化学種の結合を検出するための光ファイバのバンドル
このシステムは、細長い光ファイバのバンドルと、複数のプローブと、ウェルと、光源と、検出器とを備える。光ファイバは各々、第2端部から離れた第1端部を有する。複数のプローブは、各々の光ファイバの第1および第2端部間の予め決められた区分内の光ファイバの1つに付着される。ウェルは、ターゲットを含む溶液を保持し、各々の光ファイバの少なくとも予め決められた区分を収容するように構成される。光源は、光を各々の光ファイバの第1端部内に方向付けるように構成される。最後に、検出器は、ターゲットの結合によって複数のプローブの少なくとも1つに放射される光を検出するように構成される。実施態様によっては、複数のバンドルおよび複数のウェルが存在する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権および関連出願
本出願は、2004年6月24日に出願された米国特許出願第10/87,113号の一部継続出願であり、
この出願は、2003年6月23日に出願された米国特許出願第10/602,900号の一部継続出願であり、この出願は、2000年6月8日に出願され、現在、2003年11月18日に発行された米国特許6,649,404号である米国特許出願第09/590,761号の分割出願であり、の分割出願であり、この出願は、2000年1月7日に出願され、現在、2003年10月21日に発行された米国特許第6,635,470号である米国特許出願第09/479,181号の分割出願であり、この出願は、1999年1月8日に出願され、現在放棄されている米国特許出願第09/227,799号の一部継続出願であり、これらの出願および特許はすべて、引用することにより、その全体を本明細書に援用する。
【0002】
分野
本発明は、一般に、化学種の接触または結合の方向に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、DNAのマイクロアレイまたはDNA(遺伝子)チップは、遺伝子の発見、疾病の診断、創薬(薬理ゲノム学)、および毒物学的調査(トキシコゲノミックス)などの広範な用途に使用される。一般に、固定化化合物またはプローブのアレイは関連のあるターゲットに接触し、このターゲットに結合するアレイ内の化合物が識別される。これらのマイクロアレイを製造する既存の方法としては、一般に以下が挙げられる:1)複数の化合物が基板上に直接合成されて、高密度マイクロアレイを形成するインシチュメソッド、または2)予備合成化合物が、高度なロボット分配デバイスによって、基板表面の適切な空間アドレスに共有付着される付着法。しかし、インシチュ法は、一般に、特殊な試薬および複雑なマスキング戦略を必要とし、付着法は、複雑なロボットによる正確な試薬量の供給を必要とする。さらに、ビードベースアッセイシステムは、一般に、有用な結果を得るために冗長性を必要とする。たとえば、わずか10個の結合部位を識別するために、1000個を超えるビードが必要である。このようなシステムは、各々のビードの位置は分析過程で追跡されないため、複雑な復号ステップも必要である。したがって、マイクロアレイを製造するための既存の方法は複雑かつ高価である。結果として、化学種の結合を検出するための単純かつ費用効果が高い高生産性のシステムおよび方法に対するニーズがある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施態様では、2つの化学種の結合を検出するためのシステムを提供する。このシステムは、細長い光ファイバのバンドルと、複数のプローブと、ウェルと、光源と、検出器とを備える。光ファイバは各々、第2端部から離れた第1端部を有する。複数のプローブの各々は、各々の光ファイバの第1および第2端部間において、予め決められた区分内の光ファイバの各々に付着される。ウェルは、ターゲットを含む溶液を保持し、各々の光ファイバの少なくとも予め決められた区分を収容するように構成される。光源は、光を各々の光ファイバの第1端部内に方向付けるように構成される。最後に、検出器は、ターゲットの結合によって複数のプローブの少なくとも1つに放射される光を検出するように構成される。実施態様によっては、複数のバンドルおよび複数のウェルが存在する。
【0005】
2つの化学種の結合を検出するための方法も提供する。ターゲットは、各々の光ファイバの第1端部と第2端部との間において、細長い光ファイバのバンドルの異なる細長い光ファイバにそれぞれ取り付けられた複数のプローブに接触する。光は、次に、各々の光ファイバの第1端部に方向付けられる。複数のプローブの1つに対するターゲットの結合によって放射される光は、次に、各々の光ファイバの第2端部付近で検出される。
【0006】
さらに、既知のプローブが取り付けられた光ファイバを製造する方法も提供する。溶液には、既知の配列を与える。次に、Zipコード配列が取り付けられた第1プローブは、溶液中に挿入される。標識された第2プローブ、およびライゲーション酵素も溶液中に挿入する。第1および第2プローブは、次に、既知の配列とハイブリッドされる。第1および第2プローブは、次に、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合され、ライゲートプローブ配列を形成する。ライゲートプローブ配列は、既知の配列から除去される。ファイバは、溶液中に挿入される。ファイバには、第3プローブが付着される。溶液中には、Zipテンプレートが追加される。Zipテンプレートは、TSO−Zipおよび第3プローブの両方にハイブリッドするように構成される。TSO−Zipおよび第3プローブは、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合する。TSO−Zipおよび第3プローブは、Zipテンプレート配列から除去される。
【0007】
既知のプローブが取り付けられた光ファイバを製造するためのもう1つの方法は、溶液中に既知の配列を提供する。第1プローブは、溶液中に挿入される。第1プローブには、Zipコード配列が取り付けられ、汎用フォワードプライマとハイブリッドするための配列は、TSO−Zipに付着される。第2プローブは溶液中に追加され、第2プローブは、汎用リバースプライマとのハイブリッド用の配列に付着される。フォワードプライマも、溶液に追加される。リバースプライマも溶液に追加され、リバースプライマには標識される。次に、ポリメラーゼが溶液に追加される。第1および第2プローブは、既知の配列とハイブリッドする。ライゲーション酵素は溶液に追加され、その後、第1および第2プローブは、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成する。ライゲートプローブ配列は、既知の配列から除去される。ライゲートプローブ配列は、次に、フォワードプライマ、リバースプライマ、ポリメラーゼおよびライゲートプローブ配列を使用して、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術により増幅される。ファイバは次に、溶液中に挿入され、その際、ファイバには、第3プローブが付着される。TSO−Zipおよび第3プローブは次に、互いにハイブリッドする。
【0008】
既知のプローブが取り付けられた光ファイバを製造するさらにもう1つの方法は、溶液中に既知の配列を提供し、第1プローブを溶液中に挿入する。第1プローブの少なくとも一部分は、既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有する。プローブには、ビオチンが付着する。ライゲーション酵素は、溶液中に追加される。その後、ファイバは、溶液中に挿入される。ファイバには、第2プローブが付着される。第2プローブの少なくとも一部分は、既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有する。第1プローブおよび第2プローブは、既知のターゲットにハイブリッドすることが可能である。第1プローブは、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することが可能である。ライゲートプローブ配列は、次に、既知の配列から除去され、ビオチンに標識される。
【0009】
したがって、本発明は、一塩基多型(SNP)または遺伝子発現および分析が可能な多機能検出システムを提供する。ビードベースアッセイシステムの場合のような復号は不要である。これは、各々のファイバの位置、ひいては各々のプローブの位置が既知であり、つまり、システムは、ビードベースアッセイシステムの場合のように、ファイバの軌跡を見失うことがないからである。さらに、本発明は、ビードベースアッセイシステムの場合のような冗長性はまったく不要である。
【0010】
各々のファイバアレイバンドルは、高密度のファイバを提供する。たとえば、本発明は、6600本のファイバを1つのコンパクトなバンドル状にバンドルすることが可能であり、その際、各々のファイバには複数のプローブを付着させることができる。たとえば、4つの異なるプローブは、6600本のファイバの各々に付着され、標準の96ウェルマイクロフィルタプレートと組み合わせて使用される。これは、250万種類を超える異なる一塩基多型(SNP)をテストするための機構を提供する。
【0011】
本発明は、高生産性の検出も提供する。たとえば、検出には、各々の光ファイバに1秒の何分の1かを要するだけであるから、96ウェル微小滴定(mictotiter)当たりで1時間未満の読取り時間を要する。
【0012】
さらに、実施態様によっては、検出器は、ファイバから放射される光の大きい範囲、つまりほのかな光から輝く光までを、飽和させずに検出することができる。たとえば、検出器は、104ダイナミックレンジの検出を有し、この場合、ダイナミックレンジは検出器の検出能力であり、確実に検出することが可能なターゲットの範囲と言い換えることができる。
【0013】
さらに、実施態様によっては、リアルタイムの分析を提供し、均質なアッセイが可能である。たとえば、ファイバを含むウェル内にターゲットを配置した後、ウェルを空にしなくても、分析を続けることができる。
【0014】
以下のとおり、プローブを汎用にすることも可能である。その結果、検査を要するファイバおよびプローブが比較的少ないため、品質管理に対する全体的な付加を減少させるという付加的な利点がある。
【0015】
本発明のファイバアレイは、ファイバを使用することによって、現在使用可能なマイクロアレイに比べて、多くの利点を提供する。たとえば、化学種が上に固定化されたファイバは、事前に用意して保存することができるため、カスタマイズされたアレイの迅速な組立てが可能である。
【0016】
さらに、本発明は、技術的に現在達成できない信頼性を提供する。上記の従来のシステムの場合、使用以前にアレイの完全性を検証することは、実際上不可能であり、アレイ内の各々のスポットに固定化された化学種を個々に分析する必要があり、これは多大な労働を要するため、少量の化学種が1つのスポットに固定化されると仮定すると不可能である。本発明の場合、ファイバ上に固定化された化学種の完全性は、単に光ファイバの区分を分析することによって判断することができる。
【0017】
ファイバを二次加工するための化学反応は、事前に行うことができるため、本発明は、インシチュ法など、現在の付着方法を使用した化学薬品の固定化に関連する灯心現象、清掃、およびオンラインでの装填も回避される。インシチュ法は、特殊な化学反応および/またはマスキング戦略も必要とする。マイクロアレイの位置決定は、二次元で画定された非常に明確な位置に配置する必要がある何千もの液滴の処理を要する。さらに、位置決定は、隣接する接触点間の汚染を生じる場合がある。対照的に、本発明には、これらの欠点がなく、十分に既知の化学反応の利点があり、画定されたxy座標に正確な量の液体を付着させる必要はない。各々の上に異なる化学種が固定化されたファイバは、互いに近接して配置されるため、隣接するファイバによるこのような汚染の可能性は減少する。
【0018】
本発明のファイバアレイを使用すると、可動性の化学種またはターゲット溶液をウェル内に容易に分配し、後にファイバと接触させることも可能である。さらに、異なるターゲット溶液を別個のウェル内に分配することができるため、各々のプローブ−ターゲットの対間の接触を固有にすることが可能である。さらに、本発明は、光学的性質を有するファイバの使用によって、より制御された照明が可能であるため、比較的高度な信号対雑音比が可能である。また、隣接するファイバ間の信号クロストークは存在しないか、または非常に少ない。
【0019】
本発明のファイバアレイは、特にハイブリッドによる配列決定および多形性などの用途で核ハイブリッドアッセイを行う時に良く適している。
【0020】
したがって、本発明は、現在のポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術のシステムおよび方法に比べて、製造の点で比較的単純で、複雑ではなく、比較的安価である。
【0021】
本発明が示唆する上記およびその他の特徴について、本明細書で説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
様々な実施態様の説明
本発明のシステムおよび方法は、少なくとも2つの化学種の結合を検出するための単純かつ確実なシステムを提供する。本発明の性質をより良く理解するために、添付の図面に関連して、以下の詳細な説明を参照するべきである。同じ参照符号は、いくつかの図面全体で対応する部品を指示する。さらに、本発明の示唆の側面は、以下の実施例を考慮するとより理解されるであろう。これらの実施例は、いかなる点でも、本発明の示唆の範囲を制限するものと解釈するべきではない。
【0023】
図1は、固定化化学種106に対する可動性化学種108の結合を検出するためのシステム100の一部分の部分断面図斜視図である。システム100は、実質的に平行な複数の細長い光ファイバ104が結合される支持体102を備える。本発明の実施態様の目的上、光ファイバは、光のある特定の波長または複数の波長に対して透過性のファイバとして使用されるどの材料でも良い。適切な光ファイバは、約50μm〜約500μmの直径を有する。複数の細長い光ファイバ104の各々の群は、本明細書では、バンドルまたはファイバのバンドルと呼ぶ。バンドルの寸法は、小さいことが好ましい。たとえば、ファイバ間が100μmのピッチで2,000本の直径50μmのファイバを含むバンドルは、4.5mm×4.5mmの断面を有するであろう。さらに、ファイババンドルの長さは、取扱いが十分に容易であり、たとえば少なくとも20mmの長さがあると良い。
【0024】
支持体102は、ファイバのバンドルを互いに結合し、特に光ファイバの端部付近でファイバの向きを互いに実質的に平行に維持するのに役立つ。支持体102はさらに、光ファイバが互いに接触するのを妨げ、それによって化学種の二次汚染およびファイバ間の光の移動を防止するのに役立つ。実施態様によっては、支持体は不透明であるが、他の実施態様では、支持体は、反射性材料から製造される。支持体は、透明材料からも製造される。
【0025】
各々のファイバ104は、第1端部132と、第1端部132から離れた第2端部134とを有する。第2端部134は、光が第2端部においてファイバから出て行くのを防止するため、銀または金のような金属などの反射コーティングで被覆され(図3B参照)、これは、検出器126を損傷するか、および/または誤った測定値を提供する。実施態様によっては、各々のファイバは、その表面に異なる化学種またはプローブを付着され、つまり、固定化化学種106は、それぞれ第1および第2端部132、134間の各々のファイバの外面に付着される。実施態様によっては、固定化化学種106はオリゴヌクレオチドプローブである。別法によると、異なるタイプのプローブをファイバに付着させ、ファイバに沿った様々な区分または長さにおいて、任意のプローブを付着させる。さらに他の実施態様は、図6A〜6Dに関して以下で説明するとおり、不規則な配置で各々のファイバに付着された複数の異なるプローブを示す。ファイバは、円形または方形の断面など、任意の適切な断面を有して良い。さらに、各々の固定化化学種106は、任意の適切な方法、たとえば米国特許第6,573,089号「method for using and making a fiber array」に記載されている方法などを使用してファイバに付着させることができ、この特許は、引用することにより、全体を本明細書に援用する。
【0026】
固定化化学種(たとえば、プローブ)106、または可動性化学種(たとえば、ターゲット)108には標識する。実施態様によっては、可動性化学種またはターゲット108には、光で励起された時に検出可能な信号を生成する部分130で標識する。しかし、検出可能な信号を生成することが可能な任意の標識を使用できることを評価するべきである。このような標識としては、放射性同位元素、発色団、フルオロフォア、ルモフォア(lumophores)、化学発光部分などが挙げられるが、これらだけに限らない。標識は、触媒作用、たとえば発光反応または比色反応が可能な酵素など、検出可能な信号を間接的に生成可能な化合物でも良い。標識は、発色団またはフルオロフォアなどの光を吸収または放射することが可能な部分でも良い。
【0027】
別法によると、両方の化学種(ターゲットおよびプローブ)には標識せず、これらの相互作用は、特に相互作用を検出するレポーター部分を使って間接的に分析される。たとえば、固定化抗原と第1抗体(または逆)との間の結合は、標識された抗原固有第2抗体−第1抗体錯体を使って分析することができる。ポリ核酸の場合、ハイブリッドの存在は、二本鎖核酸に固有の挿入染料、たとえば臭化エチジウムによって検出することができる。
【0028】
システム100は、光源110と、様々な光学素子114、118、124と、検出器126と、制御システム136とをさらに備える。光源110は、所望の波長を有する光ビームを生成する励起レーザまたはアーク灯、たとえば出力約3mWの532nmダイオードレーザで良い。光学素子は、光源110が生成した光をファイバ104の第1端部132に向けるか、または集束するための走査ミラー114および集束レンズ118を備える。光学素子は、化学種間の結合の結果として放射された光によって生成された光子を収集し、こうした光子を検出器126内に集束するため、1つまたは複数の追加のそれ124も備える。
【0029】
光学素子は、光導体およびローパスフィルタ(図示しない)をさらに備える。ローパスフィルタは、励起光を吸収し、蛍光を透過する光導体内に結合されたKVローパスフィルタで良い。KVフィルタは、非常に低い蛍光性を有し、角度に感応しない。KVフィルタは、検出器筐体内に適合するように薄く、その結果、励起光は約7台の大きさだけ減少する。一実施態様では、光導体は、長さ1インチ、直径850μm溶融石英ロッドであり、収集端部に非常に平滑な面を有する。吸光コーティングは、光が軸外に入るのを防止する。開口数は、好ましくは0.5(55度)であり、その結果、比較的小さいファイバから反射面全体で、理論上非常に高度の割合、たとえば約43%の光を吸収する。
【0030】
検出器126は、化学種間、たとえばターゲットとプローブとの間の結合の結果として生成された光子を正確に検出するように構成された光検出デバイスである。適切な検出器126は、光電管(PMT)組立体で良い。PMT組立体は、HAMAMATSU光電管、光導体、およびSCHOTT KV 540フィルタから成る。PMTは、光子をA/D変換器によってディジタル化可能な電気信号に変換する。制御システム136内のコンピュータソフトウェアはLABVIEWで書かれ、データをディジタル処理でフィルタし、ピーク値として、または電圧対時間のプロットとしてデータを表示する。
【0031】
一実施態様では、矢印138で表される運動デバイスは、光源110、付随する光学素子118、114、124、および検出器138をファイバ104および支持体102に対して、またはこの逆に移動させるために使用される。運動デバイス138は、2本以上の軸に沿って移動可能な線形位置決めロボット追跡システムなど、任意の適切な機構で良い。一実施態様では、運動デバイス138は、マイクロメータのZステージの有無に関わらず、NEWPORT XY電動ステージである。これは、各々のバンドルの各々のファイバ104の第1端部132に光を連続的に方向付けることを可能にする。別法によると、走査ミラー114は、光を各々のファイバ上の1つまたは複数のレンズ118に連続的に方向付けるように移動させることができる。さらにもう1つの実施態様では、光は、バンドル内のすべてのファイバの第1端部に同時に方向付けられる。
【0032】
制御システム136は、光源110、検出器126、および運動デバイス138に結合される。制御システム110は、光源110、検出器126、および運動デバイス138を制御し、検出器126から得られた結果を分析する。
【0033】
使用時、ファイバ104のバンドルは、可動性化学種またはターゲット108を含む溶液中に挿入される。それによって、可動性化学種またはターゲット108は、このバンドル内のファイバ104の表面上で、各々の固定化化学種またはプローブ106に接触する。次に、相補的なプローブおよびターゲットの対間で、結合が生じる。
【0034】
次に、制御システム136は、光を第1ファイバの第1端部132内に方向付けることができるように、光源110およびおよび/またはファイバ104を互いに対して移動することを運動デバイス138に指示する。別法によると、制御システム136は、反射光が第1ファイバの第1端部132内に方向付けられるように、走査ミラー114を移動させる。制御システム136は次に、光線112が走査ミラー114および/または集束レンズ118に方向付けられるように、光源を起動する。集束レンズは、光線112をファイバの第1端部132において焦点状に形成する円筒状レンズである。焦点は、ファイバの長さに対して垂直な平面を形成するため、ファイバおよび光源を正確に整列させる必要はない。
【0035】
光が、光ファイバ104などの導波管内に集束すると、光は、ファイバの表面に対して多くの異なる角度で入射する。臨界角(θ)を超える角度は、ファイバの外側を通過する。臨界角(θ)以下の角度は内反射し、ファイバの内側に留まる。臨界角は、光の波長(λ)、ファイバの屈折率(n1)、および外側の材料の屈折率(n2)の関数である。導波管内では、n1はn2より大きい。
【0036】
光子は単に粒子ではなく、波でもあるため、内反射光の一部分は、光ファイバの表面に達する。周囲の物質(空気など)は比較的低い屈折率を有するため、波の外側部分は、屈折率が比較的高いファイバに残っている波の部分より速く移動する。したがって、波は、最初はファイバの表面方向に向かい、最終的に、ファイバを通るジグザグパターンを続けながらファイバ内に戻る。表面の外側に延在する光は、エバネセント波として公知である。光は、多くの異なる角度で入射するため、全体的にファイバに沿って反射し、ファイバの表面全体に、均一に分布するエバネセント波を生成する。このエバネセント波中のエネルギーの量は、条件によって異なるが、ファイバの軸方向断面における全体的な光の最大3%で良い。一般原則は、エバネセント波は、表面において最高であると共に、表面から距離(Dp)で非線形に低下する強度で、表面を通過する光の波長の約半分だけ広がるということである。正確な方程式は以下のとおり:
Dp = λ/4πsqrt(n12sin2(θ) − n22)
商用のファイバは、他のファイバ、クランプ、管などに接触するにも関わらず、長距離に渡って最小の光学的損失で光を透過するように設計される。エバネセント波は、比較的高指数の物質と接触した場合、光の多くを出すため、市販の光ファイバは、コアファイバの周囲にクラディングを有する。クラディングは、ファイバコアを囲むもう1つの透過層であり、屈折率はコアより低い。クラディングはさらに、コアの機械的強度を増加する。クラディングは、一般的なファイバの目的に重要であるが、本発明の実施態様のシステムには認められない。したがって、光ファイバは、加熱引抜き技術を使用するなど、クラディングを使用しないで特別に製造される。
【0037】
光112は、ファイバ104の内部を第1端部152から第2端部134に通過し、第2端部で反射コーティングから反射し、光源110に戻る。しかし、内部反射の過程では、エバネセント波120はファイバの表面に沿って生じる。エバネセント波120は、ファイバの表面を越えて、光の波長の約半分だけ広がり、ファイバ表面に付着したターゲット−プローブの対であって、標識されて結合した対を照明する。
【0038】
ターゲット108は、プローブ106にハイブリッドし、蛍光分子130で標識される場合、エバネセント波120は蛍光122を生じる。このエバネセント波120の強度は、ファイバ104の表面からの距離に応じて指数関数的に衰え、ファイバ表面から300nmを越えると殆ど消滅する。したがって、ファイバ104、およびファイバ表面の結合されたターゲット−プローブの対が照明され、つまりファイバの周囲および外側の物質は照明されない。これは、検出器126が受信する全体的な信号対雑音比を改善する。
【0039】
標識されたプローブを励起することによって生じる光子は、集束レンズ124によって集束し、検出器126方向に方向付けられる。検出器は、蛍光源の正確な位置を記録し、制御システム136が、可動性化学種またはターゲット108が結合されている固定化化学種またはプローブ106を後で識別し、それによってターゲットを識別することを可能にする。
【0040】
制御システム136は、次に、光を次のファイバの第1端部132内に方向付けることができるように、光源110および/またはファイバ104を互いに対して移動させることを運動デバイス138に指示する。これは、光がすべてのファイバ内に方向付けられるまで繰り返される。同時に、検出器126は、図2に関連して以下に説明するとおり、ファイバからファイバに、またはバンドルからバンドルに移動して、蛍光を検出し、ターゲットとプローブとの結合を識別する。別法によると、光は、特定のバンドルと同時にすべての光ファイバの第1端部に方向付けられ、任意の結合が検出される。
【0041】
エバネセント波によって生じた選択的な照明は、各々のファイバの表面でのみ生成されるため、照明以前に、過剰な未反応の標識された種を除去する必要はない。当然、標識されていない過剰な化学種は、照明および検出以前に洗い流すことができる。
【0042】
次に、上記のシステムの用途の一実施例を説明する。DNAハイブリッド用途では、フルオラフォア(fluoraphore)で標識されたターゲットDNA断片108を含む溶液をウェル内に配置する。プローブDNA断片106は、上記のとおり、ファイバに付着される。ターゲットDNA断片108の構造が、プローブDNA断片106の構造に一致する場合、ターゲットDNA断片108は、プローブDNA断片106とハイブリッドし、ファイバの表面に残る。エバネセント波120は、ファイバ表面付近のみを照明するため、フルオラフォア(fluoraphore)で標識されたターゲットDNA断片は、プローブDNA断片にハイブリッドした場合に照明されるか、または蛍光を発する。不一致のターゲットおよびプローブはハイブリッドせず、ファイバ表面付近に集合しないため、蛍光を発しない。したがって、特定のプローブDNA断片に対するターゲットDNA断片のハイブリッドは、蛍光の存在によって指示される。ターゲットDNA断片とプローブDNA断片との相互作用によって、特定の波長の光の吸収が増加または減少する場合、ファイバ周囲の領域は、相互作用が生じない他のファイバと比較して、より多量または少量の光を放射するであろう。このエバネセント波の強度は、ファイバの表面からの距離に応じて指数関数的に衰えるため、比較的明るく照明しているファイバのみが検出され、記録される。
【0043】
図2は、図1に示す化学種の結合を検出するためのシステム100の部分斜位像である。図示のとおり、複数のバンドル200は、支持体102上に集めることができる。各々のバンドル200は、光学的に不透明かつ化学的に不活性の支柱206内に少なくとも部分的に入れられた積層ファイバの複数の列を含む。各々の支柱206は、ポリマー樹脂など、任意の適切な材料から製造される。バンドル200は、標準の96ウェルプレートなどのプレート208内に形成されたウェル204内に浸漬するように構成される。プレートは、光源110が生成する光貫通することが可能な光学的に透明な材料で構成される。
【0044】
使用の際、各々のウェルは、可動性化学種またはターゲット108を含む様々なターゲット溶液202を充填される(図1)。ファイバ104が溶液202中に存在する場合、光ビーム112は、各々のバンドル200の各々のファイバ104内に連続して方向付けられる。上記のとおり蛍光が生成されると、光はプレート208からレンズ124を通過し、検出器126内に入る。別法によると、検出は、ファイバ104が溶液から除去されると行われる。
【0045】
図3Aは、図1および2に示すシステム100内に使用される光ファイバ104の部分的に組み立てられたバンドル302の斜視図である。図3Bは、図3Aに示す組み立てられたバンドル304の斜視図である。上記のとおり、各々のファイバ104は、任意の適切なシステムおよび方法を使用して、様々な固定化化学種またはプローブ106(図1)で被覆される。このようなファイバはリール上に巻かれ、本発明のシステム100(図1)に使用するためのバンドルを製造する際に、後に使用するために保管される。
【0046】
バンドル302を製造するため、ファイバ104は延長されて基部306上に配置される。一実施態様では、基部306は、実質的に平行なV形凹部308を形成し、これは、基部306の一方の側部の全長に沿って延在する。この凹部に対向する基部306の側部は平坦であるか、またはファイバに対して相補的であり、たとえばくぼんだ凹部は、少なくとも部分的にファイバを収容するようにサイズが決められる。各々の凹部308は、1本のファイバ104を収容するようにサイズが決められる。しかし、凹部は、U形などの任意の適切な形状で良い。
【0047】
基部内の凹部308の全体が、様々なファイバを収容した後、別の基部306は、上にファイバが配置された状態で当該基部の上に配置される。次に、新しい基部は、その凹部内に光ファイバを収容するという具合に続く。このようにして、基部および実質的に平行なファイバの層が互いの上に積み重ねられ、所望の数のファイバを有するバンドルが構成される。最後に、キャップ312が上の基部306上に配置され、ファイバを上の基部に固定する。一実施態様では、ファイバは、図3Aに示すように、複数の基部310上に配置されてから切断され、個々のバンドルを形成する。
【0048】
一実施態様では、凹部308は、バンドルが構成された後、各々のファイバの周囲にある程度の空間が存在して、可動性化学種またはターゲットが、ファイバの長さの少なくとも一部分に沿って流れることが可能だが、十分に緊密に適合して、ファイバが凹部308内を移動することができないように構成され、寸法が決められる。別法によると、ファイバ104の予め決められた長さ314は、基部306から延在し、可動性化学種またはターゲット溶液と接触することを可能にする。
【0049】
さらに、各々のファイバの第2端部134(図1)は、反射コーティング312で被覆されて、ファイバの第2端部から光が漏れるのを防止する。さらに、各々のファイバの第1端部132(図1)は、光学的に平坦になるように研磨され(ファイバの長手方向軸に対して実質的に垂直に)、その結果、第1端部に入射する光は反射または散乱しない。
【0050】
図4は、本発明のもう1つの実施態様によるバンドルの2列400の別の実施態様である。この実施態様では、基部402は、複数の実質的に平行なU形凹部404を含む。異なるファイバ104は、各々の凹部内に配置され、基部は、凹部が互いに対面するが、互いから偏位するように積み重ねられる。追加の基部およびファイバは互いの上に積み重ねられ、所望のバンドルが形成される。
【0051】
図5は、さらにもう1つの実施態様のバンドル506である。この場合、ファイバ104は、薄い接着フィルム508上に互いに近接して配置され、ファイバは、実質的に平行なファイバ104のマットを形成する。次に、実質的に平行なファイバのマットは、螺旋形のバンドル状に巻かれる。別法による実施態様では、ファイバは、バンドル内に不規則に配置される。こうしたバンドル506を製造するためのプロセスのより詳細な説明は、図9A〜9Dに関連して以下に説明する。
【0052】
図6A〜6Dは、本発明の一実施態様により、プローブを光ファイバに付着させ、プローブとターゲットとの結合を検出するための様々な方法のフローチャートである。図6Aは、光ファイバのバンドルに使用して、化学種の結合を検出するためのプローブを構成するための複数ステップのワークフローのブロック図である。ワークフローは、基本的に3つのステップから成る。第1ステップ602は、溶液オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)から構成され、これは、可変基部を含むDNAの隣接部分にハイブリッドする1対のオリゴヌクレオチドプローブ(オリゴマー)を使用する。最初、1つまたは複数の既知の配列604は、試験管などの混合容器618内の溶液中に導入される。既知の配列は、連結DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、mRNAなどである。各々の既知の配列604は、最終的に生成を要するプローブ配列640の部分と相補的な部分を有し、したがって、相応に選択される。
【0053】
図6Dに関連して以下で説明するとおり、複数のオリゴヌクレオチドプローブは、最終的に、結合の検出に使用されるファイバに付着することが望まれるプローブであり、これも陽気618内の溶液に添加する。オリゴヌクレオチドプローブ610(1)、610(2)および610(3)のいくつかは、Zipコード配列612(1)、612(2)および612(3)が付着され、その他のターゲットの固有のオリゴヌクレオチドプローブ606(1)、606(2)および606(3)は、染料、Q−DOTなど(TSO標識)、608(1)、608(2)および608(3)で標識される。異なるオリゴヌクレオチドプローブ610(1)および610(2)は、異なるZipコード配列612(1)、612(2)および612(3)を有し、異なるオリゴヌクレオチドプローブ606(1)、606(2)および606(3)は、異なる標識608(1)、608(2)および608(3)、たとえば着色染料が付着される点に注意するべきである。各々のOLAは、既知の配列604の相補的な部分に対するプローブのハイブリッドを必要とする。つまり、プローブ610(3)および606(3)のみが、特定の位置において相補的な既知の配列604(3)とハイブリッドするが、他のプローブはハイブリッドしない。溶液は、ライゲーション酵素614も含む。
【0054】
次に、溶液は、55℃などのハイブリッド温度まで加熱すると、洗剤的に、プローブ610(1)、610(2)、610(3)、606(1)、606(2)および606(3)と既知の配列604(3)との間のハイブリッドが生じる。こうしたハイブリッドは、一般に温度に敏感であり、つまり、ハイブリッドは一般に、正確な温度でのみ生じる。プローブが、既知の配列にハイブリッドすると、次に、ライゲーション酵素614は、プローブと共に共有結合し、ステップ602に示すようにライゲートプローブ配列を形成する。
【0055】
次に、温度を上昇させて、相補的な既知の配列604から各々のプローブを「融解」させ、この温度は、別のハイブリッドに利用できる。したがって、温度サイクリングを使用して線形増幅を行うことができるため、それによって複数のライゲートプローブ配列640が生成される。さらに、異なる既知の配列604、異なるプローブ606(1)、606(2)、606(3)、610(1)、610(2)および610(3)、および異なる標識608(1)、608(2)および608(3)は、同じ溶液中に提供され、複数の異なるプローブ配列640が生成される。
【0056】
図6Aの第2ステップは、プローブ配列640を含む溶液中へのファイバ622の添加を示す。ファイバ622は、上記のとおり、任意の適切な光ファイバで良い。ファイバは、図示のとおり、ファイバブロック628内にバンドル状に集められるか、または後でバンドルされる。実施態様によっては、バンドルは、図6Aに示すとおり、その一方の側に広い円形パターン、および他方の側に非常にコンパクトな配列を有する。ファイバの数は、上記のとおり、ファイバの単一リング、複数のリング、またはファイバの螺旋状配列で数本から数千本まで様々である。
【0057】
ファイバ622には、汎用プローブ624が共有付着される。汎用プローブ624はすべて、同じZip配列(ファイバ−Zip)を有する。次に、Zipテンプレート616が溶液中に添加される(あるいは、ステップ602で既に添加されている)。各々のZipテンプレートは以下を含む:(1)各々のファイバ622上のプローブ624のファイバ−Zipの両方に対して相補的な配列、および(2)互いにハイブリッドできるように、各々のプローブ610(1)、610(2)および610(3)に付着したTSO−Zip612(1)、612(2)および612(3)に対して相補的な配列。ファイバ−ZipおよびTSO−Zipは、次に、別のライゲーション酵素620を使用するライゲーションによって、互いに共有結合することができる。ライゲーション酵素614および620は、同じライゲーション酵素で良い。したがって、最初のライゲーションの際に、TSO−Zip612(1)、612(2)および612(3)もTSO標識608(1)、608(2)または608(3)にライゲートされたように、今度は、ファイバ622が、それぞれ標識が付着された1つまたは複数のプローブに共有付着される。
【0058】
使用されるZipテンプレート616は、各々のファイバZip配列に異なるTSO−Zipを有し、異なるプローブ配列640の複合をファイバ622に付着させることを可能にし、つまり、最終的に、1つのファイバを使用して、複数のターゲットを検出することができる。この場合、特定のファイバに関する各々の異なるプローブ配列640は、複合化を実施するために、異なる一意の標識、たとえば異なる色などを有する。したがって、上記の技術は、最初に1種類のプローブが付着された1種類のファイバのみを要する。したがって、1種類のファイバのみを製造すれば良いため、品質管理およびコストが単純化される。実施態様によっては、プローブ配列640を組み立てるための全体的なプロセスは、わずか数分間で行われる。各々のファイバには、複数の異なる種類の汎用プローブ624が付着されることに注意する。
【0059】
図6Aの第3および最終ステップ605は、図6Dに関連して以下で説明するとおり、検出ステップである。やはり、ファイバは、ステップ603と605との間で洗浄されることに注意する。以下の表1は、図6Aに関連する上記の方法のパラメータのいくつかの一実施例である。
【0060】
【表1】
図6Bは、光ファイバのバンドルを構成および使用して、化学種の結合を検出するためのもう1つの複数ステップのワークフローのブロック図である。最初にステップ642で、既知の配列604は、試験管などの混合容器618内の溶液中に導入される。既知の配列は、連結DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、mRNAなどで良い。既知の配列604は、最終的に生成を要するプローブ配列640の配列と相補的な配列を有し、したがって、相応に選択される。
【0061】
ターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ650も、混合容器618内の溶液中に添加される。これらのプローブ650は様々な配列を有し、それによって、使用の際に異なるプローブを提供することができる。ターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ650のいくつかは、Zipコード配列TSO−Zipが付着されるが、他のプローブはターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ(TSO)652のみである。これらのターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ650および652は、図6Aに関連して上記で説明するとおり、特定の既知の配列604上に連続的にハイブリッドし、一緒にライゲートするように設計される。さらに、TSO−Zip612は、汎用フォワードプライマとハイブリッドするための配列654を含み、TSO652は、汎用リバースプライマとハイブリッドするための配列656を含む(または、この逆)。
【0062】
ステップ644では、相補的な汎用フォワードプライマ658およびリバースプライマ660、並びにDNAポリメラーゼ(図示しない)が溶液に添加される。相補的リバースプライマ660(または相補的フォワードプライマ658)は、染料608、Q−DOTなどで標識される。ステップ642のプローブ配列640は、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)によって増幅され、標識608を有する同じ配列のコピーを生成する。非ライゲートプローブは、指数関数的に増幅しない。
【0063】
ファイバ622は、溶液中に挿入される。ファイバ622には、プローブ624が共有付着される。各々のプローブ624は、TSO−Zip612配列に対して相補的であるように設計されたZip配列(ファイバ−Zip)を有する。これは、生成物がプローブ624とハイブリッドし、ファイバ622を染料608などで標識することを可能にする。最終ステップ648は検出ステップであり、図6Dに関連して以下でより詳細に説明する。やはり、ファイバは、ステップ646と648との間で洗浄されることに注意する。
【0064】
図6Cは、光ファイバのバンドルを構成および使用して、化学種の結合を検出するためのもう1つの複数ステップのワークフローのブロック図である。この実施態様はZipコードを必要とせず、フィコエリトリン標識を使用する。最初にステップ662では、汎用プローブ668およびライゲーション酵素は、溶液中で既知の配列604と混合される。汎用プローブ668は、塩基の共通配列(「cccc」で表される)、および一定数の塩基に対する全結合配列(「nnnnn」で表される)を有する汎用ターゲット特有のオリゴヌクレオチドを生成するために使用される。共通配列は、特定用途のために選択される。たとえば、ヒトの遺伝子の発現解析では、短い4塩基配列は、各々の遺伝子が少なくとも1回この配列を有するように選択される。3塩基配列も有効だが、5以上の比較的長い配列は、おそらくすべての遺伝子に存在しないと思われる。
【0065】
短い4塩基配列が適切なターゲットにハイブリッドするのを可能にするため、共通塩基のみの短い4塩基配列は一般に、強度のハイブリッドには短すぎるため、全結合配列を追加する。たとえば、全結合5mer配列は、ターゲット固有の配列を9塩基に増加すると十分である。5mer全結合配列の場合、1024個の汎用ターゲットのオリゴヌクレオチドを合成する必要があり、それぞれ5merの固有の結合を有するが、オリゴヌクレオチドの一方の端部には、同じ4mer配列を有する。
【0066】
次に、汎用プローブを一緒に混合する。汎用プローブの同じ混合物は、どのテストにも使用できる。オリゴヌクレオチドを大量に製造して混合するため、汎用プローブの混合物を製造するための製造コストは低い。
【0067】
汎用プローブは、既知の配列604を含む溶液中に混合される。既知の配列604は、連結DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、mRNAなどで良い。既知の配列604は、最終的に生成を要する汎用プローブの少なくともいくつかに対して相補的な配列を有するため、相応に選択される。溶液は、ライゲーション酵素614も含む。
【0068】
ステップ664では、ファイバ662は、サンプル混合物中に導入される。各々のファイバにはターゲット固有の配列624が存在し、この配列624は、共通の塩基配列に隣接する特定のターゲット配列にハイブリッドするように設計されているため、汎用プローブはこの配列にハイブリッドしてライゲートされ、その結果、正しいターゲットが存在する場合、汎用プローブをファイバに共有結合する。すべての汎用プローブはビオチニル化され、つまりビオチン670が付着されている。ライゲーション後、既知の配列604はプローブから「融解」され、ファイバが洗浄されると、ファイバに共有付着された汎用プローブのみが残る。
【0069】
ステップ666では、ファイバ上でビオチン670に結合される標識が溶液に添加される。このような標識の一実施例はフィコエリトリンであり、殆どの染料より約20倍明るいタンパク質、あるいはストレプトアビジンで被覆されたQ−DOTSである。上記のとおり、最終ステップ666は検出ステップであり、図6Dに関連して以下でより詳細に説明する。やはり、ファイバは、ステップ664と666との間で洗浄される点に注意する。表2は、図6Cの一実施例によるシステム仕様を示す。
【0070】
【表2】
図6Dは、化学種の結合を検出するためのシステム670の斜位像である。システム670は、支持体676と、細長い光ファイバ622を互いに対して付着させるためのファイバブロック628とを備える。光ファイバ622は、本明細書に記載するように製造された任意のファイバで良く、第1端部680と、第1端部から離れた(隠れている)第2端部とを有する。光ファイバ622は可撓性である。
【0071】
支持体676は、矢印で示すように、中心軸682の周囲で回転するように構成された平面状のディスクで良い。ファイバブロック628は任意の適切な形状で良く、支持体676と共に、同じ中心軸682の周囲で回転するように構成される。実施態様によっては、支持体676およびファイバブロックは同じ一体構成要素である。実施態様によっては、ファイバブロック628は樹脂、蝋状物質から製造される。
【0072】
支持体676は、第1端部680付近のファイバが互いに実質的に平行になり、支持体676に対して実質的に垂直になるように、ファイバ622を第1端部680付近のリング内に確実に配置する。別法によると、支持体676は、ファイバが十分に離れており、各々のファイバの第1端部680に入射する光が、隣接するファイバの第1端部に実質的に入射することがない限り、ファイバを螺旋状配列などの任意の配列で配置して良い。実施態様によっては、光が1本のファイバにのみ到達するようにサイズが決められたアパーチャを有するファイバの第1端部680上に方向付けられたマスク(図示しない)を使用する。
【0073】
ファイバブロック628は、ファイバ622を任意の適切な配置、たとえば円形配置、マトリックス配置、螺旋状配置などで配置する。第2端部、つまり第1端部680から離れた端部におけるファイバの配置は、支持体676におけるファイバの配置と比べて、占める断面積がはるかに少ない。つまり、ファイバの第2端部は、ファイバの第1端部680より互いに対して非常に近い。ファイバは、より容易に検出できるように互いに非常に接近させて第2端部に配置されるが、やはり第2端部付近においても互いに実質的に平行に保たれる。
【0074】
システム670はさらに、ウェル684と、光源672と、第1レンズ674と、第2レンズ686と、検出器688とを備え、これらはすべて、図1に関連して上記で述べた対応する構成要素に類似する。これらの構成要素は、支持体676、ファイバブロック628およびファイバ622と相対的な空間に取り付けられる。
【0075】
使用の際、ファイバの端部は、サンプル溶液を含むウェル684内に挿入される。支持体676、ファイバブロック628およびファイバ622は、第1ファイバの第1端部680を光源672から出る光と整列させるように回転させる。光は、第1レンズ674によって、第1ファイバの第1端部または第1端部680付近において焦点内に集束される。光は次に、ファイバの周囲付近にエバネセント波を形成する。この光は、結合が、ファイバ上に構成されたプローブと、サンプル溶液中に存在するターゲットとの間に生じた場合、ファイバに付着されたプローブに付着した標識を励起させる。標識によって放射される光は、第2レンズ686によって検出器688内に集束し、結合が生じたかどうかを検出する。類似のシステムの使用に関するその他の詳細は、図1に関連して上記で説明されている。
【0076】
さらに、実施態様によっては、プローブは、インシチュ合成技術を使用して、ファイバ上に構成することができる。やはり、実施態様によっては、上記のシステム670は、アッセイの多重化のために非常に少量のサンプルのみが必要である。このシステムも低コストの機器であり、1つのモータ、単純な光学系、光検出器、およびレーザのみが必要である。このシステムはコンパクトで、簡単に使用でき、操作者はターゲットサンプルを添加し、回答を待つ。また、自由溶液中の異なるプローブの数が少なく(1024個)、テストごとにアッセイの非常に大規模な多重化が可能である。
【0077】
図7A〜7Dは、システム670(図6D)の様々なステージの組立体の斜位像である。図7Aに示すように、ファイバ622は、互いに対して平行にリング状に配列される。支持体676は、ファイバの第1端部付近において、ファイバを互いに平行にリング状に取り付ける。追加の支持体706を使用すると、追加の支持体をファイバに追加することができる。追加の支持体706は内部に孔があり、ファイバはこの孔を貫通する。追加の支持体706を降下させると、ファイバ先端を分離させることができ、上昇させると、ファイバ先端を互いに圧縮することができる。この構成では、各々のファイバは、ファイバ自体のウェル内に挿入することができるため、1つまたは複数のプローブ708を各々のファイバの第2端部に取り付けることができる。たとえば、各々のウェルは、たとえば、図6A〜6Cに関連して上記で説明したように、固有のオリゴヌクレオチドプローブを対応するファイバに永久的に付着させるのに必要な化学的性質を有する。
【0078】
図7Bは、ファイバをコンパクトな配列状にバンドルするかを示す。追加の支持体706は、支持体676に隣接して上昇される。実施態様によっては、次に、自動化機構は、矢印710で示すように、ファイバの第2端部を互いの近くに押す。次に、ファイバ622の周囲に、ファイバブロック628が形成される。たとえば、蝋または樹脂をファイバの周囲に注いで降下させると、ファイバブロック628を形成することができる。
【0079】
図7Cは、ファイバがカラー714内にどのように挿入されるかを示す。カラー714は、ファイバの第2端部付近で、ファイバ622を互いにバンドルする。カラー714は、ファイバブロック628材料内に固定され、組立体に剛性を与える。カラー714は、以下に記載するターゲット管に対して相補的な形状を有する。各々のファイバの端部は、反射材料718で被覆される。
【0080】
図7Dは、ターゲットを含むサンプル溶液720を収容するターゲット管722を示す。ターゲット管722は、カラー714に対して相補的な形状を有する(図7C)。ターゲット管722は、矢印724で示すように押されて、カラー714と接触する(図C)。これは、サンプル溶液720が、ファイバ622に接触するのを可能にする(図7A)。実施態様によっては、ターゲット管は、光学的に透過性の材料から製造される。一般に、ファイバの数および直径は、最小サンプル溶液の容積を決定する。たとえば、25本のファイバ、直径100μm、およびファイバ当たり4色の100アッセイブロックは、最小0.5μLのターゲットが必要になるであろう。次に、光は、図6Dに関連して上記で述べたとおり、ファイバの下方に方向付けられ、カラーおよびファイバは回転される。
【0081】
図8Aおよび8Bは、システムを構成するもう1つの方法を示す。特に、図8Aは、ファイバ622およびウェル806の線形配列を示す。可撓性バンド802は、ファイバを互いに平行な固定配列で支持する。貫通孔を有する第2の可撓性バンド804は、支持バンド802に接近するか、またはさらに離れるように移動することができ、その結果、ファイバの第2端部をウェル内に適合するように遠く離して配置するか、または上昇させると、ファイバ先端を圧縮して互いに接近させることができる。上記のとおり、各々のウェルは、固有のプローブをファイバに永久的に付着させるのに必要な化学的性質を含む。プローブをファイバに付着させた後、バンドは、図8Bに示すように円形または螺旋形に曲げることができる。次に、ファイバ622の第2端部は、参照符号808で示すように一緒にクランプすることができ、ファイバは、図7Bに関連して上記で述べた方法と類似する方法で、ファイバブロック628に付着させることができる。
【0082】
図9A〜9Dは、本発明の実施態様により、化学種の結合を検出するためのシステムに使用される光ファイバの複数のバンドルを製造するためのシステムの斜位像である。図9Aは、化学種908を光ファイバ910上に付着させるためのシステムを示す。裸光ファイバは、矢印906で示すようにリール902から巻き出される。次に、光ファイバ910は、化学種908の結合を促進するためにプラズマ処理され904、化学種908は、光ファイバ910を含むファイバ上にプローブを構成するのに必要な種を含んで良い。化学種908は次に、光ファイバ910上に付着される。化学種908は、任意の適切な手段、たとえば図示のとおり光ファイバを化学種908の槽中を通過させる、化学種を光ファイバ上に吸収させる、化学種を光ファイバ上に噴霧するなどの方法によって、光ファイバ910上に付着させる。最終的に一緒にバンドルされる各々の光ファイバは、1種類または複数種類の固定化化学種を上に収容する。
【0083】
図9Bは、光ファイバ910をバンドルするためのシステムを示す。各々が上に異なる化学種を有する複数の光ファイバ910は、巻き出されてテープ916上に配置される。光ファイバは、互いに実質的に平行に、テープ916の長手方向軸に実質的に垂直に配列される。テープ916は、光ファイバ910に面するテープ916の表面上に接着剤を有する。この接着剤は、光ファイバをテープに接触した状態に拘束して、光ファイバが互いに接触するのを防止する。次に、光ファイバ910は、切断記号914で示されるように切断され、各々の光ファイバの短い長さはテープ916の側部から延在し、この側部において重畳される。さらに、ステップ912は、ファイバの端部を確実に整列させるために使用される。
【0084】
テープ916は次に、テープ918からスプール926上に巻かれ、十分なテープが露出されて、光ファイバの次の集合がテープ上に繰り出され、このプロセスが繰り返される。その結果、テープおよび光ファイバの連続的な螺旋状の層が得られ、これらは、スプール926上に巻かれて、光ファイバのバンドル922を形成する。
【0085】
図9Cは、バンドルを研磨および被覆するためのシステムを示す。各々のバンドル922は、各々の長手方向端部から延在する複数の光ファイバを有する。光源からの光を収容する光ファイバの端部は、研磨器938によって研磨され、ギザギザの端部が除去されて、各々の光ファイバの長手方向軸に実質的に垂直な実質的に光学的に平坦な表面を形成する。実質的に平坦な表面は、光ファイバに入射する光の散乱を防止する。各々のファイバの対向端部は、バンドルの一方の側を反射インクパッド940に接触させるなどによって、反射コーティングで被覆する。
【0086】
図9Dは、バンドル922のアレイを形成するためのシステムを示す。複数のバンドル922が形成されると、シャフト934は、各々のバンドル922のスプール926を通して配置される。シャフト934は、直径が異なる2つの長手方向区分を有する。第1の長手方向区分は、スプール926内に緊密に適合するサイズに作られ、第2の長手方向区分は、プレートまたはフレーム930内に形成された貫通孔935に適合するサイズに作られる。次に、端部キャップ932は、バンドルをフレーム930に確実に結合する一方、バンドルはそれでもなお、シャフト934の周囲で回転することができるように、第2の長手方向区分に取り付けられる。
【0087】
図10は、化学種の結合を検出するためのさらにもう1つのシステム1000の斜位像である。このシステム1000は、図6に関連して上記で述べたシステムに類似する。光ファイバ1006は、光ファイバ1006が支持ディスク1002を通って互いに実質的に平行に、環状構成で延在するように、支持ディスク1002に結合される。支持ディスク1002は、矢印1004で示すように、中心の長手方向軸の周囲で回転可能である。支持ディスクは、連続的な運動ではなく、個々のステップで支持ディスクを回転させるステッパモータによって回転される。上記の方法に類似する方法では、各々の光ファイバ1006には、1つまたは複数の化学種またはプローブ1020が固定化または共有付着される。
【0088】
システム1000は、回転ドラム1030によって駆動されるコンベヤ1032も備える。回転ドラム1030は、矢印1028で示す方向に回転し、それによってコンベヤ1032は、矢印1034で示された方向に移動する。回転ドラム1030は、連続的な運動ではなく、個々のステップで回転ドラムを回転させるもう1つのステッパモータによって回転される。コンベヤ1032は、可動性化学種またはターゲット溶液を光ファイバ1006方向に搬送するように構成される。一実施態様では、ターゲット溶液1038の個々の液滴は、互いに予め決められた距離において、コンベヤ1032上に配置される。
【0089】
システム1000は、上記に類似する光源1016および検出器1012をさらに備える。1つまたは複数のレンズ1018などの光学素子は、光源からの光を各々の光ファイバに集束するか、または光ファイバの周囲から放射される光を検出器1012内に集束させるために使用される。2色性ミラー1008は、光源1016、光ファイバ1018、および検出器1012の間に配置される。2色性ミラー1008は、波長またはスペクトルに応じて光を選択的に反射し、他の光を透過する特殊なタイプの干渉フィルタである。したがって、2色性ミラー1008、光源からの光を各々の光ファイバ1006の端部において反射するが、光ファイバの周囲でエバネセント波によって生成された光は、矢印1010で示すように通過して検出器1010に達する。
【0090】
支持ディスク1002およびコンベヤ1032が回転すると、各々の光ファイバ1006の第2端部は、ターゲット溶液1038の異なる液滴に接触する。その結果、ターゲット溶液の各々の液滴は、対応する光ファイバに少なくとも部分的に接触することができる。支持ディスク1002は回転し続け、ターゲット溶液中のターゲットに、プローブ1020に結合する時間を与える。次に、プローブに結合しなかった過剰なターゲット溶液は、光ファイバの第2端部を洗浄溶液1026に通すことによって、光ファイバから洗い流す。
【0091】
次に、光源1016を作動させると、光ビーム1014は、光ファイバの第2端部から離れた光ファイバの第1端部に方向付けられる。結合が、プローブ−ターゲットの対間に生じた場合、光ファイバの周囲に形成されたエバネセント波によって、結合対は蛍光または光を放射する。この放射光は、2色性ミラー1008を通り、検出器1012内に伝達される。次に、支持ディスク1002およびコンベヤが回転する。ファイバは、ステップ1036で洗浄され、ハイブリッドされたターゲットを除去され、たとえばファイバは加熱洗浄溶液に晒され、蛍光ターゲットを変性させるか、または除去される。この方法では、次に、同じファイバを再度別のターゲットに使用することができる。次に、プロセスを繰り返して、すべての光ファイバについて、検出ステップを行う。この方法では、検出器1012は、光ファイバの表面上における化学種の結合を自動的に検出することができる。
【0092】
図11は、化学種の結合を検出するためのもう1つのシステム1100の側面図である。システム1100は、加熱器フレーム1110に結合される固定ブロック加熱器1104を備える。加熱器フレーム1110は、上記に類似する支持プレート、光ファイバのバンドル、ウェルなどを備えるアッセイを確実に保持するように構成される。また、加熱器フレーム1110は、必要な場合、たとえばハイブリッド培養ステップの際など、ブロック加熱器1104からの熱をアッセイ1112に伝達するように構成される。しかし、熱の必要がない場合、ブロック加熱器は、システム1102から取り外され、フレーム1110は、壁部、またはボルトで接地接続された比較的大きいフレームにボルトで取り付けることによって、固定または固定化物体に確実に取り付けられる。
【0093】
上記で図1〜4Bに関連して述べたシステムと同様、システム1100も、検出器1116、およびレーザなどの光源1118を備える。システム1100はさらに、アッセイ1112から放射された光を検出器1116内に集束させるための光学素子1114を備える。検出器1116、光源1118、および光学素子1114は、直接または間接的にXYプラットフォーム1120上に取り付けられる。XYプラとフォーム1120は、XYモータなどの運動デバイス1122に結合される。運動デバイスは、プラットフォームをX軸に沿って(図11のページに対して平行に)、およびY軸に沿って(図11のページに対して垂直に)平行移動させる。たとえば、運動デバイス1122は、プラットフォーム1120を破線1130で示される位置に移動させることができる。運動デバイス1122は、少なくとも1つの平面に沿ってプラットフォーム1120を平行移動させるための任意の適切な運動デバイスで良い。さらに、運動デバイスは、運動デバイス1122に電気的に結合された制御システム1124によって制御される。
【0094】
C形フレーム1128もプラットフォーム1120に結合されるため、プラットフォーム1120と共にXY平面内で移動することができる。複数のミラー1134、1126も、プラットフォーム1120に結合される。これらのミラーは、光源1118から放射される光を各々の光ファイバの端部に方向付ける。一実施態様では、これらのミラーは走査ミラーで良い。別の実施態様では、ファイバの端部に隣接するミラー1106のみが、光をアッセイ1112のバンドル内の光ファイバの各々の端部に連続的に方向付けるための走査ミラーである。
【0095】
一実施態様では、レンズ1108などの光学素子は、光源1118から放射される光の経路に沿って、光源とアッセイ1112との間に配置される。これらの光学素子は、オプティカルフローに方向付けられる前に、光を集束または状態調節するために使用され、レンズ、フィルタなどを備える。
【0096】
図12は、本発明の実施態様により化学種の結合を検出するための方法1200のフローチャートである。システム100(図1)、600(図6)または800(図8)などのシステムは、最初にステップ1202で構成される。システムを構築するには、固定化化学種またはプローブを上に有するファイバをステップ1204で最初に製造する必要があり、その一実施例を図7Aに関連して説明する。このようなファイバを製造するのに適する方法は、米国特許第6,1273,0812号に開示されており、この特許は、引用することにより全体的に本明細書に援用する。ファイバは次に、図3、4Aおよび4B並びに図7B〜7Dに関連して上記で説明したように、ステップ1206においてバンドル内に組み立てられる。
【0097】
次に、可動性化学種またはターゲットを含むターゲット溶液202(図2)は、ウェル204(図2)もしくは618(図6)などの様々なウェル内、またはステップ1208においてコンベヤ832(図8)上に配置される。次に、ファイバおよびターゲット溶液は、ステップ1210で培養され、プローブおよびターゲット間の結合またはハイブリッドを促進する。結合/ハイブリッドが生じた後、ファイバは、ステップ1211で洗浄される。次に、光ファイバの第1端部は、光源110(図1)、1218(図12)、602(図6)または816(図8)、および中間の任意の光学素子などの光源を出る光の経路と整列される。たとえば、走査ミラー114(図1)は、光の向きを第1ファイバの第1端部に変える。もう1つの実施態様では、運動デバイス138(図1)は、光源、光学素子、およびファイバを互いに対して移動させて、光の経路を第1ファイバの第1端部と整列させる。もう1つの実施態様では、第1支持体606(図6)は中心軸の周囲で回転され、第1ファイバの第1端部616(図6)は光の経路と整列される(やはり、図8参照)。
【0098】
次に、制御システムは光源を作動させて、ステップ1214において第1ファイバの第1端部を照明する。エバネセント波は、第1ファイバの内部を照明することによって、ファイバの表面上に形成される。結合が、ファイバの表面においてプローブおよびターゲット間で生じた場合、エバネセント波によって標識が励起され、それによって標識を照明して蛍光を発生させる。検出器126(図1)、1216(図12)、614(図6)または812(図8)などの検出器は、ステップ1216においてこうした蛍光を検出する。検出された蛍光の位置は、ステップ1218において制御システム内に保存され、後に分析される。
【0099】
制御システムは、次に、ステップ1220で、バンドル(またはシステム)内のすべてのファイバが、照明および/または検出されたかどうか、つまり照明および/または検出が完了したかどうかを判断する。照明および/または検出が完了しなかった場合(1220−いいえ)、制御システムは、光の経路を次のファイバの第1端部と整列させる。これは、すべてのファイバが照明されるまで続く。すべてのファイバが照明されて、セッションが完了すると(ステップ1220−はい)、保存された検出結果がステップ1222で分析され、ステップ1224でシステムの操作者に表示される。
【0100】
本発明の特定の実施態様に関する上記の説明は、具体的に示して説明するためにのみ存在する。たとえば、本明細書に記載するどの方法も、発明を実行する1つの方法を示すことを意図された単なる実施例である。これらは、発明を網羅するか、または開示されている正確な形態に発明を限定することを意図しているのではない。明らかに、上記の示唆を考慮して多くの修正および変形が可能である。たとえば、ハイブリッドによる配列決定は、フォーマットI、IIまたはIIIがある。また、本明細書に記載する図面は、一定の縮尺で描かれているのではない。これらの実施態様は、本発明の原理およびその実際上の用途を最も良く説明し、当業者が、発明および意図した特定の用途に適する様々な修正を加えた様々な実施態様を最も良く利用することができるように選択して説明した。さらに、方法におけるステップの順序は、必ずしも、記載された配列で行われることを意図しているのではない。本発明の示唆の側面は、上記の実施例を考慮するとさらに理解され、上記の実施例は、本発明の範囲を制限するものであると解釈するべきではない。本発明の範囲は、以下の請求項および等価なものによって定義されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0101】
当業者は、以下の図面は単に具体的に示すことを目的としていることを理解するであろう。図面は、いかなる点でも、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【図1】図1は、本発明の実施態様による化学種の結合を検出するためのシステムの一部分の部分断面図斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す化学種の結合を検出するためのシステムの部分断面図斜視図である。
【図3】図3Aは、図1および2に示すシステムに使用される光ファイバの部分的に組み立てられたバンドルの斜視図である。図3Bは、図3Aに示す組み立てられたバンドルの斜視図である。
【図4】図4は、本発明のもう1つの実施態様によるバンドルの2列のもう1つの実施態様である。
【図5】本発明のさらにもう1つの実施態様によるバンドルのさらにもう1つの実施態様である。
【図6A】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図6B】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図6C】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図6D】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図7】図7A〜7Dは、本発明によるアレイを製造するためのシステムおよび方法の斜位像である。
【図8】図8Aおよび8Bは、本発明のもう1つの実施態様によるアレイを製造するためのもう1つのシステムおよび方法の斜位像である。
【図9】図9A〜9Dは、本発明のもう1つの実施態様によるアレイを製造するためのさらにもう1つのシステムの斜位像である。
【図10】図10は、本発明のもう1つの実施態様による化学種の結合を検出するためのもう1つのシステムの斜位像である。
【図11】図11は、本発明のもう1つの実施態様による化学種の結合を検出するためのもう1つのシステムの斜位像である。
【図12】図12は、本発明の一実施態様による化学種の結合を検出するための方法のフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
優先権および関連出願
本出願は、2004年6月24日に出願された米国特許出願第10/87,113号の一部継続出願であり、
この出願は、2003年6月23日に出願された米国特許出願第10/602,900号の一部継続出願であり、この出願は、2000年6月8日に出願され、現在、2003年11月18日に発行された米国特許6,649,404号である米国特許出願第09/590,761号の分割出願であり、の分割出願であり、この出願は、2000年1月7日に出願され、現在、2003年10月21日に発行された米国特許第6,635,470号である米国特許出願第09/479,181号の分割出願であり、この出願は、1999年1月8日に出願され、現在放棄されている米国特許出願第09/227,799号の一部継続出願であり、これらの出願および特許はすべて、引用することにより、その全体を本明細書に援用する。
【0002】
分野
本発明は、一般に、化学種の接触または結合の方向に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、DNAのマイクロアレイまたはDNA(遺伝子)チップは、遺伝子の発見、疾病の診断、創薬(薬理ゲノム学)、および毒物学的調査(トキシコゲノミックス)などの広範な用途に使用される。一般に、固定化化合物またはプローブのアレイは関連のあるターゲットに接触し、このターゲットに結合するアレイ内の化合物が識別される。これらのマイクロアレイを製造する既存の方法としては、一般に以下が挙げられる:1)複数の化合物が基板上に直接合成されて、高密度マイクロアレイを形成するインシチュメソッド、または2)予備合成化合物が、高度なロボット分配デバイスによって、基板表面の適切な空間アドレスに共有付着される付着法。しかし、インシチュ法は、一般に、特殊な試薬および複雑なマスキング戦略を必要とし、付着法は、複雑なロボットによる正確な試薬量の供給を必要とする。さらに、ビードベースアッセイシステムは、一般に、有用な結果を得るために冗長性を必要とする。たとえば、わずか10個の結合部位を識別するために、1000個を超えるビードが必要である。このようなシステムは、各々のビードの位置は分析過程で追跡されないため、複雑な復号ステップも必要である。したがって、マイクロアレイを製造するための既存の方法は複雑かつ高価である。結果として、化学種の結合を検出するための単純かつ費用効果が高い高生産性のシステムおよび方法に対するニーズがある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施態様では、2つの化学種の結合を検出するためのシステムを提供する。このシステムは、細長い光ファイバのバンドルと、複数のプローブと、ウェルと、光源と、検出器とを備える。光ファイバは各々、第2端部から離れた第1端部を有する。複数のプローブの各々は、各々の光ファイバの第1および第2端部間において、予め決められた区分内の光ファイバの各々に付着される。ウェルは、ターゲットを含む溶液を保持し、各々の光ファイバの少なくとも予め決められた区分を収容するように構成される。光源は、光を各々の光ファイバの第1端部内に方向付けるように構成される。最後に、検出器は、ターゲットの結合によって複数のプローブの少なくとも1つに放射される光を検出するように構成される。実施態様によっては、複数のバンドルおよび複数のウェルが存在する。
【0005】
2つの化学種の結合を検出するための方法も提供する。ターゲットは、各々の光ファイバの第1端部と第2端部との間において、細長い光ファイバのバンドルの異なる細長い光ファイバにそれぞれ取り付けられた複数のプローブに接触する。光は、次に、各々の光ファイバの第1端部に方向付けられる。複数のプローブの1つに対するターゲットの結合によって放射される光は、次に、各々の光ファイバの第2端部付近で検出される。
【0006】
さらに、既知のプローブが取り付けられた光ファイバを製造する方法も提供する。溶液には、既知の配列を与える。次に、Zipコード配列が取り付けられた第1プローブは、溶液中に挿入される。標識された第2プローブ、およびライゲーション酵素も溶液中に挿入する。第1および第2プローブは、次に、既知の配列とハイブリッドされる。第1および第2プローブは、次に、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合され、ライゲートプローブ配列を形成する。ライゲートプローブ配列は、既知の配列から除去される。ファイバは、溶液中に挿入される。ファイバには、第3プローブが付着される。溶液中には、Zipテンプレートが追加される。Zipテンプレートは、TSO−Zipおよび第3プローブの両方にハイブリッドするように構成される。TSO−Zipおよび第3プローブは、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合する。TSO−Zipおよび第3プローブは、Zipテンプレート配列から除去される。
【0007】
既知のプローブが取り付けられた光ファイバを製造するためのもう1つの方法は、溶液中に既知の配列を提供する。第1プローブは、溶液中に挿入される。第1プローブには、Zipコード配列が取り付けられ、汎用フォワードプライマとハイブリッドするための配列は、TSO−Zipに付着される。第2プローブは溶液中に追加され、第2プローブは、汎用リバースプライマとのハイブリッド用の配列に付着される。フォワードプライマも、溶液に追加される。リバースプライマも溶液に追加され、リバースプライマには標識される。次に、ポリメラーゼが溶液に追加される。第1および第2プローブは、既知の配列とハイブリッドする。ライゲーション酵素は溶液に追加され、その後、第1および第2プローブは、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成する。ライゲートプローブ配列は、既知の配列から除去される。ライゲートプローブ配列は、次に、フォワードプライマ、リバースプライマ、ポリメラーゼおよびライゲートプローブ配列を使用して、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術により増幅される。ファイバは次に、溶液中に挿入され、その際、ファイバには、第3プローブが付着される。TSO−Zipおよび第3プローブは次に、互いにハイブリッドする。
【0008】
既知のプローブが取り付けられた光ファイバを製造するさらにもう1つの方法は、溶液中に既知の配列を提供し、第1プローブを溶液中に挿入する。第1プローブの少なくとも一部分は、既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有する。プローブには、ビオチンが付着する。ライゲーション酵素は、溶液中に追加される。その後、ファイバは、溶液中に挿入される。ファイバには、第2プローブが付着される。第2プローブの少なくとも一部分は、既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有する。第1プローブおよび第2プローブは、既知のターゲットにハイブリッドすることが可能である。第1プローブは、複数のライゲーション酵素の1つのライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することが可能である。ライゲートプローブ配列は、次に、既知の配列から除去され、ビオチンに標識される。
【0009】
したがって、本発明は、一塩基多型(SNP)または遺伝子発現および分析が可能な多機能検出システムを提供する。ビードベースアッセイシステムの場合のような復号は不要である。これは、各々のファイバの位置、ひいては各々のプローブの位置が既知であり、つまり、システムは、ビードベースアッセイシステムの場合のように、ファイバの軌跡を見失うことがないからである。さらに、本発明は、ビードベースアッセイシステムの場合のような冗長性はまったく不要である。
【0010】
各々のファイバアレイバンドルは、高密度のファイバを提供する。たとえば、本発明は、6600本のファイバを1つのコンパクトなバンドル状にバンドルすることが可能であり、その際、各々のファイバには複数のプローブを付着させることができる。たとえば、4つの異なるプローブは、6600本のファイバの各々に付着され、標準の96ウェルマイクロフィルタプレートと組み合わせて使用される。これは、250万種類を超える異なる一塩基多型(SNP)をテストするための機構を提供する。
【0011】
本発明は、高生産性の検出も提供する。たとえば、検出には、各々の光ファイバに1秒の何分の1かを要するだけであるから、96ウェル微小滴定(mictotiter)当たりで1時間未満の読取り時間を要する。
【0012】
さらに、実施態様によっては、検出器は、ファイバから放射される光の大きい範囲、つまりほのかな光から輝く光までを、飽和させずに検出することができる。たとえば、検出器は、104ダイナミックレンジの検出を有し、この場合、ダイナミックレンジは検出器の検出能力であり、確実に検出することが可能なターゲットの範囲と言い換えることができる。
【0013】
さらに、実施態様によっては、リアルタイムの分析を提供し、均質なアッセイが可能である。たとえば、ファイバを含むウェル内にターゲットを配置した後、ウェルを空にしなくても、分析を続けることができる。
【0014】
以下のとおり、プローブを汎用にすることも可能である。その結果、検査を要するファイバおよびプローブが比較的少ないため、品質管理に対する全体的な付加を減少させるという付加的な利点がある。
【0015】
本発明のファイバアレイは、ファイバを使用することによって、現在使用可能なマイクロアレイに比べて、多くの利点を提供する。たとえば、化学種が上に固定化されたファイバは、事前に用意して保存することができるため、カスタマイズされたアレイの迅速な組立てが可能である。
【0016】
さらに、本発明は、技術的に現在達成できない信頼性を提供する。上記の従来のシステムの場合、使用以前にアレイの完全性を検証することは、実際上不可能であり、アレイ内の各々のスポットに固定化された化学種を個々に分析する必要があり、これは多大な労働を要するため、少量の化学種が1つのスポットに固定化されると仮定すると不可能である。本発明の場合、ファイバ上に固定化された化学種の完全性は、単に光ファイバの区分を分析することによって判断することができる。
【0017】
ファイバを二次加工するための化学反応は、事前に行うことができるため、本発明は、インシチュ法など、現在の付着方法を使用した化学薬品の固定化に関連する灯心現象、清掃、およびオンラインでの装填も回避される。インシチュ法は、特殊な化学反応および/またはマスキング戦略も必要とする。マイクロアレイの位置決定は、二次元で画定された非常に明確な位置に配置する必要がある何千もの液滴の処理を要する。さらに、位置決定は、隣接する接触点間の汚染を生じる場合がある。対照的に、本発明には、これらの欠点がなく、十分に既知の化学反応の利点があり、画定されたxy座標に正確な量の液体を付着させる必要はない。各々の上に異なる化学種が固定化されたファイバは、互いに近接して配置されるため、隣接するファイバによるこのような汚染の可能性は減少する。
【0018】
本発明のファイバアレイを使用すると、可動性の化学種またはターゲット溶液をウェル内に容易に分配し、後にファイバと接触させることも可能である。さらに、異なるターゲット溶液を別個のウェル内に分配することができるため、各々のプローブ−ターゲットの対間の接触を固有にすることが可能である。さらに、本発明は、光学的性質を有するファイバの使用によって、より制御された照明が可能であるため、比較的高度な信号対雑音比が可能である。また、隣接するファイバ間の信号クロストークは存在しないか、または非常に少ない。
【0019】
本発明のファイバアレイは、特にハイブリッドによる配列決定および多形性などの用途で核ハイブリッドアッセイを行う時に良く適している。
【0020】
したがって、本発明は、現在のポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術のシステムおよび方法に比べて、製造の点で比較的単純で、複雑ではなく、比較的安価である。
【0021】
本発明が示唆する上記およびその他の特徴について、本明細書で説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
様々な実施態様の説明
本発明のシステムおよび方法は、少なくとも2つの化学種の結合を検出するための単純かつ確実なシステムを提供する。本発明の性質をより良く理解するために、添付の図面に関連して、以下の詳細な説明を参照するべきである。同じ参照符号は、いくつかの図面全体で対応する部品を指示する。さらに、本発明の示唆の側面は、以下の実施例を考慮するとより理解されるであろう。これらの実施例は、いかなる点でも、本発明の示唆の範囲を制限するものと解釈するべきではない。
【0023】
図1は、固定化化学種106に対する可動性化学種108の結合を検出するためのシステム100の一部分の部分断面図斜視図である。システム100は、実質的に平行な複数の細長い光ファイバ104が結合される支持体102を備える。本発明の実施態様の目的上、光ファイバは、光のある特定の波長または複数の波長に対して透過性のファイバとして使用されるどの材料でも良い。適切な光ファイバは、約50μm〜約500μmの直径を有する。複数の細長い光ファイバ104の各々の群は、本明細書では、バンドルまたはファイバのバンドルと呼ぶ。バンドルの寸法は、小さいことが好ましい。たとえば、ファイバ間が100μmのピッチで2,000本の直径50μmのファイバを含むバンドルは、4.5mm×4.5mmの断面を有するであろう。さらに、ファイババンドルの長さは、取扱いが十分に容易であり、たとえば少なくとも20mmの長さがあると良い。
【0024】
支持体102は、ファイバのバンドルを互いに結合し、特に光ファイバの端部付近でファイバの向きを互いに実質的に平行に維持するのに役立つ。支持体102はさらに、光ファイバが互いに接触するのを妨げ、それによって化学種の二次汚染およびファイバ間の光の移動を防止するのに役立つ。実施態様によっては、支持体は不透明であるが、他の実施態様では、支持体は、反射性材料から製造される。支持体は、透明材料からも製造される。
【0025】
各々のファイバ104は、第1端部132と、第1端部132から離れた第2端部134とを有する。第2端部134は、光が第2端部においてファイバから出て行くのを防止するため、銀または金のような金属などの反射コーティングで被覆され(図3B参照)、これは、検出器126を損傷するか、および/または誤った測定値を提供する。実施態様によっては、各々のファイバは、その表面に異なる化学種またはプローブを付着され、つまり、固定化化学種106は、それぞれ第1および第2端部132、134間の各々のファイバの外面に付着される。実施態様によっては、固定化化学種106はオリゴヌクレオチドプローブである。別法によると、異なるタイプのプローブをファイバに付着させ、ファイバに沿った様々な区分または長さにおいて、任意のプローブを付着させる。さらに他の実施態様は、図6A〜6Dに関して以下で説明するとおり、不規則な配置で各々のファイバに付着された複数の異なるプローブを示す。ファイバは、円形または方形の断面など、任意の適切な断面を有して良い。さらに、各々の固定化化学種106は、任意の適切な方法、たとえば米国特許第6,573,089号「method for using and making a fiber array」に記載されている方法などを使用してファイバに付着させることができ、この特許は、引用することにより、全体を本明細書に援用する。
【0026】
固定化化学種(たとえば、プローブ)106、または可動性化学種(たとえば、ターゲット)108には標識する。実施態様によっては、可動性化学種またはターゲット108には、光で励起された時に検出可能な信号を生成する部分130で標識する。しかし、検出可能な信号を生成することが可能な任意の標識を使用できることを評価するべきである。このような標識としては、放射性同位元素、発色団、フルオロフォア、ルモフォア(lumophores)、化学発光部分などが挙げられるが、これらだけに限らない。標識は、触媒作用、たとえば発光反応または比色反応が可能な酵素など、検出可能な信号を間接的に生成可能な化合物でも良い。標識は、発色団またはフルオロフォアなどの光を吸収または放射することが可能な部分でも良い。
【0027】
別法によると、両方の化学種(ターゲットおよびプローブ)には標識せず、これらの相互作用は、特に相互作用を検出するレポーター部分を使って間接的に分析される。たとえば、固定化抗原と第1抗体(または逆)との間の結合は、標識された抗原固有第2抗体−第1抗体錯体を使って分析することができる。ポリ核酸の場合、ハイブリッドの存在は、二本鎖核酸に固有の挿入染料、たとえば臭化エチジウムによって検出することができる。
【0028】
システム100は、光源110と、様々な光学素子114、118、124と、検出器126と、制御システム136とをさらに備える。光源110は、所望の波長を有する光ビームを生成する励起レーザまたはアーク灯、たとえば出力約3mWの532nmダイオードレーザで良い。光学素子は、光源110が生成した光をファイバ104の第1端部132に向けるか、または集束するための走査ミラー114および集束レンズ118を備える。光学素子は、化学種間の結合の結果として放射された光によって生成された光子を収集し、こうした光子を検出器126内に集束するため、1つまたは複数の追加のそれ124も備える。
【0029】
光学素子は、光導体およびローパスフィルタ(図示しない)をさらに備える。ローパスフィルタは、励起光を吸収し、蛍光を透過する光導体内に結合されたKVローパスフィルタで良い。KVフィルタは、非常に低い蛍光性を有し、角度に感応しない。KVフィルタは、検出器筐体内に適合するように薄く、その結果、励起光は約7台の大きさだけ減少する。一実施態様では、光導体は、長さ1インチ、直径850μm溶融石英ロッドであり、収集端部に非常に平滑な面を有する。吸光コーティングは、光が軸外に入るのを防止する。開口数は、好ましくは0.5(55度)であり、その結果、比較的小さいファイバから反射面全体で、理論上非常に高度の割合、たとえば約43%の光を吸収する。
【0030】
検出器126は、化学種間、たとえばターゲットとプローブとの間の結合の結果として生成された光子を正確に検出するように構成された光検出デバイスである。適切な検出器126は、光電管(PMT)組立体で良い。PMT組立体は、HAMAMATSU光電管、光導体、およびSCHOTT KV 540フィルタから成る。PMTは、光子をA/D変換器によってディジタル化可能な電気信号に変換する。制御システム136内のコンピュータソフトウェアはLABVIEWで書かれ、データをディジタル処理でフィルタし、ピーク値として、または電圧対時間のプロットとしてデータを表示する。
【0031】
一実施態様では、矢印138で表される運動デバイスは、光源110、付随する光学素子118、114、124、および検出器138をファイバ104および支持体102に対して、またはこの逆に移動させるために使用される。運動デバイス138は、2本以上の軸に沿って移動可能な線形位置決めロボット追跡システムなど、任意の適切な機構で良い。一実施態様では、運動デバイス138は、マイクロメータのZステージの有無に関わらず、NEWPORT XY電動ステージである。これは、各々のバンドルの各々のファイバ104の第1端部132に光を連続的に方向付けることを可能にする。別法によると、走査ミラー114は、光を各々のファイバ上の1つまたは複数のレンズ118に連続的に方向付けるように移動させることができる。さらにもう1つの実施態様では、光は、バンドル内のすべてのファイバの第1端部に同時に方向付けられる。
【0032】
制御システム136は、光源110、検出器126、および運動デバイス138に結合される。制御システム110は、光源110、検出器126、および運動デバイス138を制御し、検出器126から得られた結果を分析する。
【0033】
使用時、ファイバ104のバンドルは、可動性化学種またはターゲット108を含む溶液中に挿入される。それによって、可動性化学種またはターゲット108は、このバンドル内のファイバ104の表面上で、各々の固定化化学種またはプローブ106に接触する。次に、相補的なプローブおよびターゲットの対間で、結合が生じる。
【0034】
次に、制御システム136は、光を第1ファイバの第1端部132内に方向付けることができるように、光源110およびおよび/またはファイバ104を互いに対して移動することを運動デバイス138に指示する。別法によると、制御システム136は、反射光が第1ファイバの第1端部132内に方向付けられるように、走査ミラー114を移動させる。制御システム136は次に、光線112が走査ミラー114および/または集束レンズ118に方向付けられるように、光源を起動する。集束レンズは、光線112をファイバの第1端部132において焦点状に形成する円筒状レンズである。焦点は、ファイバの長さに対して垂直な平面を形成するため、ファイバおよび光源を正確に整列させる必要はない。
【0035】
光が、光ファイバ104などの導波管内に集束すると、光は、ファイバの表面に対して多くの異なる角度で入射する。臨界角(θ)を超える角度は、ファイバの外側を通過する。臨界角(θ)以下の角度は内反射し、ファイバの内側に留まる。臨界角は、光の波長(λ)、ファイバの屈折率(n1)、および外側の材料の屈折率(n2)の関数である。導波管内では、n1はn2より大きい。
【0036】
光子は単に粒子ではなく、波でもあるため、内反射光の一部分は、光ファイバの表面に達する。周囲の物質(空気など)は比較的低い屈折率を有するため、波の外側部分は、屈折率が比較的高いファイバに残っている波の部分より速く移動する。したがって、波は、最初はファイバの表面方向に向かい、最終的に、ファイバを通るジグザグパターンを続けながらファイバ内に戻る。表面の外側に延在する光は、エバネセント波として公知である。光は、多くの異なる角度で入射するため、全体的にファイバに沿って反射し、ファイバの表面全体に、均一に分布するエバネセント波を生成する。このエバネセント波中のエネルギーの量は、条件によって異なるが、ファイバの軸方向断面における全体的な光の最大3%で良い。一般原則は、エバネセント波は、表面において最高であると共に、表面から距離(Dp)で非線形に低下する強度で、表面を通過する光の波長の約半分だけ広がるということである。正確な方程式は以下のとおり:
Dp = λ/4πsqrt(n12sin2(θ) − n22)
商用のファイバは、他のファイバ、クランプ、管などに接触するにも関わらず、長距離に渡って最小の光学的損失で光を透過するように設計される。エバネセント波は、比較的高指数の物質と接触した場合、光の多くを出すため、市販の光ファイバは、コアファイバの周囲にクラディングを有する。クラディングは、ファイバコアを囲むもう1つの透過層であり、屈折率はコアより低い。クラディングはさらに、コアの機械的強度を増加する。クラディングは、一般的なファイバの目的に重要であるが、本発明の実施態様のシステムには認められない。したがって、光ファイバは、加熱引抜き技術を使用するなど、クラディングを使用しないで特別に製造される。
【0037】
光112は、ファイバ104の内部を第1端部152から第2端部134に通過し、第2端部で反射コーティングから反射し、光源110に戻る。しかし、内部反射の過程では、エバネセント波120はファイバの表面に沿って生じる。エバネセント波120は、ファイバの表面を越えて、光の波長の約半分だけ広がり、ファイバ表面に付着したターゲット−プローブの対であって、標識されて結合した対を照明する。
【0038】
ターゲット108は、プローブ106にハイブリッドし、蛍光分子130で標識される場合、エバネセント波120は蛍光122を生じる。このエバネセント波120の強度は、ファイバ104の表面からの距離に応じて指数関数的に衰え、ファイバ表面から300nmを越えると殆ど消滅する。したがって、ファイバ104、およびファイバ表面の結合されたターゲット−プローブの対が照明され、つまりファイバの周囲および外側の物質は照明されない。これは、検出器126が受信する全体的な信号対雑音比を改善する。
【0039】
標識されたプローブを励起することによって生じる光子は、集束レンズ124によって集束し、検出器126方向に方向付けられる。検出器は、蛍光源の正確な位置を記録し、制御システム136が、可動性化学種またはターゲット108が結合されている固定化化学種またはプローブ106を後で識別し、それによってターゲットを識別することを可能にする。
【0040】
制御システム136は、次に、光を次のファイバの第1端部132内に方向付けることができるように、光源110および/またはファイバ104を互いに対して移動させることを運動デバイス138に指示する。これは、光がすべてのファイバ内に方向付けられるまで繰り返される。同時に、検出器126は、図2に関連して以下に説明するとおり、ファイバからファイバに、またはバンドルからバンドルに移動して、蛍光を検出し、ターゲットとプローブとの結合を識別する。別法によると、光は、特定のバンドルと同時にすべての光ファイバの第1端部に方向付けられ、任意の結合が検出される。
【0041】
エバネセント波によって生じた選択的な照明は、各々のファイバの表面でのみ生成されるため、照明以前に、過剰な未反応の標識された種を除去する必要はない。当然、標識されていない過剰な化学種は、照明および検出以前に洗い流すことができる。
【0042】
次に、上記のシステムの用途の一実施例を説明する。DNAハイブリッド用途では、フルオラフォア(fluoraphore)で標識されたターゲットDNA断片108を含む溶液をウェル内に配置する。プローブDNA断片106は、上記のとおり、ファイバに付着される。ターゲットDNA断片108の構造が、プローブDNA断片106の構造に一致する場合、ターゲットDNA断片108は、プローブDNA断片106とハイブリッドし、ファイバの表面に残る。エバネセント波120は、ファイバ表面付近のみを照明するため、フルオラフォア(fluoraphore)で標識されたターゲットDNA断片は、プローブDNA断片にハイブリッドした場合に照明されるか、または蛍光を発する。不一致のターゲットおよびプローブはハイブリッドせず、ファイバ表面付近に集合しないため、蛍光を発しない。したがって、特定のプローブDNA断片に対するターゲットDNA断片のハイブリッドは、蛍光の存在によって指示される。ターゲットDNA断片とプローブDNA断片との相互作用によって、特定の波長の光の吸収が増加または減少する場合、ファイバ周囲の領域は、相互作用が生じない他のファイバと比較して、より多量または少量の光を放射するであろう。このエバネセント波の強度は、ファイバの表面からの距離に応じて指数関数的に衰えるため、比較的明るく照明しているファイバのみが検出され、記録される。
【0043】
図2は、図1に示す化学種の結合を検出するためのシステム100の部分斜位像である。図示のとおり、複数のバンドル200は、支持体102上に集めることができる。各々のバンドル200は、光学的に不透明かつ化学的に不活性の支柱206内に少なくとも部分的に入れられた積層ファイバの複数の列を含む。各々の支柱206は、ポリマー樹脂など、任意の適切な材料から製造される。バンドル200は、標準の96ウェルプレートなどのプレート208内に形成されたウェル204内に浸漬するように構成される。プレートは、光源110が生成する光貫通することが可能な光学的に透明な材料で構成される。
【0044】
使用の際、各々のウェルは、可動性化学種またはターゲット108を含む様々なターゲット溶液202を充填される(図1)。ファイバ104が溶液202中に存在する場合、光ビーム112は、各々のバンドル200の各々のファイバ104内に連続して方向付けられる。上記のとおり蛍光が生成されると、光はプレート208からレンズ124を通過し、検出器126内に入る。別法によると、検出は、ファイバ104が溶液から除去されると行われる。
【0045】
図3Aは、図1および2に示すシステム100内に使用される光ファイバ104の部分的に組み立てられたバンドル302の斜視図である。図3Bは、図3Aに示す組み立てられたバンドル304の斜視図である。上記のとおり、各々のファイバ104は、任意の適切なシステムおよび方法を使用して、様々な固定化化学種またはプローブ106(図1)で被覆される。このようなファイバはリール上に巻かれ、本発明のシステム100(図1)に使用するためのバンドルを製造する際に、後に使用するために保管される。
【0046】
バンドル302を製造するため、ファイバ104は延長されて基部306上に配置される。一実施態様では、基部306は、実質的に平行なV形凹部308を形成し、これは、基部306の一方の側部の全長に沿って延在する。この凹部に対向する基部306の側部は平坦であるか、またはファイバに対して相補的であり、たとえばくぼんだ凹部は、少なくとも部分的にファイバを収容するようにサイズが決められる。各々の凹部308は、1本のファイバ104を収容するようにサイズが決められる。しかし、凹部は、U形などの任意の適切な形状で良い。
【0047】
基部内の凹部308の全体が、様々なファイバを収容した後、別の基部306は、上にファイバが配置された状態で当該基部の上に配置される。次に、新しい基部は、その凹部内に光ファイバを収容するという具合に続く。このようにして、基部および実質的に平行なファイバの層が互いの上に積み重ねられ、所望の数のファイバを有するバンドルが構成される。最後に、キャップ312が上の基部306上に配置され、ファイバを上の基部に固定する。一実施態様では、ファイバは、図3Aに示すように、複数の基部310上に配置されてから切断され、個々のバンドルを形成する。
【0048】
一実施態様では、凹部308は、バンドルが構成された後、各々のファイバの周囲にある程度の空間が存在して、可動性化学種またはターゲットが、ファイバの長さの少なくとも一部分に沿って流れることが可能だが、十分に緊密に適合して、ファイバが凹部308内を移動することができないように構成され、寸法が決められる。別法によると、ファイバ104の予め決められた長さ314は、基部306から延在し、可動性化学種またはターゲット溶液と接触することを可能にする。
【0049】
さらに、各々のファイバの第2端部134(図1)は、反射コーティング312で被覆されて、ファイバの第2端部から光が漏れるのを防止する。さらに、各々のファイバの第1端部132(図1)は、光学的に平坦になるように研磨され(ファイバの長手方向軸に対して実質的に垂直に)、その結果、第1端部に入射する光は反射または散乱しない。
【0050】
図4は、本発明のもう1つの実施態様によるバンドルの2列400の別の実施態様である。この実施態様では、基部402は、複数の実質的に平行なU形凹部404を含む。異なるファイバ104は、各々の凹部内に配置され、基部は、凹部が互いに対面するが、互いから偏位するように積み重ねられる。追加の基部およびファイバは互いの上に積み重ねられ、所望のバンドルが形成される。
【0051】
図5は、さらにもう1つの実施態様のバンドル506である。この場合、ファイバ104は、薄い接着フィルム508上に互いに近接して配置され、ファイバは、実質的に平行なファイバ104のマットを形成する。次に、実質的に平行なファイバのマットは、螺旋形のバンドル状に巻かれる。別法による実施態様では、ファイバは、バンドル内に不規則に配置される。こうしたバンドル506を製造するためのプロセスのより詳細な説明は、図9A〜9Dに関連して以下に説明する。
【0052】
図6A〜6Dは、本発明の一実施態様により、プローブを光ファイバに付着させ、プローブとターゲットとの結合を検出するための様々な方法のフローチャートである。図6Aは、光ファイバのバンドルに使用して、化学種の結合を検出するためのプローブを構成するための複数ステップのワークフローのブロック図である。ワークフローは、基本的に3つのステップから成る。第1ステップ602は、溶液オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)から構成され、これは、可変基部を含むDNAの隣接部分にハイブリッドする1対のオリゴヌクレオチドプローブ(オリゴマー)を使用する。最初、1つまたは複数の既知の配列604は、試験管などの混合容器618内の溶液中に導入される。既知の配列は、連結DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、mRNAなどである。各々の既知の配列604は、最終的に生成を要するプローブ配列640の部分と相補的な部分を有し、したがって、相応に選択される。
【0053】
図6Dに関連して以下で説明するとおり、複数のオリゴヌクレオチドプローブは、最終的に、結合の検出に使用されるファイバに付着することが望まれるプローブであり、これも陽気618内の溶液に添加する。オリゴヌクレオチドプローブ610(1)、610(2)および610(3)のいくつかは、Zipコード配列612(1)、612(2)および612(3)が付着され、その他のターゲットの固有のオリゴヌクレオチドプローブ606(1)、606(2)および606(3)は、染料、Q−DOTなど(TSO標識)、608(1)、608(2)および608(3)で標識される。異なるオリゴヌクレオチドプローブ610(1)および610(2)は、異なるZipコード配列612(1)、612(2)および612(3)を有し、異なるオリゴヌクレオチドプローブ606(1)、606(2)および606(3)は、異なる標識608(1)、608(2)および608(3)、たとえば着色染料が付着される点に注意するべきである。各々のOLAは、既知の配列604の相補的な部分に対するプローブのハイブリッドを必要とする。つまり、プローブ610(3)および606(3)のみが、特定の位置において相補的な既知の配列604(3)とハイブリッドするが、他のプローブはハイブリッドしない。溶液は、ライゲーション酵素614も含む。
【0054】
次に、溶液は、55℃などのハイブリッド温度まで加熱すると、洗剤的に、プローブ610(1)、610(2)、610(3)、606(1)、606(2)および606(3)と既知の配列604(3)との間のハイブリッドが生じる。こうしたハイブリッドは、一般に温度に敏感であり、つまり、ハイブリッドは一般に、正確な温度でのみ生じる。プローブが、既知の配列にハイブリッドすると、次に、ライゲーション酵素614は、プローブと共に共有結合し、ステップ602に示すようにライゲートプローブ配列を形成する。
【0055】
次に、温度を上昇させて、相補的な既知の配列604から各々のプローブを「融解」させ、この温度は、別のハイブリッドに利用できる。したがって、温度サイクリングを使用して線形増幅を行うことができるため、それによって複数のライゲートプローブ配列640が生成される。さらに、異なる既知の配列604、異なるプローブ606(1)、606(2)、606(3)、610(1)、610(2)および610(3)、および異なる標識608(1)、608(2)および608(3)は、同じ溶液中に提供され、複数の異なるプローブ配列640が生成される。
【0056】
図6Aの第2ステップは、プローブ配列640を含む溶液中へのファイバ622の添加を示す。ファイバ622は、上記のとおり、任意の適切な光ファイバで良い。ファイバは、図示のとおり、ファイバブロック628内にバンドル状に集められるか、または後でバンドルされる。実施態様によっては、バンドルは、図6Aに示すとおり、その一方の側に広い円形パターン、および他方の側に非常にコンパクトな配列を有する。ファイバの数は、上記のとおり、ファイバの単一リング、複数のリング、またはファイバの螺旋状配列で数本から数千本まで様々である。
【0057】
ファイバ622には、汎用プローブ624が共有付着される。汎用プローブ624はすべて、同じZip配列(ファイバ−Zip)を有する。次に、Zipテンプレート616が溶液中に添加される(あるいは、ステップ602で既に添加されている)。各々のZipテンプレートは以下を含む:(1)各々のファイバ622上のプローブ624のファイバ−Zipの両方に対して相補的な配列、および(2)互いにハイブリッドできるように、各々のプローブ610(1)、610(2)および610(3)に付着したTSO−Zip612(1)、612(2)および612(3)に対して相補的な配列。ファイバ−ZipおよびTSO−Zipは、次に、別のライゲーション酵素620を使用するライゲーションによって、互いに共有結合することができる。ライゲーション酵素614および620は、同じライゲーション酵素で良い。したがって、最初のライゲーションの際に、TSO−Zip612(1)、612(2)および612(3)もTSO標識608(1)、608(2)または608(3)にライゲートされたように、今度は、ファイバ622が、それぞれ標識が付着された1つまたは複数のプローブに共有付着される。
【0058】
使用されるZipテンプレート616は、各々のファイバZip配列に異なるTSO−Zipを有し、異なるプローブ配列640の複合をファイバ622に付着させることを可能にし、つまり、最終的に、1つのファイバを使用して、複数のターゲットを検出することができる。この場合、特定のファイバに関する各々の異なるプローブ配列640は、複合化を実施するために、異なる一意の標識、たとえば異なる色などを有する。したがって、上記の技術は、最初に1種類のプローブが付着された1種類のファイバのみを要する。したがって、1種類のファイバのみを製造すれば良いため、品質管理およびコストが単純化される。実施態様によっては、プローブ配列640を組み立てるための全体的なプロセスは、わずか数分間で行われる。各々のファイバには、複数の異なる種類の汎用プローブ624が付着されることに注意する。
【0059】
図6Aの第3および最終ステップ605は、図6Dに関連して以下で説明するとおり、検出ステップである。やはり、ファイバは、ステップ603と605との間で洗浄されることに注意する。以下の表1は、図6Aに関連する上記の方法のパラメータのいくつかの一実施例である。
【0060】
【表1】
図6Bは、光ファイバのバンドルを構成および使用して、化学種の結合を検出するためのもう1つの複数ステップのワークフローのブロック図である。最初にステップ642で、既知の配列604は、試験管などの混合容器618内の溶液中に導入される。既知の配列は、連結DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、mRNAなどで良い。既知の配列604は、最終的に生成を要するプローブ配列640の配列と相補的な配列を有し、したがって、相応に選択される。
【0061】
ターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ650も、混合容器618内の溶液中に添加される。これらのプローブ650は様々な配列を有し、それによって、使用の際に異なるプローブを提供することができる。ターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ650のいくつかは、Zipコード配列TSO−Zipが付着されるが、他のプローブはターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ(TSO)652のみである。これらのターゲット固有のオリゴヌクレオチドプローブ650および652は、図6Aに関連して上記で説明するとおり、特定の既知の配列604上に連続的にハイブリッドし、一緒にライゲートするように設計される。さらに、TSO−Zip612は、汎用フォワードプライマとハイブリッドするための配列654を含み、TSO652は、汎用リバースプライマとハイブリッドするための配列656を含む(または、この逆)。
【0062】
ステップ644では、相補的な汎用フォワードプライマ658およびリバースプライマ660、並びにDNAポリメラーゼ(図示しない)が溶液に添加される。相補的リバースプライマ660(または相補的フォワードプライマ658)は、染料608、Q−DOTなどで標識される。ステップ642のプローブ配列640は、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)によって増幅され、標識608を有する同じ配列のコピーを生成する。非ライゲートプローブは、指数関数的に増幅しない。
【0063】
ファイバ622は、溶液中に挿入される。ファイバ622には、プローブ624が共有付着される。各々のプローブ624は、TSO−Zip612配列に対して相補的であるように設計されたZip配列(ファイバ−Zip)を有する。これは、生成物がプローブ624とハイブリッドし、ファイバ622を染料608などで標識することを可能にする。最終ステップ648は検出ステップであり、図6Dに関連して以下でより詳細に説明する。やはり、ファイバは、ステップ646と648との間で洗浄されることに注意する。
【0064】
図6Cは、光ファイバのバンドルを構成および使用して、化学種の結合を検出するためのもう1つの複数ステップのワークフローのブロック図である。この実施態様はZipコードを必要とせず、フィコエリトリン標識を使用する。最初にステップ662では、汎用プローブ668およびライゲーション酵素は、溶液中で既知の配列604と混合される。汎用プローブ668は、塩基の共通配列(「cccc」で表される)、および一定数の塩基に対する全結合配列(「nnnnn」で表される)を有する汎用ターゲット特有のオリゴヌクレオチドを生成するために使用される。共通配列は、特定用途のために選択される。たとえば、ヒトの遺伝子の発現解析では、短い4塩基配列は、各々の遺伝子が少なくとも1回この配列を有するように選択される。3塩基配列も有効だが、5以上の比較的長い配列は、おそらくすべての遺伝子に存在しないと思われる。
【0065】
短い4塩基配列が適切なターゲットにハイブリッドするのを可能にするため、共通塩基のみの短い4塩基配列は一般に、強度のハイブリッドには短すぎるため、全結合配列を追加する。たとえば、全結合5mer配列は、ターゲット固有の配列を9塩基に増加すると十分である。5mer全結合配列の場合、1024個の汎用ターゲットのオリゴヌクレオチドを合成する必要があり、それぞれ5merの固有の結合を有するが、オリゴヌクレオチドの一方の端部には、同じ4mer配列を有する。
【0066】
次に、汎用プローブを一緒に混合する。汎用プローブの同じ混合物は、どのテストにも使用できる。オリゴヌクレオチドを大量に製造して混合するため、汎用プローブの混合物を製造するための製造コストは低い。
【0067】
汎用プローブは、既知の配列604を含む溶液中に混合される。既知の配列604は、連結DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、mRNAなどで良い。既知の配列604は、最終的に生成を要する汎用プローブの少なくともいくつかに対して相補的な配列を有するため、相応に選択される。溶液は、ライゲーション酵素614も含む。
【0068】
ステップ664では、ファイバ662は、サンプル混合物中に導入される。各々のファイバにはターゲット固有の配列624が存在し、この配列624は、共通の塩基配列に隣接する特定のターゲット配列にハイブリッドするように設計されているため、汎用プローブはこの配列にハイブリッドしてライゲートされ、その結果、正しいターゲットが存在する場合、汎用プローブをファイバに共有結合する。すべての汎用プローブはビオチニル化され、つまりビオチン670が付着されている。ライゲーション後、既知の配列604はプローブから「融解」され、ファイバが洗浄されると、ファイバに共有付着された汎用プローブのみが残る。
【0069】
ステップ666では、ファイバ上でビオチン670に結合される標識が溶液に添加される。このような標識の一実施例はフィコエリトリンであり、殆どの染料より約20倍明るいタンパク質、あるいはストレプトアビジンで被覆されたQ−DOTSである。上記のとおり、最終ステップ666は検出ステップであり、図6Dに関連して以下でより詳細に説明する。やはり、ファイバは、ステップ664と666との間で洗浄される点に注意する。表2は、図6Cの一実施例によるシステム仕様を示す。
【0070】
【表2】
図6Dは、化学種の結合を検出するためのシステム670の斜位像である。システム670は、支持体676と、細長い光ファイバ622を互いに対して付着させるためのファイバブロック628とを備える。光ファイバ622は、本明細書に記載するように製造された任意のファイバで良く、第1端部680と、第1端部から離れた(隠れている)第2端部とを有する。光ファイバ622は可撓性である。
【0071】
支持体676は、矢印で示すように、中心軸682の周囲で回転するように構成された平面状のディスクで良い。ファイバブロック628は任意の適切な形状で良く、支持体676と共に、同じ中心軸682の周囲で回転するように構成される。実施態様によっては、支持体676およびファイバブロックは同じ一体構成要素である。実施態様によっては、ファイバブロック628は樹脂、蝋状物質から製造される。
【0072】
支持体676は、第1端部680付近のファイバが互いに実質的に平行になり、支持体676に対して実質的に垂直になるように、ファイバ622を第1端部680付近のリング内に確実に配置する。別法によると、支持体676は、ファイバが十分に離れており、各々のファイバの第1端部680に入射する光が、隣接するファイバの第1端部に実質的に入射することがない限り、ファイバを螺旋状配列などの任意の配列で配置して良い。実施態様によっては、光が1本のファイバにのみ到達するようにサイズが決められたアパーチャを有するファイバの第1端部680上に方向付けられたマスク(図示しない)を使用する。
【0073】
ファイバブロック628は、ファイバ622を任意の適切な配置、たとえば円形配置、マトリックス配置、螺旋状配置などで配置する。第2端部、つまり第1端部680から離れた端部におけるファイバの配置は、支持体676におけるファイバの配置と比べて、占める断面積がはるかに少ない。つまり、ファイバの第2端部は、ファイバの第1端部680より互いに対して非常に近い。ファイバは、より容易に検出できるように互いに非常に接近させて第2端部に配置されるが、やはり第2端部付近においても互いに実質的に平行に保たれる。
【0074】
システム670はさらに、ウェル684と、光源672と、第1レンズ674と、第2レンズ686と、検出器688とを備え、これらはすべて、図1に関連して上記で述べた対応する構成要素に類似する。これらの構成要素は、支持体676、ファイバブロック628およびファイバ622と相対的な空間に取り付けられる。
【0075】
使用の際、ファイバの端部は、サンプル溶液を含むウェル684内に挿入される。支持体676、ファイバブロック628およびファイバ622は、第1ファイバの第1端部680を光源672から出る光と整列させるように回転させる。光は、第1レンズ674によって、第1ファイバの第1端部または第1端部680付近において焦点内に集束される。光は次に、ファイバの周囲付近にエバネセント波を形成する。この光は、結合が、ファイバ上に構成されたプローブと、サンプル溶液中に存在するターゲットとの間に生じた場合、ファイバに付着されたプローブに付着した標識を励起させる。標識によって放射される光は、第2レンズ686によって検出器688内に集束し、結合が生じたかどうかを検出する。類似のシステムの使用に関するその他の詳細は、図1に関連して上記で説明されている。
【0076】
さらに、実施態様によっては、プローブは、インシチュ合成技術を使用して、ファイバ上に構成することができる。やはり、実施態様によっては、上記のシステム670は、アッセイの多重化のために非常に少量のサンプルのみが必要である。このシステムも低コストの機器であり、1つのモータ、単純な光学系、光検出器、およびレーザのみが必要である。このシステムはコンパクトで、簡単に使用でき、操作者はターゲットサンプルを添加し、回答を待つ。また、自由溶液中の異なるプローブの数が少なく(1024個)、テストごとにアッセイの非常に大規模な多重化が可能である。
【0077】
図7A〜7Dは、システム670(図6D)の様々なステージの組立体の斜位像である。図7Aに示すように、ファイバ622は、互いに対して平行にリング状に配列される。支持体676は、ファイバの第1端部付近において、ファイバを互いに平行にリング状に取り付ける。追加の支持体706を使用すると、追加の支持体をファイバに追加することができる。追加の支持体706は内部に孔があり、ファイバはこの孔を貫通する。追加の支持体706を降下させると、ファイバ先端を分離させることができ、上昇させると、ファイバ先端を互いに圧縮することができる。この構成では、各々のファイバは、ファイバ自体のウェル内に挿入することができるため、1つまたは複数のプローブ708を各々のファイバの第2端部に取り付けることができる。たとえば、各々のウェルは、たとえば、図6A〜6Cに関連して上記で説明したように、固有のオリゴヌクレオチドプローブを対応するファイバに永久的に付着させるのに必要な化学的性質を有する。
【0078】
図7Bは、ファイバをコンパクトな配列状にバンドルするかを示す。追加の支持体706は、支持体676に隣接して上昇される。実施態様によっては、次に、自動化機構は、矢印710で示すように、ファイバの第2端部を互いの近くに押す。次に、ファイバ622の周囲に、ファイバブロック628が形成される。たとえば、蝋または樹脂をファイバの周囲に注いで降下させると、ファイバブロック628を形成することができる。
【0079】
図7Cは、ファイバがカラー714内にどのように挿入されるかを示す。カラー714は、ファイバの第2端部付近で、ファイバ622を互いにバンドルする。カラー714は、ファイバブロック628材料内に固定され、組立体に剛性を与える。カラー714は、以下に記載するターゲット管に対して相補的な形状を有する。各々のファイバの端部は、反射材料718で被覆される。
【0080】
図7Dは、ターゲットを含むサンプル溶液720を収容するターゲット管722を示す。ターゲット管722は、カラー714に対して相補的な形状を有する(図7C)。ターゲット管722は、矢印724で示すように押されて、カラー714と接触する(図C)。これは、サンプル溶液720が、ファイバ622に接触するのを可能にする(図7A)。実施態様によっては、ターゲット管は、光学的に透過性の材料から製造される。一般に、ファイバの数および直径は、最小サンプル溶液の容積を決定する。たとえば、25本のファイバ、直径100μm、およびファイバ当たり4色の100アッセイブロックは、最小0.5μLのターゲットが必要になるであろう。次に、光は、図6Dに関連して上記で述べたとおり、ファイバの下方に方向付けられ、カラーおよびファイバは回転される。
【0081】
図8Aおよび8Bは、システムを構成するもう1つの方法を示す。特に、図8Aは、ファイバ622およびウェル806の線形配列を示す。可撓性バンド802は、ファイバを互いに平行な固定配列で支持する。貫通孔を有する第2の可撓性バンド804は、支持バンド802に接近するか、またはさらに離れるように移動することができ、その結果、ファイバの第2端部をウェル内に適合するように遠く離して配置するか、または上昇させると、ファイバ先端を圧縮して互いに接近させることができる。上記のとおり、各々のウェルは、固有のプローブをファイバに永久的に付着させるのに必要な化学的性質を含む。プローブをファイバに付着させた後、バンドは、図8Bに示すように円形または螺旋形に曲げることができる。次に、ファイバ622の第2端部は、参照符号808で示すように一緒にクランプすることができ、ファイバは、図7Bに関連して上記で述べた方法と類似する方法で、ファイバブロック628に付着させることができる。
【0082】
図9A〜9Dは、本発明の実施態様により、化学種の結合を検出するためのシステムに使用される光ファイバの複数のバンドルを製造するためのシステムの斜位像である。図9Aは、化学種908を光ファイバ910上に付着させるためのシステムを示す。裸光ファイバは、矢印906で示すようにリール902から巻き出される。次に、光ファイバ910は、化学種908の結合を促進するためにプラズマ処理され904、化学種908は、光ファイバ910を含むファイバ上にプローブを構成するのに必要な種を含んで良い。化学種908は次に、光ファイバ910上に付着される。化学種908は、任意の適切な手段、たとえば図示のとおり光ファイバを化学種908の槽中を通過させる、化学種を光ファイバ上に吸収させる、化学種を光ファイバ上に噴霧するなどの方法によって、光ファイバ910上に付着させる。最終的に一緒にバンドルされる各々の光ファイバは、1種類または複数種類の固定化化学種を上に収容する。
【0083】
図9Bは、光ファイバ910をバンドルするためのシステムを示す。各々が上に異なる化学種を有する複数の光ファイバ910は、巻き出されてテープ916上に配置される。光ファイバは、互いに実質的に平行に、テープ916の長手方向軸に実質的に垂直に配列される。テープ916は、光ファイバ910に面するテープ916の表面上に接着剤を有する。この接着剤は、光ファイバをテープに接触した状態に拘束して、光ファイバが互いに接触するのを防止する。次に、光ファイバ910は、切断記号914で示されるように切断され、各々の光ファイバの短い長さはテープ916の側部から延在し、この側部において重畳される。さらに、ステップ912は、ファイバの端部を確実に整列させるために使用される。
【0084】
テープ916は次に、テープ918からスプール926上に巻かれ、十分なテープが露出されて、光ファイバの次の集合がテープ上に繰り出され、このプロセスが繰り返される。その結果、テープおよび光ファイバの連続的な螺旋状の層が得られ、これらは、スプール926上に巻かれて、光ファイバのバンドル922を形成する。
【0085】
図9Cは、バンドルを研磨および被覆するためのシステムを示す。各々のバンドル922は、各々の長手方向端部から延在する複数の光ファイバを有する。光源からの光を収容する光ファイバの端部は、研磨器938によって研磨され、ギザギザの端部が除去されて、各々の光ファイバの長手方向軸に実質的に垂直な実質的に光学的に平坦な表面を形成する。実質的に平坦な表面は、光ファイバに入射する光の散乱を防止する。各々のファイバの対向端部は、バンドルの一方の側を反射インクパッド940に接触させるなどによって、反射コーティングで被覆する。
【0086】
図9Dは、バンドル922のアレイを形成するためのシステムを示す。複数のバンドル922が形成されると、シャフト934は、各々のバンドル922のスプール926を通して配置される。シャフト934は、直径が異なる2つの長手方向区分を有する。第1の長手方向区分は、スプール926内に緊密に適合するサイズに作られ、第2の長手方向区分は、プレートまたはフレーム930内に形成された貫通孔935に適合するサイズに作られる。次に、端部キャップ932は、バンドルをフレーム930に確実に結合する一方、バンドルはそれでもなお、シャフト934の周囲で回転することができるように、第2の長手方向区分に取り付けられる。
【0087】
図10は、化学種の結合を検出するためのさらにもう1つのシステム1000の斜位像である。このシステム1000は、図6に関連して上記で述べたシステムに類似する。光ファイバ1006は、光ファイバ1006が支持ディスク1002を通って互いに実質的に平行に、環状構成で延在するように、支持ディスク1002に結合される。支持ディスク1002は、矢印1004で示すように、中心の長手方向軸の周囲で回転可能である。支持ディスクは、連続的な運動ではなく、個々のステップで支持ディスクを回転させるステッパモータによって回転される。上記の方法に類似する方法では、各々の光ファイバ1006には、1つまたは複数の化学種またはプローブ1020が固定化または共有付着される。
【0088】
システム1000は、回転ドラム1030によって駆動されるコンベヤ1032も備える。回転ドラム1030は、矢印1028で示す方向に回転し、それによってコンベヤ1032は、矢印1034で示された方向に移動する。回転ドラム1030は、連続的な運動ではなく、個々のステップで回転ドラムを回転させるもう1つのステッパモータによって回転される。コンベヤ1032は、可動性化学種またはターゲット溶液を光ファイバ1006方向に搬送するように構成される。一実施態様では、ターゲット溶液1038の個々の液滴は、互いに予め決められた距離において、コンベヤ1032上に配置される。
【0089】
システム1000は、上記に類似する光源1016および検出器1012をさらに備える。1つまたは複数のレンズ1018などの光学素子は、光源からの光を各々の光ファイバに集束するか、または光ファイバの周囲から放射される光を検出器1012内に集束させるために使用される。2色性ミラー1008は、光源1016、光ファイバ1018、および検出器1012の間に配置される。2色性ミラー1008は、波長またはスペクトルに応じて光を選択的に反射し、他の光を透過する特殊なタイプの干渉フィルタである。したがって、2色性ミラー1008、光源からの光を各々の光ファイバ1006の端部において反射するが、光ファイバの周囲でエバネセント波によって生成された光は、矢印1010で示すように通過して検出器1010に達する。
【0090】
支持ディスク1002およびコンベヤ1032が回転すると、各々の光ファイバ1006の第2端部は、ターゲット溶液1038の異なる液滴に接触する。その結果、ターゲット溶液の各々の液滴は、対応する光ファイバに少なくとも部分的に接触することができる。支持ディスク1002は回転し続け、ターゲット溶液中のターゲットに、プローブ1020に結合する時間を与える。次に、プローブに結合しなかった過剰なターゲット溶液は、光ファイバの第2端部を洗浄溶液1026に通すことによって、光ファイバから洗い流す。
【0091】
次に、光源1016を作動させると、光ビーム1014は、光ファイバの第2端部から離れた光ファイバの第1端部に方向付けられる。結合が、プローブ−ターゲットの対間に生じた場合、光ファイバの周囲に形成されたエバネセント波によって、結合対は蛍光または光を放射する。この放射光は、2色性ミラー1008を通り、検出器1012内に伝達される。次に、支持ディスク1002およびコンベヤが回転する。ファイバは、ステップ1036で洗浄され、ハイブリッドされたターゲットを除去され、たとえばファイバは加熱洗浄溶液に晒され、蛍光ターゲットを変性させるか、または除去される。この方法では、次に、同じファイバを再度別のターゲットに使用することができる。次に、プロセスを繰り返して、すべての光ファイバについて、検出ステップを行う。この方法では、検出器1012は、光ファイバの表面上における化学種の結合を自動的に検出することができる。
【0092】
図11は、化学種の結合を検出するためのもう1つのシステム1100の側面図である。システム1100は、加熱器フレーム1110に結合される固定ブロック加熱器1104を備える。加熱器フレーム1110は、上記に類似する支持プレート、光ファイバのバンドル、ウェルなどを備えるアッセイを確実に保持するように構成される。また、加熱器フレーム1110は、必要な場合、たとえばハイブリッド培養ステップの際など、ブロック加熱器1104からの熱をアッセイ1112に伝達するように構成される。しかし、熱の必要がない場合、ブロック加熱器は、システム1102から取り外され、フレーム1110は、壁部、またはボルトで接地接続された比較的大きいフレームにボルトで取り付けることによって、固定または固定化物体に確実に取り付けられる。
【0093】
上記で図1〜4Bに関連して述べたシステムと同様、システム1100も、検出器1116、およびレーザなどの光源1118を備える。システム1100はさらに、アッセイ1112から放射された光を検出器1116内に集束させるための光学素子1114を備える。検出器1116、光源1118、および光学素子1114は、直接または間接的にXYプラットフォーム1120上に取り付けられる。XYプラとフォーム1120は、XYモータなどの運動デバイス1122に結合される。運動デバイスは、プラットフォームをX軸に沿って(図11のページに対して平行に)、およびY軸に沿って(図11のページに対して垂直に)平行移動させる。たとえば、運動デバイス1122は、プラットフォーム1120を破線1130で示される位置に移動させることができる。運動デバイス1122は、少なくとも1つの平面に沿ってプラットフォーム1120を平行移動させるための任意の適切な運動デバイスで良い。さらに、運動デバイスは、運動デバイス1122に電気的に結合された制御システム1124によって制御される。
【0094】
C形フレーム1128もプラットフォーム1120に結合されるため、プラットフォーム1120と共にXY平面内で移動することができる。複数のミラー1134、1126も、プラットフォーム1120に結合される。これらのミラーは、光源1118から放射される光を各々の光ファイバの端部に方向付ける。一実施態様では、これらのミラーは走査ミラーで良い。別の実施態様では、ファイバの端部に隣接するミラー1106のみが、光をアッセイ1112のバンドル内の光ファイバの各々の端部に連続的に方向付けるための走査ミラーである。
【0095】
一実施態様では、レンズ1108などの光学素子は、光源1118から放射される光の経路に沿って、光源とアッセイ1112との間に配置される。これらの光学素子は、オプティカルフローに方向付けられる前に、光を集束または状態調節するために使用され、レンズ、フィルタなどを備える。
【0096】
図12は、本発明の実施態様により化学種の結合を検出するための方法1200のフローチャートである。システム100(図1)、600(図6)または800(図8)などのシステムは、最初にステップ1202で構成される。システムを構築するには、固定化化学種またはプローブを上に有するファイバをステップ1204で最初に製造する必要があり、その一実施例を図7Aに関連して説明する。このようなファイバを製造するのに適する方法は、米国特許第6,1273,0812号に開示されており、この特許は、引用することにより全体的に本明細書に援用する。ファイバは次に、図3、4Aおよび4B並びに図7B〜7Dに関連して上記で説明したように、ステップ1206においてバンドル内に組み立てられる。
【0097】
次に、可動性化学種またはターゲットを含むターゲット溶液202(図2)は、ウェル204(図2)もしくは618(図6)などの様々なウェル内、またはステップ1208においてコンベヤ832(図8)上に配置される。次に、ファイバおよびターゲット溶液は、ステップ1210で培養され、プローブおよびターゲット間の結合またはハイブリッドを促進する。結合/ハイブリッドが生じた後、ファイバは、ステップ1211で洗浄される。次に、光ファイバの第1端部は、光源110(図1)、1218(図12)、602(図6)または816(図8)、および中間の任意の光学素子などの光源を出る光の経路と整列される。たとえば、走査ミラー114(図1)は、光の向きを第1ファイバの第1端部に変える。もう1つの実施態様では、運動デバイス138(図1)は、光源、光学素子、およびファイバを互いに対して移動させて、光の経路を第1ファイバの第1端部と整列させる。もう1つの実施態様では、第1支持体606(図6)は中心軸の周囲で回転され、第1ファイバの第1端部616(図6)は光の経路と整列される(やはり、図8参照)。
【0098】
次に、制御システムは光源を作動させて、ステップ1214において第1ファイバの第1端部を照明する。エバネセント波は、第1ファイバの内部を照明することによって、ファイバの表面上に形成される。結合が、ファイバの表面においてプローブおよびターゲット間で生じた場合、エバネセント波によって標識が励起され、それによって標識を照明して蛍光を発生させる。検出器126(図1)、1216(図12)、614(図6)または812(図8)などの検出器は、ステップ1216においてこうした蛍光を検出する。検出された蛍光の位置は、ステップ1218において制御システム内に保存され、後に分析される。
【0099】
制御システムは、次に、ステップ1220で、バンドル(またはシステム)内のすべてのファイバが、照明および/または検出されたかどうか、つまり照明および/または検出が完了したかどうかを判断する。照明および/または検出が完了しなかった場合(1220−いいえ)、制御システムは、光の経路を次のファイバの第1端部と整列させる。これは、すべてのファイバが照明されるまで続く。すべてのファイバが照明されて、セッションが完了すると(ステップ1220−はい)、保存された検出結果がステップ1222で分析され、ステップ1224でシステムの操作者に表示される。
【0100】
本発明の特定の実施態様に関する上記の説明は、具体的に示して説明するためにのみ存在する。たとえば、本明細書に記載するどの方法も、発明を実行する1つの方法を示すことを意図された単なる実施例である。これらは、発明を網羅するか、または開示されている正確な形態に発明を限定することを意図しているのではない。明らかに、上記の示唆を考慮して多くの修正および変形が可能である。たとえば、ハイブリッドによる配列決定は、フォーマットI、IIまたはIIIがある。また、本明細書に記載する図面は、一定の縮尺で描かれているのではない。これらの実施態様は、本発明の原理およびその実際上の用途を最も良く説明し、当業者が、発明および意図した特定の用途に適する様々な修正を加えた様々な実施態様を最も良く利用することができるように選択して説明した。さらに、方法におけるステップの順序は、必ずしも、記載された配列で行われることを意図しているのではない。本発明の示唆の側面は、上記の実施例を考慮するとさらに理解され、上記の実施例は、本発明の範囲を制限するものであると解釈するべきではない。本発明の範囲は、以下の請求項および等価なものによって定義されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0101】
当業者は、以下の図面は単に具体的に示すことを目的としていることを理解するであろう。図面は、いかなる点でも、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【図1】図1は、本発明の実施態様による化学種の結合を検出するためのシステムの一部分の部分断面図斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す化学種の結合を検出するためのシステムの部分断面図斜視図である。
【図3】図3Aは、図1および2に示すシステムに使用される光ファイバの部分的に組み立てられたバンドルの斜視図である。図3Bは、図3Aに示す組み立てられたバンドルの斜視図である。
【図4】図4は、本発明のもう1つの実施態様によるバンドルの2列のもう1つの実施態様である。
【図5】本発明のさらにもう1つの実施態様によるバンドルのさらにもう1つの実施態様である。
【図6A】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図6B】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図6C】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図6D】図6A〜6Dは、プローブを光ファイバに付着させ、本発明の一実施態様によるプローブとターゲットとの結合を検出するための異なる方法のフローチャートである。
【図7】図7A〜7Dは、本発明によるアレイを製造するためのシステムおよび方法の斜位像である。
【図8】図8Aおよび8Bは、本発明のもう1つの実施態様によるアレイを製造するためのもう1つのシステムおよび方法の斜位像である。
【図9】図9A〜9Dは、本発明のもう1つの実施態様によるアレイを製造するためのさらにもう1つのシステムの斜位像である。
【図10】図10は、本発明のもう1つの実施態様による化学種の結合を検出するためのもう1つのシステムの斜位像である。
【図11】図11は、本発明のもう1つの実施態様による化学種の結合を検出するためのもう1つのシステムの斜位像である。
【図12】図12は、本発明の一実施態様による化学種の結合を検出するための方法のフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの化学種の結合を検出するためのシステムであって、
各々が、第2端部から離れた第1端部を有する細長い光ファイバのバンドルと、
各々が、該光ファイバの第1端部および第2端部の間において、予め決められた区分内の該光ファイバの1つに付着される複数のプローブと、
ターゲットを含む溶液を保持し、該各々の光ファイバの少なくとも該予め決められた区分を収容するように構成されたウェルと、
光を該光ファイバの各々の該第1端部内に方向付けるように構成された光源と、
該複数のプローブの少なくとも1つに対する該ターゲットの結合によって放射される光を検出するように構成された検出器とを備えるシステム。
【請求項2】
複数のバンドルおよび複数のウェルをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記検出器が、前記光ファイバの少なくとも1つの前記第2端部の近傍に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記光源が、前記光ファイバの少なくとも1つの前記第1端部に近接して配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ウェルの各々が、ある長さの前記バンドルを内部に収容するように構成され、寸法が決められ、該ウェルの断面が該バンドルの断面より大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記バンドル内の前記光ファイバが互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記バンドル内の前記光ファイバが互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記光ファイバの各々の前記第2端部が、反射コーティングで被覆される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記バンドルが、平行光ファイバの複数の隣接する層から成る、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記バンドルが、円筒状に巻かれた平行光ファイバの層から成る、請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記バンドルが、円筒を形成する平行光ファイバの複数の同心層から成る、請求項に記載のシステム。
【請求項12】
前記バンドルが平行光ファイバの螺旋状の層を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記バンドルが、前記第1端部に隣接してリング、および前記第2端部に隣接してバンドルを形成する実質的に平行なファイバを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記バンドルが、前記第1端部に隣接してリング、および前記第2端部に隣接してバンドルを形成する平行なファイバを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記光源が、前記各々の光ファイバの周囲でエバネセント波を生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1端部および前記第2端部に隣接する予め決められた長さの前記光ファイバが、互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1端部および前記第2端部に隣接する予め決められた長さの前記光ファイバが、互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1端部に隣接する予め決められた長さが互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1端部に隣接する予め決められた長さが互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2端部に隣接する予め決められた長さが互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2端部に隣接する予め決められた長さが互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記光ファイバの前記第1端部が、前記光ファイバの前記第2端部より、互いに遠く離れて配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記予め決められた区分が前記光ファイバの第2端部に隣接し、該予め決められた区分における前記バンドルの直径が、前記ウェルの直径より小さい、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
光を前記光源から前記光ファイバの各々に連続的に方向付けるための運動デバイスをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記運動デバイスを制御するための制御システムをさらに備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記検出器を照明された光ファイバに隣接して連続的に配置するための運動デバイスをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
前記運動デバイスを制御するための制御システムをさらに備える、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記光源が励起レーザまたはアーク灯である、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
前記検出器が光電管である、請求項1に記載のシステム。
【請求項30】
前記反射コーティングが金属から製造される、請求項8に記載のシステム。
【請求項31】
2つの化学種の結合を検出するためのシステムであって、
各々の光ファイバが、第2端部から離れた第1端部を有する細長い光ファイバの複数のバンドルと、
各々が、該光ファイバの第1端部および第2端部の間において、予め決められた区分内の該光ファイバの1つに付着される複数のプローブと、
ターゲットを含む溶液を保持し、該複数のバンドルの少なくとも1つの該各々の光ファイバの少なくとも該予め決められた区分を収容するように構成されたウェルと、
光を該光ファイバの各々の該第1端部内に方向付けるように構成された光源と、
該複数のプローブの少なくとも1つに対する該ターゲットの結合によって放射される光を検出するように構成された検出器とを備えるシステム。
【請求項32】
2つの化学種の結合を検出するためのシステムであって、
第2端部から離れた第1端部を備える細長い光ファイバのバンドルであって、該第1端部が、該第2端部より互いに遠く離れて配置され、該第1端部に隣接する該光ファイバの予め決められた長さが、互いに実質的に平行であり、該第2端部に隣接する該光ファイバの予め決められた長さが、互いに実質的に平行である細長い光ファイバのバンドルと、
各々が、該光ファイバの第1端部および第2端部の間において、予め決められた区分内の該光ファイバの1つに付着される複数のプローブとを備えるシステム。
【請求項33】
2つの化学種の結合を検出するための方法であって、
各々が、光ファイバの各々の第1端部および第2端部との間において、細長い光ファイバのバンドルの異なる細長い光ファイバに付着された複数のプローブに対してターゲットを接触させるステップと、
光を該光ファイバの各々の該第1端部に方向付けるステップと、
該光ファイバの各々の該第2端部において、該複数のプローブの少なくとも1つに対する該ターゲットの結合によって放射される光を検出するステップとを含む方法。
【請求項34】
前記接触の前に、前記プローブを前記光ファイバに付着させるステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記接触が、前記ターゲットを内部に含む溶液中に前記バンドルを浸漬するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記接触の前に、ターゲット溶液をウェル内に配置するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記検出が、最も多くの光を放射する光ファイバを識別するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記識別が、最も多くの蛍光を放射する光ファイバを検出するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記方向付けが、各々のファイバの表面に隣接してエバネセント波を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記バンドルの各々の光ファイバを個々に方向付け、検出するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記バンドル内のすべての光ファイバを同時に方向付け、検出するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記接触の前に、光ファイバの平行な層を互いに隣接して積み重ねることによって、該光ファイバのバンドルを形成するステップと、平行な光ファイバの層を螺旋状に巻くステップと、
光ファイバの平行なシート、または不規則に向いているファイバのバンドルの同心リングを形成するステップとを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項43】
既知のプローブが付着された光ファイバを製造する方法であって、
既知の配列を溶液中に提供するステップと、
Zipコード配列が付着された第1プローブを該溶液中に挿入するステップと、
標識付きの第2プローブを該溶液中に挿入するステップと、
該第1および第2プローブが、該既知の配列とハイブリッドすることを可能にするステップと、
第1および第2ライゲーション酵素を該溶液中に添加するステップと、
該第1ライゲーション酵素を使用して、該第1および第2プローブが互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することを可能にするステップと、
該ライゲートプローブ配列を該既知の配列から除去するステップと、
ファイバを該溶液中に挿入するステップであって、該ファイバに第3プローブが付着されているステップと、
Zipテンプレートを該溶液中に挿入するステップであって、該Zipテンプレートが、該TSO−Zipおよび該第3プローブの両方にハイブリッドするように構成されるステップと、
該TSO−Zipおよび該第3プローブが、該第2ライゲーション酵素を使用して、互いに共有結合することを可能にするステップと、
該TSO−Zipおよび該第3プローブを該Zipテンプレート配列から除去するステップとを含む方法。
【請求項44】
既知のプローブが付着された光ファイバを製造する方法であって、
既知の配列を溶液中に提供するステップと、
第1プローブを該溶液中に挿入するステップであって、該第1プローブにZipコード配列が付着され、汎用フォワードプライマを含むハイブリッド配列が該TSO−Zipに付着されているステップと、
第2プローブを該溶液中に添加するステップであって、該第2プローブが、汎用リバースプライマを含むハイブリッド配列に付着されているステップと、
フォワードプライマを該溶液中に添加するステップと、
リバースプライマを該溶液中に添加するステップであって、該リバースプライマが標識されているステップと、
ポリメラーゼを該溶液中に添加するステップと、
該第1および第2プローブが、該既知の配列とハイブリッドすることを可能にするステップと、
ライゲーション酵素を該溶液中に挿入するステップと、
該第1および第2プローブが、該ライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することを可能にするステップと、
該ライゲートプローブ配列を該既知の配列から除去するステップと、
ポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術により、該フォワードプライマ、該リバースプライマ、該ポリメラーゼおよび該ライゲートプローブ配列を使用して、該ライゲートプローブ配列を増幅するステップと、
ファイバを該溶液中に挿入するステップであって、該ファイバに第3プローブが付着されているステップと、
該TSO−Zipおよび該第3プローブが互いにハイブリッドすることを可能にするステップとを含む方法。
【請求項45】
既知のプローブが付着された光ファイバを製造するステップであって、
既知の配列を溶液中に提供するステップと、
第1プローブを溶液中に挿入するステップであって、該第1プローブの少なくとも一部分が、該既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有し、該プローブにビオチンが付着されているステップと、
ライゲーション酵素を該溶液中に挿入するステップと、
ファイバを該溶液中に挿入するステップであって、該ファイバに第2プローブが付着され、該第2プローブの少なくとも一部分が、該既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有するステップと、
該第1プローブおよび該第2プローブが、該既知のターゲットとハイブリッドすることを可能にするステップと、
該第1および第2プローブが、該ライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することを可能にするステップと、
該ライゲートプローブ配列を該既知の配列から除去するステップと、
標識を該ビオチンに付着させるステップとを含む方法。
【請求項1】
2つの化学種の結合を検出するためのシステムであって、
各々が、第2端部から離れた第1端部を有する細長い光ファイバのバンドルと、
各々が、該光ファイバの第1端部および第2端部の間において、予め決められた区分内の該光ファイバの1つに付着される複数のプローブと、
ターゲットを含む溶液を保持し、該各々の光ファイバの少なくとも該予め決められた区分を収容するように構成されたウェルと、
光を該光ファイバの各々の該第1端部内に方向付けるように構成された光源と、
該複数のプローブの少なくとも1つに対する該ターゲットの結合によって放射される光を検出するように構成された検出器とを備えるシステム。
【請求項2】
複数のバンドルおよび複数のウェルをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記検出器が、前記光ファイバの少なくとも1つの前記第2端部の近傍に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記光源が、前記光ファイバの少なくとも1つの前記第1端部に近接して配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ウェルの各々が、ある長さの前記バンドルを内部に収容するように構成され、寸法が決められ、該ウェルの断面が該バンドルの断面より大きい、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記バンドル内の前記光ファイバが互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記バンドル内の前記光ファイバが互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記光ファイバの各々の前記第2端部が、反射コーティングで被覆される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記バンドルが、平行光ファイバの複数の隣接する層から成る、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記バンドルが、円筒状に巻かれた平行光ファイバの層から成る、請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記バンドルが、円筒を形成する平行光ファイバの複数の同心層から成る、請求項に記載のシステム。
【請求項12】
前記バンドルが平行光ファイバの螺旋状の層を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記バンドルが、前記第1端部に隣接してリング、および前記第2端部に隣接してバンドルを形成する実質的に平行なファイバを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記バンドルが、前記第1端部に隣接してリング、および前記第2端部に隣接してバンドルを形成する平行なファイバを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記光源が、前記各々の光ファイバの周囲でエバネセント波を生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1端部および前記第2端部に隣接する予め決められた長さの前記光ファイバが、互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1端部および前記第2端部に隣接する予め決められた長さの前記光ファイバが、互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1端部に隣接する予め決められた長さが互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1端部に隣接する予め決められた長さが互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2端部に隣接する予め決められた長さが互いに実質的に平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2端部に隣接する予め決められた長さが互いに平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記光ファイバの前記第1端部が、前記光ファイバの前記第2端部より、互いに遠く離れて配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記予め決められた区分が前記光ファイバの第2端部に隣接し、該予め決められた区分における前記バンドルの直径が、前記ウェルの直径より小さい、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
光を前記光源から前記光ファイバの各々に連続的に方向付けるための運動デバイスをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記運動デバイスを制御するための制御システムをさらに備える、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記検出器を照明された光ファイバに隣接して連続的に配置するための運動デバイスをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
前記運動デバイスを制御するための制御システムをさらに備える、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記光源が励起レーザまたはアーク灯である、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
前記検出器が光電管である、請求項1に記載のシステム。
【請求項30】
前記反射コーティングが金属から製造される、請求項8に記載のシステム。
【請求項31】
2つの化学種の結合を検出するためのシステムであって、
各々の光ファイバが、第2端部から離れた第1端部を有する細長い光ファイバの複数のバンドルと、
各々が、該光ファイバの第1端部および第2端部の間において、予め決められた区分内の該光ファイバの1つに付着される複数のプローブと、
ターゲットを含む溶液を保持し、該複数のバンドルの少なくとも1つの該各々の光ファイバの少なくとも該予め決められた区分を収容するように構成されたウェルと、
光を該光ファイバの各々の該第1端部内に方向付けるように構成された光源と、
該複数のプローブの少なくとも1つに対する該ターゲットの結合によって放射される光を検出するように構成された検出器とを備えるシステム。
【請求項32】
2つの化学種の結合を検出するためのシステムであって、
第2端部から離れた第1端部を備える細長い光ファイバのバンドルであって、該第1端部が、該第2端部より互いに遠く離れて配置され、該第1端部に隣接する該光ファイバの予め決められた長さが、互いに実質的に平行であり、該第2端部に隣接する該光ファイバの予め決められた長さが、互いに実質的に平行である細長い光ファイバのバンドルと、
各々が、該光ファイバの第1端部および第2端部の間において、予め決められた区分内の該光ファイバの1つに付着される複数のプローブとを備えるシステム。
【請求項33】
2つの化学種の結合を検出するための方法であって、
各々が、光ファイバの各々の第1端部および第2端部との間において、細長い光ファイバのバンドルの異なる細長い光ファイバに付着された複数のプローブに対してターゲットを接触させるステップと、
光を該光ファイバの各々の該第1端部に方向付けるステップと、
該光ファイバの各々の該第2端部において、該複数のプローブの少なくとも1つに対する該ターゲットの結合によって放射される光を検出するステップとを含む方法。
【請求項34】
前記接触の前に、前記プローブを前記光ファイバに付着させるステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記接触が、前記ターゲットを内部に含む溶液中に前記バンドルを浸漬するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記接触の前に、ターゲット溶液をウェル内に配置するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記検出が、最も多くの光を放射する光ファイバを識別するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記識別が、最も多くの蛍光を放射する光ファイバを検出するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記方向付けが、各々のファイバの表面に隣接してエバネセント波を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記バンドルの各々の光ファイバを個々に方向付け、検出するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記バンドル内のすべての光ファイバを同時に方向付け、検出するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記接触の前に、光ファイバの平行な層を互いに隣接して積み重ねることによって、該光ファイバのバンドルを形成するステップと、平行な光ファイバの層を螺旋状に巻くステップと、
光ファイバの平行なシート、または不規則に向いているファイバのバンドルの同心リングを形成するステップとを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項43】
既知のプローブが付着された光ファイバを製造する方法であって、
既知の配列を溶液中に提供するステップと、
Zipコード配列が付着された第1プローブを該溶液中に挿入するステップと、
標識付きの第2プローブを該溶液中に挿入するステップと、
該第1および第2プローブが、該既知の配列とハイブリッドすることを可能にするステップと、
第1および第2ライゲーション酵素を該溶液中に添加するステップと、
該第1ライゲーション酵素を使用して、該第1および第2プローブが互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することを可能にするステップと、
該ライゲートプローブ配列を該既知の配列から除去するステップと、
ファイバを該溶液中に挿入するステップであって、該ファイバに第3プローブが付着されているステップと、
Zipテンプレートを該溶液中に挿入するステップであって、該Zipテンプレートが、該TSO−Zipおよび該第3プローブの両方にハイブリッドするように構成されるステップと、
該TSO−Zipおよび該第3プローブが、該第2ライゲーション酵素を使用して、互いに共有結合することを可能にするステップと、
該TSO−Zipおよび該第3プローブを該Zipテンプレート配列から除去するステップとを含む方法。
【請求項44】
既知のプローブが付着された光ファイバを製造する方法であって、
既知の配列を溶液中に提供するステップと、
第1プローブを該溶液中に挿入するステップであって、該第1プローブにZipコード配列が付着され、汎用フォワードプライマを含むハイブリッド配列が該TSO−Zipに付着されているステップと、
第2プローブを該溶液中に添加するステップであって、該第2プローブが、汎用リバースプライマを含むハイブリッド配列に付着されているステップと、
フォワードプライマを該溶液中に添加するステップと、
リバースプライマを該溶液中に添加するステップであって、該リバースプライマが標識されているステップと、
ポリメラーゼを該溶液中に添加するステップと、
該第1および第2プローブが、該既知の配列とハイブリッドすることを可能にするステップと、
ライゲーション酵素を該溶液中に挿入するステップと、
該第1および第2プローブが、該ライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することを可能にするステップと、
該ライゲートプローブ配列を該既知の配列から除去するステップと、
ポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術により、該フォワードプライマ、該リバースプライマ、該ポリメラーゼおよび該ライゲートプローブ配列を使用して、該ライゲートプローブ配列を増幅するステップと、
ファイバを該溶液中に挿入するステップであって、該ファイバに第3プローブが付着されているステップと、
該TSO−Zipおよび該第3プローブが互いにハイブリッドすることを可能にするステップとを含む方法。
【請求項45】
既知のプローブが付着された光ファイバを製造するステップであって、
既知の配列を溶液中に提供するステップと、
第1プローブを溶液中に挿入するステップであって、該第1プローブの少なくとも一部分が、該既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有し、該プローブにビオチンが付着されているステップと、
ライゲーション酵素を該溶液中に挿入するステップと、
ファイバを該溶液中に挿入するステップであって、該ファイバに第2プローブが付着され、該第2プローブの少なくとも一部分が、該既知の配列の一部分とハイブリッドする配列を有するステップと、
該第1プローブおよび該第2プローブが、該既知のターゲットとハイブリッドすることを可能にするステップと、
該第1および第2プローブが、該ライゲーション酵素を使用して互いに共有結合し、ライゲートプローブ配列を形成することを可能にするステップと、
該ライゲートプローブ配列を該既知の配列から除去するステップと、
標識を該ビオチンに付着させるステップとを含む方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−511828(P2008−511828A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529866(P2007−529866)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/026118
【国際公開番号】WO2006/028585
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/026118
【国際公開番号】WO2006/028585
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.
【Fターム(参考)】
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