説明

制御システム

【課題】誤動作が防止される制御システムを提供する。
【解決手段】制御システム10は、主表示器200−1,表示器200−2,200−3とを備える。主表示器200−1は、タッチパネルディスプレイ211と、画面表示制御プロセス212と、画面制御データ213と、操作ロック制御プロセス214と、操作権移行条件テーブル215と、操作権管理テーブル216と、リモート制御プロセス217とを備える。表示器200−2は、タッチパネルディスプレイ221と、画面表示制御プロセス222と、リモート制御プロセス225と、画面制御データ223とを備える。主表示器200−1は、操作権移行条件テーブルに基づいて、表示器200−2から送られた操作要求を許可するための操作権の授受の可否を判定し、その判定結果に応じて、操作権を当該表示器に送り、表示器200−2による制御装置100の制御を許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制御システムに関し、特に、複数の表示器を有する制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プログラマブルロジックコントローラ(PLC:Programmable Logic Controller)と称される制御装置は、自動組付け機その他の制御対象機器(「ターゲットデバイス」ともいう。)に接続され、シーケンス制御その他の制御を実行し、その機器の状態を表わすデータを受信する。この制御対象機器の制御あるいは状態の表示は、たとえば、その機器の状態を制御対象機器の状態を表示する機能およびその機器の動作を制御する機能を有する表示器を介して行なわれる。また、近年、上記の制御装置が有する制御機能を備えた表示器も導入されている。そして、複数の表示器をネットワークに接続することにより制御システムが構成される。
【0003】
プラントの監視について、たとえば、特開2005−157699号公報(特許文献1)は、安定したプラント監視、および正確かつ確実なプラント制御を行なうための大型ディスプレイシステムに係る技術を開示している。
【0004】
特開2005−157699号公報に開示された技術によると、「大型ディスプレイの制御サーバ2に画面表示制御プロセス2Aとリモート制御プロセス2Bを、CRT端末4にリモート制御プロセス4Aを設け、画面表示制御プロセス2Aはリモート制御プロセス2Bに操作開始イベントと操作終了イベントを送信し、リモート制御プロセス2Bは、操作権ロックルールテーブルを参照して操作権をロック、またはアンロック状態にし、リモート制御プロセス4Aはリモート制御プロセス2Bに操作権取得要求イベントを送信し、操作権がロックされていない場合にのみ操作権」が与えられる([要約]の[解決手段])。
【特許文献1】特開2005−157699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特開2005−157699号公報に開示された技術によると、ロックされる端末の決定は、他の端末の操作がロックされていない状態で最初に操作ロック要求が発生した端末をロック元の端末とするように行なわれる。このとき、一旦ロックすると、ロックされた端末が解除条件を満たさない限り、他の端末が操作ロック元の端末になることはなかった。すなわち、端末間にロックに関する優劣は存在せず、端末を操作する権限(以下「操作権」ともいう。)は、端末に対して早く操作したものに与えられていた。
【0006】
しかしながら、このような方法によると、ロックが解除される条件は、ロック元の端末に全て依存することになる。なぜなら、他の端末の操作がロックされているのでその端末に対する操作自体が行なえず、一旦、ロック元となった端末は、その端末の使用者が望む限り、継続して操作することが可能である。このことは、同時に、その間、他の端末における操作ができないことを意味する。
【0007】
たとえば、一般ユーザがある端末を使用して重要度の低い作業を行なっている場合には、その端末がロック元となり、管理者レベルの使用者は、他の端末を使用して、重要度の高い処理(たとえば、危険回避の緊急処置)を行なうことができない。そのため、ロックによって危険回避の機会を逸する恐れがある。
【0008】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、誤操作および危険回避の機会の喪失を防止できる制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従うと、制御対象機器に電気的に接続された複数の表示器を備え、一台の表示器が操作権保持表示器として制御対象機器を制御する制御システムが提供される。この制御システムは、制御対象機器についての新たな操作権を要求する操作権要求表示器と、操作権保持表示器との間で、いずれの表示器に操作権を与えるかの優先順位を判定する判定手段と、優先順位が高いと判定された表示器に、操作権を与える付与手段と、を備える。
【0010】
好ましくは、判定手段は、操作権保持表示器の使用者が有する優先順位と、操作権要求表示器の使用者が有する優先順位とを比較する。付与手段は、高い優先順位が割り当てられている使用者が使用している表示器に、操作権を与える。
【0011】
好ましくは、判定手段は、操作権保持表示器の画面に割り当てられている優先順位と、操作権要求表示器の画面に割り当てられている優先順位とを比較する。付与手段は、高い優先順位が割り当てられている画面を表示している表示器に、操作権を与える。
【0012】
好ましくは、判定手段は、操作権保持表示器の画面に表示されている画像部品に割り当てられている優先順位と、操作権要求表示器の画面に表示されている画像部品に割り当てられている優先順位とを比較する。付与手段は、高い優先順位が割り当てられている画像部品を表示している表示器に、操作権を与える。
【0013】
好ましくは、判定手段は、操作権保持表示器と操作権要求表示器との間で制御対象機器へのデータの書き込み許可の有無を比較し、操作権保持表示器による書き込みが許可されておらず、かつ、操作権要求表示器による書き込みが許可されている場合に、操作権を、操作権保持表示器から操作権要求表示器に移行する。
【0014】
好ましくは、判定手段は、操作権保持表示器および操作権要求表示器の各使用者の優先順位と、操作権保持表示器および操作権要求表示器の各画面の優先順位と、操作権保持表示器および操作権要求表示器の各画面に表示されている画像部品の優先順位と、操作権保持表示器および操作権要求表示器による書き込み許可の有無に基づく優先順位と、のうちの少なくともいずれかを比較し、最も高い優先順位を有する表示器に、操作権を付与する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、誤操作および危険回避の機会の喪失を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0017】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御システム10の構成について説明する。図1は、制御システム10の構成の概略を表わす図である。制御システム10は、主表示器200−1と、表示器200−2と、表示器200−3とを備える。主表示器200−1と表示器200−2と表示器200−3とは、通信回線105によって接続されている。通信回線105は、有線または無線のネットワークであり得る。主表示器200−1には、制御装置100と認証機器106とが接続されている。主表示器200−1と制御装置100とはネットワーク190によって接続されている。制御装置100は、たとえばプログラマブルロジックコントローラPLC(Programmable Logic Controller)である。認証機器106は、パスワードの入力を受け付ける公知の認証装置、あるいは生体情報認証装置を含む。生体情報認証装置は、たとえば、指紋認証、声紋認証、虹彩認証、骨相認証などを含み得る。
【0018】
制御装置100には、制御対象機器110が接続されている。制御装置100は、主表示器200−1、表示器200−2,200−3に電気的に接続されている。したがって、主表示器200-1のみならず表示器200−2,200−3も、制御装置100に命令を与えることにより、制御対象機器110の動作を制御することができる。
【0019】
なお、「主表示器」とは、複数の表示器のうちの1つを示す。主表示器は、制御システム10の管理者によって任意に選択可能であり、また、制御システム10が実行する処理の結果に基づいて主表示器が決定されてもよい。したがって、制御システム10において、主表示器は、常に同一の表示器であるとは限らず、動的に変わり得る。
【0020】
また、制御装置が接続される表示器は、主表示器200−1に限られず、他の表示器200−2,200−3に接続されてもよい。また、複数の表示器の各々に、制御対象機器が接続された制御装置が接続されてもよい。
【0021】
表示器200−2には、認証機器107が接続されている。表示器200−3には、認証機器108が接続されている。認証機器107,108は、認証機器106と同様の技術によって実現される。なお、認証機器106,107,108は、本実施の形態に係る制御システム10に必須の構成ではなく、他の局面において、これらの認証機器が含まれない構成が用いられてもよい。
【0022】
主表示器200−1は、制御装置100に対してデータを直接書き込み、あるいはデータを読み出すことができる。主表示器200−1は、表示装置と、タッチパネル式の入力装置とを備える。主表示器200−1は、さらに、制御装置100から送られたデータを表示装置に表示し、また表示装置に対するタッチ操作に基づいて制御装置100に命令を与えることができる。主表示器200−1は、通信回線105によって表示器200−2あるいは表示器200−3との間で通信することができる。たとえば、主表示器200−1は、制御装置100に対する命令の許可を表わす操作権を表示器200−2あるいは表示器200−3に与えることができる。この場合、主表示器200−1は、表示器200−2あるいは表示器200−3から送られるリクエストに基づいて、当該リクエストによって特定されるデータの読み出しあるいは書き込みを制御装置100に対して行なう。主表示器200−1は、表示器200−2あるいは表示器200−3のエージェントとして機能することができる。なお、他の表示器のためのエージェントとして機能する表示器は、主表示器200−1に限られない。他の局面において、表示器200−2,200−3がエージェントとして機能してもよい。
【0023】
さらに、主表示器200−1は、表示器200−2あるいは表示器200−3による制御装置100に対する操作が可能である間、自己に対する命令の入力を受け付けるが、その命令が有効であるか否かの判定を、確定の入力に応答して実行する。確定の入力は、タッチパネル画面に表示されるボタン画像、あるいは、キーボードのエンターキーによって実現される。たとえば、主表示器200−1の画面に画像として表示される確定ボタンがタッチ操作されると、主表示器200−1は、その入力された命令と、直前に有効な命令との間で、優先順位を判断する。この場合、主表示器200−1に対して行なわれるタッチ操作は無効とされるため、表示器200−2あるいは表示器200−3におけるタッチ操作に基づく命令が優先され、主表示器200−1による誤動作が防止される。
【0024】
なお、現実には、全く同一のタイミングで確定ボタンがタッチ操作されることは考えにくい。しかしながら、仮に、全く同一のタイミングで確定ボタンがタッチ操作された場合には、いずれの命令も受け付けない、あるいは、予め優先順位の高い表示器を定めておき、その表示器の命令を優先し、他方の命令を受け付けない等の処理を実行してもよい。ここで、「命令を受け付けない」こととは、たとえば、主表示器200−1が、制御装置100に命令に応じた信号を送出しないこと、あるいは、主表示器200−1が、その命令に対する処理を実行しないこと、を意味する。
【0025】
通信回線105による通信は、たとえばRS(Recommended Standard)232Cその他の通信規格に従って実現される。
【0026】
図2を参照して、制御システム10の構成についてさらに詳細に説明する。図2は、主表示器200−1,表示器200−2,200−3によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。主表示器200−1は、タッチパネルディスプレイ211と、画面表示制御プロセス212と、画面制御データ213と、操作ロック制御プロセス214と、操作権移行条件テーブル215と、操作権管理テーブル216と、リモート制御プロセス217と、オペレーティングシステム218とを備える。
【0027】
タッチパネルディスプレイ211は、アナログ式のあるいはデジタル式のタッチパネルと、ディスプレイ装置とによって実現される。タッチパネルディスプレイ211は、主表示器200−1に対するタッチ操作を受け付けて、そのタッチ操作に応じた信号を画面表示制御プロセス212あるいは操作ロック制御プロセス214に送出する。他の局面において、そのタッチ操作は、リモート制御プロセス217にも送出され得る。
【0028】
画面表示制御プロセス212は、主表示器200−1における画面の表示を制御する。画面表示制御プロセス212は、画面制御データ213を用いてそのデータおよび主表示器200−1に与えられる命令またはデータに基づいて画面の表示をタッチパネルディスプレイ211に実現させる。画面表示制御プロセス212は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)その他の演算制御装置が、画面の表示を制御するために予め構成されたプログラムを実行することにより実現される。
【0029】
画面制御データ213は、タッチパネルディスプレイ211に表示されるべき画面として予め作成された複数の画面と、主表示器200−1に与えられるデータに基づいて表示を切り換えるように構成された部品画像データとを含む。画面制御データ213は、たとえば、ハードディスク装置、フラッシュメモリその他の不揮発性の記憶装置に格納されている。あるいは、他の局面において、画面制御データ213は、主表示器200−1に対して着脱可能な記録媒体に格納されていてもよい。
【0030】
操作ロック制御プロセス214は、主表示器200−1と、表示器200−2または表示器200−3との間で操作権の付与または禁止の制御を実行する。操作ロック制御プロセス214は、CPUその他の演算制御装置が、画面操作のロックを制御するために予め構成されたプログラムを実行することにより実現される。
【0031】
操作権移行条件テーブル215は、主表示器200−1に与えられている操作権を他の表示器200−2,200−3との間で移行するための条件を含む。操作権移行条件テーブル215は、操作ロック制御プロセス214において使用され、他の表示器200−2,200−3による操作の要求に基づいて操作権を移行するか否かが判定される。他の局面において、表示器200−2または表示器200−3が操作権を有している場合には、操作権移行条件テーブル215は、その表示器から主表示器200−1に操作権を移行することができるか否かを判定するためにも使用され得る。さらに、たとえば、主表示器200−1は、表示器200−2が有する操作権を表示器200−3に移行することもある。
【0032】
操作権管理テーブル216は、制御システム10における操作権がどの表示器に保持されているかを管理するためのデータを含む。操作権管理テーブル216は、たとえば各表示器を特定するための識別子と、当該表示器が操作権を有していることを表わすフラグとを含む。なお、本実施の形態における制御システム10は、操作権の単位として、表示器のユーザ、各表示器に表示される画面、画面に含まれる部品画像、部品画像に対するデータの書き込み又は読み出しの命令単位で規定され得る。
【0033】
リモート制御プロセス217は、通信回線105を介して他の表示器200−2,200−3との間のデータ通信を制御する。リモート制御プロセス217は、ある局面において、表示器200−2または表示器200−3から送られた操作要求を受信し、その要求を操作ロック制御プロセス214に送出する。他の局面において、リモート制御プロセス217は、タッチパネルディスプレイ211に対して与えられるタッチ操作に応答して、他の表示器200−2,200−3に付与された操作権を主表示器200−1が受け取ることができるか否かの問い合せを当該表示器200−2,200−3に送出する。
【0034】
オペレーティングシステム218は、主表示器200−1の基本的な動作を制御する。基本的な動作は、主表示器200−1におけるデータの入出力、データの記憶装置に対する書き込みあるいは記憶装置からのデータの読み出し、その他の演算処理機能を含む。
【0035】
図2を再び参照して、表示器200−2は、タッチパネルディスプレイ221と、画面表示制御プロセス222と、画面制御データ223と、オペレーティングシステム224と、リモート制御プロセス225とを備える。タッチパネルディスプレイ221は、主表示器200−1におけるタッチパネルディスプレイ211と同様に実現される。画面表示制御プロセス222は、画面表示制御プロセス212と同様に実現される。画面制御データ223は、タッチパネルディスプレイ221に表示されるべき画面として予め作成された画面データと当該画面に含まれる部品画像データとを含む。主表示器200−1と表示器200−2とが同じ画面の表示態様を実現する場合には、表示器200−2の画面制御データ223は、主表示器200−1の画面制御データ213と同様のデータとして実現される。オペレーティングシステム224は、オペレーティングシステム218と同様にして実現される。
【0036】
リモート制御プロセス225は、リモート制御プロセス217と同様に実現される。さらに、画面表示制御プロセス222は、認証機器107から送られる認証のためのデータに基づいて、タッチパネルディスプレイ221における画面の表示を制御する。より詳しくは、認証機器107から送られるデータが表示器200−2に登録されているデータと同じである場合には、画面表示制御プロセス222は、タッチパネルディスプレイ221に対する操作に応答して画面の表示を切り換える。あるいは、認証機器107から送られるデータが表示器200−2に登録されているデータと同じである場合には、リモート制御プロセス225は、通信回線105を介して、主表示器200−1または表示器200−3と通信することができる。なお、画面制御データ223と画面制御データ213とは、必ずしも同じである必要はなく、異なってもよい。
【0037】
表示器200−3は、タッチパネルディスプレイ231と、画面表示制御プロセス232と、画面制御データ233と、オペレーティングシステム234と、リモート制御プロセス235とを備える。表示器200−3の各構成要素は、表示器200−2に含まれる各構成要素と同様にして実現される。したがって、当該構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0038】
[ハードウェア構成]
図3を参照して、本実施の形態に係る主表示器200−1の構成についてさらに説明する。図3は、主表示器200−1のハードウェア構成を表わすブロック図である。主表示器200−1は、CPU252と、メンテナンスポート254と、メモリ260と、通信コントローラ266と、VRAM(Video RAM)268と、グラフィックコントローラ270と、ディスプレイ272と、タッチパネル274と、タッチパネルコントローラ276と、I/O(Input/Output)制御I/F(Interface)278と、入出力ユニット(I/Oユニット)279とを備える。主表示器200−1は、制御装置100と、制御対象機器196,198とに電気的に接続されている。制御装置100は、制御対象機器192,194に電気的に接続されている。
【0039】
メモリ260は、DRAM(Dynamic RAM)262と、FEPROM(Flash Erasable and Programmable ROM)264とを含む。I/Oユニット279は、制御対象機器196,198その他の機器を接続するための入出力端子、入出力回路などを含む。複数の入出力端子が備えられてもよい。I/O制御I/F278は、CPU252とI/Oユニット279との間で信号の授受を仲介する。I/O制御I/F278は、入出力メモリ、D/A(Digital to Analog)変換器、A/D(Analog to Digital)変換器などを含み得る。
【0040】
CPU252は、制御部310と、判定部320と、付与部330とを含む。制御部310は、制御対象機器110の操作権を有する表示器(以下「操作権保持表示器」ともいう。)として主表示器200−1を選択するための入力に基づいて、制御対象機器110を制御するように構成されている。
【0041】
判定部320は、制御対象機器110についての新たな操作を要求する表示器(以下「操作権要求表示器」ともいう。)と、操作権保持表示器との間で、いずれの表示器に操作権を与えるかを規定する優先順位の高低を判定するように構成されている。たとえば、主表示器200−1が操作権保持表示器であり、表示器200−2が操作権要求表示器である場合、判定部320は、表示器200−2と主表示器200−1との間で、各々が有する優先順位の高低を判定する。
【0042】
付与部330は、当該優先順位が高いと判定された表示器に、操作権を与えるように構成されている。上記の例で、たとえば、表示器200−2の優先順位が、主表示器200−1の優先順位を上回る場合、主表示器200−1のCPU252は、付与部330として、当該操作権を表わす信号を、通信回線105を介して、表示器200−2に送出する。表示器200−2は、操作権が付与されると、制御対象機器110に対して命令を送出することができる。これにより、制御システム10の管理者は、表示器200−2を用いて制御対象機器を操作することができる。
【0043】
上記の例で、操作権の移行の要否は、たとえば、タッチパネル274に表示される実行キーの押下に応答して、判定される。主表示器200−1が、通常の構成を有するパーソナルコンピュータによって実行される場合には、当該要否の判定は、そのパーソナルコンピュータに接続されたキーボード(図示しない)のリターンキーの押下に応答して、実行される。
【0044】
CPU252は、FEPROM264に格納されたプログラムに基づいて、画面表示制御プロセス212、操作ロック制御プロセス214、リモート制御プロセス217とをそれぞれ実現する。たとえば、CPU252は、画面表示制御プロセス212として、VRAM268にデータを書き込み、グラフィックコントローラ270を用いてディスプレイ272に画面を表示させる。あるいは、CPU252は、I/O制御I/F278または通信コントローラ266を介して与えられた他の表示器200−2,200−3からの要求に基づいて、これらの要求を受け付けるか否かを判定する。あるいは、他の局面において、CPU252は、操作ロック制御プロセス214として、タッチパネル274に対する操作を受け付けるか否かを判定する。さらに、CPU252は、リモート制御プロセス217として、通信コントローラ266を介して制御装置100を制御する。あるいは、CPU252は、制御装置100によって出力されたデータを受信する。
【0045】
メンテナンスポート254は、主表示器200−1の保守時などにおいて一時的に使用される。表示器200−1に表示される画面を変更する場合、あるいはディスプレイ272に表示される画面の設定を変更する場合などには、新しい画面データがメンテナンスポート254を介して入力される。これにより、主表示器200−1と制御装置100との通信が妨げられることなく、主表示器200−1の画面のデータを更新することができる。
【0046】
DRAM262は、主に、ディスプレイ272における表示制御その他の処理に用いられるデータを一時的に保持する。CPU252は、FEPROM264に格納されている色相データをDRAM262に読み出す。
【0047】
ある局面において、色相データは、画像を構成する第1の色相データと変更後の第2の色相データとを含む。CPU252は、制御対象機器196,198の各状態を表わす実データ(状態表示値)と、各状態に応じて予め設定された基準値とを比較して、その比較の結果に応じて画像の色相を変更する。
【0048】
より詳しくは、状態標準値と基準値とが一致する場合に、CPU252は当該値を表わす色相に変更するように、基準値を設定してもよい。あるいは、状態表示値が基準値を上回る場合に、CPU252は色相を変更するように基準値を設定してもよい。さらに、状態表示値が基準値を下回る場合に、CPU252は色相を変更するように基準値を設定してもよい。
【0049】
FEP264は、データの書き替えが可能なフラッシュメモリとして実現される。このようなフラッシュメモリは、可動部を持たず、また衝撃に強いため、制御装置100に接続される環境が劣悪であっても、主表示器200−1は、安定して作動することができる。
【0050】
FEPROM264は、ディスプレイ272に表示される画像の色を規定する色コード(色相データ)を格納している。CPU252は、当該コードを用いてディスプレイ272に表示するための画像データを、VRAM268に書き込む。より詳しくは、CPU252は、制御対象機器292,294,296,298の各々の状態を表わすデータに応じて色コードを選択し、選択後の色コードを用いた画像データを生成し得る。
【0051】
通信コントローラ266は、通信回線105およびネットワーク190に接続されている。通信コントローラ266は、CPU252の制御に基づいて、主表示器200−1と制御装置100との間でデータ通信を行なう。通信されるデータには、制御装置から送られるデータであって、実績その他の稼動状況を表わすデータ、あるいは、主表示器200−1から制御装置100に送信される設定データなどを含み得る。
【0052】
VRAM268は、CPU252の制御に基づいて、画面表示用のデータを一時的に保持する。このデータは、グラフィックコントローラ270によって読み出され、ディスプレイ272に送出される。これにより、ディスプレイ272は、当該データに応じた画面を表示することができる。
【0053】
タッチパネルコントローラ276は、タッチパネル274とデータバスとの間に配置され、タッチパネル274に対するタッチ操作を検出する。タッチパネルコントローラ276がそのタッチ操作を検出すると、その位置あるいは入力されたデータは、メモリ260に送られる。
【0054】
上記の構成のように、主表示器200−1は、I/O制御I/F278およびI/Oユニット279を備えているため、制御装置100を介することなく、制御対象機器に直接接続することができる。したがって、主表示器200−1は、制御対象機器196,198の状態の表示あるいは動作の制御の指示を直接実行することができる。
【0055】
なお、主表示器200−1の構成は、上述のものに限られない。たとえば、主表示器200−1は、グラフィック表示を行なうため、操作盤、スイッチ、表示灯などの機能を有する他、デバイスその他の制御対象機器の稼動状況や作業指示のような管理のための各種のモニタ、各制御対象機器に対する設定値の入力を受け付ける端末としての機能を備えていればよい。
【0056】
このような主表示器200−1で表示される画面は、画面作成プログラムによってユーザが作成することができる。たとえば、画面作成プログラムがPC(Personal Computer)にインストールされると、そのPCは画面エディタ装置として機能する。画面エディタ装置が起動すると、編集のための画面が表示される。ユーザは、その画面において、各制御対象機器のそれぞれの状態を表示するための表示画面、あるいは、各制御対象機器を制御する命令の入力を受け付ける制御画面などを構成する画像ブロックを使用し、操作の可否を設定することができる。なお、以下の説明において、当該表示画面、制御画面等を監視画面と総称する。ここで、画像ブロックとは、たとえば、監視画面そのもの、監視画面に表示されるランプ、スイッチ、カウンタ、メータ表示器、グラフ表示器などの部品画像(シンボル)、あるいは、監視画面や部品画像に付加的に表示される補助画像(たとえば、ポップアップウインドウ画面)などの画像を言うが、これらに限られない。また、部品画像、補助画像などは、ユーザがすべてデザインしてもよく、あるいは予めテンプレートとして定められた画像であってもよい。
【0057】
図3を再び参照して、制御装置100は、ネットワーク190を介して主表示器200−1と接続される。制御装置100はさらに、制御対象機器192,194に接続される。制御装置100は、予め設定された制御プログラムを実行することにより、制御対象機器192,194の動作を制御する。制御対象機器192,194は、たとえば、自動組立機、ベルトコンベアなどがあるが、これらの機器に限られない。また、制御装置100に接続される制御対象機器の画像は特定の画像に限られない。
【0058】
主表示器200−1が表示可能な画面のデータは、当該画面を編集するための画面エディタ装置から主表示器200−1に送られる。なお、画面データの授受は、通信回線105によって行なわれる場合に限られず、たとえばフラッシュメモリその他の着脱可能なデータ記録媒体を介して行なわれてもよい。
【0059】
また、本実施の形態においては、当該画面エディタ装置と表示器200−1とが別途の構成として示されている。しかしながら、主表示器200−1が画面エディタ装置としても機能する構成が用いられてもよい。
【0060】
[データ構造]
図4を参照して、本実施の形態に係る制御システム10のデータ構造について説明する。図4は、操作権移行条件テーブル215の構成を概念的に表わす図である。操作権移行条件テーブル215は、番号410と、第1の条件420と、第2の条件430と、第3の条件440と、第4の条件450と、操作権の移行を行なうか否かを表わすデータ460とを含む。
【0061】
番号410は、操作権の移行を行なうか否かの判定条件のパターンを表わす。第1の条件420は、操作権の移行のための判定基準が、当該表示器にログインしているユーザ単位で行なわれることを表わす。第2の条件430は、操作権の移行の有無の判定が、現在作動している表示器と新たに操作権を得ようとする表示器とが表示している画面のレベルに基づいて行なわれることを表わす。第3の条件440は、操作権の移行の判定が表示されている画面に含まれる部品の許可レベルに従って行なわれることを表わす。第4の条件450は、操作権の移行の判定が当該部品について書込機能を有する部品の操作権の有無に基づいて行なわれることを表わす。判定結果460は、操作権の移行を行なうか否かについて規定された条件を表わす。
【0062】
(1) 第1の条件420
表示器のユーザが有する許可レベルが、表示器間における操作権の授受の判断に使用される。具体的には、主表示器200−1、表示器200−2,200−3等の各表示器は、不特定多数のユーザが操作することを防止するために、認証機能を有する。たとえば、図1に示されるように、各表示器には、認証機器が接続されている。この場合、操作の割り込みを要求する表示器(以下「表示器A」ともいう。)にログインしているユーザの許可レベルが、操作のロック元になっている表示器(以下「表示器B」ともいう。)にログインしているユーザが有する許可レベルよりも高い場合には、表示器Aに操作権が与えられ、表示器Aのユーザによる操作が受け付けられる。
【0063】
(2) 第2の条件430
表示器に表示されている画面ごとの許可レベルが、操作権の授受の判断に使用される。具体的には、表示器に表示される各画面には、許可レベルが設定されている。この場合、当該表示器に表示されている画面の許可レベルが、表示対象として選択された他の画面の許可レベルを上回らなければ、当該ユーザによる画面の切り換え操作は有効であると判定されず、画面の表示は切り換えられない。たとえば、一般のユーザが有する許可レベルよりも高い許可レベルを有する管理者は、一般のユーザが使用する画面を操作する場合がある。この場合、ユーザの許可レベルの判断(第1の条件420)に加えて、各表示器において表示されている画面の許可レベルの比較結果に応じて操作権の移行の要否が判断される。これにより、画面ごとの重要度が操作権の移行の要否に反映されるため、画面の表示制御をより的確に実現することが可能となる。
【0064】
(3) 第3の条件440
画面に表示される部品画像(ランプ画像、スイッチ画像)に設定される許可レベルが、操作権の授受の判断に使用される。したがって、操作権の授受の判断は、操作しようとしている部品画像レベルで行なうことができる。たとえば、ランプ画像に関連付けられている許可レベルと、スイッチ画像に関連付けられている許可レベルとの大小が判定される。これにより、設定内容を表示するための部品画像と、設定内容の変更を受け付けるための部品画像との間で、操作権の授受を制限することが可能となる。画面単位の許可レベルの判断よりも、よりきめ細かな表示制御が可能となる。
【0065】
(4) 第4の条件450
画面に表示される部品画像を用いたデータの書き込み機能の有無に応じて、操作権の授受が判断される。たとえば、データの書き込みが行なわれないような部品画像(たとえば、設定値を表示するための操作を受け付けるアイコン)、あるいは、データの書き込みが禁止されているように構成された部品画像(画面データの作成時にそのような設定が反映されている画像)に対する操作が行なわれた場合、あるいは、アクセスが、その部品画像に設定された許可レベルを下回る許可レベルを有するユーザから行なわれた場合には、その表示器から制御装置100への命令の送信が行なわれ得ない。したがって、これらの操作は、制御装置100の誤動作の原因とはなりえない。そこで、このような部品画像に対する操作が行なわれた場合には、主表示器200−1は、当該操作のロックを行なわない。
【0066】
図4を再び参照して、たとえば、判定パターン「1」では、第1の条件420と第2の条件430と第3の条件440とはすべて適用されないことが規定されている。この場合、第4の条件450および判定結果460が参照される。ここで、第4の条件450によると、書込機能を有する部品の操作権の有無が規定されている。判定パターン「1」の場合には、当該操作権は「なし」との判定条件が規定されている。また、判定結果460によると、操作権の移行を行なわない旨規定されている。したがって、判定パターン「1」については、判定の結果、操作権が移行されないことになる。
【0067】
なお、判定パターンの種類は、図4に示されるものに限られず、各条件を変更することにより組み合せ可能となる他の判定パターンがさらに用いられてもよい。
【0068】
図5を参照して、他の局面における操作権移行条件テーブル215について説明する。図5は、ユーザの許可レベルの値が「10」よりも大きい許可レベルを有するユーザに適用されることを表わす操作権移行条件テーブル215を表示する。以下の例では、数値が大きいほど許可レベルが高いものとして説明するが、数値の大小関係と許可レベルの高低との関係は、逆であってもよい。
【0069】
詳しくは、他の局面に従う操作権移行条件テーブル215は、番号510と、第1の条件520と、第2の条件530と、第3の条件540と、第4の条件550と、第5の条件560とを含む。第1の条件520から第4の条件550までは、図4に示される第1の条件420から第4の条件450と同じである。したがってそれらの説明は繰り返さない。第5の条件560は、割込処理を行なうか否かの設定を含む。たとえば、判定パターン「1」の場合、割込処理を「行なわない」と規定されている。一方、判定パターン「3」によると、割込処理を「行なう」と規定されている。
【0070】
また、第1の条件520に関し、判定パターン「3」によると、新たな操作権を得ようとする表示器のユーザAの許可レベルが現在の操作権を有する表示器のユーザBの許可レベルを上回り、かつ、ユーザAの許可レベルが「10」よりも大きいことが求められている。このようにすると、表示器のユーザに対する許可レベルによる制限に加えて、その許可レベルの絶対値に応じた制御を実現することができる。
【0071】
[制御構造]
図6を参照して、本実施の形態に係る主表示器200−1の制御構造について説明する。図6は、操作ロック制御プロセス214を実行するCPU252が実現する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
【0072】
ステップS610にて、CPU252は、第1の条件が成立しているか否かを判定する。たとえば、CPU252は、操作権を新たに得ようとする表示器のユーザの許可レベルが現在の操作権を有する表示器のユーザBの許可レベルを上回っていると判定すると、制御をステップS620に切り換える。そうでない場合には、CPU252は処理を終了する。
【0073】
ステップS620にて、CPU252は、第2の条件530が成立しているか否かを判定する。第2の条件が成立している場合には(ユーザAの許可レベル>ユーザBの許可レベル)、CPU252は、制御をステップS630に切り換える。そうでない場合には(ユーザAの許可レベル≦ユーザBの許可レベル)、CPU252は、制御をステップS650に切り換える。
【0074】
ステップS630にて、CPU252は、第3の条件540が成立しているか否かを判定する。CPU252は、第3の条件が成立していると判定すると(ユーザAの許可レベル=ユーザBの許可レベル)、制御をステップS640に切り換える。そうでない場合には、CPU252は、処理を終了する。
【0075】
ステップS640にて、CPU252は、第4の条件550が成立しているか否かを判定する。CPU252は、第4の条件が成立していると判定すると(書込機能を有する部品の操作権は「ある」)、制御をステップS670に切り換える。そうでない場合には(書込機能を有する部品の操作権は「ない」)、CPU252は、処理を終了する。
【0076】
ステップS650にて、CPU252は、第3の条件540が成立しているか否かを判定する。CPU252は、第3の条件が成立していると判定すると(ユーザAの許可レベル>ユーザBの許可レベル)、制御をステップS660に切り換える。そうでない場合には(ユーザAの許可レベル≦ユーザBの許可レベル)、CPU252は処理を終了する。
【0077】
ステップS660にて、CPU252は、第4の条件550が成立しているか否かを判定する。CPU252は、第4の条件が成立していると判定すると(書込機能を有する部品の操作権は「ある」)、制御をステップS670に切り換える。そうでない場合には(書込機能を有する部品の操作権は「ない」)、CPU252は、処理を終了する。
【0078】
ステップS670にて、CPU252は、操作権移行処理を実行する。この処理が実行されると、主表示器200−1と他の表示器(たとえば表示器200−2または表示器200−3)との間で操作権の移行が実現される。たとえば、CPU252は、操作の要求を送信した表示器200−2に対して、当該要求に基づいて操作権を主表示器200−1から表示器200−2に送ることを示すデータを生成し、そのデータを当該要求に対する回答として表示器200−2に送信する。この操作権を受け取った表示器200−2は、その後タッチパネルディスプレイ221に対するタッチ操作に基づいて制御対象機器110の操作を実行することができる。この場合、表示器200−2は、主表示器200−1に対してタッチパネルディスプレイ221に対する操作を表わすデータと当該データの処理の要求を送信する。主表示器200−1は、これらのデータを受信すると、そのデータに基づいて制御装置100との間でデータの書き込みあるいは読み出しを実行する。
【0079】
図7および図8を参照して、本実施の形態に係る主表示器200−1の画面の表示態様について説明する。図7は、主表示器200−1のタッチパネルディスプレイ211に表示される画面の一例を表わす図である。
【0080】
タッチパネルディスプレイ211は、主表示器200−1に保存されている画面制御データ213に基づいて、温度確認画面710を表示する。温度確認画面710は、「場所変更」の入力を受け付けるボタン画像720と、「単位変更」の入力を受け付けるボタン画像730と、画面を切り換えるための操作を受け付けるボタン画像740とを含む。
【0081】
図8は、画面制御データ213の一例を表わす図である。画面制御データ213は、温度確認画面710を表示するためのデータと、ボタン画像720,730,740をそれぞれ表示するための各データとを含む。
【0082】
各データには、種類、許可レベル、書き込み機能の有無が関連付けられている。たとえば、温度確認画面710を表示するためのデータは、画像の種類が「画面」であること、アクセスの許可レベルは「1」であること、書き込み機能は規定されていない、ということを規定している。したがって、使用者の許可レベルが「1」以上であれば、アクセスは許可される。許可レベルを有さない使用者、たとえば、許可レベルが「0」である使用者によるアクセスは禁止される。なお、本実施の形態における「使用者」とは、表示器のオペレータ、管理者その他の人間に加えて、表示器自体を含むものとする。
【0083】
また、ボタン画像730を表示するためのデータは、画像の種類が「ボタン」であること、アクセスの許可レベルは「2」であること、書き込み機能は「無い」ことを、規定している。したがって、アクセスを要求している使用者の許可レベルが、「2」以上である場合には、当該画像に対するアクセスが許可されるが、許可レベル「1」を有する使用者には許可されない。
【0084】
図9は、主表示器200−1のタッチパネルディスプレイ211に表示される他の画面の一例を表わす図である。タッチパネルディスプレイ211は、画面制御データ213に基づいて、温度設定画面910を表示する。温度設定画面910は、数値入力器画像920,930,940と、ボタン画像950,970,980と、数値の入力を受け付けるキーパッド画像960とを含む。
【0085】
数値入力器画像920は、炉心の設定温度の入力を受け付ける。具体的には、キーパッド画像960に対する操作によって入力される数値を受け付けて、炉心の設定温度を保持するために確保されたメモリ領域に当該数値を書き込む。設定温度が入力されると、その後、当該制御対象機器は、その温度を制御目標値として制御される。
【0086】
数値入力画像930は、内壁の設定温度の入力を受け付ける。具体的には、キーパッド画像960に対する操作によって入力される数値を受け付けて、内壁の設定温度を保持するために確保されたメモリ領域に当該数値を書き込む。その後、当該制御対象機器は、その温度を制御目標値として制御される。
【0087】
数値入力画像940は、冷却水の設定温度の入力を受け付ける。具体的には、キーパッド画像960に対する操作によって入力される数値を受け付けて、冷却水の設定温度を保持するために確保されたメモリ領域に当該数値を書き込む。その後、当該制御対象機器は、その温度を制御目標値として制御される。
【0088】
ボタン画像950は、上記の各温度の単位を変更するための操作を受け付ける。ボタン画像950に対する操作が行なわれると、タッチパネルディスプレイ211は、温度設定画面910に代えて、温度単位変更画面を表示する。
【0089】
ボタン画像970は、温度確認画面710(図7)を表示する操作を受け付ける。ボタン画像970に対する操作が行なわれると、タッチパネルディスプレイ211は、温度設定画面910に代えて、温度確認画面710を表示する。
【0090】
ボタン画像980は、緊急作業画面を表示する操作を受け付ける。ボタン画像980に対する操作が行なわれると、タッチパネルディスプレイ211は、温度設定画面910に代えて、緊急作業画面を表示する。
【0091】
図10は、図9に規定される画面および画像を表示する画面制御データ213の一例を表わす図である。画面制御データ213は、温度設定確認画面910を表示するためのデータと、数値入力器画像920,930,940を表示するための各データと、ボタン画像950,970,980を表示するための各データと、キーパッド画像960を表示するためのデータとを含む。
【0092】
各データには、図8の場合と同様に、各データごとに(領域1010)、種類(領域1020)、許可レベル(領域1030)、書き込み機能の有無(領域1040)が関連付けられている。たとえば、温度確認画面910を表示するためのデータは、画像の種類が「画面」であること、アクセスの許可レベルは「2」であること、書き込み機能は規定されていない、ということを規定している。したがって、たとえば、アクセスの許可レベル「1」を有する使用者によるアクセスが要求されても、当該アクセスは許可されない。
【0093】
また、数値入力器画像920を表示するためのデータは、画像の種類が「数値入力器」であること、アクセスの許可レベルは「3」であること、書き込み機能は「有る」ことを規定している。したがって、アクセスを要求している使用者の許可レベルが、「3」以上である場合には、当該画像に対するアクセスが許可され、キーパッド画像960を用いた入力によるデータの書き込みが可能となる。一方、その使用者の許可レベルが「2」以下であれば、アクセスが禁止されるため、データの書き込みも行なわれない。
【0094】
[データ構造]
図11を参照して、本実施の形態に係る制御システム10のデータ構造の他の一例について説明する。図11は、操作権移行条件テーブル215の他の構成を概念的に表わす図である。操作権移行条件テーブル215は、番号1710と、第1の条件1720と、第2の条件1730と、第3の条件1740と、第4の条件1750と、操作権の移行を行なうか否かを表わす制御データ1760とを含む。
【0095】
番号1710は、操作権の移行を行なうか否かの判定条件のパターンを表わす。第1の条件1720は、操作権の移行のための判定基準が、当該表示器にログインしているユーザ単位で行なわれることを表わす。第2の条件1730は、操作権の移行の有無の判定が、現在作動している表示器と新たに操作権を得ようとする表示器とが表示している画面の許可レベルに基づいて行なわれることを表わす。第3の条件1740は、操作権の移行の判定が、表示されている画面に含まれる部品の許可レベルに従って行なわれることを表わす。第4の条件1750は、操作権の移行の判定が、当該部品について書込機能を有する部品の操作権の有無に基づいて行なわれることを表わす。制御データ1760は、操作権の移行を行なうか否かについて規定された条件を表わす。
【0096】
たとえば、判定パターン「2」では、条件1720,1740に示されるように、操作権を新たに得ようとする表示器Aのユーザ単位の許可レベルおよび操作しようとする部品単位の許可レベルは、いずれも、操作権を現在有する表示器Bのユーザ単位の許可レベルおよび操作しようとする部品単位の許可レベルよりも大きい。したがって、表示器Aによる要求に応じて、操作権が表示器Bから表示器Aに移行され得る。
【0097】
たとえば、表示器Bとしての主表示器200−1が、図10のデータに基づいて、画像930の画面を表示しているときに、表示器Aとしての表示器200−2が、画像920の表示を要求した場合を説明する。この場合、図10に示されるデータから、画像930の許可レベルは「2」として規定されており、画像920の許可レベルは「3」として規定されている。したがって、表示器200−2からのアクセス要求は受け入れられて、操作権が主表示器200−1から表示器200−2に移行される。その結果、表示器200−2は、画像920へのタッチ操作に基づいて「炉心」の温度の設定のための入力を受け付ける。
【0098】
図12および図13を参照して、表示器200−3における画面の表示態様について説明する。図12は、タッチパネルディスプレイ231が表示する画面の一例を表わす図である。図13は、表示器200−3における操作のロックが解消した場合に表示される画面1210を表わす図である。
【0099】
図12に示すように、タッチパネルディスプレイ231は、画面1110を表示する。画面1110は、緊急作業または緊急停止のための操作と、温度設定画面への切り換え操作とを受け付ける。
【0100】
しかしながら、画面1110は、さらに、メッセージ画像1120を表示している。メッセージ画像1120は、タッチパネルディスプレ231に対する操作がロックされていることを表示している。すなわち、表示器200−3に対する操作は、主表示器200−1によって一時的に禁止されている。この禁止は、たとえば、主表示器200−1における排他制御によって実行される。これにより、タッチパネルディスプレイ231に対する操作が行なわれても、その操作に応じた信号が主表示器200−1において拒絶され、当該操作に起因するデータの書き込み、読み出し等が行なわれない。信号が拒絶されるとは、たとえば当該信号が主表示器200−1よりも先の制御装置100に送られないことを意味する。たとえば、ボタン画像1130に対するタッチ操作が行なわれても、「温度設定画面」は表示されない。これにより、表示器200−3に対する操作に基づく誤動作が防止される。
【0101】
図13を参照して、たとえば、表示器200−3に接続されている認証機器108に対する操作によって、表示器200−3の使用者の許可レベルが、主表示器200−1の使用者の許可レベルを上回ることが、主表示器200−1によって確認された場合、主表示器200−1は、操作のロックを解消する。そして、主表示器200−1は、表示器200−3によって表示されている緊急作業画面1210に対する操作を許可する操作権を、表示器200−3に与える。これにより、表示器200−3は、タッチパネルディスプレイ231に対する操作を受け付けることができる。
【0102】
たとえば、使用者が、ボタン画像1220を押下すると、表示器200−3は、その押下に応答して「緊急停止」のリクエストを、主表示器200−1に送る。主表示器200−1は、そのリクエストによって特定される制御装置100の作動を緊急停止する。あるいは、他の例として、使用者がボタン画像1230を押下すると、タッチパネルディスプレイ231は、温度設定画面を表示する。このとき表示される温度設定画面は、たとえば、主表示器200−1によって表示される温度設定画面910(図9)である。これにより、表示器200−3の使用者は、制御装置100に対する温度を、主表示器200−1を用いずに設定することができる。
【0103】
[データ構造]
図14を参照して、表示器200−3のデータ構造について説明する。図14は、図13に規定される画面および画像を表示する画面制御データ233の一例を表わす図である。画面制御データ233は、緊急作業画面1210を表示するためのデータと、ボタン画像1220,1230を表示するための各データとを含む。
【0104】
各データには、図8の場合と同様に、各データについて(領域1310)、種類(領域1320)、許可レベル(領域1330)、書き込み機能の有無(領域1340)が関連付けられている。たとえば、緊急作業画面1210を表示するためのデータは、画像の種類が「画面」であること、アクセスの許可レベルは「3」であること、書き込み機能は規定されていない、ということを規定している。したがって、たとえば、アクセスの許可レベル「2」を有する使用者によるアクセスが要求されても、当該アクセスは許可されない。一方、使用者の許可レベルが「3」以上である場合には、認証機器108による認証処理の結果に基づいて、画面のアクセスが許可される。
【0105】
[操作権の移行前後の画面]
図15および図16を参照して、表示器200−3における操作権の移行について説明する。図15は、表示器200−3に対する操作がロックされている場合に表示される画面を表わす図である。図16は、表示器200−3におけるロックが解除された場合に表示される画面を表わす図である。
【0106】
図15に示すように、表示器200−3のタッチパネルディスプレイ231は、メッセージ画像1410を表示する。メッセージ画像1410は、タッチパネルディスプレイ231に対する操作がロックされていることを表示している。このとき、タッチパネルディスプレイ231に対するタッチ操作が行なわれても、表示器200−3は、そのタッチ操作を有効な操作として受け付けないため、誤操作が防止される。なお、タッチ操作が有効であるか否かの判定は、たとえば、リターンキーその他の確定ボタンを押下した際に優先順位に基づいて行なわれる。直前に有効であった命令よりも優先順位が低いと判定された表示器からの命令は、拒絶される。
【0107】
しかしながら、緊急の事態などによって表示器200−3に対する操作が必要になる場合がある。この場合、使用者は、表示器200−3に接続される認証機器108に対する入力に基づいて、表示器200−3を操作する権利(操作権)を得ることができる。すなわち、認証機器108に入力された情報(使用者コード等)によって特定されるアクセスの許可レベルが主表示器200−1によって規定されている許可レベル以上である場合には、表示器200−3から制御装置100へのアクセスが主表示器200−1によって許可される。主表示器200−1は、表示器200-3に対して、アクセスが許可されて操作権が表示器200−3に与えられることを示す信号を送出する。表示器200−3は、その信号を受信すると、タッチパネルディスプレイ231に対する操作を受け付けて、主表示器200−1に対して、制御装置100へのアクセスを要求する。
【0108】
具体的には、図16を参照して、表示器200−3は、主表示器200−1から上記信号を受信すると、メッセージ画像1510をタッチパネルディスプレイの下部の領域に表示する。メッセージ画像1510は、操作権が主表示器200−1から表示器200−3に移行されたことを表わす。これにより、表示器200−3の使用者は、表示器200−3における操作が許可されたことを認識することができる。
【0109】
図17は、操作権を与えた主表示器200−1における画面の表示態様を表わす図である。この画面は、図7に示される画面に対応する。より詳しくは、主表示器200−1は、表示器200−3に対して操作権を与えたたため、メッセージ画像1610を表示して、主表示器200−1に対するタッチ操作が受け付けられない旨を通知する。これにより、主表示器200−1の使用者は、主表示器200−1に対する操作ができないことを認識することができる。
【0110】
[実施例の効果]
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る制御システム10は、ユーザ、画面、部品画像の各許可レベル、または、部品画像に対するデータの書き込み機能の有無に基づいて、許可レベルの比較によって導かれる優先度の高低に応じて、操作権の授受の可否を判断する。これにより、簡便に制御システムにおける誤動作を防止することができる。また、不必要な操作に起因するロックが防止されるため、制御システム10に対する利便性が向上し得る。
【0111】
たとえば、制御システム10が、一台の制御装置10(たとえば、PLC)を共有する場合、当初は、一台の制御装置10に一台の表示器が接続された状態で運用されている場合がある。このような場合で新たな表示器を制御システム10に追加する局面では、新たな表示器も当初の表示器に表示される画面と同じ画面を表示することが求められる。このような場合でも、本実施の形態に係る制御システム10は、操作権の移行条件を指定することで、制御装置10を複数の表示器で共有することができる。その結果、制御システムの拡張性も向上し得る。
【0112】
なお、上記の実施形態では、主表示器200−1が操作権の移行条件を判定していたが、判定の主体は、主表示器200−1に限られない。表示器200−2,200−3が移行条件を判定してもよい。また、操作権を有している表示器(操作権保持表示器)と、操作権を要求している表示器(操作権要求表示器)とは別の表示器が、移行条件を判定してもよい。また、装置を立ち上げた際には、いずれの表示器にも操作権はないのが通常である。この場合には、最も早く命令を出した表示器に操作権が与えられる。しかしながら、他の局面において、たとえば、主表示器に操作権が与えられ得るように初期設定してもよい。
【0113】
なお、操作権の優先順位を判定するのは確定ボタンを押下(タッチ操作)した時に限られず、操作しようとする部品を選択した時点で判定するようにしてもよい。
【0114】
<変形例>
以下、本発明の実施の形態の変形例について説明する。上述の説明では、各表示器にアクセスするための認証は、図1に示されるように、当該表示器に接続された認証機器を用いて行なわれた。しかしながら、認証の態様はこれに限られない。たとえば、各表示器の表示画面を用いた認証が行なわれてもよい。
【0115】
[認証機器を用いたアクセス]
そこで、図18を参照して、本変形例に係る制御システム10の認証について説明する。図18は、表示器200−2のタッチパネルディスプレイ221が表示する認証画面の一態様を表わす図である。認証画面は、領域1810,1820を表示する。領域1810は、ユーザIDの入力を受け付ける。領域1820は、パスワードの入力を受け付ける。
【0116】
表示器200−2には、認証機器107が接続されている。そこで、表示器200−2の使用者は、認証機器107を操作して、主表示器200−1に対するアクセスの許可を求めるための入力を行なうことができる。たとえば、使用者は、制御システム10の登録された使用者に予め割り当てられたユーザID(Identification)とパスワードとを領域1810,1820に入力することにより、アクセスの許可を求めることができる。
当該ユーザIDの許可レベルが主表示器200−1において登録された許可レベルよりも大きい場合には、その使用者は、主表示器200−1から操作権を得て、画面の表示の切り換え、データの入力等、許可レベルに応じた処理を実行することができる。
【0117】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の実施の形態に係る制御システム10の構成の概略を表わす図である。
【図2】制御システム10に含まれる主表示器200−1,表示器200−2,200−3によって実現される機能の構成を表わすブロック図である。
【図3】主表示器200−1のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図4】制御システム10が備える操作権移行条件テーブル215の構成を概念的に表わす図である。
【図5】他の局面に従う操作権移行条件テーブル215を表わす図である。
【図6】操作ロック制御プロセス214を実行するCPU252が実現する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
【図7】主表示器200−1のタッチパネルディスプレイ211に表示される画面の一例を表わす図である。
【図8】画面制御データ213の一例を表わす図である。
【図9】主表示器200−1のタッチパネルディスプレイ211に表示される他の画面の一例を表わす図である。
【図10】図9に規定される画面および画像を表示する画面制御データ213の一例を表わす図である。
【図11】操作権移行条件テーブル215の他の構成を概念的に表わす図である。
【図12】タッチパネルディスプレイ231が表示する画面の一例を表わす図である。
【図13】表示器200−3における操作のロックが解消した場合に表示される画面1210を表わす図である。
【図14】図13に規定される画面および画像を表示する画面制御データ233の一例を表わす図である。
【図15】表示器200−3に対する操作がロックされている場合に表示される画面を表わす図である。
【図16】表示器200−3におけるロックが解除された場合に表示される画面を表わす図である。
【図17】操作権を与えた主表示器200−1における画面の表示態様を表わす図である。
【図18】表示器200−2のタッチパネルディスプレイ221が表示する認証画面の一態様を表わす図である。
【符号の説明】
【0119】
10 制御システム、105 通信回線、190 ネットワーク、710 温度確認画面、910 温度設定画面、920,930,940 数値入力器画像、960 キーパッド画像、950,970,980 ボタン画像、1010,1020,1030,1040,1810,1820 領域、1110 画面、1120,1410,1510,1610 メッセージ画像、1130,1220 ボタン画像、1210 緊急作業画面、1710 番号、1720 第1の条件、1730 第2の条件、1740 第3の条件、1750 第4の条件、1760 制御データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象機器に電気的に接続された複数の表示器を備え、前記複数の表示器のうちの一台の表示器が操作権保持表示器として前記制御対象機器を制御する制御システムであって、
前記制御対象機器についての新たな操作権を要求する操作権要求表示器と前記操作権保持表示器との間で、いずれの表示器に前記操作権を与えるかの優先順位を判定する判定手段と、
前記優先順位が高いと判定された表示器に前記操作権を与える付与手段と、を備える、制御システム。
【請求項2】
前記判定手段は、前記操作権保持表示器の使用者が有する優先順位と、前記操作権要求表示器の使用者が有する優先順位とを比較し、
前記付与手段は、高い優先順位が割り当てられている使用者が使用している表示器に、前記操作権を与える、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記操作権保持表示器の画面に割り当てられている優先順位と、前記操作権要求表示器の画面に割り当てられている優先順位とを比較し、
前記付与手段は、高い優先順位が割り当てられている画面を表示している表示器に、前記操作権を与える、請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記判定手段は、前記操作権保持表示器の画面に表示されている画像部品に割り当てられている優先順位と、前記操作権要求表示器の画面に表示されている画像部品に割り当てられている優先順位とを比較し、
前記付与手段は、高い優先順位が割り当てられている画像部品を表示している表示器に、前記操作権を与える、請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記判定手段は、前記操作権保持表示器と前記操作権要求表示器との間で前記制御対象機器へのデータの書き込み許可の有無を比較し、前記操作権保持表示器による書き込みが許可されておらず、かつ、前記操作権要求表示器による書き込みが許可されている場合に、前記操作権を、前記操作権保持表示器から前記操作権要求表示器に移行する、請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記判定手段は、
前記操作権保持表示器および前記操作権要求表示器の各使用者の優先順位と、
前記操作権保持表示器および前記操作権要求表示器の各画面の優先順位と、
前記操作権保持表示器および前記操作権要求表示器の各画面に表示されている画像部品の優先順位と、
前記操作権保持表示器および前記操作権要求表示器による書き込み許可の有無に基づく優先順位と、のうちの少なくともいずれかを比較し、
最も高い優先順位を有する表示器に、前記操作権を付与する、請求項1に記載の制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−20600(P2010−20600A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−181464(P2008−181464)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】