドショー用画像群に対応するスライドショーファイルSF1を読み出してメモリに取り込む。
【0101】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP42において、スライドショーファイルSF1に記述内容に基づいて、スライドショー用画像群を形成する画像の総枚数を取得した後、ステップSP43に進んで、当該画像に対応するスライドショー再生情報No.i(iは任意に自然数)に記述されている静止画ファイル名を取得する。
【0102】
そしてシステム制御マイコン4は、ステップSP44に進んで、スライドショー再生情報No.iに記述されている画像再生時間を取得した後、ステップSP45に進んで、取得した静止画ファイル名に対応する画像を光ディスク2から読み出して表示部24の表示画像上に表示させる。
【0103】
次いでシステム制御マイコン4は、ステップSP46に進んで、画像再生時間の計測を開始しながら、続くステップSP47において当該画像再生時間が経過するのを待つ。
【0104】
このステップSP47において肯定結果、すなわち画像再生時間が経過すると、システム制御マイコン4は、ステップSP48に進んで、スライドショー再生情報No.iが再生順番が最後のもの(No.n)か否かを判断し、否定結果が得られた場合には、ステップSP49に進んで、次のスライドショー再生情報No.iをスライドショーファイルから読み込んだ後、再度ステップSP43に戻って、当該スライドショー再生情報No.iについて上述のステップSP44〜SP49の処理を繰り返す。
【0105】
やがてステップSP48において肯定結果が得られると、このことは全てのスライドショー再生情報No.nに対応する画像を表示部24の表示画面上に表示したことを表しており、このときシステム制御マイコン4は、ステップSP50に進んで、当該スライドショー再生処理手順RT4を終了する。
【0106】
(6)本実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、この光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2に記録されている各種コンテンツのうちユーザが所望するスライドショー用画像群を選択すると、表示部24の表示画面上にスライドショー設定画面F2を表示させて、当該スライドショー用画像群を形成する各画像をサムネイル画像SN10〜SN17として一覧表示すると同時に、当該各画像の画像再生時間を任意に設定し得る状態にする。
【0107】
その際、ユーザの操作に応じてスライドショー設定画面F2から設定オプション画面F3に遷移した場合には、各画像の画像再生時間を等間隔に設定するか、又はスライドショー表示に要する全体再生時間をスライドショー用画像群の枚数に関係なく設定するかを選択可能な状態にする。
【0108】
このときユーザがスライドショー表示に要する全体再生時間を設定した場合には、スライドショー用画像群を形成する各画像の画像再生時間を、当該全体再生時間内で等間隔に割り当てるように演算処理することにより、スライドショー時においてユーザが設定した全体再生時間内にスライドショー用画像群を形成する全ての画像を同一の時間間隔で1枚ずつ連続して画面表示させることができる。
【0109】
さらに設定オプション画面F3には、全体再生時間内で各画像の画像再生時間を等間隔にするのみならず、必要に応じて、各画像ごとに、過去のスライドショー以外で画像を画面表示させた画面再生期間内における累積再生回数又は累積再生時間に基づいて、当該全体再生時間内で各画像の画像再生時間に差異を設けるようにしたことにより、ユーザによる再生頻度の高低に合わせて各画像の画像再生時間を長くしたり短くしたりすることができる。
【0110】
このようにスライドショー設定画面F2及び設定オプション画面F3を用いたユーザによる設定内容を表すスライドショー設定テーブルを、汎用性のある所定のデータ形式に変換してスライドショーファイルSF1としてスライドショー用画像群と共に光ディスク2に記録するようにしたことにより、当該光ディスク2を装填した他の光ディスク記録再生装置(図示せず)において、かかるスライドショー設定テーブルに基づく設定内容のままスライドショー用画像群を形成する各画像を1枚ずつ連続して画面表示させることができる。
【0111】
以上の構成によれば、この光ディスク記録再生装置1では、装填された光ディスク2から読み出した所望のスライドショー用画像群について、当該スライドショー用画像群を形成する各画像の画像再生時間を、単に等間隔に設定するのみならず、ユーザの設定に応じたスライドショー表示に要する全体再生時間内で等間隔で又は再生頻度に応じた重み付けに従って設定するようにすると共に、当該設定内容を光ディスク2に記録するようにしたことにより、ユーザの嗜好に応じた表示態様でスライドショー表示機能を実行させると共に、光ディスク2を他の光ディスク記録再生装置(図示せず)で再生させることができ、かくしてユーザの嗜好に合わせた設定内容を容易に他機種において反映させることができる光ディスク記録再生装置1を実現することができる。
【0112】
(7)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、本発明による記録再生装置を、図1に示すような光ディスク2に対して記録再生処理を施すようになされた光ディスク記録再生装置1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、複数の画像を記録再生可能な記録媒体であれば、光ディスク以外にもメモリスティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDカード、PCカード又はスマートメディア等の種々の記録媒体に対して記録再生可能な記録再生装置に広く適用するようにしても良い。
【0113】
また上述の本実施の形態においては、光ディスク(記録媒体)2に記録された複数の画像を読み出す読出手段を、主として光ピックアップ13及びドライブ制御マイコン15から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、記録媒体の種類に応じて当該記録媒体の記録内容を読み出すことができれば、読出手段としては種々の構成のものを広く適用することができる。
【0114】
さらに上述の本実施の形態においては、複数の画像のうち指定された各画像を順次1枚ずつ再生させるスライドショー表示機能について、当該スライドショー表示機能に関する設定内容を入力するための設定入力手段を、表示部24の表示画面上に表示されたスライドショー設定画面F2及び設定オプション画面F3と、当該表示画面上に取り付けられたタッチパネルと、システム制御マイコン4とから構成した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、スライドショー表示機能に関する設定内容を入力することができれば、操作部3を用いても良く、その他種々の設定入力手段に広く適用するようにしても良い。
【0115】
さらに上述の本実施の形態においては、スライドショー表示機能に関する設定内容のうち当該スライドショー表示機能に要する全体再生時間(全体時間)に基づいて、スライドショー表示機能の実行時における各画像の画像再生時間(再生時間)を制御する制御手段としてシステム制御マイコン4を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスク記録再生装置1全体を司る制御手段以外にも種々の構成からなる制御手段に広く適用することができる。
【0116】
さらに上述の本実施の形態においては、スライドショー表示機能に関する設定内容としてのスライドショー設定テーブルを光ディスク(記録媒体)2に記録する記録手段を、主として光ピックアップ13及びドライブ制御マイコン15から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、記録媒体の種類に応じて当該記録媒体にスライドショー設定テーブル(設定内容)を記録することができれば、記録手段としては種々の構成のものを広く適用することができる。
【0117】
さらに上述の本実施の形態においては、システム制御マイコン(制御手段)4は、スライドショー表示機能に要する全体再生時間(全体時間)内で、当該スライドショー表示機能以外で再生された累積再生回数又は累積再生時間に基づく重み付けを行うようにして、各画像の画像再生時間(再生時間)を制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、累積再生回数や累積再生時間でなる再生頻度の高さがユーザの嗜好の高さに合致したと判断して、ユーザによる再生頻度の高低に合わせて各画像の画像再生時間を長くしたり短くしたりする以外にも、ユーザの意思を反映させることができれば、スライドショー表示機能に要する全体再生時間内で各画像の画像再生時間に差異を設けるようにしても良い。
【0118】
例えばユーザがスライドショー表示に要する全体再生時間内で所望の画像を1枚単位で指定して、当該各画像の画像再生時間を延長又は短縮した場合には、当該全体再生時間内で指定されなかった他の画像の画像再生時間を自動的に調整するようにしても良い。
【0119】
すなわち上述した図3に示すスライドショー設定画面F2を用いてユーザによりスライドショー再設定が実行されると、システム制御マイコン4は、図12に示す静止画時間調整処理手順RT5をステップSP60から開始し、続くステップSP61において、ユーザが指定したスライドショー用画像群に対応するスライドショーファイルSF1を光ディスク2から読み出してメモリ10に格納する。
【0120】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP62において、画像再生時間の変更対象となる画像が選択されたか否かを判断し、肯定結果が得られるのを待った後、ステップSP63に進んで、当該変更対象となる画像に設定されている画像再生時間を取得する。
【0121】
そしてシステム制御マイコン4は、ステップSP64に進んで、ユーザの操作に応じて変更対象となる画像について画像再生時間の新たな設定を行った後、ステップSP65に進んで、新しい画像再生時間と以前の画像再生時間との差分Δtを計算する。
【0122】
さらにシステム制御マイコン4は、ステップSP66において、選択した画像以外の画像の数r_Numを取得した後、ステップSP67に進んで、当該選択した画像以外の各画像の画像再生時間r_Timeを再設定する。すなわち選択した画像以外の各画像の画像再生時間r_Timeは、次式
【0123】
【数3】
【0124】
のように求められる。
【0125】
この後、システム制御マイコン4は、ステップSP68に進んで、スライドショー設定テーブルを再設定した後、そのままステップSP69において当該静止画時間調整処理手順RT5を終了する。
【0126】
このようにしてスライドショー表示に要する全体再生時間を維持したまま、当該全体再生時間内でユーザが所望する画像を1枚単位で指定して画像再生時間を延長又は短縮することができると同時に、当該指定されなかった他の画像の画像再生時間を自動的に調整することができ、全ての画像に対して1枚ずつ画像再生時間を設定する手間がかかるのを未然に防止することができる。
【0127】
さらに上述の本実施の形態においては、光ディスク(記録媒体)2にスライドショー設定テーブル(設定内容)が記録されている場合には、光ピックアップ(読出手段)13は、当該光ディスク(記録媒体)2からスライドショー表示機能に関する設定内容としてのスライドショー設定テーブル(設定内容)を読み出し、システム制御マイコン(制御手段)4は、スライドショー設定テーブル(設定内容)に基づいて、スライドショー表示機能の実行時における各画像の画像再生時間(再生時間)を制御し、光ピックアップ(記録手段)13は、スライドショー設定テーブル(設定内容)を光ディスク(記録媒体)2に記録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、既に記録媒体にスライドショー設定テーブル(設定内容)が記録されている場合には、他の記録再生手段において当該スライドショー設定テーブル(設定内容)に基づいてスライドショー表示機能の実行時における各画像の画像再生時間を制御することができれば、この他種々の手法を適用するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、再生装置及び再生方法において、光ディスク記録再生装置の他、種々の記録媒体に記録されている画像を記録再生可能な種々の記録再生装置に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0129】
1……光ディスク記録再生装置、2……光ディスク、4……システム制御マイコン、13……光ピックアップ、10、20……メモリ、24……表示部、F1……コンテンツ選択画面、F2……スライドショー設定画面、F3……設定オプション画面、RT1……スライドショー設定処理手順、RT2……再生頻度データ解釈処理手順、RT3……再生頻度データ更新処理手順、RT4……スライドショー再生処理手順、RT5……画像時間調整処理手順、ST1……スライドショーファイル。
【技術分野】
【0001】
本発明は再生装置及び再生方法に関し、特にいわゆるスライドショー表示機能を有する光ディスク記録再生装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディジタルカメラ等の電子式撮像装置やDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ等の映像再生装置には、再生機能の一つとして、ユーザが指定した複数の画像を次々と1枚ずつ表示させる機能(以下、これをスライドショー表示機能と呼ぶ)が搭載されている。
【0003】
かかるスライドショー表示機能では、通常、記録媒体に記録された複数の画像を表示画面上にサムネイル画像として一覧表示させておき、ユーザが指定した所望のサムネイル画像を順次1枚ずつ同一の設定時間分だけ拡大表示させるようになされている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−288068公報(〔0067〕及び〔0073〕、図7及び図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなスライドショー表示機能を搭載する従来の撮像装置や映像再生装置では、スライドショー表示の際に設定された各画像の表示時間等の設定情報を保存しないものが大部分であり、ユーザが装置全体の電源をオフ状態にした場合にはその設定情報が喪失してしまうのが現状であった。
【0006】
一方、設定情報を保存可能な装置を用いる場合でも、装置に内蔵された不揮発性メモリ等に保存するものが一般的であり、外部から装脱可能な記録媒体に保存するものは未だ提案されていないため、設定内容を当該装置以外の他の装置において有効にさせることは非常に困難であった。仮に他の装置においてスライドショー表示機能を実行させる際には、ユーザによる再設定が必要であり、そのための操作が煩雑であった。
【0007】
またスライドショー表示機能のうち表示時間を設定するにあたって、第1に、上述した引用文献1のような全ての画像に対して同一の表示時間を設定する場合には、スライドショー表示に要する所望の全時間を指定した上で、当該全時間を指定された全ての画像の数で割る演算処理を実行しなければならない煩雑さがあった。
【0008】
また第2に、ユーザが所望する画像のみを異なる時間長で表示させるように設定する場合には、各画像ごとに個別に表示時間を設定するものが大部分であるため、ユーザが設定操作を指定した画像の数だけ行わねばならない煩雑さがあると共に、スライドショー表示に要する全時間を所望時間に設定するための演算処理が非常に煩雑となるおそれがあった。
【0009】
従って、画像の枚数にかかわらずスライドショー表示に要する全時間をユーザが所望する時間に自由に設定することができれば、ユーザが指定した時間内に全ての画像を目視確認できるといった利便性を得ることができる。またスライドショー表示の設定内容を本装置のみならず記録媒体を介して他の装置においても反映させることができれば非常に望ましい。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ユーザの嗜好に合わせた設定内容を容易に他機種において反映させることができる再生装置及び再生方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる課題を解決するため本発明においては、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、表示に関する設定を行なう設定手段と、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段とを設けるようにした。
【0012】
この結果この再生装置では、記録媒体に記録された複数の画像のうち指定された各画像を順次再生させる表示機能を実行する際に、当該各画像の再生時間を、画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御するようにしたことにより、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる。
【0013】
また本発明においては、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出ステップと
、表示手段に複数の画像を順次再生して表示する表示ステップと、設定手段により、表示に関する設定を行なう設定ステップと、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御ステップとを設けるようにした。
【0014】
この結果この再生方法では、記録媒体に記録された複数の画像のうち指定された各画像を順次再生させる表示機能を実行する際に、当該各画像の再生時間を、画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御するようにしたことにより、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる。
【発明の効果】
【0015】
上述のように本発明によれば、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、表示に関する設定を行なう設定手段と、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段とを設けたことにより、再生対象となる画像の枚数に関係なく各画像の再生時間を各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして設定することができるので、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができ、かくしてユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる再生装置を実現できる。
【0016】
また本発明においては、記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出ステップと
、表示手段に複数の画像を順次再生して表示する表示ステップと、設定手段により、表示に関する設定を行なう設定ステップと、設定手段による設定に基づき、各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御ステップとを設けたことにより、再生対象となる画像の枚数に関係なく各画像の再生時間を各画像の表示時間を画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして設定することができるので、ユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができ、かくしてユーザの嗜好に応じた表示態様で表示機能を実行させることができる再生方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施の形態による光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ選択画面の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図3】スライドショー設定画面の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図4】設定オプション画面の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図5】スライドショー設定処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図6】スライドショー設定処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図7】スライドショーファイルの記録状態の説明に供する略線図である。
【図8】タイトルファイルの階層構造の説明に供する略線図である。
【図9】再生頻度データ解釈処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図10】再生頻度データ更新処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図11】スライドショー再生処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図12】画像時間調整処理手順の説明に供するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面について、本願発明の一実施の形態について説明する。
【0019】
(1)本実施の形態による光ディスク記録再生装置の構成
図1において、1は全体として本実施の形態による光ディスク記録再生装置を示し、外部から供給される映像信号S1及び音声信号S2を光ディスク(DVD)2に記録し、又は光ディスク2から再生した映像信号S3及び音声信号S4を外部に出力し得るようになされている。
【0020】
すなわちかかる光ディスク記録再生装置1においては、ユーザによる操作部3の操作に応じて記録モードが選択されると、装置全体の制御を司るシステム制御マイコン4は、外部機器(図示せず)から順次供給される映像信号S1及び音声信号S2をそれぞれ入力端子5A、5Bを介してビデオ符号器6及びオーディオ符号器7に取り込み、それぞれ所定の符号化処理を施した後、ファイル生成器8に供給する。
【0021】
このファイル生成器8は、システム制御マイコン4の制御の下で、符号化された映像データD1及び音声データD2を同期させて合成したファイルデータD3を生成した後、メモリコントローラ9に送出する。このメモリコントローラ9は、必要に応じてメモリ10をバッファとして用いながら、ファイルデータD3をエラー訂正符号/復号器11に送出して、例えばセクタ単位(2〔kbyte〕単位)ごとに所定の誤り訂正符号を付加した後、続くデータ変復調器12に送出して、EFM(Eight to Fourteen Modulation)変調処理を施し、かくして得られた記録データD4を光ピックアップ13及び磁界変調ドライバ14に送出する。
【0022】
光ピックアップ13は、レーザダイオード、コリメータレンズ、対物レンズ及び受光素子等の光学系デバイスと、レーザダイオードドライバ等の電気系デバイスとを有し、供給される記録データD4に応じて変調した光ビームを光ディスク2の記録面に照射する。
【0023】
またこのとき光ピックアップ13は、光ディスク2からの反射光に基づいてトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号等のサーボエラー信号S5と、プッシュプル信号S6とを生成し、これらの信号をデータ変復調器12及び続くエラー訂正符号/復号器11を介してドライブ制御マイコン15に送出する。
【0024】
ドライブ制御マイコン15は、供給されるサーボエラー信号S5に基づいてサーボ回路16を制御してスピンドルモータ17を駆動することにより、光ディスク2を所定速度で回転駆動する。またドライブ制御マイコン15は、サーボエラー信号S5に基づいてエラー訂正符号/復号器11及びデータ変復調器12を介して磁界変調ドライバ14を制御してスレッドモータ18を駆動することにより、光ディスク2上の光ビームのビームスポット(以下、これを単にビームスポットと呼ぶ)を光ディスク2の記録面に形成されたデータトラック(プリグルーブ又はランド)に沿って当該光ディスク2の径方向に移動させる。
【0025】
さらにドライブ制御マイコン15は、サーボエラー信号S5に基づいてサーボ回路16を制御して、光ピックアップ13内の図示しない2軸アクチュエータを駆動制御することより、トラッキング制御及びフォーカス制御を行う。
【0026】
一方、データ変復調器12は、供給されるプッシュプル信号S6をデコード処理することにより、光ディスク2におけるそのときのビームスポットの絶対番地を検出し、これをエラー訂正符号/復号器11及び続くメモリコントローラ9を介してシステム制御マイコン4に送出する。
【0027】
すなわちデータ変復調器12は、プッシュプル信号S6をその内部に設けられた中心周波数22.05〔Hz〕とする±1〔kHz〕の範囲のバンドパスフィルタ回路を通すことにより当該プッシュプル信号S6に含まれるウォブル成分を抽出すると共に、当該ウォブル成分にFM復調処理を施すことによりそのときビームスポットが位置している光ディスク2上の絶対番地を検出し、これをアドレス情報S7としてシステム制御マイコン4に送出する。
【0028】
またデータ変復調器12は、上述のようなデコード処理により得られる光ディスク2上での絶対番地が変化するごとに(すなわち光ディスク2におけるビームスポットが走査するセクタが変わるごとに)、これを知らせるシンク割込信号S8をエラー訂正符号/復号器11及び続くメモリコントローラ9を介してシステム制御マイコン4に送出する。
【0029】
かくしてシステム制御マイコン4は、データ変復調器12から与えられるこれらアドレス情報信号S7及びシンク割込信号S8に基づいて、光ディスク2におけるそのときの記録位置を順次認識し、当該認識結果に基づいて記録データD4を正しく光ディスク2に記録し得るように、必要な制御処理を実行する。
【0030】
これに対してユーザによる操作部3の操作に応じて再生モードが選択されると、システム制御マイコン4は、ドライブ制御マイコン15を制御することにより、上述の記録モード時と同様にして、光ディスク2を所定速度で回転駆動させると共に、ビームスポットを光ディスク2のデータトラックに沿って移動させ、かつトラッキング制御及びフォーカス制御を行わせる。
【0031】
またシステム制御マイコン4は、上述した光ピックアップ13内のレーザダイオードを駆動することにより光ビームを光ディスク2に向けて発射させる。この結果この光ビームが光ディスク2の記録面において反射し、その反射光に基づき得られるRF信号でなる光ディスク2から読み出された読出しデータD5が光ピックアップ13からデータ変復調器12を介してエラー訂正符号/復号器11に与えられる。
【0032】
エラー訂正符号/復号器11は、PLL(Phase Locked Loop)回路、同期データ検出部、EFM復調部、CIRCデコード部及びレイヤードECC復調部から構成されており、PLL回路において供給される読出しデータD5からクロックを抽出し、当該抽出したクロックを読出しデータD5と共に同期データ検出部に送出する。
【0033】
同期データ検出部は、供給されるクロックに基づいて、上述した同期データのデータパターンよりも前後に所定ピットずつ大きいパルス幅の同期データ検出用ウィンドウパルスを生成する。そして同期データ検出部は、この同期データ検出用ウィンドウパルスを順次検出すると共に、検出結果に基づいて、読出しデータD5を所定単位で順次EFM復調部に送出する。
【0034】
そしてこの読出しデータD5は、この後EFM復調部においてEFM復調処理され、CIRCデコード部においてCIRC復号化処理され、さらにレイヤードECC復調部において誤り訂正処理が施されることにより記録前の元のフォーマットのデータに変換され、この後メモリコントローラ9を介してファイル復号器19に送出される。なおエラー訂正符号/復号器11は、上述の各種処理を実行する際に、メモリ20をバッファとして必要に応じて用いるようになされている。
【0035】
ファイル復号器19は、読出しデータD5を映像データD6及び音声データD7に分離した後、それぞれビデオ復号器21及びオーディオ復号器22に送出する。ビデオ復号器21は、映像データD6に対して所定の復号化処理を施した後、出力端子23Aを介して外部に出力すると共に表示部24に送出して表示画面上に映像表示させる。またオーディオ復号器22は、音声データD7に対して所定の復号化処理を施した後、出力端子23Bを介して外部に出力すると共にスピーカ25に送出して音声出力させる。
【0036】
このようにしてこの光ディスク記録再生装置1では、外部から供給される映像信号S1及び音声信号S2を光ディスク2に記録したり、当該光ディスク2に記録されている映像音声データ(読出しデータ)D5を再生して外部に出力し得るようになされている。
【0037】
なお表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)でなる表示画面上にタッチパネル(図示せず)が重畳して取り付けられた構成からなる。かかるタッチパネルは、外部から接触を受けると当該接触位置を表示画面を2次元座標系として座標位置として認識し得るようになされている。
【0038】
(2)スライドショー表示機能の設定
(2−1)コンテンツ選択画面の表示
実際にこの光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2が装填された状態でユーザの操作に応じて当該光ディスク2の再生動作が実行されると、かかる光ディスク2の記録内容が読み出されて表示部24の表示画面上には図2に示すようなコンテンツ選択画面F1が表示される。
【0039】
このコンテンツ選択画面F1には、動画像、静止画像及びスライドショー用の画像群(以下、これをスライドショー用画像群と呼ぶ)の3種類のコンテンツの全部又は一部を含むファイルが、当該各ファイルの代表画像をそれぞれ所定サイズに縮小したサムネイル画像SN1〜SN8として所定の配列パターンで所定数(例えば8個)ずつ一覧表示されたコンテンツ表示部F1Aと、光ディスク2に記録されている全てのファイルを8個単位で1ページとした場合の全体のページ数に対する現在のページ数を表すページ表示部F1Bと、各種の設定内容を入力するための設定入力部F1Cとから構成されている。
【0040】
このうちコンテンツ表示部F1Aにおいて、各ファイルに応じたサムネイル画像SN1〜SN8内には、それぞれ左上部にコンテンツの種別(動画像、静止画像及びスライドショー用画像群)を表すアイコンIC1〜IC8が重畳表示されており、当該各サムネイル画像SN1〜SN8の下段には、名前やシリアル番号等でなるタイトル文字列の表示欄M1〜M8が表示されている。
【0041】
また設定入力部F1Cは、左右両端に「←」及び「→」で表される矢印ボタンBT1、BT2が設けられ、右端側の矢印ボタンBT2を指定(タップ)するごとにページ数がインクリメントする一方、左端側の矢印ボタンBT1を指定(タップ)するごとにページ数がデクリメントすると同時に、ページ表示部F1Bにおける現在のページ数もこれに応じて増減変更するようになされている。
【0042】
さらに設定入力部F1Cは、左右両端の矢印ボタンBT1、BT2の間に、「削除」、「再生」及び「スライドショー作成」の各設定ボタンBT3〜BT5が設けられている。このうち「削除」の設定ボタンBT3は、コンテンツ表示部F1Aに表示された複数のファイルのサムネイル画像SN1〜SN8のうちユーザによって指定されたサムネイル画像に対応するファイルを削除するためのボタンである。また「再生」の設定ボタンBT4は、コンテンツ表示部F1Aに表示された複数のファイルのサムネイル画像SN1〜SN8のうちユーザによって指定されたサムネイル画像に対応するファイルを再生するためのボタンである。さらに「スライドショー作成」の設定ボタンBT5は、後述する図3に示すスライドショー設定画面F2に遷移するためのボタンである。
【0043】
このようにコンテンツ選択画面F1では、光ディスク2に記録されている各種コンテンツ(動画像、静止画像又はスライドショー用画像群)をファイルごとに表示部24の表示画面上に一覧表示させるようになされ、さらにユーザにより指定されたファイルに対応するコンテンツを表示対象として再生動作に遷移し得るようになされている。
【0044】
(2−2)スライドショー設定画面の表示
続いて光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2が装填され、かつユーザの操作に応じて表示部24の表示画面上に上述した図2に示すコンテンツ選択画面F1を表示させた状態で、当該コンテンツ選択画面F1の設定入力部F1Cにおける「スライドショー作成」の設定ボタンBT5が指定(タップ)されると、表示部24の表示画面上には図3に示すようなスライドショー設定画面F2が表示される。
【0045】
このスライドショー設定画面F2は、光ディスク2から読み出したスライドショー用画像群を形成する複数の画像がそれぞれ所定の配列パターンで一覧表示されてなる対象画像表示部F2Aと、全体再生時間やスライドショー枚数等の種々の数値内容が表示される数値表示部F2Bと、各種の設定内容を入力するための設定入力部F2Cとから構成されている。
【0046】
このうち対象画像表示部F2Aは、複数の画像をそれぞれ所定サイズに縮小してなるサムネイル画像SN10〜SN17が、所定の配列パターン(例えば縦横2×4)で所定枚数(例えば8枚)ずつ一覧表示されてなり、当該各サムネイル画像SN10〜SN17の下段には、名前やシリアル番号等でなるタイトル文字列の表示欄M10〜M17と、スライドショー表示時における当該画像の再生時間(以下、これを画像再生時間と呼ぶ)の表示欄ST0〜ST7とが表示されている。
【0047】
この画像再生時間の表示欄ST0〜ST7の右端側には、上下ボタンUD0〜UD7がGUI(Graphic User Interface)表示されており、ユーザの操作(主としてタップ)に応じて画像再生時間を秒単位でインクリメント又はデクリメントし得るようになされている。
【0048】
また数値表示部F2Bは、スライドショー表示に要する全体時間(以下、これを全体再生時間と呼ぶ)を分秒単位で表す「全体再生時間」の表示欄M20と、スライドショー表示として選択された画像の現在の選択枚数を表す「スライドショー枚数」の表示欄M21と、指定されたスライドショー用画像群を形成する全ての画像を8枚単位で1ページとした場合の全体のページ数に対する現在のページ数を表す「頁」の表示欄M22とからなる。
【0049】
さらに設定入力部F2Cは、左右両端に「←」及び「→」で表される矢印ボタンBT10、BT11が設けられ、右端側の矢印ボタンBT11を指定(タップ)するごとにページ数がインクリメントする一方、左端側の矢印ボタンBT10を指定(タップ)するごとにページ数がデクリメントすると同時に、「頁」の表示欄における現在のページ数もこれに応じて増減変更するようになされている。
【0050】
また設定入力部F2Cは、左右両端の矢印ボタンBT10、BT11の間に、「すべて選択」、「設定」、「スライドショー開始」、「スライドショー設定保存」及び「戻る」の各設定ボタンBT12〜BT16が設けられている。このうち「すべて選択」の設定ボタンBT12は、全ての画像をスライドショー表示用に選択するためのボタンであり、実際に指定(タップ)されると、全ての画像が選択されると同時に、対象画像表示部F2Aにおける全てのサムネイル画像SN10〜SN17の外枠が太字で表示されるようになされている。
【0051】
また「設定」の設定ボタンBT13は、後述する図4に示す設定オプション画面F3に遷移するためのボタンであり、スライドショーに含める条件や各種の再生時間を設定し得るようになされている。さらに「スライドショー開始」の設定ボタンBT14は、現在の設定内容でスライドショーを開始するためのボタンであり、「スライドショー設定保存」の設定ボタンBT15は、現在の設定内容を後述するスライドショーファイルに変換して光ディスク2に記録するためのボタンである。「戻る」の設定ボタンBT16は、上述した図2に示すコンテンツ選択画面F1に遷移するためのボタンである。
【0052】
ここで図4に示す設定オプション画面F3は、スライドショーに含める条件を設定するためのGUI画面であり、スライドショー用画像群を形成する全ての画像のうち、過去にスライドショー再生以外で画面表示させた日時を基準に、対象期間として指定された範囲内に該当するものを特定するための再生期間指定入力部F3Aと、スライドショー表示時の各画像の画像再生時間を設定するための再生時間設定入力部F3Bとから構成されている。
【0053】
この再生期間指定入力部F3Aは、過去のスライドショー以外で画像を画面表示させた期間(以下、これを画面再生期間と呼ぶ)を指定すべく、当該画面再生期間の開始時期及び終了時期をそれぞれ設定入力することにより、その画面再生期間内でスライドショー再生以外で画面表示された画像のみを特定し得るようになされている。
【0054】
具体的にこの再生期間指定入力部F3Aは、左端の「再生期間指定」を表すチェックポイントCP1がオン状態の場合のみ、年月日ごとにそれぞれ上下ボタンUD10〜UD15がGUI表示された開始時期入力部F3AX及び終了時期入力部F3AYが双方とも有効となり、当該開始時期入力部F3AX及び終了時期入力部F3AYにおける各上下ボタンUD10〜UD15がそれぞれ操作(タップ)されることにより、ユーザが所望する年月日が決定され得るようになされている。
【0055】
また再生時間設定入力部F3Bは、「等間隔再生」及び「全体時間指定」の設定項目欄M30、M31を有し、当該各設定項目欄M30、M31の下段には、分秒ごとにそれぞれ上下ボタンUD16、UD17がGUI表示された時間入力欄M32が設けられている。この時間入力欄M32は、「等間隔再生」又は「全体時間指定」のいずれの設定項目が選択された場合でも有効となり、当該選択された設定項目に応じた時間入力が可能である。
【0056】
まず「等間隔再生」の設定項目が選択された場合、スライドショーとして次々と表示される各画像の画像再生時間を全て同一の時間間隔に設定することができ、このとき時間入力欄では、分秒ごとの上下ボタンUD16、UD17が操作(タップ)されるごとに、画像再生時間をユーザが所望する同一の時間間隔で決定し得るようになされている。
【0057】
一方、「全体時間指定」の設定項目が選択された場合、スライドショー表示に要する全体再生時間を設定することができ、このとき時間入力欄M32では、分秒ごとの上下ボタンUD16、UD17が操作(タップ)されるごとに、ユーザが所望する全体再生時間を決定し得るようになされている。
【0058】
さらに「全体時間指定」の設定項目が選択された場合にのみ、各画像の画像再生時間の設定方法として「等間隔再生」、「これまでの再生回数重視」及び「これまでの再生時間重視」の設定項目欄M33〜M35のうちユーザが指定した設定項目が有効となるように設定されている。
【0059】
このうち「等間隔再生」の設定項目が選択された場合、スライドショー表示に要する全体再生時間内で各画像を等間隔で再生するように、当該各画像の画像再生時間を自動的に求めるようになされている。具体的には、スライドショー表示に要する全体再生時間をt_Timeとし、スライドショー用画像群を形成する複数の画像の枚数をt_Numとしたとき、当該各画像の画像再生時間e_Timeは、次式
【0060】
【数1】
【0061】
のように求められる。
【0062】
また「これまでの再生回数重視」の設定項目が選択された場合、各画像の累計の再生回数が多いものから優先的に画像再生時間を割り当てるようになされている。ここでの再生回数とは、例えば、ある1つの画像について、スライドショー再生以外でユーザが行った再生操作の回数をカウントしたものである。これにより、ユーザがより多く閲覧した画像ほど、スライドショーにおいて長い再生時間が割り当てられることになる。
【0063】
さらに「これまでの再生時間重視」の設定項目が選択された場合、各静止画像の累計の再生時間の長いものから優先的に静止画再生時間を割り当てるようになされている。ここで、再生時間とは、ある1つの画像について、スライドショー再生以外にユーザが行った再生操作指示に基づき、その画像が表示部に表示されていた時間を累計したものである。これにより、ユーザがより長い時間閲覧していた画像ほど、スライドショー再生において長い再生時間が割り当てられることになる。
【0064】
また設定オプション画面F3の右下段には、設定入力部F3Cとして、現在の設定内容を実行するための「設定実行」の設定ボタンBT20と、現在の設定内容をキャンセルするための「中止」の設定ボタンBT21とが設けられている。
【0065】
(3)スライドショー設定処理手順
実際に光ディスク記録再生装置1では、ユーザの操作に応じて装填された光ディスク2の再生動作が開始されると、システム制御マイコン4は、図5及び図6に示すスライドショー設定処理手順RT1をステップSP0から開始し、続くステップSP1において、表示部24の表示画面上に上述した図2に示すコンテンツ選択画面F1を表示させる。
【0066】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP2において、このコンテンツ選択画面F1を用いて所望のスライドショー用画像群が指定されたか否かを判断し、肯定結果が得られるのを待った後、ステップSP3に進んで、表示部24の表示画面上に上述した図3に示すようなスライドショー設定画面F2を表示させる。
【0067】
さらにシステム制御マイコン4は、ステップSP4に進んで、スライドショー設定画面F2から導かれる図4に示す設定オプション画面F3を用いて、再生期間が指定されたか否かを判断し、肯定結果が得られた場合にはステップSP5に進んで、当該指定された再生期間内の画像を表すサムネイル画像のみスライドショー設定画面F2の対象画像表示部F2Aに一覧表示させた後、ステップSP6に進む一方、否定結果が得られた場合にはそのままステップSP6に進む。
【0068】
このステップSP6において、システム制御マイコン4は、スライドショー設定画面F2に一覧表示された全てのサムネイル画像SN10〜SN17に対応するスライドショー用画像群と、これらのファイル名との対応関係を表すテーブル(以下、これをスライドショー対象画像テーブルと呼ぶ)を作成してメモリ10に格納する。
【0069】
やがてシステム制御マイコン4は、ステップSP7に進んで、設定オプション画面F3を用いて全体再生時間の設定項目が選択され、かつスライドショー表示に要する全体時間が入力されたか否かを判断し、肯定結果が得られた場合にはステップSP8に進んで、当該入力された全体再生時間を取得した後、ステップSP9に進む。
【0070】
このステップSP9において、システム制御マイコン4は、再生頻度による重み付けが指定されたか否かを判断して、肯定結果が得られた場合にはステップSP10に進んで、サブルーチンとしての再生頻度データ解釈処理手順RT2(後述する図9)を実行した後、ステップSP11に進む。一方、このステップSP9において否定結果が得られた場合には、システム制御マイコン4は、ステップSP12に進んで、全体再生時間を全ての画像の枚数で割算して得られる等間隔時間を取得した後、ステップSP11に進む。
【0071】
これに対してステップSP7において否定結果が得られた場合には、このことは全体再生時間が指定されなかったことを意味し、このときシステム制御マイコン4は、ステップSP13に進んで、設定オプション画面F3を用いて等間隔時間の設定項目が選択され、かつ共通の時間間隔が入力されたか否かを判断し、肯定結果が得られた場合にはステップSP14に進んで、当該入力された等間隔時間を取得した後、ステップSP11に進む。一方、このステップSP13において否定結果が得られた場合には、システム制御マイコン4は、ステップSP15に進んで、指定された各画像の再生時間を取得した後、ステップSP11に進む。
【0072】
このステップSP11において、システム制御マイコン4は、スライドショー用画像群を形成する画像に増減変更があったか否かを判断し、否定結果が得られた場合のみステップSP16に進む一方、肯定結果が得られた場合には再度ステップSP2に戻って上述と同様の処理を繰り返す。
【0073】
このステップSP16において、システム制御マイコン4は、取得した各種の再生時間に基づいて、スライドショー用画像群を形成する各画像における画像再生時間を決定した後、ステップSP17に進んで、スライドショー設定テーブルを作成する。
【0074】
さらにシステム制御マイコン4は、ステップSP18において、スライドショー設定テーブルを所定のデータ形式でなるスライドショーファイルに変換して光ディスクに記録させた後、そのままステップSP19に進んでスライドショー設定処理手順RT1を終了する。
【0075】
このように光ディスク記録再生装置1では、スライドショー設定画面F2を用いてスライドショー用画像群を形成する各画像の静止画表示時間を、等間隔時間のみならずユーザの選択に応じてスライドショー表示に要する所望の全体再生時間を基準として設定することができ、当該設定内容をスライドショーファイルとして光ディスクに記録することができる。
【0076】
かかるスライドショーファイルSF1は、図7に示すように、1つのスライドショー用画像群について設定されたスライドショー設定テーブルを表すファイルデータであり、当該スライドショー用画像群に付けられたスライドショーファイル名と、スライドショー用画像群を形成する画像の枚数を表すスライドショーの枚数(=n)と、各画像ごとの管理情報を表すスライドショー再生情報No.1〜No.nとが順番に記述されている。
【0077】
このうちスライドショー再生情報No.1〜No.nは、全ての画像の総数分だけ再生順に連続して配列されており、対応する画像に付けられた静止画ファイル名と、スライドショー時に当該画像の再生時間を表す画像再生時間と、任意の記録可能なデータを表すメタデータとが記述されている。
【0078】
実際にこのスライドショーファイルSF1を光ディスク2に記録する場合には、特別な記録領域を指定することなく、他の画像を表すファイルと同じように、例えば「SLIDE001.PLF」のようなファイルとして任意の記録領域に記録される。またスライドショーファイルSF1を形成するスライドショー再生情報No.1〜No.nと対応する各画像を表すファイル「001.JPG」、「012.JPG」、「120.JPG」、…も光ディスク2の任意の記録領域に記録されている。
【0079】
なお図7において、ファイル「SLIDE001.PLF」はスライドショーファイルSF1そのものを表すため、スライドショーファイルSF1から当該ファイルへ白抜き矢印で対応を表示したが、ファイル「001.JPG」、「012.JPG」、「120.JPG」、…はスライドショー再生情報No.1〜No.nに対応する画像ファイルをそれぞれ指し示すに過ぎないため、スライドショー再生情報No.1〜No.nから対応するファイルへ単なる矢印で対応を表示するようにした。
【0080】
(4)再生頻度データ解釈処理手順
ここで光ディスク2には、記録されている各種のコンテンツ(動画像、静止画像及びスライドショー用画像群)を管理するための管理情報として、各コンテンツごとにファイル名と対応するコンテンツに関する諸情報であるメタデータとからなるタイトルエントリが形成され、これらタイトルエントリの集まりが単一のタイトルファイルTF1として記録されるようになされている。
【0081】
このタイトルファイルTF1は、図8(A)に示すように、先頭のタイトルヘッダと、各種コンテンツ(動画像、静止画像又はスライドショー用画像群)に対応するタイトルエントリNo.1〜No.k(kは自然数)とが記述されている。
【0082】
このうち例えばタイトルエントリNo.2がスライドショーファイルに対応するタイトルエントリである場合には、当該タイトルエントリには、対応するスライドショーファイル名及びそのスライドショーファイルに関するメタデータMD2が記録されている(図8(A)及び(C))。
【0083】
ここで、画像ファイル用のタイトルエントリ(例えば図8(A)のタイトルエントリNo.1)のメタデータMD1には、対応する画像がスライドショー機能以外で再生される度に記録される再生頻度データエントリ1〜mが再生された順に記録されている(以下、これを再生頻度データと呼ぶ)。
【0084】
このスライドショーファイルSF1を形成するスライドショー再生情報No.1〜No.nに記述されているメタデータMD1には、過去のスライドショー以外で再生された数に相当する再生頻度データエントリ1〜nが再生順に記述されている(以下、これを再生頻度データと呼ぶ)。
【0085】
この再生頻度データMD1を形成する各再生頻度データエントリ1〜nには、スライドショー再生以外で画像を画面表示させた日時(年月日)を表す再生日時情報と、当該画面表示させた時間(時分秒)を表す再生時間情報とが記述されている(図8(E)及び(F))。
【0086】
実際に図5において上述したスライドショー設定処理手順RT1のステップSP10において、システム制御マイコン4は、サブルーチンである図9に示す再生頻度データ解釈処理手順RT2を開始し、続くステップSP20において、再生頻度として再生回数又は再生時間のいずれが選択されたか否かを判断する。
【0087】
具体的には上述した図4に示す設定オプション画面F3の再生時間設定入力部F3Bにおいて、「全体時間再生」の設定項目が選択された状態で、さらに「これまでの再生回数重視」又は「これまでの再生時間重視」のいずれかの設定項目が選択されたか否かを判断する。
【0088】
このステップSP20において再生回数が選択されると、システム制御マイコン4は、ステップSP21に進んで、過去のスライドショー再生以外でユーザが行った再生操作の回数を累積した再生回数(以下、これを累積再生回数と呼ぶ)を、該当する画像に対応する再生頻度データMD1の全ての再生頻度データエントリ1〜m(図8(E)及び(F))に含まれる再生日時情報及び再生時間情報を解釈するようにして算出した後、ステップSP22に進む。
【0089】
一方ステップSP20において再生時間が選択されると、システム制御マイコン4は、ステップSP23に進んで、過去にスライドショー再生以外で当該画像を画面表示させた時間の総和で求められる累積再生時間を、該当する画像に対応する再生頻度データMD1の全ての再生頻度データエントリ1〜mに含まれる再生日時情報及び再生時間情報を解釈するようにして算出した後、ステップSP22に進む。
【0090】
このステップSP22において、システム制御マイコン4は、スライドショー用画像群を形成する各画像とこれらの再生頻度(累積再生回数又は累積再生時間)との対応関係を表すテーブル(以下、これを再生頻度保持テーブルと呼ぶ)を作成又は更新してメモリ10に格納した後、そのまま図6に示すスライドショー設定処理手順RT1のステップSP11に進むと同時に当該再生頻度データ解釈処理手順RT2を終了する。
【0091】
この結果、システム制御マイコン4は、上述した図6に示すスライドショー設定処理手順RT1のステップSP16において、メモリ10から読み出した再生頻度保持テーブルに基づく再生頻度(累積再生回数又は累積再生時間)による重み付けを行って、スライドショー用画像群を形成する各画像における画像再生時間を決定する。
【0092】
具体的には、スライドショー用画像群を形成する全ての画像の再生頻度(累積再生回数又は累積再生時間)の総和をΣfとし、スライドショー表示に要する全体再生時間をt_Timeとし、スライドショー用画像群を形成する各画像の再生頻度をf_eとすると、当該各画像の画像再生時間e_Timeは、次式
【0093】
【数2】
【0094】
のように求められる。
【0095】
なおこの光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2に記録されている各種コンテンツからユーザが所望する画像が再生されるごとに、当該画像に対応する再生頻度データエントリを追加してメタデータ(再生頻度データ)MD1を更新するようになされている。
【0096】
すなわち光ディスク2に記録されている各種コンテンツから画像が指定されると、システム制御マイコン4は、図10に示す再生頻度データ更新処理手順RT3をステップSP30から開始し、続くステップSP31において、当該指定された画像を表示部24の表示画面上に表示させる。
【0097】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP32に進んで、当該指定された画像の表示開始時刻を計測することにより日時(年月日)を取得して再生日時情報を作成した後、ステップSP33に進んで、ユーザの操作によって当該画像の再生が終了されたか否かを判断し、肯定結果が得られるまで待つ。
【0098】
次いでシステム制御マイコン4は、このステップSP33において肯定結果を得ると同時に当該画像の表示終了時刻を計測した後、ステップSP34に進んで、指定された画像が画面表示された時間(時分秒)を算出して再生時間情報を作成する。
【0099】
この後システム制御マイコン4は、ステップSP35において、再生日時情報及び再生時間情報を用いて再生頻度データエントリを生成し、続くステップSP36に進んで、かかる再生頻度データエントリを当該画像に対応する再生頻度データMD1に追加するようにして更新した後、そのままステップSP37に進んで当該再生頻度データ更新処理手順RT3を終了する。
【0100】
(5)スライドショー再生処理手順
実際に光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2が装填された状態でユーザが各種コンテンツの中から所望のスライドショー用画像群を指定してスライドショー表示を実行する操作を行うと、システム制御マイコン4は、図11に示すスライドショー再生処理手順RT4をステップSP40から開始し、続くステップSP41において、光ディスク2から指定されたスライドショー用画像群に対応するスライドショーファイルSF1を読み出してメモリに取り込む。
【0101】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP42において、スライドショーファイルSF1に記述内容に基づいて、スライドショー用画像群を形成する画像の総枚数を取得した後、ステップSP43に進んで、当該画像に対応するスライドショー再生情報No.i(iは任意に自然数)に記述されている静止画ファイル名を取得する。
【0102】
そしてシステム制御マイコン4は、ステップSP44に進んで、スライドショー再生情報No.iに記述されている画像再生時間を取得した後、ステップSP45に進んで、取得した静止画ファイル名に対応する画像を光ディスク2から読み出して表示部24の表示画像上に表示させる。
【0103】
次いでシステム制御マイコン4は、ステップSP46に進んで、画像再生時間の計測を開始しながら、続くステップSP47において当該画像再生時間が経過するのを待つ。
【0104】
このステップSP47において肯定結果、すなわち画像再生時間が経過すると、システム制御マイコン4は、ステップSP48に進んで、スライドショー再生情報No.iが再生順番が最後のもの(No.n)か否かを判断し、否定結果が得られた場合には、ステップSP49に進んで、次のスライドショー再生情報No.iをスライドショーファイルから読み込んだ後、再度ステップSP43に戻って、当該スライドショー再生情報No.iについて上述のステップSP44〜SP49の処理を繰り返す。
【0105】
やがてステップSP48において肯定結果が得られると、このことは全てのスライドショー再生情報No.nに対応する画像を表示部24の表示画面上に表示したことを表しており、このときシステム制御マイコン4は、ステップSP50に進んで、当該スライドショー再生処理手順RT4を終了する。
【0106】
(6)本実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、この光ディスク記録再生装置1では、光ディスク2に記録されている各種コンテンツのうちユーザが所望するスライドショー用画像群を選択すると、表示部24の表示画面上にスライドショー設定画面F2を表示させて、当該スライドショー用画像群を形成する各画像をサムネイル画像SN10〜SN17として一覧表示すると同時に、当該各画像の画像再生時間を任意に設定し得る状態にする。
【0107】
その際、ユーザの操作に応じてスライドショー設定画面F2から設定オプション画面F3に遷移した場合には、各画像の画像再生時間を等間隔に設定するか、又はスライドショー表示に要する全体再生時間をスライドショー用画像群の枚数に関係なく設定するかを選択可能な状態にする。
【0108】
このときユーザがスライドショー表示に要する全体再生時間を設定した場合には、スライドショー用画像群を形成する各画像の画像再生時間を、当該全体再生時間内で等間隔に割り当てるように演算処理することにより、スライドショー時においてユーザが設定した全体再生時間内にスライドショー用画像群を形成する全ての画像を同一の時間間隔で1枚ずつ連続して画面表示させることができる。
【0109】
さらに設定オプション画面F3には、全体再生時間内で各画像の画像再生時間を等間隔にするのみならず、必要に応じて、各画像ごとに、過去のスライドショー以外で画像を画面表示させた画面再生期間内における累積再生回数又は累積再生時間に基づいて、当該全体再生時間内で各画像の画像再生時間に差異を設けるようにしたことにより、ユーザによる再生頻度の高低に合わせて各画像の画像再生時間を長くしたり短くしたりすることができる。
【0110】
このようにスライドショー設定画面F2及び設定オプション画面F3を用いたユーザによる設定内容を表すスライドショー設定テーブルを、汎用性のある所定のデータ形式に変換してスライドショーファイルSF1としてスライドショー用画像群と共に光ディスク2に記録するようにしたことにより、当該光ディスク2を装填した他の光ディスク記録再生装置(図示せず)において、かかるスライドショー設定テーブルに基づく設定内容のままスライドショー用画像群を形成する各画像を1枚ずつ連続して画面表示させることができる。
【0111】
以上の構成によれば、この光ディスク記録再生装置1では、装填された光ディスク2から読み出した所望のスライドショー用画像群について、当該スライドショー用画像群を形成する各画像の画像再生時間を、単に等間隔に設定するのみならず、ユーザの設定に応じたスライドショー表示に要する全体再生時間内で等間隔で又は再生頻度に応じた重み付けに従って設定するようにすると共に、当該設定内容を光ディスク2に記録するようにしたことにより、ユーザの嗜好に応じた表示態様でスライドショー表示機能を実行させると共に、光ディスク2を他の光ディスク記録再生装置(図示せず)で再生させることができ、かくしてユーザの嗜好に合わせた設定内容を容易に他機種において反映させることができる光ディスク記録再生装置1を実現することができる。
【0112】
(7)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、本発明による記録再生装置を、図1に示すような光ディスク2に対して記録再生処理を施すようになされた光ディスク記録再生装置1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、複数の画像を記録再生可能な記録媒体であれば、光ディスク以外にもメモリスティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDカード、PCカード又はスマートメディア等の種々の記録媒体に対して記録再生可能な記録再生装置に広く適用するようにしても良い。
【0113】
また上述の本実施の形態においては、光ディスク(記録媒体)2に記録された複数の画像を読み出す読出手段を、主として光ピックアップ13及びドライブ制御マイコン15から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、記録媒体の種類に応じて当該記録媒体の記録内容を読み出すことができれば、読出手段としては種々の構成のものを広く適用することができる。
【0114】
さらに上述の本実施の形態においては、複数の画像のうち指定された各画像を順次1枚ずつ再生させるスライドショー表示機能について、当該スライドショー表示機能に関する設定内容を入力するための設定入力手段を、表示部24の表示画面上に表示されたスライドショー設定画面F2及び設定オプション画面F3と、当該表示画面上に取り付けられたタッチパネルと、システム制御マイコン4とから構成した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、スライドショー表示機能に関する設定内容を入力することができれば、操作部3を用いても良く、その他種々の設定入力手段に広く適用するようにしても良い。
【0115】
さらに上述の本実施の形態においては、スライドショー表示機能に関する設定内容のうち当該スライドショー表示機能に要する全体再生時間(全体時間)に基づいて、スライドショー表示機能の実行時における各画像の画像再生時間(再生時間)を制御する制御手段としてシステム制御マイコン4を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスク記録再生装置1全体を司る制御手段以外にも種々の構成からなる制御手段に広く適用することができる。
【0116】
さらに上述の本実施の形態においては、スライドショー表示機能に関する設定内容としてのスライドショー設定テーブルを光ディスク(記録媒体)2に記録する記録手段を、主として光ピックアップ13及びドライブ制御マイコン15から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、記録媒体の種類に応じて当該記録媒体にスライドショー設定テーブル(設定内容)を記録することができれば、記録手段としては種々の構成のものを広く適用することができる。
【0117】
さらに上述の本実施の形態においては、システム制御マイコン(制御手段)4は、スライドショー表示機能に要する全体再生時間(全体時間)内で、当該スライドショー表示機能以外で再生された累積再生回数又は累積再生時間に基づく重み付けを行うようにして、各画像の画像再生時間(再生時間)を制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、累積再生回数や累積再生時間でなる再生頻度の高さがユーザの嗜好の高さに合致したと判断して、ユーザによる再生頻度の高低に合わせて各画像の画像再生時間を長くしたり短くしたりする以外にも、ユーザの意思を反映させることができれば、スライドショー表示機能に要する全体再生時間内で各画像の画像再生時間に差異を設けるようにしても良い。
【0118】
例えばユーザがスライドショー表示に要する全体再生時間内で所望の画像を1枚単位で指定して、当該各画像の画像再生時間を延長又は短縮した場合には、当該全体再生時間内で指定されなかった他の画像の画像再生時間を自動的に調整するようにしても良い。
【0119】
すなわち上述した図3に示すスライドショー設定画面F2を用いてユーザによりスライドショー再設定が実行されると、システム制御マイコン4は、図12に示す静止画時間調整処理手順RT5をステップSP60から開始し、続くステップSP61において、ユーザが指定したスライドショー用画像群に対応するスライドショーファイルSF1を光ディスク2から読み出してメモリ10に格納する。
【0120】
続いてシステム制御マイコン4は、ステップSP62において、画像再生時間の変更対象となる画像が選択されたか否かを判断し、肯定結果が得られるのを待った後、ステップSP63に進んで、当該変更対象となる画像に設定されている画像再生時間を取得する。
【0121】
そしてシステム制御マイコン4は、ステップSP64に進んで、ユーザの操作に応じて変更対象となる画像について画像再生時間の新たな設定を行った後、ステップSP65に進んで、新しい画像再生時間と以前の画像再生時間との差分Δtを計算する。
【0122】
さらにシステム制御マイコン4は、ステップSP66において、選択した画像以外の画像の数r_Numを取得した後、ステップSP67に進んで、当該選択した画像以外の各画像の画像再生時間r_Timeを再設定する。すなわち選択した画像以外の各画像の画像再生時間r_Timeは、次式
【0123】
【数3】
【0124】
のように求められる。
【0125】
この後、システム制御マイコン4は、ステップSP68に進んで、スライドショー設定テーブルを再設定した後、そのままステップSP69において当該静止画時間調整処理手順RT5を終了する。
【0126】
このようにしてスライドショー表示に要する全体再生時間を維持したまま、当該全体再生時間内でユーザが所望する画像を1枚単位で指定して画像再生時間を延長又は短縮することができると同時に、当該指定されなかった他の画像の画像再生時間を自動的に調整することができ、全ての画像に対して1枚ずつ画像再生時間を設定する手間がかかるのを未然に防止することができる。
【0127】
さらに上述の本実施の形態においては、光ディスク(記録媒体)2にスライドショー設定テーブル(設定内容)が記録されている場合には、光ピックアップ(読出手段)13は、当該光ディスク(記録媒体)2からスライドショー表示機能に関する設定内容としてのスライドショー設定テーブル(設定内容)を読み出し、システム制御マイコン(制御手段)4は、スライドショー設定テーブル(設定内容)に基づいて、スライドショー表示機能の実行時における各画像の画像再生時間(再生時間)を制御し、光ピックアップ(記録手段)13は、スライドショー設定テーブル(設定内容)を光ディスク(記録媒体)2に記録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、既に記録媒体にスライドショー設定テーブル(設定内容)が記録されている場合には、他の記録再生手段において当該スライドショー設定テーブル(設定内容)に基づいてスライドショー表示機能の実行時における各画像の画像再生時間を制御することができれば、この他種々の手法を適用するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、再生装置及び再生方法において、光ディスク記録再生装置の他、種々の記録媒体に記録されている画像を記録再生可能な種々の記録再生装置に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0129】
1……光ディスク記録再生装置、2……光ディスク、4……システム制御マイコン、13……光ピックアップ、10、20……メモリ、24……表示部、F1……コンテンツ選択画面、F2……スライドショー設定画面、F3……設定オプション画面、RT1……スライドショー設定処理手順、RT2……再生頻度データ解釈処理手順、RT3……再生頻度データ更新処理手順、RT4……スライドショー再生処理手順、RT5……画像時間調整処理手順、ST1……スライドショーファイル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、
上記複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、
上記表示に関する設定を行なう設定手段と、
上記設定手段による設定に基づき、各上記画像の表示時間を上記画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段と
を具える再生装置。
【請求項2】
上記表示に関する設定内容が記録されている場合には、
上記制御手段は、上記設定内容に基づいて、上記表示における各上記画像の再生時間を制御する
請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
上記表示に関する上記設定内容が等間隔で再生して表示する等間隔モードと全体時間を指定して再生表示する全体時間指定モードとを有する場合には、
上記制御手段は、上記等間隔モード又は上記全体時間指定モードに基づいて上記表示における各上記画像の再生時間を制御する
請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
上記全体時間指定モードを設定した場合において、各画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして上記各画像の再生時間を制御する
請求項3に記載の再生装置。
【請求項5】
上記全体時間指定モードを設定した場合において、上記等間隔モードによる再生を選択するか、累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして再生するかを選択する選択手段を
具える請求項3に記載の再生装置。
【請求項6】
上記設定手段は、
ユーザが上記表示手段に取付けられたタッチパネルを操作することにより行なう
請求項1に記載の再生装置。
【請求項7】
表示させた画像の表示開始時刻を計測することにより取得した再生日時情報と、再生終了時刻を計測することにより算出した再生時間情報とを用いて再生頻度データエントリを生成し、再生頻度データに追加することにより当該再生頻度データを更新する再生頻度データ更新手段と
を具える請求項1に記載の再生装置。
【請求項8】
上記表示に関する上記設定内容を記録媒体に記録する記録手段を
具える請求項2に記載の再生装置。
【請求項9】
記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出ステップと、
表示手段に上記複数の画像を順次再生して表示する表示ステップと、
設定手段を用いて、上記表示に関する設定を行なう設定ステップと、
上記設定ステップの設定に基づき、各上記画像の表示時間を上記画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御ステップと
を具える再生方法。
【請求項1】
記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出手段と、
上記複数の画像を順次再生して表示する表示手段と、
上記表示に関する設定を行なう設定手段と、
上記設定手段による設定に基づき、各上記画像の表示時間を上記画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御手段と
を具える再生装置。
【請求項2】
上記表示に関する設定内容が記録されている場合には、
上記制御手段は、上記設定内容に基づいて、上記表示における各上記画像の再生時間を制御する
請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
上記表示に関する上記設定内容が等間隔で再生して表示する等間隔モードと全体時間を指定して再生表示する全体時間指定モードとを有する場合には、
上記制御手段は、上記等間隔モード又は上記全体時間指定モードに基づいて上記表示における各上記画像の再生時間を制御する
請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
上記全体時間指定モードを設定した場合において、各画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして上記各画像の再生時間を制御する
請求項3に記載の再生装置。
【請求項5】
上記全体時間指定モードを設定した場合において、上記等間隔モードによる再生を選択するか、累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして再生するかを選択する選択手段を
具える請求項3に記載の再生装置。
【請求項6】
上記設定手段は、
ユーザが上記表示手段に取付けられたタッチパネルを操作することにより行なう
請求項1に記載の再生装置。
【請求項7】
表示させた画像の表示開始時刻を計測することにより取得した再生日時情報と、再生終了時刻を計測することにより算出した再生時間情報とを用いて再生頻度データエントリを生成し、再生頻度データに追加することにより当該再生頻度データを更新する再生頻度データ更新手段と
を具える請求項1に記載の再生装置。
【請求項8】
上記表示に関する上記設定内容を記録媒体に記録する記録手段を
具える請求項2に記載の再生装置。
【請求項9】
記録媒体に記録された複数の画像を読み出す読出ステップと、
表示手段に上記複数の画像を順次再生して表示する表示ステップと、
設定手段を用いて、上記表示に関する設定を行なう設定ステップと、
上記設定ステップの設定に基づき、各上記画像の表示時間を上記画像が再生された累計再生回数又は累計再生時間に基づく重み付けを行なうようにして制御する制御ステップと
を具える再生方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−246989(P2009−246989A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−136129(P2009−136129)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【分割の表示】特願2004−171444(P2004−171444)の分割
【原出願日】平成16年6月9日(2004.6.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【分割の表示】特願2004−171444(P2004−171444)の分割
【原出願日】平成16年6月9日(2004.6.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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