説明

包装用容器

【課題】開封片を前面板から剥離した際に、開封片と、折返片と、が分離する構造の包装用容器を提供する。
【解決手段】ロール状に巻回された包装媒体(R)を収納する容器本体(2)と、容器本体(2)の開口部を被包する容器蓋(3)と、を有して構成し、容器蓋(3)は、容器本体(2)の一頂縁(i)に連接し、一頂縁(i)を軸として容器本体(2)に対して回動可能な包装用容器(1)であって、容器蓋(3)の掩蓋片(6)は、容器蓋(3)を容器本体(2)に対して回動可能にするための開封片(5)を有し、容器本体(2)は、容器本体(2)の前面板(11)の裏面側に折り返し可能な折返片(17)を有し、前面板(11)には、穴(11')が設けられており、折返片(17)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して連結されてなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状に巻回された包装媒体、例えば、ラップフィルムに代表される樹脂製フィルムや紙、アルミホイル等を包装するための包装用容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から一般的に知られているラップフィルム等の包装媒体を収容する包装用容器は、包装媒体を収納する容器本体と、当該容器本体に一体的に設けられた容器蓋と、から構成されており、当該容器本体内に、円筒状の紙管にロール状に巻回された包装媒体が収納されることになる。
【0003】
なお、従来の包装用容器は、容器本体内に収納される包装媒体がずれてしまい、その包装媒体のずれに起因して、包装媒体の巻き戻りが発生してしまう虞があった。
【0004】
この上述した包装媒体の巻き戻りの防止策としては、例えば、容器本体の前面板の密着ニスや容器本体の両側面板に設けられた紙管係止用のU字状切込等が挙げられる。
【0005】
しかしながら、何れも包装媒体のずれを抑制するものではなく、効果的な巻き戻りの防止策とはならなかった。
【0006】
このようなことから、本発明より先に出願された技術文献として、ロール物の振動を抑止するための振動抑止片を箱体内に設け、ロール物の振動を抑止し、ロール物の巻きのゆるみ及びロール物先端部の巻き戻りを防止したロール物収納箱について開示された文献がある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、本発明より先に出願された技術文献として、カートン本体の本体前板の上辺に折り返し補強板を連接し、折り返し補強板をカートン本体の内側に折り返し、本体前板の裏面に部分的に貼り合わせ、貼り合わせていない部分を引き起こして、カートン本体の内側方向に突き出したロール押え部を形成し、カートン本体に収納したロール状包装材料の飛び出しを防止したロール状包装材料収納カートンについて開示された文献がある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、前側板の上縁に連設する折返し接着部の一部分を引き起こし、内側に折れ曲がった状態の舌片を有する構成とし、当該舌片により、ラップフィルムの引き出し時における紙管の飛び出しを防止するとともに、ラップフィルムの巻き戻りを防止したラップフィルム用カートンについて開示された文献がある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】実開平3−15333号公報
【特許文献2】特開2004−90989号公報
【特許文献3】特許第3197319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1〜3には、容器蓋の掩蓋片に設けられる開封片を、容器本体の前面板から剥離した際に、開封片と、前面板に設けられる折返片と、が分離することについては何ら記載もその必要性についても示唆されていない。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、開封片を前面板から剥離した際に、開封片と、折返片と、が分離する構造の包装用容器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。なお、以下に説明する『』の中の記載は、『特許請求の範囲』と、『発明の実施の形態』と、の対応関係を明らかにするために付加したものであり、『特許請求の範囲』に記載されている発明の技術的範囲の解釈を意識的に限定するものではない。
【0012】
本発明にかかる包装用容器『1』は、
ロール状に巻回された包装媒体『R』を収納する容器本体『2』と、前記容器本体『2』の開口部を被包する容器蓋『3』と、を有し、前記容器蓋『3』は、前記容器本体『2』の一頂縁『i』に連接し、前記一頂縁『i』を軸として前記容器本体『2』に対して回動可能な包装用容器『1』であって、
前記容器蓋『3』の掩蓋片『6』は、前記容器蓋『3』を前記容器本体『2』に対して回動可能にするための開封片『5』を有し、
前記容器本体『2』は、前記容器本体『2』の前面板『11』の裏面側に折り返し可能な折返片『17』を有し、
前記前面板『11』には、穴『11'』が設けられており、
前記折返片『17』と、前記開封片『5』と、が前記穴『11'』を介して連結されてなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる包装用容器『1』において、
前記折返片『17』と、前記開封片『5』と、は、接着部『30』で前記穴『11'』を介して連結されてなることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる包装用容器『1』において、
前記折返片『17』は、前記穴『11'』を介して前記開封片『5』と連結する部分に突起部『17'』を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる包装用容器『1』において、
前記折返片『17』は、前記穴『11'』を介して前記開封片『5』と連結する部分の両側に切込み『A、A'』が施された切込片『40』を有し、
前記切込片『40』と、前記開封片『5』と、が前記穴『11'』を介して連結されてなることを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる包装用容器『1』は、
ロール状に巻回された包装媒体『R』を収納する容器本体『2』と、前記容器本体『2』の開口部を被包する容器蓋『3』と、を有し、前記容器蓋『3』は、前記容器本体『2』の一頂縁『i』に連接し、前記一頂縁『i』を軸として前記容器本体『2』に対して回動可能な包装用容器『1』であって、
前記容器蓋『3』の掩蓋片『6』は、前記容器蓋『3』を前記容器本体に対して回動可能にするための開封片『5』を有し、
前記容器本体『2』は、前記容器本体『2』の前面板『11』の裏面側に折り返し可能な折返片『17』を有し、
前記前面板『11』には、切込みが施された切込部『50』を有し、
前記折返片『17』と、前記開封片『5』と、が、前記切込部『50』を介して連結されてなることを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる包装用容器『1』において、
前記開封片『5』と、前記切込部『50』と、は、第1の接着部『51』で接着されており、
前記折返片『17』と、前記切込部『50』と、は、第2の接着部『52』で接着されており、
前記開封片『5』を前記前面板『11』から剥離した際に、前記開封片『5』と前記切込部『50』とが前記第1の接着部『51』で接着されたまま、前記切込部『50』が当該切込みに沿って前記前面板『11』から切り離れ、前記折返片『17』が前記切込部『50』と剥離し、前記折返片『17』と前記開封片『5』とが分離することを特徴とする。
【0018】
また、本発明にかかる包装用容器『1』において、
前記折返片『17』は、前記切込部『50』を介して前記開封片『5』と連結する部分の両側に切込み『A、A'』が施された切込片『40』を有し、
前記切込片『40』と、前記開封片『5』と、が前記切込部『50』を介して連結されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、開封片を前面板から剥離した際に、開封片と、折返片と、が分離する構造の包装用容器を構成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、本実施形態の包装用容器の特徴について説明する。
【0021】
本実施形態における包装用容器(1)は、図7(c)に示すように、ロール状に巻回された包装媒体(R)を収納する容器本体(2)と、容器本体(2)の開口部を被包する容器蓋(3)と、を有して構成し、容器蓋(3)は、容器本体(2)の一頂縁(i)に連接し、一頂縁(i)を軸として容器本体(2)に対して回動可能な包装用容器(1)である。
【0022】
そして、容器蓋(3)の掩蓋片(6)は、図7(a)に示すように、容器蓋(3)を容器本体(2)に対して回動可能にするための開封片(5)を有している。
【0023】
また、容器本体(2)は、容器本体(2)の本体前面板(11)の裏面側に折り返し可能な折返片(17)を有している。
【0024】
また、本体前面板(11)には、図7(b)に示すように、穴(11')が設けられており、図7(a)に示すように、折返片(17)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して連結されてなることを特徴とする。
【0025】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、図7(b)に示すように、開封片(5)と、折返片(17)と、が分離することが可能となり、その分離した折返片(17)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0026】
また、折返片(17)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがない。このため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0027】
また、本実施形態における包装用容器(1)は、図10(a)に示すように、本体前面板(11)には、切込みが施された切込部(50)を有し、折返片(17)と、開封片(5)と、が、切込部(50)を介して連結されてなることを特徴とする。
【0028】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、図10(b)に示すように、開封片(5)と、折返片(17)と、が分離することが可能となり、その分離した折返片(17)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0029】
また、折返片(17)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがない。このため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の包装用容器(1)について詳細に説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
<包装用容器:1の構成>
まず、図1〜図4を参照しながら、第1の実施形態における包装用容器(1)の構成について説明する。
【0031】
なお、図1は、本実施形態における包装用容器(1)の外観斜視図である。図2は、開封片(5)を切取線(4)に沿って切除している状態の包装用容器(1)の外観斜視図である。図3は、開封片(5)を切除し、容器蓋(3)を開蓋した状態の外観斜視図である。図4は、容器蓋(3)を閉蓋した状態の外観斜視図である。
【0032】
本実施形態における包装用容器(1)は、図1に示すように、容器本体(2)と、当該容器本体(2)と連接された容器蓋(3)と、を有して構成している。
【0033】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、例えば、厚紙またはボール紙などの紙素材により形成することが可能である。また、包装用容器(1)は、複数枚、または、1枚の紙素材から形成することも可能である。
【0034】
また、本実施形態における包装用容器(1)を構成する容器本体(2)は、少なくとも、1度折り曲げても元に戻ろうとする復元性を有していることが好ましい。
【0035】
また、容器蓋(3)の掩蓋片(6)には、包装用容器(1)を使用する際に切除する開封片(5)が設けられており、図2に示すように、切取線(4)に沿って開封片(5)を切除することで、開封片(5)と容器本体(2)との接着部分である接着部(7)が相間剥離し、開封片(5)を容器本体(2)から剥離することで、図3に示すように、容器蓋(3)が容器本体(2)の一頂縁(i)を軸として容器本体(2)に対して回動可能な状態を構成することになる。
【0036】
そして、図4に示すように、容器本体(2)の開口部を容器蓋(3)にて閉蓋した際に、本実施形態における包装用容器(1)が略直方体形状となるように構成している。なお、図1に示す切取線(4)は、開封片(5)を切取線(4)に沿って容易に切除することが可能となる形状のミシン目が施されていることが好ましい。
【0037】
また、本実施形態における包装用容器(1)は、図2〜図4に示すように、容器蓋(3)の前面の掩蓋片(6)には、ロール状包装媒体(R)を切断するための切断刃となる鋸刃状のカッター(8)が設けられている。
【0038】
なお、カッター(8)の形状は、特に限定するものではなく、あらゆる形状にて構成することが可能であり、例えば、直線形状や、略中央部分が他の部分よりも突出する形状(V字形状)にて構成することが可能である。
【0039】
また、カッター(8)の刃の種類としては、材質が金属、プラスチック、紙、バルカナイズド硬化紙等で、その端縁を、鋸刃状に加工したもの、砥粒を塗布加工したもの、或いは、両者の加工を併用したものが適用可能である。
【0040】
また、カッター(8)の配備方法としては、カッター(8)を掩蓋片(6)の適所に対しカシメ具や接着剤などで固定する方法などを採用することが可能である。
【0041】
<包装用容器:1の展開図>
次に、図5を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)の概略展開図について説明する。なお、図5は、本実施形態における包装用容器(1)を展開したものである。
【0042】
本実施形態における包装用容器(1)は、ロール状包装媒体(R)を収納する容器本体(2)の部分と、容器本体(2)の開口部を被包する容器蓋(3)の部分と、から構成している。
【0043】
<容器本体:2>
容器本体(2)の部分は、本体前面板(11)と、本体底面板(12)と、本体後面板(13)と、が順次、折線(a)、(b)を介して連接している。
【0044】
また、本体前面板(11)の両側辺には、本体折込片(14)、(14')がそれぞれ折線(c)、(c')を介して連接している。
【0045】
また、本体底面板(12)の両側辺には、本体側面板(15)、(15')がそれぞれ折線(d)、(d')を介して連接している。
【0046】
また、本体後面板(13)の両側辺には、本体折込片(16)、(16')がそれぞれ折線(e)、(e')を介して連接している。
【0047】
また、本体前面板(11)の上辺には、折返片(17)が折線(f)を介して連接している。
【0048】
なお、本実施形態における折返片(17)は、折線(f)を介して本体前面板(11)の内側に折り返されることになる。
【0049】
<容器蓋:3>
容器蓋(3)の部分は、蓋体蓋板(21)が本体後面板(13)に折線(i)を介して連接している。
【0050】
また、蓋体蓋板(21)には、掩蓋片(6)が折線(j)を介して連接している。
【0051】
また、蓋体蓋板(21)の両側辺には、蓋体側面板(23)、(23')がそれぞれ折線(k)、(k')を介して連接している。
【0052】
また、掩蓋片(6)の両側辺には、蓋体折込片(24)、(24')がそれぞれ折線(l)、(l')を介して連接している。
【0053】
また、掩蓋片(6)には、図2に示すように、カッター(8)を露出させるための開封片(5)が切取線(4:図1、図2参照)で区画されている。
【0054】
なお、本実施形態における本体前面板(11)には、穴(11')が施されており、この穴(11')を介して、図6(a)に示すように、折返片(17)と、開封片(5)と、が接着部(30)にて連結することになる。
【0055】
なお、折返片(17)には、図6(a)に示すように、開封片(5)側に突起部(17')が施されており、突起部(17')により、折返片(17)と、開封片(5)と、が接着部(30)にて連結し易い構造を構成している。
【0056】
なお、突起部(17')を折返片(17)に施す方法は特に限定するものではなく、あらゆる方法が適用可能であり、例えば、エンボス等で突起部(17')を施すことが可能である。
【0057】
また、突起部(17')の形状は、折返片(17)と開封片(5)とが接着部(30)にて連結し易い形状であれば特に限定するものではなく、あらゆる形状にて突起部(17')を構成することが可能である。
【0058】
なお、図5に示す本体前面板(11)の裏面側には、図2に示すように、開封片(5)を貼り合せるための複数の接着部(7)が形成されている。この接着部(7)により、本体前面板(11)と、開封片(5)と、が貼り合わされることになる。
【0059】
この時、折返片(17)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結することになる。
【0060】
<包装用容器:1の製造工程>
つぎに、図5、図6を参照しながら、図5に示す板紙製のブランクを組み立てて、図1に示すような包装用容器(1)を構成するまでの製造工程について説明する。なお、以下に説明する製造工程は一例であり、本実施形態の包装用容器(1)を構成することが可能であれば、当業者が適宜修正、変更を加え、様々な製造工程を適用することが可能であることは言うまでもない。
【0061】
本実施形態の包装用容器(1)を構成する製造工程の概略としては、図5に示す板紙製のブランクの必要な箇所に糊付を行い、図5に示す折線(f,a,i)に沿って折り曲げ、図6(a)に示す状態に折り畳まれた包装用容器(1)を作製し、その後、図6(a)に示す包装用容器(1)の中に、ロール状に巻回されたロール状包装媒体(R)を収納し、図6(c)に示す状態の包装用容器(1)を構成することになる。
【0062】
まず、図5に示す折返片(17)を折線(f)に沿って本体前面板(11)側に折り返す。
【0063】
この時、折返片(17)に設けられた突起部(17')は、本体前面板(11)に施された穴(11')の範囲内に位置することになる。
【0064】
次に、折返片(17)を折線(f)に沿って本体前面板(11)側に折り返した状態で、折線(a)に沿って、本体前面板(11)を内側に折り曲げ、更に、蓋体蓋板(21)を折線(i)に沿って折り曲げ、掩蓋片(6)を本体前面板(11)の上に重ね、掩蓋片(6)の開封片(5)と、本体前面板(11)と、を貼り合せる。
【0065】
この時、本実施形態の包装用容器(1)は、折返片(17)の突起部(17')と、掩蓋片(6)の開封片(5)と、が、本体前面板(11)に施された穴(11')を介して接着部(30)で連結することになる。
【0066】
これにより、図5に示す板紙製のブランクを折り畳んだ図6(a)に示す状態の包装用容器(1)を構成することになる。
【0067】
なお、本実施形態の包装用容器(1)は、図6(a)に示す状態で、保管、輸送等を行うことになる。
【0068】
つぎに、図6(a)に示す状態に折り畳んだ包装用容器(1)に対し、ロール状包装媒体(R)を収納することになる。
【0069】
まず、図6(a)に示す状態に折り畳まれた包装用容器(1)を起こし、図6(b)に示すように、包装用容器(1)を四角柱形状に構成し、一方の側面の開口部からロール状包装媒体(R)を挿入する。
【0070】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、図6(b)に示すように、折返片(17)の突起部(17')と、掩蓋片(6)の開封片(5)と、が、図5に示す本体前面板(11)に施された穴(11')を介して接着部(30)で連結して固定されているため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがない。このため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0071】
なお、ロール状包装媒体(R)は、図5に示すように、穴(11')が施された部分に近い側(挿入方向)の側面の開口部から挿入することが好ましい。
【0072】
これにより、折返片(17)と開封片(5)とが連結している部分に近い側(挿入方向)の側面の開口部からロール状包装媒体(R)を挿入することになるため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔にならず、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0073】
なお、図6(c)に示すように、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)内に挿入した後は、本体折込片(14)、(16)を折り曲げ、その上に本体側面板(15)を折り曲げ、本体折込片(14)、(16)と本体側面板(15)とを貼り合わせる。
【0074】
次に、蓋体折込片(24)を折り曲げ、その上に、蓋体側板(23)を折り曲げ、蓋体折込片(24)と蓋体側板(23)とを貼り合わせる。
【0075】
これにより、一方の側面を形成することになる。
【0076】
なお、もう一方の側面についても同様に形成し、包装用容器(1)を構成することになる。これにより、図1に示す包装用容器(1)を構成することが可能となる。
【0077】
なお、本実施形態の包装用容器(1)を使用する際には、図2に示すように、掩蓋片(6)の開封片(5)を本体前面板(11)から剥がしながら切取線(4)に沿って開封片(5)を切り取って除去することで、開封片(5)と、本体前面板(11)の裏面側に折り込まれた折返片(17)と、が分離することになる。
【0078】
詳細には、図7(a)に示す構成の状態で、開封片(5)を本体前面板(11)から切り取ることで、開封片(5)と折返片(17)とが穴(11')を介して接着部(30)で連結した部分が、図7(b)に示すように分離し、開封片(5)と折返片(17)とが分離し、その分離した折返片(17)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することになる。
【0079】
そして、図3、図7(c)に示すように容器蓋(3)を開き、その容器蓋(3)を開いた状態で、ロール状包装媒体(R)の先端部を摘んで所望の長さだけ引き出し、その引き出したロール状包装媒体(R)をカッター(8)で切断することになる。
【0080】
この時、折返片(17)は、ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止しているため、ロール状包装媒体(R)の巻きのゆるみや、ロール状包装媒体(R)の先端部の巻き戻りを防止することが可能となる。
【0081】
このように、本実施形態における包装用容器(1)は、本体前面板(11)には、穴(11')が設けられており、折返片(17)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結する構造を構成することで、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と折返片(17)とが分離し、その分離した折返片(17)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0082】
また、折返片(17)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがないため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0083】
また、折返片(17)には、穴(11')を介して開封片(5)と連結する部分に突起部(17')が設けられているため、折返片(17)と、開封片(5)と、を接着部(30)にて容易に連結することが可能となる。
【0084】
なお、接着部(30)は、折返片(17)と開封片(5)とを穴(11')を介して連結することが可能であればあらゆる材料が適用可能であり、例えば、接着剤等が適用可能である。
【0085】
また、接着部(30)は、折返片(17)と開封片(5)とを穴(11')を介して連結することが可能な構造であれば、その連結部分の構造も特に限定するものではなく、あらゆる構造を適用することが可能であり、例えば、開封片(5)と折返片(17)とが分離した際に、接着部(30)を構成する全ての部分が、開封片(5)側に張り付いた状態となるように構成したり、または、接着部(30)を構成する全ての部分が、折返片(17)側に張り付いた状態となるように構成したりすることも可能である。
【0086】
また、開封片(5)と折返片(17)とが分離した際に、接着部(30)を構成する一部分が開封片(5)側に張り付いた状態となり、接着部(30)を構成する残りの部分が折返片(17)側に張り付いた状態とように構成することも可能である。
【0087】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
【0088】
第2の実施形態における包装用容器(1)は、図8に示すように、折返片(17)は、穴(11')を介して開封片(5)と連結する部分の両側に切込み(A、A')が施された切込片(40)を有し、切込片(40)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結されてなることを特徴とするものである。
【0089】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と切込片(40)とが分離し、その分離した切込片(40)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0090】
また、切込片(40)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、切込片(40)が邪魔になることがないため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。以下、図8を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)について詳細に説明する。
【0091】
<包装用容器:1の展開図>
まず、図8を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)の概略展開図について説明する。なお、図8は、本実施形態における包装用容器(1)を展開したものである。
【0092】
本実施形態における包装用容器(1)を構成する折返片(17)は、穴(11')を介して開封片(5)と連結する部分の両側に切込み(A、A')が施された切込片(40)を有して構成している。
【0093】
なお、他の構成については、図5に示す第1の実施形態の包装用容器(1)と同様に構成している。
【0094】
なお、切込片(40)を構成するための切込み(A、A')は、切込片(40)が引っ掛かり、搬送不良が起きることを防ぐ為に、板紙製のブランクの状態時は、ミシン目等で繋がっており、製造工程時においてミシン目が不要になった時点で、適宜、ミシン目を切断すればよい。
【0095】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、図8に示す切込片(40)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結する構造を構成することになる。
【0096】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と切込片(40)とが分離し、その分離した切込片(40)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0097】
また、切込片(40)と、開封片(5)と、が穴(11')を介して接着部(30)で連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、切込片(40)が邪魔になることがない。このため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0098】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、上述した第1の実施形態の包装用容器(1)と同様に製造することが可能であり、本実施形態の包装用容器(1)を構成することが可能であれば、当業者が適宜修正、変更を加え、様々な製造工程を適用することが可能であることは言うまでもない。
【0099】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、切込片(40)に設けられた突起部(17')以外の領域(例えば、図8に示す41)に接着剤等を塗布し、折返片(17)と、本体前面板(11)と、を貼り付けることになる。
【0100】
これにより、折返片(17)と、本体前面板(11)と、が貼り付いた状態を構成することになるため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがない。このため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0101】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、切込片(40)に設けられた突起部(17')以外の領域(例えば、図8に示す41)に接着剤等を塗布する際に、突起部(17')に対して接着剤等を塗布することで接着部(30)を構成しても良く、また、掩蓋片(6)の開封片(5)と、本体前面板(11)と、を貼り合せる際に、突起部(17')に対して接着剤等を塗布することで接着部(30)を構成することも可能である。
【0102】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
【0103】
第3の実施形態における包装用容器(1)は、図9に示すように、本体前面板(11)には、切込みが施された切込部(50)を有し、図10(a)に示すように、折返片(17)と、開封片(5)と、が、切込部(50)を介して連結されてなることを特徴とするものである。
【0104】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、図10(b)に示すように、開封片(5)と折返片(17)とが分離し、その分離した折返片(17)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0105】
また、折返片(17)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがないため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。以下、図9〜図11を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)について詳細に説明する。
【0106】
<包装用容器:1の展開図>
まず、図9を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)の概略展開図について説明する。なお、図9は、本実施形態における包装用容器(1)を展開したものである。
【0107】
本実施形態における包装用容器(1)を構成する本体前面板(11)は、切込みが施された切込部(50)を有し、この切込部(50)を介して、図10(a)に示すように、折返片(17)と、開封片(5)と、が連結することになる。
【0108】
なお、切込部(50)の周囲に施される切込みは、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、図10(b)に示すように、切込部(50)が開封片(5)側に貼り付いた状態で、本体前面板(11)から分離し、本体前面板(11)に穴(11')を形成することが可能な形状で施すことが好ましい。
【0109】
このため、図10(b)に示すように、開封片(5)を切取線(4)に沿って切り取って除去する際に、切込部(50)が本体前面板(11)から分離し易いように、切込部(50)は、図11に示すように、開封片(5)の開封方向に切込みを施すように設計することが好ましいことになる。なお、図11に示す切込みの形状は一例であり、切込部(50)が本体前面板(11)から分離し易い形状であれば特に限定するものではなく、あらゆる形状の切込みを施すことが可能である。
【0110】
なお、本実施形態における包装用容器(1)の他の構成は、図5に示す第1の実施形態の包装用容器(1)と同様に構成している。
【0111】
但し、突起部(17')は、折返片(17)に設けても、設けなくても良く、任意に設計変更することが可能である。
【0112】
なお、突起部(17')を折返片(17)に設けるのであれば、切込部(50)と分離し易いように構成することが好ましい。
【0113】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、上述した第1の実施形態の包装用容器(1)と同様に製造することが可能であり、本実施形態の包装用容器(1)を構成することが可能であれば、当業者が適宜修正、変更を加え、様々な製造工程を適用することが可能であることは言うまでもない。
【0114】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、図10(a)に示すように、本体前面板(11)に設けられた切込部(50)と、折返片(17)と、を接着部(52)で貼り付けることになる。
【0115】
また、本実施形態の包装用容器(1)は、図10(a)に示すように、本体前面板(11)に設けられた切込部(50)と、掩蓋片(6)の開封片(5)と、を接着部(51)で貼り付けることになる。
【0116】
これにより、図10(a)に示すように、折返片(17)と、掩蓋片(6)の開封片(5)と、が、本体前面板(11)に設けられた切込部(50)を介して連結することになる。
【0117】
なお、接着部(51、52)は、折返片(17)と開封片(5)とを切込部(50)を介して連結することが可能であればあらゆる材料が適用可能であり、例えば、接着剤等が適用可能である。
【0118】
また、接着部(51、52)は、折返片(17)と開封片(5)とを切込部(50)を介して連結することが可能な構造であれば、その連結部分の構造も特に限定するものではなく、あらゆる構造を適用することが可能である。
【0119】
なお、接着部(51)は、開封片(5)と折返片(17)とが切込部(50)を介して連結した部分が、図10(b)に示すように分離するように、強接着剤等を適用し、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と切込部(50)とが接着部(51)で接着されたまま、切込部(50)が切込みに沿って本体前面板(11)から切り離れるように構成することが好ましい。
【0120】
また、接着部(52)は、弱接着剤等を適用し、折返片(17)が切込部(50)から容易に分離するように構成することが好ましい。
【0121】
このように、本実施形態における包装用容器(1)は、本体前面板(11)には、切込部(50)が設けられており、折返片(17)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構造を構成することで、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と折返片(17)とが分離し、その分離した折返片(17)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0122】
また、折返片(17)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがないため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0123】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
【0124】
第4の実施形態における包装用容器(1)は、図12に示すように、折返片(17)は、切込部(50)を介して開封片(5)と連結する部分の両側に切込み(A、A')が施された切込片(40)を有し、その切込片(40)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結されてなることを特徴とするものである。
【0125】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と切込片(40)とが分離し、その分離した切込片(40)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0126】
また、切込片(40)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、切込片(40)が邪魔になることがないため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。以下、図12を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)について詳細に説明する。
【0127】
<包装用容器:1の展開図>
まず、図12を参照しながら、本実施形態における包装用容器(1)の概略展開図について説明する。なお、図12は、本実施形態における包装用容器(1)を展開したものである。
【0128】
本実施形態における包装用容器(1)を構成する折返片(17)は、切込部(50)を介して開封片(5)と連結する部分の両側に切込み(A、A')が施された切込片(40)を有して構成している。
【0129】
なお、他の構成については、図9に示す第3の実施形態の包装用容器(1)と同様に構成している。
【0130】
なお、切込片(40)を構成するための切込み(A、A')は、切込片(40)が引っ掛かり、搬送不良が起きることを防ぐ為に、板紙製のブランクの状態時は、ミシン目等で繋がっており、製造工程時においてミシン目が不要になった時点で、適宜、ミシン目を切断すればよい。
【0131】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、図12に示す切込片(40)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構造を構成することになる。
【0132】
これにより、開封片(5)を本体前面板(11)から剥離した際に、開封片(5)と切込片(40)とが分離し、その分離した切込片(40)がロール状包装媒体(R)と当接し、当該ロール状包装媒体(R)を容器本体(2)の本体後面板(13)側に押し付け、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止することが可能となる。
【0133】
また、切込片(40)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する構成としているため、製造工程時に、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、切込片(40)が邪魔になることがないため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0134】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、上述した第1の実施形態の包装用容器(1)と同様に製造することが可能であり、本実施形態の包装用容器(1)を構成することが可能であれば、当業者が適宜修正、変更を加え、様々な製造工程を適用することが可能であることは言うまでもない。
【0135】
なお、本実施形態における包装用容器(1)は、切込片(40)と、開封片(5)と、が切込部(50)を介して連結する部分以外の領域(例えば、図12に示す41)に接着剤等を塗布し、折返片(17)と、本体前面板(11)と、を貼り付けることになる。
【0136】
これにより、折返片(17)と、本体前面板(11)と、が貼り付いた状態を構成することになるため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に挿入する際に、折返片(17)が邪魔になることがない。このため、ロール状包装媒体(R)を包装用容器(1)に容易に挿入することが可能となる。
【0137】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において当業者が上記実施形態の修正や代用を行い、種々の変更を施した形態を構築することは可能である。
【0138】
例えば、上述した包装用容器(1)において、本体前面板(11)に設ける穴(11')は、1つに限定するものではなく、複数設けることも可能である。また、本体前面板(11)に設ける穴(11')の位置も特に限定するものではなく、任意の位置に設けることも可能である。
【0139】
また、折返片(17)に設ける切込片(40)は、1つに限定するものではなく、複数設けることも可能である。また、折返片(17)に設ける切込片(40)の位置も特に限定するものではなく、本体前面板(11)に設けられる穴(11')との位置関係を考慮して任意の位置に設けることも可能である。
【0140】
また、本体前面板(11)に設ける切込部(50)は、1つに限定するものではなく、複数設けることも可能である。また、本体前面板(11)に設ける切込部(50)の位置も特に限定するものではなく、任意の位置に設けることも可能であり、本体前面板(11)に設けられる接着部(7)を兼用するように設けることも可能である。
【0141】
また、折返片(17)に設ける切込片(40)の位置も特に限定するものではなく、本体前面板(11)に設けられる切込部(50)との位置関係を考慮して任意の位置に設けることも可能である。
【0142】
また、上述した包装用容器(1)において、折返片(17)や切込片(40)は、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止するための紙片として説明したが、折返片(17)や切込片(40)をロール状包装媒体(R)の上側に引き出し、ロール状包装媒体(R)の飛び出しを防止するための紙片として適用することも可能である。
【0143】
なお、折返片(17)や切込片(40)を、ロール状包装媒体(R)の飛び出しを防止するための紙片として適用する場合に、折返片(17)や切込片(40)の紙片が長い場合には、図13(a)に示すように、折返片(17)や切込片(40)にミシン目(60)を設け、図13(b)に示すように、ミシン目(60)で紙片を切除することで、折返片(17)や切込片(40)の紙片を短くし、ロール状包装媒体(R)の飛び出しを防止するための紙片として適用することも可能である。
【0144】
また、折返片(17)や切込片(40)の突起部(17')に接着部(30、52)が残存するように構成し、ミシン目(60)を介して折返片(17)や切込片(40)を折り曲げ、突起部(17')に残存した接着部(30、52)にて貼り付けるように構成し、折返片(17)や切込片(40)を短くし、ロール状包装媒体(R)の飛び出しを防止するための紙片として適用することも可能である。
【0145】
また、図13(c)に示すように、ミシン目(60)を介して折返片(17)や切込片(40)を折り曲げ、ロール状包装媒体(R)の遊動を抑止すると共に、ロール状包装媒体(R)の飛び出しを防止するための紙片として適用することも可能である。
【0146】
また、上述した包装用容器(1)は、本体前面板(11)に穴(11')が設けられることになるため、その穴(11')から異物が混入する虞がある。このため、包装用容器(1)の任意の箇所に再貼付可能なテープ等を設け、そのテープを用いて穴(11')を塞ぐように構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明にかかる包装用容器は、ロール状に巻回された包装媒体、例えば、ラップフィルムに代表される樹脂製フィルムや紙、アルミホイル等を包装するための容器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本実施形態における包装用容器(1)の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施形態における包装用容器(1)の外観を示す斜視図であり、開封片(5)を切取線(4)に沿って切除している状態を示す図である。
【図3】本実施形態における包装用容器(1)の外観を示す図であり、開封片(5)を切除し、容器蓋(3)を開蓋した状態を示す図である。
【図4】本実施形態における包装用容器(1)の外観を示す図であり、容器蓋(3)を閉蓋した状態を示す図である。
【図5】第1の実施形態における包装用容器(1)の概略展開図を示す図である。
【図6】第1の実施形態における包装用容器(1)を構成する際の製造工程を説明するための図である。
【図7】第1の実施形態における包装用容器(1)を使用した際の包装用容器(1)の構成を説明するための図である。
【図8】第2の実施形態における包装用容器(1)の概略展開図を示す図である。
【図9】第3の実施形態における包装用容器(1)の概略展開図を示す図である。
【図10】第3の実施形態における包装用容器(1)を使用した際の包装用容器(1)の構成を説明するための図である。
【図11】切込部(50)を構成する切込みの形状を説明するための図である。
【図12】第4の実施形態における包装用容器(1)の概略展開図を示す図である。
【図13】折返片(17)や切込片(40)を、ロール状包装媒体(R)の飛び出しを防止するための紙片として適用した場合の図である。
【符号の説明】
【0149】
1 包装用容器
2 容器本体
3 容器蓋
4 切取線
5 開封片
6 掩蓋片
7 接着部
8 カッター
11 本体前面板
11' 穴
12 本体底面板
13 本体後面板
14、14' 本体折込片
15、15' 本体側面板
16、16' 本体折込片
17 折返片
17' 突起部
21 蓋体蓋板
23、23' 蓋体側面板
24、24' 蓋体折込片
30、51、52 接着部
40 切込片
50 切込部
60 ミシン目
R ロール状包装媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻回された包装媒体を収納する容器本体と、前記容器本体の開口部を被包する容器蓋と、を有し、前記容器蓋は、前記容器本体の一頂縁に連接し、前記一頂縁を軸として前記容器本体に対して回動可能な包装用容器であって、
前記容器蓋の掩蓋片は、前記容器蓋を前記容器本体に対して回動可能にするための開封片を有し、
前記容器本体は、前記容器本体の前面板の裏面側に折り返し可能な折返片を有し、
前記前面板には、穴が設けられており、
前記折返片と、前記開封片と、が前記穴を介して連結されてなることを特徴とする包装用容器。
【請求項2】
前記折返片と、前記開封片と、は、接着部で前記穴を介して連結されてなることを特徴とする請求項1記載の包装用容器。
【請求項3】
前記折返片は、前記穴を介して前記開封片と連結する部分に突起部を有することを特徴とする請求項1または2記載の包装用容器。
【請求項4】
前記折返片は、前記穴を介して前記開封片と連結する部分の両側に切込みが施された切込片を有し、
前記切込片と、前記開封片と、が前記穴を介して連結されてなることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の包装用容器。
【請求項5】
ロール状に巻回された包装媒体を収納する容器本体と、前記容器本体の開口部を被包する容器蓋と、を有し、前記容器蓋は、前記容器本体の一頂縁に連接し、前記一頂縁を軸として前記容器本体に対して回動可能な包装用容器であって、
前記容器蓋の掩蓋片は、前記容器蓋を前記容器本体に対して回動可能にするための開封片を有し、
前記容器本体は、前記容器本体の前面板の裏面側に折り返し可能な折返片を有し、
前記前面板には、切込みが施された切込部を有し、
前記折返片と、前記開封片と、が、前記切込部を介して連結されてなることを特徴とする包装用容器。
【請求項6】
前記開封片と、前記切込部と、は、第1の接着部で接着されており、
前記折返片と、前記切込部と、は、第2の接着部で接着されており、
前記開封片を前記前面板から剥離した際に、前記開封片と前記切込部とが前記第1の接着部で接着されたまま、前記切込部が当該切込みに沿って前記前面板から切り離れ、前記折返片が前記切込部と剥離し、前記折返片と前記開封片とが分離することを特徴とする請求項5記載の包装用容器。
【請求項7】
前記折返片は、前記切込部を介して前記開封片と連結する部分の両側に切込みが施された切込片を有し、
前記切込片と、前記開封片と、が前記切込部を介して連結されてなることを特徴とする請求項5または6記載の包装用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−247435(P2008−247435A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−91885(P2007−91885)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】