説明

医用画像診断装置

【課題】重心点などの基準点を設定し、移動させる可動点(第1の可動点)と基準点の位置関係に基づいて、他の可動点(第2の可動点)を第1の可動点に連動させて修正することができることから、基準点の設定を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる医用画像診断装置を提供する。
【解決手段】医用画像診断装置は、被検体の医用画像を生成する医用画像生成部と、前記医用画像における対象領域の輪郭を設定する輪郭設定部と、前記医用画像における基準点を設定する基準点設定部と、前記輪郭の第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記輪郭の第2の可動点を修正する輪郭修正部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像診断装置に関し、特に、医用画像における対象領域の輪郭を修正する医用画像診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医用画像には、X線画像、CT、MRI、超音波画像(US)、及び血管造影(血管撮影)などがある。特に、超音波診断装置は、生体の心臓などの断層像をリアルタイムでモニタに表示して観察できるため、医療の分野で広く用いられている。
【0003】
モニタに表示されている心臓組織の長さ、面積、及び容積などのような心臓組織の形状に関する情報は、病変の程度を診断する重要な情報の一つである。これらの情報は、検者が超音波診断装置の入力機器を操作して計測される。したがって、検者の負担を軽減し検査時間を短くするために、簡便なユーザーインターフェースを備え、且つ高精度な計測が可能な超音波診断装置が求められている。
【0004】
心臓組織の形状を計測するための手法の一つとして、計測対象の輪郭を抽出する手法がある。従来は、検者が入力機器を操作して、表示画面においてカーソルを組織の輪郭に沿って移動させる(組織の輪郭の上をカーソルが移動するように指示する)ことによって、計測の対象領域の輪郭を抽出する。
【0005】
また、別の手法としては、超音波診断装置が自動的に組織の輪郭を抽出する手法がある。この手法では、輪郭の自動抽出処理の精度が低い場合、さらに手動によって(検者による入力機器の操作によって)対象領域の輪郭を修正する。
【0006】
具体的には、画像上に設定された連続する多節線分又は点列P1、P2・・・Pnで構成される輪郭の形状を修正する場合、設定された輪郭点のうち1つを選択して移動させることで、輪郭の形状を変形させる。さらに、選択された輪郭点を移動する際に、選択された点列に隣接する他の点列の1つ又は複数を、所定の張力に応じて選択された輪郭点に追随して移動させる技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。特許文献1に記載されている技術では、閉曲線の張力という概念を導入し、移動方向が内側に向うものであれば張力を強くして隣接点の移動量を抑制し、逆に移動方向が外側に向かうものであれば張力を弱くして隣接点の移動量を抑制するという処理が実行される。
【0007】
また、特許文献2に記載されている技術では、抽出した複数の輪郭点の中から2つの弁輪部上の点を自動的に算出し、それらの点を結ぶように輪郭点を修正する処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−308619号公報
【特許文献2】特開平9−131345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の医用画像診断装置によって抽出される組織の断面像は、円形や楕円形に近似されるような滑らかな輪郭を有している場合がある(例えば、心臓の左室など)。しかしながら、従来の医用画像診断装置によって輪郭点を移動させる場合、輪郭点の張力を用いて複数点を同時に修正する手法では、移動させた輪郭点の隣接点が張力によって引き寄せられた結果、移動させた輪郭点付近が鋭角となってしまう。そのため、滑らかな曲線(円形や楕円形など)に輪郭を修正するためには、輪郭点を選択して移動させ、次に別の輪郭点を選択して移動させるといったように、検者が望む形状になるまで複数回修正操作を行う必要があり、適切な形状が速やかに得られないという問題があった。また、弁輪部付近を自動的に抽出して輪郭を修正する手法は、弁輪部付近の輪郭の修正には適しているが、それ以外の輪郭の修正には適さないという問題があった。
【0010】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、円形や楕円形などの滑らかな曲線に近似される輪郭線(例えば、心腔領域の輪郭線)の輪郭点を移動させたときに、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能であり、適切な輪郭を速やかに得られる医用画像診断装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の医用画像診断装置は、被検体の医用画像を生成する医用画像生成部と、前記医用画像における対象領域の輪郭を設定する輪郭設定部と、前記医用画像における基準点を設定する基準点設定部と、前記輪郭の第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記輪郭の第2の可動点を修正する輪郭修正部とを備える。
【0012】
この構成によれば、重心点などの基準点を設定し、移動させる可動点(第1の可動点)と基準点の位置関係に基づいて、他の可動点(第2の可動点)を第1の可動点に連動させて修正することができることから、基準点の設定を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0013】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記輪郭を修正する場合に、前記第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記第2の可動点を修正する。
【0014】
この構成によれば、輪郭を修正する場合に、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、基準点の設定を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0015】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記基準点と前記第1の可動点との位置関係によって決められる前記第1の可動点の移動方向に応じて、前記第2の可動点の移動方向を決定する。
【0016】
この構成によれば、基準点と第1の可動点の位置関係に基づき、第1の可動点の移動方向に応じて、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、第1の可動点の移動方向と第2の可動点の移動方向の関係を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0017】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記第1の可動点と前記基準点とを通る第1の直線に対する前記第1の可動点の移動方向に応じて、前記第2の可動点と前記基準点とを通る第2の直線に対する前記第2の可動点の移動方向を決定する。
【0018】
この構成によれば、可動点と基準点を通る直線に基づき、第1の可動点の移動方向に応じて、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、第1の可動点の移動方向と第2の可動点の移動方向の関係を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0019】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記第1の可動点の移動量に応じて、前記第2の可動点を移動させる。
【0020】
この構成によれば、第1の可動点の移動量に応じて、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、第1の可動点の移動方向と第2の可動点の移動量の関係を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0021】
本発明の医用画像診断装置では、前記第1の直線に対する前記第1の可動点の移動方向が、前記第2の直線に対する前記第2の可動点の移動方向である。
【0022】
この構成によれば、可動点と基準点を通る直線に基づいて、それぞれの直線に対する第1の可動点と第2の可動点の移動角度を等しくすることで、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0023】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記輪郭において移動不能な複数の不動点の位置から導かれた軸に対する前記第1の直線及び前記第2の直線の方向に応じて、前記第1の可動点及び前記第2の可動点の移動方向を決定する。
【0024】
この構成によれば、不動点の位置から導かれた軸に基づいて、この軸の方向成分の移動量を調整することで、第1の可動点と第2の可動点の移動方向を決定して、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、第1の可動点の移動方向と第2の可動点の移動方向の関係を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0025】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記第1の可動点の移動量に重み付け係数を乗算した移動量に基づいて、前記第2の可動点を移動させる。
【0026】
この構成によれば、第1の可動点の移動量に重み付け係数を乗算することで、第1の可動点の移動量に応じて、第2の可動点を第1の可動点に連動させて修正することができることから、重み付け係数を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0027】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記輪郭の不動点を設定する。
【0028】
この構成によれば、不動点を設定することで滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となる。また、複数の不動点を設定して、不動点間に存在する可動点を第1の可動点に連動させて修正すれば、所定の範囲の可動点を修正できるので、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となり、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0029】
本発明の医用画像診断装置では、前記輪郭修正部は、前記輪郭において、可動点と前記不動点を切り替える。
【0030】
この構成によれば、可動点と不動点を切り替えることで、所定の範囲の可動点を選択して修正することができるので、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となり、適切な輪郭を速やかに得られる。
【0031】
本発明の医用画像処理方法は、被検体の医用画像を生成し、前記医用画像における対象領域の輪郭を設定し、前記医用画像における基準点を設定し、前記輪郭の第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記輪郭の第2の可動点を修正する。
【0032】
この構成によれば、重心点などの基準点を設定し、移動させる可動点(第1の可動点)と基準点の位置関係に基づいて、他の可動点(第2の可動点)を第1の可動点に連動させて修正することができることから、基準点の設定を調整することで、適切な輪郭を速やかに得られる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、少ない手順と時間で複数の輪郭点を同時に修正することができ、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】第1の実施の形態にかかる医用画像診断装置の構成を概念的に示した図である。
【図2】第1の実施の形態にかかる医用画像診断装置のディスプレイが表示する表示画面の一例を示した図である。
【図3】第1の実施の形態にかかる医用画像診断装置の動作を示したフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態における第1の直線に対する第1の可動点の移動方向に応じて、第2の可動点を移動させることを示した図である。
【図5】移動係数の例を表した図である。
【図6】第2の実施の形態における第1の直線に対する第1の可動点の移動方向に応じて、第2の可動点を移動させることを示した図である。
【図7】不動点の数が弁輪部の合計2点であることを示した図である。
【図8】血管壁の輪郭の修正を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる超音波診断装置について、図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態にかかる超音波診断装置1の構成を概念的に示した図である。
【0036】
図1に示すように、超音波診断装置1は、超音波信号生成部3(医用画像生成部に相当する)、超音波画像生成部4、記憶部5、出力/表示部6、入力部7、演算部8、輪郭線抽出部9(輪郭設定部に相当する)、計測値算出部10、重心位置算出部11(基準点設定部に相当する)、及び輪郭修正部12を備える。
【0037】
超音波信号生成部3は、探触子及び超音波信号送受信部(図示せず)を通して、被検体2の組織の超音波信号を生成する。探触子は、振動子から対象組織に向かって超音波を送受信し、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型などがある。超音波信号送受信部は、探触子との間で超音波信号を送受信する。
【0038】
超音波信号生成部3は、演算部8から送受信のパワーやタイミングの情報を受け取り、所望の超音波信号が得られるように、超音波信号送受信部を制御する。そして、超音波信号生成部3は、整相回路や増幅回路を用いて、超音波信号送受信部からの受信信号に対して所定の撮像設定に従って信号処理を行い、超音波信号を生成する。
【0039】
超音波画像生成部4は、所定の撮像設定、例えば、超音波ビームの走査範囲やゲイン設定などに基づいて、超音波信号から超音波画像(医用画像)を生成する。超音波画像は、撮像設定によって決定されるフレームレートに従って常時更新される。そして、超音波画像生成部4によって生成される超音波画像は、出力/表示部6によって映像として超音波診断装置1のディスプレイに表示される。
【0040】
記憶部5は、超音波信号、超音波画像、及び心電図などの被検体2から取得される信号及び画像データを記憶する。また、記憶部5には、超音波診断装置1を構成する各部を動作させるためのプログラムが格納されている。例えば、記憶部5は、半導体メモリ、ハードディスク、及び光ディスクなどの記憶媒体である。また、記憶部5は、ネットワークを介した外部記憶媒体でもよい。
【0041】
出力/表示部6は、超音波診断装置1のディスプレイに超音波画像を表示し、輪郭線抽出部9によって抽出される輪郭を超音波画像に重畳して表示し、計測値算出部10によって計測される生体組織の形状の計測値を表示する。また、出力/表示部6は、超音波画像や計測値を記憶部5に記憶させ、計測レポートとして出力する。
【0042】
入力部7は、超音波診断装置1の各種操作を行うユーザーインターフェースである。本実施の形態では、入力部7は、超音波診断装置1のディスプレイにおいて、生体組織の位置を指定するために用いられる。入力部7は、例えば、キーボード、トラックボール、スイッチ、及びダイヤルなどの入力機器である。また、入力部7は、音声入力と組みあわせてもよい。
【0043】
演算部8は、超音波診断装置1のシステム全体を制御するとともに、下記に述べるように、計測項目や輪郭点を設定又は変更した場合に、入力部7、輪郭線抽出部9、重心位置算出部11、輪郭修正部12、計測値算出部10、及び出力/表示部6の一連の処理を制御する。例えば、演算部8は、CPUなどの制御装置を用いたものである。
【0044】
輪郭線抽出部9は、超音波画像における心臓などの生体組織の輪郭を抽出する。輪郭は、生体組織の形状にフィットするように抽出される必要がある。例えば、輪郭線抽出部9は、エッジ検出、動的輪郭モデル、及び領域分割などを利用する手法により、生体組織の輪郭を抽出する。これらの手法は、輪郭が不動点を通るように制御され、スプライン曲線のような曲線モデルを用いて滑らかな形状に変形しても良い。輪郭線抽出部9による処理の結果は、出力/表示部6によって、超音波画像に重畳されて超音波診断装置1のディスプレイに表示される。
【0045】
計測値算出部10は、計測項目に関する計測値を算出する。計測項目は、輪郭の長さ及び輪郭内の面積や容積などである。例えば、心臓に関する超音波画像の場合、容積については、Area−length法やModified Simpson法などの既存の計測方法を適用して、計測値が算出される。左室駆出率(EF)は、拡張末期容積と収縮末期容積の差を拡張末期容積によって除した値によって、計測値が算出される。計測値は、出力/表示部6によって、超音波画像とともに、超音波診断装置1のディスプレイに表示される。
【0046】
重心位置算出部11は、輪郭線抽出部9にて抽出された輪郭領域の重心を算出する。輪郭修正部12は、輪郭線抽出部9によって抽出された輪郭を、重心位置算出部11によって設定された重心点に基づいて修正を行う。
【0047】
図2は、超音波診断装置1のディスプレイが表示する表示画面の一例を示した図である。表示画面201には、心尖4腔像の左室拡張末期を示す画像202が表示されている。表示画面201には、計測項目に関する計測結果を示す計測値203が表示されている。表示画面201には、左室の輪郭206(太実線にて図示)が表示されている。生体組織の実際の輪郭は、点線で図示される。
【0048】
左室拡張末期画像202には、輪郭206とともに、輪郭206の不動点P1、P6、P11(プラス記号「+」にて図示)及び可動点P2〜P5、P7〜P10(丸記号にて図示)が重畳されて表示される。
【0049】
次に、本実施の形態にかかる超音波診断装置の動作について図2〜図7を用いて説明する。特に、対象とする生体組織を左心室とし、表示されている左心室の形状から左心室の容積などを計測する場合について説明する。
【0050】
図3は、本実施の形態の超音波診断装置1の動作を示したフローチャートである。図3に示すように、超音波診断装置1の出力/表示部6は、対象である生体組織の画像を表示画面201に表示する(ステップS1)。ここでは、左心室容積計測及び左心室駆出率計測について説明する。図2に示すように、表示画面201には、左室心尖4腔像の拡張末期画像202が表示される。
【0051】
輪郭線抽出部9は、入力部7を用いて、計測対象組織(対象領域)の輪郭点P1〜P11を手動又は自動で設定する(ステップS2)。手動で輪郭を設定する手法としては、トラックボールなどの入力部7を用いて、出力/表示部6に表示されている左心室の形状に沿ってカーソルを動かすことで、輪郭線抽出部9が輪郭を抽出する手法がある。自動で輪郭を設定する手法としては、入力部7を用いて、左室領域における特徴的な部位に不動点P1、P6、P11を設定し、不動点の位置に基づいて、輪郭線抽出部9が不動点を通るスプライン曲線や楕円形などの輪郭線206を算出する手法や、画像処理により可動点P2〜P5、P7〜P10を算出する手法がある。図2では、左室の弁輪部に2つの不動点P1、P11と心尖部に1つの不動点P6が設定されており、合計3つの不動点が設定されている。
【0052】
次に、重心位置算出部11は、輪郭線抽出部9で抽出された輪郭点P1〜P11に対して、その輪郭点の重心点g(基準点)を算出する(ステップS3)。具体的には、下記の式(1)により重心点gを設定する。式(1)は、位置座標P(x,y)により表されるn個の輪郭点がある場合、その輪郭点の重心g(g,g)を算出する式である。
【0053】
【数1】

【0054】
なお、本実施の形態の重心点gは、輪郭線抽出部9によって算出された輪郭点P1〜P11の重心を基準点とするが、入力部7によって設定された不動点P1、P6、P11の重心を基準点としてもよい。
【0055】
図4は、第1の可動点と基準点とを通る直線(第1の直線)に対する第1の可動点の移動方向に応じて、第2の可動点を移動させることを示した図である。図4に示すように、入力部7の操作によって、可動点が少なくとも1つ選択され、移動する(ステップS4)。選択されて移動する第1の可動点を「選択点」という。ここでは、図4(a)に示される可動点P8(三角記号にて図示)が選択点となる。このとき、図4(b)に示すように、選択点P8の移動可能な方向は、選択点P8(第1の可動点)と重心点g(基準点)とを通る直線L8(第1の直線)方向である。すなわち、第1の直線L8に対する選択点P8(第1の可動点)の移動角度は、「0°」である。
【0056】
図4(b)に示すように、輪郭修正部12が、重心点gに対する選択点P8の移動量M8(選択点P8と選択点P8’との移動量)を算出する(ステップS5)。すなわち、輪郭修正部12は、重心点g(基準点)と選択点P8(第1の可動点)との位置関係に基づいて、選択点P8の移動量M8を算出する。
【0057】
図4(c)に示すように、輪郭修正部12が、選択点P8’と重心点gとの位置関係に応じて、選択点P8’以外の輪郭点(第2の可動点)の位置を修正する(ステップS6)。この場合、輪郭修正部12は、選択点P8’の移動量M8、重心点g、不動点、及び可動点の位置関係を考慮して、第2の可動点の移動方向と移動量を算出する。
【0058】
本実施の形態では、選択点P8を含む不動点間P6〜P11に存する可動点P7、P9、P10が修正される場合について説明する。図4(c)に示すように、可動点P8の移動方向は、重心点gと可動点P8とを通る直線L8(第1の直線)上である。したがって、選択点P8の移動角度は、「0°」である。
【0059】
輪郭修正部12は、選択点P8(第1の可動点)の移動方向に応じて、修正される可動点P7、P9、P10(第2の可動点)の移動方向を決定する。具体的には、可動点P7、P9、P10の移動方向は、それぞれの可動点P7、P9、P10(第2の可動点)と重心点g(基準点)とを通る直線L7、L9、L10(第2の直線)に対して「0°」である。すなわち、直線L7、L9、L10(第2の直線)に対する可動点P7、P9、P10(第2の可動点)の移動方向は、直線L8(第1の直線)に対する可動点P8(第1の可動点)の移動方向であり、第2の直線上となる。
【0060】
輪郭修正部12は、選択点P8(第1の可動点)の移動量M8に応じて、修正される可動点P7、P9、P10(第2の可動点)を移動させる。具体的には、修正される可動点P7、P9、P10の移動量M7、M9、M10は、P8の移動量M8に移動係数(重み付け係数)を乗算して算出される。図5は、移動係数の例を表した図である。図5(a)に示すように、移動係数は、選択点P8の移動係数を「1」とし、不動点の移動係数を「0」として、線形に変化する。すなわち、選択点P8を含む不動点P6、P11の間に存する輪郭点P6〜P11の移動量M(6≦X≦11)は下記の式(2)ように表される。
【0061】
【数2】

【0062】
なお、選択点P8を含まない不動点間に存する輪郭点P1〜P5は、移動係数「0」であるため、それぞれの移動量M1〜M5は「0」となる。したがって、選択点P8を含まない不動点間に存する輪郭点P1〜P5は移動しない。
【0063】
このように、基準点に対する選択点P8(第1の可動点)の移動量及び移動方向に応じて、輪郭修正部12が可動点P7、P9、P10(第2の可動点)の移動量を算出することで、図4(d)に示すように、選択点P8の移動に伴って、可動点P7、P9、P10が移動する。
【0064】
なお、移動係数は、対象領域に応じて様々に変化させることができる。例えば、図5(b)に示すように、不動点P6と選択点P8との間の可動点の移動量を選択点P8の移動量と同じとする移動係数を用いてもよい。これは、心尖部に設定された不動点P6と選択点P8との間の修正に注目して、輪郭の修正が実現される。また、図5(c)に示すように、滑らかな移動係数を設定すると、選択点P8付近の可動点の移動量を顕著にすることが可能となる。なお、移動係数は、「1」以上であってもよい。また、輪郭修正部12は、移動係数を乗算する以外にも、移動量にオフセットを行うことで、可動点の移動量を調整することもできる。
【0065】
次に、更新された輪郭点に対して、計測値算出部10が計測演算を行い、計測値を算出する(ステップS7)。ここでは、左室の容積、心筋重量、EFが算出される。容積を計測するためには、Area−length法やModified Simpson法などが適用可能であり、心筋重量を計測するためには、Area−length法やTruncated ellipsoid法などが適用可能である。計測値算出部10は、外膜によって囲まれる内部領域の容積から内膜によって囲まれる内部領域の容積を差し引いて心筋の容積とし、これに比重を乗算することによって心筋重量を算出してもよい。また、計測値算出部10は、図2の左室拡張末期画像202と同様に、左室収縮末期画像に対しても容積を算出することが可能であり、拡張末期画像の容積結果と収縮末期画像の容積結果を基に、EF値を算出することも可能である。
【0066】
超音波診断装置1の出力/表示部6は、超音波画像(医用画像)である左室拡張末期画像202に対して、ステップS6で算出した輪郭を重畳して表示する。
【0067】
検者は表示画面201に表示される輪郭206と計測値203を確認して、正確に計測対象の輪郭が抽出されているか否かを判断する(ステップS8)。所望の輪郭206が得られていれば終了し、さらに輪郭206を修正したい場合は、ステップS3に戻る。
【0068】
本実施形態にかかる医用画像診断装置によれば、少ない手順と時間で複数の輪郭点を同時に修正することができ、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となる。すなわち、本実施の形態にかかる超音波診断装置(医用画像診断装置)が、操作性が高いユーザーインターフェースを備えることで、適切な輪郭を速やかに得られる。この結果、検者が輪郭を修正する場合の煩雑さを低減して、検査効率を向上させることができる。
【0069】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態にかかる医用画像診断装置について、図面を用いて説明する。特に言及しない場合は、他の構成は、第1の実施の形態にかかる医用画像診断装置と同様である。
【0070】
第1の実施の形態では、直線L8に対する選択点P8(第1の可動点)の移動角度が、直線L7、L9、L10に対する可動点P7、P9、P10の移動方向であるが、直線L7、L9、L10に対する可動点P7、P9、P10の移動方向は、これに限られない。
【0071】
例えば、図2に示すように、左室は楕円形に近似される輪郭を有するため、輪郭の形状に応じて、可動点の移動方向を決定してもよい。本実施の形態では、図6を用いて、楕円形に近似される輪郭を、滑らかな曲線を維持したまま修正する場合について説明する。なお、図2の心尖4腔像の左室拡張末期画像202に表示されている心臓の輪郭のように、心臓の4腔の形状は異なり、左室は楕円形に近似される形状で表示され、左房は円形に近似される形状で表示されるため、各心腔の形状に合わせて輪郭点の修正方法を切り替えることも可能である。つまり、左房のように円形に近似される形状の場合は、第1の実施の形態に記載された移動方向を適用することも可能である。
【0072】
図6に示すように、左室のように楕円形に近似される形状では、弁輪部2点の不動点P1、P11と心尖部1点の不動点P6の位置から導かれた軸Aに基づいて、可動点の移動方向が決定され、輪郭が修正される。例えば、弁輪部2点の不動点P1、P11の中点Qと心尖部1点の不動点P6とを通る直線(軸A)の平行方向への可動点の移動量を、垂直方向への移動量より小さくして、楕円形に近似される形状を維持したまま輪郭を修正する。すなわち、楕円形の長軸方向への移動量を短軸方向への移動量より小さくすることで、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となる。なお、軸Aは、基準点(重心点g)を通らなくてもよい。
【0073】
可動点P8を選択点とし、その選択点P8を移動させる場合(ステップS4)、輪郭修正部12は、選択点P8の移動方向を次のように制限する。まず、図6(a)に示すように、不動点P1、P11の中点Qと心尖部1点の不動点P6とを通る直線を軸Aとする。図6(b)に示すように、重心点gと選択点P8とを通る直線(第1の直線)を軸Aの平行方向と垂直方向の成分に分解する。図6(c)に示すように、垂直方向の成分を2倍に増加させて、平行方向と増加された垂直方向の成分を合成することで、輪郭修正部12は、選択点P8の移動方向を決定する。つまり、輪郭修正部12は、軸Aに対する第1の直線L8の方向に応じて、選択点P8(第1の可動点)の移動方向(移動角度θ8)を決定する。
【0074】
図6(d)に示すように、選択点P8以外の可動点P7を移動させる場合(ステップS5)も同様に、重心点gと可動点P7とを通る直線(第2の直線)を軸Aの平行方向と垂直方向の成分に分解し、垂直方向の成分を2倍に増加させて、平行方向と増加された垂直方向の成分を合成することで、輪郭修正部12は、可動点P7の移動方向を決定する。つまり、輪郭修正部12は、軸Aに対する第2の直線L7の方向に応じて、可動点P7(第2の可動点)の移動方向(移動角度θ7)を決定する。つまり、平行成分と垂直成分の成分比率を等しくすることで、選択点P8の移動方向に応じて、可動点P7の移動方向が決定される。なお、本実施の形態では垂直成分を2倍に増加させたが、増減させる値は任意であってよい。また、垂直成分のみならず平行成分を調整することや、成分を増加させることも減少させることも可能である。
【0075】
このように、本実施の形態によれば、心臓の形状から導かれた軸Aの垂直方向への移動量を顕著にすることが可能となる。これにより、弁輪部(不動点P1、P11)と心尖部(不動点P6)を不動として、軸Aに基づいて輪郭全体の形状を維持したまま輪郭の修正が可能となる。
【0076】
以上、本発明にかかる実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において変更・変形することが可能である。
【0077】
第1の実施の形態では、選択点P8の移動方向は、重心点gと選択点P8を通る直線L8(第1の直線)上に制限されていたが、選択点P8’を自由な方向に移動することも可能である(ステップS4)。この場合、選択点P8’の移動方向は、重心点gと選択点P8とを通る直線L8の平行成分と垂直成分に分解され、選択点P8’の平行成分と垂直成分の成分比率に基づいて、輪郭修正部12は、選択点P8以外の可動点(例えば、可動点P7)を移動させて、輪郭を修正する(ステップS6)。可動点の移動方向は、重心点gと可動点とを通る直線(第2の直線)の平行成分と垂直成分に分解され、選択点P8’の成分比率と同じ成分比率によって決定される。すなわち、第1の直線に対する選択点P8’(第1の可動点)の移動方向に応じて、第2の直線に対する可動点(第2の可動点)の移動方向が決定される。可動点の移動量は、図5に示す移動係数(重み付け係数)を選択点P8の移動量に乗算して、決定される。この結果、選択点P8の移動方向を制限することなく、重心点(基準点)を基準に複数の輪郭点を修正することができる。
【0078】
また、第1及び第2の実施の形態では、基準点として重心点を用いた。一般的に、重心は、輪郭の形状の基準として有用な位置を示す座標である。ただし、基準点は重心点に限る必要はない。例えば、検者が設定した任意の不動点を基準点としてもよい。また、心腔領域に接する内接円の中心(内心)や心腔領域に接する外接円の中心(外心)などを基準点として用いてもよい。なお、基準点を任意に変更することも可能である。基準点を変更することで、輪郭点全体の移動の方向や距離を変化させることができ、適用用途や部位に合わせて基準点を調整することで、最適な修正方法を選択することが可能となる。この結果、基準点を変更することで、所望の輪郭の修正が可能となる。
【0079】
また、第1の実施の形態では、不動点の数は弁輪部P1、P11と心尖部P6の合計3点であり、選択点P8を含む不動点間P6〜P11に存する可動点P7〜P10を修正対象とすることで、心尖部に設定した不動点P6を基準に左右に分けて可動点を修正する手法を説明した。ただし、不動点の数は3点に限られない。図7に示すように、不動点の数は弁輪部P1、P11の合計2点であってもよい。
【0080】
この場合も第1の実施の形態と同様に、検者が可動点P8を選択し、その選択点P8を移動させ(ステップS4)、輪郭修正部12が、選択点P8の移動量に応じて、他の可動点P2〜P7、P9〜P10の移動量を算出する(ステップS5)。この場合、図7(d)に示すように移動係数を設定することで、弁輪部の不動点P1、P11以外の可動点P2〜P10が修正されてもよい。不動点が弁輪部の2点であるため、選択点P8の移動に伴って、左室の輪郭点の全体を修正することが可能となる。
【0081】
なお、不動点の数は任意に決定することができ、可動点と不動点を相互に切り替えることで、不動点の数を4点以上に増やしてもよい。可動点と不動点の切り替え処理については、入力部7によって任意の輪郭点が選択され、その輪郭点が可動点又は不動点に設定される。
【0082】
このように、可動点と不動点を任意に切り替えることで、より詳細且つ自由に輪郭を修正することができる。例えば、修正される可動点の箇所を限定するように不動点を設定することで、輪郭を修正する範囲を限定し、所望の部位を修正することが可能となり、少ない手順と時間で複数の輪郭点を同時に修正することができ、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正が可能となる。すなわち、本実施の形態にかかる超音波診断装置(医用画像診断装置)が、操作性が高いユーザーインターフェースを備えることで、適切な輪郭を速やかに得られる。この結果、検者が輪郭を修正する場合の煩雑さを低減して、検査効率を向上させることができる。
【0083】
また、第1及び第2の実施の形態では、心臓の左心室の輪郭の修正について説明したが、本発明は、心臓以外にも、複数の制御点(可動点)を用いた曲線の修正に対しても適用可能である。例えば、出力/表示部6が血管の超音波像を表示し、その血管壁を抽出して血管壁の厚みを計測する際にも、本発明を使用できる。
【0084】
図8は、血管壁の輪郭の修正を説明する図である。図8(a)に示すように、抽出された血管壁の輪郭線と実際の血管壁とが、出力/表示部6により表示される。実線で表される部分が血管壁の輪郭であり、点線で表される部分が実際の血管壁である。図8(a)では、血管壁の凹凸に沿って輪郭が抽出されていないため、輪郭を修正する必要がある。そこで、図8(b)に示すように、制御点(可動点)の少なくとも1つ(点P12)が、選択点として選択されて移動する。このとき、選択点P12の反対側の血管壁上にある少なくとも1つの点を基準点とすることで、選択点P12以外の輪郭点(P13〜P16)を選択点P12に追随させて移動させることが可能となる。
【0085】
図8(c)において、基準点は、可動点P12〜P16の反対側の血管壁上の輪郭点P17〜P21である。すなわち、基準点は、可動点ごとにそれぞれ設定される。輪郭修正部12は、選択点P12(第1の可動点)と基準点P17とを通る直線L12(第1の直線)に対する選択点P12の移動方向に応じて、可動点P13〜P16(第2の可動点)と基準点P18〜P21とを通る直線L13〜L16(第2の直線)に対する可動点P13〜P16の移動方向を決定する。図8(c)において、可動点P12〜P16の移動方向は、それぞれ直線L12〜L16の方向である。また、上述のように、輪郭修正部12は、選択点P12(第1の可動点)の移動量M12に応じて、可動点P13〜P16(第2の可動点)を移動させる。
【0086】
一方、図8(d)では、基準点は、可動点P12の反対側の血管壁上の輪郭点P17である。すなわち、選択点P12の近傍にある可動点4点(P13〜P16)は1つの点P17を基準点として輪郭を修正することも可能である。図8(d)において、可動点P12〜P16の移動方向は、それぞれ直線L12〜L16の方向である。
【0087】
本発明によれば、心臓の超音波像だけでなく、血管の表示した超音波像に対しても、複数の輪郭点の修正を行うことができる。なお、基準点は、血管壁上の輪郭点に限られない。例えば、血管壁上またはそれ以外の箇所において、任意に1つ以上の基準点を設定することができる。
【0088】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る医用画像診断装置の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明は、超音波画像に限定されず、X線画像、CT、MRI、超音波画像(US)、及び血管造影(血管撮影)などの医用画像にも適用可能である。また、本発明は、心腔領域の輪郭線に限定されず、血管領域の輪郭線(例えば、血管壁の輪郭線)などにも適用可能である。また、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明にかかる医用画像診断装置は、少ない手順と時間で複数の輪郭点を同時に修正することができ、滑らかな曲線を維持したまま輪郭の修正を可能とするという効果を有し、特に、医用画像における対象領域の輪郭を修正する医用画像診断装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0090】
1 超音波診断装置
2 被検体
3 超音波信号生成部
4 超音波画像生成部
5 記憶部
6 出力/表示部
7 入力部
8 演算部
9 輪郭線抽出部
10 計測値算出部
11 重心位置算出部
12 輪郭修正部
201 表示画面
202 左室拡張末期画像
203 計測値
206 輪郭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の医用画像を生成する医用画像生成部と、
前記医用画像における対象領域の輪郭を設定する輪郭設定部と、
前記医用画像における基準点を設定する基準点設定部と、
前記輪郭の第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記輪郭の第2の可動点を修正する輪郭修正部と
を備えることを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
前記輪郭修正部は、前記輪郭を修正する場合に、前記第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記第2の可動点を修正することを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項3】
前記輪郭修正部は、前記基準点と前記第1の可動点との位置関係によって決められる前記第1の可動点の移動方向に応じて、前記第2の可動点の移動方向を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像診断装置。
【請求項4】
前記輪郭修正部は、前記第1の可動点と前記基準点とを通る第1の直線に対する前記第1の可動点の移動方向に応じて、前記第2の可動点と前記基準点とを通る第2の直線に対する前記第2の可動点の移動方向を決定することを特徴とする請求項3に記載の医用画像診断装置。
【請求項5】
前記輪郭修正部は、前記第1の可動点の移動量に応じて、前記第2の可動点を移動させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項6】
前記第1の直線に対する前記第1の可動点の移動方向が、前記第2の直線に対する前記第2の可動点の移動方向であることを特徴とする請求項4に記載の医用画像診断装置。
【請求項7】
前記輪郭修正部は、前記輪郭において移動不能な複数の不動点の位置から導かれた軸に対する前記第1の直線及び前記第2の直線の方向に応じて、前記第1の可動点及び前記第2の可動点の移動方向を決定することを特徴とする請求項4に記載の医用画像診断装置。
【請求項8】
前記輪郭修正部は、前記第1の可動点の移動量に重み付け係数を乗算した移動量に基づいて、前記第2の可動点を移動させることを特徴とする請求項5に記載の医用画像診断装置。
【請求項9】
前記輪郭修正部は、前記輪郭の不動点を設定することを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項10】
前記輪郭修正部は、前記輪郭において、可動点と前記不動点を切り替えることを特徴とする請求項9に記載の医用画像診断装置。
【請求項11】
被検体の医用画像を生成し、
前記医用画像における対象領域の輪郭を設定し、
前記医用画像における基準点を設定し、
前記輪郭の第1の可動点と前記基準点との位置関係に応じて、前記輪郭の第2の可動点を修正することを特徴とする医用画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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