説明

化粧材

【課題】光輝性顔料を全面ベタ印刷で設け、またその他の絵柄層や樹脂層を設けて製造時のスジ、ムラ、抜け等を生じない安定した光沢感、奥行き感を出すことができる化粧材を提供する。
【解決手段】基材1、絵柄層2、全面ベタ光輝性顔料層3、全面ベタ着色層、2層目全面ベタ光輝性顔料層、接着剤層、透明熱可塑性樹脂層等を有する化粧材であって、前記基材がポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂であり、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチン用部材、鋼板ラミネート用シート、建築内装材、外装材、アルミニウム基材へのラッピング用シート、木質系基材への積層、ラッピング、真空成形用に使われる化粧材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、熱可塑性樹脂基材や薄紙、チタン紙、含浸紙に光輝性を出そうとして光輝性顔料により絵柄模様を印刷することは行われていた。しかしならが、光輝性顔料での全面ベタ印刷は、塗布、塗工の安定性が良くないことから、ムラ、スジ、抜け(インプレッションロールの傷などの凹凸による)などが生じやすかった。
【0003】
光輝性顔料としての原材料を検討したり、塗布、塗工方法を検討するということがなされているが、十分な安定性を得るにはいたっていない。
【特許文献1】特許第2632314号公報
【特許文献2】特許第3241142号公報
【特許文献3】特許第3835577号公報
【特許文献4】特開2004−167702号公報
【特許文献5】特開2004−167702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、この問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、光輝性顔料を全面ベタ印刷で設け、またその他の絵柄層や樹脂層を設けて製造時のスジ、ムラ、抜け等を生じない安定した光沢感、奥行き感を出すことができる化粧材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこの課題を解決したものであり、すなわちその実施例1記載の発明は、少なくとも下側から基材、絵柄層、全面ベタ光輝性顔料層、をこの順に有する化粧材であって、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材である。
【0006】
またその請求項2記載の発明は、少なくとも下側から基材、全面ベタ着色層、全面ベタ光輝性顔料層、絵柄層、をこの順に有する化粧材であって、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材である。
【0007】
またその請求項3記載の発明は、少なくとも下側から基材、全面ベタ光輝性顔料層、全面ベタ着色層、絵柄層、をこの順に有する化粧材であって、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材である。
【0008】
またその請求項4記載の発明は、少なくとも下側から基材、全面ベタ着色層、絵柄層、第1全面ベタ光輝性顔料層、第2全面ベタ光輝性顔料層、をこの順に有する化粧材であって、前記第1全面ベタ光輝性顔料層及び第2全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材である。
【0009】
またその請求項5記載の発明は、前記基材がポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂であり、前記化粧材の上側に少なくとも下側から接着剤層、透明熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧材である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明により、粒径と塗布量を同時に限定することにより、全面ベタ光輝性顔料層を安定して製造することが可能となり、安定した光沢感、奥行き感を有する化粧材を提供することが可能となった。
【0011】
また、請求項2に記載の発明により、ベタ光輝性顔料層の下側に全面ベタ着色層があることで、化粧材を貼り合わせる基板などの表面を隠蔽し、全面により安定した色調となり、いくつかの光輝性顔料により限定されたいくつかの色調に限定されることのない任意の色の光輝性を有する化粧材を提供することがが可能となった。
【0012】
また、請求項3に記載の発明により、全面ベタ着色層の下側にベタ光輝性顔料層を設け、上側に絵柄層を設けることで、柄に合わせた安定した光沢感となり、特に奥行き感を有する化粧材を提供することが可能となった。
【0013】
また、請求項4に記載の発明により、表面側に全面ベタ光輝性顔料層を2層設けることで、全面ベタの層の上に全面ベタの層を設けるので、表面の平滑性がよくなり、さらに安定した光沢間を有する化粧材を提供することが可能となった。
【0014】
また、請求項5に記載の発明により、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂の基材と、表面に透明熱可塑性樹脂を用いることで、安定性、層間の接着性、表面が鏡面でさらに光輝性の効果の大きい化粧材を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の化粧材を図面に基づき詳細に説明する。図1から図6に本発明の化粧材の一実施例の断面の構造を示す。基材1、絵柄層2、全面ベタ光輝性顔料層3、全面ベタ着色層4、第1全面ベタ光輝性顔料層5、第2全面ベタ光輝性顔料層6、接着剤層7、透明熱可塑性樹脂層8、などからなり、基材1の裏面にこの化粧材を貼り合わせるのを好適なものとするためのプライマー層9を設けても良い。
【0016】
本発明の化粧材における基材1に使用するものとしては、基本的には従来の一般の化粧材に使用されていたものと同様のものを使用することができる。紙基材として、薄紙、チタン紙、含浸紙を用いてもよい。樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体金属中和物(アイオノマー)等のオレフィン系共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート等のポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体、エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂等、或いはそれらの2種以上の混合物、共重合体、複合体、積層体等を使用することができる。
【0017】
上記の各種の熱可塑性樹脂の中でも、近年の環境問題に対する社会的な関心の高まりに鑑みれば、ポリ塩化ビニル樹脂等の様な塩素(ハロゲン)を含有する樹脂の採用は望ましいものではなく、非ハロゲン系の熱可塑性樹脂を採用することが望ましい。中でも各種物性や加工性、汎用性、経済性等の面からは、ポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂(非晶質又は二軸延伸)を使用することが最も望ましい。これらのうちポリオレフィン系樹脂は、従来よりポリ塩化ビニル樹脂を代替する化粧材用材料として採用が進んでいたものの、切削加工性の悪さが目立つことが指摘されて来たが、本発明によって切削加工性の格段の改善が可能となり、本発明の効果が最も顕著に発現する素材である。
【0018】
上記ポリオレフィン系樹脂としては、既に列挙した様に多くの種類のものが知られており、それらの中から化粧材の使用目的等に応じて適宜選択して使用すれば良いが、中でも一般的な用途に最も好適なのは、ポリプロピレン系樹脂、すなわちプロピレンを主成分とする単独または共重合体であり、具体的には、例えばホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂等を単独または適宜配合したり、それらにさらにアタクチックポリプロピレンを適宜配合した樹脂等を使用することができる。また、プロピレン以外のオレフィン系単量体を含む共重合体であってもよく、例えば、ポリプロピレン結晶部を有し、且つプロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィン、好ましくはエチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1またはオクテン−1、のコモノマーの1種または2種以上を15モル%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体などを例示することができる。また、通常ポリプロピレン系樹脂の柔軟化に用いられている低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体またはその水素添加物等の改質剤を適宜添加することもできる。
【0019】
基材1には、必要に応じて例えば着色剤、充填剤(シリカ、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等)紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤(ステアリン酸、金属石けん等)、難燃剤、抗菌剤、防黴剤、減摩剤、光散乱剤、艶調整剤等の各種の添加剤から選ばれる1種以上が添加されていても良い。なお、基材1は、化粧材を貼り合わせる基板などの表面の色のばらつきや欠陥等を隠蔽するために、隠蔽性の不透明に着色されたものが用いられる場合が多いが、基板の表面の質感を活かすために、透明乃至半透明のものが用いられる場合もある。
【0020】
絵柄層2、全面ベタ着色層4は、本発明の化粧材に絵柄による意匠性を付与するために、必要に応じて設けられるものであり、基材1自体の着色で代用できる場合等には省略も可能である。この絵柄層2は、染料または顔料等の着色剤を適当なバインダー樹脂と共に適当な希釈溶媒中に溶解または分散してなる印刷インキまたは塗料等を使用して、例えばグラビア印刷法またはオフセット印刷法等の各種印刷法や、グラビアコート法またはロールコート法等の各種塗工法などによって形成されるのが一般的である。バインダー樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、硝化綿等またはそれらの混合物等がよく使用されるが、勿論これらに限定されるものではない。絵柄の種類は、例えば木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様、文字または記号、それらの組み合わせ等、所望により任意であり、単色無地であっても良い。また、化粧材の隠蔽性を向上するために、絵柄層2の裏面側に、二酸化チタンや酸化鉄等の不透明顔料を多く含む不透明な印刷インキまたは塗料による隠蔽層が併設される場合もある。
【0021】
全面ベタ光輝性顔料層3、第1全面ベタ光輝性顔料層5、第2全面ベタ光輝性顔料層6に用いる光輝性顔料としては、天然の雲母に酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物を被覆したパール顔料が好適に使用可能であり、その他アルミ粉等の金属粉も使用可能である。粒径は1〜40μmのものを用い、好ましくは5〜30μm、特には平均粒径30μmで粒径にばらつきの少ないものが最適である。1μmより小さいと十分な光輝性が発現されず、40μmより大きいとムラやスジなどの不具合が発生し易くなる。
印刷方法としては、グラビア印刷、マイクログラビア印刷、ファニッシャーロール印刷、オフセット印刷、インキジェット印刷、シルクスクリーン印刷等で行うことができる。層厚は、乾燥後の塗布量で1〜3g/mとなるように設ける、特には2g/mが最適である。1g/mより薄いと十分な光輝性が発現されず、3g/mより厚いと抜けなどの不具合が発生し易くなる。
【0022】
接着剤層7は、基材1と透明熱可塑性樹脂層8とを接着させるために、必要に応じて設けられるものであり、他の層が有する接着性を利用可能な場合には省略も可能である。接着剤層7に使用する接着剤の種類には特に制限はないが、イソシアネート系硬化剤を使用する2液硬化型ウレタン系接着剤を使用することが最も望ましい。具体的には、主剤としては例えばポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオール等、硬化剤としてはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を使用することができる。
【0023】
なお、接着剤層7は、絵柄層2上に配置されているが、これは通常の製造手順、つまり基材1側から絵柄層2を形成した後に接着剤層7を介して透明熱可塑性樹脂層8と積層する製造手順を想定したものであって、この配置に限定されるものではない。つまり、製造手順は任意であり、例えば、透明熱可塑性樹脂8の下面に絵柄層2を形成し、これを接着層7を介して基材1上に積層するなどの製造手順とすることも可能である。
【0024】
プライマー層9は、本発明の化粧材を貼り合わせる基板への接着に使用される接着剤との密着性を向上させるために、必要に応じて施されるものである。基板として最も一般的な木質基材などへの接着剤としては、例えば酢酸ビニルエマルジョン系や2液硬化型ウレタン系などの接着剤が汎用されているので、プライマー層9はこれら汎用接着剤に合わせた樹脂設計とすることが望ましい。具体的には、例えばウレタン系、アクリル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、ポリエステル系等を挙げることができ、中でもポリエステルポリオールとイソシアネート化合物との配合による2液硬化型ウレタン系のプライマー剤などが有効である。また、例えばシリカや硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機質粉末を添加すると、巻取保存時のブロッキングの防止や、投錨効果による接着力の向上などに有効である。
【実施例1】
【0025】
基材1として押出法にて製造した厚さ80μmの着色ホモポリプロピレン系樹脂シート( リケンテクノス(株)製:RIVEST TPO)を用い、この表面に、絵柄層2として2液ウレタン樹脂インキを用いて抽象柄をグラビア印刷した。
【0026】
さらにこの表面に、全面ベタ光輝性顔料層3として2液ウレタン樹脂メジウム100重量部、脂肪族系イソシアネート硬化剤3重量部、光輝性顔料(平均粒径30μm)を25重量部添加したインキ(日本光研工業(株)製:MC302)を用いて版深さ38から39μmのヘリオグラッショ法により作製した150線(25.4mmあたり150線)のベタ版により乾燥後の塗布量を2g/mとなるように印刷した。
【0027】
さらにその表面に、接着剤層7として2液硬化型ポリエステルウレタン系接着剤(乾燥後の塗布量5g/m)を介して、透明熱可塑性樹脂層8として厚さ100μmの透明2軸延伸ポリエステル樹脂シートをドライラミネートして、本発明の化粧材を得た。得られた化粧材の外観はシート全面に安定した光輝性を有するものとなり、スジ、ムラ、抜けのないものとなった。
【実施例2】
【0028】
実施例1記載の基材1に、実施例1記載の2液ウレタン樹脂インキにて実施例1記載の150線のベタ版を使い、乾燥後の塗布量3g/mの全面ベタ着色層4を印刷した。次に、実施例1記載の方法での全面ベタ光輝性顔料層3を印刷した。次に、実施例1記載の絵柄層2として2液ウレタン樹脂インキを用いて抽象柄をグラビア印刷した。次に、実施例1記載の方法で透明熱可塑性樹脂層8を積層して化粧材を得た。得られた化粧材の外観は全面ベタ着色層を背面の色柄としたシート全面に光輝性を有するものとなり、スジ、ムラ、抜けのないものとなった。
【実施例3】
【0029】
実施例1記載の基材1に、実施例1記載方法での全面ベタ光輝性顔料層3を印刷した。次に、実施例2記載の方法で全面ベタ着色層4、絵柄層2を印刷した。次に、実施例1記載の方法で透明熱可塑性樹脂層8を積層して化粧材を得た。得られた化粧材の外観は、全面ベタ着色層を通して全面ベタ着色層の色での光輝性をシート全面に有するという従来ないものとなり、スジ、ムラ、抜けのないものとなった。
【実施例4】
【0030】
実施例1記載の基材1に、実施例1記載の2液ウレタン樹脂インキにて実施例1記載の150線のベタ版を使い、乾燥後の塗布量3g/mの全面ベタ着色層4を印刷した。次に、実施例1記載方法での第1全面ベタ光輝性顔料層3としてを印刷した。次に、第2全面ベタ光輝性顔料層3として2液ウレタン樹脂メジウム100重量部、脂肪族系イソシアネート硬化剤3重量部、光輝性顔料(平均粒径35μm)を25重量部添加したインキ(日本光研工業(株)製:ME100)を用いて版深さ38から39μmのヘリオグラッショ法により作製した150線(25.4mmあたり150線)のベタ版により乾燥後の塗布量を2g/mとなるように印刷した。得られた化粧材の外観は、2種類の光輝性をシート全面に有し、表面の鏡面度合いも優れた従来ないものとなり、スジ、ムラ、抜けのないものとなった。
【0031】
<比較例1>
全面ベタ光輝性顔料層3を、乾燥後の塗布量を4g/mとなるようにして塗布した以外は実施例1と同様にして化粧材を得た。得られた化粧材は抜けが発生し、外観上良くないものとなった。
【0032】
<比較例2>
全面ベタ光輝性顔料層3に用いた光輝性顔料の粒径が50μmのものを用いた以外は実施例1と同様にして化粧材を得た。得られた化粧材はスジやムラが発生し、外観上良くないものとなった。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の化粧材は、キッチン用部材、鋼板ラミネート用シート、建築内装材、外装材、アルミニウム基材へのラッピング用シート、木質系基材への積層、ラッピング、真空成形用に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の化粧材の一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の化粧材の一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【図3】本発明の化粧材の一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【図4】本発明の化粧材の一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【図5】本発明の化粧材の一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1…基材
2…絵柄層
3…全面ベタ光輝性顔料層
4…全面ベタ着色層
5…第1全面ベタ光輝性顔料層
6…第2全面ベタ光輝性顔料層
7…接着剤層
8…透明熱可塑性樹脂層
9…プライマー層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも下側から基材、絵柄層、全面ベタ光輝性顔料層、をこの順に有する化粧材であって、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材。
【請求項2】
少なくとも下側から基材、全面ベタ着色層、全面ベタ光輝性顔料層、絵柄層、をこの順に有する化粧材であって、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材。
【請求項3】
少なくとも下側から基材、全面ベタ光輝性顔料層、全面ベタ着色層、絵柄層、をこの順に有する化粧材であって、前記全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材。
【請求項4】
少なくとも下側から基材、全面ベタ着色層、絵柄層、第1全面ベタ光輝性顔料層、第2全面ベタ光輝性顔料層、をこの順に有する化粧材であって、前記第1全面ベタ光輝性顔料層及び第2全面ベタ光輝性顔料層の層厚が乾燥後の塗布量で1〜3g/mであり、用いる光輝性顔料の粒径が1〜40μmであることを特徴とする化粧材。
【請求項5】
前記基材がポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂であり、前記化粧材の上側に少なくとも下側から接着剤層、透明熱可塑性樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧材。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−78394(P2009−78394A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−247984(P2007−247984)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(593173840)株式会社トッパン・コスモ (243)
【Fターム(参考)】