説明

加圧機械の効率を高めるための方法及びシステム

【課題】蒸気漏出を阻止する蒸気シールヘッダを用いた蒸気タービンを提供すること。
【解決手段】加圧機械用の蒸気シールヘッダ(SSH)(130)の蒸気の圧力を調節するための方法(300)及びシステムが提供される。SSH(130)において、蒸気の圧力は、加圧機械(100)の作動ステータスに応じて調節することができる。可変圧力SSHシステム(130)は、加圧機械(100)の圧力パッキンを最適圧力範囲内に維持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に、蒸気タービンのような加圧機械の効率を高めるための方法及びシステムに関し、より詳細には、蒸気漏出を阻止する蒸気シールヘッダを用いた蒸気タービンに関する。
【背景技術】
【0002】
限定ではないが、蒸気タービンのような種々のタイプの加圧機械が発電用途で使用されている。蒸気タービンは、1つ又はそれ以上のタービンユニットを有することができ、各々がある圧力範囲内で作動する。これらのユニットは、高圧(HP)タービンユニット、中圧(IP)タービンユニット、及び低圧(LP)タービンユニットを含むことができる。各タービンユニットは、シャフトを部分的に内封する固定ハウジングを有することができる。1つ又はそれ以上のタービン段をシャフトの周りに軸方向に配置することができ、各タービン段は、シャフト上に円周方向に装着された複数のタービンブレードを有することができる。蒸気流路は、ハウジングとシャフトとの間の区域とみなすことができる。通常の作動条件下では、加圧蒸気がタービンユニットに噴出され、これが複数のタービンブレードを回転し、シャフトを回転させるようにする。通常、シャフトは、固定ハウジングを貫通し、発生した回転パワーをタービンユニットの外部に伝達する。
【0003】
シャフトとタービンユニットの固定ハウジングとの間のクリアランスは、加圧蒸気をユニットから漏出させる可能性があり、或いは、ユニット内に空気を流入させる可能性がある。種々の公知の解決手法では、圧力パッキン及び/又は真空パッキンなどの技術を用いて漏出を低減している。
【0004】
圧力パッキンからタービン室への蒸気漏出を阻止するために、圧力パッキン及び真空パッキンに加えてシャフトシールシステムを更に利用することができる。典型的には、シャフトシールシステムは、通常は所定圧力に維持される蒸気シールヘッダ(Steam Seal Header(SSH))を含む。蒸気タービンの通常の作動条件下では、SSHは、HP及びIPタービンにおいて圧力パッキンから漏出した蒸気を捕捉して当該蒸気を配向し、LPタービンにおいて真空パッキンをシールすることができる。シャフトシールシステムはまた、蒸気パッキン排気装置(SPE)を含むことができ、シャフトシールシステムにおいて真空を維持し、過剰蒸気を排出することができる。
【0005】
典型的には、公知の蒸気シールシステムでは、SSHは、圧力調整器により一定圧力に維持することができ、低圧力のときには、補助ボイラからの外部蒸気が供給され、高圧力のときには、過剰蒸気は凝縮器に配向される。通常の作動条件下では、蒸気タービン負荷の変化はHP及びIPからの蒸気の量を変化させ、すなわち、負荷が増大すると補助ボイラの蒸気はもはや必要ではなく、補助ボイラ蒸気の生成は、始動時及び比較的低負荷時にのみ必要とされる。SSH圧力設定点が高くなるほど、補助ボイラがより大きくなる。全負荷では、SSH圧力が低いほど低効率になる。現行のシステムは、欠陥のあるSSH設定点を利用していた。
【0006】
従って、一部の公知の蒸気シールシステムの上述の問題に対処する改善された蒸気シール方法及びシステムに対する要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5344160号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明の1つの実施形態によれば、機械(100)の効率を高めるよう構成されたシールシステムであって、固定ハウジング(112、114、116)により部分的に内封される回転可能シャフトと、シャフト及びハウジング間の区域により定められる流路とを含む加圧機械(100)と、加圧機械(100)から流体が漏出するのを実質的に妨げるように構成された圧力パッキン(128)と、加圧機械(100)の作動ステータスに応じて大きさが変化する最適圧力範囲に圧力パッキン(128)を維持するよう構成されたヘッダ(130)とを含み、加圧機械(100)内の流体の流れを制御するよう構成されたシャフトシールシステム(200)と、最適圧力範囲にヘッダ(130)を調節するよう構成され、ヘッダ(130)内の流体の一部を除去するよう適合されたバルブを含むヘッダブリードシステムと、最適圧力範囲を決定するよう構成されたコントローラ(142)と、を備え、最適圧力により、可変圧力を有するヘッダ(130)と共にシャフトシールシステム(200)を作動させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1つの実施形態による蒸気タービンを示す概略図。
【図2A】本発明の1つの実施形態によるシャフトシールシステムを示す概略図。
【図2B】本発明の代替の実施形態によるシャフトシールシステムを示す概略図。
【図3】本発明の1つの実施形態によるSSHの蒸気の量を変更する方法の1つの実施例を示すフローチャート。
【図4】本発明の1つの実施形態によるSSHの蒸気の圧力を変更する例示的なシステムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態は、添付図面を参照しながら本明細書で説明される。添付の図面は、単に例証の目的のものであり、本発明の範囲を限定する意図はない。要素の様々な構造的配置を有する他の実施形態も本発明の範囲から逸脱するものではない。
【0011】
本明細書では、特定の用語は、専ら読者の便宜のために使用しており、本発明の技術的範囲に対する限定として解釈すべきではない。例えば、「上側」、「下側」、「左側」、「前側」、「右側」、「水平方向」、「垂直方向」、「上流側」、「下流側」、「前方」、「後方」、「頂部」、「底部」などの用語は、図示の構成を単に説明しているに過ぎない。実際に、本発明の実施形態の1つ又は複数の要素は、あらゆる方向に配向することができ、従って、特に明記しない限り、この用語は、このような変形形態を含むものとして理解されたい。
【0012】
本発明が有する技術的効果は、限定ではないが、蒸気タービンなどの加圧機械の効率改善である。
【0013】
加圧機械の効率は、加圧機械の入力エネルギーに対する出力の比として考えられる。従って、効率は、有用な出力に変換される入力エネルギーの割合とみなすことができる。
【0014】
本発明は、限定ではないが、蒸気タービンなどの加圧蒸気を用いる様々な加圧機械に適用することができる。本発明の1つの実施形態は、単一蒸気タービン又は複数の蒸気タービンの何れにも適用することができる。本発明の1つの実施形態は、単純サイクル又は複合サイクル構成で作動する蒸気タービンに適用することができる。
【0015】
ここで、複数の図を通して種々の参照符号が同様の要素を表す図面を参照すると、図1は、本発明の1つの実施形態による蒸気タービン100を示す概略図である。蒸気タービン100は、高圧タービンユニット102、中圧タービンユニット104、及び低圧タービンユニット106を含むことができる。タービンユニット102、104及び106は、シャフト108と共に結合することができ、該シャフトは、蒸気によって生成された回転出力を用途装置に伝達する。本発明の1つの実施形態において、シャフト108は、限定ではないが、発電機又は機械負荷などの負荷110に結合することができる。本発明の1つの実施形態において、固定ハウジング112、114及び116は、高圧タービンユニット102、中圧タービンユニット104、及び低圧タービンユニット106それぞれに設けることができる。固定ハウジング112、114及び116は、シャフト108を部分的に内封することができ、蒸気流路を定めることができる。本発明の代替の実施形態では、タービンユニット102、104及び106は、タービン室118(図1では破線で示される)内に内封することができる。
【0016】
通常作動条件下では、限定ではないが、HRSG、蒸気発生器、又は同様のものなどの主要な蒸気発生源からの加圧蒸気は、蒸気ライン122を介して高圧タービンユニット102に供給することができる。本発明の1つの実施形態において、加圧蒸気は、蒸気ライン122上に設けられた吸入バルブ120を開放することにより供給することができる。ここで高圧タービンユニット102は、限定ではないが、約4500psia〜約900psia(約31000kP〜約6200kP)などのある圧力範囲内で作動することができる。
【0017】
高圧タービンユニット102から出る蒸気は、蒸気ライン124を通って中圧タービン104に流入することができる。中圧タービン104に流入する蒸気の圧力は、限定ではないが、約900psia〜約300psia(約6200kP〜約2100kP)などの圧力範囲内にあることができる。蒸気は、中圧タービン104から出た後、蒸気ライン126を通って低圧タービンユニット106に流入することができ、ここでは、限定ではないが、約250psia〜40psia(約1700kP〜約250kP)などの圧力範囲内で作動することができる。本発明の他の実施形態では、タービンユニットの数及び作動圧力範囲は、限定ではないが、用途装置、出力要件、及びサイクル構成に応じて変えることができる。
【0018】
本発明の実施形態では、シャフトシールシステムは、蒸気タービン100内の加圧蒸気の流れを制御するために設けることができる。本発明の1つの実施形態において、シャフトシールシステムは、圧力パッキン128を含むことができる。圧力パッキン128は、シャフト108と固定ハウジング112、114との間に設けられるクリアランス区域に隣接してシャフト108上に設けることができる。通常作動条件下では、圧力パッキン128は、タービンユニット102、104からタービン室118への加圧蒸気の漏出を低減することができる。圧力パッキン128は、1つ又はそれ以上のシールリングを含むことができ、該シールリングは、セグメント化された円周方向パッキン又はラビリンスパッキンを有することができる。本発明の他の実施形態において、蒸気、用途装置、又は同様のものの圧力に応じてパッキングリング又はラビリンス構造の形状の変形形態を設けることができる。本発明の1つの実施形態において、シャフトシールシステムはまた、上記シールヘッダ130(以下「SSH」と呼ぶ)を含むことができ、圧力パッキン128に接続することができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130はまた、LPタービン真空パッキン132に接続することができる。ここで、真空パッキン132は、シャフト108が固定ハウジング116を貫通するクリアランス区域に隣接してシャフト108上に配置することができる。真空パッキン132は、低圧タービンユニット106への空気の漏出を低減することができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130は、圧力パッキン128から真空パッキン132に漏出することができる蒸気を配向し、大気圧を上回って真空パッキン132を維持することができる。真空パッキン132は、低圧タービンユニット106への空気の漏出を低減することができる。
【0019】
本発明の1つの実施形態において、SSH130に蒸気を供給するために補助ボイラ134を設けることができ、これにより、HP及びIPタービンにより提供される蒸気流が不十分である場合、補助ボイラ134がSSH130内の蒸気の所要量を維持することができるようになる。本発明の1つの実施形態において、SSH130は、圧力パッキン128を最適圧力範囲内に維持することができる。本発明の1つの実施形態において、圧力パッキン128の最適圧力範囲は、蒸気タービン100の作動ステータスに依存することができる。本発明の1つの実施形態において、蒸気タービン100の作動ステータスは、蒸気タービン100の負荷率、例えば限定ではないが、始動負荷条件、中間部分負荷条件、及び全負荷条件とすることができる。本発明の代替の実施形態において、蒸気タービン100の作動ステータスは、蒸気タービン100の定格又は全負荷力に対する現在の出力の比として定義することができる。
【0020】
本発明の1つの実施形態において、SSH130の蒸気圧力を最適圧力範囲内に調節するためにヘッダブリードシステムを設けることができる。これは、HP及びIPタービンより、特により高い蒸気タービン負荷で過剰蒸気が提供される場合に必要となる可能性がある。ヘッダブリードシステムは、凝縮器システム140に接続することができる蒸気ライン138を含むことができる。蒸気ライン138を用いて、SSH130からの蒸気の一部を除去し、圧力パッキン128での最適圧力範囲を達成することができる。本発明の1つの実施形態において、蒸気ライン138内にバルブ136を設けることができる。バルブ136を開放し、SSH130内の蒸気がバルブ136を通って流出し、凝縮器システム140に流れることができるようにすることができる。本発明の1つの実施形態において、バルブ136は、凝縮器システム140と一体化することができる。本発明の1つの実施形態において、凝縮器システム140は、蒸気タービン100と関連付けることができる。
【0021】
本発明の1つの実施形態において、圧力パッキン128の最適圧力を決定するために
アクティブコントローラ142を設けることができる。コントローラ142は、蒸気タービン100の作動ステータスの判定、SSH130に流入する蒸気量の決定、及びSSH130から流出する蒸気量の決定といった技術的作用を有する制御システム又は同様のものを含むことができる。本発明の1つの実施形態において、コントローラ142は、負荷110と通信して(図1では破線で示される)、負荷110の出力を連続的に監視し、蒸気タービン100の作動ステータスを判定することができる。或いは、コントローラ142は、タービンユニット102、104及び106と通信して(図1では破線で示される)、限定ではないが、種々の点での圧力及び温度などの動作パラメータを連続的に監視し、蒸気タービン100の作動ステータスを判定することができる。本発明の1つの実施形態において、コントローラ142は、SSH130及び蒸気ライン138と通信して(図1では破線で示される)、蒸気流量を連続的に監視し、SSH130に出入りする蒸気量を求めることができる。本発明の1つの実施形態において、コントローラ142は、バルブ136の位置を特定することができる。バルブ136の位置は、バルブ136の開放又は閉鎖の程度を参照することができる。コントローラ142は、バルブ136の位置を変更し、ほぼ適切な蒸気量をSSH130から流出させることができる技術的作用を有することができる。
【0022】
本発明の1つの実施形態において、ヘッダブリードシステム及びコントローラ142を利用することによって、SSH130の圧力をほぼ大気圧を上回る圧力から最適性能の圧力までの範囲内で変えることができる。最適性能圧力の範囲は、蒸気タービン100に固有のものとすることができる。本発明の代替の実施形態において、SSH130の圧力は、限定ではないが、約15.5psia〜約50psia(約107kP〜約345kP)などの範囲内で変わることができる。
【0023】
本発明の1つの実施形態において、シャフトシールシステムはまた、蒸気パッキン排気装置ヘッダ(SPE)144を含むことができる。SPE144は、準大気圧に維持され、蒸気パッキン排気装置ポンプ146に接続することができる。本発明の代替の実施形態において、SPE144は、圧力パッキン128及び真空パッキン132の最外部分において、限定ではないが、約−0.2psigなどの圧力に維持することができる。SPE144は、パッキン128及び132から収集した蒸気を蒸気パッキン排気装置ポンプ146に通して大気に排出することができる。
【0024】
図2Aは、本発明の1つの実施形態によるシャフトシールシステム200を示す概略図である。シャフトシールシステム200は、SSH130及びSPE144と流れ連通した圧力パッキン128を含むことができる。始動負荷条件中、高圧タービンユニット102の圧力は、比較的低くすることができ、空気がシャフト108に沿って固定ハウジング112内に漏出できるようにすることができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130は、大気圧を上回る圧力に維持することができる。従って、SSH130は、図2Aの破線で示されるように、蒸気が固定ハウジング112内に流れることができるようにし、圧力パッキン128での空気漏出を低減する。本発明の1つの実施形態において、SSH130は、限定ではないが、約15.5psia(約107kP)などの圧力に維持することができる。
【0025】
図2Bは、本発明の代替の実施形態によるシャフトシールシステム200を示す概略図である。全負荷条件の間、高圧タービンユニット102の蒸気圧力は、固定ハウジング112内部からの加圧蒸気がシャフト108に沿って漏出できるようにすることができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130は、圧力パッキン128での蒸気漏出の低減を意図して、最適圧力(限定ではないが、蒸気圧よりも僅かに低いなど)に維持することができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130は、限定ではないが、約15.5psia〜約50psia(約107kP〜約345kP)などの圧力範囲内に維持することができる。
【0026】
蒸気タービン100の作動ステータスに応じてSSH130の圧力を最適化することにより、始動負荷条件中にSSH130に必要な蒸気量を低減することができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130に必要な蒸気量を少なくすることができるので、シャフトシールシステムは、補助ボイラ134にかかる負荷を減少させることができる。同様に、部分負荷運転及び全負荷運転中、SSH130は、最適圧力範囲内に維持することができ、補助ボイラ134からの蒸気要求を変えることができ、その結果、効率の全体の増加又は蒸気タービン100の熱消費率の減少を達成することができるようになる。更に、本発明の1つの実施形態において、蒸気タービン100の作動エンベロープが増大することができ、従って、タービンがより広い圧力範囲で作動可能にすることができる。本発明の1つの実施形態において、補助ボイラ134にかかる負荷が減少するので、蒸気タービン100の全体効率が増大することができる。
【0027】
理解されるように、本発明は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として具現化することができる。従って、本発明は、完全ハードウェア実施形態、完全ソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、或いはソフトウェア及びハードウェア態様を組合せた実施形態の形態をとることができ、本明細書ではそれら全てを全体として「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ぶ。更に、本発明は、媒体内に具現化されたコンピュータ使用可能プログラムコードを有するコンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0028】
あらゆる好適なコンピュータ読み取り可能媒体を利用することができる。コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み取り可能媒体は、例えば限定ではないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線又は半導体のシステム、装置、デバイス或いは伝播媒体とすることができる。コンピュータ読み取り可能媒体のより具体的な実施例(非網羅的リスト)には、以下のもの、すなわち、1つ又はそれ以上のワイヤを有する電気的接続部、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能・プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)、光学記憶装置、インターネット又はイントラネットをサポートするものなどの伝送媒体、或いは磁気記憶装置が含まれることになる。プログラムは、例えば紙又は他の媒体を光学的にスキャンすることにより電子的に取り込み、次いで必要に応じて適切な方法でコンパイルし、解釈し、又は他の方法で処理し、その後コンピュータメモリ内に記憶させることができるので、コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み取り可能媒体は、プログラムを印刷する紙又は他の好適な媒体であってもよい点に留意されたい。本明細書の文脈に照らして、コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み取り可能媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって或いはこれらと関連して使用するためのプログラムを収容、記憶、通信、伝播、又は移送することができるあらゆる媒体とすることができる。
【0029】
本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)7、Smalltalk又はC++、或いは同様のものなどの、オブジェクト指向プログラミング言語で記述することができる。しかしながら、本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードはまた、「C」プログラミング言語又は同様の言語のような、従来の手続き形プログラミング言語で記述することができる。プログラムコードは、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして全体的にユーザコンピュータ上で、部分的にユーザコンピュータ上で、或いは、部分的にユーザコンピュータ上で且つ部分的にリモートコンピュータ上で、又は全体的にリモートコンピュータ上で実行することができる。後者の場合には、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を介してユーザコンピュータに接続することができ、或いは外部コンピュータに対して接続することができる(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)。
【0030】
以下では、本発明の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照しながら本発明を説明する。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施することができる点は理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてマシンを形成し、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実施する手段をもたらすようにすることができる。
【0031】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ読み取り可能メモリ内に記憶させることができ、該命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置に命令して特定の方式で機能させることができ、コンピュータ読み取り可能メモリ内に記憶された命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実施する命令手段を含む製品をもたらすようにする。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上にロードして、一連の動作ステップをコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で実行させてコンピュータに実装されるプロセスを生成し、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/動作を実施するステップを提供するようにする。
【0032】
本発明は、蒸気タービン100用のSSH130に対する最適圧力範囲を決定する技術的作用を有する制御システム又は同様のものを含むことができる。制御システムは、蒸気タービンの作動ステータスを自動的又は連続的に監視し、蒸気タービンの作動ステータスに応じてSSH130の圧力を変えるよう構成することができる。或いは、制御システムは、作動を開始するためのユーザ動作を必要とするよう構成することができる。本発明の制御システムの1つの実施形態は、スタンドアロンシステムとして機能することができる。或いは、制御システムは、蒸気タービン制御装置又は発電プラント制御システムなどのより広いシステム内のモジュール又は同様のものとして一体化することができる。
【0033】
次に、本発明の1つの実施形態によるSSH130内の蒸気量を変更する方法300の一実施例を示すフローチャートである図3を参照する。本発明の1つの実施形態において、SSH130内の蒸気量は、コントローラ142により調節することができる。本発明の1つの実施形態において、コントローラ142は、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)又は同様のものと一体化することができる。GUIにより、ユーザは以下で説明する方法300を進むことができるようになる。
【0034】
方法300のステップ310において、コントローラ142は、本発明の1つの実施形態によるSSH130における蒸気の圧力を監視し変更することができる。SSH130内部の圧力は、ほぼ大気圧を上回る圧力から最適性能圧力までの範囲内で変化することができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130内部の圧力は、限定ではないが、約15.5psia〜約50psia(約107kP〜約345kP)などの範囲内で変わることができる。
【0035】
ステップ320では、方法300は、蒸気タービン100の作動ステータスを判定することができる。本発明の1つの実施形態において、複数の温度及び圧力センサを用いて、蒸気タービン100の作動ステータスを求めることができる。センサは、タービンユニット102、104及び106に接続することができ、コントローラ142と通信することができる。コントローラ142は、センサから取得したデータに基づいて蒸気タービン100の作動ステータスを推定することができる。本発明の別の実施形態において、負荷110の出力を測定し、蒸気タービン100の作動ステータスを求めることができる。或いは、シャフト108のトルク及び回転速度は、蒸気タービン100の作動ステータスを推定するのに用いることができる。本発明の1つの実施形態において、蒸気タービン100の作動ステータスは、上述のように始動、部分負荷、又は全負荷とすることができる。
【0036】
ステップ330において、方法300は、SSH130における目標蒸気量を決定することができる。本発明の1つの実施形態において、目標蒸気量は、蒸気タービン100の所与の作動ステータスにおいてその性能が最適になることができるSSH130の蒸気量に等しくすることができる。
【0037】
ステップ340では、方法300は、SSH130における現在の蒸気量を求めることができる。本発明の1つの実施形態において、SSH130の現在の蒸気量は、複数の圧力及び温度センサを用いることにより求めることができる。複数のセンサをSSH130に接続することができ、該センサからのデータをコントローラ142が受け取り、SSH130の現在の蒸気量を算出することができる。本発明の他の実施形態において、少なくとも1つの流量調整装置を用いて、SSH130に出入りする蒸気量を監視することができる。流量調整装置は、蒸気ライン138及びSSH130に接続することができ、流量調整装置からのデータは、コントローラ142が受け取り、SSH130の現在の蒸気量を算出することができる。
【0038】
ステップ350では、方法300は、SSH130の現在の蒸気量がSSH130の目標蒸気量にほぼ等しいかどうかを判定することができる。ステップ350では、方法300は、SSH130の目標蒸気量とSSH130の現在の蒸気量とを比較することができる。現在の蒸気量がSSH130の目標蒸気量に全く等しくない場合には、方法300はステップ360に進むことができ、そうでない場合には、ステップ310に戻り、ステップ310〜350を繰り返すことができる。
【0039】
ステップ360では、方法300は、SSH130の蒸気量を制御することができる。本発明の1つの実施形態において、コントローラ142は、バルブ136の位置を決定することができる。コントローラ142は更に、SSH130の蒸気の量を増減させるために、バルブ136の開閉を調節することができる。
【0040】
蒸気量を変更することによって、SSH130の蒸気圧は、最適圧力範囲内で変えることができる。これにより蒸気タービン100の性能改善を助けることができる。始動モード中、SSH130の所要蒸気量が小さくなると、補助ボイラ134にかかる負荷が相対的に低くすることができる。また、部分負荷及び全負荷では、SSH130の圧力は、蒸気タービン100の全体の熱消費率を変更し改善することができる。
【0041】
方法300の全ステップを周期的に繰り返して、蒸気タービン100の作動ステータスを常に監視し、蒸気タービン100の作動ステータスに応じてSSH130の蒸気圧力を変更することができる。
【0042】
図4は、本発明の1つの実施形態によるSSH130の蒸気圧力を変更する制御システム400のブロック図である。方法300のステップは、システム400において具現化され、該システムにより実施することができる。制御システム400は、1つ又はそれ以上のユーザ通信デバイス402、又は同様のシステムもしくはデバイス(図4には2つ示されている)を含むことができる。ユーザ通信デバイス402は、例えば限定ではないが、コンピュータシステム、セルラ電話、パーソナルデジタルアシスタント、又は電子メッセージを送受信するのに用いる何れかの他のデバイスとすることができる。
【0043】
ユーザ通信デバイス402は、システムメモリ404を含むことができる。システムメモリ404は、例えば限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読取り専用メモリ(ROM)を含むことができる。システムメモリ404は、オペレーティングシステム406を有することができる。オペレーティングシステム406は、ユーザ通信デバイス402の作動全体を制御することができる。システムメモリ404はまた、ブラウザ408を含むことができる。システムメモリ404はまた、図3の方法300と同様又はそのステップを含むことができる、SSH130の蒸気圧力を変更するデータ構造410又はコンピュータ実行可能コードを含むことができる。
【0044】
システムメモリ404は更に、SSH130の蒸気圧力を変更する方法300と共に使用することができるテンプレートキャッシュメモリ412を含むことができる。
【0045】
ユーザ通信デバイス402はまた、ユーザ通信デバイス402内の他の構成部品の作動を制御するプロセッサ又は処理ユニット414を含むことができる。オペレーティングシステム406、ブラウザ408、及びデータ構造410は、処理ユニット414上で動作することができる。処理ユニット414は、システムバス416によりシステムメモリ404及び他の構成部品に結合することができる。
【0046】
ユーザ通信デバイス402はまた、複数の入力/出力デバイス(I/O)418を含むことができる。各I/Oデバイス418は、入力/出力インタフェース(図4には示さず)によってシステムバス416に結合することができる。I/Oデバイス418により、ユーザが、ユーザ通信デバイス402と共に操作し且つインタフェース接続してブラウザ408及びデータ構造420の動作を制御し、SSH130の蒸気圧力を変更するようソフトウェアに対してアクセス、動作、及び制御を行うことが可能になる。I/Oデバイス418は、本明細書で検討される動作を実施するためのキーボード及びコンピュータポインティングデバイス又は同様のものを含むことができる。他の実施形態では、I/Oデバイス418はまた、ディスクドライブ、光学、機械、磁気、又は赤外線のI/Oデバイス、モデム、又は同様のものを含むことができる。I/Oデバイス418は、記憶媒体420にアクセスするのに用いることができる。記憶媒体420は、ユーザ通信デバイス402などのシステムが使用するため、又は該システムと関連してコンピュータ読取り可能命令又はコンピュータ実行可能命令もしくは他の情報を収容、格納、通信、又は伝送することができる。
【0047】
ユーザ通信デバイス402はまたモニタ422を有することができる。モニタ422は、蒸気タービン100の作動ステータス、SSH130の現在の蒸気圧力、及びSSH130の現在の蒸気温度などの特定のパラメータを表示するのに用いることができる。
【0048】
ユーザ通信デバイス402はまた、ハードドライブ424を含むことができる。ハードドライブ424は、ハードドライブインターフェース(図4には図示していない)を介してシステムバス416に結合することができる。ハードドライブ424はまた、ローカルファイルシステム又はシステムメモリ404の一部を形成することができる。ユーザ通信デバイス402のオペレーションにおいて、プログラム、ソフトウェア、及びデータをシステムメモリ404とハードドライブ424との間で転送及び交換することができる。
【0049】
ユーザ通信デバイス402は、ネットワーク428を介してユニットコントローラ426に接続することができる。ユーザ通信デバイス402のシステムバス416は、ネットワークインタフェース430によりネットワーク428に結合することができる。ネットワークインタフェース430によって、ネットワーク428を介したユーザ通信デバイス402から外部デバイスへのデータの転送が可能になり、その逆もまた同様である。例えば限定ではないが、ユーザ通信デバイス402は、同様の通信デバイス又は中央ネットワークサーバと通信することができる。ネットワークインタフェース430は、ネットワーク428に結合するためのモデム、Ethernet(登録商標)カード、ルータ、ゲートウェイ、又は同様のものとすることができる。この結合は有線又は無線接続とすることができる。ネットワーク428は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、アドホックネットワーク、インターネット、その他とすることができる。ネットワーク428は、有線又は無線とすることができる。
【0050】
ユニットコントローラ426はまた、ファイルシステム、ROM、RAM、及び同様のものを含むことができるシステムメモリ432を含むことができる。システムメモリ432はまた、オペレーティングシステム434を含むことができる。オペレーティングシステム434は、ユニットコントローラ426の動作全体を制御するコンピュータ実行可能命令セットを含むことができる。システムメモリ432はまた、SSH130の蒸気圧力を変更するためのデータ構造436を含むことができる。データ構造436は、SSH130の蒸気圧力を変更するための方法300に関して説明されたものと同様のオペレーションを含むことができる。本発明の1つの実施形態によれば、データ構造436は、限定ではないが、蒸気タービン作動ステータス及びSSH130の対応する目標蒸気量の表形式データを含むことができる。データ構造436は更に、ユーザ通信デバイス402から得られたデータを含むことができ、方法300のステップを効果的に実施するのに必要となる可能性がある。システムメモリ432はまた、他のファイル、アプリケーション、モジュール、及び同様のものを格納するパーティション438を含むことができる。
【0051】
ユニットコントローラ426はまた、ユニットコントローラ426内の他の構成部品のオペレーションを制御するプロセッサ442を含むことができる。ユニットコントローラ426はまた、I/Oデバイス444と、並びにI/Oデバイス444と共に少なくとも1つのユニットコントローラ426に対するインタフェースを提供するモニタ又は同様のものなどの他のデバイス446を含むことができる。ユニットコントローラ426はまた、ハードディスクドライブ448を含むことができる。システムバス450は、ユニットコントローラ426の異なる構成部品を接続することができる。ネットワークインタフェース452は、システムバス450を介してユニットコントローラ426をネットワーク428に結合することができる。
【0052】
本明細書で記載されるフローチャート及びステップ図は、本発明の幾つかの実施形態による種々の実施及びコンピュータプログラム製品の方法、アーキテクチャ、及び動作を例証するためのものである。図示の各ステップは、種々の論理演算を実施するための1つ又はそれ以上のコンピュータプログラム、モジュール、又はシステムを包含することができる。本発明の範囲は、一連のステップに限定されるものではない点を理解されたい。本発明の幾つかの代替の実施形態では、ステップは、連続的ではなく同時に実施することができる。他の実施形態では、ステップは逆の順序で実施することもできる。
何れかの順序で記載のステップに従って同じ結果を得るこのような全ての実施形態は、本発明の範囲から逸脱するものではない。
【0053】
本発明は蒸気タービンに関して説明してきたが、当業者であれば、本発明の教示は、機械ハウジングから加圧流体の漏出を生じやすい何れかの回転加圧流体機械の性能改善に適用できる点は理解されたい。
【0054】
当業者であれば理解されるように、幾つかの例示的な実施形態に関して上述された多くの様々な特徴及び構成は、本発明の他の実施可能な実施形態を形成するよう更に選択的に適用することができる。簡潔にするため、及び当業者の能力を考慮して、実施可能な繰り返しの全ては本明細書で詳細には提供され又は説明していないが、添付の複数の請求項又はその他によって包含される全ての組み合わせ及び可能な実施形態は、本出願の一部をなすものとする。加えて、本発明の複数の例示的な実施形態の上記の説明から、当業者であれば改善、変更、及び修正が理解されるであろう。当該技術分野の範囲内にあるこのような改善、変更、及び修正はまた、添付の請求項によって保護されるものとする。更に、上記のことは、本出願の記載の実施形態にのみに関連しているが、添付の請求項及びその均等物によって定められる本出願の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変更及び修正を本明細書において行うことができる点を理解されたい。
【符号の説明】
【0055】
100 蒸気タービンの概略図
102 高圧タービンユニット
104 中圧タービンユニット
106 低圧タービンユニット
108 シャフト
110 負荷
112 高圧タービンユニットの固定ハウジング
114 中圧タービンユニットの固定ハウジング
116 低圧タービンユニットの固定ハウジング
118 タービン室
120 吸入バルブ
122 蒸気ライン
124 蒸気ライン
126 蒸気ライン
128 圧力パッキン
130 蒸気シールヘッダ(SSH)
132 真空パッキン
134 補助ボイラ
136 バルブ
138 蒸気ライン
140 凝縮器システム
142 コントローラ
144 蒸気パッキン排気装置ヘッダ(SPE)
146 排気装置ポンプ
300 SSHの蒸気量を変更する方法
310 SSH圧力を監視し変更するステップ
320 蒸気タービンの作動ステータスを判定するステップ
330 SSHの目標蒸気量を決定するステップ
340 SSHの現在の蒸気量を決定するステップ
350 SSHの現在の蒸気量と目標蒸気量とを比較するステップ
360 バルブの開放を調節することによりSSHの蒸気量を制御するステップ
400 システム
402 ユーザ通信デバイス
404 システムメモリ
406 オペレーティングシステム
408 ブラウザ、ウェブブラウザ
410 SSH圧力を変えるためのデータ構造
412 キャッシュメモリ
414 プロセッサ,処理ユニット
416 システムバス
418 入力/出力デバイス
420 記憶媒体
422 ディスプレイ、モニタ
424 ハードドライブ
426 ユニットコントローラ
428 ネットワーク
430 ネットワークインタフェース
432 システムメモリ
434 オペレーティングシステム
436 SSH圧力を変えるためのデータ構造
438 他のファイル、アプリケーション、モジュール、及び同様のもの
442 プロセッサ
444 入力/出力デバイス
446 他のデバイス
448 ハードドライブ
450 システムバス
452 ネットワークインタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械(100)の効率を高めるよう構成されたシールシステムであって、当該システムが、
固定ハウジング(112、114、116)により部分的に内封される回転可能シャフトと、前記シャフト及び前記ハウジング間の区域により定められる流路とを含む加圧機械(100)と、
前記加圧機械(100)から流体が漏出するのを実質的に妨げるように構成された圧力パッキン(128)と、前記加圧機械(100)の作動ステータスに応じて大きさが変化する最適圧力範囲に前記圧力パッキン(128)を維持するよう構成されたヘッダ(130)とを含み、前記加圧機械(100)内の流体の流れを制御するよう構成されたシャフトシールシステム(200)と、
前記最適圧力範囲に前記ヘッダ(130)を調節するよう構成され、前記ヘッダ(130)内の流体の一部を除去するよう適合されたバルブを含むヘッダブリードシステムと、
前記最適圧力範囲を決定するよう構成されたコントローラ(142)と
を備えており、前記最適圧力により、可変圧力を有するヘッダ(130)と共に前記シャフトシールシステム(200)を作動させることができるようになる、シールシステム。
【請求項2】
前記流体が蒸気を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記加圧機械(100)が蒸気タービンを含む、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記作動ステータスが、始動条件、部分負荷条件、又は全負荷条件のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記バルブ(136)が、前記バルブの下流側に位置付けられる構成部品と一体化される、請求項3記載のシステム。
【請求項6】
前記バルブ(136)により、蒸気が前記ヘッダ(130)から流出して前記構成部品に流入できるようになる、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記構成部品が、前記蒸気タービンに付属した凝縮器システム(140)を含む、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラ(142)が、以下のステップ(300):
前記加圧機械の作動ステータスを判定するステップ(320)と、
前記ヘッダ(130)に流入する流体流量を決定するステップと、
前記ヘッダ(130)から流出する流体流量を決定するステップと
を実行するよう構成された制御システムを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記コントローラが前記バルブ(136)の位置を決定する、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記ヘッダ(130)の可変圧力がほぼ大気圧を上回る圧力から最適性能圧力付近までの範囲を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記範囲が約15.5ポンド毎平方インチ〜約50ポンド毎平方インチである、請求項10記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−102581(P2011−102581A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245758(P2010−245758)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】