出現および/または発生している大旋風のための管理装置および/または制御装置および/または早期警報システムに対するトリガ装置
本発明は、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム(10)に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための自動化されたトリガ装置および相応の方法に関する。トリガ装置が、トリガモジュール(12)、ならびにセル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン(401、411、421、431)内に配置された測定装置(40、...、43)を含んでいる。地球物理学的な測定パラメータを測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に伝送することができる。モンテカルロモジュール(121)により、測定パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔に関するデータ記録を動的に生成することができる。外挿モジュールによって、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータが生成される。活性化装置(11)が、生成された進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、相応の制御信号を管理装置(10)に伝送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含んでおり、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システムに対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための、フィードバックされた時間依存性のトリガパラメータおよび/または測定値に基づく、自動化されたトリガ装置および相応の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
毎年、ハリケーン、台風、およびその他の熱帯性暴風雨のような熱帯性大旋風、いわゆるサイクロンが、世界の多くの地域において、産業、人間、および自然での計り知れない損害を引き起こしている。特に近年では異常現象の頻発により、忍び寄る気候変動が表面化している。去年の環境災害が、これに伴って起こったニューオリンズの洪水によって印象的に改めて示したように、これらの大災害は、金融市場の安定性に影響を及ぼす(証券市場の不安定性など)だけでなく、国全体の経済成長予測を変化させる可能性がある。それにより取引高の大きな割合および職場のかなりのパーセンテージが危険に曝される可能性があるため、このような危険な出来事および大災害に対応するためのリスクマネージメントおよび相応の措置の重要性が、近年では、経済活動全般に関して、これまで知られていなかった重要性を獲得している。特に保険/再保険セクターでは、多くの領域において技術的な自動化および改善の後れを取り戻す必要があることが、ずっと以前から知られている。世界中に広がる基幹ネットワーク(World Wide Web)と、これによって生じた、分散された巨大なデータ量にアクセスできるという可能性の登場が、これらの分野において、産業への更なるまったく新しい、同様にまた克服しなければならない要求を生み出した。
【0003】
産業部門全体の生き残りは、例えば相応の措置を自動的に開始および/または実施できるよう、重要なデータを迅速かつ高い信頼性で分析できるかどうかにかかり得る。
【0004】
熱帯性大旋風の異常現象がずっと以前から知られているにもかかわらず、産業界は依然として、熱帯性大旋風を技術的に捕捉すること、ならびに重要な係数の正確な決定および/または予報を実施することに苦労している。たいていの熱帯性大旋風は、南緯25度から北緯25度までのゾーン(図2を参照)内で、好都合な水温によって発生する。地球の自転の転向力であるコリオリの力は、北緯5度以上および南緯5度以上でようやくサイクロンの回転運動が始まるために十分な強さとなるので、赤道エリアは原則的に熱帯性大旋風の発生ゾーンとしては除外される。適切なゾーンでは、熱帯収束帯(ITC)によって熱帯性大旋風の発生が更に促進される。ITCでは表面付近で両方の貿易風が互いにぶつかり合うので(収束)、ここでは上昇気団および強い対流が引き起こされる。気団は上昇後、約12〜15kmの高さで再び互いから離れていく(高度分岐)。大西洋南部および太平洋南東部では、冷たい海流であるベンゲラ海流およびフンボルト海流が熱帯海洋を明らかに冷却することにより、最低26.5℃という必要な水温にはめったに達しないので、熱帯性大旋風は非常にまれにしかない。2004年3月26日に、これまでで唯一の熱帯性大旋風が、ブラジル沖の大西洋南部で観察された。地中海上では時おり熱帯性大旋風に似た暴風雨が観察される。
【0005】
基本的に7つの発生エリアを区別することができ、つまり大西洋北部:(i)カリブ海、メキシコ湾、米国、カナダ、メキシコ;(ii)太平洋北東部:ハワイ、メキシコ、米国;(iii)太平洋北西部:フィリピン、台湾、中国、日本、多くの島々;(iv)インド洋北部:ベンガル湾、アラビア海、インド;(v)太平洋南西部:東オーストラリア;(vi)インド洋南東部:西オーストラリア;(vii)インド洋南西部:マダガスカル、東アフリカである。
【0006】
大旋風の第1の発達段階は、大きな面積で対流を引き起こす低気圧圏、例えば偏東風波動または温帯低気圧が、十分に温かい水の上で、十分に湿った気団および有利なせん断条件に遭遇する場合に生じる。これにより自己保存過程が引き起こされ得る。発生に伴う対流が重要な特徴である。凝結によって自由になる熱が空気の上昇を更に加速させる。これにより水面に低圧、つまり低気圧が発生する。下から追随して流れてくる気団が同じ基準を満たして同様に加速される。しかしこれだけではまだ連鎖プロセスは引き起こされない。そうでなければ、私たちの地域でも、大きな雷雨から熱帯性大旋風が発生するであろう。低気圧に特徴付けられた対流エリアに向かって全方位から流れてくる気団(Low Level Inflow)は、比較的摩擦のない水面上で、コリオリの力により回転中心の周りを循環し始める。LLCC(Low Level Circulation Centre)が発生する。
【0007】
そしてこの循環が対流を更に組織し、かつ促進する。この回転によって、更に多くの空気を上昇させることができる。そのうえ回転により、中心部の低圧が後から流れてくる気団によって解消され得ることが阻止される。これにより回転は、回転中心における低気圧の自己保存を促進する。大旋風の回転が速ければ速いほど、暖かく湿った空気がより多く凝結に至る。空気が十分に水分を放出すると、空気はもうそれ以上は上昇せず、その高さで回転中心から脇に離れていく(High Level Outflow)。発生したシステムは、条件が許す限り繰り返し強化される。
【0008】
発達条件が最適であれば、強化が上限まで行われる。表面摩擦およびその他の原因が抑制作用を呼び起こすので、この上限を越えることはできない。ハリケーンTippは中心気圧870ヘクトパスカルおよび直径2200kmの記録を持っている。平均的な熱帯性大旋風の直径は500〜700kmに達する。したがって熱帯性大旋風は温帯低気圧システムより明らかに小さい。熱帯性大旋風が十分な速さで回転すると、その後、目が形成され得る。この目は、回転中心の周りの比較的雲がなく風の弱い領域であり、この領域内では、冷たい乾燥した空気が上から降りてくる。目の直径は最大50kmにまで達し得る。目は十分な高さの積雲であるアイウォールによって取り囲まれている。熱帯性大旋風は、アイウォールの領域内で最大風速に達する。
【0009】
これに加え暴風雨は更に自己移動を有しており、この自己移動がまた回転速度に足されるので、主要風域は常に、回転および自己移動が同じ方向を示す側にある。
【0010】
例えばサイクロンが北半球で200km/hの回転速度で反時計回りに回転し、30km/hの自己速度で北へ進む場合、東側のアイウォールでのトータル速度は230km/hになる。これに対し西側では、自己移動が回転運動に反して作用するので170km/hにしか達しない。
【0011】
熱帯性大旋風は、様々な速さで前進し、比較的低い緯度では1時間に8〜32キロメートルで、比較的高い緯度では1時間に最高80キロメートルで前進する。熱帯性大旋風は、最高360万トンの空気を移動させることができる。サイクロンは地球の両半球でたいてい最初に西方向に進み、その後、放物線状に東に方向転換する。北半球では一般的に、西 北西 北 北東と進む。その後、熱帯性大旋風はいずれ好都合な条件の領域から離れ、陸接触(上陸)、冷たすぎる水、乾いた気団、または強すぎるせん断のために弱まる。熱帯性大旋風が中緯度の前線帯に達すると、熱帯性大旋風は温帯低気圧システムに変化し得る(Extratropical Transition)。熱帯性大旋風はたいてい、サファシンプソンスケールに基づきランク付けされる。基準は最大平均風速であり、つまり弱い熱帯性低気圧:60km/hまで、熱帯性暴風雨:62〜117km/h、カテゴリ1:118〜153km/h、カテゴリ2:154〜178km/h、カテゴリ3:179〜210km/h、カテゴリ4:211〜249km/h、カテゴリ5:250km/h以上である。
【0012】
熱帯性大旋風は、発生地域によって異なる追加名称を持っている。熱帯性大旋風の正式な名称(熱帯サイクロン、Tropical Cycloneも)は、ハリケーン(大西洋北部、日付変更線の東側の太平洋北部、および東経160°から東の太平洋南部)、台風(日付変更線の西側の太平洋北部)、他の全ての地域では熱帯サイクロンである。前述のように熱帯性大旋風は自然災害に数えられるが、それは熱帯性大旋風から、産業、人間、および自然を大きな範囲において脅かし得る非常に様々な危険が生じるためである。1970年のバングラデシュでのサイクロンが最も多くの死者をだしており、当時約300,000人が死亡した。物的損害の規模では、ニューオリンズに上陸した2005年のサイクロンが最大であろう。サイクロンのときは350km/hを超える突風が起こり得る。この速度では、堅牢に建てられた構造物でさえ危険である。更に1日に500mmを超える降水があり得る。この法外な雨量が、陸地ではとりわけ、破壊的な地滑りおよび洪水を引き起こし得る。同様に20m以上の高波が船舶航行ならびにサイクロンの傍の海岸および島を脅かし得る。最後にトルネードは、熱帯性大旋風のよくある付随現象であり、小さな空間での気流の渦が特徴である。トルネードは熱帯性大旋風の周りを回る雷雨の中で形成される。これはたいてい水上竜巻であるが、上陸時にはトルネードも陸に上がる。このトルネードも更なる荒廃の原因になり得る。
【0013】
ここ10年の間に産業および経済、とりわけ保険産業は、損害額および強度に関して新たな次元を開いた自然災害によって特に厳しい衝撃を加えられた。米国の南東部では1996年9月に、ハリケーン「Fran」だけで総額16億US$の損害が生じた。スイスの再保険会社の分析によれば、1989年より前の災害損害は国内総生産の約0.2‰であったが、それ以降は0.4‰を超えている[年間]。1992年にハリケーン「Andrew」によって引き起こされた損害は、考察した参照国の中で最大となる225億US$または国内総生産の1.2‰に達した。
【0014】
このため、保険産業が従来の損害補償システムによって、サンフランシスコの地震(1906年)またはハリケーンAndrew(1992年)などの再来で生じ得るであろうような、潜在的な巨大災害を受け止めることができるのかという疑問が生じた。目下のところ推定では、米国におけるハリケーンまたは地震によってあり得る損失だけで、元受保険および再保険市場が提供可能な約1000億US$という保険金支払能力を超えるであろう。ただしこれらの損失は、米国金融市場の1日平均の価値変動より少ない。1998年の米国における金融市場の市場資本化は20兆US$を超えており、1日平均の変動幅は1995年に基づき70ベースポイントまたは1330億US$であり、壊滅的な地震で起こり得る最大限の損失可能性よりかなり多い。
【0015】
このことが、リスク移転の代替的な方法を探すこと、および場合によってはその方法を存在するシステムに組み込むことを促した。その際、特に流動的な金融市場が、その能力およびその多様化の潜在性によって浮上してきた。そのためこの産業は、ここ数年の間に幾度もリスク移転のための新しい商品を開発してきた。資本市場へのできれば相関関係にない部分的なリスク回避システムを備えた損害補償システム、いわゆるInsurance-linked securities(ILS)が90年代半ばから知られており、今日では80億〜100億US$の資本化が成っており、このことは、これらシステムの大きな成果をはっきりと示している。シカゴ商品取引所は、1992年にCAT先物を導入し、1996年にはPCSオプションを導入した。後者のデリバティブは、予め定義された災害損害および大きな損害の動向を表す損害指数の1つであるProperty Claim Services Inc.の指数に基づいている。1994年以降、投資家のための保険リスクに基づく個別取引(OTC)が構造化された。このOTC取引の変形形態が、保険会社のための投資家によるオプション契約である。災害事象の際は、その後、災害からの損失をリファイナンスするため、流動資金と引き換えに投資家に有価証券が渡される。
【0016】
Contingent Surplus Notesの場合、保険者が自身の流動性を再び改善させるため、予め決められたオプションの売手に社債を売ることができる。これに代わるものがContingent Equity(Catastrophe Equity Put)であり、この場合、保険者は予め決められた価格での新株発行によって、自己資本を再び補充できる。しかしながらリスクの移転およびポートフォリオの多様化のためには、OTCの手段として、特に「大災害債券」が典型的な資本投資家に適している。大災害債券(キャットボンド、Act-of-God-Bond)は、再保険会社のための資金調達手段であり、この場合、社債の買手が保険リスクの全体または一部を引き受ける。キャットボンド市場の発展は、様々な革新的な元受保険会社および再保険会社(USAA、SwissRe、Zurich/Centre Re、およびThe St. Paulなど)の成果であり、これらの会社は、再保険の支払能力および評価における持続性の改善を可能にし、かつ新規の、またはめったに入手できない契約を可能にするような、資本市場の解決策を探求した。
【0017】
キャットボンドの典型的な構造化(図3を参照)には、3種類の当事者が必要となる。元受保険者は再保険補償を買いたい。このためにたいていは特別目的媒体(SPV)を設立し、SPVは一方で再保険を「契約し」、もう一方ではその再保険を、キャットボンドの発行を介してリファイナンスする。その際、SPVはキャットボンドを投資家に売ることによって、保険リスクを更に先へ移す。キャットボンドの典型的な基本構造の場合、SPVは社債を少なくとも再保険契約の契約額の名目価格で発行する。幾つかの場合には、資本償還の保証を備えたモデルを可能にするため、発行価格が再保険の額を上回る。
【0018】
発行収入金は、SPVが受託者として管理し、たいていは信託によって国債に投資される。キャットボンドの条件において予め定義された「トリガ事象」が、つまり相応の規模の自然災害が発生しない場合、投資家は、全ての定期的な利払いも、満期の名目資本金の償還も獲得する。災害事象が発生すると、SPVは再保険契約に基づく債務を補償するためにSPVの資産を譲渡しなければならないので、投資家は自身の投資を部分的または完全に失う。この損失額は債券の構造化に依存する。債券発行による資本調達で生じる資本供給費用の額は様々であり、この資本供給費用を、再保険契約と比べる際に考慮しなければならない。元受保険者は、SPV会社によって購入された再保険補償に対し、SPVに保険料を支払う。この保険料は発行収入金の運用からの収益と共に、SPVの費用の補償およびキャットボンドへの利払いに用いられる。その際、この事象を、特定の保険のポートフォリオに関連させてもよいが、特定の損害事実または指数に関連させることもできる。しかしながら、投資家が支払いをより楽に実感として理解できるように、たいていは公共的に利用可能な情報に関連させることがより適している。
【0019】
At-Risk構造の場合、債券の名目資本金および利払いが完全に災害リスクに曝される。この構造は「純粋な」キャットボンドの代表であり、これまでの発行では最も多く適用されている。これに対しPartially-Defeasedモデルでは、災害の場合にも名目資本金の保証部分が払い戻され得るように、発行高の一部をゼロクーポン債において発行する。保証されてない部分および保証部分の収益は、災害損害の補償に自由に使用できる。この場合は、発行総額が、基礎となる再保険契約の額を超えるであろう。
【0020】
純粋なキャットボンドに対するのがPrincipal-Protected構造である。この場合、全額償還が保証され、ただし利払いはリスクに曝されている。債券の期間延長による償還が可能である。信託財産から得られた利息は、償還のための資本に上乗せすることができる。
【0021】
サイクロンに対する大災害債券の場合の基本的な観点は、サイクロンの発生時点からの、その物理学的および地理学的な経過、いわゆる進路の予告において方向付けられる。これに関しこの産業は、経過決定の信頼性を高めるため非常に様々な方法およびシステムを開発してきた。ここ数年この分野で非常に大きな努力が払われたにもかかわらず、現況技術では依然として要求をほぼ満たすようなシステムがない。現況技術の方法の多くではとりわけ、サイクロンの上陸リスクまたはそれに伴う損害リスクを表す特殊な指数を使用する。いわゆるパイオニア指数がこの値に属する。
【0022】
金融市場、特にもちろんキャットボンドは、たいていこれら指数の変動に非常に敏感に反応し、この反応は実際の損害が発生する前に既に起こる。例えばこのような指数が特定のサイクロンに関し、近日中に高い損害額を伴う上陸がある確率が非常に高いことを示すと、相応の損害補償システムと結びついたキャットボンドはすぐに価値を失い、つまりシステムによって決定されたリスク指数に対して相関関係にある。
【0023】
現況技術ではこれら全ての指数が、一般的に最も蓋然性の高い1つの進路予報もしくは進路決定に基づいている。これを「決定論的進路予測(deterministic track forecast)」とも言う。決定論的進路予測法は、ただ1つの強度中心にあたる予報進路を決定することから成る。一般的には進路に対し、偏向の可能性に関する質的な範囲が示されるのではあるが(図4/5を参照)、このような方法では、予め決定した進路についてのどんな統計学的情報も利用できない。この潜在的な進路範囲は、更なるシミュレーションに基づくのではなく、その都度決定された進路を単に前方に向かって時間的に拡張させることによって得られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
図5〜図22は、このような指数の著しい変動を示している。ここでは例として、前述のパイオニア指数が示されている。指数の変動だけが現況技術の問題ではなく、決定論的な進路決定または進路自体を基にした指数計算が、進路の信頼性および/または正確性についての情報を含んでいないことも問題である。この問題は、このシステムがカオス的なシステムであるだけに一層重大になる。つまりモデルパラメータの境界条件における最小の変化でも既に、そこから決定されるパイオニア指数に甚大な(非線形の)影響を及ぼし得る。
【0025】
例えばサイクロンIvanの場合の2004年9月10日のパイオニア指数は、2322という法外な指数を示し(この値の信頼性がどのくらい高いかについての何らかの基準をそこから推論することはできない)、その翌日にはこの指数の値は218しかなかった。最終的には指数の値は528(図22)であった。上述のことから、現況技術のこのようなトリガ値によって生じる不確実性および欠点は、産業部門全体に関してだけでなく、金融市場に関しても明らかである。
【0026】
本発明の課題は、上述の欠点を有さないトリガ装置を提案することである。特に、管理装置、制御装置および/または早期警報装置に対する昨今の要求に相応するよう、常に全ての情報が、トリガ装置によって動的に分析および考慮され得るべきである。更に損害補償システムの特殊ケースに関しては、資本市場との自動化されたリンクによって、相応に自動的に監視して必要な場合には変化させ得る相関関係にない結合(ボンド)が存在するように、損害補償のための1段階および/または多段階のシステムを形成するという解決策が可能であるべきである。このために管理装置は、大旋風が出現および/または発生している際の、信頼性の高い安定した管理を保証すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
この目標は本発明により、特に独立請求項の要素によって達成される。そのうえ更なる有利な実施形態が、従属請求項および明細書から明らかになる。
【0028】
特にこの目標は本発明により、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システムに対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのために、トリガ装置が少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含んでいることと、トリガ装置が、ネットワークインターフェイスを備えたトリガモジュールを含んでおり、このトリガモジュールがネットワークインターフェイスを介して、分散的に分布した測定装置と接続していることと、測定装置が、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン内に配置されており、ネットワークインターフェイスによって地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置からトリガモジュールに伝送可能および記憶可能であることと、トリガモジュールがモンテカルロモジュールを含んでおり、その際、伝送された測定パラメータを基に、モンテカルロモジュールによって、定義可能な将来の時間間隔に対する多数のデータ記録を動的に生成可能であり、このデータ記録が大旋風の物理学的および/または地理学的なパラメータを含んでいることと、トリガモジュールが、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータを生成および記憶するための外挿モジュールを含んでおり、この進路分布がセル状の単位のそれぞれを含んでいることと、例えばトリガモジュールまたは管理/制御装置であるトリガ装置が、活性化装置を含んでおり、生成した進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、この活性化装置によって相応の制御信号を管理装置に伝送可能であることと、によって達成される。トリガモジュールは、例えば気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法により求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づきデータ記録を決定するための手段を含むことができる。データ記録は、例えば地理学的および/または地勢学的なパラメータを含むことができる。測定装置は例えば測定センサを含むことができ、このセンサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介して、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続される。測定センサは例えば水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことができる。本発明はとりわけ、管理システム、制御システムおよび/または早期警報システムのための信頼性の高いトリガ装置を得られるという利点を有する。現況技術と比較すると、存在するまたはアクセス可能な情報に関し常に完全なスペクトルを活用できるトリガパラメータ決定が初めて可能になる。このシステムはとりわけ、情報を動的に利用できるという利点も有しており、これは、大旋風のような複雑でカオス的なプロセスでは、より一層重要である。これにより管理装置、制御装置および/または早期警報装置の挙動も安定する。特にトリガモジュールおよび管理装置が、最後まで全ての利用可能な情報に基づき、つまりトリガパラメータの量的な決定を基礎とする。
【0029】
一変形実施形態では、測定装置からトリガモジュールへの測定パラメータの伝送が、定期的に、および/またはトリガモジュールの要求に基づいて行われる。トリガモジュールへの伝送は、例えば予め定義可能な閾値の超過時に行うこともできる。この変形実施形態はとりわけ、トリガモジュールが、変化する条件に動的および時事的に反応できるという利点を有する。
【0030】
別の変形実施形態では、トリガ装置が、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させるための手段を含むことができる。この変形実施形態はとりわけ、データ記録の生成が、動的に時事的な測定データを考慮できるという利点を有する。これは、トリガする際に既に生成されたデータ記録を考慮しないままにせずに行うこともできる。
【0031】
更なる変形実施形態では、進路分布パラメータが、セル状の単位を超えての、定義可能な確率パラメータ化を含むことができる。この変形実施形態はとりわけ、様々な地勢学的および/または地理学的特性を考慮することができ、かつトリガ装置の機能方法を相応に最適化および/または適合化できるという利点を有する。
【0032】
一変形実施形態では、管理装置が、多段階の損害補償システムをトリガするための手段を含んでおり、この多段階の損害補償システムは少なくとも、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット内に記憶された金額値に基づく第2段階を含んでおり、この第2段階は、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性化することができる。この変形実施形態はとりわけ、このような損害補償システムにおいて、完全に自動化されたトリガを初めて可能にするという利点を有する。
【0033】
更なる変形実施形態では、活性化装置が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、この活性化装置は、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過されると、金額値の貸方記入および/または借方記入のため、決済パラメータを備えた決済データを自動的にクリアリングモジュールに伝達することができる。本発明はとりわけ、このシステムが、本当に信頼性の高い自動化を初めて可能にするという利点を有する。クリアリングモジュール自体は、例えば金融市場および/または証券市場パラメータに関するフィードバックを含むことができ、更にこの伝達は金融市場パラメータまたは証券市場パラメータの挙動に基づいて行われる。
【0034】
別の変形実施形態では、このシステムは、クリアリングモジュールに金額値が伝達された場合、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉することができ、かつ管理装置に割り当てることができる、または別のユーザのために解放することができる。本発明はとりわけ、前に挙げたのと同じ利点を有する。その際に例えば、記憶されたパラメータを、割り当てられたキャットボンドの値を基に解消することができ、または新しいパラメータを割り当てることができる。
【0035】
更なる変形実施形態では、管理装置がユーザ情報に基づくユーザプロフィールを保存して含んでおり、この管理装置はユーザデータを、トリガパラメータに基づき生成することができ、かつユーザプロフィールに基づき選択することができ、かつこのユーザデータを管理装置からネットワークを介してユーザの通信装置に伝達することができる。ユーザプロフィールは、例えば少なくとも部分的には動的に生成することができ、その際、ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正可能であり、このユーザプロフィールは、管理装置内で永続的にユーザに割り当てて保存される。同様に、例えばユーザデータを少なくとも部分的には動的に生成することができ、この動的な生成は、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われる。本発明はとりわけ、このシステムが動的に、または部分的に動的に、ユーザ挙動および需要を捉えることができ、かつ相応に最適化および/または適合化できるという利点を有する。
【0036】
一変形実施形態では、活性化装置が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、その際、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過されると、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置に伝達することができる。本発明はとりわけ、このシステムのユーザが、特に移動するユーザが、指数の変動に素早く反応でき、かつ金融市場または証券市場での相応の措置を開始できるという利点を有する。
【0037】
別の変形実施形態では、管理装置が、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システムの第2段階の伝送された金額値のために、自動化された返還パラメータをユーザユニットに割り当てることができる。本発明はとりわけ、トリガ指数を基に、損害補償システムの第2段階のユーザユニットを自動的に弁済できるという利点を有する。
【0038】
一変形実施形態では、トリガモジュールが、分散されて、独立したネットワークユニットとして実現されており、その際、管理装置は、ネットワークを介したトリガモジュールへの定期的なアクセスおよび/または要求に基づくアクセスおよび/または予め定義された時間間隔に基づくアクセスのための手段を含んでいる。本発明はとりわけ、管理装置が常に更新されているという利点を有する。これは特に、システムを完全に自動化するための更なるステップである。
【0039】
更なる変形実施形態では、管理装置が、ユーザの様々な通信装置のための様々なユーザプロフィールを分類して保存して含んでおり、このユーザプロフィールのデータは、少なくとも部分的にはユーザが自ら決定することができる。更に例えば、ユーザプロフィールがアクセス条件データを含むことができ、このアクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置によって定義可能な信用限度の金額値を検出することができ、この信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために自動的に決済パラメータをクリアリングモジュールに伝達することができる。本発明はとりわけ、ユーザが自ら決定可能な人格化されたデータを得るという利点を有する。
【0040】
本発明が、本発明による方法だけでなく、この方法を実施するためのシステムおよび相応のコンピュータプログラム製品にも関連することをここに記しておく。
【0041】
以下に本発明の変形実施形態を、例に基づき説明する。実施形態の例は、それに続く添付図によって図解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図1は、本発明を実現するために使用可能な構成を図解している。この例示的実施形態では、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10に対する、出現および/または発生している大旋風の動的なトリガのための自動化されたトリガ装置が少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含んでいる。トリガ装置は、例えば一部エリアまたは地域の避難を開始させるよう、警察および/または軍の配備を準備または制御するなどのため、例えば早期警報システムまたはアラームシステム10として、一般的に技術的な施設で使用することができる。その際このシステムは、従来どおり現況技術のシステムを補うことができ、または自立的な装置として使用することができる。このシステムはまた、現況技術の様々なアラームシステムの制御装置10として使用することもできる。特にこのシステムを、例えば証券市場の安定化もしくは1段階または多段階の損害補償システムの安定化のために使用することもできる。その際「組み込まれた」は、トリガ装置が、大旋風、ハリケーンなどの災害の処理における現況技術の複合的な管理装置のうちの組み込まれた構成部品として使用可能であるという意味に理解されるべきである。本発明は、このような管理装置の完全な自動化を初めて可能にする。トリガ装置は、ネットワークインターフェイスを備えたトリガモジュール12を含んでおり、このトリガモジュール12はネットワークインターフェイスを介して、分散的に分布した測定装置40、...、43と接続されている。同様に管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10も相応のインターフェイスを含むことができる。トリガモジュール12は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアとして実現可能である。トリガモジュール12および/または管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10は、様々なネットワークの位置および/または様々なネットワークで利用するために、インターフェイスを含むことができる。トリガモジュール12は、例えばネットワークの複数の異なる規格をサポート可能な1つまたは複数の様々な物理的ネットワークインターフェイスを含むことができる。トリガモジュール12の物理的ネットワークインターフェイスは、例えばイーサネット(登録商標)または別の有線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース、GSM(Global System for Mobile Communication)、GPRS(Generalized Packet Radio Service)、USSD(Unstructured Supplementary Services Data)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、および/またはWLAN(Wireless Local Area Network)などへのインターフェイスを含むことができる。したがってトリガモジュール12は、例えば有線LAN、つまりローカルの固定ネットワーク、特にまたPSTN(Public Switched Telephone Network)など、もしくは例えば屋内設置用のブルートゥースネットワーク、もしくはGSMおよび/またはUMTSなどによる移動無線ネットワーク、もしくは無線LANのような、様々な不均質なネットワーク50/51上でアクセスできるように実現することができる。符号50/51は特に、一般的で全世界に及ぶIPバックボーンネットワークを表すことができる。一部述べたように、分散した測定装置40、...、43への通信は、例えばSMS(Short Message Services)、EMS(Enhanced Message Services)などの特殊なニュース速報による移動無線ネットワークを介して、もしくはUSSD(Unstructured Supplementary Services Data)などのような信号送信チャネル、もしくはMExE(Mobile Execution Environment)、GPRS(Generalized Packet Radio Service)、WAP(Wireless Application Protocol)、またはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)のような別の技術を介して、もしくはベアラチャネルを介して行うことができる。ネットワークインターフェイスによって、出現および/または発生している大旋風に関する測定データが、分散した測定装置40、...、43の少なくとも1つからトリガモジュール12および/または管理装置10に伝送される。トリガモジュール12および/または管理装置10および測定装置40、...、43の間のネットワーク50を介した通信は、一方向性(例えば放送の方法などを通じて)、または双方向性であり得る。データは暗号化して、または暗号化せずに伝達することができる。同様に、アクセスを管理されてしか測定ステーション40、...、43にアクセスできないことも有意義であり得る。しかしながらデータ伝送は、ユーザに関係なく行うこともできる。トリガモジュール12は、例えば分散されて、独立したネットワークユニットとして実現することができ、その際、管理装置10は、ネットワーク50を介したトリガモジュール12への定期的なアクセスおよび/または要求に基づくアクセスおよび/または予め定義された時間間隔に基づくアクセスのための手段を含んでいる。トリガモジュール12によって、出現および/または発生している大旋風がトリガされ、相応の情報が管理装置10に伝送され得る。
【0043】
本発明によれば、測定装置40、...、43は、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン401、411、421、431内に配置される。測定装置40、...、43の単位および/またはゾーンは、エリアに一部重なる、覆う、および/または部分的にのみ覆うことができる。大旋風は、コリオリの力のために赤道の周りの2つの平行な帯状地帯内でしか発生できないので、このエリア内のカバー密度を上昇または適合させることが有意義であり得る。測定装置40、...、43は、例えば陸地に、海に、または衛星にある測定装置40、...、43を含み得る。測定装置は、例えば測定センサを含むことができ、このセンサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介し、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続される。測定センサは水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことができる。より良いエリア分解を達成するため、大旋風が発生している間、捕捉される単位および/またはゾーンを例えば動的に、または部分的に動的に適合させることができる。ネットワークインターフェイスによって、地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置40、...、43からトリガモジュール12に伝送し、かつ相応の記憶ユニット内に記憶することができる。トリガモジュール12はモンテカルロモジュール121を含んでおり、このモンテカルロモジュール121が、伝送された測定パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔に関する多数のデータ記録を動的に、または部分的に動的に生成する。モンテカルロモジュール121は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアとして実現することができる。データ記録は、大旋風の例えば物理学的および/または地理学的なパラメータを含んでいる。前述のように測定ステーション40、...、43は、例えば衛星にある装置および/または地上にある装置を含むことができる。測定ステーション40、...、43は、中央ユニットおよび/またはトリガモジュール12および/または管理装置10および/または制御装置10および/または早期警報システム10に、測定データをデータ転送するために必要な通信手段を含んでいる。測定ステーション40、...、43は、大旋風の物理学的に重要なデータを捕捉するために必要な技術的な測定手段を含んでいる。物理学的なパラメータは、例えばサイクロンなどの気圧、風力、空気湿度、降水量、移転速度、場所的または地理学的な経過などを含むことができる。測定ステーション40、...、43が、例えば衛星内の、例えばカメラまたは別の撮像装置のようなグラフィック手段を含む場合。
【0044】
トリガモジュール12は、前述のモンテカルロモジュール121を含んでいる。モンテカルロモジュール121は例えば、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させることによってデータ記録を生成することができ、その際、変化した境界条件パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔のための、大旋風の経過に関する多数のデータ記録を生成することができる。モンテカルロモジュールは例えば、次の距離間隔の統計学的または推計学的な方法によって、選択した出発点からの最も蓋然性の高い値を決定する手段を含むことができる。これらの方法は、例えば最大確率、最小平方偏差、x2、コルモゴロフ-スミルノフ、アンダーソン-ダーリンなどの方法を含むことができる。純粋に統計学的な方法ステップはここで終わる。外挿モジュールが、例えばモンテカルロモジュール、異なる将来モデルのための生成器、および/またはパラメータを変化させるための変化モジュールのような、統計学的方法モジュールの1つまたは複数を含むのが有利であり得ることを述べておかなければならない。これらのモジュールは、例えば得られる曲線が、全ての可能性のあるシナリオを積分した挙動と最も合致するようにパラメータを選択することができ、その際、シナリオが過去に一度も実現されていなくてもよい。逆に、曲線が過去の出来事の挙動と一致しない、または十分に近づいていないという可能性を最小化することもできる。例えば統計学的データまたは歴史的データを、これらのモジュールによって、相応のモデルおよび/またはシナリオを用いて、決定すべき時間スパン内に反映させることができ、またはパラメータの曲線内に変換することができる。
【0045】
データ記録は、大旋風(サイクロン)の少なくとも物理学的および/または地理学的なパラメータを含んでいる。データ記録は、これに加えて例えば地形学的パラメータを含むことができる。トリガモジュール12および/または管理/制御装置10は、例えば気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法によって求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づき、データ記録を決定するための手段を含むことができる。管理/制御装置10および/またはトリガモジュール12は記憶ユニット101を含んでおり、その際、管理/制御装置10および/またはトリガモジュール12は、生成および伝送された多数のデータ記録を基に、物理学的および/または地理学的パラメータのための確率分布係数を生成可能であり、記憶ユニット内に分類して確率分布係数を保存する。将来の時間間隔に関するサイクロン進路パラメータの決定論的決定とは違い、本発明によるトリガ装置でのトリガ指数の決定は、多数の可能性のある将来のサイクロン進路の生成を含んでいる。これらのサイクロン進路のそれぞれに、例えばそれぞれの決定すべき時間間隔に関する強度が割り当てられている。時間間隔の大きさは、例えば6時間〜72時間であり得る。ただし、それぞれの他の時間間隔も適用に応じて同様に可能であり得る。決定論的なパラメータ決定による現況技術の装置および方法とは違い、本発明によるシステムでは、可能性のある、使用された、シミュレーションされた、および/または歴史的な、全ての進路に関する量的な情報が利用可能である。これら全ての進路が、管理/制御装置10および/またはトリガモジュール12によるトリガパラメータの決定のための唯一の単位を形成する。そのためこのシステムにより、例えば個々の予報またはパラメータ決定に対する確率パラメータを、定量化して決定または生成することができる(図23を参照)。シミュレーションされた全ての進路が近くに集まっていれば、パラメータの予告の信頼性が比較的高いことが明らかであり、つまり決定されたパラメータが実際に的中する確率も比較的高くなる。これに対しシミュレーションされた進路が互いから離れて扇状に広がっていれば、予告されたパラメータが実際に的中するであろう確率も比較的低くなる。
【0046】
言い換えるとトリガモジュール12は、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関する多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータを生成および記憶101するための外挿モジュールを含んでいる。進路分布はセル状の単位401、411、421、431のそれぞれを含むことができ、またはパラメータ化により相応に外挿法で求めることができる。トリガモジュール12および/または管理/制御装置10などのトリガ装置は活性化装置11を含んでおり、この活性化装置は、生成された進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、相応の制御信号を管理/制御装置10に伝送する。トリガモジュール12により、例えば確率分布係数を基に、位置を確定されフィードバックされる時間依存性のトリガパラメータを生成することができる。このトリガパラメータを、例えば管理/制御装置10に伝送し、かつ相応に活性化装置11を制御するために使用することができる。例えば、特にパイオニア指数のようなキャットボンド指数である、および/またはそれも含むトリガパラメータを決定するため、トリガモジュール12が、それぞれのシミュレーションされた進路に関するパラメータの決定を繰り返すことができる。これによりそれぞれのトリガパラメータが、可能性のある、および多かれ少なかれ蓋然性のある値の範囲になる。このため本発明によるトリガシステムまたはトリガ装置12は、個々の予告されたパラメータ値に基づくのではなく、それぞれの値が、相応にパラメータ化された分布または確率分布に基づくと言うことができる。つまり本発明によるトリガ装置は、利用したトリガパラメータのそれぞれを、量的に捕捉しており、かつトリガ装置全体に相応に作用させる。これは特に、サイクロンによって予測され得る間近に迫った損害に関するリスクおよび/または損害規模を決定するパラメータまたはトリガパラメータの、信頼性の高いトリガを可能にする。更にこの装置は、決定されたキャットボンド指数値に対して確率を自動的に決定することを初めて可能にする。加えて本発明によるトリガ装置によって、パラメータの予報または決定の信頼性を量的に示すことができ、例えば管理/制御装置10によって制御信号として利用することができる。図24〜図31は、本発明によるシステムを用いたトリガパラメータまたはここではパイオニア指数の決定を示している。現況技術(図5〜図22)のシステムとは違い、本発明によるトリガ装置によって決定されたパイオニア指数は、基本的に比較的大きな変動なしに588の最終値に達している。
【0047】
前述のように図5〜図22は、サイクロンIvanに関する、決定論的進路予告の現況技術を時間順に示している。約6時間ごとに新たな進路予告が発表された。示された図5〜図22はそこからの抜粋を示しており、ただし少なくとも1日につき1枚である。その際、ここから生じたそれぞれの時点でのパイオニア指数(現況技術のトリガ指数)も記載されている。黒線は観察された進路位置プラス72時間を示す。様々なグレーの陰影は風域[m/s]を示している。1番目の進路図は2004年9月5日に、最後から2番目の進路図は2004年9月18日に発表された。最後の図は2004年9月24日の最終的なサイクロン進路を示している。2回目の上陸は、サイクロンが既に弱すぎたので、パイオニア指数をそれ以上変化させることがなかった。
【表1】
【0048】
トリガモジュール12は、管理/制御装置10に組み込まれた構成部品としても、活性化装置11に接続された自立的なネットワークユニットとしても実現可能である。同様にトリガモジュール12は、管理装置10に組み込まれた構成部品としても、外挿モジュールに接続された自立的なネットワークユニットとしても実現可能である。特に、管理装置10が例えば多段階の損害補償システム20/30に連関し得ることが重要であることを指摘しなければならない。このような多段階の損害補償システムは、少なくとも第2段階30を含んでおり、この第2段階は、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット31内に記憶された金額値に基づいており、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性化することができる。トリガモジュール12および/または活性化装置11は、例えば少なくとも1つの決定可能な閾値を含むことができ、その際、トリガ装置12または管理装置10は、1つおよび/または蓄積されたトリガ指数によって少なくとも1つの閾値が超過されると、自動的に、決済パラメータを備えた決済データを、金額値の貸方記入および/または借方記入のためにクリアリングモジュール70に伝達する。このトリガシステムは、例えばクリアリングモジュール70に金額値が伝達された場合、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉することができ、かつ管理装置10に割り当てることができる、または別のユーザのために解放することができる。管理装置10は、例えばユーザ情報に基づくユーザプロフィールを含むことができ、この管理装置10によってユーザデータが、トリガパラメータに基づいて生成され、かつユーザプロフィールに基づいて選択される。このユーザデータは、管理装置10からネットワーク50/51を介してユーザの通信装置60/61/62に伝達可能であり得る。通信装置60/61/62は、例えば何らかのモバイルまたは固定のネットワークコードであり得る。モバイルコードはとりわけ、様々なネットワークの位置および/または様々なネットワークで利用するために設けられる全ての可能性のあるいわゆるカスタマー構内設備(Customer Premise Equipment(CPE))と理解することができる。モバイルのCPEまたはコード60/61/62は、ネットワークの複数の異なる規格をもサポート可能な1つまたは複数の様々な物理的ネットワークインターフェイスを備えている。モバイルノードの物理的ネットワークインターフェイスは、例えばイーサネット(登録商標)または別の有線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース、GSM(Global System for Mobile Communication)、GPRS(Generalized Packet Radio Service)、USSD(Unstructured Supplementary Services Data)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、および/またはWLAN(Wireless Local Area Network)などへのインターフェイスを含むことができる。ユーザプロフィールは、例えば少なくとも部分的には動的に生成することができ、その際、ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正可能である。このユーザプロフィールは、例えば管理装置10内で永続的にユーザに割り当てて保存することができる。ユーザデータは、例えば少なくとも部分的には動的に生成することができ、この動的な生成は、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われる。特に管理装置10は、例えばユーザの様々な通信装置60/61/62のための様々なユーザプロフィールを分類して保存して含むことができる。この様々なユーザプロフィールのデータは、例えば少なくとも部分的にはユーザが自ら決定可能であり得る。このユーザプロフィールは、例えば更にアクセス条件データを含むことができ、このアクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置10によって定義可能な信用限度の金額値を検出することができ、この信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために決済パラメータを自動的にクリアリングモジュール70に伝達することができる。
【0049】
通信装置60、...62のアクセスを権限のあるユーザのために制限するため、例えばETSI標準メカニズム内で、プログラムおよび/またはデータ(サービス)のアクセスを管理するためにいわゆるコンディショナルアクセスを使用することができる。もちろん現況技術の別のシステムおよび方法も同様に可能である。特に上記のETSI標準には、スクランブリング/デスクランブリング手順(暗号化/復号化)、コンディショナルアクセスの信号送付および同期化のためのパラメータ、ならびにいわゆるECMメッセージ(Entitlement Checking Messages)およびEMMメッセージ(Entitlement Management Messages)の伝達による権限(ユーザ用の権限データ)の管理および配布のためのメカニズムが記載されている。上記のETSI標準に基づき、発信される各サービスコンポーネントに対して、当該サービスコンポーネントがコンディショナルアクセスメカニズムを使用しているか否か、および場合によってはどの種類のメカニズムを使用しているかを受信者に表示するための、コンディショナルアクセスフラグおよび/またはコンディショナルアクセス識別子が使用される。サービスコンポーネントを、コントロールドアクセスモードにし、かつそのテキスト内で、アクセスを管理されたプログラムおよび/またはデータとして特徴付けるため、当該サービスコンポーネント(プログラムおよび/またはデータに該当し得る)のデータをコントロールワードによって暗号化し、その際、このコントロールワードは定期的に変更し、かつコントロールワード自体をセッションキー(鍵)によって暗号化し、ECMメッセージにおいて通信装置60、...、62に伝送する。コンディショナルアクセス識別子によって、上記のETSI標準に基づき、サービスの全てのサービスコンポーネントに使用されたアクセス管理モジュール、いわゆるアクセスコントロールシステムが識別され、このアクセスコントロールシステムは、放送局/基地局55から伝達されたECMメッセージおよびEMMメッセージをインタプリットおよび処理することができる。通信装置60、...、62が少なくとも部分的にIPノードとして実現される場合、IPの世界において用いられる相応の方法を使用することができる。
【0050】
トリガモジュール12および/または活性化装置11は、例えば少なくとも1つの決定可能な閾値を含むことができ、その際、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過されると、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置60/61/62に伝達することができる。更に例えば管理装置10は、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システム30の第2段階の伝送された金額値のために、返還パラメータを自動的にユーザユニットに割り当てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための、フィードバックされた時間依存性のトリガパラメータに基づく、本発明による自動化されたトリガ装置の例示的実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図2】様々なサイクロン発生エリアの概観を示す図である。コリオリの力は、赤道に対して特定の間隔以上からしか、渦を発生させるために十分な大きさではないので、赤道エリア自体は発生から除外されている。
【図3】2004年8月31日に発表された決定論的進路予告の現況技術の例を示す図である。その際、潜在的な進路面は、シミュレーションに基づくのではなく、単に可能性のある平面を時間方向に即して拡張することで得られている(質的)。この場合、詳細な進路位置決定および/または強度決定は不可能である。
【図4】2004年8月31日に発表されたハリケーンIvanの現況技術の的中確率カード(Trefferwahrscheinlichkeitskarte)を示す図である。このカードもまた、シミュレーションに基づいて生成されたのではなく、単に可能性のある面を時間方向に拡張しただけであることがすぐに明らかである(質的)。これも詳細な進路位置決定および/または強度決定は不可能である。
【図5】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。約6時間ごとに新たな進路予告が発表された。示された図5〜図22はそこからの抜粋を示しており、ただし少なくとも1日につき1枚である。その際、ここから生じたそれぞれの時点でのパイオニア指数(現況技術のトリガ指数)も記載されている。黒線は観察された進路位置プラス72時間を示す。様々なグレーの陰影は風域[m/s]を示している。1番目の進路図は2004年9月5日に、最後から2番目の進路図は2004年9月18日に発表された。最後の図は2004年9月24日の最終的なサイクロン進路を示している。2回目の上陸は、サイクロンが既に弱すぎたので、パイオニア指数をそれ以上変化させることがなかった。
【図6】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図7】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図8】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図9】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図10】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図11】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図12】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図13】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図14】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図15】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図16】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図17】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図18】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図19】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図20】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図21】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図22】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図23】多数の進路に基づく進路決定を示す図である。その平面は推計学的な確率を基に決定された。
【図24】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。現況技術のシステムとは違い、パイオニア指数が基本的に比較的大きな変動なく588の最終値に達する。
【図25】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図26】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図27】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図28】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図29】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図30】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図31】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
10 管理装置/制御装置/早期警報システム
11 活性化装置
12 トリガモジュール
121 モンテカルロモジュール
20 損害補償システム第1段階
30 損害補償システム第2段階
31 記憶ユニット
40、...、43 測定装置
401、411、421、431 セル状の単位
50/51 ネットワーク
55 放送局/基地局
60/61/62 通信装置
70 クリアリングモジュール
【技術分野】
【0001】
本発明は少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含んでおり、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システムに対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための、フィードバックされた時間依存性のトリガパラメータおよび/または測定値に基づく、自動化されたトリガ装置および相応の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
毎年、ハリケーン、台風、およびその他の熱帯性暴風雨のような熱帯性大旋風、いわゆるサイクロンが、世界の多くの地域において、産業、人間、および自然での計り知れない損害を引き起こしている。特に近年では異常現象の頻発により、忍び寄る気候変動が表面化している。去年の環境災害が、これに伴って起こったニューオリンズの洪水によって印象的に改めて示したように、これらの大災害は、金融市場の安定性に影響を及ぼす(証券市場の不安定性など)だけでなく、国全体の経済成長予測を変化させる可能性がある。それにより取引高の大きな割合および職場のかなりのパーセンテージが危険に曝される可能性があるため、このような危険な出来事および大災害に対応するためのリスクマネージメントおよび相応の措置の重要性が、近年では、経済活動全般に関して、これまで知られていなかった重要性を獲得している。特に保険/再保険セクターでは、多くの領域において技術的な自動化および改善の後れを取り戻す必要があることが、ずっと以前から知られている。世界中に広がる基幹ネットワーク(World Wide Web)と、これによって生じた、分散された巨大なデータ量にアクセスできるという可能性の登場が、これらの分野において、産業への更なるまったく新しい、同様にまた克服しなければならない要求を生み出した。
【0003】
産業部門全体の生き残りは、例えば相応の措置を自動的に開始および/または実施できるよう、重要なデータを迅速かつ高い信頼性で分析できるかどうかにかかり得る。
【0004】
熱帯性大旋風の異常現象がずっと以前から知られているにもかかわらず、産業界は依然として、熱帯性大旋風を技術的に捕捉すること、ならびに重要な係数の正確な決定および/または予報を実施することに苦労している。たいていの熱帯性大旋風は、南緯25度から北緯25度までのゾーン(図2を参照)内で、好都合な水温によって発生する。地球の自転の転向力であるコリオリの力は、北緯5度以上および南緯5度以上でようやくサイクロンの回転運動が始まるために十分な強さとなるので、赤道エリアは原則的に熱帯性大旋風の発生ゾーンとしては除外される。適切なゾーンでは、熱帯収束帯(ITC)によって熱帯性大旋風の発生が更に促進される。ITCでは表面付近で両方の貿易風が互いにぶつかり合うので(収束)、ここでは上昇気団および強い対流が引き起こされる。気団は上昇後、約12〜15kmの高さで再び互いから離れていく(高度分岐)。大西洋南部および太平洋南東部では、冷たい海流であるベンゲラ海流およびフンボルト海流が熱帯海洋を明らかに冷却することにより、最低26.5℃という必要な水温にはめったに達しないので、熱帯性大旋風は非常にまれにしかない。2004年3月26日に、これまでで唯一の熱帯性大旋風が、ブラジル沖の大西洋南部で観察された。地中海上では時おり熱帯性大旋風に似た暴風雨が観察される。
【0005】
基本的に7つの発生エリアを区別することができ、つまり大西洋北部:(i)カリブ海、メキシコ湾、米国、カナダ、メキシコ;(ii)太平洋北東部:ハワイ、メキシコ、米国;(iii)太平洋北西部:フィリピン、台湾、中国、日本、多くの島々;(iv)インド洋北部:ベンガル湾、アラビア海、インド;(v)太平洋南西部:東オーストラリア;(vi)インド洋南東部:西オーストラリア;(vii)インド洋南西部:マダガスカル、東アフリカである。
【0006】
大旋風の第1の発達段階は、大きな面積で対流を引き起こす低気圧圏、例えば偏東風波動または温帯低気圧が、十分に温かい水の上で、十分に湿った気団および有利なせん断条件に遭遇する場合に生じる。これにより自己保存過程が引き起こされ得る。発生に伴う対流が重要な特徴である。凝結によって自由になる熱が空気の上昇を更に加速させる。これにより水面に低圧、つまり低気圧が発生する。下から追随して流れてくる気団が同じ基準を満たして同様に加速される。しかしこれだけではまだ連鎖プロセスは引き起こされない。そうでなければ、私たちの地域でも、大きな雷雨から熱帯性大旋風が発生するであろう。低気圧に特徴付けられた対流エリアに向かって全方位から流れてくる気団(Low Level Inflow)は、比較的摩擦のない水面上で、コリオリの力により回転中心の周りを循環し始める。LLCC(Low Level Circulation Centre)が発生する。
【0007】
そしてこの循環が対流を更に組織し、かつ促進する。この回転によって、更に多くの空気を上昇させることができる。そのうえ回転により、中心部の低圧が後から流れてくる気団によって解消され得ることが阻止される。これにより回転は、回転中心における低気圧の自己保存を促進する。大旋風の回転が速ければ速いほど、暖かく湿った空気がより多く凝結に至る。空気が十分に水分を放出すると、空気はもうそれ以上は上昇せず、その高さで回転中心から脇に離れていく(High Level Outflow)。発生したシステムは、条件が許す限り繰り返し強化される。
【0008】
発達条件が最適であれば、強化が上限まで行われる。表面摩擦およびその他の原因が抑制作用を呼び起こすので、この上限を越えることはできない。ハリケーンTippは中心気圧870ヘクトパスカルおよび直径2200kmの記録を持っている。平均的な熱帯性大旋風の直径は500〜700kmに達する。したがって熱帯性大旋風は温帯低気圧システムより明らかに小さい。熱帯性大旋風が十分な速さで回転すると、その後、目が形成され得る。この目は、回転中心の周りの比較的雲がなく風の弱い領域であり、この領域内では、冷たい乾燥した空気が上から降りてくる。目の直径は最大50kmにまで達し得る。目は十分な高さの積雲であるアイウォールによって取り囲まれている。熱帯性大旋風は、アイウォールの領域内で最大風速に達する。
【0009】
これに加え暴風雨は更に自己移動を有しており、この自己移動がまた回転速度に足されるので、主要風域は常に、回転および自己移動が同じ方向を示す側にある。
【0010】
例えばサイクロンが北半球で200km/hの回転速度で反時計回りに回転し、30km/hの自己速度で北へ進む場合、東側のアイウォールでのトータル速度は230km/hになる。これに対し西側では、自己移動が回転運動に反して作用するので170km/hにしか達しない。
【0011】
熱帯性大旋風は、様々な速さで前進し、比較的低い緯度では1時間に8〜32キロメートルで、比較的高い緯度では1時間に最高80キロメートルで前進する。熱帯性大旋風は、最高360万トンの空気を移動させることができる。サイクロンは地球の両半球でたいてい最初に西方向に進み、その後、放物線状に東に方向転換する。北半球では一般的に、西 北西 北 北東と進む。その後、熱帯性大旋風はいずれ好都合な条件の領域から離れ、陸接触(上陸)、冷たすぎる水、乾いた気団、または強すぎるせん断のために弱まる。熱帯性大旋風が中緯度の前線帯に達すると、熱帯性大旋風は温帯低気圧システムに変化し得る(Extratropical Transition)。熱帯性大旋風はたいてい、サファシンプソンスケールに基づきランク付けされる。基準は最大平均風速であり、つまり弱い熱帯性低気圧:60km/hまで、熱帯性暴風雨:62〜117km/h、カテゴリ1:118〜153km/h、カテゴリ2:154〜178km/h、カテゴリ3:179〜210km/h、カテゴリ4:211〜249km/h、カテゴリ5:250km/h以上である。
【0012】
熱帯性大旋風は、発生地域によって異なる追加名称を持っている。熱帯性大旋風の正式な名称(熱帯サイクロン、Tropical Cycloneも)は、ハリケーン(大西洋北部、日付変更線の東側の太平洋北部、および東経160°から東の太平洋南部)、台風(日付変更線の西側の太平洋北部)、他の全ての地域では熱帯サイクロンである。前述のように熱帯性大旋風は自然災害に数えられるが、それは熱帯性大旋風から、産業、人間、および自然を大きな範囲において脅かし得る非常に様々な危険が生じるためである。1970年のバングラデシュでのサイクロンが最も多くの死者をだしており、当時約300,000人が死亡した。物的損害の規模では、ニューオリンズに上陸した2005年のサイクロンが最大であろう。サイクロンのときは350km/hを超える突風が起こり得る。この速度では、堅牢に建てられた構造物でさえ危険である。更に1日に500mmを超える降水があり得る。この法外な雨量が、陸地ではとりわけ、破壊的な地滑りおよび洪水を引き起こし得る。同様に20m以上の高波が船舶航行ならびにサイクロンの傍の海岸および島を脅かし得る。最後にトルネードは、熱帯性大旋風のよくある付随現象であり、小さな空間での気流の渦が特徴である。トルネードは熱帯性大旋風の周りを回る雷雨の中で形成される。これはたいてい水上竜巻であるが、上陸時にはトルネードも陸に上がる。このトルネードも更なる荒廃の原因になり得る。
【0013】
ここ10年の間に産業および経済、とりわけ保険産業は、損害額および強度に関して新たな次元を開いた自然災害によって特に厳しい衝撃を加えられた。米国の南東部では1996年9月に、ハリケーン「Fran」だけで総額16億US$の損害が生じた。スイスの再保険会社の分析によれば、1989年より前の災害損害は国内総生産の約0.2‰であったが、それ以降は0.4‰を超えている[年間]。1992年にハリケーン「Andrew」によって引き起こされた損害は、考察した参照国の中で最大となる225億US$または国内総生産の1.2‰に達した。
【0014】
このため、保険産業が従来の損害補償システムによって、サンフランシスコの地震(1906年)またはハリケーンAndrew(1992年)などの再来で生じ得るであろうような、潜在的な巨大災害を受け止めることができるのかという疑問が生じた。目下のところ推定では、米国におけるハリケーンまたは地震によってあり得る損失だけで、元受保険および再保険市場が提供可能な約1000億US$という保険金支払能力を超えるであろう。ただしこれらの損失は、米国金融市場の1日平均の価値変動より少ない。1998年の米国における金融市場の市場資本化は20兆US$を超えており、1日平均の変動幅は1995年に基づき70ベースポイントまたは1330億US$であり、壊滅的な地震で起こり得る最大限の損失可能性よりかなり多い。
【0015】
このことが、リスク移転の代替的な方法を探すこと、および場合によってはその方法を存在するシステムに組み込むことを促した。その際、特に流動的な金融市場が、その能力およびその多様化の潜在性によって浮上してきた。そのためこの産業は、ここ数年の間に幾度もリスク移転のための新しい商品を開発してきた。資本市場へのできれば相関関係にない部分的なリスク回避システムを備えた損害補償システム、いわゆるInsurance-linked securities(ILS)が90年代半ばから知られており、今日では80億〜100億US$の資本化が成っており、このことは、これらシステムの大きな成果をはっきりと示している。シカゴ商品取引所は、1992年にCAT先物を導入し、1996年にはPCSオプションを導入した。後者のデリバティブは、予め定義された災害損害および大きな損害の動向を表す損害指数の1つであるProperty Claim Services Inc.の指数に基づいている。1994年以降、投資家のための保険リスクに基づく個別取引(OTC)が構造化された。このOTC取引の変形形態が、保険会社のための投資家によるオプション契約である。災害事象の際は、その後、災害からの損失をリファイナンスするため、流動資金と引き換えに投資家に有価証券が渡される。
【0016】
Contingent Surplus Notesの場合、保険者が自身の流動性を再び改善させるため、予め決められたオプションの売手に社債を売ることができる。これに代わるものがContingent Equity(Catastrophe Equity Put)であり、この場合、保険者は予め決められた価格での新株発行によって、自己資本を再び補充できる。しかしながらリスクの移転およびポートフォリオの多様化のためには、OTCの手段として、特に「大災害債券」が典型的な資本投資家に適している。大災害債券(キャットボンド、Act-of-God-Bond)は、再保険会社のための資金調達手段であり、この場合、社債の買手が保険リスクの全体または一部を引き受ける。キャットボンド市場の発展は、様々な革新的な元受保険会社および再保険会社(USAA、SwissRe、Zurich/Centre Re、およびThe St. Paulなど)の成果であり、これらの会社は、再保険の支払能力および評価における持続性の改善を可能にし、かつ新規の、またはめったに入手できない契約を可能にするような、資本市場の解決策を探求した。
【0017】
キャットボンドの典型的な構造化(図3を参照)には、3種類の当事者が必要となる。元受保険者は再保険補償を買いたい。このためにたいていは特別目的媒体(SPV)を設立し、SPVは一方で再保険を「契約し」、もう一方ではその再保険を、キャットボンドの発行を介してリファイナンスする。その際、SPVはキャットボンドを投資家に売ることによって、保険リスクを更に先へ移す。キャットボンドの典型的な基本構造の場合、SPVは社債を少なくとも再保険契約の契約額の名目価格で発行する。幾つかの場合には、資本償還の保証を備えたモデルを可能にするため、発行価格が再保険の額を上回る。
【0018】
発行収入金は、SPVが受託者として管理し、たいていは信託によって国債に投資される。キャットボンドの条件において予め定義された「トリガ事象」が、つまり相応の規模の自然災害が発生しない場合、投資家は、全ての定期的な利払いも、満期の名目資本金の償還も獲得する。災害事象が発生すると、SPVは再保険契約に基づく債務を補償するためにSPVの資産を譲渡しなければならないので、投資家は自身の投資を部分的または完全に失う。この損失額は債券の構造化に依存する。債券発行による資本調達で生じる資本供給費用の額は様々であり、この資本供給費用を、再保険契約と比べる際に考慮しなければならない。元受保険者は、SPV会社によって購入された再保険補償に対し、SPVに保険料を支払う。この保険料は発行収入金の運用からの収益と共に、SPVの費用の補償およびキャットボンドへの利払いに用いられる。その際、この事象を、特定の保険のポートフォリオに関連させてもよいが、特定の損害事実または指数に関連させることもできる。しかしながら、投資家が支払いをより楽に実感として理解できるように、たいていは公共的に利用可能な情報に関連させることがより適している。
【0019】
At-Risk構造の場合、債券の名目資本金および利払いが完全に災害リスクに曝される。この構造は「純粋な」キャットボンドの代表であり、これまでの発行では最も多く適用されている。これに対しPartially-Defeasedモデルでは、災害の場合にも名目資本金の保証部分が払い戻され得るように、発行高の一部をゼロクーポン債において発行する。保証されてない部分および保証部分の収益は、災害損害の補償に自由に使用できる。この場合は、発行総額が、基礎となる再保険契約の額を超えるであろう。
【0020】
純粋なキャットボンドに対するのがPrincipal-Protected構造である。この場合、全額償還が保証され、ただし利払いはリスクに曝されている。債券の期間延長による償還が可能である。信託財産から得られた利息は、償還のための資本に上乗せすることができる。
【0021】
サイクロンに対する大災害債券の場合の基本的な観点は、サイクロンの発生時点からの、その物理学的および地理学的な経過、いわゆる進路の予告において方向付けられる。これに関しこの産業は、経過決定の信頼性を高めるため非常に様々な方法およびシステムを開発してきた。ここ数年この分野で非常に大きな努力が払われたにもかかわらず、現況技術では依然として要求をほぼ満たすようなシステムがない。現況技術の方法の多くではとりわけ、サイクロンの上陸リスクまたはそれに伴う損害リスクを表す特殊な指数を使用する。いわゆるパイオニア指数がこの値に属する。
【0022】
金融市場、特にもちろんキャットボンドは、たいていこれら指数の変動に非常に敏感に反応し、この反応は実際の損害が発生する前に既に起こる。例えばこのような指数が特定のサイクロンに関し、近日中に高い損害額を伴う上陸がある確率が非常に高いことを示すと、相応の損害補償システムと結びついたキャットボンドはすぐに価値を失い、つまりシステムによって決定されたリスク指数に対して相関関係にある。
【0023】
現況技術ではこれら全ての指数が、一般的に最も蓋然性の高い1つの進路予報もしくは進路決定に基づいている。これを「決定論的進路予測(deterministic track forecast)」とも言う。決定論的進路予測法は、ただ1つの強度中心にあたる予報進路を決定することから成る。一般的には進路に対し、偏向の可能性に関する質的な範囲が示されるのではあるが(図4/5を参照)、このような方法では、予め決定した進路についてのどんな統計学的情報も利用できない。この潜在的な進路範囲は、更なるシミュレーションに基づくのではなく、その都度決定された進路を単に前方に向かって時間的に拡張させることによって得られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
図5〜図22は、このような指数の著しい変動を示している。ここでは例として、前述のパイオニア指数が示されている。指数の変動だけが現況技術の問題ではなく、決定論的な進路決定または進路自体を基にした指数計算が、進路の信頼性および/または正確性についての情報を含んでいないことも問題である。この問題は、このシステムがカオス的なシステムであるだけに一層重大になる。つまりモデルパラメータの境界条件における最小の変化でも既に、そこから決定されるパイオニア指数に甚大な(非線形の)影響を及ぼし得る。
【0025】
例えばサイクロンIvanの場合の2004年9月10日のパイオニア指数は、2322という法外な指数を示し(この値の信頼性がどのくらい高いかについての何らかの基準をそこから推論することはできない)、その翌日にはこの指数の値は218しかなかった。最終的には指数の値は528(図22)であった。上述のことから、現況技術のこのようなトリガ値によって生じる不確実性および欠点は、産業部門全体に関してだけでなく、金融市場に関しても明らかである。
【0026】
本発明の課題は、上述の欠点を有さないトリガ装置を提案することである。特に、管理装置、制御装置および/または早期警報装置に対する昨今の要求に相応するよう、常に全ての情報が、トリガ装置によって動的に分析および考慮され得るべきである。更に損害補償システムの特殊ケースに関しては、資本市場との自動化されたリンクによって、相応に自動的に監視して必要な場合には変化させ得る相関関係にない結合(ボンド)が存在するように、損害補償のための1段階および/または多段階のシステムを形成するという解決策が可能であるべきである。このために管理装置は、大旋風が出現および/または発生している際の、信頼性の高い安定した管理を保証すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
この目標は本発明により、特に独立請求項の要素によって達成される。そのうえ更なる有利な実施形態が、従属請求項および明細書から明らかになる。
【0028】
特にこの目標は本発明により、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システムに対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのために、トリガ装置が少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含んでいることと、トリガ装置が、ネットワークインターフェイスを備えたトリガモジュールを含んでおり、このトリガモジュールがネットワークインターフェイスを介して、分散的に分布した測定装置と接続していることと、測定装置が、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン内に配置されており、ネットワークインターフェイスによって地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置からトリガモジュールに伝送可能および記憶可能であることと、トリガモジュールがモンテカルロモジュールを含んでおり、その際、伝送された測定パラメータを基に、モンテカルロモジュールによって、定義可能な将来の時間間隔に対する多数のデータ記録を動的に生成可能であり、このデータ記録が大旋風の物理学的および/または地理学的なパラメータを含んでいることと、トリガモジュールが、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータを生成および記憶するための外挿モジュールを含んでおり、この進路分布がセル状の単位のそれぞれを含んでいることと、例えばトリガモジュールまたは管理/制御装置であるトリガ装置が、活性化装置を含んでおり、生成した進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、この活性化装置によって相応の制御信号を管理装置に伝送可能であることと、によって達成される。トリガモジュールは、例えば気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法により求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づきデータ記録を決定するための手段を含むことができる。データ記録は、例えば地理学的および/または地勢学的なパラメータを含むことができる。測定装置は例えば測定センサを含むことができ、このセンサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介して、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続される。測定センサは例えば水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことができる。本発明はとりわけ、管理システム、制御システムおよび/または早期警報システムのための信頼性の高いトリガ装置を得られるという利点を有する。現況技術と比較すると、存在するまたはアクセス可能な情報に関し常に完全なスペクトルを活用できるトリガパラメータ決定が初めて可能になる。このシステムはとりわけ、情報を動的に利用できるという利点も有しており、これは、大旋風のような複雑でカオス的なプロセスでは、より一層重要である。これにより管理装置、制御装置および/または早期警報装置の挙動も安定する。特にトリガモジュールおよび管理装置が、最後まで全ての利用可能な情報に基づき、つまりトリガパラメータの量的な決定を基礎とする。
【0029】
一変形実施形態では、測定装置からトリガモジュールへの測定パラメータの伝送が、定期的に、および/またはトリガモジュールの要求に基づいて行われる。トリガモジュールへの伝送は、例えば予め定義可能な閾値の超過時に行うこともできる。この変形実施形態はとりわけ、トリガモジュールが、変化する条件に動的および時事的に反応できるという利点を有する。
【0030】
別の変形実施形態では、トリガ装置が、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させるための手段を含むことができる。この変形実施形態はとりわけ、データ記録の生成が、動的に時事的な測定データを考慮できるという利点を有する。これは、トリガする際に既に生成されたデータ記録を考慮しないままにせずに行うこともできる。
【0031】
更なる変形実施形態では、進路分布パラメータが、セル状の単位を超えての、定義可能な確率パラメータ化を含むことができる。この変形実施形態はとりわけ、様々な地勢学的および/または地理学的特性を考慮することができ、かつトリガ装置の機能方法を相応に最適化および/または適合化できるという利点を有する。
【0032】
一変形実施形態では、管理装置が、多段階の損害補償システムをトリガするための手段を含んでおり、この多段階の損害補償システムは少なくとも、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット内に記憶された金額値に基づく第2段階を含んでおり、この第2段階は、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性化することができる。この変形実施形態はとりわけ、このような損害補償システムにおいて、完全に自動化されたトリガを初めて可能にするという利点を有する。
【0033】
更なる変形実施形態では、活性化装置が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、この活性化装置は、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過されると、金額値の貸方記入および/または借方記入のため、決済パラメータを備えた決済データを自動的にクリアリングモジュールに伝達することができる。本発明はとりわけ、このシステムが、本当に信頼性の高い自動化を初めて可能にするという利点を有する。クリアリングモジュール自体は、例えば金融市場および/または証券市場パラメータに関するフィードバックを含むことができ、更にこの伝達は金融市場パラメータまたは証券市場パラメータの挙動に基づいて行われる。
【0034】
別の変形実施形態では、このシステムは、クリアリングモジュールに金額値が伝達された場合、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉することができ、かつ管理装置に割り当てることができる、または別のユーザのために解放することができる。本発明はとりわけ、前に挙げたのと同じ利点を有する。その際に例えば、記憶されたパラメータを、割り当てられたキャットボンドの値を基に解消することができ、または新しいパラメータを割り当てることができる。
【0035】
更なる変形実施形態では、管理装置がユーザ情報に基づくユーザプロフィールを保存して含んでおり、この管理装置はユーザデータを、トリガパラメータに基づき生成することができ、かつユーザプロフィールに基づき選択することができ、かつこのユーザデータを管理装置からネットワークを介してユーザの通信装置に伝達することができる。ユーザプロフィールは、例えば少なくとも部分的には動的に生成することができ、その際、ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正可能であり、このユーザプロフィールは、管理装置内で永続的にユーザに割り当てて保存される。同様に、例えばユーザデータを少なくとも部分的には動的に生成することができ、この動的な生成は、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われる。本発明はとりわけ、このシステムが動的に、または部分的に動的に、ユーザ挙動および需要を捉えることができ、かつ相応に最適化および/または適合化できるという利点を有する。
【0036】
一変形実施形態では、活性化装置が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、その際、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過されると、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置に伝達することができる。本発明はとりわけ、このシステムのユーザが、特に移動するユーザが、指数の変動に素早く反応でき、かつ金融市場または証券市場での相応の措置を開始できるという利点を有する。
【0037】
別の変形実施形態では、管理装置が、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システムの第2段階の伝送された金額値のために、自動化された返還パラメータをユーザユニットに割り当てることができる。本発明はとりわけ、トリガ指数を基に、損害補償システムの第2段階のユーザユニットを自動的に弁済できるという利点を有する。
【0038】
一変形実施形態では、トリガモジュールが、分散されて、独立したネットワークユニットとして実現されており、その際、管理装置は、ネットワークを介したトリガモジュールへの定期的なアクセスおよび/または要求に基づくアクセスおよび/または予め定義された時間間隔に基づくアクセスのための手段を含んでいる。本発明はとりわけ、管理装置が常に更新されているという利点を有する。これは特に、システムを完全に自動化するための更なるステップである。
【0039】
更なる変形実施形態では、管理装置が、ユーザの様々な通信装置のための様々なユーザプロフィールを分類して保存して含んでおり、このユーザプロフィールのデータは、少なくとも部分的にはユーザが自ら決定することができる。更に例えば、ユーザプロフィールがアクセス条件データを含むことができ、このアクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置によって定義可能な信用限度の金額値を検出することができ、この信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために自動的に決済パラメータをクリアリングモジュールに伝達することができる。本発明はとりわけ、ユーザが自ら決定可能な人格化されたデータを得るという利点を有する。
【0040】
本発明が、本発明による方法だけでなく、この方法を実施するためのシステムおよび相応のコンピュータプログラム製品にも関連することをここに記しておく。
【0041】
以下に本発明の変形実施形態を、例に基づき説明する。実施形態の例は、それに続く添付図によって図解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図1は、本発明を実現するために使用可能な構成を図解している。この例示的実施形態では、組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10に対する、出現および/または発生している大旋風の動的なトリガのための自動化されたトリガ装置が少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含んでいる。トリガ装置は、例えば一部エリアまたは地域の避難を開始させるよう、警察および/または軍の配備を準備または制御するなどのため、例えば早期警報システムまたはアラームシステム10として、一般的に技術的な施設で使用することができる。その際このシステムは、従来どおり現況技術のシステムを補うことができ、または自立的な装置として使用することができる。このシステムはまた、現況技術の様々なアラームシステムの制御装置10として使用することもできる。特にこのシステムを、例えば証券市場の安定化もしくは1段階または多段階の損害補償システムの安定化のために使用することもできる。その際「組み込まれた」は、トリガ装置が、大旋風、ハリケーンなどの災害の処理における現況技術の複合的な管理装置のうちの組み込まれた構成部品として使用可能であるという意味に理解されるべきである。本発明は、このような管理装置の完全な自動化を初めて可能にする。トリガ装置は、ネットワークインターフェイスを備えたトリガモジュール12を含んでおり、このトリガモジュール12はネットワークインターフェイスを介して、分散的に分布した測定装置40、...、43と接続されている。同様に管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10も相応のインターフェイスを含むことができる。トリガモジュール12は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアとして実現可能である。トリガモジュール12および/または管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10は、様々なネットワークの位置および/または様々なネットワークで利用するために、インターフェイスを含むことができる。トリガモジュール12は、例えばネットワークの複数の異なる規格をサポート可能な1つまたは複数の様々な物理的ネットワークインターフェイスを含むことができる。トリガモジュール12の物理的ネットワークインターフェイスは、例えばイーサネット(登録商標)または別の有線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース、GSM(Global System for Mobile Communication)、GPRS(Generalized Packet Radio Service)、USSD(Unstructured Supplementary Services Data)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、および/またはWLAN(Wireless Local Area Network)などへのインターフェイスを含むことができる。したがってトリガモジュール12は、例えば有線LAN、つまりローカルの固定ネットワーク、特にまたPSTN(Public Switched Telephone Network)など、もしくは例えば屋内設置用のブルートゥースネットワーク、もしくはGSMおよび/またはUMTSなどによる移動無線ネットワーク、もしくは無線LANのような、様々な不均質なネットワーク50/51上でアクセスできるように実現することができる。符号50/51は特に、一般的で全世界に及ぶIPバックボーンネットワークを表すことができる。一部述べたように、分散した測定装置40、...、43への通信は、例えばSMS(Short Message Services)、EMS(Enhanced Message Services)などの特殊なニュース速報による移動無線ネットワークを介して、もしくはUSSD(Unstructured Supplementary Services Data)などのような信号送信チャネル、もしくはMExE(Mobile Execution Environment)、GPRS(Generalized Packet Radio Service)、WAP(Wireless Application Protocol)、またはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)のような別の技術を介して、もしくはベアラチャネルを介して行うことができる。ネットワークインターフェイスによって、出現および/または発生している大旋風に関する測定データが、分散した測定装置40、...、43の少なくとも1つからトリガモジュール12および/または管理装置10に伝送される。トリガモジュール12および/または管理装置10および測定装置40、...、43の間のネットワーク50を介した通信は、一方向性(例えば放送の方法などを通じて)、または双方向性であり得る。データは暗号化して、または暗号化せずに伝達することができる。同様に、アクセスを管理されてしか測定ステーション40、...、43にアクセスできないことも有意義であり得る。しかしながらデータ伝送は、ユーザに関係なく行うこともできる。トリガモジュール12は、例えば分散されて、独立したネットワークユニットとして実現することができ、その際、管理装置10は、ネットワーク50を介したトリガモジュール12への定期的なアクセスおよび/または要求に基づくアクセスおよび/または予め定義された時間間隔に基づくアクセスのための手段を含んでいる。トリガモジュール12によって、出現および/または発生している大旋風がトリガされ、相応の情報が管理装置10に伝送され得る。
【0043】
本発明によれば、測定装置40、...、43は、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン401、411、421、431内に配置される。測定装置40、...、43の単位および/またはゾーンは、エリアに一部重なる、覆う、および/または部分的にのみ覆うことができる。大旋風は、コリオリの力のために赤道の周りの2つの平行な帯状地帯内でしか発生できないので、このエリア内のカバー密度を上昇または適合させることが有意義であり得る。測定装置40、...、43は、例えば陸地に、海に、または衛星にある測定装置40、...、43を含み得る。測定装置は、例えば測定センサを含むことができ、このセンサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介し、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続される。測定センサは水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことができる。より良いエリア分解を達成するため、大旋風が発生している間、捕捉される単位および/またはゾーンを例えば動的に、または部分的に動的に適合させることができる。ネットワークインターフェイスによって、地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置40、...、43からトリガモジュール12に伝送し、かつ相応の記憶ユニット内に記憶することができる。トリガモジュール12はモンテカルロモジュール121を含んでおり、このモンテカルロモジュール121が、伝送された測定パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔に関する多数のデータ記録を動的に、または部分的に動的に生成する。モンテカルロモジュール121は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアとして実現することができる。データ記録は、大旋風の例えば物理学的および/または地理学的なパラメータを含んでいる。前述のように測定ステーション40、...、43は、例えば衛星にある装置および/または地上にある装置を含むことができる。測定ステーション40、...、43は、中央ユニットおよび/またはトリガモジュール12および/または管理装置10および/または制御装置10および/または早期警報システム10に、測定データをデータ転送するために必要な通信手段を含んでいる。測定ステーション40、...、43は、大旋風の物理学的に重要なデータを捕捉するために必要な技術的な測定手段を含んでいる。物理学的なパラメータは、例えばサイクロンなどの気圧、風力、空気湿度、降水量、移転速度、場所的または地理学的な経過などを含むことができる。測定ステーション40、...、43が、例えば衛星内の、例えばカメラまたは別の撮像装置のようなグラフィック手段を含む場合。
【0044】
トリガモジュール12は、前述のモンテカルロモジュール121を含んでいる。モンテカルロモジュール121は例えば、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させることによってデータ記録を生成することができ、その際、変化した境界条件パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔のための、大旋風の経過に関する多数のデータ記録を生成することができる。モンテカルロモジュールは例えば、次の距離間隔の統計学的または推計学的な方法によって、選択した出発点からの最も蓋然性の高い値を決定する手段を含むことができる。これらの方法は、例えば最大確率、最小平方偏差、x2、コルモゴロフ-スミルノフ、アンダーソン-ダーリンなどの方法を含むことができる。純粋に統計学的な方法ステップはここで終わる。外挿モジュールが、例えばモンテカルロモジュール、異なる将来モデルのための生成器、および/またはパラメータを変化させるための変化モジュールのような、統計学的方法モジュールの1つまたは複数を含むのが有利であり得ることを述べておかなければならない。これらのモジュールは、例えば得られる曲線が、全ての可能性のあるシナリオを積分した挙動と最も合致するようにパラメータを選択することができ、その際、シナリオが過去に一度も実現されていなくてもよい。逆に、曲線が過去の出来事の挙動と一致しない、または十分に近づいていないという可能性を最小化することもできる。例えば統計学的データまたは歴史的データを、これらのモジュールによって、相応のモデルおよび/またはシナリオを用いて、決定すべき時間スパン内に反映させることができ、またはパラメータの曲線内に変換することができる。
【0045】
データ記録は、大旋風(サイクロン)の少なくとも物理学的および/または地理学的なパラメータを含んでいる。データ記録は、これに加えて例えば地形学的パラメータを含むことができる。トリガモジュール12および/または管理/制御装置10は、例えば気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法によって求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づき、データ記録を決定するための手段を含むことができる。管理/制御装置10および/またはトリガモジュール12は記憶ユニット101を含んでおり、その際、管理/制御装置10および/またはトリガモジュール12は、生成および伝送された多数のデータ記録を基に、物理学的および/または地理学的パラメータのための確率分布係数を生成可能であり、記憶ユニット内に分類して確率分布係数を保存する。将来の時間間隔に関するサイクロン進路パラメータの決定論的決定とは違い、本発明によるトリガ装置でのトリガ指数の決定は、多数の可能性のある将来のサイクロン進路の生成を含んでいる。これらのサイクロン進路のそれぞれに、例えばそれぞれの決定すべき時間間隔に関する強度が割り当てられている。時間間隔の大きさは、例えば6時間〜72時間であり得る。ただし、それぞれの他の時間間隔も適用に応じて同様に可能であり得る。決定論的なパラメータ決定による現況技術の装置および方法とは違い、本発明によるシステムでは、可能性のある、使用された、シミュレーションされた、および/または歴史的な、全ての進路に関する量的な情報が利用可能である。これら全ての進路が、管理/制御装置10および/またはトリガモジュール12によるトリガパラメータの決定のための唯一の単位を形成する。そのためこのシステムにより、例えば個々の予報またはパラメータ決定に対する確率パラメータを、定量化して決定または生成することができる(図23を参照)。シミュレーションされた全ての進路が近くに集まっていれば、パラメータの予告の信頼性が比較的高いことが明らかであり、つまり決定されたパラメータが実際に的中する確率も比較的高くなる。これに対しシミュレーションされた進路が互いから離れて扇状に広がっていれば、予告されたパラメータが実際に的中するであろう確率も比較的低くなる。
【0046】
言い換えるとトリガモジュール12は、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関する多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータを生成および記憶101するための外挿モジュールを含んでいる。進路分布はセル状の単位401、411、421、431のそれぞれを含むことができ、またはパラメータ化により相応に外挿法で求めることができる。トリガモジュール12および/または管理/制御装置10などのトリガ装置は活性化装置11を含んでおり、この活性化装置は、生成された進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、相応の制御信号を管理/制御装置10に伝送する。トリガモジュール12により、例えば確率分布係数を基に、位置を確定されフィードバックされる時間依存性のトリガパラメータを生成することができる。このトリガパラメータを、例えば管理/制御装置10に伝送し、かつ相応に活性化装置11を制御するために使用することができる。例えば、特にパイオニア指数のようなキャットボンド指数である、および/またはそれも含むトリガパラメータを決定するため、トリガモジュール12が、それぞれのシミュレーションされた進路に関するパラメータの決定を繰り返すことができる。これによりそれぞれのトリガパラメータが、可能性のある、および多かれ少なかれ蓋然性のある値の範囲になる。このため本発明によるトリガシステムまたはトリガ装置12は、個々の予告されたパラメータ値に基づくのではなく、それぞれの値が、相応にパラメータ化された分布または確率分布に基づくと言うことができる。つまり本発明によるトリガ装置は、利用したトリガパラメータのそれぞれを、量的に捕捉しており、かつトリガ装置全体に相応に作用させる。これは特に、サイクロンによって予測され得る間近に迫った損害に関するリスクおよび/または損害規模を決定するパラメータまたはトリガパラメータの、信頼性の高いトリガを可能にする。更にこの装置は、決定されたキャットボンド指数値に対して確率を自動的に決定することを初めて可能にする。加えて本発明によるトリガ装置によって、パラメータの予報または決定の信頼性を量的に示すことができ、例えば管理/制御装置10によって制御信号として利用することができる。図24〜図31は、本発明によるシステムを用いたトリガパラメータまたはここではパイオニア指数の決定を示している。現況技術(図5〜図22)のシステムとは違い、本発明によるトリガ装置によって決定されたパイオニア指数は、基本的に比較的大きな変動なしに588の最終値に達している。
【0047】
前述のように図5〜図22は、サイクロンIvanに関する、決定論的進路予告の現況技術を時間順に示している。約6時間ごとに新たな進路予告が発表された。示された図5〜図22はそこからの抜粋を示しており、ただし少なくとも1日につき1枚である。その際、ここから生じたそれぞれの時点でのパイオニア指数(現況技術のトリガ指数)も記載されている。黒線は観察された進路位置プラス72時間を示す。様々なグレーの陰影は風域[m/s]を示している。1番目の進路図は2004年9月5日に、最後から2番目の進路図は2004年9月18日に発表された。最後の図は2004年9月24日の最終的なサイクロン進路を示している。2回目の上陸は、サイクロンが既に弱すぎたので、パイオニア指数をそれ以上変化させることがなかった。
【表1】
【0048】
トリガモジュール12は、管理/制御装置10に組み込まれた構成部品としても、活性化装置11に接続された自立的なネットワークユニットとしても実現可能である。同様にトリガモジュール12は、管理装置10に組み込まれた構成部品としても、外挿モジュールに接続された自立的なネットワークユニットとしても実現可能である。特に、管理装置10が例えば多段階の損害補償システム20/30に連関し得ることが重要であることを指摘しなければならない。このような多段階の損害補償システムは、少なくとも第2段階30を含んでおり、この第2段階は、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット31内に記憶された金額値に基づいており、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性化することができる。トリガモジュール12および/または活性化装置11は、例えば少なくとも1つの決定可能な閾値を含むことができ、その際、トリガ装置12または管理装置10は、1つおよび/または蓄積されたトリガ指数によって少なくとも1つの閾値が超過されると、自動的に、決済パラメータを備えた決済データを、金額値の貸方記入および/または借方記入のためにクリアリングモジュール70に伝達する。このトリガシステムは、例えばクリアリングモジュール70に金額値が伝達された場合、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉することができ、かつ管理装置10に割り当てることができる、または別のユーザのために解放することができる。管理装置10は、例えばユーザ情報に基づくユーザプロフィールを含むことができ、この管理装置10によってユーザデータが、トリガパラメータに基づいて生成され、かつユーザプロフィールに基づいて選択される。このユーザデータは、管理装置10からネットワーク50/51を介してユーザの通信装置60/61/62に伝達可能であり得る。通信装置60/61/62は、例えば何らかのモバイルまたは固定のネットワークコードであり得る。モバイルコードはとりわけ、様々なネットワークの位置および/または様々なネットワークで利用するために設けられる全ての可能性のあるいわゆるカスタマー構内設備(Customer Premise Equipment(CPE))と理解することができる。モバイルのCPEまたはコード60/61/62は、ネットワークの複数の異なる規格をもサポート可能な1つまたは複数の様々な物理的ネットワークインターフェイスを備えている。モバイルノードの物理的ネットワークインターフェイスは、例えばイーサネット(登録商標)または別の有線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース、GSM(Global System for Mobile Communication)、GPRS(Generalized Packet Radio Service)、USSD(Unstructured Supplementary Services Data)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、および/またはWLAN(Wireless Local Area Network)などへのインターフェイスを含むことができる。ユーザプロフィールは、例えば少なくとも部分的には動的に生成することができ、その際、ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正可能である。このユーザプロフィールは、例えば管理装置10内で永続的にユーザに割り当てて保存することができる。ユーザデータは、例えば少なくとも部分的には動的に生成することができ、この動的な生成は、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われる。特に管理装置10は、例えばユーザの様々な通信装置60/61/62のための様々なユーザプロフィールを分類して保存して含むことができる。この様々なユーザプロフィールのデータは、例えば少なくとも部分的にはユーザが自ら決定可能であり得る。このユーザプロフィールは、例えば更にアクセス条件データを含むことができ、このアクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置10によって定義可能な信用限度の金額値を検出することができ、この信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために決済パラメータを自動的にクリアリングモジュール70に伝達することができる。
【0049】
通信装置60、...62のアクセスを権限のあるユーザのために制限するため、例えばETSI標準メカニズム内で、プログラムおよび/またはデータ(サービス)のアクセスを管理するためにいわゆるコンディショナルアクセスを使用することができる。もちろん現況技術の別のシステムおよび方法も同様に可能である。特に上記のETSI標準には、スクランブリング/デスクランブリング手順(暗号化/復号化)、コンディショナルアクセスの信号送付および同期化のためのパラメータ、ならびにいわゆるECMメッセージ(Entitlement Checking Messages)およびEMMメッセージ(Entitlement Management Messages)の伝達による権限(ユーザ用の権限データ)の管理および配布のためのメカニズムが記載されている。上記のETSI標準に基づき、発信される各サービスコンポーネントに対して、当該サービスコンポーネントがコンディショナルアクセスメカニズムを使用しているか否か、および場合によってはどの種類のメカニズムを使用しているかを受信者に表示するための、コンディショナルアクセスフラグおよび/またはコンディショナルアクセス識別子が使用される。サービスコンポーネントを、コントロールドアクセスモードにし、かつそのテキスト内で、アクセスを管理されたプログラムおよび/またはデータとして特徴付けるため、当該サービスコンポーネント(プログラムおよび/またはデータに該当し得る)のデータをコントロールワードによって暗号化し、その際、このコントロールワードは定期的に変更し、かつコントロールワード自体をセッションキー(鍵)によって暗号化し、ECMメッセージにおいて通信装置60、...、62に伝送する。コンディショナルアクセス識別子によって、上記のETSI標準に基づき、サービスの全てのサービスコンポーネントに使用されたアクセス管理モジュール、いわゆるアクセスコントロールシステムが識別され、このアクセスコントロールシステムは、放送局/基地局55から伝達されたECMメッセージおよびEMMメッセージをインタプリットおよび処理することができる。通信装置60、...、62が少なくとも部分的にIPノードとして実現される場合、IPの世界において用いられる相応の方法を使用することができる。
【0050】
トリガモジュール12および/または活性化装置11は、例えば少なくとも1つの決定可能な閾値を含むことができ、その際、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過されると、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置60/61/62に伝達することができる。更に例えば管理装置10は、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システム30の第2段階の伝送された金額値のために、返還パラメータを自動的にユーザユニットに割り当てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム10に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための、フィードバックされた時間依存性のトリガパラメータに基づく、本発明による自動化されたトリガ装置の例示的実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図2】様々なサイクロン発生エリアの概観を示す図である。コリオリの力は、赤道に対して特定の間隔以上からしか、渦を発生させるために十分な大きさではないので、赤道エリア自体は発生から除外されている。
【図3】2004年8月31日に発表された決定論的進路予告の現況技術の例を示す図である。その際、潜在的な進路面は、シミュレーションに基づくのではなく、単に可能性のある平面を時間方向に即して拡張することで得られている(質的)。この場合、詳細な進路位置決定および/または強度決定は不可能である。
【図4】2004年8月31日に発表されたハリケーンIvanの現況技術の的中確率カード(Trefferwahrscheinlichkeitskarte)を示す図である。このカードもまた、シミュレーションに基づいて生成されたのではなく、単に可能性のある面を時間方向に拡張しただけであることがすぐに明らかである(質的)。これも詳細な進路位置決定および/または強度決定は不可能である。
【図5】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。約6時間ごとに新たな進路予告が発表された。示された図5〜図22はそこからの抜粋を示しており、ただし少なくとも1日につき1枚である。その際、ここから生じたそれぞれの時点でのパイオニア指数(現況技術のトリガ指数)も記載されている。黒線は観察された進路位置プラス72時間を示す。様々なグレーの陰影は風域[m/s]を示している。1番目の進路図は2004年9月5日に、最後から2番目の進路図は2004年9月18日に発表された。最後の図は2004年9月24日の最終的なサイクロン進路を示している。2回目の上陸は、サイクロンが既に弱すぎたので、パイオニア指数をそれ以上変化させることがなかった。
【図6】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図7】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図8】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図9】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図10】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図11】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図12】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図13】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図14】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図15】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図16】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図17】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図18】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図19】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図20】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図21】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図22】サイクロンIvanに関する決定論的進路予告の現況技術を時間順に示す図である。
【図23】多数の進路に基づく進路決定を示す図である。その平面は推計学的な確率を基に決定された。
【図24】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。現況技術のシステムとは違い、パイオニア指数が基本的に比較的大きな変動なく588の最終値に達する。
【図25】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図26】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図27】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図28】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図29】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図30】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【図31】本発明によるシステムを用いたトリガ指数またはここではパイオニア指数の決定を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
10 管理装置/制御装置/早期警報システム
11 活性化装置
12 トリガモジュール
121 モンテカルロモジュール
20 損害補償システム第1段階
30 損害補償システム第2段階
31 記憶ユニット
40、...、43 測定装置
401、411、421、431 セル状の単位
50/51 ネットワーク
55 放送局/基地局
60/61/62 通信装置
70 クリアリングモジュール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム(10)に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための、フィードバックされた時間依存性のトリガパラメータに基づく、自動化されたトリガ装置であって、少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含むトリガ装置において、
トリガ装置が、ネットワークインターフェイスを備えたトリガモジュール(12)を含んでおり、前記トリガモジュール(12)がネットワークインターフェイスを介して、分散的に分布した測定装置(40、...、43)と接続され、
測定装置(40、...、43)が、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン(401、411、421、431)内に配置されており、ネットワークインターフェイスによって、地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に伝送可能および記憶可能であり、
トリガモジュール(12)がモンテカルロモジュール(121)を含んでおり、その際、伝送された測定パラメータを基に、モンテカルロモジュール(121)によって、定義可能な将来の時間間隔に対する多数のデータ記録を動的に生成可能であり、前記データ記録が大旋風の物理学的および/または地理学的なパラメータを含み、
トリガモジュール(12)が、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータを生成および記憶(101)するための外挿モジュールを含んでおり、前記進路分布がセル状の単位(401、411、421、431)のそれぞれを含み、
トリガ装置が活性化装置(11)を含んでおり、生成した進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、前記活性化装置によって相応の制御信号を管理装置(10)に伝送可能であること、
を特徴とするトリガ装置。
【請求項2】
測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)への測定パラメータの伝送が、定期的に、および/またはトリガモジュール(12)の要求に基づき行われることを特徴とする請求項1に記載のトリガ装置。
【請求項3】
測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)への測定パラメータの伝送が、予め定義可能な閾値を超過した際に行われることを特徴とする請求項1に記載のトリガ装置。
【請求項4】
測定装置が測定センサを含んでおり、前記測定センサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介して、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項5】
測定センサが水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことを特徴とする請求項4に記載のトリガ装置。
【請求項6】
トリガ装置が、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させるための手段を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項7】
進路分布パラメータが、セル状の単位を超えての、定義可能な確率パラメータ化を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項8】
管理装置(10)が、多段階の損害補償システム(20/30)をトリガするための手段を含んでおり、前記多段階の損害補償システムは少なくとも、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット(31)内に記憶された金額値に基づく第2段階(30)を含んでおり、前記第2段階は、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性可能であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項9】
活性化装置(11)が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、前記活性化装置(11)は、1つおよび/または蓄積されたトリガ指数によって少なくとも1つの閾値が超過されると、金額値の貸方記入および/または借方記入のため、決済パラメータを備えた決済データを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項10】
システムが、クリアリングモジュール(70)に金額値が伝達された場合に、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉することができ、かつ管理装置(10)に割り当てることができる、または別のユーザのために解放することができることを特徴とする請求項9に記載のトリガ装置。
【請求項11】
管理装置(10)がユーザ情報に基づくユーザプロフィールを保存して含んでおり、前記管理装置(10)はユーザデータを、トリガパラメータに基づき生成することができ、かつユーザプロフィールに基づき選択することができ、かつ前記ユーザデータを管理装置(10)からネットワーク(50/51)を介してユーザの通信装置(60/61/62)に伝達することができることを特徴とする請求項9に記載のトリガ装置。
【請求項12】
活性化装置(11)が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、その際、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過された場合に、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置(60/61/62)に伝達可能であることを特徴とする請求項11に記載のトリガ装置。
【請求項13】
管理装置(10)が、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システム(30)の第2段階の伝送された金額値のために、自動化された返還パラメータをユーザユニットに割り当て可能であることを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項14】
データ記録が、更に地理学的および/または地勢学的なパラメータを含むことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項15】
トリガモジュール(12)が、分散されて、独立したネットワークユニットとして実現されており、その際、管理装置(10)が、ネットワーク(50)を介したトリガモジュール(12)への定期的なアクセスおよび/または要求に基づくアクセスおよび/または予め定義された時間間隔に基づくアクセスのための手段を含むことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項16】
ユーザプロフィールが、少なくとも部分的には動的に生成可能であり、前記ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正可能であり、前記ユーザプロフィールを、管理装置(10)内で永続的にユーザに割り当てて保存することを特徴とする請求項9から15のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項17】
ユーザデータが、少なくとも部分的には動的に生成されており、前記動的な生成が、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われることを特徴とする請求項12から16のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項18】
管理装置(10)が、ユーザの様々な通信装置(60/61/62)のための様々なユーザプロフィールを分類して保存して含んでおり、前記ユーザプロフィールのデータは、少なくとも部分的にはユーザが自ら決定可能であることを特徴とする請求項12から117のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項19】
ユーザプロフィールがアクセス条件データを含んでおり、前記アクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置(10)によって定義可能な信用限度の金額値を検出することができ、前記信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために、決済パラメータを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達可能であることを特徴とする請求項12から18のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項20】
トリガモジュール(12)が、気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法により求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づきデータ記録を決定するための手段を含むことを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項21】
組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム(10)に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための自動化された方法であって、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成し、相応の装置に伝送する方法において、
分散的に分布した測定装置(40、...、43)が、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン(401、411、421、431)内に配置されており、ネットワークインターフェイスによって、地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に伝送して記憶し、
モンテカルロモジュール(121)が、伝送された測定パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔に対する多数のデータ記録を動的に生成し、前記データ記録が大旋風の物理学的および/または地理学的なパラメータを含み、
外挿モジュールが、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、複数のデータ記録によって結合可能な進路分布の進路分布パラメータを生成および分類して保存し、前記進路分布がセル状の単位(401、411、421、431)のそれぞれを含み、
活性化装置(11)が、生成した進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、対応する制御信号を管理装置(10)に伝送すること、
を特徴とする自動化された方法。
【請求項22】
測定パラメータが、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に、定期的に、および/またはトリガモジュール(12)の要求に基づき伝送されることを特徴とする請求項21に記載の自動化された方法。
【請求項23】
測定パラメータが、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に、1つまたは複数の予め定義可能な閾値を超過した際に伝送されることを特徴とする請求項21に記載の自動化された方法。
【請求項24】
測定装置が測定センサを含んでおり、前記測定センサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介して、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続されることを特徴とする請求項21から23のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項25】
測定センサが水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことを特徴とする請求項24に記載の自動化された方法。
【請求項26】
トリガ装置が、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させることを特徴とする請求項1から25のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項27】
進路分布パラメータが、セル状の単位を超えての、定義可能な確率パラメータ化を含むことを特徴とする請求項1から26のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項28】
管理装置(10)が、多段階の損害補償システム(20/30)を活性化し、前記多段階の損害補償システムは少なくとも、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット(31)内に記憶された金額に基づく第2段階(30)を含んでおり、前記第2段階は、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性可能であることを特徴とする請求項1から27のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項29】
活性化装置(11)が、1つおよび/または蓄積されたトリガ指数によって少なくとも1つの閾値が超過されると、金額値の貸方記入および/または借方記入のため、決済パラメータを備えた決済データを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達することを特徴とする請求項1から28のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項30】
クリアリングモジュール(70)に金額値が伝達された場合に、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉し、かつ管理装置(10)に割り当てる、または別のユーザによるアクセスのために解放することを特徴とする請求項29に記載の自動化された方法。
【請求項31】
ユーザプロフィールがユーザ情報に基づき作成され、その際、管理装置(10)がユーザデータを、トリガパラメータを基に生成し、かつユーザプロフィールを基に選択し、かつ前記ユーザデータを管理装置(10)からネットワーク(50/51)を介してユーザの通信装置(60/61/62)に伝達することを特徴とする請求項29に記載の自動化された方法。
【請求項32】
1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過された場合に、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置(60/61/62)に伝達することを特徴とする請求項31に記載の自動化された方法。
【請求項33】
管理装置(10)が、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システム(30)の第2段階の伝送された金額値のために、自動化された返還パラメータをユーザユニットに生成して割り当てることを特徴とする請求項29から32のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項34】
データ記録が、更に地理学的および/または地勢学的なパラメータを含むことを特徴とする請求項21から33のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項35】
トリガモジュール(12)が、分散されて、独立したネットワークユニットとして実現されており、その際、管理装置(10)が、ネットワーク(50)を介してトリガモジュール(12)に定期的に、および/または要求に基づき、および/または予め定義された時間間隔に基づきアクセスすることを特徴とする請求項21から34のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項36】
ユーザプロフィールが、少なくとも部分的には動的に生成されており、前記ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正され、前記ユーザプロフィールを、管理装置(10)内で永続的にユーザに割り当てて保存することを特徴とする請求項29から35のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項37】
ユーザデータが、少なくとも部分的には動的に生成されており、前記動的な生成が、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われることを特徴とする請求項32から36のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項38】
管理装置(10)が、ユーザの様々な通信装置(60/61/62)のための様々なユーザプロフィールを分類して保存しており、前記ユーザプロフィールのデータは、少なくとも部分的にはユーザが自ら決定することを特徴とする請求項32から37のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項39】
ユーザプロフィールがアクセス条件データを含んでおり、前記アクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置(10)によって定義可能な信用限度の金額値が検出され、前記信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために、決済パラメータを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達することを特徴とする請求項32から38のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項40】
トリガモジュール(12)が、気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法により求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づきデータ記録を決定することを特徴とする請求項21から39のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項41】
デジタルコンピュータの内部メモリ内にロード可能なコンピュータプログラム製品であって、前記製品をコンピュータ上で実行している場合に、請求項21から40のいずれか一項に基づくステップを実施することができるソフトウェアコードセグメントを含んでおり、その際、前記トリガシステムを少なくとも部分的にはソフトウェアおよび/またはハードウェアとして生成可能であるコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム(10)に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための、フィードバックされた時間依存性のトリガパラメータに基づく、自動化されたトリガ装置であって、少なくとも、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成および伝送するための手段を含むトリガ装置において、
トリガ装置が、ネットワークインターフェイスを備えたトリガモジュール(12)を含んでおり、前記トリガモジュール(12)がネットワークインターフェイスを介して、分散的に分布した測定装置(40、...、43)と接続され、
測定装置(40、...、43)が、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン(401、411、421、431)内に配置されており、ネットワークインターフェイスによって、地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に伝送可能および記憶可能であり、
トリガモジュール(12)がモンテカルロモジュール(121)を含んでおり、その際、伝送された測定パラメータを基に、モンテカルロモジュール(121)によって、定義可能な将来の時間間隔に対する多数のデータ記録を動的に生成可能であり、前記データ記録が大旋風の物理学的および/または地理学的なパラメータを含み、
トリガモジュール(12)が、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、多数のデータ記録を超えて積分可能な進路分布の、進路分布パラメータを生成および記憶(101)するための外挿モジュールを含んでおり、前記進路分布がセル状の単位(401、411、421、431)のそれぞれを含み、
トリガ装置が活性化装置(11)を含んでおり、生成した進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、前記活性化装置によって相応の制御信号を管理装置(10)に伝送可能であること、
を特徴とするトリガ装置。
【請求項2】
測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)への測定パラメータの伝送が、定期的に、および/またはトリガモジュール(12)の要求に基づき行われることを特徴とする請求項1に記載のトリガ装置。
【請求項3】
測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)への測定パラメータの伝送が、予め定義可能な閾値を超過した際に行われることを特徴とする請求項1に記載のトリガ装置。
【請求項4】
測定装置が測定センサを含んでおり、前記測定センサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介して、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項5】
測定センサが水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことを特徴とする請求項4に記載のトリガ装置。
【請求項6】
トリガ装置が、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させるための手段を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項7】
進路分布パラメータが、セル状の単位を超えての、定義可能な確率パラメータ化を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項8】
管理装置(10)が、多段階の損害補償システム(20/30)をトリガするための手段を含んでおり、前記多段階の損害補償システムは少なくとも、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット(31)内に記憶された金額値に基づく第2段階(30)を含んでおり、前記第2段階は、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性可能であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項9】
活性化装置(11)が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、前記活性化装置(11)は、1つおよび/または蓄積されたトリガ指数によって少なくとも1つの閾値が超過されると、金額値の貸方記入および/または借方記入のため、決済パラメータを備えた決済データを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項10】
システムが、クリアリングモジュール(70)に金額値が伝達された場合に、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉することができ、かつ管理装置(10)に割り当てることができる、または別のユーザのために解放することができることを特徴とする請求項9に記載のトリガ装置。
【請求項11】
管理装置(10)がユーザ情報に基づくユーザプロフィールを保存して含んでおり、前記管理装置(10)はユーザデータを、トリガパラメータに基づき生成することができ、かつユーザプロフィールに基づき選択することができ、かつ前記ユーザデータを管理装置(10)からネットワーク(50/51)を介してユーザの通信装置(60/61/62)に伝達することができることを特徴とする請求項9に記載のトリガ装置。
【請求項12】
活性化装置(11)が少なくとも1つの決定可能な閾値を含んでおり、その際、1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過された場合に、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置(60/61/62)に伝達可能であることを特徴とする請求項11に記載のトリガ装置。
【請求項13】
管理装置(10)が、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システム(30)の第2段階の伝送された金額値のために、自動化された返還パラメータをユーザユニットに割り当て可能であることを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項14】
データ記録が、更に地理学的および/または地勢学的なパラメータを含むことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項15】
トリガモジュール(12)が、分散されて、独立したネットワークユニットとして実現されており、その際、管理装置(10)が、ネットワーク(50)を介したトリガモジュール(12)への定期的なアクセスおよび/または要求に基づくアクセスおよび/または予め定義された時間間隔に基づくアクセスのための手段を含むことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項16】
ユーザプロフィールが、少なくとも部分的には動的に生成可能であり、前記ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正可能であり、前記ユーザプロフィールを、管理装置(10)内で永続的にユーザに割り当てて保存することを特徴とする請求項9から15のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項17】
ユーザデータが、少なくとも部分的には動的に生成されており、前記動的な生成が、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われることを特徴とする請求項12から16のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項18】
管理装置(10)が、ユーザの様々な通信装置(60/61/62)のための様々なユーザプロフィールを分類して保存して含んでおり、前記ユーザプロフィールのデータは、少なくとも部分的にはユーザが自ら決定可能であることを特徴とする請求項12から117のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項19】
ユーザプロフィールがアクセス条件データを含んでおり、前記アクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置(10)によって定義可能な信用限度の金額値を検出することができ、前記信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために、決済パラメータを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達可能であることを特徴とする請求項12から18のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項20】
トリガモジュール(12)が、気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法により求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づきデータ記録を決定するための手段を含むことを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載のトリガ装置。
【請求項21】
組み込まれた管理装置および/または制御装置および/または早期警報システム(10)に対する、出現および/または発生している大旋風の動的トリガのための自動化された方法であって、1つまたは複数のトリガパラメータの超過時に活性化インパルスを生成し、相応の装置に伝送する方法において、
分散的に分布した測定装置(40、...、43)が、セル状で地理学的および/または地勢学的に定義可能な単位またはゾーン(401、411、421、431)内に配置されており、ネットワークインターフェイスによって、地球物理学的、大気的、および/または海洋的な測定パラメータを、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に伝送して記憶し、
モンテカルロモジュール(121)が、伝送された測定パラメータを基に、定義可能な将来の時間間隔に対する多数のデータ記録を動的に生成し、前記データ記録が大旋風の物理学的および/または地理学的なパラメータを含み、
外挿モジュールが、定義可能な将来の時間間隔のそれぞれに関し、複数のデータ記録によって結合可能な進路分布の進路分布パラメータを生成および分類して保存し、前記進路分布がセル状の単位(401、411、421、431)のそれぞれを含み、
活性化装置(11)が、生成した進路分布パラメータおよび/またはトリガパラメータを基に、対応する制御信号を管理装置(10)に伝送すること、
を特徴とする自動化された方法。
【請求項22】
測定パラメータが、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に、定期的に、および/またはトリガモジュール(12)の要求に基づき伝送されることを特徴とする請求項21に記載の自動化された方法。
【請求項23】
測定パラメータが、測定装置(40、...、43)からトリガモジュール(12)に、1つまたは複数の予め定義可能な閾値を超過した際に伝送されることを特徴とする請求項21に記載の自動化された方法。
【請求項24】
測定装置が測定センサを含んでおり、前記測定センサは、エアーインターフェイスまたは固定配線型インターフェイスを介して、または接触型インターフェイスを介して測定装置と接続されることを特徴とする請求項21から23のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項25】
測定センサが水温および/または気温を測定するためのセンサを含むことを特徴とする請求項24に記載の自動化された方法。
【請求項26】
トリガ装置が、その時々に伝送された測定データに基づき境界条件パラメータを動的に変化させることを特徴とする請求項1から25のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項27】
進路分布パラメータが、セル状の単位を超えての、定義可能な確率パラメータ化を含むことを特徴とする請求項1から26のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項28】
管理装置(10)が、多段階の損害補償システム(20/30)を活性化し、前記多段階の損害補償システムは少なくとも、ユーザユニットから伝送されて記憶ユニット(31)内に記憶された金額に基づく第2段階(30)を含んでおり、前記第2段階は、予め定義された損害限度閾値の超過時に活性可能であることを特徴とする請求項1から27のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項29】
活性化装置(11)が、1つおよび/または蓄積されたトリガ指数によって少なくとも1つの閾値が超過されると、金額値の貸方記入および/または借方記入のため、決済パラメータを備えた決済データを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達することを特徴とする請求項1から28のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項30】
クリアリングモジュール(70)に金額値が伝達された場合に、ユーザユニットから伝送された金額値を、少なくとも部分的に捕捉し、かつ管理装置(10)に割り当てる、または別のユーザによるアクセスのために解放することを特徴とする請求項29に記載の自動化された方法。
【請求項31】
ユーザプロフィールがユーザ情報に基づき作成され、その際、管理装置(10)がユーザデータを、トリガパラメータを基に生成し、かつユーザプロフィールを基に選択し、かつ前記ユーザデータを管理装置(10)からネットワーク(50/51)を介してユーザの通信装置(60/61/62)に伝達することを特徴とする請求項29に記載の自動化された方法。
【請求項32】
1つおよび/または蓄積されたトリガパラメータによって少なくとも1つの閾値が超過された場合に、ユーザデータを管理装置から1つまたは複数のユーザの通信装置(60/61/62)に伝達することを特徴とする請求項31に記載の自動化された方法。
【請求項33】
管理装置(10)が、伝送されたトリガパラメータおよび少なくとも1つの閾値を基に、損害補償システム(30)の第2段階の伝送された金額値のために、自動化された返還パラメータをユーザユニットに生成して割り当てることを特徴とする請求項29から32のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項34】
データ記録が、更に地理学的および/または地勢学的なパラメータを含むことを特徴とする請求項21から33のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項35】
トリガモジュール(12)が、分散されて、独立したネットワークユニットとして実現されており、その際、管理装置(10)が、ネットワーク(50)を介してトリガモジュール(12)に定期的に、および/または要求に基づき、および/または予め定義された時間間隔に基づきアクセスすることを特徴とする請求項21から34のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項36】
ユーザプロフィールが、少なくとも部分的には動的に生成されており、前記ユーザプロフィールのデータの一部はユーザによって修正され、前記ユーザプロフィールを、管理装置(10)内で永続的にユーザに割り当てて保存することを特徴とする請求項29から35のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項37】
ユーザデータが、少なくとも部分的には動的に生成されており、前記動的な生成が、少なくとも部分的にユーザプロフィールのデータに基づいて行われることを特徴とする請求項32から36のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項38】
管理装置(10)が、ユーザの様々な通信装置(60/61/62)のための様々なユーザプロフィールを分類して保存しており、前記ユーザプロフィールのデータは、少なくとも部分的にはユーザが自ら決定することを特徴とする請求項32から37のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項39】
ユーザプロフィールがアクセス条件データを含んでおり、前記アクセス条件データにより、ユーザおよび/または管理装置(10)によって定義可能な信用限度の金額値が検出され、前記信用限度までは、金額値の貸方記入および/または借方記入のために、決済パラメータを自動的にクリアリングモジュール(70)に伝達することを特徴とする請求項32から38のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項40】
トリガモジュール(12)が、気圧パラメータおよび/またはセル状の気圧パラメータおよび/または内挿法により求められたセル状の気圧パラメータおよび/または定角軌道パラメータおよび/または推計学的パラメータに基づきデータ記録を決定することを特徴とする請求項21から39のいずれか一項に記載の自動化された方法。
【請求項41】
デジタルコンピュータの内部メモリ内にロード可能なコンピュータプログラム製品であって、前記製品をコンピュータ上で実行している場合に、請求項21から40のいずれか一項に基づくステップを実施することができるソフトウェアコードセグメントを含んでおり、その際、前記トリガシステムを少なくとも部分的にはソフトウェアおよび/またはハードウェアとして生成可能であるコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2009−516179(P2009−516179A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540422(P2008−540422)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【国際出願番号】PCT/CH2006/000633
【国際公開番号】WO2007/056880
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(505214456)スイス リインシュアランス カンパニー (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【国際出願番号】PCT/CH2006/000633
【国際公開番号】WO2007/056880
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(505214456)スイス リインシュアランス カンパニー (5)
【Fターム(参考)】
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