説明

動画像用のワイドギャマットシステム

本発明は、更なるシーン露光の区別を得るため、デジタル化のビット深さの制約を受けるスキャニング信号対雑音比を増加する再現コントラストを有するスキャンオンリフィルム10を含む好適なフィルムベースの画像の外観を生成するためのフィルムベースの画像捕捉及び処理システムに関する。さらに、スキャンオンリフィルムで画像の捕捉の結果として潜像を現像する化学処理サブシステム40は、ワイドギャマットのデジタル画像レコード55を提供するためのスキャナ、及び選択されたタイプの写真フィルムのカラー及びテクスチャをシミュレートするためスキャナからデジタル化された画像にフィルム画像の属性を変更するためのイメージプロセッサ30として含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真分野全般に関し、特に動画フィルムシステムに関する。
より詳細には、本発明は、シネマトグラファーがポストプロダクションに任意のタイプの「フィルムの外観」を適用することができ、多数の用途及び/又は外観について有効なシングルフィルムが得られるように、そのエマルジョンにおいて最小の色補正の化学的性質を取り入れたフィルムシステムに関する。
さらに、本発明は、最終的な表示及び配信用の所望の創造的な外観を生成するためフィルムによって捕捉された画像のデジタル化及び処理に関する。
【背景技術】
【0002】
慣習的に、高品質の動画像は写真フィルムにより捕捉される。動画の用途のための他の画像捕捉技術にわたるフィルムの主要な利益は、ワイドな露光のダイナミックレンジ、好適な色再現制御、最小の画像雑音(グレイン)、高速な写真感度、高解像度及び鮮鋭度、並びに、様々なポストプロダクション動作を通したフレーミングにおける柔軟性を含む。一般に、動画像は、シアトリカルディストリビューション又はブロードキャストテレビジョンディストリビューションのいずれかにおける表示のために使用される。
【0003】
慣習的なフィルムでのカラー画像は、フィルムカメラ及びレンズを通してフレキシブルな半透明の支持体にコートされた感光層を露光し、予測可能な光密度プロファイルをもつダイを生成するため、フィルムを規定された化学的増幅プロセスにさらすことで生成される。慣習的な動画の用途では、オリジナルで捕捉されたフィルム画像は、シアトリカルプロジェクションに適するようにインターメディエイト又はプリント動画フィルムの別の部分に更に光学的に焼付けされる。代替的に、フィルムに記録される光学的な濃度の署名は、デジタルデータとしてフィルムスキャナに転送することができる。ひとたびスキャニングされると、テレビジョンディストリビューションのための色補正を介して、又はデジタルインターメディエイト・シアトリカルディストリビューションを用意する各種のデジタル技術を介して減退される。
【0004】
慣習的なカラーネガチブフィルムは、赤、緑及び青の露光のそれぞれから相補的なシアン、マゼンダ及びイエローのダイの量をつくる。ダイの量は、入射光の強度に直接的に比例する。ネガチブ画像は、別のネガチブ作用の動画フィルムに光学的に焼付けすること、又はポジティブ表示に適するようにレンダリングするためにスキャナのダウンストリームを処理することで反転される場合がある。慣習的なカラーポジティブフィルムは、赤、緑及び青の露光からの相補的なシアン、マゼンダ、及びイエローのダイの量をつくるが、ダイの量は、入射強度に逆比例する。結果的に得られるポジティブ画像は、シアトリカルディストリビューションで直接的に投影されるか、又は要求されるポラリティスイッチなしでスキャンされる場合がある。
【0005】
較正された電気−光学スキャナは、(モニタの)電子ディスプレイ(又はデジタルカメラ)に適したデジタルデータにフィルム濃度を変換するか、又は別のフィルム部分にオリジナル画像の再現を生成するためにフィルムレコーダを駆動するのに適したデジタルデータにフィルム濃度を変換するために使用される。フィルムレコーダの例のケースでは、生成された新たなフィルム画像は、慣習的な動画シネマシアターでの表示のためのディストリビューションプリントを生成するために使用することができる。ブロードキャストテレビジョンの表示について、テレシネとして知られる電気−光学スキャナは、慣習的なディスプレイモニタを駆動するために適した電圧信号にフィルム濃度を変換するために使用される。
【0006】
光学焼付け用に設計された慣習的なカラー動画フィルムで捕捉された画像は、電気−光学スキャン後の高いダイナミックレンジのシーンのハイライトにおける詳細の損失を示すことができる。さらに、多くの電気−光学スキャナは、青い光の出力において不明瞭である光源を使用する。慣習的なフィルムは、色補償の化学的性質の存在と所望の光学焼付けを生成するための他の形態のエレメントとから生じる、比較的高い最小の光学的な濃度を有しており、この慣習的なフィルムは、電気−光学スキャナにおいて過剰な青色のチャネルノイズを示す。これらの作用は画質を低減し、したがって、フィルム画像をデジタル化するプロセスを困難及び時間のかかるものにする。同様に、電気−光学スキャンにおける画像におけるハイライトの詳細の損失は、一般にホワイト「クリッピング」の結果であり、スキャナシステムにおける電気−光学画像経路は、フィルムの一部に再現された光学的な濃度のフルレンジを記録することができず、これは、画像のデジタル化プロセスを困難かつ時間のかかるものにする。
【0007】
慣習的な動画オリジネーションフィルムで捕捉された画像が化学的に現像され、フィルムを焼き付けるために光学的に転送されるか、又は電気的な処理/表示用に電気−光学的にスキャンされたとき、「オリジネーション」フィルムのトーン、カラー、シャープネス及びテクスチャ(すなわちグレインネス)に原始的に固有な画像の外観を生成する。これら「オリジネーションフィルムの属性」は、シネマトグラファーが「フィルムの外観」として記述するものに全て寄与する。複数のオリジネーションフィルムは、シネマトグラファーの様々な創造的な必要性を満たすため、幾つかの「フィルムの外観」を生成する目的で製造される。これらのフィルムのそれぞれの固有な外観は、光感知のタイプ(スペクトル)、及びフィルムの色記録のエマルジョンに組み込まれる画像処理の化学的性質により主に決定される。代替的な「画像処理」手段(方法)がそれぞれのフィルムタイプに個別の化学的性質の形態を組み込むための必要を有することなしに多くのオリジネーションフィルムルックスを再現するために利用可能な場合、シアトリカル及びテレビジョンフィルムの製造にとって(たとえばコスト/ワークフロー効率の観点で)利点がある。たとえば、シネマトグラファーの製造の必要性(すなわち所望のフィルムの外観)を満たすため、多数のオリジネーションフィルムのタイプのインベントリを伝送及び追跡する必要がもはやない。
【0008】
幾つかの関連される従来技術の有効な例は、本発明への関連性を判定するために調査されている。デジタル画像処理は、フィルムのブロードキャストの外観又はテレシネ伝送を通過した後のフィルムの外観をエミュレートするため、米国特許第5,335,013号及び第5,475,425号に記載されるようにビデオ画像で行われている。これらの特許は、転送されているか、又はテレビジョンブロードキャスティング又はビデオテープへの記録のために直接的に出力されるビデオ信号に変換される、動画フィルムの視覚的な外観をシミュレートするためビデオカメラの出力をレンダリングするためのシステムを記載している。さらに、先に引用された従来技術は、ブロードキャストされた動画フィルムの外観のエミュレーションのための3つのコンポーネントを教示している。1つのコンポーネントは、毎秒30フレーム又は24fpsオリジネーションレートのいずれかから、ビデオ又はデジタルマテリアルの各種のビデオフォーマットへの変換を扱う。第二のコンポーネントは、フィルタリングされたノイズの電気的に捕捉された画像への選択的な加算を行い、動画フィルムグレインの外観を与えることが可能である。第三のコンポーネントは、ビデオ画像の外観のコントラストの変更を可能にし、したがって、所望のブロードキャストフィルムの外観が得られる場合がある。より詳細には、‘013特許では、グレイスケール変更子は、ルックアップテーブル(LUT)として使用され、オペレータは、異なるフィルムタイプを反映するか、異なる写真作用を達成するために、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)に記憶された様々な曲線(%光レベル−ビデオレベル)間で選択することができる。所望の曲線は、ハードウェアでスイッチを押すことで選択される。これら特許のいずれもが、開始画像がスキャンオンリフィルムの電気−光学スキャンから導出される、慣習的な動画フィルムのカラー/トーン特性に整合するために画像を処理するためのシステムを示されておらず、さらに、主要な画像空間がデータであってビデオではないスキャンされた画像の電気処理を引用していない。
【0009】
米国特許第5,140,414号及び第5,406,326号(それぞれMowryに発せられる)は、タップ付けされた高精細ビデオの生成画像からビデオにテレシネ「フライングスポットスキャナ“flying spot scanner”」の転送の後に異なる動画フィルムのストックで生成された画像が実施する、美的に許容可能な外観のシミュレーションに到達しようとするポストプロダクションビデオ技術のファミリを表している。米国特許第5,457,491号及び第5,687,011号は、フィルム捕捉メディアを仮定上含むため、第二のメディアでの画像の捕捉から第一のメディアで捕捉された画像のエミュレーションを提供することにコンセプトを更に拡張する。この従来技術の第一のコンポーネントは、シーンライティング、シーンブライトネス及び選択されたfストップ設定の色温度に基づいたLUTを通してビデオオリジネーテッドマテリアルの変換を扱う。LUTにおける変換値は、カラーチャート及びグレイスケールチャートを撮影し、フィルムのテレシネ転送からビデオテープにチャートのフィルムコンポーネント応答のデジタル表現を取得し、同一の照明条件下で、同じチャートのビデオオリジネーテッド画像に対するテレシネ導出されたコンポーネントレスポンスを図表化することで導出される。この従来技術の別のコンポーネントは、選択されたフィルムグレインパターンをビデオ画像に物理的にしみこませるのを可能にする。最終的にシミュレートされたビデオ画像は、高精細信号として記録されるか、又はNTSCに変換されるか、若しくはブロードキャスト又は表示される。
【0010】
上述されたMowry特許の後者の2件では、デジタル化されたビデオ信号は、フィルムレコーダに送出される場合があり、このフィルムレコーダは、選択されたリバーサルフィルムストックにコンテンツが変更された画像を再現する。フィルムは、フィルムプロセッサで化学的に処理され、次いで、光学的に投影されるか、ビデオ、デジタルビデオ、又は他の電子的なメディアにスキャンされる。しかし、フィルム記録オプションが利用される場合、これらの特許は、コンポーネントの変更で使用されるテレシネで導出されたLUTが、画像がデジタル的に記録されたフィルムストックの固有の色応答を補償するレスポンスデータを含むことが重要であることを規定している。
【0011】
全てのMowry特許では、特性として特にカラー及びトーンを含む、第一のメディアの特性を表す画像データを第二のメディアを現す特性に変換することが可能な画像処理LUTの作成は、関係アルゴリズムの統計的な基礎を提供するために参照画像が両方のメディアで必然的に捕捉されることを必要としている。
【0012】
米国特許第6,771,323号は、特に、Giorgianni(Digital Color Management,1997)からの参照及び米国特許第5,840,470で引用される他の参照を含めて、基本の画像特性データが、所与の画像捕捉装置又はメディアからのフィルム、コンピュータモニタ、若しくはビデオ信号を含む多数の捕捉又は表示メディア及び装置の画像特性をシミュレートするために適した、装置に依存しない中間データ又は装置に依存する中間データを提供するためにどのように使用することができるかを教示している。この特許は、ホワイトレベル、ブラックレベル、カラーレベル、リニアリティ、及び周波数応答のような画像装置の特性を捕捉すること、それらの画像特性を主要なシーンコンテンツに加えてエンハンスされたコンテンツを生じることに焦点を当てている。しかし、この特許は、特にそれらの特性が色再現の特性に関連する、完全に独立な中間データを提供する動画カラーフィルムの画像形成特性のフルギャマットを参照しない。さらに、シーンエクスポジュア又はシーンルミナンスのような幾つかの中間画像スペースがどのように画像装置のスペクトル応答特性により適格とされ、代替的な画像形成装置のフルエミュレーションを提供するために適切に変換される必要があるかを認めない。最後に、この技術は、フィルムシステムの最初の原理の特性から導出された画像処理アルゴリズムを介して、多数の慣習的なフィルム「外観」の作成のために使用されることが意図される最適化された画像捕捉装置の特性を記述していない。
【0013】
米国特許第5,500,316号及び第5,576,128号並びに第5,705,327号は、電気−光学スキャニングについて1つの方式又は別の方式で最適化される動画カラーフィルムデザインを全て提供している。特許‘316は、フィルムダイとネイティブなテレシネセンサ応答との間の特定のミスアライメントを補正するため、赤の画像記録チャネルにおける特徴的な曲線の特性を調節することに焦点をあてている。有効ではあるが、この特徴は、スキャンノイズ性能について完全に最適化されるフィルムデータを作成することよりも、カラーバランスされたスキャンデータを生成することに関連している。さらに、スキャナレスポンスは、部分的に、このシステムのスペクトルミスアライメントを軽減する役割を果たす、更に近代的な装置を調節することができる。特許‘128は、低い中間スケールのコントラストによりカラー動画フィルムからのテレシネスキャンのための利点を提供するが、定義された広いダイナミックレンジの特性応答を形成する利益を更に拡張しない。さらに、記載される発明は、電気−光学スキャニングに応じてトーン及びカラーのほぼ適切な慣習的な外観を生じるため、更に慣習的な画像処理の化学的性質の包含に依存する代わりに、メディアの光捕捉特性を最適化するように、色補正の化学的性質を除去により設計されていない。最終的に、画像形成の化学的性質、及びフィルムにおいて低いミッドスケールのコントラストを生じるように行われる成形の変化の結果として、青の最小濃度の再現が記載される。記載されていないのは、光学焼付けを最適化するために色補償するためにフィルムデザインで古典的に使用される色補正の「マスキング」カプラの化学的性質の除去により、この濃度を低減することである。本発明における電気−光学スキャンに続く電子画像処理を介した好適なカラー及びトーン再現の選択をつくる目的により、参照で記載される電子的な雑音の利益は、慣習的なフィルムで利用される典型的な量のマスキングカプラの少なくとも1部の除去により実現することができる。特許‘327は、動画カラーフィルムのオリジネーションから電気−光学的にスキャンされた画像における影の描写を改善するのに役立つ低いスケールのコントラストに対するミッドスケールのコントラストの特徴的なレスポンスレシオを記載している。電気−光学スキャニングアプリケーションについて最適化されたダイナミックレンジのコンセプトに対する利益の一方で、引用の発明は、上側スケールの応答で特に、フルスケールのレスポンスの成形から実現される利益に対して特許請求をなすものではない。さらに、引用の発明は、数学的な画像処理により電気的に追加されるべき画像の外観の特徴で光捕捉について最適化されたフィルムよりはむしろ、スキャニングに応じた慣習的な好適なトーン及びカラー編集を生成するための色補償の化学的性質で慣習的なカラーフィルムを推測する。
【0014】
全ての3つのこれらの引用では、所望の慣習的なトーン、カラー、グレイン及びテクスチャエレメントに追加するために電気的に処理可能な単一のフィルムの利益が記載されていない。さらに、ワイドダイナミックレンジにわたる特徴的なコントラストの完全な最適化の詳細、及び上限及び下限の両者に対する特徴的なコントラストの完全な最適化の詳細は提供されておらず、本発明に提供される。最終的に、フィルムダイ及び装置のスペクトル感度の両者の重要なスペクトル特性をマスクする更に汎用なANSIステータスM濃度とは対照的に、装置に依存するスキャニング濃度においてフィルムの特徴的な応答を定義することに与えられる特許‘316のみが考慮される。
【0015】
米国特許第5,840,470号及び第6,686,136号は、後続する画像処理を介して電気的に追加される画像のカラー及びトーンの好適な実施の形態により、電気−光学スキャンノイズを低減するための色補償の化学的性質の除去により設計される写真のコンセプトをそれぞれ定義している。特許‘470の前提は、露光に続く代替的な迅速な写真化学処理が可能な新たなフィルムプロダクトを作成し、フィルムオリジネーションからのデジタル画像生成の増加された効率を可能にすることである。電気−光学スキャニングの特定のフィルム特性の実体的な電子的な雑音の利益は教示されておらず、実際に、本発明で合理的に考慮されるよりはむしろ、広範に境界付けられている。さらに、かかる利益は迅速に処理するフィルムの特徴の応答への補助として記載されるが、発明において参照された色補償の化学的性質の除去は、迅速な処理のフォーミュレーションのデザインを可能にする前提であり、慣習的な写真化学の増幅プロセスにおける全体の雑音(フルグレイン及びエレクトロニック)及び捕捉のダイナミックレンジの両者の光捕捉の特性を最適化するための試みの反映ではない。特許‘136は、電子的な画像の雑音について最適化されるフィルムデザインの証明を提供するが、単一の用途のカメラスチルキャプチャシステムに用途が意図される。さらに、参照は、動画の用途のための電気−光学スキャニングを完全に最適化するため、フィルム特性の応答が境界付けされたコントラストでどのように設計することができるかを教示していない。最後に、参照は、本発明で行われているようなフィルム応答曲線の線形の特徴を定義する詳細に述べていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、光学焼付けに古典的に必要とされるカラーケミストリ(color chemistry)が除かれ、フィルム画像の電気−光学スキャン及びデジタル化に続いて各種の慣習的な動画の「フィルムの外観(film looks)」を生成するために必要な画像処理が電子的な処理システムに組み込まれる、動画フィルムベースの画像形成システムが必要とされる。
【0017】
さらに、かかるシステムにとって、関心のある2以上の画像形成メディアで同時に捕捉された参照画像間の相対的な関係をつくることよりはむしろ、慣習的な動画フィルムの画像形成システムの基本的な特徴から導出された画像処理を組み込むことが必要とされる。
【0018】
さらに、フィルムの画像形成特性が最大の使用可能な捕捉のダイナミックレンジ、最適化されたスキャンノイズパフォーマンス、及びスキャニング濃度の応答で適切に記載された画像形成特性を可能にし、全てが最終的な外観の操作の期待において電気−光学スキャンステップに続いて電子的な画像処理を利用する、電気−光学スキャニングステップからワイドギャマットのデジタルデータを特に生成するために最適化される画像形成特性をもつスキャンオンリタイプのフィルムを定義することが必要とされる。
【0019】
最後に、電気−光学スキャン及び更なる画像操作を介して最適化されたデジタル化された画像データを生成するために適切な量を提供するように、記載されたスキャンオンリフィルムの画像形成の特徴のための境界を定義することが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記必要性は、更なるシーンエクスポジュアの区別(scene exposure differentiation)を得るため、デジタル化のビット深さの制限(digitization bit-depth limitation)を受ける、スキャニングの信号対雑音比を増加する再現コントラストを有するスキャンオンリフィルム(scan-only film)を含む好適なフィルムベースの画像の外観を生成するため、フィルムベースの画像捕捉及び処理システムを提供することで、本発明に従って対処される。さらに、画像捕捉の結果として、スキャンオンリフィルムでの潜在的な画像を現像するための化学的な処理のサブシステムは、ワイドギャマットのデジタル画像のレコードを提供するためのスキャナ、及びスキャナからのデジタル化された画像へのフィルム画像の属性を変更するためのイメージプロセッサであるように含まれる。
【0021】
本発明の別の態様は、更なるシーンエクスポジュアの区別を得るため、デジタル化のビット深さの制限を受ける信号対雑音比を増加する再現のコントラストを有するスキャンオンリフィルムを供給することを含む、好適なフィルムベースの画像の外観を生成するための方法を提供する。その後、スキャンオンリフィルムで捕捉された潜像(latent image)を現像すること、スキャナからワイドギャマットのデジタルイメージレコードを提供することを含む。イメージプロセッサは、フィルム画像の属性をもつスキャナからデジタル化された画像を変更する。
【発明の効果】
【0022】
光学焼付けされるか、又はスキャンされるか、テレシネでビデオに変換されるとき、好適なフィルムの外観を提供する光学的な画像を生成するイメージオリジネーションフィルムストックを有する要件をトレードオフにすることで、(従来のイメージオリジネーションフィルムに関する)シーンからの更なる情報(ワイドギャマット)を捕捉するために最適化される単一のスキャンオンリフィルムを利用することができる場合がある。更なるシーン情報を利用可能にし、そのデジタルレコードを生成するためにフィルムをスキャニングすることで、多くの固有のオリジネーションフィルムの外観を、各種のイメージオリエンテーションのフィルムの外観を達成するセレクトフィルムケミストリを表すアルゴリズムを利用するプロセッサに与えることができる。その自身の固有な外観をもつそれぞれのイメージオリジネーションフィルムストックを提供する異なるエマルジョンケミストリよりはむしろ写真化学の画像処理で外観は主に達成されるので、慣習的なイメージオリジネーションフィルムストックにより示される各種のフィルムの外観を達成するため、多数のフィルムオリジネーションストックが必要とされない。
【0023】
図1〜図3を参照して、(図1に記載される)本発明の別の利点は、同じプロダクションの個別の画像シーンが(図2で参照される)米国特許第6,269,217号に記載されるような電子的なカメラシステムで(異なる場所又は時間で)捕捉されることであり、2つのシステムからの画像は、(図3で説明される)プロダクションのフルイメージコンテンツ全体を通して一貫性のために望まれる場合に、同じ画像の「オリジネーションフィルムの外観」を達成するため、両方のシステムが同じフォトサイエンス・イメージプロセッサ(PIP)を利用することができるので、シーケンスにおいて容易に「インターカット“intercut”」することができる。
【0024】
本発明のこれらの態様、目的、特徴及び利点、並びに他の態様、目的、特徴及び利点は、好適な実施の形態及び特許請求の範囲の以下の詳細な説明を検討することで、及び添付図面を参照することで、更に明らかに理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、最大のシーン情報を捕捉するために主に最適化されるスキャンオンリフィルムのタイプ、及び、従来の動画のオリジネーションフィルムに典型的に関連する外観を適用する画像処理モジュールといった、2つの主要なコンポーネントから構成される。本発明は、テレビジョン及び動画市場を狙いとしている。
【0026】
フィルムは、フィルムテレシネ又はスキャナの電気−光学システムにおける最適な信号対雑音比をもつシーン情報を抽出するために最大にされる、幾分低コントラストであって、ワイドギャマットの画像再現を提供する。色補正は、スペクトル感度が捕捉されたカラーギャマットをエンハンスするために慎重に制御されるが、先の最適化を達成するため、マスキングエージェント及び汚れたカプラの除去を通して集中的に変更される。本発明は、動画のアプリケーションについて、線形の許容度における大幅な増加及び使用可能なダイナミックレンジにおけるブーストを達成するのを可能にする。
【0027】
さらに、本発明に記載されるスキャンオンリフィルムが、画像を捕捉する間、フィルムにフィルムフレームのロケーション情報のメタデータを適用したシステムと共に使用される場合、この情報は、二次的な画像処理ステップで適用されるべき所望の画像の外観をリンクするための電気−光学スキャニング動作の間にインデックスとしての役割を果たす。
【0028】
また、光学焼付けステップ又は電気−光学スキャニングステップのいずれかについて、「フィルムルックレディ“film look ready”」画像を提起するため、オリジネーションフィルムストックの要件を除くことで、より大きな画像を抽出するのを可能にする光学的な属性をもつ対応する現像された画像を生成するのと同様に、オリジネーションフィルムケミストリが変更され、高度のシーン情報を捕捉するように更に効率的に意図されており、結果として、スキャナの電気−光学特性に良好に整合される。フィルムはスキャンされる必要があり(「スキャンオンリ」フィルムのタイプ)、除去され(通常オリジネーションフィルムにその固有な外観を与える)「画像処理」のケミストリは、多数のオリジネーションの「フィルムストック」の概観を達成するため、(ソフトウェア及び/又はハードウェアを介して)ポスト画像処理ステージの間に適用することができる。後に適用される画像処理は、従来のオリジネーションフィルムタイプに存在する特定の画像処理のケミストリのフォーミュレーションと関連される固有のフィルムの外観を再現するために割り当てられたパラメータ/値をもつ(数学的な3次元のルックアップテーブル又は式の形式で)アルゴリズムを実現する。この「スキャンオンリ」フィルムは、(化学的現像及び光学的なスキャニングを受けた後)米国特許第6,269,217B1の電子捕捉/処理システムに記載されるのと同じタイプの画像処理アルゴリズ及び機能のワークフローを実現するのを可能にする。図5を参照されたい。この引用は、カラー、トーン、シャープネス及びテクスチャ処理だけではなく、画像の視聴の条件に関連される、幾何学的(フレーミング)かつ心理学的な視聴の現象を補償するために必要とされる処理を記載している。現在電気的に捕捉された画像に関して、動画フィルムで使用される(たとえばKodak ECNフィルムといった)オリジネーションフィルムエマルジョン技術は、(特にシーンハイライト及び過露光における)より広いシーンエクスポジュアの許容範囲をもつカラー画像を再現することができ、より大きな赤/緑/青の空間解像度を生じることができる。フィルムは、電子的なモーションカメラからの画像信号を記録/記憶するために使用される(たとえばテープといった)現在の磁気的又は(たとえば光ディスクといった)電気−光学的メディアよりはむしろ、長い記録保管の画像レコード(光学的)を提供する。
【0029】
本発明は、カラー/トーン及び画像構造(グレイン/ノイズ及びシャープネス)の両者について画像信号を処理可能な画像処理装置と協働して機能する。処理装置のダウンストリームでは、全ての画像は、テレビジョン又はシアトリカルディストリビューションについて創造的なポストプロダクションで典型的に利用される標準的な色補正について完全に利用可能である。
【0030】
先に記載された2ステージプロセスに加えて、本発明は、第一のステージでのプロダクションの間に捕捉される画像に、第二のステージで利用可能などのイメージオリジネーションのフィルムの外観を適用すべきかを判定/選択するため、米国特許シリアル番号09/712,639で記載されるような何れかのタイプのプレビジュアライゼーションビデオタップシステムの包含により利益を受ける。さらに、ビデオタップシステムの一部であるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)は、第二のステージで追加された各種の選択されたオリジネーションのフィルムの外観を適用することと画像処理を自動化するため、それぞれ捕捉されたシーンについてイメージオリジネーションのフィルムルックセレクションを伝達するメタデータレコードを作製するための機能を含むことができる。また、メタデータは、他のポストプロダクション動作を促進するための「サークルドテイク“circled takes”」及びカメラレポートデータを含むこともできる。更なるオンセット機能は、ワイヤレス接続と同様に、後続する非線形編集(NLE)のためのビデオタップイメージレコーダを含むことができる。
【0031】
本発明は、参照の画像データが多数のイメージメディアでの同時の捕捉及び多数の画像形成装置から必要とされないように、対象となる画像形成装置の画像形成応答の基本的な特性から開発されたアルゴリズムを利用する。さらに、これらの基本的な関係は容易に変更することができ、更に参照シーンの画像データを再び捕捉することなしに、多数の画像形成シナリオのエミュレーションが望まれるべきである。これらのシナリオは、特にシーンカラーの温度、シーンオブジェクトの反射スペクトル及び露光レベルにおけるバリエーションを含む。さらに、標準的ではない化学的な現像技術により変更されるような、フィルムの画像形成の特徴は、2つの異なる画像形成システム及び/又はメディアを使用して同時に捕捉された画像間の統計的な関係を再確立することよりはむしろ、画像処理アルゴリズムを調節することでエミュレートすることができる。
【0032】
図1を参照して、本発明は、フォトサイエンス・イメージプロセッサ30との組み合わせによる新たなタイプのスキャンオンリフィルム10(さもなければフィルムカメラ20にある「未処理の」データフィルム画像と呼ばれる)から主に構成され、本発明のイメージプロダクションワークフローでそのように存在するかが示されている。放射線のセンサとしての「未処理の」フィルム10の固有の特徴は、シーンからの最大の情報量(すなわちワイドギャマット)を捕捉するために最適化されることであり、その感光(sensitometric)/比色(colorimetric)の特性は、最適な最も高い信号対雑音情報(フィルム光学濃度)を(たとえば従来のフィルムテレシネ又はスキャナ)スキャナ電気−光学システム50に供給することである。ワイドギャマットデータを捕捉するために規定される一般的なフィルム特性は、動画のオリジネーションフィルムに典型的なスペクトル応答、高いダイナミックレンジのトーン再現(ワイドエクスポジュアの許容範囲)、及び動画のオリジネーションフィルムに匹敵する感度を含む。この目的を達成するため、フィルムの未処理の画像10は、(動画プリントフィルムでの)光学焼付け又はビデオ伝送の準備がされた光画像記録を生成するための必要とされる全ての感光/比色の画像処理ケミストリを含まない。さらに、イメージグレイン/ノイズは、Kodak Vision2 500T Color Negative Film、5218に関連する知的財産で概説されるフィルムコンポーネントの発明を利用することで最適化される。未処理のフィルム10は従来の化学処理40を受けるが、許容可能な画像について慣習的な「イメージオリエンテーションのフィルムルック」がフォトサイエンス・イメージプロセッサ30で供給され、したがって、従来のフィルムよりも大きなフレキシビリティを供給する。
【0033】
イメージオリエンテーションフィルムの最適化は、慣習的な画像の捕捉及びディストリビューションにおける特定の好適なカラー及びトーン再現特性に影響を及ぼすために考えられたマスキングカプラ及び抑制カプラのような色の化学成分を除くことで達成される。これらのエレメントが除かれると、フィルムシステムは、光捕捉の効率を最大にし、画像の雑音又は粒状度を最小にするためにデザインされる。慣習的なイメージ捕捉フィルムに組み込まれた色制御のコンポーネントは、光捕捉及び化学処理の間のその後の増幅の効率を低減することで画質を低下させる可能性がある。フィルムによる画像の捕捉及びフィルムの化学処理に続くデジタル化及び操作ステップを利用することで、所望の画像の外観は、最終的な表示及びディストリビューションのチェインに導入することができる。
【0034】
大部分の慣習的なカラー動画フィルムは、光学焼付けの好適なコントラスト及び色再現により設計される。スキャニングのケースでは、フィルムの特性応答の更なる操作は、デジタル化の間の画質をエンハンスするために行われる。特に、フィルムのトーン伝達関数は、典型的なスキャナにおける電気−光学センサについて信号品質を最大にするため、コントラストにおいて低減され、グロスフォグ濃度又は最小濃度において低減される。大部分のフィルムスキャナ技術は、アナログ−デジタルコンバータと結合されたとき、センサにより測定されたような何れか特定の空間的な位置で、信号処理エレクトロニクスは、捕捉されかつ処理された光フィルム画像の光濃度に比例するビデオ又はデジタル信号を生じる、フォトマルチプライヤチューブ又はCCDセンサによりアナログの捕捉に基づいている。フィルムの光画像がネガチブ(フィルムの伝達関数は、再現された光濃度がシーンからの入射光のレベルに直接に比例する)として記載されるか、又はポジティブ(フィルムの伝達関数は、再現された光濃度がシーンからの入射光のレベルに反比例する)として記載されるか、フィルムのイメージコンテンツを表す光濃度は、フィルムのエマルジョンレイヤを通してセンサに焦点合わせされるソース光を介して、スキャナのセンサに転送される。センサは、その後、減衰されたソース光から入射強度の信号を測定し、フィルムの測定された光濃度に逆比例する応答レベルをレンダリングする。スキャナセンサのような大部分の光子をカウントする装置によるケースであるように、一般に一定である低い入射光レベル(高いフィルム濃度)でベースライン暗電流の雑音、及び入射光のレベルに一般に比例する光子のショット雑音成分が存在する。低下されたコントラスト及び低下された最小濃度によるフィルム特性の伝達関数を設計することで、センサでの低い入射光子レベルに変換する高い再現濃度が回避される。さらに、スキャンされたフィルム画像がカラー及びコントラストについて所与のベースラインの「グレーディング“grading”」に操作される場合、低い未処理のコントラストをもつ開始画像は、最終的なレンダリングにおいて優れた電子的な信号対雑音を提供する。
【0035】
暗電流及び光子のショット雑音の理論を調べることで、典型的なテレシネにおける電子的なスキャニング雑音は、スキャニングのセンサでの増加される露光の関数として増加することが結論付けされる。システムの信号対雑音比は、しかし、増加された露光量につれて改善される(図4参照)。スキャナの高い露光スペースで多くのフィルム画像を配置することで、電子的な雑音は、その後の画像処理で最小にすることができる。
【0036】
先の議論の簡単さにも拘らず、最大のスキャナの信号対雑音の性能を生じるために低いコントラストをもつフィルムを設計する実施は制約を有する。特に、フィルムコントラストが低下されたとき、アナログ−デジタル量子化のサンプリングは、許容可能な輪郭のアーチファクトレベルと相対的に動作に入る。スキャンされたフィルムのコントラストが低下すると、2つの連続するデジタルサンプルレベルがフィルム濃度、さらに、(Bartenによる“Contrast Sensitivity of the Human Eye and Its Effects on Image Quality”1999により拡張的に特徴づけされるような)人間の視覚的なコントラストの閾値を超える値で分離されるシーンエクスポジュアを表する可能性が高くなる。結果として、フィルムのコントラストへの実際の下限は、以下の式(1)によりスキャニングアプリケーションについて定義することができる。
【0037】
【数1】

ここでΔDはΔEの対数の露光範囲にわたるフィルム再現濃度の全体の範囲である。DRはフィルム濃度の観点でスキャナのダイナミックレンジである。nはスキャナA〜Dにおける量子化レベルの数である。ΔEiは露光の違い(対数)についての人間の視覚的な閾値である。
【0038】
この式では、ΔD/ΔEは、所与の露光レンジにわたり意図されたフィルムの伝達関数のコントラストである。この式の前提は、何れか2つの連続するデジタル化されたフィルム濃度が人間の視覚的な閾値よりも低い等価な対数の露光レンジだけ異なることである。この式は、特定のルミナンスレベル及び定義された応答が望まれる露光レンジに拡張可能である。類似の関係は、レンダリングされた画像における視覚的な輪郭を防止するために、ディスプレイ符号化システムについて引き出される。
【0039】
スキャニングのための最適なフィルムコントラストは、したがって、1つの点で、スキャニングからの最大の電子的な信号対雑音プロファイルを促進するために最小のコントラストの特徴的な伝達関数を構築し、別の点で、式(1)の制約下で適合するレベルにコントラストの低減を制御することで境界付けされる。
【0040】
別の実施の形態では、記載されるフィルムの最小の青の密度は、慣習的な色補償のマスキングカプラの除去により低減される場合がある。色はフィルム画像の電気−光学スキャニングに応じた電子的な画像処理により定義されることになるので、慣習的なフィルムの画像の再現特性に有効なこれらケミストリは、「スキャンオンリ」フィルムにとって不要となる。
【0041】
本発明の別の態様は、捕捉のダイナミックレンジを最大にするため、拡張された線形性をもつフィルムの特徴的な伝達関数の形成である。本発明は、したがって、以下の伝達の形状の定義に従う赤の感度が高い画像形成層、緑の感度が高い画像形成層、及び青の感度が高い画像形成層をもつネガチブカラーフィルムを有する。現在の典型的な動画のネガチブフィルムに等価である写真の速度、非線形の濃度の応答−コントラストがミッドスケールのコントラストの25%であるポイントとリニアミッドスケールコントラストの開始との間の少なくとも0.7logE単位の幅である露光量の対数、少なくとも2.0LogE単位の幅であるおおよそリニアなミッドスケールコントラスト、及びリニアなミッドスケールのコントラスト領域の終わりとコントラストがミッドスケールレベルの25%に降下したポイントとの間の少なくとも1.8logE単位の幅である非線形のコントラストのロールオフ(図6参照)。上位のスケールの使用は、従来の動画フィルムにおける高速のコントラストのロールオフの問題に対処するので特に重要である。記録されたダイナミックレンジの更に遠くの上端に高いコントラストを定義することで、本発明は、電気−光学のスキャニングに応じたレンダリングされたハイライト情報の品質における重要な改善を提供する。先行する定義は、また、標準的なANSIステータスM光学濃度仕様により一般に定義されるよりはむしろ、フィルムダイの分光器及び電気−光学システムのスペクトル応答の統合されたプロダクトとして定義される、スキャナ濃度の使用に排他的に定義される。この拡張されたリニアリティは、低下されたコントラストと組み合わされたとき、スキャニングアプリケーションで使用可能なエンハンスされたシーンのダイナミックレンジの捕捉を提供する。
【0042】
スキャナの電気−光学システム50は、(動画プリントフィルム)光学焼付け又はデジタルワイドギャマットの信号/レコードへのビデオ転送の準備がある光画像記録を生成するために意図される慣習的なフィルムにおけるカラーケミストリのデザインにより表される感光/比色の画像処理を受けない「ワイドギャマット」のデジタル画像レコード55を生じる。フォトサイエンス・イメージプロセッサ30は、特定のディスプレイ装置(CRT、プリントフィルム、及びデジタルプロジェクタ等)について特定の従来の動画フィルムのオリジネーションの外観を持つ画像を生成する感光/色再現の画像処理を適用するために後続して使用される。たとえば、Kodak Vision2 500T Color Negative Film、5218TMを参照されたい。画像の属性は、プロセッサ又は、たとえば米国特許第6,269,217号で参照されるような、比色、トーン再現/コントラスト、粒状度、シャープネス、発光の補償、速度の補償、周囲の視聴条件、ディスプレイの非線形性、異性体の等価性、及びイメージフレーミングを含めて、特定の画像のオリジネーションフィルムの外観を管理記録することと関連されるものにより制御される。全ての画像操作アルゴリズムは、エミュレートされる各種の慣習的な動画フィルムシステムの最初の特徴的な画像形成特性(カラー、トーン等)の決定により導出される。すべての可能なエミュレーションのコンバージョンの間での統計的な関係は、特徴的な画像形成の原理からエミュレーションのパスを決定することができるので、多数の動画メディアの画像を同時に捕捉することで作成される必要がない。
【0043】
ひとたびフォトサイエンスのイメージプロセッサ30により変換されると、慣習的な動画フィルム及びシネマトグラファーの所望のフィルムの外観を表す画像の属性を包含するデジタルデータは、慣習的な色補正の装置60で更に変更される。色補正装置60が慣習的なテレビジョンのポストプロダクションのワークフローで発見される場合、最終的な操作された画像は、テレビジョンディストリビューションビデオマスタ63として保存される。色補正装置60がシアトリカルディストリビューションについて意図される画像のデジタルマスタリングについて使用されるように、慣習的なデジタルインターミディエイトポストプロダクションワークフローで発見される場合、最終的に操作された画像は、電子的なモニタ66での表示のために適した、デジタルインタミディエイトプリントマスタファイル(digital intermediate print master file)65として準備されるか、又は、最終的に操作された画像は、フィルムレコーダ70でのレコーダの最適化されたフィルムデュープネガチブ(film dupe negative)75を作成するために適した、デジタルインタミディエイトネガチブマスタファイル68として準備される。レコーダの最適化されたフィルムデュープネガチブは、最終的なフィルムネガチブ(図示せず)を生じるため、規定された化学処理80を受ける必要がある。(規定されたケミストリで処理される90)最終的なシアトリカルな光学焼付け100は、当業者により良好に理解されるように、化学処理されたレコーダの最適化されたフィルムデュープネガチブ75のその後の光学焼付け(optical printing)85から生成される。
【0044】
フィルムカメラ20は、デジタルシグナルプロセッサ(図示せず)をもつ電子的なデジタルカメラタップ25、及び電子的なディスプレイ27を含む。(米国シリアル番号09/712,639)に従って引用により本明細書に組み込まれる電子的なデジタルタップ25は、電子的なデジタルカメラのタップ25が「未処理の」フィルム10に近似的に等しい光学的なスペクトル感度を示すか、又は米国シリアル番号09/697,800で記載されるようなフィルムの赤、緑及び青のスペクトル応答の近似的に線形な結合であるスペクトル応答を示す点で、従来の動画フィルムカメラで使用される既存のシステムとは異なる。デジタルシグナルプロセッサ(DSP)との組み合わせでのデジタルカメラタップ25は、ポストプロセッシングで適用されるべき選択されたフィルム画像の外観の電子的なディスプレイ27で低い解像度のサンプル画像を提供し、望まれる場合、関連するフィルムパラメータは、(たとえばメモリカードといった)メタデータレコード/ファイル29として記録される。
【0045】
メタデータレコード/ファイル29は、フォトサイエンス・イメージプロセッサ30によりそれぞれ捕捉された画像に与えられるべきイメージオリジネーションのフィルムルックセレクションを伝達する選択されたフィルムルック識別子(ID)を含む。図7で参照されるように、カスタム“timecode”又は“KeykodeTM”のようなインデックスメタデータのレコード11は、自動的な同期を介してフォトサイエンス・イメージプロセッサ30に選択された画像の「外観」の属性を与えるための(識別)参照シーンのロケーションポイントを提供するように、LEDレコーダのような適切な露光装置によりスキャンオンリフィルム10に更に直接的に露光することができるか、又は、フィルムカメラ20での磁気記録ヘッドを介してスキャンオンリフィルムの磁気コーティングに記録することができる。
【0046】
フォトサイエンス・イメージプロセッサにおけるフィルムで生成かつ電子的に生成された画像の両者の共通の画像処理を利用することで、2つのシンプルなインターカットが可能となる。
【0047】
本発明で記載されるフィルム画像に与えられるべきエミュレーションを前もって視覚化するための別の実施の形態は、デジタルスチルカメラの画像又はスチルフィルムフレーム画像を、米国特許US6,122,006号、米国特許公開US2002/0163676A1及び米国シリアル10/740,324号で参照されるような類似の様々な慣習的な動画フィルム画像形成の特性に更に操作することができる中間スペースに変換することからなる場合がある。デジタルスチルカメラは、電子的なデジタルカメラタップ25の代わりに使用される。
【0048】
図2を参照して、ワイドギャマットのデジタルイメージレコード55は、米国特許第6,269,217号で記載されるような電子的なデータカメラキャプチャ110からも生成することができる。フィルムカメラ20を使用したオリジネーションの例とは異なり、電子的なカメラは、電子的なディスプレイ27に適したプレビュー画像を生成するためにサブサンプリングSP26を含む場合がある。同じフィルム属性メタデータ29がこのシステムに組み込まれ、スキャンオンリフィルム10又は電子的なカメラ110により捕捉された画像の相互依存的な処理は、フォトサイエンス・イメージプロセッサ30(図3)で発見される一般的な画像処理で達成される。
【0049】
要するに、本システムの第一のステージは、スキャニングに応答して、ワイドギャマットのフィルム画像のデジタルレコード55を生じる未処理のフィルム10である。本発明の第二のステージは、フィルムカメラ20におけるデジタルカメラタップのDSP25により利用されるフォトサイエンス・イメージプロセッサ30の機能的なアルゴリズムを利用する。
【0050】
本発明は、「シアトリカル」光学焼付け100を生成するため、カラーコレクタワークステーション(クリエイティブエフェクト)60、デジタルインタミディエイトネガチブマスタファイル68、フィルムレコーダ70、フィルムデュープネガチブ75、化学処理(ネガチブフィルム)の更なる光学焼付け及び化学処理(プリントフィルム)を含む、従来の動画又はテレビジョンコンテンツプロダクションのイメージチェインで有効である。(たとえばポストプロダクションビューイングモニタといった)イメージコンテンツの評価又は(たとえばシネマといった)電子的な表示について、カラーコレクタワークステーション(クリエイティブエフェクト)60は、電子的なディスプレイ66についてデジタルインタミディエイトプリントマスタファイル65を生成する。テレビジョンプロダクションについて、カラーコレクタ60は、TVディストリビューションビデオマスター63を生成する。
【0051】
本発明は、好適な実施の形態を参照して記載される。しかし、特許請求の範囲で述べたように、本発明の範囲から逸脱することなしに当業者により実施されることは、変形及び変更がなされることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る例示的なブロック図である。
【図2】慣習的な動画フィルムの外観を生成するため、電子捕捉を介して生成された画像に類似の画像処理がどのように適用されるかを説明する例示的なブロック図である。
【図3】類似の画像処理を通してプログレッシングが示される、スキャンオンリフィルムのオリジネーションと電子捕捉のオリジネーションのエレメントを結合する例示的なブロック図であり、これら2つのタイプの捕捉ソースからの画像がどのように容易にインターカットされる場合があるかに関する証拠を提供する。
【図4】電気−光学スキャナにおける典型的な電子的な雑音の挙動を説明する図である。
【図5】従来の画像処理のブロック図である。
【図6】入射の露光量の対数の関数として、光学的な濃度のレスポンスの識別特性を示す「ワイドダイナミックレンジ」の写真フィルムの特性曲線である。
【図7】スキャンオンリフィルムでのインデックスイメージのメタデータを示す図である。
【符号の説明】
【0053】
10:未処理のデータフィルム画像
11:イメージインデックスメタデータ
20:フィルムカメラ
25:デジタルカメラタップ
27:電子ディスプレイ
29:メタデータレコード/ファイル
30:「前もって計算されたフィルム属性」のポストプロセッシング
40:化学処理
50:フィルムスキャナ又はテレシネ
55:「ワイドギャマット」デジタルイメージレコード
60:カラーコレクションワークステーション
63:TVディストリビューションビデオマスター
65:デジタルインタミディエイトプリントマスタファイル
66:電子ディスプレイ
68:デジタルインタミディエイトネガチブマスタファイル
70:フィルムレコーダ
75:「レコーダで最適化された」フィルムデュープネガチブ
80:化学処理
85:光学焼付け
90:化学処理
100:光学焼付け
110:電子カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
好適なフィルムベースの画像の外観を生成するためのフルムベースの画像捕捉及び処理システムであって、
(a)更なるシーンの露光の区別を得るため、デジタル化のビット深さの制約を受けるスキャニングの信号対雑音比を増加する再現コントラストを有するスキャンオンリフィルムと、
(b)前記スキャンオンリフィルムで、画像捕捉の結果として、潜像を現像する化学処理サブシステムと、
(c)ワイドギャマットのデジタルイメージレコードを供給するスキャナと、
(d)前記スキャナからデジタル化された画像にフィルム画像の属性を変更するイメージプロセッサと、
を備えることを特徴とするフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項2】
前記フィルム画像の属性は、色再現、トーン及びコントラスト再現、シャープネス、テクスチャ(グレイン)、イメージフレーミング、心理的な視聴条件の適合、及び表示装置の特性並びに容易なカスタマイズから構成されるグループから選択される、
請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項3】
デジタル画像を記憶する手段を更に有する、
請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項4】
(e)創造的又は芸術的な画像効果を生成するための色補正及び画像エンハンスメントワークステーションと、
(f)画像の表示のためのテレビジョンディストリビューションビデオマスタと、
を更に備える請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項5】
(e)創造的又は芸術的な画像効果を生成するための色補正及び画像エンハンスメントワークステーションと、
(f)表示のためのデジタルインタミディエイトプリントマスタと、
を更に備える請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項6】
(e)創造的又は芸術的な画像効果を生成するための色補正及び画像エンハンスメントワークステーションと、
(f)フィルムレコーダのためのデジタルインタミディエイトネガチブマスタと、
を更に有する請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項7】
フィルム画像の属性をもつ画像をプレビューするためにサブサンプリングされた画像を生成するために適した電子的な「ビデオタップ」カメラを更に有する、
請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項8】
前記電子的な「ビデオタップ」カメラは、前記サブサンプリングされた画像に対して画像の「外観」の処理を実現し、前記スキャナからのデジタル化された画像に与えられるべき同じフィルム画像の属性を有する画像を得る、
請求項7記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項9】
スチル画像を捕捉し、前記フィルム画像の属性を有する最終的な画像のプレビューを提供するデジタルカメラを更に備える、
請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項10】
前記フィルム画像の属性を定義し、前記イメージプロセッサが前記フィルム画像の属性を前記ワイドギャマットのデジタル画像のレコードに自動的に与えるのを可能にするイメージメタデータのコレクションを更に備える、
請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項11】
前記フィルム画像の属性を前記ワイドギャマットのデジタル画像のレコードに与えるために参照されたシーンロケーションポイントを提供するため、前記スキャンオンリフィルムにイメージインデックスメタデータを更に備える、
請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項12】
前記イメージインデックスメタデータは、画像の捕捉の間に前記スキャンオンリフィルムに光学的に記録される、
請求項11記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項13】
前記イメージインデックスメタデータは、前記スキャンオンリフィルムにコートされた磁気レシーバに、画像の捕捉の間に磁気的に記録される、
請求項11記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項14】
前記イメージインデックスメタデータは、電気−光スキャニングの間に読取られ、前記ワイドギャマットのデジタル画像のレコードに前記フィルム画像の属性を自動的に与えるため、画像の外観のメタデータに参照される、
請求項11記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項15】
前記スキャンオンリフィルムは、
(a)写真撮影されたシーンから赤の光、緑の光及び青の光のコンテンツを記録するための少なくとも3つのカラーセンシティブレコードと、
(b)動画のカラー写真フィルムに等価な写真の感度と、
(c)光学焼付けに適した画像を準備するために有効なカラーケミストリの除去と、
(d)グロスオプティカルフォグ濃度を低くするため、カラーマスキングカプラの除去と、
(e)非線形の濃度の応答−コントラストがミッドスケールのコントラストの25%であるポイントとリニアミッドスケールコントラストの開始との間の少なくとも0.7logE単位の幅である露光量の対数、少なくとも2.0LogE単位の幅であるおおよそリニアなミッドスケールコントラスト、及びリニアなミッドスケールのコントラスト領域の終わりとコントラストがミッドスケールレベルの25%に降下したポイントとの間の少なくとも1.8logE単位の幅である非線形のコントラストのロールオフを含む、露光の許容範囲と、
を含む請求項1記載のフィルムベースの画像捕捉及び処理システム。
【請求項16】
好適なフィルムベースの画像の外観を生成する方法であって、
(a)更なるシーンの露光の区別を得るため、デジタル化のビット深さの制約を受けるスキャニングの信号対雑音比を増加する再現コントラストを有するスキャンオンリフィルムを提供するステップと、
(b)前記スキャンオンリフィルムで捕捉された潜像を現像するステップと、
(c)スキャナからのワイドギャマットのデジタル画像のレコードを供給するステップと、
(d)フィルム画像の属性で前記スキャナからのデジタル化された画像を変更するためにイメージプロセッサを利用するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記フィルム画像の属性は、色再現、トーン及びコントラスト再現、シャープネス、テクスチャ(グレイン)、イメージフレーミング、心理的な視聴条件の適合、表示装置の特性、及び容易なカスタマイズから構成されるグループから選択される、
請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記デジタル化された画像を記憶するステップを更に備える、
請求項16記載の方法。
【請求項19】
(a)色補正及び画像エンハンスメントワークステーションで創造的又は芸術的な画像の効果を生成するステップと、
(b)テレビジョンフォーマットで、テレビジョンディストリビューションビデオマスタを表示するステップと、
を更に備える請求項16記載の方法。
【請求項20】
(e)色補正及び画像エンハンスメントワークステーションで創造的又は芸術的な画像の効果を生成するステップと、
(f)デジタルインタミディエイトプリントマスタからの画像を表示するステップと、
を更に備える請求項16記載の方法。
【請求項21】
(e)色補正及び画像エンハンスメントワークステーションで創造的又は芸術的な画像の効果を生成するステップと、
(f)フィルムレコーダのためにデジタルインタミディエイト・ネガチブマスタファイルを利用するステップと、
を更に備える請求項16記載の方法。
【請求項22】
フィルム画像の属性を持つ画像をプレビューするためにサブサンプリングされた画像を生成するステップを更に有する、
請求項16記載の方法。
【請求項23】
前記サブサンプリングされた画像は、画像の「外観」の処理を受け、前記スキャナからのデジタル化された画像に与えられるべき同じフィルム画像の属性を有する画像が得られる、
請求項22記載の方法。
【請求項24】
(e)イメージメタデータのコレクションから前記フィルム画像の属性を定義するステップと、
(f)前記ワイドギャマットのデジタルイメージレコードに前記フィルム画像の属性を自動的に与えるステップと、
を更に有する請求項16記載の方法。
【請求項25】
前記スキャンオンリフィルムで発見されるイメージインデックスメタデータを利用して、前記ワイドギャマットのデジタルイメージレコードにフィルム画像の属性を与えるために参照されたシーンロケーションのポイントを提供するステップを更に備える、
請求項16記載の方法。
【請求項26】
前記イメージインデックスメタデータは、画像の捕捉の間に前記スキャンオンリフィルムに光学的に記録される、
請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記イメージインデックスメタデータは、画像の捕捉の間に前記スキャンオンリフィルムに磁気的に記録される、
請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記イメージインデックスメタデータは、電気−光スキャニングの間に読取られ、前記ワイドギャマットのデジタルイメージレコードに前記フィルム画像の属性を自動的に与えるため、画像の外観のめたデータに参照される、
請求項25記載の方法。
【請求項29】
デジタルスチルカメラで捕捉された画像から前記フィルム画像の属性を有する最終的な画像のプレビューを提供するステップを更に備える、
請求項16記載の方法。
【請求項30】
各種のポストプロダクションフォーマット及びベニューに適したコンテンツマスタデータを生成するための画像処理が調整される、
請求項16記載の方法。
【請求項31】
前記コンテンツマスタデータは、対応するカラーグレーディング装置における更なる色補正に適する、
請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記コンテンツマスタデータは、テレビジョン規格又はフォーマットを介するビデオブロードキャストに適する、
請求項30記載の方法。
【請求項33】
前記コンテンツマスタデータは、デジタルインタミディエイトプリントマスタファイルとして用意される最終的に操作される画像が受ける慣習的なデジタルインタメディエイトポストプロダクションのワークフローにおけるマスタリング、及び電子モニタでのその後の表示に適する、
請求項30記載の方法。
【請求項34】
前記コンテンツマスタデータは、規定されたフィルムレコーダからのフィルムデュープネガチブを作成可能なデジタルインタミディエイトネガチブマスタファイルとして用意される最終的に操作された画像が受ける慣習的なデジタルインタミディエイトポストプロダクションのワークフローでのマスタリングに適する、
請求項30記載の方法。
【請求項35】
電子カメラ及びスキャンオンリフィルムからの捕捉された画像に一般的な画像フィルムの属性を与える方法であって、前記電子カメラ及び前記スキャンオンリフィルムの両者は、イメージキャプチャのスペクトルに等価な特性を有し、前記スキャンオンリフィルムは、光学焼付けに適したフィルム画像を準備するために有効なカラーケミストリを除き、前記電子カメラは、テレビジョンディスプレイ及びディストリビューションと互換性のあるために要求されるビデオ符号化がなく、
当該方法は、
デジタル画像データを生成するために前記電子カメラで電子的な画像を捕捉するステップと、
前記スキャンオンリフィルムを使用してフィルム画像を捕捉するステップと、
前記スキャンオンリフィルムを処理するステップと、
デジタル画像データを生成するために前記スキャンオンリフィルムを電気−光学的にスキャニングするステップと、
その後の画像処理のために結合されたデジタル画像のセットを生成するため、前記スキャンオンリフィルムから導出された前記デジタル画像データで前記電子カメラの前記デジタル画像データをインターカットするステップと、
を備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−507864(P2008−507864A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516504(P2007−516504)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/017479
【国際公開番号】WO2006/007123
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】