説明

写真撮影装置及びその制御方法

【課題】母親等の撮影者と被写体である子供等との間で十分なコミュニケーションを図り、効率よく望むとおりの写真を撮影することができる写真撮影装置を提供する。
【解決手段】被写体を撮影するための撮影用ブースと、撮影用ブースに設けられ、被写体を撮影するための撮影手段と、撮影用ブースに設けられ、被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置である。撮影者用操作手段による操作に基づいて、被写体用表示手段に表示する被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、撮影者用操作手段による操作に基づいて、撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、撮影者用表示手段に、被写体用画像生成手段により生成された被写体用画像を表示する画像表示手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子供等の被写体の写真を撮影するための写真撮影装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームセンターでは、10代の女性を中心にゲーム性を備えた写真シール印刷装置が人気を集めている。この種の写真シール印刷装置では、利用者は、カーテン等で囲われた撮影空間において、他人の目を気にすることなく自由なポーズで撮影を行い、撮影終了後は、タッチパネル付きディスプレイに撮影画像を表示し、タッチペンやスタンプ画像等を使用して撮影画像に好みの編集を施した後、編集済みの画像を10〜20枚程度の小画像に縮め、1枚のシール紙上にレイアウトして印刷するというのが、一般的な利用形態である。
【0003】
一方、子供連れの家族の場合には、子供の誕生日や七五三の祝いの日などに、照明・撮影設備の整った写真館でプロのカメラマンにより子供の写真を撮影してもらい、これを記念に残すといったことも一般的に行われている。そして、親の方には、こういった記念日に限らず日常的に子供の成長の過程を撮影してもらい出来栄えの良い記念写真を残したいという希望があるが、写真館の利用料金は一般に高額であり、また予約が必要であるなど制約が大きいため、気軽に写真館を利用することができないのが現状である。
【0004】
このような状況を踏まえ、子供連れの家族等のために、気軽に簡単に安価に出来栄えの良い記念写真を撮影することができる様々な写真撮影装置が開発されている。
【0005】
例えば、撮影スタジオ等において、一人のカメラマンでも客とのコミュニケーションを十分に取りながら、客の要望に沿った写真を撮影することができるようにするために、デジタルカメラのピント合わせ、カメラアングル調節、チルト角度調節、ズーミング、カメラ上下位置調節等の必要な操作を遠隔操作で行うリモートコントローラを設け、被写体の注意を喚起して、視線をカメラ側に向けさせるようにした写真撮影装置が知られている(特許文献1参照)。
【0006】
また、動きのある乳幼児や児童を被写体とし、また照明の制御をより容易にするために、カメラによる写真撮影の際の被写体に対する照明を発する複数の側壁を有し、複数の側壁に囲まれた被写体の位置の上方が開口している什器式写真撮影用スタジオ装置が知られている(特許文献2参照)。
【0007】
また、利用者の好みに合う写真を、ゆっくり楽しみながら、撮影、編集できるようにするために、 利用者による操作を受け付ける機能および利用者に対し各種表示を行う機能をもつ複数のサテライトと、利用者である被写体を撮影するための複数のスタジオと、前記スタジオで撮影した被写体画像を元にした画像をプリントするプリンタシステムとを備えた自動写真館が知られている(特許文献3、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2001−313849号公報
【特許文献2】特開2006−184612号公報
【特許文献3】特開2007−13637号公報
【特許文献4】特開2007−42078号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の撮影装置及び制御方法では、被写体である子供を喜ばせるための被写体用画像を表示していた場合においても、撮影者にはどのような画像が被写体に対して表示されているか把握できるものは無かった。そのため、子供が好むと推測した静止画や動画などの被写体用画像を表示していても、実際にどのタイミングで子供がどのような表情をしたかは把握できないため、撮影者が狙った表情を撮影することは難しく、結果として無駄な時間が多く掛かるという問題があった。
【0009】
また、被写体である子供の興味を引くような画像を流すものはあっても、その画像を操作したり、操作された画像と実際の子供の表情を撮影者に対して合わせて表示したりするものは無かった。
【0010】
また、撮影用ブースにおいては、自動的に非常に短い時間内に撮影用手段の焦点を調整可能な高級なカメラを用いた場合でも、特に被写体が子供である場合には、撮影者の指示などが伝わりづらく、またはしゃぎ回ることでピントや画角の合う適正な焦点距離の位置を把握して撮影されることが難しく、結果として焦点位置のあった写真がなかなか撮影できないという問題があった。
【0011】
このような問題への対応方法として、例えば、撮影用ブースの床や壁などに目印として何らかのマークやシールなどを予め貼り付けておいたりすることも考えられるが、その場合においては床部分までを含めた子供の全身写真などを撮影する際には撮影された写真にそのような目印が写りこむこととなり、結果として目障りな場合があった。特に、マット合成と呼ばれる背景を青または白などの単色で撮影する必要がある場合などには、そのような目印が撮影画像に写りこんだ場合には修正する加工が必要となるため、案内するための位置を表示した上で写真には写りこまないような目印の表示方法が求められていた。
【0012】
本発明の目的は、子供連れの家族等のための写真撮影装置であって、母親等の撮影者と被写体である子供等との間で十分なコミュニケーションを図り、効率よく望むとおりの写真を撮影することができる写真撮影装置及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様による写真撮影装置は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示する画像表示手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の一態様による写真撮影装置は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択する被写体用表示手段選択手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示する画像表示手段とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明の一態様による写真撮影装置は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像と、前記撮影手段により撮影される被写体画像を表示する画像表示手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の一態様による写真撮影装置は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択する被写体用表示手段選択手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像と、前記複数の撮影手段により撮影される複数の被写体画像を表示する画像表示手段とを有することを特徴とする。
【0017】
上述した写真撮影装置において、前記被写体用画像生成手段は、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の種類を決定する第1決定手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の動作を決定する第2決定手段とを有し、前記第1決定手段により決定された種類の画像に、前記第2決定手段により決定された動作を行わせる前記被写体用画像を生成するようにしてもよい。
【0018】
本発明の一態様による写真撮影装置は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記撮影手段による撮影時に閃光を発生する閃光発生手段とを有する写真撮影装置であって、前記撮影用ブースに、前記被写体の撮影位置を表示する位置表示照明を照射する照明手段を有し、前記照明手段による位置表示照明の強度を、前記閃光発生手段による閃光の強度よりも弱くしたことを特徴とする。
【0019】
上述した写真撮影装置において、前記撮影手段による撮影作業中は、前記照明手段による前記位置表示照明を照射し続けるようにしてもよい。
【0020】
上述した写真撮影装置において、前記撮影手段による撮影作業の前に、前記照明手段による前記位置表示照明を照射し、前記撮影手段による撮影作業中は、前記照明手段による前記位置表示照明を照射しないようにしてもよい。
【0021】
本発明の一態様による写真撮影装置の制御方法は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示するステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行するステップとを有することを特徴とする。
【0022】
本発明の一態様による写真撮影装置の制御方法は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択するステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示するステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行するステップとを有することを特徴とする。
【0023】
本発明の一態様による写真撮影装置の制御方法は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行するステップとを有し、前記撮影者用表示手段に、前記生成された前記被写体用画像と、前記撮影手段により撮影される被写体画像とを表示することを特徴とする。
【0024】
本発明の一態様による写真撮影装置の制御方法は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択するステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行するステップとを有し、前記撮影者用表示手段の一部に、前記生成された前記被写体用画像と、前記複数の撮影手段により撮影される複数の被写体画像とを表示するを有することを特徴とする。
【0025】
上述した写真撮影装置の制御方法において、前記被写体用画像を生成するステップは、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の種類を決定する第1のステップと、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の動作を決定する第2のステップとを有し、前記第1のステップにより決定された種類の画像に、前記第2のステップにより決定された動作を行わせる前記被写体用画像を生成するようにしてもよい。
【0026】
本発明の一態様による写真撮影装置の制御方法は、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記撮影手段による撮影時に閃光を発生する閃光発生手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、前記撮影用ブースに、前記被写体の撮影位置を表示する位置表示照明を照射し、前記位置表示照明の強度を、前記閃光発生手段による閃光の強度よりも弱くしたことを特徴とする。
【0027】
上述した写真撮影装置の制御方法において、前記撮影手段による撮影作業中は、前記位置表示照明を照射し続けるようにしてもよい。
【0028】
上述した写真撮影装置の制御方法において、前記撮影手段による撮影作業の前に、前記位置表示照明を照射し、前記撮影手段による撮影作業中は、前記位置表示照明を照射しないようにしてもよい。
【発明の効果】
【0029】
本願発明によれば、被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段とを有し、前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示するようにしたので、子供連れの家族等のための写真撮影装置であって、母親等の撮影者と被写体である子供等との間で十分なコミュニケーションを図り、効率よく望むとおりの写真を撮影することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
[一実施形態]
本発明の一実施形態による写真撮影装置について、以下、図面を用いて説明する。
【0031】
(自動写真館)
本実施形態による写真撮影装置を設けた自動写真館の概要について図1を用いて説明する。図1は自動写真館の店内構造を示す配置図である。
【0032】
なお、本実施形態における「写真」には、被写体の像をレンズを通して感光材料の上に結像させたアナログ写真や、被写体の像をレンズを通してCCD等の感光素子の上に結像させたデジタル写真を含むと共に、これらアナログ写真やデジタル写真にCG(Computer Graphic)を合成したものも含む。更には、ビデオカメラ等により撮像され、連続的に見ると残像効果で動いているように見える動画や、その動画中の連続していない単独の画像である静止画、これら動画や静止画に音声を伴うものを含む。
【0033】
自動写真館1には、サーバー2、カウンタ3、サテライト4、プリンタ5、キッズスタジオ6、ベビースタジオ7等の各設備が配置されている。
【0034】
サーバー2は、自動写真館1全体を制御するための設備である。カウンタ3は、利用者が店内で使用するICカード9(図4参照)の発行を行い、また会計を行うための設備である。サテライト4は、撮影済みの画像を編集するための設備であり、コンピュータを設置したテーブルと、1つ以上の椅子からなる。キッズスタジオ5、ベビースタジオ6は、カメラ、照明、背景等を備えた自動写真撮影スタジオである。撮影対象とする子供の年代等によって、必要とする機材・機能が多少異なるため、キッズスタジオ5、ベビースタジオ6の2種が設けられている。各設備の詳細な構成・機能等については後述する。
【0035】
なお、自動写真館1には、図1には示されていないが、これらサーバー2、カウンタ3、サテライト4、キッズスタジオ5、ベビースタジオ6を制御するものとして、サーバーシステム10、カウンタシステム20、サテライトシステム30、プリンタシステム40、キッズスタジオシステム50、ベビースタジオシステム60が設置されている。
【0036】
また、自動写真館1内には、以上の設備のほか、撮影時に使用する貸衣装を収納した衣装棚、衣装を着替えるための部屋、撮影に使用するぬいぐるみ等の小物を収納する棚、トイレ、靴箱、退屈した子供を遊ばせるためのプレイエリア、機材等を保管するためのバックヤード等、自動写真館1の運営に必要なさまざまな設備が設けられている。
【0037】
(自動写真館のシステム)
次に、本実施形態の写真撮影装置が設けられた自動写真館のシステムについて、図2を用いて説明する。図2は自動写真館のシステムの構成を示すブロック図である。
【0038】
サーバーシステム10は、主として自動写真館システム全体で使用する各種のファイルを記録しており、他のシステムからの要求に従ってデータを提供する、いわゆるファイルサーバとして機能する。
【0039】
カウンタシステム20は、ICカード9の発行、印刷状況の確認、会計等の、自動写真館の運営に必要な業務を行う。
【0040】
サテライトシステム30、キッズスタジオシステム50、ベビースタジオシステム60は、主として利用者のためのシステムであり、それぞれ、画像(写真)の編集、画像の撮影に使用される。
【0041】
プリンタシステム40は、プリンタによる画像の印刷を制御するためのシステムである。
【0042】
上述した各システムは、PC等のコンピュータに、ICカードR/W(リーダー/ライター)や、タッチパネル式モニタなどの周辺機器を接続したものであり、通信回線によって、相互に通信可能に接続されている。したがって、例えば、サーバーシステム10がサテライトシステム30の稼動状況情報を受け取って、自動写真館システムの稼動状況を管理するためのファイルに記録しておき、これをカウンタシステム20からの要求に従って送付し、カウンタシステム20のタッチパネル式モニタに表示するといったことが可能である。
【0043】
プリンタシステム40、サテライトシステム30、キッズスタジオシステム50、ベビースタジオシステム60は、利用者や画像印刷枚数の多寡に応じて同種のシステムを複数設置すればよい。
【0044】
(自動写真館の利用の流れ)
次に、本実施形態の写真撮影装置が設けられた自動写真館の利用の流れについて、図3及び図4を用いて説明する。図3は自動写真館における利用者による自動写真館利用の流れを示すフローチャートであり、図4は自動写真館において使用されるカードを示す図である。
【0045】
利用者は入店すると(ステップS10)、カウンタ3で受付を行い(ステップS11)、ICカード9を受取る。利用者としては、親子連れ(特に母親とその子供からなる利用者グループ)が中心になると想定され、1利用者グループに対して1枚のICカード9が渡される。ICカード9には、利用者を識別するための固有のコードが記録されている。
【0046】
次に、利用者は、空いているサテライト4等に移動して腰を下ろし、撮影に使用したいスタジオ6、7が空くのを待つ(ステップS13)。このとき、初めての来店で店の利用方法が良く分からないような場合には、サテライトシステム30を使用して利用方法の説明を見ることもできる。
【0047】
目当てのスタジオ6、7を使用していた利用者が退出すると、スタジオ6、7の入口付近に設置された、スタジオが使用中であることを示すランプが消灯する。利用者は、消灯によってスタジオ6、7が使用可能になったことを確認し、スタジオ6、7に移動し、スタジオシステム50、60を使用して撮影を行う(ステップS13)。
【0048】
撮影終了後、引き続き別のスタジオ6、7で撮影したい場合には、そのスタジオ6、7が使用可能であることを確認後に移動して、再び撮影を行う。目当てのスタジオ6、7が使用中の場合には、サテライト4に引き返す(ステップS14)。また、一旦撮影済み写真を表示して確認したい場合にも、サテライト4に引き返す(ステップS14)。このとき、必ずしも来店後に腰を下ろしたサテライト4に戻る必要はなく、この時点で空いているサテライト4に向かえばよい。
【0049】
サテライト4では、サテライトシステム30を使用して、撮影した画像の確認、選択を行うことができる(ステップS15)。そして、気に入った画像を選択した場合であっても、さらに撮影したい場合には、再びスタジオ6、7で撮影を行うことができる(ステップS16)。
【0050】
追加撮影の必要がない場合には、利用者はサテライトシステム30を使用して選択済み画像の編集を行い、次に、最終的に印刷したい写真を選択して印刷指示する(ステップS17)。
【0051】
そして、印刷指示が終了した後は、カウンタ3に立ち寄って、ICカード9を返却し、会計を済ませ、出力した写真を受取り(ステップS18)、退店する(ステップS19)。
【0052】
なお、利用者が店内で使用するICカード9には、利用者を識別するための固有のコードが記録されている。サテライトシステム30、スタジオシステム50、60のいずれも、この固有のコードを判定し、正規の利用者以外からの操作を受け付けない。従って、例えば、利用者がカウンタ12を通らずに(ICカード9を受取らずに)サテライトシステム30等を使用することはできない。
【0053】
また、店の従業員は、カウンタシステム20を使用して、サテライトシステム30、スタジオシステム50、60の使用状況を表示することが可能であり、これによって、どの設備をどの利用者が使用しているのかをリアルタイムに把握することができる。
【0054】
さらに、店内にいる利用者の数が適正範囲に収まるように、新たな利用者の受け入れを一時的に制限したり、サテライト4やスタジオ6、7の使用待ち時間を推測したりして、来店した利用者に予測待ち時間を教える等も可能になる。以上のようにすることで、利用者が長時間待たされて不満を持つといったことを回避することができる。
【0055】
(サーバーシステム)
次に、自動写真館のサーバーシステムについて、図5を用いて説明する。図5は自動写真館のサーバーシステムの構成を示すブロック図である。
【0056】
サーバーシステム10は、図5に示すように、PC本体11を有している。PC本体11は、CPU11a、メモリ11b、磁気ディスク11c、画像出力部11d、通信インタフェース11eがバスライン12により接続されている。PC本体11の画像出力部11dにはサーバー用モニタ13が接続され、サーバー用モニタ13にはキーボード14が接続されている。PC本体11のバスライン12にはICカードR/W15が接続されている。PC本体11の通信インタフェース11eは通信回線16に接続されている。
【0057】
(カウンタシステム)
次に、自動写真館のカウンタシステムについて、図6を用いて説明する。図6は自動写真館のカウンタシステムの構成を示すブロック図である。
【0058】
カウンタシステム20は、図6に示すように、PC本体21を有している。PC本体21は、CPU21a、メモリ21b、磁気ディスク21c、画像出力部21d、通信インタフェース21eがバスライン22により接続されている。PC本体21の画像出力部21dにはカウンタ用モニタ23が接続され、カウンタ用モニタ23にはタッチパネル24が設けられている。PC本体21のバスライン22にはICカードR/W25が接続されている。PC本体21の通信インタフェース21eは通信回線26に接続されている。
【0059】
(サテライトシステム)
次に、自動写真館のサテライトシステムについて、図7を用いて説明する。図7は自動写真館のサテライトシステムの構成を示すブロック図である。
【0060】
サテライトシステム30は、図7に示すように、PC本体31を有している。PC本体31は、CPU31a、メモリ31b、磁気ディスク31c、画像出力部31d、通信インタフェース31eがバスライン32により接続されている。PC本体31の画像出力部31dにはサテライト用モニタ33が接続され、サテライト用モニタ33にはタッチパネル34が設けられている。PC本体31のバスライン32にはICカードR/W35が接続されている。PC本体31の通信インタフェース31eは通信回線36に接続されている。
【0061】
(プリンタシステム)
次に、自動写真館のプリンタシステムについて、図8を用いて説明する。図8は自動写真館のプリンタシステムの構成を示すブロック図である。
【0062】
プリンタシステム40は、図8に示すように、PC本体41を有している。PC本体41は、CPU41a、メモリ41b、磁気ディスク41c、画像出力部41d、通信インタフェース41e、プリンタ制御部41fがバスライン42により接続されている。PC本体41の画像出力部41dにはプリンタ用モニタ43が接続され、プリンタ用モニタ43にはタッチパネル44が設けられている。PC本体41のバスライン42にはICカードR/W45が接続されている。PC本体41の通信インタフェース41eは通信回線46に接続されている。PC本体41のプリンタ制御部41fには複数台のプリンタ47が接続されている。
【0063】
(写真撮影装置)
次に、本実施形態による写真撮影装置について図面を用いて説明する。
【0064】
本実施形態の写真撮影装置は、その用途により、キッズスタジオ6と、ベビースタジオ7が用意されている。キッズスタジオ6は、親の指示により立ち位置を変えたり、ポーズを取ったりすることができる、ある程度の年齢以上の子供を対象とした撮影スタジオである。ベビースタジオ7は、乳児の撮影を主体とするスタジオであり、子供を寝かせた状態で撮影するためのスタジオである。各スタジオの用途は異なるが、いずれも子供を撮影するためのスタジオという点では用途を同じくしており、撮影用カメラ、照明設備等の撮影スタジオとしての基本的な設備は同じである。
【0065】
(キッズスタジオ)
本実施形態の写真撮影装置の一種であるキッズスタジオについて図9を用いて説明する。図9はキッズスタジオの外観を示す図である。図9(a)はキッズスタジオ6を斜め上方から見た図であり、図9(b)はキッズスタジオ6の前方の内部から見た図である。
【0066】
キッズスタジオ6の床には、ベースパネル100が設けられている。外部から覗かれることがないように、ベースパネル100上に設けられたリアパネル102、サイドパネル104、106、エッグシェル108により四方が囲まれた撮影用ブース(撮影用空間)が構成されている。撮影用ブースへの出入りは、サイドパネル104とエッグシェル108間の開放部分に設けられたスロープ109から行う。
【0067】
キッズスタジオ6の天井には、写真撮影の際に閃光を発光するアッパーストロボ110、112が設けられている。キッズスタジオ6の前方上方には、写真撮影の際に発光するフロントストロボ114が設けられている。キッズスタジオ6のサイドパネル106には、写真撮影の際に発光するメインストロボ116が設けられている。
【0068】
キッズスタジオ6の天井には、ベースパネル100に被写体である子供等の立ち位置を案内する位置表示照明118を照射するポジションランプ120が設けられている。
【0069】
キッズスタジオ6の天井には、ベースパネル100に被写体である子供等の立ち位置を表示して、撮影者が被写体の位置を案内する位置表示照明118を照射するポジションランプ120が設けられている。
【0070】
キッズスタジオ6の内部正面には、カメラボックス122が設けられている。カメラボックス122の正面には、被写体である子供等が見るためのモニタ124、126が縦方向に並んで設けられている。上側のモニタ124の上部にモニタ用カメラ128と撮影用カメラ130が設けられている。モニタ用カメラ128と撮影用カメラ130の近傍には、視線指示用のキャラクタLED132が設けられている。下側のモニタ126の下部にはモニタ用カメラ134と撮影用カメラ136が設けられている。モニタ用カメラ134と撮影用カメラ136の近傍には、視線指示用のキャラクタLED138が設けられている。上側のカメラ128の上部にはスピーカ139が設けられている。
【0071】
キッズスタジオ6の天井のアッパーストロボ110及び112とフロントストロボ114の間には、カメラボックス140が設けられている。カメラボックス140の下面には、被写体である子供が見るためのモニタ142が設けられている。モニタ142の上部にはモニタ用カメラ144と撮影用カメラ146が設けられている。モニタ用カメラ144と撮影用カメラ146の近傍には視線指示用のキャラクタLED148と、スピーカ150とが設けられている。
【0072】
キッズスタジオ6内のカメラボックス122の側面には、撮影者である母親等が見るためのママモニタ152が設けられている。ママモニタ152には、撮影者である母親等が操作するためのタッチパネル154が設けられている。ママモニタ152の上部にはICカードR/W(リーダー/ライター)156が設けられている。
【0073】
このようにキッズスタジオ6の撮影用ブースには、正面の2台の撮影用カメラ130、136、上面の1台の撮影用カメラ146と、合計3台の撮影用カメラ130、136、146が設けられている。これら3台の撮影用カメラ130、136、146に対して、3台のモニタ124、126、142と、3台のモニタ用カメラ128、134、144が設けられている。
【0074】
正面に2台の撮影用カメラ130、136を設けたのは、子供の場合、いくら母親が指示しても、撮影に最適な場所に移動し、最適なポーズをとってくれるとは限らない。このため、上下2台の撮影用カメラ130、136を使用して少しだけアングルを変えて撮影することにより、どちらかの撮影用カメラ130、136によりうまく撮影されている可能性を高めるためである。
【0075】
モニタ用カメラ124、126、142は、3台の撮影用カメラ130、136、146のそれぞれ近傍に設置され、撮影用カメラ130、136、146によって撮影されるはずの画像とそれぞれほぼ同一の画像を撮像している。これは、撮影者がどのカメラで撮影すればどのような画像が取れるかをモニタリングするための補助用のものであって、撮影用カメラ130、136、146が画像を常時撮影者用表示手段に出力する機能を備えている場合であればそれぞれのモニタ用カメラを撮影用カメラで代用しても構わない。
【0076】
(キッズスタジオシステムの構成)
次に、キッズスタジオシステムについて図10及び図11を用いて説明する。図10はキッズスタジオシステムの構成の概略を示すブロック図である。
【0077】
キッズスタジオシステム50は、1台のスタジオメインPC160と、2台のスタジオサブPC162、164とから構成され、これらスタジオメインPC160、スタジオサブPC162、164は相互にLAN接続され、外部の通信回線に接続されている。
【0078】
スタジオメインPC160には、3台のモニタ用カメラ128、134、144と、1台の撮影用カメラ130と、ママモニタ152と、タッチパネル154と、3台のモニタ124、126、142が接続されている。
【0079】
スタジオサブPC162には1台の撮影用カメラ136が接続され、スタジオサブPC164には1台の撮影用カメラ146が接続されている。
【0080】
スタジオメインPC160は、撮影タイミングを検出すると、撮影用カメラ130を使用して撮影を行うとともに、必要に応じてスタジオサブPC162、164のいずれか、あるいは両方に通信回線を経由して、撮影時刻等を指定したコマンドを送出する。スタジオサブPC162、164は、スタジオメインPC160からコマンドを受信すると、撮影用カメラ136、146を使用して撮影を行う。
【0081】
撮影した画像は、撮影を行ったスタジオメインPC160又はスタジオサブPC162、164の磁気ディスク等に一時的に記録され、サーバーシステム10に転送される。
【0082】
このように、キッズスタジオシステム50の主要な機能はスタジオメインPC160が制御しており、スタジオサブPC162、164は所謂リモートカメラ制御装置として機能する。このように構成することにより、撮影のための制御や、多数枚の撮影画像の処理に対する負荷を分散させている。なお、高性能なPCを用いて1台のメインPCにより全ての制御や処理を行うようにしてもよい。
【0083】
次に、キッズスタジオシステム50のスタジオメインPC160について図11を用いて説明する。図11はキッズスタジオシステム50のスタジオメインPC160の構成の詳細を示すブロック図である。
【0084】
スタジオメインPC160は、図11に示すように、PC本体170を有している。PC本体170は、CPU170a、メモリ170b、磁気ディスク170c、モニタ用カメラ制御部170d、撮影用カメラ制御部170e、ストロボ制御部170f、音声出力部170g、通信インタフェース170h、操作モニタ制御部170i、モニタ画像出力部170j、LEDランプ制御部170kが、バスライン170lにより接続されている。
【0085】
モニタ用カメラ制御部170dには3台のモニタ用カメラ128、134、144が接続されている。撮影用カメラ制御部170eには撮影用カメラ130が接続されている。ストロボ制御部170fにはメインストロボ116、フロントストロボ114、アッパーストロボ110、112が接続されている。音声出力部170gにはスピーカ139、150が接続されている。通信インタフェース170hには通信回線が接続されている。操作モニタ制御部170iにはママモニタ152とタッチパネル154が接続されている。モニタ画像出力部170jには3台のモニタ124、126、142が接続されている。LEDランプ制御部170kにはLEDランプ132、138、148が接続されている。
【0086】
(ベビースタジオ)
本実施形態の写真撮影装置の一種であるベビースタジオについて図12を用いて説明する。図12はベビースタジオの外観を示す図である。
【0087】
ベビースタジオ7には、被写体である乳児を寝かすための撮影用ベッド200が設けられている。撮影用ベッド200上に設けられたリアパネル202、サイドパネル204、カメラボックス222により三方が囲まれて撮影用ブースが構成されている。撮影用ブースへの被写体である幼児の出し入れは、サイドパネル204の反対側の開放部から行う。
【0088】
ベビースタジオ7の天井には、写真撮影の際に発光するアッパーストロボ210(図示せず)が設けられている。ベビースタジオ7の前方上方には、写真撮影の際に発光するフロントストロボ214が設けられている。ベビースタジオ7のサイドパネル204には、写真撮影の際に発光するメインストロボ216が設けられている。
【0089】
ベビースタジオ7の天井には、撮影用ベッド200に被写体である幼児を寝かす位置を案内する位置表示照明218を照射するポジションランプ220(図示せず)が設けられている。
【0090】
ベビースタジオ7の内部正面には、カメラボックス222が設けられている。カメラボックス222の正面には、被写体である子供等が見るためのモニタ224が設けられている。モニタ224の下部にモニタ用カメラ228と撮影用カメラ230が設けられている。モニタ用カメラ228と撮影用カメラ230の近傍には、視線指示用のキャラクタLED232が設けられている。モニタ224の側部にはスピーカ239が設けられている。
【0091】
ベビースタジオ7の天井には、被写体である幼児が見るためのモニタ242が設けられている。モニタ242の近傍にはモニタ用カメラ244と撮影用カメラ246が設けられている。モニタ用カメラ244と撮影用カメラ246の近傍には視線指示用のキャラクタLED248と、スピーカ250(図示せず)とが設けられている。
【0092】
ベビースタジオ7内のカメラボックス222の側面には、撮影者である母親等が見るためのママモニタ252が設けられている。ママモニタ252には、撮影者である母親等が操作するためのタッチパネル254が設けられている。ママモニタ252の下部にはICカードR/W(リーダー/ライター)256が設けられている。
【0093】
このようにベビースタジオ7には、撮影用ブースには、正面の1台の撮影用カメラ230と、上面の1台の撮影用カメラ246と、合計2台の撮影用カメラ230、246が設けられている。これら2台の撮影用カメラ230、246に対して、2台のモニタ224、242と、2台のモニタ用カメラ228、244が設けられている。
【0094】
モニタ用カメラ228、244は、2台の撮影用カメラ230、246のそれぞれ近傍に設置され、撮影用カメラ230、246によって撮影されるはずの画像とそれぞれほぼ同一の画像を撮像している。
【0095】
このように、ベビースタジオ7には、2台の撮影用カメラ230、246しか設置されていない。被写体である乳児は動きが乏しいため、見上げたポーズを撮影する撮影用カメラ246と横向きのポーズを撮影する撮影用カメラ230の2台で撮影可能だからである。
【0096】
(ベビースタジオシステムの構成)
次に、ベビースタジオシステムについて図13及び図14を用いて説明する。図12はベビースタジオシステムの構成の概略を示すブロック図である。
【0097】
ベビースタジオシステム60は、1台のスタジオメインPC260と、1台のスタジオサブPC262とから構成され、これらスタジオメインPC260、スタジオサブPC262は相互にLAN接続され、外部の通信回線に接続されている。
【0098】
スタジオメインPC260には、2台のモニタ用カメラ228、244と、1台の撮影用カメラ230と、ママモニタ252と、タッチパネル254と、2台のモニタ224、242が接続されている。
【0099】
スタジオサブPC262には1台の撮影用カメラ236が接続されている。
【0100】
スタジオメインPC260は、撮影タイミングを検出すると、撮影用カメラ230を使用して撮影を行うとともに、必要に応じてスタジオサブPC262に通信回線を経由して、撮影時刻等を指定したコマンドを送出する。スタジオサブPC262は、スタジオメインPC260からコマンドを受信すると、撮影用カメラ236を使用して撮影を行う。
【0101】
撮影した画像は、撮影を行ったスタジオメインPC260又はスタジオサブPC262の磁気ディスク等に一時的に記録され、サーバーシステム10に転送される。
【0102】
このように、ベビースタジオシステム60の主要な機能はスタジオメインPC260が制御しており、スタジオサブPC262は所謂リモートカメラ制御装置として機能する。このように構成することにより、撮影のための制御や、多数枚の撮影画像の処理に対する負荷を分散させている。なお、高性能なPCを用いて1台のメインPCにより全ての制御や処理を行うようにしてもよい。
【0103】
次に、ベビースタジオシステム60のスタジオメインPC260について図14を用いて説明する。図14はベビースタジオシステム60のスタジオメインPC260の構成の詳細を示すブロック図である。
【0104】
スタジオメインPC260は、図14に示すように、PC本体270を有している。PC本体270は、CPU270a、メモリ270b、磁気ディスク270c、モニタ用カメラ制御部270d、撮影用カメラ制御部270e、ストロボ制御部270f、音声出力部270g、通信インタフェース270h、操作モニタ制御部270i、モニタ画像出力部270j、LEDランプ制御部270kが、バスライン270lにより接続されている。
【0105】
モニタ用カメラ制御部270dには2台のモニタ用カメラ228、244が接続されている。撮影用カメラ制御部270eには撮影用カメラ230が接続されている。ストロボ制御部270fにはメインストロボ216、フロントストロボ214、アッパーストロボ210が接続されている。音声出力部270gにはスピーカ239、250が接続されている。通信インタフェース270hには通信回線が接続されている。操作モニタ制御部270iにはママモニタ252とタッチパネル254が接続されている。モニタ画像出力部270jには2台のモニタ224、242が接続されている。LEDランプ制御部270kにはLEDランプ232、248が接続されている。
【0106】
(写真撮影装置の制御方法)
次に、本実施形態の写真撮影装置の制御方法について説明する。キッズスタジオの制御方法を例として、図15乃至図20を用いて説明する。図15はキッズスタジオの制御方法のフローチャートであり、図16乃至図20はキッズスタジオの制御方法におけるママモニタの表示画面を示す図である。
【0107】
なお、本実施形態の写真撮影装置としては、キッズスタジオとベビースタジオが用意されているが、撮影用カメラ、照明設備等の撮影スタジオとしての基本的な設備は同じであるので、その制御方法も同様であり、キッズスタジオの制御方法をベビースタジオの制御方法に適用することができることは言うまでもない。
【0108】
キッズスタジオ6では、撮影用空間に、3台の撮影用カメラ130、136、146が設けられ、これら3台の撮影用カメラ130、136、146に対して、3台のモニタ用カメラ128、134、144と3台のモニタ124、126、142が設けられている。3台のモニタ124、126、142には、選択されたモードに応じて3台のモニタ用カメラ128、134、144で撮像された映像がそれぞれ表示されるか、または、撮影者の操作によって選択されたいずれかひとつのモニタに被写体に見せるための被写体用画像が表示される。それにより、被写体は被写体用画像に注意が引かれ、撮影者の操作により選択されたモニタの方を向くことになる。
【0109】
更に、キッズスタジオ6には、ママモニタ152と、タッチパネル154が設けられている。撮影者である母親等がママモニタ152を見ながら、タッチパネル154にタッチすることにより様々な操作を行う。
【0110】
キッズスタジオにおいて、撮影者の操作によってスタジオメインPC160が撮影シーケンスを開始すると、まず、スタジオメインPC160は、キッズスタジオ6についての様々な開始処理を行う(ステップS20)。
【0111】
続いて、スタジオメインPC160の操作モニタ制御部170iにより、今回、撮影者が撮影することができる所定の撮影時間を設定する(ステップS21)。
【0112】
次に、スタジオメインPC160の操作モニタ制御部170iにより、ママモニタ152にモード選択画面(図16(a))を表示させる(ステップS22)。
【0113】
モード選択画面には、図16(a)に示すように、「撮影モードを選択してね!」の文字と共に、「オートモード」の説明とその選択ボタン、「マニュアルモード」の説明とその選択ボタンが表示される。
【0114】
次に、タッチパネル154により、撮影者による例えば「マニュアルモード」の選択ボタンへのタッチが検出されると、操作モニタ制御部170iにより「マニュアルモード」が選択され(ステップS23)、操作モニタ制御部170iにより、ママモニタ152にマニュアルモード内の各種のコース選択画面(図16(b))を表示させる(ステップS24)。
【0115】
コース選択画面には、図16(b)に示すように、「コースを選択してね!」の文字と共に、「ゲームコース」の説明とその選択ボタン、「ダンスコース」の説明とその選択ボタン、「ポーズコース」の説明とその選択ボタン、「おもちゃコース」の説明とその選択ボタン、「シンプル撮影コース」の説明とその選択ボタンが表示される。
【0116】
次に、タッチパネル154により、撮影者による例えば「おもちゃコース」の選択ボタンへのタッチが検出されると、操作モニタ制御部170iにより「おもちゃコース」が選択され(ステップS25)、操作モニタ制御部170iにより、ママモニタ152にコース画面(図17)を表示させる(ステップS26)。
【0117】
コース画面には、図17に示すように、最上部に、各種タイトルを表示するタイトル領域300が設けられ、タイトル領域300の下部に、各種アクション操作を行うための帯状のアクション操作領域310が設けられ、アクション操作領域310の下部に、モニタ用カメラ128、134、144による撮像映像を表示するモニタ映像領域320が設けられている。
【0118】
タイトル領域300には、撮影モードである「マニュアルモード」の文字302と、選択コースである「おもちゃコース」の文字304が表示される。
【0119】
アクション操作領域310には、最左部に、モニタ124、126、142のプレビュー画面312が設けられ、プレビュー画面312の右側に、おもちゃコースのおもちゃ選択ボタン314が設けられ、おもちゃ選択ボタン314の右側に、アクションボタン316が設けられている。
【0120】
おもちゃ選択ボタン314は、例えば、図17に示すように、被写体である子供等が注目しそうな10種類のおもちゃ選択ボタン314a〜314jから構成されている。
【0121】
モニタ映像領域320には、3台のモニタ用カメラ128、134、144により撮像された3つのモニタ映像322a、322b、322cがリアルタイムで表示される。各モニタ映像322a、322b、322cの下部には、撮影のためのショットボタン324a、324b、324cがそれぞれ表示されている。
【0122】
次に、タッチパネル154により、撮影者による、モニタ映像322a、322b、322cのいずれかへのタッチが検出されると、操作モニタ制御部170iにより、被写体である子供等にコンテンツ(おもちゃ)を見せるモニタ124、126、142からいずれかひとつのモニタが選択される(ステップS27)。
【0123】
続いて、タッチパネル154により、撮影者による、おもちゃ選択ボタン314へのタッチが検出されると、操作モニタ制御部170iにより、被写体である子供等に見せるコンテンツ(おもちゃ)が選択され(ステップS28)、撮影者のタッチパネル154への操作によって、操作によって選択されたコンテンツに対応する被写体用画像データがスタジオメインPC160によって生成され、ママモニタ152のプレビュー画面312のプレビュー用の低解像度のプレビュー版が表示され、同時に操作モニタ制御部170iにより、撮影者により選択されたモニタ124、126、142のいずれかに、対応する生成された被写体用画像データの被写体用高解像度の被写体用動画コンテンツ(おもちゃ)が表示される(ステップS29)。
【0124】
図18(a)に示すように、例えば、「ねこ」を示すおもちゃ選択ボタン314fがタッチされると、図18(b)に示すように、撮影者により選択されたモニタ124、126、142のいずれかに「ねこ」が表示される。この場合、ママモニタ152にはモニタ用カメラ128、134、144それぞれによって撮像された被写体の画像と、スタジオメインPC160によって生成された被写体用画像データとが一画面に合成されて表示されており、その時点でどのような画像が被写体である子供に対して表示され、それによって子供がどのような表情・動作をしているのかがわかり、複数あるカメラでそれぞれどのような写真が撮影可能かが簡便に把握可能である。
【0125】
撮影者により、随時、コンテンツ(おもちゃ)の変更も可能である。コンテンツ(おもちゃ)を変更したい場合には、変更したいコンテンツのおもちゃ選択ボタン314にタッチして選択する(ステップS28)。例えば、「ほし」を示すおもちゃ選択ボタン314aがタッチされると、コンテンツとして「ほし」が選択され(ステップS28)、図18(b)に示すように、対応したコンテンツの被写体用画像が生成され、それぞれの撮影者プレビュー用画像と被写体用画像とがママモニタ152のプレビュー画面312と撮影者により選択されたモニタ124、126、142のいずれかに表示され、コンテンツが「ねこ」から「ほし」に変化する(ステップS29)。このようにしてコンテンツ(おもちゃ)が決定される(ステップS30)。
【0126】
続いて、タッチパネル154により、撮影者によるアクションボタン316へのタッチが検出されると、選択されているコンテンツ(おもちゃ)が所定のアクションを行う画像がスタジオメインPC160によって生成され(ステップS31)、ママモニタ152のプレビュー画面312にアクション画像データとして表示され、同時に操作モニタ制御部170iにより、撮影者により選択されたモニタ124、126、142のいずれかに、コンテンツ(おもちゃ)のアクション画像データが表示される(ステップS32)。
【0127】
コンテンツ(おもちゃ)のアクションは、各コンテンツ(おもちゃ)に対して、1種類又は複数種類のアクションが生成される画像パターンが予め定められている。複数種類のアクションが定められている場合には、例えば、所定の順番により定められた、又は、ランダムに定められたコンテンツ(おもちゃ)のアクション画像が生成される。
【0128】
図19に示すように、例えば「ぶた」のコンテンツの場合には、最初は後ろ向きに小さく表示された「ぶた」が、正面を向いて大きくなるアクションを起こす(図19(b))。これにより、被写体である子供等の注意を強く喚起し、選択したモニタ124、126、142のいずれかに顔を向かせることができる。
【0129】
次に、タッチパネル154により、撮影者によるショットボタン324a、324b、324cへのタッチが検出されると(ステップS33)、撮影用カメラ制御部170e等により、選択されたモニタ124、126、142に対応するいずれかの撮影用カメラ130、136、146により写真撮影が行われる(ステップS34)。この場合、例えば天井部のモニタ142に選択された画像を表示しながら、下部カメラショットボタン324cへの操作入力を行うなど、選択したモニタに対応したカメラとは異なるカメラでママモニタ152内のモニタ映像322a、322b、322cから画像を確認しながら撮影することも可能である。
【0130】
次に、スタジオメインPC160の操作モニタ制御部170iにより、所定の撮影時間が終了したか否か判断する(ステップS35)。
【0131】
所定の撮影時間が終了していなければ、ステップS22に戻って、上述した処理を繰り返し、モードの選択(ステップS22〜S23)、コースの選択(ステップS24〜S26)、モニタ124、126、142のいずれかの選択(ステップS27)、コンテンツ(おもちゃ)の選択・表示(ステップS28〜S30)、アクションの選択・表示(ステップS31〜S32)を行い、被写体である子供等の注意を喚起しながら、撮影用カメラ130、136、146のいずれかにより写真撮影を行う(ステップS33〜S34)。
【0132】
なお、所定の撮影時間が終了していない場合に、ステップS22ではなくステップS27に戻るようにして、モードの選択やコースの選択を省略して、モニタ124、126、142のいずれかの選択(ステップS27)、コンテンツ(おもちゃ)の選択・表示(ステップS28〜S30)、アクションの選択・表示(ステップS31〜S32)を行い、被写体である子供等の注意を喚起しながら、撮影用カメラ130、136、146のいずれかにより写真撮影を行う(ステップS33〜S34)ようにしてもよい。
【0133】
このように構成することにより、撮影者は被写体用表示手段にどのような被写体用画像が表示されているかを確認しながら、撮影実行手段による撮影の実行が可能となった。従来のものでは被写体用表示手段にどのような被写体用画像が表示されているかをリアルタイムに確認しながら撮影をすることが出来なかったのに対し、リアルタイムで被写体用画像を確認できることで被写体である子供の反応の良い画像を確認しながら撮影が実行できるため、より簡便に様々な子供の表情を引き出して撮影をすることが可能となった。
【0134】
また、被写体画像を確認しながら、さらに被写体用画像の操作と撮影の実行とが可能となったため、適切なタイミングで撮影操作を実行することが可能となり、より適切なタイミングでの撮影が可能となった。
【0135】
(ポジションランプの制御方法)
本実施形態の写真撮影装置には、上述したように、被写体である子供等の撮影位置を案内する位置表示照明を照射するポジションランプが設けられている。このポジションランプの制御方法について図面を用いて説明する。
【0136】
(キッズスタジオにおけるポジションランプの制御方法)
まず、本実施形態の写真撮影装置の一種であるキッズスタジオ6の場合について、ポジションランプの制御方法について、図21を用いて説明する。
【0137】
キッズスタジオ6では、その天井に、ベースパネル100に位置表示照明118を照射するポジションランプ120が設けられている。
【0138】
キッズスタジオ6で撮影を行う際に、被写体である子供等をカメラに対して最適な位置で撮影できるように誘導するために、図21(b)に示すように、ポジションランプ120から位置表示照明118を照射する。
【0139】
位置表示照明118は、例えば、図21(b)に示すように、円形であり、被写体である子供に対して理解しやすい目印が映し出されるようにする。
【0140】
なお、位置表示照明118の模様は、図21(b)に示す足跡の模様に限らず、十字の照準のようなマークや、動物の絵柄、足の位置を示す靴のマーク等の他の模様であってもよい。
【0141】
また、位置表示照明118の模様を時間的に変化させるようにしてもよい。
【0142】
また、子供にどちら向きで撮影すれば良いかの指示をする目的であれば、カメラ正面方向に対して左右方向を向いた異なる方向の靴のマークを撮影者の操作に応じて選択されて向きのマークが表示されるようにしてもよい。
【0143】
ポジションランプ120の点灯制御は、図21(a)に示すようにして行う。
【0144】
キッズスタジオ6のICカードR/W156に、ICカード9が挿入されておらず、撮影者からのICカード9の挿入を待っているスタンバイ状態の場合には、ポジションランプ120を消灯させておく。
【0145】
次に、撮影者によりICカードR/W156にICカード9が挿入され、キッズスタジオ6による撮影作業中には、ポジションランプ120を常に点灯させておく。撮影作業が終了し、ICカードR/W156からICカード9が引き抜かれと、ポジションランプ120を消灯する。
【0146】
このように、キッズスタジオ6では、ICカードR/W156にICカード9が挿入されている間は常にポジションランプ120を点灯させておく。
【0147】
撮影作業中は常にポジションランプ120を点灯させておくので、モニタ用カメラ128、134、144により撮像されたモニタ映像に、ポジションランプ120による位置表示照明118が撮像される。
【0148】
しかしながら、撮影用カメラ130、136、146による写真撮影の際には、アッパーストロボ110、112、フロントストロボ114、メインストロボ116による強力なストロボが照射されるので、ポジションランプ120による位置表示照明118が撮影した写真に写ることはなく、位置表示照明118が邪魔になることはない。
【0149】
このような構成により、被写体である子供の足元の床を含んだ全身写真を撮影した場合でも、撮影された写真には位置決めのための邪魔な表示が写りこんで見栄えが悪くなることは無い。また、写真にはそのような位置表示案内は写ることはないため、マット合成などをする場合でもそれらの位置表示の案内マークなどを消去するような加工作業も不要である。
【0150】
(ベビースタジオにおけるポジションランプの制御方法)
本実施形態の写真撮影装置の一種であるベビースタジオ7の場合について、ポジションランプの制御方法について、図22を用いて説明する。
【0151】
ベビースタジオ7では、その天井に、撮影用ベッド200に位置表示照明218を照射するポジションランプ220が設けられている。
【0152】
ベビースタジオ7で撮影を行う際に、被写体である幼児等を、正しい位置と向きに寝かせて撮影できるようにするために、図22(b)に示すように、ポジションランプ220から位置表示照明218を照射する。
【0153】
位置表示照明218は、例えば、図22(b)に示すように、円形であり、撮影者が、被写体である幼児等を正しい位置と向きに寝かしたり、お座りをさせたりするようなキャラクタのイラストが映し出されるようにする。なお、位置表示照明218の模様は、図22(b)に示す模様に限らず、他の模様であってもよい。また、位置表示照明218の模様を時間的に変化させるようにしてもよい。
【0154】
ポジションランプ220の点灯制御は、図22(a)に示すようにして行う。
【0155】
ベビースタジオ7のICカードR/W256に、ICカード9が挿入されておらず、撮影者からのICカード9の挿入を待っているスタンバイ状態の場合には、ポジションランプ220を点灯させておく。
【0156】
次に、撮影者によりICカードR/W256にICカード9が挿入されると、ポジションランプ220を消灯させる。撮影作業中はポジションランプ220を消灯させておく。
【0157】
なお、ママモニタ252にポジションランプ220の点灯・消灯選択ボタン(図示せず)を表示させて、撮影者によりポジションランプ220の点灯・消灯を選択させるようにしてもよい。
【0158】
撮影作業が終了し、ICカードR/W156からICカード9が引き抜かれと、ポジションランプ120を再び点灯させる。
【0159】
このように、ベビースタジオ7では、ICカードR/W256にICカード9が挿入されていないスタンバイ状態の間はポジションランプ220を点灯させている。これは、ユーザは撮影作業を開始する前に、被写体である幼児等を撮影用ベッド200に寝かせてから、ICカード9を挿入するからである。
【0160】
そして、ICカードR/W256にICカード9が挿入された撮影作業中はポジションランプ220を基本的に消灯させている。これは、被写体が幼児等であるため、位置表示照明218により位置の表示による案内ができず、しかも、位置表示照明218が点灯していると被写体が眩しがった表情となるためである。
【0161】
なお、被写体である幼児等の正しい位置と向きを確認したい場合には、点灯・消灯選択ボタン(図示せず)を操作して、ポジションランプ220から一時的に位置表示照明218を点灯させることができる。
【0162】
[変形実施形態]
上述した実施形態はあくまで例示であって、本発明の要旨の範囲内において様々な変形が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の一実施形態による写真撮影装置が設けられた自動写真館の店内構造を示す配置図である。
【図2】本発明の一実施形態による写真撮影装置が設けられた自動写真館のシステムの構成を示すブロック図である。
【図3】自動写真館の利用の流れを示すフローチャートである。
【図4】自動写真館において使用されるカードを示す図である。
【図5】自動写真館のサーバーシステムの構成を示すブロック図である。
【図6】自動写真館のカウンタシステムの構成を示すブロック図である。
【図7】自動写真館のサテライトシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】自動写真館のプリンタシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態による写真撮影装置の一種であるキッズスタジオの外観を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による写真撮影装置の一種であるキッズスタジオシステムの構成の概略を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施形態による写真撮影装置の一種であるキッズスタジオシステムの構成の詳細を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施形態による写真撮影装置の一種であるベビースタジオの外観を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態による写真撮影装置の一種であるベビースタジオシステムの構成の概略を示すブロック図である。
【図14】本発明の一実施形態による写真撮影装置の一種であるベビースタジオシステムの構成の詳細を示すブロック図である。
【図15】キッズスタジオの制御方法のフローチャートである。
【図16】キッズスタジオの制御方法における、ママモニタの表示画面を示す図(その1)である。
【図17】キッズスタジオの制御方法における、ママモニタの表示画面を示す図(その2)である。
【図18】キッズスタジオの制御方法における、ママモニタの表示画面を示す図(その3)である。
【図19】キッズスタジオの制御方法における、ママモニタの表示画面を示す図(その4)である。
【図20】キッズスタジオの制御方法における、ママモニタの表示画面を示す図(その5)である。
【図21】キッズスタジオにおけるポジションランプの制御方法の説明図である。
【図22】ベビースタジオにおけるポジションランプの制御方法の説明図である。
【符号の説明】
【0164】
1…自動写真館
2…サーバー
3…カウンタ
4…サテライト
5…プリンタ
6…キッズスタジオ
7…ベビースタジオ
9…ICカード
10…サーバーシステム
11…PC本体
11a…CPU
11b…メモリ
11c…磁気ディスク
11d…画像出力部
11e…通信インタフェース
12…バスライン
13…サーバー用モニタ
14…キーボード
15…ICカードR/W
16…通信回線
20…カウンタシステム
21…PC本体
21a…CPU
21b…メモリ
21c…磁気ディスク
21d…画像出力部
21e…通信インタフェース
22…バスライン
23…カウンタ用モニタ
24…タッチパネル
25…ICカードR/W
30…サテライトシステム
31…PC本体
31a…CPU
31b…メモリ
31c…磁気ディスク
31d…画像出力部
31e…通信インタフェース
32…バスライン
33…サテライト用モニタ
34…タッチパネル
35…ICカードR/W
36…通信回線
40…プリンタシステム
41…PC本体
41a…CPU
41b…メモリ
41c…磁気ディスク
41d…画像出力部
41e…通信インタフェース
41f…プリンタ制御部
42…バスライン
43…プリンタ用モニタ
44…タッチパネル
45…ICカードR/W
46…通信回線
47…プリンタ
50…キッズスタジオシステム
60…ベビースタジオシステム
100…ベースパネル
102…リアパネル
104、106…サイドパネル
108…エッグシェル
109…スロープ
110、112…アッパーストロボ
114…フロントストロボ
116…メインストロボ
118…位置表示照明
120…ポジションランプ
122、140…カメラボックス
124、126、142…モニタ
128、134、144…モニタ用カメラ
130、136、146…撮影用カメラ
132、138、148…キャラクタLED
139、150…スピーカ
152…ママモニタ
154…タッチパネル
156…ICカードR/W
160…スタジオメインPC
162、164…スタジオサブPC
170…PC本体
170a…CPU
170b…メモリ
170c…磁気ディスク
170d…モニタ用カメラ制御部
170e…撮影用カメラ制御部
170f…ストロボ制御部
170g…音声出力部
170h…通信インタフェース
170i…操作モニタ制御部
170j…モニタ画像出力部
170k…LEDランプ制御部
170l…バスライン
200…撮影用ベッド
202…リアパネル
204…サイドパネル
206…カメラボックス
210…アッパーストロボ
214…フロントストロボ
216…メインストロボ
218…位置表示照明
220…ポジションランプ
222…カメラボックス
224、242…モニタ
228、244…モニタ用カメラ
230、246…撮影用カメラ
232、248…キャラクタLED
239、250…スピーカ
252…ママモニタ
254…タッチパネル
256…ICカードR/W
260…スタジオメインPC
262…スタジオサブPC
270…PC本体
270a…CPU
270b…メモリ
270c…磁気ディスク
270d…モニタ用カメラ制御部
270e…撮影用カメラ制御部
270f…ストロボ制御部
270g…音声出力部
270h…通信インタフェース
270i…操作モニタ制御部
270j…モニタ画像出力部
270k…LEDランプ制御部
270l…バスライン
300…タイトル領域
310…アクション操作領域
320…モニタ映像領域
312…プレビュー画面
314、314a〜314j…おもちゃ選択ボタン
316…アクションボタン
322a、322b、322c…モニタ映像
324a、324b、324c…ショットボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、
撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、
前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、
前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示する画像表示手段と
を有することを特徴とする写真撮影装置。
【請求項2】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、
前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、
撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、
前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択する被写体用表示手段選択手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、
前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示する画像表示手段と
を有することを特徴とする写真撮影装置。
【請求項3】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、
撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、
前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、
前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像と、前記撮影手段により撮影される被写体画像を表示する画像表示手段と
を有することを特徴とする写真撮影装置。
【請求項4】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、
前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、
撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、
前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択する被写体用表示手段選択手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成する被写体用画像生成手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行する撮影実行手段と、
前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像と、前記複数の撮影手段により撮影される複数の被写体画像を表示する画像表示手段と
を有することを特徴とする写真撮影装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の写真撮影装置において、
前記被写体用画像生成手段は、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の種類を決定する第1決定手段と、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の動作を決定する第2決定手段とを有し、
前記第1決定手段により決定された種類の画像に、前記第2決定手段により決定された動作を行わせる前記被写体用画像を生成する
ことを特徴とする写真撮影装置。
【請求項6】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、
前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、
前記撮影用ブースに設けられ、前記撮影手段による撮影時に閃光を発生する閃光発生手段とを有する写真撮影装置であって、
前記撮影用ブースに、前記被写体の撮影位置を表示する位置表示照明を照射する照明手段を有し、
前記照明手段による位置表示照明の強度を、前記閃光発生手段による閃光の強度よりも弱くした
ことを特徴とする写真撮影装置。
【請求項7】
請求項6記載の写真撮影装置において、
前記撮影手段による撮影作業中は、前記照明手段による前記位置表示照明を照射し続ける
ことを特徴とする写真撮影装置。
【請求項8】
請求項6記載の写真撮影装置において、
前記撮影手段による撮影作業の前に、前記照明手段による前記位置表示照明を照射し、
前記撮影手段による撮影作業中は、前記照明手段による前記位置表示照明を照射しない
ことを特徴とする写真撮影装置。
【請求項9】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、
前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示するステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行するステップと
を有することを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項10】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択するステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、
前記撮影者用表示手段に、前記被写体用画像生成手段により生成された前記被写体用画像を表示するステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行するステップと
を有することを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項11】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記撮影手段による撮影を実行するステップとを有し、
前記撮影者用表示手段に、前記生成された前記被写体用画像と、前記撮影手段により撮影される被写体画像とを表示する
ことを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項12】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための複数の撮影手段と、前記撮影用ブースに、前記複数の撮影手段に関連して設けられ、前記被写体に見せるための被写体用画像を表示する複数の被写体用表示手段と、撮影者に見せるための撮影者用画像を表示する撮影者用表示手段と、前記撮影者により操作される撮影者用操作手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像を表示する前記被写体用表示手段を選択するステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に表示する前記被写体用画像を生成するステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、選択された前記被写体用表示手段に関連する前記撮影手段による撮影を実行するステップとを有し、
前記撮影者用表示手段の一部に、前記生成された前記被写体用画像と、前記複数の撮影手段により撮影される複数の被写体画像とを表示する
を有することを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項13】
請求項9乃至12のいずれか1項に記載の写真撮影装置の制御方法において、
前記被写体用画像を生成するステップは、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の種類を決定する第1のステップと、
前記撮影者用操作手段による操作に基づいて、前記被写体用画像の動作を決定する第2のステップとを有し、
前記第1のステップにより決定された種類の画像に、前記第2のステップにより決定された動作を行わせる前記被写体用画像を生成する
ことを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項14】
被写体を撮影するための撮影用ブースと、前記撮影用ブースに設けられ、前記被写体を撮影するための撮影手段と、前記撮影用ブースに設けられ、前記撮影手段による撮影時に閃光を発生する閃光発生手段とを有する写真撮影装置の制御方法であって、
前記撮影用ブースに、前記被写体の撮影位置を表示する位置表示照明を照射し、
前記位置表示照明の強度を、前記閃光発生手段による閃光の強度よりも弱くした
ことを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項15】
請求項14記載の写真撮影装置の制御方法において、
前記撮影手段による撮影作業中は、前記位置表示照明を照射し続ける
ことを特徴とする写真撮影装置の制御方法。
【請求項16】
請求項14記載の写真撮影装置の制御方法において、
前記撮影手段による撮影作業の前に、前記位置表示照明を照射し、
前記撮影手段による撮影作業中は、前記位置表示照明を照射しない
ことを特徴とする写真撮影装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−310057(P2008−310057A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158074(P2007−158074)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】