説明

写真撮影装置及び撮影方法

【課題】顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高い写真撮影装置及び撮影方法を提供する。
【解決手段】写真撮影装置のCPUに、デジタルカメラによる撮影の度に、取得された顔画像データを第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶させるとともに、当該顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる練習撮影モードを制御させる第1制御プログラム4Gと、デジタルカメラによる撮影の度に、取得された顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させ、第2画像データファイル4Bに記憶された顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる本番撮影モードを制御させる第2制御プログラム4Hと、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真撮影装置及び撮影方法にかかるものである。
【背景技術】
【0002】
従来、免許証やパスポート,履歴書等に貼付するための証明写真等を撮影するためのボックス型の写真撮影装置が知られている。また、複数回撮影を行って得られた複数の撮影画像を顧客に提示し、当該複数の撮影画像のうち顧客が選択した撮影画像に基づいて、写真をプリントするものも知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−121916号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、複数回撮影可能であっても、全ての回数において、顧客が緊張してしまったり、姿勢が悪くなってしまったりする場合があり、顧客が満足できる写真を撮影することは難しかった。
【0004】
本発明の課題は、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高い写真撮影装置及び撮影方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、被写体を撮影して顔画像データを取得する撮影手段と、前記撮影手段により取得された顔画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された顔画像データに基づく写真をプリントするプリント手段と、を備える写真撮影装置において、
前記撮影手段により取得された顔画像データを記憶する第1記憶手段及び第2記憶手段と、
前記撮影手段により取得された顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第1記憶手段に上書き保存により記憶させるとともに、前記表示制御手段に当該顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる練習撮影モードを制御する第1制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記表示制御手段に前記第2記憶手段に記憶された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる本番撮影モードを制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示された複数の顔画像から所望する顔画像を選択するための選択手段と、
を備え、
前記プリント手段は、前記選択手段により選択された顔画像データに基づく写真をプリントすることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の写真撮影装置において、
前記第2制御手段は、前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記画像処理手段に、前記第2記憶手段により記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行わせ、前記表示制御手段に前記画像処理手段によって画像処理された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる本番撮影モードを制御することを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の写真撮影装置において、
前記第2制御手段は、前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記画像処理手段に、前記第1記憶手段に記憶された顔画像データと前記第2記憶手段により記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行わせ、前記表示制御手段に前記画像処理手段によって画像処理された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる本番撮影モードを制御することを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、被写体を撮影して顔画像データを取得する撮影手段と、前記撮影手段により取得された顔画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された顔画像データに基づく写真をプリントするプリント手段と、を備える写真撮影装置において、
前記撮影手段により取得された顔画像データを記憶する第1記憶手段及び第2記憶手段と、
前記撮影手段により取得された顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第1記憶手段に上書き保存により記憶させるとともに、前記表示制御手段に当該顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる練習撮影モードを制御する第1制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された一乃至複数の顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記画像処理手段に、前記第2記憶手段により記憶された前記一乃至複数の顔画像データに対して所定の画像処理を行わせ、前記表示制御手段に画像処理が行われた一乃至複数の顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる本番撮影モードを制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示された一乃至複数の顔画像から所望する顔画像を選択するための選択手段と、
を備え、
前記プリント手段は、前記選択手段により選択された顔画像データに基づく写真をプリントすることを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の写真撮影装置において、
前記練習撮影モードにおいて、前記第1制御手段は、被写体に対して照明光を照射する照明手段を使用せずに前記撮影手段に顔画像データを取得させ、
前記本番撮影モードにおいて、前記第2制御手段は、前記照明手段を使用して前記撮影手段に顔画像データを取得させることを特徴としている。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の写真撮影装置において、
前記練習撮影モードにおける撮影回数及び前記本番撮影モードにおける撮影回数を設定するための設定手段を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の写真撮影装置において、
前記練習撮影モードと前記本番撮影モードとの何れかのモードを選択するためのモード選択手段を備えることを特徴としている。
【0012】
請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の写真撮影装置における撮影方法であって、
前記第1制御手段により制御される前記練習撮影モードと、前記第2制御手段により制御される前記本番撮影モードと、を備え、
前記練習モードは、
前記撮影手段に被写体を撮影させる練習撮影工程と、
前記練習撮影工程による撮影の度に、前記第1記憶手段に前記練習撮影工程により取得された顔画像データを上書き保存により記憶させる第1記憶工程と、
前記練習撮影工程による撮影の度に、前記表示制御手段に前記第1記憶工程により記憶された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる第1表示工程と、
を備え、
前記本番撮影モードは、
前記撮影手段に前記本番撮影モードにおける1回目の撮影を行わせる第1本番撮影工程と、
前記第2記憶手段に前記第1本番撮影工程により取得された顔画像データを記憶させる第2記憶工程と、
前記画像処理手段に前記第1記憶手段により記憶された顔画像データと前記1回目の撮影により取得された顔画像データとに所定の画像処理を行わせる第1画像処理工程と、
前記表示制御手段に、前記第1画像処理工程により画像処理が行われた顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる第2表示工程と、
前記選択手段により、前記表示部に表示された顔画像から所望する顔画像が選択される選択工程と、
前記選択工程の後、前記撮影手段に2回目の撮影を行わせる第2本番撮影工程と、
前記第2記憶手段に前記第2本番撮影工程により取得された顔画像データを記憶させる第3記憶工程と、
前記画像処理手段に、前記2回目の撮影により取得させた顔画像データに対して前記所定の画像処理を行わせる第2画像処理工程と、
前記表示制御手段に、前記選択工程により選択された顔画像と、前記第2画像処理工程により画像処理が行われた顔画像データに基づく顔画像とを前記表示部に表示させる第3表示工程と、
を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1又は2に記載の発明によれば、写真撮影装置に不慣れな顧客でも、練習撮影モードにおいて、写真撮影に慣れることができるとともにリラックスすることができ、不慣れや緊張による本番撮影における失敗を低減することができ、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
また、第1制御手段により、撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段によって取得された顔画像データが第1記憶手段に上書き保存により記憶されるので、メモリの消費を抑えることができる。
また、第1制御手段により、撮影手段によって取得された顔画像データに対して画像処理がなされずに、当該顔画像データに基づく顔画像が表示部に表示されるように制御されるので、練習撮影モードにおける撮影,表示のサイクルを本番撮影モードに比べ迅速化することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、特に、第2制御手段により、練習撮影モードにおいて最後に撮影され第1記憶手段に記憶された顔画像データと、本番撮影モードにおいて撮影され第2記憶手段に記憶された顔画像データとが画像処理され、表示部に表示されるように制御されることとなって、練習撮影モードにおいて取得された顔画像データの方が本番撮影モードにおける撮影により取得された顔画像データよりも良い場合には、練習撮影モードにおいて取得された顔画像データの方を選択することができることとなり、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、写真撮影装置に不慣れな顧客でも、練習撮影モードにおいて、写真撮影に慣れることができるとともにリラックスすることができ、不慣れや緊張による本番撮影における失敗を低減することができ、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
また、第1制御手段により、撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段によって取得された顔画像データが第1記憶手段に上書き保存により記憶されるので、メモリの消費を抑えることができる。
また、第1制御手段により、撮影手段によって取得された顔画像データに対して画像処理がなされずに、当該顔画像データに基づく顔画像が表示部に表示されるように制御されるので、練習撮影モードにおける撮影,表示のサイクルを本番撮影モードに比べ迅速化することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、特に、練習撮影モードにおける撮影では、被写体深度が浅くなるためピントが合いにくくなり、表示部に表示された顔画像を見た顧客が姿勢を修正することを促すこととなって、本番撮影モードにおける撮影において姿勢の良い写真が撮影されることとなり、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより一層高くなる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、特に、設定手段により、練習撮影モードにおける撮影回数及び本番撮影モードにおける撮影回数が設定されるので、写真撮影装置における顧客の滞在時間を制限することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、特に、既に写真撮影装置における撮影に習熟している顧客は、モード選択手段により本番撮影モードを選択することにより、練習撮影モードを経ずに本番撮影モードにより撮影を行うことができ、より好適に撮影を行うことができる。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、第2制御手段により、練習撮影モードにおいて最後に撮影され第1記憶手段に記憶された顔画像データと、本番撮影モードにおける1回目の撮影により取得された顔画像データとが画像処理され、表示部に表示されるように制御されることとなって、練習撮影モードにおいて取得された顔画像データの方が本番撮影モードにおける1回目の撮影により取得された顔画像データよりも良い場合には、練習撮影モードにおいて取得された顔画像データの方を選択することができることとなり、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の最良の形態について詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。また、限定的な表現をする場合があるが、これに限られるものではない。
【0021】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る写真撮影装置100は、例えば、図1に示すように、本体部10,ストロボユニット11,デジタルカメラ12,表示部13,コインメック14,スピーカ15,操作部16,プリンタ17,裁断ユニット18,入室センサS等を備えて構成されている。
【0022】
ストロボユニット11は、例えば、後述するCPU2からの発光指示の制御信号に従って、撮影室R内の各部に設置されたストロボ11aの発光タイミングや発光量を制御するものであり、ストロボ11aはストロボユニット11の制御に応じて発光を行う。ストロボユニット11は、ストロボ11aとともに、照明手段として機能する。
【0023】
デジタルカメラ12は、例えば、シャッター、光学レンズ、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子、A/D変換部等を備えて構成され、光学レンズを介して入力される被写体像を撮像素子により光電変換して画像信号を生成する。そして、A/D変換部によりアナログ画像信号からデジタル画像データを得て、当該デジタル画像データをCPU2に出力する。なお、デジタルカメラ12に代えて動画を記録可能なデジタルビデオカメラが備えられてもよい。
【0024】
表示部13は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等を備えて構成され、CPU2から入力される指示信号に従って操作画面を表示したり、撮影画像のプレ表示を行う。
例えば、表示部13は、CPU2が後述する表示制御プログラム4Eを実行することにより制御されて、複数の顔画像を表示する。
また、表示部13は、後述する練習撮影モードと本番撮影モードとを選択するためのモード選択画面G1を表示する。表示部13に表示されたモード選択画面G1の一例を図2(a)に示す。モード選択画面G1には、例えば、図2(a)に示すように、練習撮影モード選択キーK1と本番撮影モード選択キーK2とが表示されており、顧客が操作部16を操作して、当該練習撮影モード選択キーK1と本番撮影モード選択キーK2の何れかを選択することにより、練習撮影モードと本番撮影モードの何れかが選択されるようになっている。
また、表示部13は、例えば、CPU2が後述する設定変更プログラム4Iを実行することにより制御されて、設定変更画面G2を表示する。表示部13に表示された設定変更画面G2を図2(b)に示す。設定変更画面G2には、例えば、図2(b)に示すように、設定項目として、「撮影案内」及び「撮影案内」の「あり」,「なし」、「練習撮影」及び「練習撮影」の「あり」,「なし」、「撮り直し回数(練習撮影)」の入力欄R1、「撮り直し回数(本番撮影)」の入力欄R2、キャンセルキーK3、決定キーK4、テンキーK5等が表示されており、オペレータが操作部16を操作して、当該「撮影案内」の「あり」,「なし」の何れかを選択することにより、撮影案内を行うか否かが設定され、当該「練習撮影」の「あり」,「なし」の何れかを選択することにより、練習撮影モードを行うか否かが設定され、「撮り直し回数(練習撮影)」の入力欄R1又は「撮り直し回数(本番撮影)」の入力欄R2を選択してテンキーK5を選択することにより、練習撮影モードにおける撮影回数又は本番撮影モードにおける撮影回数が設定されるようになっている。
【0025】
コインメック14は、例えば、硬貨や紙幣の入金口、釣銭返金口等を備えた金銭登録機であり、CPU2により制御されて、入金口から入金された金額と規定の撮影料金とから釣銭金額を算出し、釣銭金額に応じた硬貨又は紙幣を釣銭返金口に排出する。
【0026】
スピーカ15は、例えば、入力される音データに基づいてガイドアナウンス音声等を出力する。
【0027】
操作部16は、例えば、表示部13と一体的に構成されるタッチパネル、撮影室の内壁に設けられた選択ボタン、撮影ボタン等の各種機能ボタン等のハードキー、数字キーが配列されたテンキー等を備えて構成され、顧客により操作されることにより各種の操作信号をCPU2に入力する。
例えば、操作部16は、表示部13に表示された複数の顔画像から所望する顔画像を選択する操作信号をCPU2に出力し、選択手段として機能する。
また、操作部16は、例えば、表示部13に表示されたモード選択画面G1において、練習撮影モード選択キーK1と本番撮影モード選択キーK2の何れかを選択する操作信号をCPU2に出力し、モード選択手段として機能する。
また、例えば、操作部16は、表示部13に表示された設定変更画面G2の設定項目を設定変更するための操作信号をCPU2に出力する。
【0028】
プリンタ17は、例えば、CPU2から入力される画像データに基づく画像を記録媒体上にプリントする。
プリンタ17のプリント方式としては、色材を昇華、転移させて画像を形成する昇華型熱転写方式を適用することとするが、記録媒体と受像材料とを重ね合わせて熱を加えることによって記録媒体の記録層を受像材料の受像層に転移させて画像を形成する溶融転写記録法式を適用することとしてもよいし、電子写真方式、インクジェット方式やその他のプリント方式であってもよい。また、銀塩写真像を形成するものであってもよい。
【0029】
裁断ユニット18は、CPU2から入力される裁断画像に基づいて、プリンタ17から出力された写真に対して裁断処理を行う。裁断処理としては、裁断処理が選択された写真に対して、設定されたプリントサイズにプリントされた写真の輪郭線上に非切断部と切断部とが連続してプリント用紙の厚さ方向を切断するものである。
【0030】
入室センサSは、顧客が撮影室に入室したことを検出するものであり、顧客の入室を検出するとその検出信号をCPU2に出力する。入室センサSとしては、発光器と受光器とからなる光学式センサ等が適用可能である。
【0031】
本体部10は、例えば、I/Oコントロール1,CPU(Central Processing Unit)2,RAM(Random Access Memory)3,記憶部4,I/F5等を備えて構成され、I/Oコントロール1を介してストロボユニット11,コインメック14,スピーカ15,操作部16,裁断ユニット18に接続されるとともに、I/F5を介してプリンタ17に接続されている。
【0032】
I/Oコントロール1は、例えば、本体部10と、ストロボユニット11、コインメック14、操作部16、裁断ユニット18との間で情報のやり取りを仲介するインターフェイスであり、CPU2からの制御信号をストロボユニット11、コインメック14、裁断ユニット18に送信するとともに操作部16からの操作信号をCPU2に送信する。
【0033】
CPU2は、例えば、記憶部4に格納された処理プログラム等を読み出して、RAM3に展開して実行することにより、写真撮影装置100全体の制御を行う。
【0034】
RAM3は、例えば、CPU2により実行された処理プログラム等を、RAM3内のプログラム格納領域に展開するとともに、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等をデータ格納領域に格納する。
【0035】
記憶部4は、例えば、プログラムやデータ等が予め記憶されている記録媒体(図示せず)を有しており、この記録媒体は、例えば、半導体メモリ等で構成されている。また、記憶部4は、CPU2が写真撮影装置100全体を制御する機能を実現させるための各種データ,各種処理プログラム,これらプログラムの実行により処理されたデータ等を記憶する。より具体的には、記憶部4は、例えば、図3に示すように、第1画像データファイル4A,第2画像データファイル4B,撮影プログラム4C,画像処理プログラム4D,表示制御プログラム4E,プリントプログラム4F,第1制御プログラム4G,第2制御プログラム4H,設定変更プログラム4I等を格納している。
【0036】
第1画像データファイル4Aは、例えば、CPU2が後述する第1制御プログラム4Gを実行することにより制御されて、デジタルカメラ12により取得された顔画像データを上書き保存により記憶している。記憶部4は、第1画像データファイル4Aを格納することにより、第1記憶手段として機能する。
【0037】
第2画像データファイル4Bは、例えば、CPU2が後述する第2制御プログラム4Hを実行することにより制御されて、デジタルカメラ12により取得された顔画像データを記憶している。記憶部4は、第2画像データファイル4Bを格納することにより、第2記憶手段として機能する。
【0038】
撮影プログラム4Cは、例えば、CPU2に、操作部16から撮影指示の操作信号が入力された場合に、ストロボユニット11及びデジタルカメラ12を制御して撮影を行い、撮影により得られた画像データをCPU2に出力する機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかる撮影プログラム4Cを実行することにより、デジタルカメラ12とともに、撮影手段として機能する。
【0039】
画像処理プログラム4Dは、例えば、CPU2に、デジタルカメラ12により取得された画像データに、顔位置検出,顔画像切り出し,顔画像回転,リサイズ,色変換,シャープネス補正等の画像処理を施す機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかる画像処理プログラム4Dを実行することにより、画像処理手段として機能する。
【0040】
表示制御プログラム4Eは、例えば、CPU2に、デジタルカメラ12により取得され、第1画像データファイル4A,第2画像データファイル4Bに記憶された顔画像データに基づく顔画像を表示部13に表示させる機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかる表示制御プログラム4Eを実行することにより、表示制御手段として機能する。
【0041】
プリントプログラム4Fは、例えば、CPU2に、プリンタ17を制御して、デジタルカメラ12により取得され、画像処理を施した顔画像データに基づく写真を所定の記録媒体にプリントさせる機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかるプリントプログラム4Fを実行することにより、プリンタ17とともに、プリント手段として機能する。
【0042】
第1制御プログラム4Gは、例えば、CPU2に、撮影プログラム4Cを実行させることによりデジタルカメラ12に顔画像データを取得させ、デジタルカメラ12による撮影の度に、デジタルカメラ12により取得された顔画像データを第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶させるとともに、表示制御プログラム4Eを実行させて当該顔画像データに基づく顔画像を表示部13に表示させる練習撮影モードを制御する機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかる第1制御プログラム4Gを実行することにより、第1制御手段として機能する。
【0043】
第2制御プログラム4Hは、例えば、CPU2に、撮影プログラム4Cを実行させることによりデジタルカメラ12に顔画像データを取得させ、デジタルカメラ12による撮影の度に、デジタルカメラ12により取得された顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させ、画像処理プログラム4Dを実行させることにより、第1画像データファイル4Aに記憶された顔画像データと第2画像データファイル4Bに記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行い、表示制御プログラム4Eを実行させることにより、画像処理を行った複数の顔画像データに基づく顔画像を表示部13に表示させる本番撮影モードを制御する機能を実現させるプログラムである。
より具体的には、第2制御プログラム4Hは、例えば、CPU2に、撮影プログラム4Cを実行させることによりデジタルカメラ12に、前記本番撮影モードにおける1回目の撮影を行い、画像処理プログラム4Dを実行させることにより、第1画像データファイル4Aに記憶させた顔画像データと当該1回目の撮影により取得して第2画像データファイル4Bに記憶させた顔画像データとに所定の画像処理を行い、表示制御プログラム4Eを実行させることにより、当該画像処理が行われた複数の顔画像データに基づく複数の顔画像を表示部13に表示させ、操作部16が顧客によって操作されて当該表示部13に表示された複数の顔画像から所望する顔画像が選択され、再度撮影を行う操作信号が入力された場合に、撮影プログラム4Cを実行させることによりデジタルカメラ12に、本番モードにおける2回目の撮影を行い、画像処理プログラム4Dを実行させることにより、当該2回目の撮影により取得して第2画像データファイル4Bに記憶させた顔画像データに対して所定の画像処理を行い、表示制御プログラム4Eを実行させることにより、1回目の撮影の後に選択された顔画像と、2回目の撮影により取得し画像処理を行った顔画像データに基づく顔画像とを表示部13に表示させる機能を実現させるプログラムである。
CPU2は、かかる第2制御プログラム4Hを実行することにより、第2制御手段として機能する。
【0044】
設定変更プログラム4Iは、例えば、CPU2に、表示部13に所定の設定画面を表示させ、操作部16から入力された設定項目を設定変更するための操作信号に基づいて、設定変更を行う機能を実現させるプログラムである。ここで、設定項目としては、例えば、撮影案内を行うか否か,練習撮影モードを行うか否か,練習撮影モードにおける撮影回数,本番撮影モードにおける撮影回数等がある。CPU2は、かかる設定変更プログラム4Iを実行することにより、設定手段として機能する。
【0045】
I/F5は、例えば、本体部10と、プリンタ17との間で情報のやり取りを仲介するインターフェイスである。
【0046】
次に、上述のような構成の第1の実施形態に係る写真撮影装置100における撮影プリント動作の一例を図4,図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0047】
まず、CPU2は、表示部13に、モード選択画面G1を表示させ、操作部16から入力される操作信号に基づいて、練習撮影モードが選択されたか否かを判断する(ステップS1)。
ステップS1において、CPU2が、練習撮影モードが選択されなかったと判断した場合には(ステップS1;No)、ステップS7へ進む。
ステップS1において、CPU2が、練習撮影モードが選択されたと判断した場合には(ステップS1;Yes)、CPU2は、例えば、表示部13及びスピーカ15を制御して、練習撮影モードの撮影案内動作を行う(ステップS2)。
【0048】
次に、CPU2は、第1制御プログラム4Gを実行して、撮影プログラム4Cを実行することにより、デジタルカメラ12に被写体である顧客の顔画像データを取得させる(ステップS3;練習撮影工程)。
【0049】
次に、CPU2は、ステップS3で得られた顔画像データを第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶させる(ステップS4;第1記憶工程)。
【0050】
次に、CPU2は、表示制御プログラム4Eを実行することにより、表示部13を制御して、ステップS3で得られた顔画像データに基づく顔画像を表示させる(ステップS5;第1表示工程)。
【0051】
次に、CPU2は、操作部16から本番撮影に移行する操作信号が入力されたか否かを判断する(ステップS6)。
ステップS6において、CPU2が、本番撮影に移行する操作信号が入力されなかったと判断した場合には(ステップS6;No)、ステップS3に戻る。
ステップS6において、CPU2が、本番撮影に移行する操作信号が入力されたと判断した場合には(ステップS6;Yes)、CPU2は、例えば、表示部13及びスピーカ15を制御して、本番撮影モードの撮影案内動作を行う(ステップS7)。
【0052】
次に、CPU2は、第2制御プログラム4Hを実行して、撮影プログラム4Cを実行することにより、デジタルカメラ12に被写体である顧客の顔画像データを取得させる(ステップS8;第1本番撮影工程)。
【0053】
次に、CPU2は、ステップS8で得られた顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させる(ステップS9;第2記憶工程)。
【0054】
次に、CPU2は、画像処理プログラム4Dを実行することにより、第1画像データファイル4Aに記憶された顔画像データと第2画像データファイル4Bに記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行って、複数のプリント画像データを作成する(ステップS10;第1画像処理工程)。
【0055】
次に、CPU2は、表示制御プログラム4Eを実行することにより、ステップS10において作成した複数のプリント画像データに基づく複数の顔画像を表示部13に表示させる(ステップS11;第2表示工程)。
【0056】
次に、操作部16から、表示部13に表示された複数の顔画像のうち何れかの顔画像を選択する操作信号が入力されると、CPU2は、選択されなかった顔画像の顔画像データを第1画像データファイル4A又は第2画像データファイル4Bから削除する(ステップS12;選択工程)。
【0057】
次に、CPU2は、操作部16から、再度撮影を行う操作信号が入力されたか否かを判断する(ステップS13)。
ステップS13において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されなかったと判断した場合には(ステップS13;No)、CPU2は、プリントプログラム4Fを実行することにより、プリンタ17を制御して、ステップS12において選択された顔画像のプリント画像データに基づく写真をプリントさせて(ステップS14)、本処理を終了する。
ステップS13において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されたと判断した場合には(ステップS13;Yes)、CPU2は、撮影プログラム4Cを実行することにより、デジタルカメラ12に被写体である顧客の顔画像データを取得させる(ステップS15;第2本番撮影工程)。
【0058】
次に、CPU2は、ステップS8で得られた顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させる(ステップS16;第3記憶工程)。
【0059】
次に、CPU2は、画像処理プログラム4Dを実行することにより、ステップS15において取得し、ステップS16において第2画像データファイル4Bに記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行って、プリント画像データを作成する(ステップS17;第2画像処理工程)。
【0060】
次に、CPU2は、表示制御プログラム4Eを実行することにより、操作部16が操作されることにより選択された顔画像と、ステップS17において作成したプリント画像データに基づく複数の顔画像とを表示部13に表示させる(ステップS18;第3表示工程)。
【0061】
次に、操作部16から、表示部13に表示された複数の顔画像のうち何れかの顔画像を選択する操作信号が入力されると、CPU2は、選択されなかった顔画像の顔画像データを第1画像データファイル4A又は第2画像データファイル4Bから削除する(ステップS19;選択工程)。
【0062】
次に、CPU2は、操作部16から、再度撮影を行う操作信号が入力されたか否かを判断する(ステップS20)。
ステップS20において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されたと判断した場合には(ステップS20;Yes)、ステップS15に戻る。
ステップS20において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されなかったと判断した場合には(ステップS20;No)、CPU2は、プリントプログラム4Fを実行することにより、プリンタ17を制御して、ステップS19において選択された顔画像のプリント画像データに基づく写真をプリントさせて(ステップS21)、本処理を終了する。
【0063】
以上に説明した、第1の実施形態に係る写真撮影装置100によれば、CPU2が第1制御プログラム4Gを実行することにより、デジタルカメラ12による撮影の度に、当該デジタルカメラ12により取得された顔画像データが第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶されるとともに、CPU2により表示制御プログラム4Eが実行されて、当該顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示される練習撮影モードが制御され、CPU2が第2制御プログラム4Hを実行することにより、デジタルカメラ12による撮影の度に、当該デジタルカメラ12により取得された顔画像データが第2画像データファイル4Bに記憶され、CPU2により画像処理プログラム4Dが実行されて、第1画像データファイル4Aに記憶された顔画像データと第2画像データファイル4Bにより記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理が行われ、CPU2により表示制御プログラム4Eが実行されて、画像処理された顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示される本番撮影モードが制御され、操作部16により、表示部13に表示された複数の顔画像から所望する顔画像が選択され、CPU2がプリントプログラム4Fを実行することにより、操作部16により選択された顔画像データに基づく写真がプリントされるので、写真撮影装置100に不慣れな顧客でも、練習撮影モードにおいて、写真撮影に慣れることができるとともにリラックスすることができ、不慣れや緊張による本番撮影における失敗を低減することができ、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
また、CPU2が第1制御プログラム4Gを実行することにより、デジタルカメラ12による撮影の度に、当該デジタルカメラ12によって取得された顔画像データが第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶されるので、メモリの消費を抑えることができる。
また、CPU2が第1制御プログラム4Gを実行することにより、デジタルカメラ12によって取得された顔画像データに対して画像処理がなされずに、当該顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示されるように制御されるので、練習撮影モードにおける撮影,表示のサイクルを本番撮影モードに比べ迅速化することができる。
【0064】
また、CPU2が設定変更プログラム4Iを実行することにより、練習撮影モードにおける撮影回数及び本番撮影モードにおける撮影回数が設定されるので、写真撮影装置100における顧客の滞在時間を制限することができる。
【0065】
また、操作部16により、練習撮影モードと本番撮影モードとの何れかのモードが選択されるので、既に写真撮影装置100における撮影に習熟している顧客は、操作部16により本番撮影モードを選択することにより、練習撮影モードを経ずに本番撮影モードにより撮影を行うことができ、より好適に撮影を行うことができる。
【0066】
また、第1の実施形態に係る写真撮影装置100における撮影方法によれば、練習モードにおいて、練習撮影工程により、デジタルカメラ12によって被写体が撮影され、第1記憶工程により、練習撮影工程による撮影の度に、第1画像データファイル4Aに練習撮影工程により取得された顔画像データが上書き保存により記憶され、第1表示工程により、練習撮影工程による撮影の度に、CPU2が表示制御プログラム4Eを実行することによって第1画像データファイル4Aに記憶された顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示され、本番撮影モードにおいて、第1本番撮影工程により、デジタルカメラ12によって本番撮影モードにおける1回目の撮影が行われ、第2記憶工程により、第2画像データファイル4Bに第1本番撮影工程により取得された顔画像データが記憶され、第1画像処理工程により、CPU2が画像処理プログラム4Dを実行することによって、第1画像データファイル4Aに記憶された顔画像データと1回目の撮影により取得された顔画像データとに所定の画像処理が行われ、第2表示工程により、CPU2が表示制御プログラム4Eを実行することによって、第1画像処理工程により画像処理が行われた顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示され、選択工程により、操作部16により、表示部13に表示された顔画像から所望する顔画像が選択され、第2本番撮影工程により、選択工程の後、デジタルカメラ12によって2回目の撮影が行われ、第3記憶工程により、第2画像データファイル4Bに第2本番撮影工程により取得された顔画像データが記憶され、第2画像処理工程により、CPU2が画像処理プログラム4Dを実行することによって、2回目の撮影により取得させた顔画像データに対して所定の画像処理が行われ、第3表示工程により、CPU2が表示制御プログラム4Eを実行することによって、選択工程により選択された顔画像と、第2画像処理工程により画像処理が行われた顔画像データに基づく顔画像とが表示部13に表示されるので、CPU2が第2制御プログラム4Hを実行することにより、練習撮影モードにおいて最後に撮影され第1画像データファイル4Aに記憶された顔画像データと、本番撮影モードにおける1回目の撮影により取得された顔画像データとが画像処理され、表示部13に表示されるように制御されることとなって、練習撮影モードにおいて取得された顔画像データの方が本番撮影モードにおける1回目の撮影により取得された顔画像データよりも良い場合には、練習撮影モードにおいて取得された顔画像データの方を選択することができることとなり、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
【0067】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る写真撮影装置200は、例えば、図6に示すように、記憶部40の構成が、第1の実施形態に係る写真撮影装置100と異なるので、同一の構成については同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
【0068】
記憶部40は、例えば、プログラムやデータ等が予め記憶されている記録媒体(図示せず)を有しており、この記録媒体は、例えば、半導体メモリ等で構成されている。また、記憶部40は、CPU2が写真撮影装置200全体を制御する機能を実現させるための各種データ,各種処理プログラム,これらプログラムの実行により処理されたデータ等を記憶する。より具体的には、記憶部40は、例えば、図7に示すように、第1画像データファイル4A,第2画像データファイル4B,撮影プログラム4C,画像処理プログラム4D,表示制御プログラム4E,プリントプログラム4F,第1制御プログラム40G,第2制御プログラム40H,設定変更プログラム4I等を格納している。
【0069】
第1制御プログラム40Gは、例えば、CPU2に、撮影プログラム4Cを実行させることによりデジタルカメラ12に顔画像データを取得させ、デジタルカメラ12による撮影の度に、デジタルカメラ12により取得された顔画像データを第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶させるとともに、表示制御プログラム4Eを実行させて当該顔画像データに基づく顔画像を表示部13に表示させる練習撮影モードを制御する機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかる第1制御プログラム40Gを実行することにより、第1制御手段として機能する。
【0070】
第2制御プログラム40Hは、例えば、CPU2に、撮影プログラム4Cを実行させることによりデジタルカメラ12に顔画像データを取得させ、デジタルカメラ12による撮影の度に、デジタルカメラ12により取得された一乃至複数の顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させ、画像処理プログラム4Dを実行させることにより、第2画像データファイル4Bに記憶された一乃至複数の顔画像データに対して、所定の画像処理を行い、表示制御プログラム4Eを実行させることにより、画像処理を行った一乃至複数の顔画像データに基づく顔画像を表示部13に表示させる本番撮影モードを制御する機能を実現させるプログラムである。CPU2は、かかる第2制御プログラム40Hを実行することにより、第2制御手段として機能する。
【0071】
次に、上述のような構成の第2の実施形態に係る写真撮影装置200における撮影プリント動作の一例を図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0072】
まず、CPU2は、表示部13に、モード選択画面G1を表示させ、操作部16から入力される操作信号に基づいて、練習撮影モードが選択されたか否かを判断する(ステップS101)。
ステップS101において、CPU2が、練習撮影モードが選択されなかったと判断した場合には(ステップS101;No)、ステップS107へ進む。
ステップS101において、CPU2が、練習撮影モードが選択されたと判断した場合には(ステップS101;Yes)、CPU2は、例えば、表示部13及びスピーカ15を制御して、練習撮影モードの撮影案内動作を行う(ステップS102)。
【0073】
次に、CPU2は、第1制御プログラム40Gを実行して、撮影プログラム4Cを実行することにより、ストロボユニット11を使用せずに、デジタルカメラ12に被写体である顧客の顔画像データを取得させる(ステップS103;練習撮影)。
【0074】
次に、CPU2は、ステップS103で得られた顔画像データを第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶させる(ステップS104)。
【0075】
次に、CPU2は、表示制御プログラム4Eを実行することにより、表示部13を制御して、ステップS103で得られた顔画像データに基づく顔画像を表示させる(ステップS105)。
【0076】
次に、CPU2は、操作部16から本番撮影に移行する操作信号が入力されたか否かを判断する(ステップS106)。
ステップS106において、CPU2が、本番撮影に移行する操作信号が入力されなかったと判断した場合には(ステップS106;No)、ステップS103に戻る。
ステップS106において、CPU2が、本番撮影に移行する操作信号が入力されたと判断した場合には(ステップS106;Yes)、CPU2は、例えば、表示部13及びスピーカ15を制御して、本番撮影モードの撮影案内動作を行う(ステップS107)。
【0077】
次に、CPU2は、第2制御プログラム40Hを実行して、撮影プログラム4Cを実行することにより、ストロボユニット11を使用して、デジタルカメラ12に被写体である顧客の顔画像データを複数回(例えば、2回)取得させる(ステップS108;本番撮影)。
【0078】
次に、CPU2は、ステップS8で得られた一乃至複数の顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させる(ステップS109)。
【0079】
次に、CPU2は、画像処理プログラム4Dを実行することにより、第2画像データファイル4Bに記憶された一乃至複数の顔画像データに対して、所定の画像処理を行って、複数のプリント画像データを作成する(ステップS110)。
【0080】
次に、CPU2は、表示制御プログラム4Eを実行することにより、ステップS110において作成した複数のプリント画像データに基づく複数の顔画像を表示部13に表示させる(ステップS111)。
【0081】
次に、操作部16から、表示部13に表示された複数の顔画像のうち何れかの顔画像を選択する操作信号が入力されると、CPU2は、選択されなかった顔画像の顔画像データを第2画像データファイル4Bから削除する(ステップS112)。
【0082】
次に、CPU2は、操作部16から、再度撮影を行う操作信号が入力されたか否かを判断する(ステップS113)。
ステップS113において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されなかったと判断した場合には(ステップS113;No)、CPU2は、プリントプログラム4Fを実行することにより、プリンタ17を制御して、ステップS112において選択された顔画像のプリント画像データに基づく写真をプリントさせて(ステップS114)、本処理を終了する。
ステップS113において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されたと判断した場合には(ステップS113;Yes)、CPU2は、撮影プログラム4Cを実行することにより、ストロボユニット11を使用して、デジタルカメラ12に被写体である顧客の顔画像データを取得させる(ステップS115;本番撮影)。
【0083】
次に、CPU2は、ステップS115において得られた顔画像データを第2画像データファイル4Bに記憶させる(ステップS116)。
【0084】
次に、CPU2は、画像処理プログラム4Dを実行することにより、ステップS116において第2画像データファイル4Bに記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行って、プリント画像データを作成する(ステップS117)。
【0085】
次に、CPU2は、表示制御プログラム4Eを実行することにより、操作部16が顧客により操作されることにより選択された顔画像とステップS117において作成した複数のプリント画像データに基づく顔画像とを表示部13に表示させる(ステップS118)。
【0086】
次に、操作部16から、表示部13に表示された複数の顔画像のうち何れかの顔画像を選択する操作信号が入力されると、CPU2は、選択されなかった顔画像の顔画像データを第2画像データファイル4Bから削除する(ステップS119)。
【0087】
次に、CPU2は、操作部16から、再度撮影を行う操作信号が入力されたか否かを判断する(ステップS120)。
ステップS120において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されたと判断した場合には(ステップS120;Yes)、ステップS115に戻る。
ステップS120において、CPU2が、再度撮影を行う操作信号が入力されなかったと判断した場合には(ステップS120;No)、CPU2は、プリントプログラム4Fを実行することにより、プリンタ17を制御して、ステップS119において選択された顔画像のプリント画像データに基づく写真をプリントさせて(ステップS121)、本処理を終了する。
【0088】
以上に説明した、第2の実施形態に係る写真撮影装置200によれば、CPU2が第1制御プログラム40Gを実行することにより、デジタルカメラ12による撮影の度に、当該デジタルカメラ12により取得された顔画像データが第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶されるとともに、CPU2により表示制御プログラム4Eが実行されて、当該顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示される練習撮影モードが制御され、CPU2が第2制御プログラム40Hを実行することにより、デジタルカメラ12による撮影の度に、当該デジタルカメラ12により取得された一乃至複数の顔画像データが第2画像データファイル4Bに記憶され、CPU2により画像処理プログラム4Dが実行されて、第2画像データファイル4Bにより記憶された一乃至複数の顔画像データに対して所定の画像処理が行われ、CPU2により表示制御プログラム4Eが実行されて、画像処理が行われた一乃至複数の顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示される本番撮影モードが制御され、操作部16により、表示部13に表示された一乃至複数の顔画像から所望する顔画像が選択され、CPU2がプリントプログラム4Fを実行することにより、操作部16により選択された顔画像データに基づく写真がプリントされるので、写真撮影装置200に不慣れな顧客でも、練習撮影モードにおいて、写真撮影に慣れることができるとともにリラックスすることができ、不慣れや緊張による本番撮影における失敗を低減することができ、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより高くなる。
また、CPU2が第1制御プログラム40Gを実行することにより、デジタルカメラ12による撮影の度に、当該デジタルカメラ12によって取得された顔画像データが第1画像データファイル4Aに上書き保存により記憶されるので、メモリの消費を抑えることができる。
また、CPU2が第1制御プログラム40Gを実行することにより、デジタルカメラ12によって取得された顔画像データに対して画像処理がなされずに、当該顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示されるように制御されるので、練習撮影モードにおける撮影,表示のサイクルを本番撮影モードに比べ迅速化することができる。
【0089】
また、練習撮影モードにおいて、CPU2は第1制御プログラム40Gを実行することにより、被写体に対して照明光を照射するストロボユニット11を使用せずにデジタルカメラ12に顔画像データを取得させ、本番撮影モードにおいて、CPU2は第2制御プログラム40Hを実行することにより、ストロボユニット11を使用してデジタルカメラ12に顔画像データを取得させるので、練習撮影モードにおける撮影では、被写体深度が浅くなるためピントが合いにくくなり、表示部13に表示された顔画像を見た顧客が姿勢を修正することを促すこととなって、本番撮影モードにおける撮影において姿勢の良い写真が撮影されることとなり、顧客が満足できる写真を撮影できる可能性がより一層高くなる。
【0090】
また、CPU2が設定変更プログラム4Iを実行することにより、練習撮影モードにおける撮影回数及び本番撮影モードにおける撮影回数が設定されるので、写真撮影装置200における顧客の滞在時間を制限することができる。
【0091】
また、操作部16により、練習撮影モードと本番撮影モードとの何れかのモードが選択されるので、既に写真撮影装置200における撮影に習熟している顧客は、モード選択手段により本番撮影モードを選択することにより、練習撮影モードを経ずに本番撮影モードにより撮影を行うことができ、より好適に撮影を行うことができる。
【0092】
なお、第2実施形態の撮影プリント動作のステップS108において、本番撮影モードにおける撮影回数(撮り直し回数)分の全ての撮影が行われ、ステップS113の判断が省略されて、ステップS114において、ステップS112により選択された顔画像がプリントされるようにしてもよい。この場合には、ステップS115以降のステップは省略される。
また、本実施形態における本番撮影モードでは、デジタルカメラ12による撮影の度に、撮影により取得された顔画像データに対して画像処理が行われ、画像処理された顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示されることとしたが、デジタルカメラ12による撮影の度に画像処理が行われなくてもよく、画像処理されていない顔画像データに基づく顔画像が表示部13に表示されて、表示部13に表示された複数の顔画像の中から最終的に選択された顔画像の顔画像データに対してのみ画像処理が行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る写真撮影装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る写真撮影装置の表示部に表示されるモード選択画面の一例示す図(図2(a))、設定画面の一例を示す図(図2(b))である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る写真撮影装置の記憶部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る写真撮影装置の撮影プリント動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る写真撮影装置の撮影プリント動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る写真撮影装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る写真撮影装置の記憶部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る写真撮影装置の撮影プリント動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る写真撮影装置の撮影プリント動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0094】
2 CPU(撮影手段,画像処理手段,表示制御手段,プリント手段,第1制御手段,第2制御手段,設定手段)
4 記憶部(第1記憶手段,第2記憶手段)
4A 第1画像データファイル(第1記憶手段)
4B 第2画像データファイル(第2記憶手段)
4C 撮影プログラム(撮影手段)
4D 画像処理プログラム(画像処理手段)
4E 表示制御プログラム(表示制御手段)
4F プリントプログラム(プリント手段)
4G,40G 第1制御プログラム(第1制御手段)
4H,40H 第2制御プログラム(第2制御手段)
4I 設定変更プログラム(設定手段)
11 ストロボユニット(照明手段)
12 デジタルカメラ(撮影手段)
13 表示部
16 操作部(選択手段,モード選択手段)
17 プリンタ(プリント手段)
100,200 写真撮影装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して顔画像データを取得する撮影手段と、前記撮影手段により取得された顔画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された顔画像データに基づく写真をプリントするプリント手段と、を備える写真撮影装置において、
前記撮影手段により取得された顔画像データを記憶する第1記憶手段及び第2記憶手段と、
前記撮影手段により取得された顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第1記憶手段に上書き保存により記憶させるとともに、前記表示制御手段に当該顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる練習撮影モードを制御する第1制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記表示制御手段に前記第2記憶手段に記憶された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる本番撮影モードを制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示された複数の顔画像から所望する顔画像を選択するための選択手段と、
を備え、
前記プリント手段は、前記選択手段により選択された顔画像データに基づく写真をプリントすることを特徴とする写真撮影装置。
【請求項2】
前記第2制御手段は、前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記画像処理手段に、前記第2記憶手段により記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行わせ、前記表示制御手段に前記画像処理手段によって画像処理された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる本番撮影モードを制御することを特徴とする請求項1に記載の写真撮影装置。
【請求項3】
前記第2制御手段は、前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記画像処理手段に、前記第1記憶手段に記憶された顔画像データと前記第2記憶手段により記憶された顔画像データに対して、所定の画像処理を行わせ、前記表示制御手段に前記画像処理手段によって画像処理された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる本番撮影モードを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の写真撮影装置。
【請求項4】
被写体を撮影して顔画像データを取得する撮影手段と、前記撮影手段により取得された顔画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段により画像処理された顔画像データに基づく写真をプリントするプリント手段と、を備える写真撮影装置において、
前記撮影手段により取得された顔画像データを記憶する第1記憶手段及び第2記憶手段と、
前記撮影手段により取得された顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる表示制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された顔画像データを前記第1記憶手段に上書き保存により記憶させるとともに、前記表示制御手段に当該顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる練習撮影モードを制御する第1制御手段と、
前記撮影手段による撮影の度に、当該撮影手段により取得された一乃至複数の顔画像データを前記第2記憶手段に記憶させ、前記画像処理手段に、前記第2記憶手段により記憶された前記一乃至複数の顔画像データに対して所定の画像処理を行わせ、前記表示制御手段に画像処理が行われた一乃至複数の顔画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる本番撮影モードを制御する第2制御手段と、
前記表示部に表示された一乃至複数の顔画像から所望する顔画像を選択するための選択手段と、
を備え、
前記プリント手段は、前記選択手段により選択された顔画像データに基づく写真をプリントすることを特徴とする写真撮影装置。
【請求項5】
前記練習撮影モードにおいて、前記第1制御手段は、被写体に対して照明光を照射する照明手段を使用せずに前記撮影手段に顔画像データを取得させ、
前記本番撮影モードにおいて、前記第2制御手段は、前記照明手段を使用して前記撮影手段に顔画像データを取得させることを特徴とする請求項4に記載の写真撮影装置。
【請求項6】
前記練習撮影モードにおける撮影回数及び前記本番撮影モードにおける撮影回数を設定するための設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の写真撮影装置。
【請求項7】
前記練習撮影モードと前記本番撮影モードとの何れかのモードを選択するためのモード選択手段を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の写真撮影装置。
【請求項8】
請求項3に記載の写真撮影装置における撮影方法であって、
前記第1制御手段により制御される前記練習撮影モードと、前記第2制御手段により制御される前記本番撮影モードと、を備え、
前記練習モードは、
前記撮影手段に被写体を撮影させる練習撮影工程と、
前記練習撮影工程による撮影の度に、前記第1記憶手段に前記練習撮影工程により取得された顔画像データを上書き保存により記憶させる第1記憶工程と、
前記練習撮影工程による撮影の度に、前記表示制御手段に前記第1記憶工程により記憶された顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる第1表示工程と、
を備え、
前記本番撮影モードは、
前記撮影手段に前記本番撮影モードにおける1回目の撮影を行わせる第1本番撮影工程と、
前記第2記憶手段に前記第1本番撮影工程により取得された顔画像データを記憶させる第2記憶工程と、
前記画像処理手段に前記第1記憶手段により記憶された顔画像データと前記1回目の撮影により取得された顔画像データとに所定の画像処理を行わせる第1画像処理工程と、
前記表示制御手段に、前記第1画像処理工程により画像処理が行われた顔画像データに基づく顔画像を前記表示部に表示させる第2表示工程と、
前記選択手段により、前記表示部に表示された顔画像から所望する顔画像が選択される選択工程と、
前記選択工程の後、前記撮影手段に2回目の撮影を行わせる第2本番撮影工程と、
前記第2記憶手段に前記第2本番撮影工程により取得された顔画像データを記憶させる第3記憶工程と、
前記画像処理手段に、前記2回目の撮影により取得させた顔画像データに対して前記所定の画像処理を行わせる第2画像処理工程と、
前記表示制御手段に、前記選択工程により選択された顔画像と、前記第2画像処理工程により画像処理が行われた顔画像データに基づく顔画像とを前記表示部に表示させる第3表示工程と、
を備えることを特徴とする撮影方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−328155(P2007−328155A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159634(P2006−159634)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】