説明

制御プログラム、Webサーバ及びゲーム配信システム

【課題】ゲームの経過情報と関連してコンテンツを配信する制御プログラム、Webサーバ及びゲーム配信システムを提供すること。
【解決手段】制御プログラムは、Webサーバ(20)であるコンピュータに格納され、Webサーバから通信回線(40)を介して接続された端末(10)にゲームの進行に関するデータが逐次送信されることで端末において実行可能なゲームに付随してコンピュータにより実行されるものであり、コンピュータに、ゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップ(ステップS25)と、選択したコンテンツを端末に送信するコンテンツ送信ステップ(ステップS32)と、を実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信回線を介して配信されるゲームに関する制御プログラム、Webサーバ及びゲーム配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインゲームやWebゲームと呼ばれる、サーバと通信回線を介した端末で行うゲームが存在する。そして、ゲームと共に、コンテンツを表示する手法が存在する。(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−16333号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許文献1によれば、ゲームにおける入力に応じてコンテンツを選択するものである。よって、ゲームにおける入力のタイミングに依存したコンテンツが配信されるので、ゲームの腕前とは無関係であり、ゲームがプレイヤに飽きられてしまう可能性がある。
【0004】
そこで、本発明は、ゲームの経過情報と関連してコンテンツを配信する制御プログラム、Webサーバ及びゲーム配信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0006】
請求項1の発明は、Webサーバ(20)であるコンピュータに格納され、前記Webサーバから通信回線(40)を介して接続された端末(10)にゲームの進行に関するデータが逐次送信されることで前記端末において実行可能なゲームに付随して前記コンピュータにより実行される制御プログラムであって、前記ゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップ(ステップS25)と、選択した前記コンテンツを前記端末に送信するコンテンツ送信ステップ(ステップS32)と、を前記コンピュータに実行させるための制御プログラムである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の制御プログラムにおいて、前記コンテンツ選択ステップ(ステップS25)は、前記ゲームの得点、前記ゲームの実行時間、前記ゲームの状況のうちの少なくとも一つを含む前記経過情報に基づき、前記コンテンツを選択することを特徴とする制御プログラムである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の制御プログラムにおいて、前記コンテンツ選択ステップ(ステップS25)は、前記ゲームのゲーム画像に替えて前記端末に表示されるコンテンツを選択することを特徴とする制御プログラムである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、前記ゲームは、複数のステージを有しており、前記コンテンツ選択ステップ(ステップS25)は、前記ゲームの一のステージが終了した時点における前記経過情報に対応したコンテンツを選択することを特徴とする制御プログラムである。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、前記Webサーバ(20)に対して通信可能に接続され又は前記Webサーバに含まれたデータベース(22,122,222)に格納した前記コンテンツの位置情報に基づき、選択された前記コンテンツを、前記Webサーバとは異なる他のサーバ(30)から取得するコンテンツ取得ステップ(ステップS26)を前記コンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラムである。
請求項6の発明は、請求項5に記載の制御プログラムにおいて、前記端末(10)に前記コンテンツを送信したことに応じて、前記データベース(22,122,222)に格納された前記コンテンツの送信回数を更新するデータベース更新ステップ(ステップS203)を前記コンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラムである。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、前記コンテンツは、広告に関するコンテンツであることを特徴とする制御プログラムである。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、前記端末(10)のユーザを特定するユーザ特定情報を受信するユーザ情報受信ステップと、前記端末に送信した前記コンテンツに関連する情報を、前記ユーザ特定情報と関連付けてユーザの履歴情報として前記Webサーバ(20)に対して通信可能なデータベース(24,224)に格納するユーザ履歴格納ステップと、を前記コンピュータに実行させ、前記コンテンツ選択ステップ(ステップS25)は、前記データベースに格納された前記ユーザの履歴情報と、前記端末で実行される前記ゲームの所定の時点での前記経過情報とに基づき、前記コンテンツを選択することを特徴とする制御プログラムである。
【0008】
請求項9の発明は、端末(10)と通信回線(40)を介して接続されたWebサーバ(20)であって、請求項1から8のいずれかに記載の制御プログラムと、前記制御プログラムにより制御されるゲームのゲームプログラムとを格納する格納部(120)と、前記制御プログラムを実行する制御部(110)と、前記ゲームプログラムを実行することで生成される前記ゲームの進行に関するデータを前記端末に逐次送信する送信部(130)と、を備えたWebサーバ(20)である。
【0009】
請求項10の発明は、端末(10)とWebサーバ(20)とが通信回線(40)を介して接続され、前記Webサーバがゲームの進行に関するデータを前記端末に逐次送信することで、前記端末において前記ゲームが実行されるゲーム配信システム(1)であって、前記Webサーバは、前記ゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択する手段と、選択された前記コンテンツを前記端末に送信する手段と、を備え、前記端末は、前記コンテンツを受信する手段と、受信した前記コンテンツを表示する手段と、を備えることを特徴とするゲーム配信システムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、Webサーバは、ゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択して端末に送信するので、端末は、ゲームの経過情報を反映させて選択されたコンテンツを表示することができる。よって、Webサーバがゲームの経過情報により異なるコンテンツを端末に送信することで、端末は、プレイヤにより行われるゲームの経過情報により、様々なコンテンツを表示させることができる。
【0011】
(2)本発明は、ゲームの経過情報が、ゲームの得点、ゲームの実行時間、ゲームの状況のうちの少なくとも一つを含むので、ゲームの得点等に応じたコンテンツを端末に表示させることができる。よって、プレイヤの力量により、端末に表示させるコンテンツを異なるものとさせることができる。例えば、高得点をあげたプレイヤに、特別なコンテンツを見せることができるため、プレイヤのプレイに対するモチベーション向上に寄与し、繰り返しプレイを行わせる契機付けとなり得る。
【0012】
(3)本発明は、ゲーム画像に替えてコンテンツを表示するので、ゲーム画像を表示しない時間にコンテンツを表示させることができる。よって、例えば、ゲームの合間にコンテンツを表示することで、プレイヤに、コンテンツを半ば強制的に見るようにさせることができる。
【0013】
(4)本発明は、複数ステージを有するゲームにおいて、一のステージが終了した時点におけるゲームの経過情報に対応したコンテンツを端末に表示するので、ステージごとに異なるコンテンツを表示させることができる。そして、表示させるコンテンツは、ステージごとのゲーム経過情報に基づき選択するので、ステージごとに、プレイヤの興味度の異なるコンテンツを表示させることができる。例えば、良いゲーム結果が残せなかったステージでは、プレイヤにとって有用でないコンテンツが表示された場合でも、次のステージで良いゲーム結果を残した場合には、プレイヤにとって有用なコンテンツを表示することができる。ステージごとのゲームの結果に応じてコンテンツが表示されるので、ゲーム結果との相乗効果によりプレイヤのプレイ意欲の向上に寄与する。
【0014】
(5)本発明は、Webサーバとは異なる他のサーバからコンテンツを取得するので、Webサーバにはコンテンツを有さず、他のサーバに有するコンテンツを用いることができる。よって、コンテンツを一箇所に集める必要なく、他のサーバに有するコンテンツの有効活用を図ることができる。また、他のサーバのコンテンツを他のサーバから直接端末に送信することで、Webサーバの負荷を軽減し、システム全体として負荷の分散を図ることができる。
【0015】
(6)本発明は、コンテンツの送信回数を更新して記憶するので、コンテンツごとの送信回数を把握することができる。また、把握したコンテンツの送信回数に応じて、課金管理をすることができる。
【0016】
(7)本発明は、コンテンツを広告に関するコンテンツとすることで、広告コンテンツを端末に表示させることができる。よって、プレイヤに広告コンテンツを見させることができ、広告に興味を持ったプレイヤを広告サイトに誘導することができる。
【0017】
(8)本発明は、プレイヤごとにユーザの履歴情報としてコンテンツに関連する情報をデータベースに格納するので、プレイヤごとに異なるコンテンツを、プレイヤの端末に表示させることができる。また、コンテンツをゲームの経過情報と、ユーザの履歴情報とを用いて選択することができるので、Webサーバは、多様なコンテンツを選択することができる。同じコンテンツを何度もプレイヤに提供することを防止できるので、例えば、プレイ中にコンテンツを提供しても、プレイヤが飽きることを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、ゲームの経過情報と関連してコンテンツを配信する制御プログラム、Webサーバ及びゲーム配信システムを提供するという目的を、端末で実行されるゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、選択したコンテンツを端末に送信するコンテンツ送信ステップと、を端末と通信回線を介して接続されたWebサーバに実行させるための制御プログラムを備えることによって実現した。
【0019】
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
図1は、第1実施形態の一例に係るゲーム配信システム1の全体構成を示す図である。
ゲーム配信システム1は、Webサーバ20が、端末10からのゲームの配信要求に対して、ゲームの進行に関するデータを逐次送信するシステムである。ゲーム配信システム1は、通信ネットワーク40を介して端末10、Webサーバ20、及び広告コンテンツサーバ30が、相互に接続されている。
【0020】
端末10は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)である。Webブラウザによりコンテンツを再生可能なものであれば、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯情報端末であってもよい。なお、Webブラウザとは、Webページを閲覧するためのアプリケーションソフトをいう。
Webサーバ20は、Webページやゲームプログラム、ゲームに付随して実行される制御プログラムを有しており、端末10からのWebブラウザによる要求に応じて、Webページや、ゲームの進行に関するデータ等の情報を送信する。
広告コンテンツサーバ30は、広告に関するコンテンツを有する。ここで、図1では、Webサーバ20と広告コンテンツサーバ30とは、それぞれ別のサーバの構成としているが、一つのサーバで両機能を備える構成としてもよい。また、広告コンテンツサーバ30の個数や配置場所に制限はない。
通信ネットワーク40は、例えば、インターネットを指す。
【0021】
図2は、第1実施形態の一例に係るゲーム配信システム1を構成する各コンピュータ(端末10、Webサーバ20、及び広告コンテンツサーバ30)の構成を示すブロック図である。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、端末10、Webサーバ20、及び広告コンテンツサーバ30は、各々記憶部120、制御部110(後述する)等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0022】
端末10、Webサーバ20、及び広告コンテンツサーバ30は、各々制御部110、記憶部120、送信部130、受信部140、表示部150、及び入力部160を有し、それらがバス190を介して接続されている。なお、端末10、Webサーバ20、及び広告コンテンツサーバ30は、同じ構成を有しているため、同一の図を用いて説明する。
【0023】
制御部110は、情報の演算、処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、当該コンピュータ全体の制御を行う。制御部110は、記憶部120に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0024】
記憶部120は、制御部110と組み合わせてプログラムの実行に使用するローカルメモリ、及びキャッシュメモリを含んでよい。記憶部120を実現するコンピュータ可読媒体としては、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、半導体記憶装置、磁気テープ、磁気ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、CD−ROMとCD−R/WとDVDとを含む光ディスクが含まれる。端末10では、Webブラウザを記憶したり、Webサーバ20から受信したゲームの進行に関するデータを一時的に記憶したりする。Webサーバ20では、ゲームプログラムや制御プログラムを記憶する。広告コンテンツサーバ30では、広告コンテンツを記憶する。
【0025】
送信部130及び受信部140は、当該コンピュータを専用ネットワーク又は公共ネットワークを介して別の演算処理システム又は記憶装置と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。送信部130及び受信部140は、モデム、ケーブルモデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0026】
表示部150は、端末10において、プレイヤにゲームの画像やコンテンツ等の当該コンピュータによる演算処理結果の画面を表示したり、プレイヤに入力させるための画面を表示したりするものである。ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。表示部150は、直接又は介在I/Oコントローラを介して当該コンピュータと接続することができる。
【0027】
入力部160は、端末10において、プレイヤによる入力の受け付けを行うものであり、キーボード、ポインティング・デバイス等を含んでよい。入力部160は、直接又は介在I/Oコントローラを介して当該コンピュータと接続することができる。
ここで、Webサーバ20及び広告コンテンツサーバ30は、表示部150及び入力部160を必須の構成とするものではない。必要に応じて、表示部150及び入力部160を有するようにしてもよい。
バス190は、コンピュータ内のアドレス信号やデータを伝送するラインである。
【0028】
次に、ゲーム配信システム1での処理について説明する。
図3は、第1実施形態の一例に係るゲーム配信システム1の処理を示すフローチャートである。
図4は、第1実施形態の一例に係る端末10のディスプレイ12に表示される画面例を示す。
【0029】
まず、ステップS21において、端末10からのゲーム開始要求を受けて、Webサーバ20の制御部110は、ゲームプログラムを実行する。ゲームプログラムは、Webサーバ20の記憶部120に記憶されている。ここで、ゲームプログラムは、例えば、「Adobe Flash(登録商標) Player」等のコンテンツ再生アプリケーションを用いて実行する形式のものであり、Flash(登録商標)のSWFファイルにより構成されている。
次に、ステップS22では、Webサーバ20の制御部110は、ゲーム処理を行う。ゲームプログラムにより、ゲームの進行に関するデータが、Webサーバ20から端末10に逐次送信される。ゲームの進行に関するデータとは、端末10でゲームを行うのに必要な情報をいい、ゲーム画像のデータや、音声データ、ゲームを制御するデータ等をいう。また、データを逐次送信することをストリーミングという。この処理により、端末10に、ゲームプログラムをダウンロードすることなく、端末10においてゲームを楽しむことができる。端末10では、表示部150にゲーム画面が表示される(ステップS11)。
【0030】
ここで、図4(1)は、ゲームのステージ開始時に、端末10の表示部150であるディスプレイ12に表示される表示例である。ディスプレイ12には、Webページ14が表示されており、ゲーム画面16が、Webページ14に貼りついた状態で表示される。
図3に戻って、次に、ステップS23では、Webサーバ20の制御部110は、あるステージ(ステージXとする)をクリアした否かを判断する。ステージXをクリアした否かは、端末10からWebサーバ20にステージXをクリアした旨のデータを受信することにより判断される。ステージXをクリアした場合(ステップS23:Y)には、ステージがクリアした旨がゲーム画面16に表示され(図4(2)参照)、Webサーバ20の制御部110は、処理をステップS25に移す。他方、ステージXをクリアしていない場合(ステップS23:N)には、Webサーバ20の制御部110は、処理をステップS24に移し、ゲームオーバであるか否かを判断する。
ゲームオーバであるか否かは、端末10からWebサーバ20にゲームがゲームクリア前に終了した旨のデータを受信することにより判断される。ゲームオーバである場合(ステップS24:Y)には、Webサーバ20の制御部110は、本処理を終了する。他方、ゲームオーバではない場合(ステップS24:N)には、Webサーバ20の制御部110は、処理をステップS22に移し、引続きゲーム処理を行う。
【0031】
ステップS25では、Webサーバ20の制御部110は、ステージクリア時点(所定の時点)でのゲームの経過情報に対応するコンテンツを選択するため、図5で後述する広告コンテンツ選択処理を行い、広告コンテンツを選択する。
そして、ステップS26では、Webサーバ20の制御部110は、送信部130を介して広告コンテンツサーバ30に対して、選択された広告コンテンツの送信指示を行う。
広告コンテンツサーバ30は、受信部140を介してWebサーバ20から広告コンテンツの送信指示情報を受信すると(ステップS31)、ステップS32では、広告コンテンツサーバ30の制御部110は、送信部130を介して広告コンテンツを該当の端末10に送信する。
【0032】
ここで、広告コンテンツとは、例えば、企業の宣伝のための広告内容を有するコンテンツであり、15秒程度のコマーシャル(CM)の動画データをいう。
端末10は、広告コンテンツを、受信部140を介して受信すると(ステップS12)、ステップS13では、端末10の制御部110は、表示部150に広告コンテンツを表示する。
ここで、図4(3)は、端末10のディスプレイ12に広告コンテンツが表示される例を示す。図4(3)において、Webページ14には、ゲーム画面16(ゲーム画像)に替えて広告画面18が表示され、CMが流れている。
【0033】
図3に戻って、広告コンテンツサーバ30が広告コンテンツを送信し終えると、ステップS33では、広告コンテンツサーバ30の制御部110は、広告コンテンツ終了情報を、送信部130を介してWebサーバ20に送信する。
Webサーバ20は、ステップS27において、広告コンテンツサーバ30から広告コンテンツ終了情報を、受信部140を介して受信すると、制御部110は、次のステージのゲームの準備を行い(ステップS28)、処理をステップS22に移す。
【0034】
ここで、図4(4)は、端末10のディスプレイ12に表示された広告コンテンツが終わった状態を示す。Webページ14には、広告画面18の他に、遷移ボタン19が表示されている。遷移ボタン19は、プレイヤが遷移ボタン19を押下するのと同等の動作を入力部160から行うことにより、遷移ボタン19が押下されたように制御され、図4(5)に示すように、次のステージのゲーム画面16が表示される。
図3に戻って、ゲームオーバ(ステップS24:Y)となるまで、Webサーバ20の制御部110は、繰り返し上述の処理を行う。
【0035】
このような処理を行うことにより、複数ステージを有するゲームのステージ間に、端末10のディスプレイ12に広告コンテンツを表示することができる。ゲーム中のプレイヤは、ステージ間に表示される広告コンテンツを、半ば強制的に見ることになる。よって、広告による効果を十分に発揮できる態様で、広告コンテンツを表示させることができる。
【0036】
次に、図3のステップS25の広告コンテンツ選択処理について説明する。
図5は、第1実施形態の一例に係るWebサーバ20の広告コンテンツ選択処理を示すフローチャートである。
図6は、第1実施形態の一例に係るWebサーバ20の記憶部120に有するデータベースの例を示す。
まず、ステップS201では、Webサーバ20の制御部110は、広告コンテンツDB(データベース)22から、ゲーム経過情報に合致する広告IDを選択する。
【0037】
ここで、図6(a)を参照しながら、広告コンテンツDB22について説明する。広告コンテンツDB22は、Webサーバ20の記憶部120に有し、広告ID51をキー項目として、広告コンテンツの実体(動画データ)が格納されている位置情報を示すURL(Uniform Resource Locator)52、広告ID51が示す広告コンテンツが選択された回数を示す選択回数53、及び広告ID51に関連付けた広告コンテンツを選択するためのゲーム経過情報54の各項目を有する。
例えば、プレイヤが、あるゲームのステージ1を58秒でクリアした場合、Webサーバ20の制御部110は、ゲーム経過情報54を参照して条件に合致する、広告ID51「a123」のレコードを得る。
【0038】
図5に戻って、ステップS202では、Webサーバ20の制御部110は、広告IDに対応する広告コンテンツサーバ30のURLを決定する。これは、図6(a)の該当のレコードから得ることができる。
次に、ステップS203では、Webサーバ20の制御部110は、該当の広告IDに関連付けた選択回数の値に1を加算して、広告コンテンツDB22を更新する。この処理により、該当のコンテンツの選択回数を広告コンテンツDB22に記憶させることができる。
次に、ステップS204では、Webサーバ20の制御部110は、ユーザログDB24にログ情報のデータ(ユーザの履歴情報)を追加する。
【0039】
ここで、図6(b)を参照しながら、ユーザログDB24について説明する。ユーザログDB24は、Webサーバ20の記憶部120に有し、広告コンテンツを選択した日時を示す日付61と、プレイヤを一意に示すユーザID62とをキー項目として、選択された広告IDを記憶する広告ID63を有する。
例えば、上述の例で、ユーザID62が「u080129」のユーザであった場合、図6(b)の(A)に示すレコードが追加される。
図5に戻って、その後、Webサーバ20の制御部110は、本処理を終了する。
【0040】
よって、ステージごとに異なるコンテンツを、ステージごとのゲーム経過情報に基づき選択して表示することができる。その結果、ステージごとに、プレイヤの興味度の異なるコンテンツを表示させることができる。
【0041】
図7は、第1実施形態の一例に係るゲーム配信システム1での画面遷移の例を示す図である。
図7(1)では、第1ステージのゲームが開始された後に、ステージをクリアした場合を示す。図7(2)は、第1ステージをクリアした後に再生されるCMを示す。このCMは、Flash(登録商標)により表示されるリッチメディア広告である。そのため、あたかもテレビのCMのような感覚で、プレイヤがCMを視認できる。図7(3)は、CMの再生後に、第2ステージのゲームが開始され、その後、ステージをクリアした様子を示す。図7(4)は、第2ステージをクリアした後に再生されるCMを示す。図7(5)は、CMの再生後に、第3ステージのゲームが開始され、その後、ステージをクリアした様子を示す。これらのゲームのステージと、CMとの繰り返しの処理を、ゲームオーバとなるまで繰り返し行う。
このように、ゲームステージ間の時間を利用してCMを再生することで、次のステージを待つプレイヤに確実にCMを閲覧させることができる。また、これらのCMをFlash(登録商標)形式のリッチメディア広告とすることで、プレイヤにCMを印象づけることができる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態の一例に係る広告コンテンツDB122の例を示す。
広告コンテンツDB122は、Webサーバ20の記憶部120(図2参照)に記憶されている。広告ID151をキー項目として、広告コンテンツが格納されている位置情報を示すURL152、広告ID151が示す広告コンテンツが選択された回数を示す選択回数153、及び広告ID151に関連付けた広告コンテンツを選択するためのゲーム経過情報154の各項目を有する。そして、ゲーム経過情報154が複数条件を有している。
【0043】
例えば、プレイヤが、あるゲームをクリアした際の得点が1600点であった場合、ゲーム経過情報154を参照すると、広告ID151が、「a123」と「a124」との2つのデータが存在する。そこで、クリアした際の時間(実行時間)を参照し、時間が2分58秒であった場合は、ゲーム経過情報154を参照して、広告ID151が「a123」のデータを得る。
このように、ゲーム経過情報を複数の条件を設定することにより、よりゲーム経過情報に合致した広告コンテンツをプレイヤに見せることができる。
【0044】
(第3実施形態)
最後に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図9は、第3実施形態の一例に係る広告コンテンツ選択処理のフローチャートである。
図10は、第3実施形態の一例に係る広告コンテンツDB222及びユーザログDB224の例を示す。
図9の広告コンテンツ選択処理は、上述の図3のWebサーバ20のステップS25で行われるものであり、ユーザログを考慮して、プレイヤに見せていない広告コンテンツを優先的に見せるようにするものである。
【0045】
まず、ステップS221では、Webサーバ20の制御部110は、広告コンテンツDB222から、ゲーム経過情報に合致する広告IDを選択する。
ここで、図10(a)を参照しながら、広告コンテンツDB222について説明する。広告コンテンツDB222は、Webサーバ20の記憶部120(図2参照)に有し、広告ID251をキー項目として、広告コンテンツが格納されている位置情報を示すURL252、広告ID251が示す広告コンテンツが選択された回数を示す選択回数253、及び広告ID251に関連付けた広告コンテンツを選択するためのゲーム経過情報254の各項目を有する。
例えば、プレイヤが、あるゲームのステージ1を2分30秒でクリアした場合、ゲーム経過情報254を参照して条件に合致するレコードを選択すると、該当の広告ID251は、「a123」から「a521」までの4つのレコードが存在する。ここで、まずは最上段の広告ID251が「a123」のレコードを得る。
【0046】
図9に戻って、ステップS222では、Webサーバ20の制御部110は、ユーザログDB224から、該当ユーザの広告IDに、選択されたものがあるか検索する。
ここで、図10(b)を参照して、上述の処理について説明する。ユーザログDB224は、Webサーバ20の記憶部120(図2参照)に有し、日付261とユーザID262とをキー項目として、選択された広告IDを記憶する広告ID263を有する。
例えば、現在プレイをしているプレイヤのユーザIDが「u011834」である場合、ユーザログDB224を参照して、ユーザID262が「u011834」であるレコードを抽出する。すると、広告ID263が「a123」のレコード(B)が抽出される。
【0047】
図9に戻って、ステップS223では、Webサーバ20の制御部110は、ユーザログDB224に合致した広告IDがあるか否かを判断する。ユーザログDB224に合致する広告IDがある場合(ステップS223:Y)には、Webサーバ20の制御部110は、処理をステップS224に移す。他方、ユーザログDB224に合致した広告IDがない場合(ステップS223:N)には、Webサーバ20の制御部110は、検索された広告IDに対応する広告コンテンツサーバ30のURLを決定する(ステップS225)。
ここで、上述の図10(b)の例では、ユーザログDB224に合致した広告ID263が「a123」のレコードが存在するので、ステップS224に移る。
【0048】
次に、ステップS224では、Webサーバ20の制御部110は、全ての広告IDについてユーザログDBに合致した広告IDの判定を行ったか否かを判断する。全ての広告IDについてチェックを行った場合(ステップS224:Y)には、Webサーバ20の制御部110は、広告コンテンツDB222から条件に合致した広告IDのうちからランダムに一つの広告IDを選択して、広告コンテンツサーバ30のURLを決定する(ステップS225)。他方、全ての広告IDについてチェックを行っていない場合(ステップS224:N)には、広告コンテンツDB222からゲーム経過情報に合致する別の広告IDを選択する(ステップS226)。そして、Webサーバ20の制御部110は、処理をステップS222に移す。
【0049】
上述の図10(b)の例では、「a123」の広告IDのみの判断であり、全ての広告IDについて判断をしていないので、ステップS224がNOであり、ステップS226で、別の広告IDである広告コンテンツDB222の「a123」の次のレコードの「a137」を選択する。そして、ステップS222で、ユーザログDB224にユーザIDが「u011834」で広告IDが「a137」のレコードがあるか検索する。ユーザIDが「u011834」のレコードは、「a123」の広告IDのものしか存在しないので、ステップS223において合致する広告IDはなく(ステップS223:N)、「a137」の広告IDに対応するURLが決定される(ステップS225)。
【0050】
ステップS225又はステップS227により、広告コンテンツサーバ30のURLを決定した場合、ステップS228では、Webサーバ20の制御部110は、広告コンテンツDB222の該当レコードの選択回数253の値に1を加算して広告コンテンツDB222を更新する。その後、Webサーバ20の制御部110は、ステップS229において、ユーザログDB224に、ログ情報のデータを追加して、本処理を終了する。
上述の例では、図10(c)に示すように、ユーザログDB224にユーザID262が「u011834」で、広告ID263が「a137」のレコード(C)が追加される。
【0051】
このように、ログ情報を用いることで、プレイヤに過去に表示させた広告コンテンツを表示させないようにすることができる。
なお、全てのコンテンツを参照した場合、2回目以降のコンテンツの選択をランダムとしたが、複数のコンテンツを順番に選択してもよい。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0053】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)上述の実施形態では、ゲーム画面に替えて広告コンテンツを表示させるものであったが、表示タイミングは、ゲーム画面と共に表示させるものであってもよい。また、コンテンツは、広告コンテンツに限らない。例えば、ゲーム画面と共にコンテンツを表示させる場合、コンテンツの内容がゲームの進行を補助するものとすることで、コンテンツを見る動機付けとなり、また、コンテンツを表示させる効果が期待できる。
(2)上述の実施形態では、URLを格納したデータベースをWebサーバの記憶部に記憶されるものとしたが、他のサーバに有していてもよい。
(3)上述の実施形態では、ユーザログとして、プレイヤに表示させた広告IDを有するものであったが、プレイヤのプレイ結果を有していてもよい。その場合は、プレイヤのプレイに応じたコンテンツ選択を、より正確に行うことができる。
(4)上述の実施形態では、ゲームの所定時点での経過情報として、ゲームの得点やゲームの実行時間を用いたものであったが、取得したアイテムやアイテムの数、失敗許容回数であるライフポイントの値等のゲームの状況を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1実施形態の一例に係るゲーム配信システムの全体構成を示す図である。
【図2】第1実施形態の一例に係るゲーム配信システムを構成する各コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の一例に係るゲーム配信システムの処理を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の一例に係る端末のディスプレイに表示される画面例を示す。
【図5】第1実施形態の一例に係るWebサーバの広告コンテンツ選択処理を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態の一例に係るWebサーバの記憶部に有するデータベースの例を示す図である。
【図7】第1実施形態の一例に係るゲーム配信システムでの画面遷移の例を示す図である。
【図8】第2実施形態の一例に係る広告コンテンツDBの例を示す図である。
【図9】第3実施形態の一例に係る広告コンテンツ選択処理のフローチャートである。
【図10】第3実施形態の一例に係る広告コンテンツDB及びユーザログDBの例を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1 ゲーム配信システム
10 端末
11 ROM
14 Webページ
16 ゲーム画面
18 広告画面
20 Webサーバ
22,122,222 広告コンテンツDB
24,224 ユーザログDB
30 広告コンテンツサーバ
110 制御部
120 記憶部
130 送信部
140 受信部
150 表示部
160 入力部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサーバであるコンピュータに格納され、前記Webサーバから通信回線を介して接続された端末にゲームの進行に関するデータが逐次送信されることで前記端末において実行可能なゲームに付随して前記コンピュータにより実行される制御プログラムであって、
前記ゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、
選択した前記コンテンツを前記端末に送信するコンテンツ送信ステップと、
を前記コンピュータに実行させるための制御プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の制御プログラムにおいて、
前記コンテンツ選択ステップは、前記ゲームの得点、前記ゲームの実行時間、前記ゲームの状況のうちの少なくとも一つを含む前記経過情報に基づき、前記コンテンツを選択することを特徴とする制御プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の制御プログラムにおいて、
前記コンテンツ選択ステップは、前記ゲームのゲーム画像に替えて前記端末に表示されるコンテンツを選択することを特徴とする制御プログラム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、
前記ゲームは、複数のステージを有しており、
前記コンテンツ選択ステップは、前記ゲームの一のステージが終了した時点における前記経過情報に対応したコンテンツを選択することを特徴とする制御プログラム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、
前記Webサーバに対して通信可能に接続され又は前記Webサーバに含まれたデータベースに格納した前記コンテンツの位置情報に基づき、選択された前記コンテンツを、前記Webサーバとは異なる他のサーバから取得するコンテンツ取得ステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載の制御プログラムにおいて、
前記端末に前記コンテンツを送信したことに応じて、前記データベースに格納された前記コンテンツの送信回数を更新するデータベース更新ステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、
前記コンテンツは、広告に関するコンテンツであることを特徴とする制御プログラム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の制御プログラムにおいて、
前記端末のユーザを特定するユーザ特定情報を受信するユーザ情報受信ステップと、
前記端末に送信した前記コンテンツに関連する情報を、前記ユーザ特定情報と関連付けてユーザの履歴情報として前記Webサーバに対して通信可能なデータベースに格納するユーザ履歴格納ステップと、
を前記コンピュータに実行させ、
前記コンテンツ選択ステップは、前記データベースに格納された前記ユーザの履歴情報と、前記端末で実行される前記ゲームの所定の時点での前記経過情報とに基づき、前記コンテンツを選択することを特徴とする制御プログラム。
【請求項9】
端末と通信回線を介して接続されたWebサーバであって、
請求項1から8のいずれかに記載の制御プログラムと、前記制御プログラムにより制御されるゲームのゲームプログラムとを格納する格納部と、
前記制御プログラムを実行する制御部と、
前記ゲームプログラムを実行することで生成される前記ゲームの進行に関するデータを前記端末に逐次送信する送信部と、
を備えたWebサーバ。
【請求項10】
端末とWebサーバとが通信回線を介して接続され、前記Webサーバがゲームの進行に関するデータを前記端末に逐次送信することで、前記端末において前記ゲームが実行されるゲーム配信システムであって、
前記Webサーバは、
前記ゲームの所定の時点での経過情報に対応したコンテンツを選択する手段と、
選択された前記コンテンツを前記端末に送信する手段と、
を備え、
前記端末は、
前記コンテンツを受信する手段と、
受信した前記コンテンツを表示する手段と、
を備えること
を特徴とするゲーム配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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