説明

冷蔵庫

【課題】野菜や果物を洗浄液に浸漬し、オゾンガスを含む微細気泡の物理的作用、化学的作用によって、農薬等の有害物質を除去する専用機器のため、洗浄槽や排水管が必要であり、構造が複雑で大掛かりな装置になるという課題を有していた。
【解決手段】野菜室114内に光触媒を塗布した光触媒部材117と、光触媒部材117に向かって光を発生する光発生手段118と光触媒部材117に結露させる結露手段119とを備え、光発生手段118から発生する光と結露手段119にて結露した水分と光触媒との反応により発生するOHラジカルを作り出すことが可能となり、保存物中農薬を酸化分解により減らすことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は野菜や果物などの食物に付着している農薬成分を、光発生手段から発生する光と結露手段にて結露した水分と光触媒との反応により発生するOHラジカルによって減らす事のできる冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、食の安全性に対する消費者の不安は高く、東京都消費者生活アンケート「食品の安全性」(2000年7月〜8月に調査)によると、中でも特に食品の残留農薬に対する不安は消費者の役9割が不安を感じていると言う国民意識調査結果が出ている。
【0003】
残留農薬に対する安全性の確保のため、農家の農薬使用に対する規制や、人の健康面から残留量を規制した食品衛生法といった法規制は整備されつつも、毎年厚生労働省が実施する残留農薬検査では規定量を上回って残留している、いわゆる違反の農産物が検出されていると言う事実がある。検出率の高い残留農薬は主には海外からポストハーベスト目的で使用された農薬で、その中には日本国内では使用禁止されている農薬も多くある。
【0004】
このような残留農薬の実態の中、消費者が安心して食生活を送るために、残留農薬を除去する装置の必要性が高いと考える。
【0005】
従来、野菜や果物などに付着している農薬等の有害物質を除去する機能を有する、食物洗浄装置がある(例えば特許文献1)。
【0006】
図6は特許文献1に記載された従来の農薬等の有害物質を除去する機能を有する食物洗浄装置を示すものである。
【0007】
図6に示すように、洗浄液26は通常水道水が使用され、洗浄槽25の側壁には洗浄液26を供給する供給管36、洗浄槽25の底部には洗浄液を排出する排出管37が接続されている。また、供給管36と排出管37には洗浄液26の供給と排出を制御する電磁弁38,39が設けられている。
【0008】
洗浄液26に微細気泡を発生させ気泡発生手段27は、微細気泡となる気体を吸引する吸引管31が設けられたエジェクター30と、洗浄液26を搬送させるとともに洗浄液26を加圧して気体を溶解させるための流体ポンプ28と、溶解した気体を減圧して析出させ洗浄槽25内は微細気泡を含む洗浄液26を再びエジェクター30に戻す分岐部33で構成されている。洗浄槽25とエジェクター30およびエジェクター30と流体ポンプ28は洗浄液26を搬送する搬出管29、流体ポンプ28と分岐部33は吐出管32、分岐部33とエジェクター30は戻し管35がそれぞれ構成されている。食物に付着している汚染物質を溶出させる液体改質手段40は気泡発生手段27を構成している流体ポンプ28と分岐部33の間に設けられ、洗浄液26は液体改質手段40を構成するシクロケイ酸塩化合物と接触することにより、汚染物質を溶出させる洗浄液として改質している。汚染紫外光48はオゾンを発生させるオゾン発生装置49と、発生したオゾンを洗浄槽25に供給する気体ポンプ50とオゾンの供給と洗浄液26の流入を防止するための電磁弁51で構成されている。オゾン発生装置49は、高圧放電を利用してオゾンを発生させるものが適用される。
【0009】
以上のように構成された食物洗浄装置において、以下その動作について説明する。
【0010】
制御部(図示せず)から洗浄開始の信号が発せられると電磁弁38は作動(開)し、食物を洗浄する洗浄液26が供給管36から洗浄槽25に供給される。洗浄液26が所定の量になると電磁弁38が作動(閉)し、供給が停止される。次に流体ポンプ28が作動し、洗浄液26は搬送管29を通り、エジェクター30に搬送され、エジェクター30に設けられている吸引管31から吸引された空気を巻き込む。洗浄液26に巻き込まれた空気は流体ポンプ28によって加圧された洗浄液26に溶解し、吐出管32を通り液体改質手段40によって活性化され、減圧ノズル34で加圧され、溶解していた空気の析出により微細気泡を発生した状態で洗浄槽25内に噴出される。減圧ノズル34では加圧された洗浄液26を減圧させるために圧損を高くして噴出流量を少なくしているので、過剰の洗浄液26は戻し管35に導かれ、気泡発生手段27を循環する。一方流体ポンプ28の作動と同時に、オゾン発生装置49、気体ポンプ50、電磁弁51が作動し、オゾンが洗浄槽25内の洗浄液26に供給される。洗浄槽25に入れられた野菜や果物などの食物はこの洗浄液26によって洗浄される。
【特許文献1】特開平9−75050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来の構成では、野菜や果物を洗浄液に浸漬し、オゾンガスを含む微細気泡の物理的作用、化学的作用によって、農薬等の有害物質を除去する専用機器のため、洗浄槽や排水管が必要であり、構造が複雑で大掛かりな装置になるという課題を有していた。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、専用機でなく、冷蔵庫に保存しながらOHラジカルの酸化分解能力により、農薬に分解反応を起こし、農薬成分を減らすことができ、お客様に安心を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、貯蔵室を有する箱体と、前記貯蔵室内に光触媒を塗布した光触媒部材と、貯蔵室内には前記光触媒部材に向かって光を発生する光発生手段と光触媒部材を結露させる結露手段を備えている。
【0014】
これによって、本発明では野菜や果物に付着する農薬等の有害物質の化学結合を、光発生手段から発生する光と結露手段にて結露した水分と光触媒との反応により発生するOHラジカルにより、農薬成分を酸化分解することが可能となり、専用機ではなく、冷蔵庫に保存しながら保存物の農薬成分を減らすことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の冷蔵庫は、光発生手段から発生する光と結露手段にて結露した水分と光触媒との反応により発生するOHラジカルにより農薬を分解することが可能となり、保存しながら農薬成分を減らすことができるので、安全性と使い勝手をより向上した冷蔵庫を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
請求項1に記載の発明は、貯蔵室を有する箱体と、前記貯蔵室内に光触媒を塗布した光触媒部材と、前記貯蔵室内には前記光触媒部材に向かって光を発生する光発生手段と前記光触媒部材を結露させる結露手段とを備え、前記光発生手段から発生する光と前記結露手段にて結露した水分と前記光触媒との反応により発生するOHラジカルを作り出すことが可能となり、保存物中農薬を酸化分解により減らすことが出来る。
【0017】
請求項2に記載の発明は、前記結露手段は静電霧化方式によってミストを生成するものであり、高電圧等の電気エネルギーを使って水滴を分裂させ、細分化することによって微細ミストを発生させるので、発生ミストは電荷を帯びている為、そのミストが持つマイナスの電荷と野菜表面のプラスの電荷間の吸着力によって野菜や果物に付着するため、より均一に野菜表面にミストが付着するとともに、電荷を帯びていないタイプのミストと比較してミストの付着率をより向上させることができるので、前記保存物の農薬の除去をより効果的に行うことが可能となる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、前記結露手段は超音波霧化装置によってミストを生成するものであり、高周波数の振動エネルギーを用いて水滴を細粒化するので、微細ミストの生成時に高電圧を必要とせず、低電圧で微細ミストを得ることが可能となるので、ミスト発生に伴う安全性をより高めることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記結露手段は前記貯蔵室内の空気に含まれる水蒸気から水を生成する水収集板と前記水収集板の表面温度を検知するための温度検知手段と前記水収集板の温度を調整するための温度調整手段とを備え、水収集板の表面温度を露点温度以下に調整することにより、確実に水を収集することが可能となり、タンクなどでの水供給が必要ないので、使用者の手間を省くことができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、前記光の波長が320nm〜780nmであることにより、野菜を劣化させることなく、かつ冷蔵庫の使用者の安全を確保しながら前記保存物の農薬成分を減らす事ができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一の構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の側断面図である。図2は本発明の実施の形態1における結露手段の側断面図である。
【0023】
図1において、冷蔵庫100は仕切り板111によって、上から冷蔵室112、切替室113、野菜室114、冷凍室115に仕切られている。野菜室114は、野菜室114を区画し開閉する為の扉116aとで構成されており、野菜室内壁全面は光触媒である酸化チタンコーティングが施された光触媒部材117を備えている。野菜室114の上部天面には光発生手段118と結露手段119が備えられている。光発生手段118はピーク波長380nm近辺の紫外線を照射する紫外線LEDであり、光触媒部材117に向かって照射されている。結露手段119は静電霧化方式でミストとして水分を噴霧することが可能なものである。
【0024】
結露手段119は、噴霧装置120と噴霧装置120によって発生したミストを野菜室114内に送風する送風手段121とから構成されている。また、噴霧手段120は貯水槽122の内部に位置し、貯水槽122に貯留された貯留水123にその一端を浸漬するよう位置し、他端を貯水槽122内に噴霧先端部124を形成した毛細管供給構造体125と貯水槽122の一画に設置し、貯水槽122内の貯留水123に負の高電圧を印加する陰極126と貯水槽の一画に位置し、陰極126に対向するよう位置した陽極127と、陰極126に高電圧を印加する高電圧電源128とから構成されている。
【0025】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
【0026】
光発生手段118には安全性の高い320nmから380nmの範囲の波長を持つ紫外線LEDを使用する。
【0027】
光発生手段118から発生される紫外線と野菜室114内壁に塗布された酸化チタンの光触媒反応により、野菜室114天面に備えた結露手段119から発生する水を分解し、OHラジカルを作りだすことができる。OHラジカルの強い酸化分解力によって、貯蔵室内に貯蔵された、野菜などの表面に付着した残留農薬などの有害物質に作用し、化学結合を切断する事ができるので、野菜室に保存した保存物の農薬成分を分解することができるので野菜室内の保存物の付着農薬を減らすことができる。
【0028】
結露手段119は静電霧化方式によりミストを発生するものであり、静電霧化方式はミストの粒子の大きさのピークが18nmと非常に小さいことから野菜室114壁面に水が付着しても客観的に濡れた感じがないので、官能的によい。またマイナス電荷を帯びていることからプラス電荷を帯びている壁面に付着しやすいのでより、OHラジカル発生効率を向上できることから、保存物の農薬分解効率を向上させることができる。
【0029】
以上のように、本実施の形態では、冷蔵庫100に、前記貯蔵室内に光触媒を塗布した光触媒部材117と、前記貯蔵室内には光触媒部材117に向かって光を発生する光発生手段118と前記貯蔵室壁面を結露させる結露手段119を備えることにより、簡便な構造で農薬等の有害物質を除去、分解する機能を冷蔵庫が有することとなり、消費者は冷蔵庫に野菜や果物を保存するだけで、簡単に農薬等の有害物質を減らすことができる。また、安全性の高い紫外波長の紫外線LEDを使用したことにより、照射強度を低減する事が可能となり、前記野菜室内壁の材料劣化防止につながる。
【0030】
また、本実施の形態では野菜室114が、冷凍室115の上段に配置することとしたが、野菜室114を最下段に配置することにより、野菜室114を使用する際に、紫外線が直接目に入ることなく、より安全に野菜室114を使用することができる。
【0031】
なお、本実施の形態では、野菜室114壁面に酸化チタンコーティングを施すとしたが、野菜室114内保存ケース内側に酸化チタンコーティングを施す事としても同様の効果が得られる。
【0032】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の側断面図である。
【0033】
図3において、冷蔵庫100は仕切り板111によって、上から冷蔵室112、切替室113、野菜室114、冷凍室115に仕切られている。野菜室114の上部天面には光発生手段118と結露手段119が備えられている。結露手段119は空気中の水蒸気から水を生成する水収集板201と水収集板201温度を検知する温度検知手段202と水収集板201温度を調整する為の温度調整手段203とで構成されている。水収集板201はアルミやステンレスなどの熱伝導性金属もしくは樹脂で構成され、冷却板の一面には例えばペルチェ素子などの温度調整手段203が当接され、ペルチェに印加する電圧を変化させる、もしくは印加する時間を可変させることにより水収集板201の表面温度を制御している。
【0034】
野菜室114内には保存物を入れる為の貯蔵ケース204が備えられている。貯蔵ケース204は光触媒効果のある酸化チタンを練りこんだ樹脂によって成型された光触媒部材117である。
【0035】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
【0036】
野菜室は冷却気により5℃に冷却されている。上部に備えられた水収集板201の温度を、露天温度以下へ調整する温度調整手段203により、水収集板201を冷却することで、水収集板201に空気中の水分が結露する。結露した水分は重力により貯蔵ケース204下部へ自由落下する。
【0037】
結露手段119を上部天面に備えたことにより、自由落下にて貯蔵ケース204を結露させることができるので、水を噴霧させるための部品が不必要となり、コスト削減につながる。
【0038】
貯蔵ケース204が落下した水分により結露し、その後、光照射手段118によって照射される光と、ケースに練りこまれた酸化チタンの光触媒効果により、結露した水を分解することができるので、強力な酸化剤であるOHラジカルを作り出すことができる。
【0039】
作り出されたOHラジカルは保存物に付着した農薬等の有害物質を酸化分解することができるので、保存物の農薬付着量を減らすことができる。
【0040】
以上のように、本実施の形態では、冷蔵庫100に、前記貯蔵室内に光触媒を練りこんだ樹脂によって成形された光触媒部材と、前記貯蔵室内には前記光触媒部材に向かって光を発生する光発生手段118と結露手段119を備え、結露手段119が、水収集板201を冷却し水収集板201に空気中の水分を結露させる方法であることにより、簡便な構造で農薬等の有害物質を除去、分解する機能を冷蔵庫が有することとなる。
【0041】
なお、本実施の形態では、結露手段119を野菜室114上面に配置するとしたが、野菜室114奥側に配置された冷却器を結露手段とし、冷却器により冷却された冷気により貯蔵ケース204奥側を結露させることとしても同様の効果が得られる。
【0042】
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3における冷蔵庫の側断面図である。図5は本発明の実施の形態3における冷蔵庫の結露手段の縦断面図である。
【0043】
図4において冷蔵庫100は仕切り111によって、上から冷蔵室112、切替室113、野菜室114、冷凍室115に区画されている。野菜室114は貯蔵ケース204が設置され、4〜6℃に冷却されている空間の中に食品が保存されている。野菜室114の背面には風路301と野菜室114を区画するための庫内仕切り302が備えられている。庫内仕切り302には結露手段119と光発生手段118と循環ファン303が備えられている。また、庫内仕切り302には酸化チタンコーティングが施されている。
【0044】
結露手段119は、貯留水保持手段304と噴霧手段305と送風手段306で構成されており、噴霧手段305は超音波方式である。貯留水保持手段304には冷蔵室112に備えられた給水タンク307より、給水経路308を経由して水が供給されている。
【0045】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
【0046】
まず、給水タンク307より給水経路308を経由して、貯留水保持手段304へ水が供給され、貯留された水は噴霧手段305により霧化され、送風手段306により風路301内へ噴霧される。
【0047】
次に光発生手段118により光が発生される。庫内仕切り302に塗布された酸化チタン光触媒は、光のエネルギーをうけることにより、空気中の酸素から強い酸化能力をもつOHラジカルをつくりだすことができる。作り出されたOHラジカルは循環ファン303により、野菜室114内へ循環される。循環されたOHラジカルが、保存された保存物に付着した農薬を酸化分解させることができるので、保存物の農薬成分を減らすことができる。
【0048】
また、酸化チタン光触媒は、OHラジカルを作り出す際に水があることで、水分からもOHラジカルを作り出すことができるので、結露手段119により風路内へ水を噴霧することにより、多くのOHラジカルを作りだすことが可能となり、より農薬の分解能力を向上させることができる。
【0049】
また、酸化チタン光触媒は、空気中の酸素より酸化能力の高いオゾンも同時につくり出すことができる。そのオゾンも保存中の保存物に付着した農薬成分を酸化分解することができるので保存中の保存物の農薬を減らすことができる。
【0050】
なお、本実施の形態では、風路301に光発生手段118と光触媒部材117と結露手段119を配置するとしたが、ドレン水回収経路である熱交換器と蒸発皿の間に光発生手段118と循環ファン303を備え、ドレン水回収経路を酸化チタンコーティングすることにより、結露手段119である超音波方式デバイスや、給水タンク307を必要としないので、部品点数を減らす事が可能となり、コストを削減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫の有害物質分解機能は、分解力の高い紫外線を照射し、保存物の農薬をへらすことができるため、家庭用冷蔵庫、業務用冷蔵庫、食品保存庫及び食物洗浄装置の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の側断面図
【図2】本発明の実施の形態1における結露手段の側断面図
【図3】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の側断面図
【図4】本発明の実施の形態3における冷蔵庫の側断面図
【図5】本発明の実施の形態3における結露手段の縦断面図
【図6】従来の食物洗浄装置の概略構成図
【符号の説明】
【0053】
100 冷蔵庫
111 仕切り板
112 冷蔵室
113 切替室
114 野菜室
115 冷凍室
116a 扉
117 光触媒部材
118 光発生手段
119 結露手段
120 噴霧装置
121 送風手段
122 貯水槽
123 貯留水
124 噴霧先端部
125 毛細管供給構造体
126 陰極
127 陽極
128 高圧電源
201 水収集板
202 温度検知手段
203 温度調整手段
204 貯蔵ケース
301 風路
302 庫内仕切り
303 循環ファン
304 貯留水保持手段
305 噴霧手段
306 送風手段
307 給水タンク
308 給水経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵室を有する箱体と、前記貯蔵室内に光触媒を塗布した光触媒部材と、前記貯蔵室内には前記光触媒部材に向かって光を発生する光発生手段と前記光触媒部材を結露させる結露手段とを備え、前記光発生手段から発生する光と前記結露手段にて結露した水分と前記光触媒との反応により発生するOHラジカルにより、前記貯蔵室の内部に収納された野菜表面に付着した残留農薬等の有害物質を分解する分解手段を備えた冷蔵庫。
【請求項2】
前記結露手段が静電霧化方式のミスト噴霧装置であることを特徴とした請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記結露手段が超音波方式のミスト噴霧装置であることを特徴とした請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記結露手段は前記貯蔵室内の空気に含まれる水蒸気から水を生成する水収集板と前記水収集板の表面温度を検知するための温度検知手段と前記水収集板の温度を調整するための温度調整手段とを備え、水収集板の表面温度を露点温度以下に調整することを特徴とした請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記光発生手段により発光する光の波長が320nm〜780nmである請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−101840(P2008−101840A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−284547(P2006−284547)
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】