説明

分光器の光学調整方法ならびにその調整治具

【課題】 最良の波長分解性能を発揮する状態に調整することができる光学調整方法と調整治具を提供する。
【解決手段】 光源16と、光源からの光を平行光束にする光学素子17とを治具ベース19上に備え、光学素子17から射出される光が精密に平行光束となるように予め設定されている光学調整用の調整治具Aを用意し、この調整治具Aを光路上に配置し、調整治具Aから射出される平行光束を第1ミラー2に送り、第1ミラー2により反射集光した光を入口スリット1に通過させてその近傍に配置した像観察部材23に光束パターンを表示させ、この光束パターンに基づいて適正光束パターンになるように第1ミラー2または入口スリット1を移動させて第1ミラー2のフォーカスを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ツェルニターナ型分光器における光学調整方法ならびにその調整治具に関する。
【背景技術】
【0002】
分光光度計は、分光器で単波長ごとに分光した測定光をサンプルに照射し、その透過光や反射光を光検出器にて測定することにより、サンプルの分光スペクトルを求めて定量もしくは定性分析を行う装置である。例えば、特許文献1や特許文献2で開示されているようなツェルニターナ型分光器を用いた分光光度計が知られている。
【0003】
図9は、一般的なツェルニターナ型分光器の光路構成を示す。光源から入口スリット21を通過して分光器内部に導入された光は、第1ミラー22で平行光束となって反射されて平面回折格子(分光素子)23に送られる。平面回折格子23により波長分散された光は平行を保ったまま第2ミラー24で反射されて集光され、出口スリット25に送られる。出口スリット25を通過した特定の波長を有する光は、後段の試料室(不図示)でサンプルを透過した後、光検出器(不図示)で検出される。平面回折格子23は反射角度が変えられるように回動可能に形成されており、平面回折格子23を回動させることにより出口スリット25の開口位置に達する光の波長が変化し、所望の波長の単色光を取り出すことができる。
【0004】
良好な波長分解性能を得るには、出口スリット面上に入口スリット開口部での像が鮮明な状態で結像されていなければならない。このような状態に調整するためには、第1ミラー22や第2ミラー24を入射光や反射光の光路方向(フォーカス方向という)に移動させてピント調整作業を行う必要がある。従来、このピント調整を行うのに、回折格子23からの平行光束を受ける第2ミラー24のみを変位調整することで、ピント調整を終えていた。従ってこのような調整では、第1ミラー22から回折格子23に向かう平行光束については、精密に調整された完全な平行光束ではなく、概ね平行光束としたものに過ぎなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−145793号公報
【特許文献2】特開2000−321136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、第1ミラーからの光束が厳密に調整された平行光束でないことから、第1ミラーから平面回折格子に送られる平行光束の平行度に狂いが生じている場合、たとえ第2ミラーの調整だけを正確に行って、正確なピント合焦が得られたとしても、最良の波長分解性能を発揮することができなかった。
【0007】
そこで本発明は、最良の波長分解性能を発揮する状態に調整することができる光学調整方法ならびにその調整治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明の分光器の光学調整方法は、入口スリットを通過した光を第1ミラーで反射させて回折格子に送り、前記回折格子により波長分散した光を第2ミラーで反射させて出口スリットに送って分光する分光器の光学調整方法であって、光源と、光源からの光を平行光束にする光学素子とを治具ベース上に備え、前記光学素子から射出される光が精密に平行光束となるように予め設定されている光学調整用の調整治具を用意し、調整治具を光路上に配置する。
そして、調整治具から射出される平行光束を第1ミラーに送り、第1ミラーにより反射集光した光を入口スリットに通過させてその近傍に配置した像観察部材に光束パターンを表示させ、この光束パターンに基づいて適正光束パターンになるように第1ミラーまたは前記入口スリットを移動させて第1ミラーのフォーカスを調整するようにする。
上記発明において、像観察部材がスクリーンまたはモニタに表示させるための2次元撮像素子であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明方法によれば、第1ミラーからの平行光束を精密かつ容易に調整することができ、高度な波長分解性能をもつ分光光度計を提供することが可能となる。
【0010】
また、本発明の第2の光学調整方法は、入口スリットを通過した光を第1ミラーで反射させて回折格子に送り、前記回折格子により波長分散した光を第2ミラーで反射させて出口スリットに送って分光する分光器の光学調整方法であって、分光器の第1ミラーからの平行光束を集光する光学素子と、前記光学素子で集光した光の像または光束パターンを表示する像観察部材とを備え、第1ミラーから集光光学素子に精密な平行光束が入射されたときに適正な像または適正な光束パターンが像観察部材に表示されるように予め設定されている光学用の調整治具を用意する。この調整治具を、その光路上に配置し、入口スリットから入射する光を第1ミラーから集光光学素子を経て像観察部材に像または光束パターンを表示させ、この像または光束パターンに基づいて第1ミラーまたは前記入口スリットを移動させて第1ミラーの平行光束を調整するようにする。
ここで、調整治具の像観察部材が、集光光学素子で集光した光の結像位置に取り付けられたスクリーンまたはモニタに表示させるための2次元撮像素子であってもよい。
また、調整治具の像観察部材が、集光光学素子で集光した光の結像位置に取り付けられたスリット状開口であってもよい。
また、調整治具の像観察部材が、集光光学素子で集光した光の結像位置に取り付けられたスリット状開口よりも後側に配設されたスクリーン、または、モニタに表示させるための2次元撮像素子であってもよい。
第2の光学調整方法によっても、第1ミラーからの平行光束を精密かつ容易に調整することができ、高度な波長分解性能をもつ分光光度計を提供することが可能となる。
【0011】
また、別の観点からなされた本発明の一態様である分光器用の光学調整治具は、光源と、光源からの光を平行光束にする光学素子とを治具ベース上に備え、治具ベースは分光器のベース上に固定手段によって着脱自在に取り付けられ、光学素子から射出される光が精密に平行光束となるように予め設定されているようにしている。
【0012】
また、別の観点からなされた本発明の他の一態様である分光器用の光学調整治具は、分光器の第1ミラーからの平行光束を集光する光学素子と、前記集光光学素子で集光した光の像または光束パターンを表示する像観察部材とを治具ベース上に備え、治具ベースは分光器のベース上に固定手段によって着脱自在に取り付けられ、第1ミラーから集光光学素子に精密な平行光束が入射されたときに適正像または適正光束パターンが像観察部材に表示されるように予め設定されているようにしている。
これらによれば、第1ミラーからの平行光束を精密に調整することができ、高度な波長分解性能をもつ分光光度計を提供することが可能となる。
また、第1ミラーの平行光束を精密に調整することのできる治具を簡単な構成で提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る調整治具を用いて光学調整を行う分光器の概略的な平面図。
【図2】分光器のミラーの取り付け機構を示す斜視図。
【図3】図2における光路方向に沿った断面図。
【図4】取付ネジ部分の断面図。
【図5】本発明に係る光学調整用治具を分光器に取り付けた状態を示す斜視図。
【図6】図5の光学調整治具の取り付け部分を示す断面図。
【図7】図5の光学調整治具による光学調整方法を示す平面図。
【図8】本発明に係る光学調整方法の別実施例を示す図7同様の平面図。
【図9】従来の分光器の光路構成を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明について、実施例を示した図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る調整治具を用いて光学調整を行う分光器の概略的な平面図である。この分光器の光路構成はツェルニターナ型分光器を採用している。
即ち、光源からの光を通過させる入口スリット1と、入口スリット1を通過して分光器内部に導入された光を平行光束にして反射する第1ミラー(コリメートミラー)2と、第1ミラー2から送られてきた光を波長分散して平行を保ったまま反射する平面回折格子(分光素子)3と、平面回折格子3からの光を反射集光して出口スリット5に送る第2ミラー(カメラミラー)4とから構成されている。
【0015】
分光器の出口スリット5を通過した特定の波長を有する光は、外部に設けた光検出器6で検出される。なお、実際の分光光度計には、出口スリット5と光検出器6の間にも、試料室が設けられたり、セクターミラーなどの光路切換素子が設けられたりして、光路上にはさらに別の光学部品が配置されているが、本発明による分光器の光学調整方法には直接影響のない部分であるため、便宜上、図示による説明を省略する。
平面回折格子3は、反射角度が変えられるように回動可能に取り付けられており、平面回折格子3を回動させることにより出口スリット5の開口位置に達する光の波長が変化し、光検出器6で所望の波長の単色光を検出することができる。
【0016】
図2〜図4に示すように、第1ミラー2並びに第2ミラー4は、入射光または反射光の光路に対する鏡面角度や位置を変位調整できるように(分光器の)ベース12に取り付けられている。これらの光学素子をベース12に対して調整可能にするための構成は特に限定されないが、その構成の一例についてこれらの図に基づいて説明する。
【0017】
第1ミラー2並びに第2ミラー4は、それぞれL字形のホルダ7の垂直な片7aに垂直姿勢で固定されている。ホルダ7は、平らな台座8に前後2本の調整ビス9,9を介して取り付けられている。この2本の調整ビス9,9は反射光(もしくは入射光)の光路方向にほぼ沿って配置されており、この2本の調整ビス9,9を押し込んだり、緩めたりすることによりホルダ7の下面に形成した突起10を支点としてホルダ7をシーソーのように変位させてミラー2,4の仰角(ピッチ角ともいう)を調整するようになっている。
【0018】
また、ミラー2,4の下方部には、台座8の下面に垂直なピン11が設けられており、このピン11がベース12に形成した孔13に回動可能に挿入され、かつ、取付ビス14を介してベース12に固定されている。取付ビス14が挿入される台座8のビス受孔15は、取付ビス14の外径より大きく形成されていて、取付ビス14との間に調整用の隙間Sが生じるように形成されている。従って、この隙間Sの分だけ、台座8がピン11を支点として回動調整できるようになっている。これにより、ピン11を支点とするミラー2,4の縦軸の周りでの角度(ヨー方向)の調整を行うことができるようになっている。
【0019】
また、ピン11を受けるベース12の孔13並びには、取付ビス14のビス受孔15が光軸方向に沿った長孔に形成されており、これにより、台座8が光軸方向(フォーカス方向)に移動調整することができるようになっている。
【0020】
図5〜図7は本発明の一実施例である光学調整治具を示す。この光学調整治具Aは、分光器の回折格子3から第2ミラー4へ入射する平行光束の光路上に配置されるものであって、第2ミラー4をその台座8ごと取り外してベース12に取り付けられる。
【0021】
調整治具Aは、光源16と、光源16からの光を平行光束にするレンズ17と、レンズ17からの平行光束を反射する平面ミラー18と、これら光源16、レンズ17ならびに平面ミラー18を所定の間隔をあけて直線上に配置する長板状の治具ベース19とから構成されている。治具ベース19は、下面に設けたピン21を分光器のベース12の所定の位置に形成した受孔20に嵌め込んだ後、固定ビス22で締め付けることによりベース12に着脱自在に取り付けられる。本治具において、前記レンズ17から射出される光は、予め別の光学系機器により厳密に平行光束となるように調整されている。また、光源16は光路方向に微調整できるように形成されている。
【0022】
第1ミラー2からの平行光束を調整するにあたって、光学調整治具Aをベース12に取り付け、入口スリット1の外側に像観察部材としてのスクリーン23を配置して光源16から光を照射する。照射された光はレンズ17により厳密な平行光束となって平面ミラー18で反射され、平行光束を保ったまま第1ミラー2に送られる。第1ミラー2により反射された光は集光されて入口スリット1に至り、入口スリット1を通過した光は観測用のスクリーン23に光束パターンを写す。スクリーン23に写し出された像の光束パターンをリアルタイムで見ながら適正光束パターン(例えば対称なパターン形状)になる位置まで第1ミラー2をフォーカス方向またはヨー方向に変位させて調整する。これにより、第1ミラー2からの平行光束を精密に調整することができる。
【0023】
この後、調整治具Aを取り外して第2ミラー4を元の位置に取り付け、調整が必要であれば第2ミラー4の平行光束も従来法により、精密に調整して分光器としてのピント調整を完結する。
【0024】
図8は上述した実施例とは逆向きに進行する光により光学調整を行う調整治具を用いた場合の調整方法を示す。
調整治具A’は、先の実施例と同様に、分光器の回折格子3から第2ミラー4へ入射する平行光束の光路上に配置されるものであって、第2ミラー4をその台座8ごと取り外して分光器のベース12に取り付けられる。
【0025】
調整治具A’は、分光器の第1ミラー2からの平行光束を反射する平面ミラー18’と、平面ミラー18’からの平行光束を集光するレンズ17’と、レンズ17’で集光した光の光束パターンを表示する像観察部材としてのスクリーン23’と、これらレンズ17’、平面ミラー18’ならびにスクリーン23’を所定の間隔をあけて直線上に配置する長板状の治具ベース19’とから構成されている。治具ベース19’は前記実施例と同様の取付手段でベース12に着脱自在に取り付けられる。調整治具A’において、第1ミラー2から平面ミラー18’に精密な平行光束が入射されたときに適正光束パターン(例えば対称なパターン形状)がスクリーン23’に表示されるように予め別の光学系機器により設定されている。
【0026】
第1ミラー2からの平行光束を調整するにあたって、調整治具A’をベース12に取り付け、入口スリット1から、分光器の光源からの光を照射する。照射された光は第1ミラー2で未調整の平行光束で平面ミラー18’に送られ、平面ミラー18’で未調整の平行光束を保ったままレンズ17’に至り、集光されてスリット24を通過して観察用のスクリーン23’に光束パターン(ピントがずれた像)が写し出される。スクリーン23’に写し出された光束パターンを、前記実施例と同様にリアルタイムで見ながら適正光束パターン(例えば、左右対称なパターン形状など)になる位置まで第1ミラー2をフォーカス方向またはヨー方向に変位させて調整する。これにより、第1ミラー2からの平行光束を精密に調整することができる。
【0027】
この後、調整治具A’を取り外して第2ミラー4を元の位置に取り付け、必要あれば第2ミラー4の平行光束も従来法により精密に調整して分光光度計としてのピント調整を完結する。
【0028】
上記実施例では、像観察部材としてスクリーン23,23’を用いたが、これに代えて2次元撮像素子を配置してこの素子を介して別位置に設けたモニタに表示させるようにしてもよい。また、上記実施例では、第1ミラー2を変位させて光路調整を行ったが、入口スリット1を光路方向に移動可能に形成しておいて、この入口スリット1を移動させることにより調整することも可能である。
【0029】
また、図8で示した実施例において、調整用の光源として、分光器を構成の一部とする分光光度計自体に備えられている光源を用いるのが好ましいが、別途に調整専用の光源を用いるようにしてもよい。
また、図8に示した実施例においては、調整者が、分光器の光路に対し水平方向からスリット24の位置を覗くことができるスペースがある構造であれば、スリット24の位置に、スクリーンや二次元撮像素子を配置して、結像された像自体の鮮明さを観察しながら微調整することもできる。さらには、スリット24だけを設けて、スリットの位置に生じる像の鮮明さを観察して微調整することもできる。
【0030】
以上本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施形態に特定されるものでなく、本発明の目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
例えば、集光用のレンズは、必ずしもレンズでなく、例えば放物面ミラー、トロイダルミラーといった反射集光光学系でもよい。
平面ミラーは単に光路を折り曲げるものであるので、必ずしも設ける必要はない。
また、必ずしも第2ミラーを取り外さなくともよい構成にすることもできる。例えば、第2ミラー前で平面鏡などにより光路を折り曲げるなどすれば、同ミラーを取り外さなくとも同じ効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、ツェルニターナ型分光器における光軸調整に利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
A,A’ 光軸調整用治具
1 入口スリット
2 第1ミラー
3 回折格子
4 第2ミラー
5 出口スリット
6 光検出器
16 治具の光源
17,17’ レンズ
18,18’ 平面ミラー
19,19’ 治具ベース
23,23’ 像観察部材としてのスクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口スリットを通過した光を第1ミラーで反射させて回折格子に送り、前記回折格子により波長分散した光を第2ミラーで反射させて出口スリットに送って分光する分光器の光学調整方法であって、
光源と、前記光源からの光を平行光束にする光学素子とを治具ベース上に備え、前記光学素子から射出される光が精密に平行光束となるように予め設定されている光学調整用の調整治具を用意し、
前記調整治具を光路上に配置し、
前記調整治具から射出される平行光束を第1ミラーに送り、第1ミラーにより反射集光した光を前記入口スリットに通過させてその近傍に配置した像観察部材に光束パターンを表示させ、この光束パターンに基づいて適正光束パターンになるように第1ミラーまたは前記入口スリットを移動させて第1ミラーのフォーカスを調整するようにした分光器における光学調整方法。
【請求項2】
前記像観察部材がスクリーンまたはモニタに表示させるための2次元撮像素子である請求項1に記載の分光器における光学調整方法。
【請求項3】
入口スリットを通過した光を第1ミラーで反射させて回折格子に送り、前記回折格子により波長分散した光を第2ミラーで反射させて出口スリットに送って分光する分光器の光学調整方法であって、
分光器の第1ミラーからの平行光束を集光する光学素子と、前記光学素子で集光した光の像または光束パターンを表示する像観察部材とを備え、第1ミラーから前記集光光学素子に精密な平行光束が入射されたときに適正な像または適正な光束パターンが前記像観察部材に表示されるように予め設定されている光学用の調整治具を用意し、
この調整治具を、その光路上に配置し、前記入口スリットから入射する光を第1ミラーから前記集光光学素子を経て前記像観察部材に像または光束パターンを表示させ、この像または光束パターンに基づいて第1ミラーまたは前記入口スリットを移動させて第1ミラーの平行光束を調整するようにした分光器における光学調整方法。
【請求項4】
前記調整治具の像観察部材が、前記集光光学素子で集光した光の結像位置に取り付けられたスクリーンまたはモニタに表示させるための2次元撮像素子である請求項3に記載の分光器における光学調整方法。
【請求項5】
前記調整治具の像観察部材が、前記集光光学素子で集光した光の結像位置に取り付けられたスリット状開口である請求項3に記載の分光器における光学調整方法。
【請求項6】
前記調整治具の像観察部材が、前記集光光学素子で集光した光の結像位置に取り付けられたスリット状開口よりも後側に配設されたスクリーン、または、モニタに表示させるための2次元撮像素子である請求項3に記載の光学調整方法。
【請求項7】
光源と、光源からの光を平行光束にする光学素子とを治具ベース上に備え、前記治具ベースは分光器のベース上に固定手段によって着脱自在に取り付けられ、前記光学素子から射出される光が精密に平行光束となるように予め設定されている分光器の光学調整用治具。
【請求項8】
分光器の第1ミラーからの平行光束を集光する光学素子と、前記集光光学素子で集光した光の像または光束パターンを表示する像観察部材とを治具ベース上に備え、前記治具ベースは分光器のベース上に固定手段によって着脱自在に取り付けられ、第1ミラーから前記集光光学素子に精密な平行光束が入射されたときに適正像または適正光束パターンが像観察部材に表示されるように予め設定されている分光器の光学調整用治具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−2912(P2013−2912A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133318(P2011−133318)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】