説明

削り屑搬送装置

【課題】搬送効率を維持しつつ消費電力の節約を図ることができる削り屑搬送装置を提供すること。
【解決手段】削り屑を搬送するときには、電圧印加回路は、搬送中断時と比べ高い3相電圧Vu1、Vv1、Vw1であって、3相コイル22A等に流れる3相交流電流により発生する変動磁界により削り屑を不動搬送面15aに磁気吸着させながら搬送方向aへ搬送可能にする3相電圧Vu1、Vv1、Vw1を、3相コイル22A等に印加し、削り屑の搬送を中断するときには、電圧印加回路は、搬送時と比べ低い3相電圧Vu2、Vv2、Vw2であって、磁気吸着した削り屑を不動搬送面15a上に保持可能にする3相電圧Vu2、Vv2、Vw2を、3相コイル22A等に印加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削作業や研削作業などで発生した切粉や鉄粉など磁性体からなる削り屑をタンクから排出する削り屑搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
切削盤又は研削盤等の成形機械で削り取られた切粉・鉄粉等削り屑は、成形機械を冷却するための冷却液を利用してタンクに回収される。タンク内の冷却液は循環されることから、通常、削り屑を含まないように、削り屑を除去した上でタンクから循環させるようにしている。従来から、タンク内の削り屑を除去するための装置として、図8及び図9に示すような切粉・鉄粉分離除去装置50が知られており、この切粉・鉄粉分離除去装置50には、回転可能な吸着ドラム型のオイルセパレータ55と呼ばれるものが使用されていた。このオイルセパレータ55は、特許文献1にも示されているように、吸着ドラム56の内壁面に多数の鉄板57を設置し、これらの鉄板57に対向して永久磁石58を設置し、吸着ドラム56の回転により回転移動する鉄板57に、永久磁石58が追従して回転移動できるように設置している。また、吸着ドラム56の内側の所定位置には、永久磁石58によって磁化された鉄板57を消磁するための消磁装置として電磁石59が、鉄板57に対向するように設置されている。
【0003】
図9に示すように、このオイルセパレータ55を使用する切粉・鉄粉分離除去装置50は、通常、タンク51内を切粉・鉄粉回収部52と冷却液送給部53とに2分割するとともに、オイルセパレータ55は切粉・鉄粉回収部52側に配置される。切削盤又は研削盤等の成形機械54から、循環する冷却液とともにタンク51内に回収された切粉・鉄粉は、オイルセパレータ55によって永久磁石58で吸着ドラム56に吸着され、シュートの部位において排出される。
【0004】
これによって、切粉・鉄粉が除去された冷却液は冷却液送給部53に戻され、冷却液はタンク51から成形機械54内に循環される。
【特許文献1】特開平5−57211号公報(第2、第3頁、図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載されているオイルセパレータ55は、希土類の磁石を使用しているため磁力が大きく、また複雑に構成されていることからコスト高となっていた。しかもこのオイルセパレータ55を使用する切粉・鉄粉分離除去装置50は、タンク51を2分割に構成するとともに切粉・鉄粉を切削盤54からタンク51に戻すためのポンプ60と、タンク51内の切粉・鉄粉をオイルセパレータ55に吸引するポンプ61とを備えることになるから、部品点数が多くコスト高となっていた。しかも、吸着ドラム56内に可動部を有していることからメンテナンスの必要が生じて手間のかかることとなっていた。
【0006】
本発明は、簡単な構成でしかも廉価に構成するとともにメンテナンスフリーで行なうことのできる削り屑搬送装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、成形機においてワークの脱着時には削り屑が生成されず、削り屑を搬送除去する必要性が乏しいことなどにかんがみ、搬送効率を維持しつつ消費電力の節約を図ることができる削り屑搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による削り屑搬送装置は、装置本体と電圧印加回路とを備える削り屑搬送装置であって、前記装置本体は、削り屑の搬送方向に沿って配置される鉄芯と、1相ごとにかつ1組ごとに前記搬送方向における位置をずらして前記鉄芯に巻回される複数組からなるn相コイル(n:2以上の整数)であって、n相交流電流が流れることによって変動磁界を発生するn相コイルとを備え、前記電圧印加回路は、削り屑を搬送するときには、後記搬送中断時と比べ高いn相電圧であって、前記n相コイルに流れるn相交流電流により発生する変動磁界により削り屑を不動搬送面に磁気吸着させながら前記搬送方向へ搬送可能にするn相電圧を、前記n相コイルに印加し、削り屑の搬送を中断するときには、前記搬送時と比べ低いn相電圧又は直流電圧であって、磁気吸着した削り屑を前記不動搬送面上に保持可能にするn相電圧又は直流電圧を、前記n相コイルに印加することを特徴とする。
【0008】
本発明の削り屑搬送装置によると、n相コイルが発生する変動磁界を利用して削り屑を搬送、排出させるよう構成されるため、簡単な構成でしかも廉価に構成できるとともに、可動部を有していないためメンテナンスフリーが可能となる。さらに、本発明の削り屑搬送装置は、n相コイルに、磁気吸着した削り屑を不動搬送面上に保持可能にするn相電圧又は直流電圧を印加可能に構成したため、ワークの脱着時など削り屑の搬送、排出の必要性が乏しいときにn相コイルに常時n相電圧を印加し続ける場合と比べ、消費電力が低下し、省電力化を図ることができるとともに、コイル焼損を抑制可能になる。
【0009】
ここで、前記装置本体を複数の単位ブロックに分割し、各単位ブロックに1対1に対応して前記電圧印加回路を設けるようにすると、任意の個数の単位ブロックを組み合わせることによって、長い搬送路や短い搬送路を任意に作り出すことができ汎用性に優れた削り屑搬送装置を提供できるようになる。また、単位ブロックごとに電圧印加回路を設けることにより、単位ブロックごとに互いに異なる電圧を印加可能になり、種々の搬送形態を実現可能となり、汎用性に優れた削り屑搬送装置を提供できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る削り屑搬送装置が組み込まれた削り屑分離搬送システムの概略構成図を示す。
【0011】
図1において、削り屑分離搬送システム1は、切削盤又は研削盤等の成形機械2(図1では研削盤)と、研削盤2にタンク3内の冷却液7を供給するためのポンプ4と、冷却液7、及び研削盤2で研削材(ワーク)を研削することによって発生した鉄粉等磁性削り屑を回収するタンク3と、一端がタンク3内に配置され、他端がタンク3外に配置され、タンク3内の削り屑を図示矢印a方向に搬送し、外部に排出するための削り屑搬送装置10と、タンク3内の冷却液7を研削盤2に供給する冷却液供給路5と、研削盤2から冷却液7及び削り屑をタンク3内に回収するための冷却液・削り屑回収路6とを備える。
【0012】
図2及び図3に示すように、削り屑搬送装置10の装置本体45は、3相コイルつまりU相コイル11A、11B、11C、‥、V相コイル12A、12B、12C、‥、W相コイル13A、13B、13C、‥を巻回した鉄芯14を密閉式のケース体15の内部に収納して構成される。鉄芯14は、磁性材の珪素鋼板あるいは鉄板を幅方向に積層して形成されており、鉄芯14の上面には、搬送方向aに所定間隔を置いて複数の溝16、17、18、19、20、21、‥が並んで形成されている。
【0013】
図2に示すように、U相コイル11Aは溝16、19内を通り、W相コイル13Aは溝17、20内を通り、V相コイル12Aは溝18、21内を通っている。また、溝19内には、U相コイル11Aに接続された、U相コイル11Aの左隣りのU相コイル11B(図3参照)も通り、溝20内には、W相コイル13Aに接続された、W相コイル13Aの左隣りのW相コイル13B(図3参照)も通り、溝21内には、V相コイル12Aに接続された、V相コイル12Aの左隣りのV相コイル12B(図3参照)も通り、溝16内には、U相コイル11Aに接続された、U相コイル11Aの右隣りのU相コイル11C(図3参照)も通り、溝17内には、W相コイル13Aに接続された、W相コイル13Aの右隣りのW相コイル13C(図3参照)も通り、溝18内には、V相コイル12Aに接続された、V相コイル12Aの右隣りのV相コイル12C(図3参照)も通っている。
【0014】
1組の組コイル22Aを構成するU、V、W相コイル11A、12A、13Aの各巻方向(図3においてコイルの矢印方向が対応する。)は互いに同一方向である。また、1組の組コイル22Aの左隣りの組コイル22Bを構成するU、V、W相コイル11B、12B、13Bの各巻方向は互いに同一方向であり、また、1組の組コイル22Aの右隣りの組コイル22Cを構成するU、V、W相コイル11C、12C、13Cの各巻方向も互いに同一方向である。また、図3において、1組の組コイル22Bの左隣りの組コイル22Dを構成するU、V、W相コイル11D、12D、13Dの各巻方向も互いに同一である。また、隣り合う組コイル22Aと22B間、22Aと22C間、22Bと22D間においては、図3に示すように巻方向は互いに反対方向である。また、図3に示すように、U相コイル11Cの巻き始め及びV相コイル12Cの巻き始めはそれぞれ電源側(電圧印加回路30)に接続されているが、W相コイル13Cはその巻き終わりが電源側(電圧印加回路30)に接続されている。
【0015】
このように、3相コイルは、1相ごとにかつ1組ごとに搬送方向aにおける位置をずらして鉄芯14に巻回される4組の組コイル22A、22B、22C、22Dからなる。
【0016】
U相コイル11C、V相コイル12C、W相コイル13Cには、電圧印加回路30が接続され、電圧印加回路30に3相交流電源40が接続されている。
【0017】
図4は、電圧印加回路30の一例の構成を示し、図5は、電圧印加回路30の他例の構成を示す。
【0018】
図4及び図5において、電圧印加回路30は、変圧回路32又はインバータ33とを備える。変圧回路32及びインバータ33は、図6に示すように、3相交流電源40の3相電圧(200V定格電圧)Vu1、Vv1、Vw1を降圧しないでそのままU、V、W相コイル11C、12C、13Cに印加し、また、タップ34の切換え又は電圧指令回路35の指令信号に基づき3相交流電源40の3相電圧Vu1、Vv1、Vw1を降圧した後の低い3相電圧(低電圧)Vu2、Vv2、Vw2をU、V、W相コイル11C、12C、13Cに印加する。
【0019】
ケース体15は、電気抵抗の高い非磁性材もしくは弱磁性材など、例えば、ステンレス製で形成され、U相コイル11A、11B、11C、‥、V相コイル12A、12B、12C、‥、W相コイル13A、13B、13C、‥の上方に、移動しない搬送面つまり不動搬送面15aを有する。
【0020】
次に、上記のように構成された削り屑分離搬送システム1の動作もしくは作用について説明する。
【0021】
タンク3内の冷却液7中の磁性削り屑を分離、搬送するときには、電圧印加回路30は、3相交流電源40の3相電圧(200V定格電圧)Vu1、Vv1、Vw1を降圧しないでそのままU、V、W相コイル11C、12C、13Cに印加する。
【0022】
3相電圧(200V定格電圧)Vu1、Vv1、Vw1が印加された組コイル22A、22B、22C、22Dは、それぞれ変動磁界を発生し、これら変動磁界を合成した合成磁界により、冷却液7中の磁性切り屑を磁気吸着し、搬送方向aへ搬送する移動磁界が形成される。この移動磁界は、概念的には、鉄芯14の歯部23、24、25、26、27、28、29、‥の磁極を順にN極、S極、N極、S極、‥というように搬送方向aに向けて交互に反転させることによって磁性切り屑をケース体15の搬送面15aに磁気吸着しながら搬送方向aへ移動する作用をする。そして、搬送面15a上を搬送されてきた磁性削り屑は、ケース体15の終端部から図示しない回収部に回収される。
【0023】
磁性削り屑の搬送途中で研削盤2にセットするワークの脱着交換を行う場合には、電圧印加回路30においてタップ34の切換え又は電圧指令回路35の指令信号に基づき3相交流電源40の3相電圧Vu1、Vv1、Vw1を降圧した後の低い3相電圧(低電圧)Vu2、Vv2、Vw2をU、V、W相コイル11C、12C、13Cに印加するようにする。この低電圧Vu2、Vv2、Vw2は、搬送面15aに磁気吸着された磁性削り屑が搬送面15aから離脱せず、しかも、磁性削り屑が殆ど搬送されることのない程度の大きさに設定される。したがって、低電圧Vu2、Vv2、Vw2が印加されるようになると、磁性削り屑は搬送面15aに保持された状態となり、この状態の下でワークの脱着交換が行われるようになる。
【0024】
以上説明したように、本実施形態に係る削り屑搬送装置10は、装置本体45と電圧印加回路30とを備え、装置本体45は、削り屑の搬送方向aに沿って配置される鉄芯14と、1相ごとにかつ1組ごとに搬送方向aにおける位置をずらして鉄芯14に巻回される複数組からなる3相コイル22A、22B、22C、22Dであって、3相交流電流が流れることによって変動磁界を発生する3相コイル22A、22B、22C、22Dと、3相コイル22A、22B、22C、22Dに電圧を印加する電圧印加回路30と、を備え、電圧印加回路30は、削り屑を搬送するときには、搬送中断時と比べ高い3相電圧Vu1、Vv1、Vw1であって、3相コイル22A、22B、22C、22Dに流れる3相交流電流により発生する変動磁界により削り屑を不動搬送面15aに磁気吸着させながら搬送方向aへ搬送可能にする3相電圧Vu1、Vv1、Vw1を、3相コイル22A、22B、22C、22Dに印加し、削り屑の搬送を中断するときには、搬送時と比べ低い3相電圧Vu2、Vv2、Vw2であって、磁気吸着した削り屑を不動搬送面15a上に保持可能にする3相電圧Vu2、Vv2、Vw2を、3相コイル22A、22B、22C、22Dに印加する。
【0025】
本実施形態の削り屑搬送装置10によると、3相コイル22A、22B、22C、22Dが発生する変動磁界を利用して削り屑を搬送、排出させるよう構成されるため、簡単な構成でしかも廉価に構成できるとともに、可動部を有していないためメンテナンスフリーが可能となる。さらに、3相コイル22A、22B、22C、22Dに、磁気吸着した削り屑を不動搬送面15a上に保持可能にする3相電圧Vu2、Vv2、Vw2を印加可能に構成したため、ワークの脱着時など削り屑の搬送、排出の必要性が乏しいときに3相コイル22A、22B、22C、22Dに対して高い3相電圧Vu1、Vv1、Vw1を印加し続ける場合と比べ、消費電力が低下し、省電力化を図ることができるとともに、コイル焼損を抑制可能になる。
【0026】
なお、上述した実施形態に係る削り屑搬送装置10では、コイルとして3相コイル22A、22B、22C、22Dを用いたが、その代わりに2相コイルなどを用いるようにしてもよい。つまり、コイルはn相コイル(n:2以上の整数)であればよく、その場合、コイルに印加する電圧はn相電圧とする。また、図3に示したような構成は、搬送面15aの搬送方向aの全長にわたって設ける必要はなく、タンク3の冷却液7中に浸かる部分は別構成とし、つまり、コイルに直流電圧を印加して磁性削り屑を捕捉するだけで搬送を行わない固定磁界を発生する構成としてもよく、同様に、搬送方向aの終端部では、磁気吸着力を徐々に減少させ磁性削り屑が搬送面15aから落下可能になる構成としてもよい。また、搬送中断時には、3相コイル22A、22B、22C、22Dに、磁気吸着した削り屑を不動搬送面15a上に保持可能にする程度の低い直流電圧を印加するようにしてもよい。
【0027】
図7は、他の実施形態に係る削り屑搬送装置10の概略構成を示す。
【0028】
図7において、装置本体45は、複数個の単位ブロック46A、46B、46Cを搬送方向aに接続して構成される。各単位ブロック46A、46B、46Cは、図1〜図3に示した装置本体45と同様に構成され、図1〜図3に図示した装置本体45の3相コイル22A、22B、22C、22Dと必ずしも同数ではないが複数組の3相コイルを巻回した鉄芯を密閉式のケース体の内部に収納して構成される。また、各単位ブロック46A、46B、46Cには、図4又は図5に図示した電圧印加回路30と同様に構成された電圧印加回路30A、30B、30Cが接続される。各電圧印加回路30A、30B、30Cは、削り屑を搬送するときには、3相電圧Vu1、Vv1、Vw1を、対応する単位ブロック46A、46B、46Cの3相コイルに印加する。この3相電圧Vu1、Vv1、Vw1は、3相コイルが発生する変動磁界により削り屑を不動搬送面15a、15b、15cに磁気吸着させながら搬送方向aへ搬送可能にする電圧レベルを有する。また、各電圧印加回路30A、30B、30Cは、削り屑の搬送を中断するときには、3相電圧Vu2、Vv2、Vw2を、対応する単位ブロック46A、46B、46Cの3相コイルに印加する。この3相電圧Vu2、Vv2、Vw2は、搬送時の3相電圧Vu1、Vv1、Vw1と比べ低く、磁気吸着した削り屑を不動搬送面15a、15b、15c上に保持可能にする電圧レベルを有する。
【0029】
本実施形態に係る削り屑搬送装置10によると、装置本体45を複数の単位ブロック46A、46B、46Cに分割したため、任意の個数の単位ブロックを組み合わせることによって、長い搬送面15a、15b、15cや短い搬送面15a、15b、15cを任意に作り出すことができ汎用性に優れた削り屑搬送装置を提供できるようになる。また、各単位ブロック46A、46B、46Cに1対1に対応して電圧印加回路30A、30B、30Cを設けたため、単位ブロック46A、46B、46Cごとに互いに異なる電圧を印加可能になり、種々の搬送形態を実現可能となり、汎用性に優れた削り屑搬送装置を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る削り屑搬送装置が組み込まれた削り屑分離搬送システムの概略構成図である。
【図2】削り屑搬送装置の装置本体の一部の概略分解斜視図である。
【図3】3相コイルの巻方向と電圧印加回路との接続方法を説明するための結線図である。
【図4】電圧印加回路の一例の構成図である。
【図5】電圧印加回路の他の例の構成図である。
【図6】3相コイルに印加する電圧の波形図である。
【図7】他の実施形態に係る削り屑搬送装置10の概略構成である。
【図8】従来のオイルセパレータの構成図である。
【図9】従来の切粉・鉄粉分離除去装置の構成図である。
【符号の説明】
【0031】
10 削り屑搬送装置
14 鉄芯
15a、15b、15c 不動搬送面
22A、22B、22C、22D 3相コイル
30、30A、30B、30C 電圧印加回路
45 装置本体
46A、46B、46C 単位ブロック
a 搬送方向
Vu1、Vv1、Vw1 搬送時の3相電圧
Vu2、Vv2、Vw2 搬送中断時の3相電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と電圧印加回路とを備える削り屑搬送装置であって、
前記装置本体は、
削り屑の搬送方向に沿って配置される鉄芯と、
1相ごとにかつ1組ごとに前記搬送方向における位置をずらして前記鉄芯に巻回される複数組からなるn相コイル(n:2以上の整数)であって、n相交流電流が流れることによって変動磁界を発生するn相コイルとを備え、
前記電圧印加回路は、
削り屑を搬送するときには、後記搬送中断時と比べ高いn相電圧であって、前記n相コイルに流れるn相交流電流により発生する変動磁界により削り屑を不動搬送面に磁気吸着させながら前記搬送方向へ搬送可能にするn相電圧を、前記n相コイルに印加し、
削り屑の搬送を中断するときには、前記搬送時と比べ低いn相電圧又は直流電圧であって、磁気吸着した削り屑を前記不動搬送面上に保持可能にするn相電圧又は直流電圧を、前記n相コイルに印加する
ことを特徴とする削り屑搬送装置。
【請求項2】
前記装置本体は複数の単位ブロックに分割され、各単位ブロックに1対1に対応して前記電圧印加回路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の削り屑搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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