説明

半導体装置

【課題】待機時の消費電力を低減できるLSIを提供する。
【解決手段】LSI50は、プリンタメカ39の制御を行うメカ制御ユニット66〜68と、IFユニット61〜63と、印刷処理を監視するユニット56と、印刷処理の終了によりメカ制御ユニット66〜68への電力供給を遮断する電力遮断ユニット77.1とを含む。メカ制御ユニット66〜68への電力供給を遮断することにより、リーク電流を抑制でき、待機時の消費電力の低いLSI50を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力遮断が可能な半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロジック回路とメモリが混載されたシステムLSIのリーク電流を低減し、スタンバイ状態の消費電力を低減することを目的した技術が開示されている。このシステムLSIでは、その中のロジック回路の基板電位を制御する電源スイッチを設け、スタンバイ時にスイッチを遮断してリーク電流を低減する。同時に、スイッチが遮断状態になるのと合わせて、SRAM回路では、Nチャネル型MISトランジスタのしきい値電圧が上昇するように基板バイアスを制御してリーク電流を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−159246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LSIに含まれる回路が使用されないときは電源をオフすることによりリーク電流を抑制できるので、消費電力を抑制できる。しかしながら、電源オフ状態からオン状態に復帰する際に、数マイクロ秒程度の比較的長い復帰時間を要し、復帰時間が長くなればなるほど電源オフの時間が短くなる。システムによっては、復帰に数ミリ秒から数百ミリ秒を要する場合もある。また、復帰時間中は回路が使用できないので、システムの性能が低下する。さらに、回路の再充電を急速に行おうとすると、突入電流が増加するのでLSI内の配線やスイッチの占めるスペースが増大し集積化が阻害される。また、突入電流の増加により電源ノイズが増大するという弊害もある。したがって、電源を遮断することは消費電力の抑制には効果的であるが、実際に電源遮断を有効に活用できるようにデザインされたLSIはそれほど多くない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、印刷機構の制御を行う機構制御ユニットと、印刷機構により出力する画像に関連するデータを外部から受信するインターフェースユニットと、インターフェースユニットを介して受信したデータを解析するユニットと、機構制御ユニットを介して印刷機構による印刷処理を監視するユニットと、監視するユニットが印刷処理の終了を検出することに起因して機構制御ユニットへの電力供給を遮断する電力遮断ユニットとを有する半導体装置である。
【0006】
この半導体装置の用途は、印刷機構を備えた装置、たとえば、プリンタ、複合機、POSなどである。これらの機器のインターフェースユニットではデータを受信する処理の開始のタイミングは不明確であり、処理が開始されると処理負荷は急速に増大する。一方、機構制御ユニットは印刷機構の制御を行うので処理開始のタイミングは比較的明確であり、処理が開始されると処理負荷はほとんど一定となる。さらに、印刷機構が稼働するのは、インターフェースユニットがデータを受信して、CPUなどで実現されるデータを解析するユニットなどの処理を行った後である。このため、機構制御ユニットが復帰するタイミングは予想しやすく、復帰までにある程度の時間がある。したがって、機構制御ユニットにおいては、電力供給を遮断した状態であっても、処理開始のタイミングが事前に判明し、復帰にある程度の時間を確保できる。このため、再充電するための時間を確保でき、突入電流の増加も抑制でき、さらに、半導体装置において電源回路が占めるスペースも抑制できる。したがって、機構制御ユニットが処理を要しないときに電力供給を遮断しても、半導体装置としての機能を損ねたり、集積率を低下させたりすることはほとんどなく、リーク電流を抑制し、待機電力消費を低減できる。
【0007】
さらに、印刷処理を監視するユニットにより印刷処理の終了を検出することにより、機構制御ユニットが稼働を停止してよいタイミングを判断できる。したがって、半導体装置の機能を低下させずに電力供給を遮断し、待機電力の消費を低減できる。監視するユニットは、CPUにより実現してもよく、機構制御ユニットに付随するハードウェアにより実現してもよい。
【0008】
電力遮断ユニットは、解析するユニットからの指示またはインターフェースユニットからの割込み信号により機構制御ユニットへの電力供給を再開できる。
【0009】
さらに、半導体装置は、機構制御ユニットを駆動する第1の動作クロックを供給する第1のクロック供給ユニットと、インターフェースユニットを駆動する第2の動作クロックを供給する第2のクロック供給ユニットと、解析するユニットを駆動する第3の動作クロックを供給する第3のクロック供給ユニットと、当該半導体装置の電力供給を制御するユニットとを含むことが望ましい。電力供給を制御するユニットは、第1のクロック供給ユニットによる第1の動作クロックを停止する第1のモードと、機構制御ユニットへの電力供給を電力遮断ユニットにより遮断し、第3のクロック供給ユニットによる第3の動作クロックを停止する第2のモードとを含むことが望ましい。
【0010】
第1のモードでは第1の動作クロックを停止するだけなので、機構制御ユニットの復帰に要する時間は短い。したがって、機構制御ユニットの処理を要せず、第3の動作クロックにより稼働している処理ユニットが処理をしている間の電力消費を抑制できる。また、第3の動作クロックにより稼働している処理ユニットの処理結果により印刷機構を稼働させるときには機構制御ユニットをすぐに復帰でき、半導体装置の機能を低下させずに消費電力を低減できる。
【0011】
第2のモードでは第3の動作クロックを停止するので、第3の動作クロックにより稼働している処理ユニットも動作を停止する。したがって、第3の動作クロックにより稼働する処理ユニットが動作を再開してから機構制御ユニットを復帰させることができる。したがって、機構制御ユニットへの電力を遮断してもよい。
【0012】
電力供給を制御するユニットは、第3のクロック供給ユニットにより第3の動作クロックの周波数を動的に変更するモードを含んでもいてもよい。解析するユニットなど、第3の動作クロックにより稼働する処理ユニットはタイミングが不明で負荷が不均一な処理を多く取り扱うので、第3の動作クロックの周波数を動的に変更することにより消費電力を低減しやすい。
【0013】
この半導体装置の機構制御ユニットの1つは、複数のドット生成素子を含むヘッドユニットを制御する機能を含むものである。この半導体装置と、ヘッドユニットとを有する画像生成装置も本発明に含まれる。
【0014】
本発明の他の態様の1つは、印刷機構の制御を行う機構制御ユニットと、印刷機構により出力する画像に関連するデータを外部から受信するインターフェースユニットと、インターフェースユニットを介して受信したデータを解析するユニットと、機構制御ユニットを介して印刷機構による印刷処理を監視するユニットと、機構制御ユニットへの電力供給を遮断する電力遮断ユニットとを有する半導体装置の制御方法である。この制御方法は、監視するユニットが印刷処理の終了を検出することに起因して電力遮断ユニットにより機構制御ユニットへの電力供給を遮断することを含む。
【0015】
さらに、この制御方法は、電力遮断ユニットが、解析するユニットからの指示またはインターフェースユニットからの割込み信号により機構制御ユニットへの電力供給を再開することを含むことが望ましい。
【0016】
半導体装置が、機構制御ユニットを駆動する第1の動作クロックを供給する第1のクロック供給ユニットと、インターフェースユニットを駆動する第2の動作クロックを供給する第2のクロック供給ユニットと、解析するユニットを駆動する第3の動作クロックを供給する第3のクロック供給ユニットとを有し、制御方法は以下のステップを含むことが望ましい。
・第1のクロック供給ユニットが第1の動作クロックを停止すること。
・電力遮断ユニットが機構制御ユニットへの電力供給を遮断し、第3のクロック供給ユニットが第3の動作クロックを停止すること。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】プリンタの一例の概略構成を示す図。
【図2】制御ユニットの概略構成を示すブロック図。
【図3】LSIの制御方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の画像生成装置の一例(プリンタ)の概略構成を示している。この画像生成装置(プリンタ)1は、昇華型のサーマルプリンタである。プリンタ1は、プリンタメカ39と、それを制御する制御ユニット(コントロールユニット、制御装置、コントローラ)20とを有する。プリンタメカ39は、ライン状に配置されたn個のドット生成用の発熱素子(発熱体、ドット生成素子)11を有するラインタイプのサーマルヘッド(サーマルプリントヘッド)10と、記録媒体(用紙)31を送るためのプラテンローラ32と、用紙31に多色印刷するためのマルチ昇華リボン35と、プラテンローラ32を駆動するモータ33と、用紙31を検出するセンサ34とを含む。
【0019】
制御ユニット20は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置90から、絵、文字などの種々のコンテンツを含む画像を印刷するためのデータ(画像データ)29を取得してバッファメモリ28に格納し、その画像データ29を解析および処理する。さらに、制御ユニット20は、画像データ29に基づき印刷データ27を生成し、サーマルヘッド10を用いて記録媒体(用紙)31に印刷を行う。昇華タイプ(熱転写、昇華転写)のプリンタ(画像生成装置)1においては、発熱素子11の熱エネルギーによりインクリボン(昇華リボン)35をメディアとして加熱し、リボン35から放出されたインクにより記録媒体31にドットを形成(生成)する。サーマルヘッド10により画像を生成できるメディアの他の例は感熱紙である。メディアが感熱紙であれば、ライン状に並んだ発熱素子11から供給される熱エネルギーにより、感熱紙の表面に画像を形成するためのドットが形成(生成)される。すなわち、この場合、感熱紙がメディアと記録媒体とを兼ねる。
【0020】
このプリンタ1の制御ユニット20は複数のインターフェース(IF)ユニットを含む。複数のIFユニットの1つはUDC(USB Device Controller USBデバイスコントローラ)ユニット61であり、ホスト90などと接続するために用いられる。複数のIFユニットの他の1つはEMAC(E. Media Access Controller、LANコントローラ)ユニット62である。プリンタ1は、EMACユニット62を介してLAN92またはインターネットに接続される。したがって、このプリンタ1はLAN92を介して画像データ29を受信できる。
【0021】
プリンタ1の制御ユニット20は、さらに、複数のユーザーインターフェース(UI)ユニットを含む。複数のUIユニットの1つは、GPIO(General Purpose Input Output、汎用ポート)ユニット63である。GPIOユニット63は、プリンタ1の操作パネル25に用意されたマニュアル操作用のスイッチからの入力を受け付ける。
【0022】
図2は、制御ユニット20の概略構成を示すブロック図である。制御ユニット20は、LSI50が搭載されたプリント基板21を含む。LSI50は、プリンタ1を制御するシステムがチップ上に実装された半導体装置(集積回路装置、SoC)である。このLSI50は、複数のIFユニット61、62および63に加え、プリンタメカ(印刷機構)39に含まれる各種の機構を制御する複数の機構制御ユニットを含む。LSI50に実装されている複数の機構制御ユニットは、サーマルヘッド10を制御するヘッド制御回路66、モータ33を制御するモータ制御回路67、センサ34を制御するセンサ制御回路68を含む。
【0023】
LSI50は、画像処理が施された画像データ29からサーマルヘッド10を制御して印刷する印刷データ27を生成する印刷データ生成回路65を含む。印刷データ生成回路65は、サーマルヘッド10がラインサーマルヘッドであれば、サーマルヘッド10に含まれる、ライン状に並べて配置された複数の発熱素子(ドット形成素子)11によりドットを形成するための2値データ(ドット制御データ)を含む印刷データ27を生成し、サーマルヘッド10に送信する。
【0024】
LSI50は、さらに、バッファメモリ28を制御するメモリ制御回路52と、上述したユニットを含む、LSI50に含まれている様々な機能/処理ユニットの制御するCPU51と、CPU51と他のユニットとを接続する内部データバス59とを含む。CPU51に実装される機能の代表的なものは、IFユニット61および/または62を介して受信した画像データ29を解析する機能(解析ユニット)55と、機構制御ユニット66〜68を介してプリンタメカ(印刷機構)39による印刷処理を監視する機能(監視ユニット)56と、以下に示す電力供給ユニット70を制御する機能(電力制御ユニット)57である。解析ユニット55および監視ユニット56はハードウェアで実装することも可能である。したがって、このLSI50を備えたプリンタ1においては、IFユニット61および/または62により受信した画像データ29をCPU51の制御の下でバッファ28に格納し、CPU51により実現される画像処理機能を用いて処理し、さらに、画像データ29を印刷データ27に変換してプリンタメカ39を用いて適当な記録媒体に出力できる。
【0025】
LSI50は、さらに、クロック源24から供給される基準クロック100と、外部電源から供給される電力120とを、LSI50の上のシステムを構成する各処理ユニットに供給する電力供給ユニット70を含む。この電力供給ユニット70は、LSI50の上の複数の処理ユニットを大きく2つのグループ(第1グループ111および第2グループ112)に分けて電力を供給する。そして、CPU51が電力制御機能57を用いて電力供給ユニット70を介してLSI50における消費電力を適切に制御する。
【0026】
第1グループ111は、IFからのデータ入力、データ解析、画処理等を含むデータ処理を行うユニットを含む。第2グループ112は、プリンタメカ39、すなわち、ヘッド10、モータ33、センサ34の制御を行うユニットを含む。第1グループ111が担当する処理は、開始のタイミングは不明(外部から通知される)で、それほど高いリアルタイム性(開始、終了等のタイミング自体はそれほどシビアではない)は求められない。しかしながら、第1グループ111が担当する処理は処理負荷としては高い。
【0027】
第2グループ112が担当する処理は、処理負荷自体はさほどではない。しかしながら、第2グループ112が担当する処理は高いリアルタイム性を求められる。特にラインヘッドを持つサーマルプリンタ1ではページの概念が無く、処理の終了タイミングが不明である。このため、1ライン毎の処理を行わざるを得ず、ソフトウェア処理では効率が悪い。これら2つの処理グループの特徴から、後者の処理を行う第2グループ112に含まれるユニットをハードウェア化し、前者の処理を行う第1グループ111は、高速に処理するための高速CPU51によるソフトウェアで処理している。
【0028】
そして、LSI50は、CPU51と、IFユニット61および62と、プリンタメカの制御回路(機構制御ユニット)66〜68とを含むシステムをチップ上に実装する(SoC化する)ことで性能の向上を図っている。その一方、SoCゲート規模が増大し、動作クロックが高速化することにより消費電力が増大する傾向となる。このため、電力供給ユニット70が電力制御ユニット57の制御のもと、適切に電力および動作クロックを各ユニットに供給し、LSI50の機能を低下させずに、消費電力を低減するようにしている。
【0029】
LSI50に含まれる処理/機能ユニットのうち、CPU51、メモリ制御回路52およびIFユニット(UDC61、EMAC62およびGPIO63)は、第1グループ111に含まれる。第1グループ111の処理は、リアルタイム性が低く、処理負荷にはばらつきが有り、処理開始タイミングが不明確であり、処理終了タイミングは明確であるという特徴を持つ。このため、電力供給ユニット70は、第1グループ111に含まれる処理ユニットに対して動作クロックのオンオフおよび/または周波数を変更することにより消費電力を低減するようにしている。
【0030】
すなわち、第1グループ111の処理は、処理開始タイミングが不明なため、完全に停止することはできない。しかしながら、比較的リアルタイム性は低く、処理負荷にばらつきがあるため、ばらつきに合わせて回路/ソフトウェア(CPU)51の動作速度を変更することが可能で、それにより消費電力の低減が行える。処理負荷のばらつきは、IFユニットの速度やデータ解析処理、画像処理の内容による。
【0031】
LSI50に含まれる処理/機能ユニットのうち、メカ制御ユニットであるヘッド制御回路66、モータ制御回路67、センサ制御回路68と、印刷データ生成回路65とは第2グループ112に含まれる。第2グループ112の処理は、リアルタイム性が高く、処理負荷が一定であり、処理開始タイミングは明確で、処理終了タイミングは不明確であるという特徴を持つ。このため、電力供給ユニット70は、第2グループ112に含まれる処理ユニットに対し、動作クロックのオンオフと、電力遮断とにより消費電力を低減するようにしている。
【0032】
すなわち、第2グループ112の処理は、処理開始タイミングが明確であるため、動作中と停止中を明確に区別することが可能である。したがって、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットは、停止中に動作クロックを完全に停止することに加えて電力を遮断することが可能であり、それによりリーク電流も含めた消費電力の低減が行える。なお、第2グループ112の処理が行われている間は、リアルタイム性が高く、処理負荷が一定であり、終了タイミングが不明で残処理量が分からないため、第1グループ111に含まれる回路/ソフトウェア(CPU51)の動作速度は一定である必要がある。
【0033】
電力供給ユニット70は、動作クロックを制御する機能として、クロック供給回路71.1および71.2、静的クロック周波数変更回路72.1および72.2、動的クロック周波数変更回路73.1および73.2、クロック停止制御回路74.1〜74.4とを含む。また、電力を遮断する機能として、電力遮断回路(電力遮断ユニット)77.1〜77.3を含む。
【0034】
クロック供給回路71.1および71.2は位相同期回路(PLL)71aをそれぞれ含む。静的クロック周波数変更回路72.1および72.2はCPU51が周波数を設定できる周波数設定レジスタ72aをそれぞれ含む。クロック供給回路71.1および静的クロック周波数変更回路72.1の組み合わせにより、基準クロック(原クロック信号)100から第1グループ111において使用される動作クロック101を生成する。また、クロック供給回路71.2および静的クロック周波数変更回路72.2の組み合わせにより、原クロック信号100から第2グループ112において使用される動作クロック102を生成する。
【0035】
動的クロック周波数変更回路73.1および73.2は、それぞれ、2分周用のカウンタ73aと、4分周用のカウンタ73bと、8分周用のカウンタ73cと、セレクタ73dと、セレクタ73dによりクロックを選択するレジスタ73eとを含む。動的クロック周波数変更回路73.1および73.2は、それぞれ、レジスタ73eの値をCPU51が設定することにより、セレクタ73dにより、動作クロック101、動作クロック101を2分周して周波数を1/2にした動作クロック101a、動作クロック101を4分周して周波数を1/4にした動作クロック101b、動作クロック101を8分周して周波数を1/8にした動作クロック101cのいずれかを選択して出力する。動的クロック周波数変更回路73.1はCPU51およびメモリ制御回路52を駆動する動作クロック105を出力する。動的クロック周波数変更回路73.1はIFユニットであるUDCユニット61、EMACユニット62、GPIOユニット63を駆動する動作クロック106を出力する。
【0036】
クロック停止制御回路74.1〜74.4は、それぞれ、クロック信号をマスクするゲート回路(ANDゲート)74aと、ゲート回路74aをオンオフする制御レジスタ74bと、割込み監視回路74cとを含む。割込み監視回路74cは、IFユニットであるUDCユニット61、EMACユニット62および、GPIOユニット63が入力を受信したときに出力する割込み信号φ2を検出し、制御レジスタ74bをリセットする。制御レジスタ74bがリセットされると、ゲート回路74aはオープンし、クロック信号が出力される。制御レジスタ74bは、CPU51からの信号φ1によってもセットおよびリセットできる。制御レジスタ74bをCPU51が信号φ1によりセットすると、ゲート回路74aがクロック信号をマスクし、クロックの出力が停止する。
【0037】
クロック停止制御回路74.1〜74.3は、第1グループ111に含まれる処理/機能ユニットへ供給されるクロック信号をオンオフする。具体的には、クロック停止制御回路74.1は、CPU51およびメモリ制御回路52を駆動する動作クロック105をオンオフする。したがって、クロック停止制御回路74.1は、解析機能を備えたCPU51の動作クロック(第3のクロック)105を供給する第3のクロック供給ユニットとして機能する。
【0038】
クロック停止制御回路74.2は、IFユニットであるUDCユニット61、EMACユニット62およびGPIOユニット63のうち、後述するディープスタンバイモードでも信号を受信するユニット、この例では、UDCユニット61およびGPIOユニット63を駆動する動作クロック106をオンオフする。クロック停止制御回路74.3は、IFユニットのうち、ディープスタンバイモードでは停止するユニット、この例では、EMACユニット62を駆動する動作クロック107をオンオフする。したがって、クロック停止制御回路74.2および74.3は、IFユニットを駆動する動作クロック106および107(第2の動作クロック)を供給する第2のクロック供給ユニットとして機能する。
【0039】
クロック停止制御回路74.4は、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットへ供給されるクロック信号102(第1の動作クロック)をオンオフする第1のクロック供給ユニットとして機能する。具体的には、クロック停止制御回路74.4は、印刷データ生成回路65と、メカ制御ユニットであるヘッド制御回路66、モータ制御回路67およびセンサ制御回路68を駆動する動作クロック102をオンオフする。これらの動作クロック101〜107をクロック停止制御回路74.1〜74.4によりオンオフ制御することにより、LSI50に実装された処理/機能ユニットを、電力が供給された状態で、稼働/停止させることができる。
【0040】
電力遮断回路77.1〜77.3は、それぞれ、電源をオンオフするトランジスタスイッチ(電源スイッチ、MOS)77aと、電源スイッチ77aを制御する電源スイッチ制御レジスタ77bと、割込み監視回路77cとを含む。割込み監視回路77cは、IFユニットであるUDCユニット61、EMACユニット62および、GPIOユニット63が入力を受信したときに出力する割込み信号φ2を検出し、制御レジスタ77bをリセットする。制御レジスタ77bがリセットされると、電源スイッチ77aはクローズし、電力がそれぞれの処理/機能ユニットへ供給される。制御レジスタ77bは、CPU51からの信号φ1によってもセットおよびリセットできる。制御レジスタ77bをCPU51が信号φ1によりセットすると、電源スイッチ77aがオープンし、電力の供給が停止される。
【0041】
電力遮断回路77.1は、外部電源から供給される電力120を制御し、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットへ供給される電力121を遮断する。電力遮断回路77.2は、外部電源から供給される電力120を制御し、第1グループ111に含まれるCPU51およびメモリ制御回路52へ供給される電力122を遮断する。電力遮断回路77.3は、外部電源から供給される電力120を制御し、第1グループ111に含まれるIFユニット61〜63へ供給される電力123を遮断する。
【0042】
第1グループ111に含まれるCPU51、メモリ制御回路52、IFユニット61〜63には、電力遮断回路77.1をバイパスした電力122および123が供給される。したがって、電力遮断回路77.1が電力121を遮断した状態でも第1グループ111に含まれる処理/機能ユニットには、常に電力122および123が供給される。このため、電力遮断回路77.2および77.3により電力122および123を遮断しないかぎり、第1グループ111に含まれる処理/機能ユニットは再充電する必要はなく、動作クロック105〜107を制御することにより即時復帰させることができる。
【0043】
CPU51は、電力供給ユニット70を制御する電力制御機能(電力制御ユニット)57を含む。電力制御機能57は、通常動作モード80に加え、スリープモード81、ディープスリープモード82、スタンバイモード83、ディープスタンバイモード84およびRTCバックアップモード85の5つの低消費電力モードを含む。
【0044】
通常動作モード80はデータ受信/印刷を行うモードである。たとえば、UDCユニット61が画像データ29を受信する。CPU51は、ソフトウェアで実装されるデータ解析機能55、その他の画処理(例えば拡大縮小、エッジ強調)機能を用い画像データ29に対する処理を行う。したがって、第1グループ111に含まれるCPU51、メモリ制御回路52およびIFユニット61〜63には、基本的には、動的クロック周波数変更回路73.1および73.2により、高周波数のクロック信号105〜107が供給される。CPU51の電力制御機能57は、処理中の画処理、データ受信、解析等のソフトウェア負荷に応じ、動的クロック周波数変更回路73.1および73.2を制御し、それぞれの負荷に応じた周波数のクロック信号105〜107を供給するようにしてもよい。また、データ受信完了時点、データ解析完了時点、印刷動作完了時点などのイベントで動作クロック信号105〜107の周波数を段階的に落としてもよい。
【0045】
通常動作モード80においては、印刷データ生成回路65が印刷データ27を生成(例えば二値化、熱履歴処理)し、メカ制御ユニット66〜68がプリンタメカ39を制御して印刷を行う。したがって、第2グループ112に含まれる印刷データ生成回路65、メカ制御ユニット66〜68には、事前にCPU51からの信号φ1により電力遮断回路77.1が制御され、電力121が供給される。なお、電力遮断回路77.2および77.3は電力122および123が継続的に供給されるように制御される。
【0046】
印刷データ27が生成できる状態になると、クロック停止制御回路74.4から動作クロック信号102が供給され、第2グループ112に含まれている処理/機能ユニットが動作を開始する。第2グループ112に含まれている処理/機能ユニットは、静的クロック周波数変更回路72.2により設定された、印刷動作速度に応じた周波数の動作クロック信号102で動作する。CPU51の監視機能56がメカ制御ユニット66〜68を介して印刷動作の完了を検出すると、クロック停止制御回路74.4によりクロック信号102を遮断して動作を停止させ、スリープモード81へ移行する。
【0047】
スリープモード81では、第1グループ111に含まれる処理/機能ユニットが動作クロック105〜107の周波数を下げて低消費モードに移行し、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットが動作クロック102を停止して低消費モードに移行し、LSI50の消費電力を削減するモードである。したがって、第1のモードに相当する。すなわち、CPU51の電力制御機能57により、動的クロック周波数変更回路73.1および73.2ではそれぞれの処理に適した低周波数の動作クロック信号105、106が選択される。また、CPU51の電力制御機能57により、クロック停止制御回路74.1〜74.3は、クロック信号105〜107を出力するように制御され、クロック停止制御回路74.4は、クロック信号102を停止するように制御される。なお、電力遮断回路77.1〜77.3は電力121〜123が継続的に供給されるように制御される。
【0048】
スリープモード81では割り込み(割込み信号)φ2の発生をCPU51が検出し、通常動作モード80へ復帰する。また、スリープモード81があらかじめ設定された時間にわたり、継続すると、ディープスリープモード82へ移行する。
【0049】
ディープスリープモード82は、第1グループ111に含まれる処理/機能ユニットの一部の動作クロック105を停止し、他の動作クロック106および107の周波数を下げて低消費モードに移行し、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットは電力供給を遮断することで、LSI50の消費電力を削減するモードである。したがって、第2のモードに相当する。すなわち、CPU51の電力制御機能57により、クロック停止制御回路74.1は、動作クロック信号105を停止するように制御され、CPU51およびメモリ制御回路52は動作を停止する。また、CPU51の電力制御機能57により、クロック停止制御回路74.2および74.3は、クロック信号106および107を出力するように制御され、IFユニット61〜63は低速のクロック信号106および107により動作を継続する。
【0050】
電力遮断回路77.1は、CPU51の電力制御機能57により、信号φ1を介して制御され、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットへの電力121を遮断する。なお、電力遮断回路77.2および77.3は電力122および123が継続的に供給されるように制御される。電力制御機能57は、印刷処理を監視する機能56が印刷処理の終了を検出してから所定の時間、LSI50をスリープモード81に保持し、時間が経過するとLSI50をディープスリープモード82に移行する。すなわち、電力制御機能57は、監視機能56が印刷処理の終了を検出することに起因して、所定の時間が経過した後にLSI50をディープスリープモード82に移行する。
【0051】
ディープスリープモード82では、割込み信号φ2の発生を電力遮断回路77.1〜77.3、クロック停止制御回路74.1〜74.4によりそれぞれ検出し、通常動作モード80へ復帰する。この際、第1グループ111に含まれているCPU51などの処理/機能ユニットは電力122が供給されている(停止していない)のでクロック信号105〜107の供給によりすぐに復帰し、データ受信などの処理を開始できる。一方、第2グループ112に含まれているメカ制御ユニット66〜68などの処理/機能ユニットは電力121が供給され、再充電されるまでに時間を要する。しかしながら、第2グループ112に含まれている処理/機能ユニットが実際に稼働するまでには十分な時間があるので、LSI50の機能を低下させずに時間をかけて復帰させることができる。
【0052】
スタンバイモード83は、第1グループ111に含まれるCPU51およびメモリ制御回路52への電力122を遮断してLSI50で消費される電力を低減するモードである。電力遮断回路77.2は遅延機能を備えており、CPU51の電力制御機能57からの信号φ1を受信してから所定の時間が経過した後に電力122を遮断する。スタンバイモード83では、割込み信号φ2の発生を電力遮断回路77.1〜77.3、クロック停止制御回路74.1〜74.4によりそれぞれ検出し、通常動作モード80へ復帰する。
【0053】
ディープスタンバイモード84は、IFユニットの一部へのクロック信号107を停止して、IFユニットで消費される電力をさらに低減するモードである。クロック停止回路74.3は遅延機能を備えており、CPU51の電力制御機能57からの信号φ1を受信してから所定の時間が経過した後に、動作クロック107を停止する。したがって、複数のIFユニット61〜63のうち、EMACユニット62が動作を停止して、消費電力を低減できる。ディープスタンバイモード84では、割込み信号φ2の発生を電力遮断回路77.1〜77.3、クロック停止制御回路74.1〜74.4によりそれぞれ検出し、通常動作モード80へ復帰する。
【0054】
RTCバックアップモード85は、第1グループ111のIFユニット61〜63への電力123を遮断してLSI50で消費される電力を低減するモードである。電力遮断回路77.3は遅延機能を備えており、CPU51の電力制御機能57からの信号φ1を受信してから所定の時間が経過した後に電力123を遮断する。したがって、RTC78以外の電源がオフになり、消費電力を削減できる。このモードにおいては、マニュアル操作で電源を再投入することでスリープモード81に復帰する。
【0055】
第2グループ112に含まれる処理/機能ユニット、すなわち、プリンタメカ39を制御するヘッド制御回路66、モータ制御回路67およびセンサ制御回路68、さらに、印刷データ生成回路65は、少なくともIFユニット61または62が画像データ29を取得してから処理を開始する。したがって、IFユニット61〜63のいずれかが信号または画像データ29を取得して割込み信号φ2を発生させ、それによりLSI50が通常動作モード80に移行した後、さらに、IFユニット61または62が画像データ29を受信して、CPU51などで実現されるデータを解析するユニットなどの処理を行った後に、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットは稼働すればよい。
【0056】
このため、このLSI50では、第1グループ111に含まれるCPU51などの処理/機能ユニットが即時稼働できる状態であるディープスリープモード82において、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットに対する電力供給を遮断し、リーク電流を抑制し、待機電力消費を低減するようにしている。ディープスリープモード82から通常動作モード80に復帰したときに、第2グループ112に含まれる処理/機能ユニットは、復帰までにある程度の時間的余裕がある。このため、電力供給を再開した後の再充電に要する時間を確保でき、電力供給を再開するときの突入電流の増加も抑制できる。したがって、電源のオンオフによるノイズの発生を抑制でき、突入電流を抑制できるので電力遮断回路77.1〜77.3がLSI50に占めるスペースも抑制できる。このため、機能を低下させずに、集積率が高く待機電力の低いLSI50を提供できる。
【0057】
さらに、第2グループ112に含まれるヘッド制御回路66、モータ制御回路67およびセンサ制御回路68、さらに、印刷データ生成回路65の稼働を停止させるタイミングは、CPU51に実装された監視機構56により精度良く監視できる。したがって、LSI50の機能を低下させずに電力供給を遮断し、待機電力の消費を低減できる。また、電力遮断回路77.1〜77.3は、CPU51が稼働していればCPU51からの信号φ1で電力供給を開始できる。CPU51が稼働していなければIFユニット61〜63の割込み信号φ2により電力供給を開始できる。したがって、LSI50の機能を低下させずに電力供給を再開できる。
【0058】
さらに、このLSI50は、メカ制御を含む第2グループ112の電力供給を遮断し、データ処理を含む第1グループ111へのクロック供給を停止するディープスリープモード82を備えている。このディープスリープモード82においては、割込み信号φ2が発生すると、解析機能55を含むCPU51などのデータ処理系の第1グループ111は即時復帰してデータ処理を開始できるのでLSI50の機能は損なわれず、メカ制御系の第2グループ112は復帰に時間はかかるがLSI50の実質的な用途、すなわち、プリンタ1の制御という点では影響を及ぼさない。したがって、LSI50の実質的な機能を低下させずに消費電力を低減できる。
【0059】
さらに、スリープモード81においては、動的クロック周波数変更回路73.1および73.2によりデータ処理系の第1グループ111に供給される動作クロック115〜117を処理内容に応じてきめ細かく制御できる。したがって、LSI50の消費電力をさらに低減できる。印字高速化、各種通信機能高速化、画像処理高度化により制御ユニット20に搭載されるLSI(プリンタコントローラ)50では、CPU51を含めた種々の回路の動作周波数が引き上げられ、またゲート規模増大により消費電力が増大している。しかしながら、スリープモード81およびディープスリープモード82により、動作クロックの周波数、電力遮断をきめ細かく行うことにより、消費電力の増大を抑制し、さらに消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0060】
図3に、プリンタ1の電力制御に関連する制御方法の概要をフローチャートにより示している。ステップ200において電源スイッチが投入されると、ステップ201においてLSI50の初期設定が行われる。次に、ステップ202においてLSI50はスリープモード81にセットされる。スリープモード81においては、データ処理系の第1グループ111は低速のクロック信号で稼働し、メカ制御系の第2グループ112のクロック信号は停止している。
【0061】
ステップ203において、IFユニット61または62が画像データ29を受信すると割込み信号φ2を発生する。割込み信号φ2により、LSI50は通常動作モード80に移行(復帰)し、ステップ210において画像処理および印刷処理を行う。通常動作モード80では、第1グループ111および第2グループ112は、高速のクロック信号で稼働する。ステップ211において画像処理が終了するとスリープモード81(ステップ202、第1のモード)に移行し、消費電力を低減する。
【0062】
スリープモード81に移行した後、ステップ204において、適当な時間が経過してもIFユニット61および62から画像データ29を受信しない場合は、ステップ205において、LSI50はディープスリープモード(第2のモード)82に移行する。ディープスリープモード82においては、データ処理系の第1グループ111は、IFユニット61〜63を除きクロック信号が停止し、IFユニット61〜63は低速のクロック信号で稼働する。メカ制御系の第2グループ112については電力供給が遮断される(電源がオフされる)。ステップ206において、IFユニット61または62が画像データ29を受信すると、LSI50は通常動作モード80に復帰する(ステップ210および211)。
【0063】
ステップ207において時間が経過すると、ステップ208で、LSI50はスタンバイモード83へ移行する。スタンバイモード83においては、データ処理系の第1グループ111は、IFユニット61〜63を除き電力供給が遮断される(電源がオフされる)。IFユニット61〜63は低速のクロック信号で稼働する。メカ制御系の第2グループ112については電力供給が遮断される(電源がオフされる)。ステップ209において、IFユニット61または62が画像データ29を受信すると、LSI50は通常動作モード80に復帰する(ステップ210および211)。
【0064】
ステップ212において時間が経過すると、ステップ213で、LSI50はディープスタンバイモード84へ移行する。ディープスタンバイモード84においては、データ処理系の第1グループ111は、IFユニット61〜63を除き電力供給が遮断される(電源がオフされる)。さらに、IFユニット62はクロック信号が停止され、IFユニット61および63のみが低速のクロック信号で稼働する。メカ制御系の第2グループ112については電力供給が遮断される(電源がオフされる)。ステップ214において、稼働中のIFユニット61または63が信号を受信すると、LSI50は通常動作モード80に復帰する(ステップ210および211)。
【0065】
ディープスタンバイモード84に移行した後、ステップ215において、適当な時間が経過しても稼働しているIFユニット61および63が信号を受信しない場合は、ステップ216において、LSI50はRTCバックアップモード85へ移行する。
【0066】
このように、本例のLSI50においては、コントローラとなるLSI50のゲート規模が大きくても、LSI50に含まれる多くの処理/機能ユニットを、データ処理系、メカ制御系などのグループに分け、それぞれのグループの特性に応じてクロック信号の周波数を制御し、クロック信号をオンオフ制御、さらに電力供給を制御する(電源をオンオフする)。このように、待機時の電力供給をきめ細やかに制御することにより、リーク電流を含め待機時の消費電力を大幅に低減できる。
【0067】
なお、本例では、昇華リボンを用いた昇華型のラインサーマルプリンタについて説明しているが、同様に、感熱紙を、熱量に対して所定の発色特性を備えたメディアとして印刷するラインサーマルプリンタ、その他の多階調の印字または印画を行う画像生成装置に対しても本発明を適用できる。また、本発明を適用可能な画像生成装置は、ラインタイプのプリンタに限らず、ヘッドがスキャン方向に往復動するシリアルタイプのプリンタであってもよい。また、画像生成装置は、パーソナルなプリンタに限定されることはなく、複合機、業務用の印刷機であってもよく、さらにディスプレイなどの画像表示機能を含む装置であってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 プリンタ(画像生成装置)、 10 サーマルヘッド、 11 発熱素子
20 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷機構の制御を行う機構制御ユニットと、
前記印刷機構により出力する画像に関連するデータを外部から受信するインターフェースユニットと、
前記インターフェースユニットを介して受信した前記データを解析するユニットと、
前記機構制御ユニットを介して前記印刷機構による印刷処理を監視するユニットと、 前記監視するユニットが前記印刷処理の終了を検出することに起因して前記機構制御ユニットへの電力供給を遮断する電力遮断ユニットとを有する半導体装置。
【請求項2】
請求項1において、前記電力遮断ユニットは、前記解析するユニットからの指示または前記インターフェースユニットからの割込み信号により前記機構制御ユニットへの電力供給を再開する、半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記機構制御ユニットを駆動する第1の動作クロックを供給する第1のクロック供給ユニットと、
前記インターフェースユニットを駆動する第2の動作クロックを供給する第2のクロック供給ユニットと、
前記解析するユニットを駆動する第3の動作クロックを供給する第3のクロック供給ユニットと、
当該半導体装置の電力供給を制御するユニットとを有し、
前記電力供給を制御するユニットは、前記第1のクロック供給ユニットによる前記第1の動作クロックを停止する第1のモードと、前記機構制御ユニットへの電力供給を前記電力遮断ユニットにより遮断し、前記第3のクロック供給ユニットによる前記第3の動作クロックを停止する第2のモードとを含む、半導体装置。
【請求項4】
請求項3において、前記電力供給を制御するユニットは、前記第3のクロック供給ユニットにより前記第3の動作クロックの周波数を動的に変更するモードを含む、半導体装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記機構制御ユニットは、複数のドット生成素子を含むヘッドユニットを制御する機能を含む、半導体装置。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体装置と、
前記ヘッドユニットとを有する画像生成装置。
【請求項7】
印刷機構の制御を行う機構制御ユニットと、前記印刷機構により出力する画像に関連するデータを外部から受信するインターフェースユニットと、前記インターフェースユニットを介して受信した前記データを解析するユニットと、前記機構制御ユニットを介して前記印刷機構による印刷処理を監視するユニットと、前記機構制御ユニットへの電力供給を遮断する電力遮断ユニットとを有する半導体装置の制御方法であって、
前記監視するユニットが前記印刷処理の終了を検出することに起因して前記電力遮断ユニットにより前記機構制御ユニットへの電力供給を遮断することを含む、制御方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記電力遮断ユニットが、前記解析するユニットからの指示または前記インターフェースユニットからの割込み信号により前記機構制御ユニットへの電力供給を再開することを含む、制御方法。
【請求項9】
請求項7または8において、
前記半導体装置は、前記機構制御ユニットを駆動する第1の動作クロックを供給する第1のクロック供給ユニットと、前記インターフェースユニットを駆動する第2の動作クロックを供給する第2のクロック供給ユニットと、前記解析するユニットを駆動する第3の動作クロックを供給する第3のクロック供給ユニットとを有し、
当該制御方法は、
前記第1のクロック供給ユニットが前記第1の動作クロックを停止することと、
前記電力遮断ユニットが前記機構制御ユニットへの電力供給を遮断し、前記第3のクロック供給ユニットが前記第3の動作クロックを停止することとを含む、制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−6286(P2012−6286A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144753(P2010−144753)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(399063013)ナルテック株式会社 (30)
【Fターム(参考)】