説明

半導体装置

【課題】RFIDを有する半導体装置において、駆動電源のための電池の経時的劣化に伴う電池の残存容量の確認や電池の交換作業をすることなく、個体情報を送受信することができ、且つ駆動するための電源を外部からの電波または電磁波(搬送波)の電力が十分でない場合であっても良好な個体情報の送受信状態を維持するRFIDを有する半導体装置を提供する。
【解決手段】RFID100における電力を供給するための電源としてバッテリー104を設ける。そして、外部との個体情報の信号の送受信をする第1のアンテナ回路101とは別に、バッテリー104の充電のための信号を受信する第2のアンテナ回路102を設ける。また、第1のアンテナ回路101または第2のアンテナ回路102は、ブースターアンテナ1201を介して信号の受信をおこなう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関する。特に、電波を介したデータの送受信及び電力の受信を行う
半導体装置に関する。更に、電波を介した半導体装置と当該半導体装置とデータの送受信
を行うアンテナ及びリーダライタ、並びに当該半導体装置に電力を供給するためのアンテ
ナ及び充電器、を用いた通信システムに関する。
【0002】
なお、本明細書でいう半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般
を指すものとする。
【背景技術】
【0003】
近年、電磁波等の電波を無線通信に利用した個体識別技術が注目を集めている。特に、無
線通信によりデータの交信を行う半導体装置として、RFID(Radio Frequ
ency Identification)タグを利用した個体識別技術が注目を集めて
いる。RFIDタグ(以下、単にRFIDという)は、IC(Integrated C
ircuit)タグ、ICチップ、RFタグ、無線タグ、電子タグとも呼ばれる。RFI
Dを用いた個体識別技術は、個々の対象物の生産、管理等に役立てられ始めており、個人
認証への応用も期待されている。
【0004】
RFIDは、電源を内蔵するか、外部から電源供給を受けるかの違いにより、RFIDの
情報を含んだ電波を送信することが可能なアクティブタイプ(能動タイプ)のRFIDと
、外部からの電波または電波(搬送波)の電力を利用して駆動するパッシブタイプ(受動
タイプ)のRFIDとの二つのタイプに分けることができる(アクティブタイプに関して
は特許文献1、パッシブタイプに関しては特許文献2を参照)。このうち、アクティブタ
イプのRFIDにおいては、RFIDを駆動するための電源を内蔵しており、電源として
電池を備えて構成されている。また、パッシブタイプにおいては、RFIDを駆動するた
めの電源を外部からの電波(搬送波)の電力を利用して作りだし、電池を備えることのな
い構成を実現している。
【0005】
図31にアクティブタイプのRFIDの具体的な構成についてブロック図を示す。図31
のアクティブタイプのRFID3100では、アンテナ回路3101によって受信された
通信信号が信号処理回路3102における復調回路3105、アンプ3106に入力され
る。通常、通信信号は13.56MHz、915MHzなどのキャリアをASK変調、P
SK変調などの処理をおこなって送られてくる。ここで図31においては、通信信号とし
て13.56MHzの例について示す。図31において、信号を処理するためには基準と
なるクロック信号が必要であり、ここでは13.56MHzのキャリアをクロックに用い
ている。アンプ3106は13.56MHzのキャリアを増幅し、クロックとして論理回
路3107に供給する。またASK変調やPSK変調された通信信号は復調回路3105
で復調される。復調後の信号も論理回路3107に送られ解析される。論理回路3107
で解析された信号はメモリコントロール回路3108に送られ、それに基づき、メモリコ
ントロール回路3108はメモリ回路3109を制御し、メモリ回路3109に記憶され
たデータを取り出し論理回路3110に送られる。論理回路3110でエンコード処理さ
れたのちアンプ3111で増幅され、その信号によって、変調回路3112はキャリアに
変調をかける。ここで図31における電源は、信号処理回路の外に設けられる電池310
3によって電源回路3104を介して供給している。そして電源回路3104はアンプ3
106、復調回路3105、論理回路3107、メモリコントロール回路3108、メモ
リ回路3109、論理回路3110、アンプ3111、変調回路3112などに電力を供
給する。このようにしてアクティブタイプのRFIDは動作する。
【0006】
図32に、パッシブタイプのRFIDの具体的な構成についてブロック図を示す。図32
のパッシブタイプのRFID3200では、アンテナ回路3201によって受信された通
信信号が信号処理回路3202における復調回路3205、アンプ3206に入力される
。通常、通信信号は13.56MHz、915MHzなどのキャリアをASK変調、PS
K変調などの処理をおこなって送られてくる。図32においては、通信信号として13.
56MHzの例について示す。図32において、信号を処理するためには基準となるクロ
ック信号が必要であり、ここでは13.56MHzのキャリアをクロックに用いている。
アンプ3206は13.56MHzのキャリアを増幅し、クロックとして論理回路320
7に供給する。またASK変調やPSK変調された通信信号は復調回路3205で復調さ
れる。復調後の信号も論理回路3207に送られ解析される。論理回路3207で解析さ
れた信号はメモリコントロール回路3208に送られ、それに基づき、メモリコントロー
ル回路3208はメモリ回路3209を制御し、メモリ回路3209に記憶されたデータ
を取り出し論理回路3210に送られる。論理回路3210でエンコード処理されたのち
アンプ3211で増幅され、その信号によって、変調回路3212はキャリアに変調をか
ける。一方、整流回路3203に入った通信信号は整流され、電源回路3204に入力さ
れる。電源回路3204はアンプ3206、復調回路3205、論理回路3207、メモ
リコントロール回路3208、メモリ回路3209、論理回路3210、アンプ3211
、変調回路3212などに電力を供給する。このようにしてパッシブタイプのRFIDは
動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−316724号公報
【特許文献2】特表2006−503376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図31に示したように、駆動用の電池を備えたアクティブタイプのRFI
Dを有する半導体装置の場合、個体情報の送受信、送受信に必要な電波の強度設定に応じ
て、電池は経時的に消耗していき、最終的には個体情報を送受信に必要な電力を発生でき
なくなるといった課題があった。このため、駆動用の電池を備えたアクティブタイプのR
FIDを有する半導体装置を使用し続けるためには、電池の残存容量の確認や電池の交換
をする作業が発生するという課題があった。
【0009】
また、図32に示したように、駆動するための電源を外部からの電波(搬送波)を利用し
て電力を作りだすパッシブタイプのRFIDを有する半導体装置の場合、長距離からの信
号の送受信、送受信に必要な電波を送信するための電力の確保が難しく、良好な送受信状
態を実現することが難しいといった課題があった。このため、駆動するための電源を外部
からの電波(搬送波)の電力を利用して作りだすパッシブタイプのRFIDを有する半導
体装置を使用するためには、外部からの電波(搬送波)の電力の供給が十分な電源供給手
段であるリーダ/ライタのアンテナから近距離に限られるという課題があった。
【0010】
そこで本発明は、RFIDを有する半導体装置において、駆動電源のための電池の経時的
劣化に伴う電池の残存容量の確認や電池の交換作業をすることなく、個体情報を送受信す
ることができ、且つ駆動するための電源を外部からの電波(搬送波)の電力が十分でない
場合であっても良好な個体情報の送受信状態を維持するRFIDを有する半導体装置を提
供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の諸問題を解決するため、本発明はRFIDにおける電力を供給するための電源とし
てバッテリー(2次電池ともいう)を設けることを特徴とする。そして本発明は、当該バ
ッテリーに電力を供給する手段として、外部との個体情報の送受信をするアンテナとは別
に、バッテリーへの充電を行うためのアンテナを設けることを特徴とする。以下、本発明
の具体的な構成について示す。
【0012】
本発明の半導体装置の一は、第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、ブースター
アンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、第1のアンテナ回路は、信号処理
回路に記憶されたデータを送信するための信号を送受信するものであり、第2のアンテナ
回路は、ブースターアンテナを介して、バッテリーに充電するための信号を受信する構成
とする。
【0013】
また、別の本発明の半導体装置の一は、第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、
ブースターアンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、第1のアンテナ回路は
、信号処理回路に記憶されたデータを送信するための信号を送受信するものであり、第2
のアンテナ回路は、ブースターアンテナを介して、バッテリーに充電するための信号を受
信する構成とする。
【0014】
また、別の本発明の半導体装置の一は、第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、
ブースターアンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、第1のアンテナ回路は
、ブースターアンテナを介して、信号処理回路に記憶されたデータを送信するための信号
を送受信するものであり、第2のアンテナ回路は、ブースターアンテナを介して、バッテ
リーに充電するための信号を、アンテナ回路を有する充電器より受信する構成とする。
【0015】
また、別の本発明の半導体装置の一は、第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、
ブースターアンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、第1のアンテナ回路は
、ブースターアンテナを介して、信号処理回路に記憶されたデータを送信するための信号
をリーダ/ライタと送受信するものであり、第2のアンテナ回路は、バッテリーに充電す
るための信号を受信する構成とする。
【0016】
また、別の本発明の半導体装置の一は、第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、
ブースターアンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、第1のアンテナ回路は
、信号処理回路に記憶されたデータを送信するための信号をリーダ/ライタと送受信する
ものであり、第2のアンテナ回路は、ブースターアンテナを介して、バッテリーに充電す
るための信号を、アンテナ回路を有する充電器より受信する構成とする。
【0017】
また、別の本発明の半導体装置の一は、第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、
ブースターアンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、第1のアンテナ回路は
、ブースターアンテナを介して、信号処理回路に記憶されたデータを送信するための信号
をリーダ/ライタと送受信するものであり、第2のアンテナ回路は、ブースターアンテナ
を介して、バッテリーに充電するための信号を、アンテナ回路を有する充電器より受信す
るする構成とする。
【0018】
また本発明におけるバッテリーは、信号処理回路が有する電源回路に電力を供給する構成
であってもよい。
【0019】
また本発明における第1のアンテナ回路及び第2のアンテナ回路は、電磁誘導方式により
無線信号を送受信するものであってもよい。
【0020】
また本発明において、第1のアンテナ回路が受信する信号の周波数をM(Mは正の数)、
第2のアンテナ回路が受信する信号の周波数をm(mは正の数)としたとき、0.5m<
M<1.5mの関係を有するものであってもよい。
【0021】
また本発明におけるバッテリーは、リチウム電池、ニッケル水素電池、ニカド電池、また
はキャパシタである構成であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の半導体装置は、バッテリーを有することを特徴とする。そのため、従来のように
、電池の経時的な劣化に伴う個体情報の送受信にするための電力の不足を防止することが
できる。そして、本発明の半導体装置は、バッテリーに電力を供給するための信号を受信
するアンテナを有することを特徴とする。そのため、半導体装置を充電器に直接接続する
ことなく、外部からの電波の電力を利用してバッテリーの充電をすることができる。その
結果、アクティブタイプのRFIDのような電池の残存容量の確認や電池の交換をする作
業が発生するといったことなく、使用し続けることが可能になる。加えて、RFIDを駆
動するための電力を常にバッテリー内に保持することにより、RFIDが動作するための
十分な電力が得られ、リーダ/ライタとの通信距離を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図2】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図3】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図4】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図5】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図6】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図7】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図8】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図9】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図10】実施の形態1の半導体装置の構成を示す図。
【図11】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図12】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図13】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図14】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図15】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図16】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図17】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図18】実施の形態2の半導体装置の構成を示す図。
【図19】実施の形態3の半導体装置の構成を示す図。
【図20】実施の形態3の半導体装置の構成を示す図。
【図21】実施の形態3の半導体装置の構成を示す図。
【図22】実施の形態3の半導体装置の構成を示す図。
【図23】実施の形態3の半導体装置の構成を示す図。
【図24】実施の形態4の半導体装置の構成を示す図。
【図25】実施の形態4の半導体装置の構成を示す図。
【図26】実施の形態4の半導体装置の構成を示す図。
【図27】実施の形態4の半導体装置の構成を示す図。
【図28】実施の形態4の半導体装置の構成を示す図。
【図29】実施の形態4の半導体装置の構成を示す図。
【図30】実施の形態の形態について示す図。
【図31】従来の構成を示す図。
【図32】従来の構成を示す図。
【図33】実施の形態5の半導体装置の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多く
の異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱すること
なくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従っ
て本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本
発明の構成において、同じ物を指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
【0025】
(実施の形態1)
本発明のRFIDに用いる半導体装置について、図1、図2に示すブロック図を用いて説
明する。
【0026】
図1のRFID100は、第1のアンテナ回路101、第2のアンテナ回路102、信号
処理回路103、及びバッテリー104によって構成されている。信号処理回路103は
、第1の整流回路105、電源回路106、第2の整流回路107、復調回路108、ア
ンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路111、メモリ回路112、論理
回路113、アンプ114、変調回路115によって構成される。
【0027】
また、図2には、第1のアンテナ回路101がリーダ/ライタ201からの信号を送受信
し、第2のアンテナ回路102が充電器202からの信号を受信するブロック図について
示す。図2において、第1のアンテナ回路101で受信した信号は第1の整流回路105
を介して電源回路106に入力される。また図2において、第2のアンテナ回路102で
受信する信号は第2の整流回路107を介してバッテリー104に入力され、バッテリー
104より適宜電源回路106に電力が供給される。
【0028】
なお第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路102におけるアンテナの形状に
ついては、特に限定されない。例えば図3(A)のように基板301上の信号処理回路3
02の周りに一面のアンテナ303を配した構造を取っても良い。また、図3(B)のよ
うに、基板301上に環状に形成されたアンテナ303に重畳するように信号処理回路3
02を配した構造をとってもよい。また、図3(C)のように基板301上の信号処理回
路302に対して、高周波数の電磁波を受信するためのアンテナ303の形状をとっても
よい。また、図3(D)にように基板301上の信号処理回路302に対して、180度
無指向性(どの方向からでも同じく受信可能)なアンテナ303での形状をとってもよい
。また、図3(E)にように、基板301上の信号処理回路302に対して、棒状に長く
伸ばしたアンテナ303の形状をとってもよい。また、信号処理回路103と第1のアン
テナ回路101及び第2のアンテナ回路102におけるアンテナの接続については特に限
定されない。例えばアンテナ303と信号処理回路302をワイヤボンディング接続やバ
ンプ接続を用いて接続する、あるいはチップ化した信号処理回路302の一面を電極にし
てアンテナ303に貼り付けるという方法を取ってもよい。この方式ではACF(ani
sotropic conductive film;異方性導電性フィルム)を用いて
信号処理回路302をアンテナ303に貼り付けることができる。本実施の形態において
は第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路102の形状について、図3(B)
の形状を採用する。すなわち、第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路102
は、図4(A)に示すようにアンテナ401、共振容量402によって構成されるものと
して説明し、アンテナ401及び共振容量402を併せてアンテナ回路403ということ
にする。
【0029】
また、第1の整流回路105、第2の整流回路107は、第1のアンテナ回路101及び
第2のアンテナ回路102が受信する電磁波により誘導される交流信号を直流信号に変換
する回路であればよい。例えば、図4(B)に示すように、ダイオード404、ダイオー
ド405、平滑容量406によって整流回路407を構成すればよい。
【0030】
なお、図2におけるリーダ/ライタ201について、図6を用いて説明する。図5におけ
るリーダ/ライタ500は、受信部501、送信部502、制御部503、インターフェ
ース部504、アンテナ回路505によって構成されている。制御部503は、インター
フェース部504を介した上位装置506の制御により、データ処理命令、データ処理結
果について、受信部501、送信部502を制御する。送信部502はRFID100に
送信するデータ処理命令を変調し、アンテナ回路505から電磁波として出力する。また
受信部501は、アンテナ回路505で受信された信号を復調し、データ処理結果として
制御部503に出力する。
【0031】
本実施の形態において、図5に示すリーダ/ライタ500のアンテナ回路505は、受信
部501及び送信部502に接続され、LC並列共振回路を構成するアンテナ507及び
共振容量508を有する。アンテナ回路505は、受信時に、RFID100により出力
された信号によってアンテナ回路505に誘導される起電力を電気的信号として受信する
。また、送信時には、アンテナ回路505に電流を流し、アンテナ回路505よりRFI
D100に信号を送信する。
【0032】
なお、図2における充電器202について、図5を用いて説明する。図6における充電器
600は、送信制御部601、アンテナ回路602によって構成されている。送信制御部
601は、RFID100に送信する充電用の電気信号を変調し、アンテナ回路602か
ら充電用の信号を送信する。
【0033】
本実施の形態において、図6に示す充電器600のアンテナ回路602は、送信制御部6
01に接続され、LC並列共振回路を構成するアンテナ603及び共振容量604を有す
る。アンテナ回路602は、送信時には、アンテナ回路602に電流を流し、アンテナ6
03よりRFID100に充電用の信号を送信する。
【0034】
なお、図1において、第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路102は、信号
処理回路103と共に同じ基板上に積層して設ける構成としても良いし、外付けのアンテ
ナとして設けられるものであってもよい。
【0035】
また、本実施の形態においては、第1のアンテナ回路101回路及び第2のアンテナ回路
102が受信する信号は、電磁誘導方式により信号の交信を行うことが好ましい。そのた
め、図1及び図2におけるRFID100は、コイル状の第1のアンテナ回路101及び
コイル状の第2のアンテナ回路102を有する構成が好ましい。例えば図7に、RFID
を有する半導体装置における第1のアンテナ回路及び第2のアンテナ回路の位置関係並び
にアンテナの形状について示す。図7において、RFID700の表面と裏面にそれぞれ
コイル状の第1のアンテナ回路701及び第2のアンテナ回路702を設ける構成とし、
充電器のアンテナからの信号を受信する構成について示す。
【0036】
図7において、送信制御部703に接続された充電器のアンテナ回路704のコイル状の
アンテナ705に、RFIDの第2のアンテナ回路702を近づけると、充電器における
アンテナ回路704のコイル状のアンテナ705から交流磁界が発生する。交流磁界がR
FID700内のコイル状の第2のアンテナ回路702を貫き、電磁誘導によりRFID
700内のコイル状の第2のアンテナ回路702の端子間(アンテナの一端と他端の間)
に起電力が発生する。当該起電力によりRFID700内のバッテリーに充電することが
できる。なお、図8に示すように、RFID800における基板の表面または裏面に設け
られた充電用の第2のアンテナ回路801は、RFID800が重畳的に存在する場合で
あっても充電器からの充電を行うことができる。また、図9に示すように、RFID90
0において、第1のアンテナ回路901及び第2のアンテナ回路902を同じ基板上に並
べて配し、充電器のアンテナ回路704からの信号を受信する構成であってもよい。
【0037】
なお、第1のアンテナ回路101とリーダ/ライタ201間で送受信される信号の周波数
は、125kHz、13.56MHz、915MHz、2.45GHzなどがあり、それ
ぞれISO規格などが設定される。勿論、第1のアンテナ回路101とリーダ/ライタ2
01間で送受信される信号の周波数はこれに限定されず、例えばサブミリ波である300
GHz〜3THz、ミリ波である30GHz〜300GHz、マイクロ波である3GHz
〜30GHz、極超短波である300MHz〜3GHz、超短波である30MHz〜30
0MHz、短波である3MHz〜30MHz、中波である300KHz〜3MHz、長波
である30KHz〜300KHz、及び超長波である3KHz〜30KHzのいずれの周
波数も用いることができる。また、第1のアンテナ回路101とリーダ/ライタ201間
で送受信される信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調方式は、アナログ変
調であってもデジタル変調であってよく、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペク
トラム拡散のいずれであってもよい。望ましくは、振幅変調、または、周波数変調にする
とよい。
【0038】
なお、第2のアンテナ回路102と充電器202間で送受信される信号の周波数m(mは
正の数)は、第1のアンテナ回路101で送受信される信号の周波数をM(Mは正の数)
とすると、0.5m<M<1.5mの関係にあり、且つm≠Mを満たす周波数であること
が望ましい。第2のアンテナ回路102に入力される信号の周波数を前述の範囲に設定す
ることにより、第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路102の形状を大きく
異ならせることなく設計することが可能となり好適である。
【0039】
なお、図1、図2における電源回路106には、従来例において述べたパッシブタイプの
RFIDと同様に搬送波の信号を第1の整流回路105において整流化し、電源回路10
6を介して、信号処理回路103の各回路を駆動する電源を作り出すことによる電力供給
、または第2の整流回路107を介して第2のアンテナ回路102から入力されるバッテ
リー充電用の信号によりバッテリー104が充電され、バッテリー104に充電された電
力による電源回路106への電力供給の2通りにより、電力の供給をおこなうことができ
る。バッテリー104に充電された電力は、通信距離が伸びた際にRFID100の第1
のアンテナ回路101から十分な電力が得られない際に電源回路106に電力を供給する
ことができる。
【0040】
図1、図2における電源回路の例について図10を用いて説明する。電源回路は基準電
圧回路とバッファアンプで構成される。基準電圧回路は抵抗1001、ダイオード接続の
トランジスタ1002、1003によって構成され、トランジスタのVGS2つ分の基準
電圧を発生させる。バッファアンプはトランジスタ1005、1006で構成される差動
回路、トランジスタ1007、1008によって構成されるカレントミラー回路、電流供
給用抵抗1004、トランジスタ1009、抵抗1010によって構成されるソース接地
アンプより構成される。
【0041】
図10に示す電源回路において、出力端子より流れる電流が大きいときはトランジスタ
1009に流れる電流が少なくなり、また、出力端子より流れる電流が小さいときはトラ
ンジスタ1009に流れる電流が多くなり、抵抗1010に流れる電流はほぼ一定となる
ように動作する。また出力端子の電位は基準電圧回路とほぼ同じ値となる。ここでは基準
電圧回路とバッファアンプを有する電源回路を示したが、本発明に用いる電源回路は図1
0に限定されず、他の形式の回路であっても良い。
【0042】
なお、本明細書において、バッテリーとは、充電することで連続使用時間を回復すること
ができる電池のことをいう。なおバッテリーとしては、シート状に形成された電池を用い
ることが好ましく、例えばリチウム電池、好ましくはゲル状電解質を用いるリチウムポリ
マー電池や、リチウムイオン電池等を用いることで、小型化が可能である。勿論、充電可
能な電池であればなんでもよく、ニッケル水素電池、ニカド電池などの充電放電可能な電
池であってもよいし、また大容量のコンデンサーなどを用いても良い。
【0043】
次に、図1、図2に示すRFID100に、リーダ/ライタ201よりデータを送信す
る際の動作を以下に説明する。第1のアンテナ回路101で受信した信号は、第1の整流
回路105により、半波整流され、そして平滑化される。第1の整流回路105により半
波整流、平滑化された電圧は電源回路106に入力される。そして電源回路は、安定化さ
れた後の電圧を第1の整流回路105、電源回路106、第2の整流回路107、復調回
路108、アンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路111、メモリ回路
112、論理回路113、アンプ114、変調回路115に供給する。
【0044】
また第1のアンテナ回路101で受信された信号はアンプ109を介して、クロック信号
として、論理回路110に入力される。さらに、第1のアンテナ回路101から入力され
た信号は復調回路108で復調され、データとして論理回路110に入力される。
【0045】
論理回路110において、入力されたデータはデコードされる。リーダ/ライタ201が
データを変形ミラー符号、NRZ−L符号などでエンコードして送信するため、それを論
理回路110はデコードする。デコードされたデータは、メモリコントロール回路111
に送られ、それに従いメモリ回路112に記憶された記憶データが読み出される。メモリ
回路112は電源が切れても保持できる不揮発性メモリ回路である必要があり、マスクR
OMなどが使用される。
【0046】
また、図1、図2に示すRFID100におけるメモリ回路112に記憶されたデータを
リーダ/ライタ201が受信する場合は以下のように動作する。第1のアンテナ回路10
1で受信した信号は、第1の整流回路105により、半波整流され、そして平滑化される
。第1の整流回路105により半波整流、平滑化された電圧は電源回路106に入力され
る。そして電源回路は、安定化された後の電圧を第1の整流回路105、電源回路106
、第2の整流回路107、復調回路108、アンプ109、論理回路110、メモリコン
トロール回路111、メモリ回路112、論理回路113、アンプ114、変調回路11
5に供給する。
【0047】
また、第1のアンテナ回路101で受信された交流信号はアンプ109を通して論理回路
110に入力され、論理演算が行われる。そして、論理回路110からの信号を用いて、
メモリコントロール回路111を制御し、メモリ回路112に記憶されているデータを呼
び出す。次にメモリ回路112から呼び出されたデータを論理回路113で加工し、アン
プ114で増幅の後、変調回路115を動作させる。データの加工はISO14443、
ISO15693、ISO18000などの規格に定められた方式に従い加工されるが、
リーダ/ライタとの整合性が確保されれば、上記規格以外であってもかまわない。
【0048】
変調回路115が動作すると、第1のアンテナ回路101のインピーダンスが変化する
。これによって、第1のアンテナ回路101で反射されるリーダ/ライタ201の信号に
変化が生じる。この変化をリーダ/ライタが読み取ることによってRFID100のメモ
リ回路112に記憶されたデータを知ることが可能になる。このような変調方式を負荷変
調方式という。
【0049】
次に、図1、図2に示すRFID100に、充電器202より電力を充電する際の動作
を以下に説明する。第2のアンテナ回路で受信した信号は、第2の整流回路107により
、半波整流され、そして平滑化される。第2の整流回路107により半波整流、平滑化さ
れた電圧は、バッテリー104に一旦保持される。バッテリー104に保持された電力は
、電源回路106に供給する電力として用いられる。なお、第1のアンテナ回路より供給
される信号について、受信することはできるものの、リーダ/ライタに送信するための電
力が不足している場合に、バッテリーより電力を供給するか否かを判定する回路を設ける
構成であってもよい。
【0050】
また次に、図1で示したRFID100の上面図の例について示す。RFID100は
その機能、大きさでわけると、第1のアンテナ回路、第2のアンテナ回路、信号処理回路
、バッテリーが、基板上に積層、または並列に配したレイアウトを取り得る。また、信号
処理回路においては、第1のアンテナ回路に付随する回路、第2のアンテナ回路に付随す
る回路で分けて記すことができ、第1のアンテナ回路に付随する回路については、第1の
信号処理回路、第2のアンテナ回路に付随する回路については第2の信号処理回路と呼称
する。なお、具体的にいうと、第1の信号処理回路については図1における第2の整流回
路107、第2の信号処理回路については図1の信号処理回路103における第2の整流
回路以外の構成にあたる。そこで図11(A)、図11(B)に示す上面図は、基板上に
おける第1のアンテナ回路1101、第2のアンテナ回路1102、第1の信号処理回路
1103A、第2の信号処理回路1103B、バッテリー1104の位置関係の例につい
て述べる。
【0051】
一例として示す図11(A)に示す上面図の構成は、一方の面に対して、第1のアンテナ
回路1101、第2のアンテナ回路1102、第1の信号処理回路1103A、第2の信
号処理回路1103Bを設け、他方の面に対してバッテリー1104を設ける構成を取り
得る。また図11(B)に示す上面図の構成は、一方の面に対して、第1のアンテナ回路
1101及び第1の信号処理回路1103Aを具備し、他方の面に対して、第2のアンテ
ナ回路1102及び第2の信号処理回路1103Bを具備し、第1の信号処理回路110
3Aと第2の信号処理回路1103Bとの間にバッテリー1104を具備する構成を取り
得る。
【0052】
なお、図11において、バッテリー1104を図示してRFIDにおける位置を説明した
が、バッテリーの種類によってはこの限りではない。例えば、10μm〜100μm程度
に薄膜化したリチウムイオン2次電池を第1の信号処理回路1103Aまたは第2の信号
処理回路1103Bと同時に形成してもよい。また、第1の信号処理回路1103Aまた
は第2の信号処理回路1103Bと同時に薄膜のキャパシタを形成してバッテリー110
4としてもよい。バッテリー1104、第1の信号処理回路1103Aまたは第2の信号
処理回路1103Bを小型化及び薄膜化したRFIDを有する半導体装置は、柔軟性に富
み、使用用途も広がるため好適である。
【0053】
以上のように、本発明のRFIDを有する半導体装置は、バッテリーを有することを特徴
とする。そのため、従来のように、電池の経時的な劣化に伴う個体情報の送受信にするた
めの電力の不足を防止することができる。そして、本発明の半導体装置は、バッテリーに
電力を供給するための信号を受信するアンテナを有することを特徴とする。そのため、半
導体装置を充電器に直接接続することなく、外部からの電波の電力を利用してバッテリー
の充電をすることができる。その結果、アクティブタイプのRFIDのような電池の残存
容量の確認や電池の交換をする作業が発生するといったことなく、使用し続けることが可
能になる。加えて、バッテリー内に電力を保持することでRFIDを動作させるための十
分な電力を得ることができ、リーダ/ライタとの通信距離を伸ばすことができる。
【0054】
なお、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態の記載と組み合わせて実施するこ
とが可能である。
【0055】
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1で示したRFIDを有する半導体装置において、
ブースターアンテナ回路(以下、ブースターアンテナという)を有する構成に関して、図
面を参照して説明する。なお、本実施の形態において使用する図面に関し、実施の形態1
と同じ部分は同じ符号を用いて示す。
【0056】
なお、本実施の形態において述べるブースターアンテナとは、半導体装置に形成されたリ
ーダ/ライタからの信号を受信しRFIDの信号処理回路に出力するアンテナ(以下、第
1のチップアンテナまたは第1のアンテナ回路という)や半導体装置に形成された充電器
からの信号を受信するアンテナ(以下、第2のチップアンテナまたは第2のアンテナ回路
という)よりも、サイズの大きいアンテナ(以下、ブースターアンテナという)のことを
いう。ブースターアンテナは、使用する周波数帯域で共振させ、第1のチップアンテナま
たは第2のチップアンテナと、ブースターアンテナを磁界結合させることで、リーダ/ラ
イタまたは充電器より発振された信号を、効率よく目的のRFIDへ伝達させることがで
きるものをいう。ブースターアンテナは磁界を介してコイルアンテナと結合しているため
、直接チップアンテナ及び信号処理回路とは接続する必要が無いため好適である。
【0057】
本実施の形態におけるRFIDに用いる半導体装置について、図12、図13に示すブロ
ック図を用いて説明する。
【0058】
図12のRFID100は、第1のアンテナ回路101、第2のアンテナ回路102、ブ
ースターアンテナ1201、信号処理回路103、及びバッテリー104によって構成さ
れている。信号処理回路103は、第1の整流回路105、電源回路106、第2の整流
回路107、復調回路108、アンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路
111、メモリ回路112、論理回路113、アンプ114、変調回路115によって構
成される。
【0059】
また、図13には、ブースターアンテナ1201がリーダ/ライタ201からの信号を送
受信し第1のアンテナ回路101と磁界結合することでリーダ/ライタからの信号を送受
信し、第2のアンテナ回路102が充電器202からの信号を受信するブロック図につい
て示す。図13において、ブースターアンテナ1201がリーダ/ライタ201からの信
号を受信し電磁誘導を起こすことに伴う第1のアンテナ回路との磁界結合により第1のア
ンテナ回路101で受信した信号は、第1の整流回路105を介して電源回路106に入
力され、かつ復調回路108及びアンプ109に入力される。また図13において、第2
のアンテナ回路102で受信する信号は第2の整流回路107を介してバッテリー104
に入力され、バッテリー104より適宜電源回路106に電力が供給される。図13の構
成により、上記実施の形態1よりも、リーダ/ライタ201とRFID100間の信号の
送受信についての通信距離を伸ばすことができ、データのやりとりをより確実にすること
ができるため好適である。
【0060】
また、ブースターアンテナ1201の同調を第1のアンテナ回路に限らず、ブースターア
ンテナ1201が同調する周波数の帯域を異ならせることにより他のアンテナと磁界結合
させることもできる。
【0061】
例えば、図14には、ブースターアンテナ1201が充電器202からの信号を受信し第
2のアンテナ回路102と磁界結合することで充電器からの信号を受信し、第1のアンテ
ナ回路101がリーダ/ライタ201からの信号を送受信するブロック図について示す。
図14において、ブースターアンテナ1201が充電器202からの信号を受信し電磁誘
導を起こすことに伴う第2のアンテナ回路との磁界結合により第2のアンテナ回路102
で受信した信号は、第2の整流回路107を介してバッテリー104に入力される。そし
てバッテリー104より適宜電源回路106に電力が供給される。また図14において、
第1のアンテナ回路101で受信する信号は、第1の整流回路105を介して電源回路1
06に入力され、かつ復調回路108及びアンプ109に入力される。図14の構成にす
ることにより、充電器202とRFID100間の信号の送受信についての通信距離を伸
ばすことができ、バッテリーへの充電をより確実にすることができるため好適である。
【0062】
また、ブースターアンテナ1201の同調を第1のアンテナ回路または第2のアンテナの
いずれか一方に限らず、ブースターアンテナ1201が同調する周波数の帯域を広げるこ
とにより複数のアンテナと磁界結合させることもできる。
【0063】
例えば、図15には、ブースターアンテナ1201がリーダ/ライタ201及び充電器2
02からの信号を送受信し第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路102と磁
界結合することでリーダ/ライタからの信号及び充電器からの信号を送受信するブロック
図について示す。図15において、ブースターアンテナ1201がリーダ/ライタ201
からの信号を受信し電磁誘導を起こすことに伴う第1のアンテナ回路との磁界結合により
第1のアンテナ回路101で受信した信号は、第1の整流回路105を介して電源回路1
06に入力される。また図15において、ブースターアンテナ1201が充電器202か
らの信号を受信し電磁誘導を起こすことに伴う第2のアンテナ回路との磁界結合により第
2のアンテナ回路102で受信した信号は、第2の整流回路107を介してバッテリー1
04に入力される。そしてバッテリー104に適宜電源回路106より電力が供給される
。また、第1のアンテナ回路及び第2のアンテナ回路の同調する周波数を近づけておくこ
とにより、よりブースターアンテナにおける電磁誘導の効率が上がるため好ましい。よっ
て、第2のアンテナ回路102と充電器202間で送受信される信号の周波数m(mは正
の数)は、第1のアンテナ回路101で送受信される信号の周波数をM(Mは正の数)と
すると、0.5m<M<1.5mの関係にあり、且つm≠Mを満たす周波数であることが
望ましい。前述の効果に加えて、第2のアンテナ回路102に入力される信号の周波数を
前述の範囲に設定することにより、第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路1
02の形状を大きく異ならせることなく設計することが可能となり好適である。図15の
構成にすることにより、リーダ/ライタ201とRFID100間の信号の送受信及び充
電器202とRFID100間の信号の送受信についての通信距離を伸ばすことができ、
データのやりとり及びバッテリー104への充電をより確実におこなうことができ好適で
ある。
【0064】
なお、第1のアンテナ回路101、第2のアンテナ回路102及びブースターアンテナに
おけるアンテナの形状については、特に限定されない。例えば実施の形態1で説明した図
3の形状のアンテナを採用することができる。但し、ブースターアンテナはその機能上、
磁界結合するアンテナ回路より大きな形状のアンテナを採用することが好ましい。また、
第1のアンテナ回路101、第2のアンテナ回路102及びブースターアンテナは、実施
の形態1で説明した図4(A)の如く、アンテナ401、共振容量402によって構成さ
れるものとして説明し、アンテナ401及び共振容量402を併せてアンテナ回路403
ということにする。
【0065】
また、図12乃至図15における第1の整流回路105、第2の整流回路107は、実施
の形態1で示したのと同様であり、図4(B)に示すように、ダイオード404、ダイオ
ード405、平滑容量406によって整流回路407を構成すればよい。
【0066】
なお、図13乃至図15におけるリーダ/ライタ201は、実施の形態1で示したのと同
様であり、図5に示す構成をとればよい。
【0067】
なお、図13乃至15における充電器202は、実施の形態1で示したものと同様であり
、図6に示す構成をとればよい。
【0068】
なお、図13乃至15において、第1のアンテナ回路101及び第2のアンテナ回路10
2は、信号処理回路103と共に同じ基板上に積層して設ける構成としても良いし、外付
けのアンテナとして設けられるものであってもよい。
【0069】
また、本実施の形態においては、第1のアンテナ回路101、第2のアンテナ回路102
、及びブースターアンテナ1201が受信する信号は、電磁誘導方式により信号の交信を
行うことが好ましい。そのため、図13乃至図15におけるRFID100は、コイル状
の第1のアンテナ回路101、コイル状の第2のアンテナ回路102、及びコイル状のブ
ースターアンテナ1201を有する構成が好ましい。例えば図16に、図14の構成のR
FIDを有する半導体装置における第1のアンテナ回路、第2のアンテナ回路、及びブー
スターアンテナの位置関係並びにアンテナの形状について示す。図16において、RFI
D1600の一方の面にコイル状の第1のアンテナ回路1601及び第2のアンテナ回路
1602を設け、他方の面にブースターアンテナ1603を設ける構成とし、充電器のア
ンテナからの信号を受信する構成について示す。
【0070】
図16において、送信制御部1604に接続された充電器のアンテナ回路1605のコイ
ル状のアンテナ1606に、RFIDのブースターアンテナ1603を近づけると、充電
器におけるアンテナ回路1605のコイル状のアンテナ1606から交流磁界が発生する
。交流磁界がRFID1600内のコイル状のブースターアンテナ1603を貫き、電磁
誘導によりRFID1600内のコイル状のブースターアンテナ1603の端子間(アン
テナの一端と他端の間)に起電力が発生する。コイル状のブースターアンテナ1603に
おいて電磁誘導による起電力が発生すると共にブースターコイル自体から交流磁界が発生
する。そして、ブースターアンテナ1603から発生する交流磁界がRFID1600内
のコイル状の第2のアンテナ回路1602を貫き、電磁誘導によりRFID1600内の
コイル状の第2のアンテナ回路1602の端子間(アンテナの一端と他端の間)に起電力
が発生する。当該起電力によりRFID1600内のバッテリーに充電することができる

【0071】
また、図16に示した構成とは別の構成について、図17に示す。図17において、RF
ID1600の一方の面にコイル状のブースターアンテナ1603と、第1のアンテナ回
路1601及び第2のアンテナ回路1602の一方を設け、他方の面に第1のアンテナ回
路1601及び第2のアンテナ回路1602の他方を設ける構成とし、充電器のアンテナ
からの信号を受信する構成について示す。図17において、送信制御部1604に接続さ
れた充電器のアンテナ回路1605のコイル状のアンテナ1606に、RFIDのブース
ターアンテナ1603を近づけると、充電器におけるアンテナ1606のコイル状のアン
テナ1606から交流磁界が発生する。交流磁界がRFID1600内のコイル状のブー
スターアンテナ1603を貫き、電磁誘導によりRFID1600内のコイル状のブース
ターアンテナ1603の端子間(アンテナの一端と他端の間)に起電力が発生する。コイ
ル状のブースターアンテナ1603において電磁誘導による起電力が発生すると共にブー
スターコイル自体から交流磁界が発生する。そして、ブースターアンテナ1603から発
生する交流磁界がRFID1600内のコイル状の第2のアンテナ回路1602を貫き、
電磁誘導によりRFID1600内のコイル状の第2のアンテナ回路1602の端子間(
アンテナの一端と他端の間)に起電力が発生する。当該起電力によりRFID1600内
のバッテリーに充電することができる。本実施の形態における第1のアンテナ回路、第2
のアンテナ回路、及びブースターアンテナの配置は、アンテナの位置を互いに交流磁界が
アンテナコイルを貫くように設計すれば良く、図17に示すように大きく面積を確保した
ブースターアンテナの内側に第1のアンテナ回路または第2のアンテナ回路を配置するこ
とにより、効率的な配置をすることができるため、バッテリー等の面積を大きく取ること
やアンテナの巻き数を増やすことができ好適である。
【0072】
また図16及び図17に示したRFID1600は、実施の形態1における図8で示した
ように、RFIDが重畳的に存在する場合であっても充電器からの充電を行うことができ
る。
【0073】
なお、第1のアンテナ回路101とリーダ/ライタ201間で送受信される信号の周波数
は、実施の形態1と同様であるため、本実施の形態では説明を省略する。
【0074】
なお、第2のアンテナ回路102と充電器202間で送受信される信号の周波数は、実施
の形態1と同様であるため、本実施の形態では説明を省略する。
【0075】
なお、図12乃至図15における電源回路106には、従来例において述べたパッシブタ
イプのRFIDと同様に搬送波の信号を第1の整流回路105において整流化し、電源回
路106を介して、信号処理回路103の各回路を駆動する電源を作り出すことによる電
力供給、または第2の整流回路107を介して第2のアンテナ回路102から入力される
バッテリー充電用の信号によりバッテリー104が充電され、バッテリー104に充電さ
れた電力による電源回路106への電力供給の2通りにより、電力の供給をおこなうこと
ができる。バッテリー104に充電された電力は、通信距離が伸びた際にRFID100
の第1のアンテナ回路101から十分な電力が得られない際に電源回路106に電力を供
給することができる。
【0076】
図12乃至図15における電源回路106については、実施の形態1における図10で
示した例と同様であるため、本実施の形態では説明を省略する。
【0077】
また、図12乃至図15に示すRFID100の動作については、実施の形態1で説明
した動作と同様であるため、本実施の形態では説明を省略する。
【0078】
また次に、図12で示したRFID100の上面図の例について示す。図12で示した
RFID100はその機能、大きさでわけると、第1のアンテナ回路、第2のアンテナ回
路、ブースターアンテナ、信号処理回路、バッテリーが、基板上に積層、または並列に配
したレイアウトを取り得る。また、信号処理回路においては、第1のアンテナ回路に付随
する回路、第2のアンテナ回路に付随する回路で分けて記すことができ、第1のアンテナ
回路に付随する回路については、第1の信号処理回路、第2のアンテナ回路に付随する回
路については第2の信号処理回路と呼称する。なお、具体的にいうと、第1の信号処理回
路については図12における第2の整流回路107、第2の信号処理回路については図1
2の信号処理回路103における第2の整流回路以外の構成にあたる。そこで図18に示
す上面図は、基板上における第1のアンテナ回路1801、第2のアンテナ回路1802
、第1の信号処理回路1803A、第2の信号処理回路1803B、バッテリー1804
、ブースターアンテナ1805の位置関係の例について述べる。
【0079】
一例として示す図18に示す上面図の構成は、一方の面に対して、第1のアンテナ回路1
801、第2のアンテナ回路1802、第1の信号処理回路1803A、第2の信号処理
回路1803Bを具備し、他方の面に対してブースターアンテナ1805を具備し、第1
の信号処理回路1803Aと第2の信号処理回路1803Bとの間にバッテリー1804
を具備する構成を取り得る。
【0080】
なお、図18において、バッテリー1804を図示してRFIDにおける位置を説明した
が、バッテリーの種類によってはこの限りではない。例えば、10μm〜100μm程度
に薄膜化したリチウムイオン2次電池を第1の信号処理回路1803Aまたは第2の信号
処理回路1803Bと同時に形成してもよい。また、第1の信号処理回路1803Aまた
は第2の信号処理回路1803Bと同時に薄膜のキャパシタを形成してバッテリー180
4としてもよい。バッテリー1804を薄膜化し、且つ第1の信号処理回路1803Aま
たは第2の信号処理回路1803Bを小型化及び薄膜化したRFIDを有する半導体装置
は、柔軟性に富み、使用用途も広がり、及び製造工程の短縮化が図れるため好適である。
【0081】
以上のように、本発明のRFIDを有する半導体装置は、バッテリーを有することを特徴
とする。そのため、従来のように、電池の経時的な劣化に伴う個体情報の送受信にするた
めの電力の不足を防止することができる。そして、本発明の半導体装置は、バッテリーに
電力を供給するための信号を受信するアンテナを有することを特徴とする。そのため、半
導体装置を充電器に直接接続することなく、外部からの電波の電力を利用してバッテリー
の充電をすることができる。その結果、アクティブタイプのRFIDのような電池の残存
容量の確認や電池の交換をする作業が発生するといったことなく、使用し続けることが可
能になる。加えて、RFIDを駆動するための電力を常にバッテリー内に保持することに
より、RFIDが動作するための十分な電力が得られ、リーダ/ライタとの通信距離を伸
ばすことができる。
【0082】
さらに、本実施の形態の構成においては、実施の形態1の構成に加えて、ブースターアン
テナを有することを特徴とする。そのため、RFIDとリーダ/ライタ間のデータの送受
信、及びRFIDと充電器からの充電用の信号の受信に対して、より確実に通信を行うこ
とが可能となるといった利点を有する。
【0083】
なお、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態の記載と組み合わせて実施するこ
とが可能である。
【0084】
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した半導体装置の作製方法の一例に関して、図
面を参照して説明する。
【0085】
まず、図19(A)基板1901の一表面に絶縁膜1902を介して剥離層1903を
形成し、続けて下地膜として機能する絶縁膜1904と半導体膜1905(例えば、非晶
質珪素を含む膜)を積層して形成する。なお、絶縁膜1902、剥離層1903、絶縁膜
1904および半導体膜1905は、連続して形成することができる。
【0086】
なお、基板1901は、ガラス基板、石英基板、金属基板(例えばセラミック基板また
はステンレス基板など)、Si基板等の半導体基板から選択されるものである。他にもプ
ラスチック基板として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、ポリエーテルサルフィン(PES)、アクリルなどの基板を選択するこ
ともできる。なお、本工程では、剥離層1903は、絶縁膜1902を介して基板190
1の全面に設けているが、必要に応じて、基板1901の全面に剥離層を設けた後に、フ
ォトリソグラフィ法により選択的に設けてもよい。
【0087】
また、絶縁膜1902、絶縁膜1904は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、
酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化
酸化シリコン(SiNxOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、
絶縁膜1902、1904を2層構造とする場合、第1層目の絶縁膜として窒化酸化シリ
コン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として酸化窒化シリコン膜を形成するとよい。また、
第1層目の絶縁膜として窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として酸化シリコン
膜を形成してもよい。絶縁膜1902は、基板1901から剥離層1903又はその上に
形成される素子に不純物元素が混入するのを防ぐブロッキング層として機能し、絶縁膜1
904は基板1901、剥離層1903からその上に形成される素子に不純物元素が混入
するのを防ぐブロッキング層として機能する。このように、ブロッキング層として機能す
る絶縁膜1902、1904を形成することによって、基板1901からNaなどのアル
カリ金属やアルカリ土類金属や、剥離層1903から剥離層に含まれる不純物元素がこの
上に形成する素子に悪影響を与えることを防ぐことができる。なお、基板1901として
石英を用いるような場合には絶縁膜1902、1904を省略してもよい。
【0088】
また、剥離層1903は、金属膜や金属膜と金属酸化膜の積層構造等を用いることがで
きる。金属膜としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タ
ンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム
(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)
、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または当該元素を主成分
とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、これ
らの材料は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法等を用いて形成することが
できる。金属膜と金属酸化膜の積層構造としては、上述した金属膜を形成した後に、酸素
雰囲気化またはNO雰囲気下におけるプラズマ処理、酸素雰囲気化またはNO雰囲気
下における加熱処理を行うことによって、金属膜表面に当該金属膜の酸化物または酸化窒
化物を設けることができる。例えば、金属膜としてスパッタ法やCVD法等によりタング
ステン膜を設けた場合、タングステン膜にプラズマ処理を行うことによって、タングステ
ン膜表面にタングステン酸化物からなる金属酸化膜を形成することができる。また、この
場合、タングステンの酸化物は、WOxで表され、Xは2〜3であり、Xが2の場合(W
)、Xが2.5の場合(W)、Xが2.75の場合(W11)、Xが3の
場合(WO)などがある。タングステンの酸化物を形成するにあたり、上記に挙げたX
の値に特に制約はなく、エッチングレート等を基に、どの酸化物を形成するかを決めると
よい。他にも、例えば、金属膜(例えば、タングステン)を形成した後に、当該金属膜上
にスパッタ法で酸化珪素(SiO)等の絶縁膜を設けると共に、金属膜上に金属酸化物
(例えば、タングステン上にタングステン酸化物)を形成してもよい。また、プラズマ処
理として、例えば上述した高密度プラズマ処理を行ってもよい。また、金属酸化膜の他に
も、金属窒化物や金属酸化窒化物を用いてもよい。この場合、金属膜に窒素雰囲気下また
は窒素と酸素雰囲気下でプラズマ処理や加熱処理を行えばよい。
【0089】
また、半導体膜1905は、スパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等に
より、25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成する。
【0090】
次に、図19(B)に示すように、半導体膜1905にレーザー光を照射して結晶化を
行う。なお、レーザー光の照射と、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法
、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とを組み合わせた方法等により半導体膜
1905の結晶化を行ってもよい。その後、得られた結晶質半導体膜を所望の形状にエッ
チングして、結晶化した結晶質半導体膜1905a〜1905fを形成し、当該半導体膜
1905a〜1905fを覆うようにゲート絶縁膜1906を形成する。
【0091】
なお、ゲート絶縁膜1906は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコ
ン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化酸化シリコ
ン(SiNxOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、ゲート絶縁
膜1906を2層構造とする場合、第1層目の絶縁膜として酸化窒化シリコン膜を形成し
、第2層目の絶縁膜として窒化酸化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁
膜として酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として窒化シリコン膜を形成しても
よい。
【0092】
結晶質半導体膜1905a〜1905fの作製工程の一例を以下に簡単に説明すると、
まず、プラズマCVD法を用いて、膜厚50〜60nmの非晶質半導体膜を形成する。次
に、結晶化を助長する金属元素であるニッケルを含む溶液を非晶質半導体膜上に保持させ
た後、非晶質半導体膜に脱水素化の処理(500℃、1時間)と、熱結晶化の処理(55
0℃、4時間)を行って結晶質半導体膜を形成する。その後、レーザー光を照射し、フォ
トリソグラフィ法を用いることよって結晶質半導体膜1905a〜1905fを形成する
。なお、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化を行わずに、レーザー光の照射だけ
で非晶質半導体膜の結晶化を行ってもよい。
【0093】
なお、結晶化に用いるレーザー発振器としては、連続発振型のレーザービーム(CWレ
ーザービーム)やパルス発振型のレーザービーム(パルスレーザービーム)を用いること
ができる。ここで用いることができるレーザービームは、Arレーザー、Krレーザー、
エキシマレーザーなどの気体レーザー、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(
MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、
、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、
Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とする
レーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サフ
ァイアレーザー、銅蒸気レーザーまたは金蒸気レーザーのうち一種または複数種から発振
されるものを用いることができる。このようなレーザービームの基本波、及びこれらの基
本波の第2高調波から第4高調波のレーザービームを照射することで、大粒径の結晶を得
ることができる。例えば、Nd:YVOレーザー(基本波1064nm)の第2高調波
(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザーの
パワー密度は0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm
)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO
GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO
、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taの
うち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、Arイオンレーザー、
またはTi:サファイアレーザーは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動
作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせ
ることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザービームを発振させると、半
導体膜がレーザーによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照
射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザーを用いる場合と異なり、半導体膜中
において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に
成長した結晶粒を得ることができる。
【0094】
また、ゲート絶縁膜1906は、半導体膜1905a〜1905fに対し前述の高密度
プラズマ処理を行い、表面を酸化又は窒化することで形成しても良い。例えば、He、A
r、Kr、Xeなどの希ガスと、酸素、酸化窒素(NO)、アンモニア、窒素、水素な
どの混合ガスを導入したプラズマ処理で形成する。この場合のプラズマの励起は、マイク
ロ波の導入により行うと、低電子温度で高密度のプラズマを生成することができる。この
高密度プラズマで生成された酸素ラジカル(OHラジカルを含む場合もある)や窒素ラジ
カル(NHラジカルを含む場合もある)によって、半導体膜の表面を酸化又は窒化するこ
とができる。
【0095】
このような高密度プラズマを用いた処理により、1〜20nm、代表的には5〜10n
mの絶縁膜が半導体膜に形成される。この場合の反応は、固相反応であるため、当該絶縁
膜と半導体膜との界面準位密度はきわめて低くすることができる。このような、高密度プ
ラズマ処理は、半導体膜(結晶性シリコン、或いは多結晶シリコン)を直接酸化(若しく
は窒化)するため、形成される絶縁膜の厚さは理想的には、ばらつきをきわめて小さくす
ることができる。加えて、結晶性シリコンの結晶粒界でも酸化が強くされることがないた
め、非常に好ましい状態となる。すなわち、ここで示す高密度プラズマ処理で半導体膜の
表面を固相酸化することにより、結晶粒界において異常に酸化反応をさせることなく、均
一性が良く、界面準位密度が低い絶縁膜を形成することができる。
【0096】
なお、ゲート絶縁膜1906は、高密度プラズマ処理によって形成される絶縁膜のみを
用いても良いし、それにプラズマや熱反応を利用したCVD法で酸化シリコン、酸窒化シ
リコン、窒化シリコンなどの絶縁膜を堆積し、積層させても良い。いずれにしても、高密
度プラズマで形成した絶縁膜をゲート絶縁膜の一部又は全部に含んで形成されるトランジ
スタは、特性のばらつきを小さくすることができる。
【0097】
また、半導体膜に対し、連続発振レーザー若しくは10MHz以上の周波数で発振する
レーザービームを照射しながら一方向に走査して結晶化させて得られた半導体膜1905
a〜1905fは、そのビームの走査方向に結晶が成長する特性がある。その走査方向を
チャネル長方向(チャネル形成領域が形成されたときにキャリアが流れる方向)に合わせ
てトランジスタを配置し、上記ゲート絶縁層を組み合わせることで、特性ばらつきが小さ
く、しかも電界効果移動度が高い薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Tr
ansistor)を得ることができる。
【0098】
次に、ゲート絶縁膜1906上に、第1の導電膜と第2の導電膜とを積層して形成する
。ここでは、第1の導電膜は、CVD法やスパッタリング法等により、20〜100nm
の厚さで形成する。第2の導電膜は、100〜400nmの厚さで形成する。第1の導電
膜と第2の導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブ
デン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等
から選択された元素又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成
する。または、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料
により形成する。第1の導電膜と第2の導電膜の組み合わせの例を挙げると、窒化タンタ
ル膜とタングステン膜、窒化タングステン膜とタングステン膜、窒化モリブデン膜とモリ
ブデン膜等が挙げられる。タングステンや窒化タンタルは、耐熱性が高いため、第1の導
電膜と第2の導電膜を形成した後に、熱活性化を目的とした加熱処理を行うことができる
。また、2層構造ではなく、3層構造の場合は、モリブデン膜とアルミニウム膜とモリブ
デン膜の積層構造を採用するとよい。
【0099】
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスクを形成し、ゲート電極と
ゲート線を形成するためのエッチング処理を行って、半導体膜1905a〜1905fの
上方にゲート電極1907を形成する。ここでは、ゲート電極1907として、第1の導
電膜1907aと第2の導電膜1907bの積層構造で設けた例を示している。
【0100】
次に、図19(C)に示すように、ゲート電極1907をマスクとして半導体膜190
5a〜1905fに、イオンドープ法またはイオン注入法により、n型を付与する不純物
元素を低濃度に添加し、その後、フォトリソグラフィ法によりレジストからなるマスクを
選択的に形成して、p型を付与する不純物元素を高濃度に添加する。n型を示す不純物元
素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素
としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることがで
きる。ここでは、n型を付与する不純物元素としてリン(P)を用い、1×1015〜1
×1019/cmの濃度で含まれるように半導体膜1905a〜1905fに選択的に
導入し、n型を示す不純物領域1908を形成する。また、p型を付与する不純物元素と
してボロン(B)を用い、1×1019〜1×1020/cmの濃度で含まれるように
選択的に半導体膜1905c、1905eに導入し、p型を示す不純物領域1909を形
成する。
【0101】
続いて、ゲート絶縁膜1906とゲート電極1907を覆うように、絶縁膜を形成する
。絶縁膜は、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、珪素、珪素の酸化物又は珪
素の窒化物の無機材料を含む膜や、有機樹脂などの有機材料を含む膜を、単層又は積層し
て形成する。次に、絶縁膜を、垂直方向を主体とした異方性エッチングにより選択的にエ
ッチングして、ゲート電極1907の側面に接する絶縁膜1910(サイドウォールとも
よばれる)を形成する。絶縁膜1910は、LDD(Lightly Doped dr
ain)領域を形成する際のドーピング用のマスクとして用いる。
【0102】
続いて、フォトリソグラフィ法により形成したレジストからなるマスクと、ゲート電極
1907および絶縁膜1910をマスクとして用いて、半導体膜1905a、1905b
、1905d、1905fにn型を付与する不純物元素を高濃度に添加して、n型を示す
不純物領域1911を形成する。ここでは、n型を付与する不純物元素としてリン(P)
を用い、1×1019〜1×1020/cmの濃度で含まれるように半導体膜1905
a、1905b、1905d、1905fに選択的に導入し、不純物領域1908より高
濃度のn型を示す不純物領域1911を形成する。
【0103】
以上の工程により、図19(D)に示すように、nチャネル型薄膜トランジスタ190
0a、1900b、1900d、1900fとpチャネル型薄膜トランジスタ1900c
、1900eが形成される。
【0104】
なお、nチャネル型薄膜トランジスタ1900aは、ゲート電極1907と重なる半導
体膜1905aの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極1907及び絶縁膜1
910と重ならない領域にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域1911が
形成され、絶縁膜1910と重なる領域であってチャネル形成領域と不純物領域1911
の間に低濃度不純物領域(LDD領域)が形成されている。また、nチャネル型薄膜トラ
ンジスタ1900b、1900d、1900fも同様にチャネル形成領域、低濃度不純物
領域及び不純物領域1911が形成されている。
【0105】
また、pチャネル型薄膜トランジスタ1900cは、ゲート電極1907と重なる半導
体膜1905cの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極1907と重ならない
領域にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域1909が形成されている。ま
た、pチャネル型薄膜トランジスタ1900eも同様にチャネル形成領域及び不純物領域
1909が形成されている。なお、ここでは、pチャネル型薄膜トランジスタ1900c
、1900eには、LDD領域を設けていないが、pチャネル型薄膜トランジスタにLD
D領域を設けてもよいし、nチャネル型薄膜トランジスタにLDD領域を設けない構成と
してもよい。
【0106】
次に、図20(A)に示すように、半導体膜1905a〜1905f、ゲート電極19
07等を覆うように、絶縁膜を単層または積層して形成し、当該絶縁膜上に薄膜トランジ
スタ1900a〜1900fのソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域190
9、1911と電気的に接続する導電膜1913を形成する。絶縁膜は、CVD法、スパ
ッタリング法、SOG法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等により、珪素の酸化物や珪素
の窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポ
キシ等の有機材料やシロキサン材料等により、単層または積層で形成する。ここでは、当
該絶縁膜を2層で設け、1層目の絶縁膜1912aとして窒化酸化珪素膜で形成し、2層
目の絶縁膜1912bとして酸化窒化珪素膜で形成する。また、導電膜1913は、半導
体膜1905a〜1905fのソース電極又はドレイン電極を形成する。
【0107】
なお、絶縁膜1912a、1912bを形成する前、または絶縁膜1912a、191
2bのうちの1つまたは複数の薄膜を形成した後に、半導体膜の結晶性の回復や半導体膜
に添加された不純物元素の活性化、半導体膜の水素化を目的とした加熱処理を行うとよい
。加熱処理には、熱アニール、レーザーアニール法またはRTA法などを適用するとよい

【0108】
また、導電膜1913は、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム(Al
)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニ
ッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn
)、ネオジウム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)から選択された元素、又はこれ
らの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アル
ミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含
む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方又は両方とを
含む合金材料に相当する。導電膜1913は、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン
(Al−Si)膜とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si
)膜と窒化チタン(TiN)膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜
とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相
当する。アルミニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、導電膜
1913を形成する材料として最適である。また、上層と下層のバリア層を設けると、ア
ルミニウムやアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。また、還
元性の高い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜上に薄い自
然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体膜と良好なコン
タクトをとることができる。
【0109】
次に、導電膜1913を覆うように、絶縁膜1914を形成し、当該絶縁膜1914上
に、半導体膜1905a、1905fのソース電極又はドレイン電極を形成する導電膜1
913とそれぞれ電気的に接続する導電膜1915a、1915bを形成する。また、半
導体膜1905b、1905eのソース電極又はドレイン電極を形成する導電膜1913
とそれぞれ電気的に接続する導電膜1916a、1916bを形成する。なお、導電膜1
915a、1915bと導電膜1916a、1916bは同一の材料で同時に形成しても
よい。導電膜1915a、1915bと導電膜1916a、1916bは、上述した導電
膜1913で示したいずれかの材料を用いて形成することができる。
【0110】
続いて、図20(B)に示すように、導電膜1916a、1916bにアンテナとして
機能する導電膜1917a、1917bが電気的に接続されるように形成する。
【0111】
なお、絶縁膜1914は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)、窒
化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiN
xOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカ
ーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール
、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料
からなる単層または積層構造で設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si−
O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との
結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアル
キル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもでき
る。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい

【0112】
また、導電膜1917a、1917bは、CVD法、スパッタリング法、スクリーン印
刷やグラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサ法、メッキ法等を用いて、導電
性材料により形成する。導電性材料は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(A
g)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、
タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分
とする合金材料若しくは化合物材料で、単層構造又は積層構造で形成する。
【0113】
例えば、スクリーン印刷法を用いてアンテナとして機能する導電膜1917a、191
7bを形成する場合には、粒径が数nmから数十μmの導電体粒子を有機樹脂に溶解また
は分散させた導電性のペーストを選択的に印刷することによって設けることができる。導
電体粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(P
t)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)およびチタン(Ti
)等のいずれか一つ以上の金属粒子やハロゲン化銀の微粒子、または分散性ナノ粒子を用
いることができる。また、導電性ペーストに含まれる有機樹脂は、金属粒子のバインダー
、溶媒、分散剤および被覆材として機能する有機樹脂から選ばれた一つまたは複数を用い
ることができる。代表的には、エポキシ樹脂、珪素樹脂等の有機樹脂が挙げられる。また
、導電膜の形成にあたり、導電性のペーストを押し出した後に焼成することが好ましい。
例えば、導電性のペーストの材料として、銀を主成分とする微粒子(例えば粒径1nm以
上100nm以下)を用いる場合、150〜300℃の温度範囲で焼成することにより硬
化させて導電膜を得ることができる。また、はんだや鉛フリーのはんだを主成分とする微
粒子を用いてもよく、この場合は粒径20μm以下の微粒子を用いることが好ましい。は
んだや鉛フリーはんだは、低コストであるといった利点を有している。
【0114】
また、導電膜1915a、1915bは、後の工程において本実施の形態の半導体装置
に含まれるバッテリーと電気的に接続される配線として機能しうる。また、アンテナとし
て機能する導電膜1917a、1917bを形成する際に、導電膜1915a、1915
bに電気的に接続するように別途導電膜を形成し、当該導電膜をバッテリーに接続する配
線として利用してもよい。なお図20(B)における導電膜1917a、1917bは、
上記実施の形態1で示した第1のアンテナ回路、及び第2のアンテナ回路に対応する。
【0115】
次に、図20(C)に示すように、導電膜1917a、1917bを覆うように絶縁膜
1918を形成した後、薄膜トランジスタ1900a〜1900f、導電膜1917a、
1917b等を含む層(以下、「素子形成層1919」と記す)を基板1901から剥離
する。ここでは、レーザー光(例えばUV光)を照射することによって、薄膜トランジス
タ1900a〜1900fを避けた領域に開口部を形成後、物理的な力を用いて基板19
01から素子形成層1919を剥離することができる。また、基板1901から素子形成
層1919を剥離する前に、形成した開口部にエッチング剤を導入して、剥離層1903
を選択的に除去してもよい。エッチング剤は、フッ化ハロゲンまたはハロゲン間化合物を
含む気体又は液体を使用する。例えば、フッ化ハロゲンを含む気体として三フッ化塩素(
ClF)を使用する。そうすると、素子形成層1919は、基板1901から剥離され
た状態となる。なお、剥離層1903は、全て除去せず一部分を残存させてもよい。こう
することによって、エッチング剤の消費量を抑え剥離層の除去に要する処理時間を短縮す
ることが可能となる。また、剥離層1903の除去を行った後にも、基板1901上に素
子形成層1919を保持しておくことが可能となる。また、素子形成層1919が剥離さ
れた基板1901を再利用することによって、コストの削減をすることができる。
【0116】
絶縁膜1918は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素
(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy
)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン
)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベン
ゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料からな
る単層または積層構造で設けることができる。
【0117】
本実施の形態では、図21(A)に示すように、レーザー光の照射により素子形成層1
919に開口部を形成した後に、当該素子形成層1919の一方の面(絶縁膜1918の
露出した面)に第1のシート材1920を貼り合わせた後、基板1901から素子形成層
1919を剥離する。
【0118】
次に、図21(B)に示すように、素子形成層1919の他方の面(剥離により露出し
た面)に、加熱処理と加圧処理の一方又は両方を行って第2のシート材1921を貼り合
わせる。第1のシート材1920、第2のシート材1921として、ホットメルトフィル
ム等を用いることができる。
【0119】
また、第1のシート材1920、第2のシート材1921として、静電気等を防止する
帯電防止対策を施したフィルム(以下、帯電防止フィルムと記す)を用いることもできる
。帯電防止フィルムとしては、帯電防止可能な材料を樹脂中に分散させたフィルム、及び
帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルム等が挙げられる。帯電防止可能な材料が設
けられたフィルムは、片面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよいし、両
面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよい。さらに、片面に帯電防止可能
な材料が設けられたフィルムは、帯電防止可能な材料が設けられた面をフィルムの内側に
なるように層に貼り付けてもよいし、フィルムの外側になるように貼り付けてもよい。な
お、帯電防止可能な材料はフィルムの全面、あるいは一部に設けてあればよい。ここでの
帯電防止可能な材料としては、金属、インジウムと錫の酸化物(ITO)、両性界面活性
剤や陽イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤等の界面活性剤用いることができる。
また、他にも帯電防止材料として、側鎖にカルボキシル基および4級アンモニウム塩基を
もつ架橋性共重合体高分子を含む樹脂材料等を用いることができる。これらの材料をフィ
ルムに貼り付けたり、練り込んだり、塗布することによって帯電防止フィルムとすること
ができる。帯電防止フィルムで封止を行うことによって、商品として取り扱う際に、外部
からの静電気等によって半導体素子に悪影響が及ぶことを抑制することができる。
【0120】
なお、バッテリーは、導電膜1915a、1915bに接続して形成されるが、バッテ
リーとの接続は、基板1901から素子形成層1919を剥離する前(図20(B)又は
図20(C)の段階)に行ってもよいし、基板1901から素子形成層1919を剥離し
た後(図21(A)の段階)に行ってもよいし、素子形成層1919を第1のシート材及
び第2のシート材で封止した後(図21(B)の段階)に行ってもよい。以下に、素子形
成層1919とバッテリーを接続して形成する一例を図22、図23を用いて説明する。
【0121】
図22(A)において、アンテナとして機能する導電膜1917a、1917bと同時
に導電膜1915a、1915bにそれぞれ電気的に接続する導電膜1931a、193
1bを形成する。続けて、導電膜1917a、1917b、導電膜1931a、1931
bを覆うように絶縁膜1918を形成した後、導電膜1931a、1931bの表面が露
出するように開口部1932a、1932bを形成する。その後、図22(A)に示すよ
うに、レーザー光の照射により素子形成層1919に開口部を形成した後に、当該素子形
成層1919の一方の面(絶縁膜1918の露出した面)に第1のシート材1920を貼
り合わせた後、基板1901から素子形成層1919を剥離する。
【0122】
次に、図22(B)に示すように、素子形成層1919の他方の面(剥離により露出し
た面)に、第2のシート材1921を貼り合わせた後、素子形成層1919を第1のシー
ト材1920から剥離する。従って、ここでは第1のシート材1920として粘着力が弱
いものを用いる。続けて、開口部1932a、1932bを介して導電膜1931a、1
931bとそれぞれ電気的に接続する導電膜1934a、1934bを選択的に形成する

【0123】
導電膜1934a、1934bは、CVD法、スパッタリング法、スクリーン印刷やグ
ラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサ法、メッキ法等を用いて、導電性材料
により形成する。導電性材料は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、
銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タンタ
ル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする
合金材料若しくは化合物材料で、単層構造又は積層構造で形成する。
【0124】
なお、ここでは、基板1901から素子形成層1919を剥離した後に導電膜1934
a、1934bを形成する例を示しているが、導電膜1934a、1934bを形成した
後に基板1901から素子形成層1919の剥離を行ってもよい。
【0125】
次に、図23(A)に示すように、基板上に複数の素子を形成している場合には、素子
形成層1919を素子ごとに分断する。分断は、レーザー照射装置、ダイシング装置、ス
クライブ装置等を用いることができる。ここでは、レーザー光を照射することによって1
枚の基板に形成された複数の素子を各々分断する。
【0126】
次に、図23(B)に示すように、分断された素子をバッテリーの接続端子と電気的に
接続する。ここでは、素子形成層1919に設けられた導電膜1934a、1934bと
基板1935a、1935b上に設けられたバッテリーの接続端子となる導電膜1936
a、1936bとをそれぞれ接続する。ここで、導電膜1934aと導電膜1936aと
の接続、又は導電膜1934bと導電膜1936bとの接続は、異方導電性フィルム(A
CF(Anisotropic Conductive Film))や異方導電性ペー
スト(ACP(Anisotropic Conductive Paste))等の接
着性を有する材料を介して圧着させることにより電気的に接続する場合を示している。こ
こでは、接着性を有する樹脂1937に含まれる導電性粒子1938を用いて接続する例
を示している。また、他にも、銀ペースト、銅ペーストまたはカーボンペースト等の導電
性接着剤や半田接合等を用いて接続を行うことも可能である。
【0127】
バッテリーが素子より大きい場合には、図22、図23に示したように、一枚の基板上
に複数の素子を形成し、当該素子を分断後にバッテリーと接続することによって、一枚の
基板に作り込める素子の数を増やすことができるため、半導体装置をより低コストで作製
することが可能となる。
【0128】
なお上記実施の形態で示したように、基板上にブースターアンテナを設けてもよい。
【0129】
なお、本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
【0130】
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる半導体装置及びその作製方法の一例に関し
て図面を参照して説明する。
【0131】
まず、図24に示すように、基板2401の一表面に絶縁膜2402を介して剥離層2
403を形成し、続けて下地膜として機能する絶縁膜2404と導電膜2405を積層し
て形成する。なお、絶縁膜2402、剥離層2403、絶縁膜2404および導電膜24
05は、連続して形成することができる。
【0132】
なお、導電膜2405は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)
、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニ
ウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(P
d)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または当該元素を主
成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、
これらの材料は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法等を用いて形成するこ
とができる。
【0133】
また、基板2401、絶縁膜2402、剥離層2403、絶縁膜2404は、それぞれ
上記実施の形態で説明した基板1901、絶縁膜1902、剥離層1903、絶縁膜19
04のいずれかの材料を用いて形成することができる。
【0134】
次に、図24(B)に示すように、導電膜2405を選択的にエッチングして導電膜2
405a〜2405eを形成し、当該導電膜2405a〜2405eを覆うように絶縁膜
2406、2407を積層して形成する。
【0135】
なお、絶縁膜2406、絶縁膜2407は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、
酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化
酸化シリコン(SiNxOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、
絶縁膜2406として窒化酸化シリコンを用い、絶縁膜2407として酸化窒化シリコン
を用いて形成することができる。また、ここでは、絶縁膜を2層積層させて設けた例を示
しているが、絶縁膜2406又は絶縁膜2407の一方のみ設けてもよいし、3層以上の
絶縁膜を積層させて設けてもよい。
【0136】
次に、図24(C)に示すように、導電膜2405a〜2405dの上方に選択的に半
導体膜2408a〜2408dを形成する。ここでは、絶縁膜2407上にスパッタリン
グ法、LPCVD法、プラズマCVD法等により、非晶質半導体膜(例えば、非晶質珪素
膜)を25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成し、当該非晶質半
導体膜を結晶化した後に選択的にエッチングして半導体膜2408a〜2408dを形成
する。半導体膜の材料や結晶化方法等は上記実施の形態で示した方法を用いることができ
る。また、絶縁膜2406、絶縁膜2407及び非晶質半導体膜は、連続して形成するこ
とができる。
【0137】
なお、導電膜2405a〜2405dにより絶縁膜2407の表面凹凸となっている場
合には、絶縁膜2407上に非晶質半導体膜を形成する前に、絶縁膜2407に平坦化処
理を行い当該絶縁膜2407の表面を平らにしておくことが好ましい。平坦化処理として
は、CMP法等の研磨処理を用いることができる。CMP法等の研磨処理を行うことによ
り、図24(A)に示すように表面が平坦化された絶縁膜2407上に半導体膜を形成す
ることができるため、半導体膜2408a〜2408dを用いて素子を形成する際に当該
素子の特性へ及ぼす影響を低減することができる。
【0138】
次に、図24(D)に示すように、半導体膜2408a〜2408dを覆うようにゲー
ト絶縁膜2409を形成し、半導体膜2408a〜2408cの上方にゲート電極241
0を選択的に形成した後、当該ゲート電極2410をマスクとして、半導体膜2408a
〜2408dに不純物元素を添加し不純物領域2411を形成する。ここでは、ゲート電
極2410として、第1の導電膜2410aと第2の導電膜2410bの積層構造で設け
た例を示している。不純物元素としては、n型又はp型を付与する不純物元素を添加する
。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。
p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga
)等を用いることができる。ここでは、n型を付与する不純物元素であるリン(P)を1
×1019〜1×1020/cmの濃度で含まれるように半導体膜2408a〜240
8dに導入し、n型を示す不純物領域2411を形成する。なお、これに限られず、p型
を付与する不純物元素を添加してp型を示す不純物領域を形成してもよいし、n型及びp
型を付与する不純物元素を選択的に半導体膜2408a〜2408dに導入してもよい。
【0139】
以上の工程により、図24(D)に示すように、nチャネル型薄膜トランジスタ240
0a〜2400cと容量として機能する素子2400dが形成される。
【0140】
nチャネル型薄膜トランジスタ2400aは、ゲート電極2410と重なる半導体膜2
408aの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極2410と重ならない領域に
当該チャネル領域と隣接してソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域2411
が形成されている。また、nチャネル型薄膜トランジスタ2400b、2400cも同様
にチャネル形成領域及びソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域2411が形
成されている。
【0141】
素子2400dは、導電膜2405d、絶縁膜2406、2407及び不純物元素が導
入された不純物領域2411との積層構造によって容量が形成されている。
【0142】
なお、ここでは、nチャネル型薄膜トランジスタ2400a〜2400cを設けた例を
示したが、pチャネル薄膜トランジスタを設けてもよいし、上記実施の形態で示したよう
に、ゲート電極2410の側面に接して絶縁膜を設けnチャネル型薄膜トランジスタ24
00a〜2400cの半導体膜に低濃度不純物領域(LDD領域)を設けた構成とするこ
とも可能である。
【0143】
また、ここでは、図27(A)に示すように、半導体膜2408a〜2408cより導
電膜2405a〜2405cを大きく形成した(薄膜トランジスタ2400a〜2400
cのチャネル形成領域及び不純物領域2411と重なるように導電膜2405a〜240
5cを形成した)例を示しているが、これに限られない。例えば、図27(B)に示すよ
うに、薄膜トランジスタ2400a〜2400cの不純物領域2411の一部及びチャネ
ル形成領域全面と重なるように導電膜2405a〜2405cを設けてもよいし、不純物
領域2411の一部及びチャネル形成領域の一部と重なるように導電膜2405a〜24
05cを設けてもよいし、チャネル形成領域の一部とだけ重なるように導電膜2405a
〜2405cを設けてもよい。このように設ける場合には、特にCMP等の研磨処理を行
い絶縁膜2407の平坦化することが好ましい。
【0144】
図24に示すように本実施の形態においては、ゲート電極の半導体膜を挟んだ反対側に
導電膜2405a〜2405cを設ける構成を示した。当該構成を取りうることによって
、半導体膜に静電気が集中することによる半導体層の絶縁破壊(ESD:electro
−static discharge)を、導電膜2405a〜2405cを介してリー
クさせることにより、緩和することができるため本構成を取り得ることは好適である。
【0145】
また本実施の形態における当該導電膜2405a〜2405cに定電位を与えることによ
って、トランジスタサイズが小さくなることに伴うショートチャネル効果について緩和す
ることができる。そのためトランジスタの特性を表すID−VG曲線における曲線のなま
りを抑えることができる。また、本実施の形態における当該導電膜2405a〜2405
cに定電位を与えることで、しきい値の制御をおこなうこともでき、好適である。このと
き、導電膜2405a〜2405cに印加される電位はGND電位(0V)以外が好まし
く、トランジスタのしきい値のシフトの程度によって適宜加える電位を設定すればよい。
【0146】
また、特に本実施の形態においては上記効果に加えて、図27(B)に示すように、ゲー
ト電極の半導体膜を挟んだ反対側に位置する導電膜2405a〜2405cを半導体膜の
サイズより大きく設ける構成を取りうることによって、トランジスタにおける半導体層の
物理的な強度が増すことにより、トランジスタに物理的な力が加わることに伴うトランジ
スタの破損を防止することができる。
【0147】
さらには、ゲート電極2410と、ゲート電極の半導体膜を挟んだ反対側に導電膜240
5a〜2405cとを、その機能を逆転、若しくは同じ機能を有する構成とすることによ
り、互いにその機能を補完することも可能である。例えば、導電膜2405a〜2405
cに加える電位により、トランジスタのオンとオフを制御し、ゲート電極2410より定
電位を加えることによりショートチャネル効果の抑制及びトランジスタのしきい値の制御
を行っても良い。またトランジスタのオンとオフをより確実に動作させるため、ゲート電
極2410及び導電膜2405a〜2405cの両方でトランジスタのオンとオフを制御
してもよい。
【0148】
なお、本実施の形態における導電膜2405a〜2405cと同時に、導電膜の上層で形
成するアンテナ回路を同時に形成してもよい。導電膜とアンテナ回路を同時に形成するこ
とにより工程を削減することができ、マスク数を削減することができるため、好適である
。また、導電膜2405a〜2405cで半導体膜間の配線を兼ねることもできるため好
適である。
【0149】
次に、図25(A)に示すように、薄膜トランジスタ2400a〜2400c、素子2
400dを覆うように絶縁膜2412を形成し、当該絶縁膜2412上に薄膜トランジス
タ2400a〜2400cのソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域2411
と電気的に接続する導電膜2413を形成する。
【0150】
絶縁膜2412は、CVD法、スパッタ法、SOG法、液滴吐出法、スクリーン印刷法
等により、珪素の酸化物や珪素の窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾ
シクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料やシロキサン材料等により、単層または
積層で形成する。
【0151】
導電膜2413は、上記実施の形態で説明した導電膜1913のいずれかの材料を用い
て形成することができる。
【0152】
次に、図25(B)に示すように、導電膜2413を覆うように絶縁膜2414を形成
し、当該絶縁膜2414上に薄膜トランジスタ2400a〜2400cのソース電極又は
ドレイン電極を形成する導電膜2413とそれぞれ電気的に接続する導電膜2415a、
2415bを形成した後、当該導電膜2415a、2415bと電気的に接続するように
アンテナとして機能する導電膜2416a、2416bを形成する。なお図25(B)に
おける導電膜2416a、2416bは、上記実施の形態1で示した第1のアンテナ回路
、及び第2のアンテナ回路に対応する。
【0153】
続いて、導電膜2416a、2416bを覆うように絶縁膜2417を形成した後、薄
膜トランジスタ2400a〜2400c、素子2400d、導電膜2416a、2416
b等を含む層(以下、「素子形成層2420」と記す)を基板2401から剥離する。剥
離する方法は上記実施の形態で示したいずれかの方法を用いることができる。
【0154】
ここでは、図26(A)に示すように、レーザー光の照射により素子形成層2420に
開口部を形成した後に、当該素子形成層2420の一方の面(絶縁膜2417の露出した
面)に第1のシート材2418を貼り合わせた後、基板2401から素子形成層2420
を剥離する。
【0155】
次に、図26(B)に示すように、素子形成層2420の他方の面(剥離により露出し
た面)に、加熱処理と加圧処理の一方又は両方を行って第2のシート材2419を貼り合
わせる。第1のシート材2418、第2のシート材2419として、ホットメルトフィル
ム等を用いることができる。
【0156】
以上の工程によって、半導体装置を作製することができる。なお、本実施の形態では、
容量を形成する素子2400dをバッテリーとして用いることができる。また、素子24
00dとは別にバッテリーを設けてもよい。この場合、上記実施の形態で示した方法を用
いてバッテリーを設けることができる。
【0157】
なお、本実施の形態で示す半導体装置はこれに限られない。例えば、バッテリー又はア
ンテナとして機能する導電膜を薄膜トランジスタ2400a〜2400cの下方に設けた
構造としてもよい。
【0158】
バッテリーを薄膜トランジスタ2400a〜2400cの下方に設けた例を図28に示
す。ここでは、薄膜トランジスタ2400bのソース電極又はドレイン電極として機能す
る導電膜2413に電気的に接続するように導電膜2431aを設け、当該導電膜243
1aとバッテリーの接続配線を形成する導電膜2433aとの接続を素子形成層2420
の下方(基板2401から素子形成層2420を剥離して露出した面)で行っている例を
示している。また、ここでは、容量を形成する素子2400dの代わりに薄膜トランジス
タを設け、当該薄膜トランジスタのソース電極又はドレイン電極として機能する導電膜2
413に電気的に接続するように導電膜2433bを設け、当該導電膜2433bとバッ
テリーの接続配線を形成する導電膜2433aとの接続を素子形成層2420の下方(基
板2401から素子形成層2420を剥離して露出した面)で行っている例を示している

【0159】
このように設ける場合、上記図25(A)において、薄膜トランジスタ2400a〜2
400cの不純物領域2411を露出させためにゲート絶縁膜2409及び絶縁膜241
2に第1の開口部を形成すると同時に、絶縁膜2406、2407、ゲート絶縁膜240
9、絶縁膜2412に第2の開口部を形成し、当該第1の開口部を充填するように導電膜
2413を設け、第2の開口部を充填するように導電膜2431a、2431bを形成す
る。第1の開口部と第2の開口部は同時に形成することができ、第1の開口部を形成する
場合には半導体膜2408a〜2408cがストッパとして機能し、第2の開口部を形成
する際には剥離層2403がストッパとして機能する。その後、図28(A)の説明で、
上述したようにアンテナとして機能する導電膜2416a、2416bを形成した後、基
板2401から素子形成層2420を剥離する。
【0160】
その後、図28(B)に示すように基板2401から剥離された素子形成層2420の
露出した面に形成された導電膜2431a、2431bと基板2432上に設けられたバ
ッテリーの接続配線となる導電膜2433a、2433bとをそれぞれ接続する。ここで
は、導電膜2431aと導電膜2433aとの接続、又は導電膜2431bと導電膜24
33bとの接続は、異方導電性フィルム(ACF(Anisotropic Condu
ctive Film))や異方導電性ペースト(ACP(Anisotropic C
onductive Paste))等の接着性を有する材料を介して圧着させることに
より電気的に接続する場合を示している。ここでは、接着性を有する樹脂2434に含ま
れる導電性粒子2435を用いて接続する例を示している。また、他にも、銀ペースト、
銅ペーストまたはカーボンペースト等の導電性接着剤や半田接合等を用いて接続を行うこ
とも可能である。
【0161】
なお、本実施の形態では、バッテリーのみならずアンテナとして機能する導電膜を薄膜
トランジスタ2400a〜2400cの下方に設けた構造としてもよい。図28(A)、
(B)で説明した、アンテナとして機能する導電膜2416bを薄膜トランジスタ240
0a〜2400cの下方に設けた例を図29(A)、(B)に示す。
【0162】
ここでは、薄膜トランジスタ2400cのソース電極又はドレイン電極として機能する
導電膜2413に電気的に接続するように導電膜2431cを設け、当該導電膜2431
cとアンテナとして機能する導電膜2416bとの接続を素子形成層2420の下方(基
板2401から素子形成層2420を剥離して露出した面)で行っている例を示している
。また、バッテリーも上記図28と同様に設けた例を示している。
【0163】
このように設ける場合、上記図25(A)において、薄膜トランジスタ2400a〜2
400cの不純物領域2411を露出させためにゲート絶縁膜2409及び絶縁膜241
2に第1の開口部を形成すると同時に、図29(A)に示すように、絶縁膜2406、2
407、ゲート絶縁膜2409、絶縁膜2412に第2の開口部を形成し、当該第1の開
口部を充填するように導電膜2413を設け、第2の開口部を充填するように導電膜24
31a、2431b、2431cを形成する。第1の開口部と第2の開口部は同時に形成
することができ、第1の開口部を形成する場合には半導体膜2408a〜2408cがス
トッパとして機能し、第2の開口部を形成する際には剥離層2403がストッパとして機
能する。その後、図28(A)で上述したようにアンテナとして機能する導電膜2416
aを形成した後、基板2401から素子形成層2420を剥離する。
【0164】
その後、図29(B)に示すように、基板2401から剥離された素子形成層2420
の露出した面に形成された導電膜2431a、2431bと基板2432上に設けられた
バッテリーの接続配線となる導電膜2433a、2433bとをそれぞれ接続する。また
、基板2401から剥離された素子形成層2420の露出した面に形成された導電膜24
31cと基板2436上に設けられたアンテナとして機能する導電膜2416bとを接続
する。
【0165】
このように薄膜トランジスタ2400a〜2400c等が設けられた素子よりバッテリ
ーやアンテナが大きい場合には、図28、図29に示したように、素子形成層とバッテリ
ー又はアンテナを貼り合わせて設けることが好ましい。素子より大きいバッテリーやアン
テナ用いる場合には、一枚の基板上に複数の素子を形成し、当該素子を分断した後にバッ
テリーやアンテナを素子と貼り合わせて設けることによって、半導体装置をより低コスト
で作製することが可能となる。
【0166】
なお、本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
【0167】
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した半導体装置における第1のアンテナ、第2
のアンテナ、信号処理回路、バッテリー、及びブースターアンテナの接続構成に関して、
図面を参照して説明する。
【0168】
まず、図33(A)に示す図面において、信号処理回路9901、信号処理回路の上部
電極9902、信号処理回路の下部電極9903、バッテリー9904、バッテリーの側
部電極9905、基板9906、アンテナ回路9907で構成されている。図33(A)
における信号処理回路9901は上下に電極を設けた構造であり、バッテリーは側部に電
極を設けた構造であり、アンテナ回路は上部に電極を設けた構造である。また、バッテリ
ー9904、信号処理回路9901、アンテナ回路を有する基板9906は順に積層して
配置されているものである。
【0169】
また本実施の形態でいう上部、下部、及び側部は、図面に照らし合わせて説明するための
呼称であり、実際の接続においては、その形状と図面を照らし合わせた上で各部の位置を
特定し接続すればよい。
【0170】
なお、本実施の形態でいうアンテナ回路9907は、上記実施の形態で述べた第1のアン
テナ回路または第2のアンテナ回路のことをいう。また、アンテナ回路9907と信号処
理回路9901の接続は、アンテナ回路における端子部において接続が行われる。
【0171】
また、本実施の形態において示す各構成間の接続に関しては、説明のため1カ所ずつの接
続を図示して説明するが、実際の各構成間の接続数はこれに限定されるものではなく、複
数箇所で本実施の形態で示す接続を行うものとして説明する。
【0172】
なお信号処理回路における上部電極及び下部電極の接続構成に関しては、上記実施の形態
で示した図22(B)で示したトランジスタの上部に電気的に接続を取る構成、また上記
実施の形態で示した図29(B)で示したトランジスタの下部に電気的に接続を取る構成
をとればよい。また上部電極より側面を介して下部の電極と接続を取る側部電極ついては
、スパッタリング法、めっき等を用いて形成すればよい。
【0173】
次に図33(A)とは異なる構成について図33(B)に示す。図33(B)に示す図面
において、信号処理回路9901、信号処理回路の上部電極9912、信号処理回路の側
部電極9913、バッテリー9904、バッテリーの側部電極9905、基板9906、
アンテナ回路9907で構成されている。図33(B)における信号処理回路9901は
バッテリー側に接続される上部電極と、バッテリー側より信号処理回路の側面に沿って基
板側に回り込んだ側部電極9913と、の2カ所の電極を設けた構造であり、バッテリー
は側部に電極を設けた構造であり、アンテナ回路は上部に電極を設けた構造である。また
、バッテリー9904、信号処理回路9901、アンテナ回路を有する基板9906は順
に積層して配置されているものである。
【0174】
次に図33(A)、(B)とは異なる構成について図33(C)に示す。図33(C)に
示す図面において、信号処理回路9901、信号処理回路の上部電極9902、バッテリ
ー9904、バッテリーの側部電極9905、基板9906、ブースターアンテナ990
9で構成されている。図33(C)における信号処理回路9901は、バッテリー側に接
続される上部電極を設けた構造であり、バッテリーは側部に電極を設けた構造であり、ブ
ースターアンテナは上部に電極を設けた構造である。また、バッテリー9904、信号処
理回路9901、ブースターアンテナを有する基板9906は順に積層して配置されてい
るものである。
【0175】
なお、図33(C)においては、図33(A)、(B)に示す構成とは異なり、上記実施
の形態で説明した第1のアンテナ回路及び第2のアンテナ回路は、信号処理回路と共に設
けられているものとする。
【0176】
次に図33(A)乃至(C)とは異なる構成について図33(D)に示す。図33(D
)に示す図面において、信号処理回路9901、信号処理回路の上部電極9902、信号
処理回路の下部電極9903、バッテリー9904、バッテリーの下部電極9915、基
板9906、アンテナ回路9907で構成されている。図33(D)における信号処理回
路9901は上下に電極を設けた構造であり、バッテリーは下部に電極を設けた構造であ
り、アンテナ回路は上部に電極を設けた構造である。また、バッテリー9904、信号処
理回路9901、アンテナ回路を有する基板9906は順に積層して配置されているもの
である。
【0177】
次に図33(A)乃至(D)とは異なる構成について図33(E)に示す。図33(E)
に示す図面において、信号処理回路9901、信号処理回路の上部電極9912、信号処
理回路の側部電極9913、バッテリー9904、バッテリーの下部電極9915、基板
9906、アンテナ回路9907で構成されている。図33(E)における信号処理回路
9901はバッテリー側に接続される上部電極と、バッテリー側より信号処理回路の側面
に沿って基板側に回り込んだ側部電極9913と、の2カ所の電極を設けた構造であり、
バッテリーは下部に電極を設けた構造であり、アンテナ回路は上部に電極を設けた構造で
ある。また、バッテリー9904、信号処理回路9901、アンテナ回路を有する基板9
906は順に積層して配置されているものである。
【0178】
次に図33(A)乃至(E)とは異なる構成について図33(F)に示す。図33(F)
に示す図面において、信号処理回路9901、信号処理回路の上部電極9902、バッテ
リー9904、バッテリーの下部電極9915、基板9906、ブースターアンテナ99
09で構成されている。図33(F)における信号処理回路9901はバッテリー側に接
続される上部電極を設けた構造であり、バッテリーは下部に電極を設けた構造であり、ブ
ースターアンテナは上部に電極を設けた構造である。また、バッテリー9904、信号処
理回路9901、ブースターアンテナを有する基板9906は順に積層して配置されてい
るものである。
【0179】
なお、図33(F)においては、図33(A)、(B)、(D)、(E)に示す構成とは
異なり、上記実施の形態で説明した第1のアンテナ回路及び第2のアンテナ回路は、信号
処理回路と共に設けられているものとする。
【0180】
以上、説明したように本実施の形態におけるアンテナ回路、信号処理回路、バッテリー、
ブースターアンテナに関する接続については、多くの態様を取り得る。図33に示した各
構成を取ることにより、アンテナ回路、信号処理回路、バッテリーに関して直接接続を取
ることができるため、基板外周部に配線を延伸して接続を行う必要がない。またアンテナ
回路、信号処理回路、バッテリーのサイズを適宜調節すれば、RFIDを有する半導体装
置の小型化を行うこともでき、好適である。
【0181】
なお、本実施の形態は、上記他の実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
【0182】
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の無線通信によりデータの交信を行う半導体装置(以下、R
FIDという)の用途について説明する。本発明の半導体装置は、例えば、紙幣、硬貨、
有価証券類、無記名債券類、証書類(運転免許証や住民票等)、包装用容器類(包装紙や
ボトル等)、記録媒体(DVDソフトやビデオテープ等)、乗物類(自転車等)、身の回
り品(鞄や眼鏡等)、食品類、植物類、動物類、人体、衣類、生活用品類、電子機器等の
商品や荷物の荷札等の物品に設ける、いわゆるIDラベル、IDタグ、IDカードとして
使用することができる。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置
(単にテレビ、テレビ受像機、テレビジョン受像機とも呼ぶ)及び携帯電話等を指す。
【0183】
本実施の形態では、図30を参照して、本発明の応用例、及びそれらを付した商品の一
例について説明する。
【0184】
図30(A)は、本発明に係るRFIDを有する半導体装置の完成品の状態の一例であ
る。ラベル台紙3001(セパレート紙)上に、RFID3002を内蔵した複数のID
ラベル3003が形成されている。IDラベル3003は、ボックス3004内に収納さ
れている。また、IDラベル3003上には、その商品や役務に関する情報(商品名、ブ
ランド、商標、商標権者、販売者、製造者等)が記されており、一方、内蔵されているR
FIDには、その商品(又は商品の種類)固有のIDナンバーが付されており、偽造や、
商標権、特許権等の知的財産権侵害、不正競争等の不法行為を容易に把握することができ
る。また、RFID内には、商品の容器やラベルに明記しきれない多大な情報、例えば、
商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状、価格、生産方法、使用方
法、生産時期、使用時期、賞味期限、取扱説明、商品に関する知的財産情報等を入力して
おくことができ、取引者や消費者は、簡易なリーダによって、それらの情報にアクセスす
ることができる。また、生産者側からは容易に書換え、消去等も可能であるが、取引者、
消費者側からは書換え、消去等ができない仕組みになっている。
【0185】
図30(B)は、RFID3012を内蔵したラベル状のIDタグ3011を示してい
る。IDタグ3011を商品に備え付けることにより、商品管理が容易になる。例えば、
商品の経路を辿ることによって、商品の動きを把握することができる。このように、ID
タグを備えることにより、所謂トレーサビリティに優れた商品を流通させることができる

【0186】
図30(C)は、本発明に係るRFID3022を内包したIDカード3021の完成
品の状態の一例である。上記IDカード3021としては、キャッシュカード、クレジッ
トカード、プリペイドカード、電子乗車券、電子マネー、テレフォンカード、会員カード
等のあらゆるカード類が含まれる。
【0187】
図30(D)は、無記名債券3031の完成品の状態を示している。無記名債券303
1には、RFID3032が埋め込まれており、その周囲は樹脂によって成形され、RF
IDを保護している。ここで、該樹脂中にはフィラーが充填された構成となっている。無
記名債券3031は、本発明に係るIDラベル、IDタグ、IDカードと同じ要領で作成
することができる。なお、上記無記名債券類には、切手、切符、チケット、入場券、商品
券、図書券、文具券、ビール券、おこめ券、各種ギフト券、各種サービス券等が含まれる
が、勿論これらに限定されるものではない。また、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券
類、証書類等に本発明のRFID3032を設けることにより、認証機能を設けることが
でき、この認証機能を活用すれば、偽造を防止することができる。
【0188】
図30(E)は、本発明に係るRFID3042を内包したIDラベル3041を貼付
した書籍3043を示している。本発明のRFID3042は、表面に貼ったり、埋め込
んだりして、物品に固定される。図30(E)に示すように、本なら紙に埋め込んだり、
有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりして、各物品に固定される
。本発明のRFID3042は、小型、薄型、軽量を実現するため、物品に固定した後も
、その物品自体のデザイン性を損なうことがない。
【0189】
また、ここでは図示しないが、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生
活用品類、電子機器等に本発明のRFIDを設けることにより、検品システム等のシステ
ムの効率化を図ることができる。また乗物類にRFIDを設けることにより、偽造や盗難
を防止することができる。また、動物等の生き物に埋め込むことによって、個々の生き物
の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にRFIDを埋め込むことに
よって、生まれた年や性別または種類等を容易に識別することが可能となる。
【0190】
以上、本発明のRFIDは物品(生き物を含む)であればどのようなものにでも設けて
使用することができる。
【0191】
本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0192】
100 RFID
101 アンテナ回路
102 アンテナ回路
103 信号処理回路
104 バッテリー
105 整流回路
106 電源回路
107 整流回路
108 復調回路
109 アンプ
110 論理回路
111 メモリコントロール回路
112 メモリ回路
113 論理回路
114 アンプ
115 変調回路
201 リーダ/ライタ
202 充電器
301 基板
302 信号処理回路
303 アンテナ
401 アンテナ
402 共振容量
403 アンテナ回路
404 ダイオード
405 ダイオード
406 平滑容量
407 整流回路
500 リーダ/ライタ
501 受信部
502 送信部
503 制御部
504 インターフェース部
505 アンテナ回路
506 上位装置
507 アンテナ
508 共振容量
600 充電器
601 送信制御部
602 アンテナ回路
603 アンテナ
604 共振容量
700 RFID
701 アンテナ回路
702 アンテナ回路
703 送信制御部
704 アンテナ回路
705 アンテナ
800 RFID
801 アンテナ回路
900 RFID
901 アンテナ回路
902 アンテナ回路
1001 抵抗
1002 トランジスタ
1004 電流供給用抵抗
1005 トランジスタ
1007 トランジスタ
1009 トランジスタ
1010 抵抗
1101 アンテナ回路
1102 アンテナ回路
1104 バッテリー
1201 ブースターアンテナ
1600 RFID
1601 アンテナ回路
1602 アンテナ回路
1603 ブースターアンテナ
1604 送信制御部
1605 アンテナ回路
1606 アンテナ
1801 アンテナ回路
1802 アンテナ回路
1804 バッテリー
1805 ブースターアンテナ
1901 基板
1902 絶縁膜
1903 剥離層
1904 絶縁膜
1905 半導体膜
1906 ゲート絶縁膜
1907 ゲート電極
1908 不純物領域
1909 不純物領域
1910 絶縁膜
1911 不純物領域
1913 導電膜
1914 絶縁膜
1918 絶縁膜
1919 素子形成層
1920 シート材
1921 シート材
1935 基板
1937 樹脂
1938 導電性粒子
2401 基板
2402 絶縁膜
2403 剥離層
2404 絶縁膜
2405 導電膜
2406 絶縁膜
2407 絶縁膜
2409 ゲート絶縁膜
2410 ゲート電極
2410a 導電膜
2410b 導電膜
2411 不純物領域
2412 絶縁膜
2413 導電膜
2414 絶縁膜

2417 絶縁膜
2418 シート材
2419 シート材
2420 素子形成層
2432 基板
2434 樹脂
2435 導電性粒子
2436 基板
3001 ラベル台紙
3002 RFID
3003 IDラベル
3004 ボックス
3011 IDタグ
3012 RFID
3021 IDカード
3022 RFID
3031 無記名債券
3032 RFID
3041 IDラベル
3042 RFID
3043 書籍
3100 RFID
3101 アンテナ回路
3102 信号処理回路
3103 電池
3104 電源回路
3105 復調回路
3106 アンプ
3107 論理回路
3108 メモリコントロール回路
3109 メモリ回路
3110 論理回路
3111 アンプ
3112 変調回路
3200 RFID
3201 アンテナ回路
3202 信号処理回路
3203 整流回路
3204 電源回路
3205 復調回路
3206 アンプ
3207 論理回路
3208 メモリコントロール回路
3209 メモリ回路
3210 論理回路
3211 アンプ
3212 変調回路
1103A 信号処理回路
1103B 信号処理回路
1803A 信号処理回路
1803B 信号処理回路
1900a 薄膜トランジスタ
1900b 薄膜トランジスタ
1900c 薄膜トランジスタ
1900d 薄膜トランジスタ
1900e 薄膜トランジスタ
1900f 薄膜トランジスタ
1900a 薄膜トランジスタ
1905a 半導体膜
1905b 半導体膜
1905c 半導体膜
1905d 半導体膜
1905e 半導体膜
1905f 半導体膜
1905a 半導体膜
1907a 導電膜
1907b 導電膜
1912a 絶縁膜
1912b 絶縁膜
1915a 導電膜
1916a 導電膜
1917a 導電膜
1931a 導電膜
1932a 開口部
1934a 導電膜
1934b 導電膜
1936a 導電膜
1936b 導電膜
2400a 薄膜トランジスタ
2400b 薄膜トランジスタ
2400c 薄膜トランジスタ
2400d 素子
2405a 導電膜
2405d 導電膜
2408a 半導体膜
2415a 導電膜
2416a 導電膜
2416b 導電膜
2431a 導電膜
2431b 導電膜
2431c 導電膜
2433a 導電膜
2433b 導電膜
9901 信号処理回路
9902 上部電極
9903 下部電極
9904 バッテリー
9905 側部電極
9906 基板
9907 アンテナ回路
9909 ブースターアンテナ
9912 上部電極
9913 側部電極
9915 下部電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアンテナ回路と、第2のアンテナ回路と、ブースターアンテナと、信号処理回路と、バッテリーと、を有し、
前記第1のアンテナ回路は、前記信号処理回路に記憶されたデータを送信するための信号を、前記ブースターアンテナを介して送受信するものであり、前記第2のアンテナ回路は、前記バッテリーを充電するための信号を受信するものであることを特徴とする半導体装置。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−225163(P2010−225163A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98076(P2010−98076)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【分割の表示】特願2007−57268(P2007−57268)の分割
【原出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】