説明

包装した菓子製品

【課題】包装した菓子製品
【解決手段】本発明は、生分解性のチューインガム組成物を含む包装した菓子製品と、生分解性チューインガム組成物(11;21;31;41)に対して湿度バリアを形成する包装組立体とに関する。本発明の実施形態によれば、包装に含まれるチューインガム組成物に対して湿度バリアを構成する包装組立体の中に菓子製品を包封すれば、ガムポリマーの前分解の顕著な減少を達成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の包装した菓子製品に関する。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、チューインガムは生分解性のガムポリマーを素地とすることができる。そうしたものの開示例は、WO00/19837とUS5,672,367とに認められる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
生分解性チューインガムについては、これまでいろいろな問題が検討されてきた。生分解性チューインガム分野でのそうした挑戦の例は、例えば、組織、離脱、分解性だろう。従来技術の生分解性チューインガムに関する問題は、環境で処分するとき所望の分解を達成することにある。この問題は多種多様な方法、例えば、所望の分解を演出する生分解性ポリマーを加えたり、咀嚼時に用いれば処分後の分解プロセスを強める酵素を加えたりすることで処理することができ、またそうされている。
【0004】
従来の技術では、チューインガムの生分解性成分は、主に水溶性または水分抽出可能な成分であって、水分不溶性ではない。こうした生分解性の、水分抽出可能なチューインガム成分には、例えば、多種多様の甘味料(例えばポリデキストロース、イヌリン)、デンプンまたはその他の多糖類、軟化剤、酸などの水溶性風味成分が含まれるだろう。これらの各成分には親水性と生分解性とがある。
【0005】
ところが、生分解性チューインガム、または水分不溶性や微溶性の生分解性ガムポリマーを含有するチューインガム、についての幾つかの問題の1つは、これらの生分解性ガムポリマーと、水溶性/水分抽出性の分解性チューインガム成分とを、ともにチューインガムに加えると、咀嚼前、咀嚼中、咀嚼後に極めて別々に作用するということである。
【0006】
水溶性や水分抽出性の生分解性ポリマー成分は、一般に咀嚼中にチューインガムから唾液に抽出され、また嚥下されて摂取系で分解される。さらに、水で溶解される以外に可塑性を持つデンプンは、唾液中のアミラーゼ酵素の存在により咀嚼中にすでに分解を始める傾向がある。
【0007】
これに反して、水分不溶性の、生分解性ガムポリマーとタンパク質を基礎とする成分とは、咀嚼中チューインガム組成物に残留する傾向があり、咀嚼後その他のチューインガム残部と一緒に処分される。
【0008】
その他幾つかの問題の中で、本発明は、水分不溶性/微溶性の生分解性ガムポリマーと、水溶性/水分抽出性のチューインガム成分との間の分解のタイミングの問題と、さらにはチューインガム製品の咀嚼中に、チューインガムの全体の特性をユーザーの期待に合致させることの問題とに対処する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、生分解性のチューインガム組成物を含む包装した菓子製品と、生分解性チューインガム組成物に対して湿度バリアを形成する包装組立体とに関する。
【0010】
本発明の実施形態によれば、包装に含まれる生分解性チューインガム組成物に対して湿度バリアを構成する包装組立体の中に菓子製品を包封すれば、ガムポリマーの前分解(つまりチューインガムの咀嚼前の分解)の顕著な減少を達成することができる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、湿度、例えば包装外部から生分解性チューインガム組成物へ入る水分、の侵入を回避するためのこうした湿度バリアの確立で、高温下でも前分解の傾向をあまり示さない安定した製品を将来させる。
【0012】
チューインガム製品は芯、棒、球、立方体、及びその他任意所望の形状に形成したあと、包装する前に随意に被覆や艶だしの工程を採ってもよい。
【0013】
包装組立体の封止は、例えば、包装したチューインガムの周りを単に折り畳んだだけの、厚紙やポリマーベースの包装材から成る包装に比べると極めて都合がよい。なぜなら避けられない折り畳み線が導管を形成し、ここを通って空気と湿気とが転移するおそれがあるからである。
【0014】
本発明によれば、湿度バリアとは、重大な転移を防止する包装材料を指す。これは、初期段階に、つまり製造と、消費者が初めて包装組立体を破る時との間の期間に、湿度の転移を、生分解性チューインガム組成物に重大に影響しない程度に減ずる包装材料を使用することで達成できる。
【0015】
さらに、本願で使用する表現「ガムポリマー」は、ポリぺプチドまたはタンパク質ベースの化合物のことをも言う。そうしたタンパク質ベースの化合物の例として、プロラミン、ゼイン、トウモロコシグルテン引割り粉、小麦グルテン、グリアジン、グルテニン、及びこれらの組合せがあるが、これらに限定しない。
【0016】
別の有利な実施形態では、生分解性ポリマーは化学合成物にすべきである。
【0017】
本発明の実施形態では、湿度バリア(HB)は封止する。
【0018】
湿度バリアの封止は、水蒸気透過率(MVTR)が低く保たれる限り、接着剤、熱封止、力学的封止など周知の手段で実行できる。
【0019】
本発明の1実施形態では、包装組立体はブリスター包装から成る。
【0020】
本発明の1実施形態では、包装組立体はプラスチック容器から成る。プラスチック容器は、それが封止される限り、例えばジャー、桶、もしくはその他任意適当な包装様式を成してよい。
【0021】
本発明の1実施形態では、包装組立体は袋から成る。
【0022】
本発明の1実施形態では、包装組立体は、力学的に形成された湿度透過導管のない、湿度封止が施されたバリアを形成する包装材フィルム(例えばセロファン)から成る。
【0023】
本発明の1実施形態では、包装組立体は、力学的に形成された湿度透過導管のない、湿度封止が施された厚紙の箱から成る。
【0024】
上記2つの包装組立体は、正しく機能するために少なくとも湿度の封止を施してMVTRを低く保たなければならない。
【0025】
本発明の1実施形態では、湿度バリアはポリマー物質を含む。
【0026】
ポリマー物質で形成された相応しい湿度バリアの例はプラスチック容器だろう。容器は破ることのできる封止部を含んでもよい。封止部は、例えば、蓋で部分的に構成できる。蓋は、取り外せば、包装組立体内部へ、そしてこれによりガム組成物への立ち入りを可能にし、さらには立入りが最早不要ならば再密封することもできる。
【0027】
本発明の1実施形態では、湿度バリアは、ポリマー含有のフィルム材から成る。
【0028】
ポリマー物質のフィルムで形成した適当な湿度バリアの例は、単一層または積層のポリマーフィルムで形成した被封止袋だろう。袋は、例えば、接着剤、フィルムの熱封止、または任意適当な信頼できる封止により形成した封止体を含むことができる。封止体は一度しか破れないものでも、好ましく再密封できるものでもよい。
【0029】
本発明の1実施形態では、湿度バリアは積層品から成る。
【0030】
湿度バリアを2以上の積層で形成できるのは好都合である。層は、例えば、多種多様のポリマーフィルム及び/または金属フィルムで形成できる。金属フィルムの変種として金属処理したポリマーフィルムでもよい。
【0031】
本発明の1実施形態では、バリアは少なくとも1つの金属箔を含む。
【0032】
金属箔は、極めて低い水蒸気透過率(MVTR)を達成するために有利に使用できる。
【0033】
包装組立体の金属箔は、一般的に少なくとも1つのポリマーフィルムに張り付けることができ、これにより2、3、またはより多層の積層体を達成する。
【0034】
本発明の1実施形態では、バリアは少なくとも1つのアルミニウム箔を含む。
【0035】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は、個々に封止された区画として包装組立体の中に収容される。
【0036】
チューインガム組成物を包装組立体の下位区画に保持する適当な方法の例は、例えば、いくつかのチューインガムの単片を個々に封止された区画に保持する、いわゆるブリスター包装だろう。
【0037】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は、共同に封止された区画として包装組立体の中に収容される。
【0038】
封止を破れば、最初に手を入れたあとの残りのチューインガム単片が前分解を引き起すおそれがある中で、多数のチューインガム単片を1つの区画に保持する場合、一般に好ましいのは包装組立体を再密封できることであろう。
【0039】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は再密封できる包装組立体の中に収容される。
【0040】
本発明の1実施形態によれば、包装はジッパーによる封止、接着剤などの手段により再密封できる。
【0041】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は、被覆されたチューインガム単片から成る。
【0042】
本発明の1実施形態によれば、チューインガム単片は――
【0043】
チューインガム組成物は、チューインガムを咀嚼するユーザーに益するようにバラバラに形成するのが好ましいだろう。チューインガム単片の形と大きさとは、咀嚼と、被封止包装組立体としての貯蔵とに益する、任意適当な形状にすることができる。
【0044】
本発明の1実施形態では、包装組立体は真空包装される。
【0045】
本発明の1実施形態では、包装組立体は、窒素など少なくとも1つの不活性ガスを含む。
【0046】
包装組立体の内部容積内の制御された大気は、偶発的な酸素誘発の分解を回避するために有利に利用することができる。
【0047】
本発明の1実施形態では、包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DIN(ドイツ工業規格)の23℃、85%RH(相対湿度)/DIN53122を基準にすれば、10g/m/24hrより低い。
【0048】
本発明の1実施形態では、包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DINの23℃、85%RH/DIN53122を基準にすれば、5g/m/24hrより低い。
【0049】
本発明の1実施形態では、包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DINの23℃、85%RH/DIN53122を基準にすれば、3g/m/24hrより低い。
【0050】
本発明の1実施形態では、包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DINの23℃、85%RH/DIN53122を基準にすれば、2g/m/24hrより低い。
【0051】
本発明の1実施形態では、包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DINの23℃、85%RH/DIN53122を基準にすれば、1g/m/24hrより低い。
【0052】
本発明の1実施形態によれば、およそ21℃より高い温度での前分解を抑えるためには、包装材料のMVTRを、DINの23℃、85%RHを基準にして、およそ1g/m/24hrを下回るような低さにすべきである。
【0053】
本発明の1実施形態では、包装材料の水蒸気透過率(MVTR/WVTR)は、ASTM(米国材料試験協会)の(38℃90%RH/F1249)を基準にすれば、1g/m/24hrより低い。
【0054】
本発明の1実施形態では、生分解性ガムポリマーは樹脂またはエラストマーの性質を持つ。
【0055】
本発明の1実施形態では、内側の容積は再密封可能である。
【0056】
本発明の1実施形態では、包装組立体の内側容積は光バリア(LB)により包封される。
【0057】
光バリア(LB)には、例えば、さらに別のポリマーフィルムに張り付けなどのできる金属処理したフィルム材を含むことができる。光バリアは、例えば日光など環境からの光によって誘発されたり加速されたりする前分解を抑える助けとなることができる。
【0058】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物はポリエステルポリマーを含む。
【0059】
ポリエステルには例えば、環状エステルの重合から得られるポリエステルと、二重または多機能の酸及び二重または多機能のアルコールの縮合プロセスから得られるポリエステルとを含むことができる。そうしたポリマーの変型として、重合プロセスのその他相応しい種類と変型とから得られるポリエステルを加えてよい。また、そうしたポリエステルには、タンパク質;例えばゼイン、トウモロコシグルテン、小麦グルテン、グリアジン、グルテニン、及びこれらの組合せなどのプロラミン;に水素を結合させたポリエステルも含むことができる。
二重または多機能の酸、及び二重または多機能のアルコールを基にしてつくるポリエステルは周知の方法で製造でき、その方法の1つに本願に引用して援用するUS2007/043200がある。
【0060】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は、なるべくならプロラミン組成物であるのがよいタンパク質組成物を含む。
【0061】
プロラミン組成物は、例えば、少なくとも1つのプロラミンと少なくとも1つのポリエステルポリマーとを含んでよい。
【0062】
プロラミンは、例えば、ゼイン、トウモロコシグルテン引割り粉、小麦グルテン、グリアジン、グルテニン、及びこれらの組合せから成るグループから選択することができる。そうしたポリマーを提供する方法は、本願に引用して援用するUS2004/001903に開示してある。
【0063】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物はプロラミン組成物を含む。
【0064】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は、少なくとも1つのタンパク質またはタンパク質誘導体を含む。
【0065】
本発明の1実施形態では、前記チューインガム組成物はポリウレタンポリマーを含む。
【0066】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は、中の詰まったチューインガムとして形成される。
【0067】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物は圧縮したチューインガムとして形成される。
【0068】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物には被膜が設けられる。
【0069】
被膜は例えば、軟らかい被膜、硬い被膜、フィルム被膜、または任意適当な被膜を含むことができる。お気づきのように、被膜は前分解をさらに深く抑えることがきる。
【0070】
本発明の1実施形態では、包装組立体の含水量は、包装したチューインガム組成物の2.5重量%より少ない。
【0071】
本発明の1実施形態では、包装組立体の含水量は、包装したチューインガム組成物の2.0重量%より少ない。
【0072】
本発明の1実施形態では、包装組立体の含水量は、包装したチューインガム組成物の1.5重量%より少ない。
【0073】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物を約2ヶ月貯蔵したあとの、包装組立体の含水量は包装したチューインガム組成物の3.0重量%より少ない。
【0074】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物を約2ヶ月貯蔵したあとの、包装組立体の含水量は包装したチューインガム組成物の2.0重量%より少ない。
次に図面を参照しながら本発明を記述する。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1a】本発明の好ましい実施形態のチューインガム製品の図である。
【図1b】本発明の好ましい実施形態のチューインガム製品の図である。
【図2】本発明の別の実施形態のチューインガム製品の図である。
【図3】本発明の別の好ましい実施形態のチューインガム製品の図である。
【図4】本発明の別の好ましい実施形態のチューインガム製品の図である。
【発明を実施するための形態】
【0076】
本願に用いる用語「生分解性」は、広義に、使用したガムポリマーが、環境の影響例えば湿気、水、熱、日光、UV光、洗浄などに曝されるときに分解する能力を指す。したがって、本願に用いる用語「生分解性」は、化学的分解(例えば加水分解)と物理的分解(例えば光誘導分解)をも指す。一般に好ましいのは、自然界に残されるチューインガムの滓が、環境に遺棄されるとき少なくとも部分的に消滅または分解することであるが、お気づきのように、生分解性はまたもっと活性的なプロセスをも指し、そこでは分解が、例えば酵素による分解など活性的に誘導される手段または物理的要因により強化、誘発、または加速される。そうした活性的手段は、例えば、チューインガム残滓の分解を誘発するための洗浄剤の使用のことも指すだろうが、必ずしも直接的排除を容易にはしない。そうした環境的分解は、もちろんチューインガム残滓の完全な分解と言うこともできるが、これは多くの場合、表面にすでに固着した滓による表面への粘着をともかく回避するか、少なくとも表面からのそれの離脱を果たすことによる、表面の不粘着性の獲得とも言える。
【0077】
本願に使用する表現「ガムポリマー」は、チューインガムの基本的特性すなわち、チューインガムを口中で咀嚼する数分か数時間の間に溶解しない物質の特性、を明確にするポリマー物質のことを言う。そうしたガムポリマーは、例えば、一般にチューインガムの「ガムの基幹」の主要機能部分として使用されるエラストマー及び/または樹脂ポリマーのことと言える。一方、留意すべきは、ある環境下でのそうした基幹は、一般に適正に可塑性を持てば、1もしくは数個のエラストマーだけで、あるいは1もしくは数個の樹脂ポリマーで形成できることである。本文脈では、そうしたガムポリマーと、ガム組成物でのこれらの効用とを区別せず、ガムポリマーは広義に、ガムの特性を与えるチューインガムの咀嚼抵抗部分を指す。そうしたガムポリマーは、ガムベースのポリマーと見做すこともできる。
【0078】
さらに、本願に使用する表現「ガムポリマー」は、ポリぺプチドまたはタンパク質ベースの化合物のことをも言う。そうしたタンパク質ベースの化合物の例として、プロラミン、ゼイン、トウモロコシグルテン引割り粉、小麦グルテン、グリアジン、グルテニン、及びこれらの組合せがあるが、これらに限定しない。
【0079】
以下、本発明に関するいくつかの重要な論点を例示するため、いくつかの実施例について説明する。
【0080】
実施例は、生分解性と非生分解性とのガムポリマーを基にしたいくつかのチューインガムの用意を含む。
【0081】
[実施例1]
普通のブチルゴム、天然樹脂、及び低Mw(分子量)PVAを用意した。
混合は実施例5で特定する。
【0082】
[実施例2]
本願に引用して援用するWO2004/028269の規定にしたがって、ポリ乳酸ベースのポリマーを用意した。
【0083】
[実施例3A]
ポリエステルに水素結合したプロラミンを主成分としてポリエステルベースのポリマー混合物を生成する。ポリマー混合物は、本願に引用して援用するUS6,858,238B2の規定にしたがって用意した。
【0084】
[実施例3B]
本願に引用して援用するUS5,482,722のゼインベースのポリマーを用意した。
【0085】
[実施例4]
本願に引用して援用するUS2007/043200の規定にしたがって、ポリエステルを用意した。
【0086】
いくつかのチューインガムを以下の調合により順次製造した。プロセスは、本願に引用して援用するWO2006066576に開示された2段階プロセスに従った。その他の適当な混合プロセスも同様に本発明の範囲内で使用できる。
【0087】
[実施例5−9]
【表1】

【0088】
[実施例10]
実施例5乃至9のチューインガムを分解のタイミングについて評価した。
【0089】
評価は、咀嚼前の段階(初期段階)、咀嚼中の段階(咀嚼段階)、及び最終的に咀嚼後の段階(咀嚼後段階)の3段階について行った。
【0090】
初期段階は、実施例5−8のチューインガムを製造したあと1日の持続時間をとり、サンプルは包装なしで約55%の相対湿度、およそ21℃の温度の大気中に貯蔵した。
【0091】
咀嚼段階は、およそ37℃の温度すなわち口中温度で約15分の持続時間をとった。水溶性/水分抽出性の成分(本実施例で「非ガムポリマー成分」と言う)、例えば甘味料やある種の風味成分の主要部分は、チューインガムから離脱させた。その上で残りのチューインガムの塊りを次の咀嚼後段階で評価した。
【0092】
咀嚼後段階は、初期段階と同じ条件ですなわち約55%の相対湿度、およそ21℃の温度で6ヶ月もたせた。
【表2】

【0093】
初期段階は咀嚼直前に目で見て評価した。採点「OK」は、評価したチューインガムの甘味料が分解または転移した徴候のないことを視覚テストで示したことを表わす。
【0094】
咀嚼段階は味覚と組織について評価した。用意された見本は全て受け入れられる味覚と組織であった。採点「OK」は不快感が認められなかったことを示し、受け入れられた味覚と組織は、非ガム成分とガムポリマーの双方とも顕著な分解が始まっていないことを示した。
【0095】
咀嚼後段階は単純に味覚と組織について評価した。生分解性チューインガムは、オフノート(off-note)と組織の変質との表示で分解の明確な徴候を示した。この段階で、採点「OK」は、所望の分解が始まったことと、非ガムポリマー成分の主要部分は咀嚼中に抽出されているからこの分解は必然的に主としてガムポリマーについてであることとを示す。この段階で、用語「OKならず」は、分解の兆しが認められないことを示す。
【0096】
[実施例11]
実施例5乃至9のチューインガムを、修正した条件下で分解のタイミングについて評価した。今回は実施例10の評価よりやや長い初期段階を基に評価した。
【0097】
再度、咀嚼前の段階(初期段階)、咀嚼中の段階(咀嚼段階)、及び最終的に咀嚼後の段階(咀嚼後段階)の3段階について評価を行った。
【0098】
初期段階は、実施例5−8のチューインガムを製造したあと2ヶ月の持続時間をとり、サンプルは包装なしで約55%の相対湿度、およそ21℃の温度の大気中に貯蔵した。
【0099】
咀嚼段階は、およそ37℃の温度すなわち口中温度で約15分の持続時間をとった。水溶性/水分抽出性の成分(本実施例で「非ガムポリマー成分」と言う)、例えば甘味料やある種の風味成分の主要部分は、チューインガムから離脱させた。その上で残りのチューインガムの塊りを次の咀嚼後段階で評価した。
【0100】
咀嚼後段階は、初期段階と同じ条件ですなわち約55%の相対湿度、およそ21℃の温度で6ヶ月もたせた。
【表3】

【0101】
初期段階は咀嚼直前に目で見て評価した。採点「OK」は、視覚テストで分解の徴候を示さず、甘味料の転移もほんの微兆しか示さなかったことを表す。
【0102】
咀嚼段階は味覚と組織について評価した。この実施例では、視覚的評価が前分解のほんの微兆しか示さなかったにも拘わらず、実験の条件が味覚と組織の特性の極端な変化を引き起こした。評価したチューインガムは比較的低含水量で調合したにも拘わらず、分解の強い兆しが観察された。というのは生分解性ガムポリマーを基礎とする評価したチューインガムの全てが、咀嚼の約10分後に強いオフノートを呈したからである。テストしたチューインガムの一部についてのこれらのオフノートは、分解したガムポリマーから生じる、モノマー及び/またはオリゴマーの残渣が原因であることは明らかである。さらに留意すべきは、これらの分解残渣から生じるオフノートは顕著で、中間生成物のまま長い咀嚼時間まで仮面をかぶるのは不可能に見えることである。
【0103】
従来の非分解性ガムポリマーに基づく実施例5のチューインガムは、外れた味覚は呈さなかった。
【0104】
咀嚼段階の最初の数分間は、生分解性ガムポリマーに基づく全てのチューインガムの味覚は、受け入れられかつ先の実施例10で観察された味覚と似ていることが分かった。このことが指摘したことは、非ガムポリマー成分はガムポリマーに比して長い貯蔵時間により影響されないらしいということである。
【0105】
再び、咀嚼後段階を単純に味覚と組織について評価した。生分解性チューインガムは、オフノートと組織の変質との表示で分解の明確な徴候を示した。この段階で、採点「OK」は、所望の分解が始まったことと、非ガムポリマー成分の主要部分は咀嚼中に抽出されているからこの分解は必然的に主としてガムポリマーについてであることとを示している。この段階で、用語「OKならず」は、分解の兆しが認められないことを示す。
【0106】
最後に、確定したことは、生分解性ガムポリマーとその他の生分解性チューインガム成分とは段階的に完全に分解することと、特に、最終消費者の咀嚼の前の貯蔵と配給とについて合理的な可能性を成立させるために、望ましくないガムポリマーの前分解に対処しなければならないということである。
【0107】
[実施例12]
本発明の規定にしたがって、実施例6乃至8のチューインガムを分解のタイミングについて評価した。
【0108】
今回は、評価を、咀嚼直前のチューインガムの状態、すなわち本発明の規定にしたがってチューインガムを包装し貯蔵した場合の、チューインガムの結果としての性能に焦点を絞った。
【0109】
実施例6−8のチューインガム組成物を製造した直後に、チューインガムの塊りを圧延し、包装前に切り目を入れてチューインガムの芯にした。芯を約50%の相対湿度、およそ21℃の温度下で包装した。
【0110】
テストは、実施例6−8の生分解性ガムポリマーに基づくチューインガムを収容するための、多種多様の包装組立体を用いた。
【0111】
使用した包装の種類は、積層紙の包装材料、PEフィルムで覆ったフリップトップ式厚紙箱、図1a及び1bのブリスター包装、図4のプラスチック容器、図3のalu袋、並びに真空の袋であった。
【0112】
積層紙の包装材料は、チューインガムの芯に機械的に巻き付けた、つまり非封止の代表的なチューインガム包装に対応する。フリップトップ式箱は厚紙で作成したあと、ポリマーの、非封止ポリマーフィルムで覆った。
【0113】
その他の包装は封止した。
【0114】
初期段階は、実施例5−8のチューインガムを製造したあと製品を包装組立体に包含してから、2ヶ月の持続期間をとった。サンプルは約55%の相対湿度、およそ21℃の温度の大気中に貯蔵した。
【0115】
それから包装組立体に収容したチューインガムの芯の状態を味覚で評価した。
【表4】

【0116】
確定したことは、積層紙の包装材で形成した非封止包装は、問題の前分解を抑止できなかったが、熱封止(溶接)、接着剤、または緊密な力学的封止(プラスチック容器)のいずれかで封止した包装は、前分解を有効に抑えたことである。一方この実施例で、被覆した非封止のフリップトップ式箱が、受け入れられる成果を果したことは注目された。
【0117】
[実施例12]
実施例11の実験を繰り返したが、今度は貯蔵温度を30℃に、相対湿度を約70%に上げた。
【0118】
またも、封止した包装は湿度と酸素の侵入に対する十分なバリアとなることが判明したが、フリップトップ箱は今回は封止した包装組立体に劣ることが分かった。
【0119】
一方、非封止包装では問題の前分解を抑止できないが、熱封止(溶接)、接着剤、緊密な力学的封止(プラスチック容器)のいずれかで封止した包装は、前分解を有効に抑えることもやはり明瞭に確定した。
【0120】
さらに驚くべきことは、それ自体前分解を誘発または加速する高い温度が、芯に含まれた水分を呼びさますにも拘わらず、温度を上げても、重大な前分解がまだ抑制されることが実現したことである。
【0121】
したがって、本発明が少なくとも部分的に頼りにする結論は、前分解は、製造されたチューインガムに含まれる水分だけに依存せず、使用前の貯蔵中のチューインガムへの水分の転移にも重大に依存することである。このことは、咀嚼の結果として起る分解が、咀嚼中にガムに加わる唾液を伴うとはいえ、幾分意外であり、また、非ガムポリマーのチューインガム成分が、生分解性ガムポリマーに比して前分解の傾向がないか、あっても微小のように見える中で、さらに意外である。
【0122】
以下の説明の部分では、本発明の範囲内で適応可能なさまざまな制限されない包装組立体を開示する。
【0123】
図1a及び1bは、本発明の1実施形態のブリスターパック組立体10を示している。
【0124】
ブリスターパック組立体10は、3つの基本的構成要素、つまり本発明の規定にしたがう下層13bと、上層13aと、最後にチューインガムの単片11を含む。
【0125】
チューインガムの単片は、下層13bの19の部分により少なくとも部分的に画成される区画18に保持される。チューインガム単片は、例えば実施例6−9の生分解性ガムポリマーを基にして作る。包装は個々のチューインガム単片を包封する湿度バリアを形成する。
【0126】
ブリスターシート13a、13b用には、多くの申し分のないシート材が入手できる。これらの一般的材料として、ポリマーや金属の材料、及びこれらの材料を含む積層品があり、通常はブリスターと蓋との間に剥離可能な結合を形成するために常套的な接着剤がついている。以下に述べる具体的な材料は、市場で入手できる多くの材料の単なる例である。包装の、図示した下層13bは、以下さらに記述するように、区画18をもたらすように形成された積層材料から成るブリスターシートから形成する。
【0127】
下層13bは、例えば、約60ミクロンの厚さのポリ塩化ビニル(PVC)の層から成すことができる。25ミクロンの厚さの層は、PVC層に重なりPVC層に接着剤で固着できるポリアミドフィルムから成る。ポリアミドフィルムに60ミクロンのアルミニウム箔の層を重ね、接着剤でポリアミドフィルムに固着してもよい。アルミニウム箔には接着剤を使って別の60ミクロンのPVCの層を接着できる。積層品の層数、これらの組成、及びこれらの層の厚さは、所望の特性に合うように修正して構わない。
【0128】
上層は、要求された確実な封止を達成するための13aに適した、さらには、ユーザーが小区画に手を入れようとする際、簡単な取外しを保証するに適したものでなければならない。
【0129】
図示したブリスター包装の著るしい利点は、別々のチューインガム単片の封止を個々に破ることができ、他の封止区画への湿度の転移を起こさないことである。
【0130】
本発明の基本的な着想は、適当な包装を用いることで、そして、例えば従来の紙で包んだチューインガム製品に比べると、湿度の転移を顕著に減ずる湿度バリア内にチューインガム組成物を保持することで、前分解を抑えたり回避すらすることにある。
【0131】
ブリスター包装を用いる場合、達成される水蒸気透過率(MVTR)は、包装に収容したチューインガム組成物を有効に封止することによる。
【0132】
以下さまざまなMVTR達成値を記載する。
【0133】
A−PETブリスター包装:2g/m/24hr
PVC(ポリ塩化ビニル)/PVDC(ポリ二塩化ビニル)の積層による2重ブリスター包装:0,25g/m/24hr
PVC(ポリ塩化ビニル)/PE(ポリエチレン)/PVDC(ポリ二塩化ビニル)の積層による3重ブリスター包装:0,03g/m/24hr
値はDINの23℃85%RH(DIN53122)を基準とする。
【0134】
多種多様の相応しいブリスター包装の中に、US4,211,326またはもっと今風の、好ましくは少なくとも1枚の金属処理したフィルムを基にしたブリスターパック組立体を含むことができる。
【0135】
MVTR値は、貯蔵条件の変動で温度が変化する際の前分解を抑えるために、2g/m/24hrより低く、なるべくなら1.5g/m/24hrより低く保持するのが好ましい。
【0136】
図2は本発明の別の実施形態の断面を示し、2枚のフィルム23aと23bとが端部27、26で接合してある。接合は、例えば熱封止で成立させてもよい。2枚のフィルム23a、23bは、チューインガム単片21を収容する内側の容積を画成する。
【0137】
チューインガム単片は、例えば実施例6−8の生分解性ガムポリマーを基に作る。袋はチューインガム単片を包封する湿度バリアを形成する。
【0138】
上述した2枚のフィルムの接合の代案として、一方の側として折り込んだ1枚のフィルムを基に、他の3つの側を溶接すれば、図示した袋を有利に形成できる。
【0139】
使用するフィルム材は、任意適当な材料例えば、泡、気泡シートなどを含む単層、多層から成ってもよい。一方、極めて好ましいのは、貯蔵条件の変動で温度が変化する際の前分解を抑えるために、およそ2g/m/24hrより低い、なるべくなら1.5g/m/24hrより低い所望の低MVTR値を達成する多層の積層品を用いることである。
【0140】
図3は本発明の範囲内にあるさらに別の実施形態を示している。
【0141】
この実施形態は、いくつかのチューインガム単片31をその内部38に収容する箱35から成る。
【0142】
箱は、フィルムシート材33a、33bにより形成される湿度バリアで包封する。やはり上記と同様に、フィルム材は1枚のまたは例えば2枚のシートを基に作ることができ、シートは接合点36、37で一緒に溶接する。湿度バリアは、任意適当な材料、例えば、泡、気泡シートなどを含む単層、多層から成ってもよい。一方、極めて好ましいのは、貯蔵条件の変動で温度が変化する際の前分解を抑えるために、およそ2g/m/24hrより低い、なるべくなら1.5g/m/24hrより低い所望の低MVTR値を達成する少なくとも単層のまたは2層の積層品を用いることである。
【0143】
図4は本発明のまた別の実施形態を示している。
【0144】
図示した包装組立体は、蓋44を設けたプラスチック容器45から成る。プラスチック容器は、例えばHDPE(高密度ポリエチレン)を基に形成できる。
【0145】
容器45は、いくつかのチューインガム単片41を内置する内側の容積48を画成する。チューインガム単片は、例えば実施例6−8の生分解性ガムポリマーを基に作る。容器は、チューインガム単片を包封する湿度バリアを形成する。
【0146】
蓋で画成する封止部は、必要であれば、少なくとも包装に最初に手を入れる前に、低レベルの湿度が内側容積へ転移するのを防護する、破ったり取り除いたりすることのできる別の封止物で補充してもよい。
【0147】
好ましい実施形態では、最初に手を入れてから少なくとも1週間以内は前分解を回避するように、蓋で十分な封止ができるようにすべきである。
【0148】
プラスチック容器は任意適当な材料で作ることができ、容器の壁は、泡、気泡シートなどを含む単層、多層から成ってもよい。上に図示した包装には、ユーザーが製品を正しく認識して取扱いできるような、製品についての任意適当な表示を設けてもよい。
【0149】
上記の各実施形態では、湿度バリアで形成した包装組立体の含水量は、なるべく包装したチューインガム組成物の2.5重量%より少なくすべきである。このことは、チューインガム組成物の含水率を低く保持することで、また同時に確実に包装を適正に封止することで−もちろん一方では封止過程において湿度を低く保持することで保証される。
【0150】
本発明の1実施形態では、チューインガム組成物を約2ヶ月貯蔵したあと湿度バリア内の包装組立体の含水量は、なるべく包装したチューインガム組成物の3.0重量%より少なくすべきである。
【0151】
一般に、上述の包装組立体の形成に使用するフィルムは、単層または多層のウエブ材から成すこともできる。
【0152】
フィルムは、光に対して透明に、または少なくとも部分的に透明にしてもよい。フィルムにUVフィルターを設けて、包装組立体に保持されるチューインガム組成物を保護するようにすることもできる。
【0153】
フィルムは、好ましくは金属フィルムを随意に補充したポリマーフィルムを成してもよい。一方、好ましい実施形態によれば、完全な包装は、ほぼ金属を含まずに作られるか、または少なくとも、割合環境に魅力的な方法で処分されれば包装を燃焼させるような少量で作られる。
【0154】
包装組立体の少なくとも内側の部分は、液体不浸透材料で作るべきである。
【0155】
本発明の1実施形態では、液体不浸透材料のシートは多層シートから成る。
【0156】
本発明の1実施形態では、前記液体不浸透材料のシートは、少なくとも1枚のポリマーシートと、少なくとも1枚の金属シートとの積層品から成る。
【0157】
本発明の1実施形態では、液体不浸透材料のシートは、金属箔、ポリマーフィルム、金属処理するかまたは被覆したフィルム、ポリマーシーラント、ポリエステル、ポリアミド、並びにポリエチレンとポリプロピレンとを含むポリオレフィン、またはこれらの組合せのグループから選択した、少なくとも1枚のフィルムまたは箔から成る。
【0158】
本発明の1実施形態では、包装組立体の前記液体不浸透材料の厚さは、10μm乃至2mm、好ましくは40μm乃至500μm、さらに好ましくは60μm乃至200μm、最も好ましくは80μm乃至150μmの範囲にある。
【0159】
本発明の1実施形態では、包装組立体の前記多層構造は、外側のフィルムと、オプションとしての中間のバリア層と、ポリマーシーラントの内側の層とから成る。
【0160】
フィルムまたは、壁を画成する立体の包装組立体は、例えば3層すなわちPETPで作る外側の層と、アルミニウム箔例えば9μmの箔で作るバリア層としての中間層と、80乃至120μmのポリエチレン(PE)を含むシーラントを形成する内側の層、を構成する多層の積層材から成ってもよい。多層の積層材は一般に2層またはそれ以上の層を成すことができる。
【0161】
包装組立体はまた、最初の側壁部の、ポリエチレンとポリプロピレンとを含むコポリマーでもよい別の封止媒体層と、実質上ポリエチレンから作る、包装組立体の内側封止媒体層とを備えることもできる。こうした構造で、例えば、容易に包装組立体を安定した形状にすることができる。
【0162】
本発明の包装組立体の製造には、なるべくポリオレフィンすなわちPEまたはPPから成る、少なくとも1つの熱封止できる内側表面を持つ1以上の可撓フィルムを使用できる。なるべくなら、意図する膨張と直立との特性を達成するために、上下の壁に対しては側壁に対するよりも、軟らかくまたはもっと柔軟な、例えばより厚みのあるフィルムを用いる。さらに、なるべく多層のフィルムを用いて内側の熱封止可能な表面層を構成する。包装組立体の製造には、例えば積層品COEX OPP/PETP(ポリエステル)を使用でき、これのPE層を仕上がり品または組立品から見て内側にする。COEX OPPとは、共有押出し形成された延伸ポリプロピレンフィルムを意味し、どちらか一方の側にPPとPEのコポリマーから成る薄い封止媒体層をもつ。強化したバリア特性を達成するために、バリア層例えば金属処理層もしくはアルミニウムフィルムを、PETP層とPE層との間に、またはCOEX OPPフィルムとPETP層との間に設けてもよい。
さらに、PETP層は延伸ポリアミド、OPAに取り換えることもできる。
【符号の説明】
【0163】
10 ブリスターパック組立体
11、21、31、41 チューインガム単片
13A 上層
13B 下層
18 区画
19 下層の部分
23A、23B フィルム
26、27 端部
28、38、49 内側容積
33A、33B フィルムシート材
35 箱
36、37 接合点
44 蓋
45 プラスチック容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューインガム単片に含まれる生物分解性のチューインガム組成物(11;21;31;41)と、生物分解性チューインガム組成物(11;21;31;41)に対して湿度バリア(13a、13b;23a、23b;33a、33b;44、45)を形成する包装組立体とを含む包装した菓子製品において、包装組立体内の含水量は、包装したガムチューインガム組成物の1.5重量%より少なく、さらに、湿度バリアを形成する包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DIN(ドイツ工業規格)の23℃、85%RH(相対湿度)/DIN53122を基準にすれば、2g/m/24hrより低く、チューインガム単片は包装組立体に含まれ、チューインガム単片は水分を含有することを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項2】
請求項1に記載の包装した菓子製品において、湿度バリア(HB)は封止されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項3】
請求項1または2に記載の包装した菓子製品において、包装組立体はブリスター包装を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装組立体はプラスチック容器又は袋を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装組立体はジャー又は桶であることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の包装した菓子製品において、湿度バリアはポリマー物質を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の包装した菓子製品において、湿度バリアはポリマー含有のフィルム材を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の包装した菓子製品において、湿度バリアは積層品を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の包装した菓子製品において、湿度バリアは少なくとも1つの金属箔を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の包装した菓子製品において、湿度バリアは少なくとも1つのアルミニウム箔を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の包装した菓子製品において、チューインガム組成物は、個々に封止された区画として包装組立体の中に収容されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかに記載の包装した菓子製品において、チューインガム組成物は、共同の封止区画として包装組立体の中に収容されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の包装した菓子製品において、チューインガム組成物は、再密封できる包装組立体の中に収容されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかに記載の包装した菓子製品において、チューインガム組成物は、チューインガムの単片を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装組立体は真空包装されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装組立体は、窒素などの少なくとも1つの不活性ガスを含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装材料の水蒸気透過率(MVTR)は、DINの23℃、85%RH/DIN53122を基準にすれば、1g/m/24hrより低いことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれかに記載の包装した菓子製品において、生物分解性のチューインガム組成物は、少なくとも1つの樹脂及び/またはエラストマーの生物分解性ガムポリマーを含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれかに記載の包装した菓子製品において、内側の容積(41)は再密封できることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれかに記載の包装した菓子製品において、内側の容積(18;28;38;48)は、光バリア(LB)で包封されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれかに記載の包装した菓子製品において、前記チューインガム組成物はポリエステルポリマーを含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれかに記載の包装した菓子製品において、前記チューインガム組成物はプロラミン組成物を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれかに記載の包装した菓子製品において、前記チューインガム組成物は、少なくとも1つのタンパク質またはタンパク質誘導体を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項24】
請求項1乃至23のいずれかに記載の包装した菓子製品において、前記チューインガム組成物は、ポリウレタンポリマーを含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項25】
請求項1乃至24のいずれかに記載の包装した菓子製品において、チューインガム組成物は、中が詰まったチューインガム、圧縮したチューインガム及び/又は棒状のチューインガムとして形成されることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項26】
請求項1乃至25のいずれかに記載の包装した菓子製品において、チューインガム組成物には被膜が設けられることを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項27】
請求項1に記載の包装した菓子製品において、生物分解性のチューインガム組成物は表面へ粘着しないことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項28】
請求項1乃至27のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装組立体内でありかつチューインガム以外の部分に水分を含むことを特徴とする包装した菓子製品。
【請求項29】
請求項1乃至28のいずれかに記載の包装した菓子製品において、包装組立体内でありかつチューインガム以外の部分に空気を含むことを特徴とする包装した菓子製品。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−142921(P2011−142921A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89152(P2011−89152)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【分割の表示】特願2010−508702(P2010−508702)の分割
【原出願日】平成19年5月20日(2007.5.20)
【出願人】(503345260)ガムリンク エー/エス (25)
【Fターム(参考)】