説明

制御装置および認証方法

【課題】事前の登録などの特別な操作を必要とせずに測定装置での測定で得られた生体値と患者とを関連付けることができる制御装置を提供する。
【解決手段】血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40に接続された制御装置であって、制御装置は、これら測定器から無線で測定値と共に測定時を特定する情報および固有情報の入力を受付けるための入力部101〜103と、入力された測定値と固有情報とをメモリ12に記憶するための処理部105と、固有情報と当該測定値よりも以前に測定された測定値と共に記憶されている固有情報とを比較することで、測定値を入力した前記測定装置と、記憶されている測定値を入力した測定装置とが同一であることを認証するための認証部104とを備え、処理部105は、認証成功の場合に、入力された測定値を記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は制御装置および認証方法に関し、特に、生体情報モニタに含まれる測定装置を制御するための制御装置および該制御装置における認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子カルテの普及に伴い、入院患者の生体値を測定するための測定装置のネットワーク化が進んでいる。また、体温などの生体値を入院患者自身が測定し、その値を看護師がチェックし電子カルテに反映する業務体系も浸透しつつある。
【0003】
このようなシステムにおいては、患者取り違えのリスク低減のため、その生体値が誰のものであるか患者との関連付けが重要である。
【0004】
生体情報モニタは一般的に各種生体情報を測定するためのそれぞれの測定機器が1つの筐体に同梱された一体型であり、それぞれの測定装置が上記1つの筐体から離れて患者の各測定部位に装着される。それぞれの測定装置からの測定値は同一の患者に関連付けられて電子カルテに書き込まれ、当該患者の生体情報として取り扱われる。
【0005】
なお、電子カルテはデータ改ざんのリスク低減のため、一度サーバに登録されたデータは記録が変更できない仕組みとされていることがある。そのため、生体値を電子カルテに登録する前に関連付けの妥当性を確認する必要がある。
【0006】
この関連付けに関して、たとえば特開2007−310759号公報(以下、特許文献1)に開示されている、患者に装着されたICタグを測定装置で読み取るという技術を採用して、測定値と患者とを関連付けることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−310759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示の技術を採用した場合、測定の度に患者に装着されたICタグを測定装置で読み取るという操作が必要になるために操作が煩雑になると共に、測定装置に読取装置を搭載する必要があるために、測定装置の大型化、価格の上昇を招く、という課題がある。
【0009】
また、事前にICタグに記憶されている識別情報を当該患者の識別情報として登録するための操作が必要となって、操作が煩雑である、という課題もあった。
【0010】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、事前の登録などの特別な操作を必要とせずに測定装置での測定で得られた生体値と患者とを関連付けることができる制御装置および該制御装置における認証方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、制御装置は測定装置からの測定値を記憶する処理を行なうための制御装置であって、測定装置における測定値と共に測定時を特定する情報および測定装置の固有情報の入力を受け付けるための入力手段と、測定値と共に測定時を特定する情報および固有情報を記憶するための記憶手段と、測定値を記憶手段に記憶する処理を実行するための演算手段とを備える。演算手段は、入力手段で測定値と共に入力された固有情報と、当該測定値よりも以前に測定された測定値と共に記憶手段に記憶されている固有情報とを比較することで、測定値を入力した測定装置と、記憶手段に記憶されている測定値を入力した測定装置とが同一であることを認証するための認証手段と、認証手段での認証結果に応じて入力された測定値を記憶手段に記憶するための処理手段と、認証結果を出力するための出力手段とを含み、処理手段は、認証手段において測定装置についての認証が成功であった場合に、入力された測定値を固有情報と共に記憶手段に記憶する。
【0012】
好ましくは、制御装置は生体情報を測定するための第1の測定装置に含まれ、記憶手段は、第1の測定装置で得られた測定値と、第1の測定装置とは異なる生体情報を測定するための第2の測定装置で得られた測定値とを記憶し、処理手段は、第2の測定装置についての認証が成功であった場合に、第1の測定装置で得られた第1の測定値と第2の測定装置で得られた第2の測定値とを関連付けて、それぞれ固有情報と共に記憶手段に記憶する。
【0013】
好ましくは、出力手段は、認証手段において第2の測定装置についての認証が不成功であった場合にその旨を報知する情報を出力する。
【0014】
好ましくは、処理手段は、第2の測定装置についての認証が不成功であった場合に、認証が不成功であった第2の測定装置の固有情報を当該第2の測定装置で得られた測定値と共に前記記憶手段に記憶し、認証手段は、不成功であった認証の次の認証に、認証が不成功であった第2の測定装置の固有情報を用いる。
【0015】
好ましくは、入力手段は、第1の測定装置で得られた測定値に対応する被測定者を特定する情報の入力を受け付け、処理手段は、第2の測定装置についての認証が成功であった場合に、第1の測定装置で得られた第1の測定値と第2の測定装置で得られた第2の測定値と被測定者を特定する情報とを関連付けて、それぞれ固有情報と共に記憶手段に記憶する。
【0016】
好ましくは、入力手段は、第1の測定値の測定時である第1の測定時および第2の測定値の測定時である第2の測定時を特定する情報の入力を受け付け、処理手段は、第2の測定装置についての認証が成功であり、かつ、第1の測定時と第2の測定時とが予め規定された期間内である場合に、第1の測定値と第2の測定値とを関連付けて、それぞれ固有情報と共に記憶手段に記憶する。
【0017】
より好ましくは、処理手段は、第1の測定値と第2の測定値とを関連付けて、それぞれ固有情報と共に、測定時ごとに、記憶手段に記憶する。
【0018】
本発明の他の局面に従うと、認証方法が生体情報を測定するための測定装置が制御装置に対応付けられた測定装置であることを認証するための認証方法であって、制御装置は記憶装置に接続されて、制御装置において、測定装置から測定値と共に測定時を特定する情報および測定装置の固有情報の入力を受け付けるステップと、入力された固有情報と、当該測定値よりも以前に測定された測定値と共に記憶装置に記憶されている固有情報とを比較するステップと、比較するステップにおいて入力された固有情報と記憶装置に記憶されている固有情報とが一致していると確認されると、測定値を入力した測定装置と、記憶装置に記憶されている測定値を入力した測定装置とが同一であるとして、入力された測定値を固有情報と共に記憶装置に記憶させるステップと備える。
【発明の効果】
【0019】
この発明によると、事前の登録などの特別な操作を必要とせずに、容易な処理で、測定装置での測定で得られた生体値と患者とを関連付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態にかかる生体情報モニタの構成の具体例を示す図である。
【図2】生体情報モニタに含まれる血圧計の装置構成の具体例を示すブロック図である。
【図3】生体情報モニタに含まれる体温計の装置構成の具体例を示すブロック図である。
【図4】生体情報モニタに含まれるパルスオキシメータの装置構成の具体例を示すブロック図である。
【図5】生体情報モニタに含まれる制御装置の装置構成の具体例を示すブロック図である。
【図6】生体情報モニタでの動作概要を表わした図である。
【図7】制御装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図8】制御装置のメモリの所定領域に記憶されている測定値の具体例を示す図である。
【図9】制御装置での動作を表わすフローチャートである。
【図10】制御装置での画面例を表わす図である。
【図11】制御装置での画面例を表わす図である。
【図12】制御装置での画面例を表わす図である。
【図13】制御装置での画面例を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0022】
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる生体情報を管理するためのシステムの構成の具体例を示す図である。図1に示されるシステムは、以降の説明において「生体情報モニタ」とも称される。
【0023】
図1を参照して、本実施の形態にかかる生体情報モニタ1は、生体情報を測定するための測定器としての血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40と、これらと電気的に接続された制御装置10とを含む。生体情報モニタ1には、少なくとも2つの測定器が含まれる。含まれる測定器はこれら測定器に限定されず、これらに替えて他の測定器が含まれていてもよいし、これら測定器に加えて他の測定器が含まれてもよい。
【0024】
制御装置10と、測定器としての血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40とは、互いに通信可能に接続されている。この通信は特定の通信に限定されないが、好ましくは無線通信である。たとえば、電波を利用したRFID(Radio Frequency IDentification)などの無線通信や、赤外線を利用したBluetooth(登録商標)などの無線通信や、無線LAN(Local Area Network)を利用した無線通信や、ZigbeeやANTなどの規格による無線通信などが該当する。また、人体を介した通信(いわゆる人体通信)であってもよい。
【0025】
生体情報モニタ1に含まれる制御装置10は、さらに、処理装置2と電気的に接続されている。処理装置2は一般的なパーソナルコンピュータなどで構成される装置であって、たとえば電子カルテなどの、被測定者から得られた測定値を管理するための管理アプリケーション2Aが搭載されている。
【0026】
生体情報モニタ1に含まれる制御装置10と処理装置2との通信は、特定の通信に限定されず、専用回線を介した通信であってもよいし、LANやインターネットなどのネットワークを介した通信であってもよいし、制御装置10と測定器との間の通信と同様に無線通信であってもよい。
【0027】
図1では、1つの処理装置2に対して1組の生体情報モニタ1が接続されている例が示されているが、1つの処理装置2に対して複数組の生体情報モニタ1が接続されていてもよい。
【0028】
制御装置10は、一般的なパーソナルコンピュータなどの装置で構成される。制御装置10は無線通信を介して血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40のそれぞれから測定値を受信し、それを用いた処理を行なう。そして、処理後の情報を処理装置2に対して送信する。また、表示部13(図5参照)を備えて、処理後の情報を表示する。
【0029】
<装置構成>
図2は、血圧計20の装置構成の具体例を示すブロック図である。
【0030】
血圧計20は、通常の血圧計と概ね同様の構成を有する。詳しくは図2を参照して、血圧計20は、全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)21と、CPU21で実行されるプログラムや測定値や当該血圧計20の識別情報である測定器IDなどを記憶するためのメモリ22と、測定動作を実行するための測定部23と、制御装置10と上述の無線通信を行なうための通信部24とを含む。
【0031】
血圧計20は、空気袋(カフ)を包含した図示しない測定帯に接続される。この測定帯が被測定者の上腕や手首などの測定部位に巻き回されることで、測定部位の皮下の動脈の圧力変化が空気袋に伝播する。測定部23は空気袋の内圧を測定するための圧力センサ23Aと図示しない空気袋の内圧調整機構とを含み、空気袋の内圧を規定されたパターンで調整する過程で圧力センサ23Aで得られた空気袋の内圧変化に基づいて、被測定者の血圧を測定する。
【0032】
図3は、体温計30の装置構成の具体例を示すブロック図である。
体温計30は、通常の電子体温計と概ね同様の構成を有する。詳しくは図3を参照して、体温計30は、全体を制御するためのCPU31と、CPU31で実行されるプログラムや測定値や当該体温計30の識別情報である測定器IDなどを記憶するためのメモリ32と、体温を測定するため体温測定部33と、制御装置10と上述の無線通信を行なうための通信部34とを含む。
【0033】
体温測定部33は、筐体表面から熱が伝達される位置に設けられた、サーミスタ等の温度センサ33Aを含む。体温計30のプルーブ部と言われる細長形状の測定部分が被測定者の腋下や舌下、直腸などの測定部位に挟みこまれるなどして接触することで、筐体表面から熱が伝達され、その熱に応じて温度センサ33Aの抵抗値が変化する。体温測定部33は、温度センサ33Aの抵抗値に基づいて、被測定者の体温を測定する。
【0034】
図4は、パルスオキシメータ40の装置構成の具体例を示すブロック図である。
パルスオキシメータ40は、通常のパルスオキシメータと概ね同様の構成を有する。詳しくは図4を参照して、パルスオキシメータ40は、全体を制御するためのCPU41と、CPU41で実行されるプログラムや測定値や当該パルスオキシメータ40の識別情報である測定器IDなどを記憶するためのメモリ42と、測定動作を実行するため測定部43と、制御装置10と上述の無線通信を行なうための通信部45とを含む。
【0035】
測定部43は、受光素子などである光センサ43Aを含む。図示しない発光素子から、赤色光と赤外光とを指先や耳たぶなどの測定部位に対して照射させ、光センサ43Aで当該測定部位を透過、または反射した光を受光する。血液中のヘモグロビンは酸素との結合の有無により赤色光と赤外光との吸光度が異なるので、測定部43は、光センサ43Aの受光量に基づいて血中酸素濃度を測定する。
【0036】
図5は、制御装置10の装置構成の具体例を示すブロック図である。
制御装置10は、上述のように、一般的なパーソナルコンピュータと概ね同様の構成を有する。詳しくは図5を参照して、制御装置10は、全体を制御するためのCPU11と、CPU11で実行されるプログラムやCPU11での演算で用いるための情報や受信した測定値などを記憶するためのメモリ12と、表示部13と、血圧計20と上述の無線通信を行なうための第1通信部14と、体温計30と上述の無線通信を行なうための第2通信部15と、パルスオキシメータ40と上述の無線通信を行なうための第3通信部16と、処理装置2と通信するための第4通信部17とを含む。
【0037】
<動作概要>
前提として、生体情報モニタ1は被測定者に対応付けられている。つまり、生体情報モニタ1に含まれる血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40は、同一の被測定者に対応付けられ、さらに、これら測定器は制御装置10に対応付けられている。
【0038】
上述のように、各測定器は制御装置10に対して無線通信を行なうために、各測定器と制御装置10との間を通信用のラインで接続する必要がない。つまり、各測定器は制御装置10に対してケーブルレスとされている。そのため、近い環境に他の生体情報モニタが存在する場合など、制御装置10に関連していない他の生体情報モニタに含まれる測定器の測定値が制御装置10に送信される場合もあり得る。
【0039】
この場合、上述のように当該測定器での測定値は当該生体情報モニタ1に対応付けられた被測定者から測定された測定値でない場合もあり、そのような測定値を含んだ各測定器からの測定値を一連の測定値群として関連付けてしまうと、データの取り違えが起こるという問題がある。
【0040】
また、生体情報モニタ1に対応付けられた被測定者が、他の生体情報モニタに含まれる測定器を誤って用いて測定を行ない、その測定値を自身に対応付けられた生体情報モニタ1の制御装置10に送信している場合もあり得る。
【0041】
この場合、測定器は測定部位に直接接触させて測定に用いることが多いため、衛生上好ましくない、という問題がある。
【0042】
そこで、本実施の形態にかかる生体情報モニタ1では、制御装置10において各測定器から送信された測定値を関連付ける際に、それら測定器が生体情報モニタ1に含まれるものであることを認証した上で関連付ける。
【0043】
図6は、本実施の形態にかかる生体情報モニタ1での動作概要を表わした図である。
図6を参照して、動作が開始すると、ステップS01で血圧計20を用いて、当該生体情報モニタ1に対応付けられた被測定者の血圧を測定する。そして、ステップS03で血圧計20は、測定された血圧値と、記憶されている当該血圧計20の識別情報である測定器IDとを、測定時を特定する情報と共に制御装置10に対して送信する。
【0044】
ステップS05で体温計30を用いて、当該生体情報モニタ1に対応付けられた被測定者の体温を測定する。そして、ステップS07で体温計30は、測定された体温と、記憶されている当該体温計30の識別情報である測定器IDとを、測定時を特定する情報と共に制御装置10に対して送信する。
【0045】
ステップS09でパルスオキシメータ40を用いて、当該生体情報モニタ1に対応付けられた被測定者の血中酸素濃度を測定する。ステップS11でパルスオキシメータ40は、測定された血中酸素濃度と、記憶されている当該パルスオキシメータ40の識別情報である測定器IDとを、測定時を特定する情報と共に制御装置10に対して送信する。
【0046】
なお、これら測定器を用いた測定の順は図6に表わされた順には限定されない。
ステップS13で制御装置10は、各測定器から送信された情報を用いて、受信した測定値が当該生体情報モニタ1に含まれる測定器から送信されたものであることを認証するための認証処理を行なう。すなわち、制御装置10は、上述のようにして各測定器から送信された測定値であって、その測定時が所定の時間内であるものを関連付けて記憶しておく。そして、以前に記憶されている各測定器の測定値と共に送信されたそれぞれの測定器IDが、上記ステップS03、S07、S11のそれぞれで測定値と共に送信された測定器IDと同一であるか否かを確認することで、各測定器が当該生体情報モニタ1に含まれる測定器であることを認証する。
【0047】
なぜなら、上述のように、生体情報モニタ1は被測定者に対応付けられたものであるため、先に送信された測定値も、当該被測定者が当該生体情報モニタ1に含まれる各測定器を用いて測定した測定値であると考えられるから、今回測定値と共に送信された測定器IDが以前に測定値と共に送信された各測定器の測定器IDと等しい場合には、当該生体情報モニタ1に含まれる各測定器からの測定値であると推測されるためである。
【0048】
ステップS13での認証が成功である場合、つまり、これら上記ステップS03、S07、S11のそれぞれで測定値と共に送信された測定器IDが、記憶されている以前の各測定値と共に送信された測定器IDと等しい場合、ステップS15で制御装置10は、各測定器から送信された測定値を関連付ける。ここでは、好ましくは、各測定値の測定時が予め設定されている所定の時間内である場合に関連付ける。そして、ステップS17で、これら一群の関連付けられた測定値をメモリ12の所定領域に記憶する。また、ステップS19で処理装置2に対して送信する。好ましくは、制御装置10には少なくとも1つの測定器IDと当該被測定者を識別する情報(以下、患者IDとも称する)との対応関係が記憶されており、ステップS19で、これら一群の関連付けられた測定値を対応する患者IDと共に処理装置2に対して送信する。
【0049】
また、ステップS21で、これら一群の関連付けられた測定値を表示部13で表示する。
【0050】
処理装置2では、搭載されている管理アプリケーション2Aの実行に従って、受信した測定値に対する管理処理を実行する(ステップS23)。たとえば、関連付けられている患者IDに対応した被測定者の電子カルテに測定値を書き込む処理、などが該当する。
【0051】
<機能構成>
測定器としての血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40の機能構成は、通常の測定のための機能構成と概ね同様である。すなわち、測定器としての血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40は、次のような動作を行なうための機能を有している。
【0052】
図示しない操作スイッチなどから測定開始を指示する操作信号の入力を受け付けることでCPUがメモリに記憶されているプログラムを読み出し、測定部において測定動作が行なわれる。CPUには、図示しない時計機能が含まれる。そして、CPUは、この動作によって得られた測定値と、メモリに記憶されている自身を識別する情報である測定器IDとを、測定時を特定する情報と共に、所定のタイミングで制御装置10に対して送信する。
【0053】
図7は、制御装置10の機能構成の具体例を示すブロック図である。図7に示される各機能は、制御装置10のCPU11がメモリ12に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、主にCPU11に形成されるものである。しかしながら、少なくとも一部が電気回路などのハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0054】
図7を参照して、制御装置10は、血圧計20から送信される情報の入力を第1通信部14を介して受け付けるための第1入力部101と、体温計30から送信される情報の入力を第2通信部15を介して受け付けるための第2入力部102と、パルスオキシメータ40から送信される情報の入力を第3通信部16を介して受け付けるための第3入力部103と、メモリ12の所定領域に記憶された各測定器での測定値と共に記憶された当該測定値と共に入力された測定器IDと各測定器から測定値と共に入力された測定器IDとを比較することで認証を行なうための認証部104と、認証結果に応じて各測定器から入力された測定値を関連付ける処理を行なって関連付けられた測定値をメモリ12の所定領域に記憶するための処理部105と、メモリ12に記憶された関連付けられた測定値を表示部13に表示する処理を実行するための表示処理部106と、関連付けられた測定値を患者IDと対応付けて第4通信部17を介して処理装置2に対して送信する処理を実行するための送信処理部107とを含む。
【0055】
図8は、メモリ12の所定領域に記憶されている測定値の具体例を示す図である。
図8を参照して、処理部105は、上記認証に成功すると、各測定器から入力された測定値を、各測定器の測定器IDと共に関連付けて記憶する。一例として、図8に示されるように、各測定値に測定時が予め規定された時間内である測定値について、概ね同じタイミングに測定された測定値として、そのうちの1つの測定値の測定時を代表の測定時として、その測定日時ごとに測定値群を記憶させる。図8の例では、1行ごとに1つの側手日時に関連付けられた測定値群が示されている。
【0056】
認証部104は、血圧計20からの測定値である血圧値と当該血圧計20を識別する測定器IDとの入力を受け付けると、メモリ12の所定領域に血圧値と共に記憶されている測定器IDと比較して、それらが一致するか否かを確認する。体温計30、およびパルスオキシメータ40から測定値と共に入力されたそれぞれ測定器を識別する測定器IDについても、同様に、メモリ12の所定領域に体温または血中酸素濃度と共に記憶されている測定器IDとを比較して、それらが一致するか否かを確認する。
【0057】
認証部104は、測定器IDごとにメモリ12に記憶されている、以前に入力された測定器IDと比較する。この比較は、直前に入力された測定器IDのみとの比較であってもよいし、直前から所定数分の測定器IDとの比較であてもよいし、最も古く記憶された測定器IDとの比較であってもよいし、記憶されているすべての測定器IDとの比較であってもよい。好ましくは、直前の測定器IDとその前の測定器IDとを用いて、それらと入力された測定器IDとを比較する。このようにすることで、被測定者が測定ごとに異なる測定器を用いるという使い方をする場合に、頻繁な警告がなされることを防止することができる。
【0058】
なお、初期状態においてはメモリ12に測定器IDが記憶されていないため、第2回目の入力については、メモリ12に第1回目に入力された測定器IDを用いて認証を行なうことが考えられる。このようにすることで、第2回目以降、第1回目の測定器と同じ測定器が用いられていることを担保することができる。
【0059】
一方、他の方法として、第1回目に入力された測定器IDを仮IDとして次回の認証に用い、その次回の認証が成功であった場合、つまり第1回目の入力と第2回目の入力とが同じ測定器IDであったと認証された場合に、当該測定器IDを以降の認証に用いるようにしてもよい。これにより、生体情報モニタ1に含まれる測定器を確定した上で以降の認証を行なうことができる。
【0060】
なお、後述するように認証が不成功であった場合には不成功であった測定器の測定器IDを仮IDとして記憶しておき、認証部104での次回の際に、その測定器ID(仮ID)を用いるようにしてもよい。この場合、仮IDを用いた認証が成功であった場合、仮IDを当該生体情報モニタ1に含まれる測定器の測定器IDとして記憶し、それ以降の認証に用いるようにしてもよい。このようにすることで、途中で生体情報モニタ1の測定器を変更した場合であっても、変更の都度、認証が不成功になることがなく、ユーザの利便性を損なうことがない。
【0061】
認証部104は、測定器ごとに認証を行ない、成功、不成功を判断する。そして、処理部105は、認証部104において認証成功であった場合に、これら測定値を関連付けてそれぞれの測定器IDと共に、これら一群の測定値を得るための測定日時を特定する情報と共に、メモリ12の所定領域に記憶させる。
【0062】
このとき、好ましくは、測定器のうちの少なくともいずれか一つから測定値と共に患者IDの入力を受け付けて、処理部105は、認証部104において認証成功であった場合に、関連付けられた一群の測定値を患者IDと共に記憶する。
【0063】
また、他の例として、測定値の入力の際に制御装置10の図示しない入力手段から患者IDの入力を受け付けて、一群の測定値を患者IDと共に記憶してもよい。上記入力手段としては、たとえばキーボードなどの直接患者IDを入力するものであってもよいし、ICタグなどに記憶されている患者IDを読み取るための読取装置が接続されていてその情報の入力を受け付けるものであってもよい。
【0064】
また、処理部105は、認証部104においてすべての測定器について認証が成功の場合のみに、これら測定器から入力された測定値を関連付けて記憶させてもよいし、認証が成功した測定器からの測定値のみを関連付けてメモリ12の所定領域に記憶させるようにしてもよい。前者のようにすることで、予め1回の測定について規定されている血圧値、体温、および血中酸素濃度である測定値の全種類がそろって測定日時に応じて記憶されることになる。後者のようにすることで、1回の測定のうちの少なくとも1つでも当該生体情報モニタ1に含まれる測定器を用いた測定がある場合には、当該測定器を用いた測定値が記憶されることになる。
【0065】
さらに、処理部105は、認証部104において認証が不成功であった場合でも、メモリ12への記憶は行なってもよい。図8の例では、第5行目の測定値群のうちの体温計30の測定器ID(体温機器ID)が、それ以前の体温計30の測定器IDと異なっている。このとき、好ましくは、表示処理部106は当該測定値群を表示する場合には、体温が当該生体情報モニタ1に含まれる体温計30とは異なる体温計を用いて測定された旨を併せて表示するようにする。また、送信処理部107は、当該測定日時で関連付けられた一連の測定値を所定のタイミングで処理装置2に送信する際に、体温のみを送信しないようにしてもよいし、体温について当該生体情報モニタ1に含まれる体温計30とは異なる体温計を用いて測定されたことを示す情報を付加して送信するようにしてもよい。
【0066】
以降の説明では、認証が不成功である測定器からの測定値は表示のみに用いられ、認証が成功である測定器からの測定値のみを測定器IDと共に測定時ごとに関連付けて記憶し、所定のタイミングで処理装置2に送信するものとする。
【0067】
<動作フロー>
図9は、制御装置10での動作を表わすフローチャートである。図9のフローチャートに表わされた動作は、制御装置10のCPU11がメモリ12に記憶されているプログラムを読み出して実行し、図7に示される各機能を発揮させることによって実現される。また、図10〜図12は、制御装置10での動作に伴って表示部13に表示される画面例を表わす図である。
【0068】
図9を参照して、CPU11は測定器からの測定値の入力を待機する。
このとき、CPU11は、図10に示されるような、いずれの測定器からも測定値がまだ入力されていないことを表わした画面(未測定)を表示するようにしてもよい。好ましくは、制御装置10が関連付けられている患者IDを予め記憶している場合、図10に示されるように、当該患者IDを表示するようにしてもよい。
【0069】
測定器から測定値を受信したことを検知すると(ステップS101でYES)、ステップS102でCPU11は、メモリ12の所定領域より、記憶されている測定値のうちの受信した測定値と同じ種類の測定値と共に記憶されている測定器IDを読み出す。そして、CPU11は、上記ステップS101で測定値と共に受信した測定器IDと上記ステップS102で読み出した測定器IDとを比較してそれらが一致するか否かを判断することで、当該測定器が以前の測定に用いられた測定器と同じものであること、つまり、生体情報モニタ1に含まれる測定器であることを認証する。
【0070】
ここでは、好ましくは、上記ステップS101での直前に受信した同じ種類の測定値およびその直前に受信した同じ種類の測定値のそれぞれに関連付けてメモリ12の所定領域に記憶されている測定器IDを読み出して、それらと、上記ステップS101で測定値と共に受信した測定器IDとを比較する。
【0071】
認証の結果、これら測定器IDが一致した場合には(ステップS103でYES)、CPU11は、上記ステップS101で受信した測定値を得るために用いた測定器が以前に用いられた測定器と同一である、つまり、今回用いられた測定器が当該生体情報モニタ1に含まれている測定器であることを認証して、ステップS105で受信した測定値を測定器IDと共に記憶する。
【0072】
一方、認証が不成功であった場合、つまり、読み出した測定器IDと受信した測定器IDとが不一致であった場合には(ステップS103でNO)、CPU11は、上記ステップS101で受信した測定値を得るために用いた測定器が以前に用いられた測定器と同一ではない、つまり、今回の測定で当該生体情報モニタ1に含まれている測定器ではない測定器が用いられたと判断して、上記ステップS105の処理をスキップする。
【0073】
CPU11は、他の測定器から、測定時が予め規定された範囲内である測定値を受信する都度上記ステップS102〜S105の処理を繰り返して、それらが、当該生体情報モニタ1に含まれる測定器を用いて測定されたものであることを認証する。そして、そのように認証されると、ステップS105で測定器IDと共にそれぞれを記憶する。
【0074】
血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40のいずれもから、測定時が上記予め規定された範囲内である測定値を受信し終わると(ステップS107でNO)、これらすべての測定器が以前の測定に用いられた測定器とそれぞれ同一と認証されている場合(ステップS109でYES)、ステップS111でCPU11は、受信した測定値を測定器IDと共に関連付けて、測定時ごとにメモリ12の所定領域に記憶する。また、ステップS113でCPU11は、関連付けられた測定値群を表示し、また、所定のタイミングで処理装置2に対して送信する。
【0075】
図11は、血圧計20、体温計30、およびパルスオキシメータ40からの測定値と共に送信された測定器IDが、いずれも認証成功の場合の画面の具体例を表わしており、この場合、図11に示されるように、各測定値を、関連したタイミング(ある程度の時間内)で測定された一群の測定値として関連付けて表示する。さらに、制御装置10がこれら測定値と共に患者IDの入力を受け付けた場合、または、予め当該生体情報モニタ1と関連付けられている患者IDを記憶している場合、これら測定値と共に、患者ID(000012)とが関連付けられて、一つの画面で表示される。
【0076】
一方、測定値を受信した測定器のうちの一つでも以前の測定に用いられた測定器と異なっていたと認証不成功があった場合(ステップS109でNO)、ステップS115でCPU11は、その旨を示す表示(エラー表示)を行なう。図12は、上記認証が不成功であった場合、すなわち、血圧、体温、および血中酸素濃度と共に入力された測定器IDのうちの一つでも、記憶されている以前の測定に用いられた測定器IDと異なっていた場合の、画面の具体例を表わしている。図12の例は、図8の例に基づく画面例であって、体温と共に入力された機器IDがメモリ12に以前の体温と共に記憶されている測定器IDと一致していない場合の表示の例を表わしている。この場合、図12に示されるように、体温計が前回の測定に用いた体温計と異なることを示したメッセージが表示されている。
【0077】
このとき、CPU11は、好ましくは、各測定器から送信された測定値を表示しつつ、当該メッセージを表示する。この測定値には、認証が不成功であった体温が含まれていてもよい。
【0078】
さらに、図12に示されるように、CPU11は、上記ステップS15で再測定を指示するための手段を提示するようにしてもよい。すなわち、本例の場合、今回の測定に用いられた体温計が当該生体情報モニタ1に含まれる体温計30と異なると判断されているため、ステップS15でCPU11は、当該測定値を他の測定値と関連付けて記憶させるか、再度体温の測定を行なうか、の指示を入力するための手段(図12の例ではボタン)を表示させる。この表示は、図12に示されているように、ステップS15のエラー表示と共に行なわれてもよいし、エラー表示の後に行なわれてもよい。そして、当該手段を用いて再度の測定の指示を受け付けると、CPU11は処理を最初に戻し、さらに測定値の入力を待機する。
【0079】
なお、認証が不成功の場合の例として、当該制御装置10に対して測定値を送信した測定器のうちのいずれかが、他の生体情報モニタに含まれる測定器である場合が挙げられる。ここで、生体情報モニタが被測定者に1対1に対応付けられており、制御装置10が他の生体情報モニタと被測定者(患者ID)との対応関係を記憶している場合、好ましくは、CPU11は、測定値と共に入力された測定器IDに対応した患者IDを特定し、それを表示するようにしてもよい。
【0080】
図13は、表示画面の他の具体例であって、図8の例に基づく画面例である。すなわち、図8の例では、体温計の測定器IDが以前の測定器IDと異なっていると判断される。ここで、制御装置10に、予め、各測定器IDと被測定者(患者ID)との対応関係が記憶されている場合、異なっている測定器IDに対応付けられている患者IDを特定する。そして、図13に示されるように、特定された患者IDに基づく情報(図13の例では被測定者の名前、病室番号)を表示するようにしてもよい。
【0081】
<実施の形態の効果>
実施の形態にかかる生体情報モニタ1においてこのような動作が行なわれることで、生体情報モニタ1に含まれる複数の測定器がそれぞれ制御装置10から独立して用いられて生体情報の測定を行なってその結果を制御装置10に対して送信する場合に、それぞれの測定器が、以前に用いられた測定器であるか否かが判断される。
【0082】
この判断が行なわれることで、当該生体情報モニタ1に含まれるものであることが認証される。そして、前提として、生体情報モニタ1と被測定者とが対応している場合、当該被測定者と各測定器を用いて測定された測定値とを関連付けることができる。
【0083】
これにより、予め制御装置10に測定器それぞれのIDを登録するという操作を必要とせずに、簡単な処理で、測定値を送信した測定器と当該生体情報モニタ1に含まれる測定器との同一性を認証することができ、当該生体情報モニタ1に対応付けられた被測定者と各測定器からの測定値とを関連付けることができる。
【0084】
これにより、他の生体情報モニタに含まれる測定器を誤って用いることを防止でき、衛生上の効果を得ることができる。
【0085】
また、他の生体情報モニタに対応付けられている被測定者の測定値を誤って当該生体情報モニタ1に送信することを防止でき、患者の取り違えを防止することができる。
【0086】
<変形例>
なお、以上の説明では、生体情報モニタ1に制御装置10が含まれるものとしている。しかしながら、制御装置10は、いずれかの測定器に組み込まれてもよい。つまり、いずれかの測定器が制御装置10としても機能してもよい。一例として、血圧計20が制御装置10として機能する場合が想定される。
【0087】
この場合、血圧計20は自身で測定された測定値(血圧値)を記憶すると共に、体温計30およびパルスオキシメータ40から、それぞれ、体温と測定器ID、血中酸素濃度と測定器ID、の入力を受け付けて、以前に入力されて記憶されている測定器IDと入力された測定器IDとを比較することで、自身の属する生体情報モニタ1に含まれる体温計30およびパルスオキシメータ40からの測定値の入力であることを認証する。
【0088】
このとき、血圧計20と体温計30との間の通信、および血圧計20とパルスオキシメータ40との間の通信に人体通信を利用することで、各測定器が被測定者に測定のために装着されている状態で測定値が血圧計20に送信されることになり、時間的な同期を確認することができる。
【0089】
さらに、一般的なパーソナルコンピュータで構成された制御装置10に上述の処理を実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0090】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0091】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0092】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0093】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0094】
1 生体情報モニタ、2 処理装置、2A 管理アプリケーション、10 制御装置、11,21,31,41 CPU、12,22,32,42 メモリ、13 表示部、14 第1通信部、15 第2通信部、16 第3通信部、17 第4通信部、20 血圧計、23,43 測定部、23A 圧力センサ、24,34,45 通信部、30 体温計、33 体温測定部、33A 温度センサ、40 パルスオキシメータ、43A 光センサ、101 第1入力部、102 第2入力部、103 第3入力部、104 認証部、105 処理部、106 表示処理部、107 送信処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定装置からの測定値を記憶する処理を行なうための制御装置であって、
前記測定装置における測定値と共に測定時を特定する情報および前記測定装置の固有情報の入力を受け付けるための入力手段と、
前記測定値と共に前記測定時を特定する情報および前記固有情報を記憶するための記憶手段と、
前記測定値を前記記憶手段に記憶する処理を実行するための演算手段とを備え、
前記演算手段は、
前記入力手段で前記測定値と共に入力された前記固有情報と、当該測定値よりも以前に測定された測定値と共に前記記憶手段に記憶されている固有情報とを比較することで、前記測定値を入力した前記測定装置と、前記記憶手段に記憶されている前記測定値を入力した測定装置とが同一であることを認証するための認証手段と、
前記認証手段での認証結果に応じて前記測定値を前記記憶手段に記憶するための処理手段と、
前記認証結果を出力するための出力手段とを含み、
前記処理手段は、前記認証手段において前記測定装置についての前記認証が成功であった場合に、前記測定値を前記固有情報と共に前記記憶手段に記憶する、制御装置。
【請求項2】
生体情報を測定するための第1の測定装置に含まれ、
前記記憶手段は、前記第1の測定装置で得られた測定値と、前記第1の測定装置とは異なる生体情報を測定するための第2の測定装置で得られた測定値とを記憶し、
前記処理手段は、前記第2の測定装置についての前記認証が成功であった場合に、前記第1の測定装置で得られた第1の測定値と前記第2の測定装置で得られた第2の測定値とを関連付けて、それぞれ前記固有情報と共に前記記憶手段に記憶する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記認証手段において前記第2の測定装置についての前記認証が不成功であった場合にその旨を報知する情報を出力する、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記処理手段は、前記第2の測定装置についての前記認証が不成功であった場合に、前記認証が不成功であった第2の測定装置の固有情報を当該第2の測定装置で得られた測定値と共に前記記憶手段に記憶し、
前記認証手段は、不成功であった認証の次の認証に、前記認証が不成功であった第2の測定装置の固有情報を用いる、請求項2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記入力手段は、前記第1の測定装置で得られた前記測定値に対応する被測定者を特定する情報の入力を受け付け、
前記処理手段は、前記第2の測定装置についての前記認証が成功であった場合に、前記第1の測定装置で得られた第1の測定値と前記第2の測定装置で得られた第2の測定値と前記被測定者を特定する情報とを関連付けて、それぞれ前記固有情報と共に前記記憶手段に記憶する、請求項2〜4のいずれかに記載の制御装置。
【請求項6】
前記入力手段は、前記第1の測定値の測定時である第1の測定時および前記第2の測定値の測定時である第2の測定時を特定する情報の入力を受け付け、
前記処理手段は、前記第2の測定装置についての前記認証が成功であり、かつ、前記第1の測定時と前記第2の測定時とが予め規定された期間内である場合に、前記第1の測定値と前記第2の測定値とを関連付けて、それぞれ前記固有情報と共に前記記憶手段に記憶する、請求項2〜5のいずれかに記載の制御装置。
【請求項7】
前記処理手段は、前記第1の測定値と前記第2の測定値とを関連付けて、それぞれ前記固有情報と共に、測定時ごとに、前記記憶手段に記憶する、請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
生体情報を測定するための測定装置が制御装置に対応付けられた測定装置であることを認証するための認証方法であって、
前記制御装置は記憶装置に接続されて、
前記制御装置において、前記測定装置から測定値と共に測定時を特定する情報および前記測定装置の固有情報の入力を受け付けるステップと、
前記入力された前記固有情報と、当該測定値よりも以前に測定された測定値と共に前記記憶装置に記憶されている固有情報とを比較するステップと、
前記比較するステップにおいて前記入力された前記固有情報と前記記憶装置に記憶されている固有情報とが一致していると確認されると、前記測定値を入力した前記測定装置と、前記記憶装置に記憶されている前記測定値を入力した測定装置とが同一であるとして、前記入力された測定値を前記固有情報と共に前記記憶装置に記憶させるステップと備える、認証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−200267(P2012−200267A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64396(P2011−64396)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】