説明

切り替え可能なヒューズ付き配電ブロック

【課題】配電ブロック(10)は、ハウジング(20)、ハウジングから延びている、入力端子(22)、及び少なくとも一つの出力端子(26,60)を含む。
【解決手段】少なくとも一つのヒューズ挿入用開口(28)が、ハウジングに形成され且つヒューズの挿入のために構成される。ヒューズ挿入用開口は各々、内部に且つ挿入されたヒューズと電気接触するために構成された、第一ヒューズ接触端子(32)と第二ヒューズ接触端子(34)を含み、また第一ヒューズ接触端子は各々、入力端子へ連結される。配電ブロックはまた、第一リレー接点(102,112)と第二リレー接点(106,116)を各々が有し、第一リレー接点は各々、第二ヒューズ接触端子(34)のそれぞれ一つに連結され、また第二リレー接点は各々、出力端子のそれぞれの一つ(60)へ連結される、少なくとも一つのリレー(12、104、114)も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、配電ブロックに関し、詳細にはヒューズ付き配電ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズは、電気回路を代償大きく損傷しないために過電流遮断デバイスとして広範に使用される。ヒューズ端子は、大体は、電力源と電気回路に配置される電気部品又は部品の組み合わせとの間の電気的接続を形成する。一つ以上の可溶性連結金具又は可融部、又は可溶体が、ヒューズ端子間に接続されて、ヒューズを通る電流が一定限界を超える場合、可融部は溶解し且つヒューズを通る一つ以上の回路を切断して電気部品を損傷しないようにする。
【0003】
配電ブロックと端子ブロックは、電気システムの中心位置に複数の回路素子、例えば、ヒューズを集積するために使用されることが多い。ヒューズ盤を一緒に形成するスナップ式係合モジュールを組み込む一部の周知のヒューズブロックは、市販されている。しかしながら、これらのスナップ式係合モジュールは、多くのヒューズがブロックに保持されることになる場合は大き過ぎる。そのようなモジュールはまた、高価な、手間をかけた組立体も必要とする。
【0004】
既存のヒューズブロックはまた、通常、ブロックの内部に電力入力用のそれぞれの配線回路も含む。そのようなものとして、同一電源を有する一つ以上の回路に電力を供給することが所望される場合、ジャンパがこのために取り付けられる。ジャンパの取り付けはしかしながら、高価で、手間がかかり、また時間を浪費する。さらに、追加された回路は、さらなる電流負荷を処理するためにより大きなゲージ配線の使用を必要とする。既存のヒューズブロックを備える、例えば自動車システムにおいて、さらなる負荷と補助的回路の調整は、従って困難である。
【0005】
既存の設計に伴う別の問題は、保守整備処理の際に電源から回路を容易に遮断することができないことである。個々のヒューズは、負荷回路から電源を遮断するために取り外されねばならないのが一般的である。自動車システムなど一部の電気システムでは、ヒューズへのアクセスは限定的である場合が多く、またヒューズを取り外すことと再取り付けすることは、不便なことが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−328841号公報
【特許文献2】特開平9−233651号公報
【特許文献3】特開2004−48862号公報
【特許文献4】特開平8−47144号公報
【特許文献5】実願平3−62100号(実開平5−9121号)のCD−ROM
【特許文献6】特開平7−107643号公報
【特許文献7】特開平8−298712号公報
【特許文献8】特開平9−163556号公報
【特許文献9】特開平9−276648号公報
【特許文献10】特開平1−212641号公報
【特許文献11】特開平6−233434号公報
【特許文献12】特開2004−48960号公報
【特許文献13】特開平8−191526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述した従来のヒューズ付き配電ブロックにおける問題点を克服することのできる切換可能なヒューズ付き配電ブロックを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、ハウジング、ハウジングから延びている入力端子、及びハウジングから延びている少なくとも一つの出力端子を具備する配電ブロックが提供される。配電ブロックはさらに、ハウジングに形成され且つヒューズの挿入のために構成される少なくとも一つのヒューズ挿入用開口を具備する。ヒューズ挿入用開口は各々、内部に且つ挿入されたヒューズと電気接触するために構成された、第一ヒューズ接触端子と第二ヒューズ接触端子を具備し、また第一ヒューズ接触端子は各々、入力端子へ連結される。配電ブロックはさらに、第一接点と第二接点を各々が具備する少なくとも一つのスイッチング素子を具備し、第一接点は各々、第二ヒューズ接触端子のそれぞれ一つに連結され、また第二接点は各々、出力端子のそれぞれ一つに連結される。少なくとも一つのスイッチング素子がハウジングの内部にほぼ封入される。
【0009】
別の態様では、ハウジング、ハウジングから延びている入力端子、及びハウジングから延びている少なくとも一つのヒューズ出力端子を具備する配電ブロックが提供される。配電ブロックはさらに、ハウジングに形成され且つヒューズの挿入のために構成される少なくとも一つのヒューズ挿入用開口を具備する。ヒューズ挿入用開口は各々、内部に且つ挿入されたヒューズと電気接触するために構成された、第一ヒューズ接触端子と第二ヒューズ接触端子を具備する。第一ヒューズ接触端子は各々、入力端子へ連結され、また第二ヒューズ接触端子は各々、ヒューズ出力端子のそれぞれ一つに連結される。
【0010】
別の態様では、ハウジング、ハウジングから延びている入力端子を構成する入力部材、及びハウジングから延びているヒューズ出力端子を各々が構成する複数のヒューズ部材を具備する配電システムが提供される。配電システムはまた、第一ヒューズ接点と第二ヒューズ接点を各々が構成する複数のヒューズも具備する。ハウジングは、ヒューズの挿入のために構成され、また入力部材は、各第一ヒューズ接点と電気接触するために構成される。ヒューズ部材は各々、第二ヒューズ接点の一つと電気接触するために構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、代表的なヒューズ付き配電ブロックの説明図である。
【図2】図2は、図1のヒューズ付き配電ブロックの概略図である。
【図3】図3は、図1のヒューズ付き配電ブロックの導電部材の説明図である。
【図4】図4は、ヒューズ付き配電ブロックの代わりの実施形態の説明図である。
【図5】図5は、その中に挿入されるリレーを図示するヒューズ付き配電ブロックの別の代わりの実施形態の説明図である。
【図6】図6は、出力部の多くの実施形態を図示している、多くのヒューズ付き配電ブロックの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、ヒューズ付き配電ブロック10の説明図であり、配電ブロックは、例えばリレー12を有するブロック10を介して容易に切り替えできて、電気回路網を接続する又は遮断する。さらに本明細書に記載されるように、配電ブロック10は、電力、例えばバッテリ電力を自動車の電気的中心の中に切り替えるためのコンパクトなデバイスと方法を、あるいは独立型電力切り替えユニットとして提供する。さらに後述される様々な実施形態では、配電ブロック10は、ユーザに電動ユニットが電力を受容できる一つ以上のヒューズ付き電力出力部を提供する。
【0013】
より詳細には、配電ブロック10は、内部に一つ以上のヒューズ出力端子26を各々が有する複数のコネクタ嵌合突起又は容器24に入力端子22が延びるハウジング20と、その中にヒューズ端子30を各々が有して、その上に形成される複数のヒューズ挿入用開口28を含む。ハフジング20は、成型プラスチック又は電気伝導性のない類似材料から形成される。ヒューズ挿入用開口28とヒューズ端子30は、雌型のヒューズ(図示せず)の挿入のために構成されて、ヒューズの接点(図示せず)は、ヒューズ端子30に係合する。ヒューズ端子30は、入力端子22に電気的に接続される第一ヒューズ接触端子32と、ヒューズ付き出力端子26の一つ又はさらに後述されるようなリレー12の一つに接続される第二ヒューズ接触端子34を含む。ヒューズ開口型36は、ヒューズ挿入用開口28の周囲に容器縁を形成し、またヒューズカバー(図示せず)に係合するよう構成される。図示される実施形態では、第一ヒューズ接触端子32と第二ヒューズ接触端子34は、雌型のヒューズに受容されるブレード端子、又はスペード端子と呼ばれることが多い構造であるが、代わりの実施形態では、他のタイプの端子を他のタイプのヒューズを用いて使用できることが理解される。
【0014】
取り付け部材40がハウジング20に形成され、また図示される実施形態では、取り付け部材40は中空であり且つ取り付け部材40に強さを提供する中空挿入体42を含む。取り付け部材40は、例えば自動車の防火壁、あるいはネジ、可動部分、及び/又は周知の締め付け具を使用する電気システムの他の場所へ配電ブロック10を取り付けるために提供される。
【0015】
図1に示されるように、配電ブロック10は、それぞれのリレー12をほぼ取り囲むリレーカバー50を含む。リレーカバー50は各々、そこから延びているリレー信号容器52を含み、またリレー容器は各々、内部に一つ以上のリレー制御信号端子54を有する。様々な実施形態において、リレー信号容器52は、嵌合コネクタ(図示せず)に係合するよう構成され、嵌合コネクタは、リレー制御信号端子54に係合し且つリレー12の制御のために信号を提供するよう構成された接点を含む。切り替え可能な出力端子60は、ハウジング20から延び、またさらに後述されるようにそれぞれのリレー12へ電気的に接続される。一部の実施形態では、入力端子22と切り替え可能な出力端子60は、リング状端子等を使用して外部回路へ接続を与えるネジ込みスタッドである。入力端子22と切り替え可能な出力端子60についての他の実施形態も検討される。
【0016】
図2は、図1に関して説明された様々な部品の電気的接続を図示するヒューズ付き配電ブロック10の概略図である。より詳細には、入力端子22は、ヒューズ挿入用開口28のそれぞれのヒューズ端子30(両方とも図1に図示)に前述のように係合するヒューズ80、82、84、86、88、及び90の各々に電気的に接続される。説明のために、ヒューズ80、82、84、86、88、及び90は、第一接点と第二接点を有するように本明細書に記載される。ヒューズ80、82、84、86、88、及び90の第一接点は、第一ヒューズ接触端子32(図1に図示)を介して入力端子22へ共通に接続される。ヒューズ80と82の第二接点は、それぞれの第二ヒューズ接触端子34を介してリレー12へ接続される。より詳細には、ヒューズ80の第二接点100は、それぞれの第二ヒューズ接触端子34を介して第一リレー104の第一接点102へ電気的に接続され、また第一リレー104の第二接点106は切り替え可能な出力端子60の一つに電気的に接続される。ヒューズ82の第二接点110は、それぞれの第二ヒューズ接触端子34を介して第二リレー114の第一接点112へ電気的に接続され、また第二リレー114の第二接点116は、切り替え可能な出力端子60の別の一つへ電気的に接続される。
【0017】
ヒューズ84、86、88、及び90の第二接点120、122、124、及び126はそれぞれ、それぞれの第二ヒューズ接触端子34を介してそれぞれのヒューズ付き出力端子26へ電気的に接続される。リレー12(即ち、第一リレー104と第二リレー114)の制御のためのリレー制御信号端子54も図2に図示される。二つのリレーと六つのヒューズ構造が図2に示されるが、より多い又はより少ない数のリレーと、より多い又はより少ない数のヒューズを含む代わりの実施形態が検討される。
【0018】
図3は、ハウジング20(図1に示す)が取り除かれ且つ配電ブロック10の導電部分を示しているヒューズ付き配電ブロック10を図示する。詳細には、入力部材150は、入力端子22と、入力部材150の一部を形成する電気的に共通の第一ヒューズ接触端子32との間に延びる。第一外部ヒューズ出力導体152は、その両方が第一外部ヒューズ出力導体152の一部を形成する、第二ヒューズ接触端子34の一つとヒューズ付き出力端子26の一つとの間の入力部材150の一部の周囲に延びる。第二外部ヒューズ出力導体154も、第一外部ヒューズ出力導体152の反対側且つその両方が第二外部ヒューズ出力導体152の一部を形成する、第二ヒューズ接触端子34の一つとヒューズ付き出力端子26の一つとの間の入力部材150の一部の周囲に延びる。図3に図示されるように、第一外部ヒューズ出力導体152とそのそれぞれの第二ヒューズ接触端子34及びヒューズ付き出力端子26は、単一部材として形成され、第二外部ヒューズ出力導体154も同様である。
【0019】
スロット155と開口156が、入力部材150に形成され、入力部材は、第一内部ヒューズ出力導体158と第二内部ヒューズ出力導体160がそれぞれの第二ヒューズ接触端子34とヒューズ付き出力端子26との間に延びるのを可能にしている。より詳細には、第一内部ヒューズ出力導体158と第二内部ヒューズ出力導体160については、それぞれのヒューズ付き出力端子26は、開口156の内部に置かれ、また第一内部ヒューズ出力導体158と第二内部ヒューズ出力導体160の部分は、スロット155に沿って延びる。図示されるように、第一内部ヒューズ出力導体158は、第一内部ヒューズ出力導体158が単一部材として形成されるように、自身のそれぞれの第二ヒューズ接触端子34とヒューズ付き出力端子26を含む。同様に、第二内部ヒューズ出力導体160は、それが同様に単一部材として形成されるように、自身のそれぞれの第二ヒューズ接触端子34とヒューズ付き出力端子26を含む。
【0020】
図3に図示され、また前述されるように、第二ヒューズ接触端子34の二つは、リレー104と114にそれぞれ電気的に接続される。第一リレー接触導体170は、自身のそれぞれの第二ヒューズ接触端子34を含み且つそれから延び、また第一リレー104の第一接点172と電気接触する。第一リレー接触導体170は、その中に形成され、電気接触すること無しに中空挿入体42が通過することを可能にする開口176を有する第一平面174を含む。第一リレー接触導体170の第二平面178は、リレー104の一側面に沿ってほぼ直角に第一平面174から延びる。第三平面180は、リレー104の表面182の一部に沿ってほぼ直角に第二平面178から延びて、リレー104の第一接点172と接触する。同様に構成された第二リレー接触導体190は、第一平面192、中空挿入体42用の開口194、第二平面196、及びリレー114の表面200に係合し且つリレー114の第一接点202と接触する第三平面198を含む。
【0021】
リレー104の第二接点210と接触するために、切り替え可能な出力端子60を含む出力端子導体212が提供される。出力端子導体212は、リレー104の表面182の一部に沿って延びる接触嵌合部分214と、切り替え可能な出力端子60が延びる出力端子部材216を含む。垂直方向導体218は、接触嵌合部分214と出力端子部材216との間に延び、且つそれらにほぼ垂直である。同様に構成された出力端子導体220は、リレー114の第二接点222と接触し、また接触嵌合部分224、出力端子部材216、及び垂直方向導体228を含む。コネクタ嵌合接点230は、それぞれのリレー制御接点232と接触し、またさらに前述のように、嵌合コネクタの内部の嵌合接点に係合するよう構成される。リレー制御信号端子54は各々、各コネクタ嵌合接点230の一部を形成する。
【0022】
ヒューズ付き配電ブロック10(図1−3に図示)は、配電ブロックの一実施形態である。より多い又はより少ないリレーとより多い又はより少ないヒューズを含む他の実施形態が検討される。ヒューズのみを含む実施形態も検討される。
【0023】
例えば、図4は、二つのヒューズ(図示せず)を含むがリレーは全く含まない配電ブロック300の実施形態を図示する。配電ブロック300は、入力端子304が延びるハウジング302を有する。配電ブロック300は、入力端子304から二つのヒューズ付き出力端子306までヒューズ付き接続する。配電ブロック300の構造は、入力部材(図4に図示せず)が、入力端子304から第一ヒューズ接点まで延び、また出力部材(図4に図示せず)が、第二ヒューズ接点(図4に図示せず)からヒューズ付き出力部306まで延びる、配電ブロック10(図1−3に図示)と類似している。配電ブロック300はさらに、図示された実施形態において、ヒューズ挿入用開口を囲んでいるヒューズ開口型(図示せず)に係合するヒューズカバー308を含む。取り付け部材312を貫通して挿入された取り付けボルトの頭部310も図示される。
【0024】
図5は、その中に挿入されるヒューズ352を図示するヒューズ付き配電ブロック350の別の代わりの実施形態の説明図である。図5に図示され、また本明細書に図示され且つ記載される他の実施形態に適用できる、ヒューズ挿入用開口(例えば、図1に示されるヒューズ開口型36)の縁の周囲とハウジング358の基部356にまで延びる封止部材354もある。封止部材354は、カバー例えばカバー308(図4に図示)に係合するよう構成されて、その中に挿入されるヒューズ352を保護する極めて健全な封止を提供する。そのような封止は、ヒューズ352への信号接続に対し保護を与える。さらに、ヒューズ付き配電ブロック350は、ハウジング358の底362から延び、デバイスを取り付けるとき、ただ一つの取り付け部材(例えば、図4に示される取り付け部材312)を有する実施形態については、回転防止機能を与える、成型ピン360を含む。
【0025】
図6は、前述の配電ブロック10、300、及び350を含む配電ブロックの多くの実施形態を図示する。配電ブロック400は、その切り替え可能な出力端子402が、多数の回路接点406を有する電気コネクタ404とインターフェースをとるよう構成されることを除いて、配電ブロック10にほぼ類似している。配電ブロック410も、その中に形成され、周知の締め付け具を使用する回路接続のための開口414を有するリレー出力部用のほぼ平坦な切り替え可能出力端子412を、それが含むことを除いて、配電ブロック10にほぼ類似している。平坦な切り替え可能出力端子412も、それぞれの端子412上で摺動するコネクタに係合するよう構成できる。その上に設置され、前述のようにヒューズ挿入用開口の縁の周囲に延びる封止部材に係合するよう構成されるヒューズカバー416を有する配電ブロック10、400、及び410が各々、図示されている。ヒューズカバー416(及び関連する封止部材)は、その大きさ以外はヒューズカバー308(図4にも図示)に類似して構成される。詳細に言うと、ヒューズカバー416は、ヒューズ開口型36(図1に図示)に係合する大きさである。
【0026】
配電ブロック350は、ヒューズ付き出力部422の一つと直列に単一リレー424を有する、二つのヒューズ付き出力部422を組み込む。理解されるように、本明細書に記載される配電ブロックの実施形態は全て、前述の導電部材、例えば入力部材、ヒューズ出力導体、リレー接触導体、及び図3に示される出力端子導体に類似の導電部材を組み込む。
【0027】
本明細書に記載される配電ブロックは、電力の切り替えのための低価格且つコンパクトな解決方法を提供する。さらに、配電ブロックは、電気システムの中に別々に配線される個別のリレーとヒューズブロックへの依存を低減させる。さらに、配電ブロックは、それがプリント回路基板に取り付け可能なリレーとプラグ接続ヒューズを組み込むと、製造することが簡単である。例えば、入力部材150、外部ヒューズ部材152と154、内部ヒューズ部材158と160、リレー接触部材170と190、及び出力端子接触部材212と220(図3に全て図示)により提供されるバス回路は、簡単な圧印加工により達成されて、様々な部材を形成し、容易な製造を提供している。
【0028】
上記に加えて、本明細書に記載される配電ブロックはまた、厳しい環境に耐える配電盤も提供する。本明細書に記載される必要な電気接続が導電部材を使用して行われた後に、組立体全体は、防水ハウジングの中に挿入される。より詳細に言うと、また一実施形態において、電気デバイスが挿入されると、ハウジング(即ち、ハウジング20と302)は、その中の電気デバイス(ヒューズ、リレー)に、電気デバイスの周囲に成型された防水ハウジングを提供し、それによって電気デバイスを保護している。
【0029】
本発明は、様々な具体的実施形態により説明されてきたが、当業者は、本発明を、請求項の精神と要旨の範囲内で改良できることを認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと;
前記ハウジングから延びる入力端子と;
前記ハウジングから延びる少なくとも一つの出力端子と;
前記ハウジングに形成され且つヒューズの挿入のために構成される少なくとも一つのヒューズ挿入用開口であって、前記ヒューズ挿入用開口は各々、内部に且つ挿入されたヒューズと電気接触するために構成された、第一ヒューズ接触端子と第二ヒューズ接触端子を具備し、前記第一ヒューズ接触端子は各々、前記入力端子へ連結される、ヒューズ挿入用開口と;
第一接点と第二接点を各々が具備する少なくとも一つのスイッチング素子であって、前記第一接点は各々、前記第二ヒューズ接触端子のそれぞれの一つに連結され、前記第二接点は各々、前記出力端子のそれぞれ一つに連結され、前記少なくとも一つのスイッチング素子は、前記ハウジングの内部にほぼ封入される、スイッチング素子;
を具備する、
配電ブロック。
【請求項2】
前記少なくとも一つのスイッチング素子は、少なくとも一つのリレーを具備する、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項3】
前記ハウジングから延びる少なくとも一つのヒューズ出力端子を具備し、前記第二ヒューズ接触端子の一部は、前記ヒューズ出力端子のそれぞれの一つに直接に連結される、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項4】
前記第二ヒューズ接触端子の各々と、前記ヒューズ出力端子のそれぞれは、単一の導電部材を使用して連結される、請求項3に記載の配電ブロック。
【請求項5】
前記出力端子は、ネジ込み端子を具備する、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項6】
前記出力端子は、電気コネクタに係合するよう構成される、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項7】
前記ヒューズ挿入用開口の縁の周囲と、前記ハウジングの基部にまで延びるよう構成された封止部材と;
前記封止部材に係合するよう構成されたヒューズカバー;
をさらに具備する、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項8】
前記ハウジングは、取り付け突起部と回転防止ピンのうちの少なくとも一つを備えて構成され、前記回転防止ピンは、前記ハウジングの底から延びるよう構成される、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項9】
前記ハウジングに形成される少なくとも一つのリレー信号容器と;
前記容器の各々の内部の少なくとも一つのリレー制御信号端子;
をさらに具備する、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項10】
前記リレー信号容器は各々、その中に少なくとも一つの接点を有するそれぞれの嵌合コネクタに係合するよう構成され、該少なくとも一つの接点は、前記リレー制御信号端子のそれぞれ一つに電気的に接続するよう構成される、請求項10に記載の配電ブロック。
【請求項11】
前記入力端子と前記第一ヒューズ接触端子は、単一の導電部材を具備し、前記第二ヒューズ接触端子と前記第一リレー接点は、単一の導電部材を具備し、また前記第二リレー接点と前記出力端子は、単一の導電部材を具備し、前記導電部材は、前記ハウジングの内部に成型される、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記ハウジングに形成される少なくとも一つの嵌合コネクタ容器を具備し、前記ヒューズ出力端子の少なくとも一つは前記嵌合コネクタ容器の各々の内部に含まれる、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項13】
前記少なくとも一つのヒューズ挿入用開口、前記第一ヒューズ接触端子、及び前記第二ヒューズ接触端子は、雌型の接点を含むヒューズの挿入のために構成される、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項14】
前記ハウジングは、射出成型され、前記少なくとも一つのスイッチング素子は、前記ハウジングの内部に含まれる、請求項1に記載の配電ブロック。
【請求項15】
ハウジングと;
前記ハウジングから延びる入力端子と;
前記ハウジングから延びる少なくとも一つのヒューズ出力端子と;
前記ハウジングに形成され且つヒューズの挿入のために構成される少なくとも一つのヒューズ挿入用開口であって、前記ヒューズ挿入用開口は各々、内部に且つ挿入されたヒューズと電気接触するために構成された第一ヒューズ接触端子と第二ヒューズ接触端子を具備し、前記第一ヒューズ接触端子は各々、前記入力端子に連結され、前記第二ヒューズ接触端子は、前記ヒューズ出力端子のそれぞれの一つに連結される、ヒューズ挿入用開口;
を具備する、
配電ブロック。
【請求項16】
前記入力端子と前記ヒューズ接触端子は、単一の導電部材を具備し、前記第二ヒューズ接触端子のそれぞれと、前記ヒューズ出力端子の各々は、単一の導電部材を具備し、前記導電部材は、前記ハウジングの内部に成型される、請求項15に記載の配電ブロック。
【請求項17】
前記ハウジングは、前記ハウジングに形成された少なくとも一つのコネクタ嵌合容器と、前記コネクタ嵌合容器の各々の内部の前記ヒューズ出力端子の少なくとも一つを具備する、請求項15に記載の配電ブロック。
【請求項18】
前記入力端子と前記第一ヒューズ接触端子は、単一の導電部材を各々が具備する、前記第二ヒューズ接触端子と前記ヒューズ出力端子との間に、単一の導電部材とカップリングを具備し、前記導電部材は、前記ハウジングの内部に成型される、請求項15に記載の配電ブロック。
【請求項19】
ハウジングと;
前記ハウジングから延びる入力端子を構成する入力部材と;
前記ハウジングから延びるヒューズ出力端子を、各々が構成する複数のヒューズ出力導体と;
第一ヒューズ接点と第二ヒューズ接点を、各々が構成する複数のヒューズであって、前記ハウジングは、前記ヒューズの挿入のために構成され、前記入力部材は、前記第一ヒューズ接点の各々と電気接触するために構成され、前記ヒューズ出力導体は各々、前記第二ヒューズ接点のうちの一つと電気接触するために構成される、ヒューズ;
を具備する、
配電システム。
【請求項20】
前記入力部材と前記複数のヒューズ出力導体は各々、単一の導電部材を具備し、前記導電部材は、前記ハウジングの内部に成型される、請求項19に記載の配電システム。
【請求項21】
第一リレー接点、第二リレー接点、及び少なくとも一つのリレー制御信号端子を各々が具備する少なくとも一つのリレーと;
少なくとも一つのリレー接触導体であって、前記リレー接触導体は各々、前記第二ヒューズ接点の第二部分のそれぞれ一つと前記第一リレー接点のそれぞれとの間に、電気接触を提供するよう構成される、リレー接触導体と;
前記ハウジングから延び且つ前記第二リレー接点の一つと電気接触するために構成される出力端子を、各々が具備する少なくとも一つの出力端子導体;
をさらに具備する、請求項19に記載の配電システム。
【請求項22】
前記少なくとも一つのリレー接触導体と前記出力端子導体は各々、単一の導電部材を具備する、請求項21に記載の配電システム。
【請求項23】
前記ハウジングは射出成型され、前記少なくとも一つのリレーは、前記ハウジングのほぼ内部に含まれる、請求項21に記載の配電システム。
【請求項24】
前記ハウジングに形成される少なくとも一つのリレー信号容器をさらに具備し、前記リレーのそれぞれのための前記少なくとも一つのリレー制御信号端子は、前記容器の各々の内部に含まれる、請求項21に記載の配電ブロック。
【請求項25】
前記ヒューズの挿入のために構成された前記ハウジングの一部の周囲に延びるよう構成された封止部材と;
前記封止部材に係合するよう構成され、前記複数の挿入されたヒューズを覆うよう構成されたヒューズカバー;
をさらに具備する、請求項19に記載の配電ブロック。
【請求項26】
非導電性ハウジングと;
前記ハウジングから延びる入力端子と;
前記入力端子に対応し且つそれぞれのヒューズを介して前記入力端子へ接続される多数の出力端子であって、前記出力端子の少なくとも一つは、前記それぞれのヒューズを取り外すこと無しに前記入力端子から切り替え可能である、出力端子;
を具備する、
配電ブロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−139093(P2012−139093A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23259(P2012−23259)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2007−553105(P2007−553105)の分割
【原出願日】平成17年12月23日(2005.12.23)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】