動画推薦装置及び動画推薦方法
【課題】ユーザの嗜好に適する動画を精度良く推薦し、効果的に動画推薦をする。
【解決手段】ユーザに動画を推薦する動画推薦装置であって、動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、前記ログ保持部に保持された操作ログ及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を備え、前記動画推薦装置は、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、入力された基本情報に基づいて推薦動画を計算し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、入力された拡張情報に基づいて推薦動画を計算する。
【解決手段】ユーザに動画を推薦する動画推薦装置であって、動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、前記ログ保持部に保持された操作ログ及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を備え、前記動画推薦装置は、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、入力された基本情報に基づいて推薦動画を計算し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、入力された拡張情報に基づいて推薦動画を計算する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの嗜好に適する動画コンテンツを推薦する動画推薦装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビなどの動画視聴機器においては、地上波デジタル放送、BS放送、CS放送、ネット動画配信など、視聴可能な動画コンテンツが増加しており、観たい動画を検索することが困難となっている。このため、動画に関するユーザの操作ログからユーザの嗜好を解析し、解析された嗜好に応じて、ユーザの好みの動画を推薦する技術が有効である。
【0003】
従来の動画推薦技術では、通常、動画に関するユーザの操作ログ(動画の視聴、録画、再生履歴など)から、操作された動画情報に含まれるキーワードやジャンルなどに基づいて、ユーザの嗜好を抽出し、抽出された嗜好に一致する動画を推薦する。このため、通常は、嗜好の抽出が可能となるまでの量の、動画の操作ログが蓄積され、動画を推薦することができない。このため、例えば、特許文献1は、このユーザの嗜好を抽出できなくても、他人の動画操作ログに基づく嗜好に基づいて、人気のある動画を推薦することによって、このユーザの動画操作ログがなくても、動画を推薦できる方法及び装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−2944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のとおり、従来の動画推薦技術では、動画に関するユーザの操作ログが十分に蓄積されるまで、適切な動画推薦が困難であるため、特に、初期状態から一定期間は動画が推薦されないか、推薦される動画が適切ではない問題があった。この場合、ユーザは動画視聴機器を購入した後、しばらくは動画操作を行い、操作ログが十分に蓄積されるまでの期間が経過するまで、動画推薦を待たなければならないという問題がある。
【0006】
一方、特許文献1などの従来技術によれば、動画に関するユーザの操作ログが十分に蓄積される前でも動画が推薦できるものの、推薦される動画は、他人の嗜好に基づく動画、又は、多くの人から人気のある(ランキングに基づく)動画であり、対象ユーザ自身の嗜好に適する動画が推薦されないという問題がある。また、これらの従来技術では、他人の嗜好の情報を取得するために、動画推薦装置がネットワークに接続されている必要がある。このため、ネットワークに接続されていないTV受像機やレコーダなどの機器で、この様な問題を解決することができず、機器のコストが上昇する問題がある。
【0007】
本発明は、ユーザの動画操作ログが少ない場合でも、ユーザの嗜好に適する動画を精度良く推薦し、効果的に動画推薦をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、ユーザに動画を推薦する動画推薦装置であって、動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、前記ログ保持部に保持された操作ログ及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を備え、前記動画情報入力部は、ユーザが操作可能な動画の基本情報の入力を受け付ける動画基本情報入力部と、ユーザが操作可能な動画の拡張情報の入力を受け付ける動画拡張情報入力部と、を有し、前記推薦計算部は、前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、推薦動画を計算する簡易推薦計算部と、前記動画拡張情報入力部に入力された拡張情報に基づいて、推薦動画を計算する拡張推薦計算部と、を有し、前記動画推薦装置は、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記簡易推薦計算部によって推薦動画を計算し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、前記拡張推薦計算部によって推薦動画を計算する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の代表的な実施の形態によれば、ユーザの嗜好に適する動画を高い精度で推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態の動画推薦装置のハードウェアの構成の一例のブロック図である。
【図2】本実施形態の動画推薦装置の一例の機能ブロック図である。
【図3】本実施形態の動画基本情報入力部に入力される基本情報の一例の説明図である。
【図4】本実施形態の動画拡張情報入力部に入力される拡張情報の一例の説明図である。
【図5】本実施形態の動画情報入力部に入力される、動画の情報の一例の説明図である。
【図6】本実施形態のログ入力部に入力される操作ログの一例の説明図である。
【図7A】本実施形態の推薦計算結果のヘッダ情報の一例の説明図である。
【図7B】本実施形態の推薦計算結果の各推薦対象動画の一例の説明図である。
【図8】本実施形態の動画選択画面生成部によって生成される動画選択画面の一例の説明図である。
【図9】本実施形態の推薦計算結果の表示画面の一例を説明する図である。
【図10】本実施形態の推薦計算処理のフローチャートである。
【図11】本実施形態の推薦結果出力の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
【0012】
本実施形態では、動画推薦装置の稼働の初期において、ユーザの操作ログが蓄積されていない場合、ユーザに好みの動画を一つ以上選択させる画面を表示し、ユーザの好みを暫定的に取得する。そして、この取得した好みを用いて、簡易な方法で推薦計算を実行し、計算結果に基づいて推薦する動画の情報を提示する。一方、ユーザの操作ログが十分蓄積された後は、以下の方法で推薦計算を行い、ユーザから推薦動画の提示要求があった場合に、計算結果に基づいて推薦する動画の情報を提示する。
【0013】
すなわち、初期における動画推薦でない場合、ユーザの動画操作ログが規定量に達していない場合には、第1の計算方法(簡易推薦計算方法)で推薦計算を行う。一方、ユーザの操作ログが所定量を超える場合、第2の計算方法(拡張推薦計算方法)で推薦計算を行う。
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
<実施形態1>
図1は、本実施形態の動画推薦装置のハードウェアの構成の一例のブロック図である。
【0016】
本実施形態の動画推薦装置は、例えば、動画コンテンツを視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの機能を有する、デジタルテレビ受像機、ハードディスクレコーダ、ビデオテープレコーダ、パーソナルコンピュータ、又は携帯電話機等のハードウェア構成を用いて実現でき、これらの機器に内蔵するように構成できる。
【0017】
図1に示すとおり、本実施形態の動画推薦装置は、動画基本情報入力装置110及び動画拡張情報入力装置111を含む動画情報入力装置101と、ログ入力装置102と、記憶装置105と、二次記憶装置106と、中央処理装置104と、推薦出力指示装置107と、推薦結果出力装置103と、選択画面出力装置108と、選択情報入力装置109と、を有する。各装置及び各部はバス110によって接続され、各装置及び各部間で相互にデータを送受信する。
【0018】
動画情報入力装置101は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報の入力を受ける。なお、動画の情報の一例については後述する。動画情報入力装置101は、例えば、後述する記憶装置105又は二次記憶装置106に記憶されている動画の情報を読み込めるように構成したり、テレビ放送を受信する場合には、テレビのチューナユニットから入力されたSI(Service Information)情報を取得できるように構成する。又は、ネットワーク経由で動画の情報を取得する場合には、本動画情報入力装置101がLANカード等のネットワークインターフェースから動画情報を取得できるように構成してもよい。
【0019】
動画基本情報入力装置110は、動画情報入力装置101に含まれ、前記動画の情報のうち、特に基本情報の入力を受ける。なお、基本情報の一例については、図2を用いて後述する。
【0020】
動画拡張情報入力装置111は、動画情報入力装置101に含まれ、前記動画の情報のうち、特に拡張情報の入力を受ける。なお、拡張情報の一例については、図3を用いて後述する。
【0021】
すなわち、動画情報入力装置101は、動画基本情報入力装置110及び動画拡張情報入力装置111を含み、動画基本情報入力装置110に入力された基本情報及び動画拡張情報入力装置111に入力された拡張情報を含む動画情報を受ける。
【0022】
なお、動画情報入力装置101は、これらの基本情報及び拡張情報を一つのデータソースから取得するように構成してもよいし、複数のデータソース(例えば、異なるサーバなど)から別々に取得するように構成してもよい。
【0023】
ログ入力装置102は、動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作のログの入力を受ける。なお、操作ログの一例については、図6を用いて後述する。ログ入力装置102は、例えば、テレビやレコーダ等の機器において、動画の視聴、録画、再生又は予約の操作が行われた際に、これらの操作が行われたことが、後述する操作ログのデータ構造に入力されるように構成する。又は、テレビやレコーダ等の機器において、動画の視聴、録画、再生又は予約の操作が行われた際に、記憶装置105又は二次記憶装置106が、これらの操作が行われたことを、後述する操作ログの形式で記憶し、ログ入力装置102が、これらの操作ログの情報を、各操作が行われた際、又は、各操作が行われた後の所定のタイミングで(例えば、複数の操作を一括して所定のタイミングで)、記憶装置105又は二次記憶装置106から読み出せるように構成する。
【0024】
記憶装置105は、例えば、揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリ、RAM等)であり、中央処理装置101によって実行されるプログラム及び本動画推薦装置において処理されるデータ等を格納する。
【0025】
二次記憶装置106は、例えば、磁気ディスクドライブ、DVD又はCD等を実装可能な光ディスクドライブ、又は不揮発性メモリ(フラッシュメモリ等)であり、中央処理装置104によって実行されるプログラムや、本動画推薦装置において処理されるデータ等を格納する。なお、二次記憶装置106は記憶装置105を補助する二次的な記憶装置であり、記憶装置105に不揮発性記憶素子用いる又は記憶装置105に電源OFF時のデータバックアップ機能を追加することによって、二次記憶装置106が記憶装置105の機能を果たすことができる。この場合、二次記憶装置106は設けなくでもよい。
【0026】
中央処理装置104は、マイクロプロセッサを主体に構成されており、記憶装置105に格納された(又は、二次記憶装置106から読み出され、記憶装置105に格納された)プログラムを実行し、推薦対象動画を計算する等、本動画推薦装置の動作を制御する。
【0027】
推薦出力指示装置107は、ユーザが動画を推薦する要求の入力を受けるように構成する。これは、例えば、ユーザが、リモコンやマウスなどを用いて、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの機器の動画推薦表示ボタンを押し下げた指示が動画推薦装置に伝わるように電気的に配線する。また、同操作によって、ソフトウェア的に中央処理装置104に対して、割り込みやイベントを発行するように構成する。中央処理装置104は、これらの割り込みやイベントに基づいて、ユーザから動画推薦表示要求が指示されたことを認識する。
【0028】
推薦結果出力装置103は、本実施形態の動画推薦装置が計算した推薦動画をユーザに提示する形式で動画推薦結果を出力する。これは、例えば、本実施形態の動画推薦装置の中央処理装置104が計算した推薦動画の情報をテレビ受像機などの表示機器で表示できる形式の信号を出力するように構成する。このとき、例えば、中央処理装置104が計算した推薦動画の情報に基づいて、推薦結果出力装置103が、ユーザに見せる表示画面を生成し、ビデオRAMなどに書き込む又はテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの画面に表示するための信号を生成するように構成するなど、従来技術で実現可能である。
【0029】
選択画面出力装置108は、後述のとおり、推薦計算結果の出力が要求された際、ユーザの操作ログが少なかった場合(例えば、操作ログが1件もなかった、操作ログの数が所定件数以下であった場合)、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面(図8参照)を出力する。選択画面出力装置108は、例えば、本実施形態の動画推薦装置の中央処理装置104で作成し、動画を選択させるための画面をテレビ受像機などの表示機器で表示できる形式の信号を出力するように構成する。このとき、例えば、中央処理装置104が作成し、動画を選択させるための情報に基づいて、選択画面出力装置108が、ユーザに見せる表示画面を生成し、ビデオRAMなどに書き込む又はテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの画面に表示するための信号を生成するように構成するなど、従来技術で実現可能である。
【0030】
選択情報入力装置109は、選択画面出力装置108が出力した動画選択画面において、ユーザが選択した動画の情報の入力を受ける。これは、例えば、ユーザが、リモコンやマウスなどを用いて、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの機器に表示されている動画選択画面から選択した動画の情報が取得できるように、割り込みやイベントを発行するように構成すればよい。中央処理装置104は、これらの割り込みやイベントを処理する。
【0031】
図2は、本実施形態の動画推薦装置の一例の機能ブロック図である。図2に示す機能ブロックは、中央処理装置104が記憶装置105に格納されたプログラムを実行することによって、実装されるが、その一部又は全てがハードウェアによるロジックや、ファームウェアによって実装されてもよい。
【0032】
図2に示すように、本実施形態の動画推薦装置は、動画基本情報入力部211及び動画拡張情報入力部212を含む動画情報入力部201と、動画基本情報保持部221と、動画拡張情報保持部222を含む動画情報保持部204と、ログ入力部202と、ログ保持部203と、動画選択画面生成部211と、選択動画情報入力部212と、タイマ209と、簡易推薦計算部231と、拡張推薦計算部232を含む推薦計算部210と、推薦結果保持部207と、推薦出力指示部206と、推薦出力部208と、推薦制御部205とを有する。
【0033】
動画情報入力部201は、動画情報入力装置101のソフトウェア部分であり、推薦制御部205からの指示に基づいて、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報で、動画情報入力装置101に入力された情報を処理する。
【0034】
動画基本情報入力部211は、動画基本情報入力装置110のソフトウェア部分であり、動画情報入力部201に含まれ、推薦制御部205からの指示に基づいて、前記動画の情報のうち、特に基本情報の入力を動画基本情報入力装置110から受ける。なお、基本情報の一例については、図2を用いて後述する。
【0035】
動画拡張情報入力部212は、動画基本情報入力部111のソフトウェア部分であり、動画情報入力部201に含まれ、推薦制御部205からの指示に基づいて、前記動画の情報のうち、特に動画の拡張情報の入力を動画拡張情報入力装置111から受ける。なお、拡張情報の一例については、図3を用いて後述する。
【0036】
すなわち、動画情報入力部201は、動画基本情報入力部211及び動画拡張情報入力部212を含み、動画基本情報入力部211に入力された基本情報と、動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報とを含む動画情報を受ける。
【0037】
動画情報保持部204は、動画情報入力部201に入力された動画情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
記憶装置105又は二次記憶装置106に保持する。
【0038】
動画基本情報保持部221は、動画情報保持部204に含まれ、前記動画情報のうち、特に動画基本情報入力部211に入力された基本情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0039】
動画拡張情報保持部222は、動画情報保持部204に含まれ、前記動画情報のうち、特に動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0040】
すなわち、動画情報保持部204は、動画基本情報保持部221及び動画拡張情報保持部222を含み、動画基本情報入力部211に入力された基本情報及び動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報とを含む動画情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0041】
ログ入力部202は、ログ入力装置102のソフトウェア部分であり、動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作のログで、ログ入力装置102に入力された情報を処理する。また、ログ入力部202は、ユーザの操作の入力の情報を、操作された動画の情報と共に、推薦制御部205に通知する。
【0042】
ログ保持部203は、ログ入力部202に入力された動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作のログを保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0043】
動画選択画面生成部211は、選択画面出力装置108のソフトウェア部分であり、推薦出力指示部206から推薦制御部205に推薦計算結果の出力の要求があると、ログ保持部203に操作ログが少なかった場合(例えば、操作ログが1件もなかった、操作ログの数が所定件数以下であった場合)、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面(図8参照)を生成する。動画選択画面生成部211は、例えば、動画情報入力部201に入力された動画情報に基づいて動画選択画面を生成するように構成される。この動画選択画面によって、ユーザは興味ある動画を選択することができる。このとき、特に、動画基本情報入力部211に入力された基本情報に基づいて動画選択画面を生成すると、動画選択画面を迅速に生成することができる。動画選択画面生成部211が生成した動画選択画面は、選択画面出力装置108から出力される。
【0044】
選択動画情報入力部212は、選択情報入力装置109のソフトウェア部分であり、動画選択画面生成部211が生成した動画選択画面において、ユーザが選択した動画の情報であって、選択情報入力装置109に入力された情報を処理する。具体的には、選択動画情報入力部212は、選択された動画の情報を推薦制御部205に通知する。
【0045】
タイマ209は、現在時間を計時する時計であり、推薦制御部205に定期的に通知する。推薦制御部205への通知は、推薦計算部210による推薦計算のトリガに用いられる。推薦制御部205への通知は、例えば、タイマ割り込みやイベントなどで実現できるが、タイマ209は、既にテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの多くの機器に実装されているタイマ(例えば、リアルタイムクロック)で実現することができる。
【0046】
推薦計算部210は、推薦制御部205からの指示に基づいて、ユーザに対する推薦対象動画を計算する。すなわち、推薦計算部210は、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログ及び動画情報保持部204に保持された動画情報を推薦制御部205経由で取得し、取得した情報に基づいて、ユーザに対する推薦対象動画を計算する。より具体的には、推薦計算部210は、動画情報保持部204に保持された各動画の情報と、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログに含まれる(すなわち、ユーザによって操作された)動画の情報との合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、前記各動画の推薦スコアを計算する。なお、スコアの計算は、前記ユーザの操作ログの件数に応じて、後述する簡易推薦計算部231又は拡張推薦計算部232によって行われる。
【0047】
簡易推薦計算部231は、推薦計算部210に含まれ、推薦制御部205の指示に基づいてユーザに対する推薦対象動画を計算する。特に、ユーザの操作ログが少ないと判定される(例えば、所定数より少ない)場合、簡易推薦計算部231は、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログ及び動画基本情報保持部221に保持された基本情報を推薦制御部205経由で取得し、取得した情報に基づいてユーザに対する推薦対象動画を計算する。具体的には、簡易推薦計算部231は、動画基本情報保持部221に保持された基本情報と、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログに含まれる(すなわち、ユーザによって操作された)動画の情報の合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、前記各動画の推薦スコアを計算する。なお、簡易推薦計算部231による、具体的な推薦スコアの計算方法については後述する。
【0048】
拡張推薦計算部232は、推薦計算部210に含まれ、推薦制御部205の指示に基づいて動作する。特に、ユーザの操作ログが規定件数より多い(例えば、所定数より多い)場合、拡張推薦計算部232は、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログ、動画基本情報保持部221に保持された基本情報、及び動画拡張情報保持部222に保持された拡張情報を推薦制御部205経由で取得し、取得した情報に基づいてユーザに対する推薦対象動画を計算する。具体的には、拡張推薦計算部232は、動画基本情報保持部221に保持された基本情報及び動画拡張情報保持部222に保持された拡張情報を含む動画情報と、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログに含まれる(すなわち、ユーザによって操作された)動画の情報の合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、前記各動画の推薦スコアを計算する。なお、拡張推薦計算部232による、具体的な推薦スコアの計算方法については後述する。
【0049】
推薦結果保持部207は、推薦計算部210(すなわち、簡易推薦計算部231及び拡張推薦計算部232)によって計算された推薦計算結果を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。なお、推薦計算結果の一例については後述する。
【0050】
推薦出力指示部206は、推薦出力指示装置107のソフトウェア部分であり、ユーザが推薦出力指示装置107に入力した動画推薦出力指示を、推薦制御部205に通知する。推薦出力指示部206は、例えば、ユーザが、リモコンやマウスなどを用いて、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの機器の動画推薦表示ボタン等を押し下げた指示を、推薦出力指示装置107を介して認識し、推薦制御部205に通知するように構成する。具体的には、例えば、ユーザがリモコンやマウスによって、動画推薦表示を指示した場合に、割り込みやイベントを発行するように構成する。中央処理装置104は、これらの割り込みやイベントに基づいて、ユーザから動画推薦表示要求が指示されたことを認識し、推薦制御部205に通知できるように構成することができる。
【0051】
推薦出力部208は、推薦結果出力装置103のソフトウェア部分であり、推薦出力指示部206が入力した推薦出力指示に基づく推薦制御部205からの指示で動作し、当該推薦制御部205経由で推薦結果保持部207に保持された推薦計算結果を入力し、推薦結果出力装置103に出力する。これにより、推薦動画の情報をテレビなどの機器で表示することができる。
【0052】
推薦制御部205は、本実施形態の動画推薦装置の動画を制御する。特に、ログ入力部202やタイマ209、及び推薦出力指示部206からのイベント等をトリガとして、動画情報およびユーザの操作ログを入力して、推薦計算を実施したり、推薦計算結果を出力する。なお、本推薦制御部205の処理内容の詳細については、後で詳しく説明する。
次に、本実施形態の動画推薦装置で使用するデータの説明とデータ構造について説明する。
【0053】
まず、動画基本情報入力部211に入力される、動画の基本情報の一例について説明する。
【0054】
図3は、本実施形態の動画基本情報入力部211に入力される基本情報の一例の説明図である。
【0055】
基本情報は、ID301と、日付302と、時間303と、曜日304と、動画長305と、ジャンル306と、タイトル307と、内容308とを含み、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画ごとに、これらのデータのセットが含まれるエントリ(311、312など)が登録されるデータである。
【0056】
ID301は、動画を一意に識別できる識別子であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ネットワークIDとサービスIDとイベントIDとの組み合わせのように、一定期間で一意な識別子を用いることができる。
【0057】
日付302は、ID301で識別される動画の視聴可能日であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の放送日を示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画の視聴可能日を判別可能なデータでよい。
【0058】
時刻303は、ID301で識別される動画の視聴可能時刻であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の放送開始時刻を示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画の視聴可能時刻を判別可能なデータでよい。
【0059】
曜日304は、ID301で識別される動画の視聴可能曜日であり、日付302から計算することができる。
【0060】
なお、ネットワークを経由して既に配信される動画の場合、日付302及び時刻303は、配信開始日時が入力される。また、動画が既に配信済の場合、日付302、時刻303及び曜日304は、いつでも視聴可能であることを示す特別の値(例えば、NULL)にするとよい。
【0061】
動画長305は、ID301で識別される動画の時間長であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合には、ID301で識別される動画の放送時間を示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画の時間長を判別可能なデータでよい。
【0062】
ジャンル306は、ID301で識別される動画の種類であり、例えば、ニュースやドラマなどである。ジャンル306は、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画のジャンルを示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画のジャンルを判別可能なデータでよい。
【0063】
タイトル307は、ID301で識別される動画の名称であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の番組名を示す文字列でよい。
【0064】
内容308は、ID301で識別される動画の説明であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の番組内容を示す文字列を用いることができる。
【0065】
なお、これらの基本情報は、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合には、放送波に重畳されているSI基本情報に含まれており、また、SI基本情報から計算することができる。
【0066】
次に、動画拡張情報入力部212に入力される、動画の拡張情報の一例について説明する。
【0067】
図4は、本実施形態の動画拡張情報入力部212に入力される拡張情報の一例の説明図である。
【0068】
拡張情報は、動画のID301と、詳細情報401とを含み、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画ごとに、これらのデータのセットが含まれるエントリ(411、412など)が登録される。
【0069】
ID301は、動画を一意に識別できる識別子であり、基本情報(図3)のID301と同じものを用いる。これによって、各動画の基本情報と拡張情報とを関連付けることができる。
【0070】
詳細情報401は、ID301で識別される動画の詳細の説明の文字列であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の出演者、監督、演出、原作、脚本、楽曲名、アーティスト名、及び番組内容の詳細の説明を用いることができる。
【0071】
なお、これらの拡張情報は、一例として、地上波デジタルテレビ番組の場合には、放送波に重畳されているSI拡張情報に含まれており、また、SI拡張情報から推測することができる。なお、他に設けられたメタデータサーバから、拡張情報を取得してもよい。
【0072】
このように、基本情報と拡張情報とは、情報を取得するために必要な時間及びデータ量において違いがある。例えば、地上波デジタル放送において、テレビ受像機に表示される「番組表」に含まれる情報が基本情報であり、番組の詳細内容に含まれる情報が拡張情報である。基本情報の送出間隔と拡張情報の送出間隔とは異なっており、基本情報は数秒で取得できるが、拡張情報を取得するには数十秒が必要である。
【0073】
次に、動画情報入力部201に入力される、動画の情報の一例について説明する。
【0074】
図5は、本実施形態の動画情報入力部201に入力される、動画の情報の一例の説明図である。
【0075】
動画の情報は、動画のID301と、日付302と、時間303と、曜日304と、動画長305と、ジャンル306と、タイトル307と、内容308と、詳細情報401とを含み、各エントリ(511、512)は、同一のID301の動画について、前述した基本情報と拡張情報とをまとめたものである。すなわち、動画情報入力部201に入力される動画の情報は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画ごとに、基本情報と拡張情報をセットにしたデータである。
【0076】
なお、図5に示す動画の情報は、一つの表形式でまとめられているが、複数に分離していてもよい。
【0077】
次に、ログ入力部202に入力される、ユーザの操作ログの一例について説明する。
【0078】
図6は、本実施形態のログ入力部202に入力される操作ログの一例の説明図である。
【0079】
操作ログは、実行日時601と、ログ種別602と、ID301と、日付302と、時間303と、曜日304と、動画長305と、ジャンル306と、タイトル307と、内容308と、詳細情報401とを含み、動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作ごとに、操作の情報と、操作された動画の情報のセットが含まれるエントリ(611、612など)が登録される。
【0080】
実行日時601は、ユーザが動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などの操作を行った日時である。
【0081】
ログ種別602は、ユーザによる操作の種別を示し、例えば、視聴、録画、再生、予約、その他などの情報を示す数値(又は、文字列)であり、動画推薦装置がユーザによる操作の内容を判別可能なデータでよい。
【0082】
ID301、日付302、時間303、曜日304、動画長305、ジャンル306、タイトル307、内容308及び詳細情報401は、動画の情報(図5参照)に含まれるデータと同じであり、ユーザが操作した動画の情報を格納する。これは、例えば、動画に対するユーザの操作を認識して、操作された動画のID301などを取得する。そして、取得したID301などによって、動画情報入力部201に入力され、動画情報保持部204に保持される動画の情報を、動画の情報(図5)から取得し、当該取得した動画の情報と、ユーザによる操作の情報とを関連付けて登録する。
【0083】
次に、推薦計算部210で計算され、推薦結果保持部207に保持される推薦計算結果の一例について説明する。
【0084】
図7A及び図7Bは、本実施形態の推薦計算結果の一例の説明図である。図7Aは、推薦結果のヘッダ情報を示し、ヘッダ情報は推薦結果ごとに設定される。図7Bは、各推薦対象動画の情報であり、ヘッダ情報(図7A)の後に続く構造である。
【0085】
ヘッダ情報(図7A)は、推薦計算日時701と、推薦動画数702とを含む。
【0086】
推薦計算日時701は、推薦計算をした日時であり、推薦計算部210にて計算した推薦結果の生成が完了した日時とすればよい。
【0087】
推薦動画数702は、推薦対象動画の数であり、推薦計算部210にて計算した推薦結果、すなわち、推薦対象動画の情報(図7B)に含まれる、推薦される動画のエントリ710、711の数である。
【0088】
推薦対象動画の情報(図7B)、ID703と、推薦理由情報704と、推薦拡張情報705と、推薦スコア706とを含む。
【0089】
ID703は、推薦対象の動画の識別子であり、動画の情報(図5)におけるID301と同一の識別子を用いる。
【0090】
推薦理由情報704は、動画が推薦される理由であり、例えば、ユーザログに含まれる、動画のジャンル、曜日、時間、動画長、タイトル、内容、詳細情報、及びこれらの組み合わせのうち、推薦すべき番組として決定された情報を示すデータである。例えば、推薦理由となる情報に1ビットずつ割り当てた8ビットのデータとすればよい。
【0091】
推薦拡張情報705は、推薦理由情報704を補足する情報であり、例えば、推薦理由が「詳細情報」である場合、詳細情報の中で、推薦すべき番組として決定されたキーワードを格納すればよい。
【0092】
例えば、ユーザが、詳細情報に含まれる、ある特定の俳優が出演する動画の多くを操作している場合、推薦理由情報704には「詳細情報」を示すビットが設定され、推薦拡張情報705には詳細情報に含まれる出演者名を格納すればよい。これによって、例えば、推薦動画をユーザに提示する際、その動画を推薦する理由をユーザに示すことができる。
【0093】
推薦スコア706は、推薦対象の動画の推薦度を示すスコアであり、推薦計算部210で計算した動画の推薦スコアが格納される。推薦スコア706は、例えば、後述する簡易推薦計算部231又は拡張推薦計算部232において、ユーザの操作ログとの一致度を計算し、スコア化された一致度が格納される。
【0094】
なお、図3から図7Bに示す情報は、表形式にて示したが、他の形式で記憶手段に保持されるものでもよい。
【0095】
次に、本実施形態の動画推薦装置によって生成及び出力された結果、すなわち、ユーザに提示される表示画面の例について説明する。
【0096】
まず、動画選択画面生成部211によって生成される動画選択画面の一例について説明する。動画選択画面は、動画推薦制御部205において、推薦出力指示部206から推薦計算結果の出力が要求された際、ログ保持部203に保持されている操作ログが所定件数以下である場合、ユーザが好みの動画を選択するための画面である。
【0097】
ログ保持部203に保持される操作ログの数の閾値は、0でも、1以上の所定数でもよい。すなわち、閾値を0に設定した場合、ログ保持部203に1件も操作ログが保持されていないことが検出され、閾値を1以上の所定数に設定した場合、ログ保持部203に保持される操作ログの数が少ないことが検出される。
【0098】
なお、ユーザによる選択対象となる動画は、特にテレビ番組にだけでなく、ユーザが視聴可能な全ての動画であるが、説明を容易にする観点から、テレビ放送の番組を選択する場合について説明する。
【0099】
図8は、本実施形態の動画選択画面生成部211によって生成される動画選択画面の一例の説明図である。
【0100】
なお、この動画選択画面は、選択画面出力装置108によって、例えば、ビデオRAMなどに書き込む又はテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの画面に表示するための信号を生成するように構成するとよい。また、選択情報入力装置109により、例えば、リモコンやマウスなどによって、動画選択画面からの動画を選択でき、選択動画情報入力部212が、ユーザによって選択された動画に関する動画情報の入力を受られるように構成するとよい。
【0101】
図8に示す動画選択画面は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画のチャンネル(801から804)を横軸に、当該動画を視聴可能な時刻(805から808)を縦軸に含む。動画810は、チャネル(801から804)で、時刻(805から808)に視聴可能な動画の情報である。
【0102】
本実施形態の動画選択画面は、一例として、図8に示すようなテレビ番組表(ラテ欄)形式で、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報を表示し、好みの動画の選択をユーザに促すが、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報を表示できる形式であればどのような形式でもよい。なお、動画の情報は、前述した動画情報入力部201に入力された動画情報であるが、特に、前述した動画基本情報入力部211によって入力した基本情報を用いることによって、拡張情報を取得するための時間を待つことなく、動画選択画面を素早く生成することができる。
【0103】
次に、推薦計算部210によって計算され、推薦結果保持部207に保持された推薦計算結果の出力例について説明する。この推薦計算結果は、推薦出力指示部206(推薦出力指示装置107)に入力された指示によって、推薦出力部208(推薦結果出力装置103)から出力され、ユーザに提示される。
【0104】
図9は、本実施形態の推薦計算結果の表示画面の一例を説明する図である。
【0105】
推薦計算結果の表示画面901は、動画の情報を表示する領域を含む。該領域には、動画1から動画6の情報901から906が表示される。動画の情報は、動画情報入力部201に入力された動画の情報である。推薦計算結果(図7B)に含まれるID703と同じIDの動画の情報を動画情報保持部204から取得し、取得したテキスト情報を表示してもよい。また、過去に放送又は配信され動画については、サムネイル画像を表示してもよい。
【0106】
また、推薦理由及び推薦スコアが表示されるように構成してもよい。推薦理由は、推薦計算結果(図7B)に含まれる推薦理由情報704及び推薦拡張情報705から取得することができ、例えば、推薦理由情報704に詳細情報を示すビットが設定されている場合、推薦拡張情報705からキーワード(例えば、×××)を取得して、「詳細情報に×××が含まれる」と表示してもよい。
【0107】
また、推薦スコアは、推薦計算結果(図7B)の推薦スコア706から取得することができ、当該スコアの数値、又は、当該スコアに応じたマーク(例えば、星の数)などを表示すればよい。なお、図9には、推薦される動画の情報の全てが同じ大きさで表示される例を示すが、推薦スコアの大きさに応じて(例えば、推薦スコアの大きい順に)、動画の情報(例えば、文字、表示欄)の大きさを変えて表示してもよい。
【0108】
動画の情報(例えば、文字、表示欄)の大きさを変えて表示してもよい。
【0109】
次に、本実施形態の動画再生装置の動作を説明する。
【0110】
本実施形態の動画推薦装置は、推薦制御部205によって制御され、特に、推薦制御部205がタイマ209からイベントを受け取った際に推薦計算を行い、推薦出力指示部206からイベントを受け取った際に推薦結果を出力する。よって、これらの各処理について説明する。
【0111】
まず、推薦制御部205がタイマ209からイベントを受け取った際の推薦計算処理について説明する。
【0112】
図10は、本実施形態の推薦計算処理のフローチャートである。
【0113】
推薦制御部205は、タイマ209からイベントを受け取ると、まず、ユーザの操作ログがログ保持部203に保持されているか否か判定する(ステップ1001)。その結果、操作ログがログ保持部203に保持されていないと判定される、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが1件も登録されていない場合(ステップ1001で”N”)、何もせずに、推薦計算処理を終了する。
【0114】
一方、ステップ1001において、ログ登録がある、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが保持されていると判定した場合(ステップ1001で”Y”)、推薦制御部205は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報を動画基本情報入力部211から入力することによって、動画の基本情報を取得する(ステップ1002)。動画基本情報入力部211に入力された基本情報は動画基本情報保持部221に保持される。
【0115】
次に、推薦制御部205は、ログ保持部203に保持されている操作ログの数と所定の閾値とを比較する(ステップ1004)。その結果、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値以下であり、ログ件数が十分でないと判定された場合(ステップ1004で”N”)、推薦制御部205は、ステップ1002で取得した基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1008)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。その後、推薦計算処理は終了する。
【0116】
このように、簡易推薦計算部231が推薦計算を実行するか、拡張推薦計算部232が推薦計算を実行するかは、ログ保持部203に保持されている操作ログの数によって決定されるが、操作ログの数と比較される所定の閾値は、前記操作ログと前記動画情報との対比によって、ユーザの嗜好が判定できる程度の数で、具体的には数件から数十件にするとよい。
【0117】
これは、ログ保持部203に保持されている操作ログが少ない場合、拡張情報を使って推薦計算を行うと、推薦計算結果にばらつきが生じる。すなわち、操作ログが少ない状態では、推薦すべき動画を絞ることができず、ユーザの嗜好を適切に反映しない結果(すなわち、ノイズ)が推薦計算結果に含まれ、推薦結果の精度が悪くなるからである。
【0118】
一方、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値より多く、ログ件数が十分であると判定された場合(ステップ1004で”Y”)、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の拡張情報を動画拡張情報入力部212から入力することによって、拡張情報を取得する(ステップ1006)。動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報は動画拡張情報保持部222に保持される。
【0119】
次に、推薦制御部205は、ステップ1002で取得した基本情報及びステップ1006で取得した拡張情報を含む動画情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、拡張推薦計算部232に指示する(ステップ1007)。拡張推薦計算部232は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法は後述する。その後、推薦計算処理は終了する。
【0120】
なお、動画情報は、図5に示すように、基本情報及び拡張情報を結合したものであり、動画情報入力部201が生成して、動画情報保持部204に保持されるように構成してもよい。
【0121】
次に、推薦制御部205が推薦出力指示部206からイベントを受け取った際の推薦結果出力処理について説明する。
【0122】
図11は、本実施形態の推薦結果出力処理のフローチャートである。
【0123】
推薦制御部205は、推薦出力指示部206からイベントを受け取ると、まず、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されているか否かを判定する(ステップ1101)。なお、推薦結果保持部207に保持されている推薦計算結果が最近のものか否かは、例えば、推薦結果のヘッダ情報(図7A)に含まれる推薦計算日時701と現在の日時とを比較して、日時の差が2日以内の場合に新しいと判定することができる。
【0124】
その結果、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されている場合(ステップ1101で”Y”)、推薦制御部205は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦出力部208を介して、すなわち、推薦結果出力装置103から出力する。
【0125】
一方、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されていない場合(ステップ1101で”N”)、推薦制御部205は、さらに、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報が動画基本情報保持部211に保持されているか否かを判定する(ステップ1102)。その結果、基本情報が動画基本情報保持部211に保持されていない場合(ステップ1102で”N”)、推薦制御部205は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報を動画基本情報入力部211から入力することによって、基本情報を取得する(ステップ1103)。動画基本情報入力部211に入力された基本情報は動画基本情報保持部221に保持される。
【0126】
一方、基本情報が動画基本情報保持部211に保持されている場合(ステップ1102で”Y”)、動画基本情報保持部211に保持されている基本情報を使用することができるので、ステップ1103において、基本情報は取得しない。
【0127】
次に、推薦制御部205は、ユーザの操作ログがログ保持部203に保持されているか否か判定する(ステップ1104)。この判定は、1件の操作ログもログ保持部203に保持されていないかを判定しもよく、ログ保持部203に保持されている操作ログが所定量以下の場合に操作ログがログ保持部203に保持されていないと判定してもよい。
【0128】
その結果、操作ログがログ保持部203に保持されていないと判定される、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが1件も登録されていない場合(ステップ1104で”N”)、動画選択画面生成部211によって動画選択画面(図8)を生成して、選択画面出力装置108から出力する(ステップ1105)。
【0129】
次に、推薦制御部205は、選択情報入力装置109を介して、選択動画情報入力部212によって、動画選択画面においてユーザが選択した動画の情報の入力を受ける(ステップ1106)。なお、一つの動画の情報が選択されるのではなく、複数の動画の情報を選択可能としてもよい。
【0130】
さらに、推薦制御部205は、ユーザによって入力された動画情報を操作ログとしてログ保持部203に保持することによって、ログ登録をする(ステップ1107)。この登録される操作ログは、動画選択画面においてユーザがした動画の選択のログであることを、他の視聴、録画、再生、及び/又は予約の操作ログと区別するとよい。具体的には、操作ログ(図6)のログ種別602に、選択画面選択であることを示す数値(又は、文字列)を格納するとよい。これによって、実際に動画を視聴、録画、再生、及び/又は予約した操作のログが存在する場合、暫定的に、ユーザが動画選択画面から選択したログを排除して推薦計算をすることによって、高精度の推薦計算が可能となる。
【0131】
続いて、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1108)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。
【0132】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0133】
一方、ログ登録がある、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが保持されていると判定した場合(ステップ1104で”Y”)、推薦制御部205は、ログ保持部203に保持されている操作ログの数と所定の閾値とを比較する(ステップ1110)。この所定の閾値は、前述したステップ1104において、操作ログの有無を判定するときに用いたる所定量と同じでもよいし、異なってもよい。
【0134】
その結果、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値以下であり、ログ件数が十分でないと判定された場合(ステップ1110で”N”)、ステップ1108へ進み、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1108)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。
【0135】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0136】
一方、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値より多く、ログ件数が十分であると判定された場合(ステップ1110で”Y”)、推薦制御部205は、さらに、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の拡張情報が動画拡張情報保持部212に保持されているか否かを判定する(ステップ1111)。
【0137】
その結果、拡張情報が動画拡張情報保持部211に保持されていない場合(ステップ1111で”N”)、ステップ1108へ進み、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1108)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。
【0138】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0139】
一方、拡張情報が動画拡張情報保持部211に保持されている場合(ステップ1111で”Y”)、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報及び動画拡張情報保持部212に保持されている拡張情報を含む動画情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、拡張推薦計算部232に指示する(ステップ1112)。拡張推薦計算部232は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法は後述する。その後、推薦計算処理は終了する。
【0140】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0141】
なお、動画情報は、図5に示すように、基本情報及び拡張情報を結合したものであり、動画情報入力部201が生成して、動画情報保持部204に保持されるように構成してもよい。
【0142】
すなわち、以上説明した推薦結果出力処理では、ログの蓄積状況によって振り分けられる三つの選択肢が設けられている。
(1)蓄積された操作ログが極めて少ない(例えば、0件)場合、動画選択画面において、ユーザに選択させ(ステップ1106、1107)、簡易推薦計算を行う(ステップ1108)。
(2)蓄積された操作ログが十分ではなく(例えば、数件)、又は、動画拡張情報が取得されていない場合、簡易推薦計算を行う(ステップ1108)。
(3)操作ログが十分に蓄積されており(例えば、数十件)、かつ、動画拡張情報が取得されている場合、拡張推薦計算を行う(ステップ1112)。
【0143】
次に、簡易推薦計算部231による推薦計算方法の一例と、拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法の一例について説明する。
【0144】
まず、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法の一例について説明する。
【0145】
簡易推薦計算部231は、動画基本情報保持部221に保持される基本情報(すなわち、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報)と、ログ保持部203に保持されているユーザの操作ログとを用いて、その情報が動画基本情報保持部221に保持されている動画(すなわち、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画)の推薦スコアを計算する。
【0146】
具体的には、簡易推薦計算部231は、動画基本情報保持部221に保持される基本情報と、ログ保持部203に保持される操作ログに含まれる動画(すなわち、ユーザによって操作された動画)の情報との合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、各動画の推薦スコアを計算する。
【0147】
これは、例えば、動画基本情報保持部221に保持される基本情報を一つ取得し、ログ保持部203に保持される操作ログを一つずつ取得し、時間(図5及び図6の303)や曜日(図5及び図6の304)、動画長(図5及び図6の305)、ジャンル(図5及び図6に306)、タイトル(図5及び図6の307)のそれぞれが一致しているか否かを判定する。その結果、基本情報と操作ログとが一致していると判定されれば、当該基本情報のID301によって識別される動画について、一致している項目数に応じて所定のスコアを推薦スコアとして加算すればよい。そして、この一致判定を、全ての基本情報について順次行う。
【0148】
基本情報と操作ログとの一致を判定する場合、各項目は完全に一致していなくても、部分一致又は多少の違いがあっても一致と判定する等、あいまいな一致を許容してもよい。例えば、タイトルについては、タイトルの文字列全てが一致していなくても、主要な単語が一致している場合に一致と判定してもよい。
【0149】
また、スコアの加算値も項目及び一致度に応じて重み付けをしてもよい。
【0150】
また、内容(図5及び図6の308)についても、内容を示す説明文における単語の一致数に応じて推薦スコアとして加算してもよい。そして、一致すると判定された項目に対応する推薦理由情報704のビットを設定し、一致した単語を推薦拡張情報705に列記することによって、推薦計算結果(図7B)を生成すればよい。
【0151】
なお、推薦スコアの高い動画が推薦動画となり、例えば、所定のスコア以上の動画、スコアが上位の所定数の動画、又は、スコアを高い順に並べたとき、直上のスコアと大きな差がある動画までを推薦動画として推薦計算結果(図7B)に登録し、推薦計算を行った日時及び推薦動画数を、それぞれ、推薦結果のヘッダ情報(図7A)の推薦計算日時701及び推薦動画数702に格納することによって、推薦結果を得ることができる。
【0152】
次に、拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法について説明する。
【0153】
拡張推薦計算部232は、動画情報保持部204に保持される動画情報(すなわちユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報)と、ログ保持部203に保持される操作ログとを用いて、その情報が動画情報保持部204に保持されている動画(すなわち、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画)の推薦スコアを計算する。ここで、動画情報保持部204に保持される動画情報は、図5に示すように、動画基本情報入力部211に入力され、動画基本情報保持部221に保持される基本情報と、動画拡張情報入力部212に入力され、動画拡張情報保持部222に保持される拡張情報を結合したものである。
【0154】
具体的には、拡張推薦計算部232は、動画情報保持部204に保持される動画情報と、ログ保持部203に保持される操作ログに含まれる動画(すなわち、ユーザによって操作された動画)の情報との合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、各動画の推薦スコアを計算する。
【0155】
これは、例えば、動画情報保持部204に保持される動画情報を一つずつ取得し、ログ保持部203に保持される操作ログを一つずつ取得し、前述した簡易推薦計算部231如ル処理と同様の処理を行って、さらに、ログ保持部203に保持される操作ログと詳細情報(図5及び図6の401)との間で一致する単語の数に応じて、所定のスコアを推薦スコアとして加算すればよい。そして、この一致判定を、全ての基本情報について順次行う。
【0156】
特に、詳細情報の中には、動画の出演者名、監督名、作者などが含まれているので、出演者名だけの一致を評価してもよい。また、出演者名でも著名な人は最初の方に表示されるため、上位に列挙されている出演者名のみの一致を評価してもよい。また、これらの出演者の表示される順に重み付けたスコアを加算してもよい。出演者名、監督名、作者等全てに対して一致を評価して、これらの一致に対して重み付けをしたスコアを加算してもよい。
【0157】
そして、簡易推薦計算部231と同様に一致していると判定した項目に対応する推薦理由情報704のビットを設定し、一致した単語を推薦拡張情報705に列記することによって、推薦計算結果(図7B)を生成すればよい。
【0158】
なお、推薦スコアの高い動画が推薦動画となり、例えば、所定のスコア以上の動画、スコアが上位の所定数の動画、又は、スコアを高い順に並べたとき、直上のスコアと大きな差がある動画までを推薦動画として推薦計算結果(図7B)に登録し、推薦計算を行った日時及び推薦動画数を、それぞれ、推薦結果のヘッダ情報(図7A)の推薦計算日時701及び推薦動画数702に格納することによって、推薦結果を得ることができる。
【0159】
なお、簡易推薦計算部231及び拡張推薦計算部232による処理において、ユーザによって操作された動画に対しては、推薦スコアを0にしてもよい。例えば、簡易推薦計算部231では、動画基本情報保持部221に保持される基本情報のID301と、ログ保持部203に保持される操作ログのID301とが一致している動画については、その動画の推薦スコアを0とすればよい。これにより、例えば、既にユーザが録画を予約した動画が推薦されないようにし、ユーザが既に知っている動画が推薦されないようにすることができる。
【0160】
なお、ユーザが既に知っている動画を推薦しないようにする場合、例えば、ログ入力部202は、ログ入力装置102を介して入力された操作ログを、推薦制御部205に通知し、推薦制御部205は、当該入力された操作ログに含まれるID301と同じID703の動画を推薦結果から除外してもよい。
【0161】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によると、蓄積された操作ログが少ない場合に簡易推薦計算を行い、蓄積された操作ログが多い場合に拡張推薦計算を行うので、推薦結果の精度が向上させることができる。これは、蓄積されたログが少ない場合に拡張情報を使って推薦計算を行うと、ユーザの嗜好を反映しないノイズが推薦計算結果に含まれ、推薦結果の精度が悪くなるからである。
【0162】
また、動画推薦が要求されたとき、少なくとも最初の1回は動画選択画面を表示するので、操作が分かりやすくすることができる。また、動画基本情報を用いて動画選択画面を表示するので、動画基本情報は短時間で取得することができることから、ユーザを待たせることなく動画選択画面を出すことができる。
【0163】
また、最初に動画推薦をする時に、動画選択画面を表示し、動画選択画面からユーザに好きな動画を選択させた後に、選択された動画の情報と動画基本情報とに基づいて簡易推薦計算を実行し、ユーザの操作ログが十分蓄積された後に、推薦計算方法を拡張推薦計算に切り替えることによって、推薦精度を確保するとともに、初回の動画推薦時の処理時間、すなわち、ユーザの待ち時間を減らし、動画推薦装置の使い勝手を向上させることができる。
【0164】
また、ネットワークと接続されていない状態でも、動画推薦装置の稼働初期から適切な動画を推薦することができ、ネットワーク接続に関するコストの上昇を抑えることができる。
【0165】
また、操作ログが蓄積されている場合でも、動画拡張情報が取得されていない場合、簡易推薦計算を行うことによって、動画拡張情報の取得が完了するまでの時間、動画推薦を求めるユーザを待たせることがない。
【0166】
さらに、新しい推薦結果が推薦結果保持部207に保持されていれば、前回の計算結果を使い、推薦結果保持部207に保持される推薦結果が古ければ、新たに推薦結果を計算する。このため、計算量を抑制しつつ、新しい情報に基づいて動画を推薦することができる。
【0167】
この様に、本実施の形態の動画推薦装置は、ネットワーク接続や他人の操作ログを必要としないので、システムコストを低減し、ユーザにとって、安価で不満のない動画推薦機能を得ることができる。
【0168】
<変形例>
最後に、以上に説明した実施形態の変形例について説明する。
【0169】
(1)以上に説明した実施形態では、ステップ1104においてユーザの操作ログが少ない(例えば、0件又は所定量以下)場合、動画選択画面を出力し、ユーザの好みの動画を選択させるが、例えば、操作ログの有無及び操作ログの蓄積量にかかわらず、動画推薦装置が動作後、推薦制御部205は、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力し、ユーザの好みの動画を選択させるように構成してもよい。この場合、すでにユーザの操作ログがある場合、ユーザが好みの動画を選択しなくても、既にログ保持部203に保持されている操作ログから、推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。また、ユーザが好みの動画を選択した場合、既にログ保持部203に保持されている操作ログに、ユーザから選択された動画の情報を加えた後、推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。また、この場合、推薦計算処理(図10)を実行せず、常に簡易推薦計算部231による簡易推薦計算(ステップ1108)を実行してもよいし、拡張推薦計算部232による拡張推薦計算(ステップ1112)を実行してもよい。
【0170】
(2)本実施形態の動画推薦装置が動作後、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力する場合、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されているか(ステップ1101)にかかわらず、動画選択画面を出力するように構成してもよい。この場合、推薦計算結果が推薦結果保持部207に保持されている場合、推薦結果保持部207に保持された推薦計算結果を出力してもよいし、新たに推薦計算を行ってもよい。
【0171】
さらに、ユーザの操作ログがログ保持部203に保持されている場合、ユーザが好みの動画を選択しなくても、すでにログ保持部203に保持されているユーザの操作ログを用いて推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。
【0172】
また、ユーザが好みの動画を選択した場合、既にログ保持部203に保持されている操作ログに、ユーザによって選択された動画の情報を加えたうえで、推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。この場合、推薦計算処理(図10)を実行せず、常に簡易推薦計算部231による簡易推薦計算(ステップ1108)を実行してもよいし、拡張推薦計算部232による拡張推薦計算(ステップ1112)を実行してもよい。
【0173】
なお、動画推薦装置が動作後、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力するように構成した場合、最初の推薦計算において、既に動画の基本情報や拡張情報を取得している場合、これらの情報をあらためて取得しなくてもよい。
【0174】
(3)動画推薦装置が動作後、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力するように構成した場合には、動画選択画面を出力し、ユーザが動画を選択するまでは、推薦計算処理(図10)を実行しないように構成してもよい。具体的には、動画選択画面を出力し、ユーザによって動画が選択されるまでは、タイマ209を動作させないようにすればよい。
【0175】
このように、ユーザが動画を選択するまで推薦計算をしないことによって、推薦機能を使用しないユーザへ動画を推薦するための計算をせず、動画推薦装置を含む機器の処理量を低減し、電力消費を低減することができる。
【0176】
(4)選択動画情報を入力する際(図11のステップ1106)、ユーザから動画が選択されなかった場合、動画が選択されるまで動画選択画面を出力し続けるように構成してもよい。
【0177】
本発明は、動画を視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な機器に適用可能であり、例えば、テレビ受像機、パーソナルコンピュータ、画像レコーダ(ハードディスクレコーダ)、携帯電話機、携帯型メディアプレーヤー等に適用できる。
【符号の説明】
【0178】
101…動画情報入力装置、102…ログ入力装置、103…推薦結果出力装置、104…中央処理装置、105…記憶装置、106…二次記憶装置、107…推薦出力指示装置、108…選択画面出力装置、109…選択情報入力装置、201…動画情報入力部、202…ログ入力部、203…ログ保持部、204…動画情報保持部、205…推薦制御部、206…推薦出力指示部、207…推薦結果保持部、208…推薦出力部、209…タイマ、210…推薦計算部、211…動画選択画面生成部、212…選択動画情報入力部、211…動画基本情報入力部、212…動画拡張情報入力部、221…動画基本情報保持部、222…動画拡張情報保持部、231…簡易推薦計算部、232…拡張推薦計算部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの嗜好に適する動画コンテンツを推薦する動画推薦装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビなどの動画視聴機器においては、地上波デジタル放送、BS放送、CS放送、ネット動画配信など、視聴可能な動画コンテンツが増加しており、観たい動画を検索することが困難となっている。このため、動画に関するユーザの操作ログからユーザの嗜好を解析し、解析された嗜好に応じて、ユーザの好みの動画を推薦する技術が有効である。
【0003】
従来の動画推薦技術では、通常、動画に関するユーザの操作ログ(動画の視聴、録画、再生履歴など)から、操作された動画情報に含まれるキーワードやジャンルなどに基づいて、ユーザの嗜好を抽出し、抽出された嗜好に一致する動画を推薦する。このため、通常は、嗜好の抽出が可能となるまでの量の、動画の操作ログが蓄積され、動画を推薦することができない。このため、例えば、特許文献1は、このユーザの嗜好を抽出できなくても、他人の動画操作ログに基づく嗜好に基づいて、人気のある動画を推薦することによって、このユーザの動画操作ログがなくても、動画を推薦できる方法及び装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−2944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のとおり、従来の動画推薦技術では、動画に関するユーザの操作ログが十分に蓄積されるまで、適切な動画推薦が困難であるため、特に、初期状態から一定期間は動画が推薦されないか、推薦される動画が適切ではない問題があった。この場合、ユーザは動画視聴機器を購入した後、しばらくは動画操作を行い、操作ログが十分に蓄積されるまでの期間が経過するまで、動画推薦を待たなければならないという問題がある。
【0006】
一方、特許文献1などの従来技術によれば、動画に関するユーザの操作ログが十分に蓄積される前でも動画が推薦できるものの、推薦される動画は、他人の嗜好に基づく動画、又は、多くの人から人気のある(ランキングに基づく)動画であり、対象ユーザ自身の嗜好に適する動画が推薦されないという問題がある。また、これらの従来技術では、他人の嗜好の情報を取得するために、動画推薦装置がネットワークに接続されている必要がある。このため、ネットワークに接続されていないTV受像機やレコーダなどの機器で、この様な問題を解決することができず、機器のコストが上昇する問題がある。
【0007】
本発明は、ユーザの動画操作ログが少ない場合でも、ユーザの嗜好に適する動画を精度良く推薦し、効果的に動画推薦をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、ユーザに動画を推薦する動画推薦装置であって、動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、前記ログ保持部に保持された操作ログ及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を備え、前記動画情報入力部は、ユーザが操作可能な動画の基本情報の入力を受け付ける動画基本情報入力部と、ユーザが操作可能な動画の拡張情報の入力を受け付ける動画拡張情報入力部と、を有し、前記推薦計算部は、前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、推薦動画を計算する簡易推薦計算部と、前記動画拡張情報入力部に入力された拡張情報に基づいて、推薦動画を計算する拡張推薦計算部と、を有し、前記動画推薦装置は、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記簡易推薦計算部によって推薦動画を計算し、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、前記拡張推薦計算部によって推薦動画を計算する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の代表的な実施の形態によれば、ユーザの嗜好に適する動画を高い精度で推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態の動画推薦装置のハードウェアの構成の一例のブロック図である。
【図2】本実施形態の動画推薦装置の一例の機能ブロック図である。
【図3】本実施形態の動画基本情報入力部に入力される基本情報の一例の説明図である。
【図4】本実施形態の動画拡張情報入力部に入力される拡張情報の一例の説明図である。
【図5】本実施形態の動画情報入力部に入力される、動画の情報の一例の説明図である。
【図6】本実施形態のログ入力部に入力される操作ログの一例の説明図である。
【図7A】本実施形態の推薦計算結果のヘッダ情報の一例の説明図である。
【図7B】本実施形態の推薦計算結果の各推薦対象動画の一例の説明図である。
【図8】本実施形態の動画選択画面生成部によって生成される動画選択画面の一例の説明図である。
【図9】本実施形態の推薦計算結果の表示画面の一例を説明する図である。
【図10】本実施形態の推薦計算処理のフローチャートである。
【図11】本実施形態の推薦結果出力の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
【0012】
本実施形態では、動画推薦装置の稼働の初期において、ユーザの操作ログが蓄積されていない場合、ユーザに好みの動画を一つ以上選択させる画面を表示し、ユーザの好みを暫定的に取得する。そして、この取得した好みを用いて、簡易な方法で推薦計算を実行し、計算結果に基づいて推薦する動画の情報を提示する。一方、ユーザの操作ログが十分蓄積された後は、以下の方法で推薦計算を行い、ユーザから推薦動画の提示要求があった場合に、計算結果に基づいて推薦する動画の情報を提示する。
【0013】
すなわち、初期における動画推薦でない場合、ユーザの動画操作ログが規定量に達していない場合には、第1の計算方法(簡易推薦計算方法)で推薦計算を行う。一方、ユーザの操作ログが所定量を超える場合、第2の計算方法(拡張推薦計算方法)で推薦計算を行う。
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
<実施形態1>
図1は、本実施形態の動画推薦装置のハードウェアの構成の一例のブロック図である。
【0016】
本実施形態の動画推薦装置は、例えば、動画コンテンツを視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの機能を有する、デジタルテレビ受像機、ハードディスクレコーダ、ビデオテープレコーダ、パーソナルコンピュータ、又は携帯電話機等のハードウェア構成を用いて実現でき、これらの機器に内蔵するように構成できる。
【0017】
図1に示すとおり、本実施形態の動画推薦装置は、動画基本情報入力装置110及び動画拡張情報入力装置111を含む動画情報入力装置101と、ログ入力装置102と、記憶装置105と、二次記憶装置106と、中央処理装置104と、推薦出力指示装置107と、推薦結果出力装置103と、選択画面出力装置108と、選択情報入力装置109と、を有する。各装置及び各部はバス110によって接続され、各装置及び各部間で相互にデータを送受信する。
【0018】
動画情報入力装置101は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報の入力を受ける。なお、動画の情報の一例については後述する。動画情報入力装置101は、例えば、後述する記憶装置105又は二次記憶装置106に記憶されている動画の情報を読み込めるように構成したり、テレビ放送を受信する場合には、テレビのチューナユニットから入力されたSI(Service Information)情報を取得できるように構成する。又は、ネットワーク経由で動画の情報を取得する場合には、本動画情報入力装置101がLANカード等のネットワークインターフェースから動画情報を取得できるように構成してもよい。
【0019】
動画基本情報入力装置110は、動画情報入力装置101に含まれ、前記動画の情報のうち、特に基本情報の入力を受ける。なお、基本情報の一例については、図2を用いて後述する。
【0020】
動画拡張情報入力装置111は、動画情報入力装置101に含まれ、前記動画の情報のうち、特に拡張情報の入力を受ける。なお、拡張情報の一例については、図3を用いて後述する。
【0021】
すなわち、動画情報入力装置101は、動画基本情報入力装置110及び動画拡張情報入力装置111を含み、動画基本情報入力装置110に入力された基本情報及び動画拡張情報入力装置111に入力された拡張情報を含む動画情報を受ける。
【0022】
なお、動画情報入力装置101は、これらの基本情報及び拡張情報を一つのデータソースから取得するように構成してもよいし、複数のデータソース(例えば、異なるサーバなど)から別々に取得するように構成してもよい。
【0023】
ログ入力装置102は、動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作のログの入力を受ける。なお、操作ログの一例については、図6を用いて後述する。ログ入力装置102は、例えば、テレビやレコーダ等の機器において、動画の視聴、録画、再生又は予約の操作が行われた際に、これらの操作が行われたことが、後述する操作ログのデータ構造に入力されるように構成する。又は、テレビやレコーダ等の機器において、動画の視聴、録画、再生又は予約の操作が行われた際に、記憶装置105又は二次記憶装置106が、これらの操作が行われたことを、後述する操作ログの形式で記憶し、ログ入力装置102が、これらの操作ログの情報を、各操作が行われた際、又は、各操作が行われた後の所定のタイミングで(例えば、複数の操作を一括して所定のタイミングで)、記憶装置105又は二次記憶装置106から読み出せるように構成する。
【0024】
記憶装置105は、例えば、揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリ、RAM等)であり、中央処理装置101によって実行されるプログラム及び本動画推薦装置において処理されるデータ等を格納する。
【0025】
二次記憶装置106は、例えば、磁気ディスクドライブ、DVD又はCD等を実装可能な光ディスクドライブ、又は不揮発性メモリ(フラッシュメモリ等)であり、中央処理装置104によって実行されるプログラムや、本動画推薦装置において処理されるデータ等を格納する。なお、二次記憶装置106は記憶装置105を補助する二次的な記憶装置であり、記憶装置105に不揮発性記憶素子用いる又は記憶装置105に電源OFF時のデータバックアップ機能を追加することによって、二次記憶装置106が記憶装置105の機能を果たすことができる。この場合、二次記憶装置106は設けなくでもよい。
【0026】
中央処理装置104は、マイクロプロセッサを主体に構成されており、記憶装置105に格納された(又は、二次記憶装置106から読み出され、記憶装置105に格納された)プログラムを実行し、推薦対象動画を計算する等、本動画推薦装置の動作を制御する。
【0027】
推薦出力指示装置107は、ユーザが動画を推薦する要求の入力を受けるように構成する。これは、例えば、ユーザが、リモコンやマウスなどを用いて、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの機器の動画推薦表示ボタンを押し下げた指示が動画推薦装置に伝わるように電気的に配線する。また、同操作によって、ソフトウェア的に中央処理装置104に対して、割り込みやイベントを発行するように構成する。中央処理装置104は、これらの割り込みやイベントに基づいて、ユーザから動画推薦表示要求が指示されたことを認識する。
【0028】
推薦結果出力装置103は、本実施形態の動画推薦装置が計算した推薦動画をユーザに提示する形式で動画推薦結果を出力する。これは、例えば、本実施形態の動画推薦装置の中央処理装置104が計算した推薦動画の情報をテレビ受像機などの表示機器で表示できる形式の信号を出力するように構成する。このとき、例えば、中央処理装置104が計算した推薦動画の情報に基づいて、推薦結果出力装置103が、ユーザに見せる表示画面を生成し、ビデオRAMなどに書き込む又はテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの画面に表示するための信号を生成するように構成するなど、従来技術で実現可能である。
【0029】
選択画面出力装置108は、後述のとおり、推薦計算結果の出力が要求された際、ユーザの操作ログが少なかった場合(例えば、操作ログが1件もなかった、操作ログの数が所定件数以下であった場合)、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面(図8参照)を出力する。選択画面出力装置108は、例えば、本実施形態の動画推薦装置の中央処理装置104で作成し、動画を選択させるための画面をテレビ受像機などの表示機器で表示できる形式の信号を出力するように構成する。このとき、例えば、中央処理装置104が作成し、動画を選択させるための情報に基づいて、選択画面出力装置108が、ユーザに見せる表示画面を生成し、ビデオRAMなどに書き込む又はテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの画面に表示するための信号を生成するように構成するなど、従来技術で実現可能である。
【0030】
選択情報入力装置109は、選択画面出力装置108が出力した動画選択画面において、ユーザが選択した動画の情報の入力を受ける。これは、例えば、ユーザが、リモコンやマウスなどを用いて、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの機器に表示されている動画選択画面から選択した動画の情報が取得できるように、割り込みやイベントを発行するように構成すればよい。中央処理装置104は、これらの割り込みやイベントを処理する。
【0031】
図2は、本実施形態の動画推薦装置の一例の機能ブロック図である。図2に示す機能ブロックは、中央処理装置104が記憶装置105に格納されたプログラムを実行することによって、実装されるが、その一部又は全てがハードウェアによるロジックや、ファームウェアによって実装されてもよい。
【0032】
図2に示すように、本実施形態の動画推薦装置は、動画基本情報入力部211及び動画拡張情報入力部212を含む動画情報入力部201と、動画基本情報保持部221と、動画拡張情報保持部222を含む動画情報保持部204と、ログ入力部202と、ログ保持部203と、動画選択画面生成部211と、選択動画情報入力部212と、タイマ209と、簡易推薦計算部231と、拡張推薦計算部232を含む推薦計算部210と、推薦結果保持部207と、推薦出力指示部206と、推薦出力部208と、推薦制御部205とを有する。
【0033】
動画情報入力部201は、動画情報入力装置101のソフトウェア部分であり、推薦制御部205からの指示に基づいて、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報で、動画情報入力装置101に入力された情報を処理する。
【0034】
動画基本情報入力部211は、動画基本情報入力装置110のソフトウェア部分であり、動画情報入力部201に含まれ、推薦制御部205からの指示に基づいて、前記動画の情報のうち、特に基本情報の入力を動画基本情報入力装置110から受ける。なお、基本情報の一例については、図2を用いて後述する。
【0035】
動画拡張情報入力部212は、動画基本情報入力部111のソフトウェア部分であり、動画情報入力部201に含まれ、推薦制御部205からの指示に基づいて、前記動画の情報のうち、特に動画の拡張情報の入力を動画拡張情報入力装置111から受ける。なお、拡張情報の一例については、図3を用いて後述する。
【0036】
すなわち、動画情報入力部201は、動画基本情報入力部211及び動画拡張情報入力部212を含み、動画基本情報入力部211に入力された基本情報と、動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報とを含む動画情報を受ける。
【0037】
動画情報保持部204は、動画情報入力部201に入力された動画情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
記憶装置105又は二次記憶装置106に保持する。
【0038】
動画基本情報保持部221は、動画情報保持部204に含まれ、前記動画情報のうち、特に動画基本情報入力部211に入力された基本情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0039】
動画拡張情報保持部222は、動画情報保持部204に含まれ、前記動画情報のうち、特に動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0040】
すなわち、動画情報保持部204は、動画基本情報保持部221及び動画拡張情報保持部222を含み、動画基本情報入力部211に入力された基本情報及び動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報とを含む動画情報を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0041】
ログ入力部202は、ログ入力装置102のソフトウェア部分であり、動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作のログで、ログ入力装置102に入力された情報を処理する。また、ログ入力部202は、ユーザの操作の入力の情報を、操作された動画の情報と共に、推薦制御部205に通知する。
【0042】
ログ保持部203は、ログ入力部202に入力された動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作のログを保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。
【0043】
動画選択画面生成部211は、選択画面出力装置108のソフトウェア部分であり、推薦出力指示部206から推薦制御部205に推薦計算結果の出力の要求があると、ログ保持部203に操作ログが少なかった場合(例えば、操作ログが1件もなかった、操作ログの数が所定件数以下であった場合)、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面(図8参照)を生成する。動画選択画面生成部211は、例えば、動画情報入力部201に入力された動画情報に基づいて動画選択画面を生成するように構成される。この動画選択画面によって、ユーザは興味ある動画を選択することができる。このとき、特に、動画基本情報入力部211に入力された基本情報に基づいて動画選択画面を生成すると、動画選択画面を迅速に生成することができる。動画選択画面生成部211が生成した動画選択画面は、選択画面出力装置108から出力される。
【0044】
選択動画情報入力部212は、選択情報入力装置109のソフトウェア部分であり、動画選択画面生成部211が生成した動画選択画面において、ユーザが選択した動画の情報であって、選択情報入力装置109に入力された情報を処理する。具体的には、選択動画情報入力部212は、選択された動画の情報を推薦制御部205に通知する。
【0045】
タイマ209は、現在時間を計時する時計であり、推薦制御部205に定期的に通知する。推薦制御部205への通知は、推薦計算部210による推薦計算のトリガに用いられる。推薦制御部205への通知は、例えば、タイマ割り込みやイベントなどで実現できるが、タイマ209は、既にテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの多くの機器に実装されているタイマ(例えば、リアルタイムクロック)で実現することができる。
【0046】
推薦計算部210は、推薦制御部205からの指示に基づいて、ユーザに対する推薦対象動画を計算する。すなわち、推薦計算部210は、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログ及び動画情報保持部204に保持された動画情報を推薦制御部205経由で取得し、取得した情報に基づいて、ユーザに対する推薦対象動画を計算する。より具体的には、推薦計算部210は、動画情報保持部204に保持された各動画の情報と、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログに含まれる(すなわち、ユーザによって操作された)動画の情報との合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、前記各動画の推薦スコアを計算する。なお、スコアの計算は、前記ユーザの操作ログの件数に応じて、後述する簡易推薦計算部231又は拡張推薦計算部232によって行われる。
【0047】
簡易推薦計算部231は、推薦計算部210に含まれ、推薦制御部205の指示に基づいてユーザに対する推薦対象動画を計算する。特に、ユーザの操作ログが少ないと判定される(例えば、所定数より少ない)場合、簡易推薦計算部231は、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログ及び動画基本情報保持部221に保持された基本情報を推薦制御部205経由で取得し、取得した情報に基づいてユーザに対する推薦対象動画を計算する。具体的には、簡易推薦計算部231は、動画基本情報保持部221に保持された基本情報と、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログに含まれる(すなわち、ユーザによって操作された)動画の情報の合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、前記各動画の推薦スコアを計算する。なお、簡易推薦計算部231による、具体的な推薦スコアの計算方法については後述する。
【0048】
拡張推薦計算部232は、推薦計算部210に含まれ、推薦制御部205の指示に基づいて動作する。特に、ユーザの操作ログが規定件数より多い(例えば、所定数より多い)場合、拡張推薦計算部232は、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログ、動画基本情報保持部221に保持された基本情報、及び動画拡張情報保持部222に保持された拡張情報を推薦制御部205経由で取得し、取得した情報に基づいてユーザに対する推薦対象動画を計算する。具体的には、拡張推薦計算部232は、動画基本情報保持部221に保持された基本情報及び動画拡張情報保持部222に保持された拡張情報を含む動画情報と、ログ保持部203に保持されたユーザの操作ログに含まれる(すなわち、ユーザによって操作された)動画の情報の合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、前記各動画の推薦スコアを計算する。なお、拡張推薦計算部232による、具体的な推薦スコアの計算方法については後述する。
【0049】
推薦結果保持部207は、推薦計算部210(すなわち、簡易推薦計算部231及び拡張推薦計算部232)によって計算された推薦計算結果を保持する記憶装置105又は二次記憶装置106の記憶領域、及びこの記憶領域にデータを入出する機能ブロックである。なお、推薦計算結果の一例については後述する。
【0050】
推薦出力指示部206は、推薦出力指示装置107のソフトウェア部分であり、ユーザが推薦出力指示装置107に入力した動画推薦出力指示を、推薦制御部205に通知する。推薦出力指示部206は、例えば、ユーザが、リモコンやマウスなどを用いて、テレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの機器の動画推薦表示ボタン等を押し下げた指示を、推薦出力指示装置107を介して認識し、推薦制御部205に通知するように構成する。具体的には、例えば、ユーザがリモコンやマウスによって、動画推薦表示を指示した場合に、割り込みやイベントを発行するように構成する。中央処理装置104は、これらの割り込みやイベントに基づいて、ユーザから動画推薦表示要求が指示されたことを認識し、推薦制御部205に通知できるように構成することができる。
【0051】
推薦出力部208は、推薦結果出力装置103のソフトウェア部分であり、推薦出力指示部206が入力した推薦出力指示に基づく推薦制御部205からの指示で動作し、当該推薦制御部205経由で推薦結果保持部207に保持された推薦計算結果を入力し、推薦結果出力装置103に出力する。これにより、推薦動画の情報をテレビなどの機器で表示することができる。
【0052】
推薦制御部205は、本実施形態の動画推薦装置の動画を制御する。特に、ログ入力部202やタイマ209、及び推薦出力指示部206からのイベント等をトリガとして、動画情報およびユーザの操作ログを入力して、推薦計算を実施したり、推薦計算結果を出力する。なお、本推薦制御部205の処理内容の詳細については、後で詳しく説明する。
次に、本実施形態の動画推薦装置で使用するデータの説明とデータ構造について説明する。
【0053】
まず、動画基本情報入力部211に入力される、動画の基本情報の一例について説明する。
【0054】
図3は、本実施形態の動画基本情報入力部211に入力される基本情報の一例の説明図である。
【0055】
基本情報は、ID301と、日付302と、時間303と、曜日304と、動画長305と、ジャンル306と、タイトル307と、内容308とを含み、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画ごとに、これらのデータのセットが含まれるエントリ(311、312など)が登録されるデータである。
【0056】
ID301は、動画を一意に識別できる識別子であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ネットワークIDとサービスIDとイベントIDとの組み合わせのように、一定期間で一意な識別子を用いることができる。
【0057】
日付302は、ID301で識別される動画の視聴可能日であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の放送日を示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画の視聴可能日を判別可能なデータでよい。
【0058】
時刻303は、ID301で識別される動画の視聴可能時刻であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の放送開始時刻を示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画の視聴可能時刻を判別可能なデータでよい。
【0059】
曜日304は、ID301で識別される動画の視聴可能曜日であり、日付302から計算することができる。
【0060】
なお、ネットワークを経由して既に配信される動画の場合、日付302及び時刻303は、配信開始日時が入力される。また、動画が既に配信済の場合、日付302、時刻303及び曜日304は、いつでも視聴可能であることを示す特別の値(例えば、NULL)にするとよい。
【0061】
動画長305は、ID301で識別される動画の時間長であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合には、ID301で識別される動画の放送時間を示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画の時間長を判別可能なデータでよい。
【0062】
ジャンル306は、ID301で識別される動画の種類であり、例えば、ニュースやドラマなどである。ジャンル306は、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画のジャンルを示す値(又は、文字列)を用いることができ、動画推薦装置が当該動画のジャンルを判別可能なデータでよい。
【0063】
タイトル307は、ID301で識別される動画の名称であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の番組名を示す文字列でよい。
【0064】
内容308は、ID301で識別される動画の説明であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の番組内容を示す文字列を用いることができる。
【0065】
なお、これらの基本情報は、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合には、放送波に重畳されているSI基本情報に含まれており、また、SI基本情報から計算することができる。
【0066】
次に、動画拡張情報入力部212に入力される、動画の拡張情報の一例について説明する。
【0067】
図4は、本実施形態の動画拡張情報入力部212に入力される拡張情報の一例の説明図である。
【0068】
拡張情報は、動画のID301と、詳細情報401とを含み、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画ごとに、これらのデータのセットが含まれるエントリ(411、412など)が登録される。
【0069】
ID301は、動画を一意に識別できる識別子であり、基本情報(図3)のID301と同じものを用いる。これによって、各動画の基本情報と拡張情報とを関連付けることができる。
【0070】
詳細情報401は、ID301で識別される動画の詳細の説明の文字列であり、例えば、地上波デジタルテレビ番組の場合、ID301で識別される動画の出演者、監督、演出、原作、脚本、楽曲名、アーティスト名、及び番組内容の詳細の説明を用いることができる。
【0071】
なお、これらの拡張情報は、一例として、地上波デジタルテレビ番組の場合には、放送波に重畳されているSI拡張情報に含まれており、また、SI拡張情報から推測することができる。なお、他に設けられたメタデータサーバから、拡張情報を取得してもよい。
【0072】
このように、基本情報と拡張情報とは、情報を取得するために必要な時間及びデータ量において違いがある。例えば、地上波デジタル放送において、テレビ受像機に表示される「番組表」に含まれる情報が基本情報であり、番組の詳細内容に含まれる情報が拡張情報である。基本情報の送出間隔と拡張情報の送出間隔とは異なっており、基本情報は数秒で取得できるが、拡張情報を取得するには数十秒が必要である。
【0073】
次に、動画情報入力部201に入力される、動画の情報の一例について説明する。
【0074】
図5は、本実施形態の動画情報入力部201に入力される、動画の情報の一例の説明図である。
【0075】
動画の情報は、動画のID301と、日付302と、時間303と、曜日304と、動画長305と、ジャンル306と、タイトル307と、内容308と、詳細情報401とを含み、各エントリ(511、512)は、同一のID301の動画について、前述した基本情報と拡張情報とをまとめたものである。すなわち、動画情報入力部201に入力される動画の情報は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画ごとに、基本情報と拡張情報をセットにしたデータである。
【0076】
なお、図5に示す動画の情報は、一つの表形式でまとめられているが、複数に分離していてもよい。
【0077】
次に、ログ入力部202に入力される、ユーザの操作ログの一例について説明する。
【0078】
図6は、本実施形態のログ入力部202に入力される操作ログの一例の説明図である。
【0079】
操作ログは、実行日時601と、ログ種別602と、ID301と、日付302と、時間303と、曜日304と、動画長305と、ジャンル306と、タイトル307と、内容308と、詳細情報401とを含み、動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などのユーザの操作ごとに、操作の情報と、操作された動画の情報のセットが含まれるエントリ(611、612など)が登録される。
【0080】
実行日時601は、ユーザが動画の視聴、録画、再生、及び/又は予約などの操作を行った日時である。
【0081】
ログ種別602は、ユーザによる操作の種別を示し、例えば、視聴、録画、再生、予約、その他などの情報を示す数値(又は、文字列)であり、動画推薦装置がユーザによる操作の内容を判別可能なデータでよい。
【0082】
ID301、日付302、時間303、曜日304、動画長305、ジャンル306、タイトル307、内容308及び詳細情報401は、動画の情報(図5参照)に含まれるデータと同じであり、ユーザが操作した動画の情報を格納する。これは、例えば、動画に対するユーザの操作を認識して、操作された動画のID301などを取得する。そして、取得したID301などによって、動画情報入力部201に入力され、動画情報保持部204に保持される動画の情報を、動画の情報(図5)から取得し、当該取得した動画の情報と、ユーザによる操作の情報とを関連付けて登録する。
【0083】
次に、推薦計算部210で計算され、推薦結果保持部207に保持される推薦計算結果の一例について説明する。
【0084】
図7A及び図7Bは、本実施形態の推薦計算結果の一例の説明図である。図7Aは、推薦結果のヘッダ情報を示し、ヘッダ情報は推薦結果ごとに設定される。図7Bは、各推薦対象動画の情報であり、ヘッダ情報(図7A)の後に続く構造である。
【0085】
ヘッダ情報(図7A)は、推薦計算日時701と、推薦動画数702とを含む。
【0086】
推薦計算日時701は、推薦計算をした日時であり、推薦計算部210にて計算した推薦結果の生成が完了した日時とすればよい。
【0087】
推薦動画数702は、推薦対象動画の数であり、推薦計算部210にて計算した推薦結果、すなわち、推薦対象動画の情報(図7B)に含まれる、推薦される動画のエントリ710、711の数である。
【0088】
推薦対象動画の情報(図7B)、ID703と、推薦理由情報704と、推薦拡張情報705と、推薦スコア706とを含む。
【0089】
ID703は、推薦対象の動画の識別子であり、動画の情報(図5)におけるID301と同一の識別子を用いる。
【0090】
推薦理由情報704は、動画が推薦される理由であり、例えば、ユーザログに含まれる、動画のジャンル、曜日、時間、動画長、タイトル、内容、詳細情報、及びこれらの組み合わせのうち、推薦すべき番組として決定された情報を示すデータである。例えば、推薦理由となる情報に1ビットずつ割り当てた8ビットのデータとすればよい。
【0091】
推薦拡張情報705は、推薦理由情報704を補足する情報であり、例えば、推薦理由が「詳細情報」である場合、詳細情報の中で、推薦すべき番組として決定されたキーワードを格納すればよい。
【0092】
例えば、ユーザが、詳細情報に含まれる、ある特定の俳優が出演する動画の多くを操作している場合、推薦理由情報704には「詳細情報」を示すビットが設定され、推薦拡張情報705には詳細情報に含まれる出演者名を格納すればよい。これによって、例えば、推薦動画をユーザに提示する際、その動画を推薦する理由をユーザに示すことができる。
【0093】
推薦スコア706は、推薦対象の動画の推薦度を示すスコアであり、推薦計算部210で計算した動画の推薦スコアが格納される。推薦スコア706は、例えば、後述する簡易推薦計算部231又は拡張推薦計算部232において、ユーザの操作ログとの一致度を計算し、スコア化された一致度が格納される。
【0094】
なお、図3から図7Bに示す情報は、表形式にて示したが、他の形式で記憶手段に保持されるものでもよい。
【0095】
次に、本実施形態の動画推薦装置によって生成及び出力された結果、すなわち、ユーザに提示される表示画面の例について説明する。
【0096】
まず、動画選択画面生成部211によって生成される動画選択画面の一例について説明する。動画選択画面は、動画推薦制御部205において、推薦出力指示部206から推薦計算結果の出力が要求された際、ログ保持部203に保持されている操作ログが所定件数以下である場合、ユーザが好みの動画を選択するための画面である。
【0097】
ログ保持部203に保持される操作ログの数の閾値は、0でも、1以上の所定数でもよい。すなわち、閾値を0に設定した場合、ログ保持部203に1件も操作ログが保持されていないことが検出され、閾値を1以上の所定数に設定した場合、ログ保持部203に保持される操作ログの数が少ないことが検出される。
【0098】
なお、ユーザによる選択対象となる動画は、特にテレビ番組にだけでなく、ユーザが視聴可能な全ての動画であるが、説明を容易にする観点から、テレビ放送の番組を選択する場合について説明する。
【0099】
図8は、本実施形態の動画選択画面生成部211によって生成される動画選択画面の一例の説明図である。
【0100】
なお、この動画選択画面は、選択画面出力装置108によって、例えば、ビデオRAMなどに書き込む又はテレビ受像機やパーソナルコンピュータなどの画面に表示するための信号を生成するように構成するとよい。また、選択情報入力装置109により、例えば、リモコンやマウスなどによって、動画選択画面からの動画を選択でき、選択動画情報入力部212が、ユーザによって選択された動画に関する動画情報の入力を受られるように構成するとよい。
【0101】
図8に示す動画選択画面は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画のチャンネル(801から804)を横軸に、当該動画を視聴可能な時刻(805から808)を縦軸に含む。動画810は、チャネル(801から804)で、時刻(805から808)に視聴可能な動画の情報である。
【0102】
本実施形態の動画選択画面は、一例として、図8に示すようなテレビ番組表(ラテ欄)形式で、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報を表示し、好みの動画の選択をユーザに促すが、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報を表示できる形式であればどのような形式でもよい。なお、動画の情報は、前述した動画情報入力部201に入力された動画情報であるが、特に、前述した動画基本情報入力部211によって入力した基本情報を用いることによって、拡張情報を取得するための時間を待つことなく、動画選択画面を素早く生成することができる。
【0103】
次に、推薦計算部210によって計算され、推薦結果保持部207に保持された推薦計算結果の出力例について説明する。この推薦計算結果は、推薦出力指示部206(推薦出力指示装置107)に入力された指示によって、推薦出力部208(推薦結果出力装置103)から出力され、ユーザに提示される。
【0104】
図9は、本実施形態の推薦計算結果の表示画面の一例を説明する図である。
【0105】
推薦計算結果の表示画面901は、動画の情報を表示する領域を含む。該領域には、動画1から動画6の情報901から906が表示される。動画の情報は、動画情報入力部201に入力された動画の情報である。推薦計算結果(図7B)に含まれるID703と同じIDの動画の情報を動画情報保持部204から取得し、取得したテキスト情報を表示してもよい。また、過去に放送又は配信され動画については、サムネイル画像を表示してもよい。
【0106】
また、推薦理由及び推薦スコアが表示されるように構成してもよい。推薦理由は、推薦計算結果(図7B)に含まれる推薦理由情報704及び推薦拡張情報705から取得することができ、例えば、推薦理由情報704に詳細情報を示すビットが設定されている場合、推薦拡張情報705からキーワード(例えば、×××)を取得して、「詳細情報に×××が含まれる」と表示してもよい。
【0107】
また、推薦スコアは、推薦計算結果(図7B)の推薦スコア706から取得することができ、当該スコアの数値、又は、当該スコアに応じたマーク(例えば、星の数)などを表示すればよい。なお、図9には、推薦される動画の情報の全てが同じ大きさで表示される例を示すが、推薦スコアの大きさに応じて(例えば、推薦スコアの大きい順に)、動画の情報(例えば、文字、表示欄)の大きさを変えて表示してもよい。
【0108】
動画の情報(例えば、文字、表示欄)の大きさを変えて表示してもよい。
【0109】
次に、本実施形態の動画再生装置の動作を説明する。
【0110】
本実施形態の動画推薦装置は、推薦制御部205によって制御され、特に、推薦制御部205がタイマ209からイベントを受け取った際に推薦計算を行い、推薦出力指示部206からイベントを受け取った際に推薦結果を出力する。よって、これらの各処理について説明する。
【0111】
まず、推薦制御部205がタイマ209からイベントを受け取った際の推薦計算処理について説明する。
【0112】
図10は、本実施形態の推薦計算処理のフローチャートである。
【0113】
推薦制御部205は、タイマ209からイベントを受け取ると、まず、ユーザの操作ログがログ保持部203に保持されているか否か判定する(ステップ1001)。その結果、操作ログがログ保持部203に保持されていないと判定される、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが1件も登録されていない場合(ステップ1001で”N”)、何もせずに、推薦計算処理を終了する。
【0114】
一方、ステップ1001において、ログ登録がある、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが保持されていると判定した場合(ステップ1001で”Y”)、推薦制御部205は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報を動画基本情報入力部211から入力することによって、動画の基本情報を取得する(ステップ1002)。動画基本情報入力部211に入力された基本情報は動画基本情報保持部221に保持される。
【0115】
次に、推薦制御部205は、ログ保持部203に保持されている操作ログの数と所定の閾値とを比較する(ステップ1004)。その結果、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値以下であり、ログ件数が十分でないと判定された場合(ステップ1004で”N”)、推薦制御部205は、ステップ1002で取得した基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1008)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。その後、推薦計算処理は終了する。
【0116】
このように、簡易推薦計算部231が推薦計算を実行するか、拡張推薦計算部232が推薦計算を実行するかは、ログ保持部203に保持されている操作ログの数によって決定されるが、操作ログの数と比較される所定の閾値は、前記操作ログと前記動画情報との対比によって、ユーザの嗜好が判定できる程度の数で、具体的には数件から数十件にするとよい。
【0117】
これは、ログ保持部203に保持されている操作ログが少ない場合、拡張情報を使って推薦計算を行うと、推薦計算結果にばらつきが生じる。すなわち、操作ログが少ない状態では、推薦すべき動画を絞ることができず、ユーザの嗜好を適切に反映しない結果(すなわち、ノイズ)が推薦計算結果に含まれ、推薦結果の精度が悪くなるからである。
【0118】
一方、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値より多く、ログ件数が十分であると判定された場合(ステップ1004で”Y”)、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の拡張情報を動画拡張情報入力部212から入力することによって、拡張情報を取得する(ステップ1006)。動画拡張情報入力部212に入力された拡張情報は動画拡張情報保持部222に保持される。
【0119】
次に、推薦制御部205は、ステップ1002で取得した基本情報及びステップ1006で取得した拡張情報を含む動画情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、拡張推薦計算部232に指示する(ステップ1007)。拡張推薦計算部232は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法は後述する。その後、推薦計算処理は終了する。
【0120】
なお、動画情報は、図5に示すように、基本情報及び拡張情報を結合したものであり、動画情報入力部201が生成して、動画情報保持部204に保持されるように構成してもよい。
【0121】
次に、推薦制御部205が推薦出力指示部206からイベントを受け取った際の推薦結果出力処理について説明する。
【0122】
図11は、本実施形態の推薦結果出力処理のフローチャートである。
【0123】
推薦制御部205は、推薦出力指示部206からイベントを受け取ると、まず、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されているか否かを判定する(ステップ1101)。なお、推薦結果保持部207に保持されている推薦計算結果が最近のものか否かは、例えば、推薦結果のヘッダ情報(図7A)に含まれる推薦計算日時701と現在の日時とを比較して、日時の差が2日以内の場合に新しいと判定することができる。
【0124】
その結果、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されている場合(ステップ1101で”Y”)、推薦制御部205は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦出力部208を介して、すなわち、推薦結果出力装置103から出力する。
【0125】
一方、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されていない場合(ステップ1101で”N”)、推薦制御部205は、さらに、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報が動画基本情報保持部211に保持されているか否かを判定する(ステップ1102)。その結果、基本情報が動画基本情報保持部211に保持されていない場合(ステップ1102で”N”)、推薦制御部205は、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報を動画基本情報入力部211から入力することによって、基本情報を取得する(ステップ1103)。動画基本情報入力部211に入力された基本情報は動画基本情報保持部221に保持される。
【0126】
一方、基本情報が動画基本情報保持部211に保持されている場合(ステップ1102で”Y”)、動画基本情報保持部211に保持されている基本情報を使用することができるので、ステップ1103において、基本情報は取得しない。
【0127】
次に、推薦制御部205は、ユーザの操作ログがログ保持部203に保持されているか否か判定する(ステップ1104)。この判定は、1件の操作ログもログ保持部203に保持されていないかを判定しもよく、ログ保持部203に保持されている操作ログが所定量以下の場合に操作ログがログ保持部203に保持されていないと判定してもよい。
【0128】
その結果、操作ログがログ保持部203に保持されていないと判定される、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが1件も登録されていない場合(ステップ1104で”N”)、動画選択画面生成部211によって動画選択画面(図8)を生成して、選択画面出力装置108から出力する(ステップ1105)。
【0129】
次に、推薦制御部205は、選択情報入力装置109を介して、選択動画情報入力部212によって、動画選択画面においてユーザが選択した動画の情報の入力を受ける(ステップ1106)。なお、一つの動画の情報が選択されるのではなく、複数の動画の情報を選択可能としてもよい。
【0130】
さらに、推薦制御部205は、ユーザによって入力された動画情報を操作ログとしてログ保持部203に保持することによって、ログ登録をする(ステップ1107)。この登録される操作ログは、動画選択画面においてユーザがした動画の選択のログであることを、他の視聴、録画、再生、及び/又は予約の操作ログと区別するとよい。具体的には、操作ログ(図6)のログ種別602に、選択画面選択であることを示す数値(又は、文字列)を格納するとよい。これによって、実際に動画を視聴、録画、再生、及び/又は予約した操作のログが存在する場合、暫定的に、ユーザが動画選択画面から選択したログを排除して推薦計算をすることによって、高精度の推薦計算が可能となる。
【0131】
続いて、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1108)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。
【0132】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0133】
一方、ログ登録がある、すなわち、ログ保持部203にユーザの操作ログが保持されていると判定した場合(ステップ1104で”Y”)、推薦制御部205は、ログ保持部203に保持されている操作ログの数と所定の閾値とを比較する(ステップ1110)。この所定の閾値は、前述したステップ1104において、操作ログの有無を判定するときに用いたる所定量と同じでもよいし、異なってもよい。
【0134】
その結果、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値以下であり、ログ件数が十分でないと判定された場合(ステップ1110で”N”)、ステップ1108へ進み、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1108)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。
【0135】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0136】
一方、ログ保持部203に保持される操作ログの数が所定の閾値より多く、ログ件数が十分であると判定された場合(ステップ1110で”Y”)、推薦制御部205は、さらに、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の拡張情報が動画拡張情報保持部212に保持されているか否かを判定する(ステップ1111)。
【0137】
その結果、拡張情報が動画拡張情報保持部211に保持されていない場合(ステップ1111で”N”)、ステップ1108へ進み、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、簡易推薦計算部231に指示する(ステップ1108)。簡易推薦計算部231は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。なお、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法は後述する。
【0138】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0139】
一方、拡張情報が動画拡張情報保持部211に保持されている場合(ステップ1111で”Y”)、推薦制御部205は、動画基本情報保持部221に保持されている基本情報及び動画拡張情報保持部212に保持されている拡張情報を含む動画情報と、ログ保持部203に保持されている操作ログとを用いて推薦計算を行うよう、拡張推薦計算部232に指示する(ステップ1112)。拡張推薦計算部232は、推薦計算を行って、推薦計算結果を推薦結果保持部207に書き込む。拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法は後述する。その後、推薦計算処理は終了する。
【0140】
その後、推薦制御部205は、推薦出力部208に推薦結果の出力を指示する(1109)。そして、推薦出力部208は、推薦結果保持部207に保持されている推薦結果を、推薦結果出力装置103から出力する。
【0141】
なお、動画情報は、図5に示すように、基本情報及び拡張情報を結合したものであり、動画情報入力部201が生成して、動画情報保持部204に保持されるように構成してもよい。
【0142】
すなわち、以上説明した推薦結果出力処理では、ログの蓄積状況によって振り分けられる三つの選択肢が設けられている。
(1)蓄積された操作ログが極めて少ない(例えば、0件)場合、動画選択画面において、ユーザに選択させ(ステップ1106、1107)、簡易推薦計算を行う(ステップ1108)。
(2)蓄積された操作ログが十分ではなく(例えば、数件)、又は、動画拡張情報が取得されていない場合、簡易推薦計算を行う(ステップ1108)。
(3)操作ログが十分に蓄積されており(例えば、数十件)、かつ、動画拡張情報が取得されている場合、拡張推薦計算を行う(ステップ1112)。
【0143】
次に、簡易推薦計算部231による推薦計算方法の一例と、拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法の一例について説明する。
【0144】
まず、簡易推薦計算部231による具体的な推薦計算方法の一例について説明する。
【0145】
簡易推薦計算部231は、動画基本情報保持部221に保持される基本情報(すなわち、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の基本情報)と、ログ保持部203に保持されているユーザの操作ログとを用いて、その情報が動画基本情報保持部221に保持されている動画(すなわち、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画)の推薦スコアを計算する。
【0146】
具体的には、簡易推薦計算部231は、動画基本情報保持部221に保持される基本情報と、ログ保持部203に保持される操作ログに含まれる動画(すなわち、ユーザによって操作された動画)の情報との合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、各動画の推薦スコアを計算する。
【0147】
これは、例えば、動画基本情報保持部221に保持される基本情報を一つ取得し、ログ保持部203に保持される操作ログを一つずつ取得し、時間(図5及び図6の303)や曜日(図5及び図6の304)、動画長(図5及び図6の305)、ジャンル(図5及び図6に306)、タイトル(図5及び図6の307)のそれぞれが一致しているか否かを判定する。その結果、基本情報と操作ログとが一致していると判定されれば、当該基本情報のID301によって識別される動画について、一致している項目数に応じて所定のスコアを推薦スコアとして加算すればよい。そして、この一致判定を、全ての基本情報について順次行う。
【0148】
基本情報と操作ログとの一致を判定する場合、各項目は完全に一致していなくても、部分一致又は多少の違いがあっても一致と判定する等、あいまいな一致を許容してもよい。例えば、タイトルについては、タイトルの文字列全てが一致していなくても、主要な単語が一致している場合に一致と判定してもよい。
【0149】
また、スコアの加算値も項目及び一致度に応じて重み付けをしてもよい。
【0150】
また、内容(図5及び図6の308)についても、内容を示す説明文における単語の一致数に応じて推薦スコアとして加算してもよい。そして、一致すると判定された項目に対応する推薦理由情報704のビットを設定し、一致した単語を推薦拡張情報705に列記することによって、推薦計算結果(図7B)を生成すればよい。
【0151】
なお、推薦スコアの高い動画が推薦動画となり、例えば、所定のスコア以上の動画、スコアが上位の所定数の動画、又は、スコアを高い順に並べたとき、直上のスコアと大きな差がある動画までを推薦動画として推薦計算結果(図7B)に登録し、推薦計算を行った日時及び推薦動画数を、それぞれ、推薦結果のヘッダ情報(図7A)の推薦計算日時701及び推薦動画数702に格納することによって、推薦結果を得ることができる。
【0152】
次に、拡張推薦計算部232による具体的な推薦計算方法について説明する。
【0153】
拡張推薦計算部232は、動画情報保持部204に保持される動画情報(すなわちユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画の情報)と、ログ保持部203に保持される操作ログとを用いて、その情報が動画情報保持部204に保持されている動画(すなわち、ユーザが視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な動画)の推薦スコアを計算する。ここで、動画情報保持部204に保持される動画情報は、図5に示すように、動画基本情報入力部211に入力され、動画基本情報保持部221に保持される基本情報と、動画拡張情報入力部212に入力され、動画拡張情報保持部222に保持される拡張情報を結合したものである。
【0154】
具体的には、拡張推薦計算部232は、動画情報保持部204に保持される動画情報と、ログ保持部203に保持される操作ログに含まれる動画(すなわち、ユーザによって操作された動画)の情報との合致度を計算し、計算された合致度に基づいて、各動画の推薦スコアを計算する。
【0155】
これは、例えば、動画情報保持部204に保持される動画情報を一つずつ取得し、ログ保持部203に保持される操作ログを一つずつ取得し、前述した簡易推薦計算部231如ル処理と同様の処理を行って、さらに、ログ保持部203に保持される操作ログと詳細情報(図5及び図6の401)との間で一致する単語の数に応じて、所定のスコアを推薦スコアとして加算すればよい。そして、この一致判定を、全ての基本情報について順次行う。
【0156】
特に、詳細情報の中には、動画の出演者名、監督名、作者などが含まれているので、出演者名だけの一致を評価してもよい。また、出演者名でも著名な人は最初の方に表示されるため、上位に列挙されている出演者名のみの一致を評価してもよい。また、これらの出演者の表示される順に重み付けたスコアを加算してもよい。出演者名、監督名、作者等全てに対して一致を評価して、これらの一致に対して重み付けをしたスコアを加算してもよい。
【0157】
そして、簡易推薦計算部231と同様に一致していると判定した項目に対応する推薦理由情報704のビットを設定し、一致した単語を推薦拡張情報705に列記することによって、推薦計算結果(図7B)を生成すればよい。
【0158】
なお、推薦スコアの高い動画が推薦動画となり、例えば、所定のスコア以上の動画、スコアが上位の所定数の動画、又は、スコアを高い順に並べたとき、直上のスコアと大きな差がある動画までを推薦動画として推薦計算結果(図7B)に登録し、推薦計算を行った日時及び推薦動画数を、それぞれ、推薦結果のヘッダ情報(図7A)の推薦計算日時701及び推薦動画数702に格納することによって、推薦結果を得ることができる。
【0159】
なお、簡易推薦計算部231及び拡張推薦計算部232による処理において、ユーザによって操作された動画に対しては、推薦スコアを0にしてもよい。例えば、簡易推薦計算部231では、動画基本情報保持部221に保持される基本情報のID301と、ログ保持部203に保持される操作ログのID301とが一致している動画については、その動画の推薦スコアを0とすればよい。これにより、例えば、既にユーザが録画を予約した動画が推薦されないようにし、ユーザが既に知っている動画が推薦されないようにすることができる。
【0160】
なお、ユーザが既に知っている動画を推薦しないようにする場合、例えば、ログ入力部202は、ログ入力装置102を介して入力された操作ログを、推薦制御部205に通知し、推薦制御部205は、当該入力された操作ログに含まれるID301と同じID703の動画を推薦結果から除外してもよい。
【0161】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によると、蓄積された操作ログが少ない場合に簡易推薦計算を行い、蓄積された操作ログが多い場合に拡張推薦計算を行うので、推薦結果の精度が向上させることができる。これは、蓄積されたログが少ない場合に拡張情報を使って推薦計算を行うと、ユーザの嗜好を反映しないノイズが推薦計算結果に含まれ、推薦結果の精度が悪くなるからである。
【0162】
また、動画推薦が要求されたとき、少なくとも最初の1回は動画選択画面を表示するので、操作が分かりやすくすることができる。また、動画基本情報を用いて動画選択画面を表示するので、動画基本情報は短時間で取得することができることから、ユーザを待たせることなく動画選択画面を出すことができる。
【0163】
また、最初に動画推薦をする時に、動画選択画面を表示し、動画選択画面からユーザに好きな動画を選択させた後に、選択された動画の情報と動画基本情報とに基づいて簡易推薦計算を実行し、ユーザの操作ログが十分蓄積された後に、推薦計算方法を拡張推薦計算に切り替えることによって、推薦精度を確保するとともに、初回の動画推薦時の処理時間、すなわち、ユーザの待ち時間を減らし、動画推薦装置の使い勝手を向上させることができる。
【0164】
また、ネットワークと接続されていない状態でも、動画推薦装置の稼働初期から適切な動画を推薦することができ、ネットワーク接続に関するコストの上昇を抑えることができる。
【0165】
また、操作ログが蓄積されている場合でも、動画拡張情報が取得されていない場合、簡易推薦計算を行うことによって、動画拡張情報の取得が完了するまでの時間、動画推薦を求めるユーザを待たせることがない。
【0166】
さらに、新しい推薦結果が推薦結果保持部207に保持されていれば、前回の計算結果を使い、推薦結果保持部207に保持される推薦結果が古ければ、新たに推薦結果を計算する。このため、計算量を抑制しつつ、新しい情報に基づいて動画を推薦することができる。
【0167】
この様に、本実施の形態の動画推薦装置は、ネットワーク接続や他人の操作ログを必要としないので、システムコストを低減し、ユーザにとって、安価で不満のない動画推薦機能を得ることができる。
【0168】
<変形例>
最後に、以上に説明した実施形態の変形例について説明する。
【0169】
(1)以上に説明した実施形態では、ステップ1104においてユーザの操作ログが少ない(例えば、0件又は所定量以下)場合、動画選択画面を出力し、ユーザの好みの動画を選択させるが、例えば、操作ログの有無及び操作ログの蓄積量にかかわらず、動画推薦装置が動作後、推薦制御部205は、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力し、ユーザの好みの動画を選択させるように構成してもよい。この場合、すでにユーザの操作ログがある場合、ユーザが好みの動画を選択しなくても、既にログ保持部203に保持されている操作ログから、推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。また、ユーザが好みの動画を選択した場合、既にログ保持部203に保持されている操作ログに、ユーザから選択された動画の情報を加えた後、推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。また、この場合、推薦計算処理(図10)を実行せず、常に簡易推薦計算部231による簡易推薦計算(ステップ1108)を実行してもよいし、拡張推薦計算部232による拡張推薦計算(ステップ1112)を実行してもよい。
【0170】
(2)本実施形態の動画推薦装置が動作後、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力する場合、推薦結果保持部207に新しい推薦計算結果が保持されているか(ステップ1101)にかかわらず、動画選択画面を出力するように構成してもよい。この場合、推薦計算結果が推薦結果保持部207に保持されている場合、推薦結果保持部207に保持された推薦計算結果を出力してもよいし、新たに推薦計算を行ってもよい。
【0171】
さらに、ユーザの操作ログがログ保持部203に保持されている場合、ユーザが好みの動画を選択しなくても、すでにログ保持部203に保持されているユーザの操作ログを用いて推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。
【0172】
また、ユーザが好みの動画を選択した場合、既にログ保持部203に保持されている操作ログに、ユーザによって選択された動画の情報を加えたうえで、推薦計算処理(図10)を実行して、推薦結果を出力してもよい。この場合、推薦計算処理(図10)を実行せず、常に簡易推薦計算部231による簡易推薦計算(ステップ1108)を実行してもよいし、拡張推薦計算部232による拡張推薦計算(ステップ1112)を実行してもよい。
【0173】
なお、動画推薦装置が動作後、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力するように構成した場合、最初の推薦計算において、既に動画の基本情報や拡張情報を取得している場合、これらの情報をあらためて取得しなくてもよい。
【0174】
(3)動画推薦装置が動作後、最初に推薦出力指示部206からイベントを受け取った時に、動画選択画面を出力するように構成した場合には、動画選択画面を出力し、ユーザが動画を選択するまでは、推薦計算処理(図10)を実行しないように構成してもよい。具体的には、動画選択画面を出力し、ユーザによって動画が選択されるまでは、タイマ209を動作させないようにすればよい。
【0175】
このように、ユーザが動画を選択するまで推薦計算をしないことによって、推薦機能を使用しないユーザへ動画を推薦するための計算をせず、動画推薦装置を含む機器の処理量を低減し、電力消費を低減することができる。
【0176】
(4)選択動画情報を入力する際(図11のステップ1106)、ユーザから動画が選択されなかった場合、動画が選択されるまで動画選択画面を出力し続けるように構成してもよい。
【0177】
本発明は、動画を視聴、録画、再生、及び/又は予約可能な機器に適用可能であり、例えば、テレビ受像機、パーソナルコンピュータ、画像レコーダ(ハードディスクレコーダ)、携帯電話機、携帯型メディアプレーヤー等に適用できる。
【符号の説明】
【0178】
101…動画情報入力装置、102…ログ入力装置、103…推薦結果出力装置、104…中央処理装置、105…記憶装置、106…二次記憶装置、107…推薦出力指示装置、108…選択画面出力装置、109…選択情報入力装置、201…動画情報入力部、202…ログ入力部、203…ログ保持部、204…動画情報保持部、205…推薦制御部、206…推薦出力指示部、207…推薦結果保持部、208…推薦出力部、209…タイマ、210…推薦計算部、211…動画選択画面生成部、212…選択動画情報入力部、211…動画基本情報入力部、212…動画拡張情報入力部、221…動画基本情報保持部、222…動画拡張情報保持部、231…簡易推薦計算部、232…拡張推薦計算部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに動画を推薦する動画推薦装置であって、
動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、
ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、
前記ログ保持部に保持された操作ログ及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を備え、
前記動画情報入力部は、ユーザが操作可能な動画の基本情報の入力を受け付ける動画基本情報入力部と、ユーザが操作可能な動画の拡張情報の入力を受け付ける動画拡張情報入力部と、を有し、
前記推薦計算部は、前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、推薦動画を計算する簡易推薦計算部と、前記動画拡張情報入力部に入力された拡張情報に基づいて、推薦動画を計算する拡張推薦計算部と、を有し、
前記動画推薦装置は、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記簡易推薦計算部によって推薦動画を計算し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、前記拡張推薦計算部によって推薦動画を計算することを特徴とする動画推薦装置。
【請求項2】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を指示する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を備え、
推薦動画の出力が前記推薦出力指示部によって指示された際、前記ログ保持部に保持されている操作ログが少ないと判定される場合、前記動画選択画面生成部は、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部は、ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部は、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部は、前記簡易推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項3】
前記動画選択画面生成部は、前記選択動画情報入力部にユーザが選択した動画の情報が1件以上入力されるまで、前記生成された動画選択画面を出力することを特徴とする請求項2に記載の動画推薦装置。
【請求項4】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を指示する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を備え、
前記推薦出力指示部が推薦動画の出力を初めて指示した際、前記動画選択画面生成部は、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部は、前記ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部は、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部は、前記簡易推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項5】
前記推薦出力指示部が前記推薦動画の情報の出力を指示し、前記動画選択画面生成部が前記動画選択画面を生成した後、前記推薦計算部が推薦動画を計算することを特徴とする請求項4に記載の動画推薦装置。
【請求項6】
前記操作ログの数と比較される所定値は、前記操作ログと前記動画情報との対比によって、ユーザの嗜好が判定できる程度の数であることを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項7】
前記基本情報及び前記拡張情報は、その送出間隔及びデータ量の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項8】
ユーザに動画を推薦する動画推薦装置において実行される動画推薦方法であって、
前記動画推薦装置は、
前記動画推薦装置を制御する制御部と、
動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、
ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、
前記ログ保持部に保持された操作ログ、及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を有し、
前記動画情報入力部は、ユーザが操作可能な動画の基本情報の入力を受け付ける動画基本情報入力部と、ユーザが操作可能な動画の拡張情報の入力を受け付ける動画拡張情報入力部と、を有し、
前記推薦計算部は、前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、推薦動画を計算する簡易推薦計算部と、前記動画拡張情報入力部に入力された拡張情報に基づいて、推薦動画を計算する拡張推薦計算部と、を有し、
前記方法は、
前記制御部が、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記簡易推薦計算部が、推薦動画を計算し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、前記拡張推薦計算部が、推薦動画を計算することを特徴とする動画推薦方法。
【請求項9】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を要求する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を有し、
前記方法は、
推薦動画の出力が前記推薦出力指示部に要求された際、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記動画選択画面生成部が、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部が、ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部が、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部が、該計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項10】
前記方法は、前記選択動画情報入力部が前記ユーザが選択した動画の情報の入力を1件以上受け付けるまで、前記動画選択画面生成部が前記生成された動画選択画面を出力することを特徴とする請求項9に記載の動画推薦方法。
【請求項11】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を要求する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を備え、
前記方法は、
推薦動画の出力が前記推薦出力指示部に初めて要求された際、前記動画選択画面生成部が、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部が、前記ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部が、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部が、該計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項12】
前記方法は、前記推薦出力指示部が前記推薦動画の情報の出力を要求し、前記動画選択画面生成部が前記動画選択画面を生成した後、前記推薦計算部が推薦動画を計算することを特徴とする請求項11に記載の動画推薦方法。
【請求項13】
前記操作ログの数と比較される所定値は、前記操作ログと前記動画情報との対比によって、ユーザの嗜好が判定できる程度の数であることを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項14】
前記基本情報及び前記拡張情報は、その送出間隔及びデータ量の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項1】
ユーザに動画を推薦する動画推薦装置であって、
動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、
ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、
前記ログ保持部に保持された操作ログ及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を備え、
前記動画情報入力部は、ユーザが操作可能な動画の基本情報の入力を受け付ける動画基本情報入力部と、ユーザが操作可能な動画の拡張情報の入力を受け付ける動画拡張情報入力部と、を有し、
前記推薦計算部は、前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、推薦動画を計算する簡易推薦計算部と、前記動画拡張情報入力部に入力された拡張情報に基づいて、推薦動画を計算する拡張推薦計算部と、を有し、
前記動画推薦装置は、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記簡易推薦計算部によって推薦動画を計算し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、前記拡張推薦計算部によって推薦動画を計算することを特徴とする動画推薦装置。
【請求項2】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を指示する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を備え、
推薦動画の出力が前記推薦出力指示部によって指示された際、前記ログ保持部に保持されている操作ログが少ないと判定される場合、前記動画選択画面生成部は、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部は、ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部は、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部は、前記簡易推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項3】
前記動画選択画面生成部は、前記選択動画情報入力部にユーザが選択した動画の情報が1件以上入力されるまで、前記生成された動画選択画面を出力することを特徴とする請求項2に記載の動画推薦装置。
【請求項4】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を指示する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を備え、
前記推薦出力指示部が推薦動画の出力を初めて指示した際、前記動画選択画面生成部は、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部は、前記ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部は、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部は、前記簡易推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項5】
前記推薦出力指示部が前記推薦動画の情報の出力を指示し、前記動画選択画面生成部が前記動画選択画面を生成した後、前記推薦計算部が推薦動画を計算することを特徴とする請求項4に記載の動画推薦装置。
【請求項6】
前記操作ログの数と比較される所定値は、前記操作ログと前記動画情報との対比によって、ユーザの嗜好が判定できる程度の数であることを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項7】
前記基本情報及び前記拡張情報は、その送出間隔及びデータ量の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項1に記載の動画推薦装置。
【請求項8】
ユーザに動画を推薦する動画推薦装置において実行される動画推薦方法であって、
前記動画推薦装置は、
前記動画推薦装置を制御する制御部と、
動画に関するユーザによる視聴、録画、再生及び予約の少なくとも一つの操作のログを保持するログ保持部と、
ユーザが操作可能な動画の情報の入力を受け付ける動画情報入力部と、
前記ログ保持部に保持された操作ログ、及び前記動画情報入力部に入力された動画情報とに基づいて、ユーザに推薦する推薦動画を計算する推薦計算部と、を有し、
前記動画情報入力部は、ユーザが操作可能な動画の基本情報の入力を受け付ける動画基本情報入力部と、ユーザが操作可能な動画の拡張情報の入力を受け付ける動画拡張情報入力部と、を有し、
前記推薦計算部は、前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、推薦動画を計算する簡易推薦計算部と、前記動画拡張情報入力部に入力された拡張情報に基づいて、推薦動画を計算する拡張推薦計算部と、を有し、
前記方法は、
前記制御部が、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数と所定値とを比較し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記簡易推薦計算部が、推薦動画を計算し、
前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が多いと判定される場合、前記拡張推薦計算部が、推薦動画を計算することを特徴とする動画推薦方法。
【請求項9】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を要求する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を有し、
前記方法は、
推薦動画の出力が前記推薦出力指示部に要求された際、前記ログ保持部に保持されている操作ログの数が少ないと判定される場合、前記動画選択画面生成部が、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部が、ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部が、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部が、該計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項10】
前記方法は、前記選択動画情報入力部が前記ユーザが選択した動画の情報の入力を1件以上受け付けるまで、前記動画選択画面生成部が前記生成された動画選択画面を出力することを特徴とする請求項9に記載の動画推薦方法。
【請求項11】
前記動画推薦装置は、さらに、
前記動画基本情報入力部に入力された基本情報に基づいて、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成する動画選択画面生成部と、
前記生成された動画選択画面に従って、ユーザに選択された動画の情報の入力を受け付ける選択動画情報入力部と、
前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報の出力を要求する推薦出力指示部と、
前記推薦出力指示部からの指示に基づいて、前記推薦計算部によって計算された推薦動画の情報を出力する推薦出力部と、を備え、
前記方法は、
推薦動画の出力が前記推薦出力指示部に初めて要求された際、前記動画選択画面生成部が、ユーザが好みの動画を選択するための動画選択画面を生成し、
前記選択動画情報入力部が、前記ユーザが選択した動画の情報の入力を受け付け、
前記簡易推薦計算部が、前記選択された動画の情報に基づいて、推薦動画を計算し、
前記推薦出力部が、該計算された推薦動画の情報を出力することを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項12】
前記方法は、前記推薦出力指示部が前記推薦動画の情報の出力を要求し、前記動画選択画面生成部が前記動画選択画面を生成した後、前記推薦計算部が推薦動画を計算することを特徴とする請求項11に記載の動画推薦方法。
【請求項13】
前記操作ログの数と比較される所定値は、前記操作ログと前記動画情報との対比によって、ユーザの嗜好が判定できる程度の数であることを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【請求項14】
前記基本情報及び前記拡張情報は、その送出間隔及びデータ量の少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項8に記載の動画推薦方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−203773(P2012−203773A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69362(P2011−69362)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
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