説明

医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法

【課題】医療廃棄物の発生現場で加熱滅菌処理を行うことができる医療廃棄物の加熱滅菌処理装置を提供すること。
【解決手段】医療廃棄物を収容する圧力容器1と、圧力容器1内を加圧する加圧装置と、医療廃棄物をマイクロ波加熱するマイクロ波発振器2とを備えた加熱滅菌機3を有し、加熱滅菌機3を車両4の荷台41に設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法に関し、特にマイクロ波を照射して医療廃棄物を効率良く滅菌、減容化処理を行うようにした医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療廃棄物は、使用済みガーゼやゴム手袋、紙おむつなど、誘電率の大きく相違する種々のものが混在した状態で収集される。特に、紙おむつなどは嵩が大きく緻密でないために加熱されにくく、また不均一な加熱になりやすい。したがって、医療廃棄物をマイクロ波により加熱滅菌処理を行うには種々の工夫を必要とする。
【0003】
そこで、本件出願人は、特許文献1に開示するように、界面活性剤を水分とともに添加した医療廃棄物を密閉容器内に収容し、該密閉容器内を加圧して、医療廃棄物をマイクロ波加熱する医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法を提案している。
【0004】
この医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法は、医療廃棄物に界面活性剤を添加することにより、界面活性剤による発熱によって医療廃棄物を急速に加熱するとともに、加熱される界面活性剤が分散して存在することにより均一に加熱し、かつ、界面活性剤の熱分解温度を利用して、医療廃棄物の過熱を防止している。
【0005】
ところで、このような医療廃棄物の加熱滅菌処理装置は、通常は、廃棄物処分場等に設置されることから、医療廃棄物の発生現場では、定期便による回収を待たなければならず、医療廃棄物を一時保管する必要があった。
【特許文献1】特開2006−204374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法が有する問題点に鑑み、医療廃棄物の発生現場で加熱滅菌処理を行うことができる医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置は、医療廃棄物を収容する圧力容器と、該圧力容器内を加圧する加圧装置と、医療廃棄物をマイクロ波加熱するマイクロ波発振器とを備えた加熱滅菌機を、車両の荷台に設置したことを特徴とする。
【0008】
この場合において、圧力容器及びマイクロ波発振器を、ゴム弾性体で区画した室内に気体を封入した防振マウントを介して車両の荷台に固定することができる。
【0009】
また、車両の荷台に、加熱滅菌処理した医療廃棄物を圧縮して減容する圧縮減容装置を併設することができる。
【0010】
一方、同じ目的を達成するため、本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理方法は、上記本発明の加熱滅菌処理装置を用い、車両を医療廃棄物の発生現場に移動させ、該発生現場で医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことを特徴とする。
【0011】
この場合において、高圧蒸気耐熱のプラスチック袋を内袋とした蓋付き回収容器を医療廃棄物の発生現場に設置し、該回収容器の内袋内に医療廃棄物を投入した後、内袋内に消毒性界面活性剤を噴霧して内袋を閉じ、かつ回収容器を蓋を閉じた状態で加熱滅菌機に投入して、医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことができる。
【0012】
また、医療廃棄物を加熱滅菌処理した後、内袋とその内容物を圧縮して減容することができる。
【0013】
また、内袋に、加熱膨張による破裂を防止する隙間を設けることができる。
【0014】
また、締め付け周長を一定に定めた結束バンドで内袋の口を括ることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法によれば、医療廃棄物を収容する圧力容器と、該圧力容器内を加圧する加圧装置と、医療廃棄物をマイクロ波加熱するマイクロ波発振器とを備えた加熱滅菌機を、車両の荷台に設置し、車両を医療廃棄物の発生現場に移動させ、該発生現場で医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことから、定期便による回収を待って医療廃棄物を保管することなく、現地、例えば、感染症発生医療機関等において、速やかに医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことができる。そして、医療廃棄物の加熱滅菌処理を現地で行うことができるため、搬送中に事故等によって医療廃棄物が飛散したり、紛失した場合の危険性を低減することができる。
【0016】
また、圧力容器及びマイクロ波発振器を、ゴム弾性体で区画した室内に気体を封入した防振マウントを介して車両の荷台に固定することにより、振動に弱いマイクロ波発振器の内部破損を防止し、起動不可等の不具合を防止することができる。
【0017】
また、高圧蒸気耐熱のプラスチック袋を内袋とした蓋付き回収容器を医療廃棄物の発生現場に設置し、該回収容器の内袋内に医療廃棄物を投入した後、内袋内に消毒性界面活性剤を噴霧して内袋を閉じ、かつ回収容器を蓋を閉じた状態で加熱滅菌機に投入して、医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことにより、消毒と二重の封により院内感染を防止するとともに、噴霧した界面活性剤により速やかな温度上昇で医療廃棄物を加熱滅菌処理することができる。
【0018】
また、車両の荷台に、加熱滅菌処理した医療廃棄物を圧縮して減容する圧縮減容装置を併設し、医療廃棄物を加熱滅菌処理した後、内袋とその内容物を圧縮して減容することにより、医療廃棄物の収集、搬送を効率化でき、車両の排出COを削減するとともに、次の発生現場に速やかに移動して、短時間で医療廃棄物を加熱滅菌処理することができる。さらに、医療廃棄物の発生現場で用いられる蓋付き回収容器を、当該医療廃棄物の発生現場でそのまま再利用するようにすることができる。
【0019】
また、内袋に、加熱膨張による破裂を防止する隙間を設けることにより、内袋からの蒸気漏れを抑制しながら、滅菌中の内袋の破裂を防止することができる。
【0020】
また、締め付け周長を一定に定めた結束バンドで内袋の口を括ることにより、内袋を容易に閉じて院内感染を防止するとともに、加熱膨張による破裂を防止する隙間を複数の内袋において安定して設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0022】
図1〜図3に、本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置の一実施例を示す。
この医療廃棄物の加熱滅菌処理装置は、医療廃棄物を収容する圧力容器1と、該圧力容器1内を加圧する加圧装置(図示省略)と、医療廃棄物をマイクロ波加熱するマイクロ波発振器2とを備えた加熱滅菌機3を有し、該加熱滅菌機3をウイング車等の車両4の荷台41に設置している。
【0023】
圧力容器1は、本実施例では、内容積が約0.5mの鋼板製の横置き円筒型のものからなり、最高使用温度が約150℃、最高使用圧力が約0.3Mpaとされている。
圧力容器1の前部には、ハッチ状の開閉扉5が設けられており、該開閉扉5は、開閉用シリンダ6により開閉するとともに、ロックシリンダ7によりロックすることができる。
また、圧力容器1の上部には、マイクロ波発振器2、温度センサ8、安全弁9、排気弁10及び加圧供給弁11が設けられている。
加圧供給弁11には、コンプレッサ等の加圧装置(図示省略)が接続されるとともに、排気弁10には排気消臭ユニット12が接続される。
【0024】
一方、圧力容器1及びマイクロ波発振器2は、ゴム弾性体で区画した室内に空気13aを封入した防振マウント13を介して車両4の荷台41に固定されている。
この防振マウント13は、ゴム弾性体の内部に封入した空気13aにより、低周波の振動を減衰し、圧力容器1を介して搭載されるマイクロ波発振器2を、車両4の走行による振動から保護している。
【0025】
また、車両4の荷台41には、図1に示すように、加熱滅菌機3で加熱滅菌処理した医療廃棄物Aを圧縮して減容する圧縮減容装置14が併設されている。
圧縮減容装置14は、ドラム缶のような受け容器15に医療廃棄物Aを投入するとともに、該受け容器15内に油圧シリンダ14bによりプレス用円板14aを挿入して、医療廃棄物Aを圧縮し破砕して減容する。
これにより、医療廃棄物Aは1/3〜1/5に減容される。
【0026】
ところで、本実施例の医療廃棄物の加熱滅菌処理方法では、図4に示すように、150〜160℃の高圧蒸気耐熱のプラスチック袋を内袋16とした蓋付き回収容器17を医療廃棄物の発生現場に設置し、排出者がこの回収容器17の内袋16内に医療廃棄物を投入するようにしている。
なお、回収容器17は、排出者が使用するときは、足踏み開閉式の別の蓋18aが設けられたワゴン18に乗せられており、このワゴンの蓋18aで開閉が行われている。
そして、投入された医療廃棄物が所定量に達した段階で、内袋16内に消毒性界面活性剤(例えばテゴー(登録商標)51等)を噴霧して内袋16を閉じる。廃棄物の種類が多い場合は、廃棄物の持つ水分を補うために、例えば、容量40〜50Lの回収容器17にて、約500mLの消毒性界面活性剤を噴霧する。
【0027】
この場合、内袋16は、加熱膨張による破裂を防止する隙間を設けた状態で閉じるようにする。
具体的には、図5に示すように、接着剤等により突起20を設けて締め付け周長を制限した結束バンド19、具体的には、インシュロック(商品名)等の合成樹脂製の結束バンドにより、例えば、約6cmの周長で内袋16の口を括るようにする(内容物の種類や容器容量等により周長は変更しうる)。
内袋16の隙間がこれより大きいと内袋16からの蒸気漏れが多くなり、逆に小さいと加熱膨張による破裂が生じやすくなる。
なお、結束バンド19は、図5に示すように、頭部挿入部19aの内部に係合爪19bを備え、バンド部19cに形成したラッチ19dをこの係合爪19bに歯合させることにより、バンド部19cを固定する。バンド部19cは、通常は挿入方向にはいくらでも進入するが、前記突起20により進入が阻止され、一定の周長で内袋16の口を括ることができる。
このように、内袋16の口を括った後は、回収容器17の蓋17aを閉じ、そのまま加熱滅菌機3に投入して、医療廃棄物の加熱滅菌処理を行う。なお、本実施例では、3個の回収容器17を同時に加熱滅菌処理することができる。
【0028】
加熱滅菌処理後は、回収容器17は新たな内袋16を装着して現場に戻し、加熱滅菌処理した内袋16とその内容物だけを圧縮減容装置14にて減容し、最終的には、電気炉溶融で溶融処理したり、焼却処理した後、残滓は、セメント原料等として利用することができる(特開平4−13031号公報参照)。
圧縮減容装置14にて、医療廃棄物を1/3〜1/5に減容することにより、医療廃棄物の収集、搬送を効率化でき、車両4の排出COを削減するとともに、次の発生現場に速やかに移動して、短時間で医療廃棄物を加熱滅菌処理することができる。
【0029】
次に、本実施例の加熱滅菌処理装置の運転方法の一例を説明する。
医療廃棄物の発生現場に車両4を移動し、加熱滅菌機3に回収容器17ごと医療廃棄物を投入する。
マイクロ波発振器2に通電を開始し、加熱滅菌を行う(全自動運転)。
約1〜2分で、温度100℃に達した後、加圧装置(図示省略)により圧力容器1内を加圧する。
約2〜3分で、温度135℃に達した後、マイクロ波発振器2を間欠運転する。
5分以上経過した後、データを記録保存するとともに、排気する。排気は、例えば、白金ハニカム型触媒により設定燃焼温度400℃で脱臭する。
約1〜2分で脱臭が終わり、医療廃棄物の滅菌が完了する。
滅菌の完了後、圧力や温度、時間等のデータを、ロット毎にSDカード等の付属の記録媒体にて保存する。
【0030】
かくして、本実施例の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法は、医療廃棄物を収容する圧力容器1と、該圧力容器1内を加圧する加圧装置(図示省略)と、医療廃棄物をマイクロ波加熱するマイクロ波発振器2とを備えた加熱滅菌機3を、車両4の荷台41に設置し、車両4を医療廃棄物の発生現場に移動させ、該発生現場で医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことから、従来のように定期便による回収を待って医療廃棄物を保管することなく、現地、例えば、感染症発生医療機関等において、速やかに医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことができる。そして、医療廃棄物の加熱滅菌処理を現地で行うことができるため、搬送中に事故等によって医療廃棄物が飛散したり、紛失した場合の危険性を低減することができる。
【0031】
また、圧力容器1及びマイクロ波発振器2を、ゴム弾性体で区画した室内に気体を封入した防振マウント13を介して車両4の荷台41に固定することにより、振動に弱いマイクロ波発振器2の内部破損を防止し、起動不可等の不具合を防止することができる。
【0032】
また、高圧蒸気耐熱のプラスチック袋を内袋16とした蓋付き回収容器17を医療廃棄物の発生現場に設置し、該回収容器17の内袋16内に医療廃棄物を投入した後、内袋16内に消毒性界面活性剤を噴霧して内袋16を閉じ、かつ回収容器17を蓋17aを閉じた状態で加熱滅菌機3に投入して、医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことにより、消毒と二重の封により院内感染を防止するとともに、噴霧した界面活性剤により速やかな温度上昇で医療廃棄物を加熱滅菌処理することができる。
【0033】
また、車両4の荷台41に、加熱滅菌処理した医療廃棄物を圧縮して減容する圧縮減容装置14を併設し、医療廃棄物を加熱滅菌処理した後、内袋16とその内容物を圧縮して減容することにより、医療廃棄物の収集、搬送を効率化でき、車両4の排出COを削減するとともに、次の発生現場に速やかに移動して、短時間で医療廃棄物を加熱滅菌処理することができる。さらに、医療廃棄物の発生現場で用いられる蓋付き回収容器17を、当該医療廃棄物の発生現場でそのまま再利用するようにすることができる。
【0034】
また、内袋16に、加熱膨張による破裂を防止する隙間を設けることにより、内袋16からの蒸気漏れを抑制しながら、滅菌中の内袋16の破裂を防止することができる。
【0035】
また、締め付け周長を一定に定めた結束バンド19で内袋16の口を括ることにより、内袋16を容易に閉じて院内感染を防止するとともに、加熱膨張による破裂を防止する隙間を複数の内袋16において安定して設けることができる。
【0036】
以上、本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、実施例に記載した構成を適宜組み合わせるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
また、本明細書でいう医療廃棄物とは、病院などの医療施設、耐熱性菌を取扱う研究所などの他、HIV(エイズウイルス)、HBV(肝炎ウイルス)、鳥インフルエンザやO157などのウイルスや細菌に汚染された可能性のある一般地域から発生する廃棄物も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置及びこの装置を用いた滅菌処理方法は、発生現場で医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うという特性を有していることから、定期便による回収を待って医療廃棄物を保管することなく、現地で速やかに医療廃棄物の加熱滅菌処理を行う用途に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置の一実施例を示す側面図である。
【図2】同加熱滅菌処理装置の加熱滅菌機を示す斜視図である。
【図3】同加熱滅菌機を示し、(a)はその正面図、(b)は同側面図、(c)は同平面図、(d)は防振マウントの拡大図である。
【図4】回収容器を示し、(a)は医療廃棄物投入時の状態を示す斜視図、(b)は内袋を結束バンドで閉じた状態を示す斜視図である。
【図5】結束バンドの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 圧力容器
2 マイクロ波発振器
3 加熱滅菌機
4 車両
41 荷台
5 開閉扉
6 開閉用シリンダ
7 ロックシリンダ
8 温度センサ
9 安全弁
10 排気弁
11 加圧供給弁
12 排気消臭ユニット
13 防振マウント
14 圧縮減容装置
14a プレス用円板
14b 油圧シリンダ
15 受け容器
16 内袋
17 回収容器
17a 蓋
18 ワゴン
18a ワゴンの蓋
19 結束バンド
19a 頭部挿入部
19b 係合爪
19c バンド部
19d ラッチ
20 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療廃棄物を収容する圧力容器と、該圧力容器内を加圧する加圧装置と、医療廃棄物をマイクロ波加熱するマイクロ波発振器とを備えた加熱滅菌機を、車両の荷台に設置したことを特徴とする医療廃棄物の加熱滅菌処理装置。
【請求項2】
圧力容器及びマイクロ波発振器を、ゴム弾性体で区画した室内に気体を封入した防振マウントを介して車両の荷台に固定したことを特徴とする請求項1記載の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置。
【請求項3】
車両の荷台に、加熱滅菌処理した医療廃棄物を圧縮して減容する圧縮減容装置を併設したことを特徴とする請求項1又は2記載の医療廃棄物の加熱滅菌処理装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の加熱滅菌処理装置を用い、車両を医療廃棄物の発生現場に移動させ、該発生現場で医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことを特徴とする医療廃棄物の加熱滅菌処理方法。
【請求項5】
高圧蒸気耐熱のプラスチック袋を内袋とした蓋付き回収容器を医療廃棄物の発生現場に設置し、該回収容器の内袋内に医療廃棄物を投入した後、内袋内に消毒性界面活性剤を噴霧して内袋を閉じ、かつ回収容器を蓋を閉じた状態で加熱滅菌機に投入して、医療廃棄物の加熱滅菌処理を行うことを特徴とする請求項4記載の医療廃棄物の加熱滅菌処理方法。
【請求項6】
医療廃棄物を加熱滅菌処理した後、内袋とその内容物を圧縮して減容することを特徴とする請求項4又は5記載の医療廃棄物の加熱滅菌処理方法。
【請求項7】
内袋に、加熱膨張による破裂を防止する隙間を設けることを特徴とする請求項4、5又は6記載の医療廃棄物の加熱滅菌処理方法。
【請求項8】
締め付け周長を一定に定めた結束バンドで内袋の口を括ることを特徴とする請求項4、5、6又は7記載の医療廃棄物の加熱滅菌処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−93231(P2008−93231A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279569(P2006−279569)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(599049657)ニッポウ興産株式会社 (5)
【Fターム(参考)】