説明

創薬用試料保管システム

【課題】384チューブの収容容積を大きくすると共に、複数の384チューブを保管ラックに保持した状態で、一度に各384チューブをシールし、その後、384チューブの開口端部や保管ラック自体を傷つけることなく一本一本に切り離すことが可能であり、且つ、密閉性にも優れた創薬用試料保管システムを提供する。
【解決手段】創薬用試料を封入するチューブ及びチューブを碁盤目状に複数本縦立収容する保管ラックを有する創薬用試料保管システムであって、碁盤目状の隔壁が形成する複数の区画に複数本の前記チューブが1本ずつ刺さった状態で、全区画を覆うようにシート材を被せ、チューブが刺さっている一区画毎に熱溶着したものを、隣接するチューブの開口端部に形成された面取り部によって構成されるV字状の空間にカッターの刃を挿入することによって、チューブを1本毎に切り離す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、創薬研究等の分野において、多数の試料を識別・保管するために使用される創薬用試料保管システムに関するものであり、さらに詳しくは、創薬用試料を封入するチューブ及び該チューブを碁盤目状に384本縦立収容する保管ラックとを有する創薬用試料保管システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、創薬研究等の分野においては、試料を溶解した溶液をマイクロチューブと呼ばれるチューブに封入し、このマイクロチューブを碁盤目状に区画された保管ラックに複数本、例えば、8行12列で96個に区画された保管ラックに垂直に並び立てて収容し、保管や搬送を行っていた。また、SBS(Society for Biomolecular Screening)規格に準拠した上記96個に区画された保管ラックと同じ大きさの保管ラックで、より小さいマイクロチューブ、すなわち、超マイクロチューブ(以下、「384チューブ」と称する)を収容するために、16行24列で384個の総区画数を有する保管ラックも知られている。そして、384チューブの開口端部をシール部材でシールすることも知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】欧州特許出願公開第0904841号明細書(図1、第7〜9段落)
【特許文献2】欧州特許出願公開第1477226号明細書(図5、第3〜5段落)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図21に特許文献1に記載された384チューブ用保管ラック210を示す。この保管ラックは、96本のチューブを収容するSBS規格に準拠した保管ラックと同じサイズの保管ラックに、その4倍の数、すなわち384本の円筒形状で有底のチューブ212を収納するものである。したがって、96本用チューブの底面サイズをほぼ1/4に縮小した形状をしているために、収容できる試料の容量を少なくせざるを得なかった。さらに、16行24列に区画された収納空所218を形成するための隔壁219が保管ラック210のラックフレーム213とほぼ同一の高さで形成されているため、この隔壁219の厚さ分、384チューブ212の収納領域が小さくなり、収容できる試料の容量が96本用チューブに比べて、極端に制限されていた。しかも、384チューブ212の形状が、円筒形状をしているため、384チューブ212の開口端部をアルミフォイルなどのシール材216でシールした際に、多くの打ち抜いた残り214が発生して、不経済であった。
【0004】
一方、図22に特許文献2に記載された384チューブ用保管ラック220の断面図の一部を示す。この384チューブ用保管ラック220は、図21と同様に、96本のチューブを収容するSBS規格に準拠した保管ラックと同じ大きさの保管ラック220に、その4倍の数、すなわち384チューブ222を収納するものである。この384チューブ用の創薬試験保管システムは、384チューブ222が断面四角筒形状をしており、このことによって、上述した図21に示した円筒形状をしている384チューブ212より収容容積を増大させている。しかしながら、この384チューブ用保管ラック220の収容空所228は、384チューブ222の肩部224まで、隔壁229が伸びており、前記384チューブ222は、前記肩部224のところで前記隔壁229の略2分の1に乗りかかるように拡幅し上部開口端部まで伸びている。したがって、隣接する384チューブ222の開口端部間に隙間がほとんどなく、前記384チューブ用保管ラック220に384チューブ222を収容した状態で、各384チューブを一度にシール材226でシールして、それを一本一本切り離すことは、きわめて困難であった。もし、(図示はされていないが)カッターを使用して一本一本切り離す作業を384チューブ222が保管ラック220に収容された状態で行うと、カッターの刃により、384チューブ222の開口端部や、保管ラック220自体を傷つけてしまうことが懸念されていた。
【0005】
なお、上述した従来の384チューブでは、シールの密閉度についての配慮がなされていなかったため、中に封入した試料が蒸発するということが懸念されていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、384チューブの収容容積を大きくすると共に、複数の384チューブを保管ラックに保持した状態で、一度に各384チューブをシールし、その後、384チューブの開口端部や保管ラック自体を傷つけることなく一本一本に切り離すことが可能であり、且つ、密閉性にも優れた創薬用試料保管システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、創薬用試料を封入するチューブ及び該チューブを碁盤目状に複数本縦立収容する保管ラックを有する創薬用試料保管システムにおいて、前記チューブが、断面四角筒形状で底部に向けて細くなっていると共に、外側面の角部及び開口端部に、面取りが施されており、前記保管ラックは、ラックフレームの内側に碁盤目状に区画された前記チューブの長さに比べて、高さの低い碁盤目状の隔壁を有し、前記碁盤目状の隔壁の一区画に前記チューブの底部が嵌合し、前記碁盤目状の隔壁の各碁盤目の交点から鉛直上向きに垂設されたチューブ支持ピンを有しており、前記碁盤目状の隔壁が形成する複数の区画に複数本の前記チューブが1本ずつ刺さった状態で、前記チューブの存在箇所を覆うようにシート材を被せ、前記チューブが刺さっている一区画毎に熱溶着したものを、隣接する前記チューブの前記開口端部に形成された面取り部によって構成されるV字状空間にカッターの刃を挿入し、前記チューブを1本毎に切り離すことにより、上記の課題を解決するものである。
【0008】
なお、前記面取り部の形状は、特に限定されるわけではないが、隣接する面取り部によって構成されるV字状空間を大きくするため、直角である前記開口端部を45°の角度で角を落とす、いわゆるC面取りが好ましい。また、チューブ及びラックの材質は、特に限定されるわけではないが、ポリプロピレン(PP)又はポリカーボネート(PC)が好適に用いられる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の創薬用試料保管システムの構成に加えて、前記カッターが、円柱状部材の外周に、前記一区画の幅で刃が複数垂設されていることによって、上記の課題を一層解決するものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の創薬用試料保管システムの構成に加えて、前記カッターが、前記円柱状部材の両端部に、切り込み深さ調整用凸部を有することによって、上記の課題をさらに解決するものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の創薬用試料保管システムの構成に加えて、前記シート材が、アルミフォイルであることによって、上記の課題をより一層解決するものである。
【0012】
なお、このアルミフォイルは、アルミニウム箔の片面にチューブ開口端部との密着性を良くするため熱溶着用のポリエチレン(PE)樹脂の被膜を設け、反対の面に気密性を高めるとともに、アルミニウム箔を保護するためのポリエチレン・テレフタレート(PET)樹脂の三層ラミネート構造のものを使用しているが、シール材は、これに限られることなく、例えば、ポリオレフィン樹脂などの熱溶着性を有するものであれば、使用可能である。特に無色透明の熱溶着性樹脂を使用した場合、シール材を剥がすことなく、すなわち、チューブの密閉状態を解くことなく、チューブ内の様子を確認できるため好ましい。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、創薬用試料を封入するチューブ及び該チューブを碁盤目状に複数本縦立収容する保管ラックを有する創薬用試料保管システムにおいて、前記チューブは、断面四角筒形状で底部に向けて細くなっていると共に、外側面の角部及び開口端部に、面取りが施されており、前記保管ラックは、ラックフレームの内側に碁盤目状に区画された前記チューブの長さに比べて、高さの低い碁盤目状の隔壁を有し、前記碁盤目状の隔壁の一区画に前記チューブの底部が嵌合し、前記碁盤目状の隔壁の各碁盤目交点から鉛直上向きに垂設されたチューブ支持ピンを有しており、前記碁盤目状の隔壁が形成する複数の区画に複数本の前記チューブが1本ずつ刺さった状態で、前記チューブの存在箇所を覆うようにシート材を被せ、前記チューブが刺さっている一区画毎に熱溶着したものを、隣接する前記チューブの前記開口端部に形成された面取り部によって構成されるV字状空間にカッターの刃を挿入して、前記チューブを1本毎に切り離すことによって、384チューブの収容容積を大きくすると共に、複数の384チューブを保管ラックに保持した状態で、一度に各384チューブをシールし、その後、384チューブの開口端部や保管ラック自体を傷つけることなく一本一本に切り離すことが可能となる。また、V字状空間が、カッターの刃の移動を誘導するため、別途カッターを誘導するためのガイドを必要としないなど、その効果は、甚大である。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、前記カッターが、円柱状部材の外周に、一区画の幅で刃が複数垂設されていることによって、保管ラックに収容された384チューブを縦方向及び横方向にカッターを回転移動させるだけで、保管ラックに収容された384チューブを一度に切り離すことが可能になる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、前記カッターが、前記円柱状部材の両端部に、切り込み深さ調整用凸部を有することによって、前記切り込み深さ調整用凸部を保管ラックのラックフレーム部分に当接させて回転移動させるだけで、前記カッターの刃の適切な切り込み深さが維持され、384チューブや保管ラック自体を傷つけることなく、384チューブを素早く、正確且つ確実に一本一本に切り離すことができ、その効果は、甚大である。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、請求項1乃至請求項3が奏する効果に加えて、前記シート材が、アルミフォイルであることによって、前記384チューブの気密性が高まり、前記384チューブ内に封入した溶液の蒸発を確実に抑えることができ、創薬用試料の品質が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明の創薬用試料保管システムについて、好適な実施例について、図面に基づいて説明する。
【0018】
図1には、384チューブ用保管ラック100の全区画に384チューブを収納し、これらの384チューブの上面を例えば、アルミフォイルのようなシール材106で覆い、前記384チューブの開口端部に熱溶着により溶着させた後に、カッターを用いて、1本毎に切り離された状態の創薬用試験保管システムを示している。
【0019】
図1から明らかなように、保管ラック100のラックフレーム103の方が、前記保管ラック100に刺さっている384チューブ102の上面よりも低い位置にあるため、カッターを用いて、1本毎に切り離す際に、誤って保管ラック100を損傷することが抑制される。
【0020】
図2は、4本の384チューブ102が刺さった状態の保管ラック100を上面から見た上面図である。この保管ラック100は、ラックフレーム103とその内側に碁盤目状に区画された384チューブ102の長さに比べて、高さの低い碁盤目状の隔壁109を有している。そして、碁盤目の交点から鉛直上向きにチューブ支持ピン101が垂設されており、前記隔壁109及びチューブ支持ピン101によって、384チューブ102を収容する収容空所108を構成している。
【0021】
この保管ラック100と384チューブ102の関係をさらに詳しく示すため、図2においてVIIの符号を付した部分の斜視図を図7に示す。また、図7を上面から見た上面図を図8に示す。さらに、図8のIX−IX線で示した位置で切断した時の断面図を図9に示す。
【0022】
図7乃至図9から明らかなように、384チューブ102は、断面四角筒形状で、底部102aに向けて細くなっているとともに、外側面の角部102e及び開口端部102fに面取り加工が施されている。そして、隔壁109の上面に当接する位置に断面クランク形状の段部102gが形成されており、この形状によって、384チューブ102が隔壁109をすり抜けて、落下することを防止している。また、384チューブ102の外底102aは、平らであるが、内底102bは、四角錐状に底の中央に向けて傾斜を有する形をしている。この形状によって、384チューブ内の溶液をピペット等で抜き取る際に、残留物を極力少なくすることが可能になる。
【0023】
チューブ支持ピン101は、断面円形状で前記碁盤目状の隔壁109の交点から垂設されている。384チューブ102の下部壁102dを隔壁109が保持するとともに、上部壁102cをチューブ支持ピン101が支持するため、隔壁109の高さが低いにも関わらず、保管ラック100に差した384チューブ102がぐらついたり、倒れたりすることが防止される。
【0024】
図3は、図2のIII方向から見た時の側面図であり、図4は、図2のIV−IV線における断面図である。また、図3のV部拡大図が図5であり、図4のVI部拡大図が図6である。図7に示したように384チューブ102の開口端部102fに面取り加工を施してあるため、保管ラック100に隣接して収容された複数の384チューブ102の開口端部102f間に図5及び図6に示されているように、V字状空間102hが形成される。このV字状空間102hにカッターの刃を挿入することによって384チューブを一本毎に切り離すことが可能になる。
【0025】
次に本発明の必須構成要素の一つであるカッターについて、図面に基づき説明する。カッターそのものは、本発明の技術的思想を逸脱するものでなければ、どんなカッターでも構わないが、好適な例として2つの例を示す。便宜上、それらを実施例1及び実施例2とする。
【実施例1】
【0026】
図10は、保管ラック100に収容された384チューブを1本毎にカッター120で切り離しているときの主要部を示した上面図であり、図11は、図10におけるXI−XI線で切断した時の断面図である。図12は、図10をXII方向から見た時の側面図である。また、図13は、図11のXIII部拡大図であり、図14は、図10をXIV方向から見た時の側面図である。
【0027】
図10に示したカッターは、回転軸122を有する円柱状部材124の外周に、保管ラックの一区画の幅で複数の刃126が垂設されている。この図では、24列の区画を一度に切り離し可能なように23個の刃126が垂設されている。そして、図13に拡大して示されているように、隣接する384チューブ102の開口端部に形成された面取り部によって構成されたV字状空間102hに、カッターの刃126が刺さっている。そして、行列状に構成されたV字状空間102hに沿ってカッターを回転移動させることによって、シール材で繋がっていた384チューブを1本毎に切り分けることができる。
【実施例2】
【0028】
図15は、保管ラック100に収容された384チューブを1本毎にカッター140で切り離しているときの主要部を示した上面図であり、図16は、図15におけるXVI−XVI線で切断した時の断面図である。図17は、図15をXVII方向から見た時の側面図である。また、図18は、図16のXVIII部拡大図であり、図19は、図15をXIX方向から見た時の側面図である。
【0029】
図15に示したカッター140は、回転軸142を有する円柱状部材144の外周に、保管ラックの一区画の幅で複数の刃146が垂設されているとともに、円柱状部材144の両端部に切り込み深さ調整用凸部148を有している。この切り込み深さ調整用凸部148は、カッター140を回転移動させて384チューブを1本1本切り分ける際に、保管ラック100の外枠であるラックフレーム103に当接し、カッター140の刃の切り込み深さを規制している。したがって、カッター140を搭載した(図示はされていないが)切断加工機側で切り込み深さを調整する必要がない。
【0030】
しかも、カッター140の回転軸142に図20に示したように取っ手150を付け、手動で行列状に構成されたV字状空間102hに沿ってカッターを回転移動させることによって、隣接する384チューブを1本毎に切り分けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、384チューブの開口端部をシール加工した後、一本一本に切り離す切断加工を可能にしたものであって、創薬分野の他にも産業上の利用可能性は、きわめて高い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の創薬用試料保管システムにおける保管ラックの斜視図。
【図2】図1に示した保管ラックの上面図(チューブは、4本だけ描写)。
【図3】図2に示した保管ラックのIII方向から見た側面図。
【図4】図1のIV−IV線で切断した時の断面図。
【図5】図3のV部における拡大側面図。
【図6】図4のVI部における拡大断面図。
【図7】図2のVII部における断面円形状チューブ支持ピンによる384チューブの支持方法を示す斜視図。
【図8】図7に示した本発明の384チューブと保管ラックの上面図。
【図9】図8のIX−IX線における断面図。
【図10】本発明の実施例1の上面図。
【図11】図10のXI−XI線における断面図。
【図12】図10のXII方向から見た時の側面図。
【図13】図11のXIII部における拡大断面図。
【図14】図10のXIV方向から見た時の側面図。
【図15】本発明の実施例2の上面図。
【図16】図15のXVI−XVI線における断面図。
【図17】図15のXVII方向から見た時の側面図。
【図18】図16のXVIII部における拡大断面図。
【図19】図15のXIX方向から見た時の側面図。
【図20】実施例2のカッターを手動で使う時の斜視図。
【図21】従来の384チューブ及びラックの斜視図。
【図22】別の従来の384チューブ及びラックの垂直断面図。
【符号の説明】
【0033】
100、210、220 ・・・ 保管ラック
101 ・・・ チューブ支持ピン
102、212、222 ・・・ 384チューブ
102a ・・・ (384チューブの)外底
102b ・・・ (384チューブの)内底
102c ・・・ (384チューブの)上部壁
102d ・・・ (384チューブの)下部壁
102e ・・・ (384チューブの)角部
102f ・・・ (384チューブの)開口端部
102g ・・・ (384チューブの)段部
102h ・・・ (2つの隣接する384チューブによって形成される)V字状空間
103、213、223 ・・・ ラックフレーム
106、216、226 ・・・ シール材
108、218、228 ・・・ 収容空所
109、219、229 ・・・ 隔壁
120、140 ・・・ カッター
122、142 ・・・ 回転軸
124、142 ・・・ 円柱状部材
126、146 ・・・ (カッターの)刃
148 ・・・ 切り込み深さ調整用凸部
150 ・・・ (カッターの)取っ手


【特許請求の範囲】
【請求項1】
創薬用試料を封入するチューブ及び該チューブを碁盤目状に複数本縦立収容する保管ラックを有する創薬用試料保管システムにおいて、
前記チューブが、断面四角筒形状で底部に向けて細くなっていると共に、外側面の角部及び開口端部に、面取りが施されており、
前記保管ラックが、ラックフレームの内側に碁盤目状に区画された前記チューブの長さに比べて、高さの低い碁盤目状の隔壁を有し、前記碁盤目状の隔壁の一区画に前記チューブの底部が嵌合し、前記碁盤目状の隔壁の各碁盤目の交点から鉛直上向きに垂設されたチューブ支持ピンを有しており、
前記碁盤目状の隔壁が形成する複数の区画に複数本の前記チューブが1本ずつ刺さった状態で、前記チューブの存在箇所を覆うようにシート材を被せ、前記チューブが刺さっている一区画毎に熱溶着したものを、隣接する前記チューブの前記開口端部に形成された面取り部によって構成されるV字状空間にカッターの刃を挿入することによって、前記チューブを1本毎に切り離すことを特徴とする創薬用試料保管システム。
【請求項2】
前記カッターが、円柱状部材の外周に、前記一区画の幅で刃が複数垂設されていることを特徴とする請求項1に記載の創薬用試料保管システム。
【請求項3】
前記カッターが、前記円柱状部材の両端部に、切り込み深さ調整用凸部を有することを特徴とする請求項2に記載の創薬用試料保管システム。
【請求項4】
前記シート材が、アルミフォイルであることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の創薬用試料保管システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−296475(P2007−296475A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−126534(P2006−126534)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)
【出願人】(502327481)神戸バイオロボティクス株式会社 (10)
【Fターム(参考)】