説明

動いている物体を監視する方法および装置

【課題】本発明は、比較的簡単で実現への費用効果があり、動く物体の高度の信頼性ある監視を可能にする、監視方法および監視装置を提供する。
【解決手段】本発明は、相対距離(D)を持って軌道(T)に沿って動く物体(2)を監視する方法および装置に係り、この物体は、可視光スペクトルにおいて透明または半透明な部分(4)を有し、物体(2)が当該部分(4)で光線(8)を横切るように、光線(8)が軌道(T)を横断して向けられ、光線(8)からの光が検出器(7)で検出されるようになっている。監視の信頼性を低価格で向上するために、本発明は、光線(8)が、前記部分(4)を実質的に不透過の波長域での光を有し、物体(2)の存在および/または不存在が光が検出されない、および/または前記透過不可能な波長域内の光が検出器(7)によって検出される移行期間に基づいて判定されることを提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相対距離を持って軌道に沿って動く物体を監視する方法に係り、この物体は、可視光スペクトルにおいて透明または半透明な部分を有し、物体が当該部分で光線を横切るように、光線が軌道を横断して向けられ、光線からの光が検出器で検出されるようになっている。本発明は、更に、発光器と検出器を備えた一般的な監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような監視装置や方法は、例えば、ガラスボトルやペットボトルの瓶詰めラインで使われる。このようなボトルの自動充填の前後で、ボトルは、洗浄や、密封や、ラベル貼りや、包装のような、別の自動処理工程からコンベアベルトで運ばれたり、当該工程に運ばれたりする。続く処理工程は、例えば、各ボトルの予測充填時間やコンベアベルト上のボトルの相対距離に影響するコンベアベルトの予測送り頻度を考慮して、前の処理と同期させられる。このようにして、品質を保証するために、瓶詰め工程は、前の処理が予測生産量にかなっているか、予測ボトルの少なくとも1つが予測時間に遅れていたり、欠けていたりしないかの信頼できる検出機構を必要とする。
【0003】
普通の監視装置は、検出光の強度のわずかな変化に応答する検出器を備えた光学式光センサからなる。原理的には、強度の変動は、ボトルが光線を横切る時の屈折率の変化によって引き起こされる。この効果の大きさは小さいために、検出機構の信頼性は制限される。ボトルの表面品質が、1つの製造段階または続く生産サイクルの間に変化することがあるという事実から、更なる制限が生じる。例えば、ボトルの側壁は、石鹸液で滑らかにされることがあり、その洗浄の後には、その屈折率が変化してしまう。結果として、検出機構の感度は、動く物体の瞬間的な特性に合わせて、頻繁に適合される必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、比較的簡単で実現への費用効果があり、動く物体の高度の信頼性ある監視を可能にする、改良された監視方法および監視装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1または8に記載の特徴を有する方法または装置によって達成される。本発明の有利な実施例は、従属請求項によって定義される。
【0006】
監視方法の1つの好ましい態様に関して、本発明は、光線が、物体の一部を実質的に不透過の波長域の光からなり、物体の存在が、不透過の波長域内の光が検出器によって検出されることの無い移行期の期間に基づいて、検出されることを提案する。このようにして、軌道上の所定位置での物体の存在の判定が、不透過の波長域を超えた光線の完全な遮断を検出することを基にすることが好ましい。このことは、監視過程の信頼性を大いに改善することができ、低価格で実施できるのである。
【0007】
監視方法の別の好ましい態様によれば、物体の非存在は、前記不透過波長域内の光が前記検出器によって検出される移行期の時間に基づいて判定される。有利には、予測時間は、前記光線を横切る物体の各々のために提供される。更には、物体の非存在は、前記不透過波長域の光が予測時間の間に検出器によって検出される時に判定されてもよい。このようにして、任意の時間に物体の存在が判定可能であるだけでなく、代替的に或いは追加的に物体の予測時間での非存在が判定できるのである。有利には、これは、生産サイクルでの品質保証を更に改善するために採用可能である。
【0008】
本発明によれば、これらの利点は、物体の一部を実質的に不透過な波長域を有する光を放射するようになったエミッタからなる装置によって達成され、この不透過波長域は、少なくとも部分的に可視光スペクトル外にあり、出力回路が所定の検出閾値に対する検出光強度を代表する出力信号を作るようになっており、該出力信号が、移行時間における物体の存在または非存在を示すようになっている。
【0009】
本発明の以下の好ましい実施例は、監視方法および監視装置の少なくとも一方で有利に実施される。
【0010】
不透過波長域内の光は、部分によって吸収可能および/または反射可能である。好ましくは、光線の波長域または発光パワーの少なくとも50パーセント、より好ましくは、少なくとも80パーセントが、前記部分を不透過である。最も好ましくは、光線は、実質的に、該部分を不透過な波長域のみからなる。それに対応して、エミッタは、好ましくは、不透過波長域内でのみ光を発光するように構成されている。より好ましくは、発光された光の波長域は、可視光スペクトル外である。本発明によれば、これら手段の各々が検出機構の信頼性を更に改善することができるのである。更に、これら手段は、提案された監視装置の低価格での実施に寄与する。
【0011】
好ましくは、検出光強度は、検出器によって検出可能な光スペクトルの積分強度に相当する。したがって、波長判定は採用される必要がなく、波長に鈍感な基本検出装置が、光線の不透過波長域の遮断の検出のために適用可能である。例えば、検出器は、フォトダイオードのような、波長に鈍感な半導体装置によって構成されてもよい。
【0012】
好ましくは、出力回路によって生じる出力信号は、検出光強度の比較と所定の検出閾値に基づいている。特に、この比較に基づく出力信号を判定するために、コンパレータが出力回路に用いられてもよい。好ましくは、出力信号は、2つの検出信号状態からなる。第1信号状態は、検出光強度が、前記移行時間に前記所定検出閾値よりも低いかどうかを示す。第2信号状態は、検出光強度が、前記移行時間に前記所定検出閾値以上かどうかを示す。有利には、これら2つの検出信号状態の各々は、異なる一定信号値からなる。例えば、1つの信号状態の信号値は、ゼロであり、これは、光検出の「オフ」モードに相当し、他の信号状態の信号値はゼロよりも大きく、これは、光検出の「オン」モードに相当する。このようにして、動いている物体のための低価格で信頼性の高い検出機構が実現できるのである。
【0013】
特に、光線の発光パワーに近い検出閾値の高い値が、採用可能である。そのような構成は、発光光線が物体の部分を不透過な光だけからなるときに、採用可能である。検出信頼性を向上するためには、検出閾値は、好ましくは、光線の発光パワーの2分の1より小さく、より好ましくは、3分の1よりも小さい。この構成は、発光される光線の波長域の一部だけが物体の部分を不透過であるか、光線がその全波長域で不透過であると、有利である。より好ましくは、検出閾値は、検出信頼性を最大限にするために、ほぼゼロのパワー値に相当する。
【0014】
好ましくは、部分は、制限する波長値の上だけ、好ましくは、370ナノメートル上方だけ、更に好ましくは、310ナノメートル上方だけ、透明または半透明である。1つの好ましい適用によれば、部分は、ポリエチレンテレフタレート(PET)によって構成されている。1つの好ましい適用によれば、部分は、ガラスによって構成され、より好ましくは、ソーダ石灰ガラスによって構成される。特に好ましい材料は、約72パーセントの二酸化ケイ素(SiO)と13パーセントの一酸化ナトリウム(NaO)と5パーセントの一酸化カルシウム(CaO)の化学構造を備えたソーダ石灰ガラスである。
【0015】
有利には、これらの材料は、多くの従来の生産物の包装材料を含んでおり、特に、医薬用および食品産業用の包装材料を含み、本発明の適用可能性を幅広いものにする。好ましくは、物体は、生産ラインの生産物である。より好ましくは、生産物は、容器であり、部分は、これら容器の壁部分である。これに対応して、監視装置および/または方法の好ましい使用は、容器の充填ライン、より好ましくは、瓶詰めラインである。この場合、容器は、自動充填過程の前および/または後の軌道に配置されてもよい。
【0016】
本発明の好ましい構成においては、エミッタは、実質的に紫外線スペクトル内でのみ光を発光するようになっており、より好ましくは、中波長紫外線および/または短波長紫外線スペクトル内でのみ発光するようになっている。このようにして、可視光スペクトル内の光線の干渉が避けられる。一方、これは、多くの適用のための信頼できる検出装置を可能にする。特に、日々の太陽光条件でのまたは普通の室内照明での腐敗性干渉が、提案された検出装置で回避される。一方、監視環境に近い人々の気を散らすような視覚効果が避けられる。
【0017】
別の好ましい構成によれば、定義された偏光を有する光が、軌道の位置における光線に提供される。このようにして、偏光の発光が、検出光と識別可能な発行の独特の認識特性を提供することができるので、検出信頼性は更に改善される。特に、変化しない偏光角の動いている物体の表面から反射される光線の一部と、環境からの外乱が取り除かれる。検出光のそのような差別化を提供するために、検出器は、好ましくは、偏光に対する直交偏波を備えた光線の部分だけが検出可能であるように、発光の定義された偏光に対する直交偏波を有する光要素だけを実質的に検出するように構成される。更に、光線は、前記光線の偏光を変える手段を介して検出器へと向けられるのが好ましい。このようにして、動いている物体の軌道を通過した発光の一部の誤差の無い認識が達成されるのである。偏光を変えるそのような手段は、発光の偏向角を回転する偏光回転子および/または発光を非偏光に変換する減極剤によって構成されてもよい。
【0018】
したがって、監視装置のエミッタは、好ましくは、生産物体によって横切られる光線からの光が定義された発光偏光を備えるように、偏光器を備えている。これに対応して、検出器は、好ましくは、前記光線の光が検出される前に前記発光偏光に対して直交偏波を有する前記光線を提供するための別の偏光器を備えている。偏光器は、同一の格納容器にまたは光線のより遠い位置でそこから離れて、発光器/検出器の前に配置される。好ましくは、ブルースター角偏光器が用いられる。代替的にまたは追加的に、針金格子偏光器や水晶偏光器のような吸収式偏光器や、プリズムや薄膜偏光器のようなビームスプリッティング偏光器が考えられる。
【0019】
偏光された光線の偏光の変化を可能にするために、監視装置は、好ましくは、検出器の偏光器の前に前記光線において使い捨てできる、偏光回転子および/または減極剤のような手段を備える。有利には、偏光を変える手段は、偏光回転または反射光線の非偏光を生ずる、反射器によって構成されてもよい。好ましくは、コーナーキューブの行列を備えた反射器、特に、紫外線透過材料からなるものが用いられる。より好ましくは、反射器は、偏光角の回転および/または非偏光の補助となる入射光線の全反射を提供するようにされる。
【0020】
本発明の更なる好ましい構成においては、発光器は、自発的に発光する光源である。より好ましくは、発光器は、少なくとも1つの発光ダイオードまたは発光ダイオード列からなる。これは、低価格で効果的な監視装置に貢献する。好ましくは、半球状レンズを備えた少なくとも1つの発光ダイオードが適用される。これは、比較的長い光学作動距離にわたって平行光線を生み出す。このようにして、誘導発光源の適用が避けられるのである。追加的にまたは代替的に、誘導発光源が適用されてもよい。
【0021】
実質的に光が検出されないおよび/または前記不透過波長域内の光が検出器によって検出される移行期間は、物体の移動速度に依存する。これは、特に、物体の正確な監視を可能にする。特に、移行期間は、光線を横切るか横切らない物体のそれぞれの総時間によって簡単に与えられる。代替的に、移行期間は、所定の閾値時間の形態で固定される。物体の存在または不存在は、連続的な監視または不透過波長域内および前記閾値時間よりも短くない期間内の光の検出のないことに基づいて判断される。
【0022】
更に、エミッタは、連続波(cw)またはパルスモードで作動される。いずれの場合も、前記移行期間は、好ましくは、エミッタからの光放出の効果的な期間に対して評価される。
【0023】
本発明の他の好ましい構成においては、検出器は、少なくとも1つのフォトダイオードである。更に好ましくは、検出器は、紫外線域において高い感度を示す。有利には、シリコンからなるフォトダイオードが用いられ、好ましくは、紫外線ガラス窓を装備している。これは、低価格で効果的な監視装置に貢献することができる。
【0024】
好ましくは、エミッタは、前記軌道に沿って移動される物体の高さに対して側方に配置される。そのような構成は、既稼働中の生産ラインに監視装置をすえつけるのに便利である。更に好ましくは、光線は、物体の軌道に対してほぼ垂直に配置される。
【0025】
好ましくは、物体は、遮断されない急速な過程を可能とするために、軌道に沿って連続的に移動される。好ましい適用によれば、軌道は直線状に延びている。例えば、監視装置は、コンベアベルトに配置される。
【0026】
好ましい実施例によれば、エミッタと検出器が軌道に対して対向して配置される。他の好ましい実施例によれば、エミッタと検出器は、軌道に対して同じ側に配置され、反射器は、反対側に配置される。後者の構成は、エミッタと検出器が共通の制御および/または電源を備えることができるという特定の利点を有する。このようにして、エミッタ位置に対する検出器位置を合わせることが簡単になり、装置の配線の据付の間のずれが避けられる。更なる利点としては、エミッタと検出器は、簡単に配線でき互いに同期できる。好ましくは、エミッタと検出器は、共通の格納容器に配置される。更に好ましくは、エミッタのための偏光器と検出器のための他の偏光器が、この格納容器に配置される。
【0027】
好ましくは、反射器は、検出器の方向に部分を戻って透過できない波長域の少なくとも一部を反射するように構成される。より好ましくは、反射器は、紫外線域で光を反射するように構成されている。最も好ましくは、反射器は、紫外線光を透過する材料でできている。代替的には、反射器は、紫外線光の後方反射を可能とする金属化上面を備えている。
【0028】
好ましい実施によれば、好ましくは紫外線透過材料からなる、コーナーキューブの行列を備えた後方反射器が用いられ、これは、入射光線の反射を有利に提供し、より好ましくは、光線の全反射を提供する。そのような後方反射器は、偏光角の回転および/または上記した追加の利点を生み出す入射光線の非偏光のために開発された。代替的には、金属化上面を有する後方反射器が使われ得る。
【0029】
本発明は、添付の図面に関する好ましい実施例の以下の記載において、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1実施例による監視装置の概略斜視図である。
【図2】第2実施例による監視装置の概略奢侈図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1に示す生産ライン1において、空のボトル2が、自動的にコンベアベルト3上に位置決めされる。コンベアベルト3の長手方向は、軌道Tを定義しており、これに沿って、ボトル2が互いに間隔Dで移動されている。ボトル2の壁は、例えば、ソーダ石灰ガラスやPETのような可視光を透過する材料でできている。
【0032】
相互間隔Dは、容器2が前の自動過程でコンベアベルト3上に配置される頻度に依存する。多くの適用においては、相互間隔Dは、2つの連続するボトル2間で理想的には、一定であり、期待値に対応している。しかしながら、品質保証のために、ボトルの充填作業等の続く過程の作動の正確なモードを確実にするために、予測時間間隔で容器2の予測存在を検査することが必要である。他の適用においては、予測される相互間隔Dは、前の過程の贈り頻度からは知られず、容器2の到着時間への続く家庭の作動モードと一致するように各時間ごとに判定されねばならない。更なる適応においては、相互間隔Dはさほど関心が無く、コンベアベルト3上の所定の時間間隔に通過する容器2の数が、過程の出力を判定するために数えられねばならない。
【0033】
生産過程内でのボトル2の所望の監視を可能にするために、監視装置5が、コンベアベルト3の次に配置される。監視装置5は、コンベアベルト3の一側面に配置される発光器6と、他側面に配置される検出器7を有している。発光器6と検出器7は、通過するボトル2に対してほぼ同じ高さに配置されている。このようにして、エミッタ6から発された光線8は、ボトル2が壁部4で光線8をほぼ横切るように、軌道Tに対してほぼ垂直な方向に向けられる。壁部4は、ボトル2の側壁のほぼ中間部に位置決めされる。
【0034】
エミッタ6は、平行光線8を生み出す半球状レンズを備えた少なくとも1つの発光ダイオード(LED)によって構成されている。その発光波長は、中波長紫外線(280ナノメートルから315ナノメートル)と短波長紫外線(100ナノメートルから280ナノメートル)の範囲内にある。検出器7は、紫外線波長域内で光を検出することのできるシリコンフォトダイオードによって構成されている。検出可能な波長域は、可視光スペクトルへと延びてもよい。
【0035】
発光と検出波長の幅の特定の選択は、上で参照した材料の特定の光学特性、特に、その光透過特性の注意深い検討のもとでなされる。このようにして、ソーダ石灰ガラスの場合には、320ナノメートル未満の波長域で、PET(その品質に依存するが)の場合は、310ナノメートル未満の波長域でなされる、完全なる吸収および/または反射が、同様の材料のための生産ライン1における優れた監視を達成するために、装置5において開発される。
【0036】
結果として、光線8は、ボトル2が光線8を横切らない移行時間間隔の間のみ、発光器6から検出器7へと向かう。対照的に、光線7は、各ボトル2が光線7を横切る移行期間に、ボトル2の壁部4によって完全に吸収され、および/または反射される。これらの期間には、発光器6の発光波長域内の光が、実質的に検出器7に到達しないのである。
【0037】
検出器7の格納容器10は、検出器7で検出され、および/または検出されない、発光波長域内の光に依存する出力信号を生成する出力回路9を更に含んでいる。このようにして、ボトル2が任意の時間間隔に存在するかどうか、および/または、ボトル2が予測時間間隔で存在するのかどうか、および/または、通過ボトル2の数が所定時間間隔を超えて数えられているかどうかについての関連する過程情報は、有利に判定され、続く自動過程に送られる。
【0038】
図2は、異なる監視装置15が適用されていることを除いて、上記した生産ライン1と同様な生産ライン11を示している。監視装置15は、発光器6と検出器7と出力回路9が含まれた格納容器16を備えている。格納容器16は、コンベアベルト3の1つの側面に配置されている。
【0039】
反射器17は、通過するボトル2に対して格納容器16の高さとほぼ同じに、コンベアベルト3の他側に配置されている。反射器17は、紫外線光を透過するポリマーから作られるコーナーキューブ18の行列を備えている。代替的にまたは追加的に、反射器17は、金属化された上面を備えてもよい。このようにして、発光器6から発光され、検出器7に戻った光線8の反射が、光線8と軌道Tの交差部にボトル2が存在しない時間間隔の間に提供される。
【0040】
検出信頼性を更に改善するために、偏光器13が、発光器6とコンベアベルト3の間の光線8内に配置される。偏光器13は、所定の偏光状態での光を作り出す。この場合、針金格子のような直線偏光器13が、光線8をそのフィールドベクトルの直線方向に偏光するために用いられる。このようにして、発光器6から生じる光は、その独特の発光偏光によって特徴付けられる。
【0041】
別の偏光器14が、検出器7とコンベアベルト3の間に配置される。偏光器14は、第1偏光器13によって提供される偏光に直交する偏光を提供するように構成される。更に、反射器17のコーナーキューブ18の行列は、その反射期間に光線8の偏光角度の回転をもたらす装置をなす。このようにして、発光の信頼性ある識別が、発光偏光に直交する検出偏光を備えた光フィールドベクトルの要素だけを検出するための構成のため、検出器7によって提供されうる。特に、物体2の表面から反射され、または、散乱される光は、検出器7によって検出可能ではない。このようにして、発光器3に対する軌道Tの反対側の光線8の偏向角の変化が、動いている物体2の軌道Tを通過した光部分の明白な識別を可能にするのである。特に、動いている物体2から反射され、それ故に対応する偏光特性を有していない発光の部分に対する差別化が得られるのである。
【0042】
有利には、発光器6と検出器7は、共通の格納容器16に配置される。好ましい実施例によれば、発光器6用の偏光器13および/または検出器7用の偏光器14は、この格納容器16に配置される。
【0043】
結果として、上記した監視方法は、監視装置15でアナログ式に実行されうる。
【0044】
上記した好ましい実施例は、本発明の原理を示すものであるが、本発明の範囲を制限するものではない。様々なその他の実施例や、その好ましい実施例の変更が、当業者なら、本発明の範囲から逸脱することなく実施できるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対距離(D)で軌道(T)に沿って移動する物体(2)を監視する方法であって、該物体が、可視光スペクトルにおいて透明または半透明の部分(4)を有し、光線(8)が、物体(2)が前記部分(4)で前記光線(8)を実質的に横切るように前記軌跡(T)を横断して向けられ、前記光線(8)からの光が、検出器(7)によって検出されるようになった方法において、前記光線(8)が、前記部分(4)を実質的に透過できない、特に、前記部分(4)によって吸収可能でおよび/または反射可能な波長域の光からなり、物体(2)の存在が、前記透過不可能な波長域内の光が実質的に前記検出器(7)によって検出されない移行期間に基づいて判定され、および/または物体(2)の不存在が、前記透過不可能な波長域の光が前記検出器(7)によって検出される移行期間に基づいて検出されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記光線(8)は、前記部分(4)を不透過の波長域における光からなることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
所定の偏光を備えた光が、前記軌道(T)の位置での前記光線(8)において提供されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記検出器(7)は、前記偏光に対して直交偏光を有する光成分だけを実質的に検出するように構成され、前記光線(8)は、前記光線(8)の偏光を変えるための手段(18)、特に、偏光回転子および/または減極剤を介して前記検出器(7)へ向けられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記物体は、容器(2)であり、前記部分は、前記容器の壁部分(4)であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記部分(4)は、制限する波長値の上だけ、好ましくは、310ナノメートル上方だけ、透明または半透明であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記部分(4)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)および/またはソーダ石灰ガラスによって構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
相対距離(D)で軌道(T)に沿って移動する物体(2)を監視する装置方法であって、該装置は、前記物体(2)が部分(4)で前記光線(8)を実質的に横切るように前記軌道(T)を横切って光線(8)を向けるエミッタ(6)と、前記光線(8)からの光を検出する検出器(7)をと有している装置において、前記エミッタ(6)は、前記部分(4)を実質的に不透過の波長域の光を発するようになっており、前記不透過波長域は少なくとも部分的に可視光スペクトルの外にあり、該装置は、更に、所定の検出閾値に対して検出された光強度を代表する出力信号を生成する出力回路(9)からなり、該出力信号は、移行期間における物体(2)の存在および/または不存在を示していることを特徴とする装置。
【請求項9】
前記検出閾値は、前記光線(8)の発光パワーの2分の1より小さい、好ましくは、3分の1より小さい、最も好ましくは、ほぼゼロの出力値であることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記エミッタ(6)は、生産された物体(2)によって横切られた前記光線(8)からの光が、所定の発光偏光を備えるように、偏光器(13)を有していることを特徴とする請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記光線(8)において廃棄可能な、前記光線(8)の偏光を変える手段(18)、特に、偏光回転子および/または減極剤を更に有し、前記検出器(7)が、前記光線(8)の光が検出される前に前記発光偏光に対する直交偏光を備えた前記光線を提供することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記エミッタが、自発的に発光する光源(6)であることを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記エミッタ(6)が、中波長紫外線および/または短波長紫外線スペクトル内でのみ発光するようになっていることを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記検出器は、フォトダイオード(7)であることを特徴とする請求項8から13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記エミッタ(6)と前記検出器(7)は、前記軌道(T)に対して反対側に配置されていることを特徴とする請求項8から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記エミッタ(6)と前記検出器(7)の位置に対して、前記軌道(T)と反対側で前記光線(8)において廃棄可能である反射器(17)を有することを特徴とする請求項8から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記反射器(17)は、紫外線光を透過する材料でできている、および/または紫外線光の後方反射を可能にするために、金属化された上面を備えていることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
請求項8から17のいずれか1項に記載の装置の容器の充填ラインでの使用。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−220497(P2012−220497A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−87264(P2012−87264)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【出願人】(596116628)オプトシイス ソシエテ アノニム (8)
【Fターム(参考)】