医療刃物用ホルダー
【課題】医療刃物を円滑に収容する医療刃物用ホルダーを提供する。
【解決手段】収容部1には医療刃物34のハンドル35を挿脱し得る開口部8を設けるとともにその開口部8から挿入されたハンドル35を収容位置で保持してハンドル35の動きを規制する保持部を各支持板部9,10,11,12,13に設けている。さらに、収容部1には、ハンドル35を収容部1に挿入する初期状態でハンドル35の収容位置に対しハンドル35がその周方向へ傾いている場合、収容部1へのハンドル35の挿入に伴いハンドル35を初期状態から収容位置に案内する案内部を各支持板部9,10に設けている。ハンドル35を収容部1に挿入する当初にハンドル35が傾いていても、その傾きを意識的に修正することなく、その傾きが案内部により自然に修正された状態で、ハンドル35を保持部に挿入することができる。
【解決手段】収容部1には医療刃物34のハンドル35を挿脱し得る開口部8を設けるとともにその開口部8から挿入されたハンドル35を収容位置で保持してハンドル35の動きを規制する保持部を各支持板部9,10,11,12,13に設けている。さらに、収容部1には、ハンドル35を収容部1に挿入する初期状態でハンドル35の収容位置に対しハンドル35がその周方向へ傾いている場合、収容部1へのハンドル35の挿入に伴いハンドル35を初期状態から収容位置に案内する案内部を各支持板部9,10に設けている。ハンドル35を収容部1に挿入する当初にハンドル35が傾いていても、その傾きを意識的に修正することなく、その傾きが案内部により自然に修正された状態で、ハンドル35を保持部に挿入することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種手術用メスなどの医療刃物を収容する医療刃物用ホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1では、外科用メスを外科用メスホルダーに保管することができる。その保管時には、外科用メスホルダーの尻端部に形成された袋状部分に外科用メスのハンドルの尻端部が嵌め込まれた状態で、外科用メスのハンドルの頭端部側が外科用メスホルダーに保持される。外科用メスにおいてハンドルの頭端部に取着された刃体には各種形態のものがあるため、外科用メスのハンドルの尻端部がこの袋状部分に嵌め込まれたとしても、刃体の向きには任意性があり、その向きを十分に意識しない限り、刃体を所定向きで収容することができない。
【0003】
そのほか、図10に示す従来の医療刃物用ホルダーにおいては、収容部1の尻端壁5に袋状部45が形成されている。図11(b)に示すように、医療刃物34のハンドル35で尻端部35bに形成された突起38をこの袋状部45の内側に対し挿入できる場合には、医療刃物34において刃体36が真下を向いている正常位置Mにハンドル35がある。そのため、図11(a)に示すように、ハンドル35を収容部1に対し円滑に嵌め込んで、医療刃物34を収容位置Qに位置決めしてその動きを規制することができる。しかし、図11(c)に示すように、その突起38をこの袋状部45の内側に対し挿入できない場合には、ハンドル35の収容位置Qに対しハンドル35がその周方向へ傾いて刃体36が真下を向いていない不正常位置Nにあるため、ハンドル35を収容部1に嵌め込むことができない。
【特許文献1】実公昭62−26087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図10に示す従来の医療刃物用ホルダーにおいては、刃体36の向きを十分に意識してハンドル35の突起38を袋状部45の内側に対し挿入しない限り、刃体36を所定向きで収容することができないため、医療刃物34を収容部1に対し円滑に収容することができない。
【0005】
この発明は、医療刃物用ホルダーにおいて医療刃物を収容部に対し円滑に収容することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
後記実施形態の図面(図1〜9)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる医療刃物用ホルダーは、下記のように構成されている。
この医療刃物用ホルダーは、ハンドル35とそのハンドル35に取着した刃体36とを有する医療刃物34を収容する収容部1を備えている。この収容部1には医療刃物34のハンドル35を挿脱し得る開口部8を設けるとともにその開口部8から挿入されたハンドル35を収容位置Qで保持してハンドル35の動きを規制する保持部24,29,30,32を設けている。さらに、この収容部1には、ハンドル35を収容部1に挿入する初期状態で前記ハンドル35の収容位置Qに対しハンドル35がその周方向へ傾いている場合、収容部1へのハンドル35の挿入に伴いハンドル35をこの初期状態から収容位置Qに案内する案内部31,33を設けている。
【0007】
請求項1の発明では、ハンドル35を収容部1に挿入する当初にハンドル35が傾いていても、その傾きを意識的に修正することなく、その傾きが案内部31,33により自然に修正された状態で、ハンドル35を保持部24,29,30,32に挿入することができる。
【0008】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記医療刃物34で刃体36はハンドル35の長手方向Xの両端部35a,35bのうち一方の頭端部35a側に取着され、前記案内部31,33は、収容部1の長手方向Xの両端部4,5のうち一方の頭端部4に対し反対側になる尻端部5側に設けられ、ハンドル35の尻端部35b側で例えばハンドル35の周方向へ案内面42,43,44を並設した被案内部37に接触する。ちなみに、この被案内部37においては、ハンドル35の外周面39に形成した切欠部41に例えば平坦な案内面42を形成している。請求項2の発明では、上記のような案内面42,43,44を有する被案内部37をハンドル35の頭端部35a側に設ける必要がなくなるため、ハンドル35の頭端部35a側を把持し易い。例えば、この案内部31,33を収容部1の尻端部5側において長手方向Xへ複数互いに並んで設ければ、各案内部31,33が互いに助長し合ってハンドル35を保持部24,29,30,32に案内することもできる。
【0009】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記保持部24,29,30,32と案内部31,33とは、それぞれ、前記収容部1で開放された挿脱口15,20,26と、ハンドル35の周方向の両側に面する収容部1の両側でこの挿脱口15,20,26から相対向して延びる両側面17,18,22,23,27,28とを有する間隙部14,19,25に形成され、その各間隙部14,19,25のうち、前記収容部1で底部7に面する開口部8側に開放された挿脱口20,26を有する間隙部19,25は、前記収容部1で開口部8に面する底部7側に開放された挿脱口15を有する間隙部14よりも、収容部1の長手方向Xで頭端部4側の向きにある。請求項3の発明では、ハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに収容部1から離すとともにハンドル35の尻端部35b側を間隙部14で底部7側に開放された挿脱口15に挿入した状態で、ハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに収容部1に挿入することができる。従って、医療刃物34を収容部1に収容する際に刃体36が収容部1に対し不用意に当りにくくなって刃体36の損傷を防止することができる。
【0010】
請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記保持部24,29,30,32は、前記収容部1の長手方向Xへ複数並設され、収容部1の頭端部4側に設けられた保持部24,29と、収容部1の尻端部5側に設けられた保持部24,30,32とを有し、前記案内部31,33は尻端部5側の保持部30,32と連続して設けられている。請求項4の発明では、収容部1の頭端部4側の保持部24,29と収容部1の尻端部5側の保持部24,30,32とによりハンドル35を安定性良く支持することができるとともに、互いに連続する案内部31,33と保持部30,32とにより、ハンドル35を案内部31,33から保持部30,32へ円滑に移動させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、医療刃物用ホルダーにおいて医療刃物34を収容部1に対し円滑に収容することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態にかかる医療刃物用ホルダーについて図1〜9を参照して説明する。
図1(a)(b)、図2(a)及び図9に示すように、収容部1においては、その長手方向Xに対し直交する幅方向Yの両側で長手方向Xに沿って延びる側壁2,3と、長手方向Xの両端部でこの両側壁2,3間に形成された頭端壁4及び尻端壁5と、この両側壁2,3と頭端壁4と尻端壁5とにより囲まれた収容室6とを備えている。この長手方向X及び幅方向Yに対し直交する上下方向Zの両側のうち、この収容室6の下側には貫通穴7aにより分断された底部としての底壁7が形成されているとともに、この収容室6の上側にはこの底壁7に面する開口部8が形成されている。この両側壁2,3の長手方向Xの中間部には指入部2a,3aが切り欠いて形成されている。この底壁7の長手方向Xの中間部には幅方向Yの両側で傾斜部7bがこの両指入部2a,3aに面して形成されている。
【0013】
前記収容部1の収容室6において両側壁2,3間には、第1の支持板部9と第2の支持板部10と第3の支持板部11と第4の支持板部12と第5の支持板部13とが、尻端部としての尻端壁5と頭端部としての頭端壁4との間で順次尻端壁5側から頭端壁4側向きに互いに間隔をあけて長手方向Xへ並んで設けられている。この第1の支持板部9と第2の支持板部10と第3の支持板部11とは収容部1の長手方向Xの中間位置よりも尻端壁5側に設けられている。この第4の支持板部12と第5の支持板部13とは収容部1の長手方向Xの中間位置よりも頭端壁4側に設けられている。
【0014】
ちなみに、前記収容部1において両側壁2,3と頭端壁4及び尻端壁5と底壁7と各支持板部9,10,11,12,13とは、半透明のポリカーボネイト樹脂により一体的に射出成形されている。この収容部1において長手方向Xの全長は約155mmである。
【0015】
前記第1の支持板部9には、図6(c)に示すように、両側壁2,3間で一連に繋がる天井板部9aと両側板部9b,9cとにより囲まれた下向きの凹部14が形成されている。この凹部14は、前記収容室6で下方へ開放された挿脱口15と、この挿脱口15に面して設けられた奥面としての天井面16と、収容部1の幅方向Yの両側でこの挿脱口15から相対向してこの天井面16側へ上向きに延びる両側面17,18とを有し、この挿脱口15と両側面17,18とを有する間隙部を含んでいる。
【0016】
図6(d)に示す前記第2の支持板部10と、図2(b)に示す前記第3の支持板部11と、図2(d)に示す前記第5の支持板部13とには、それぞれ、両側壁2,3間で一連に繋がる底板部10a,11a,13aと両側板部10b,11b,13b,10c,11c,13cとにより囲まれた上向きの凹部19が形成されている。この凹部19は、前記収容室6で上方へ開放された挿脱口20と、この挿脱口20に面して設けた奥面としての底面21と、収容部1の幅方向Yの両側でこの挿脱口20から相対向してこの底面21側へ下向きに延びる両側面22,23とを有し、この挿脱口20と両側面22,23とを有する間隙部を含んでいる。この第3の支持板部11と第5の支持板部13とにおいて凹部19には、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部24が形成されている。この保持部24においては、円弧状の底面21の両側から両側面22,23が上方へ向かうに従い互いに僅かに広がるように延びている。
【0017】
前記第4の支持板部12には、図2(c)に示すように、両側壁2,3から相対向して突設されて互いに分離された両側板部12a,12b間で上下両方向へ開放された間隙部25が形成されている。この間隙部25は、前記収容室6で上方へ開放された挿脱口26と、収容部1の幅方向Yの両側でこの挿脱口26から相対向して下向きに延びる両側面27,28とを有している。この第4の支持板部12において間隙部25には、両側面27,28の下半部に形成された段差部27a,28a間で幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部29が形成されている。
【0018】
特に、図6(c)に示す前記第1の支持板部9において凹部14には、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部30が両側面17,18から天井面16にわたり形成されている。この保持部30においては、円弧状の天井面16の両側から両側面17a,18aが下方へ向かうに従い互いに僅かに広がるように延びている。
【0019】
また、この凹部14には、幅方向Yの中心線Pに対し非対称形状の案内部31が挿脱口15とこの保持部30との間で両側面17,18間に形成されている。この案内部31において、一方の側面17側には、挿脱口15から中心線Pに対しほぼ平行に延びる側面17bと、この側面17bから延びて保持部30の側面17aに対し突出部17dを介して連続する側面17cとが形成されている。この側面17cは、保持部30の側面17aに向かうに従い中心線Pに接近するように傾斜している。例えば、中心線Pに対し側面17cがなす角度は中心線Pに対し側面17aがなす角度よりも大きくなっており、それらの角度を互いに異なるものとしてそれらの角度間で変化を持たせている。他方の側面18側には、この側面17bに対向して挿脱口15から延びる側面18bと、この側面18bからこの側面17cに対向して延びて保持部30の側面18aに突出部18dを介して連続する側面18cとが形成されている。この側面18bはこの側面18cに向かうに従い中心線Pに接近するように傾斜している。この側面18cは保持部30の側面18aから面一で延びている。例えば、中心線Pに対し側面18bがなす角度は中心線Pに対し側面18c,18aがなす角度よりも大きくなっており、それらの角度を互いに異なるものとしてそれらの角度間で変化を持たせている。ちなみに、前記突出部17dにおいて側面17aと側面17cとがなす角度αや、前記突出部18dにおいて側面18bと側面18cとがなす角度βについては、100度〜160度が好ましい。
【0020】
この案内部31における両側面17c,18c間の間隔は、この保持部30における両側面17a,18a間の間隔よりも大きく設定され、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面17cの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面18cの間隔よりも大きく設定され、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。一方、この案内部31における両側面17b,18b間の間隔は、この案内部31における両側面17c,18c間の間隔よりも大きく設定され、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面17bの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面18bの間隔よりも大きく設定され、幅方向Yの中心線Pに対する側面18bの間隔は、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。この挿脱口15における両側面17b,18b間の間隔は、この案内部31における両側面17b,18b間の間隔よりも大きく設定されて最大になっている。
【0021】
特に、図6(d)に示す前記第2の支持板部10において凹部19には、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部32が円弧状の底面21により形成されている。
また、この凹部19には、幅方向Yの中心線Pに対し非対称形状の案内部33が挿脱口20とこの保持部32との間で両側面22,23間に形成されている。この案内部33において、一方の側面22側には、挿脱口20から中心線Pに対しほぼ平行に延びる側面22aと、この側面22aから延びて保持部32の底面21に連続する側面22bとが形成されている。この側面22bは、保持部32の底面21に向かうに従い中心線Pに接近するように傾斜している。他方の側面23側には、この側面22aに対向して挿脱口20から中心線Pに対しほぼ平行に延びる側面23aと、この側面23aからこの側面22bに対向して中心線Pに対しほぼ平行に延びて保持部32の底面21に連続する側面23bとが形成されている。この側面23aと側面23bとは互いに面一で延びている。
【0022】
この案内部33における両側面22b,23b間の間隔は、この保持部32における底面21の間隔よりも大きく設定され、この挿脱口20側に向かうに従い次第に大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面22bの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面23bの間隔よりも大きく設定され、この挿脱口20側に向かうに従い次第に大きくなっている。一方、この案内部33における両側面22a,23a間の間隔は、この案内部33における両側面22b,23bとの境界部から挿脱口20側に向かうに従い僅かに大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面22aの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面23aの間隔よりも大きく設定され、幅方向Yの中心線Pに対する側面22a,23aの間隔は、この挿脱口20側に向かうに従い僅かに大きくなっている。この挿脱口20における両側面22a,23a間の間隔は、この案内部33における両側面22a,23a間の間隔よりも大きく設定されている。
【0023】
図3(a)(b)に示す二種類の医療刃物34においては、例えばポリブチレンテレフタレート樹脂からなる細長いハンドル35で長手方向Xの両端部35a,35bのうち頭端部35aに刃体36が取着されている。このハンドル35において、頭端部35aに対し反対側になる尻端部35b側には尻端部35bから所定長さをなす被案内部37が形成され、この尻端部35bの端面にはその端面の内側で突起38が形成されている。この被案内部37よりも若干頭端部35a側でハンドル35の円形外周面39には品種やサイズを表すマーク40がシルク印刷により付されている。この被案内部37においては、図4(a)(b)(c)(d)に示すように、ハンドル35の円形外周面39で幅方向Yの両側に切欠部41が形成されて平坦な案内面42が形成され、この両案内面42間でこの円形外周面39の上下方向Zの両側に円弧状の案内面43,44が形成されている。品種やサイズを表す前記マーク40を平坦な案内面42に印刷や凹凸状の成形により設けてもよい。
【0024】
図1(a)(b)及び図2(a)に示すように前記医療刃物34を前記医療刃物用ホルダーの収容部1の収容室6に収容した状態では、図6(c)(d)に示すようにハンドル35の被案内部37が第1の支持板部9の保持部30と第2の支持板部10の保持部32とに嵌め込まれるとともに、図2(b)(c)(d)に示すようにハンドル35の円形外周面39が第3の支持板部11の保持部24と第4の支持板部12の保持部29と第5の支持板部13の保持部24とに嵌め込まれ、医療刃物34が収容位置Qで位置決めされてその動きが規制される。この収容部1の両側壁2,3の指入部2a,3aから底壁7の両傾斜部7b上へ指を入れてハンドル35を把持し、ハンドル35の尻端部35b側を支点として上方へ回しながらハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに上方へ離すと、図5(a)の二点鎖線に示す初期状態となる。その後、ハンドル35を頭端部35a側へ向けて長手方向Xへ移動させると、ハンドル35を前記各保持部24,29,30,32から抜いて医療刃物34を収容部1の収容室6からその開口部8を通して離脱させることができる。
【0025】
医療刃物34を収容部1の収容室6にその開口部8を通して収容する際には、図5(a)(b)の二点鎖線に示す初期状態のようにハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに上方へ離すとともにハンドル35の尻端部35b側を第1の支持板部9の下方へ挿入した状態から、図5(a)(b)の実線に示すようにハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに下げる。その際、図5(a)の実線に示すハンドル35の途中状態で刃体36が真下を向いている正常位置Mにハンドル35がある場合には、前述したように、ハンドル35が前記各保持部24,29,30,32に対し円滑に嵌め込まれ、医療刃物34が収容位置Qで位置決めされてその動きが規制される。
【0026】
しかし、図5(b)の実線に示すハンドル35の途中状態で前記ハンドル35の収容位置Qに対しハンドル35がその周方向へ傾いて刃体36が真下を向いていない不正常位置Nにある場合には、図6(a)(b)または図7(a)(b)に示すように、前記ハンドル35の被案内部37が第1の支持板部9の凹部14及び第2の支持板部10の凹部19にそれらの挿脱口15,20から挿入されるに伴い、この被案内部37の各案内面42,43,44特に平坦な両案内面42が第1の支持板部9の案内部31及び第2の支持板部10の案内部33でそれらの側面17b,17c,18b,18c,22a,22b,23a,23bに接触しながら、この被案内部37が第1の支持板部9の保持部30及び第2の支持板部10の保持部32に案内される。そのため、ハンドル35を収容部1に挿入する当初にハンドル35の傾きを意識的に修正することなく、その傾きが案内部31,33により自然に修正された状態で、ハンドル35が前記各保持部24,29,30,32に対し円滑に嵌め込まれ、刃体36が真下を向いている正常位置Mで医療刃物34が収容位置Qで位置決めされてその動きが規制される。
【0027】
ちなみに、この医療刃物34の収容位置Qでは、前記各支持板部9,10,11,12,13が互いに協働して幅方向Yと上下方向Zへのハンドル35の動きを規制しているが、長手方向Xへのハンドル35の動きについては、ハンドル35の頭端部35a側でその外周面39に形成された突起39aが第5の支持板部13に係止されるとともにハンドル35の尻端部35b側で突起38が尻端壁5に係止されることにより規制される。各支持板部9,10,11,12,13については、幅方向Yや上下方向Zや長手方向Xへのハンドル35の動きの規制のうち少なくとも一つの方向規制を行なえればよく、その場合には各支持板部9,10,11,12,13等が互いに協働して方向規制を行なう。また、各支持板部9,10,11,12,13のうち少なくともいずれかのものがすべての方向規制を行なえるようにしてもよい。
【0028】
前記実施形態以外にも下記のように構成してもよい。
* 前記ハンドル35の被案内部37においては、各種形状の案内面を採用することができ、例えば、図4(e)に示すように上下両案内面43,44の形状を変更して断面を六角形状にしたり、図4(f)に示すように両側の案内面42のうち一方の案内面42を円弧形状にして上下両案内面43,44に連続させる。
【0029】
* 図8(a)(b)に示すように、第1の支持板部9の凹部14及び第2の支持板部10の凹部19において、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする保持部30,32及び案内部31,33を設ける。
【0030】
* 図示しないが、第1の支持板部9の凹部14も上向きに開放する。その場合には、ハンドル35を前述したように傾斜させて収容部1に挿入することも、ハンドル35を収容部1と平行にして収容部1に挿入することもできる。
【0031】
* 医療刃物34については、メス以外でもトレパンやキュレットや各種ナイフなどであってもよい。
* 医療刃物34については、ハンドル35に対し刃体36を着脱可能にしてハンドル35のみを再利用できるようにしたり、刃体36とハンドル35の頭端部35a側とを含む取替部を着脱可能にしてその取替部以外のハンドル本体のみを再利用できるようにしたり、その医療刃物34の全体を別のハンドルに対し着脱可能にしたりしてもよい。
【0032】
* 第1の支持板部9の凹部14において、側面17の各側面17a,17b,17cや側面18の各側面18a,18b,18cについてはそれぞれ平坦な形状になっているが、それらの側面17a,17b,17c,18a,18b,18cをそれぞれ凸曲面または凹曲面により形成してもよいし、それらの側面17a,17b,17c,18a,18b,18cを凸曲面または凹曲面により互いに連続させてもよい。また、第2の支持板10部の凹部19も同様である。
【0033】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項4の発明を前提とする第5の発明において、前記保持部24,30,32と案内部31,33とは、それぞれ、前記収容部1で開放された挿脱口15,20と、この挿脱口15,20に面して設けた奥面16,21と、ハンドル35の周方向の両側に面する収容部1の両側でこの挿脱口15,20から相対向してこの奥面16,21側へ延びる両側面17,18,22,23とを有する凹部14,19に形成されている。第5の発明では、凹部14,19において保持部24,30,32や案内部31,33を形成し易い。
【0034】
第5の発明を前提とする第6の発明において、前記凹部14,19は収容部1内で支持板部9,10,11,13に形成されている。第6の発明では、凹部14,19を形成し易い。
【0035】
第5の発明または第6の発明を前提とする第7の発明において、前記案内部31,33と保持部30,32とを有する凹部14,19では、両側面17,18,22,23から奥面16,21にわたりハンドル35を収容位置Qに保持する保持部30,32を設け、挿脱口15,20とこの保持部30,32との間で両側面17,18,22,23にこの案内部31,33を設けている。第7の発明では、凹部14,19においてハンドル35を案内部31,33から保持部30,32へ円滑に移動させることができる。
【0036】
第7の発明を前提とする第8の発明において、前記案内部31,33と保持部30,32とを有する凹部14,19では、案内部31,33における両側面17,18,22,23間の間隔は保持部30,32における両側面17,18,22,23間の間隔よりも大きく設定されている。第8の発明では、凹部14,19においてハンドル35を案内部31,33から保持部30,32に導入し易い。
【0037】
第8の発明を前提とする第9の発明において、前記案内部31,33と保持部30,32とを有する凹部14,19で、挿脱口15,20は奥面16,21側から凹部14,19の外側へ次第に広がって開放されている。第9の発明では、凹部14,19においてハンドル35を挿脱口15,20に挿入し易い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)は本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーに医療刃物を収容した状態を示す平面図であり、(b)は同じく正面図である。
【図2】(a)は図1(a)(b)に示す医療刃物用ホルダーを正面側から見た断面図であり、(b)は図1(a)のA−A線拡大断面図であり、(c)は図1(a)のB−B線拡大断面図であり、(d)は図1(a)のC−C線拡大断面図である。
【図3】(a)は本実施形態にかかる医療刃物を示す正面図であり、(b)は本実施形態の別例にかかる医療刃物を示す正面図である。
【図4】(a)は図3(a)(b)に示す医療刃物のハンドルの部分拡大平面図であり、(b)は同じく部分拡大正面図であり、(c)はこのハンドルの被案内部を示す(a)(b)のD−D線断面図であり、(d)は(a)(b)のE−E線断面図であり、(e)(f)はそれぞれこの被案内部の別例を示す断面図である。
【図5】(a)は本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーに医療刃物を正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図であり、(b)は同じく不正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図である。
【図6】(a)は図5(b)のF−F線拡大断面図であり、(b)は図5(b)のG−G線拡大断面図であり、(c)は図1(a)のH−H線拡大断面図であり、(d)は図1(a)のI−I線拡大断面図である。
【図7】(a)は本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーにおいて使用状態の別例を示す図6(a)相当図であり、(b)は同じく図6(b)相当図である。
【図8】(a)は本実施形態の別例にかかる医療刃物用ホルダーにおいて図6(a)相当図であり、(b)は同じく図6(b)相当図である。
【図9】本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーを示す斜視図である。
【図10】従来の医療刃物用ホルダーを示す斜視図である。
【図11】(a)は従来の医療刃物用ホルダーに医療刃物を収容した状態を示す平面図であり、(b)は従来の医療刃物用ホルダーに医療刃物を正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図であり、(c)は同じく不正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1…収容部、4…頭端部としての頭端壁、5…尻端部としての尻端壁、7…底部としての底壁、8…開口部、14,19…間隙部を含む凹部、15,20,26…挿脱口、17,18,22,23,27,28…側面、24,29,30,32…保持部、25…間隙部、31,33…案内部、34…医療刃物、35…ハンドル、35a…頭端部、36…刃体、37…被案内部、Q…収容位置、X…長手方向。
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種手術用メスなどの医療刃物を収容する医療刃物用ホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1では、外科用メスを外科用メスホルダーに保管することができる。その保管時には、外科用メスホルダーの尻端部に形成された袋状部分に外科用メスのハンドルの尻端部が嵌め込まれた状態で、外科用メスのハンドルの頭端部側が外科用メスホルダーに保持される。外科用メスにおいてハンドルの頭端部に取着された刃体には各種形態のものがあるため、外科用メスのハンドルの尻端部がこの袋状部分に嵌め込まれたとしても、刃体の向きには任意性があり、その向きを十分に意識しない限り、刃体を所定向きで収容することができない。
【0003】
そのほか、図10に示す従来の医療刃物用ホルダーにおいては、収容部1の尻端壁5に袋状部45が形成されている。図11(b)に示すように、医療刃物34のハンドル35で尻端部35bに形成された突起38をこの袋状部45の内側に対し挿入できる場合には、医療刃物34において刃体36が真下を向いている正常位置Mにハンドル35がある。そのため、図11(a)に示すように、ハンドル35を収容部1に対し円滑に嵌め込んで、医療刃物34を収容位置Qに位置決めしてその動きを規制することができる。しかし、図11(c)に示すように、その突起38をこの袋状部45の内側に対し挿入できない場合には、ハンドル35の収容位置Qに対しハンドル35がその周方向へ傾いて刃体36が真下を向いていない不正常位置Nにあるため、ハンドル35を収容部1に嵌め込むことができない。
【特許文献1】実公昭62−26087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図10に示す従来の医療刃物用ホルダーにおいては、刃体36の向きを十分に意識してハンドル35の突起38を袋状部45の内側に対し挿入しない限り、刃体36を所定向きで収容することができないため、医療刃物34を収容部1に対し円滑に収容することができない。
【0005】
この発明は、医療刃物用ホルダーにおいて医療刃物を収容部に対し円滑に収容することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
後記実施形態の図面(図1〜9)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる医療刃物用ホルダーは、下記のように構成されている。
この医療刃物用ホルダーは、ハンドル35とそのハンドル35に取着した刃体36とを有する医療刃物34を収容する収容部1を備えている。この収容部1には医療刃物34のハンドル35を挿脱し得る開口部8を設けるとともにその開口部8から挿入されたハンドル35を収容位置Qで保持してハンドル35の動きを規制する保持部24,29,30,32を設けている。さらに、この収容部1には、ハンドル35を収容部1に挿入する初期状態で前記ハンドル35の収容位置Qに対しハンドル35がその周方向へ傾いている場合、収容部1へのハンドル35の挿入に伴いハンドル35をこの初期状態から収容位置Qに案内する案内部31,33を設けている。
【0007】
請求項1の発明では、ハンドル35を収容部1に挿入する当初にハンドル35が傾いていても、その傾きを意識的に修正することなく、その傾きが案内部31,33により自然に修正された状態で、ハンドル35を保持部24,29,30,32に挿入することができる。
【0008】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記医療刃物34で刃体36はハンドル35の長手方向Xの両端部35a,35bのうち一方の頭端部35a側に取着され、前記案内部31,33は、収容部1の長手方向Xの両端部4,5のうち一方の頭端部4に対し反対側になる尻端部5側に設けられ、ハンドル35の尻端部35b側で例えばハンドル35の周方向へ案内面42,43,44を並設した被案内部37に接触する。ちなみに、この被案内部37においては、ハンドル35の外周面39に形成した切欠部41に例えば平坦な案内面42を形成している。請求項2の発明では、上記のような案内面42,43,44を有する被案内部37をハンドル35の頭端部35a側に設ける必要がなくなるため、ハンドル35の頭端部35a側を把持し易い。例えば、この案内部31,33を収容部1の尻端部5側において長手方向Xへ複数互いに並んで設ければ、各案内部31,33が互いに助長し合ってハンドル35を保持部24,29,30,32に案内することもできる。
【0009】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記保持部24,29,30,32と案内部31,33とは、それぞれ、前記収容部1で開放された挿脱口15,20,26と、ハンドル35の周方向の両側に面する収容部1の両側でこの挿脱口15,20,26から相対向して延びる両側面17,18,22,23,27,28とを有する間隙部14,19,25に形成され、その各間隙部14,19,25のうち、前記収容部1で底部7に面する開口部8側に開放された挿脱口20,26を有する間隙部19,25は、前記収容部1で開口部8に面する底部7側に開放された挿脱口15を有する間隙部14よりも、収容部1の長手方向Xで頭端部4側の向きにある。請求項3の発明では、ハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに収容部1から離すとともにハンドル35の尻端部35b側を間隙部14で底部7側に開放された挿脱口15に挿入した状態で、ハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに収容部1に挿入することができる。従って、医療刃物34を収容部1に収容する際に刃体36が収容部1に対し不用意に当りにくくなって刃体36の損傷を防止することができる。
【0010】
請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記保持部24,29,30,32は、前記収容部1の長手方向Xへ複数並設され、収容部1の頭端部4側に設けられた保持部24,29と、収容部1の尻端部5側に設けられた保持部24,30,32とを有し、前記案内部31,33は尻端部5側の保持部30,32と連続して設けられている。請求項4の発明では、収容部1の頭端部4側の保持部24,29と収容部1の尻端部5側の保持部24,30,32とによりハンドル35を安定性良く支持することができるとともに、互いに連続する案内部31,33と保持部30,32とにより、ハンドル35を案内部31,33から保持部30,32へ円滑に移動させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、医療刃物用ホルダーにおいて医療刃物34を収容部1に対し円滑に収容することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態にかかる医療刃物用ホルダーについて図1〜9を参照して説明する。
図1(a)(b)、図2(a)及び図9に示すように、収容部1においては、その長手方向Xに対し直交する幅方向Yの両側で長手方向Xに沿って延びる側壁2,3と、長手方向Xの両端部でこの両側壁2,3間に形成された頭端壁4及び尻端壁5と、この両側壁2,3と頭端壁4と尻端壁5とにより囲まれた収容室6とを備えている。この長手方向X及び幅方向Yに対し直交する上下方向Zの両側のうち、この収容室6の下側には貫通穴7aにより分断された底部としての底壁7が形成されているとともに、この収容室6の上側にはこの底壁7に面する開口部8が形成されている。この両側壁2,3の長手方向Xの中間部には指入部2a,3aが切り欠いて形成されている。この底壁7の長手方向Xの中間部には幅方向Yの両側で傾斜部7bがこの両指入部2a,3aに面して形成されている。
【0013】
前記収容部1の収容室6において両側壁2,3間には、第1の支持板部9と第2の支持板部10と第3の支持板部11と第4の支持板部12と第5の支持板部13とが、尻端部としての尻端壁5と頭端部としての頭端壁4との間で順次尻端壁5側から頭端壁4側向きに互いに間隔をあけて長手方向Xへ並んで設けられている。この第1の支持板部9と第2の支持板部10と第3の支持板部11とは収容部1の長手方向Xの中間位置よりも尻端壁5側に設けられている。この第4の支持板部12と第5の支持板部13とは収容部1の長手方向Xの中間位置よりも頭端壁4側に設けられている。
【0014】
ちなみに、前記収容部1において両側壁2,3と頭端壁4及び尻端壁5と底壁7と各支持板部9,10,11,12,13とは、半透明のポリカーボネイト樹脂により一体的に射出成形されている。この収容部1において長手方向Xの全長は約155mmである。
【0015】
前記第1の支持板部9には、図6(c)に示すように、両側壁2,3間で一連に繋がる天井板部9aと両側板部9b,9cとにより囲まれた下向きの凹部14が形成されている。この凹部14は、前記収容室6で下方へ開放された挿脱口15と、この挿脱口15に面して設けられた奥面としての天井面16と、収容部1の幅方向Yの両側でこの挿脱口15から相対向してこの天井面16側へ上向きに延びる両側面17,18とを有し、この挿脱口15と両側面17,18とを有する間隙部を含んでいる。
【0016】
図6(d)に示す前記第2の支持板部10と、図2(b)に示す前記第3の支持板部11と、図2(d)に示す前記第5の支持板部13とには、それぞれ、両側壁2,3間で一連に繋がる底板部10a,11a,13aと両側板部10b,11b,13b,10c,11c,13cとにより囲まれた上向きの凹部19が形成されている。この凹部19は、前記収容室6で上方へ開放された挿脱口20と、この挿脱口20に面して設けた奥面としての底面21と、収容部1の幅方向Yの両側でこの挿脱口20から相対向してこの底面21側へ下向きに延びる両側面22,23とを有し、この挿脱口20と両側面22,23とを有する間隙部を含んでいる。この第3の支持板部11と第5の支持板部13とにおいて凹部19には、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部24が形成されている。この保持部24においては、円弧状の底面21の両側から両側面22,23が上方へ向かうに従い互いに僅かに広がるように延びている。
【0017】
前記第4の支持板部12には、図2(c)に示すように、両側壁2,3から相対向して突設されて互いに分離された両側板部12a,12b間で上下両方向へ開放された間隙部25が形成されている。この間隙部25は、前記収容室6で上方へ開放された挿脱口26と、収容部1の幅方向Yの両側でこの挿脱口26から相対向して下向きに延びる両側面27,28とを有している。この第4の支持板部12において間隙部25には、両側面27,28の下半部に形成された段差部27a,28a間で幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部29が形成されている。
【0018】
特に、図6(c)に示す前記第1の支持板部9において凹部14には、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部30が両側面17,18から天井面16にわたり形成されている。この保持部30においては、円弧状の天井面16の両側から両側面17a,18aが下方へ向かうに従い互いに僅かに広がるように延びている。
【0019】
また、この凹部14には、幅方向Yの中心線Pに対し非対称形状の案内部31が挿脱口15とこの保持部30との間で両側面17,18間に形成されている。この案内部31において、一方の側面17側には、挿脱口15から中心線Pに対しほぼ平行に延びる側面17bと、この側面17bから延びて保持部30の側面17aに対し突出部17dを介して連続する側面17cとが形成されている。この側面17cは、保持部30の側面17aに向かうに従い中心線Pに接近するように傾斜している。例えば、中心線Pに対し側面17cがなす角度は中心線Pに対し側面17aがなす角度よりも大きくなっており、それらの角度を互いに異なるものとしてそれらの角度間で変化を持たせている。他方の側面18側には、この側面17bに対向して挿脱口15から延びる側面18bと、この側面18bからこの側面17cに対向して延びて保持部30の側面18aに突出部18dを介して連続する側面18cとが形成されている。この側面18bはこの側面18cに向かうに従い中心線Pに接近するように傾斜している。この側面18cは保持部30の側面18aから面一で延びている。例えば、中心線Pに対し側面18bがなす角度は中心線Pに対し側面18c,18aがなす角度よりも大きくなっており、それらの角度を互いに異なるものとしてそれらの角度間で変化を持たせている。ちなみに、前記突出部17dにおいて側面17aと側面17cとがなす角度αや、前記突出部18dにおいて側面18bと側面18cとがなす角度βについては、100度〜160度が好ましい。
【0020】
この案内部31における両側面17c,18c間の間隔は、この保持部30における両側面17a,18a間の間隔よりも大きく設定され、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面17cの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面18cの間隔よりも大きく設定され、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。一方、この案内部31における両側面17b,18b間の間隔は、この案内部31における両側面17c,18c間の間隔よりも大きく設定され、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面17bの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面18bの間隔よりも大きく設定され、幅方向Yの中心線Pに対する側面18bの間隔は、この挿脱口15側に向かうに従い次第に大きくなっている。この挿脱口15における両側面17b,18b間の間隔は、この案内部31における両側面17b,18b間の間隔よりも大きく設定されて最大になっている。
【0021】
特に、図6(d)に示す前記第2の支持板部10において凹部19には、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする形状の保持部32が円弧状の底面21により形成されている。
また、この凹部19には、幅方向Yの中心線Pに対し非対称形状の案内部33が挿脱口20とこの保持部32との間で両側面22,23間に形成されている。この案内部33において、一方の側面22側には、挿脱口20から中心線Pに対しほぼ平行に延びる側面22aと、この側面22aから延びて保持部32の底面21に連続する側面22bとが形成されている。この側面22bは、保持部32の底面21に向かうに従い中心線Pに接近するように傾斜している。他方の側面23側には、この側面22aに対向して挿脱口20から中心線Pに対しほぼ平行に延びる側面23aと、この側面23aからこの側面22bに対向して中心線Pに対しほぼ平行に延びて保持部32の底面21に連続する側面23bとが形成されている。この側面23aと側面23bとは互いに面一で延びている。
【0022】
この案内部33における両側面22b,23b間の間隔は、この保持部32における底面21の間隔よりも大きく設定され、この挿脱口20側に向かうに従い次第に大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面22bの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面23bの間隔よりも大きく設定され、この挿脱口20側に向かうに従い次第に大きくなっている。一方、この案内部33における両側面22a,23a間の間隔は、この案内部33における両側面22b,23bとの境界部から挿脱口20側に向かうに従い僅かに大きくなっている。さらに、幅方向Yの中心線Pに対する側面22aの間隔は、幅方向Yの中心線Pに対する側面23aの間隔よりも大きく設定され、幅方向Yの中心線Pに対する側面22a,23aの間隔は、この挿脱口20側に向かうに従い僅かに大きくなっている。この挿脱口20における両側面22a,23a間の間隔は、この案内部33における両側面22a,23a間の間隔よりも大きく設定されている。
【0023】
図3(a)(b)に示す二種類の医療刃物34においては、例えばポリブチレンテレフタレート樹脂からなる細長いハンドル35で長手方向Xの両端部35a,35bのうち頭端部35aに刃体36が取着されている。このハンドル35において、頭端部35aに対し反対側になる尻端部35b側には尻端部35bから所定長さをなす被案内部37が形成され、この尻端部35bの端面にはその端面の内側で突起38が形成されている。この被案内部37よりも若干頭端部35a側でハンドル35の円形外周面39には品種やサイズを表すマーク40がシルク印刷により付されている。この被案内部37においては、図4(a)(b)(c)(d)に示すように、ハンドル35の円形外周面39で幅方向Yの両側に切欠部41が形成されて平坦な案内面42が形成され、この両案内面42間でこの円形外周面39の上下方向Zの両側に円弧状の案内面43,44が形成されている。品種やサイズを表す前記マーク40を平坦な案内面42に印刷や凹凸状の成形により設けてもよい。
【0024】
図1(a)(b)及び図2(a)に示すように前記医療刃物34を前記医療刃物用ホルダーの収容部1の収容室6に収容した状態では、図6(c)(d)に示すようにハンドル35の被案内部37が第1の支持板部9の保持部30と第2の支持板部10の保持部32とに嵌め込まれるとともに、図2(b)(c)(d)に示すようにハンドル35の円形外周面39が第3の支持板部11の保持部24と第4の支持板部12の保持部29と第5の支持板部13の保持部24とに嵌め込まれ、医療刃物34が収容位置Qで位置決めされてその動きが規制される。この収容部1の両側壁2,3の指入部2a,3aから底壁7の両傾斜部7b上へ指を入れてハンドル35を把持し、ハンドル35の尻端部35b側を支点として上方へ回しながらハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに上方へ離すと、図5(a)の二点鎖線に示す初期状態となる。その後、ハンドル35を頭端部35a側へ向けて長手方向Xへ移動させると、ハンドル35を前記各保持部24,29,30,32から抜いて医療刃物34を収容部1の収容室6からその開口部8を通して離脱させることができる。
【0025】
医療刃物34を収容部1の収容室6にその開口部8を通して収容する際には、図5(a)(b)の二点鎖線に示す初期状態のようにハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに上方へ離すとともにハンドル35の尻端部35b側を第1の支持板部9の下方へ挿入した状態から、図5(a)(b)の実線に示すようにハンドル35の頭端部35a側を刃体36とともに下げる。その際、図5(a)の実線に示すハンドル35の途中状態で刃体36が真下を向いている正常位置Mにハンドル35がある場合には、前述したように、ハンドル35が前記各保持部24,29,30,32に対し円滑に嵌め込まれ、医療刃物34が収容位置Qで位置決めされてその動きが規制される。
【0026】
しかし、図5(b)の実線に示すハンドル35の途中状態で前記ハンドル35の収容位置Qに対しハンドル35がその周方向へ傾いて刃体36が真下を向いていない不正常位置Nにある場合には、図6(a)(b)または図7(a)(b)に示すように、前記ハンドル35の被案内部37が第1の支持板部9の凹部14及び第2の支持板部10の凹部19にそれらの挿脱口15,20から挿入されるに伴い、この被案内部37の各案内面42,43,44特に平坦な両案内面42が第1の支持板部9の案内部31及び第2の支持板部10の案内部33でそれらの側面17b,17c,18b,18c,22a,22b,23a,23bに接触しながら、この被案内部37が第1の支持板部9の保持部30及び第2の支持板部10の保持部32に案内される。そのため、ハンドル35を収容部1に挿入する当初にハンドル35の傾きを意識的に修正することなく、その傾きが案内部31,33により自然に修正された状態で、ハンドル35が前記各保持部24,29,30,32に対し円滑に嵌め込まれ、刃体36が真下を向いている正常位置Mで医療刃物34が収容位置Qで位置決めされてその動きが規制される。
【0027】
ちなみに、この医療刃物34の収容位置Qでは、前記各支持板部9,10,11,12,13が互いに協働して幅方向Yと上下方向Zへのハンドル35の動きを規制しているが、長手方向Xへのハンドル35の動きについては、ハンドル35の頭端部35a側でその外周面39に形成された突起39aが第5の支持板部13に係止されるとともにハンドル35の尻端部35b側で突起38が尻端壁5に係止されることにより規制される。各支持板部9,10,11,12,13については、幅方向Yや上下方向Zや長手方向Xへのハンドル35の動きの規制のうち少なくとも一つの方向規制を行なえればよく、その場合には各支持板部9,10,11,12,13等が互いに協働して方向規制を行なう。また、各支持板部9,10,11,12,13のうち少なくともいずれかのものがすべての方向規制を行なえるようにしてもよい。
【0028】
前記実施形態以外にも下記のように構成してもよい。
* 前記ハンドル35の被案内部37においては、各種形状の案内面を採用することができ、例えば、図4(e)に示すように上下両案内面43,44の形状を変更して断面を六角形状にしたり、図4(f)に示すように両側の案内面42のうち一方の案内面42を円弧形状にして上下両案内面43,44に連続させる。
【0029】
* 図8(a)(b)に示すように、第1の支持板部9の凹部14及び第2の支持板部10の凹部19において、幅方向Yの中心線Pを線対称中心とする保持部30,32及び案内部31,33を設ける。
【0030】
* 図示しないが、第1の支持板部9の凹部14も上向きに開放する。その場合には、ハンドル35を前述したように傾斜させて収容部1に挿入することも、ハンドル35を収容部1と平行にして収容部1に挿入することもできる。
【0031】
* 医療刃物34については、メス以外でもトレパンやキュレットや各種ナイフなどであってもよい。
* 医療刃物34については、ハンドル35に対し刃体36を着脱可能にしてハンドル35のみを再利用できるようにしたり、刃体36とハンドル35の頭端部35a側とを含む取替部を着脱可能にしてその取替部以外のハンドル本体のみを再利用できるようにしたり、その医療刃物34の全体を別のハンドルに対し着脱可能にしたりしてもよい。
【0032】
* 第1の支持板部9の凹部14において、側面17の各側面17a,17b,17cや側面18の各側面18a,18b,18cについてはそれぞれ平坦な形状になっているが、それらの側面17a,17b,17c,18a,18b,18cをそれぞれ凸曲面または凹曲面により形成してもよいし、それらの側面17a,17b,17c,18a,18b,18cを凸曲面または凹曲面により互いに連続させてもよい。また、第2の支持板10部の凹部19も同様である。
【0033】
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項4の発明を前提とする第5の発明において、前記保持部24,30,32と案内部31,33とは、それぞれ、前記収容部1で開放された挿脱口15,20と、この挿脱口15,20に面して設けた奥面16,21と、ハンドル35の周方向の両側に面する収容部1の両側でこの挿脱口15,20から相対向してこの奥面16,21側へ延びる両側面17,18,22,23とを有する凹部14,19に形成されている。第5の発明では、凹部14,19において保持部24,30,32や案内部31,33を形成し易い。
【0034】
第5の発明を前提とする第6の発明において、前記凹部14,19は収容部1内で支持板部9,10,11,13に形成されている。第6の発明では、凹部14,19を形成し易い。
【0035】
第5の発明または第6の発明を前提とする第7の発明において、前記案内部31,33と保持部30,32とを有する凹部14,19では、両側面17,18,22,23から奥面16,21にわたりハンドル35を収容位置Qに保持する保持部30,32を設け、挿脱口15,20とこの保持部30,32との間で両側面17,18,22,23にこの案内部31,33を設けている。第7の発明では、凹部14,19においてハンドル35を案内部31,33から保持部30,32へ円滑に移動させることができる。
【0036】
第7の発明を前提とする第8の発明において、前記案内部31,33と保持部30,32とを有する凹部14,19では、案内部31,33における両側面17,18,22,23間の間隔は保持部30,32における両側面17,18,22,23間の間隔よりも大きく設定されている。第8の発明では、凹部14,19においてハンドル35を案内部31,33から保持部30,32に導入し易い。
【0037】
第8の発明を前提とする第9の発明において、前記案内部31,33と保持部30,32とを有する凹部14,19で、挿脱口15,20は奥面16,21側から凹部14,19の外側へ次第に広がって開放されている。第9の発明では、凹部14,19においてハンドル35を挿脱口15,20に挿入し易い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)は本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーに医療刃物を収容した状態を示す平面図であり、(b)は同じく正面図である。
【図2】(a)は図1(a)(b)に示す医療刃物用ホルダーを正面側から見た断面図であり、(b)は図1(a)のA−A線拡大断面図であり、(c)は図1(a)のB−B線拡大断面図であり、(d)は図1(a)のC−C線拡大断面図である。
【図3】(a)は本実施形態にかかる医療刃物を示す正面図であり、(b)は本実施形態の別例にかかる医療刃物を示す正面図である。
【図4】(a)は図3(a)(b)に示す医療刃物のハンドルの部分拡大平面図であり、(b)は同じく部分拡大正面図であり、(c)はこのハンドルの被案内部を示す(a)(b)のD−D線断面図であり、(d)は(a)(b)のE−E線断面図であり、(e)(f)はそれぞれこの被案内部の別例を示す断面図である。
【図5】(a)は本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーに医療刃物を正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図であり、(b)は同じく不正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図である。
【図6】(a)は図5(b)のF−F線拡大断面図であり、(b)は図5(b)のG−G線拡大断面図であり、(c)は図1(a)のH−H線拡大断面図であり、(d)は図1(a)のI−I線拡大断面図である。
【図7】(a)は本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーにおいて使用状態の別例を示す図6(a)相当図であり、(b)は同じく図6(b)相当図である。
【図8】(a)は本実施形態の別例にかかる医療刃物用ホルダーにおいて図6(a)相当図であり、(b)は同じく図6(b)相当図である。
【図9】本実施形態にかかる医療刃物用ホルダーを示す斜視図である。
【図10】従来の医療刃物用ホルダーを示す斜視図である。
【図11】(a)は従来の医療刃物用ホルダーに医療刃物を収容した状態を示す平面図であり、(b)は従来の医療刃物用ホルダーに医療刃物を正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図であり、(c)は同じく不正常位置で収容する途中状態を正面側から見た断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1…収容部、4…頭端部としての頭端壁、5…尻端部としての尻端壁、7…底部としての底壁、8…開口部、14,19…間隙部を含む凹部、15,20,26…挿脱口、17,18,22,23,27,28…側面、24,29,30,32…保持部、25…間隙部、31,33…案内部、34…医療刃物、35…ハンドル、35a…頭端部、36…刃体、37…被案内部、Q…収容位置、X…長手方向。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルとそのハンドルに取着した刃体とを有する医療刃物を収容する収容部を備え、この収容部には医療刃物のハンドルを挿脱し得る開口部を設けるとともにその開口部から挿入されたハンドルを収容位置で保持してハンドルの動きを規制する保持部を設けた医療刃物用ホルダーにおいて、さらにこの収容部には、ハンドルを収容部に挿入する初期状態で前記ハンドルの収容位置に対しハンドルがその周方向へ傾いている場合、収容部へのハンドルの挿入に伴いハンドルをこの初期状態から収容位置に案内する案内部を設けたことを特徴とする医療刃物用ホルダー。
【請求項2】
前記医療刃物において刃体はハンドルの長手方向両端部のうち一方の頭端部側に取着され、前記案内部は、収容部の長手方向両端部のうち一方の頭端部に対し反対側になる尻端部側に設けられ、ハンドルの尻端部側に設けた被案内部に接触することを特徴とする請求項1に記載の医療刃物用ホルダー。
【請求項3】
前記保持部と案内部とは、それぞれ、前記収容部で開放された挿脱口と、ハンドルの周方向両側に面する収容部の両側でこの挿脱口から相対向して延びる両側面とを有する間隙部に形成され、その各間隙部のうち、前記収容部で底部に面する開口部側に開放された挿脱口を有する間隙部は、前記収容部で開口部に面する底部側に開放された挿脱口を有する間隙部よりも、収容部の長手方向で頭端部側向きにあることを特徴とする請求項2に記載の医療刃物用ホルダー。
【請求項4】
前記保持部は、前記収容部の長手方向へ複数並設され、収容部の頭端部側に設けられた保持部と、収容部の尻端部側に設けられた保持部とを有し、前記案内部は尻端部側の保持部と連続して設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の医療刃物用ホルダー。
【請求項1】
ハンドルとそのハンドルに取着した刃体とを有する医療刃物を収容する収容部を備え、この収容部には医療刃物のハンドルを挿脱し得る開口部を設けるとともにその開口部から挿入されたハンドルを収容位置で保持してハンドルの動きを規制する保持部を設けた医療刃物用ホルダーにおいて、さらにこの収容部には、ハンドルを収容部に挿入する初期状態で前記ハンドルの収容位置に対しハンドルがその周方向へ傾いている場合、収容部へのハンドルの挿入に伴いハンドルをこの初期状態から収容位置に案内する案内部を設けたことを特徴とする医療刃物用ホルダー。
【請求項2】
前記医療刃物において刃体はハンドルの長手方向両端部のうち一方の頭端部側に取着され、前記案内部は、収容部の長手方向両端部のうち一方の頭端部に対し反対側になる尻端部側に設けられ、ハンドルの尻端部側に設けた被案内部に接触することを特徴とする請求項1に記載の医療刃物用ホルダー。
【請求項3】
前記保持部と案内部とは、それぞれ、前記収容部で開放された挿脱口と、ハンドルの周方向両側に面する収容部の両側でこの挿脱口から相対向して延びる両側面とを有する間隙部に形成され、その各間隙部のうち、前記収容部で底部に面する開口部側に開放された挿脱口を有する間隙部は、前記収容部で開口部に面する底部側に開放された挿脱口を有する間隙部よりも、収容部の長手方向で頭端部側向きにあることを特徴とする請求項2に記載の医療刃物用ホルダー。
【請求項4】
前記保持部は、前記収容部の長手方向へ複数並設され、収容部の頭端部側に設けられた保持部と、収容部の尻端部側に設けられた保持部とを有し、前記案内部は尻端部側の保持部と連続して設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の医療刃物用ホルダー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−296071(P2007−296071A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125903(P2006−125903)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)
【Fターム(参考)】
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