説明

冷却用具

【課題】安定した冷却効果を長時間持続するとともに、冷却効果を高めて効率よく身体を冷却することが可能な冷却用具を提供する。
【解決手段】ネッククーラー10は、布製の本体部12に冷却部16を収容して用いられる。冷却部16には、高吸水性素材32と、水分拡散規制部材34とが並列状態に配置されている。高吸水性素材32は、肌側に配置され水分を吸収するとともに吸収した水分が蒸発する際に発散可能である。水分拡散規制部材34は、肌側から離れた位置に配置され高吸水性素材32から発散した水分の拡散を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
炎天下等、暑いときにスポーツをしたり局部に疲れがたまった時などに、例えば首筋等、身体の所望部分を冷やしたい場合がある。本発明は、このように身体の所望の部分を冷やしたり、涼しくしたいときに使用する冷却用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、例えば特開2000−328318号公報に開示された襟足冷却具が知られている。この襟足冷却具には、綿、スポンジ、あるいは保水ポリマー等の保水材を収納できる。そして、襟足冷却具は収納した保水材に水を含ませて用いられ、体温や日光の放射などによって生じる気化熱の作用により冷却効果を得ている。
【特許文献1】特開2000−328318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この構造では、体温や日光の放射などによって生じる、自然のままの気化熱作用は得られるものの、気化の程度(気化量)や襟足冷却具の冷却効果が得られる時間をコントロールすることができない。このため、短時間で水分が蒸発して冷却効果が得られなくなったり、冷却効果を大きくすることができないという欠点がある。
このように、従来は、短時間で水分が蒸発して冷却効果が得られなくなったり、冷却効果を大きくできないため、大変不便であり、冷却効果が長く維持できるものが望まれていた。
【0004】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、安定した冷却効果を長時間持続するとともに、冷却効果を高めて効率よく身体を冷却することが可能な冷却用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、この発明に係る、布製の本体部に冷却部を収容して用いる冷却用具であって、前記冷却部には、肌側に配置され水分を吸収するとともに吸収した水分を気化させて発散可能な高吸水性素材と、前記肌側から離れた位置に配置され前記高吸水性素材から発散した水分の拡散を規制する水分拡散規制部材とが並列状態に配置されていることを特徴とする。
このような構成により、高吸収性素材に吸収された水分が蒸発するときの気化熱を利用して身体のうち、冷却部を当てた部分に冷却作用を及ぼすことができる。また、水分拡散規制部材を高吸水性素材と並列状態に配置したので、高吸収性素材から必要以上の水分が蒸発するのを水分拡散規制部材で抑制して、安定した冷却効果(涼感)を長時間持続させることができる。
【0006】
また、前記水分拡散規制部材は、水分の透湿量を調整する膜を有することが好適である。
このような構成により、高吸水性素材のうち、肌側に対して反対側の面から発散(蒸発)した水分の一部を、高吸水性素材と並列状態に配置された水分拡散規制部材の膜を透過させることができる。このため、高吸水性素材の面のうち、肌側に対して反対側の面から水分が蒸発する際の気化熱によって、身体を効率的に冷却することができる。このように、所望の範囲に水分の蒸発を抑制(高吸水性素材から水分が蒸発して外部に逃げる量を調整)しながらも、広い面積での冷却効果を効率良く得ることができるので、冷却効果を長時間持続させることが可能になる。
【0007】
また、前記水分拡散規制部材は、断熱性素材(保温性素材)を有することが好適である。
このような構成により、外部からの太陽熱(日光の放射)が直接高吸水性素材や身体に伝わることを緩和できるとともに、日光の放射などによる冷却効果の妨げを防止できる。このため、安定した冷却効果を長時間持続させることができる。
【0008】
また、前記本体部は、前記高吸水性素材と前記水分拡散規制部材とを収容するとともに、前記高吸水性素材と前記水分拡散規制部材との間に、冷却材を出し入れ自在に収容する収容部を有することが好適である。
このような構成により、必要に応じて保冷材などの冷却材を冷却用具の収容部に入れることができる。このように冷却部に冷却材を用いることによって、身体に対する冷却効果を一層高めることができる。特に、冷却材は収容部に出し入れ自在に配設されるので、高吸水性素材と水分拡散規制部材との間に仕切りで区切られた状態で収容される。このため、冷却材は、高吸水性素材から水分が蒸発する際の冷却効果を阻害せず、また、水分拡散規制部材で冷却材の冷却効果を長時間持続することが可能となる。又、冷却材を繰り返し出し入れしても、高吸水性素材と水分拡散規制部材との間に仕切りで区切られた状態で収容されているので、高吸水性素材や水分拡散規制部材を傷つけたり破損することを防止できる。したがって、長期間にわたって冷却効果を安定的に得ることができる。
【0009】
また、前記高吸水性素材及び前記水分拡散規制部材の面積は、前記冷却材の面積よりも大きいことが好適である。
このような構成により、高吸水性素材及び水分拡散規制部材の収容部側の面積を冷却材の大きさよりも大きくすることにより、冷却材の氷が溶けて冷却材の冷却効果がなくなった後においても、高吸水性素材と水分拡散規制部材との冷却システムを機能させることができるので、長時間にわたって冷却効果を得ることができる。
【0010】
また、冷却用具は、所望の位置に前記冷却部を当てておくとともに、前記所望の位置から前記冷却部が脱落することを防止する係止部を有することが好適である。
このような構成により、冷却用具が身体から脱落することを防止するための係止部を設けたので、身体からの脱落を防止でき、長時間にわたって確実に冷却効果を得ることができ、取り扱いが便利になる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、高吸収性素材に吸収された水分が蒸発するときの気化熱を利用して身体のうち、冷却部を当てた部分に冷却作用を及ぼすことができる。また、水分拡散規制部材を高吸水性素材と並列状態に配置したので、高吸収性素材から必要以上の水分が蒸発するのを水分拡散規制部材で抑制して、安定した冷却効果を長時間持続させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の冷却用具は、人の身体の一部を冷やすためのものである。ここでの冷却用具は、30℃の室温中で、冷却用具を付けた部位が人の体温以下の温度(35℃以下)に冷却できるものをいうが、使用環境、使用条件は色々であり、これにこだわるものではない。
【0013】
第1の実施の形態について図1から図3を用いて説明する。本発明の冷却用具として、本実施形態では、身体の首周りに着用して使用するネッククーラー10であるものとして説明する。
【0014】
図1(A)および図1(B)に示すように、ネッククーラー10は、例えば両サイドの下側に傾斜部13を有する略矩形状の布製の本体部12と、本体部12からそれぞれ側方に延びる本体部12より幅の小さい延長部14a,14bと、本体部12に設けられた冷却部16(図2参照)とを有している。本体部12および延長部14a,14bは、首に巻くことができるように、略帯状に一体的に形成されている。なお、ネッククーラー10の場合(冷却用具を首に巻いて使用する場合)、本体部12の大きさは、長さ(図1(A)中の左右方向寸法)は100mm〜250mm、幅(図1(A)中の上下方向寸法)は60mm〜150mm程度であることが好ましく、冷却部16の大きさ(後述する収容部22の大きさ)は、本体部12の幅よりも上下の外枠分だけ数ミリメートルだけ小さい略50mm〜140mm程度であることが好ましく、長さは任意に設定できる。
なお、本体部12や冷却部16の形状や大きさはこれらに限ることはないことは言うまでもないことであり、冷却したい身体の部位の形状や大きさ、さらには、ネッククーラー10を着けるのが子供と大人、女性と男性によって要求されるサイズが異なるため、それらのサイズに対応できる大きさに適宜に変更可能である。後述する各種寸法も同様である。
【0015】
本体部12および延長部14a,14bの肌側(肌に当てられる側)は、例えばポリエステル、綿、絹及びこれらを適宜に選択して混織したものなど、吸汗性と速乾性を有するとともに皮膚感作性や変異原性等が陰性(身体の皮膚に対して優しい)の素材が用いられる。また、肌側に対して反対側の外側(例えば日光などを受ける側)も、例えば例えばポリエステル、綿、絹及びこれらを適宜に選択して混織したものなど、吸汗性と速乾性を有するとともに皮膚感作性や変異原性等が陰性の素材が用いられることが好ましい。このような素材が用いられると、布製の本体部12および延長部14a,14bは屈曲自在で適度の伸縮性を有しており、身体に沿って取り付けることができ、長時間(例えば数時間程度)着けていても痛みを感じることがない。
【0016】
そして、延長部14a,14bの一方の延長部14aには、他方の延長部14bを係止するための係止部として他方の延長部14bを通す挿通孔18が形成されている。なお、挿通孔18の孔幅は、他方の延長部14bと同じ幅かそれよりも僅かに小さく形成されていることが係止効果を高める上で好ましい。また、挿通孔18の内側には、他方の延長部14bを係止するための滑り止め(図示せず)が形成されていることが好ましい。このため、一方の延長部14aの挿通孔18に対して他方の延長部14bを通す量を調整することにより、首の所望の部位(例えば首筋)に冷却部16を当てた状態を維持することができる。したがって、ネッククーラー10を首部分に対して当てる装着感を所望の状態にすることができる。すなわち、挿通孔18により、ネッククーラー10が身体から脱落することを防止することができ、長時間にわたって確実に冷却効果(涼感)を得ることができ、ネッククーラー10の取り扱いが便利になる。
なお、係止部の例として、挿通孔18の他、図示しないが、ホックやボタン、又は、面ファスナなど任意の固定手段を採用することができる。
【0017】
本体部12の中央部には、冷却部16が収容される収容部22が形成されている。収容部22は、冷却部16の後述する高吸水性素材32および水分拡散規制部材34(図2参照)を組み合わせて収容する部分である。この収容部22に冷却部16が配設されることによって、身体の所望の部位に冷却作用を与えるように形成している。
【0018】
図1および図2に示すように、本体部12の中央部の収容部22には、身体の首筋に当てる冷却部16が配設されている。冷却部16は、身体の肌側に配設された高吸水性素材32と、外側に配設された水分拡散規制部材34とを収容部22に一体に形成された仕切り22aを介して並列した状態に備えている。このため、高吸水性素材32と水分拡散規制部材34とを所定の位置に動かさずに配置しておくことができる。又、仕切りを介することなく配置することもできる。これら高吸水性素材32および水分拡散規制部材34は、それぞれ身体の形状に合わせて変形するように、例えば薄く柔らかい(フレキシブルな)矩形状の平板状に形成されている。高吸水性素材32の大きさは、概略的には長さ240mm×幅70mm程度である。水分拡散規制部材34の大きさは、概略的には長さ250mm×幅80mm程度である。このように、高吸水性素材32の方が水分拡散規制部材34の大きさ(面積)よりも小さいことが好ましい。すなわち、水分拡散規制部材34が高吸水性素材32を覆うように、大きく(広い面積に)形成されている。なお、これら高吸水性素材32および水分拡散規制部材34の厚さは、それぞれ例えば1mm〜5mm程度である。
【0019】
そして、本体部12の収容部22には、吸汗(吸水)性と速乾性を有する素材を使用することが冷却効果を向上させる上で好ましい。また、例えば、収容部22の表面の素材は、ワッフル編みした布製部材が用いられ、このような素材で周囲を囲んで収容部22を形成すると良い。ワッフル編みによって、身体の肌に対してできるだけ点で接触させることができる。
【0020】
なお、本体部12の素材は、上述したものに限定するものでなく任意の素材を使用することができる。布製の本体部12は屈曲自在で適度の伸縮性を有しており、身体に沿って取り付けることができ、長時間着用していても痛みを感じることがない(皮膚感作性や変異原性等が陰性である)ものが用いられる。
【0021】
また、本体部12(収容部22)の厚さは、高吸水性素材32及び水分拡散規制部材34に水を含ませていない保管状態で25mm以内、好ましくは1mm〜15mm以内にするとスペースを取らないで、カバン等に保管し易く、持ち運びし易い。
【0022】
本体部12の収容部22に配設された高吸水性素材32には、例えば、高吸水・高吸湿繊維を不織布状にしたものが用いられる。高吸水性素材32は、水に対して高い吸着、吸収能力を備え、この吸収した水分を保水する機能を備えている。ここで用いる高吸水性素材32は、例えば最も一般的に用いられる繊維である木綿の2倍など、木綿の数倍程度以上の吸水性を有するものをいうが、高吸水性素材32としては、例えば自重の50倍以上、好ましくは100倍又は500倍以上の吸水機能を備えた材料、例えば、ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系高吸収性材料を用いると良い。また、高吸水性素材32は、吸水・吸湿を繰り返しても性能の劣化が少なく、軽くしなやかであることが好適である。また、炎天下など直射日光が当てられた環境であっても劣化が少なく、吸水性能を維持できる素材を用いることが好ましい。さらに、身体の肌に当てるので、皮膚感作性や変異原性等が陰性であること(身体の皮膚に対して優しいこと)が好ましい。
【0023】
このような高吸水性素材32として、例えば帝人ファイバー社製のベルオアシス(登録商標)や、この繊維(ベルオアシス)を混合した素材を布状又はマット状等にして使用することが好ましい。また、この繊維を、ネッククーラー10の本体部12の表面を形成する素材に混合したり、本体部12に貼り合わせて使用する等、任意の形態で使用することができる。
【0024】
図3に示す水分拡散規制部材34は、例えば発泡ウレタンを使用した保温材(断熱材)52と、高耐水圧・高透湿ラミネート素材(例えばポリウレタンフィルム(膜))56aを表地56bと裏地56cで挟んで形成した透湿性素材54とを貼り合わせて形成されている。そして、保温材52は高吸水性素材32側に配置され、透湿性素材54は外側に配置されている。したがって、水分拡散規制部材34は、向きが規定されている。なお、保温材52から透湿性素材54を通して抜ける水分の気化熱を冷却に用いることができることはもちろんである。
【0025】
保温材52は、微小な空気室又は空気層を有し、すなわち、スポンジ状に形成されている。このため、保温材52の微小な空気室又は空気層に水を含ませることができる。そして、保温材52は、例えばマラソン用吸水スポンジと同程度の吸水性を有することが好ましい。このように水を含ませた場合、長時間にわたって水分を保温材52に含ませておくことができる。このため、気化熱を冷却に用いることができる時間を長く維持し、すなわち、冷却効果をより長時間にわたって維持することができる。また、保温材52の微小な空気室又は空気層によって断熱作用を得て、ネッククーラー10の外部からの太陽熱等を遮ることができる。このため、外部からの太陽熱(日光の放射)が直接高吸水性素材32や身体に伝わることを緩和できるとともに、日光の放射などによる冷却効果の妨げを防止できる。
【0026】
水分拡散規制部材34の透湿性素材54は、内側(肌側)から気化する水分が必要以上に外側に逃げないように、透湿量を一定範囲に規制する(調整する)。高耐水圧・高透湿ラミネート素材56aには、例えば単位時間に単位面積当たり一定量の気体(蒸気)を通すがそれ以上の蒸気または液体を通さないような特性を有するものを用いるのが好ましい。このような高耐水圧・高透湿ラミネート素材56aとして、例えば小松精練社製のサイトス(登録商標)を使用することが好ましい。また、表地56bと裏地56cは、例えばナイロンのような通常の布地を使用することもできるが、例えばポリウレタンのような吸水性の高い素材を用いることもできる。
【0027】
なお、冷却効果を長時間維持するために、透湿性素材54の高耐水圧・高透湿ラミネート素材56aは、ポリアミド系合成繊維(ナイロン(登録商標))やビニールなどの樹脂材製フィルムを使用することもできる。また、この樹脂材製フィルムに多数の小孔を形成して、保温材52からこれら小孔(透湿性素材54)を通して徐々に水分が蒸発するようにしても良い。この場合でも透湿性素材54と同様に透湿性を有する素材として使用することができる。
【0028】
次に、本実施形態に係るネッククーラー10の作用について説明する。
高吸水性素材32に水分を含ませるため、ネッククーラー10を水に浸す。このとき、高吸水性素材32、水分拡散規制部材34の保温材52は水分を吸収して保水する。ネッククーラー10で吸収できなかった水分が流れ落ちるのを防止するため、軽く絞る。
【0029】
この状態のネッククーラー10の冷却部16を、高吸水性素材32を肌側にして首周りの冷やしたい部分(所望の部分)に当てる。冷却部16を所望の部分に当てた状態で、一方の延長部14aの挿通孔18に他方の延長部14bを入れて係止して、冷却部16が所望の部分に対してズレないように取り付ける。このとき、他方の延長部14bの幅が挿通孔18の孔幅よりもやや大きく、挿通孔18に滑り止めが形成されていることにより、所望の状態を維持することができる。この状態で、ネッククーラー10は、日焼け止めとしても機能する。
【0030】
ネッククーラー10の肌側の高吸水性素材32に含んだ水分は、例えば身体の体温や外気温等の影響を受けて水蒸気となる(気化する)。このように、水分が気化する際には、気化熱の作用により熱を奪う。このため、身体の肌に冷却効果を発揮する。
【0031】
一方、ネッククーラー10の外側の水分拡散規制部材34は、日光からの放射によって徐々に温められる。このとき、水分拡散規制部材34は、外側の透湿性素材54から温められる。そして、透湿性素材54に密着した保温材52も透湿性素材54に近接する側から温められる。このため、保温材52に含んだ水分は気化されて、保温材52に固定された透湿性素材54を通して徐々に蒸気となって放出される。このように、水分が気化する際には、気化熱の作用により熱を奪う。このため、身体の肌に対して冷却効果を発揮する。しかしながら、水分拡散規制部材34は、透湿性素材54で水分の透湿量を一定範囲に規制する。また、保温材52は断熱作用を有するので、高吸水性素材32に近接する側に含んだ水分が温められるのは、極力防止されている。したがって、保温材52に含まれた水分が温められて気化するのは極力防止されている。そうすると、保温材52に水分が含まれた状態が長時間にわたって維持される。このため、身体の肌に対して長時間にわたって冷却効果を発揮する。
【0032】
他方、高吸水性素材32から気化されて放出された水分の一部は、収容部22の仕切り22aを介して水分拡散規制部材34の保温材52に吸収される。高吸水性素材32と水分拡散規制部材34とは、水分拡散規制部材34の方が面が大きく、面同士が対向した状態にある。このため、保温材52に吸収された水分の一部は、透湿性素材54を通して気化するとともに、収容部22の仕切り22aを介して突き合わせられた高吸水性素材32に再び吸収される。すなわち、高吸水性素材32から気化された水分の一部は保温材52を介して再び高吸水性素材32に吸収される。また、一部は高吸水性素材32から直接外部に水分を放出する。このような循環が繰り返されながら、首周りに対して冷却効果を与えつつ、徐々に高吸水性素材32、水分拡散規制部材34の保温材52に含まれる水分量が減少する。
【0033】
このように、冷却部16によって、水分を長時間にわたって保持し、かつ、水分の蒸発をコントロールすることができるので、冷却効果を効率的に身体に与えつつ所望の涼感が得られる時間を、従来品に比べて長くすることができる。
【0034】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
肌側の高吸水性素材32の外側に高吸水性素材32によりも面積が大きい水分拡散規制部材34を面同士を突き合わせた状態に配置したので、高吸水性素材32から気化して放出した水分の一部を水分拡散規制部材34の保温材52に吸収させることができる。そして、水分拡散規制部材34の保温材52を介して、この保温材52に突き当てられた高吸水性素材32で再び水分の一部を吸収することができる。このため、全体として、水分の気化による放出時間を長く維持することができる。したがって、水分が気化する際に気化熱の作用により熱を奪って身体の肌に安定した冷却効果を与える時間を長く持続させることができる。
【0035】
また、水分拡散規制部材34は、透湿性素材54によって保温材52に保水された水分の透湿量を一定範囲に規制(調整)することができる。このため、ネッククーラー10の外側に日光が当てられて保温材52の水分が温められて気化してネッククーラー10の外側に抜けようとしても、透湿性素材54で透湿量を規制しているので、保温材52に水分を維持することができる。このため、高吸水性素材32の面のうち肌側に対して反対側の面(水分拡散規制部材34側の面)から水分が蒸発する際の気化熱によって、身体を効率的に冷却することができる。このように、所望の範囲に水分の蒸発を抑制(高吸水性素材32から水分が蒸発して外部に逃げる量を調整)しながらも、広い面積での冷却効果を効率良く得ることができる。したがって、水分拡散規制部材34の構造によって、水分の気化による放出時間を長く維持することができる。したがって、水分が気化する際に気化熱の作用により熱を奪って身体の肌に安定した冷却効果を与える時間を長く持続させることができる。
【0036】
さらに、水分拡散規制部材34の保温材52を用いることによって、断熱効果を発揮して、外部からの太陽熱(日光の放射)が直接高吸水性素材32や身体に伝わることを緩和できるとともに、日光の放射などによる冷却効果の妨げを防止できる。このため、安定した冷却効果を長時間持続させることができる。
【0037】
なお、本実施形態に係るネッククーラー10は、再び水に浸して同様に使用することにより、上述したのと同じ効果を発揮する。すなわち、何度も再利用可能である。したがって、上述したように、安定した冷却効果を長時間持続させることができることにより、例えば数時間等、長く使用する場合であっても水に浸す回数を抑えることができる。このため、長時間の使用に特に便利であり、効果を発揮する。そうすると、本実施形態のネッククーラー10は、スポーツをする場合に限らず、暑いときに屋外などで作業をする際に用いるのに好適である。
【0038】
また、本実施形態では、図1に示すように、冷却部16を本体部12に設けることについて説明したが、冷却部16を延長部14a,14bに設けることも好適である。また、冷却部16を収容する収容部22を複数個所に設けたり、収容部22を大きく形成することも好適である。そうすると、より冷却効果を高めることができる。
【0039】
また、本実施形態では、仕切り22aを高吸水性素材32と水分拡散規制部材34との間に設けた構成として説明したが、仕切り22aが設けられておらず、高吸水性素材32と水分拡散規制部材34とが直接的に面同士が接触した構成であることも好適である。この場合、特に水分拡散規制部材34に対して小さい高吸水性素材32の位置が動かないように、収容部22に縫い合わせられているなど、所定の位置に固定されていることが好ましい。もちろん、水分拡散規制部材34が収容部22に縫い合わせられて所定の位置に固定されていても良い。また、仕切り22aは、高吸水性素材32と水分拡散規制部材34との間に全面的にあっても良く、一部が直接的に接触した構成であっても良い。
【0040】
また、水分拡散規制部材34の保温材52と透湿性素材54は、どちらか一方だけを使用することも可能である。保温材52を用いる場合、水分を含むとともに断熱作用を発揮することができる。また、高吸水性素材32から放出される水分を吸収できるので、気化できる水分量を長く維持して、冷却効果を長く維持することができる。また、透湿性素材54を用いる場合、高吸水性素材32からネッククーラー10の外側に抜ける水蒸気の透湿量を所定の状態に規制することができる。
【0041】
また、係止部としての挿通孔18は、布製の本体部12の収容部22を形成した近くに形成することもできる。また、布製の延長部14a,14bの代わりにゴムバンドなどの伸縮自在の部材を配設しても良い。また、延長部14a,14bを帯状、または紐状に長く形成して結ぶようにしても良く、この場合結び部分が係止部となる。
【0042】
次に、第2の実施の形態について図4および図5を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の作用を奏する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。これについては、後述する第3および第4の実施の形態でも同様である。
【0043】
図4(A)および図4(B)に示すように、本実施形態のネッククーラー10の概略的な構成は、第1の実施の形態で説明したネッククーラー10をほぼ同じであるが、本実施形態では、冷却部16に保冷材(冷却材)136を用いる場合について説明する。
【0044】
本体部12の収容部22には、保冷材136を出し入れするためのポケット122が形成されている。ポケット122は、保冷材136が収容される部分と、高吸水性素材32との間に仕切り122aを備え、保冷材136が収容される部分と、水分拡散規制部材34との間に仕切り122bを備えている。すなわち、図5に示すように、冷却部16の各素材(高吸水性素材32、水分拡散規制部材34および保冷材136)は、内側(肌側)から、高吸水性素材32、保冷材136、水分拡散規制部材34の順に配置されている。
【0045】
ポケット122は、仕切り122a,122bによって略袋状に形成されている。ポケット122は、保冷材136を収納するに足りる大きさ(例えば概略的には長さ120mm×幅60mm程度)に形成され、開口部(出し入れ口)122cには、使用中にポケット122の内部から保冷材136が勝手に出ないようにポケット122の開口部122cの内側に例えば面ファスナ(図示せず)が設けられている。
【0046】
なお、図4(A)および図4(B)に示す例ではポケット122の開口部122cを内側、つまり、人の肌に接触する側(肌側)に設けている。このような構成とすることで、保冷材136をより肌に近い位置に配置でき、保温材(断熱材)52より小型(小さい面積)の保冷材136によって効率よく冷却できる。なお、このポケット122の開口部122cは、本体部12の上方や下方の側部に設けても良く、肌側と反対側の外側(例えば日光が放射される側)に設けることもできる。
【0047】
また、ポケット122(仕切り122a,122b)は、布製素材で形成されている。本実施形態では本体部12および延長部14a,14bの肌側の表面と同じ素材が使用され、吸汗性と速乾性を有するワッフル編みした布製部材で形成されていることが好ましい。
【0048】
保冷材136は、例えば概略的には50mm×50mm〜120mm×60mm程度の矩形状の平板状に形成されているものが用いられる。なお、この保冷材136の厚さも、例えば1mm〜5mm程度である。すなわち、第1の実施の形態で示した寸法の水分拡散規制部材34は、高吸水性素材32および保冷材136に比べて大きく形成され、かつ、保冷材136の大きさが高吸水性素材32に比べて小さく形成されている。水分拡散規制部材34が高吸水性素材32および保冷材136に比べて大きく形成されているのは、保温材52による吸水量をより高くし、高吸水性素材32からの水分の放出をできるだけ防止するためである。また、保冷材136の大きさが高吸水性素材32および水分拡散規制部材34に比べて小さく形成されているのは、保冷材136の冷気を冷却部16内に閉じ込めておく時間を長くして保温効果を高めて保冷材130の効果が発揮する時間を長くして、冷却効果をより高くするためである。
【0049】
保冷材136には、例えば吸水性保冷材を使用することが好ましい。吸水性保冷材136の一例として、顆粒状態の保冷材136を水に浸けることで水を吸収させることができ、水を吸収した状態の保冷材136を冷蔵庫等で冷却して使用する。顆粒状態の保冷材136は持ち運びや収納に便利である。吸水性保冷材136は、水分を含ませた後、冷蔵庫などで氷結させることができ、氷の高い冷却効果を利用することができる。すなわち、保冷材136としては、高分子ポリマーなどが用いられる。なお、保冷材136はポケット122から出し入れするだけで交換可能である。このため、ネッククーラー10の使用中に保冷材136を適宜に取り替えることもできる。
また、氷を直接的に保冷材136として使用することもできる。この場合、氷を小さく砕いて袋に入れたものをポケット122に入れて使用することが好ましい。
【0050】
次に、本実施形態に係るネッククーラー10の作用について説明する。なお、第1の実施の形態で説明した作用については説明を省略する。
第1の実施の形態で説明したように、高吸水性素材32に水分を含ませるため、ネッククーラー10を水に浸す。ネッククーラー10で吸収できなかった水分が流れ落ちるのを防止するため、軽く絞る。そして、冷蔵や冷凍された保冷材136を開口部122cからポケット122に入れる。その後、この状態のネッククーラー10の冷却部16を、第1の実施の形態で説明したように取り付ける。
【0051】
ネッククーラー10の肌側の高吸水性素材32に含んだ水分は、身体の体温や外気等によって水蒸気となる(気化する)。このように、水分が気化する際には、気化熱の作用により熱を奪う。このため、身体の肌に冷却効果(涼感)を与える。
【0052】
高吸水性素材32から放出された水分の一部は、収容部22の仕切り122aを介してポケット122の内部の保冷材136により冷却される。このため、高吸水性素材32から気化した水分の一部は液体に戻る。保冷材136により冷却されて液体に戻った水分の一部は、ポケット122の仕切り122a(ポケット122の素材)を通して再び高吸水性素材32に吸収される。
【0053】
一方、水分拡散規制部材34の保温材52は、断熱材として機能するので、日光などにより外側から温められても保冷材136の温度上昇を極力防止する。このように保冷材136の温度上昇を防止することによって、高吸水性素材32から放出された水分の一部を効率的に液体に戻して再び高吸水性素材32や水分拡散規制部材34の保温材52に吸収させることができる。すなわち、水分を冷却部16に含ませておく時間を長くすることができるので、効率的な冷却効果を与えつつ、冷却時間を長く維持することができる。
【0054】
また、保冷材136で液化された水分の一部は、水分拡散規制部材34の保温材52に吸収される。一方、外側の透湿性素材54からは、例えば日光や外気温などの作用により水分が蒸発しようとする。このように、水分が蒸発(気化)する際、熱を奪う。このため、水分拡散規制部材34は、肌に冷却効果を与えるとともに保冷材136を長持ちさせる効果を発揮する。
【0055】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。第1の実施の形態で説明した効果については記載を省略する。
保冷材136を出し入れ自在に配設することによって、ネッククーラー10の冷却部16(収容部22)が肌に当たる温度を調整することができる。すなわち、保冷材136が収容部22のポケット122に配設されることによって、肌に当たる温度を低下させ、更なる涼感を与えることができる。
特に、保冷材136は収容部22のポケット122に対して出し入れ自在に配設されるので、高吸水性素材32と水分拡散規制部材34との間に仕切り122a,122bで区切られた状態で収容される。そして、保冷材136は、高吸水性素材32や水分拡散規制部材34に比べて小さく形成されているので、保冷材136は、高吸水性素材32から水分が蒸発する際の冷却効果を阻害せず、また、水分拡散規制部材34で保冷材136の冷却効果を長時間持続することが可能となる。又、保冷材136を繰り返し出し入れしても、高吸水性素材32と水分拡散規制部材34との間に仕切り122a,122bで区切られた状態で収容されているので、高吸水性素材32や水分拡散規制部材34を傷つけたり破損することを防止できる。したがって、長期間にわたって冷却効果を安定的に得ることができる。
【0056】
また、高吸水性素材32及び水分拡散規制部材34の面積を保冷材136の面積よりも大きくすることにより、保冷材136の氷が溶けて保冷材136の冷却効果がなくなった後においても、第1の実施の形態で説明した高吸水性素材32と水分拡散規制部材34との冷却システムを機能させることができるので、長時間にわたって冷却効果を得ることができる。
【0057】
なお、本実施形態では、収容部22から保冷材136を出し入れする開口部122cがあるのが肌側であるとして説明したが、日光などが当てられる外側にあることも好適である。または、肌側および外側の両方に開口部122cが設けられて保冷材136が出し入れされることも可能である。
【0058】
また、本実施形態で説明したように、冷却部16に保冷材136を使用することが好ましいが、第1の実施の形態で説明したように、保冷材136を使用しなくても、高吸水性素材32および水分拡散規制部材34の構成で冷却部16を形成しても冷却効果が得られるようになっている。したがって、ポケット122に保冷材136を入れない状態でも、第1の実施の形態で説明したように使用することができる。
【0059】
次に、第3の実施の形態について図6を用いて説明する。本実施形態は、第2の実施の形態で説明したポケット122や開口部122cを有するので、冷却材136を用いることが可能な第2の実施の形態の変形例であるが、保冷材136を用いない第1の実施の形態の変形例としても良い。
冷却用具10は、第1および第2の実施の形態では、首部分に付けて使用するネッククーラー10として説明したが、他の例(腕や足に巻いて使用する帯状タイプや頭に付けて使用する鉢巻、帽子タイプなど)として使用することもできる。その他、肩など任意個所に使用することができる。
【0060】
本実施形態の図6に示す冷却用具10は、例えば足や腕(首でも可)などに巻いて使用するタイプのものである。
冷却用具10は、本体部212と、延長部214と、冷却部16とを有している。このうち、本体部212および延長部214は一体的である。本実施形態では、本体部212は図6中の左側端部にあり、延長部214は本体部212の右方向に延長されている。本体部212の幅(高さ)と延長部214の幅(高さ)は、同一であることが好ましい。
【0061】
延長部214には、第1および第2の係止部218a,218bが配設されている。第1の係止部218aは、延長部214の一側面に配設されている。第2の係止部218bは、延長部214の他側面に配設されている。特に、第1および第2の係止部218a,218bは、互いに対してズレた位置に配置され、冷却用具10を身体に巻いたときに、一側面の第1の係止部218aと他側面の第2の係止部218bとを係止可能となっている。
【0062】
冷却用具10を腕や太腿部に巻いて使用する場合、冷却部16の大きさは、巻く部分の大きさ(全長)の1/3〜1/1程度の長さであることが好ましく、また、冷却用具10の長さは、巻く部分の大きさ(全長)の1〜2倍程度であることが好ましいが、これらに限ることはない。
【0063】
冷却用具10としての作用は、第2の実施の形態で説明したネッククーラー10と同様であるので、ここでの説明を省略する。
なお、図6に示す冷却用具10は、例えば腕や太腿部などに使用する筒状のサポータに組み込まれたりしていることも好適である。
【0064】
次に、第4の実施の形態について図7を用いて説明する。本実施形態は、第2の実施の形態で説明したポケット122や開口部122cを有するので、冷却材136を用いることが可能な第2の実施の形態の変形例であるが、保冷材136を用いない第1の実施の形態の変形例としても良い。
図7に示すように、本実施形態に係る冷却用具10は、例えば頭部に使用するタイプのものである。冷却用具10は、本体部312と、延長部314と、冷却部16とを有している。このうち、本体部312と延長部314とは一体的であることが好ましいが、延長部314を交換可能であることも好適である。本実施形態では、延長部314は例えば伸縮自在なゴム紐などにより形成されている。このため、冷却用具10を頭部にフィットさせることができる。例えば、冷却用具10の冷却部16は、おでこや、後頭部、側頭部等、様々な位置に当てることができる。
【0065】
なお、冷却用具10を頭部に巻いて使用する場合、冷却部16の大きさは、長くする場合、150mm〜200mm程度の長さであるが、通常、長さ115mm×幅60mm程度であることが好ましいが、これに限ることはない。
【0066】
冷却用具10としての作用は、第2の実施の形態で説明したネッククーラー10と同様であるので、ここでの説明を省略する。
【0067】
なお、図7に示す冷却用具10は、キャップやサンバイザ(共に図示せず)などに着脱可能であったり、組み込まれたりしていることも好適である。
【0068】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】(A)は第1の実施の形態に係る冷却用具としてのネッククーラーを示す概略図であり、(B)はネッククーラーの延長部を互いに対して係止して身体に巻き付けた状態を示す概略図。
【図2】第1の実施の形態に係るネッククーラーの本体部の冷却部が収容された収容部を示す図1(A)中のA−A線に沿う概略的な断面図。
【図3】第1の実施の形態に係るネッククーラーの本体部の冷却部の水分拡散規制部材の構造を示す概略的な断面図。
【図4】(A)は第2の実施の形態に係る冷却用具としてのネッククーラーを示す概略図であり、(B)はネッククーラーの延長部を互いに対して係止して身体に巻き付けた状態を示す概略図。
【図5】第2の実施の形態に係るネッククーラーの本体部の冷却部が収容された収容部を示す図4(A)中のB−B線に沿う概略的な断面図。
【図6】第3の実施の形態に係る冷却用具を示す概略図。
【図7】第4の実施の形態に係る冷却用具を示す概略図。
【符号の説明】
【0070】
10…ネッククーラー、12…本体部、14a,14b…延長部、16…冷却部、18…挿通孔、22…収容部、32…高吸水性素材、34…水分拡散規制部材、52…保温材(断熱材)、54…透湿性素材、56a…高耐水圧・高透湿ラミネート素材、56b…布製の表地、56c…布製の裏地。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布製の本体部に冷却部が収容された冷却用具であって、
前記冷却部には、
肌側に配置され水分を吸収するとともに吸収した水分を気化させて発散可能な高吸水性素材と、
前記肌側から離れた位置に配置され前記高吸水性素材から発散した水分の拡散を規制する水分拡散規制部材と
が並列状態に配置されていることを特徴とする冷却用具。
【請求項2】
前記水分拡散規制部材は、水分の透湿量を調整する膜を有することを特徴とする請求項1に記載の冷却用具。
【請求項3】
前記水分拡散規制部材は、断熱性素材を有することを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の冷却用具。
【請求項4】
前記本体部は、前記高吸水性素材と前記水分拡散規制部材とを収容するとともに、前記高吸水性素材と前記水分拡散規制部材との間に、冷却材を出し入れ自在に収容する収容部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の冷却用具。
【請求項5】
前記高吸水性素材及び前記水分拡散規制部材の面積は、前記冷却材の面積よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の冷却用具。
【請求項6】
所望の位置に前記冷却部を当てておくとともに、前記所望の位置から前記冷却部が脱落することを防止する係止部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1に記載の冷却用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−185420(P2009−185420A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−27870(P2008−27870)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】