説明

医用装置

【課題】医療情報サーバに保管された各種医療情報の中から当該被検体の診断に有効な医療情報を正確かつ短時間で検索する。
【解決手段】ネットワーク等を介して接続された医療情報サーバにDICOM形式等によって予め保管されている各種医療情報の中から所望の医療情報を検索する際、各種医療情報の各々に付加されている複数要素(例えば、ローマ字、漢字及びひらがな)で構成された人名属性の中から当該被検体の被検体名を示す所定要素の検索キーと同一あるいは類似した文字列を有する人名属性を検索し、得られた人名属性に基づいて所望の医療情報を検索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用装置に係り、特に、医療情報サーバに予め保管された各種医療情報の中から所望の医療情報を所定の検索キーによって検索する医用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線診断装置、X線CT装置あるいはMRI装置等を用いた医用画像診断は、コンピュータ技術の発展に伴って急速な進歩を遂げ、今日の医療において必要不可欠なものとなっている。
【0003】
上述の医用画像診断装置等を備えた医療施設の医師や検査技師等(以下では、操作者と呼ぶ。)は、通常、患者あるいは受検者(以下では、これらを纏めて被検体と呼ぶ。)に対して行なわれる医療検査の検査予約データやこれらの医療検査において収集された検査データ等の各種医療情報を、ネットワーク等を介して接続された複数の医療施設が共通に使用することが可能な医療情報サーバに保管する。そして、例えば、現行の医療検査において収集された医療情報を用いて当該被検体に対する診断を行なう場合、当該医療施設あるいは他の医療施設における過去の医療検査にて収集され前記医療情報サーバに予め保管されている各種医療情報の中から診断に有効な当該被検体の医療情報を所定の検索キーを用いて検索し、得られた医療情報を参照することにより診断精度と診断効率を大幅に向上させることができる。
【0004】
このようなネットワーク等を介して接続された医療情報サーバに各医療施設で収集された医療情報をDICOM形式やHL7形式で保存する場合、被検体名が複数要素(例えば、ローマ字、漢字及びひらがな)の文字列によって示された人名属性が上述の医療情報に付帯情報として付加される。そして、上述の各形式で医療情報サーバに保管された各種医療情報の中から当該被検体の医療情報を検索する場合、操作者は、複数要素の文字列の何れかと同一の文字列を検索キーとして入力し、この検索キーを受信した医療情報サーバは、前記検索キーと同一の文字列を含む人名属性が付加されている医療情報を検索する方法が行なわれてきた。
【0005】
しかしながら、DICOM形式あるいはHL7形式で医療情報サーバに保管された医療情報を用い被検体に対する医療行為を行なう場合、これらの医療情報に付加される被検体名等の入力ルールは医療施設間で必ずしも一致しておらず、同一の被検体に対し異なる文字列を用いた人名属性が形成される。このため、人名属性に含まれた文字列と検索キーの文字列とが一致しない場合が頻繁に発生し、所望の医療情報を検索するために検索キーの再入力を繰り返し行なう必要があった。
【0006】
このような、問題点を解決するために、類似した多くの人名情報を有する検索候補データベースを新たに備え、検索キーの文字列及びこの検索キーに基づいて検索候補データベースから読み出した人名の文字列に基づいて所望の医療情報を検索する方法が行なわれている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−69979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の特許文献1に記載された検索候補データベースを用いることにより検索範囲が拡張されるため、医療情報の検索漏れを低減することが可能となる。しかしながら、この方法は、膨大な人名のデータベース化が必要となるため、検索候補データベースの構築やその保持に多大の時間や手間を費やさなくてはならず、又、検索候補データベースから抽出した極めて多くの人名文字列を用いて医療情報システムの検索を行なうため、効率のよい検索を行なうことができないという問題点を有していた。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、医療情報サーバに予め保管されている各種医療情報の中から所望の医療情報を検索する際、これらの医療情報に付加されている被検体名等の人名属性の中から検索キーの文字列と同一あるいは類似した文字列を含む人名属性を検索し、これらの人名属性に基づいて医療情報を検索することにより所望の医療情報を正確かつ短時間で検索することが可能な医用装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明の医用装置は、複数要素の文字列によって構成される人名属性を付帯情報として医療情報サーバに保管された各種医療情報の中から所望の医療情報を検索する医用装置において、所定要素の文字列を検索キーとして入力する検索キー入力手段と、前記各種医療情報の各々に付加されている前記人名属性の中から検索された前記検索キーの文字列と同一の文字列を含む基準人名属性に対して前記検索キーと異なる要素の文字列を検索文字列として抽出する検索文字列抽出手段と、前記各種医療情報の各々に付加されている前記人名属性の中から検索された前記検索文字列と同一の文字列を含む類似人名属性及び前記基準人名属性を表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、医療情報サーバに予め保管されている各種医療情報の中から所望の医療情報を検索する際、これらの医療情報に付加されている被検体名等の人名属性の中から検索キーの文字列と同一あるいは類似した文字列を含む人名属性を検索し、これらの人名属性に基づいて医療情報を検索することにより所望の医療情報を正確かつ短時間で検索することができる。このため診断効率及び診断精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施例における医用装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】同実施例の医用装置が備える医療情報収集部の具体的な構成を示すブロック図。
【図3】同実施例の入力部において入力された検索キー及びこの検索キーに基づいて医療情報サーバから検索された基準人名属性の具体例を示す図。
【図4】同実施例において検索された複数要素の文字列によって構成される基準人名属性の中から抽出された検索文字列及びこの検索文字列に基づいて医療情報サーバから検索された類似人名属性の具体例を示す図。
【図5】同実施例の表示部に表示された検索結果一覧の具体例を示す図。
【図6】同実施例における参照用医療情報の検索手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施例における医用装置の全体構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0014】
以下に述べる本発明の第1の実施例では、被検体に対する現行の医療検査において収集した診断用医療情報と過去の医療検査において収集されネットワークを介して接続された医療情報サーバにDICOM形式によって予め保管されている参照用医療情報とを比較観察する際、医療情報サーバに保管された各種医療情報の各々に付加されている被検体名の人名属性の中から当該被検体の被検体名として入力された検索キーの文字列と同一あるいは類似した文字列を有する人名属性を検索し、得られた人名属性に基づいて診断用医療情報との比較観察に好適な参照用医療情報を検索する。
【0015】
尚、本実施例では、当該被検体に対する現行のX線撮影により診断用医療情報としての画像データ(診断用画像データ)を生成し、当該被検体の被検体名を検索キーとして医療情報サーバから読み出した参照用医療情報としての画像データ(参照用画像データ)と前記診断用画像データとを比較表示する場合について述べるが、上述の医療情報は、X線撮影によって収集される画像データに限定されるものではなく、又、画像データ以外の医療情報であっても構わない。
【0016】
(装置の構成)
本発明の第1の実施例における医用装置の構成と機能につき図1乃至図5を用いて説明する。尚、図1は、医用装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は、この医用装置が備える医療情報収集部の具体的な構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示す医用装置100は、被検体の診断対象部位に対する現行のX線撮影により診断用画像データ(診断用医療情報)を収集する医療情報収集部2と、この医療情報収集部2によって収集された診断用画像データ及び図示しないネットワーク等を介して接続された医療情報サーバから供給される当該被検体の参照用画像データ(参照用医療情報)を保存する医療情報記憶部3と、被検体情報の入力、画像データ生成条件及び画像データ表示条件の設定、検索キーの入力、検索指示信号をはじめとする各種コマンド信号の入力等を行なう入力部4と、入力部4において入力された検索キー及び検索指示信号に基づく検索要求信号や後述の検索文字列抽出部7から供給された検索文字列に基づく検索要求信号を医療情報サーバに対して送信する検索要求信号送信部5と、医療情報サーバの記憶回路に各種医療情報と共に保存されている被検体名等の人名属性の中から検索された上述の検索キーあるいは検索文字列と同一の文字列を有する人名属性を受信する検索結果受信部6を備えている。
【0018】
又、医用装置100は、入力部4において入力された検索キーに基づいて医療情報サーバから供給される複数要素(例えば、ローマ字、漢字及びひらがな)の文字列によって構成された人名属性(以下では、基準人名属性と呼ぶ。)の中から前記検索キーと異なる要素の文字列を検索文字列として抽出する検索文字列抽出部7と、基準人名属性及びこの基準人名属性と同一の医療情報に付加されている被検体情報等の識別子と、検索文字列に基づいて検索された人名属性(以下では、類似人名属性と呼ぶ。)及びこの類似人名属性と同一の医療情報に付加されている識別子とを比較することにより基準人名属性及び類似人名属性の同一性を判定する同一性判定部8と、同一性判定部8によって互いに異なると判定された基準人名属性及び類似人名属性が一覧表示された検索結果一覧を生成する検索結果一覧生成部9を備え、更に、検索結果一覧の表示及びこの検索結果一覧において選択された基準人名属性及び類似人名属性を付帯情報とする参照用画像データと現行のX線撮影によって収集された診断用画像データとの比較表示を行なう表示部10と、医用装置100が有する上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部11を備えている。
【0019】
被検体に対する現行のX線撮影により診断用画像データを生成する医療情報収集部2は、例えば、図2に示すように、被検体150に対してX線を照射するX線発生部21と、被検体150を透過したX線を2次元的に検出すると共に、この検出データに基づいて投影データを生成するX線検出部22と、X線発生部21とX線検出部22を保持する図示しない支持部と、被検体150を載置する天板23と、前記支持部及び天板23を所定方向に移動させる図示しない移動機構部と、X線検出部22から時系列的に供給される投影データを保存して2次元投影データを生成する投影データ記憶部24と、得られた2次元投影データに対しフィルタリング処理や輪郭強調処理等を行なって画像データ(診断用画像データ)を生成するデータ処理部25を有している。
【0020】
X線発生部21は、被検体150に対してX線を照射するX線管27と、X線管27におけるX線照射に必要な高電圧を発生する高電圧発生器26と、図示しないX線絞り器とを備えている。X線管27は、X線を発生する真空管であり、陰極(フィラメント)より放出された電子を高電圧によって加速させてタングステン陽極に衝突させX線を発生する。一方、前記X線絞り器は、X線管27と被検体150の間に位置し、X線管27から照射されたX線ビームを所定の照射視野サイズに絞り込む機能を有している。
【0021】
X線検出部22は、被検体150を透過したX線を電荷に変換して蓄積する平面検出器28と、平面検出器28に蓄積された電荷をX線信号として読み出すための図示しないゲートドライバと、読み出された電荷から投影データを生成する投影データ生成部29とを備えている。そして、投影データ生成部29は、平面検出器28から読み出された電荷を電圧に変換する多チャンネルの電荷・電圧変換器と、この電荷・電圧変換器の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、多チャンネルのA/D変換器からパラレル出力された投影データをシリアル信号に変換するパラレル・シリアル変換器(何れも図示せず。)を有している。
【0022】
投影データ記憶部24には、投影データ生成部29から時系列的に供給される投影データが順次保存され2次元投影データが生成される。一方、データ処理部25は図示しない演算処理部を有し、投影データ記憶部24において生成された2次元投影データに対しフィルタリング処理や輪郭強調処理等を行なって診断用画像データを生成する。そして、得られた診断用画像データは医療情報記憶部3へ供給される。
【0023】
図1へ戻って、医療情報記憶部3は、診断用画像データ記憶領域と参照用画像データ記憶領域を有し、診断用画像データ記憶領域には、医療情報収集部2による現行のX線撮影にて収集された被検体150の診断用画像データが保存される。一方、参照用画像データ記憶領域には、検索キーによって検索された基準人名属性及びこの基準人名属性を構成する所定要素の文字列によって検索された類似人名属性に基づいて医療情報サーバから供給される参照用画像データが保存される。
【0024】
次に、入力部4は、操作パネル上にキーボード、トラックボール、マウス、選択ボタン、入力ボタン等の入力デバイスと表示パネルを備え、被検体150の被検体名を示す所定要素((例えば、ローマ字)の検索キーを入力する検索キー入力機能41と、この検索キーに基づいて検索された基準人名属性及び前記基準人名属性を構成する所定要素の文字列に基づいて検索された類似人名属性が示された検索結果一覧において所望の参照用画像データに対応する人名属性を選択する人名属性選択機能42と、医療情報サーバに保管された各種医療情報の各々に付加されている人名属性の中から上述の検索キーと同一の文字列が含まれた基準人名属性あるいは類似した文字列が含まれた類似人名属性を検索するための指示信号を入力する検索指示信号入力機能43を有している。又、被検体情報の入力、画像データ生成条件の設定、画像データ表示条件の設定、更には、各種コマンド信号の入力等も上述の表示パネルや入力デバイスを用いて行なわれる。
【0025】
検索要求信号送信部5は、入力部4において入力された検索キーと検索指示信号に基づいて基準人名属性を検索するための検索要求信号(第1の検索要求信号)を生成し、ネットワークを介して接続されている医療情報サーバへ送信する。又、上述の検索キーに基づいて医療情報サーバから供給された基準人名属性の中から検索キーと異なる要素の文字列が検索文字列として抽出された場合、この検索文字列に基づいて類似人名属性を検索するための検索要求信号(第2の検索要求信号)を生成し医療情報サーバへ送信する。更に、表示部10に表示された検索結果一覧において所望の参照用画像データに対応する人名属性が選択された場合、これらの選択情報に基づいて上述の参照用画像データを検索するための検索要求信号(第3の検索要求信号)を生成し医療情報サーバへ送信する。
【0026】
一方、検索結果受信部6は、医療情報サーバが、入力部4から供給された検索キーを含む第1の検索要求信号に従って自己の記憶回路から検索した前記検索キーの文字列情報を含む複数要素の基準人名属性、及び、この基準人名属性の中から抽出された所定要素の文字列(検索文字列)情報を含む第2の検索要求信号に従って検索した複数要素の類似人名属性を受信し、更に、上述の検索結果一覧において選択された基準人名属性及び類似人名属性の選択情報を含む第3の検索要求信号に従って検索した参照用画像データを受信する。
【0027】
検索文字列抽出部7は、入力部4において入力された所定要素の検索キーに基づいて医療情報サーバから供給される前記検索キーの文字列を含む複数要素(ローマ字、漢字及びひらがな)の文字列によって構成された基準人名属性の中から前記検索キーと異なる要素の文字列を検索文字列として抽出する。
【0028】
次に、入力部4において入力された検索キー、この検索キーに基づいて検索された基準人名属性及びこの基準人名属性から抽出された検索文字列に基づいて検索された類似人名属性の具体例につき図3及び図4を用いて説明する。
【0029】
既に述べたように、被検体に対する過去の医療検査によって収集された医療情報を、ネットワーク等を介して接続された医療情報サーバに対しDICOM形式やHL7形式で保存する場合、複数要素(例えば、第1要素=ローマ字、第2要素=漢字、第3要素=ひらがな)によって規定された前記被検体の人名属性が付帯情報として付加される。一方、近年では、異なる複数の医療施設において収集された当該被検体の医療情報は、外部の医療情報サーバにおいて一括保管されるようになってきているが、これらの医療情報に付加される被検体名等の入力ルールは必ずしも一致していない。
【0030】
例えば、「太田太郎」なる被検体の医療情報に対して付加される第1要素の文字列として、「ota^taro」、「ohta^taro」、「outa^taro」等があり、第2要素の文字列として上述の「太田^太郎」の他に「大田^太郎」や「太田^太朗」等がある。又、第3要素の文字列として「おおた^たろう」や「おうた^たろう」等がある。従って、第1要素(ローマ字)の検索キー「ota^taro」のみを用いて医療情報サーバに予め保管された当該被検体の画像データを参照用画像データとして検索する場合、診断に有効な画像データを漏れなく検索することが困難となる。
【0031】
図3(a)は、当該被検体に対する現行の医療検査(X線撮影)において入力部4から入力される検索キーの具体例を示したものであり、例えば、第1要素の文字列「ota^taro」が検索キーとして入力される。一方、図3(b)は、上述の検索キー「ota^taro」に基づいて医療情報サーバから検索された基準人名属性の具体例を示したものであり、例えば、検索キーと等しい第1要素(ローマ字)の文字列「ota^taro」を有し、互いに異なる第2要素(漢字)の文字列「大田^太郎」及び「太田^太朗」を有する2種類の人名属性が基準人名属性として検索される。
【0032】
一方、図4(a)は、検索キー「ota^taro」に基づいて検索された2つの基準人名属性(図3(b)参照)に対して検索文字列抽出部7が検索文字列として抽出した前記検索キーの要素(ローマ字)と異なる要素(漢字)の文字列「大田^太郎」及び「太田^太郎」をアンダーラインによって示している。そして、図4(b)は、第2要素の検索文字列「大田^太郎」及び「太田^太郎」に基づいて検索された上述の検索文字列を含む類似人名属性を示したものであり、例えば、これらの検索文字列と同一の「大田^太郎」及び「太田^太朗」を有し、第1要素において検索キーと異なる文字列「ohta^taro」「outa^taro」を含んだ5種類の類似人名属性が前記検索文字列に基づいて検索される。但し、この場合、検索キー「ota^taro」に基づいて検索された図4(a)の2つの基準人名属性(「ota^taro」/「大田^太郎」/「おおた^たろう」及び「ota^taro」/「太田^太郎」/「おおた^たろう」)と同一の人名属性が、図4(b)に示された類似人名属性の中に含まれている。
【0033】
再び図1へ戻って、同一性判定部8は、検索キーに基づいて検索された基準人名属性(図4(a)参照)と、この基準人名属性を構成する所定要素の文字列(検索文字列)に基づいて検索された類似人名属性(図4(b)参照)との同一性を基準人名属性及び類似人名属性の文字列とこれらの人名属性と共に同一の医療情報に付加されている被検体情報等の識別子を比較することにより判定する。そして、例えば、図4(b)に示された5つの類似人名属性の中から図4(a)の基準人名属性と同一の文字列と及び識別子を有する類似人名属性(「ota^taro」/「大田^太郎」/「おおた^たろう」及び「ota^taro」/「太田^太郎」/「おおた^たろう」)を排除する。
【0034】
次に、検索結果一覧生成部9は、例えば図5に示すように、入力部4において入力された検索キーと、この検索キーに基づいて検索された基準人名属性と、基準人名属性を構成する所定要素の文字列(検索文字列)に基づいて検索され同一性判定部8により非同一と判定された類似人名属性を示す検索結果一覧を生成する。
【0035】
表示部10は、図示しない表示データ生成部とモニタを備え、検索結果一覧生成部9が生成した検索結果一覧を表示する機能と、この検索結果一覧において選択された基準人名属性及び類似人名属性に基づいて医療情報サーバから検索された参照用画像データと現行の検査において生成された診断用画像データとの比較表示を行なう機能を有している。
【0036】
システム制御部11は、図示しないCPUと記憶回路を備え、入力部4において入力/設定/選択された各種情報は、前記記憶回路に保存される。一方、前記CPUは、上述の各種情報に基づいて医用装置100が有する各ユニットを統括的に制御し、当該被検体の検索キーと同一あるいは類似した文字列を有する人名属性の検索やこの人名属性に基づいて診断用画像データとの比較表示に好適な参照用画像データの検索を実行させる。
【0037】
(参照用医療情報の検索手順)
次に、本実施例の医用装置100による参照用医療情報の検索手順を図6のフローチャートに沿って説明する。但し、ここでも現行のX線撮影によって収集した当該被検体の診断用画像データ(診断用医療情報)と過去のX線撮影によって収集されネットワーク等を介して接続された医療情報サーバに予め保管されている参照用画像データ(参照用医療情報)とを比較表示する場合について述べる。
【0038】
診断用画像データの収集に先立ち、医用装置100の操作者は、入力部4において被検体情報の入力、画像データ生成条件及び画像データ表示条件の設定を行なった後(図6のステップS1)、医療情報収集開始コマンドを入力する(図6のステップS2)。そして、このコマンド信号がシステム制御部11に供給されることにより当該被検体に対する診断用画像データの収集が開始される。
【0039】
診断用画像データの収集に際し、図2に示した医療情報収集部2のX線発生部21が備える高電圧発生器26は、入力部4からシステム制御部11を介して供給される上述のコマンド信号に従い、既に設定されている画像データ生成条件のX線照射条件に基づいた高電圧をX線管27に印加して被検体150にX線を照射する。そして、被検体150を透過したX線は、その後方に設けられたX線検出部22の平面検出器28によって検出される。
【0040】
平面検出器28が有する2次元検出素子の各々に照射されたX線量に応じて発生した電荷は、図示しないゲートドライバの出力パルスによって順次読み出される。そして、投影データ生成部29は、前記ゲートドライバによって読み出された電荷に対し電荷・電圧変換、A/D変換及びパラレル・シリアル変換を行なって投影データを生成し、投影データ生成部29から時系列的に出力された投影データは、投影データ記憶部24に順次保存されて2次元投影データが生成される。一方、データ処理部25の演算処理部は、投影データ記憶部24において生成された2次元投影データに対しフィルタリング処理や輪郭強調処理等を行なって診断用画像データを生成し医療情報記憶部3に保存する(図6のステップS3)。
【0041】
診断用画像データの生成と保存が終了したならば、操作者は、入力部4の検索キー入力機能41を用いて当該被検体の被検体名を示す検索キー(例えば、図3(a)に示すような第1要素の文字列からなる検索キー「ota^taro」)を入力し(図6のステップS4)、更に、検索指示信号入力機能43を用いて検索指示信号を入力する。そして、この検索キーと検索指示信号を受信した検索要求信号送信部5は、検索キー(「ota^taro」)を付帯情報とする検索要求信号を生成し、ネットワークを介して接続された医療情報サーバへ送信する(図6のステップS5)。
【0042】
一方、医療情報サーバは、検索要求信号送信部5から検索要求信号と共に供給された第1要素の文字列からなる検索キー(「ota^taro」)を受信する。そして、自己の記憶回路に予め保管された各種医療情報に付加されている人名属性の中から前記検索キーの文字列と同一の文字列が含まれている人名属性(図3(b)参照)を基準人名属性として検索し(図6のステップS6)、前記ネットワークを介して医用装置100の検索結果受信部6へ供給する。このとき、基準人名属性と共に同一の医療情報に付加されていた被検体情報等の識別子も検索結果受信部6へ供給される。尚、以下では、医用装置100の検索要求信号送信部5及び検索結果受信部6と医療情報サーバとを接続するネットワークの記述は省略する。
【0043】
次に、検索結果受信部6は、医療情報サーバから供給された基準人名属性を検索文字列抽出部7へ供給し、更に、前記医療情報サーバから供給された基準人名属性及び上述の識別子を同一性判定部8に設けられた記憶回路に保存する。一方、検索文字列抽出部7は、検索結果受信部6から供給された基準人名属性を構成する第1要素乃至第3要素の文字列の中から、検索キーの要素(第1要素)と異なる要素の文字列(例えば、図4(a)に示した第2要素(漢字))の文字列「大田^太郎」及び「太田^太郎」)を検索文字列として抽出し(図6のステップS7)、検索要求信号送信部5は、この検索文字列を付帯情報とする検索要求信号を生成して医療情報サーバへ送信する(図6のステップS8)。
【0044】
次いで、医療情報サーバは、検索文字列抽出部7から検索要求信号と共に供給された第2要素の検索文字列(「太田^太郎」及び「大田^太郎」)を受信し、各種医療情報の各々に付加されている人名属性の中から上述の検索文字列が含まれている人名属性(図4(b)参照)を類似人名属性として検索する(図6のステップS9)。そして、検索された類似人名属性は、この類似人名属性と共に同一の医療情報に付加されていた識別子と共に検索結果受信部6を介して同一性判定部8の記憶回路に保存される。
【0045】
次に、同一性判定部8は、自己の記憶回路に保存された基準人名属性(図4(a)参照)及びその識別子と類似人名属性(図4(b)参照)及びその識別子を読み出し、基準人名属性及び類似人名属性の文字列と各々の人名属性に対応する識別子とに基づいて基準人名属性及び類似人名属性の同一性を判定する(図6のステップS10)。そして、基準人名属性に対して同一と判定された類似人名属性を上述の記憶回路から排除し、互いに異なる基準人名属性及び類似人名属性を検索文字列抽出部7へ供給する。
【0046】
一方、検索文字列抽出部7は、同一性判定部8から供給された基準人名属性及び類似人名属性を構成する第1要素乃至第3要素の文字列の中から、上述のステップS7において抽出された文字列の要素(第2要素)と異なる要素(第3要素あるいは第1要素)の文字列を検索文字列として抽出し、得られた検索文字列による類似人名属性の検索と同一性の判定を行なう(図6のステップS7乃至ステップS10)。
【0047】
そして、上述のステップS7乃至ステップS10の手順を繰り返し、医療情報サーバにおいて新たに検索された類似人名属性の全てが既に検索された基準人名属性あるいは類似人名属性に対して同一であると判定した同一性判定部8は、人名属性の検索を終了させるための指示信号をシステム制御部11へ供給すると共に自己の記憶回路に保存されている互いに異なる基準人名属性及び類似人名属性を検索結果一覧生成部9へ供給する。
【0048】
一方、上述の指示信号を受信したシステム制御部11は、医用装置100が備える各ユニットを制御して医療情報サーバに対する人名属性の検索を終了させ、検索結果一覧生成部9は、同一性判定部8から供給される基準人名属性及び類似人名属性に基づいて、例えば、図5に示すような検索結果一覧を生成し表示部10のモニタに表示する(図6のステップS11)。
【0049】
次いで、表示部10に表示された検索結果一覧を観察した操作者は、この検索結果一覧に基づいて診断用画像データとの比較表示に好適な参照用画像データに対応した人名属性を選択し(図6のステップS12)、この選択情報を、システム制御部11及び検索要求信号送信部5を介して医療情報サーバへ送信する。そして、人名属性の選択情報に基づいて医療情報サーバが自己の記憶回路から検索した参照用画像データ(参照用医療情報)は、検索結果受信部6及び医療情報記憶部3を介して表示部10に送られ、医療情報記憶部3に保存されている診断用画像データ(診断用医療情報)と共に表示される(図6のステップS13及びステップS14)。
【実施例2】
【0050】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。上述の第1の実施例における医用装置では、被検体に対する現行の医療検査によって収集した診断用医療情報と過去の医療検査において収集されネットワーク等を介して接続された医療情報サーバにDICOM形式によって予め保管されている参照用医療情報とを比較観察する際、医療情報サーバに保管された各種医療情報の各々に付加されている人名属性の中から当該被検体の被検体名として入力された検索キーと同一あるいは類似した文字列を有する人名属性を検索し、得られた人名属性に基づいて診断用医療情報との比較観察に好適な参照用医療情報を検索する場合について述べたが、本実施例では、ネットワーク等を介して接続された医療情報サーバにDICOM形式等によって予め保管されている各種医療情報の中から所望の医療情報(例えば、画像データ、検査データ、電子カルテ、検査予約データ等)を検索する際、各種医療情報に付加されている人名属性の中から当該被検体の被検体名を示す検索キーと同一あるいは類似した文字列を有する人名属性を検索し、得られた人名属性に基づいて所望の医療情報を検索する。
【0051】
(装置の構成)
本発明の第2の実施例における医用装置の構成と機能につき図7を用いて説明する。尚、図7は、本実施例における医用装置の全体構成を示すブロック図であり、この図7において、図1に示した医用装置100のユニットと同一の構成及び機能を有するユニットは同一の符号を付加し詳細な説明は省略する。
【0052】
即ち、図7に示す医用装置200は、被検体情報の入力、医療情報表示条件の設定、検索キーの入力、検索指示信号をはじめとする各種コマンド信号の入力等を行なう入力部4aと、この入力部4aにおいて入力された検索キーと検索指示信号に基づく検索要求信号や後述の検索文字列抽出部7から供給された被検体名の検索文字列に基づく検索要求信号を医療情報サーバに対して送信する検索要求信号送信部5と、医療情報サーバの記憶回路に各種医療情報と共に保存されている被検体名等の人名属性の中から検索された上述の検索キーあるいは検索文字列と同一の文字列を有する人名属性を受信する検索結果受信部6を備えている。
【0053】
又、医用装置200は、入力部4aにおいて入力された検索キーに基づいて医療情報サーバから供給される複数要素の文字列によって構成された基準人名属性の中から前記検索キーと異なる要素の文字列を検索文字列として抽出する検索文字列抽出部7と、基準人名属性及びこの基準人名属性と同一の医療情報に付加されている被検体情報等の識別子と、検索文字列に基づいて検索された類似人名属性及びこの類似人名属性と同一の医療情報に付加されている識別子とを比較することにより基準人名属性及び類似人名属性の同一性を判定する同一性判定部8と、この同一性判定部8によって互いに異なると判定された基準人名属性及び類似人名属性が一覧表示された検索結果一覧を生成する検索結果一覧生成部9を備え、更に、検索結果一覧の表示やこの検索結果一覧に基づいて医療情報サーバから検索された医療情報の表示を行なう表示部10aと、医用装置200が有する上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部11aを備えている。
【0054】
入力部4aは、操作パネル上にキーボード、トラックボール、マウス、選択ボタン、入力ボタン等の入力デバイスと表示パネルを備え、被検体150の被検体名を示す所定要素((例えば、ローマ字)の検索キーを入力する検索キー入力機能41と、この検索キーに基づいて検索された基準人名属性及び前記基準人名属性を構成する所定要素の文字列に基づいて検索された類似人名属性が示された検索結果一覧において所望の参照用医療情報に対応した人名属性を選択する人名属性選択機能42と、医療情報サーバに保管された各種医療情報の各々に付加されている人名属性の中から上述の検索キーと同一の文字列が含まれた基準人名属性あるいは類似した文字列が含まれた類似人名属性を検索するための指示信号を入力する検索指示信号入力機能43を有している。又、被検体情報の入力、医療情報表示条件の設定、更には、各種コマンド信号の入力等も上述の表示パネルや入力デバイスを用いて行なわれる。
【0055】
表示部10aは、図示しない表示データ生成部とモニタを備え、検索結果一覧生成部9が生成した検索結果一覧を表示する機能と、この検索結果一覧において選択された基準人名属性及び類似人名属性に基づいて医療情報サーバから検索された医療情報を表示する機能を有している。
【0056】
システム制御部11aは、図示しないCPUと記憶回路を備え、入力部4aにおいて入力/設定/選択された各種情報は、前記記憶回路に保存される。一方、前記CPUは上述の各種情報に基づいて医用装置100が有する各ユニットを統括的に制御し、当該被検体の検索キーと同一あるいは類似した文字列を有する人名属性の検索やこの人名属性に基づいた医療情報の検索を実行させる。
【0057】
尚、本実施例の医用装置200による医療情報の検索手順は、図6のステップS4乃至ステップS13に示した参照用医療情報の検索手順と略同様であるため詳細な説明は省略する。
【0058】
以上述べた本発明の第1の実施例及び第2の実施例によれば、DICOM形式やHL7方式等により医療情報サーバに予め保管されている各種医療情報の中から所望の医療情報を検索する際、これらの医療情報に付加されている被検体名等の人名属性の中から検索キーの文字列と同一あるいは類似した文字列を含む人名属性を検索し、これらの人名属性に基づいて医療情報を検索することにより所望の医療情報を正確かつ短時間で検索することができる。
【0059】
特に、検索キーと同一の文字列が含まれた人名属性のみならず、検索キーの要素と異なる前記人名属性の文字列を用いた検索を繰り返すことにより検索キーに類似した文字列が含まれる人名属性を付帯情報とした医療情報の検索が可能となるため、所望の医療情報を高い確立で検索することができる。
【0060】
又、検索された人名属性の同一性を判定する手段を有しているため、所望の医療情報に対応した人名属性を容易に選択することが可能となる。
【0061】
更に、上述の第1の実施例及び第2の実施例によれば、従来のような検索候補データベースを必要としないため、検索候補データベースの構築及びその保持に要する時間や手間を省くことができ、しかも、DICOM形式やHL7形式等によって医療情報サーバに保管された各種医療情報に対し効率的な検索を行なうことができる。
【0062】
又、上述の第1の実施例によれば診断用医療情報の収集とこの診断用医療情報との比較観察に好適な参照用医療情報の検索を略同時に行なうことができるため診断精度と診断効率を大幅に改善することができる。
【0063】
以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、変形して実施することが可能である。例えば、上述の第1の実施例では、当該被検体に対する現行のX線撮影により診断用医療情報としての診断用画像データを生成し、当該被検体の被検体名を検索キーとして医療情報サーバから読み出した参照用医療情報としての参照用画像データと前記診断用画像データを比較表示する場合について述べたが、被検体から収集される医療情報はX線診断装置によって収集された画像データに限定されるものではなく、MRI撮影やX線CT撮影、更には、超音波撮影等によって収集された画像データであってもよい。又、画像データ以外の医療情報(例えば、被検体情報、検査予約データ、心電波形や血液分析データ等の各種検査データ、電子カルテ等)であっても構わない。
【0064】
又、上述の第1の実施例及び第2の実施例においては、医療情報サーバに予め保管されている各種医療情報の中から所望の医療情報を被検体の人名属性に基づいて検索する場合について述べたが、医用装置の操作者や当該被検体の担当医等の人名属性に基づいて上述の医療情報を検索してもよい。
【0065】
更に、検索文字列によって新たに検索された類似人名属性の全てが既に検索された基準人名属性あるいは類似人名属性に対して同一であると判定された場合、検索キー、基準人名属性及び類似人名属性が示された検索結果一覧を表示部10(10a)に表示する場合について述べたが、検索キー、基準人名属性及び類似人名属性の表示は独立に行なってもよく、例えば、検索キー、基準人名属性、類似人名属性の順に表示してもよい。又、検索結果一覧に示された類似人名属性に対し、この類似人名属性が何番目の検索文字列あるいは如何なる検索文字列によって得られたものであるかを明示してもよい。又、基準人名属性と異なる類似人名属性の要素を異なる文字フォントや背景色あるいは点滅等によって強調表示してもよい。
【0066】
更に、上述の第1の実施例及び第2の実施例においては、基準人名属性あるいは類似人名属性を構成する複数要素の文字列の何れかを検索文字列として次の検索を行なう場合について述べたが、複数要素の文字列を検索文字列としてもよく、又、各要素の文字列の中から被検体の苗字あるいは名前を示す文字列を検索文字列として用いてもよい。
【0067】
又、上述の実施例では、人名属性の同一性判定において非同一と判定された類似人名属性の中から検索文字列を抽出する場合について述べたが、同一性判定が行なわれる前の類似人名属性に対して検索文字列の抽出を行なってもよい。
【0068】
更に、上述の実施例では、医療情報サーバにおいて新たに検索された類似人名属性の全てが既に検索された基準人名属性あるいは類似人名属性に対して同一であると判定された場合に人名属性の検索を終了させる場合について述べたが、検索文字列による類似人名属性の検索が所定回数あるいは所定時間行なわれたならばこれらの検索を終了させてもよい。
【符号の説明】
【0069】
2…医療情報収集部
3…医療情報記憶部
4、4a…入力部
41…検索キー入力機能
42…人名属性選択機能
43…検索指示信号入力機能
5…検索要求信号送信部
6…検索結果受信部
7…検索文字列抽出部
8…同一性判定部
9…検索結果一覧生成部
10、10a…表示部
11、11a…システム制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数要素の文字列によって構成される人名属性を付帯情報として医療情報サーバに保管された各種医療情報の中から所望の医療情報を検索する医用装置において、
所定要素の文字列を検索キーとして入力する検索キー入力手段と、
前記各種医療情報の各々に付加されている前記人名属性の中から検索された前記検索キーの文字列と同一の文字列を含む基準人名属性に対して前記検索キーと異なる要素の文字列を検索文字列として抽出する検索文字列抽出手段と、
前記各種医療情報の各々に付加されている前記人名属性の中から検索された前記検索文字列と同一の文字列を含む類似人名属性及び前記基準人名属性を表示する表示手段とを
備えたことを特徴とする医用装置。
【請求項2】
前記検索キーの文字列に基づいて検索された前記基準人名属性及び前記検索文字列に基づいて検索された前記類似人名属性の同一性を判定する同一性判定手段を備え、前記表示手段は、前記同一性判定手段によって非同一と判定された基準人名属性及び類似人名属性を一覧表示することを特徴とする請求項1記載の医用装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記基準人名属性と異なる前記類似人名属性の文字列を強調表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した医用装置。
【請求項4】
前記同一性判定手段は、前記検索キーの文字列に基づいて検索された前記基準人名属性及び前記検索文字列に基づいて検索された前記類似人名属性の文字列とこれらの人名属性と共に同一の医療情報に付加されている被検体情報等の識別子を比較することにより前記基準人名属性及び前記類似人名属性の同一性を判定することを特徴とする請求項2記載の医用装置。
【請求項5】
前記医療情報サーバから検索され前記同一性判定手段によって非同一と判定された前記基準人名属性及び前記類似人名属性を示す検索結果一覧を生成する検索結果一覧生成手段を備え、前記表示手段は、前記検索結果一覧を前記検索キーに対する検索結果として表示することを特徴とする請求項2記載の医用装置。
【請求項6】
前記表示手段によって表示された前記基準人名属性及び前記類似人名属性の中から前記所望の医療情報に対応する基準人名属性あるいは類似人名属性を選択する人名属性選択手段を備え、前記表示手段は、前記人名属性選択手段によって選択された前記基準人名属性あるいは前記類似人名属性に基づいて前記医療情報サーバから検索された医療情報を表示することを特徴とする請求項1記載の医用装置。
【請求項7】
被検体に対する現行の医療検査により診断用医療情報を収集する医療情報収集手段を備え、前記表示手段は、前記医療情報サーバにおいて検索された前記医療情報を参照用医療情報として前記診断用医療情報と共に表示することを特徴とする請求項6記載の医用装置。
【請求項8】
制御手段を備え、前記同一性判定手段が前記医療情報サーバにおいて新たに検索された類似人名属性の全てが既に検索済みの基準人名属性あるいは類似人名属性に対して同一であると判定した場合、あるいは、検索文字列による類似人名属性の検索が所定回数あるいは所定時間繰り返し行なわれた場合、前記制御手段は、前記医療情報サーバに対する前記基準人名属性及び前記類似人名属性の検索を終了させることを特徴とする請求項2記載の医用装置。
【請求項9】
前記医療情報サーバの医療情報に付加されている人名属性は、DICOM形式あるいはHL7形式に基づくことを特徴とする請求項1記載の医用装置。
【請求項10】
前記人名属性は、「ローマ字」、「漢字」、「ひらがな」の中の少なくとも2つの要素の文字列によって構成されることを特徴とする請求項1記載の医用装置。
【請求項11】
前記人名属性は、前記医用装置の被検体、前記被検体の担当医あるいは前記医用装置の操作者の何れかの識別情報に基づくことを特徴とする請求項1記載の医用装置。
【請求項12】
前記医療情報は、画像データ、検査データ、電子カルテ、検査予約データ、被検体情報の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項1記載の医用装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−145832(P2011−145832A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5202(P2010−5202)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】