説明

分散電源用発電装置の過回転防止装置

【課題】制御回路を用いずに風車の概略の最大出力を得る風力発電装置の過回転防止装置においては、機械的なブレーキ装置におけるブレーキパッドの損耗等によるメンテナンスが必要であり、かつブレーキ動作時に発電量が減少するという問題点がある。
【解決手段】風車により駆動される永久磁石型発電機から、風速に関わらず制御回路を用いずに最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止装置において、永久磁石型発電機の交流出力端子にコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該コンデンサに並列にトランスを接続し、該トランスの出力にリアクトルを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器と該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記コンデンサに並列にブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続することを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風車により駆動される発電機から電気エネルギーを取り出す風力発電装置の過回転防止装置に関わり、特に永久磁石型発電機から電力を取り出す回路と並列にスイッチ、抵抗、およびコンデンサの直列回路で構成されるブレーキ装置を接続したことを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
第1の従来例の分散電源用発電装置の過回転防止装置においては、風車回転数Nが設定値以上となった場合に、渦電流ブレーキ装置を作動させて過回転を防止している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる先願技術を、図9の従来の分散電源用発電装置の過回転防止装置を説明する図を参照して詳述する。
図9において、21は風車、1は永久磁石型発電機、36は整流器、22はバッテリ、37は逆流防止ダイオード、35はブレーキ制御手段、31は渦電流ブレーキ、32は円盤状ロータ、33は磁性体、34は励磁コイルである。
【0004】
このブレーキ制御手段35は、強風下において風車21の回転数が設定値以上となった場合に、渦電流ブレーキ31の励磁コイル34へ直流電力を供給する。その結果、直流電磁石が形成されて、円盤状ロータ32に渦電流が流れ、円盤状ロータ32に直結される風車21が制動されて、その回転数が抑制される。
【0005】
第2の従来例として、本出願人は先に、風車又は水車に接続された永久磁石型発電機より、PWMコンバータを用いずに交流を直流に変換して概略の最大出力を取り出すために、永久磁石型発電機の異なる誘起電圧を発生する複数の巻線の交流出力端子に各リアクトルを経て直列に各整流器を接続し、これらの整流器の直流出力を並列接続して外部に出力する風力発電装置について提案している(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
図7は、風速をパラメータとした時の、風車回転数対風車出力特性の概要を説明した図である。風車は、風車の形状及び風速Vが決まると、風車回転数Nに対する風車出力Pが一義的に定まる。例えば、風速Vx及びVyに対する風車出力Pは、それぞれ図7のように示される。そして、種々の風速に対する風車出力Pのピークは、図7に示す風車最大出力曲線Ptのような風車回転数Nに対して3乗特性となる。
【0007】
すなわち、図7の風車最大出力曲線の見方を変えると、風から最大出力を得るためには、風車回転数Nが定まると、その時の永久磁石型発電機1の入力Pを一義的に、風車最大出力曲線Pt上の値に定めれば良いことを表している。
【0008】
このような風力発電装置である第2の従来例を図8に示す。風車21により駆動される永久磁石型発電機1は、風車回転数Nの上昇により図8に示すW2巻線から図6に示す直流出力P2が流れ始め、さらに回転数が上昇すると図8に示すW1巻線から図6に示す直流出力P1が流れる。風力発電装置10は、直流出力P1とP2を合計した点線で示す近似出力曲線Psが如き出力をバッテリ22に出力し、風車21より概略の風車最大出力を制御回路を用いずに取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】

【特許文献1】特開2004−104975号(図1)
【特許文献2】特開2004−64928号(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
解決しようとする問題点は、上記のような渦電流ブレーキ31を作動させるブレーキ制御手段35を有する風力発電装置の過回転防止装置においては、風車回転数Nを検出する手段、および励磁コイル34へ余剰電力を出力するパワー変換器制御手段が必要であり、高価になるという点である。
さらに、頻繁にブレーキをかけると円盤状ロータ32が発熱するために、ブレーキのON/OFFを多数回できない。また、ブレーキをかけて停止している間は出力が得られないという問題がある。
【0011】
第2の従来例においては、PWMコンバータを用いずに風車21より概略の風車最大出力を取り出すことができるが、風車21が過回転になったときには機械的なブレーキを用いることしか方法が無いという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明によれば、風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止装置において、永久磁石型発電機の交流出力端子にコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該コンデンサに並列にトランスを接続し、該トランスの出力にリアクトルを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器と該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記コンデンサに並列にブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続し、前記風車または水車の定格回転数以上において該ブレーキスイッチをONにし、前記風車または水車の定格回転数付近において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となることを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置。
【0013】
請求項2の発明によれば、風車または水車により駆動され異なる誘起電圧を発生する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止装置において、永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する交流出力端子にコンデンサを経て第1の整流器を接続し、高い誘起電圧を発生する交流出力端子にリアクトルを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器と該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記コンデンサに並列にブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続し、前記風車または水車の定格回転数以上において該ブレーキスイッチをONにし、前記風車または水車の定格回転数付近において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となることを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置。
【0014】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、風車により駆動される永久磁石型発電機1の交流出力端子に接続されるバッテリ22への直流出力回路と並列に、ブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続し、風車の過回転を検出して前記スイッチを投入することを特徴とする風力発電装置の過回転防止装置である。
【0015】
そのため、本発明においては以下に説明する原理を応用する。
図5は本発明に係る風車の周速比λに対する出力係数Cpおよびトルク係数Ctを説明するための説明図である。通常、トルク係数Ctは出力係数Cpを周速比λで除したもので表されるが、説明の便宜上、周速比λに対する出力係数Cpおよびトルク係数Ctの最大値を同一の縦軸の大きさで表す。図5において、出力係数Cpが最大となる周速比はλxであり、最大出力点Sxで最大出力係数Cpmaxとなり、トルク係数Ctが最大となる周速比はλyであり、最大トルク点Tyで最大トルク係数Ctmaxとなる。
【0016】
図3に示す風車および永久磁石型発電機のトルク特性の概要を、図5を参照しつつ説明する。最大出力時トルク曲線Ttは、出力=トルク×回転角速度を利用して、ある風車の種々の風速における図5の最大出力点Sxを風車回転数Nに対する風車軸トルクで表したものである。風車最大トルク曲線Tvは、ある風車21の種々の風速における図5の最大トルク点Tyを風車回転数Nに対する風車軸トルクで表したものである。すなわち、すべての風速において風車軸トルクは、最大トルク曲線Tvよりも右下の部分にある。
ブレーキ付加時トルク曲線Tsは、本願により実現できる分散電源用発電装置の過回転防止装置を有する永久磁石型発電機1の負荷トルクを表したものである。
これらのトルク曲線は、風車回転数に対して一義的に定まるものである。
【0017】
図3のブレーキ付加時トルク曲線Tsについて説明する。風車21は風車回転数Nrまでは、ほぼ風車の最大出力時トルク曲線Ttに沿って運転される。ブレーキスイッチがONになるとブレーキ印加時トルク曲線Ts上で運転される。ブレーキが印加されると最大トルク曲線Tvよりも大きな負荷トルクが印加されて風車は減速する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の風力発電装置の過回転防止装置は、風車により駆動される永久磁石型発電機1の電気角周波数の増加にともなって、前記コンデンサのリアクタンスが減少することを利用するものである。ブレーキスイッチが入った状態において、先ず高速ではブレーキコンデンサのリアクタンスが小さいために、ブレーキ抵抗には大きな電流が流れて大きな電力損失が発生するとともに、直流出力回路への電気出力と合わせて、永久磁石型発電機1には大きなブレーキトルクがかかる。次に低速ではブレーキコンデンサのリアクタンスが大きいためにブレーキ抵抗への電流は小さく、したがって直流出力回路に印加される電圧が相対的に大きくなる。このように、ブレーキスイッチが入った状態ではブレーキが掛かるとともに、バッテリ22への出力が可能となるので、効率が悪いながらも出力が得られる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施例に係る風力発電装置の過回転防止装置を説明するための主回路単線結線図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る風力発電装置の過回転防止装置を説明するための主回路単線結線図である。
【図3】本発明の第1、第2の実施例に係る風車回転数対風車最大出力時トルクおよびブレーキ印加時の永久磁石型発電機トルクの概要を示す説明図である。
【図4】本発明の第1、第2の実施例に係る風車回転数対風車最大出力特性およびブレーキ印加時の風力発電装置の出力特性の概要を示す説明図である。
【図5】本発明の第1、第2の実施例に係る風車の周速比に対する出力特性およびトルク特性を説明するための説明図である。
【図6】第2の先願および本発明の第1、第2の実施例に係る風車回転数対風車最大出力および風力発電装置の直流出力回路の近似出力特性の概要を示す説明図である。
【図7】風速をパラメータとした時の、風車回転数対風車出力特性の概要を説明する図である。
【図8】第2の従来例の風力発電装置の出力回路の主回路単線結線図である。
【図9】第1の従来例の風力発電装置の過回転防止装置の主回路単線結線図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止装置において、永久磁石型発電機の交流出力にコンデンサを経て第1の整流器を接続し、このコンデンサに並列にトランスを接続し、このトランスの出力にリアクトルを経て第2の整流器を接続し、この第1の整流器と第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記コンデンサに並列にブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続し、前記ブレーキスイッチ動作後は前記風車または水車の定格回転数以上において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となることを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置である。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の分散電源用発電装置の過回転防止装置を説明するための図である。
同図において、4はブレーキスイッチ、5はブレーキ抵抗、6はブレーキコンデンサ、11はコンデンサ、12はトランスであり、図8と同一番号は同一構成部品を表す。
以下、図1について説明する。
【0022】
永久磁石型発電機1の交流出力に直列にコンデンサ11を経て第1の整流器が接続され、バッテリ22に直流出力を供給する。
トランス12は、永久磁石型発電機1の交流出力にコンデンサ11に並列に接続され、その反永久磁石型発電機1側はリアクトルを経て第2の整流器に接続され、第1と第2の整流器の合計出力がバッテリ22に出力される。
【0023】
ブレーキスイッチ4は、永久磁石型発電機1の交流出力にコンデンサ11に並列に接続される。ブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6は直列に接続されて、ブレーキスイッチ4の出力側に接続される。
【0024】
ブレーキスイッチ4がONするまでは、図6に示す近似出力曲線Psが如き出力がバッテリ22に出力される。風車回転数Nが定格回転数Nr以上になり、図示しない制御回路によりブレーキスイッチ4がONされると、永久磁石型発電機1の交流出力は、ブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6の直列回路にも流れる。
【0025】
以下に、ブレーキスイッチ4がONした場合について、図3の風車回転数対風車最大出力時トルク曲線Ttおよびブレーキ印加時の永久磁石型発電機トルクの概要を示す説明図、および図4の風車回転数対風車最大出力特性およびブレーキ印加時の分散電源用発電装置の出力特性の概要を示す説明図を用いて詳しく説明する。
【0026】
図3において、風車回転数Nが定格回転数Nrでは、風車最大出力時トルクTt上の運転点Rで運転されている。風車回転数Nが定格回転数Nr以上になり、ブレーキスイッチ4をONすると、永久磁石型発電機1からブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6の直列回路にも電流が流れる。この電流は、ブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6に流れる電流なので進相電流となり、永久磁石型発電機1にとっては鎖交磁束数が増加して電圧を上昇させる作用がある。
【0027】
また、ブレーキスイッチ4による永久磁石型発電機1の完全短絡ではないので、ブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6の直列回路のインピーダンス降下により、永久磁石型発電機1の出力端子Tにはバッテリ22に出力できるだけの電位が存在する。
【0028】
したがって、永久磁石型発電機1は、ブレーキ抵抗5での消費出力と、第1および第2の整流器7および8のバッテリ22への合計出力が永久磁石型発電機1より出力される。この結果、ブレーキスイッチ4がONされた瞬間は、永久磁石型発電機1のトルクは図3のブレーキ印加時トルク曲線Ts上の運転点BのトルクTbになる。
【0029】
ここで、運転点BのトルクTbが図3における風車最大トルク曲線Tvよりも大きくなるように、永久磁石型発電機1、ブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6を設計すれば、風車21を減速させることができる。
【0030】
風車21が減速して、ブレーキ印加時トルク曲線Tsが風車最大トルク曲線Tvとクロスする運転点Cの風車回転数Nc付近になると、風車21は大きな風が吹いても加速せずに、風車回転数Nc付近に留まる。
【0031】
この状態で風速Vが低くなると、風車回転数Nの減少とともに、永久磁石型発電機1に印加される負荷トルクはブレーキ印加時トルク曲線Ts上を減少し、図示しない各風速のトルク曲線との交点上で運転される。
【0032】
図4は、ブレーキ印加時の分散電源用発電装置の出力特性を説明する図である。ブレーキ抵抗5で消費される電力があるために、分散電源用発電装置の出力と合わせて、永久磁石型発電機1に印加される負荷トルクは大きな値となるが、分散電源用発電装置の出力は風車最大出力を得ている時よりは多少とも小さな値となる。しかしながら、風速Vが弱まるのを待ってブレーキをONからOFFする間も、風車回転数Nを抑制しながら、多少とも分散電源用発電装置出力が連続的に得られる。
【0033】
以上、本発明の第1の実施例では、分散電源用発電装置出力の開始風車回転数を早めるためにトランス12を用いたが、コンデンサとダイオードで構成される昇圧回路を用いても同様に分散電源用発電装置の過回転防止装置を構成できる。また、図1の実施例では第1の整流器7の入力側にコンデンサを接続し、第2の整流器8の入力側にリアクトルを接続したが、各リアクタンスの定数を適切に選ぶことにより、第1の整流器7の入力側にリアクトルを接続し、第2の整流器8の入力側にコンデンサを接続することにより同様に分散電源用発電装置の過回転防止装置を構成できる。
【実施例2】
【0034】
図2に本発明の第2の実施例を示す。
図2は、特許文献2に記載されている、異なる誘起電圧を発生する複数の巻線を有する永久磁石型発電機1に適用したものである。
同図において、図1および図8と同一番号は同一構成部品を表す。
以下、図2について説明する。
【0035】
巻数の少ない巻線W1の交流出力端子T1には、コンデンサ11を経て第1の整流器7が接続される。巻数の多い巻線W2の交流出力端子T2には、リアクトル3を経て第2の整流器8が接続される。第1と第2の整流器の合計出力がバッテリ22に出力される。
【0036】
ブレーキスイッチ4は、永久磁石型発電機1の交流出力端子T1にコンデンサ11に並列に接続される。ブレーキ抵抗5およびブレーキコンデンサ6は直列に接続されて、ブレーキスイッチ4の出力側に接続される。
【0037】
このように構成される分散電源用発電装置の過回転防止装置においては、ブレーキスイッチ4をONにすることにより、同様にブレーキ印加時トルク曲線Tsが得られ、分散電源用発電装置の出力を得るとともに過回転を防止することができる。
【0038】
本発明の第2の実施例では、巻数の少ない巻線W1の交流出力端子T1にブレーキスイッチ4等を接続したが、巻数の多い巻線W2の交流出力端子T2にブレーキスイッチ4等を接続しても、同様に分散電源用発電装置の過回転防止装置を構成できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の分散電源用発電装置の過回転防止装置によれば、機械的なブレーキ装置によるブレーキパッドの損耗等によるメンテナンスが必要なく、風車の過回転を防止するとともに、過回転防止時にも発電装置から出力が得られるので非常に有用である。
【符号の説明】
【0040】
1 永久磁石型発電機
3 リアクトル
4 ブレーキスイッチ
5 ブレーキ抵抗
6 ブレーキコンデンサ
7 第1の整流器
8 第2の整流器
10 発電装置
11 コンデンサ
12 トランス
13 正側出力端子
14 負側出力端子
21 風車
22 バッテリ
31 渦電流ブレーキ
32 円盤状ロータ
33 磁性体
34 励磁コイル
35 ブレーキ制御手段
36 整流器
37 逆流防止ダイオード
38 負荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
風車または水車により駆動される永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止装置において、永久磁石型発電機の交流出力端子にコンデンサを経て第1の整流器を接続し、該コンデンサに並列にトランスを接続し、該トランスの出力にリアクトルを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器と該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記コンデンサに並列にブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続し、前記風車または水車の定格回転数以上において該ブレーキスイッチをONにし、前記風車または水車の定格回転数付近において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となることを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置。
【請求項2】
風車または水車により駆動され異なる誘起電圧を発生する永久磁石型発電機から、風または水の流速に関わらず、制御回路を用いずに風車または水車の概略の最大出力を得る分散電源用発電装置の過回転防止装置において、永久磁石型発電機の低い誘起電圧を発生する交流出力端子にコンデンサを経て第1の整流器を接続し、高い誘起電圧を発生する交流出力端子にリアクトルを経て第2の整流器を接続し、該第1の整流器と該第2の整流器の出力を合計して直流電源に出力し、前記コンデンサに並列にブレーキスイッチ、ブレーキ抵抗およびブレーキコンデンサの直列回路を接続し、前記風車または水車の定格回転数以上において該ブレーキスイッチをONにし、前記風車または水車の定格回転数付近において前記永久磁石型発電機の負荷トルクが前記風車または水車の最大軸トルク以上となることを特徴とする分散電源用発電装置の過回転防止装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate