説明

出力装置

【課題】外部入力の切り替えの際にミュート処理を行う出力装置において、ミュート処理時間を短縮することによりミュート処理時のユーザの不安感や煩わしさを解消する。
【解決手段】複数の外部装置3…を接続する出力装置1において、ユーザにより指定された一の外部装置3への切り替えに関する切替情報をバッファ111に記憶させ、バッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に一括で記憶させることによって更新し、選択記憶部112に記憶された切替情報に基づいてユーザにより指定された一の外部装置3に切り替えて、当該一の外部装置3から入力される出力情報を出力部13に出力させ、選択記憶部112に記憶される切替情報が更新されて、ユーザにより指定された一の外部装置3に切り替えられている間、ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、出力部13による出力情報の出力を禁止させるよう構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接続されたチューナから入力されるテレビジョン放送番組や、接続されたDVDプレイヤ等の再生装置から入力されるコンテンツを出力する出力装置においては、外部入力の切り替えやチャンネルの切り替えの際に生じる画像や音声の乱れをユーザに視聴させないために、ミュート処理を行っている。
【0003】
具体的には、例えば、地上波から地上波への切り替え、地上波から外部ビデオ機器への切り替え、地上波から衛星放送波への切り替え等のチャンネル切替操作に応動して、ビデオミュート動作の開始を指令するとともに、チャンネル切替後のビデオ回路の同期引き込み動作の完了を検知すると、当該検知に応動して当該ビデオミュート動作の終了を指令するテレビジョン受像機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、例えば、チャンネル切替時の選局動作中を示す信号をミュートパルス信号として使用して、ビデオミュート回路及びオーディオミュート回路を動作させるチューナ装置を備えたビデオテープレコーダやテレビジョン受像機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、BSチャンネル切替信号をトリガとしてミュート信号を発生し、BSチャンネル切替信号の入力後の新たな番組情報の取り込みをトリガとしてミュート信号を解除するミュート信号発生回路を備えたスクランブル放送受信機が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
また、チャンネルの切替指定時に視聴処理部に対して音声のミュートをかけるとともにチャンネル切替画面を表示させ、音声のデコード完了を検知して音声のミュートを解除させ、指定チャンネルのデコード映像を表示するデジタル放送用受信装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平05−236381号公報
【特許文献2】特開平07−231408号公報
【特許文献3】特開平07−274084号公報
【特許文献4】特開2006−074241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1,3,4では、ユーザによりチャンネル切替が指示されてから、その指示されたチャンネルにかかる出力を行うまでの期間が、ミュート処理時間であるため、ミュート処理時間が長く、ユーザが不安感を覚えたり、煩わしく感じたりするという問題がある。
また、特許文献2では、選局動作をしている期間が、ミュート処理時間であるため、ミュート処理時間が長く、ユーザが不安感を覚えたり、煩わしく感じたりするという問題がある。
【0008】
本発明の課題は、外部入力の切り替えの際にミュート処理を行う出力装置において、ミュート処理時間を短縮することによりミュート処理時のユーザの不安感や煩わしさを解消することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
複数の外部装置を接続し、当該複数の外部装置のうちの一の外部装置から入力される画像情報及び/又は音声情報からなる出力情報を出力する出力装置において、
ユーザが、前記複数の外部装置のうちの一の外部装置を指定するための指定手段と、
前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えに関する切替情報を第1記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された切替情報を第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新する更新手段と、
前記第2記憶手段に記憶された切替情報に基づいて、前記複数の外部装置のうちの前記指定手段により指定された一の外部装置に切り替える切替手段と、
前記切替手段により切り替えられた一の外部装置から入力される出力情報を出力手段に出力させる出力制御手段と、
前記更新手段による前記第2記憶手段に記憶される切替情報の更新が開始されてから、前記切替手段による前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えが完了するまでの間、前記出力制御手段にミュート信号を入力する入力手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記入力手段によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、前記出力手段による出力情報の出力を禁止させることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の出力装置において、
前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいか否かを判定する判定手段を備え、
前記更新手段は、前記判定手段により前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいと判定された場合に、当該第1記憶手段に記憶された切替情報を前記第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、
複数の外部装置を接続し、当該複数の外部装置のうちの一の外部装置から入力される画像情報及び/又は音声情報からなる出力情報を出力する出力装置において、
前記複数の外部装置は、アナログ放送信号を受信して当該アナログ放送信号に基づく出力情報を前記出力装置に入力するアナログ放送用チューナ装置と、デジタル放送信号を受信して当該デジタル放送信号に基づく出力情報を前記出力装置に入力するデジタル放送用チューナ装置と、のうちの少なくとも何れかを含み、
ユーザが、前記複数の外部装置のうちの一の外部装置を指定するための指定手段と、
前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えに関する切替情報を第1記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいと判定された場合に、当該第1記憶手段に記憶された切替情報を第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新する更新手段と、
前記第2記憶手段に記憶された切替情報に基づいて、前記複数の外部装置のうちの前記指定手段により指定された一の外部装置に切り替える切替手段と、
前記切替手段により切り替えられた一の外部装置から入力される出力情報を出力手段に出力させる出力制御手段と、
前記更新手段による前記第2記憶手段に記憶される切替情報の更新が開始されてから、前記切替手段による前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えが完了するまでの間、前記出力制御手段にミュート信号を入力する入力手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記入力手段によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、前記出力手段による出力情報の出力を禁止させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、指定手段によって、ユーザは、複数の外部装置のうちの一の外部装置を指定することができ、記憶制御手段によって、指定手段により指定された一の外部装置への切り替えに関する切替情報を第1記憶手段に記憶させることができ、更新手段によって、第1記憶手段に記憶された切替情報を第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新することができ、切替手段によって、第2記憶手段に記憶された切替情報に基づいて、複数の外部装置のうちの指定手段により指定された一の外部装置に切り替えることができ、出力制御手段によって、切替手段により切り替えられた一の外部装置から入力される出力情報を出力手段に出力させることができ、入力手段によって、更新手段による第2記憶手段に記憶される切替情報の更新が開始されてから、切替手段による指定手段により指定された一の外部装置への切り替えが完了するまでの間、出力制御手段にミュート信号を入力することができ、そして、出力制御手段は、入力手段によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、出力手段による出力情報の出力を禁止させることができる。
すなわち、ミュート処理時間は、第2記憶手段に記憶される切替情報の更新が開始されてから、ユーザにより指定された一の外部装置への切り替えが完了するまでの間であり、さらに、第2記憶手段は切替情報を一括で記憶することにより更新されるため、ユーザにより外部入力切替が指示されてからその指示された外部入力にかかる出力を行うまでの期間がミュート処理時間である場合と比較して、ミュート処理時間を短縮することができるため、ミュート処理時のユーザの不安感や煩わしさを解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0014】
出力装置1は、例えば、液晶テレビやプラズマテレビなどに組み込まれた映像(画像)音声出力装置であり、例えば、図1に示すように、複数の外部装置3…を接続し、複数の外部装置3…のうちの一の外部装置3から入力される画像情報及び/又は音声情報からなる出力情報を出力する。
【0015】
出力装置1は、外部装置3として、例えば、アナログ放送信号を受信して当該アナログ放送信号に基づく出力情報を出力装置1に入力するアナログ放送用チューナ装置31と、デジタル放送信号を受信して当該デジタル放送信号に基づく出力情報を出力装置1に入力するデジタル放送用チューナ装置32と、DVD(Digital Versatile Disk)に記録された出力情報を再生して出力装置1に出力するDVDプレイヤ33と、などを接続している。
なお、外部装置3は、アナログ放送用チューナ装置31と、デジタル放送用チューナ装置32と、DVDプレイヤ33と、の限りではなく、出力装置1に出力情報を入力できる好適なAV機器であれば任意であり、例えば、ビデオレコーダ、PVR(Personal Video Recorder)、STB(Set Top Box)、CD(Compact Disc)プレイヤ、オーディオ装置などであってもよい。
また、出力装置1に接続される複数の外部装置3…の個数は、アナログ放送用チューナ装置31と、デジタル放送用チューナ装置32と、DVDプレイヤ33と、の3つの限りではなく、アナログ放送用チューナ装置31と、デジタル放送用チューナ装置32と、のうちの少なくとも何れかを含み、且つ、複数であれば、任意である。
【0016】
出力装置1は、例えば、図1に示すように、AVスイッチ11と、出力制御部12と、出力部13と、操作部14と、制御部15と、などを備えて構成される。
【0017】
AVスイッチ11は、例えば、複数の外部装置3…のうちの一の外部装置3から入力される出力情報を、出力制御部12に出力する。
具体的には、AVスイッチ11は、例えば、図1に示すように、バッファ111と、選択記憶部112と、切替部113と、などを備えて構成される。
【0018】
バッファ111は、例えば、第1記憶手段として、制御部15から入力される制御信号に従って、ユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3への切り替えに関する切替情報を記憶する。
具体的には、バッファ111は、例えば、ユーザにより指定された一の外部装置3からの画像(映像)入力への切り替えに関する画像用切替情報と、ユーザにより指定された一の外部装置3からの音声入力への切り替えに関する音声用切替情報と、を順次記憶する。
【0019】
また、バッファ111は、例えば、制御部15から入力される制御信号に従って、バッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に一括で記憶させる。
【0020】
選択記憶部112は、例えば、第2記憶手段として、バッファ111に記憶された切替情報を一括で記憶する。
具体的には、選択記憶部112は、例えば、バッファ111に記憶された、ユーザにより指定された一の外部装置3からの画像(映像)入力への切り替えに関する画像用切替情報と、ユーザにより指定された一の外部装置3からの音声入力への切り替えに関する音声用切替情報と、を一括で記憶する。
【0021】
ここで、切替情報は、バッファ111に順次記憶されるのに対し、選択記憶部112に一括で記憶されるため、例えば、選択記憶部112に記憶される切替情報の更新のために選択記憶部112に切替情報を記憶させる際の所要時間は、バッファ111に切替情報を記憶させる際の所要時間よりも短くなる。
【0022】
切替部113は、例えば、切替手段として、選択記憶部112に記憶された切替情報に基づいて、複数の外部装置3…のうちのユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3に切り替え、そして、当該切り替えた一の外部装置3から入力される出力情報を出力制御部12に出力する。
具体的には、切替部113は、選択記憶部112に記憶された画像用切替情報に基づいて、複数の外部装置3…のうちのユーザにより指定された一の外部装置3からの画像入力に切り替えるとともに、選択記憶部112に記憶された音声用切替情報に基づいて、複数の外部装置3…のうちのユーザにより指定された一の外部装置3からの音声入力に切り替える。
【0023】
ここで、切替部113は、例えば、選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が完了すると略同時に、ユーザにより指定された一の外部装置3に切り替えるようになっている。
すなわち、切替部113は、例えば、選択記憶部112による画像用切替情報の記憶が完了すると略同時に、画像入力を切り替えて、選択記憶部112による音声用切替情報の記憶が完了すると略同時に、音声入力を切り替えるようになっているが、本発明では、選択記憶部112に画像用切替情報と音声用切替情報とを一括で記憶させることによって、選択記憶部112に記憶される切替情報が更新させるため、切替部113は、選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が完了すると略同時に、画像入力と音声入力とを一括で切り替えることになる。
【0024】
出力制御部12は、例えば、出力制御手段として、制御部15から入力される制御信号に従って、切替部113により切り替えられた一の外部装置3から入力される出力情報を出力部13に出力させる。
具体的には、出力制御部12は、例えば、切替部113から入力される出力情報に所定の処理を施して、当該出力情報から、画像情報と、音声情報と、等を分離し、当該画像情報をデコードして出力部13の画像出力部131に出力するとともに、当該音声情報をデコードして出力部13の音声出力部132に出力する。
【0025】
また、出力制御部12は、例えば、入力プログラム153dを実行したCPU151によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、出力部13による出力情報の出力を禁止させる。
具体的には、出力制御部12は、例えば、ミュート信号が入力されている間、切替部113から入力される出力情報を、出力部13に出力しないようになっている。
【0026】
出力部13は、例えば、出力手段として、切替部113により切り替えられた一の外部装置3から入力される出力情報を出力する。
具体的には、出力部13は、例えば、図1に示すように、画像出力部131と、音声出力部132と、などを備えて構成される。
【0027】
画像出力部131は、例えば、液晶表示機器等であり、例えば、出力制御部12から入力される画像情報に基づく画像を出力する。
【0028】
音声出力部132は、例えば、スピーカ機器等であり、例えば、出力制御部12から入力される音声情報に基づく音声を出力する。
【0029】
操作部14は、例えば、出力装置1の外面に設けられた操作ボタン(図示省略)や、出力装置1用のリモートコントローラ(図示省略)及び当該リモートコントローラと通信可能なリモコン受信部(図示省略)などから構成されており、例えば、ユーザにより操作されると、当該操作に伴う各種信号を制御部15に出力する。
具体的には、操作部14は、例えば、指定手段として、ユーザが、複数の外部装置3…のうちの一の外部装置3を指定する際に操作される。
【0030】
制御部15は、例えば、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)151と、RAM(Random Access Memory)152と、記憶部153と、などを備えて構成される。
【0031】
CPU151は、例えば、記憶部153に記憶された出力装置1用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行う。
【0032】
RAM152は、例えば、CPU151によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果などを格納するデータ格納領域などを備える。
【0033】
記憶部153は、例えば、出力装置1で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU151によって演算処理された処理結果のデータなどを記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部153に記憶されている。
【0034】
具体的には、記憶部153は、例えば、図1に示すように、記憶制御プログラム153aと、判定プログラム153bと、更新プログラム153cと、入力プログラム153dと、などを記憶している。
【0035】
記憶制御プログラム153aは、例えば、ユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3への切り替えに関する切替情報をバッファ111に記憶させる機能を、CPU151に実現させる。
【0036】
具体的には、例えば、切替部113によりアナログ放送用チューナ装置31に切り替えられて、アナログ放送用チューナ装置31から入力されるアナログ放送信号に基づく出力情報が出力部13により出力されている場合に、ユーザによる操作部14の操作によってデジタル放送用チューナ装置32に切り替えるよう指示されると、CPU151は、デジタル放送用チューナ装置32へ切り替える旨の画像用切替情報と音声用切替情報とをバッファ111に順次記憶させる。
CPU151は、かかる記憶制御プログラム153aを実行することによって、記憶制御手段として機能する。
【0037】
判定プログラム153bは、例えば、バッファ111に記憶された切替情報が正しいか否かを判定する機能を、CPU151に実現させる。
【0038】
具体的には、バッファ111に新たな切替情報が記憶されると、CPU151は、そのバッファ111に記憶された切替情報を読み出して、正しい切替情報がバッファ111に記憶されたか否か判定する。
CPU151は、かかる判定プログラム153bを実行することによって、判定手段として機能する。
【0039】
更新プログラム153cは、例えば、バッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に一括で記憶させることによって、選択記憶部112に記憶される切替情報を更新する機能を、CPU151に実現させる。
【0040】
具体的には、CPU151は、判定プログラム153bを実行したCPU151によりバッファ111に記憶された切替情報が正しいと判定された場合に、バッファ111に制御信号を入力して、バッファ111に記憶された画像用切替情報と音声用切替情報とを選択記憶部112に一括で記憶させることによって、選択記憶部112に記憶される切替情報を更新する。
CPU151は、かかる更新プログラム153cを実行することによって、更新手段として機能する。
【0041】
入力プログラム153dは、例えば、更新プログラム153cを実行したCPU151による選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が開始されてから、切替部113によるユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3への切り替えが完了するまでの間、出力制御部12にミュート信号を入力する機能をCPU151に実現させる。
CPU151は、かかる入力プログラム153dを実行することによって、入力手段として機能する。
【0042】
ここで、ミュート信号の入力タイミングについて、図2を参照して詳細に説明する。
【0043】
まず、ユーザによる操作部14の操作によって一の外部装置3(例えば、デジタル放送用チューナ装置32)に切り替えるよう指示されると[外部入力切替指示]、CPU151は、記憶制御プログラム153aを実行して、ユーザにより指定されたデジタル放送用チューナ装置32への切り替えに関する切替情報をバッファ111に記憶させる[記憶(Reg-Write)]。
【0044】
次いで、CPU151は、判定プログラム153bを実行して、バッファ111に記憶された切替情報が正しいか否かを判定する[判定(Reg-Read)]。
【0045】
次いで、判定プログラム153bを実行したCPU151によりバッファ111に記憶された切替情報が正しいと判定されると、CPU151は、更新プログラム153cを実行してバッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に一括で記憶させることによって選択記憶部112に記憶される切替情報を更新して、切替部113にユーザにより指定されたデジタル放送用チューナ装置32に切り替えさせるとともに[更新]、入力プログラム153dを実行して、更新プログラム153cを実行したCPU151による選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が開始されてから、切替部113によるユーザにより指定されたデジタル放送用チューナ装置32への切り替えが完了するまでの間、出力制御部12にミュート信号を入力する。
これにより、選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が開始されてから、切替部113による切り替えが完了するまでの間のみ、出力部13はミュートされることになる。
【0046】
そして、出力部13からは、ユーザにより指定された一の外部装置3(デジタル放送用チューナ装置32)から入力される出力情報が出力されることになる。
【0047】
以上説明した本発明の出力装置1によれば、ユーザによる操作部14の操作によって、複数の外部装置3…のうちの一の外部装置3を指定することができ、記憶制御プログラム153aを実行したCPU151によって、ユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3への切り替えに関する切替情報をバッファ111に記憶させることができ、更新プログラム153cを実行したCPU151によって、バッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に一括で記憶させることによって、選択記憶部112に記憶される切替情報を更新することができ、切替部113によって、選択記憶部112に記憶された切替情報に基づいて、複数の外部装置3…のうちのユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3に切り替えることができ、出力制御部12によって、切替部113により切り替えられた一の外部装置3から入力される出力情報を出力部13に出力させることができ、入力プログラム153dを実行したCPU151によって、更新プログラム153cを実行したCPU151による選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が開始されてから、切替部113によるユーザによる操作部14の操作により指定された一の外部装置3への切り替えが完了するまでの間、出力制御部12にミュート信号を入力することができ、そして、出力制御部12は、入力プログラム153dを実行したCPU151によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、出力部13による出力情報の出力を禁止させることができる。
すなわち、ミュート処理時間は、選択記憶部112に記憶される切替情報の更新が開始されてから、ユーザにより指定された一の外部装置3への切り替えが完了するまでの間であり、さらに、選択記憶部112は切替情報を一括で記憶することにより更新されるため、ユーザにより外部入力切替が指示されてからその指示された外部入力にかかる出力を行うまでの期間がミュート処理時間である場合と比較して、ミュート処理時間を短縮することができるため、ミュート処理時のユーザの不安感や煩わしさを解消することができる。
【0048】
また、出力装置1によれば、判定プログラム153bを実行したCPU151によって、バッファ111に記憶された切替情報が正しいか否かを判定することができ、そして、更新プログラム153cを実行したCPU151は、判定プログラム153bを実行したCPU151によりバッファ111に記憶された切替情報が正しいと判定された場合に、バッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に一括で記憶させることによって、選択記憶部112に記憶される切替情報を更新することができる。
したがって、ユーザが所望する外部入力切替を正確に実行することができる。
【0049】
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0050】
出力装置1は、例えば、アナログ放送用チューナ装置31及び/又はデジタル放送用チューナ32と一体となった、テレビジョン受信装置であってもよい。この場合、外部装置3としては、例えば、DVDプレイヤ33のような、所定の記録媒体に記録された出力情報を再生する再生装置などが挙げられる。
【0051】
バッファ111に記憶された切替情報が正しいか否かを判定することなく、バッファ111に記憶された切替情報を選択記憶部112に記憶させて、選択記憶部112に記憶される切替情報を更新させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明にかかる出力装置の機能的構成を示す図である。
【図2】ミュート信号の入力タイミングについて説明するための図である。
【符号の説明】
【0053】
1 出力装置
14 操作部(指定手段)
12 出力制御部(出力制御手段)
13 出力部(出力手段)
111 バッファ(第1記憶手段)
112 選択記憶部(第2記憶手段)
113 切替部(切替手段)
151 CPU(記憶制御手段、判定手段、更新手段、入力手段)
153a 記憶制御プログラム(記憶制御手段)
153b 判定プログラム(判定手段)
153c 更新プログラム(更新手段)
153d 入力プログラム(入力手段)
3 外部装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の外部装置を接続し、当該複数の外部装置のうちの一の外部装置から入力される画像情報及び/又は音声情報からなる出力情報を出力する出力装置において、
ユーザが、前記複数の外部装置のうちの一の外部装置を指定するための指定手段と、
前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えに関する切替情報を第1記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された切替情報を第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新する更新手段と、
前記第2記憶手段に記憶された切替情報に基づいて、前記複数の外部装置のうちの前記指定手段により指定された一の外部装置に切り替える切替手段と、
前記切替手段により切り替えられた一の外部装置から入力される出力情報を出力手段に出力させる出力制御手段と、
前記更新手段による前記第2記憶手段に記憶される切替情報の更新が開始されてから、前記切替手段による前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えが完了するまでの間、前記出力制御手段にミュート信号を入力する入力手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記入力手段によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、前記出力手段による出力情報の出力を禁止させることを特徴とする出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の出力装置において、
前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいか否かを判定する判定手段を備え、
前記更新手段は、前記判定手段により前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいと判定された場合に、当該第1記憶手段に記憶された切替情報を前記第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新することを特徴とする出力装置。
【請求項3】
複数の外部装置を接続し、当該複数の外部装置のうちの一の外部装置から入力される画像情報及び/又は音声情報からなる出力情報を出力する出力装置において、
前記複数の外部装置は、アナログ放送信号を受信して当該アナログ放送信号に基づく出力情報を前記出力装置に入力するアナログ放送用チューナ装置と、デジタル放送信号を受信して当該デジタル放送信号に基づく出力情報を前記出力装置に入力するデジタル放送用チューナ装置と、のうちの少なくとも何れかを含み、
ユーザが、前記複数の外部装置のうちの一の外部装置を指定するための指定手段と、
前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えに関する切替情報を第1記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第1記憶手段に記憶された切替情報が正しいと判定された場合に、当該第1記憶手段に記憶された切替情報を第2記憶手段に一括で記憶させることによって、当該第2記憶手段に記憶される切替情報を更新する更新手段と、
前記第2記憶手段に記憶された切替情報に基づいて、前記複数の外部装置のうちの前記指定手段により指定された一の外部装置に切り替える切替手段と、
前記切替手段により切り替えられた一の外部装置から入力される出力情報を出力手段に出力させる出力制御手段と、
前記更新手段による前記第2記憶手段に記憶される切替情報の更新が開始されてから、前記切替手段による前記指定手段により指定された一の外部装置への切り替えが完了するまでの間、前記出力制御手段にミュート信号を入力する入力手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記入力手段によりミュート信号が入力されている間、当該ミュート信号に基づいて所定のミュート処理を行って、前記出力手段による出力情報の出力を禁止させることを特徴とする出力装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−263533(P2008−263533A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−106283(P2007−106283)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】