説明

副甲状腺ホルモンの類似体

【課題】副甲状腺ホルモンの類似体を提供する。
【解決手段】下記式のペプチドまたはこれらの製薬上許容できる塩。(ここで、Anはそれぞれ特定のアミノ酸、R1、R2はアルキル基、R3はヒドロキシ、アミノ、アルコキシ基等の、置換基である。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、副甲状腺ホルモンの類似体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
副甲状腺ホルモン(PTH)は、副甲状腺によって産生されるポリペプチドである。成熟循環性形態のホルモンは、84アミノ酸残基から構成される。PTHの生物学的な作用は、N−末端のペプチド断片(例えば、1から34番目のアミノ酸残基)によって再現されうる。副甲状腺ホルモン関連タンパク質(PTHrP)は、PTHとN−末端相同性のある139〜173アミノ酸タンパク質である。PTHrPは、共通のPTH/PTHrPレセプターへの結合などの多くのPTHの生物学的な作用を分担する。非特許文献1参照。ヒト、ウシ、ラット、ニワトリ等の、多くの様々な源由来のPTHペプチドの特性が明らかになった。非特許文献2参照。
【0003】
PTHは、骨の量及び質を改善することが示された。非特許文献3;および非特許文献4参照。間欠的に投与されるPTHの同化作用が、同時抗吸収療法(concurrent antiresorptive therapy)を伴うまたは伴わないにかかわらず骨粗鬆症の男性及び女性で観察された。非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7参照。
【非特許文献1】トレギアー(Tregear)ら、エンドクリノル(Endocrinol.)、93:1349(1983年)
【非特許文献2】ニッセンソン(Nissenson) ら、レセプター(Receptor)、3:193(1993年)
【非特許文献3】デンプスター(Dempster)ら、エンドクリン レブ(Endocrine Rev.)、14:690(1993年)
【非特許文献4】リッグス(Riggs) 、アメル ジェー メド(Amer. J. Med.)、91(Suppl. 5B):37S (1991年)
【非特許文献5】スロビック(Slovik)ら、ジェー ボーン ミナー レス(J. Bone Miner. Res.)、1:377 (1986年)
【非特許文献6】リーブ(Reeve)ら、ビーアール メド ジェー(Br. Med. J.)、301:314 (1990年)
【非特許文献7】ヘンシュ アール−ディー(Hesch, R−D.)ら、カルシフ ティッシュー イントル(Calcif. Tissue Int’l)、44:176 (1989年)
【発明の開示】
【0004】
一の態様によると、本発明は、以下の一般式のPTH(1−34)のペプチド変異体に関するものである:
【0005】
【化1】

【0006】
ただし、
はSer、Ala、またはDapであり;
はSer,Thr、またはAibであり;
はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はMet、Nva、Leu、Val、Ile、Cha、またはNleであり;
11はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
12はGlyまたはAibであり;
15はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
16はSer、Asn、Ala、またはAibであり;
17はSer、Thr、またはAibであり;
18はMet、Nva、Leu、Val、Ile、Nle、Cha、またはAibであり;
19はGluまたはAibであり;
21はVal、Cha、またはMetであり;
23はTrpまたはChaであり;
24はLeuまたはChaであり;
27はLys、Aib、Leu、hArg、Gln、またはChaであり;
28はLeuまたはChaであり;
30はAspまたはLysであり;
31はVal、Nle、若しくはChaである、または欠損しており;
32はHisである、または欠損しており;
33はAsnである、または欠損しており;
34はPhe、Tyr、Amp、若しくはAibである、または欠損しており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;またはRおよびRの一方及び一方のみがCOEであり、この際、EはC1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;および
はOH、NH、C1−12アルコキシ、またはNH−Y−CH−Zであり、この際、YはC1−12炭化水素部分であり、ZはH、OH、COH、またはCONHであり;
(i)A、A、A、A11、A15、A18、A21、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一はChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一はAibであり;または
(ii)少なくともAはDapであり、Aはβ−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、A15はβ−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、A27はhArgであり、またはA31はNleである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【0007】
上記式に含まれる化合物のサブセットは、A、A、A11、A15、A18、A21、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaであるものである。例えば、AがSerであり;AがIleであり;AがLeuまたはChaであり;AがMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;A11がLeuまたはChaであり;A12がGlyであり;A15がLeuまたはChaであり;A16がAsnまたはAibであり;A17がSerであり;A18がMetまたはNleであり;A21がValであり;A27がLys、hArg、またはChaであり;A32がHisであり;A31がVal、Nle、またはChaであり;A33がAsnであり;A34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;RがHであり;RがHであり;およびRがNHであり;A、A、A、A11、A15、A18、A21、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一がAibである。必要であれば、A及びA11の少なくとも一方はChaであってもよい;またはA15、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaである。
【0008】
他のサブセットとしては、A、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一がAibである。例えば、AがSerまたはAibであり;AがIleであり;AがLeuまたはChaであり;AがMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;A11がLeuまたはChaであり;A15がLeuまたはChaであり;A16がAsnまたはAibであり;A18がMet、Aib、またはNleであり;A21がValであり;A27がLys、Aib、Leu、hArg、またはChaであり;A31がVal、Nle、またはChaであり;A32がHisであり;A33がAsnであり;A34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;RがHであり;RがHであり;およびRがNHであり;A、A、A、A11、A15、A18、A21、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一がAibである。必要であれば、A及びA11の少なくとも一方がChaであってもよい;またはA15、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaである。
【0009】
さらなるサブセットとしては、A、A、A、A11、A15、A18、A21、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一がAibである。例えば、AがSerまたはAibであり;AがIleであり;AがLeuまたはChaであり;AがMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;A11がLeuまたはChaであり;A15がLeuまたはChaであり;A16がAsnまたはAibであり;A18がMet、Aib、またはNleであり;A21がValであり;A27がLys、Aib、Leu、hArg、またはChaであり;A31がVal、Nle、またはChaであり;A32がHisであり;A33がAsnであり;A34がPhe、Tye、Amp、またはAibであり;RがHであり;RがHであり;およびRがNHである。必要であれば、A及びA11の少なくとも一方がChaでありかつA16、A19、及びA34の少なくとも一がAibである;またはA24、A28、及びA31の少なくとも一がChaでありかつA16及びA17の少なくとも一方がAibである。
【0010】
さらなる他のサブセットとしては、Aの少なくとも一がDapであり、Aがβ−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、A13がβ−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheである。例えば、AがSer、Gly、またはDapであり;AがSerまたはAibであり;AがMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;A16がAsnまたはAibであり;A18がMet、Aib、またはNleであり;A21がValであり;A27がLys、Aib、Leu、hArg、またはChaであり;A31がVal、Nle、またはChaであり;A32がHisであり;A33がAsnであり;A34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;RがHであり;RがHであり;およびRがNHである。
【0011】
上記式で包含される本発明のペプチドの例は下記のとおりである:[Cha]hPTH(1−34)NH;[Cha11]hPTH(1−34)NH;[Cha15]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Nle8,18,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha23]hPTH(1−34)NH;[Cha24]hPTH(1−34)NH;[Nle8,18,Cha27]hPTH(1−34)NH;[Cha28]hPTH(1−34)NH;[Cha31]hPTH(1−34)NH;[Cha27]hPTH(1−34)NH;[Cha27,29]hPTH(1−34)NH;[Cha28]bPTH(1−34)NH;[Cha28]rPTH(1−34)NH;[Cha24,28,31]hPTH(1−34)NH;[Aib16]hPTH(1−34)NH;[Aib19]hPTH(1−34)NH;[Aib34]hPTH(1−34)NH;[Aib16,19]hPTH(1−34)NH;[Aib16,19,34]bPTH(1−34)NH;[Aib16,34]hPTH(1−34)NH;[Aib19,34]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Nle8,18,Aib16,19,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Nle8,18,31,Aib16,19,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha,Aib16]hPTH(1−34)NH;[Cha11,Aib16]hPTH(1−34)NH;[Cha,Aib34]hPTH(1−34)NH;[Cha11,Aib34]hPTH(1−34)NH;[Cha27,Aib16]hPTH(1−34)NH;[Cha27,Aib34]hPTH(1−34)NH;[Cha28,Aib16]hPTH(1−34)NH;[Cha28,Aib34]hPTH(1−34)NH;[Nle31]hPTH(1−34)NH;[hArg27]hPTH(1−34)NH;[Dap,Nle8,18,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Nle31]bPTH(1−34)NH;[Nle31]rPTH(1−34)NH;[hArg27]bPTH(1−34)NH;[hArg27]rPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Aib19,Lys30]hPTH(1−34)NH;[Aib12]hPTH(1−34)NH;[Cha24,28,31,Lys30]hPTH(1−34)NH;[Cha28,31]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Nle8,18,Aib34]hPTH(1−34)NH;[Aib]hPTH(1−34)NH;[Cha]hPTH(1−34)NH;[Cha15]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Aib19]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Aib16]hPTH(1−34)NH;[Aib17]hPTH(1−34)NH;[Cha]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,15]hPTH(1−34)NH;[Cha7,1l,Nle8,18,Aib19,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Nle8,18,Aib19,Lys30,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,15]hPTH(1−34)NH;[Aib17]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Leu27]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,15,Leu27]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,27]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,15,27]hPTH(1−34)NH;[Trp15]hPTH(1−34)NH;[Nal15]hPTH(1−34)NH;[Trp15,Cha23]hPTH(1−34)NH;[Cha15,23]hPTH(1−34)NH;[Phe7,11]hPTH(1−34)NH;[Nal7,11]hPTH(1−34)NH;[Trp7,11]hPTH(1−34)NH;[Phe7,11,15]hPTH(1−34)NH;[Nal7,11,15]hPTH(1−34)NH;[Trp7,11,15]hPTH(1−34)NH;および[Tyr7,11,15]hPTH(1−34)NH
【0012】
他の態様によると、本発明は、以下の一般式に包含されるペプチドに関するものである:
【0013】
【化2】

【0014】
ただし、
はAla、Ser、またはDapであり;
はSerまたはAibであり;
はHis、Ile、またはChaであり;
はLeu、Cha、Nle、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はLeu、Met、またはChaであり;
10はAspまたはAsnであり;
11はLys、Leu、Cha、Phe、またはβ−Nalであり;
12はGlyまたはAibであり;
14はSerまたはHisであり;
15はIle、またはChaであり;
16はGlnまたはAibであり;
17はAspまたはAibであり;
18はLeu、Aib、またはChaであり;
19はArgまたはAibであり;
22はPhe、Glu、Aib、またはChaであり;
23はPhe、Leu、Lys、またはChaであり;
24はLeu、Lys、またはChaであり;
25はHis、Aib、またはGluであり;
26はHis、Aib、またはLysであり;
27はLeu、Lys、またはChaであり;
28はIle、Leu、Lys、またはChaであり;
29はAla、Glu、またはAibであり;
30はGlu、Cha、Aib、またはLysであり;
31はIle、Leu、Cha、若しくはLysである、または欠損しており;
32はHisであるまたは欠損しており;
33はThrであるまたは欠損しており;
34はAlaであるまたは欠損しており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C1−12アルカニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;またはRおよびRの一方及び一方のみがCOEであり、この際、EはC1−12アルキル、C2−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;および
はOH、NH、C1−12アルコキシ、またはNH−Y−CH−Zであり、この際、YはC1−12炭化水素部分であり、ZはH、OH、COH、またはCONHであり;
(i)A、A、A、A11、A15、A18、A22、A23、A24、A27、A28、A30またはA31の少なくとも一はChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19、A22、A25、A26、A29、A30またはA34の少なくとも一はAibであり;または(ii)A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一はLysである;またはこれらの製薬上許容できる塩。一の態様によると、A及びA11の少なくとも一方がChaである。他の態様によると、A16またはA19の少なくとも一方がAibである。上記式のペプチドの特定の例としては、以下に制限されるものではないが、[Cha]hPTHrP(1−34)NH;[Cha11]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11]hPTHrP(1−34)NH;[Aib16,Tyr34]hPTHrP(1−34)NH;[Aib19]hPTHrP(1−34)NH;[Aib16,19]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,ll,Aib16]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,1l,Aib19]hPTHrP(l−34)NH;[Cha22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,23,Glu25,29,Leu28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Lys23,26,30,Leu28,31]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,Cha30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,Aib30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,31,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,23,24,27,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Cha23,24,28,31,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Cha23,24,27,31,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Lys23,26,30,Cha24,27,28,31]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,Leu23,31,Glu25,29,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,Lys23,26,30,Glu25,29,Leu28,31]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,Leu23,28,31,Glu25,Lys26,30,Aib29]hPTHrP(1−34)NH;[Cha22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,Aib30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,Leu23,28,31,Lys26,27,30,Aib29]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,Lys23,26,30,Leu28,31,Aib29]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,Leu23,31,Lys26,28,30,Aib29]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,22,23,Glu25,29,Leu28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,Glu22,25,29,Lys23,26,30,Leu28,31]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,Glu22,25,29,Leu23,31,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,Glu22,25,Leu23,28,31,Aib29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,11,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,Aib30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,22,23,Glu25,29,Leu28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,Glu22,25,Leu23,28,31,Aib29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,Glu22,25,29,Lys23,26,30,Leu28,31]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,Aib30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,Glu22,28,29,Leu23,31,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha15,30,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,22,23,Glu25,29,Leu28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,Glu22,25,Leu23,28,31,Aib29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,Glu22,25,29,Lys23,26,30,Leu28,31]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,Aib30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,Glu22,25,29,Leu23,31,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Cha7,8,30,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,22,Met,Asn10,His14,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,Met,Asn10,His14,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,Met,Asn10,His14,Glu22,25,29,Leu23,31,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;Ser,Ile,Cha7,11,Met,Asn10,His14,Glu22,25,29,Lys23,26,30,Leu28,31]hPTHrP(1−3


4)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,Met,Asn10,His14,Glu22,25,Leu23,28,31,Aib29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,Met,Asn10,His14,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,Aib30]PTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,22,23,Met,Asn10,His14,Glu25,29,Leu28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,15,Met,Asn10,His14]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,His14,Aib16]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,28,31,His14,Cha22,23,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,11,Met,Asn10,His14,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,His14,Cha15,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Cha7,8,Asn10,His14,Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,28,31,Lys24,26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Aib22,Leu23,28,31,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,29,Leu23,28,31,Aib25,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,28,31,Aib26,Lys30]hPTHrP(1−34)NH;[Glu22,25,29,Leu23,28,Lys26,30,31]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,23,28,31,His14,Cha22,Glu25,29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,28,31,His14,Glu22,25,29,Lys23,26,30]PTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,23,28,31,His14,Glu22,25,29,Lys26,27,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,23,31,His14,Glu22,25,29,Lys26,28,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,23,28,31,His14,Glu22,25,Aib29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NH;[Ser,Ile,Met,Asn10,Leu11,23,28,31,His14,Glu22,25,29,Lys26,Aib30]hPTHrP(1−34)NH;または[Ser,Ile,Met]hPTHrP(1−34)NH
【0015】
N−末端アミノ酸以外の、本明細書に記載されるアミノ酸のすべての略称(例えば、AlaまたはA)はRがアミノ酸の側鎖(例えば、AlaではCH)である、−NH−CH(R)−CO−の構造式を表わす。N−末端アミノ酸に関しては、略称は、Rがアミノ酸の側鎖である、=N−CH(R)−CO−の構造式を表わす。β−Nal、Nle、Dap、Cha、Nva、Amp、Pal、及びAibは、以下のα−アミノ酸の略称である:それぞれ、β−(2−ナフチル)アラニン、ノルロイシン、α,β−ジアミノプロピオン酸、シクロヘキシルアラニン、ノルバリン、4−アミノ−フェニルアラニン、3−ピリジニルアラニン、及びα−アミノイソ酪酸。上記式において、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシフェニル−アルキル、及びヒドロキシナフチルアルキルは、1〜4個のヒドロキシル置換基(hydroxy substituent)を有していてもよい。また、COEは、−C=O・Eを表わす。−C=O・Eの例としては、以下に制限されないが、アセチル及びフェニルプロピオニルが挙げられる。
【0016】
また、本発明のペプチドは、他の式、例えば、[Cha7,11]hPTH(1−34)NHによっても示され、この際、天然の配列から置換されるアミノ酸は角括弧の2番目のセット(例えば、hPTHにおいてLeuからChaへ及びLeu11からCha11へ)の間に置かれる。hPTHの略称はヒトのPTHを、hPTHrPはヒトのPTHrPを、rPTHはラットのPTHを、およびbPTHはウシのPTHを表わす。括弧内の番号は、ペプチド中に存在するアミノ酸の番号を意味する(例えば、hPTH(1−34)は、ヒトのPTHに関するペプチド配列の1〜34番目のアミノ酸である)。hPTH(1−34)、hPTHrP(1−34)、bPTH(1−34)、及びrPTH(1−34)に関する配列は、ニッセンソン(Nissenson)ら、レセプター(Receptor)、3:193(1993年)に列挙される。PTH(1−34)NHにおける「NH」ということばは、ペプチドのC−末端がアミド化されることを示す。他方、PTH(1−34)は、遊離酸のC−末端を有する。
【0017】
本発明の各ペプチドは、被検者(即ち、ヒト患者等の哺乳動物)の骨の成長を刺激することができる。したがって、本発明のペプチドは、単独であるいはビスホスホネートやカルシトニン等の抗吸収療法(antiresorptive therapy)と同時に投与される際に、骨粗鬆症や骨折の治療に有用である。
【0018】
本発明のペプチドは、製薬上許容できる塩の形態で提供されてもよい。このような塩の例としては、以下に限られないが、有機酸(例えば、酢酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、またはパモイックアシッド(pamoic acid))、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、またはリン酸)、および高分子酸(polymeric acid)(例えば、タンニン酸、カルボキシメチルセルロース、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、またはポリ乳酸−グリコール酸の共重合体)が挙げられる。
【0019】
治療上有効な量の本発明のペプチドおよび製薬上許容できる担体(例えば、炭酸マグネシウム、ラクトース、または治療化合物がそれと共にミセルを形成できるリン脂質)で、被検者への(例えば、経口、静脈内、経皮的、肺、経膣、皮下、経鼻的、イオン導入、または気管内による)投与を目的とする治療用組成物(例えば、ピル、錠剤、カプセル、または液体)を形成する。経口投与を意図するピル、錠剤、またはカプセルは、活性組成物を小腸中を未消化な状態で通過させるのに十分な時間、胃内で胃酸または腸の酵素から保護するための物質で被覆してもよい。治療用組成物はまた、皮下または筋肉内投与を目的とする生分解性のまたは非生分解性の徐放性配合物の形態であってもよい。例えば、米国特許第3,773,919号及び4,767,628号ならびにPCT出願番号WO 94/15587号を参照。持続的な投与はまた、埋込型または外部型ポンプ(例えば、インフューサイド(登録商標) ポンプ(INFUSAIDTM pump))を用いることにより達成されてもよい。投与は、例えば、一日に一回投与等の間欠的に、あるいは、例えば、徐放性配合物等を低投与量で連続的に行われてもよい。
【0020】
上記したような病気または疾患を治療するための本発明のペプチドの投与量は、投与形態、被検者の年齢や体重、及び治療される被検者の状態によって変化し、最終的には、主治医や獣医によって決定されるであろう。
【0021】
骨粗鬆症や骨折等の骨の成長不全などに関連する病気または疾患を治療するのに使用される上記一般式で包含されるペプチドもまた、本発明の概念に含まれると解される。
【0022】
本発明の他の態様及び利点は詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかであろう。
【0023】
発明の詳細な説明
本明細書の記載に基づいて、本発明は最大限利用できる。下記の特定の実施例は単に説明するためのものであり、残りの開示を何等制限するものではないと解される。さらに、本明細書中のすべての公報は参考のために取り入れられる。
【0024】
構造
PTH(1−34)は2個の両性のアルファらせんドメインを有することが既に報告された。バーデン(Barden)ら、バイオケム(Biochem.)、32:7126(1992年)を参照。第一のα−ヘリックスは4から13番目のアミノ酸残基間に形成されるが、第二のα−ヘリックスは21から29番目のアミノ酸残基間に形成される。本発明のペプチドによっては、例えば、第一のα−ヘリックス内のCha及びCha11または第二のα−ヘリックス内のCha27及びCha28のように、PTH(1−34)の上記2領域内にあるいは2領域付近にある一以上の残基がChaに置換されるものもある。
【0025】
例えば、Aib16、Aib19、及びAib34;hArg27及びNle31のような、α−ヘリックスの付近の残基がAibに置換された、またはN−末端残基がDpaに置換された、PTH(1−34)の変異体もまた本発明に包含される。
【0026】
合成
本発明のペプチドは、標準的な固相合成によって調製できる。スチュワート ジェーエム(Stewart, J.M.)ら、ソリッド フェーズ シンテシス(Solid Phase Synthesis) (ピアース ケミカル シーオー(Pierce Chemical Co.) 、第二版、1984年)を参照。[Aib34]hPTH(1−34)NHの調製方法を以下に説明する。本発明の他のペプチドは、当該分野における通常の知識を有するものによって同様の方法により調製できる。
【0027】
上記ペプチドは、Boc−化学固相ペプチド合成が加速されるように改変されたアプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)(フォスター シティー、シーエー((Foster City, CA))モデル430Aペプチド合成器で合成された。シュノイズ(Schnoize)ら、イント ジェー ペプチド プロテイン レス(Int. J. Peptide Protein Res.)、90:180(1992年)を参照。0.93ミリモル/gに変更された4−メチルベンズヒドリルアミン(MBHA)樹脂(ペニンシュラ(Peninsula) 、ベルモント(Belmont) 、シーエー(CA))を使用した。Bocアミノ酸(バケム(Bachem)、シーエー(CA)、トランス(Torrance)、シーエー(CA);ノバ バイオケム(Nova Biochem.)、ラジョーラ(LaJolla) 、シーエー(CA))を、以下のように側鎖を保護して使用した:Boc−Arg(Tos)−OH、Boc−Asp(OcHxl)−OH、Boc−Asn(Xan)−OH、Boc−Glu(OcHxl)−OH、Boc−His(DNP)−OH、Boc−Asn−GH、Boc−Val−OH、Boc−Leu−OH、Boc−Ser−OH、Boc−Gly−OH、Boc−Met−OH、Boc−Gln−OH、Boc−Ile−OH、Boc−Lys(2ClZ)−OH、Boc−Ser(Bzl)−OH、およびBoc−Trp(Fm)−OH。合成は0.14ミリモルのスケールで行った。Boc基を、100%TFAで1分間、2回処理することにより除去した。Bocアミノ酸(2.5ミリモル)は、4mlのDMFにおけるHBTU(2.0ミリモル)及びDIEA(1.0ml)で予め活性化し、ペプチド−樹脂 TFA塩を予め中和せずにカップリングした。カップリング時間は、Boc−Aib−OH及び下記残基、Boc−Asn(Xan)−OHのカップリング時間が20分である以外は、5分であった。
【0028】
ペプチド鎖の構築が終了したら、樹脂をDMFにおける20%メルカプトエタノール/10%DIEAの溶液で30分間、2回処理して、His側鎖上のDNP基を除去した。次に、N−末端Boc基を、100%TFAで2分間、2回処理することにより除去した。ペプチド−樹脂をDMFにおける10%DIEAで中和(1×1分)した後、Trpの側鎖上のホルミル基を、15%エタノールアミン/15%水/70%DMFの溶液で30分間、2回処理することにより除去した。部分的に脱保護されたペプチド−樹脂をDMF及びDCMで洗浄し、減圧下で乾燥した。最終的な切断は、0℃で75分間、1mlのアニソールを含む10mlのHF中でペプチド−樹脂を撹拌することによって行った。HFを窒素を流すことにより除去した。残基をエーテルで洗浄し(6×10ml)、4N HOAcで抽出した(6×10ml)。
【0029】
水性抽出物中のペプチド混合物を、逆相VydacTM18カラム(ネスト グループ(Nest Group)、サウスボラウ(Southborough)、エムエー(MA))を用いた逆相分離用高圧液体クロマトグラフィー(reversed-phase preparative high pressure liquid chromatography)(HPLC)で精製した。カラムを、10ml/分の流速で直線的な濃度勾配(130分かけて溶液Bを10%から45%へ)(溶液A=0.1%TFA水溶液;溶液B=0.1%TFAを含むアセトニトリル)で溶出させた。画分を集め、分析用HPLCで調べた。精製産物を含む画分を合わせ、乾燥するまで凍結乾燥した。62.3mgの白色固体が得られた。純度は、分析用HPLC分析を基準にして、>99%であった。エレクトロ−スプレーマススペクトロメーター分析(electro-spray mass spectrometer analysis)による分子量は4054.7であった(これは4054.7の算出した分子量と一致した)。
【0030】
[Cha7,11]hPTH(1−34)NHの合成及び精製を、[Aib34]hPTH(1−34)NHの上記合成法と同様にして行った。保護アミノ酸Boc−Cha−OHをバケム(Bachem)、シーエー(CA)から購入した。最終産物の純度は>98%であり、エレクトロン−スプレーマススペクトロメーター(electron-spray mass spectrometer)による分子量は4197.0であった(算出した分子量は4196.9)。
【0031】
上記で使用された略称の正式名称は下記のとおりである:Bocはt−ブチルオキシカルボニル、HFはフッ化水素、Fmはホルミル、Xanはキサンチル、Bzlはベンジル、Tosはトシル、DNPは2,4−ジニトロフェニル、DMFはジメチルホルムアミド、DCMはジクロロメタン、HBTUは2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート[2-(1H-Benzotriazol-1-yl)-1,1,3,3-tetramethyl uronium hexafluorophosphate]、DIEAはジイソプロピルエチルアミン、HOAcは酢酸、TFAはトリフルオロ酢酸、2ClZは2−クロロベンジルオキシカルボニル及びOcHxlはO−シクロヘキシルを表わす。
【0032】
上記一般式の置換基R及びRは、当該分野において既知の標準的な方法によってN−末端アミノ酸の遊離アミンに結合させてもよい。例えば、C1−12アルキル等のアルキル基を、還元的アルキル化を用いて結合させる。また、例えば、C1−12ヒドロキシアルキル等のヒドロキシアルキル基を、遊離ヒドロキシル基をt−ブチルエステルで保護する還元的アルキル化を用いて結合してもよい。例えば、COE等のアシル基を、完全樹脂を塩化メチレンにおける3モル当量の遊離酸及びジイソプロピルカルボジイミドと1時間混合し、得られた樹脂に上記洗浄プログラムの段階(a)〜(f)を行うことによりECOOH等の遊離酸をN−末端アミノ酸の遊離アミンにカップリングさせることによって結合させてもよい。p−ヒドロキシフェニルプロピオン酸等の、遊離酸が遊離ヒドロキシル基を含む際には、カップリングはさらに3モル当量のHOBTを用いて行われなければならない。
【0033】
本発明の他のペプチドは、当該分野における通常の知識を有するものによって同様の方法で調製できる。
【0034】
機能分析
A.PTHレセプターへの結合
本発明のペプチドについて、SaOS−2(ヒトの骨肉腫細胞)上に存在するPTHレセプターへの結合能を試験した。SaOS−2細胞(アメリカン タイプ カルチャー コレクション(American Type Culture Collection)、ロックヴィレ(Rockville) 、エムディー(MD);ATCC番号 HTB 85)を、10%ウシ胎児血清(FBS)及び2mM グルタミンを添加したRPMI 1640培地(シグマ(Sigma)、セント ルイス(St. Louis)、エムオー(MO))中で、37℃で、空気における5%COの湿潤化雰囲気中で維持した。培地は3または4日毎に交換し、細胞をトリプシン処理によって毎週継代培養した。
【0035】
SaOS−2細胞を、コンフルエンス(confluence)になるまで4日間維持した。培地は、5%FBS含有RPMI 1640培地に交換し、10−11M〜10−4Mの様々な濃度の本発明の競合ペプチドの存在下で、10×10cpmのモノ−125I−[Nle8,18,Tyr34(3−125I)]bPTH(1−34)NHと共に室温で2時間インキュベートした。細胞を氷冷したPBSで4回洗浄し、0.1M NaOHで溶解し、細胞に関連する放射能をシンチレーションカウンターで計測した。モノ−125I−[Nle8,18,Tyr34(3−125I)]bPTH(1−34)NHの合成は、ゴールドマン エムイー(Goldman, M.E.)ら、エンドクリノル(Endocrinol.)、123:1468(1988年)に記載されるのと同様にして行った。
【0036】
結合アッセイを様々な本発明のペプチドについて行い、各ペプチドについて、IC50値(モノ−125I−[Nle8,18,Tyr34(3−125I)]bPTH(1−34)NHの結合の最大阻害の半分値(half maximal inhibition))を算出した。
【0037】
表1に示されるように、すべての試験ペプチドは、SaOS−2細胞上のPTHレセプターに対して高い結合親和性を有していた。
【0038】
B.アデニル酸シクラーゼ活性の刺激
本発明のペプチドのSaOS−2細胞の生物学的な応答の誘導能を測定した。より詳しくは、従来、ロダン(Rodan)ら、ジェー クリン インベスト(J.Clin.Invest.)、72:1511(1983年)およびゴールドマン(Goldman)ら、エンドクリノル(Endocrinol.)、123:1468(1988年)に記載されるのと同様にして、cAMP(アデノシン3’5’−一リン酸)の合成レベルを測定することによって、アデニル酸シクラーゼ活性の刺激を決定した。24穴のプレートの密集SaOS−2細胞を、37℃で2時間新鮮な培地中で0.5μCi[H]アデニン(26.9Ci/ミリモル、ニューイングランド ヌクレアー(New England Nuclear)、ボストン(Boston)、エムエー(MA))と共にインキュベートし、ハンクス液(ギブコ(Gibco)、ガイザーブルグ(Gaithersburg)、エムデイー(MD))で2回洗浄した。この細胞を、新鮮な培地における1mM IBMX[イソブチルメチル−キサンチン、シグマ(Sigma)、セント ルイス(St.Louis)、エムオー(MO)]で、15分間、処理し、本発明のペプチドを培地に添加して、5分間インキュベートした。反応を、1.2M トリクロロ酢酸(TCA)(シグマ(Sigma)、セントルイス(St.Louis)、エムオー(MO))を添加することにより終了させた後、サンプルを4N KOHで中和した。cAMPを2カラムクロマトグラフィー法(two-column chromatographic method)(サーモン(Salmon)ら、1974年、アナル バイオケム(Anal.Biochem.)、58、541)によって単離した。放射能をシンチレーションカウンター(液体シンチレーションカウンター 2200CA、パッカード、ダウナーズ、グローブ、アイエル(Liquid Scintillation Counter 2200CA,PACKARD,Downers Grove,IL))で計測した。
【0039】
試験ペプチドに関する代表的なEC50値(アデニル酸シクラーゼの最大刺激の半分値(half maximal stimulation of adenylate cyclase))を算出し、表1に示した。すべての試験ペプチドは、骨芽細胞の増殖(例えば、骨の成長)の近位のシグナルとして示唆される生物学的な経路である、アデニル酸シクラーゼ活性の潜在的な刺激剤であることが分かった。
【0040】
【表1】

【0041】
他の実施態様
本発明は詳細な説明と関連して記載されているものの、前記記載は本発明を説明するものであり本発明の概念を制限するものではなく、本発明の概念は特許請求の範囲の概念によって定義されると解されるべきである。他の態様、利点、及び変更は特許請求の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式のペプチド:
【化1】

ただし、
はSer、Ala、またはDapであり;
はSer、Thr、またはAibであり;
はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はMet、Nva、Leu、Val、Ile、Cha、またはNleであり;
11はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
12はGlyまたはAibであり;
15はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
16はSer、Asn、Ala、またはAibであり;
17はSer、Thr、またはAibであり;
18はMet、Nva、Leu、Val、Ile、Nle、Cha、またはAibであり;
19はGluまたはAibであり;
21はVal、Cha、またはMetであり;
23はTrpまたはChaであり;
24はLeuまたはChaであり;
27はLys、Aib、Leu、hArg、Gln、またはChaであり;
28はLeuまたはChaであり;
30はAspまたはLysであり;
31はVal、Nle、若しくはChaである、または欠損しており;
32はHisであるまたは欠損しており;
33はAsnであるまたは欠損しており;
34はPhe、Tyr、Amp、若しくはAibである、または欠損しており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;またはRおよびRの一方及び一方のみがCOEであり、この際、EはC1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;および
はOH、NH、C1−12アルコキシ、またはNH−Y−CH−Zであり、この際、YはC1−12炭化水素部分であり、ZはH、OH、COH、またはCONHであり;
、A、A、A11、A15、A18、A21、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一はChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一はAibである;ならびに
34がTyrである際にはA12はAibではない;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項2】
、A11、A15、A23、A24、A27、A28、及びA31の少なくとも一がChaである、請求項1に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項3】
以下である、請求項2に記載のペプチド:
がSerであり;
がIleであり;
がLeuまたはChaであり;
がMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;
11がLeuまたはChaであり;
12がGlyであり;
15がLeuまたはChaであり;
16がAsnまたはAibであり;
17がSerであり;
18がMetまたはNleであり;
21がValであり;
27がLys、hArg、またはChaであり;
32がHisであり;
31がVal、Nle、またはChaであり;
33がAsnであり;
34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;
がHであり;
がHであり;および
がNHである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項4】
及びA11の少なくとも一方がChaである、請求項3に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項5】
該ペプチドが[Cha7,11]hPTH(1−34)NH、[Cha7,11,Nle8,18,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha11]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,15]hPTH(1−34)NH;または[Cha]hPTH(1−34)NHである、請求項4に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項6】
15、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaである、請求項3に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項7】
該ペプチドが[Cha23]hPTH(1−34)NH、[Cha24]hPTH(1−34)NH、[Nle8,18,Cha27]hPTH(1−34)NH、[Cha28]hPTH(1−34)NH、[Cha31]hPTH(1−34)NH、[Cha24,28,31]hPTH(1−34)NH;[Cha24,28,31,Lys30]hPTH(1−34)NH;[Cha28,31]hPTH(1−34)NH;または[Cha15]hPTH(1−34)NHである、請求項6に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項8】
、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一がAibである、請求項1に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項9】
以下である、請求項8に記載のペプチド:
がSerまたはAibであり;
がIleであり;
がLeuまたはChaであり;
がMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;
11がLeuまたはChaであり;
15がLeuまたはChaであり;
16がAsnまたはAibであり;
18がMet、Aib、またはNleであり;
21がValであり;
27がLys、Aib、Leu、hArg、またはChaであり;
31がVal、Nle、またはChaであり;
32がHisであり;
33がAsnであり;
34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;
がHであり;
がHであり;および
がNHである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項10】
、A12、A16、A17、A19及びA34の少なくとも一がAibである、請求項9に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項11】
該ペプチドが[Aib16]hPTH(1−34)NH、[Aib19]hPTH(1−34)NH、[Aib34]hPTH(1−34)NH;[Aib16,19]hPTH(1−34)NH;[Aib]hPTH(1−34)NH;[Aib17]hPTH(1−34)NH;または[Aib12]hPTH(1−34)NHである、請求項10に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項12】
、A11、A15、A23、A24、A27、A28及びA31の少なくとも一がChaであり、A、A12、A16、A17、A18、A19及びA34の少なくとも一がAibである、請求項1に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項13】
以下である、請求項12に記載のペプチド:
がSerまたはAibであり;
がIleであり;
がLeuまたはChaであり;
がMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;
11がLeuまたはChaであり;
15がLeuまたはChaであり;
16がAsnまたはAibであり;
18がMet、Aib、またはNleであり;
21がValであり;
27がLys、Aib、Leu、hArg、またはChaであり;
31がVal、Nle、またはChaであり;
32がHisであり;
33がAsnであり;
34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;
がHであり;
がHであり;および
がNHである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項14】
及びA11の少なくとも一方がChaでありかつA16、A19、及びA34の少なくとも一がAibである、請求項13に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項15】
該ペプチドが[Cha7,11,Nle8,18,Aib16,19,Tyr34]hPTH(1−34)NH、[Cha7,11,Nle8,18,31,Aib16,19,Tyr34]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Aib19]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Aib16]hPTH(1−34)NH;[Cha7,11,Nle8,18,Aib34]hPTH(1−34)NH;または[Cha7,11,Aib19,Lys30]hPTH(1−34)NHである、請求項14に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項16】
24、A28、及びA31の少なくとも一がChaでありかつA16及びA17の少なくとも一方がAibである、請求項13に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項17】
該ペプチドが[Cha28,Nle8,18,Aib16,19,Tyr34]hPTH(1−34)NH、または[Cha28,Aib16,19]PTH(1−34)NHである、請求項16に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項18】
下記式のペプチド:
【化2】

ただし、
はDapであり;
はSer、Thr、またはAibであり;
はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はLeu、Ile、Nle、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はMet、Nva、Leu、Val、Ile、Cha、またはNleであり;
11はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
12はGlyまたはAibであり;
15はLeu、Nle、Ile、Cha、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
16はSer、Asn、Ala、またはAibであり;
17はSer、Thr、またはAibであり;
18はMet、Nva、Leu、Val、Ile、Nle、Cha、またはAibであり;
19はGluまたはAibであり;
21はVal、Cha、またはMetであり;
23はTrpまたはChaであり;
24はLeuまたはChaであり;
27はLys、Aib、Leu、hArg、Gln、またはChaであり;
28はLeuまたはChaであり;
30はAspまたはLysであり;
31はVal、Nle、若しくはChaである、または欠損しており;
32はHisであるまたは欠損しており;
33はAsnであるまたは欠損しており;
34はPhe、Tyr、Amp、若しくはAibである、または欠損しており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;またはRおよびRの一方及び一方のみがCOEであり、この際、EはC1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;
はOH、NH、C1−12アルコキシ、またはNH−Y−CH−Zであり、この際、YはC1−12炭化水素部分であり、ZはH、OH、COH、またはCONHであり;
少なくともAはDapであり、Aはβ−Nal、Trp、Pal、Pheまたはp−X−Pheであり;A15はβ−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、A27はhArgであり、またはA31はNleである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項19】
以下である、請求項18に記載のペプチド:
がSer、Gly、またはDapであり;
がSerまたはAibであり;
がMet、Nva、Leu、Val、Ile、またはNleであり;
16がAsnまたはAibであり;
18がMet、Aib、またはNleであり;
21がValであり;
27がLys、Aib、Leu、hArg、またはChaであり;
31がVal、Nle、またはChaであり;
32がHisであり;
33がAsnであり;
34がPhe、Tyr、Amp、またはAibであり;
がHであり;
がHであり;および
がNHである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項20】
該ペプチドが[Nle31]hPTH(1−34)NH、[hArg27]hPTH(1−34)NH、または[Dap,Nle8,18,Tyr34]hPTH(1−34)NHである、請求項19に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項21】
下記式のペプチド:
【化3】

ただし、
はAla、Ser、またはDapであり;
はSerまたはAibであり;
はHis、Ile、またはChaであり;
はLeu、Cha、Nle、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はLeu、Met、またはChaであり;
10はAspまたはAsnであり;
11はLys、Leu、Cha、Phe、またはβ−Nalであり;
12はGlyまたはAibであり;
14はSerまたはHisであり;
15はIle、またはChaであり;
16はGlnまたはAibであり;
17はAspまたはAibであり;
18はLeu、Aib、またはChaであり;
19はArgまたはAibであり;
22はPhe、Glu、Aib、またはChaであり;
23はPhe、Leu、Lys、またはChaであり;
24はLeu、Lys、またはChaであり;
25はHis、Aib、またはGluであり;
26はHis、Aib、またはLysであり;
27はLeu、Lys、またはChaであり;
28はIle、Leu、Lys、またはChaであり;
29はAla、Glu、またはAibであり;
30はGlu、Cha、Aib、またはLysであり;
31はIle、Leu、Cha、若しくはLysである、または欠損しており;
32はHisであるまたは欠損しており;
33はThrであるまたは欠損しており;
34はAla若しくはAibであるまたは欠損しており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C1−12アルキル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;またはRおよびRの一方及び一方のみがCOEであり、この際、EはC1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;および
はOH、NH、C1−12アルコキシ、またはNH−Y−CH−Zであり、この際、YはC1−12炭化水素部分であり、ZはH、OH、COH、またはCONHであり;
、A、A、A11、A15、A18、A22、A23、A24、A27、A28、A30、若しくはA31の少なくとも一はChaである、またはA、A12、A16、A17、A18、A19、A22、A25、A26、A29、A30、若しくはA34の少なくとも一はAibである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項22】
22がPheまたはChaであり;A23がPheまたはChaであり;A25がHisであり;A26がHisであり;A27がLeuまたはChaであり;A28がIleまたはChaであり;A29がAlaであり;A30がGluまたはLysであり;A31がIleまたはChaであり;A32がHisであり;A33がThrであり;およびA34がAlaである、請求項21に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項23】
及びA11の少なくとも一方がChaである、請求項22に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項24】
16またはA19の少なくとも一方がAibである、請求項22に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項25】
22がGlu、Aib、またはChaであり;A23がLeu、Lys、またはChaであり;A25がAibまたはGluであり;A26がAibまたはLysであり;A28がLeu、Lys、またはChaであり;A29がGluまたはAibであり;A30がCha、Aib、またはLysであり;A31がLeu、Cha、またはLysであり;A32がHisであり;A33がThrであり;およびA34がAlaである、請求項21に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項26】
及びA11の少なくとも一方がChaである、請求項25に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項27】
16またはA19の少なくとも一方がAibである、請求項25に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項28】
下記式(但し、式:[Glu22,25,Leu23,28,31,Aib29,Lys26,30]hPTHrP(1−34)NHを除く)のペプチド:
【化4】

ただし、
はAla、Ser、またはDapであり;
はSerまたはAibであり;
はHis、Ile、またはChaであり;
はLeu、Cha、Nle、β−Nal、Trp、Pal、Phe、またはp−X−Pheであり、この際、XはOH、ハロゲン、またはCHであり;
はLeu、Met、またはChaであり;
10はAspまたはAsnであり;
11はLys、Leu、Cha、Phe、またはβ−Nalであり;
12はGlyまたはAibであり;
14はSerまたはHisであり;
15はIle、またはChaであり;
16はGlnまたはAibであり;
17はAspまたはAibであり;
18はLeu、Aib、またはChaであり;
19はArgまたはAibであり;
22はPhe、Glu、Aib、またはChaであり;
23はPhe、Leu、Lys、またはChaであり;
24はLeu、Lys、またはChaであり;
25はHis、Aib、またはGluであり;
26はHis、Aib、またはLysであり;
27はLeu、Lys、またはChaであり;
28はIle、Leu、Lys、またはChaであり;
29はAla、Glu、またはAibであり;
30はGlu、Cha、Aib、またはLysであり;
31はIle、Leu、Cha、若しくはLysである、または欠損しており;
32はHisであるまたは欠損しており;
33はThrであるまたは欠損しており;
34はAlaであるまたは欠損しており;
およびRは、それぞれ独立して、H、C1−12アルキル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;またはRおよびRの一方及び一方のみがCOEであり、この際、EはC1−12アルキル、C2−12アルケニル、C7−20フェニルアルキル、C11−20ナフチルアルキル、C1−12ヒドロキシアルキル、C2−12ヒドロキシアルケニル、C7−20ヒドロキシフェニルアルキル、若しくはC11−20ヒドロキシナフチルアルキルであり;および
はOH、NH、C1−12アルコキシ、またはNH−Y−CH−Zであり、この際、YはC1−12炭化水素部分であり、ZはH、OH、COH、またはCONHであり;
23、A24、A27、A28、若しくはA31の少なくとも一はLysである;
またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項29】
22がGlu、Aib、またはChaであり;A23がLeu、Lys、またはChaであり;A25がAibまたはGluであり;A26がAibまたはLysであり;A28がLeu、Lys、またはChaであり;A29がGluまたはAibであり;A30がCha、Aib、またはLysであり;A31がLeu、Cha、またはLysであり;A32がHisであり;A33がThrであり;およびA34がAlaである、請求項28に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項30】
及びA11の少なくとも一方がChaである、請求項29に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。
【請求項31】
16またはA19の少なくとも一方がAibである、請求項29に記載のペプチド;またはこれらの製薬上許容できる塩。

【公開番号】特開2007−302682(P2007−302682A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−174291(P2007−174291)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【分割の表示】特願2003−8027(P2003−8027)の分割
【原出願日】平成8年7月3日(1996.7.3)
【出願人】(500511604)ソシエテ・ドゥ・コンセイユ・ドゥ・ルシェルシュ・エ・ダプリカーション・シャンティフィック・エス・ア・エス (22)
【Fターム(参考)】