説明

半導体装置

【課題】 高い放熱性を維持しつつ、装置の小型および薄膜化、回路基板への実装等にお
いて、高い自由度を備えることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の半導体装置は、半導体素子と、その半導体素子を配置するパッケ
ージ10と、を備えた半導体装置であって、上記パッケージ10は、上記半導体素子に接
続される導体配線の下に熱伝導性部材12を有しており、その熱伝導性部材12は、上記
半導体素子の下に配置されており、上記パッケージ10を構成する絶縁性部材の内部に埋
設されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件発明は、半導体素子を搭載した半導体装置に関し、より詳細には、半導体素子で発
生した熱を効率的に放出し得る半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器の小型化および薄膜化に伴って、回路基板へ表面実装が可能な発光装置
の需要が急速に増加している。
【0003】
この種の発光装置は、例えば、LEDチップの下部に電極が配置され、この電極が発光
装置の側面又は裏面に回りこむように加工されており、回路基板上に発光装置を載置する
ことで、発光装置と回路基板の導体配線とが接続されるように構成されている。また、チ
ップの表面は、封止樹脂であるエポキシ樹脂等によって封止されている。
【0004】
このような発光装置は、LEDチップ自体の発熱によって、チップの劣化が著しく加速
されるため、放熱特性を向上させることにより、LEDチップの温度上昇が抑制され、L
EDチップの寿命を長期化することが知られている。
【0005】
また、青色発光ダイオードや、青色発光ダイオードの青色光を白色光に変換して出力す
る白色発光ダイオードでは、赤色発光ダイオードに比べて放射光のエネルギーが高く、そ
のためLEDチップを封止する封止樹脂が、LEDチップの放射光によって劣化し、褐色
に呈色する。このような封止樹脂の呈色反応は光化学反応であるが、封止樹脂の温度が高
くなると、その反応速度が速くなることも知られている。
【0006】
このような半導体素子の発熱に起因する不具合を防止するために、例えば、特許文献1
には、LEDチップを搭載する基板に放熱部材を内包させ、LEDチップで発生する熱を
発散させる発光装置が提案されている。
【0007】
しかし、この発光装置は、放熱部材が基板に内包、つまり、放熱部材が基板を構成する
絶縁体によって覆っていることから、放熱経路に絶縁体が配置されることとなり、十分な
放熱性が得られないとともに、側面及び裏面の一部において放熱部材が露出していること
から、短絡が生じたり、電極の加工における制約が生じたりするという課題がある。
【0008】
これに対して、例えば、特許文献2には、アルミニウム等からなる基板上に直接、LE
Dチップを熱結合して配置することにより、LEDチップの温度上昇を抑制する光源装置
が提案されている。確かに、アルミニウム基板のような熱伝導性を有する部材に直接LE
Dを配置することにより、十分な放熱性が確保される。
【0009】
この光源装置を表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)とする場合には、裏面
に外部接続用の端子を形成することが必要となるが、熱伝導性を有する部材を基板として
用いると、基板裏面において外部接続端子面積が小さくなり、それに伴って、回路基板と
の半田による密着性が減少するなど、種々の構造上の制約が増加するという課題があった

【0010】
特許文献3および4に記載された発明は、基板を構成する絶縁性部材に熱伝導性部材が
完全に埋め込まれており、上述した特許文献1に開示された先行技術と比較して、高い放
熱性を維持しつつ、装置の小型化および薄膜化、回路基板への実装等において、高い自由
度を備えることができる。
【0011】
【特許文献1】特開2001−111116号公報
【特許文献2】特開2002−94122号公報
【特許文献3】特開2001−127224号公報
【特許文献4】特開2001−189534号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、セラミックスや樹脂のような絶縁性部材に金属材料を含む熱伝導性部材
を埋め込む構成とすると、異なる材料間での密着性の低下が懸念される。具体的には、タ
ングステンと銅を含む材料を熱伝導性部材とし、アルミナを絶縁性部材の材料としたとき
、熱伝導性部材と絶縁性部材との界面で剥離が発生することも考えられる。そのため、熱
伝導性部材を挟んだ絶縁性部材の上層と下層との間での接続が保てなくなる虞がある。そ
の一方、絶縁性部材の上層と下層との間での接続を確保しようとして、熱伝導性部材の量
を低減させると、放熱性が低下してしまう。
【0013】
そこで、本発明は、熱伝導性部材を挟んだ絶縁性部材の上層と下層との間での接続が保
ちつつ、熱伝導性部材の量を絶縁性部材に対して比較的低減させることなく、放熱性を向
上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の半導体装置は、半導体素子と、その半導体素子を収容する凹部を有するパッケ
ージと、を備え、上記パッケージを構成する絶縁性部材の内部に熱伝導性部材が埋設され
た半導体装置であって、上記凹部の側壁は、上記凹部を形成する最も外側の側壁と前記凹
部の底面に設けられた半導体素子の搭載部との間に段差部を有しており、上記熱伝導性部
材は、上記搭載部の下から上記段差部の下まで延長されていることを特徴とする。
【0015】
上記導体配線と熱伝導性部材との間に、上記パッケージを構成する絶縁性部材が0.1
mm以下の厚みで配置されてなることが好ましい。
【0016】
上記パッケージは、その背面に、外部接続端子を有しており、その外部接続端子と熱伝
導部材との間にパッケージを構成する絶縁性部材が0.1mm以下の厚みで配置されてな
ることが好ましい。
【0017】
上記パッケージの絶縁性部材は、セラミックスを材料として含むことが好ましい。また
、上記熱伝導性部材は、CuWを材料として含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明のように、パッケージ内部であって、導体配線の下方に熱伝導性部材が埋設され
た半導体装置によれば、半導体素子からの発熱を効率的に逃がすことができるとともに、
導体配線と熱伝導性部材とのオーバーラップが可能になるために、半導体装置の小型化、
薄膜化を実現しながら、電極加工等の構造上の制約を最小限にとどめて、発光素子の設計
において自由度を確保することができる。
【0019】
このように熱伝導性部材が絶縁性部材に埋め込まれたパッケージにおいて、本発明は、
熱伝導性部材を挟んだ絶縁性部材の上層と下層との間での接続が保ちつつ、熱伝導性部材
の量を絶縁性部材に対して比較的低減させることなく、放熱性を向上させることができる
。すなわち、本発明は、パッケージの凹部を形成する絶縁性部材の側壁のうち、熱伝導性
部材の側面より外側にある段差部の一部および凹部を形成する最も外側の側壁により、熱
伝導性部材の上側と下側にある絶縁性部材の接続を確保するとともに、熱伝導性部材を水
平方向(すなわち、熱伝導性部材の厚み方向に対して垂直な方向)に最大限大きくするこ
とができるので、パッケージの放熱性をも確保することができる。
【0020】
半導体素子は、金属材料を含む支持基板の上に積層された半導体層を有する発光素子で
あり、その発光素子は、支持基板を熱伝導性部材の側に向けてパッケージに配置されてい
ることが好ましい。これにより、発光素子からの放熱性が向上され、高出力な発光装置と
することができる。
【0021】
パッケージに設けられた凹部の内壁は、半導体素子の搭載部の外側に段差部を有してお
り、その段差部の上面に配置された導体配線を正負一対の電極として分離する絶縁部が、
発光素子の外形における対角線の延長方向に設けられていることが好ましい。さらに、上
記絶縁部は、発光素子の外形の角を中心とする扇形であることが好ましい。これにより、
パッケージを構成する絶縁性部材による光の損失を少なくして、光取り出し効率の高い発
光装置とすることができる。
【0022】
パッケージに配置された発光素子から、凹部内の段差部の上面における導体配線に延長
された複数の導電性ワイヤの延長方向が、それぞれ略直角であることが好ましい。これに
より、ワイヤ切れの発生率が低減されるため、信頼性の高い半導体装置とすることができ
る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明を実施するための最良の形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、
以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための半導体装置を例示するものであ
って、本発明は、半導体装置を以下に限定するものではない。
【0024】
また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するもの
ではない。実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等
は、特に特定の記載がない限り、本発明の請求の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく
、単なる例示にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確
にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号につ
いては同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。さらに、本発明の
半導体装置を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要
素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現する
こともできる。
【0025】
図1は、本形態における半導体装置のパッケージを示す平面図である。図2は、図1に
示すII−II線における鉛直方向の断面図である。図3は、本形態における半導体装置
のパッケージを示す背面図である。図4は、図1に示されるパッケージに半導体素子を載
置した半導体装置の平面図である。
【0026】
図2に示されるように、半導体装置のパッケージにおける凹部の側壁は、凹部の底面に
配置される半導体素子の搭載部との間に段差部を有し、パッケージは、そのパッケージを
構成する絶縁性部材の内部に埋設された熱伝導性部材を備えており、その熱伝導性部材は
、半導体素子の搭載部の下から段差部の下まで、熱伝導性部材の厚み方向に対して略垂直
な方向に延長されている。
【0027】
図4に示されるように、本発明の半導体装置は、主として、半導体素子14と、導体配
線11、11aa、11ab、11bが形成されたパッケージ10とから構成される。
【0028】
半導体素子は、通常、半導体発光素子であり、特に、いわゆる発光ダイオードと呼ばれ
る半導体発光素子であることが好ましい。例えば、基板上に、InN、AlN、GaN、
InGaN、AlGaN、InGaAlN等の窒化物半導体、III-V族化合物半導体
、II-VI族化合物半導体等、種々の半導体によって、活性層を含む積層構造が形成さ
れたものが挙げられる。なかでも、窒化物半導体からなる青色系の光を発する活性層を有
するものが好ましい。得られる発光素子の発光波長は、半導体の材料、混晶比、活性層の
InGaNのIn含有量、活性層にドープする不純物の種類を変化させるなどによって、
紫外領域から赤色まで変化させることができる。
【0029】
半導体素子は、活性層に対して同じ側に正負電極の双方を有するものや、活性層に対し
て異なる側に正負電極をそれぞれ有するもののいずれであってもよい。
【0030】
図8は、本形態の半導体装置を構成する半導体素子の一例として、活性層に対して異な
る側に正負一対の電極を有する発光素子の断面図を示す。発光素子14は、金属を材料と
する支持基板19と、その支持基板19の一方の主面上に形成された接合層20と、その
接合層20の上に形成されたp型半導体層21と、そのp型半導体層21の上に形成され
た活性層22と、その活性層22の上に形成されたn型半導体層23と、n型半導体層2
3に形成されたn側電極24とを有する積層体からなる。ここで、接合層20は、p型半
導体層21と支持基板19とを接着するための共晶材(例えば、半田やAuSn共晶材)
からなる層である。また、支持基板19の金属材料として、例えば、Si、CuWを用い
ることができる。さらに、支持基板19の他方の主面上に共晶材25(例えば、Au、S
n等を材料とする共晶材)を配置し、パッケージに固定するときの導電性接着材とするこ
とができる。なお、支持基板19または共晶材25の側をp側電極とする。
【0031】
このように、金属材料を支持基板として形成した発光素子は、活性層に対して異なる側
に正負電極を設けることができ、また、その支持基板の一方の面を実装面として利用する
ことができる。すなわち、このような発光素子は、支持基板の一方の面をパッケージへの
実装面として、本発明の熱伝導性部材を被覆する絶縁層又はその絶縁層の上に配置した導
体配線の上に配置される。これにより、発光素子の実装面を形成する支持基板を放熱経路
とすることができる。そのため、サファイア基板を支持基板とする発光素子と比較して発
光素子からの放熱性を向上させることができるため、発光出力が高い半導体装置を得るこ
とができる。
【0032】
半導体素子は、後に詳述するパッケージにおける導体配線、好ましくは正又は負電極の
いずれか、あるいは別途設けられた載置領域の上に載置される。通常、例えば、エポキシ
樹脂、シリコーン等の樹脂、Au−Sn共晶などの半田、低融点金属等のろう材、銀、金
、パラジウムなどの導電性ペースト等を用いて、半導体素子をパッケージの所定領域にダ
イボンディングすることができる。
【0033】
また、半導体素子に形成された電極は、パッケージにおける導体配線と接続される。半
導体素子が同一面側に正及び負電極を有する場合には、半導体素子の正電極とパッケージ
の正電極、半導体素子の負電極とパッケージの負電極とをワイヤボンディングすることが
好ましい。また、半導体素子の正負電極が半導体素子の上面側と裏面側に設けられている
場合には、通常、裏面側の電極は、半導体素子をパッケージの一方の電極に載置して、ダ
イボンディングすることにより、パッケージの一方の電極と接続される。
【0034】
半導体装置には、半導体素子は、1つのみならず、複数個搭載されていてもよい。この
場合には、同じ発光色の光を発する半導体素子を複数個組み合わせてもよいし、RGBに
対応するように、発光色の異なる半導体素子を複数個組み合わせてもよい。半導体素子が
複数個搭載される場合、半導体素子は、並列及び直列等のいずれの接続関係となるように
パッケージの電極と電気的に接続してもよい。
【0035】
また、本発明の半導体装置には、保護素子が搭載されていてもよい。保護素子は、1つ
でもよいし、複数個でもよい。また、半導体素子からの光を保護素子が遮光しないように
、パッケージの内部に形成されていてもよいし、保護素子を収納する凹部を特別に設けた
パッケージとしてもよい。ここで、保護素子は、特に限定されるものではなく、半導体装
置に搭載される公知のもののいずれでもよい。例えば、過熱、過電圧、過電流、保護回路
、静電保護素子等が挙げられる。具体的には、ツェナーダイオード、トランジスタのダイ
オード等が利用できる。
【0036】
パッケージ10は、この種の半導体装置を製造するために一般に用いられる形態であれ
ば特に限定されないが、少なくとも、セラミックスからなる絶縁層10a、10b、10
c、10d、10e、10fと、半導体素子14に接続される導体配線11、11aa、
11ab、11bと、パッケージ10の内部であって、導体配線11、11aaの下方に
絶縁層10e、10gを介して埋設された熱伝導性部材12とを含んで構成されている。
【0037】
パッケージ10は、通常、上述した絶縁層10a、10b、10c、10d、10e、
10f、10gを、種々のパターンとした絶縁材料を多層積層されて構成されている。こ
のようなパッケージを用いることにより、反りが少なく、平坦度を確保することができ、
耐半田クラック性を実現することができる。
【0038】
セラミックスとしては、例えば、アルミナ、ムライト、フォルステライト、ガラスセラ
ミックス、普通磁器、窒化物系(AlN)、炭化物系(SiC)等が挙げられる。なかで
も、アルミナからなる又はアルミナを主成分とするセラミックスが好ましい。
【0039】
また、パッケージには、セラミックス以外の絶縁性材料からなる絶縁層をその一部に有
していてもよい。このような材料としては、例えば、BTレジン、ガラスエポキシ、エポ
キシ系樹脂等が挙げられる。
【0040】
パッケージは、その表面が略平坦であってもよいが、半導体素子を搭載するための凹部
が形成されていることが好ましい。これにより、半導体素子の表面に形成された電極と、
後述する導体配線との距離を最小限とすることができ、ワイヤ等による両者の接続を確実
に行うことが可能となる。凹部の大きさは特に限定されるものではなく、搭載する半導体
素子の大きさ、数などによって適宜調整することができる。
【0041】
パッケージに形成される導体配線11、11aa、11ab、11bは、パッケージの
上面、つまり、半導体素子の載置面においては、半導体素子の正負の各電極と接続される
正負の各電極として機能する部位11aa、11ab、11bと、パッケージの上面から
裏面側にわたって貫通又は連続して形成される配線として機能する部位(図示せず)と、
パッケージの裏面又は側面において、つまり、回路基板に実装される場合の外部接続端子
として機能する部位11とを備えて構成されている。これらの導体配線は、通常、Ni、
Au、Cu、Ag等を主成分とする金属又は合金層の単層又は複数層等によって形成され
る。また、これらの導体配線は、パッケージ表面においては、蒸着又はスパッタ法とフォ
トリソグラフィー工程とにより、あるいは印刷法等により、あるいは電解めっき等により
形成することができ、パッケージを貫通し、いわゆる導体配線(電極材料等)とされる場
合には、セラミックスのグリーンシートとして、印刷法、積層等によって形成することが
できる。これにより、基板をダイシングする際に電極部分を切断することがない形状を容
易に形成することができる。そのため、バリ等を発生させることなく、加工を容易かつ精
度よく行うことができる。
【0042】
図2および図3に示されたように、パッケージ10は、その内部に、熱伝導性部材12
を埋設して備える。ここでの埋設とは、熱導電性部材12の全体が、ほぼ完全にパッケー
ジ10を構成する絶縁層に被覆される状態を指す。これにより、パッケージの上面又は裏
面を、平面視して、導体配線11、11aa、11ab、11bと熱伝導性部材12とが
オーバーラップするように配置することができ、半導体装置のより小型化を実現すること
ができるとともに、導体配線、回路基板等における配線又は電極等との短絡を確実に防止
することができる。
【0043】
また、熱伝導性部材の上に配置される導体配線の配置パターンを熱伝導性部材の平面的
な広がりの形状に併せるべく、導体配線の配置パターンに、半導体素子の搭載部やワイヤ
ボンディング部以外に、熱伝導性部材を平面的に見た形状の周縁部に被る延長部を余分に
設けることが好ましい。すなわち、導体配線の配置パターンは、半導体素子の搭載部やワ
イヤボンディング部に接続して、それらの部位から熱伝導性部材の周縁部まで延長する延
長部を有している。これにより、導体配線に配置させた半導体素子から熱伝導性部材への
放熱性を更に向上させることができる。
【0044】
熱伝導性部材としては、例えば、100W/(m・K)程度以上、好ましくは200W
/(m・K)程度以上の熱伝導率を有しているものが挙げられる。例えば、窒化アルミニ
ウムのようなセラミックス、銅、アルミニウム、金、銀、タングステン、鉄、ニッケル等
の金属又は鉄−ニッケル合金、燐青銅、鉄入り銅、CuWあるいはこれらの表面に銀、ア
ルミニウム、銅、金等の金属メッキ膜が施されたもの等によって形成することができるが
、なかでも、CuWが好ましい。これにより、パッケージのグリーンシートの形成または
積層、焼成等によって、パッケージと同時に形成することができる。
【0045】
熱伝導性部材12は、例えば、0.05mm以上0.5mm以下の厚みであることが適
している。
【0046】
パッケージの上面、つまり、半導体素子の載置面では、熱伝導性部材12は、パッケー
ジ10を構成する上述した絶縁層10eを介して、導体配線11aaの下方に配置されて
いる。この場合の絶縁層10eの厚みは、0.05mm以上0.1mm以下、好ましくは
0.09mm以下、より好ましくは0.08mm以下である。このように薄膜とすること
により、半導体素子を直に熱伝導性部材へ載置するのと同程度に、熱伝導性部材による放
熱性を十分確保することが可能となるとともに、絶縁性を確実にしながら、半導体素子の
電極と接続するための電極となる導体配線とオーバーラップさせることにより半導体装置
の小型化を実現することができる。
【0047】
図3に示されるように、パッケージ10の裏面、つまり、回路基板への実装面では、熱
伝導性部材12は、パッケージ10を構成する上述した絶縁層10gを介して、導体配線
11の下方に配置されている。この場合の絶縁層10gの厚みは0.1mm以下、好まし
くは0.09mm以下、より好ましくは0.08mm以下である。このように薄膜とする
ことにより、熱伝導性部材12によるパッケージ10の裏面からの放熱性を十分確保する
ことが可能となる。さらに、絶縁性を確実にしながら、外部端子となる導体配線とオーバ
ーラップさせることができ、半導体装置の小型化を実現しながら、外部端子の表面積を稼
いで、回路基板との接触面積を増加させて、半田クラック等による影響を最小限にとどめ
、密着性を向上させることが可能となる。
【0048】
なお、パッケージには、導体配線以外に、半導体素子を載置するために、導体配線と同
様の材料が形成された領域を別途有していてもよい。
【0049】
また、本発明の半導体装置では、パッケージに配置された半導体素子の上部が、通常、
封止樹脂によって被覆されている。図5は、図4に示されるパッケージ10の正面に封止
樹脂を形成した半導体装置の斜視図である。図5に示されたように、封止樹脂は、発光素
子からの光を、正面方向に集光させるための凸レンズ形状など、光学特性を考慮した種々
の形状とすることができる。このような封止樹脂の材料としては、透光性を有するもので
あれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、メタクリ
ル樹脂(PMMA等)、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリノルボルネン樹脂、フッ素
樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂等の1種又は2種以上等
の樹脂、液晶ポリマー等、当該分野で通常用いられる材料から選択することができる。な
かでも、エポキシ、シリコーン、変成シリコーン、ウレタン樹脂、オキセタン樹脂等が適
している。
【0050】
ここで、透光性を有するとは、半導体素子からの光を、封止樹脂を通して観察できる程
度に光を透過させるものであればよい。このような樹脂には、例えば、蛍光体又は顔料、
フィラー又は拡散材等の追加の成分が含有されていてもよい。これら追加の成分は、特に
限定されず、例えば、WO2006/038502号、特開2006−229055号に
記載の蛍光体又は顔料、フィラー又は拡散材等が挙げられる。なお、封止部材は、半導体
素子、正電極及び負電極、ワイヤ全体を被覆するような形状に形成することが好ましい。
【0051】
以下に、本発明の半導体装置の実施例を図面に基づいて、具体的に説明する。
【実施例1】
【0052】
図1は、本実施例における半導体装置のパッケージを示す平面図である。図2は、図1
に示す平面図におけるII−II線における鉛直方向の断面図である。図3は、本実施例
における半導体装置のパッケージを示す背面図である。図8は、本実施例における発光素
子の断面図である。
【0053】
本実施例の半導体装置は、図1の平面図、図2の断面図および図3の背面図に示したよ
うに、外形が略直方体形状のアルミナ系セラミックスからなる絶縁性のパッケージ10の
上面に、凹部13が形成されている。
【0054】
図2に示されるように、本実施例のパッケージにおける凹部の側壁は、凹部の底面に配
置された半導体素子の搭載部との間に、一部が凹部内に突出された絶縁層10cおよび絶
縁層10dとにより形成された段差部を有している。パッケージは、そのパッケージを構
成する絶縁性部材の内部に埋設された熱伝導性部材12を備えており、その熱伝導性部材
12は、半導体素子の下から段差部の下まで延長されている。すなわち、熱伝導性部材1
2の側面が、パッケージの凹部内における段差部の内壁面と、パッケージの側壁最上面を
形成する絶縁層10bの内壁面と間に配置されるようにする。このように、絶縁性部材の
厚さを、パッケージの凹部を形成する最も外側の側壁から、熱伝導性部材12の中心(半
導体素子の搭載部)の方に向かって、側壁の傾斜面および段差部により段階的に薄くして
いく。さらに、熱伝導性部材12の側面の外側に配置された絶縁層10b、10c、10
d、10e、10f、10gにより、熱伝導性部材12を挟む絶縁性部材の上層と下層と
の接続性を良好にする。それとともに、熱伝導性部材12を水平方向に最大限大きくして
いるので、熱伝導性部材12によるパッケージの放熱性を向上させることができる。
【0055】
パッケージ10の凹部13の底面には、図2及び図3に示したように、発光素子14載
置用の導体配線11aaと、正負電極として機能する導体配線11ab、11bとが所定
の間隔をあけて露出している。
【0056】
パッケージ10は、セラミックスからなる絶縁層10a乃至10gと、導体配線11a
a、11ab、11bを構成する層との積層構造として、一体的にセラミックスグリーン
シートから焼成により形成されている。なお、図2においては、導体配線11aa、11
abの配置をわかりやすくするために、その膜厚を誇張して図示している。また、図2に
おいて(以下、図7においても同じ。)、絶縁層10a乃至10gの境界線は、本実施例
のパッケージが、種々の形状からなる複数のセラミックスグリーンシートの積層体である
こと、及びその積層構造を分かりやすくするために実線で示している。しかし、実際のパ
ッケージにおいて、絶縁層10a乃至10gの境界線が図示されたように明瞭であるとは
限らない。
【0057】
通常、図1における導体配線11aaの内側に破線で示した領域に、図4に示すように
、発光素子14が搭載される。この発光素子14は、上面にn電極、下面にp電極を有し
ており、n電極として機能する導体配線11bは、ワイヤ16によって発光素子14の上
面のn電極と電気的に接続されている。また、発光素子14を載置する導体配線11aa
、11abとはパッケージ10内部で接続されており、同じ電位を有する。導体配線11
aa、11ab、11bは、パッケージ10内部及び側面の一部に配置された導体配線1
1を介して、パッケージ10裏面に露出する2つの正負電極として機能する導体配線11
(図3参照。)にそれぞれ連結されている。また、導体配線11ab上に、保護素子15
が載置され、もう一方の導体配線11bとワイヤ16によって電気的に接続されている。
【0058】
図1、図3、図4および図6において、パッケージ10の凹部13の内側に熱伝導性部
材12の存在する範囲を破線で示す。すなわち、凹部13の内側であって、発光素子載置
用の導体配線11aaと、正負電極として機能する導体配線11ab、11bの一部との
下方には、パッケージ10を構成する絶縁層10e(厚み約0.05mm)を介して、C
uWからなる熱伝導性部材12(厚み約0.175mm)が埋設されている。また、この
熱伝導性部材12は、パッケージ10の裏面においても、パッケージ10を構成する絶縁
層10g(厚み約0.05mm)に完全に被覆されている。この熱伝導性部材12は、図
4に示されるようにパッケージ10の凹部の開口部方向から見て、その開口部と略同心円
の形状にて、凹部の開口部の面積よりも小さく、配置される発光素子14の外形よりも大
きい面積で形成されている。このように熱伝導性部材の大きさを調整することにより、パ
ッケージを構成する絶縁性部材と熱伝導性部材の物性の相違によるパッケージの変形やパ
ッケージごとの形状のバラツキなどを抑制しつつ、発光素子からの放熱性を最大限に向上
させることができる。
【0059】
このパッケージ10の凹部13内には、露出した導体配線11aa、11ab、11b
、発光素子14、保護素子15及びワイヤ16を完全に被覆するように、封止部材(図5
参照)が形成されている。封止部材は、例えば、エポキシ樹脂にYAG蛍光体を所定の割
合で混合したものが使用されており、上部に突出するレンズ形状で形成されている。
【0060】
また、別の半導体装置として、絶縁層10e及び10gを[表1]のように変更したも
のを作製した。これらの構成の半導体装置について熱抵抗値を測定した。その結果を下記
[表1]に示す。
【0061】
【表1】

【0062】
本実施例の半導体装置によれば、パッケージ内部であって、導体配線の下方に熱伝導性
部材が埋設されることにより、直接半導体素子を熱伝導性部材に載置するのと同程度に、
熱伝導性部材による放熱性を十分確保することが可能となり、発光素子からの発熱を効率
的に逃がすことができる。
【0063】
また、絶縁性を確実にして、導体配線、回路基板等における配線又は電極等との短絡を
確実に防止しながら、導体配線と熱伝導性部材とのオーバーラップが可能になるために、
半導体装置の小型化、薄膜化を実現することができるとともに、電極加工等の構造上の制
約を最小限にとどめて、発光素子の設計において自由度を確保することができる。
【0064】
本実施例におけるパッケージ10は、発光素子14を配置する凹部13内に段差部を設
けている。具体的には、図2(図7においても同じ。)に示されるように、段差部は、パ
ッケージ10を構成する絶縁層のうち絶縁層10cおよび絶縁層10dより凹部13内に
形成されている。この段差部により、パッケージ10は、その上面方向から、円状の開口
部を有する第一の凹部の内側に、さらに、発光素子14が収納される第二の凹部を有する
。この第二の凹部の開口部は、第一の凹部より開口面積が小さく、発光素子14の外形と
略相似な四角形の形状を有する。上記段差部は、第一の凹部の開口部と、パッケージの凹
部の最下面との間に設けられた部位である。第一の凹部は、その段差部の上面と、該上面
からパッケージの上面方向に延びる内壁面とにより形成されている。一方、第二の凹部は
、段差部の上面に接続し該上面からパッケージの背面方向に延びる内壁面とパッケージの
凹部の最下面とにより形成されている。さらに、パッケージ10は、段差部の上面に、導
体配線11ab、11bを有しており、この導体配線11ab、11bは、Agを含む反
射率の高い金属を最表面の材料としている。
【0065】
ここで、本実施例における発光素子14は、図8に示されるように、活性層22を含む
半導体層がシリコン(Si)の支持基板19の上に積層されてなるものである。この発光
素子14は、第二の凹部に収納されており、その支持基板19の下面(すなわち、半導体
層が積層された面とは反対側の面)が、第二の凹部の底面に配置された導体配線11aa
に、AuSnペーストなどの導電性接着剤にて接続されている。
【0066】
また、発光素子14の支持基板19の厚さは、発光素子14を第二の凹部の底面に配置
したとき、発光素子14の上面が第二の凹部の開口部から突出し、さらに発光素子14の
活性層22の少なくとも一部を、第二の凹部の開口部から覗かせる厚さとされている。ま
た、上記段差の上面に配設されている導体配線11ab、11bは、発光素子14の活性
層22からの光が、その導体配線の表面に入射可能な厚さにて配置されている。
【0067】
ここで、発光素子14の活性層が導体配線の表面から遠くなり過ぎても、活性層からの
光が導体配線の表面に到達するまでに減衰してしまう。したがって、図8に示されるよう
な発光素子14をパッケージの第二の凹部に搭載したとき、発光素子14の活性層が導体
配線の表面にできるだけ接近するようにすることが好ましい。具体的には、反射面となる
導体配線の表面がp型半導体層21の上限から接合層20の下限までの間に位置するよう
に、第二の凹部の深さを設けることが好ましい。さらに、接合層20は半導体層よりも層
が厚いので、発光素子を実装するときにおける調整のし易さなどを考慮して、導体配線の
表面を延長させた平面が接合層20を横切る高さとすることが好ましい。
【0068】
これにより、発光素子14の活性層から放出された光は、上記段差の上面に配設されて
いる導体配線11ab、11bの表面を反射面として凹部の開口方向に反射される。その
ため、パッケージの凹部内での光損失が少なくなり、発光素子からの光を効率よく発光装
置の外へ出射させることができる。
【0069】
矩形の発光素子14をその上面側から見て、発光素子14の外形を成す各辺の交点を含
む部位(角部)のところでは、他の部位と比較して光の放出が少ないと考えられる。その
ため、発光素子14の外形における対角線の延長方向には、導体配線を設けず、セラミッ
クスからなる絶縁性部材の一部を段差の上面に露出させてもよい。言い換えれば、絶縁性
部材の露出による光の吸収を少なくし、光の取り出しを向上させる点から、極性の異なる
導体配線11abおよび導体配線11bの絶縁分離が、上記段差部の上面であって、かつ
、発光素子の外形における対角線の延長方向にてなされていることが好ましい。
【0070】
本実施例のパッケージにおける導体配線11abは、発光装置を上面方向から見て、発
光素子14の外形を成す辺のうち隣り合う二辺に向かい合うL字型パターン形状に連続し
て設けられている。また、導体配線11bは、凹部の中心を対称軸として、導体配線11
abと略点対称となるL字型パターン形状にて、発光素子14の外形を成す辺のうち隣り
合う二辺に向かい合って連続して設けられている。そして、導体配線11abおよび導体
配線11bは、発光素子14の外形における対角線の延長方向であって、上記二つのL字
型形状の間(段差の上面の二箇所)において絶縁分離されている。すなわち、本実施例に
おける導体配線11abおよび導体配線11bの絶縁部は、発光素子の角部、または第二
の凹部における開口形状の角を中心として、概観形状が略四分の一円の扇形に絶縁性部材
を露出させて設けたものである。これにより、発光素子の側面方向には、導体配線11a
b、11bが配置されることとなる。したがって、露出された絶縁性部材により、発光素
子からの光が吸収されることが少なくなり、発光装置の光取り出し効率を向上させること
ができる。
【0071】
図4は、図1に示されるパッケージ10に発光素子14および保護素子15を載置した
発光装置の平面図である。図5は、図4に示されるパッケージ10に封止樹脂17を形成
した発光装置の斜視図である。
【0072】
本実施例における発光素子14は、その上面と下面にそれぞれ極性が異なる電極を有し
ている。図4に示されるように、発光素子14の上面電極は、第二の凹部を形成している
側壁の上面に配設された導体配線11bに、複数本のワイヤ16を介して接続されている
。これらのワイヤ16は、発光素子14の上面電極における異なる部位にワイヤボンディ
ングされており、そのワイヤボンディングされた部位から、L字型パターン形状の導体配
線11bの異なる部位に延長されてワイヤボンディングされている。本実施例では、複数
のワイヤの延長方向が略直角となるようにワイヤボンディングされている。このようにワ
イヤボンディングの方向を異ならせることにより、例えば、封止樹脂がワイヤに与える影
響を各方位に分散させることができる。すなわち、ある方向に張られたワイヤが封止樹脂
による応力を受けても、別の方向に張られたワイヤが同じ大きさの応力を受けるとは限ら
ない。そのため、ワイヤの断線による電気接続不良の生じる確率を少なくして、信頼性の
高い発光装置とすることができる。
【実施例2】
【0073】
図6は、本実施例における半導体装置を示す平面図である。図7は、本実施例における
半導体装置について、図6に示すVII−VII線における鉛直方向の断面図である。
【0074】
本実施例の発光装置は、図6及び図7に示すように、発光素子14の外形の各辺に対応
する位置に、それぞれ露出部18が形成されている以外、実質的に実施例1の発光装置と
同様である。
【0075】
なお、この露出部18は、実施例1の発光装置における導体配線11aaの一部を、発
光素子14の外形を成す各辺の中央部に向かい合う部位で部分的に除去して、絶縁層10
eを露出させることにより形成されている。
【0076】
このように露出部18を設けることにより、発光素子14を導体配線11aに接合する
際の接合部材の流動を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明の半導体装置は、半導体素子を搭載する、種々の装置、具体的には、ファクシミ
リ、コピー機、ハンドスキャナ等における画像読取装置に利用される照明装置のみならず
、照明用光源、LEDディスプレイ、携帯電話機等のバックライト光源、信号機、照明式
スイッチ、車載用ストップランプ、各種センサおよび各種インジケータ等の種々の照明装
置に利用することができる半導体装置を製造する際に、より高精度に、簡便かつ容易に利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の一実施例における半導体装置のパッケージを示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示すII−II線における鉛直方向の断面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例における半導体装置のパッケージを示す背面図である。
【図4】図4は、図1に示されるパッケージに半導体素子を載置した半導体装置の平面図である。
【図5】図5は、図4に示されるパッケージに封止樹脂を形成した半導体装置の斜視図である。
【図6】図6は、本発明の別の実施形態における半導体装置を示す平面図である。
【図7】図7は、図6に示すVII−VII線における鉛直方向の断面図である。
【図8】図8は、本発明の一実施例における半導体素子の断面図である。
【符号の説明】
【0079】
10・・・パッケージ、
10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g・・・絶縁層、
11、11aa、11ab、11b・・・導体配線、
12・・・熱伝導性部材、
13・・・凹部、
14・・・発光素子、
15・・・保護素子、
16・・・ワイヤ、
17・・・封止樹脂、
18・・・露出部、
19・・・支持基板、
20・・・接合層、
21・・・p型半導体層、
22・・・活性層、
23・・・n型半導体層、
24・・・n側電極、
25・・・共晶材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光素子と、その半導体発光素子を収容する凹部を有するパッケージと、を備え
、前記パッケージを構成する絶縁性部材の内部に熱伝導性部材が埋設された半導体発光装
置であって、
前記熱伝導性部材の上層および下層は前記パッケージを構成する絶縁性部材で覆われ、
前記熱伝導性部材の側面の外側に前記パッケージを構成する絶縁性部材が配置され、
前記凹部の側壁は、前記凹部を形成する最も外側の側壁と前記凹部の底面に設けられた
半導体発光素子の搭載部との間に段差部を有しており、
前記熱伝導性部材は、前記搭載部の下から前記段差部の下まで延長され、
前記パッケージは前記凹部の底面に半導体発光素子を載置するための導体配線を有し、
かつ、背面に前記導体配線と連続して形成される外部接続端子を有しており、
前記熱伝導性部材は前記導体配線の少なくとも一部の下方にオーバーラップして配置さ
れ、
前記外部接続端子は前記熱伝導性部材の少なくとも一部の下方にオーバーラップして配
置されてなることを特徴とする半導体発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−65891(P2013−65891A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−285096(P2012−285096)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2008−160020(P2008−160020)の分割
【原出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【Fターム(参考)】